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Untitled - 東京大学学術機関リポジトリ

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Untitled - 東京大学学術機関リポジトリ
の
博士学位論文
絞り花アサガオから単離
された転移調節因子の解析
平成 4年 度 入 学 稲 垣 善 茂
指導教官井上圭三
」ー・園町田ー
CONTENTS
ページ
第 l章
2
序論
第
2章
色素生合成系遺伝子 DFR中に見い出された新トランスポゾン
Tpn 1の同定と絞り模様形成への関与
18
第 3章
アントシアニン色素生合成系遺伝子
DFR の構造と機能
第 4章
絞り花アサガオから単離された新トランスポゾン
Tpn 1の構造解析
第 5章
41
65
今後の展望
76
謝辞
82
第 6章
第 1:
寧
序
1
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き
ページ
巨岡
1
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論文の要旨
2
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Gen
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6
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3
イントロダクション
8
1
4
.
参考文献
15
論文の要旨
[序論 ]
現在、遺伝子発現の制御に関する研究はそのほとんとが遺伝子のプロモーター領
放の解析などの転写調節機構の解明を目的とした研究である。しかしながら、遺伝
子 発 現 の 制 御 は 転 写 以 外 に も 種 々 の レ ベ ル で 行 わ れ て お り 、 本 研 究 の よ う な DNA
レ ベ ル で の 制 御 、 す な わ ち DNA再 編 成 に よ る 遺 伝 子 発 現 の 制 御 に 関 す る 研 究 は 近
年 注 目 を 集 め て いる 。
私は絞り花(キメラ斑)を l
咲かせるアサガオにおいてこの絞り模様形成が遺伝的
要因によっているにも関わらず絞り模様の形成(頻度やパターン)が偶然性に支配
されていること 、また絞り花 から 2 ~ 5 % の頻度で全 色花 ( full y c
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咲 か せ る 復 帰 変 異 体 (r
ンスポゾンにより色素生合成系遺伝子の発現制御が行われた結果ではないかと考え、
そ の 機構 の 解 明 を 試 み た 。
ア サ ガ オ (Pharbitis
l
1i
J)
は、奈良時代に薬用摘物 (
牽牛 子 )として 渡来し、江
戸時代 に な る と 花 色 や 花 葉 な ど の 形 態 に 関 す る 種 々 の 変 異 体 が 園 芸 品 種 と し て 数
多く作出されている 。 また、その古典遺伝学的研究も昭和初期に日本人研究者によ
り 勢 力 的 に 行 わ れ 、 詳 細 な 遺 伝 学 的 連 鎖 地 図 も 作 成 さ れ て い る 。 本 研 究 で 用 いた白
762年 に 平 賀 源 内 の
地に紫条のキメラ斑を生じる絞り花アサガオは、歴史的には 1
931,1
934,1938) により 遺 伝 学 的 研 究 が 成 さ れ
「物類品鴎」に記述され、 Imai(1
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の
, 座 位 は 第 5染 色 体 上 に 置
た系統である 。 ま た 、 そ の 原 因 で あ る 易 変 性 遺 伝 子 a
かれていることがま口られている 。 な お 、 本 実 験 に は 青 色 の 花 を 咲 か せ る 野 生 型 ア サ
ガオを士サ照として用いた 。
[方 法 及 び 結 果 ]
l) アントシアニン'fb
,
素 生 合 成 系 遺 伝 子 DFR中に開 い 出 さ れ た 新 トランスポゾン
A
TDI
1 1の 同 宗 ・単 離 と 絞 り 模 様 形 成 へ の 関 与
絞り花の白地部分の簡単な色素化学分析の結果、 アントシアニン色素生合成経路
2
のうち 、 DFR (Di
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ase) 遺 伝 子 の う ち の ど れ
かに変 異 が 起 き て い る こ と が 予 想 された。 そ こ で 既 に 他 の 植 物 か ら 単 離 さ れ て い る
各遺伝子をプローブに用いてサザンハイブリダイゼーション法により、それぞ、れの
ゲノミック 遺伝 子の 構造に つ いて解析を行った 。 その結果 、野生型と比較して絞り
花アサガオの DFRi
宣伝子領域内には 6,4 kb の DNA配 列 が 挿 入 し て い る こ と が 明 ら
か と な っ た 。 そ こ で 野 生 型 と 絞 り 花 ア サ ガ オ の 両 者 の DFR遺伝子領域をクローン 化
してその 構 造 を 解 析 し た と こ ろ 、 ア サ 力 オ ゲ ノ ム 中 に は 3コ ピ ー の DFR遺 伝 子
(DFRA,Bー
,C) が 存 在 す る こ と が 分 か り 、 そ の う ち の DFRB遺伝子内に 6
.4kbの
ト ラ ン ス ポ ゾ ン が 挿 入 し て い る こ と が 明 ら か に な っ た 。 即 ち 、 こ の 6 4 kb の DNA
,
配列の末端領域には、 1
) トウモロコシのトランスポゾン Spm/En様 の 末 端 逆 反 復 配
28bp) が 存在し、 2) 因 子 の 両 外 領I
J
には 、 Spm
/Enが 転 移 ・ 挿 入 す る 際 と 同 様
列 (
の 3 bp の順繰り返し配列(康的重複)が存在し、 3
) 植物のトランスポゾンにだ
Iに伴う小さな DNA再編成 (Empt
y
Donor
け特徴的に見られる、転移・!尻島t
S巴qu巴nces) も観察された 。 以上か ら、この 6
.4kbの DNA配 列 は ア サ ガ オ よ り 初 め
て単 離された Spm/
En様のト ランスポゾンで あるので、 TpnI (
Transposon P
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) と名 付 けた 。
し か し な が ら 、 ア サ ガ オ ゲ ノ ム 中 に は ベ チ ュ ニ ア の DFRcDNAの 5
' 側 にホモロー
グ を も っ 領 域 が 3コピー (DFR-Aー
, Bー
,C) 同 一 領 域 中 に 存 在 し て い る こ と が 分 か っ
た。そ こで、 DFR-B遺 伝 子 が 花 弁 で発現し 、 絞 り 花 ア サ ガ オ の DFR-B遺 伝 子 中 に
挿 入 さ れ て い た ト ラ ン ス ポ ゾ ン Tpn1が本 当 に 絞 り 模 様 形 成 の 原 因 と な っ て い る の
か否か検討を試みた。
まず、絞り花アサガオより 2 ~ 5 % の頻度で 得られ、紫の 全 色花 ( full y
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) を 咲 か せ る 生 殖 細 胞 復 帰 変 異 体 (germinalr
ever
tan
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) を得る。次いでこ
れを自殖し 、 そ の 次 世 代 に お け る 絞 り 花 ア サ ガ オ の 分 離 (
表 現型 )と DFR遺 伝 子 領
域の 構 造 ( 遺 伝 子 型 ) を 比 較 検 討 し た 。 これらの DFR遺 伝 子 の 構 造 ( 遺 伝 子 型 ) 解
析に つ いては 、ベチュニア DFRをプロープに 用 い た サ ザ ン ハ イ プ リ ダ イ ゼ ー シ ョン
法 に よ っ た 。 も し ト ラ ン ス ポ ゾ ン Tpn1が 絞 り 模 様 形 成 の 原 因 と な っているのなら
ば 、 金 色 花 を 咲 か せ る 生 殖 細 胞 復 帰 変 異 体 で は 、 一 対 の DFR遺伝子のうち 、 一方に
は Tpl1が 存 在 し 、 他 方 は Tpn1が 脱 離 し た ヘ テ ロ 接 合 体 で あ ろ う 。 また 、 それら
を自家受精させた後の次世代絞り花アサガオの場合には、 DFR遺伝子は 共 に Tpn1
が存 在 す る ホ モ 接 合 体 で あ る のに対して 、全色花のアサガオの場合は復帰変異体と
同 じ ヘ テ ロ 接 合 体 か 、 両 方 の DFR遺伝子中に Tpn1が 存 在 し な い ホ モ 接 合 体 であろ
うと考えられる。
この表現型と遺伝子型を比較した結果は上記の仮説通りとなっており、絞り 花 ア
サガオにおいては、:('f.弁形成時に少なくとも一方の染色体 上 の Tpn1が
、 DFR-B遺
、
伝子中から転移 ・脱 離 す る こ と が DFR遺 伝 子 の 再 活 性 化 の た め に 必 要 で あるこ と
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、 Tpn1が 絞 り 模 様 形 成 の 原 因 と な って い る こ と が 明 ら か と な っ た 。 さ ら に 、
このことは、 DFR-B遺 伝 子 が 花 弁 で 発 現 す る DFR遺 伝 子 で あ る こ と も 同時 に 証 明
したと考えられる。
3
2) アントシアニン'fb.素生合成系 i
貴伝子 DFRの 構 造 と 機 能
アントシアニン色素は広範囲の高等植物において花色を決定する要因となってお
り 、 フ ラ ボ ノ イ ド 生 合 成 経 路 に よ り 生 合 成 さ れ る 。こ の フ ラ ボ ノ イ ド 生 合 成 経 路 の
遺伝子群の多くは、
トランスポゾン ・タ ッ ギ ン グ に よ り 同 定 - 単 離 さ れ て い る 。
ま た 、 私 が 単 離 し た Tpn1が ア ン ト シ ア ニ ン 色 素 生 合 成 の た め の フ ラ ボ ノ イ ド 生
合 成 経 路 の 遺 伝 子 群 の 一 つ DFR-B遺 伝 子 内 に 挿 入 さ れ て い た こ と か ら も 、 ア サ ガ
オの DFR遺 伝 子 に つ い て 、 そ の 構 造 や 発 現 様 式 を 解 析 す る 必 要 が あ る と 考 え た 。 な
お
、 DFR遺 伝 子 に つ い て 詳 し い 解 析 が 為 さ れ て い る も の は 、 現 在 、 ト ウ モ ロ コ シ と
ペチュニア、キンギヨソウだけである 。
A, -B, -C 及 び
ま ず 、 ア サ ガ オ ゲ ノ ム 中 に タ ン デ ム に 並 ん だ 3つ の 遺 伝 子 DFR花 弁 よ り 得 ら れ た DFRcDNAに つ い て 構 造 解 析 を 試 み た 。 その結果、 DFR-B遺 伝 子
に つ い て は ゲ ノ ミ ッ ク と cDNAの両者の塩基配列の比較から、 6つ の エ キ ソ ン が 存
在 し 、 さ ら に プ ロ モ ー タ ー 領 域 、 タ ー ミ ネ ー タ ー 領 域 と 考 え ら れ る 配 列も見い出さ
れた 。 また、 DFR-Bi
宣 伝 子 を プ ロ ー プ に 用 い た 花 弁 の ト ー タ ル RNAに 対 す る ノ ー
ザ ン ハ イ ブ リ ダ イ ゼ ー シ ョ ン を 行 ったところ、そのシグナルがシングルバントーであ
っ た こ と や シ グ ナ ル の 大 き さ な と か ら 、 DFR-B遺 伝 子 だ け が 花 弁 で 主 に 発 現 し て
いることが分かった 。 また、絞り花アサガオにおいてングナルが検出されなかった
ことから、 Tpn1の転移により DFR-B遺 伝 子 の 発 現 が 制 御 さ れ て い る こ と も 確 認 さ
れた 。
なお、 DFR-A 及 び
DFR-C 遺 伝 子 に つ い て は 、残 念 な が ら こ れ ら に 対 応 す る
cDNA は検 出 で き な か っ た 。さらに 、 DFR-C 遺 伝 子 の エ キ ソ ン と 考 え ら れ る 領 域
は 5'側 の 3つ し か 検 出 さ れ ず 、 し か も こ れ ら の 領 域 内 に は 2箇 所 に フ レ ー ム ・シ
フト変異が見いだされたので、偽遺伝子である可能性が高いと考えられた。また 、
DFR-A 遺 伝 子 の 構 造 上 の 特 徴 に つ い て は ゲ ノ ミ ッ ク の 塩 基 配 列 の 比 較 か ら 、 DFRA遺 伝 子 に は 6つの エ キ ソ ン が 存 在 し 、 さ ら に プ ロ モ ー タ ー 領 域 、 タ ー ミ ネ ー タ ー
A 遺伝子の潜在的機
領 減 と 考 え ら れ る 配 列 も 見 い 出 さ れ た 。 しかしながら、 DFR-
能や発現様式とについては今後さらに検討を試みたい 。
3) 絞 り 花 ア サ ガ オ か ら 単 離 き れ た 新 し い ト ラ ン ス ボ ゾ ン Tun1の 構 造 解 析
一般に、高等値物の DNA型トランスポゾンは末端逆反復配列や僚的重複の塩基数など
から Ac
ρs系と EnlSpm
系に大別できるが、この Tpn1はEnlSpm
系の因子であった。この
Spm
系のトランスポゾンには、特徴的な転移酵素の作用する Subt
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巴
En/
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が知られている。また、 トランスポゾンの内部には転移に必要な転移酵素をコードし、自
ら転移できる自律性の因子と、転移酵素がトランスに作用したとさだけ転移できる非自律
性の因子に大別できる 。 そこで、アサガオから単離されたトランスポゾン Tpn1のSRRの
構造やその因子の内部構造について解析する目的で全塩基配列を決定した。
その結果、この Tpn1は
、 全長 6412bpで
、 Tpn1の末端近傍領域には転移酵素が認識す
4
ると考えられるシス領域が末端から各ノヤ 650b
pと8
0
0b
pにわたって存在しており、
Er
凶 pm類縁因子中最も長く、かつ、最も複雑な構造であることが明らかになった。また、
En/
Spmやその類縁のキンギョソウの Ta
m 1なとの自律性の因子では、内部にコードされる
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巴
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転移酵素遺伝子中に特徴的な 2- 3 k
れているので、 Tpn1内部の OpenRe
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巴を検索したところ、 250b
p以上の Op
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加国は因子中に 3つしか存在しなかった。従って、 Tpn1は自ら転移することは
できない非自律性の転移因子であって、アサガオゲノム中のどこかに存在する自律性因子
の産出する転移酵素の作用により転移すると考えられた。
[結 論 と 考 察 ]
今回彩、
が 解 明 し た の は 以 下 の 3点である。
1) 絞 り 花 ア サ ガ オ の 絞 り 模 様 形 成 の
原 因 は 、 花 弁 で の 色 素 生 合 成 に 関 与 す る 遺 伝 子 の 一 つ DFRB中 に ト ラ ン ス ポ ゾ ン
TpnJが 挿 入 さ れ 、 不 活 性 化 さ れ て い た 構 造 か ら 、 花 弁 形 成 時 に ト ラ ン ス ポ ゾ ン Tpn
lが 転 移 ・ 脱 離 す る こ と に よ り DFR-B遺 伝 子 の 再 活 性 化 が 行 れ た 結 果 である。 2)
ア サ ガ オ の ア ン ト シ ア ニ ン 色 素 生 合 成 遺 伝 子 DFRはタンデムに 3つ (
DFRA,
B,C)
並 ん で お り 、 そ の 内 の DFRB遺 伝 子 だ け が 花 弁 で 特 異 的 に 発 現 し て い る こ と が 分
かった。 3) 転 移 能 と 遺 伝 子 の 発 現 制 御 能 を 持 つ ト ラ ン ス ポ ゾ ン Tpn1は 6412 bp
で、自ら転移することはできない非自律性の転移因子であって、アサガオゲノム中
のどこかに存在する自律性因子から産出される転移酵素の作用により転移すると考
えられた。
今後、さらに絞り模様形成の制御機構、特にトランスポゾンの転移の頻度やタイ
B遺 伝 子 や TpnJの構 造と
ミ ン グ に つ い て の メ カ ニ ズ ム を 解 明 す る た め に は 、 DFR機能を明らかにすることのみならず、未知の自律性因子を単離し、その自律性因子
の側からの詳しい解析が行われる必要があろう。
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7
ト3
イントロダクション
現在、遺伝子発現の制御に関する研究はそのほとんとごが遺伝子のプロモーター領域の解
析などの転写調節機構の解明を目的とした研究である 。 しかしながら、遺伝子発現の制御
は転写以外にも種々のレベルで行われており、本研究のような DNA レベルでの制御、す
なわち DNA 再編成(非相向性の組換え)による遺伝子発現の制御は近年注目を集めてい
宣伝的組換え系が関与することが知られているが、それらの
る。 DNA 再編成には種々の j
中で比較的よく研究されているものにトランスポゾン(転移因子)の関与する組換えがあ
る1
7
)。 トランスポゾンとはゲノム上を
H
転移 " して染色体上の座位を変えうる遺伝因子
の総称で、原核生物から真核生物に至る種々の生物種で見い出され ト3
)、植物においては
トウモロコシ (
Z
e
a mays) やキンギヨソウ (
A
n
t
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l
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h
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u
m maju
s
) のアントシアニン色素生
合成系の遺伝子の発現を制御して絞り模様の形成に関与する転移調節因子が よ く知られて
46
)。事実、トランスポゾンは高等植物で最初に発見され、 1940年代末に
いる 2,
McCl
i
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t
oc
k により、
B
a
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b
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トウモロコシの穀粒 (Kernel
)などで発現する遺伝子の発現を調節して、
遺伝的斑入りを起こすいわゆる"調節因子" (Contro1
li
ng eJ
eme
n
ts
) が染色体上を転移する
)。
因子として提唱された 7
このトランスポゾンに関する分子遺伝学的研究は、先ほと述べた豊富な遺伝学的知見が
累積していたトウモロコシとキンギヨソウで 1980 年初頭より始められ 5,
6
)、 1983年にト
ウモロコシ穀粒のモチ性を支配する Wx遺伝子に挿入されていたトランスポゾン Ac及 び
Ds が単離され 8
)、また
1
984 年にキンギヨソウのアントシアニン色素生合成系遺伝子
N
i
v
e
aに挿入されていた T
訓
l が単離されて以来的、多数のトランスポゾンが同定・単離
) 4,10-1
2
)。
され、それらの矯造も明らかにされた(表 1
トランスポゾンの転移機構は、因子が挿入部位から脱離し新たな部位へと再挿入する保
c
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と、因子が脱離することなく転移に伴って新たな部位へ
存的転移 (
と挿入し、重複する複製的転移 (
d
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i
o
n
)に大別される(図 1)4,
1
0
)。 トウ
、 E口I
/S
pm系やキンギヨソウの T
8
1
η 系など DNA 型ト ランスポゾンは前
モロコシの Ac-Ds系
者と考えられているが、中間体として RNAを介し、逆転写酵素の作用で生ずる cDNA が
1
0
)。
新たな部位へ挿入するレトロトランスポゾンは後者である 4,
8
保存的転移
をヨト
複製的転移
トランスポゾン
宅子ベE言
び
図 l 保存的転移と複製的転移
植 物 に 限 ら ず一般にトランスポゾンは新たに転移した部位に標的重複(
t
a
r
g
e
td
u
p
l
i
c
a
u
o
n
s
)
を起こす 。 また、植物の DNA 型トランスポゾンは転移 ・脱離の際、小さな DNA 再編成
(
数 bpの境基の挿入や欠失などのことで、 EmptyDonorSequenc
e
s,もしくは F
o
o
t
p
r
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n
t
sと
)。
もいう)を引き起こす(図 2a
9
植物
トウモロコシ
トラン ス
ポゾン
Ac-Os
系
大きさ
末端逆
反復配列 標 的 重 複 文 献
4565bp
1
1bp
8bp
4369bp
1
1bp
8bp
2040bp
1
1bp
8bp
405/409bp
1
1bp
8bp
Enl(Sum)
8287(8283)bp 1
3bp
3bp
Spm-s
8283bp
1
3bp
3bp
Spn
】W
6
.
6kb
1
3bp
3bp
dSpm-I8
dSpm-16078
dSpm-T5719
Mu
系
Mul
Mul
.7
Mu7
2242bp
1
3bp
3bp
2242bp
1
3bp
3bp
789bp
1
3bp
3bp
1367bp
213/215bp 9bp
凶旦皇
MuA2
Ac
Os9
Os6
051
4,
5,
12
EnlSpm
系
4,
5,
12
4,
5,
12
1745bp
0
.
2kb
9bp
2199bp
0
.
2kb
9bp
4942bp
215bp
9bp
4
.
8bp
210bp
9bp
8g-r8g
系
キンギョソウ
1
3
14
1
5
皇
且
4869bp
5bp
8bp
r8g
0
1
1
'
0
1系
r
O
l
4
.
5bp
5bp
8bp
704bp
1
4bp
8bp
1
5164bp
1
3bp
3bp
T占 百2
5kb
14bp
3bp
Tam3
系
Tam3
3629bp
1
2bp
5
/
8bp
1
7
3bp
4,
12,
1
8,
19
1
2,
16
Taml系
工担i
4,
6,
9,
12
4,
6,
12,
ダイズ
Tgml
3550bp
1
3bp
パセリ
T
p
c
l
927bp
1
5/1
6bp
8bp
12,
20
エ ンドウ
P
i
s
l
2
.
5kb
1
2bp
3bp
4,
12,
21
l
ps
r
T
s
l
l
T
a
t
l
0
.
8kb
1
2bp
8bp
12,
22
ポテト
アラピドフ。シス
736bp
1
1 bp
8bp
23,
24
431 bp
1
3bp
5bp
25
3
.
3kb
22bp
8bp
26
ペチュニア
T
a
g
l
dTphl
283bp
1
2bp
8bp
27
表 l 植物の DNA型トランスポゾン
表中、下線をヲ│いたも のが自律性因 子 、他は非自律性因子である 。 ここには挙げ
ていないトランスポゾンも多数分離されつつある 。
10
また、図 2a に示すように gene X のコード領域中にトランスポゾンが転移 挿入した
とすると geneX はその機能を失い 、不活性化することになる 。逆にトランスポゾンによ
り不活性化されていた遺伝子からト ランスポゾンが転移 脱離した場合には、必ずとは限
らないが、不活性化されていた遺伝子 は再び活性化し得ることになる 。即 ち
、 DNA 型の
植物のトランスポゾンには脱離の際に小さな DNA 再編成を引き起こすことが知られてい
る(図 2a
) 。この因子の脱離後の境基配列 を Empty DonorS巴quenc
e
s あるいは Foot
p
r
i
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ts
というが、この性質のため、他物遺伝子の不活性化がトランスポゾンのコード領域への挿
入が原因である場合には、 トランスポゾンが不活性化された遺伝子内から転移 ・脱離しで
もその遺伝子は完全な野生裂には戻らず、新しい形質を賦与する変異(例えば発現が弱く
なったり n
u
l
lt
ypeであったり)が固定化されることがしばしばある 。 この様な現象はトウ
モロコシやキンギヨソウにおいて観察されており、 トランスポゾンによる遺伝子の発現調
節機構は 、因子の種類や因子の遺伝子内の挿入位置や方向などにより一様ではない 5,
28
)。
また、 トランスポゾン内部に活性ある転移酵素 (
t
r
a
ns
po
s
a
s
e
)遺伝子を持ち、自ら転移で
きるものを自律性因子 (
au
tonomousel
e
me
n
t
s
)、転移酵素遺伝子を欠損したために自ら は転
移できないが、自律性因子が共存してその転移酵素がトランスに作用すれば転移できる因
子を非自律性因子 (
nonau
to日omolsel
c
me
n
ts
) という(図 2b) 0 Ac
-Ds系における Acは自
Spm系における EnJ (
Spm) もまた自
律性因子であり 、 Dsは非自律性因子で、同様に En/
律性因子であり、 l
l
dSpmは非自律性因子である(表 1)。
転移
保存的転移
/ 一 一 、 標的部位
一王子で士ナ
g
e
-一
一一一neX
トランスポゾン
巴
Empty DonorSe
qu巴nc
図 2a 植物のトランスポゾンの転移とそれに伴う 小 さな DNAの再編成
図 2b 自律性因子と非自律性因子
1
1
このトウモロコシのトランスポゾン Ac は植物のトランスポゾン中では解析が進んでお
1 bpの末端逆繰り返し配列 (
t
巴r
minali
nv
er
tedr
epe
at
s
)を持ち(表
り、その全長は 4565bpで 1
1)、8
0
7アミノ酸の転移酵素を コー ドする転移酵素遺伝子は 5つのエクソンと 4つのイ
ント ロンよりなる 。 Acの転移酵素遺伝子の 5
' 側には発現市I
H
却に関与していると思われる
約 650bpの GC含量の多い非翻訳領域がある。 Acの非自律性因子である Dsには Dslの
ように両末端の 1
1 bpの逆繰り返し配列 以外は相向性のないものもあるが、大部分(
例え
ある(図 3) 4ム29,
30
)。
ば Ds6の様に)は Acの転移酵素遺伝子領域の内部欠失変異体で、
Ac [
Ds6 [
ヱヲ
ヨ
を
ヨ
DsJ
図3
トウモロコシのトラ ンスポゾン Ac
!D
s
また、 Enl (もしくは Spm) は 8287(
8
2
8
3
)bpの自律性因子であり、その非自律性因子
I
l
d
Spmは En
l(
Spm)の内部欠失変異体である 4ム10-1
2
)。
他物の DNA型トランスポゾンはそ の末端逆反復配列の相向性や標的重複の塩基数なと
から大きく 2つのカテゴリーに分けられる。トウモロコシのトランスポゾン Ac 類縁の因
子と Spm類縁の因子である 。例えば、キンギヨソウのトランスポゾン Taml 系は トウモ
ロコシの En/
Spm系類縁因子であり 4・6,
9,
31
、
) Tam3は Ac と類縁であると考えられている
4
6,
3
2
)(
表 l参照) 。
このようなトランスポゾンが転移することにより 、 トランスポゾンの挿入に よ り起こる
植物遺伝子の不活性化と、 トランスポゾンが脱離されて起こる植物遺伝子の再活性化が考
えられる(図 2a
)。 トランスポゾンの挿入により不活性化された植物遺伝子からトラン
スポゾンが脱離すると遺伝子は再活性化される。これが遺伝的不安定性もしくは易変性の
一因で あり、その結果、遺伝的絞り入りが形成されると考えられている 。即 ち、この転移
に伴うアントシアニン色素生合成系の遺伝子の再活性化が花弁の形成過程で起こったとす
0で示す)は不活性化されている遺伝子しか持たぬ細胞と再活性化
ると、花弁の細胞群 (
された遺伝子を持つ細胞のキメラとなり、結果、全体として遺伝的絞り模嫌が形成される
。 図 4から明かなように、転移が花弁形成の早い時期 に起これば、遺伝子が再活
(
図 4)
性化されて色素を生成している細胞群よりなるセクターは大きくなり 、転移が高頻度で起
こればそれだけセクターの数も増える 4,
10,
33)
。
1
2
図4
i
i
i
Z
E
「
コ
:
:
;
:
i
j
i
:
1
J
Acあるいは En/
S
pmなどトランスポゾンの構造や機能が分かり始めると、ゲノム DNA
上を転移しうるトランスポゾンの性質を有用な遺伝子のタッギングに 利用できないかとい
うことが考えられ始めた 。遺伝子タ y ギングとは、既知の DNA 断片を未知の遺伝子内に
挿入させて既知の DNA 断片をプローブとして未知遺伝子を単雛・同定する方法であり
1
0,
34-38)、転移能を持つトランスポゾンをこの既知 DNA 断片として用 いることができる
のではないかと考えられたのである 。 このトランスポゾンを用いた遺伝子のタ y ギング法
をトランスポゾン・タッギングと言う 。事実、 トウモロコシ穀粒のモチ性を支配する Wx
遺伝子内に挿入されていたトランスポゾン Acが分離されると 8
)、この単離された Acの塩
基配列をプローブとして、 Ac が遺伝子内に挿入されていることが既に遺伝学的に 明 らか
にされていたアントシアニン色素生合成系の遺伝子の 一つ Bz 遺伝子がその翌年にはこの
3
)。 これが、トランスポゾン
方法で単離された 1
夕、ノギングにより有用遺伝子が単離さ
れた最初の成功例である 。 ある遺伝子の産生物の機能や発現のタイミングの違いなどから
有用遺伝子を単離する従来の単離法以外のこの新しい単離法、即ちトランスポゾン・タ
y
ギングは生成物の機能が不明な遺伝子を変異形質を指標として同定できるが放に、未知有
去の手段としてのトランスポゾンやそのトランスポゾ
用遺伝子の単離法として、また単離 j
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343
8
)。最近では、これらのトウモロコシ由
ンの転移機構も含めて近年注目されている 1
来のトランスポゾン Acや E
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pmを異種植物中(アラピドプシス 、ペチュニア)に導入
し、この異種植物中においてこれらのトランスポゾンを可動させることにより易変性変異
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体を分離し、そこから未知の有用な遺伝子(根や根毛の形成に関わる D
いの稔性に関わる Ms2遺伝子、花色に関わる Ph6 遺伝子)を単離することに成功し始め
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このように、高等植物におけるトランスポゾンは、
1)とのようなメカニズムにより
DNA配列が可動するのか(特にその転移機構と制御機構について)というトランスポゾ
ン自身への興味においても、 2)また、 DNAレベルでの遺伝子発現調節を行うというこ
と(遺伝子発現のスイ y チングとして)、 3)そしてすでにアントシアニン色素生合成系
の花色などに関する遺伝子や花形成に関わる遺伝子などいくつか重要なものが単離されて
いるが、同種楠物中においても、また異種植物中においても未知の有用遺伝子を単離する
道具(トランスポゾン ・タッギング)として使うことができるという点からも、最近非常
に注目をあびているものの一つであろう。槌物のトランスポゾンの分子生物学的・分子遺
伝学的研究が始まって約 1
0年、 トランスポゾンについて解決しなければならない問題はい
まだ数多く存在しているのが現状である 。
1
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ト4
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)
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守
3
3
) 飯田 滋、稲垣善茂、久富恵│立、星野 敦・「アサガオの花色とトランスポゾン j 化
,492-494(1
993)日本農 芸化学会編 ,学会出版センター刊
学と生物 ,31
3
4
)Wienand,U
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.
) pp.205-227
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987)
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1
.)pp.
1
87-220,IRLP
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,9,3ト3
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1
9
91
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g
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3
7
)平山隆志
岡 穆 宏 蛋 白 質 核 酸 酵 素 35,2457・2467共立出版 (1
990)
3
8
)岡田吉美-飯田滋「遺伝子工学的分子育種技術の現状と将来 J 現代化学増刊 20他物
バイオテクノロジ -1
1 (山田 ・岡田編 ) P.233-264(1991
)
.
3
9
) Chuck,G.
, Robbi
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e,363,71
5
71
7(
19
93)
1
7
圃'曹~
第 2章
ページ
色 素 生 合 成 系 遺 伝 子 (DFR) 中 に 見 い 出 さ れ た 新 し い ト ラ
ンスポゾン Tpn 1の同定と絞り模様形成への関与
2
1
2
-1
.
F
同
"
'
f
.
吾
Uふ
f
f
i
!
18
2
2
実験方法及び材料
21
2
3
.
結果
23
2
4
結論と考察
35
2
5
参考文献
37
序論
数多くの高等植物のアントシアニン色素生合成経路に関する易変性変異体が分離され
ているにもかかわらず 1
)、その易変性の表現型がトランスポゾンによっていることが分
子遺伝学的に詳しく解析をされているものは、現在のところトウモロコシとキンギョソ
5
)。これらの既に分子遺伝学的に解析されている易変性変易体のうち、最
ウしかない2
も易変性が起こっている頻度の高い遺伝子の一つが
d
i
h
y
d
r
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l
a
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4
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d
u
C
l
a
s
e (DFR、
トウモロコシでは Al キンギヨソウでは pa
Jl
i
d
a) である 6
9
)。この DFR遺伝子中で見つ
かったトランスポゾンには、 トウモロコシでは、自律性因子の En/Spm や非自律性因子
訓 3 がある。さらに、ペチュニアの
の l/dSpm が、またキンギヨソウでは自律性因子 T
DFR-C遺伝子においては、非自律性因子 dTphl が見つかっている 1
0
)。 これらの因子の
すべてにおいて、トランスポゾンの特徴である末端逆反復配列や標的重複、そして転移
脱離した証拠といえる小さな DNA再編成 (EmplyDonorS
巴q
u
巴n
c
e
s) も見つか っている。
トランスポゾンにより不活性化された DFR遺伝子の発現様式はその挿入しているトラン
スポゾンの位置や方向により左右されていることが知られている。
アサガオ(牽牛子) (
J
a
p
a
ne
s巴 morningg
l
o
r
y,学名 町出 b
i
t
i
sn
i
l
) は日本では伝統的な園
芸品種であり、生理学的かつ遺伝学的知見が数多く蓄積している植物の一つである 1
1
)。
1
930年代には、既に約 200以上の遺伝子座が 1
0の連鎖群にまとめられた連鎖地図も作
成されている 1
21
4
)
。その中には絞り模様の花を咲かせる易変性変異体が存在しており
1
5
)、その内の 一つが歴史的には 1762年に平賀源内の「物類品鴎 J1
6
)に記述 され、 I
m
a
i
によりその遺伝学的研究が成された品種である 1
2,
1
5,
1
7
)。その易変性変異遺伝子 a_3f1
3
)
はアントシアニン色素生合成系遺伝子 A-3が易変性 (f
l
e
c
ke
d) になったもの (
l
r
n
a
iはこ
れを w2bf とした 1
2
)
) で、座位が第 5染色体上に置かれている白地に紫のスポットやセ
3,
1
4
)。 この表現型は
クタ}のキメラ斑を生じる絞り花アサガオである(図 1B,C,D) 1
1
8
花弁や茎、葉脈のアントシアニン色素生合成に関して劣性で、それゆえこの絞り模様は
白色の劣性から有色の優勢が高頻度に出る体細胞変異と考えられた 。
アサガオの花の花弁の着色は、第 l相で非常に濃く、第 2相で薄く、そして第 3相で
はほとんど見えないくらい薄〈着色する 。 なお、茎は第 2相が茎の着色を決定している
1
7
,
1
8
)。従って、この絞り花からは、第 l相あるいは第 2相だけが一部分だけ着色する
9
)(
1
1
巴r
i
c
l
i
nalch
il
1
1e
r
a
) (
図 1D,E,F) や第 l相あるいは第 2相
メリクリナル・キメラ 1
あるいはその両方がすべて着色するペリクリナル ・キメラ 1
9) (
p
er
icl
i
n
a
l ch
il11er
a
) のよ
うな花も咲かせる(図 1G,H) 。 この内、第 2相のペリクリナル・キメラとなった花の
次世代にだけ全色花 (
f
u
l
l
y col
or
e
d f
]owe
r
s
) 、いわゆるリバータント(生殖細胞復帰変
5,1
7
)。
異体)が生じ、この頻度は 2-5%の頻度であることが知られている 1
このアサガオの絞り花において、未知のトランスポゾンが花弁のアントシアニン色素
DFR
生合成系の遺伝子の発現を調節している可能性を検討し、色素生合成に関与する
遺伝子内にトウモロコシのトランスポゾン En
/
Spm類縁の因子で、 6.
4 kb の新転移調節
因子 Tp
J
l1 (
Trans
po
sa
b
l巴 el
eme
n
tPha
T
b
I
r
I
sJli
J1
)が挿入していることを見い出した。 また
、
この Tpn1が DFR遺伝子の発現を制御しており、絞り模様形成の原因となっていること
も分子遺伝学的実験の結果から確認された。
1
9
図 1 絞り花アサガオの表現型
(
A
)全色花アサガオ KK/ZSK-2,(
B)絞り花アサガオ KK/SSB-3,(
C
)a
n
d(
D
)絞 り花
E
)加 d(
F
)絞り花アサガオ KK
/
S
SB
-3,(G)a
n
d(
H
)KK/
SSB-3由
アサガオ KK/SSB-3,(
来のジャーミナル・リバータント (
生殖細胞復帰変異体)
2
0
- 圃曹園哩掴且ー
2
2
実験方法及び材料
P
h
a
r
b
i
t
i
sn
i
l) の系統に つ いて
アサガオ (
KK/SSB-3, KK/SSB-4) は遺伝学的には雀
本研究で用いた絞り花アサガオの 2系統 (
斑 (
そばかす /日
巴cked) 、園芸上は時間絞りと呼ばれるもので、その遺伝子名を a
_
3fあ
るいは w2bfと呼び、江戸時代に分離され、昭和 1
0年代に詳細な遺伝学的研究の行われ
た系統である 1
2
-1
5
)(
図 1B,C,D) 。 また、原種に近いと考えられており、青色の花を
KK/ZSK2
) を、対照の全色花として用いた(図
咲かせる中国産のアサガオの一系統 (
1A)。 これら 3つ の 系 統 は 笠 原 氏 の 個 人 的 な コ レ ク シ ョ ン か ら 分 与 さ れ た 。 なお、
KK/SSB-3 には i
f
ト
│
浜 (
r
e
r
a
c
t
e
d
) といわれる変異が入 っており、これは子葉や葉の形態が
2
)(
図 1B, E, F, G, H) 。
丸みを帯び、花弁が大きくなり、曜の数は 5以上になる 1
KK/SSB-3, KK/
SSB4 の両方には黄葉 (
y
e
J
1
ow
)の変異も入 っており、個体全体が、黄
2
)(
図 1E,F,H) 。
緑がかった色にな っている 1
アサガオの染 fb~ 体 DNA の単離と分析
アサガオの染色体 DNAを分離するために、アサガオは無菌状態かグリーン・ハウスで
巴
山 lammoniumbromide 法 20)により分離し
育てた 。 アサガオの DNAは葉か ら hexadecyl汀Jnl
,
l
o
lh
y
b
r
i
d
i
z
a
l
i
o
n は1
0/ gの DNAを
市 [J限酵素で処理し、 0.
8%のアガロース
た。 DNAgelb
g
elで電気泳動し、 Mole
cu
l
a
rClon
i
ng2
1,
2
2
)によりサザンハイブリダイゼーシヨンを行っ
た。 プローブは
3種類、ベチ ユニア
d
i
hyd
r
o
f
l
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v
o
n
o卜4r
educl
a
s
巴 (DFR)ーA cDNA1
.5 kb23)、
l
hocya
n
i
d
i
ns
yn
l
ha
s
e(
AS) cDNA 1
.3kb, (遺伝子座名 Candi
)2
4
)、 トウ
キンギヨソウ An
gl
ucose:Fl
a
v
o
n
o
i
d3-0-Gl
ucosyl
l
ra
n
s
f
er
a
s
e(
UF3GT) GenomicDNA2
.
2kb,
モロコシ UDP-
(
遺伝子座名 8z1
)2
5
)を用いた 。
之旦こえと之
一般的な genomicDNAのクローニングは MolecularCl
on
i
ng21
)
に記載された方法に従っ
00/,
gの P
l
a
n
l DNA を完全に 8
g
1
1
1 と B訓 J
H
Iで処理し、ショ糖濃度勾
て行った 。各々 1
3 由来のアサガオ (
KK/ZSK-2) の DFR遺伝
配によりその大きさを分画した 。全色花 A7
.
3kbの 8g1
I
I断片を
子領域を含む 1
A GEMI
1
(
promega) の 8amHIs
il
eにクローニング
し、,iGEMII
-DFRwI
51
41 と命名した 。 これについては pUC7 プラスミドにサブクロー
3f由来のアサガオ
ンを行った 。絞り花 a
(
KK/SSB-4) のトランスポゾン T
p
n1 を含む
186 kb の 8amHI 断片を,iGEM I
I (
promega) の 8amHI s
il
巴にクローニングし、 A
GEMII
DFRfk611と命名した 。 これについては p
B
l
u
e
s
c
r
i
p
lSK-プラスミド (
S
t
r
al
a
gen巴
)
2
1
圃哩曹哩哩圃L
に サ ブ ク ロ ー ン を 行 っ た 。 こ れ ら の サ ブ ク ロ ー ン は 適 当 な 長 さ の DNA断 片 と し て
p
B
l
u
e
s
c
r
i
p
tSK- プラスミドに入れ、必要に応じてそれぞれ DNAシークエンシングを行 っ
た。
PCR (
PolvmeraseChainR
e
a
c
t
i
o
n) による DNAJ
曽申富と DNAシークエンシング
T
p
n1 が転移
脱離した跡にできる小さな DNAの再編成 (Empty Don
o
rSequenιes) に
P
o
lyme
r
a
s
巴 Ch
a
i
n Re
a
ct
i
o
n) のためのプライマーを図
ついて解析を行うつもりで、 PCR (
Xに示すようにデザインした 。これらのプライマーの配列は以下の通りである。
D
I
2・5'-GAGGGGA
工CCGCTATGAGTAAAC-3'
工CCCGGCAGAGG-3'
DE3:
5'-CGTTGAGGA
TEI:
5'-CCATTCGGAACACCACACCG-3'
3
'
TE5:5'-CTACGTTTGATGTGATGAGC-
D
I
2と DE3のプライマー中にはアンダ ーラインで示したように BamHIs
i
t
eを人工的に作
pn1が
り、サブクローニングをしやすいようにした。プライマ一 DI2と DE3 を用いた T
転移・脱離した跡にできる小さな DNAの再編成 (Empty Donor Sequences) についての
PCR解析は、 40サイクル、 94"
C30秒
、 61
"
C1
分
、 72"
C1
分で行った。 KK/
SSB3 における
T
p
n1とDFR-B遺伝子 とのジヤンクションについての PCR解析は、プライマ一
DI2
と
TEI を用いた PCRが 40サイクル、 94"
C40秒、 54"
C1
.5分
、 72"
C3
.
5分で、また、プライマ
3 を用いた PCRが40サイクル、 94C40
秒
、 56"
C1
.5分
、 72"
C3.
5分で行った。
一 丁目 と DE
0
6
)。
なお、 DNAシークエンシングはサンガー法にも主った 2
22
・
・
・
・
L
.
2
3
結果
絞り花 Aび金魚花アサガオの DFR潰伝子領域の償法
絞り花アサガオの 2系統はその絞りの頻度に違いがある。とちらも大きなセクターが
形成されているにも関わらず(図 1D) 、 KK/SSB-3 に比べて、 KK/SSB4は明らかにそ
)。
の絞りの頻度やジャーミナル・リバータントの出現する頻度が低かった(図 1B,C
また、青色花を咲かせる KK/ZSK-2 を、対照の会色花として用いた(図 1A) 。なお、
KK/SSB-3 に関しては、 KK/SSB-4 に比べて子葉や葉の形態、花の曜の数について変異
が入っている(実験方法及び材料を参照)。絞り花においては、花弁だけでなく幼軸、
茎、葉脈にも絞りは見られる(図 1E, F)。その絞り花由来のジャーミナル ・リハータ
f
u
l
l
yc
o
l
o
r
e
d) となる(図 1G,H)
。
ン卜においては、花弁だけでなく葉脈についても全色 (
図 2には、簡略化したアントシアニン色素生合成系経路を示す 27,
2
8
)。絞り花の花弁
の白色部分について簡単な色素分析をしたところ、フラボノールが検出された 29) (
斎
藤 私信)。従って、カルコン・シンターゼ (
c
i
叫c
on
巴s
yn
t
ha
s
e
; CHS) や、カルコン・
ch
a
lcon
ei
s
omer
as
e
;CHI) や、フラボン 3 ハイドロキシラーゼ (
Oavanon
e
イソメラーゼ (
3
h
yd
r
o
x
y
l
a
s
e
;F3H) はすべて活性があり、ジハイドロフラボノール 4 レダクターゼか、
A
n
t
h
o
c
y
a
n
i
d
i
ns
yn
t
h
as
e
; AS キンギヨソウでは遺伝子座
アントシアニジン・シンターゼ (
名
C叩 d
i
)か
、 UDP-グル コース ・フ ラボノイド グリコシルトランスフエラーゼ
(UDPgl
u
c
os
e:f
1avonoidgl
uc
o
s
yl
t
r
加 s
f
er
a
s
e
; UF3GT トウモロコシて、は遺伝子座名 Bz1)
がa
3
(の原因遺伝子である可能性が高いと考えられた(図 2)。なお、 Candi遺伝子は
d
i
o
xygena
s
巴)をコードしていると考えられている 2
8
)。
ンオキシゲナーゼ (
アサガオの genomicDNA は 2系統の絞り花アサガオ (
KK/
SSB3 と KK/SSB4) と 1
系統の金色花アサガオ (
KK/ZSK-2) の葉 から抽出し、ベチュニアの DFR cDNA23)
をプ
ロープとしたサザンハイブリダイゼーションを行った。この結果を、図 3A に示す。全
2.
2 kb であった B出 ηHI 断片が、 2つの系統の絞り花アサカ
色花アサガオ (A-3) では 1
オ
(
aめ の 両 方 と も
1
8
.
6kbの位置にハンドがシフトしていた 。このこと は両方の絞り
花アサガオの両方ともに DFR遺伝子領域に 6.
4kbの DNAI
主
r片が挿入していることを意味
している。また、 Bgn
Iで処理したときには、絞り花アサガオでは 1
3.
7kbと 8.
8kbにな
7
.
3kbになる。それゆえ、挿入 DNA配列は BamHI
るのに対して、全色花アサガオでは 1
s
l
t
eは持っていないが、 BgJI
Is
i
teは少なくとも 2カ所以上持っていると考えられた。
2系統の絞り花アサガオ (
KK/
SSB3 と KK/SSB4
) のサザンハイブリダイザーショ
ンの結果はうっすらと現われるフェイント パンドの濃さ以外は一致している。このフ
3
) ではっきりと見られる 1
2.
2 kb の BamHI
ェイン ト・バンドは、全色花アサガオ (Aのバンドと 1
7
.3kbの Bg
l
Ilのバンドと一致する。この結果を長時間焼き付けるとこのフ
ェイント バンドは KK/SSB4 よりも KK/SSB-3 の方が濃く現われることが分かった
A
J
)
(データは示さず)。従って 、この結果が示しているのは、この全色花アサガオ (
ではっきりと見られる 1
2
.
2kbの BamHIのハンドと 1
7
.3kbの Bg1I
Iのバンドと一致する
.
4kbのトランスポゾンの転移を示していると考え
フェイント・バンドは体細胞上での 6
23
られた 。 なお、 AS (
キンギヨソウの Can
d
i
) 遺伝子 24
)や UF3GT (トウモロコシの 8z/
)
]
宣
伝子2
5
)をプロープに用いたサザンハイブリダイゼ ー シヨンでは図 38 に示すように
なんら変化は見られなか った。
+
印
3Mal
onyl-CoA + p-Coumaroyl
-CoA
S
Ch
a
l
cone
-L CHI
円
+
~ Flavone
Flavanone
D
ihydroflavonol
OH
ー歩 Flavonol
OH 0
~DFR :Dih附 oFlavonol斗 Redu
ct
a
s
e
Leucoan
t
hocyan
i
di
n
OH
~AS :A川 ocyani
di
n Syn
th
as
e
+
Anthocyanidin
IUF3GT: UDP-glucose:Flavonoid
uc
os
yl
tr
an
sf
er
as
e
T
3-0-0l
J
-
OH
図 2 アントシアニン色素生合成系経路
24
ー ・ 開 田 岡L
DFR
BamHI
N
~
~
七
五
Bg
lI
I
N
~
~令
注:;
己
L
:
>
~一一
8
.
6
~ 1
ヨ
コ
-
~
1
7.
3
:
.
1
1
113.7
1
2
.
2
8
.
9
4
咽 8.
8
1
.
7
AS
UF3GT
EcoRV
DraI
32Z
22Z
~ 1
5
.
0
~
7
.
2
~
4
咽
7.
0
4
.
9
図 3 全色花アサ力オ (
A3
) と絞り花アサガオ (
a
3
0 の DFR
遺伝子、 AS遺 伝 子 及 び
UF3GT遺伝子について行 ったサザンハイブリダイゼーション
ge
nomicDNAはそれぞれ示した市Ij限酵素により処理し、それぞれ示されたプロー
K
/
Z
S
K
2を
、 V
3:絞 り花
プによりハイブリダイズさせた 。 W2 全色花アサガオ K
K
/
S
S
B
3を
、 V
4・絞り花アサガオ KK/SSB4を示す 。図中の数はバンド
アサガオ K
の大きさで、 kbを表わしている 。
(
A
)ベチュニア DFRcDNAをプロープとしたとき 。
(
B)キンギョソウ AS遺伝子 (Can
d
l
)かまたはトウモロコシ UF3GT遺伝子 (
Bzl)をプ
ローブとしたとき 。
2
S
64kbのトランスポゾン TDnlをもっ DFR漬伝子領域の構法解析
金色花アサガオ
(
A
3
) と絞り花アサガオ (
a
3
0 の DFR遺伝子領域を解析するために、
KK/ZSK2から 1
7.
3kbの Bgn
II
析 片を、また KK/
SSB4からは 1
8.
6kbの Ba
mHI断片を
クローニングした(図 3A 参照) 。次いでこれらについて制限酵素地図を作成し、全色
花アサガオの 1
7
.
3kbの断片についてペチュニアの DFRcDNAの 5
'側 0
.5kbの DNA断片
をプロープとしたサザンハイブリダイゼーションを行って DFRにホモロジーのある領域
7.
3kb の断片中には 3カ所に DFR
を検索した(図 4A) 。その結果、全色花アサガオの 1
ホモローグが存在しており、これをそれそ、れ DFRAー
, B,
ーC と名 付 けた。これらはさら
に詳しく解析した結果、図に示す範囲にタンデムに存在していることが分かった(これ
については次章で詳しく解析しているのでそこを参照してほしい)。また、図 iのサザ
ンハイブリダイゼーションから予想されたようにやはり 6.
4 kb のトランスポゾンには
Bgl
l
Is
i
l
巴が 2つ
、 BamHis
i
t巴は存在しなかった 。
mHi で処理したときに W2に見られる 3
図 3A と図 4A の結果を合わせて考えると Ba
つのバンド、 1
2.
2kb,8.
9kb,1
.
7kb (ただし、 V3,V4では 1
2
.2kb のバンドカ ~ 1 8.6 kb に
シフトしている)を制限酵素地図と一致させることができた。すなわち、 1
2.
2 kb (1
8.
6
A 遺伝子の 3'倶1
1
の一部と DFRB 遺伝子のすべてと DFRC 遺伝子の 5'側
k
b) には DFR9 kb のハンドには DFR-C 遺伝子の一部分が含まれており、
の一部が含まれていた。 8.
1
.
7kbのバンドには、 DFRAの 5
'側が含まれていた 。 また、 Bgl
i
iで処理したときの V3,
V4のバンドのパターンでは、 1
3.
7kbのバンドに DFRA 遺伝子の全長と DFRB 遺伝子
' 側が含まれており、 8.
8kbに DFRB遺伝子の 3
' 側と DFRC 遺伝子が含 まれてい
の5
た。 もちろん、クローニングした Bgl
1
1 で処理したときの W2 のバンド 1
7
.
3 kb には
DFRA,B,-C のすべてが含まれている 。 図 3A に示されるサザンハイプリダイゼーシ
宣
ヨンのそれぞれのバンドの濃さの違いは、アサガオの DFR遺伝子とベチュニアの DFRj
伝子のそれぞれのエクソンにおけるホモロジーの違いや切断位置の違いに由来して い る
と考えられた 。
絞り花アサガオ
(
a30 では、全色花アサガオ (
A3
) DFR-B遺伝子の
・
Ec
oRVP
s
l
i断片
(
1
.5 kb) 中に 6.
4 kb の DNA 配列が挿入していることが分かった。この全色花ア サ ガ
オの 1
.
5kb 断片をペチュニアやキンギョソウの DFRcDNA の塩基配列 と比較 すると 、
'側の 3つ の エ キ ソ ン が 存 在 し て い る こ と が 分 か つ た (次章参照)。
この 1
.5kb中に DFR5
B 中に存在する 6.
4 kb の DNA配 列 が トランスポゾンであるのかどう か確か
この DFR-
めるために、絞り花アサガオ (
KK/
SSB4) における DFR-B遺伝子と 6.
4 kb の DNA配列
のジヤンクションについて塩基配列を決定した(図 4B) 0 6.
4kbの DNA配列は外側 1
3
b
pがトウモロコシのトランスポゾン En
l
Spm とまったく 同 じな 28bpの末端逆反復配列
(
Te
n
n
i
n
a
1i
n
ve
r
tedRepe
at
s
,表 1参照)を持ち、 DFRB遺伝子の第 3エクソン 9bp上 流 第
2イントロン中に 3bp,AAA,をその因子の前後に重複 させて挿入して いた(図 4B) 。
ν
トウモロコシのトランスポゾン E
r'
S
pm類縁の因子はその挿入の際に 3bpの標 的重複を
5
)。 また、 KK/
SSB3 における絞り花ア サ ガオの DFR-B遺
起こすことが知られている 3,
4 kb の DNA配列のジヤンクシヨンについても PCRを用 いて増幅し、 KK/
SSB4
伝子と 6.
26
と同じであることを確認した 。
さらに、 D
FR-B遺伝子中からこのトランスポゾンが体細胞的に転移・脱離した跡に残
る小さな DNA
の再編成 (
E
m
p
l
yDOl
1o
rS
e
qu
e
l
1c
e
s) も得られている 。 これらは KK/SSB4
から得られた 1
2
.
2k
bの DNAI
析片中に存在していたものや、 KK/
S
S
B・
3や KK/
S
S
B
4よ
りP
CRにより増幅された 0
.
2
5k
bの DNA断片中に見つかったもので、これらをまとめ
て表 2に示した 。
したがって、この 6
.
4k
bの DNA配列はトウモロコシのトランスポゾン En
/
S
pm類縁の
トランスポゾンであることが分かり、アサガオの新しいトランスポゾン(転移調節因子)
ということで Tpn1 (
T
r
a
n
s
p
o
s
a
bl
ec
1CI
l
1巴1
1
1P
h
a
r
b
i
t
i
sn
i
l1) と命名した 。
E
A
sE
G
s
G
G
E
III ~川|
ppp
P
V
、
D
F
R
A
F
日
士R-s
P
P
ー
,
ー
D
F
R
C
B
TAATAAATTGTTACA
TATATATATGTGT
Aム
ムTT
G
TGGTAGAATGAAGTGATAAA
fの DF
図 4 アサガオ A3と a
・
3
R遺伝子領域の構造
(
A
)A
-3の 1
7
.
3k
bの Bgl
l
l断片の制限酵素地図、 a
:
lには T
p
n
lの挿入が見つかっ
た。市I
J
限酵素切断部位は B,B
.
出 η1
11
;E,Ec
oRI
;G,Bg/
l
I;P,Ps
t
l;V,Eヒ
oRVである。太
い黒線は 1
7
.
3k
bの Bgl
I
I 断片を示していて、太い点線はまだクローニングしてい
.
9k
bの Ba
1
1
11
11断片を示している(スケールは合わせ
ないが、図 3Aで示された 8
' 側 0.
5k
b断片とホモローグをもっ 3つの領域に
てない) 。 また、ペチュニアの 5
ついて詳しく解析した結果(詳細は次章) 、太い矢印で示される方向とその長さ
で示される領域にそれぞれの DFR遺伝子領域が存在していた 。黒三角で示された
CR増幅で用いたプライマーである(実験方法及び材料参照)。
ものは、 P
(
B)DFRB遺伝子における Tpnlが挿入されている近傍領域の塩基配9"
J
I
o 太字はア
遺伝子の第 3エクソンを示す 。 また、
Tpnl が掃入されている位置、
サガオ DFR
M A、を下線で示した 。
27
長 I E,可Sl'mtJi nl時 F の右端 j~ 反復配列 ( 了 crrm 川 1
同子
Spm/En
民さ
8283/8286旬
151640p
[r
l
¥
'Cr
同
TIR略
JRcpc<
ll
s)
Sct[
l
Jc
ncc
13hp CACTACAACAA^A
一一一
桝物
標的前向
13bp CACTACAAGAAAA TITTCTTGTAGTG
文I
肱
3bp
トウモロコン
8
.
3
0
)
31
)
TTTTGTTGTAGTG
3hp
キノギ五ソウ
r<lm2
5kb
140p CACTACAACAAAAA -TTTTTGTTGTAGTG
3hp
キノギョノウ
32)
Tam4
43290p
1
4bp CACTACAAC^^^AA-一一TTTTTGTTGTAGTG
3hp
キ ノ ギ ヨ ノウ
33)
TamJ
T
g
f
l
l
l
(T
g
.
川 2
)
,
Psl
Tpnl
表2
3
.
5k
わ
1
2kh
2.
5kb
6412hp
13hp CACTATTAGAAA八
一一ー一一ー TTTTGTAATAGTG
3bp
ダイズ
34)
12hp CACTACGCCAAA
3hp
エンドウ
35)
3hp
ア
宇 一
-TTTGGCGTAGTG
一
一
28hp CACTACAAG^^AAATGCAC^^TA-一
GTTGTCTATGTGCATTTTTCTTGTAGTG
小 さ な DNA再 編 成 (
EmptyDonorSeque
nc
e
s)
A-3
(wl
idt
yp巴
)
一
一
一
a
3
f
(
f
le
ckedmutan
t)
一
-gtgtAAA
a-3+
(
g
er
mi
nale
x
c
i
si
on)
一-gt
gtAAA
一-gtgtAAA
-gt
gtAAA
-gt
gtAAA
Tpnl AAA t
tgt-
TT
tgtAAA tgt
TT
TT
(
s
omai
tcalexci
si
on)
tgt-
gt
gtAAA
-gt
gtAAA
a
3f
'
rプfオ
tgtAA tgt
AAA tgt-
ジャーミナル・リバータント(生嫡細胞復帰変具体)とその次世代アサガオの DFR-Bi
貴
垣王2撞造
全色花アサガオにはペチュニアの DFRc
DNA の5
'倶
)0
1.
5k
bのDNA断片にホモロジーの
ある領域が 3カ所 DFRA,B,ー
C と存在する 。 そのうちの DFRB遺伝子中にトランスポソ
ン Tpnlが挿入されていた(図 4A)。 そこで、 DFR-B遺伝子が花弁で発現し、絞り花ア
サガオの DFRB遺伝子中に挿入されていた トランスポゾン Tpn1が本当に絞り模様形成
の原因となっているのか否か検討を試みた。
f
u
l
l
y col
o
red
まず、絞り花アサカオより 2-5%の 頻 度 で 得 ら れ 、 紫 の 全 色 花 (
f
!owers) を 咲 か せ る 生 殖 細 胞 復 帰 変 異 体 を 得 る 。 次 い で こ れ を 自 家 受 精 し 、 そ
の 次 世 代 に お け る 絞 り 花 ア サ ガ オ の 分 離 ( 表 現 型 phen
o
typ巴)と DFR遺 伝 子 領 域
の構造(遺伝子型;g巴not
ype
) を比較検討した 。 もしトランスポゾン T
p
l
l1が絞り
模様形成の原因となっているのならば、会色花を咲かせる生殖細胞復帰変異体で
は、一対の DFRB遺 伝 子 の う ち 、 一 方 に は Tpll1が 存 在 し 、他 方 は Tpn1が 脱 離
した ヘ テ ロ 接 合 体 で あ ろ う 。また 、 そ れ ら を 自 家 受 精 さ せ た 後 の 次 世 代 絞 り 花 ア
サガオの場合には、 DFR-B遺 伝 子 は共に Tpn1が 存 在 す る ホ モ 接 合 体 で あ る の に
対して、全色花のアサガオの場合は復帰変異体と同じヘテロ接合体か、両方の
p
l
l1が 存 在 し な い ホ モ接 合 体 で あ ろ う と 考 え ら れ る ( 図 5)
。
DFR-B遺 伝 子 中 に T
2
8
ー
ー
・
・」
これらの DFRB遺 伝 子 の 矯 造 ( 遺 伝 子 型 ; genot
ype
) 解析については、ベチュニ
アDFRを プ ロ ー プ に 用 い た サ ザ ン ハ イ ブ リ ダ イ ゼ ー シ ョ ン 法 に よ っ た 。 全 色 花 ア
3
) の DFR遺 伝 子 領 域 は Bgl
l
I で処理すると、
1
7
.3k
bの 一 本 の バ ン
サガオ (Aドを示すが、絞り花アサガオ (
a
_
3f) の よ う に 両 方 の DFRB中に Tpnl が 得 入 し
l
Iサ イ ト を も つ た め に 1
3
.
7k
b と 8.
8k
bの 2ハ
ている場合には、 Tpnl 中に Bgl
ン ド に 成 る 。 こ れ が ヘ テ ロ ザ イ ガ ス に 成 っ て い る 場 合 は 、 バ ン ド は 3つとなり、
それぞれのジャーミナル
リバータントや自家受精させた(自殖) 次世代におけ
るDFR遺 伝 子 領 域 の 構 造 ( 遺 伝 子 型
genot
ype
) が識別できるようになっている
(
図 6)
。
こ れ ら 表 現 型 と 遺 伝 子 型 を 全 部 で 4系 統 制 固 体 の ジ ャ ー ミ ナ ル ・ リ バ ー タ ン ト と
系統 3
0個 体 の 次 世 代 ア サ ガ オ に つ い て 検 討 し 、比 較 し た 結 果 は 上 記 の 仮 説
その 8
通 り と な っ て お り ( 図 7) 、 絞 り 花 ア サ ガ オ に お い て は 、 花 弁 形 成 時 に少なくと
も 一 方 の 染 色 体 上 の Tpnlが、 DFR-B遺 伝 子 中 か ら 転 移 ・脱 離 す る こ と が DFR遺
伝 子 の 再 活 性 化 の た め に 必 要 で あ る こ と 、 即 ち 、 Tpn1が 絞 り 模 様 形 成 の 原 因 と
B遺 伝 子 が 花 弁 で
な っ て い る こ と が 明 ら か と な っ た 。 さ ら に 、 こ の こ と は 、 DFR発現する DFR遺 伝 子 で あ る こ と も 同 時 に 証 明 し た と 考 え ら れ る 。
29
・
・
園
田
圃
圃
.
.
_
I
I
1
1蕊
モ
V(
f/f
)
、
‘
際
.
,誌
rを弘崎議知将、選討ぶ夜会、間郎 端
明
、、
;
ミ
¥
てア
ミ
苧
OGR(f/f
) OGR(+/f
) OGR(+/f) OGR(+/+)
¥/
¥/
てア
'J'
図 5 絞り花アサガオの分離(表現型 phe
n
o
t
y
p
e
) とDF
R遺伝子領域の構造(遺伝子型;
g
e
n
o
t
y
p
e
) を比較した模式図
花はアサガオの表現型を示し、その下には DFR-B遺伝子の遺伝子型を示した。太
い黒線が DFR-B遺伝子でその上に乗っている三角がトランスポゾン Tpn1 を示して
homozygous
),V(f
/
η
:絞り花アサガオ (
homozygous
),
いる。 W(+/+):全色花アサガオ (
GR(+/
の ジャーミナル ・リバータント(生殖細胞復帰変異体) (het巴rozygous) ,
OGR(f/f):復帰変異体の次世代絞り花アサガオ (
homozygous
),
OGR(+/f
)
:復帰変異体
の次世代金色花アサガオ (
h
e
t
e
r
o
z
y
g
ou
s
) ,
OGR(+
/
+
) 復帰変異体の次世代全色花ア
サガオ (homozygous) 。
30
0
:
:
o
(+ ¥+ ) 出 。 。
〉
(
﹄ ¥+ ) 出 。 。
)
﹄)ぽ0 0
』
(
﹄
¥
(
﹄ ¥+)
(+ ¥+)
:
(
』
(
kb)
4
・
.
・
~
~
1
7
.
3
1
3
.
7
8.
8
図 6 絞り花アサガオとそのジャーミナル・リバータント(生殖細胞復帰変異体)の
DFR遺伝子領域についてのサザンハイブリダイゼーション
g
en
o
m
i
cDNAは制限酵素 B
g
i
l
lで処理し、ペチュニアの DFRcDNA をプローブと
したハイブリダイゼーションを行った 。個体の記号は図 5を参照。数値はバンドの
大きさで kbを示す 。
31
(Exp.l)
3
4:
(f/f)
Mosaic(
1
1
)
1
1
一一一一~
f
.(f/f)
Mo
s
a
i
c(
N
)
いロ1:(+/+) Fuly
f
・1 :(+/+)Fu
l
ly
I1
'
22
:(+/+) F
u
l
l
y
u
l
l
y
f
2 .(+ /f
) Fully -一一副 ロ 3:(+/+) F
│口 4.(+/f) 而
Fu
l
l
旬
)
r
ι3 :(+ /f) Fu
l
ly
(Exp.2)
1 一じじι
山一
川(+叫/+叶) Fu
5
2
6
:(+/+) Fuly
1
1
3
5
:(f/f)一一一一争
M
o
s
a
i
c(
1+1)
i
-I (+/+)
T
o
t
a
l 9P
l
a
n
t
s
いー
1
f
3一1:(+/+) F
u
l
l
y
f
3
2
.(+/f) Fu
l
ly
f
33:(f
/f
) V
a
r
i
e
g
a
t
e
d
f
3
4:(+/f) F
u
l
l
y
f
35 (+/f
) Fuly
~3-6: (+/f) F
uly
(+/f
)F
u
l
l
y
Ia-2 .(+/f) Ful
Jy
(+/f)Fuly
(+/f
) Fu
l
ly
(+1f
) Fu
l
ly
一
ーよー~Io
Ip
V
a
r
i
e
g
a
t
e
d
V
a
r
i
e
g
a
t
e
d
ee
mrmr
eea
mMm
dd)
vvM
1a
F
凶
ドードレ‘崎
↓
η
a
'fa
fq
eV
H
トL
山
叫
、j' f F +
4fq
陥
VArhv
ny
ほ 4
ι
吋
目
,
口、
d
ーム→十h
一一->Ih-I:(f/f) White
(f/f)
1 Wh
i
t0
e
I
""
"
I
い1.Variegated
Ih-3 (f/f)Variegat
e
d
Ih-4 :(f/f)Var
iegat
ed
Ih-5
e21: V
a
r
i
e
g
a
t
e
d
e2
・2
. V
a
r
i
e
g
a
t
e
d
l
e
2
3
:
e
2
-4:
e
2
-5
:
e26
.
e
2
7
.
F
u
l
l
v
1
V
a
r
i
e
g
a
t
e
d
White
Mosaic(N)
V
a
r
i
e
g
a
t
e
d
(f/f
) White
(+1f
)F
u
l
l
y
g
2
-1.
(f/f) V
a
r
i
e
g
a
t
e
d
(+/f) F
u
l
l
y
-一一争 I
(f/f) V
a
r
iegat
ed
Ig2-7:(+/+) Fully
(+/f
) Fuly
I
g
2
8:
(+/+) F
u
l
l
y
(
E
xp
.
6
)
4
-1
2
1
一一一一一一予,
r V
a
r
i
e
g
a
t
e
d
M
o
s
a
i
c(
1
1)
32
図 7 ジャーミナル・リバータント(生殖細胞復帰変異体)とその次世代アサガオにつ
いての表現型 (
pheno
typ
e
) と遺伝子型 (
g
en
o
type
) の比較
絞り花アサガオ (V3 及び V4) から得られた 6個体のペリクリナル キメラ由来
のジャーミナル・リバータント(生殖細胞復帰変異体)をここに示す。影のついた
四角はジャーミナル ・リバータント (生殖細胞復帰変異体)で 、 t
ype N か け p
eI
l
由来のものしか得られていない。矢印は cから c
3への部分以外はすべて自家受精
を示しており、ローマ数字はその個体がどの種類のペリクリナルーキメラに属する
かを示している。 (
+
/
f
) などはそれぞれの個体の遺伝子型 (
g
enot
ype
) を示す(詳
細は図 5参照)。
y
p
e[
)、第 2相で薄く
アサガオの花の花弁の着色は、第 l相て、非常に濃く(図 8A;t
y
p
eI
l)、そして第 3相ではほとんど見えないくらい薄く着色する。なお、 第
(
図 8A;t
2相は茎の着色を決定し、この第 2相が生殖細胞を作りだし遺伝形質を次世代へ受け継
)。従って、この絞り花からは、第 l棺あるいは第 2相だけが一部分だ
がせている 17,18
me
r
ic
Ji
n
a
lchimer
a) 1
9) (
図 10,E,F、図 8B) や第 l
け着色するメリクリナル ・キメラ (
相だけ(図 8A;t
ype1
) あるいは第 2相だけ(図 8A,
B
;t
yp
巴1
1) あるいはその両方(図 8
A
;t
yp
eN)がすべて着色するペリクリナル
キメラ (
pe
r
i
c
l
i
n
a
lc
himer
a) 1
9
)のような花も
咲かせる(図 1G, H、図 8B) 。この内、第 2栂がペリクリナル ・キメラとなった花の
次世代にだけ全色花 (
f
u
l
l
ycol
or
e
df
lowers) 、いわゆるジャーミナル・リバータント(生
殖細胞復帰変異体)が3/4の確率で、咲くことが知られている 15,17) (1
/
4はDFR-B遺伝子
)。
が共に Tp
n1が存在するホモ接合体、すなわち絞り花となるはずである ;図 7Exp.l,4,6
したがって、図 7で示されるジャーミナル リノミータント (
生殖細胞復帰変異体)が得
られるべリクリナル ・キメラは t
y
p
e1
I か N からだけと考えられた。図 7では全部で 7
つのジャーミナル ・リバータント(生殖細胞復帰変異体) (影のついた四角で示される)
が 得 ら れ た が 、 そ の 内 の 4つ に つ い て の み し か 表 現 型 (phenotyp巴)と遺伝子型
(
g
eno
t
yp
巴
)の比較を行っていないが、実際に得られた結果はその通りであった(図7)。
また、これらジャーミナル・リパータント(生殖細胞復帰変異体)の次世代のうち全色
花でない、すなわち絞り花となった個体は日 3 と g
3 と g2ーlの 3つが存在している(図
7)。これらはすべて遺伝子型が検討されており、どれも DFRBi
宣伝子中に共に Tpn1
が存在するホモ接合体であった。
33
A
B
。日!
ペリクリナル・キメラ
(
p巴r
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9
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⑨
メリクリナルキメラ
(
mer
i
c
l
i
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himer
a) 1
9
)
8 絞り花アサガオ由来のペリクリナル ・キメラの模式図
図 8A,
t
y
p
e
1
)、第 2相で薄く
(
A) アサガオの花弁の着色は、第 l相で非常に濃く (
(
t
印e 1
1)、そして第 3相ではほとんど見え ないくらい薄く着色する 。 第 l相だけ
(
t
y
p
e1
)あるいは第 2相だけ (
t
y
p
e1
1)あるいはその両方 (
t
yp
eN)がすべて着色す
るペリクリナル
キメラ (
p
er
i
c
l
i
n
a
lc
hime
r
a) 1
9)
をここには示した 。こ のうち 、第 2
!, t
yp
巴 N)の次世代にだけ金色花
相がペリクリナルーキメラ 1
9
)となった花 (
t
yp
el
(
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df
lower
s
) 、いわゆるジャーミナル・リバータント(生殖細胞復帰変異
体)が咲く。
(
8)ベリクリサル ・キメ ラ (
p
e
r
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a) 1
9)とメリクリナル ・
巴r
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9
)の概念図
キメラ (
mer
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him
3
4
ー ー圃圃L
亀 『
2
4
結論及び考察
4k
bの新しいトラ
絞り花アサガオのアントシアニン色素生合成系遺伝子 DFR中から 6.
T
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I
凶 加i
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ne) を単離した。この因子の末端逆
ンスポゾン TpnJ (
8b
pで、その外側 1
3b
pはトウモロコシのトランスポゾン En/S
pmの末端逆
反復配列は 2
反復配列と全く同じであった(表 1)。標的重複配列の境基数も En/Spm の標的重複配
pであ った。この末端逆反復配列はすでに知られている En/Spm類縁のトラ
列と同じ 3b
ンスポゾンのなかで最も長いものでそのほかのトランスポゾンと比べてもそのように長
〈完全な末端逆反復配列を持っている因子は存在しない(表 1)。また、
トランスポゾ
ンが転移・脱離した跡に残す小さな DNA再編成 (
E
mpt
yDonorS
e
q
u
e
n
c
e
s
)も得られた(表
2)。この 6.
4k
bの新しいトランスポゾン Tpnlははたして、自らを転移するのに必要
な転移酵素をコードしている自律性因子であるのか、あるいはこの転移酵素がトランス
に作用しなければ転移することができない非 自律性の因子なのかという問題について は
第 4章で改めて検討したい。
B遺伝子の第 3エキソン 9b
p上流第 2イントロン中に挿入
トランスポゾン Tpnlは DFRA,B,ー
C と存
されていた。アサガオの染色体上には DFRのホモローグが3コピー, DFR在していたので(図 4A) 、ジャーミナル
リバータント(生殖細胞復帰変異体)とそ
の次世代アサガオについて表現型 (
p
he
not
yp
e
) と遺伝子型 (
g
en
ot
y
pe
) を比較すること
により 、花弁形成時に少なく とも一方の染色体上の Tp川が
、 DFR-B遺伝子中から転移
1
見離することが DFR遺伝子の再活性化のために必要であること、即ち、 Tpnlが絞り模
様形成の原因となっていることを明らかにした(図 5、 6、 7)。さらに 、このことは、
DFR-B遺伝子が花弁や茎や葉脈で発現する DFR遺伝子でLあることも同時に証明したと考
DFR-A, ー
C)はどのような機能や発現様式を持った
えられる。では残りの DFR遺伝子 (
遺伝子なのか、この問題については第 3章で改めて検討したい。。
Tpnl が DFR-B遺伝子の第 3エキソン 9b
p上流第 2イントロン中に挿入されているにも
かかわらず Tpnlがアサガオ DFRB遺伝子の発現を止める原因は、幾っか考えられるが、
おそらくスプライシングが正常に起こらず、正確な mRNA を生成できなかったこと(ス
プライシング・メカニズムの破壊)によるか、あるいはトランスポゾン Tpnl 内部に転
写を止めるようなシグナルが存在していること(トランスクリプシヨン ・ストップ・シ
グナルの存在)などが考えられる(第 3章でもふれている)。もし、この Tpnl がも う
少しイントロン内部よりであったなら、スプライシングされて遺伝子の発現に影響を及
ぼさずこのような絞り模様を形成しなかった可能性もあろう。
これに対し、
トウモロコシの Wx遺伝子のイントロンに挿入されていたレトロトラン
,
スポゾン 4) やトランスポゾン Bg 6
)、同じトウモロコシの adhl 遺伝子のイントロン内
に挿入されていたトランスポゾン
された例もある。しかし、 Bzl
MuI4,
37)などが、イントロン中にもかかわらず単離
遺伝子のエキソンに挿入していたトランスポゾン
dSpm3,
4,
3
8
)ゃ、キンギヨソウの Nivea遺伝子のエキソンに挿入していたトランスポゾン
,
Tam43
)など一般には、
トランスポゾンがエクソン内に挿入されていた場合などで、表
現型に変異が見られることにより見つかる場合が多い。
3
5
今回のようにエクソンとイントロンのボーダーにトランスポゾンが挿入している例と
してはキンギヨソウのトランスポゾン T加 J
22,
32,
3
9
)があげられる 。トランスポゾンがス
プライシングの認識サ イト上にち ょうと何人 しており、 トランスポゾンの転移・脱離に
よりその認識サイトやエクソンの一部を破壊したり、あるいは TpnJ の場合と同じよう
にトランスポゾン内部に転写を止めるようなシグナルが存在していることにより安定な
白色花や絞り模様の表現型が出てくることになる。この様に トランスポゾンの挿入位置
が原因で、安定な白色花の表現型が得られることもあるが、この TpnJ の場合は挿入部
位がイン トロンとエクソンのボ ーダー から 9 bp と離れているので転移 ・脱離により大
きな塩基欠失でも起こさない限りは安定な白色花の表現型は与えられないはずである。
それにもかかわらず、白色 ?
Eが得られた(図 7の Exp.4の h)ので、 この変異体のトラ
ンスポゾン Tpn1の挿入位置やその内部機造を解析することは大変興味深い 。
絞り花アサガオの 2系統 (
KK/
SSB3 と KK/
SSB4
) はわずかにその絞りの頻度に違
いがある(図 1)。この ことは 2系統の絞り花ア サガオのサザンハイ ブ リダイザーショ
ンの結果にも現われており 、 フェイント・ハンドの濃さに違いが見られる(図 3A)。
どちらも大きなセクターが形成されているにも関わらず(図 1D) 、KK/
SSB3 に比べ
て
、 KKβSB4 は明らかにその絞りの頻度やジャーミナル ・リバ ー タン トの出現する 頻
度が低か っ た (図 1B,C)。この 2系統の絞り花アサガオの絞り頻度はその個体ごとに
変化することも多々ある。トランスポゾンの転移の頻度とタイミングによっては白色花
を咲かせることもあり(図 7の Exp.4の h) 、このような表現型を示すようなトランス
ポゾンの転移の頻度とタイ ミングについては En/
Spm においても観察されている わ。 こ
の理由については 、第 5章でも述べるが、 トランスポゾン TpnJ が転移 ・脱離していな
いことがわかったので、おそらく転移醇素が結合するトランスポゾンの末端領域がメチ
ル化されることにより、
トランスポゾ ンの転移が抑えられているためと考えることがで
きる 40
-44)
。
最後に、アサガオ(牽牛子 ) (
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J
) は日本では伝
統的な園芸品種であり、生理学的かっ i
宣伝学 的知見が数多く蓄積している植物の 一つで
01
92030年代には特によく研究され 46)
、既に約 200以上 の遺伝子座が 1
0の連
ある 日)
鎖群にまとめられた連鎖地図も作成されている 1
21
4)
。その中の絞り模様の花を咲かせ
5)
、1
8
世紀に分離され、 I
m
a
iによりその遺伝学的研究が成された品 種
る易変性変異体は 1
2,
1
5,
1
7)
。 その易変性変異遺伝子 a
_
3f 1
3
)はアントシアニン色素生合成系遺伝子
である 1
DFRBi
宣伝子中にトランスポゾン Tpnl が挿入した構造であった。この トランスポゾン
T
pn
l はアサガオ染色体上に数多く存在していることが分かった(第 5章参照) 。 アサ
ガオには 20以上 にものぼる易変性の遺伝子座が知られていることや、金色花ア サ 方オに
比べ、絞り花アサガオにはトランスポゾン Tpnl が数多く存在していることなどから 、
このトランスポゾン TpnJ やその類縁因子が原因で易変性とな っている ものも存在して
いよう。もしも 、 この TpnJ やその類縁因子が原因で易変性となっている変異体が存在
した ならば、その場合には、この TpnJ をプローブとして未知の有用な遺伝子を単離す
ることが出来るであろう。
36
5)
なお、アサガオのゲノムサイズは 1
x1
09bp/h
a
p
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であり、これはヒトの約
1/ 3の大きさである 。
2
5
参考文献
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第 3章
ページ
ア ン ト シ ア ニ ン 色 素 生 合 成 系 遺 伝子
3
-1
.
DFRの 構 造 と 機 能
3
-1
序論
41
3
2,
実験方法及び材料
44
3
3
結果
46
34
結論と考察
60
3
5
参考文献
62
序論
権物のアントシアニン色素生合成系遺伝子群は、花弁など特定の分化段階の特定の組
織 。細 胞 に お い て の み 発 現 が 見 ら れ 、 さ ら に 光 照 射 、 病 原 菌 の 感 染 、 傷 害 な ど の 外 部 ス
4)
。 これらの遺伝子は植物の
トレスによりその発現が誘導されるこ とが 知 ら れ て い る 1
二次 代 謝 に 関 与 す る た め 変 異 が 生 じ て も 通 常 そ の 変 異 株 は 正 常 に 生 育 で き 、 そ の 変 異 が
色 の 変 化 と い う 目 に つ き や す い 表 現 型 を 示 す こ と な と か ら 、 トウモロコシやキンギヨソ
ウ を は じ め 様 々 な 植 物 種 よ り 種 々 の 変 異 株 も 分 離 さ れ 、 そ れ ら の 遺 伝 子 も 多 数 単 離 され
・7
)。 そ の 結 果 、 ア ン ト シ ア ニ ン の 構 造 、 生 合 成 に 関 与 す る 酵 素 の 機 能 、 及 び そ
ている 5
の遺 伝 子 な ど に 関 し て 豊 富 な 知 識 が 蓄 積 さ れ て い る 5
7)
。 また、組織特異的な発現や種々
の外 部 ス ト レ ス に よ る 発 現 誘 導 を 示 す こ れ ら の 遺 伝 子 は 、 遺 伝 子 発 現 の 帝I
j御 機 構 を 理 解
す る 上 で 格 好 の 実 験 材 料 に な っている (
第 2章図 2のアン トシ ア ニ ン 色 素 生 合 成 系 経 路
参照)。
この様なアントシアニン色素生合成遺伝子群のうち、 DFR
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析 が 進 ん で い る も の の lつ で あ り 、 現 在 ト ウ モ ロ コ シ 、 大 麦 、 キ ン ギ ヨ ソ ウ 、ベチュニ
ア 、 ガ ー ベ ラ 、 ア ラ ビ ド プ シ ス の 6径 の 植 物 か ら の 単 離 が 報 告 さ れ て い る 。 トウモロコ
a
1) 8
)とキンギヨソウ (
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はそれそ、れトランスポゾン
シ (
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剖 1
3に よ る ト ラ ン ス ポ ゾ ン タ ギ ン グ に よ り 単 離 さ れ た 。 大 麦 (
ant18) 1
1
)とペチュニア
(
剖6
)1
2
)は 、 そ れ ぞ れ ト ウ モ ロ コ シ 、 キ ン ギ ヨ ソ ウ 、 ペ チ ユ ニ ア の DFR
遺伝子をプロ
d川 1
3
)、 ア ラ ピ ド プ シ ス (
t
3
)1
4
)については既
ープに 単 離 さ れ た 。 また、ガーベラ (
知 DFR遺 伝子 間 で よ く 保 存 さ れ て い る 領 域 の ア ミ ノ 酸 配 列 か ら 変 性 オ リ ゴ ヌ ク レ オ チ ド
P
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プライマーを作成して PCR (
enomlc についてイン トロンも含めた遺伝子
プロー フ'を用いて単離された 。 このうち、 g
5)
構造の 報 告 を し て い る も の は ト ウ モ ロ コ シ AJI
、アラビドプシスの 1
t
31
4
)、 オ オ ム ギ
41
の
I
I
an
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lS )
、だけである 。エキ ソン / イントロン構造について の報告はトウモロコシ
1
5
2)
4)
A/ )
、キンギヨソウ pa//
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)、ペチユニア An61
、アラピドプシス 1
1
31
、オオム
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lS )
の 5つあり、残りのガーベラの dβ13
)はcDNAについて報告されているだけで 、
まだ genomic DNAについての解析の報告はない。 また 、 このうち、アン トシアニン色素
生合成に関与していることが分子生物学的に証明されているものはトウモロコシ A人
キンギヨソウ pa//
i
ぬ、ベチュニア An6、ガ ーベラの d什だけである 。
また、オオムギの anl/S に関しては生化学的に DFRとしての機能を確認している 1
1)
。
l
況に分子 i
宣伝学的に解析されている ア ントシアニン色素生合成に関与する遺伝子のう ち、
2,1
4,1
5
)。 この DFR遺
最も易変性が起こ っている頻度の高いものの 一つが DFRであるふ 1
伝子中で見つか ったトランスポゾンには、自律性因子の
En
/
Spm
や非自律性因子の
dS
pm
/
1が 8,1
5,
1
6)
、自律性因子 Tum3 がある 9,10)
。 さらに、ペチ ュニアの DFRC遺伝子
7)
。 これは花弁の色の変異体 は他
においては、非自律性因子 dTph/ が見 つか っている 1
の変異(例えば葉の形態形成など) に比べて 一見して見分けられ、かっこれらの 遺伝子
は他物の二次代謝に 関与するため変異が生じても通常その変異株 は正常に生育できるの
で、分離 しやすいことも 一 因であろうと考えられる 。 しかし色素生合成系 中で 、な ぜ
DFRなのかは、遺伝子個々の重要性や染色体中のコピー数なども関係あると思われ るが、
今後解決すべき問題である 。
現在報告されているトウモロコシ、大麦、キンギョソウ、ペチュニア 、ガーベラ 、ア
ラピドプシス、の 6種の縞物のうち、サザン分析の結果からペチユニア (
3コピー) 1
2
)、
5コピー ) 1
3
)の2種では DFRin伝子が数コピー存在するが、 他の 4穫では DFR
ガーベラ (
遺伝子は lコピーしか存在しないと考えられている 。 しかし、ペチュニア、ガーベラの
様に DFR遺伝子が数コピー存在すると考えられる場合でもアン トシアニン色素が発現し
ている組織からはその内の 1種類の DFR遺伝子由来の cDNAL-か得られないこと か ら、
特定の組織 でアン トシアニン色素の合成に関与している活性な DFR遺伝子 はゲノ ム中 に
lコピーしか存在しないのではないかと考えられる 8,
9,1
1,
14,1
5
)。
dihydronavonolsには B環の水酸基の
この DFR遺伝子の機能はジヒドロフラボノール (
数により d
i
hydroka
empf
er
ol
,d
i
hyd
r
oquer
c
cl
i
n,d
i
h
y
d
r
o
m
y
r
i
c
et
i
n の 3種類が存在する)を 、
NADPHを補酵素としてロイコアントシア ニ ジン (
1
凹 c
o
an山o
c
y
a
n
i
d
i
ns 同様 に B環の水酸
euco
p
e
l
a
rgon
i
d
i
n,l
eucocya
n
i
d
i
n,1
巴u
c
o
d
e
l
p
h
i
n凶 n が存在する)へ変換 させる
基の数により l
5,
6
)(
図 1)。 そして幾つかの反応を経て最終的に
P巴l
a
r
go
n
i
d
i
n
系、Cyanidin 系
、
D
elphinidin 系のアントシア ニ ンが合成される 。 しかしながら、アサガオにおいて は3
',
Yー水酸化酵素活性が欠損しているためにこの 3つの経路 のうち 、d
i
hydromyric
el
i
n
から
l
e
u
c
odel
p
h
i
n
i
d
i
n への経路は存在しないことが知られて いる。す なわち 、アサガオに おけ
る青色は Cyanidin
(ペオニジン、 P巴onidin) 系の色素により表現される 1
8
)。ベチユニ ア
においては DFR酵 素自 身の 基 質 特 異 性 の 違 い が 観 察 さ れ て い る 。 ペチュニアに は
p
el
a
r
gon
i
d
i
n 系のアントシアニンが観察されず、 1
1
1 v
i
l
r
o においても d
ihydroquer
c
e
l
i
nや
42
d
i
h
y
d
r
o
m
y
r
i
c
巴1
1
0は基質となり得るが、
d
i
h
y
d
r
o
k
a
巴mpferol は基質となり得ないことが知ら
れている 1
9
)。 この様な基質特異性の存在は、ペチュニアにトウモロコシの DFR遺伝 子
(
AI) を導入した形質転換体で、野生型では見られない Pel
a
r
g
o
n
i
d
i
n 系アントシアニン
の生成が観察されたことからも明らかである 20)。
RI
RI
OH
10
R2
OH
DFR
R2
NADPH
OH 0
OH OH
Dihydroflavonol
L巴 ucoanIhocyanid
in
図 1 DFR (
d
i
h
y
d
r
o
f
l
a
v
o
n
o
l
4
r
edu
c
l
a
s
巴)遺伝子の機能
つ DFR遺伝子の機能は、ジヒドロフラボボ、ノ
アントシアニン色素生合成経路中の l
一レ
l
ル (
州
出
d汁
I
l
d
i
出
h
川
yd
r
句
o
qu
凹e
c
α
e
l
川
Jn; R1
=OH, R2=OH: d
i
h
y
d
r
o
l
l
l
y
r
i
c
e
li
n) の3つの酵素反応基質を、
NADPHを 補 酵 素 と し て 3つ ロ イ コ ア ン ト シ ア ニ ジ ン (
1巴ucoanIhocyanidi
n
eucocyani
d
i
n; Rl=OH, R2=OH
R1=R2=H: l
eucop
e
l
a
r
g
o
n
i
d
i
n; R1
=OH, R2=H: l
l
eu
c
o
d
e
l
p
h
i
n
i
d
i
n) へ変換させる 。
また、アサガオでは古典遺伝学的研究が非常に詳細に進んでおり(第 1章序論参照)
、
花色生成に関わる基本遺伝子については a
,c
a,C,Iの4つから成ることが知られている 21)。
-Iから a
4 まで4つの変異体が分離されてい
そのなかの aは緑茎白花の表現型を示し、 a
る。そのうちの a
3の本体が DFR遺伝子であることを明らかにした(第 2章参照)。
したがって、このようにアントシアニン色素生合成系遺伝子 DFR自身の重要性だけで
なく、アサガオの新しいトランスポゾン Tpn1 が アントシアニン色素生合成に関わる遺
a
3)
伝子群の一つ DFR-B遺伝子内に挿入されていたことからも、アサガオの DFR遺伝子 (
について、その構造や発現様式を解析する必要があると考え、以下の解析を行った。
43
3-2
.
実験方法及び材料
令f.b.花アサ方オ (
A-3) から DFRi
貴伝子領 j
戎のクロ ーニ ングとマ
y ピング
まず、青色の花を咲かせる中国産のアサガオの 一系 統 (
KK/
ZSK2) の DFR遺伝子領
域に つ い て 解 析 を 行 う た め 、 こ の 野 生 型 ア サ ガ オーよ り 染 色 体 D N Aを 葉 か ら
h
e
x
a
d
e
c
yl
t
r
i
methlammoniumbromide 法 22
)により分離した 。一般的な genomicDNAのクロ
23
e
cu
l
a
r Cl
on
i
ng )
に従 って行 った。各々 100l
' gの P
l
a
n
t DNA を完全に
ーニ ングは Mol
Bgn
I で処理し、ショ糖濃度勾配によりその大きさを分聞した 。金色花 A3 由来のアサ
KK/Z
SK2) の DFR遺伝子領域を含む 1
7
.3kbの Bgl
l
l断片を
ガオ (
AGEM1
1(
Promega)
の B印 刷 1S
i
t
eにクロー ニ ングし、 A GEMII
DFRwt5141 と命名した 。 このクローン化し
た1
7
.
3 kbの DNA断片は必要に応じて pUC7 プラスミドにサブクローンを行った 。 これ
らサブクローンに つ いて制限酵素地図を作成後、これらのサブクローンは適当な長さの
DNA断片として pBlue
sc
r
i
p
tSK プラス ミ ドに入れ、 DNAシークエンシングを行った。 第
2章実験方法及び材料を参照のこと 。
DNAシークエンシング
適当な長さの DNA断片として pBlue
s
cr
i
p
t SK-プラスミドに入 れたサ ブク ローンにつ い
て欠失変異を起こさせたシリーズを揃え、 DNAシー クエンシング はサンガ一法 に従って
。
行った24)
全魚花々弁の cDNAライブラリーの作成と DFRcDNAクローニング
全色花、絞り花 、絞り花由来のジャーミナ ル・リ バ ー タン ト
、 絞り花由 来の白色花そ
れぞれのアサ '
j
:
iオの花弁について、その成長過程に応じて 3段階に分け (Icm、 1
,
5cm、
2
cm程度)、それぞれの段階について同数個ずつを 一度に処理 し、 M
o
l
e
c
u
l
a
r Cloning23)
に記載された方法によりトータル RNAを抽 出 した 。 そのうちの全色花と 絞 り花 につ いて
c
DNAライブラリーの作成を行 った。 ライブラリ ー にはZAP
cDNA
S
y
n
t
h
e
s
i
s
k
i
t
(
s回 t
a
g
巴n
e
) を用 いた 。 ファージのタ イターは全色 花の花弁 cDNAライブラ リーが1.0X
6
.4X 1
06であ った 。全色 花の花弁 cDNAライブ
1
0 、絞 り花 の花弁 cDNAライブラリーが 1
2
)をプ ローブにしてア サガ オの DFRcDNAのクロ ー
ラリーからベチュニアの DFRcDNA1
ニングを 行 った 。 その結果 、8
つの独立なク ロー ンが得ら れ、そ のうちの 最も長い (1
.
5
k
b) ものをノーザン ハイ ブリダイゼーションのプロープとして使用 した。
ノーサ、ンハイプリダイゼーション
全 色 花 、 絞 り 花 、 絞 り 花 由 来 の ジ ャ ー ミナル ・リバ ータン ト、絞 り花由 来の白
44
色:t
tそ れ ぞ れ の ト ー タ ル RNAに つ い て 各 101
' g を一 回 の 電 気 泳 動 に 用 い た 。 ト ー
タル RNAの 電 気 泳 動 に は 全 色 花 、 絞 り 花 、 絞 り 花 由 来 の ジ ャ ー ミ ナ ル ・リバータ
ン ト 、 絞 り 花 由 来 の 白 色 花 そ れ ぞ れ に つ い て 各 4μ gを 一 回 の 電 気 泳 動 に 用 い た 。
l
a
r Cloning23)に 記 載 さ れ た 方 法 に よ り 行 っ た 。
ハ イ ブ リ ダ イ ゼ ー シ ヨ ン は Mol巴cu
1.0%の ア ガ ロ ー ス
gel
で電気泳動し 、 プロープとしては全色花アサガオの
DFRcDNAの 全 長 1.
5kb を用いた 。
プライマー・エクステンション
sのも
プ ラ イ マ ー は DFR-Bの 転 写 開 始 点 か ら 下 流 +171か ら 上 流 方 向 に 29mer
'GGAGGAGTGTCTTGACCAACCAGGAGCCG-3'を 用 い た 。 絞 り 花 由 来 の
の :5
ジ ャ ー ミ ナ ル ・ リ ノ 〈 ー タ ン ト か ら 得 ら れ た ト ー タ ル RNAを0
1igodTカ ラ ム に て
,
mRNAに 精 製 し 、 そ の 内 の 4.
351 gを 使 用 し て Molecular Cl
on
i
ng23)に 記 載 さ れ
た 方 法 を 参 考 に プ ラ イマ ー
エクステンションを行った。
45
3-3
結果
全
f
.
D
.花アサガオ DF
R
i
費伝子領域の構造解析
易変性変異遺伝子 a
_
3(25)はアントシアニン色素生合成系遺伝子 A-3が易変性 (
f
/
e
c
ke
d)
になったもので、白地に紫のスポットやセクターのキメラ斑を生じる絞り花アサガオーで
1
,
2
5,
2
6
)。 したがって、この a_3fの表現型が即 ち
ある(図 2A、右上) 2
、
A3の発現パ
、左下)、葉脈(図 2A、右下)
ターンであり、それは花弁 (
図 2A、右上)や茎(図 2A
において特異的に発現するアントシア ニ ン色素生合成遺伝子であることを示している
(
図 2A
)。
図 2A アサガオ易変性変異遺伝子 a_
3fの発現パターン
そこで全色花アサガオ (
A3
) の DFR
遺伝子について発現様 式 やその 遺伝子領 域の構
2から 1
7.
3kbの B
gl
l
l断片をクローニング
造について解析するために、まず 、 KK/ZSK7.
3 kbの│
析片
した 。次いでこれらについて制限酵素地図を作成し 、全色花アサガオの 1
FRc
DNAの5'
側0
.5kbの DNA断片をプローブとしたサザンハイ
についてペチュニアの D
46
プリダイゼーションを行って DFRにホモロジーのある領 j
或を検索した 。 その結果、全色
花アサガオの 1
7
.3 k
bの断片中には 3カ所に DFRホモローグが存在しており、これをそれ
ぞれ DFRA,8,-Cと名付けた(図 28) 。
Ik
b
G
BE
B
E
G
日
1
B
l
III~IIIJ
ppp
V
P
P
P
j
J
I
O
O
-
圃 園 圃1
1
1
DFR-A
日夜 一
B
DFR-C
図 28 全色花アサガオ (
A-3)の DFR遺伝子領域
制限酵素切断部位は 8,BamHI;E,ε
ヒ
"
ORI;G,Bgn
I;P,Psパ;V,Eヒ
"
ORVである 。太
い黒線は 1
7
.
3kbの Bgl
l
l断片を示していて、太い点線はまだクローニングしては
いないが、図 3A で示された 8
.
9 kbの B印 刷 I断片を示している(スケールは合
'側 0
.
5k
bI
析片とホモローグをもっ 3つの
わせてない)。また、ベチュニアの 5
領域について詳しく解析した結果、金色花アサガオの 1
7
.
3 kbの断片中には 3カ
所
A,
ー 8,C )が存在しており、太い矢印で示される方 向
にDFRホ モ ロ ー グ ( DFRとその長さで示される領域にそれぞれの DFR遺伝子領域が存在していた。
8,
ーC 及び全色
そこで、アサガオゲノム中にタンデムに並んだ 3つの遺伝子 DFR-A,-
花アサガオ花弁より得られた DFRcDNAについて構造解析を試みた。まず、活性のある
DFR遺伝子をコードし、 a
3 遺伝子の本休と考えられる DFR-8遺伝子についてゲノミァ
クと cDNAの両者の塩基配列の決定を試み、その両者及びベチュニアとキンギョソウの
D同
c
DNA 1
2)
の塩基配列を比較することにより解析を行った(図 3、 4) 0 genomic
C遺伝子領域 EcoRV~ Ps tl ~ Ps tl ~ BamHI ~ Pstl の問(図 2
DNAについては DFR-8,ー
B参照)の 6.
6k
b の塩基配列を決定した 。全色花の花弁 cDNAライブ ラリーは l
回増幅し
たものを使用し、 4.0XI
05からペチュニアの DFR cDNA 1
2)
をプロープにしてアサガオ
のDFR cDNA のクローニングを行い、独立に 8クローンを得た。これらのすべてについ
DNA の 5
'末端と 3・
末端を決定し(図 5、 6)、そ のうちの最も長かった DFR8クロ
てc
ーン #83について全塩基配列を決定した(図 3太字で示した始めの 6つの部分)。 これ
により DFR8c
DNAのコード領域は 1
21
2bpで 灯 油 の タ ンパクが生合成されることが
分かった。なお 、これ ら8つのアサガオの DFR cDNAクローン中には DFRA 及び DFR-C
1
宣伝子に対応する
c
DNA は検出できなかった 。 また、
genomlc及 び cDNAの両者の比較
からは、 DFR-8遺伝子は、 6つのエキソンが存在し 、さ らにプロモーター領域(図 5)、
ターミネーター領域(図 6)と考えられる配列も見い出された。プロモーター領域につ
+
1
)
いてはさらにプライマー ・エクステンション法により 、 DFR-8遺伝子の転写開始点 (
を決定した(図 5、 7)。
4
7
AACGCTCCAATGAAGTACTC TAAATTAAAG CAGTAAAATAGTGCAATTAG TTATATTATT
ACCCATTAAG CATTGAAGTG TCGTTAGCCA TGCTAACATG TGGTGTTTTA ATATTTATTA
TTATTATTAT TGTTGGAATAATAATATATA GTATATAAGG TTACGTTGTG TTGTTGGGTC
ACCAAACGGG GGGTT~平Aヰ~ GAGTATGAA GCACGCACGT GCATCGACGA GCGGACCAAA
CAGTCATGAG CTTAACTAAT AACGTGTATA AAACTTTGAT CATTCTATAA GGCTTTTCAC
TTGCAGCAGATTAATTAGAT CCACAATATA CTTTAATTTC TTGGCTAGAA GCTTAGCTTA
TTGATCCGAGGAAAAATGGT GGACGGTAAT CATCCTCTTC TGCCGCCAAA AGTGTGCGTC
ACCGGAGCTG CTGGCTTTATCGGCTCCTGG TTGGTCAAGACACTCCTCCA ACGAGGCTAC
CATATTCACG CCACCGTTCG AGATCCTGGTACCATCATAT TTTACTACTC ACTTTCACAA
CATTTTTTTT TTTTGAGTTA GACTCTAAGA CTATCTTTAC CCTTACAATT CGATTCAGAG
ATAGAAATGG GGTAGGGAGT AATGGAATAT AGTGTATACT TGAAATGTGT ATTATTATCT
Eω R V
300
600
GATTGAAATGTAGGGAACAC AAAAAAAGTGAAACATCTGC TTGAACTACC GAAAGCCGAC
且AGAAGGAAGCTTTGA TGAAGCCATT
ACGAATTTGACAATATGGAAGGGGGTGATG GAGG
GCAGGGTGTGAAGGAGTGTT TCATGTGGCC ACCCCTATGGATTTCGATTC CAAGGACCCT
GAGGTAACTAAGTTCGTGGC CGGGGTAACT CAAGCAAATC AGAGTTAATC GACCAGCCAA
CTTAGTAATT ATAAACTTCAAAATTAAAAT TCTTTACAAG AGTTGGTTAT TAGTTTTCTT
GATTTGAGAG GTGATCAGCT ATGAGTAAAC TAATTAAGCG TACTTTCTAT GATAACTAAA
TCATAGTTTTATTTGTCCTT TTGGGCCATC CACTTGATAA TAAATTGTTA CATATATTAT
AACATATATA TATGTGTAAATTGTGGTAGA ATGAAGTGAT AAAACCAGCC ATCAATGGAG
TGCTCAACAT TATAAACTCT TGCGTCAAAG CCAAAACCGT GAAGAGGCTG GTTTTCACTT
900
1200
CCTCTGCCGGGACTCTCAAC GTTCAACCAC AACAAAAGCC TGTCTACGAC GAGACCTGCT
GGAGTGATCT GGATTTCATA TATGCCAAGAAAATGACTGG ATGGGTTAGT TTAATCTTCT
CTTCTTTTTT TCTTTGTTTT TTATTTTTAT TTTTATTTTT ATTTATTATA GCTAGGAAAC
CCGCAACAAC TATCCTAGGA TATGCGTGCA TGTAGTAGGT GTAACGTTTA TCCGTTACTA
TTATTATAAC ATTAGGATAA GTTATGATAA TATTCAGTAT TTGATATGTG GTGCAACACT
1
50
0
AATAACCTAA TAGCTAGACT ACCATTATGA TTAGGAGTCT AGTTAGGGTT TAGGAGACCT
AAAAACAATC AACCACAATGATGGCCAGTG GTTATATAAG GTCACTAGTC CTCTCACGGC
TCACATTACA TACCTCATAC ACCATCTAGA GAGAGCTGAG TAAAGTGAGA GACAAAATAC
TCGTTATCT 込」副長~ CAGTC CGGATCGCTC AACCGTATCA AGAACTATGG CGGGAGGTTA
Ps
t
l
GTCGATCCTA TTATCACATT ATTATAGTGA TGCATGTGAT ATTTTAGTCT AACAGTTGGT
AAACTCTGCC TTGTGATTCGATAGCTGACA AACGATCACA ATGAGGTAAA CCAACCTAGT
TAGTAAAGGAAATCCCGCCT TGTGACCCTA TAACTGGTAA AGAACCACAA GGAGGTAAGC
CAGCTTAACT GGCAAAGGAC CACAAAGAAG ATAAACCAGC CTAGGAAAGT CGATAGACCG
1
80
0
CTTTCACTAT GAATCGAACG TTAATGCTTG CGGTTACCAA GCTAACGAAC AGTCTGACCA
ACGTTAATTG TGGTTGCTTC TTCTTTGGAA AAAGGTGATA TATATGGACT GAGAATTATA 210
0
GTGTTATATA TTGTTGGTGT GATCTGCATGCAGATGTATT TTGCATCCAA AATACTGGCA
GAGAAGGAAG CATGGAAAGTAACAAAAGAG AAGAAAATTGATTTCATAAG CATCATACCA
CCACTAGTGG TTGGCCCATT CATTACCCCA ACATTCCCAC CCAGTCTCAT CACTGCACTC
TCACTAATTA CTGGTATTTTCTGAAATTAA ACCTGCAAAA ATTAACACAA GACATCTGTT
TTTCTTCCCT GAAACTATAT TTACTTTGTG ATATAATAAT ATATAGGG
且A CCAAGCTCAC 2400
TACTCCATCATTAAGCAAGGGCAGTATGTT CATCTGGATGATCTCTGTGA AGCTCACATA
TTCTTGTATGAGCATCCCAAAGCAG
且AGGAAGATTCATCT GCTCTTCTCA TCATACAACC
ATCCATGGTT TAGCGGACATGATCACACAG AATTGGCCTGAATACTACAT CCCTTCCGAG
TAAGCTACAC ATATATATAC TAACATATTC ATTCTAGCTA TTGCTACTCA GAGGTGTCAA
ACGGACGTGC TTGGGCCGAC CGGACCCACC CATAAGTCTG CTTATTTTTT GAATTGAGTC
GGCCCAGCCT AATTAAATTT TGGATCAGAC TTGACCCGGA CACTCGGTTA AAAATAATAA
GAACTAAAAT CAGTGTTGAT CTATAGTCTT ATAAAATTTTAAAAAATTAC GAAGTATTAA
AAATTATATA TCCACTCATT TAAGTTATGT TTTCTTTCTAAATTAGCTTT ACAAGTTTAC
ATATTTATTT TTAACTATTTAATTTATGAA TTATAACAAAAAATAAGAAA TCAATAATTA
ATAATGAGTAATAATATAAT AACATTAATA AGAATAAGTT AATAACTTGC AACTACTAAC
TACTAAGTAG TAAGAATAAT TTTTTACTTT TTTTTCAATT TGAAGCAAAT AGAATTTTAC
AACTTTAAAT TATATATTTT AAGGTAGTAA TTACTAATTA ATATGATAGT TAGACAATTA
!¥CTAGCTAAA TAGTAAATGT GTAACAATTT GATAGTCATA AAACCAGTTT CAGAATTTCT
AATGTGAAATTACTCCTTTA GACTATATAT GTATATTAAA TCTTTTAAGAAATATACGAA
4
8
2700
3000
TGAATGGACCGAATAATTCATACATCAAAA GTTAACGTCTAGCTAAGTCCGTAGTATAAA
ACAGACTAGCCCTTTCTATTATAGCAAATG GGATGGTCGAGCCAAGCCGACCTAAATTGA
TCAGACTTGGACTGGATTTCACCTAACCCG CTTGTTTGACACCTCTACTGATACTCAACC
CCAACCAAGCTAGGTGGCTTGTAATATAAG AATGCCATTTGTTGGTTATTTTGACAGGTT
TAAGGGTATTGAAAAGGACTTGCCAGTGGT TTATTTTTCATCCAAGAAGTTGCAAGATAT
GGGGTTCCAGTTCAAGTACTCTCTAGAGGACATGTACAGAGGAGCTATAGAGACCTTGAG
且AGAAGAGCAAGA
GAAGAAGGGGTTACTTCCCTATTCTACTAAAGAAGCTGCTGCAATTG
GACAGTGGCCTTAAAAGTGGAAAAGCCTAC TGCCATTGAACAAAAGCAAGAGGCCAAAAC
AGTGCCCTTAAAACCTAGTGCCATTGAACAAAAGCAAGAG~凪ðSiT GC CCTTAAAATT
GGAAGAAGAACCCACTGCCATTGAACAAAAGCAAGAGGTAGTGCCCTT
且A AAGCTTGA
GA
AGCACATTGATACACCATGGTGCAATGTTG TTGTAGTTACTATTATTATTGTTTTAAATA
TATGGACATGAAAATGACTAAGCCAGGAAT AATATATTGAATTTGTTTGGAGACTTTCTG
TTCTCTATCTTTCTCTTCTCTAAAGTTAGA TTGCCACTCGAACCAGATTTATGTTTTTTT
TTTCTTACTTTTTGAAGTATAACTTTAACG GAAAGAAAAACATTTCGATATAACCTCAGG
ATTGTATCACACACACATCCCCTTATTAAA ATTGAAAAAAAATCAAAACACTAATTGGCT
CAACATTATACATAATAAGAACACCAATGC CGCCATAGTCGTCTAAGGCAAGTCCAAGGA
ACTTGGTATTATATTCTTGGTGCAGGAAAA AAAAAAAACAATCTTAATTTTTCTCGTGGG
GCTAGATCAATTGGTTTGACCGATCACGTT AAAGTTTTGAGCGATCAAAGGTGATAAAAA
TTCCTTGTGCGTAAATGTACTGACAGAAAT TGAGGATTGGACCACTGATGATTTAATTAC
CTCCTCTAGCGACTTTTGAACAGATGCTCT GAAGATTTAGAATTAGTACAGTCTAGCATA
ACTGCATAAGCTAGATACCTGATGTAATAA AAAAAATCATCTTTTTTTTTTTTTTTGAAA
TACTCACAATTTTTTATAAAGCAGTATAAA GAATTACACTACATAATAGTTAACAAAAAA
AAAAAAAAAAGCATCTTAATTTGTCTTTAA TTTTCATTTCTTTTCAATAATTTTCTTTAC
CGTACTGTTGTTATTACGTTTGTAACTCAT GTTACTGGGTTGTTAATACGGAGTATAAAA
TAATGTTTGTGTTATTTTATTTGGGAGTTT CAAGTAATTAATGTCTTAAGCCATCCCCAT
TAGAAAGTTTCTTATGGTTTTTGAAAATCT TTTTGTCAACATGTAAGATAGAGAAGATAA
AATGCCTCTTAGGTTTTTACAAAAATGTGA GGTCTACTTTATTTTTTTTTTAAATTTAAA
TAAGCTTTTGTTATTATTTTTTTTCTTTTT TCTCTTCTCCTATCTTCTCTTTCTTAAATC
ACACTTACAAAAACTTTTTAAAAATCATAA CAAAAACTTTACTATTGAGCATACTCTTAG
TAAATTTTAAAAAGTTTTGAACTTCAATAA AATTTTATTAAAAACTATCATTTTAAAAGT
TTTAAGATATTGAAAATTTTTGTTTTCACT CATGTACTCTCTCAAATTCCAAGAAAACTT
TCACTCCTAAAATCTAAATAGTATTCGCCT TGTTTAAGTTTGTTGATAGTAATATATCTT
GAGTGCTCAACTATGTTGTTGTTTAAAAAA AAAATCACATAAATCCATTTTATAGTAGGA
GATTGATGTTATAACGTTGCTAGCACCATC AAGAGATAACAAATCAATTTTAAGAAAAGT
ATATGTTATACACCGAATTAAATTTTCCTT TTCTCTTAACATTTTTTTCCGTATCGGACT
TATTTCATCTTTCTAGGAATTTTATTTTTC TGAATAAATTGTGAAAATTCTCAACATATG
TTAGTAAATAAATTGTGAAAATTCTCAAGT GTTCACCAAACTGGGGGTTGAACACGCACG
TGTGTATCCACCAAGCCTACAGAAGAGGGT TTCTGAAAAATAAAAAGGACATTTCAAGCT
GATCTCTTTCACTTCAAAAACACTCACCAC CTTTAAGCTCCATCTAAGCCATCTAATTAA
GCATACATTACTTGTATAAACAAA
ATGTCGGGCGGCGGCCGTAATGCCCC TACTCTTCCG
GCTCCCAAAGTTTGCGTCACCGGAGCTGCT GGATACGTCGGCTCTTGGCTCGTCATGAAG
CTCCAACGAGGTTACGTCGT CCATGCAACCGTTAGAGACC CCGGTACGTTCAATTCCTAC
ATATATACTTATTCTAAACTAAATACGGAG TACTATTTATTTGTCAACTCTAATCTTTTT
TTGGAGATGTTAAGGAAGTCAAGTCGAGTT TAATGGATAAGTGCACACAACATGAATGT
T
GAAACGTAGG GAACACGAAAAAGGTGAAAC GCTTACTAGAACTGCCGAAAGCGGCGGAGG
GGAAGTTGAGGCTGTGGAAGGGGGTGTTGGAGGAAGAAGGAAGCTTTGACGACGCCATTG
CAGGGTGTGAAGGTGTGTTTCATGTGGCGG CCACCCCTGTGATTTCGTGTCCGACGACCC
TGAGGTAAGCAACTTCATTCCCGGCCCCAT ACATGCTTGCATGCACAGGTTTCATTAGTA
CCAAAATAACAATCTTCTGGGAACAACTCA ACCAAGTTGGTCGGACTGTTCACTTTCAGA
CGAGAATGACCTATTGACATAGCTATAGGTCTTCTTAGTTTGAATTGGTC AGCTTTGGAC
49
3300
3600
Pss
3900
4200
4500
4800
5100
5400
5
700
6
000
AACCTAAAcr GATTATCτ'CC TTAτ'
GG
τ'CAC AATATAGGAT TTACCτ'
I
'
GTA CACACCCTCA 6300
GGTAGGGATT GCGGATTτ'CC CTATTGGATT TATAGGTCTA TATATATATG GCAGAATGAG
ATAATCAGGC CGGCAGTTAA GG
.
l
i
S
i
且
,
l
;
;
S
;TGAGCATCATAAACTCCTGTGC AAAAG
<
コAAAA Bill1lHI
I
ちAAGAGGCTGGTτTT CACTTCσrCT GC'
I
沼 TAACTC TCATCGTCCA AGAAAACCCA
AσrG'
AAACCTGCTA CGACGAAAGC AGCTGGAGTG ACτTGGATCT CATATATGCC AAGAAAATGC
CTGGATGGσr TTGCτ'CTCAT CTTCTTτ'CAT TTτ'CTCCTCG TTTTTCATAT CACTGCTGAT 6600
邑単語
Ps
t
l
G
τ回 目 GT白 CGTAACAATA TAA白 T白 GC TGCTTCTTGC GGTCCτ'CT但 t
図3
全色花アサガオの g巴J
lomicDFR-8ー
,C遺伝子領域の塩基配列
塩基配列は DFR-8とDFR-Cii'i伝子領域 EcoRV -Psll - Psl
l- BamHI -Psl
lの
宣伝子のエキソンを示す。上流から DFR問 (
図 28参照) 6.6 kb を、太字は DFRj
Bのモキソン 1- 6、次いで DFR-Cのエキソン 1- 3である。下線部はそれぞれ左欄
外に不した市J
I限酵素切断部位を示す。
~♀l
DFR-B
図 4 DFR-8遺伝子領域の模式図
影のついた四角はエキソンを示す。 ATGは翻訳開始点を、 TGAは翻訳終始点を
CACG T
Gは DFR-8遺伝子のプロモーター領域を 、T A了fG,
表わす。 TATAAA,
AATATA,AATAATATAはターミネーター領域を示す。
DFR-8のプロモーター領 j
或(図 5)に は引所の TATAボックスと考えられる塩基配列が
存在していた。そこで、転写開始点 (+1) を決めることによりどちらの TATAポ y クスが
より重要であるのか推定しようと試みた。、転写開始点 (+1)を決めた結果(図 7)、
下流の TATAボ y クスでは転写開始点から 10bp と離れていないのに対して、上流の TATA
ボックスは転写開始点から -32 bp に存在していたことから、おそらくこの上流の TATAボ
ックスが遺伝子発現に重要な役割をはたしているものと考えられた 。 また、 DFR遺伝子の
50
倒訳開始部位と考えられる A
TGコドン近傍の塩基配列 (
GGAAAA
ATGGTG、図 5)は、
J
o
s
h
iが7
9種の高等植物 i
宣伝子から得たコンセンサス配列 (
TAAACAATGGCT)2
7
)と類似
9種の高等植物遺伝子中の幾つかの間E
列とはかなりの類似性が見い
したものであり、この 7
出された。
DFRB遺伝子の転写開始点を決定しようとプライマー ・エクステンシヨン{去を行った結
果、その開始点はプライマー エクステンシヨン法に 用いたプライマーから考えて +1
7
1
の位置のアデニン、 A か+1
7
2の位笹のシトシン、 C かはっきりとは決められなかった(図
7)。しかし、 J
o
sh
iが7
9径の高等他物 i
宣伝子から得た転写開始点 2
7
)は そ の ほ と ん ど (1
2
種以外すべて)がアデニン、 Aであり、また、この DFR
B
遺伝子の転写開始点と似た様な
配列で Aから始まっているものも多数存在していた。このことから Aに+
1を決定した。
また、 DFRをはじめとするアントシアニン色素生合成系遺伝子は、 My
b及び My
c
様の転
9,
や R2
30)
) により発現が制御されているこ
写調節タンパク(トウモロコシの場合の C128)
とが知られているが 31
,
3
2
)、 My
bあるいは CI様の転写調節タンパクが認識し結合し得る
と考えられているシスエレメント(A{f'AA
CG
r
rG
r
r)が5つ存在しており、 My
cあるいは
様の転写調節タンパクが認識し結合すると考えられているシスのエレメン ト
R
(
C州 NTG)も l
つ見つかっていることから、この領域がプロモータ}活性のある配列で
7)
。
あることを DNA配列の面からも示唆してると考えられた 2
次にアサガオの D
FRB遺伝子のターミネーター領 j或の構造を図 6に示した。第6エクソ
GA配列の下流にはポリアデニレーション ・シグンナ
ン中の翻訳終止コドンと推測される T
3)と考えられる配列が2箇所存在していた。これに関しては 6
ルAA
TAAA3
つの c
DNAの3
'末
について結果が得られたが、これから類推しでもとちらが遺伝子発現に重要な役割をはた
しているシグナルなのかということを推定することは出来なかった。また、この配列の近
傍には植物の mRNAの3
'スプライシングに重要だと考えられている c
r
rAc
r
rTG33
に類似
)
した配列も見られた(図 6)
。
51
AACGCTCC AATGAAGTAC TCTAAATTAA AGCAGTMAA TAGTGCAATT AGTTATATTA
ー2
90
TTACCCATTA A ω而
.
2
4
0
AAG TGTCGlTAGC CATGC恒~TGGTGTTT TAATATTTAT
TATTATTAl
寸 ATTG
lTGGAA TAATAi
¥
TATA TAGTATATAA GGTI'ACGTTG TGTTGTTGGG
.
1
8
0
rCAcc
j
t
¥AACG ejGGGGrTGAT
1
2
0
…
G
r…
ATG
<
j
CAC GTejcATCGAC …
笹
A
ー
豆亙TCATGA叫
6
〔 』』
T
川 平 江 司GT
刊A
TM
m
刊
TAAAA
虻C
巾吋
一 一一
.
~ --
一一
古8
3 #53#66
桝
G ATCA
6,#乃
よcMA;CALLmAAmG 黒CA~A TAC~AATT
+1
ー
-Tramlalionslan
#
3
3
"
.
r
TATTGATCCG AGGAAAAATG GTGGACGGTA ATCATC口 口
一
TCTTGG口 AG AAGCTTAGCT
舵3
+60
.
.
.
TCTGCCGCCA AAAGTGTGCG
+1
20
+7
8
TCACc
r
:
;GAGC TGCTG仁吃 TTT ATCGGcrCCT
+1
50
図 5 アサガオの DF
RB遺伝子のプロモーター領域の構造
隊 の転写調節タンパクが認識し結合すると考えられて
四角は、 Mybあるいは CI;
い る シ ス エ レ メ ン ト 仇r
rAACG庁 Grr) を、影のついた四角が M ycあるいは R 様
の転写調節タンパクが認識し結合すると考えられているシスのエじメント
(
CANNTG) を示している 。 TATAボックスは、二重下線で、 cDNA各クローンの 5
寸荷を黒三角で示し、 +1がプライマーエクステンシヨン法により決定した転写開始
8か ら翻訳が始まる。
点である。 +7
CrGCAGTG CCCTTAAAAT TGGAAGAAGA ACCCACTGCC ATTGAACAAA AGCAAGAGGT
+1220
+1
2
7
0
AGTGCαπA AAAGCl
I
主
主 G AAGCACA汁 G ATACACCATG GTGCAATGTr G廿 GTAG廿 A
T
r
a
ns
l
a
i
lol1S
I
O
p
C川TA~ヨ而A品」LATGGACAT
+1330
ATGAσAAGCCAGG
斗
G川
よιTATATTG
#1
3,
#
2
3,
#66
AATTTGTTTG
î'c!C~TCT
#
3
3
#73
+1
3
9
0
十川 巾
GTTC
TCTTCT CTAAA何
a
且
AG A T T G ω m
+1450
#
8
3
GAACCAGATT TATGTTTTTT TTTTCTTACT
TTTTGAAGTA TAACTTTAAC GGAAAGAAAA
+1510
ACATTTCGAT ATAACCTCAG GAl
寸 GTATCA CACACACA
TC CCC
下TATTAA AA
+1
560
図 6 アサカオの DFRB遺伝子のターミネーター領域の構造
四角は、植物の mRNAの 3
'スプライシングに重要だと考えられている配列である。
また、 TG Aは制訳終始点であり、ポリ A付加シグナルは、 二重下線で、 cDNA各ク
ローンの 3・終点を黒三 角で示した 。
52
二
=
>
図 7 プライマー・エクステンション法による DFRB遺伝子の転写開始点の決定
5'
プ ラ イ マ ー は DFR-Bの +171か ら 上 流 方 向 に 29m巴rsの も の
GGAGGAGTGTCTTGACCAACCAGGAGCCG3
'を用 u、
た 。と なりには p
B
l
u
es
c
r
i
p
t
SK一プラスミドの塩基配列が流しである 。
B遺伝子をプローブに用いた花弁のトータル RNAに対するノーザンハイブ
また、 DFRリダイゼーションを行ったところ(図 8)、そのシグナルがシングルバンドで あったこ
とやシグナルの大きさ(1
.5x1
03 n
t) であったことから 、花弁では主に DFRB遺伝子だ
1-2週間)そ
けが発現していることが分かった。図 8のデータを長時 間感光させると (
のf
也にも 1
.2x1
03n
tと 0
.
7- 0
.
8 x1
03n
tのシグナルカ{V
3と 鴨川i
t
巴のレーンにもうっ
すらと確認できた(他のレーンは 1
.5x1
03ntのシグナルが強すぎて確認出来なかった。
そのデータは示していない)。これが DFRAや ー
C 由来のmRNAなのか、それとも Tpnl
がDFRB遺伝子中に挿入していたために Tpnl 中で転写が止められ、ちょうどそのくら
いの大きさの mRNAが出てきただけなのかは今後解決すべき問題である 。。 というのも
絞り花や白色花アサガオの DFR-B遺f
伝云子のフプ。ロモ一夕一は j
活
香
酎t
性生がまだ
られ、 DFR-B遺伝子の5'末端の mRNAと Tpnlと融合した mRNAが発現していてもおかし
DNAライブラリーからそのようなc
DNAがつい最近単離
くない。現に絞り花アサガオのc
されてきている。この 卜5X 1
03n
tのシグナルがどちら由来のものか解析して見ないと何
とも言えないが、 DFR-A やーC 由来の mRNAならばそれらの発現様式の一端を知ること
が出来るし、また、もし DFRB遺伝子の5'
末端の mRNAとTpnJと融合した mRNAならば、
TpnlのDFRB遺伝子の発現制御のメカニズムに関する有用な知見と考えられよう。
花弁のトータル RNAに対するノーザンハイブリダイゼーションの結果から、絞り花ア
サガオにおいてシグナルが検出されなかったことや絞り花から派生したリバータントに
おいて DFR-B遺伝子の発現が回復していたこと、さらに絞り花から派生した白色花にお
いては絞り花同様シグナルが検出されなか ったことから 、 Tpn1の転移が DFRB遺伝子
の発現を制御していること、すなわち Tpn1が絞り模様形成の原因とな っている ことが
53
分子生物学的手法により再確認された。さらに、 このことは、 D
FRB遺伝子だけが主に
花弁で発現する DFR遺伝子であることも同時に確認した 。
~
トw
三
'
!
4g
.~.
~
.~
DFR-B
4
咽 1
.5X1
03 n
t
ATPase
Flγ
T
o
t
a
!
RNA
図8
DFR-B遺伝子をプロープに用いた花弁のトータル RNAに対するノーザンハイブ
リダイセ、ーション
W2:全色花、 V3:絞り花、 Re
v
巴r
t
a
n
t・絞り花から派生したジャーミナル・リバ
e・絞り花から派生したジャーミナル リバータントを示す。トー
ータント、 Whil
の電気泳動には全色花、絞り花、絞り花由来のジャーミナル・リバータ
タル RNA
ント、絞り花由来の白色花それぞれについて各4μ gを各スロットに使用した。
Bc
DNA#83
の全長 1
.
5k
bを用いた。また 、
プローフとしては全色花アサコヴオの DFR
コントロールにはサツマイモのミトコンドリア F
lATPase yサブユニット遺伝子
1
.
5k
bをプローブに用いた 。
54
DFR-C
図 9 DFR-C遺伝子領域の模式図
影のついた四角はエキソンを示す 。 ATGは翻訳開始点を 表わす。 CACGTGは
DFR-B遺伝子のプロ モーター領域を示す。
つぎに DFR-AとDFR-C遺伝子について解析した結果を示す。 DFR-C遺伝子に ついては
genomi
cDNAの塩基配列を決定し (
図 3)、ベチュニアとキンギヨソウの D内 cDNA1
2
)、
アサガオ DFR-B遺伝子の塩基配列 を比較することにより解析を行った。その結果 、DFR
C 遺伝子のエキソンと考えられる領域は 5
'倶IJの 3つしか検出されず、しかもこれらの領
域内には 2箇所にフレ}ム・シフト変異が見いだされたので、偽遺伝子である可能性が
高いと考えられる(図 9、 10)。第 2章図 3Aに見られるように、 W 2の全色花や V3,
V4の絞り花でも制限酵素 BamHI で処理したサザン分析の結果現われる 8
.
9 kbのバンド
は、この章の図 2Bに示し たように、この DFR-C遺伝子の 一部が含まれるためにこのバ
ンドが確認できたように考えられたが、た った 0.17 kbの第 3エクソンだけでシグナルが
あれほど強くでるとは考えづらい。 したがって、図 lDFR-Cの矢印で点線に示すように
第3エクソン以降もこの 8.
9 kbのバンド中に存在している可能性もある。しかし、フレ
ーム シフト変異が見いだされ、偽遺伝子である可能性が高いと考えられたのであるか
ら、これ以上の解析は行わなかった。
DFRA 遺伝子の構造上の特徴に ついてはゲノミ yクの塩基配列(図 1 1) とペチュニ
2
)、アサガオ DFR-B遺伝子の塩基配列の比較から、
アとキンギヨソウの DFR cDNA 1
DFR-A遺伝子にも DFR-B遺伝子同様、 6つのエキソンが存在し 、さらにプロモーター領
域、ターミネーター領域と考えられる配列も見い出された(図 12) 。しかしながら、
DFR-A遺伝子の潜在的機能や発現様式とについてはこれ以上のデータが得られてなく、
今後さらに検討を試みる必要がある。
55
9
5
'
18
27
36
45
54
ATG TCG GGC GGC GGC CGT AAT GCC CCT ACT CTT CCG GCT CCC AAA GTT TGC GTC
63
72
81
90
99
108
ACC GGA GCT GCT GGA TAC GTC GGC TCT TGG CTC GTC ATG AAG CTC CAA CGA GCT
I
│Thr Gly Ala Ala Gly Tyr val Gly Ser Trp L剖 Val Met Lys Leu Gln Arq Gly
pro Glu Leu Leu ASp Thr Ser Ala Leu Gly Ser Ser ••• Ser Ser A5n Glu Val
1is Glu Ala pro Thr Arg Leu
Arg 5er Cys Trp rle Arg Arg Leu Leu Ala Arg l
117
126
135
144
153
162
TAC GTC GTC CAT GCA ACC G
τ寸 AGA GAC CCC GGG AAC ACG AAA M G GTG AAA CGC
171
180
189
198
207
216
TTA CTA GAA CTG CCG AAA GCG GCG GAG GGG AAG 1
寸 G AGG CTG TGG AAG GGG GTG
I
│Leu Leu Glu Leu Pro Lys Ala Ala Glu Glv Lys Leu Arq Leu Trp Lys Glv Val
Tyr ••• A5n Cys Arg Lys Arg Arg Arg Gly $er • • ~ Gly Cys Gly Arg Gly Cys
Thr Arg Thr Ala Glu Ser Gly Gly Gly Glu Val Glu Ala Val Glu Gly Gly Val
225
234
243
252
261
270
TTG GAG GAA GAA GGA AGC TT'T GAC GAC GCC ATT GCA GGGτ百 T GAA GGT GTG TTT
279
288
297
306
315
324
CAT GTG GCG GCC ACC CCT GTG ATT TCG TGT CCG ACG ACC CTG AGA ATG AGA TAλ
342
333
351
360
369
378
TCA GGC CGG CAG TTA AGG GGA TCC TGA GCA T亡A TAA ACT CCT GTG CAA AAG CAA
387
396
405
414
423
432
AAA CTG TGA AGA GGC TGG TTT TCA CTT CCT CTG CTG TAA CTC TCA TCG TCC AAG
Lys Leu .
.
.
.* Arg Gly Trp Phe Ser Leu pro Leu Leu .
.
.
..
. Leu Ser Ser Ser Lys
Asn Cvs 口lu Glu Ala Glv Phe His phe Leu cyS_
Cys Asn Ser His Arg Pro Ar
j
Thr Val Lys Arg Leu val Phe Thr Seど Ser Ala val Thr Leu rle Val Gln Glu
441
450
459
468
477
486
AAA ACC CAA AAC CTG CTA CGA CGA AAG CAG CTG GAG TGA CTT GGA TCT CAT ATA
495
504
1
'GC CAA GAA AAT GCC TGG ATG G 3
'
p-
M- -0
e-T-
L r-
一九回
一
r-FU
-YS・
EIA
- 十﹂ 一
4p -
T--u
Lm
sM
m-
-s
A-sy
1
s
A- 一
v
d
en
c
-sr
dアU
u-v
n-v
iA
u3-'
Fu- -g
A-
sP
1-
l
uム
-'
G1o
r
a-
5
6
図 10 DFR-ci
宣伝子がフレーム・シフト変異を起こしている様子
ここには DFR-ci
宣伝子の類推されたエクソン領域をつなげた塩基配列を示し
た。四角は、とごの読み枠て、読んでいるのかを示している。読み枠の決定は、ベ
0
)、アサガオ DFR-B遺伝子の塩基配列
チユニアとキンギヨソウの DFR cDNA 2
カ所づっフレーム・
を参考にした。その結果、エキソン 2とエキソン 3にそれぞれ l
シフト変異が存在していた(読み枠がずれている場所が、すなわちフレーム・
シフト変異の位置)。
5
7
必益五平CTCG AACATTGTGA ACGTTCTTCG TAGTTCTCAT GATCAATCTT TGCAGTTCTA 8gハI
ATGATTATTC CGTTTCTTAT TCGATTATTC TTTGGTTTCT ATGTGACTAT GTGCATATTT
GACTTGATTT GTTACTTGTG TTTGTTGATC ATTTAATTTT GGTGACTATT TCTCCTTAAA
TATTTTCCGC AAACCAATGG GTTCTACCTA TATTTTTTTA TTTTATTTTT TATTTTTTTA
GATTGGCCAC CTCTCTCCGT TTTAGATGAT TACCATGTGG CATTTTTGTT GTCTTCGTTA
300
TAAATTTTTA ACAAAAAGAC ATTTTAAGTG GTTATTTTGT GATATAAATA TATGTAGAGT
CCACTACAAG TTTGAGTCCG ATCAAAGTAG GTTCAGGATT CTTCGAATGA AAGAGAAATT
GAGATACTAT AACTCAAAAT GAATAATATC TGAATGAAAA ATAATTTTTA ATGAGACACA
TTGGAATAAA AAATATAGAT GGGAAAGGAG TGGAAAGAAG CCTTAGATTG GTGGCCCACA
TTAAAAACAG AAGACTATTG GACTGAGAAA TATTTCTTGG TAAGTATTGC CTTTAAGAAC
GAGTAAGCTA CACATGTAAT ATATAGTTTG GTAAAAAATT GATTAAGTCA ATTTTGGCTT
600
ATTTGACCAC TATTAATTAT TTGATTTAGT TAAAATATCA ATATAAATGT TTGATTAATT
ACGTTTTTGC AACTCCAAAA GGCTAAAATT CAAAAAGCTA CTCCAAACAA CTTTTTTAAT
TAACTTTTTG AGAAAAGAAA TTATACCAAA CAACTATCCG TTAACAGCTA ATTTACCAAA
CACTTTTTTT ACAATCAGCT AATGTTATCA ACTATTTATA CCTTCTAATT AACACAATCA
900
GCTAACAGCT AACAACTATT AGCTAACAAC CATTTTACCA AACAGGACAA ATGTAAATTA
TCATATAATC TTTAAGGTGG TTAGAAATGG TGGACGAATA TATAATAATG CAAATTCAAG
GAGTTTGAGT ATTCTTGAAT TAGTATTTAA AAATTCTTTC CAGTT
TGTCT TTCATTATCA
TTTTCTCACT AATTTATTAC ACGATATTAG TAGCTTGTTT AAAGGTGCAT TGTCAAAGAT
AGATGTGGTA AAATTGAACC AAGCAAGATA ATAAATCACT ATAAAATTAA CACAAAAATT 1
200
TGTATGACGC CACATGGTAG TCTGTGGAAG CAACCTGTGG CGTTGACCAA TTAAACTGTT
GAGCATATAT ATAATATATA AAGTAATTGT GCAATTCAAC TATGTGTGTT CAGCCAACTT
AATGTCAAAC GCCATGGATT TGAATTGACT ATGATCCACG TATTGTTT員 」 晶玉AATTAA
8a
mHI
ndl
l
l
AAAATAATCA GTCTGCATAG AGGGCGTATG TCAAACATCT ATTAACTT~孟耳GGTCAT Hi
CAACCCATAA GACATATACA CATGTTATAT ATTTTCTTAT TTAATTTAAA ATTTGATTTA 1
500
AATACAAAAT TTGTACTCGT AGGCATCGAA TTTCACAACA CAAGACACAT AAATTTATAA
CATTAAGACA TACACAACTA CTAATTTATG TCGAGC
配 当品 越 正ATACT CTTAAAAAGG EcoRI
TACAAAATTT CATAACAAAA GACACAAAAA CTCATTACAT AAAACGCATA CACATGCACC
AATGACGAGG TATAAAATTC ATACTTCTAA GGTACATATT TTCATAACAC AAGACACAAG
TCTGATTTAA GTACAAAATT TGTGTTCATA GGCATAGTTT TGCACAGCAT AAAGACACAA 1
800
AAATTCATAA CATAGAACAC AATTACTAAT TTGTTTCAGA TACATAATTC ATACTCTTTA
AGGTACAAAA TTTCATAACA CAAGACACAA AATTTCACAA CATAAAATAC ATACACATGA
TCTATGGTAT ATATATGGAT TAAATATATT GCTTTAGGCT GAATACTCAA ATTTGTTGCT
TGGCTCACCT AACCGGAGTT GAGCACGTGT GTATCCTCCC AGGTTAACAA ACAGTGGAAC
CAGTGGTTCC AGCCCCGTCC TGAGCAACAT TCTATAAAGA TAGACGTGCT CCTACTATAC 21
00
ACTTTCACCT CAAAACATTA ATCACCTTAT AAAAATTTCT TCCCTTTAAT TTGTCTTTTT
CACGTGCCTA AAAA
TGGTGG GCGGTAATCA TACTCCTGCT TCTCCGGCAC CGACCGTTTG
CGTCACCGGA GCTGCTGGAT TTGTCGGCTC TTGGCTCGTC ATGAAGCTCC TCCAACGAGG
CTACATTGTC CACGCCA
CTG TTCGAGATCC TGGTACATTT ATAAAATATT CTAGCTAAGC
Spe1
TACTAGTTAT TATTGACTAT ATATTAGACA AGTATAAAAA GAAAAAGTTA CACAGCTTTT 2400
百 疋TATA ACTTTTGACG TAGTGGTAAG GATTTGGTTC TGAAAATCTG TAGCTATGCA
AT
ATTGAGGTTG ACGGGTGCTG GGCAGGAGTT GTTGGGGACG GCTCAAAAGA GTCGAGTCCA
GCCTCCTGCT AGCATCAAAA CTAATAAAGT TATGTCTATG TTATTAGTTA TAGCTTTTAG
CATAGTGGTA AGCATTTGAT ACTGACATGT AGGGAACGCA CAAAAGGTGA AACACCTGCT
AGAACTG
CCG AAAGGCGAGG GGAAGTTGAA AGTGTGGAAG GGGGTGTTGG AGGAAGAAGG 2700
AAGTTTTGAT GAAGCCATTG CAGGGTGTGA AGGGGTGTTT CATGTCGCCG CTGCTGTGAA
TTTCGCCTCC AAGGACCCTG AGGTAATTAA TGAAGAAGTC CATTGCCATC ATCCCATGCA
TGCATGCATG CAAATAGCCA AATAGTATAT AAATATTGTC TTTTTTTTTT TTTTTTTTGT
TAATTGGAGT TAATAATATG TATGTATATATATATGGTAG AATGAAGTAA TAAAACCAGC
58
AGTTAA図鑑~♀TGAGCA TCATAAACTCπGTGCGAAA GCCAAAACCG TGAAGAAGCT
∞o
3
回TTTT団自 民 CTCT~温」溢CTGTC 目白TTAA国 AA ACCC品 目 AC 四 GAGTACGA B
31ll111
Psl 1
TGAGAGCAGC '
I
ロ GAGCGACC TGGATTTCAT 且.TACGCCAAT AAAATGGGAG GATGGGτTAG
T
I
'TTTT
τロCT CTTCTAτ寸 TAτTTATTTAτ寸 TATTTTτ寸 AA ATTTAGTAAA CCCGTCτ'CCT
GATCCTAGCT GCCAAAAGAT CAAAAGTAGG TAAATTAAτT CAGGTTGCτ寸 AAATCTGATT
AGTTCAAACC ATAAAACCAT TAGACCτ'GTT AGGAATTTGA ACTTGTAATT TTGTAGTTAG
TAGATCGAAAτTCTCTCACT CCCAGAGCCC TACATGATAG GGGAGGGGT
A AATAATCATT
GTGACTCAτ'C AACTCAτ寸 んG GTCAGACGGGτ'GTCTGAAGG GTGCAACTCC CACATTATAT
3300
ATAGCTGTTA GTTTATCCAC AATCTAACAC ATAAGAACCA ACTGAGCTAT ATCCAGGCGG
T!¥GTTGTCAG AACTCAGTτ℃ τロTGTTCTTA TTCACAATCT AACACAτ'GAG AACCAACTGA
GCTACCCAGA CGGGAGGCTTτ'GAATGAGAA TTGTTGCATA TATGTTGTTC CTCTGCAGAT 3600
GTATTT
叩 由 民 CAAGACAC 四 GCGGAGAA 田 AAGCAT田 AAAGCAGCCA AA
A P
s
l1
G
A
A
A
A
G
c
GATTGAGTTC ATCAGCAT 国 TACCAC~凶l'CATTGGC CCATTC凹 CA TACCAACATT
CCCACTCAGC CTTGTCACTG CACTCTCACC AATAATGGGT ATTCTATATAτ'CAACTTATT
CTCATCτ寸 T℃ τロCAGAATTC NNNNNNNNNN AGGG
.
且ACGGA CTτ'CA
CCACA ACATCATAAA
gごAAGGCAAA T
τ'TGTGCATC 守GGATGATCT GTGCGAC
氾 CTCAG
且 TATTCT TGTACC
且GCA
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3780
!
s
12
EcoRI
TCCCAAAGCA GGAGGAAGAT TCATCTGTTC TTCCCACCAT GCCACCAT守C ACGAT
沼恒GGC
沼A
τ'C AGACACAACT GGCCTGAATA CTACGτ'CCCTτ'CTGAG
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図 11 全 色 花 ア サ ガ オ の g
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icDFR-A遺伝子領域の塩基配列
1
塩 基 配7
HまDFR-A遺 伝 子 領 域 Bgn
I -EcoRI
- Ec
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参照エクソン l
-4まで ) 3
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8 kb を、太字IlDFR遺伝子のエキソンを示す。上流から DFR-Aのエ
キソン 1
-6
である 。 o 0同 ーA遺 伝 子 領 域 E c
o
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I-S
acIまでの間 (
図 28
参照、エ
クソン 5-6の T A Aまで)は塩基配列が完全には決定できなかったため、エキソン
5及 び6だけを示した。下線部はそれぞれ左欄外に示した制限酵素切断部位を示す。
Pst1
S
acI
DFR-A
図 12
DFR-A遺 伝子領域の模式図
影のついた四角はエキソンを示す。 ATGは籾訳 開 始 点 を 、T A Aは翻訳終始点を
表わす。 TATAAA,
CACGTGは DFR-A遺伝子のプロモーター領域を、 TATTG,
AATAATはタ ーミ ネーター領域を示す 。
5
9
3
4
結論と考察
ア サ ガ オ ゲ ノ ム 中 に タ ン デ ム に 並 ん だ 3つ の 遺 伝 子 DFR-A, -B,ー C 及び花弁よ
り得られた DFRcDN Aに つ い て 構 造 解 析 を 試 み た ( 図 3、 1 1) 。その結果、 DFRB遺伝子についてはゲノミ
1 クと
cDNAの 両 者 の 塩 基 配 列 の比較から、 6つのエキ
ソンが存在し、さらにプロモーター領域、ターミネーター領域と考えられる配列も
見 い 出 さ れ た ( 図 4)。また、 DFR-B遺 伝 子 を プ ロ ー ブ に 用 い た 花 弁 の ト ー タ ル
RN Aに士ナするノーザンハイブリダイゼーションを 4
子ったところ、そのシグナルカ f
ン ン グ ル バ ン ド で あ っ た こ と や シ グ ナ ル の 大 き さ な と か ら 、 DFR-Bi
宣伝子だけが
花 弁 で 主 に 発 現 し て い る と 考 え ら れ る 結 果 を 得 た ( 図 8) 。 ま た 、 絞 り 花 ア サ ガオ
においてシグナルが検出されなかったことから、 Tpn1の挿入により DFR-B遺 伝 子
の発現が抑制されていることも確認された。
A
また、 DFR-
及び
DFR-C
遺 伝 子 に つ い て は 、残 念 な が ら こ れ ら に 対 応 す る
cDNA は検出できなかった。さらに、 DFR-C 遺 伝 子 の エ キ ソ ン と 考 え ら れ る 領 域
1の 3つ し か 検 出 さ れ ず ( 図 9) 、 し か も こ れ ら の 領 域 内 に は 2箇 所 に フ レ
は ゲ 但)
ーム ・シ フ ト 変 異 が 見 い だ さ れ た の で 、 偽 遺 伝 子 で あ る 可 能 性 が 高 い と 考 え ら れ る
(
図 1 0) 。また、 DFR-A 遺 伝 子 の 構 造 上 の 特 徴 に つ い て は ゲ ノ ミ ッ ク の 塩 基 配
列の比較から、 DFR-A遺 伝 子 に も 6つ の エ キ ソ ン が 存 在 し 、 さ ら に プ ロ モ ー タ ー 領
域 、 タ ー ミ ネ ー タ ー 領 域 と 考 え ら れ る 配 列 も 見 い 出 さ れ た ( 図 12) 。 し か し な が
ら
、 DFR-A遺 伝 子 の 潜 在 的 機 能 や 発 現 様 式 に つ い て は 今 後 さ ら に 検 討 を 試 み たい 。
アサガオの DFR-B遺 伝 子 は 、 既 に 塩 基 配 列 も 決 定 さ れ て い る ペ チ ュ ニ ア や キ ン ギ
ヨソウの DFR遺 伝 子 (
An6, Pa
l
) との比較や cDNAの解析から 6つのエクソンと 5つ
の イ ン ト ロ ン に よ り 構 成 さ れ て い る こ と が わ か っ た ( 図 4)。これ は同じ双子 葉 植
物 の ペ チ ュ ニ ア や キ ン ギ ヨ ソ ウ 12)、アラピ ドプシス 14)の構 造と同様であり 、 これ
らも 6つ の エ ク ソ ン と 5つ の イ ン ト ロ ン に よ り 構 成 さ れ て い る こ とが 知 られている
(
図 13) 。 こ れ に 対 し て 単 子 葉 植 物 で あ る 他 の 2種 の 植 物 ( ト ウ モ ロ コシ 1
5
)、大
麦1
1)、 ) で は こ れ が4つのエクソンと 3つ の イ ン ト ロ ン に よ り 構 成 さ れ て い る (図
13) 。 分 類 学 上 、 こ の よ う な 差 が み ら れ る こ と は 大 変 興 味 深 い と 考 え ら れ る 。
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図 13
Exon 2 Exon 3
Exon4
各摘物における DFR遺 伝 子 の エ キ ソ ン /イ ントロン構造の 様 子
ま た 、 今 回 の ア サ ガ オ を 含 め た 7種の植物 DFR遺 伝 子 の 推 測 さ れ る ア ミ ノ 酸 を 比
較 す る と 、 ア サ ガ オ DFRBi
宣伝子に対して DNAレベルで双子薬類では 7
0-6
0%の
相 向 性 を 示 す の に 対 し 、 単 子 葉 類 で は 60%前 後 の 相 向 性 し か な い こ と が 分 か っ た
(
表 1) 。 ま た 、 ア サ ガ オ DFRB遺 伝 子 に 対 し て 単 子 菜 類 と 双 子 葉類ではっきり
とアミノ酸が分かれている箇所も多数存在し、それぞれの植物の進化を考える 上 で
も良い指標を与えていると考えられる。
<単子葉植物 >
<双子葉植物>
A.m勾 us
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アミノ酸
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59%
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52%
53%
表 I アサガオ DFR-B遺伝子と他の植物の DFR遺伝子との相 向性
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64
第 4章
絞り花アサカオから単離された新トランスポゾン
Tpn 1の構造解析
. 序論
4
-1
65
4-2
実験方法及び材料
67
4
3
結果と考察
68
44. 参考文献
4-1
ページ
74
序論
植物のトランスポゾンの転移と脱離は時には葉や花、茎そして種皮なとの絞り模様を
,
2
)。 しかしながら、これら易変性の表現型の原因として
作り出すことが知られている 1
トランスポゾンが関与していることが分子生物学的に解明されているものは主にトウモ
5
)。 アサガオ (
Pha
r
b
i
t
i
s n
i
J) には 20を越える易変性変
ロコシとキンギヨソウしかない 3
異体が 1m白 により報告されている 6)。 このうち、アントシアニン色素生合成遺伝子 a3
の易変性遺伝子であり、絞り模様を表現型とするアサガオ (
a
3
0 において、未知のト
ランスポゾンが花弁のアントシアニン色素生合成系の遺伝子の発現を調節している可能
性を分子生物学的に検討し、色素生合成に関与する D同 遺伝子内にトウモロコシの ド
ランスポゾン En/
Spm類縁の因子で、 6.
4 kb の新トランスポゾン Tpn1 (
Trans
pos
ab
le
el
e
me
n
tP
h
a
r
b
i
t
i
sn
i
J1
)が挿入していることを見い出した 7)。 なお、アントシアニン色素
3は第 5番の連鎖地図上にマ
生合成系遺伝子 a
y プされている
8
)。また、青色あるいは紫
色の絞り模様やセクターを持つ白色花の変異体はその他に葉脈や茎にも絞り模様が見ら
1
3
れる(第 2章図 l、第 3章図 2A参照) 。 このトランスポゾン TpnJは、その外側 の
b
pがトウモロコシのトランスポゾン En
l
Spm9,
I
0
)とま ったく同じで 、完全な 2
8bpの末
端逆反復配列を持っていた。それゆえ、この因子はトウモロコシの EnlSpm類縁のトラ
7
)。 トウモロコシのトランスポゾン EnlSpm 類縁の
ンスポゾンに属すると考えられた 5,
因子には、もちろんトウモロコシのトランスポソン EnlSpm とその内部欠失変異体 であ
ldSpm9-I1
)ゃ、その他にはキンギヨソウの Taml とその類縁因子 12ー1
4
)、ま た、ダイ
るJ
7)
gmJとその類縁因子 15,
I
6
)やエンドウマメの P
i
s
ll
が含まれている。これらの ト
スの T
ランスポゾンは、その末端部分には 1
3b
p 前後の末端逆反復配列が存在しており、転移・
t
a
r
g
e
td
u
p
l
ic
a
t旧 n) が起こること も良く知られている 。こ
挿入に際して 3bpの標的重複 (
0 bp
のトウモロコシのトランスポゾン EnlSpm類縁の因子には、順繰り返し配列や約 1
の反復配列を含む長い末端近傍領域 (
Subt
e
m
l
i
n
a
l Rep
ei
.
tt
i
v
e Regions
) が因子の両末端に
存 在 す る と い う も う 一 つ の 特 徴 を も っ て い る ( 図 1) 。 こ れ ら の 末 端 近 傍 領 域
6
5
(
Subl
e
ml
i
na
l Re
p
el
i
l
iv
e Re
gi
on
s
) には、 トランスポゾンの内部にコードされる転移酵素
の中の一つ 、TnpA もしくはその関連タンパクが種類が結合すると考えられており、領
域内部にはそのために必要な }
I
買繰り返し配列や約 1
0b
pの反復配列が存在していて、転
lのシス
移・脱再t
アクテイング ーサイトとして働くと考えられている 18,19)
。その他 の
EI
l
/S
pm類縁のトランスポゾンと同じように T
p
l
l
l も転移・挿入に際して 3b
pの標的重
複 (
I
a
r
g
eld
u
p
l
ic
a
i
ton) を起こす 7)
。
易変性遺伝子 a_3fの構造、特に T
p
l
l
lの内部構造を解析するために、 T
p
l
l1の全塩基配
1
7
J
の決定を行い、その他の
EI
l
/
Spm 類縁のトランスポゾンと比較した 。その結果、この
T
p
l
ll
lj641
2b
pで、他の EI
l
メ
Spm類縁のトランスポゾン中、最も長くて非常に複雑な末
端近傍領域 (
S
u
b
le
r
m
i
n
a
lRep
e
l
i
l
iv
eRe
gi
on
s
) を持つことが分か った。
En/Spm
匝E
~ = CC CGCACTCTTA
ヤ4川 川 │
川
Tam1
困
ベ
b)
・
・
・
圃
・
・
・
I
O
O
bp
~ = GTGTGGGAA
叫 @ @ 個H 川
1
4.
6
T'
g
m1
~
= ACATCGG
日
ト附 H~ ~H E()~庄四ド 7 kb)
8
1a
(
2
.2k
b
)
T'
pnJ
~ = GACAAC
GGTT
川口正副五反社 叶 ψ耐 匝 厩MBM
(
5
.
0
図 1 T
p
l
l
l とその他の EI
l
/
Spm類縁の トランスポゾンの末端領域の構造比較
影のついた大きな 三角は末端逆反復配列で、それぞれの因子の下のカッコ内に
その塩基配列を示した 。 T
p
l
l
l ではその末端逆反復配列は 2
8b
pで、 EI
l
/
Spm類縁
のトランスポゾン中 、最長である 。小 さな累 三角で示したものは、転移酵素が結
66
合すると考えられる約 1
0 bp の逆反復配列で、 75%のホモロジーをもつものにつ
いてコ ンセンサスをとり、それぞれの因子の上にその塩基配列を示した の
EI
ν
'
S
pmではこの約 1
0bpの逆反復配列を、転移酵素の 一つ
, TnpA も Lくはその
関連タンパクが認識することが示されている 18,1
9
)。 この逆反復配列は、お互い
逆向きの 1
0bpのモチーフ 2個で 一つ のペアとなっており、このペアを ー単位とし
て、これが両端に 1
1個と 1
5個繰り返されている 。 これについては図 3Aに塩基配
列を載せ、詳しく解析している 。 また 、オープンボックスで示したものは 122 bp
と1
04bp から成る順繰り返し配列で、 1
22bpが4つ
、 102 bpが6つ、繰り返され
ている 。 これについても図 3Bに塩基配列を載せ、詳しく月平析をした 。
42
実験方法及び材料
T
p
n1の全塩基配列を決定するために、絞り花アサガオ (
a
J )K K/SSB-4の系統から
T
pJl 1の完全長を含む 18.
6 kbの B
amHI切断断片をクローニングした 7)。 この BamHI切断
断片 は pBl
ue
s
cr
i
p
tSK-ベクターにサプクローン化し 、必要に応じて欠失変異体を作成し、
)。
これについて解析を行った 。 DNA配列の決定はサンガ一法を 用 いた 20
6
7
4
3
結果と考察
T
pn1の末端逆反復配列は 28b
pで
、 En
/
Spm類縁の トランスポゾン中 、最長であった。
この T
pn1の全塩基配列を決定したところ、その長さは 641
2 bp で(図 2)、他の
En
/S
pm類縁のトランスポゾン中最も長く、非常に複雑な末端近傍領域 (
Su
b
ter
m
in
a
l
巴 R巴g
i
ons
) を持つことが分か った(図 1
)0 1
0bpのモチーフ GACAACGGlTは
Rcp
et
i
t
iv
因子の 5
' 末端領域 650b
pの範囲に 22コピー、 3
' 末端領域の 800b
pの範聞に 33コピー存
在していた。この 5'末端側の 1
0b
pのモチーフ 22コピーと 3
' 末端側の30コピーでは 、こ
れらの逆反復配列の聞に 3-8bpの ATr
ic
hな配列が挟まっていた(図 3A,
B)。残りの
3'末端側の 3コピーは因子の末端近傍領域中に単独でL存在していた 。 そのうちの T
p
n
lの
ポジシヨン 861-968にある 2つは逆反復配列の聞に 8
8 b
p の塩基が挟まっていた 。逆に
4
.
6
4kbの内部配列(ポジシヨン 970-561
0の問)中にはこの 1
0b
pのモチーフは存在し
なかった (
図 2)。また、因子の 28b
pの末端逆反復配列の内側の 6b
pはこの 1
0bpの
モチーフ中の 6bpGACAACと一致していた(図 1)。
この末端近傍領域では、 1
2
2b
p の)1[買繰り返し配列が4コピー 、 1
02bpの順繰り返し配
列が6
コピー、存在していた(図 l、図 3B
)。これについては図 3Bに塩基配列を 載せ
た。 このような順繰り返し配列は Tpnl の内部だけで な くキンギヨソウの Tamlや ダ イ
ズの Tgml、エン ドウマメの P
i
slでも見つけられている(図 1)0 T
.
副J
J
I では 95 旬
、
T
gmlでは 54旬
、 P
i
s
l では 8
2b
p である 。 それゆえ、 Tp
n1の末端近傍領減は 、En/
Spm
類縁のトランスポゾン中最も長〈、最も複雑であるということが出来ょう。
68
CACTACAA
GA AAAATGCACA TAGACAA
CAC TAGAAAGACA ACAG1
'
1
'
1
'
1
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'A AGAAAAG
1
'
G1
'
'C1
'
1
'
1
'
1
'G1
' A1
'AAAAGACA ACAG
1
'
1
'
1
'GG1
' CCAAAACCG
1
' 1
'G1
'C1
'
1
'
1
'
GA
1
' GCAACAC1
'
1
'
1
'
1
'G1
1
'
G1
'CAAAGAC AACGG1
'
1
'
1
'
1
'
1
' AC1
'
1
'
AACCG1
' 1
'G1
'
1
'G1
'AAG1
' G1
'G1
'
1
'G1
'C1
'
1
' 1
'G1
'GCA
1
'
1
'
1
'
1
'
G1
'GAAAAGAC AACACCACAA CGACAACGG
1
' 1
'
1
'
1
'
1
'
1
'AAACC G1
'
1
'G1
'C1
'A1
'G 1
'GCG1
'
1
'
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C1
'GGAA
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'ACA CAACAC1
'AGA AAGACAACGG 1
'
1
'
1
'
1
'
1
'
1
'AAAA CCG1
'
1
'G1
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1
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'GCGC
1
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'GG1
'G1
'G1
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'G 1
'C1
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'
1
'AAG1
'G
1
'AC1
'CGAA1
'A CACAACAC1
'A CAAAGACAAC GG1
'
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'
1
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1
'AAA AACCG1
'TG1
'C 1
'
1
'
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'GCACGC1
'
C1
'
1
'
1
'
1
'
1
'
1
'A1
'
1
' 1
'AAAGGACAA CGG1
'
1
'
1
'
1
'
1
'
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' ACCG
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'G1
'
1
'G 1
'
1
'GG
1
'G1
'
G1
'
1
' G1
'C1
'
1
'
1
'AAGC
'AGAA
1
' ACACAACAC
1
' ACAAAGACAA CGG1
'
1
'
1
'
1
'
1
'
1
'A AAACCG
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' CG
1
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'GCGCG1
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'A1
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1
'G 1
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G C1
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廿 悩以凶五 CTτ'G ATCTCTAAGG TATCACCATTEcoRV
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AAACTTTCTG ATGTACTTTC TGATGTAAGTτロGTATTGAA GAGCATGτ'CA TGCCTACTAT
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AAAGT TCTAGCTCτ寸 τ'GACATGGTA CACGGACAGA GTAAAGGAGC 5400
AGAGGAAGTT CAGτロ
τ'GGGTTτ'GAA GTTGGCATCC TTAGACTτ'GG TTCGτ'GAATT TTTTTTGTAG TATTATGACT
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GTTTAAAACC GTTGTCTATG TACATGACTT TTAACAACAC CGGTTTCAAC AACACTCAAT
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沼
同 2 Tpnlの全塩基配列
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Tpn1の 全 境 基 配 7
J6412 bpを示した。太字は 28 bpの末端逆反復配列を、下線
部はそれぞれ左欄外に示した制限酵素切断部位を示す。
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(373-398)
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(5838-5861)
(587 -5896)
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(5942-5965)
(5978-6000)
(60 6-6069)
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(6150-6173)
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6246)
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凶 3A 8 Tpnl 末端近傍領域における 1
0bp の逆反復配列のモチーフ (
A) と順繰り
8)
返し配列 (
図 lで示した摸式図の実際の塩基配列を示した 。図中の 2つ の コ ロ ン (:)
は上段の塩基と同じであることを、棒(ー)は空欄を示している。カ y コ内の
数値は全塩基配列上(図 2)の位置を示しており、 (
8)中の矢印は (
A)で
7
1
示される逆反復配列を、 L
)-L2やRI-R6は末端近傍領域中の順繰り返し配列
'末端右 側の R6までを示している。
て¥ グ 末端左側から L
)-3
トランスポゾンは大きく 2つのタイプに分けられる 。 lつは自らの因子内部に自らを転
移させることができる転移酵素をコードしている自律性因子と自律性因子から産出され
る転移酵点がトランスに作用しないとや転移できない非自律性の因子である(第 1章序
論イントロダクシヨン参照) 。特にトウモロコシの自律性因子 En
/
Spmでは 2
種類の転移
酵素、 TnpA, TnpD がコートーされていることや、その転移酵素遺伝子が内部欠失した非
自律性因子が存在することが知られている 21
・2
3
)。 この自律性因子 En
/
Spmでは TnpA転
移醇素が末端近傍領域の 1
2bp のモチーフに結合するのに対して、 TnpD転移酵素は 1
3
1
b
p の末端逆反復配 7
J
を認識すると考えられている 。 また、 TnpA は自律性因子 En/
Spm
のプロモ ー ターに作用する自律制御タンパクであることも明らかにされた 24)
。その他
ml はトウモロコシの自律性因子 En/
Spm同様、
の自律性因子、例えばキンギョソウの Ta
その構造がよく知られており、これにも 2つの転移 M素、Tnpl
,
Tnp2がコ ー ドされている
1
3)
。 また、
トウモロコシの En
/S
pm、キンギヨソウの Tamlの両方の因子内部には、と
もに大きな OpcnR巴a
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ORF
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.
2kbがコードされている(図 4)。
この ORFは TnpD と Tnp2の一部をコードしており、両者の問にはアミノ酸レベルで約
45% のホモロジーが存在することが知られている 。
En/Spnl
Taml
図4
4
5% "
1kb
トウモロコシの En
/
Spmとキンギヨソウの Tamlの内部構造
これに対して Tpnlの内部には 250bp以上の ORFは最長でも 41
1 bp しかなかった(図
5)
。 かつ、この 411bpの ORFはこれらの大きな ORFとはホモロジー は存在しなかっ
た。 このことは、 明 らかにこの Tpnl が他の自律性因子 、 トウモロコシの En/Spm キン
ml の両方とはその構造が違っていることを示しており 、非自律性因子で
ギョソウの Ta
ある可能性が高いと恩われる 。
72
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]3 Tpnl内部に存在する 250bp以上の OpenReadingFrames (
ORF) 。
白抜き矢印の方向は 250 bp 以上の ORFの方向を、その矢印の大きさや位置は、
250bp以上の ORFの大きさや位置を示している 。 なお、カ yコ内の数字は 250bp以
上の ORFの大きさを示し 、単位は bpである 。
44
参考文献
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427-437
第
5章
今後の展望
アサガオは、日本では非常に良く知られた植物で、その変異体も数多く存在している 。
私は、そのうちの絞り花アサガオについて、この花の絞り模様がとのような原因により
形成されるのか、そのメカニズムについての解明を試み以下の 3点について結果を得た 。
lつめにアントシアニン色素生合成系遺伝子 DFRB中に見い出された新トランスポゾ
ンTpn1を同定
単離し、絞り模様を形成させる原因がこの Tpn1の転移にあったこと。
2つめに、アントシアニン色素生合成系遺伝子DFRの構造と機能について解析し、その
うちの DFRB遺伝子が主にアサガオ花弁で発現する DFR遺伝子であり 、アントシアニン
色素生合成に関わっていること 。そして最後に、アサガオの新トランスポゾン Tp口 lの
構造について解析を行い、おそらく、この Tpn1は非自律性の因子であること。
以上のこの 3点を明らかにしたことにより、この絞り花の絞り模様形成は図 lに見ら
れるような分子機構によるものと考えられる 。すなわち、絞り花アサガオの絞り模様形
成のメカニスムは、非自律性トランスポゾン 功 n1が、アサガオゲノム中のとこかに存
在する未知の自律性因子から産出される転移酵素が、 トランスに作用することにより、
B遺伝子から花弁形成時に転移、脱離する
アントシアニン色素の生合成に関与する DFRことにより絞りもょうが作り出される。したがって、今後はさらに絞り模様形成の制御
機構、特に絞り模様の激しさ、すなわち、トランスポゾン Tpn1の DFRB遺伝子からの
転移 ・脱離の頻度やタイミングについてのメカニズムを解明するためには、 DFRBi
宣伝
子や TpnJの構造と機能を明らかにすることのみならず、未知の自律性因子を単離し、そ
の自律性因子の倶)
1からの詳しい解析が行われる必要があろう。
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だろうか。過去に単離された自律性因子にはトウモロコシのトランスポゾン A
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3バ)、キンギヨソウでは Tam15)
6)などが挙げられる 。単離
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Spm
、あるいは Mu
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四 J
3
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されてきている。 A
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Spm、あるいは Mu
4
)は
、 B
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i
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ockをはじめトウモロコシ
宣伝学者により蓄積された膨大なトウモロコシの 遺伝学的知見があ ったからこそ、 Ds
のj
や ν
'
d
Spmをトランスに作用させることのできる自律性因子を単離することが出来た。ま
た、逆にキンギヨソウで は T加 J
l、 T
a
J
l
J3などの自律性因子は、もちろんその遺伝学的知見
の蓄積によるところが大ではあるが、特に Tam3カf自律性因子であることを証明したのは、
2)
この因子を異種植物に導入し、その可動性を確認したことによる o A
cl
、 En/Spm
、
)
Taml5)
、 TamT)などの自律性因子が 1
9
8
0年代後半に単離されて約 1
0年、その聞に単離で
3,
きた自律性植物トランスポゾンは、 Mu
4
)だけである。さらに、過去の事例を参考にすれ
ば、たとえ自律性らしき因子がアサガオから単離できたとしても、それを自律性因子であ
ると証明するのは、並大抵なことではないと思われる。
未知の自律性因子を単離するには、例えば自律性因子が産出する転移酵素遺伝子
(
mRNA)の方向から、あるいは遺伝学的知見から、あるいは絞り模様の頻度とタイミン
宣伝学的
グの制御の違いと DNAメチレーションの差を用いるなど種々あるが、私は特に i
手法と分子生物学的手法の両者を用いる方法に注目し 、解析を始めた 。
自律性因子を単離することに今回単離した Tpnl:
がプロープとして使えるのか、まず、
この因子のコピー数を絞り花アサガオ (
V3、 V4) と全色花アサガオ (
W2)の両者につい
。
て調べた(図 2)
図 2の結果、
1) Tpn1類縁の因子は 全色花アサガオゲノム中にはそれほど多く は含ま
れていないこと、 2)絞り花アサガオゲノム中では Tpnlの内部塩基配列に比べて末端部
1
分ほど、多くのコピー数が存在していること、 3) Tpn1の内部塩基配 7
J
中 B領域と C 領
域はアサガオゲノム中の一部を置換している可能性が示唆された(したがって、自律性因
子単離のためのプロープとしては使えない)こと、 4) v3とV4の系統は同じ祖先から由
来している系統であることの 4点が明らかになった。したがって、自律性因子単離のため
E,
F領域のうちのいずれかを用いれ
のプロープとして使うのならば、コピー数が少ない D,
ばよいかも知れないと考えられた 。 さらに、この絞り花中のコピー数を減らすことを考え
た。できるなら、非自律性因子 Tpn1と未知の自律性因子の 2コピーの状態に近づけるよ
うにする 。 もし、そうなったならば、 Tpnlが転移することにより絞り模様が形成され、
これは自律性因子がアサガオゲノム中に存在する指標となる。すなわち、転移酵素をトラ
ンスに作用させている証明となるからである 。 このコピー数を減らす i
宣伝学的手法を図 3
に示す 。 コピー数の少ない全色花と絞り花を掛け合わせ、 F2世代で絞り花あるいは白色
イ
Eを指標にその個体を選別する。このとき絞りとなった個体中には自律性因子が存在して
いるのに対して、白色花では存在していないことになる。また、すべてが絞り花になる場
合には 7
j
フn1と同じ染色体上に自律性因子が存在していることになる 。
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図 2 絞り花アサガオ
Tpnlのコピー数
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robeC
ProbeD
Pr
obeE
P
robeF
ProbeG
(
V3
、V
4)と全色花アサガオ (
W2
) 両者のゲノム中における
genomicDNA は制限酵素 Bg/lI により処理し、それぞれ示されたプロープ ( A ~ G )
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を用いてハイブリダイズした 。 W2
:全色花アサガオ KK/ZSK2を
、 V3 絞り花アサ
/
SSB3を
、 V
4
:絞り花アサガオ KKβSB4を示す。図中の数はバン ドの大
ガオ KK
きさで、 kbを表わしている 。
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図 3 未知自律性因子単離のための概念図
全色 f
EW2
-1と絞り花巴2
2を掛け合わせた 。 F
Iについては自家受精させ、 F2
世代
で、その表現型により選抜を行った 。
第 2章 ・結 論 と 考 察
でもふれたが、絞り花アサガオでは 、その個体ごとによっては、
その個体に咲くすべての花において、絞り頻度が極端に低く 、かつタイミングが侮端に遅
いために個体全体の花において白色花を咲かせることがある(第 2章図 7の Exp.4の h)
これはトランスポゾンの転移の頻度とタイミングが極端に低く、かつ遅いためと考えられ
FRc
DNAをプロープに 用 いたサ
ている。この白色花となる原因に関しては、ベチユニア D
ザン j
去により、トランスポゾン Tpnlが 転 移
い)、さらに、
脱離していないこと(データは示していな
DFR-B遺 伝 子 の 発 現 が 止 め ら れ て い る こ と ( 第 3章 図 8参照)がわかった
ので、おそらく転移酵素が結合するトランスポゾンの末端領域がメチル化されることなど
により、
f
pえられているためと考えることができる。このような
トランスポゾンの転移が j
Spmにおいても、 観 察されている。
表現型を示す現象はトウモロコシのトランスポゾン En/
図 4は絞り花アサガオの各個体の染色体 DNAをメチル化
センシティブな 制 限酵素
BgnJで処理し 、 Tpn1の内部塩基配列 D及 びFをプロープとしたサザン法の結果 である。
これにおいて、本来 、絞り花アサガオ由来の個体は 、 その すべ て の 染 色体上に Tpn1を持
っているはずである。したがって、 Bgl
l
lで処理したときには絞り花アサガオ由来の個体
では内部塩基配列 EとFの領域の 1
.
2k
bの シ グ ナ ル が 検 出 さ れ る は ず (
V3,f
,f
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I,i
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巴
ー 2,g
-4) なのに、白色花個体 (
h) 由来の F
I(
h
I)では、そのシグナルが検出されず、
3.
7k
bに検出される A,B,C,Dの 領 域 内 部 塩 基 配 列 由 来 の バ ン ド が 1
.
0k
b程
その変わり、 1
度大きい方へシフトしていた 。 このような白色花を咲かせる現象には、メチル化が関与し
ていると考えた場合に予測される結果を示している(図 4)。それゆえ、
トランスポゾン
の末端領域に対するメチル化が、何らかの関与をしているものと考えられる。
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図 4 絞り花アサガオにおける Tpn1の転移とメチル化の関係
絞り花アサガオの各個体の染色体 ONAをメチル化 ・センシテイブな制限酵素
i
Bgn
Iで処理し、 Tpn1の内部塩基配 7
J
O及び Fをプロープとしたサザンハイプリダ
イゼーションを行った 。 プロー ブFで解析したときのみ、 Tpn1固有の内部塩基配
列 E,F由来の 1
.
2kbのシグナルが検出される 。 w2,V3,f
,f
3ー
1
,c
-I
,
卜 S,a
2,e2,h
l,
g
-4は第 2章図 7を参照のこと 。 ただし、 hーlについては絞り花と記載しであるが、
その絞りの頻度は極端に低く、かつタイミングは極端に遅い表現型を示している 。
コピー数の少ない全色花と絞り花を掛け合わせ、 F2世代で絞り花あるいは白色花を指標
に選別したところ、そのような個体は、全部で 9個得られた(図 5、ただし、図中 2巴 1
3
は全色花だった) 。そのうちの 2e2・2だけが白色花を示した 。 なお、この個体については 、
図 5に示されるように Tpnl内部塩基配列の E と Fの領域由来のシグナル(1
.2kb) も得
られており、メチル化に関与した白色花でないことも分かっている 。 したがって 、この個
体では自律性因子が分離された可能性が高いものと考えられる 。 また、その個体では 、他
の絞り花では存在し、この 2巴2
2の個体にだけ存在しないシグナル(図 5、プロープFの
サザン法の結果で矢印に示されるシグナル)が見つかったことから、このバンドが自律性
因子の 一端である可能性が示唆された 。現在、このバンドについて、クローニングをし 、
さらなる解析を試みようと考えている 。
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図 5 全色花と絞り花アサガオを掛け 合 わせ た F
2世代について行 ったプロープ DとFを
用いたサザンハイブリダイゼ ー ション
I
限醇素 Bg/
llで処理し、 Tpn1の内
絞り花アサガオの各個体の染色体 DNAは、市J
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苦1
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亙基両日 9
J
D及 びFをプロープとしたサザンハイブリダイゼーションを行 った。絞
り花あるいは白色花を指標に選別した個体は、全部で 9個得られた 。 そのうちの
2
e
2
2だけが白色花を 示 した 。
参考文献
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第 6章
謝辞
この博士論文を書くに当り、本研究の機会を与えて下さり、かつ御指導・御助言
)
Jを賜りました東京大学薬学部衛生化学 ・裁判化学教室
御助
井上圭 三教俊並びに新井 i
羊由
助教疫に厚〈御礼申し上げます 。 また、研究並びに原稿に対する御指導 ・御助言
易りました東京理科大学基礎工学部生物工学科・飯田滋
力を H
御助
教授、.!IEびに宮崎力博士
(
現 ・九州大学農学部付属 i
宣伝子資源センター)、土生芳樹博士(東京理科大学助手)、
アサガオの種子をいただいた元 ー法政大学教授笠原基知治博士、研究に対する御助力い
ただいた東京大学教養学部
小関良宏博士、そして東京理科大学基礎工学部生物工学科
飯田研究室の学生諸君に厚く御礼申し上げます 。
平成 7年
1月 20日
稲垣善茂
8
2
論文目録
論
文
目
l 題
f
絞り花アサ方オーか ら単 離 され た 転 移 調 節 因 子 の 解 析 の 研 究 1
印刷公表の方法及び時期
2
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『アサガオの花色とトランスポソン 』
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. (日本農芸化学会編学会出版センター干 1
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学 術 雑 誌 ・化学と生物.1
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参
冊数
考論文
1 題 目
4篇
『トウモロコシの転移因子 Acρ5の イ ネ 染 色 体 上 で の 可 動 性 と 安 定 性 J
2 印刷公表の方法及び時期
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(
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)飯田
滋、稲垣善茂、島本功
『
植 物 の 転 移 因 子 と ト ラ ン ス ポ ゾ ン タ ギ ン グ』
学 術 雑 誌 ー蛋白質核酸酵素TI_
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7
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9,1
9
9
2
. (
共 立 出 版 社)
3
平成
冊数
7年
2篇
l月
20日作成
8
3
Fly UP