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「全部廃棄(後編)」[PDFファイル/483KB]

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「全部廃棄(後編)」[PDFファイル/483KB]
平成15年9月
<今月の特集>
「全部ハイキ」
No. 14
(後編)
8月号に引き続き全部廃棄についての特集です。
全部廃棄3大疾病の中でも廃棄率ワースト1の
膿毒症について解説します。
膿毒症は、細菌の中でも、特に化膿巣を作る傾向の強い菌が体内に
入り込み、血液を巡って全身性の症状を引き起こす病気です。
(重度な)皮下膿瘍
(重度な)尾咬傷
●生体検査で(上図のように)、重度な膿瘍や尾咬傷が見られた場合は、
膿毒症の可能性が高く、血液検査などを実施し、全身性疾患の有無を
確認します。検査結果次第ではと殺禁止になります。
( 肝臓に複数の化膿の塊 )
(背骨の中に膿瘍)
、肝臓などの実質臓器や筋肉各部に膿
● 解体検査で(上図のように )
瘍が認められたり、尾咬傷から起因して、背骨にかけて膿瘍の形成が
認められる場合は精密検査が実施され、その結果によっては、全部廃
棄になります。
昨年1年間で、
・・ 何の数字だと思いますか
実は、県内のある 食肉カット室で発見された筋肉内膿瘍の数なんです。
その内訳をグラフで表すと下のようになります。
膿瘍は大きな1つの塊であったり、米粒大のものが密発していたり、硬
さもチーズのように充実感のあるものからゼリーのように柔らかいものま
で様々ですが、ナイフを入れた途端に周辺に飛び散るなど、ナイフ・まな
板ひいてはカット室全体の汚染につながります。
膿瘍を細菌検査すると、ほとんどから通称「コリネ」と呼ばれる土壌菌
の一種「アルカノバクテリウム ピオゲネス」が検出されます。
主な原因として、発育段階での外傷や尾咬傷が考えられています。
対策として豚舎(①)の整備・清掃・(②)の徹底、そして膿瘍が認めら
れる繁殖豚の早期 (③)が肝心です。さらに、肥育豚同士の尾かじり行為
を無くすための(④)緩和策や(⑤)のある豚をなるべく早く見つけ(⑥)
する事が必要です。また、非衛生的な(⑦)による発生も疑われています。
(
)を次の語句から適当なものを選んで埋めてみて下さい。
【消毒、淘汰、隔離、ストレス、注射、環境、かみ癖】
※解答
①環境 ②消毒 ③淘汰 ④ストレス ⑤かみ癖 ⑥隔離 ⑦注射
食肉の安全性向上のために生産段階での原因除去に心懸けましょう!
<来月の特集> 畜産試験場が実施した「豚肉に関する消費者意向調査」
発行責任者:長崎県食肉衛生検査情報発信委員会
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