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反強磁性交換結合膜の応用 - 信州大学地域共同研究センター
強磁性/反強磁性交換結合膜の応用 Application of Ferro/Antiferromagnetic Exchange Coupled Film 研究分野 電子材料 キーワード 日本語 交換結合膜 English 進捗状況 研究者 強磁性 Exchange coupled film ◆シーズ 反強磁性 Ferromagnetic ◇特許 氏名: 曽根原 誠 研 ◇新製品 ◇分析/解析 ◆調査 学部: 工学部 究 磁気デバイス Antiferromagnetic 概 Magnetic device ◇その他 学科: 電気電子工学科 要 背景と目的: 携帯電話など GHz 帯を使用周波数とする情報通信機器に用 磁気モーメント いられる薄膜インダクタに代表される薄膜磁気デバイスにお 反強磁性体 いては,GHz 帯の周波数まで高透磁率かつ低損失の磁性薄膜が 要求される.そのためには材料自身がもつ強磁性共鳴周波数を 高くする必要があるが従来までは約 1 GHz が限界であった.強 tF 磁性共鳴周波数をより高くするためには,高い異方性磁界を付 与させた高飽和磁化の強磁性材料の開発が急務である. 図1 Hex 強磁性体 強磁性/反強磁性交換結合膜 解決策: 図 1 のように強磁性体と反強磁性体を積層することで反強磁性体によるピン止め効果によって強磁 性体に大きな異方性磁界を付与させることができ,強磁性共鳴周波数を GHz 帯まで高めることが可 能であるため強磁性/反強磁性交換結合膜に着目した. 特長: ・異方性磁界に関与する交換バイアス磁界 Hex は強磁性体厚 tF に反比例する関係があり,強磁性共 鳴周波数を積層時の強磁性体厚さのみで制御できる. ・約 7 GHz 強磁性共鳴周波数をもつ磁性材料の開発に成功した. 今後の課題: ・高周波磁気デバイスへの適用 ・磁気センサへの応用 事業化までのプロセスチャート 試作 ・信州大学工学部(先端磁気デバイス研究室) 施設利用 ・長野市ものづくり支援センター 技術会議 ・スピンデバイステクノロジーセンター 相談 ・信州大学地域共同研究センター (CRC) ・株式会社信州 TLO 産業界へ技術移転 関係する大学企業等 ― 関連する特許 ― M. Sonehara, T. Sugiyama, T. Ishikawa, K. Inagaki, T. Sato, K. Yamasawa, Y. Miura; “Relation Between Microwave Complex Permeability and Ferromagnetic Fe-Si Layer Thickness in Mn-Ir/Fe-Si Exchange-Coupled Film”, THE IEEE MAGNETICS SOCIETY IEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS, 42, 10, pp.2984-2986, 2006. M. Sonehara, T. Ishikawa, T. Sugiyama, T. Sato, K. Yamasawa, Y. Miura; “Mn-Ir/Fe-Si exchange-coupled multilayer film with plural ferromagnetic resonance absorptions for wideband noise filter”, American Institute of Physics Journal of Applied Physics, 99, pp.08M309-1-08M309-3, 2006. 関連する論文