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未来型営業 チームの実現

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未来型営業 チームの実現
未来型営業
チームの実現
組織の営業手法を変革していく
目次
はじめに ..................................................................................................................... 1
“コールド コール” は時代遅れか? .....................................................................2
顧客の情報量と選択肢の拡大...........................................................................3
市場のトレンド ........................................................................................................4
クラウド ........................................................................................................................................ 5
ソーシャル ツールとデジタル化 .......................................................................................... 5
モビリティ ................................................................................................................................... 6
ビッグ データとセールス インテリジェンス .................................................................... 6
分析 ................................................................................................................................................ 7
営業チームのニーズ (と希望)...............................................................................8
最強の営業チームを実現するには ....................................................................9
未来型営業チームの 4 つの特性 .....................................................................10
1. 事前の準備と見通し ........................................................................................................... 11
お客様の成功例: CSX Transportation 社 ................................................................ 12
2. コラボレーションと緊密な連絡 .................................................................................... 13
お客様の成功例: ISS Belgium 社 ............................................................................... 14
3. 迅速な対応とモビリティ.................................................................................................. 15
お客様の成功例: Insphere Insurance Solutions 社 ............................................. 16
4. 優れた生産性 ........................................................................................................................17
お客様の成功例: Specialists On Call 社................................................................... 18
まとめ .......................................................................................................................19
i
はじめに
成功を勝ち取る営業チームは、他社との競争を
制するため、営業効率の向上、営業戦術の見直
成功を収めている営業部門のリーダーと
しによってパフォーマンスを強化する努力を日々
そのチームは、顧客の心を動かすため、常
続けています。今日、労働市場に “常時接続世代”
に新たな営業手法を実践しています。
が占める割合が拡大していることに加え、イン
ターネットの普及によってコンシューマーがより
多くの情報を得られるようになったことで、人々
やコミュニティ間の関係性は、まさに刻一刻と変化し
ています。
このように絶えず変化する環境で他社に打ち勝つには、
営業戦術を適応させるだけでは十分ではありません。成
功を収めている営業部門のリーダーとそのチームは、
顧客の心を動かすため、常に新たな営業手法を実践し
ています。
このホワイト ペーパーは、こうした営業手法の変革を実
現すると共に、組織の未来の繁栄のため、チームに必
要な情報やツールを提供して意識を高め、より大きな
成功の達成を目指すマイクロソフトのビジョンに基づ
いて作成されています。
1
こうした従 来の営業手法は、大きな転換 期を
迎えています。企業とコンシューマー間の取引
営業担当者の迅速な変革が、かつてない
(B2C) であるか企業間取引 (B2B) であるかにか
ほど求められています。
かわらず、またリレーションシップ営業、トラン
ザクション営業、コンサルティング営業のどの
営業モデルであるかにかかわらず、あらゆる業
つい最近まで、契約獲得の第一歩は “コールド コール”
界において明らかに言えるのは、営業担当者の迅速な
だと考えられていました。顧客が製品に興味を持って
変革が、かつてないほど求められているということで
いるかどうかに関係なく、新規購入または上位のアップ
す。これには多くの理由がありますが、中でも、顧客が
グレード品の購入プロセスについて細かく説明し、実
これまで以上に多くの情報を活用できるようになった
績のある手法に基づいて情報を提供することで、購入
ことが最大の要因であると考えられます。膨大な量の
したくなる方向に顧客を論理的に誘導するのが定石で
情報にアクセスでき、選択肢が広がった今、顧客の期
した。しかし現在、電話での営業で、見込顧客を電話口
待するレベルも高まっています。見込顧客は情報の大
まで呼び出せる確率は 9% に満たず、そこからビジネス
部分を、営業担当者からではなく、Web サイトや検索
チャンスにつなげられる確率はさらに大幅に低くなり
エンジン、ソーシャル ネットワークを通じてオンライン
ます。コールド メールの手法に至っては、割引価格を提
で入手しています。驚いたことに、最近の CEB の調査に
1
示しても、返信率は平均 1% にも達しません。
よると、顧客がサプライヤーに問い合わせる以前に、購
入プロセスの平均 57% が既に完了しているとされてい
ます。2
1 『2012 Response Rate Trend Report (2012 年版レスポンス率トレンド レポート) 』(米国ダイレクト マーケティング協会)
2 『The New High Performer Playbook (新興成長企業の営業戦術) 』(CEB、バージニア州アーリントン、2012 年)
2
“コールド コール”
は時代遅れか?
顧客の情報量と
選択肢の拡大
顧客との接触が、営業サイクルの 57% の段階から始まるのが平均であるなら、企
業とその営業チームは、どうすればいち早く営業活動に着手して、自社の利点を売
り込み、他社を退けることができるでしょうか。今日のデジタル主導の市場では、情
報はいつでも確実に手に入ります。見込顧客はベンダーと話をする前に、既にかな
りの時間を費やして調査を行っています。つまり、
マーケティング部門の重要性と影
響力が大きくなっているのです。
マーケティング部門は、常にこうした見込顧客を対象とする “早期の働き掛け” を
担ってきましたが、広告の露出の期間やチャンスは増大傾向にあります。営業部門
が成功を収めるためには、この 2 本柱のアプローチが求められるでしょう。
2 本柱のアプローチ
1
営業プロセスの一部としてマーケティングを組み込む
2
顧客とのやり取りに備え、営業担当者に適切な情報とツールを提
供する
この新たな顧客エンゲージメント モデルの出現に伴い、企業は顧客との確かな関
係を一貫して維持していくために、
マーケティング部門、営業部門、およびサービス
部門を全体的に見渡す必要があります。
3
市場のトレンド
顧客が持つ情報量が増加していることに加え、そのほかにも注目すべきトレンドが
急速に広まりつつあり、顧客関係管理 (CRM) テクノロジがこうした発展を加速させ
る役割を担っています。
クラウド
ソーシャル ツールとデジタル化
モビリティ
ビッグ データとセールス インテリジェンス
分析
4
市場のトレンド
クラウド
クラウド コンピューティングは近年 CRM における主要トレンドとなったばかりです
が、ビジネス リーダーと IT 部門の両方にもたらすメリットから、広く本格的な活用が
始まっています。
迅速なセットアップおよび展開、予測可能な従量課金制、場所を問わない瞬時のアク
セスなど、クラウド コンピューティングは、コスト、処理スピード、および即応性の面で
きわめて優れたメリットを兼ね備えています。また、こうしてクラウドが普及傾向にある
ことで、営業部門およびその他の部署において、従来の IT の購入プロセスに依存する
必要性が低下しました。
ソーシャル ツールとデジタル化
ソーシャル メディアの台頭により、営業部門の内外で、コミュニケーションおよびコミュ
ニティの在り方は大きな変貌を遂げています。また、見込顧客は、製品についての情
報を収集し、どの製品を購入するかを判断するうえで、ソーシャル ネットワークを活用
しています。組織内のコラボレーションの強化や、外部顧客とのやり取りの差別化に
おいて、ソーシャル ツールが生み出す価値はますます拡大していると言えます。
コールド メールへの返信率が 1% であるのに対し、LinkedIn から 2 次コンタクト (知
り合いの知り合い) に InMail を送信すると返信率は 67% に跳ね上がります。多くの
受信者が InMail を信頼できる発信元からのメッセージとして捉えているためです。豊
富に知識を持つ営業担当者が、従来のマーケティング手法や営業手法では仕掛ける
ことのできなかった方法で、LinkedIn のコネクションを活用すればどうなるか考えて
みてください。優秀な営業担当者は、製品の売り込みであると受信者に悟られずに、
コネクションを築いていく技を身に付けているのです。
マイクロソフトは、LinkedIn などのソーシャル ツールは競争力を強化するうえで計り
知れない価値を提供するものの、営業、
マーケティング、および顧客ケアのプロセスと
密接に連携されてこそ、その真の効力を発揮できると考えています。マイクロソフトのビ
ジョンの詳細については、ホワイト ペーパー『The Connected Enterprise (コネクテッド
エンタープライズ) 』をご覧ください。
5
市場のトレンド
モビリティ
競争が激しく急速に変化する現在の環境では、営業担当者など、社外に出ることの多
い従業員にとって、場所や使用デバイスを問わず、情報や的確なヒントにすばやくアク
セスできる機能は欠かせません。オフィスに戻らなければ生産性が低下し、新たなビ
ジネス チャンスを十分に活用できないような状態では、営業担当者が顧客にとって重
要性のある存在となり、競争を優位に進めることは不可能です。使用しているモバイル
デバイスから必要な情報にアクセスできるかどうかが、契約の成否を分けると言って
も過言ではありません。
ビッグ データとセールス インテリジェンス
“ビッグ データ” とは、向上したコンピューターの処理能力とビジネス インテリジェンス
機能を活用して、社内はもちろん、パブリックなインターネット全体から大量のデータ
を収集し、重要なビジネスのヒントを拾い集めることに関連した用語です。営業の観
点から考えると、CRM システムの情報と、ソーシャル プロファイルおよびサード パー
ティが提供するデータ サービスの情報を統合して、各営業担当者の販売サイクルの段
階に応じた情報をすくい上げることで営業担当者に顧客担当者や取引先企業に関する
最新情報をリアルタイムで提供する機能が、ビッグ データの好例であると言えます。
これが、セールス インテリジェンスと呼ばれる機能です。
6
市場のトレンド
分析
セールス インテリジェンスでは、営業活動促進のため、営業担当者に対して情報を提供
することに主眼を置いています。一方、分析では、複数の計画対象期間にわたってデータ
を収集し、そのデータを営業活動の効率化に役立てることがより重視されます。たとえ
ば、営業成績が上位の担当者と下位の担当者を特定し、成績上位者が営業サイクルの
各段階で行っている独自の活動を分析機能によって把握すれば、営業手法に改善を加
えたり、下位者の成績向上に役立てたりできます。
こうした市場の変化と他のマクロ経済のトレンドの影響により、企業各社では競争優
位性を実現するために、営業部門の役割を見直すと共に、新たな機能を活用する必要
に迫られています。成績好調な営業部門 (および主要な CRM ベンダー各社) は、主に
営業活動とプロセスの社内的な効率化を重視する体制から、事前にビジネスを分析
し、より顧客中心のアプローチをとることにより、顧客とのやり取りの効果を高め、最
終的により収益性の高い関係を顧客との間に築く方針へと転換しつつあります。
7
企業は常に発展を続けています。行動を起こす
行動を起こす従業員こそが、あらゆる
従業員こそが、あらゆるビジネスの成功の要で
ビジネスの成功の要です。
あるということを忘れてはなりません。きわめ
て営業成績の高い組織では、競争に勝つために
必要な情報とツールが提供され、メンバーは熱意とアイデアにあふれています。営
業手法の抜本的な改革を実施する場合にも、特定の部署に営業支援システムを導
入するだけの場合にも、成功するためには主要なメンバーや役割に何が必要となる
かを意識しておくことが重要です。
営業担当
役員
営業管理者
営業担当者
• ビジネスの的確な見
通しと可視性
• 主要 KPI に対する計画
と管理のためのツール
• 要件を満たした潜在
顧客
• 新たなビジネス
チャンスを見極める
機能
• 競争を制するための
的確なヒント
• 顧客中心の組織へと
変革を図るために必
要な情報とツール
8
• チーム プレイに徹す
る、生産性の高い営
業担当者
• 優れたコンバージョン
レートと成約率
• より迅速に多くの契
約を獲得するための
的確なヒント
• 顧客に関する、包括
的な詳細情報
• 雑務を減らし、営業
活動に専念
• 場所を問わない CRM
へのアクセス
営業チームの
ニーズ (と希望)
最強の営業チーム
を実現するには
優秀な営業チームは、ビジネスの的確な見通しと可視性を提供することで、担当役員
を支援します。こうした見通しと可視性により、担当役員は適切に組織の文化に変革
を促進するための準備を整え、プロセスとインセンティブを行動や結果と連動させ
ることで、顧客中心の組織を実現できるようになります。
優秀な営業管理者は、競争を制し、他社を引き離すための的確なヒントを活用してい
ます。こうしたヒントは、チームの指導や顧客への購入アドバイスのほか、業務の展
開予測、見込顧客の選別、ソリューションの提案、成約、およびフォローアップといっ
た、営業プロセス全般の運営に役立てられます。優秀な営業管理者には、生産性に優
れ、高い士気を維持し、常にチーム プレイに徹することのできる営業担当者の存在が
欠かせません。
営業担当者が最も力を発揮できるのは、要件を満たした潜在顧客 (ウォーム リード)
がいて、事前の準備を整えて迅速な成約へと導くために必要となる的確なヒントが提
供されている場合です。また、強力かつ使いやすいソーシャル ツール、モバイル ツー
ル、コラボレーション ツールも重要な役割を果たします。また、すべてのやり取りの履
歴を含めた、顧客に関する包括的な詳細情報にどこからでもアクセスできる必要があ
ります。優れた営業担当者は、顧客との関係を育て、契約を獲得し、自身の評価を高
め、売上ノルマを達成するのに必要な情報とツールを手に入れています。
9
優秀な営業チームには、前述した新たなトレンドを競争優位性に活用し、各担当者に
必要な情報およびツールの提供と、営業手法の変革の両方に注力する機会を持って
いると、
マイクロソフトは確信しています。その結果、競争を制して他社を引き離し、
チーム プレイに徹することを学び、差別化されたやり取りによって顧客の関心を勝ち
得ることができます。そして最終的に、より多くの契約を迅速に獲得できるのです。
顧客が多くの情報を持つ、この新しい時代の勝者となるため、営業チームと営業担
当者には以下の 4 つが必要となります。
1
事前準備と見通し
2
コラボレーションと緊密な連絡
3
迅速な対応とモビリティ
4
優れた生産性
10
未来型営業チーム
の 4 つの特性
未来型営業チーム
の 4 つの特性
1 事前の準備と見通し
いまや、見込顧客との打ち合わせに臨むとき、相手の
企業や担当者に関する最新情報を予備知識として豊富
に持っていないことには始まりません。営業担当者は
自社の CRM システムから知り得る情報に加えて、公開
されている情報をオンライン検索とソーシャル ネット
ワークを通じて収集し、初回の打ち合わせまでに情報
のギャップを埋めておく必要があります。こうして、相
手が抱える問題を事前におおむね理解しておけば、顧
客の信頼を得られ、より良い関係を築くことができま
す。この領域での差別化を図るには、ソーシャル メディ
アやビック データなど、多種多様なテクノロジを活用
できます。
Microsoft Dynamics CRM のダッシュボード
Microsoft Dynamics CRM ビジネス ソフトウェアを使
用すると、ソーシャル メディアと企業の営業プロセスの
統合が実現されます。たとえば、営業担当者がある潜
在顧客の LinkedIn プロフィールを簡単に閲覧できるほ
か、Microsoft Dynamics CRM に登録されたアカウントに
関する情報を、Web 上に公開されている情報ソースと
統合できるようになります。Microsoft Dynamics CRM
を、InsideView などのサード パーティ サービスと統合
すれば、社内データだけでなく、市場の最新の口コミ
やニュースも提供できます。こうしたセールス インテリ
ジェンスを CRM アプリケーション内で提供することに
より、営業担当者は、より的確で適切なセールス トー
クを行えるようになります。最新の情報をリアルタイム
で入手できるかどうかによって、先んじるか、遅れをと
るか、競争の結果を左右しかねません。また、多くの情
報を持ち、営業担当者の主導で商談を進めることを期
待している顧客にとって、重要性の高い存在となるに
は、最新の情報が不可欠です。
営業管理者は Microsoft Dynamics CRM でリアルタイム
の視覚化に対応した強力なダッシュボードを活用し
て、適切な情報に意識を集中できます。この視覚化機
能は、コンテキスト内で CRM アプリケーションから直
接利用できるだけでなく、リアルタイムで情報を入手し
て迅速な対応につなげることもできます。言い換えれ
ば、営業管理者がチャートを操作し、目的とする情報
だけをピンポイントで表示して、次にとるべき行動を見
極めることが可能です。
11
未来型営業チーム
の 4 つの特性
お客様の成功例: CSX Transportation 社
CSX Transportation は、鉄道を基盤とした北アメリカの大手運送会社です。多数の異
なるシステムに顧客情報が分散されていたため、同社では、顧客関係を総合的に見
渡すことができませんでした。CSX Transportation の CRM 担当ディレクターを務める
Vicki Burton 氏は、
「当社では、ビジネスの継続的な成長を実現するため、すべての
情報を集約し、従業員がより戦略的かつ効率的に協力して顧客に対応できるような
アプローチを必要としていました」と当時を振り返ります。
Microsoft Dynamics CRM を導入したことで、CSX の営業担当者は顧客のポートフォ
リオを日常的に管理し、頻繁に情報を参照して、営業先に電話をかける準備を整え
られるようになりました。同時に、材木、化学肥料、鉄鋼といった特定の市場を担当
する CSX のマーケティング グループは、この一元化された顧客情報のソースを活用
して、営業チームが市場のトレンドを見極め、新規ビジネスを促進するための新た
な戦略を立てられるようになりました。
「Microsoft Dynamics CRM の顧客プロファイルを活用する
ことで、
それまでは知り得なかった新たなビジネス チャンス
を発見することができました。現在は、そうしたビジネス
チャンスの獲得に取り組んでいます」
— Vicki Burton 氏、CSX Transportation 社
CRM 担当ディレクター
12
未来型営業チーム
の 4 つの特性
2 コラボレーションと緊密な連絡
営業担当者がそれぞれ “ハンター” となり、大きな “獲
物を仕留める”、そんな時代は過ぎ去ろうとしています。
代わりに、仮想チームを介し、いかにメンバーが協力して
いくかが重要視されるようになっています。たとえば、
企業は営業、業務運営、サービス、マーケティングのプ
ロセス全般に顧客を参加させることにより、顧客にとっ
て大きな価値を生むソリューションを考え出すことがで
きます。営業担当者はチームとして行動し、統合された
Web 会議機能、インスタント メッセージング、ソーシャル
コラボレーションといった新しいテクノロジがもたらす
ビジネス チャンスについて検討する必要があります。
チームが一丸となって営業活動を展開するには、適切
なコラボレーション ツールとコミュニケーション ツー
ルが欠かせません。わかりやすい例として、Microsoft
Lync と Skype があります。どちらも、同僚、パートナー、
顧客担当者と情報をやり取りするための、強力かつシン
プルなツールです。電子メール、電話、インスタント メッセー
ジング、Web 会議といった機能が利用でき、営業チームが
協力しやすく、常に緊密な連絡がとれるようになりま
す。Lync と Skype の機能は Microsoft Dynamics CRM の
操作環境に組み込まれており、ユーザーはプレゼンス ア
イコンを確認して、ワン クリックでやり取りを開始で
きます。
ドキュメントと情報の管理は、営業活動の大きな部分
を占める要素です。マイクロソフトは、こうした情報の
作成と共有を、できるだけ容易にすることを目標として
います。これを実現することで、営業担当者どうしがチー
ムとして連携して、営業をはるかに簡単に推進すること
ができ、成功を収められるようになります。
Microsoft Dynamics CRM では Microsoft SharePoint を
直接使用できるので、別のドキュメント管理ソリューション
を導入する必要はありません。プレゼンテーション、提
案書、RFP など、営業用ドキュメントを利用するすべて
のチーム メンバーに対し、強力なチェックイン/チェック
アウト機能とバージョン管理機能が提供されます。営
業担当者は CRM アプリケーションから別のアプリケー
ションに切り替える必要がないため、いつでもすばやく
顧客情報にアクセスできます。
ソーシャル メディアは外部顧客との連絡手段として存
在感を増していますが、営業チームにとっては、社内の
コラボレーション ツールとしても同様に重要性を持って
います。Microsoft Dynamics CRM では、Yammer とア
クティビティ フィードを使用して、チーム メンバー間の
連絡を保つことができます。Yammer やアクティビティ
フィードでは、情報を瞬時に通知し、その関連情報をす
ばやく簡単に共有する機能が提供されます。業務の混
乱を招きかねない汎用的なチャットとは違い、顧客担
当者、顧客企業、その他関連性のある記録といったコン
テキストで会話を整理して表示できます。常に緊密な
連絡を保ち、最新の情報を把握できる点は Twitter や
Facebook と同じですが、ワークフローと連動して、新着
情報、アラート、通知が自動的に表示される点で差を
付けています。たとえば、商談の成立や、新たな案件の
登録などの速報を受け取ることができます。マイクロ
ソフトは、ソーシャル化で重要なのは交流を広めるこ
とではなく、生産性を高めることだと考えています。必
要な情報やツールを得た営業部門は、競争優位性を確
立するため、組織の内外でソーシャル ツールを利用す
ることになるでしょう。
13
未来型営業チーム
の 4 つの特性
お客様の成功例: ISS Belgium 社
ISS Belgium は、12,000 社を超える取引先を相手に、清掃サービス、ケータリング サー
ビス、不動産サービスを提供し、オフィス サポート ビジネスを展開しています。
同社では従業員が互いの活動内容を把握していないために、営業担当者間で同じ
顧客の取り合いが起こっていました。あまりにも頻繁に発生したため、
マネージャー
が “フレンドリ ファイア (同士討ち) “ インシデントという新たな指標を作ったほど
でした。従業員間の争いは高い代償を伴い、契約更新件数が減少する結果を招き
ました。部署間で協力してクロス セールスに取り組むことができないため、営業担当
者には能力があるにもかかわらず、売上高や成約率は常に水準を下回っていました。
そこで ISS Belgium は、Microsoft Dynamics CRM を、営業ツールとして全社に導入
することを決めました。同社はマーケティングと営業用のモジュールを使用し、見
込顧客への最初のコンタクトから、サービスの購入および更新に至るまでの業務
運営をサポートしました。Microsoft Dynamics CRM を実装して以来、ISS Belgium の
営業部門のコンバージョン レートは 6% 向上し、フレンドリ ファイア インシデントは
90% 減少しました。
Microsoft Dynamics CRM が ISS Belgium にもたらした効果
14
主要業績評価指標
3 年間の効果
正味現在価値
€5,886,843
ROI
1,936%
回収期間
0.2 年
未来型営業チーム
の 4 つの特性
3 迅速な対応とモビリティ
最新情報を入手、共有するとき、
「オフィスに
Microsoft Dynamics CRM のモバイル ソリュー
戻ってからやろう」などと悠長なことは言ってい
ションでは、営業担当者が各自の業務に最
られません。モバイル デバイスで使用する CRM
適なツールを利用できるよう、複数のオプ
アプリケーションは、営業ツールとして不可
欠になりつつあります。営業担当者は、客先を
ションを提供しています。
訪問する 5 分前に、見込顧客に関するリアル
営業チームは、常に競争相手の先を行くと同時に、状
タイムの最新情報を確認しておかなければなりません。
況に合わせて臨機応変に対応する必要があります。
対象の見込顧客についてどのような会話が交わされて
Microsoft Dynamics CRM を使用すれば、営業担当者
いるかを知り、新たな市場データとニュース フィードを入
は場所を問わず、常に生産性と即応性を維持できます。
手するためです。たとえば、最近行った買収や、既存の
また、営業担当者は、スマートフォンとタブレットに最
サービスについて自分の知らない問題点がないか、
適化された軽量な HTML クライアントやリッチ アプリケー
チェックする必要があります。
ションを通じて、任意のモバイル デバイスでリアルタイム
に情報を受け取ることができます。自分の携帯電話で
アクティビティ フィードの通知を受信し、最新の出来
事をすぐに知ることも可能です。Microsoft Dynamics CRM
のモバイル ソリューションでは、営業担当者が各自の業
務に最適なツールを利用できるよう、複数のオプション
を提供しています。
15
お客様の成功例:
Insphere Insurance Solutions 社
Insphere Insurance Solutions は保険商品の販売事業を展開するグループで、今後数
年間で販売領域の規模を 2 倍にするという目標を達成するため、保険外交員のエク
スペリエンスを合理化する必要がありました。そのため同社は、主要なビジネス プ
ロセスの管理に不可欠なツールを備え、主要なスマートフォン用オペレーティング
システム上で動作し、すべての保険外交員に対して生産性の高い効率的な業務エク
スペリエンスを一貫して提供することのできるテクノロジ ソリューションを探し求
めていました。
結果、Insphere は Microsoft Dynamics CRM を実装し、クロスプラットフォームのモ
バイル ソリューションと統合し、外交員は各自のモバイル デバイスから、すべてのビ
ジネス情報を確認し、関連するすべての活動とタスクを管理できるようになりまし
た。潜在顧客に関する情報が送られてくるため、外交員はオフィスを離れていても、
常に最新の情報を把握できます。
IT 部門バイス プレジデントを務める Steve Jensen 氏は、
「外交員からは、肯定的な
フィードバックが寄せられました。中には、
『携帯電話でアクセスできる Microsoft
Dynamics CRM は保険販売業界で最もすばらしいアプリケーションだ』と絶賛する声
もありました」と話します。Microsoft Dynamics CRM の機能に携帯電話からアクセス
できるようにしたことで、ユーザーへの浸透率も大幅に向上しました。
「Microsoft Dynamics CRM の機能をモバイル アプリケー
ションで提供し始めてから、わずか 4 週間後には、ユーザー
への浸透率が 40% 向上していました」
— Steve Jensen 氏、Insphere Insurance Solutions 社
IT 部門バイス プレジデント
16
未来型営業チーム
の 4 つの特性
未来型営業チーム
の 4 つの特性
4 優れた生産性
営業担当者と営業部門は、営業担当者が管理業務に費
やす時間が少しでも短くなるよう、1 分、1 秒を適切に使
う必要があります。会社や顧客の利益につながらない
作業は、時間の無駄遣いです。たとえば、CRM システム
は、営業担当者がうまく使いこなせなかったり、使うの
に手間がかかりすぎたり、業務の役に立たない場合も
少なくありません。営業部門のリーダーは、使いやすい
ツールに加え、各自の営業サイクルの段階に応じて、適
切な情報やコンテンツをチームに提供する必要があり
ます。その際、シンプルで馴染みのあるツールを提供す
れば、担当者は雑務に忙殺されることがなくなります。
営業用アプリケーションの導入を成功させる絶対要件
は、ユーザーの役に立つ機能を提供し、使用するうえ
で負担を感じさせないということです。潜在顧客の
選別、顧客との商談、契約書類の取り交わしなど、営
業担当者はいつも時間に追われています。Microsoft
Dynamics CRM を使用すると、営業担当者は、Microsoft
Outlook メッセージングおよびコラボレーション クライ
アントから、見込 顧客や顧客のデータに直接アクセ
スできます。これにより、情報検 索や 雑務に時間を
割くことなく、営業 活動に専念できるようになりま
す。Outlook には、見込顧客からの電子メール メッセージ
を営業案件として変換し、営業パイプラインに追加する
機能があり、すべての情報のやり取りは自動的に追跡さ
れます。顧客から注文を受けると、Microsoft Dynamics
CRM によってフォローアップ ミーティングのスケジュー
リングと契約フェーズの更新が行われ、商談成立の速
報がチーム全体に送信されます。このソリューションは
Outlook 内で動作し、Microsoft Office と同様のデザ
インであるため、導入の準備期間が短く、トレーニング
コストが抑えられると共に、高い浸透率が達成されま
す。また、ソリューションをクラウド上やオフラインで
実行できるため、どこからでも利用でき、情報検索の
ために時間を無駄にすることがありません。
17
お客様の成功例: Specialists On Call 社
Specialists On Call (SOC) は、米国の病院を対象に、緊急時の遠隔医療相談サービス
を提供する業界最大の企業です。サービスを利用すると、高度な訓練を受けた神経
科医から、インターネットを介してすばやくアドバイスを受けることができます。
同社はビジネスを拡大するにあたり、Microsoft Dynamics CRM Online を使用して、
豊富な機能を完備した営業活動や患者を管理するシステムを構築しました。このプロ
ジェクトはわずか 90 日間で完了し、他のソリューションと比較して 200,000 米ドルも
コストを抑えることができました。また、営業活動、病院、患者の症例を単一のシス
テムで管理できるようになりました。
現在、SOC の営業担当者は、Microsoft Dynamics CRM Online を使用して数千件の
潜在顧客を管理しています。ある病院が顧客になると、営業管理者は、営業担当
者が営業プロセス中に収集した連絡先および情報をすべて活用し、病院との関係
の維持に努めます。Nucleus Research が実施した ROI のケース スタディによれ
ば、Microsoft Dynamics CRM を展開した結果、SOC では生産性向上と、サービスに
対する営業チームの知識強化が達成されました。また、可視性が増し、営業活動全
体を見渡せるようになったことで、契約獲得のコストが低減したとも報告していま
す。こうしたことは、営業担当者が見込顧客と対話する際、ビジネスに関する知識
の豊富さをアピールできる点で役立っています。
「ビジネスのあらゆる側面でプロセスの自動化を図った
おかげで、人員を増やすことなく、さらなる成長に対処
できます」
— Robert Ritchie 氏、Specialists On Call 社
業務担当バイス プレジデント
18
未来型営業チーム
の 4 つの特性
Conclusion
まとめ
ご認識のとおり、営業の世界は大きな転換期を迎えており、企業各社はこれまで
の営業手法の見直しを迫られています。こうした変化は、顧客が多くの情報を手に
入れられるようになったことと、市場のトレンド (モビリティ、クラウド、ソーシャル
化、ビッグ データなど) が主な要因となっていますが、営業チームの変革は、チーム
を構成するメンバーから始まります。変革を実現するには、1 人 1 人の熱意とアイデ
アが重要です。また、営業担当役員、営業管理者、および営業担当者のすべてに、競
争に勝つための適切なツールを提供する必要があります。こうしたツールは、組織
内部のプロセス効率化を可能にし、営業活動初期の関係を、収益性の高い顧客ア
カウントおよび戦略的パートナーシップへと発展させるために役立つものでなくて
はなりません。
Microsoft Dynamics CRM は、営業チームによる事前準備と見通し、コラボレーション
と緊密な連絡、迅速な対応とモビリティ、および優れた生産性を支援するための
ツールです。改革を成し遂げることのできる組織は、最終的には競争を制して他社
を引き離し、チーム プレイに徹することを学び、差別化されたやり取りによって顧客
の関心を勝ち得る体制を整えて、より多くの契約をすばやく獲得できるようになり
ます。マイクロソフトは、営業担当者の営業活動を効率化し、
マネージャーによるイン
テリジェントな管理を実現できるよう、企業の変革の支援に努めています。
Microsoft Dynamics CRM の詳細については、
http://crm.dynamics.com/ja-jp/homeをご覧く
ださい。
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