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Oracle コール・インタフェースfor Windows NT and Windows 95

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Oracle コール・インタフェースfor Windows NT and Windows 95
Oracle コール・インタフェース for Windows NT and Windows 95/98
スタート・ガイド
リリース 8.0.6
1999 年 11 月
部品番号: J00205-01
Oracle コール・インタフェース for Windows NT and Windows 95/98 スタート・ガイド リリース 8.0.6
1999 年 11 月
部品番号:J00205-01
原本名:Oracle Call Interface Getting Started, Release 8.0.6 for Windows NT and Windows 95/98
原本部品番号:A69521-01
原本著者:Eric Belden, Joseph Garcia, Lisa Giambruno, Michael Hussey, Eng Khor, Helen Slattery, Jeff
Stein
Copyright © 1995, 1999, Oracle Corporation. All rights reserved.
Printed in Japan.
制限付権利の説明
プログラムの使用、複製または開示は、オラクル社との契約に記された制約条件に従うものとします。
著作権、特許権およびその他の知的財産権に関する法律により保護されています。
当ソフトウェア(プログラム)のリバース・エンジニアリングは禁止されております。
このドキュメントの情報は、予告なしに変更されることがあります。オラクル社は本ドキュメントの無
謬性を保証しません。
* オラクル社とは、Oracle Corporation(米国オラクル)または日本オラクル株式会社(日本オラクル)
を指します。
危険な用途への使用について
オラクル社製品は、原子力、航空産業、大量輸送、医療あるいはその他の危険が伴うアプリケーション
を用途として開発されておりません。オラクル社製品を上述のようなアプリケーションに使用すること
についての安全確保は、顧客各位の責任と費用により行ってください。万一かかる用途での使用により
クレームや損害が発生いたしましても、日本オラクル株式会社と開発元である Oracle Corporation(米
国オラクル)およびその関連会社は一切責任を負いかねます。当プログラムを米国国防総省の米国政府
機関に提供する際には、『Restricted Rights』と共に提供してください。この場合次の Legend が適用さ
れます。
Restricted Rights Legend
Programs delivered subject to the DOD FAR Supplement are "commercial computer software" and use,
duplication and disclosure of the Programs shall be subject to the licensing restrictions set forth in the
applicable Oracle license agreement. Otherwise, Programs delivered subject to the Federal Acquisition
Regulations are "restricted computer software" and use, duplication and disclosure of the Programs shall
be subject to the restrictions in FAR 52.227-14, Rights in Data -- General, including Alternate III (June
1987). Oracle Corporation, 500 Oracle Parkway, Redwood City, CA 94065.
このドキュメントに記載されているその他の会社名および製品名は、あくまでその製品および会社を識
別する目的にのみ使用されており、それぞれの所有者の商標または登録商標です。
目次
はじめに ............................................................................................................................................................................
v
前提条件 ..................................................................................................................................................................... vi
対象読者 ..................................................................................................................................................................... vi
このマニュアルの構成 ............................................................................................................................................. vi
表記規則 ..................................................................................................................................................................... vi
ドキュメント・ライブラリ ................................................................................................................................... viii
関連マニュアル ....................................................................................................................................................... viii
1
Oracle コール・インタフェースの概要
Oracle コール・インタフェースの概要 ..............................................................................................................
OCI パッケージの内容 ..........................................................................................................................................
Oracle のディレクトリ構造 ..................................................................................................................................
サンプル・プログラム ...........................................................................................................................................
2
1-2
1-2
1-2
1-3
OCI アプリケーションの作成
OCI アプリケーションのコーディング .............................................................................................................. 2-2
OCI アプリケーションのコンパイル .................................................................................................................. 2-2
OCI アプリケーションのリンク .......................................................................................................................... 2-3
OCI.LIB ............................................................................................................................................................ 2-3
OCIW32.LIB .................................................................................................................................................... 2-3
LoadLibrary() を使用したクライアント DLL のロード ........................................................................... 2-4
OCI アプリケーションの実行 .............................................................................................................................. 2-5
Object Type Translator と INTYPE File Assistant の使用方法 .................................................................... 2-5
索引
iii
iv
はじめに
このマニュアルでは、Microsoft Windows NT および Windows 95/98 で動作する Oracle
コール・インタフェース(OCI)の概要を紹介します。この章で説明する項目は次のとおり
です。
■
前提条件
■
対象読者
■
このマニュアルの構成
■
表記規則
■
ドキュメント・ライブラリ
■
関連マニュアル
v
前提条件
このガイドは読者が次のことに精通していることを前提にしています。
■
C プログラムをコンパイルしリンクする方法
■
Microsoft Windows NT および Windows 95/98 のオペレーティング・システム
対象読者
このマニュアルは、Microsoft Windows NT および Windows 95/98 のオペレーティング・
システム環境で Oracle コール・インタフェースを使用する人を対象としています。
このマニュアルの構成
このマニュアルは次の章で構成されています。
第 1 章「Oracle
コール・インタフェースの概要」
章「
コール・インタフェースの概要」
Oracle コール・インタフェースを初めて操作するときに役立つ入門情報を提供します。
第 2 章「OCI
章「
アプリケーションの作成」
アプリケーションの作成」
OCI を使って Oracle データベース・アプリケーションを作成する方法の概要を示しま
す。
vi
表記規則
このマニュアルでは、次の表記規則を使用しています。
表記規則
例
意味
すべて英大文字のテキ
スト
ORANT¥DATABASE¥INITORCL.ORA
ALTER DATABASE のようなコマンド名、SQL
予約語、キーワードを表す。ディレクトリ名と
ファイル名にも、普通の書体の英大文字が使用
されています。
変数を表すイタリック体
入力する必要がある値を表す。たとえば、ある
コマンドでファイル名を入力するよう求められ
る場合、filename の位置にそのファイルの実際の
名前を入力する必要があります。
イタリック
CFILE="C:¥ORACLE_HOME¥filename¥"
Oracle データベース
Oracle8 のデータベース・コンポーネント。
C:¥>
C:¥ORANT¥DATABASE>
Windows NT または Windows 95 での現行の
ハード・ディスク・ドライブのコマンド・プロ
ンプトを表す。実際のプロンプトはこれとは異
なる場合があり、作業をしているサブディレク
トリが表示されることもあります。このマニュ
アルでは、これを「MS-DOS コマンド・プロン
プト」と呼びます。
ディレクトリ名の前の
円記号(¥)
¥DATABASE
ディレクトリが、ルート・ディレクトリのサブ
ディレクトリであることを表す。
Oracle ホーム
ORACLE_HOME¥DATABASE ディレクト Oracle ホームは Oracle ソフトウェアがインス
リに移ります。
トールされているハード・ドライブ名と最上位
のディレクトリを表す。このマニュアルでは、
次の Oracle ホーム・ディレクトリを、
ORACLE_HOME と表記しています。
Windows NT の場合は C:¥ORANT
Windows 95 の場合は C:¥ORAWIN95
Windows 98 の場合は C:¥ORAWIN98
Oracle ホームをこれ以外の名前で呼んでいるこ
ともあります。
vii
表記規則
例
意味
HOMEID
HOME0、HOME1、HOME2
製品をインストールする各 Oracle ホーム・ディ
レクトリの一意のレジストリ・サブキーを表す。
1 つのマシンで、新しい Oracle ホーム・ディレ
クトリに製品をインストールするたびに、新し
い HOMEID が作成され、値が 1 つずつ大きくな
ります。各 HOMEID は、インストール済の
Oracle 製品について独自の構成パラメータ設定
値を持っています。
記号
ピリオド .
カッコと垂直バー以外の記号は、表示されたと
おりに入力する必要があります。
カンマ ,
ハイフン セミコロン ;
コロン :
等価記号 =
円記号 ¥
引用符 '
二重引用符 "
丸カッコ ()
viii
ドキュメント・ライブラリ
このマニュアルは、オラクル・ドキュメント・ライブラリの一部です。オラクル・ドキュメ
ント・ライブラリには、次の 2 種類のドキュメントが用意されています。
ドキュメントの種類
説明
オペレーティング・システム固有
Windows NT および Windows 95/98 環境での Oracle 製品のインストール、
構成、使用。オペレーティング・システム固有のドキュメントは、共通ド
キュメント・セットで参照される場合もあります。オペレーティング・シス
テム固有のドキュメントは、そのタイトルに必ず固有のオペレーティング・
システム名が示されているので識別しやすくなっています。
共通
Oracle データベース、Oracle ネットワーキングおよびすべてのオペレーティ
ング・システム・プラットフォーム間で統一されたアプリケーション・プロ
グラミング・インタフェース情報。ドキュメント・セット内のほとんどのド
キュメントは、このカテゴリに属します。共通ドキュメント・セットを読む
と、使用しているプラットフォームまたはオペレーティング・システムのド
キュメンテーションを参照して、Windows NT および Windows 95/98 用に
固有の手順を調べるように指示されることがあります。
共通ドキュメントの参照先が、自分のオペレーティング・システムのドキュ
メントのどこに説明されているかを探すには、このガイドの索引にある次の
項目を参照してください。
共通ドキュメントの参照先
この索引項目の下に、このガイドに説明されている共通ドキュメントの参照
先がすべて表示されます。
ix
関連マニュアル
詳細は、次のマニュアルを参照してください。
x
■
対応する Oracle サーバーのインストレーション・ガイド
■
対応する Oracle サーバーのリリース・ノート
■
対応する Oracle サーバーのスタート・ガイド
■
『Oracle Enterprise Manager 構成ガイド 』
■
『Oracle Enterprise Manager 管理者ガイド』
■
『Net8 for Windows NT and Windows 95/98 スタート・ガイド』
■
『Net8 管理者ガイド』
■
『Oracle8 Parallel Server 概要および管理』
■
『Oracle Parallel Server Management ユーザーズ・ガイド』
■
『Oracle8 Server 概要』
■
『Oracle8 Server リファレンス・マニュアル』
■
『Oracle8 Server エラー・メッセージ』
■
『Oracle コール・インタフェース・プログラマーズ・ガイド』
1
Oracle コール・インタフェースの概要
この章では、Oracle コール・インタフェース for Windows NT and Windows 95/98 を初め
て操作するときに役立つ概要情報を提供します。この章で説明する内容は次のとおりです。
■
Oracle コール・インタフェースの概要
■
OCI パッケージの内容
■
Oracle のディレクトリ構造
■
サンプル・プログラム
Oracle コール・インタフェースの概要
1-1
Oracle コール・インタフェースの概要
Oracle コール・インタフェースの概要
Oracle コール・インタフェース(OCI)は、C 言語で書かれたアプリケーションを 1 つ以上
の Oracle Server と対話可能にするためのアプリケーション・プログラミング・インタ
フェース(API)です。OCI を使用すると、ユーザー・プログラムは、SQL 文の処理やオブ
ジェクトの操作など、Oracle8 Server で実行可能なすべてのデータベース操作を実行できる
ようになります。
『Oracle コー
追加情報 : 関数の説明を含む OCI の使用方法の詳細は、
ル・インタフェース・プログラマーズ・ガイド』を参照してください。
OCI パッケージの内容
Oracle コール・インタフェース for Windows NT and Windows 95/98 パッケージには次の
ものが入っています。
■
Oracle コール・インタフェース for Windows NT and Windows 95/98
■
Required Support Files(RSF)
■
Oracle Installer
■
OCI アプリケーションをコンパイルするためのヘッダー・ファイル
■
OCI アプリケーションをリンクするためのライブラリ・ファイル
■
OCI アプリケーションの作成方法を示すサンプル・プログラム
追加情報は、製品のスタート・ガイドおよびリリース・ノートを参照してください。
Oracle のディレクトリ構造
Oracle コール・インタフェース for Windows NT and Windows 95/98 のインストール時に、
Oracle Installer によって、使用しているコンピュータのハード・ディスク・ドライブに
Oracle ホーム・ディレクトリが作成されます。デフォルトの Oracle ホーム・ディレクトリ
は、Windows NT の場合は ¥ORANT、Windows 95 の場合は ¥ORAWIN95、Windows 98 の
場合は ¥ORAWIN98 です。
Oracle ホーム・ディレクトリには、OCI ファイルが入っている他、OCI アプリケーションの
リンクおよび実行や、Oracle Forms などその他の Oracle for Windows NT 製品へのリンクに
必要なライブラリ・ファイルが入っています。
Oracle ホーム・ディレクトリには、OCI に関連した次のディレクトリがあります。
1-2
ディレクトリ名
内容
¥BIN
実行ファイルおよびヘルプ・ファイル
Oracle コール・インタフェース for Windows NT and Windows 95/98 スタート・ガイド
サンプル・プログラム
ディレクトリ名
内容
¥DBS
SQL スクリプト・ファイルおよびその他のユーティ
リティ・ファイル
¥OCI80
Oracle コール・インタフェース for Windows NT and
Windows 95/98 ファイル。¥OCI80 には、次のサブ
ディレクトリが含まれています。
■
¥LIB
Borland および Microsoft 用の、OCI アプリケーショ
ンにリンクするライブラリ・ファイル
■
¥INCLUDE
OCIDFN.H および OCIAPR.H などのヘッダー・ファ
イル
■
¥SAMPLES
Borland および Microsoft 用のサンプル・プログラム
¥ORAINST
Oracle Installer が使用するファイル
サンプル・プログラム
Oracle Installer は、一連のサンプル・プログラムおよびそれぞれに対応するプロジェクト・
ファイルを ¥SAMPLES サブディレクトリにコピーします。OCI が正しくインストールされ
たことを検証し、OCI アプリケーションの開発手順に慣れるために、これらのサンプル・プ
ログラムを作成し実行することをお薦めします。
サンプルを作成するには、MS-DOS コマンド・プロンプトでバッチ・ファイル
(MAKE.BAT)を実行します。たとえば、CDEMO1.C サンプルを作成するには、次のコマン
ドを入力します。
MAKE CDEMO1
これらのサンプル・プログラムは、使用後に削除しても構いません。
Windows NT および Windows 95/98 に固有のサンプル OCI アプリケーションが含まれてい
ます。CDEMOMT.C では、OCI によるマルチスレッド処理のデモが示されます(Oracle8 の
スレッド・セーフティ機能は、Windows NT および Windows 95/98 の各プラットフォーム
上でも用意されています)
。このサンプル・プログラムでは、デフォルト・データベース内
の EMP 表が必要です。このプログラムからは、同じ ID 番号を持つ異なる従業員名を挿入し
ようとする 2 つの同時スレッドが作成されます。その結果として自動的な相互排除が発生す
る様子がデモされます。
追加情報 : マルチスレッドの詳細は、『Oracle コール・インタフェース・
プログラマーズ・ガイド』を参照してください。
Oracle コール・インタフェースの概要
1-3
サンプル・プログラム
1-4
Oracle コール・インタフェース for Windows NT and Windows 95/98 スタート・ガイド
2
OCI アプリケーションの作成
この章では、OCI を使って Oracle データベース・アプリケーションを作成する方法の概要
を示します。この章で説明する内容は次のとおりです。
■
OCI アプリケーションのコーディング
■
OCI アプリケーションのコンパイル
■
OCI アプリケーションのリンク
■
OCI アプリケーションの実行
■
Object Type Translator と INTYPE File Assistant の使用方法
OCI アプリケーションの作成
2-1
OCI アプリケーションのコーディング
OCI アプリケーションのコーディング
OCI アプリケーションの一般的な目的は、Oracle Server に接続し、ある種のデータ交換を行
い、必要なデータ処理を実行することです。細かい作業の手順はアプリケーションによって
多少異なりますが、どのような OCI アプリケーションにも必要なステップがいくつかありま
す。
OCI で使用される基本プログラミング構造は次のとおりです。
1.
OCI プログラミング環境およびプロセスを初期設定する。
2.
必要なハンドルを割り当て、サーバー接続とユーザー・セッションを確立する。
3.
サーバー宛に SQL 文を発行し、必要なアプリケーション・データ処理を実行する。
4.
再使用しない文とハンドルを解放する、作成した文を再実行する、または新しい文を作
成する。
5.
ユーザー・セッションとサーバー接続を終了する。
追加情報 : OCI アプリケーションのコーディング方法の詳細は、『Oracle
コール・インタフェース・プログラマーズ・ガイド』を参照してくださ
い。
OCI アプリケーションのコンパイル
OCI アプリケーションをコンパイルするときは、適切な OCI ヘッダー・ファイルを組み込
む必要があります。ヘッダー・ファイルは、ORACLE_HOME¥OCI80¥INCLUDE ディレクト
リに入っています。
追加情報 : アプリケーションのコンパイルおよび特別なコンパイラ・オ
プションについては、使用するコンパイラのマニュアルを参照してくださ
い。
2-2
Oracle コール・インタフェース for Windows NT and Windows 95/98 スタート・ガイド
OCI アプリケーションのリンク
OCI アプリケーションのリンク
OCI コールは、Oracle 提供の動的リンク・ライブラリ(DLL)の中にインプリメントされて
います。DLL は Required Support Files の一部で、ORACLE_HOME¥BIN ディレクトリに収
められています。
Oracle DLL を使って、OCI コールを作成するには、アプリケーションを次の OCI ライブラ
リのどちらかとリンクする必要があります。
■
OCI.LIB
■
OCIW32.LIB
特別なリンク・オプションを指定する必要はありません。
注意 : この他にも、Microsoft 用には MSVCRT.LIB、Borland 用には
BIDSFT.LIB などのライブラリが必要になる場合があります。ライブラリ
はコンパイラに依存します。
OCI.LIB
Oracle コール・インタフェース for Windows NT and Windows 95/98 リリース 8.0.6 には、
OCI.LIB というライブラリが含まれています。ライブラリ名からはバージョン番号が取り除
かれました。したがって、OCI の新規リリースが出るたびにアプリケーションを再リンクす
る必要はなくなりました。
OCIW32.LIB
OCIW32.LIB は、Oracle7 との下位互換のために用意されています。このライブラリには 7.x
の OCI 関数だけが組み込まれています。
この DLL では、ユーザー・システムで使用可能な Oracle クライアント DLL が動的にロー
ドされます。ただし、この DLL に含まれているのは 7.x の OCI コールだけです。リリース
8 がインストールされている場合は、OCIW32.DLL で ORA806.DLL がロードされ、次に示
す方式で DLL に関数が渡されます。
OCIW32.DLL では、レジストリ変数 ORAOCI の変換が試みられます。
■
この変数が存在する場合は、その値が ORA806.DLL、ORA805.DLL、ORA804.DLL、
ORA803.DLL、ORA73.DLL、ORA72.DLL、ORANT71.DLL または ORA70.DLL のよう
な Oracle クライアント DLL の名前であることが期待されます。
■
この変数が存在しない、またはこの変数の値を使って LoadLibrary をコールしようとし
て失敗した場合、OCIW32.DLL は、既知の Oracle クライアント DLL 名の事前定義済み
のリストを最新の RSF から古い RSF へと検索します。Oracle クライアント DLL が 1 つ
も見つからない場合は、エラーが戻されます。
OCI アプリケーションの作成
2-3
OCI アプリケーションのリンク
注意 : レジストリ変数 ORAOCI および ORAOCI_DEBUG は、HKEY_
LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥ORACLE¥HOMEID サブキーに設定さ
れます。ID は、OCIW32.DLL がインストールされているホームを示しま
す。
次に、OCIW32.DLL で、OCI コールごとに 1 つずつのポインタが関数ポインタの表に入れ
られます。廃止された OCI 関数は、使われる可能性がほとんどなく、また将来の OCI リ
リースでは削除される可能性があるので、すぐにはロードされません。このような関数は、
実行時に必要に応じてロードされます。関数ポインタのロード時には、エラーは戻りませ
ん。
ユーザーが OCIW32.DLL 内の関数をコールすると、その関数は、対応する関数が Oracle ク
ライアント DLL 内にあるかどうかをチェックします。
■
該当の関数が存在する場合は、OCIW32.DLL によりその関数がコールされます。
■
関数が存在しない場合は、エラー "ORA-1010: 無効な OCI 操作 " が OCIW32.DLL から戻
されます。
注意 : デバッグ・モードが使用できます。ORAOCI_DEBUG を任意の値
に設定すると、多数の情報メッセージ・ボックスが表示されます。
LoadLibrary() を使用したクライアント DLL のロード
LoadLibrary により、次のディレクトリが記載されている順序で検索されます。
■
ロードされるアプリケーションの入っているディレクトリ
■
現行のディレクトリ
■
Windows NT の場合 :
■
2-4
■
32 ビット Windows システム・ディレクトリ(SYSTEM32)。このディレクトリのパ
スを取得するには、GetWindowsDirectory 関数を使用します。
■
16 ビット Windows ディレクトリ(SYSTEM)。このディレクトリのパスを取得する
ための Win32 関数はありませんが、このディレクトリの検索は行われます。
Windows 95 または Windows 98 の場合 :
■
Windows ディレクトリ。このディレクトリのパスを取得するには、
GetWindowsDirectory 関数を使用します。
■
PATH 環境変数にリストされているディレクトリ。
Oracle コール・インタフェース for Windows NT and Windows 95/98 スタート・ガイド
Object Type Translator と INTYPE File Assistant の使用方法
注意 : ロードできる Oracle クライアント DLL が 1 つもない場合は、
OCIW32.DLL の DllMain() 関数は FALSE を戻し、アプリケーションの
ロードは失敗します。この状況を検出する適切なエラー・メッセージがオ
ペレーティング・システムにない場合は、ORAOCI_DEBUG を設定して
ください。
OCI アプリケーションの実行
OCI アプリケーションを実行するには、すべての対応する RSF が、OCI アプリケーション
を実行するマシンにインストールされていることを確認してください。
Object Type Translator と INTYPE File Assistant の使用方法
Object Type Translator(OTT)を使用すると、Oracle8 データベース内に作成および格納さ
れている抽象データ型の C の構造体表現を作成することができます。
注意 : Solaris プラットフォームの OTT と同様に、Windows NT の OTT
もコマンド・ラインから起動できます。詳細は、
『Oracle コール・インタ
フェース・プログラマーズ・ガイド』を参照してください。また、コマン
ド・ラインから構成ファイルに名前をつけることもできます。Windows
NT の構成ファイルを次に示します。
ORACLE_HOME¥OTT80¥OTTCFG.CFG。
オブジェクトを利用するには、基本的には、データベースに対して OTT を実行します。こ
れにより、C の構造体を含むヘッダー・ファイルが生成されます。たとえば、データベース
内に PERSON 型が作成されている場合は、OTT によって、PERSON の属性に対応する要素
を持つ C の構造体を生成できます。さらに、その C の構造体のインスタンスについての
NULL 情報を表す NULL 標識構造体が作成されます。
INTYPE ファイルは、どのオブジェクト型を変換するかを OTT に指示するためのものです。
また、生成された構造体の命名も、このファイルにより制御されます。INTYPE File
Assistant は、開発者が INTYPE ファイルを作成するときに使用するウィザードです。
INTYPE ファイル内の CASE 指定(たとえば CASE=LOWER など)は、INTYPE ファイル内
の TYPE 文または TRANSLATE 文によって個別に指定されていない C 識別子だけに適用さ
れます。INTYPE ファイル内では、大文字と小文字を正しく使い分けて型名を指定すること
が重要です(たとえば、TYPE Person、Type PeRsOn など)
。
INTYPE File Assistant は、データベース内で使われているとおりに大文字と小文字を区別し
て、INTYPE ファイル内に型名を生成します。デフォルトでは、データベース内の型はすべ
て大文字で作成されます。大文字と小文字の区別を保持するには、データベース内に型を作
成するときに二重引用符を使用します。たとえば、次のように指定します。
OCI アプリケーションの作成
2-5
Object Type Translator と INTYPE File Assistant の使用方法
CREATE TYPE "PeRsOn" AS OBJECT...
Oracle INTYPE File Assistant では、オブジェクト型の依存性はチェックされません。つま
り、INTYPE ファイルに組み込むオブジェクト型を追加するときに、依存関係と一緒に他の
オブジェクト型が INTYPE File Assistant によって追加されることはありません。
INTYPE File Assistant では、名前が ASCII 文字以外の文字を含むオブジェクト型または属性
を明示的に変換する必要があります。このようなオブジェクト型または属性は、変換を入力
するフィールド内の事前定義済みタグ識別子により指定されます。ユーザーは、該当のオブ
ジェクト型または属性を表す C 識別子変換で、このタグを上書きする必要があります。必要
な変換をすべて入力し終わるまでは、INTYPE File Assistant は INTYPE ファイルを作成しま
せん。
『Oracle コール・イ
追加情報 : OTT および INTYPE ファイルの詳細は、
ンタフェース・プログラマーズ・ガイド』を参照してください。また、
OTT についてはオンライン・ヘルプも参照してください。
2-6
Oracle コール・インタフェース for Windows NT and Windows 95/98 スタート・ガイド
索引
B
BIN ディレクトリ,1-2
C
CDEMOMT.C,1-3
D
DBS ディレクトリ,1-3
DllMain() 関数,2-5
E
EMP 表,1-3
概要,1-2
サンプル・プログラム,1-3
OCI80 ディレクトリ,1-3
OCI.LIB,2-3
OCIW32.DLL,2-5
OCIW32.LIB,2-3
OCI アプリケーション
コーディング,2-2
コンパイル,2-2
実行,2-5
リンク,2-3
ORA-1010 エラー・メッセージ,2-4
Oracle ホーム、定義,vii
ORAINST ディレクトリ,1-3
ORAOCI,2-3,2-4
ORAOCI_DEBUG,2-4,2-5
OTT(Object Type Translator),2-5
I
INCLUDE ディレクトリ,1-3
INTYPE File Assistant,2-5
R
Required Support Files,1-2
RSF,1-2
L
LIB ディレクトリ,1-3
LoadLibrary,2-3,2-4
S
M
お
MAKE.BAT,1-3
オブジェクト型トランスレータ(OTT)
,2-5
O
き
OCI
アプリケーションの作成,2-1
共通ドキュメントの参照先
OCI アプリケーションのコンパイルおよびリンク,
SAMPLES ディレクトリ,1-3
索引 -1
2-2,2-3
OTT 構成ファイル,2-5
起動、コマンド・ラインからの OTT の,2-5
スレッド・セーフティ,1-3
デモ・プログラム,1-3
こ
コーディング、OCI アプリケーションの,2-2
コンパイル、OCI アプリケーションの,2-2
さ
作成、OCI アプリケーションの,2-1
サンプル・プログラム,1-3
し
実行、OCI アプリケーションの,2-5
そ
相互排除,1-3
て
ディレクトリ構造,1-2
デモ・プログラム,1-3
と
ドキュメント
共通,viii
へ
ヘッダー・ファイルの位置,1-3,2-2
ま
マルチスレッド処理,1-3
ら
ライブラリ
OCI.LIB,2-3
OCIW32.LIB,2-3
索引 -2
り
リンク、OCI アプリケーションの,2-3
Fly UP