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From Eye to Insight - Leica Microsystems

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From Eye to Insight - Leica Microsystems
From Eye to Insight
マイクロエレクトロニクス テクニカルレポート VOL. 1
デジタルマイクロスコープによるプリント基板の検査 / 解析
筆者
James DeRose
Scientific Writer, Stereo & Digital Microscopy Marketing,
Leica Microsystems AG, Switzerland
Georg Schlaffer
Product Manager, Digital Microscopy, Leica Microsystems AG,
Switzerland
テクニカルレポート VOL. 1 :デジタルマイクロスコープによるプリント基板の検査 / 解析
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デジタルマイクロスコープの必要性
電子部品の品質管理と品質保証(QC/QA )、あるいは解析業務(FA )において、プリント基板(PCB )の外観検査は昔も現在も重要な手
法の 1 つです。品質向上やコスト低減の要求はますます高まり、高品質 ・ 高付加価値な製品をタイムリーに提供していくことが求められて
います。本レポートでは、ライカ DVM6 デジタルマイクロスコープが提供する特徴とともに、圧倒的な解像力、鮮明な見えと、使いやすさ、
優れた解析機能により、スピーディーに、高い信頼性で検査をサポートした事例をご紹介します。
精度の高い解析とワークフロー改善をサポートするデジタルマイクロスコープの機能とは?
ライカ DVM6 は、圧倒的な見えを提供するとともに、時間がかかる顕微鏡検査を軽減する機能が、数多く取り入れられています:
> > 片手で操作できる顕微鏡デザインと、直観的なソフトウェア
> > 16 倍ズームレンズ搭載と 3 本の対物レンズラインナップで広い観察倍率(モニター倍率: 12 × ∼ 2350 ×)をカバー。
> > ステージ、倍率、照明、カメラ設定など、重要なパラメータをコード化(自動読み取り&保存)。取得画像からいつでも呼び出し可能
> > 片手で顕微鏡の傾斜と XY ステージ回転が可能
> > 対物レンズに LED リングライトと同軸照明を内蔵。最適な照明がすぐ見つかる
> > ライブ画像の高速表示、解像度 1,000 万画素の高画質画像
> > XY あるいは、XYZ 画像連結、および HDR(ハイダイナミックレンジ)イメージングサポート
当レポートでは、上述 3 項目を取り上げて、事例をご紹介します。
テクニカルレポート VOL. 1 :デジタルマイクロスコープによるプリント基板の検査 / 解析
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迅速・簡単なセットアップ、すぐ観察可能
ライカ DVM6 デジタルマイクロスコープのセットアップは、電源ケーブルと USB ケーブルをコンピュータにつなぎ、マイクロスコープ電
源オン後、Leica Application Suite X(LAS X )ソフトウェアを起動するだけですぐ観察を開始できます。対物レンズ交換もマイクロスコー
プやソフトウェア起動中に、スライダー式で簡単にできます。作動距離の最大は 60 mm 、試料ステージの移動距離 70 × 50 mm で、重
量 2 kg までの試料を扱うことができます。
以下はプリント基板(PCB )を DVM6 で観察した事例です。
観察したプリント基板(PCB )。
XY ステージに搭載したプリント基板(PCB)。
PCB 試料一部エリアの低倍率画像、ライカ DVM6 で撮影。
テクニカルレポート VOL. 1 :デジタルマイクロスコープによるプリント基板の検査 / 解析
測定、解析、顕微鏡操作も直観的なソフトウェアで簡単
デジタルマイクロスコープによる外観検査は見たいところがきれいに見えるまでの条件設定や、画像取得後の測定など、時間がかかるもの
です。検査、品質管理(QC)、解析業務(FA)時間を短縮するには、顕微鏡操作が簡単で、使いやすいソフトウェアが必要です。ライカ DVM6
のソフトウェア Leica Application Suite X(LAS X)の、深度合成 Z スタックモード(深度合成)では、Z 軸方向の定義した範囲にわたり、凹
凸がある対象物でも、ピント 位置の違う画像を合成した全焦点画像を瞬時に得られます。拡張焦点深度(EDOF)モードを選択すると、取得す
る起点、終点を設定することなく全焦点画像を取得できます。全焦点画像取得後は、試料の 3D 表面形状データの解析も可能です。[1]。
また、大きな試料の高解像写真を取得する場合は、LAS X ソフトウェアのタイリング機能を使用して自動取得できます(DVM6 A )。全焦
点合成およびタイリング機能は、対話型でライブ像を見ながらリアルタイムに取得できる「ライブイメージビルダー」も利用可能です。
LAS X による、プリント基板に実装した SMD(表面実装部品)の 3D 解析事例をご紹介します。
PCB の 3D 画像。画像は集積回路(IC)チップとハンダ付け部分。 左 写 真と同じ部 分、高さ方 向をイメージしたカラー 表 示も可 能
(右)。
LAS X の EDOF(拡張焦点深度)機能による全焦点合成。
PCB の 2D 画像。コンデンサと IC チップの端。EDOF 機能による
左写真と同じ PCB 領域の 3D 画像。高さ、角度、体積など、各種
全焦点合成。
測定を実施。
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テクニカルレポート VOL. 1 :デジタルマイクロスコープによるプリント基板の検査 / 解析
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トランジスタまたはダイオードを含む SMD の 2D 画像。
EDOF(拡張焦点深度)機能による全焦点合成。
左写真と同じ SMD の 3D 画像。プロファイル、高さ、体積など、
各種測定を実施。
PCB の 2D 画像。IC チップとコンデンサを観察。
EDOF(拡張焦点深度)機能による全焦点合成。
左写真と同じ PCB の 3D 画像。面積、体積、高さ、角度、長さなど、
(黄色の枠内)をクリックして、Excel ファ
の測定を実施。
「Export 」
イルとしてレポート生成。
測定結果から生成したレポート:「Summary 」ページ。PCB 領域
の 2D 画像添付。
測定結果から生成したレポート:「Image 」ページでは、測定結果
と PCB の 3D 画像添付。
テクニカルレポート VOL. 1 :デジタルマイクロスコープによるプリント基板の検査 / 解析
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シームレスで簡単、倍率の切替
ライカ DVM6 の対物レンズは、マイクロスコープおよびソフトウェア起動中も簡単に交換でき、作業を中断しません。対物レンズ交換に
ついては、ライカ Web の製品ページ内ビデオでご覧いただけます [2] 。
ライカ DVM6 の対物レンズは、プラン アポクロマート補正(赤、緑、青の波長による色補正と、良好なフラットネス補正)が施されてお
り、3 種類(低倍率、中倍率、高倍率)の中から選択できます。さらにズームレンズは 16:1 とズーム比が高く、3 本のレンズ組み合わせで、
12 倍 から 2350 倍(モニター倍率)の広い観察倍率をカバーします(標準モニター使用時)[3]。
※デジタルマイクロスコープのモニター倍率は、使用するモニターのサイズによって変わります。
ライカ DVM6 で、低、中、高倍率対物レンズを交換し取得した電子部品の画像例を以下に示します。
電子部品:低倍率範囲(低倍率対物レンズ)。
電子部品:中間倍率範囲(中間倍率対物レンズ)。
電子部品:高倍率範囲(高倍率対物
レンズ)。
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各種設定の自動保存と呼び出し(コード化)
ライカ DVM6 では、対物レンズ種類や、ズーム比、カメラの露光条件や画素解像度、試料ステージの位置と回転角度、顕微鏡ヘッドの傾斜
角と照明条件が観察時に常時参照でき、また画像取得時に自動的に保存されます。品質検査の再現性と信頼性向上をサポートします。
)、
LAS X 操作画面。対物レンズとズーム比によって決まるモニター倍率値(19x、<2.00> はズーム比)、顕微鏡ヘッド傾斜角(5°
およびステージ回転角度(20°
)が表示。画面の右下にも常に表示。
LAS X 右下の拡大写真。実視野(FOV)または視野データ(緑枠)も表示。
テクニカルレポート VOL. 1 :デジタルマイクロスコープによるプリント基板の検査 / 解析
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結論
ライカ DVM6 デジタルマイクロスコープを使用し、プリント基板(PCB )などのマイクロエレクトロニクス部品の検査、品質管理と品質保
証(QC/QA )、解析業務(FA )の生産性向上と信頼性向上をサポートします。①顕微鏡操作、画像取得、データ解析まで、直観的で使いや
すいソフトウェア、② 12 倍 から 2350 倍まで広いモニター倍率を作業中断することなく、簡単、スピーディーに切り替え可能、③顕微鏡関
連の重要なパラメータと設定(光学系、カメラ、ステージ、傾斜角、照明)を保存・呼び出しできるコード化、これらの機能により、データ
収集と解析をより効率的に、より正確に行い、検査、QC 、FA のワークフロー効率向上に寄与します。
参考資料
1.
2.
3.
「3D Visualization of Surface Structures, Vertical Resolution – Small Steps, Big Effect, Science
D. Goeggel 、G. Schlaffer 、
Lab; Leica DVM-3D Visualisation; Vertical resolution in the balance between numerical aperture and depth of field
対物レンズ交換方法:ライカ DVM6 製品ページ
「Is a Magnification of 20,000 Times Really Useful With Digital Microscopy? 、J. A. DeRose 、M.
J. A. DeRose 、M. Doppler 、
「What Does 30,000:1 Magnification Really Mean? Some Useful Guidelines for Understanding Magnification in
Doppler 、
Today s New Digital Microscope Era 、サイエンスラボ
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