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北本市産業振興ビジョン(PDF:3.2MB)

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北本市産業振興ビジョン(PDF:3.2MB)
北本市産業振興ビジョン
平成 19 年 3 月
北 本 市
北本市産業振興ビジョン策定にあたって
近年、「2007 年問題」といわれている団塊世代の退職や少子高齢化の進行、
高度情報化社会の進展、価値観の多様化、産業構造の変化等、本市を取り巻く
社会情勢は急激に変化が進んでおります。また、国では行財政改革として、
「三
位一体」の改革が進められ、地方自治体は自主財源を確保していくことが急務
となっています。圏央道(首都圏中央連絡自動車道)や上尾道路の開通も具現
化しつつあり、新たな産業の振興も示唆されています。
このような情勢に対応するため北本市では、平成 18 年(2006 年)3月に策
定した「第四次北本市総合振興計画」において、
『緑にかこまれた健康な文化都
市』を将来都市像に掲げ、その中の3つの柱のひとつである「活力あふれる交
流都市の実現」の方策として、『「業」を耕す活力のまちづくり』を位置づけて
おります。このたび、この第四次北本市総合振興計画に基づき、
「時代の変化に
対応した独自の産業振興」をめざして、本市の産業の活性化を図っていくため
に、「産業振興ビジョン」を策定いたしました。
本ビジョンの策定にあたっては、平成 15 年(2003 年)に調査した「産業別
事業所経営動向調査」を基に、市内の商業・サービス業及び工業を営む事業所に
インタビューを実施いたしました。また、広報・ホームページを通じて広く市
民の皆様にパブリックコメントを行うとともに、市内商工業従事者、農業従事
者、商工会、農業協同組合、まちづくり観光協会で組織する産業振興委員会に
おいて議論を重ね、基本方針の集約を進めてまいりました。
本産業振興ビジョンでは、
「産業循環で自立都市実現」を基本方針に据え、観
光を軸に産業(農業・商業・工業及び観光)間の連携を図ることによる北本ブ
ランド(北本らしさ)の形成と市民・企業がずっと住み続けられる自立都市の
構築をめざしております。本ビジョンが、輝かしい明日の北本市の産業振興に
つながることを期待しております。
最後に、本ビジョンの策定にあたり、多くの皆様のご協力や貴重なご意見・
ご提言を賜りましたことに心から感謝申し上げますとともに、北本市の産業振
興に今後とも一層のご協力をお願いし、あいさつといたします。
平成 19 年3月
北本市長
石
津
賢
治
目
Ⅰ
次
序 ·········································· 1
1
2
Ⅱ
産 業 振 興 ビ ジ ョ ン の 位 置 付 け ··············· 1
産 業 振 興 ビ ジ ョ ン 作 成 の 視 点 ··············· 4
実 態 調 査 分 析 編 ······························ 5
1
2
3
4
Ⅲ
周 辺 市 町 の 現 況 と 動 向 ······················ 5
新 産 業 の フ ィ ジ ビ リ テ ィ (実 現 可 能 性 ) ······ 15
類 似 都 市 と の 比 較 ························· 27
既 存 産 業 の 実 態 ··························· 32
ビ ジ ョ ン 編 ································· 41
1
2
3
4
5
6
Ⅳ
農 ・ 商 ・ 工 業 の 連 携 に よ る 産 業 振 興 ········
商業・サービス業と工業及び
観 光 と 連 携 し た 農 業 ············
観 光 と 連 携 し た 魅 力 の あ る 商 業 ············
都 市 経 営 の 財 政 基 盤 と し て の 工 業 ··········
ま ち の 活 性 化 に 向 け た 観 光 ・ 交 流 産 業 ······
起 業 支 援 に よ る 新 産 業 と 企 業 誘 致 ··········
42
44
53
60
65
68
資 料 編 ····································· 75
1
2
3
4
5
産 業 振 興 ビ ジ ョ ン 策 定 要 綱 ················ 75
産 業 振 興 委 員 会 規 則 ······················· 76
産 業 振 興 委 員 会 委 員 名 簿 ··················· 77
産 業 振 興 委 員 会 議 事 録 ····················· 78
産 業 振 興 ビ ジ ョ ン 策 定 タイムスケジュール ····86
Ⅰ
序
1
産業振興ビジョンの位置付け
(1)
策定までの経緯
第四次北本市総合振興計画で産業振興ビジョンの策定
を掲載
第 三 次 北 本 市 総 合 振 興 計 画( 計 画 期 間 は 平 成 8 年 度 か ら 平 成 17
年 度 の 10 年 間 )に お い て は 、農 業 と 商 工 業 の ビ ジ ョ ン 策 定 を 掲 載
していましたが、産業全体を総括したビジョンは明確にはありま
せんでした。
平 成 14 年 3 月 に 中 心 市 街 地 活 性 化 基 本 計 画 を 策 定 し 、さ ら に 北
本市商工会でTMO構想を策定し、中心市街地の活性化を推進し
ていくなかで、本市の産業における商業の位置付けを明確化する
ために産業全体のビジョンが必要となってきました。
また、本市を取り巻く環境も大きく変わりました。バブル崩壊
後の長い停滞期に入り、財政事情が悪化し、本市も大変厳しい財
政状況となっています。
そうしたなかで、県は首都圏中央連絡自動車道(圏央道)IC
の周辺に産業団地を計画しています。これは本市の産業にとって
一大好機となります。しかし脅威となるものもあります。隣接市
町には、巨大ショッピングモールの進出がいくつか予定されてい
ます。
本市の産業全体についてビジョンを考える時期が到来しました。
(2)
産業振興ビジョンの必要性
時代の変化に対応した個性のある地域産業ビジョンが
都市間競争に必要です。
我が国は、これから確実に人口が減少していきます。そして少
子高齢社会が訪れます。本市は年齢構成的には、比較的若い自治
体 で す が 、そ れ で も 65 歳 以 上 の 人 口 が 、全 市 人 口 の 14% を 超 え 、
高齢社会に位置付けられています。
今までのような人口増加や経済成長といった右肩上がりを前提
としたビジョンではなくパイが小さくなっても対応できるコンパ
1
クトな社会に合ったビジョンが必要になってきました。
さらに、バブル崩壊後の長い停滞で、国も地方も財政が厳しい
状態です。これに対処するため三位一体の改革が進められていま
す。各自治体で自主財源を確保していくことが急務となってきま
し た 。都 市 に 魅 力 を つ く り 、人 も 企 業 も ず っ と 住 み 続 け て も ら い 、
税収を確保できる産業振興ビジョンが必要となってきました。
(3)
第四次北本市総合振興計画とのつながり
本ビジョンは、第四次北本市総合振興計画に準じなが
ら新しい対応策も掲載しています。
第四次北本市総合振興計画は、本市に関する国、県等の計画と
の整合を図って策定しています。産業部門では「業」を耕す活力
の ま ち づ く り を 掲 げ「 地 域 産 業 、交 流 産 業 を 振 興 す る ま ち づ く り 」
を目指しています。本ビジョンもその方針に準じながら、かつ新
たな対応策も含めて構成しています。
図表
関連計画表
国土交通省
埼玉県
平成 11 年3月
・第5次首都圏整備計画
平成 14 年2月・埼玉県5か年計画
・第2次埼玉県中央広域行政振興計画
埼 玉 県 央都市
づくり協議会
・埼玉県央都市づくり構想・基本計画
本市
平成 18 年3月
・第四次北本市総合振興計画
本市
平成 19 年3月
・北本市産業振興ビジョン
注 ) 平 成 19 年 1 月
埼玉県5か年計画にも対応しています
2
図表
総合振興計画における産業振興ビジョンの位置付け
【基本構想】
将来都市像
緑にかこまれた健康な文化都市
実現のための〔理念〕
まちづくり
市民と行政の協働
〔目標〕 「人を育み支え合う都市」
「緑が活きる快適な都市」
「活力あふれる交流都市」
「業」を耕す活力のまち
みんなでつくる参加と交流のまち
総合的な産業の振興
農業の振興
商業・サービス業の振興
工 業の振興と新たな企業の誘致
観光・交流産業の振興
就労対策
【 前期基本計画】
施策
産業振興ビジョンの策定
産業関係組織の強化
商工業ビジョンの策定
地域農業マスタープランの策定
3
2
産業振興ビジョン作成の視点
(1)
自立した都市になるための財源の確保
健 全 な 自 治 体 経 営 に は 、自 主 財 源 の 確 保 が 不 可 欠 で す 。
市民が住み続けられる市になるための財源を確保でき
る産業ビジョンづくりを目指します。
これからの自治体経営では、収支のバランスを図ることが必要
に な っ て き ま し た 。経 済 が 拡 大 傾 向 の 時 に は 、企 業 経 営 も 発 展 し 、
税収も増え続けてきました。しかし、これからは増収が期待でき
ません。
本市の市民税の大部分は給与所得者、いわゆるサラリーマン層
からのものです。サラリーマンには定年があります。退職後は年
金が主な収入となれば、市民税も大幅に減少します。固定資産税
も市内の病院施設が社団法人から学校法人に変わると大幅な減少
が 考 え ら れ ま す 。も ち ろ ん 三 位 一 体 の 改 革 が 進 行 し て い ま す か ら 、
地方交付税や補助金を期待することができません。健全な自治体
経営を行うには、自主財源の確保が急務になってきました。
こうした観点からも自立した自治体経営の基盤となる産業振興
ビジョンを策定します。
(2)
あるべき論より実行可能な施策の提案
自立した都市経営にふさわしい産業施策の提案を行い
ます。
今までの本市の経済構造は、生産と所得は主に市外で、消費は
市内という形態でした。これではいつまでも東京のベットタウン
のままです。確かに旧日本住宅公団の北本団地を契機として、本
市の都市化は始まりました。
しかし、これから団塊の世代がどんどん定年を迎え、この構造
がゆらぎはじめます。
これまでの東京や県南に頼らない、自立した都市に生まれ変わ
る必要があります。
「 住 み た く な る 、住 ん で よ か っ た 」を 目 指 し た
都市にふさわしい産業施策を提案します。
4
Ⅱ
実態調査分析編
1
周辺市町の現況と動向
川 島 町 と 菖 蒲 町 は 、圏 央 道 を 町 の 発 展 の 好 機 と と ら え 、
最重要課題として取り組んでいます。
本市は、県内の中央部に位置し、北側の鴻巣市と南側の桶川市
とは、同じ生活圏を形成しています。また西側の吉見町とは往来
は盛んです。また、東松山市は比企地方の中心都市として吉見町
と密接な関係にあります。これからは圏央道の開通で川島町との
交流も盛んになることが予想されます。
東側に目を向けると、こちらも圏央道関係で、菖蒲町も本市と
のかかわりが深くなることが予想されます。
これら周辺6市町とお互いに密接な関係にあるため、ビジョン
を策定する際にこれら外部の動きを把握する必要があります。
各市町の現況と動向を要約すると次のとおりです。
鴻巣市
将来像に「笑顔あふれる幸の巣(しあわせのまち)
こうのす」を掲げています。
本市に影響を及ぼす、または関連がある施策として
鴻巣駅東口地区市街地再開発事業があります。
鴻 巣 の「 顔 」と し て 駅 前 広 場 や 商 業 施 設 、交 通 施 設 、
道路、共同溝等の整備を行い、交流拠点としての機能
の充足を図る事業です。
商 業 施 設 ゾ ー ン は 、平 成 19 年 秋 に 開 業 予 定 で 、日 東
都 市 開 発 ( 熊 谷 市 ) が 商 業 フ ロ ア ( 24,146 ㎡ ) を 一 括
借り上げてショッピングセンターとします。
桶川市
将来像に「はつらつとした 緑豊かな 市民文化都
市 おけがわ」を掲げています。
本市に最も大きな影響があるのが、圏央道の桶川ジ
ャ ン ク シ ョ ン( 仮 称 )と 桶 川 イ ン タ ー チ ェ ン ジ( 仮 称 )
です。
ジャンクション周辺地区では、環境に配慮した土地
利用を検討しています。
また、インターチェンジ周辺では、本市に隣接する
5
地区を「農・住調和のとれたゆとりある居住環境の形
成」を図ろうとしています。
東松山市
将来像に「安心できる暮らしと豊かな自然を大切に
したまち」を掲げています。
東松山市は比企地方の中心地として本市よりも吉見
町にかかわりの深い都市です。吉見町が本市の西側に
隣接していますので、調査分析しましたが、本市に直
接影響を及ぼす課題はないようです。
吉見町
将来像に「みんなで創る、みどりと笑顔があふれる
まち」を掲げています。
本市に影響のある課題は見当たりません。産業・観
光の拠点として整備した「道の駅よしみ」が本格的に
動き出しています。
川島町
将来像に「輝く未来へ 新しい風を求めて」を掲げ
ています。
川島町には圏央道川島インターチェンジ(仮称)の
設 置 に よ る 立 地 条 件 を 活 か し 、「 イ ン タ ー 関 連 開 発 地
域」を基本構想に一部改訂して載せています。
インターチェンジ周辺開発は、町を活性化させる核
として大きな期待を寄せられ、町の最も重要課題とし
て取り組まれています。
郊外型の大型店舗の誘致や物流・工業団地の整備を
促進させていくようです。本市は経済面でかなり影響
を受けることが予想されます。
菖蒲町
将来像に「健康なひと まち みどり 文化創造都
市 菖蒲」を掲げています。
菖蒲町も圏央道菖蒲白岡インターチェンジ(仮称)
予定地周辺において、新産業ゾーンの整備を計画して
い ま す 。 さ ら に 、 122 号 バ イ パ ス と 県 道 川 越 栗 橋 線 の
交差 す る 地 域 に 菖 蒲 北部土地区画整理事業の整備を
進めています。この2大プロジェクトで大きく発展を
6
と げ よ う と し て い ま す 。菖 蒲 北 部 地 区 は 工 業 団 地 と 巨
大 シ ョ ッ ピ ン グ モ ー ル( 延 床 面 積 13 万 ㎡ )が 計 画 さ れ
ており、本市に及ぼす影響は計り知れません。
なお、本市を含め各市町の総合振興計画の内、産業部門を整理
し一覧表にまとめると次のようになります。
7
北本市
「緑 にかこまれた健 康 な文 化 都 市 」
現状
課題
目 標 ・ ビ ジ ョ ン・ 基 本 方 針
施策体系
農業
・梨 ・ぶどう等 の果 樹 類 や露 地 ・施 設 野 菜 、
花 き類 等 の土 地 集 約 型 農 業 が中 心 で、生
産 物 の殆 どが大 宮 、京 浜 方 面 へ出 荷 され
て いた が 、 近 年 は 直 売 所 や 庭 先 を 利 用 し た
直 売 方 式 が増 えている。
・地 場 物 産 館 「桜 国 屋 」が整 備 され、生 産
者 と消 費 者 の交 流 拠 点 となっている。
・農 家 数 減 少 、後 継 者 不 足 、従 事 者 の高 齢
化 、 農 業 産 出 額 も 減 少 を 続 け る( H 1 5 年 の 産
出 額 は 10 年 前 に比 べて約 40%減 少 )
・後 継 者 の育 成 、農 業 労 働 力 確 保 のための
支 援 の推 進 、市 民 が親 しむ市 民 農 園 や地 産
地 消 の 推 進 、 観 光 ・ 交 流 と 結 び つい た 観 光 農
業 の振 興
農 地 の流 動 化 、受 ・委 託 システムの推 進 、農
道 整 備 や用 ・排 水 施 設 等 の基 盤 整 備 を充
実 させるとともに、観 光 ・交 流 等 と結 びついた
北 本 ブランドの育 成 に努 める。
・地 域 集 落 営 農 への転 換 期 が来 ていることを
ふまえ、実 現 を推 進 する。
・認 定 農 業 者 :現 状 37 人 →H21 年 度 42 人
を目 標
商業
・大 規 模 小 売 店 舗 の出 店 の影 響 や商 業 経
営 者 の高 齢 化 、後 継 者 不 足 により商 店 数
が減 少
・中 心 市 街 地 の昼 間 の人 口 密 度 が低 い、
事 業 所 数 は平 成 16 年 度 は平 成 13 年 度 に
比 べ て ▲ 1 1 .0 % 、 同 従 業 員 数 は ▲ 6 . 6 % 。
駅 周 辺 の通 行 量 はほぼ横 ばい。
・商 業 の振 興 や中 心 市 街 地 の活 性 化 を力 強
く推 し進 めていくことが必 要
・駅 周 辺 には中 心 市 街 地 活 性 化 基 本 計 画
や TMO 構 想 に基 づき、北 本 市 TMO に認 定 し
た商 工 会 と連 携 を図 りながら本 市 の商 業 核
としての機 能 充 実 に努 める
・新 駅 予 定 地 周 辺 や主 要 幹 線 道 路 には立
地 に応 じた都 市 機 能 の導 入 を進 める
・産 業 別 経 営 動 向 調 査 に基 づき、法 人 等 の
支 援 策 の強 化 を図 る
・年 間 商 品 販 売 額 (小 売 ):現 状 573 億
8,879 万 円 →H21 年 度 688 億 円 目 標
工業
・製 品 出 荷 額 は年 々わずかずつ増 加 傾
向。
・事 業 所 の種 別 では、金 属 機 械 、一 般 機
械 、食 料 品 、輸 送 機 械 の割 合 が高 い
・平 成 10 年 と 15 年 を比 較 すると事 業 所
数 、従 業 員 数 ともに減 少 。
・ 住 宅 地 と し て 都 市 化 が 進 ん だ こと に よ り 、
工 場 や事 業 所 が住 宅 地 の中 に分 散 して点
在 、ここ数 年 市 外 等 に移 転 した企 業 も見 受
けられる
・首 都 圏 から 40~45km の立 地 を活 かして、圏
央 道 桶 川 IC 整 備 による立 地 の優 位 性 を活 か
した 工 業 の 新 た な 振 興 を 図 る 必 要 が あ る
・新 規 の起 業 家 や市 民 起 業 家 が参 入 できる
機 会 をつくる必 要 がある
・産 業 間 のネットワーク、異 業 種 交 流 、企 業 全
般 の経 営 力 ・技 術 力 等 の向 上 を図 るととも
に、中 小 企 業 の経 済 的 安 定 、創 業 機 会 を提
供 するための中 小 企 業 近 代 化 資 金 融 資 事 業
等 による育 成 ・支 援 策 の充 実 が必 要
観光業
・【観 光 資 源 】北 本 まつり、さくらまつり、きく
まつり等 イベント、石 戸 蒲 ザクラ、城 ヶ谷
堤 、高 尾 さくら公 園 、北 本 自 然 観 察 公 園
等 :市 内 外 から多 くの観 光 客 が訪 れる
・さくらと範 頼 伝 説 をまちの魅 力 として創 造
し、アピールすることによりふるさと意 識 の醸
成 や 地 域 ア イ デ ン ティ テ ィ の 確 立 に 努 め て き
た
・本 市 の恵 まれた自 然 環 境 、歴 史 ・文 化 、産
業 などの資 源 を活 かした観 光 の振 興 を図 り、
市 内 外 に P R す る こと が 必 要
・商 工 ・農 業 、観 光 等 の団 体 と連 携 した観 光
事 業 の充 実 や特 産 品 の開 発 、市 内 外 からの
観 光 客 誘 致 を目 指 した観 光 資 源 の保 全 ・整
備 に努 める必 要 がある
・イメージアップ推 進 計 画 も H19 年 度 で最 終 年
度 を迎 えることから、地 域 資 源 を活 用 し、市
民 、企 業 、行 政 が協 力 しながら一 体 となった
新 たなイメージアップ戦 略 が課 題
・地 域 経 済 の活 性 化 と雇 用 の拡 大 のため、
土 地 利 用 の見 直 し等 による都 市 基 盤 整 備 を
図 り、商 工 会 と連 携 し、優 良 企 業 の誘 致 を
促進
・ イ ン キ ュ ベー シ ョ ン 等 の 施 設 整 備 も 考 慮 し
て、新 規 の起 業 家 や市 民 起 業 家 が参 入 でき
る機 会 を提 供 する
・中 小 企 業 の経 営 基 盤 の確 立 を支 援 するた
め、融 資 制 度 の充 実 を図 り、診 断 ・指 導 ・支
援 を行 う
・製 造 品 出 荷 額 :現 状 928 億 76 万 円 →H21
年 度 1 ,1 1 3 億 円 目 標
・商 業 や農 業 関 連 団 体 との連 携 を図 り、都
市 型 の観 光 ・レクリエーション機 能 を充 実 し、
市 内 産 業 の活 性 化 と観 光 客 への利 便 を図 る
・地 域 資 源 を活 用 しながら、市 民 、行 政 、企
業 が一 体 となったまちづくりを推 進 、市 民 の
ふるさと意 識 の醸 成 や郷 土 愛 の向 上 に努 め
る
・地 域 の個 性 化 や魅 力 づくりを通 じて、観 光
等 の産 業 振 興 や地 域 コミュニティ活 動 を促
進 、各 種 媒 体 を通 じ様 々な情 報 を発 信 して
いくことで知 名 度 や関 心 を高 め、地 域 の活 性
化 を図 る
・観 光 客 入 り込 み客 数 :現 状 68 万 人 →H21
年 度 81 万 6 千 人 目 標
1.農 業 生 産 基 盤 の整 備 :①農 用 地 流
動 化 の推 進 、②農 村 生 活 環 境 の改 善
及 び生 産 基 盤 の整 備 、③農 業 生 産 支
援 体 制 の整 備
2.農 業 経 営 の確 立 :①市 場 外 流 通 の
拡 大 ②観 光 農 業 の育 成 ③有 機 農 業 の
推 進 ④後 継 者 等 の育 成 ⑤農 業 生 産 組
織 の育 成 ⑥認 定 農 業 者 の育 成 ・支 援
⑦耕 地 利 用 率 の向 上
3.地 域 集 落 営 農 の検 討 ①農 業 集 落 環
境 の整 備 ②景 観 の整 備
1.魅 力 ある商 業 地 の形 成 :①駅 周 辺 ~
中 山 道 沿 線 に か けた 商 業 核 づ く り ( ま ち
としての魅 力 づくり、魅 力 ある商 店 街 づ
くり)、②新 駅 予 定 地 周 辺 の広 域 拠 点
づくり(南 部 地 域 の広 域 機 能 を有 した
拠 点 作 りの中 で、商 業 ・業 務 機 能 を誘
導 )、③沿 道 型 商 業 の形 成 (主 要 幹 線
道 路 における沿 道 型 商 業 の立 地 誘 導
を推 進 )
2.法 人 等 の支 援 :①既 存 事 業 者 向 けの
支 援 、②新 規 事 業 者 向 けの支 援 、③
TMO 支 援
1.工 業 基 盤 の整 備 :①環 境 整 備 への
支 援 (融 資 制 度 の充 実 、周 辺 環 境 に
配 慮 した企 業 立 地 を促 進 )、②企 業 誘
致 の推 進 (研 究 開 発 型 企 業 等 収 益 性
の高 い優 良 企 業 の誘 致 を促 進 、市 民
起 業 家 等 を支 援 )
2.経 営 力 の強 化 :①融 資 制 度 の充 実 、
②経 営 診 断 の促 進 、③企 業 間 の交 流
促進
8
1.観 光 資 源 の整 備 ・創 出 :①観 光 資 源
の整 備 (観 光 客 を呼 び込 むことを目 的
と した 拠 点 施 設 の 整 備 、 映 像 ロ ケ ー シ ョ
ンの誘 致 を図 るとともに、地 場 産 品 を活
用 した特 産 品 開 発 を支 援 )、②観 光 イ
ベントの研 究 ・開 発 (各 種 イベント情 報
の共 有 化 や統 合 等 を検 討 、市 民 に親 し
まれる市 民 参 加 型 のイベントを開 催 、
地 域 や団 体 等 との協 力 体 制 について
検討)
2.観 光 関 連 団 体 の支 援
3.イメージアップ推 進 事 業 の推 進
鴻 巣 市 「笑 顔 あふれる幸 の巣 (しあわせのまち)こうのす」
現状
課題
目 標 ・ ビ ジ ョ ン・ 基 本 方 針
施策体系
・畑 地 を中 心 に年 々減 少 傾 向 にある。農 業 就 業
者 数 は H 1 2 の 国 勢 調 査 で は 1 ,4 2 5 人 で 全 就 業 者
数 の 3 .5 % 、 前 回 調 査 ( H 7 ) と 比 べ て 0 . 3 ポ イ ン ト 減
少 している。
・農 家 全 体 の約 86%が兼 業 農 家 であり、近 年 第
一 種 兼 業 農 家 が著 しく減 少 している。
・ 経 営 耕 地 面 積 2 .0 h a 以 上 の 農 家 の 割 合 が や や
増 加 している。農 家 総 数 が減 少 する中 で営 農 意
欲 の高 い農 家 が経 営 規 模 を拡 大 している状 況
・米 、花 き、野 菜 、果 樹 、麦 、畜 産 等 多 岐 にわたっ
ているが、依 然 として米 は基 幹 作 物 として重 要 な
位 置 にある。
・花 きに代 表 される労 働 ・資 本 集 約 型 の作 物 の
作 物 が生 産 額 を伸 ばしており、H13の花 きの粗 生
産 額 は農 業 粗 生 産 総 額 の3割 以 上 を占 めてい
る。
・人 口 の伸 びに支 えられ販 売 額 を伸 ばしてきたも
のの、ここ数 年 は減 少 の傾 向 がみられる。この背
景 としては、周 辺 都 市 における新 たな大 型 店 の開
設 による本 市 の商 業 吸 引 力 の低 下 や、市 民 の地
元 商 店 街 離 れがあると考 えられる。
・ 市 内 の 購 買 力 は 、 日 用 品 に つ い て は7 7 . 9 % の 人
が地 元 で購 入 。
・ 農 地 は 安 ら ぎ や う る おい を 与 え て く れ る 緑 地 空 間 で あ り 、 防 災 機
能 も 併 せ 持 っ て い る こと か ら 、 そ の 保 全 に 努 め る 必 要 が あ る 。
今 後 も野 通 川 東 岸 地 区 におけるほ場 整 備 等 、農 地 の集 積 ・整
備 に努 めるとともに、後 継 者 の育 成 、農 業 団 体 の育 成 等 による
経 営 の強 化 促 進 が必 要 である。
・米 作 りが重 要 であることから、米 作 りの本 来 あるべき姿 の実 現
に向 けて関 係 機 関 一 体 となって、ほ場 整 備 等 をはじめとする基 盤
整 備 を必 要 がある。
・全 国 的 に業 務 展 開 する花 き市 場 については、切 り花 の取 り扱 い
などさらなる内 容 の充 実 が求 められている。
・今 後 は、地 域 性 豊 かで特 色 ある農 業 を振 興 するため、花 きや果
樹 、 野 菜 等 の 振 興 を 図 る と と も に 、 農 業 を 通 じた 交 流 の 促 進 や 農
地 の有 効 活 用 による市 民 農 園 の確 保 等 を進 める必 要 がありま
す。 ま た 、 農 業 集 落 の 生 活 環 境 の 向 上 を 図 るた め 、 快 適 で 住 み や
すい集 落 環 境 の整 備 を進 める必 要 がある。
・農 地 の保 全 ・集 積 ・整 備 等 による
基 盤 の確 保 を図 るとともに、後 継 者
の育 成 、農 業 団 体 の育 成 等 による経
営 の強 化 促 進 を図 る。
・水 田 農 業 の振 興 はもとより、花 き
等 、特 色 ある農 業 の振 興 に努 める。
・交 流 事 業 の展 開 等 、農 業 ・農 地 の
もつ多 様 な機 能 を生 かした新 たな取
り組 みを進 める。
・農 業 用 排 水 路 の整 備 等 、集 落 の
生 活 環 境 整 備 を進 める。
1.農 業 生 産 基 盤 の整 備 :①優 良 農 地 の
保 全 ・整 備 、②農 地 集 約 化 の促 進 、③
農 道 の整 備 、④かんがい排 水 路 の整 備
2.農 業 経 営 の強 化 促 進 :①農 業 後 継 者
の育 成 、②農 業 経 営 合 理 化 の促 進 、③
農 業 技 術 研 修 指 導 の強 化 、④農 業 団
体 の育 成
3.特 色 ある農 業 の振 興 :①花 き農 業 の
振 興 、②果 樹 ・野 菜 等 の振 興
4.農 業 ・農 地 を生 かした豊 かな地 域 性 の
確 立 :①農 業 を通 じた交 流 の促 進 、②
市 民 農 園 等 の確 保 ・整 備
5.環 境 の整 備 :①集 落 の生 活 環 境 の総
合 的 整 備 、②農 業 集 落 排 水 施 設 の整
備
・市 内 の商 店 街 は歩 道 や駐 車 場 が十 分 ではなく、商 業 環 境 の基
盤 づくりが遅 れている。
・消 費 ニーズを踏 まえた商 業 環 境 づくりのために、個 別 商 店 の改
善 に加 え、商 店 街 整 備 という視 点 からの対 応 が必 要
・運 転 免 許 センターの利 用 者 等 、本 市 への来 訪 者 の増 加 を、商
店 街 活 性 化 の契 機 として積 極 的 に生 かしていくとともに、ひな人
形 や花 など地 域 の特 性 を生 かした商 業 の活 性 化
・高 齢 化 や少 子 化 等 の社 会 構 造 の変 化 や余 暇 需 要 や健 康 志
向 の増 大 等 に対 応 したサービス産 業 の育 成 に努 め、市 民 生 活 の
一 層 の向 上 を図 る
1.経 営 の体 質 強 化 :①商 店 経 営 者 の意
識 啓 発 、②商 店 後 継 者 の育 成 、③経 営
の支 援 及 び近 代 化 促 進
2.商 工 会 活 動 の充 実
3.商 店 街 の活 性 化 :①商 店 街 の環 境 整
備 、②特 色 ある商 店 街 づくり、③店 舗 の
近 代 化 促 進 、④サービスの充 実 促 進 、
⑤商 店 街 組 織 の強 化 促 進
4.大 規 模 小 売 店 舗 出 店 対 策
5.新 たなサービス産 業 の育 成
工業
・ プラ ス チ ッ ク 製 品 を は じ め 食 料 品 、 輸 送 機 械 、 金
属 製 品 などの出 荷 額 等 が多 くなっている。
・景 気 停 滞 の影 響 もあり、近 年 工 場 数 、従 業 者
数 、製 造 品 出 荷 額 等 はともに減 少 状 況 にある。
観光
・古 墳 をはじめとする史 跡 が分 布 するほか、古 代
末 期 から中 世 にかけての仏 像 ・絵 画 などの仏 教
文 化 の名 残 を示 す文 化 財 が残 されている。
・大 規 模 な工 業 団 地 の整 備 等 による工 業 振 興 は行 っていない
が、首 都 圏 50kmに位 置 し、主 要 国 県 道 への良 好 なアクセスや緑
に囲 まれた優 れた地 域 環 境 を生 かした新 たな産 業 集 積 が求 めら
れ る。
・大 部 分 が30人 未 満 の中 小 工 場 であり、このうちの多 くが住 居 地
域 に点 在 し、住 工 混 在 による地 域 環 境 の悪 化 が問 題
・国 際 化 や経 済 のソフト化 の進 展 に対 応 し、単 に物 をつくる工 業
から、研 究 開 発 や高 付 加 価 値 型 産 業 の育 成 が必 要 。
・伝 統 産 業 である人 形 製 造 業 は、市 内 全 工 業 に対 し、従 業 者 数
で は 2 . 1 %、 製 造 品 出 荷 額 等 で は 1 . 6 %( 平 成 1 3 年 1 7 億 円 ) と 、そ の
シ ェ ア は 低 く な っ て い る が、 地 域 性 豊 か な 産 業 と し て 育 成 が 必 要
であり、まちづくりと一 体 となった振 興 が求 められている。
・江 戸 時 代 の中 山 道 鴻 巣 宿 の繁 栄 と江 戸 文 化 を今 に伝 える鴻
巣 人 形 (ひな人 形 )、関 東 有 数 の夏 祭 りである「鴻 巣 夏 まつり」な
どの年 中 行 事 や花 き卸 売 市 場 周 辺 を花 の観 光 資 源 としての活
用 が望 まれる。
・花 きや果 樹 の生 産 地 として、観 光 農 業 への取 り組 みも期 待 され
る。
・首 都 圏 近 郊 に位 置 し、日 帰 り観 光 地 、余 暇 活 動 の場 としての立
地 条 件 に 優 れ て い る こと か ら 、 地 域 の 歴 史 ・ 文 化 や 産 業 の 特 性 を
積 極 的 に 活 用 した 観 光 の 振 興 を 図 り 、 首 都 圏 住 民 や 市 民 に 充
実 した余 暇 時 間 を提 供 することが望 まれる。
・商 店 経 営 の体 質 強 化 (経 営 者 の
意 識 啓 発 ・後 継 者 の育 成 ・経 営 の
近代化促進等)
・商 工 業 の活 性 化 を支 える商 工 会
活 動 の充 実 促 進
・商 店 街 の活 性 化 (市 街 地 再 開 発
事 業 にあわせた商 店 街 の環 境 整
備 ・地 域 性 を積 極 的 に生 かした特 色
ある商 店 街 づくりの促 進 )
・時 代 潮 流 に対 応 した新 たなサービ
ス業 の育 成
・工 業 の新 たな進 展 を図 るため、関
係 機 関 と連 携 して中 小 企 業 の技 術
力 の向 上 や近 代 化 促 進 に努 めると
ともに、企 業 間 交 流 を促 進 するなど
高 付 加 価 値 化 の 支 援 に 努 め る。 さ ら
に、特 色 ある地 場 産 業 として、まちづ
くりとの連 携 による人 形 製 造 業 の振
興 を図 る。
・観 光 施 策 への取 り組 みを図 るため、
観 光 協 会 等 の設 立 を進 めるととも
に、地 域 の歴 史 ・文 化 、農 業 ・商 業 ・
工 業 を活 用 した観 光 拠 点 の形 成 に
努 める。
・祭 り等 の年 中 行 事 や、ひな人 形 、花
などを活 用 したイベントの充 実 、積 極
的 なPRに努 める。
1観 光 施 策 推 進 体 制 の整 備 (市 内 にお
ける各 産 業 (農 ・工 ・商 ・観 光 )間 のコラ
ボ レ ー シ ョ ン( 協 創 ) の 形 )
2.地 域 資 源 の活 用 (中 山 道 鴻 巣 宿 の歴
史 やひな人 形 、花 きや果 樹 生 産 地 とし
ての地 域 性 )
3.観 光 行 事 の活 性 化 およびPR
農業
商業
業
9
1.新 規 企 業 の立 地 促 進
2.中 小 企 業 の育 成 :①技 術 力 の向 上 促
進 、②経 営 の支 援 および近 代 化 促 進 、
③企 業 間 の交 流 およびネットワーク化 促
進
3.商 工 会 活 動 の充 実
4.まちづくりとの連 携 による人 形 製 造 業
の振 興 :①ひな人 形 を通 じた交 流 の促
進 、②ひな人 形 を生 かしたまちづくりの
展開。
桶 川 市 「はつらつとした 緑 豊 かな 市 民 文 化 都 市 おけがわ」
現状
課題
目 標 ・ビジョン・基 本 方 針
施策体系
農業
・平 成 17年 の農 業 センサスによれば、本 市 の経
営 耕 地 面 積 は484haであるが、年 々減 少 する傾
向 にある。
・農 家 数 378戸 のうち兼 業 農 家 が295戸 と約 8割
となっている。
・経 営 耕 地 面 積 規 模 2.5ha以 上 の農 家 の割 合 は
増 加 しており、耕 地 の集 約 化 が進 展 している。
・主 要 作 目 は畜 産 、野 菜 、果 実 、米 。
・米 については、引 き続 き生 産 基 盤 の整 備 、農 地 の集 約 化 な
どを進 める必 要 がある。
・野 菜 、果 実 については、農 業 経 営 の基 盤 を強 化 し、消 費 地
立 地 の優 位 性 を生 かすこと、畜 産 については、周 辺 環 境 との
調 和 、加 工 品 のブランド化 、直 接 販 売 などに取 り組 むことが課
題 である。
・体 験 農 業 、観 光 農 業 を進 め、特 産 品 、加 工 品 を創 出 すること
も本 市 農 業 の課 題 となっている。
・農 業 の生 産 基 盤 の整 備 を図 るとと
もに、経 営 の合 理 化 ・近 代 化 、農 地
の流 動 化 、後 継 者 の育 成 に努 める。
・また、市 場 立 地 の優 位 性 を生 かし
た農 業 、観 光 農 業 、農 産 物 加 工 品
の開 発 などによって都 市 近 郊 農 業 の
振 興 を図 る。
商業
・ 平 成 1 6 年 の 本 市 の 商 店 数 は6 4 店 で 、 こ の う ち
5 3 8 店 ( 8 3 .1 % ) が 小 売 業 。 ま た 、 年 間 商 品 販 売
額 は 1 ,2 2 3 億 円 で 、 こ の う ち 5 5 3 億 円 ( 4 5 .2 %) が
小 売 業 の販 売 額 である。
・年 間 商 品 販 売 額 及 び小 売 業 の店 舗 数 は年 々
減 少 する傾 向 にあり、かつて商 店 街 の主 要 な構
成 店 舗 であった飲 食 料 品 小 売 業 も減 少 傾 向 に
ある。
日 常 生 活 にもっとも身 近 である生 鮮 三 品 の取 扱
い店 舗 のなくなった商 店 街 があるなど、日 常 生 活
における身 近 な便 利 さという商 店 街 のイメージを
失 いつつあり求 心 力 が弱 まっている。
・道 路 交 通 等 の環 境 改 善 に取 り組 むとともに、平 成 16 年 に策
定 した商 工 振 興 計 画 に基 づき、消 費 者 ニーズの把 握 や対 応 に
努 め、個 性 ある歩 いて楽 しい商 店 街 づくりを目 指 す商 店 街 へ
の支 援 等 、商 工 会 、商 店 会 と協 働 の活 性 化 に向 けた対 応 が
求 められている。
・客 層 や顧 客 ニーズ等 に応 えなが
ら、桶 川 の中 心 市 街 地 に活 気 のある
店 舗 づくりを進 め、にぎわい回 復 を図
るた め 、 商 店 街 の 環 境 整 備 を 促 進 す
る。
・商 店 街 の活 性 化 支 援 、経 営 改 善 、
後 継 者 の育 成 、融 資 制 度 の利 用 促
進 を図 る。
1.生 産 基 盤 の整 備 :①ほ場 整 備 、②農
道 、用 排 水 施 設 等 の整 備
2.農 業 構 造 の近 代 化 :①経 営 の合 理
化 ・近 代 化 の促 進 、②農 地 の流 動 化 の
促 進 、③優 良 農 地 の確 保 、④後 継 者 の
育成
3.都 市 近 郊 農 業 の展 開 :①都 市 近 郊 の
立 地 条 件 を生 かした農 業 の展 開 、②地
産 地 消 の推 進 、③観 光 農 業 等 の推 進
1.商 業 環 境 の整 備 :①中 心 市 街 地 活 性
化 区 域 の整 備 、②商 店 街 の環 境 整 備
2.商 業 活 性 化 の支 援 :①商 店 街 の活 性
化 支 援 、②経 営 改 善 ・人 材 育 成 、③融
資 制 度 の利 用 促 進
3.流 通 業 の適 正 な誘 導
工業
・平 成 15年 の本 市 の工 業 は、工 場 数 139事 業
所 、 従 業 者 数 4 ,7 3 5 人 、 製 造 品 出 荷 額 等 1 , 2 4 2
億 円 である。
・工 場 数 の多 い業 種 は、一 般 機 械 、金 属 製 品 、
食 料 品 、電 気 機 械 などで、従 業 者 数 、製 造 品 出
荷 額 等 では、食 料 品 、非 鉄 金 属 、窯 業 ・土 石 、
印 刷 などが多 くなっている。
・本 市 には平 成 3年 に竣 工 した桶 川 東 部 工 業 団
地 (団 地 面 積 57.2ha)があり、約 30企 業 が立 地 し
ている。
・今 後 の広 域 幹 線 道 路 の開 通 に対 応 して、新 たな企 業 の立 地
促 進 を図 り、市 内 企 業 の立 地 環 境 改 善 するための土 地 利 用
を検 討 し、また、市 内 中 小 零 細 企 業 の経 営 の革 新 支 援 と融 資
制 度 の利 用 促 進 などを図 っていくことが工 業 振 興 の課 題 であ
る。
・本 市 の工 業 の振 興 を図 るために、
新 規 企 業 の立 地 促 進 を図 り、既 存
立 地 企 業 の立 地 環 境 改 善 のための
土 地 利 用 を検 討 する。
・また、商 工 会 等 と連 携 して経 営 指
導 、人 材 の育 成 、融 資 制 度 の利 用
促 進 などを進 める。
1.工 業 基 盤 の整 備 :①新 規 企 業 の立 地
促 進 、②立 地 環 境 の改 善 の促 進
2.経 営 の革 新 支 援 :①経 営 指 導 の充
実 ・人 材 の育 成 、②融 資 制 度 の利 用 促
進
観光業
【 主 な 観 光 イ ベ ン ト】
べに花 まつり、市 民 まつり、祇 園 まつりなど
・べに花 まつり、市 民 まつり、祇 園 まつりなどの観 光 イベントを、
本 市 の歴 史 文 化 と関 連 させて、全 体 として一 つのイメージを形
成 させるという取 り組 みが観 光 振 興 における課 題 。
・桶 川 市 観 光 協 会 を中 心 に、“中 山 道 桶 川 宿 ”や“べに花 の郷
桶 川 市 ” を キ ー ワ ー ド と した 事 業 を 展 開 し て 、 イ メ ー ジ ア ッ プ や
印 象 づけを行 っていくことが求 められている。
・商 業 や農 業 などの産 業 振 興 とも結 び付 け、都 市 型 の観 光 や
レクリエーションを展 開 し、入 込 客 の増 大 を図 っていく必 要 があ
る。
・特 産 品 や土 産 品 の推 奨 事 業 を行 い、市 内 産 業 の活 性 化 と
観 光 客 への利 便 を図 ることが必 要 。さらに、近 隣 自 治 体 等 と連
携 し、広 域 による効 果 的 な観 光 振 興 を進 めることが課 題 であ
る。
・桶 川 市 観 光 協 会 の充 実 を図 り、
“中 山 道 桶 川 宿 ”の歴 史 文 化 と“べ
に花 の郷 桶 川 市 ”をPRして、特 徴
のある観 光 振 興 を推 進 する。
・優 良 な市 内 産 品 の推 奨 を行 い、桶
川 を代 表 する特 産 品 等 の育 成 に努
めます。さらに、近 隣 自 治 体 等 と連
携 し、効 果 的 な観 光 振 興 を推 進 す
る。
1.観 光 推 進 体 制 の充 実 :①桶 川 市 観 光
協 会 の充 実 、②特 産 品 等 の推 奨 、③特
産 品 等 の推 奨 、④広 域 的 観 光 事 業 の
展開
10
東 松 山 市 「安 心 できる暮 らしと豊 かな自 然 を大 切 にしたまち」
課題
目 標 ・ビジョン・基 本 方 針
施策体系
農業
・恵 まれた地 理 的 条 件 を生 かし、
米 、麦 、園 芸 、畜 産 などが営 まれて
きた。
現状
・就 農 者 の減 少 や農 業 従 事 者 の高
齢 化 、後 継 者 不 足 、遊 休 農 地 の増
加 など様 々な課 題 を抱 えている。
・消 費 者 ニーズにあった付 加 価 値 の
高 い農 産 物 を提 供 できる農 業 技 術
と、農 業 経 営 能 力 を備 えた都 市 近 郊
型 農 業 の確 立 。
・自 然 景 観 の創 造 、災 害 防 止 など農
業 の持 つ多 面 的 機 能 を再 確 認 し、維
持 していくことも必 要
・生 産 基 盤 の計 画 的 な整 備 を推 進 し、優 良 農 地 の保 全 に努 めると
ともに、農 業 公 社 や関 係 団 体 を中 心 とした農 地 の流 動 化 による集
約 を行 い、担 い手 農 業 者 への利 用 集 積 による農 業 経 営 の規 模 拡
大 を図 り、経 営 の安 定 化 を進 める。
・有 機 農 業 を取 り入 れた安 心 ・安 全 な農 産 物 づくりを重 点 に、環 境
に配 慮 した農 業 を目 指 すとともに、特 産 品 の生 産 の支 援 を実 施 す
る。
・遊 休 農 地 を活 用 して消 費 者 と農 業 者 とが交 流 し、消 費 者 自 ら農
産 物 の生 産 に取 り組 めるような農 園 づくりや、東 松 山 農 産 物 直 売
組 合 との連 携 により地 産 地 消 を推 進 する。
・就 農 者 の減 少 に歯 止 めをかけ、自 立 した農 業 経 営 体 制 の確 立 を
図 るとともに、遊 休 農 地 の解 消 を目 指 す。
1.「市 民 に期 待 される主 な役 割 」:○地 元 の農 産
物 を消 費 する、○有 機 農 業 を応 援 する、○農 業
祭 などのイベントに参 加 する
2.「事 業 者 に期 待 される主 な役 割 」:○市 内 生 産
農 産 物 の販 売 経 路 を確 保 する、○特 産 品 づくり
に努 める、○消 費 者 ニーズに合 った農 産 物 の生
産 を進 める
3.行 政 の主 な役 割 :○土 地 利 用 構 想 に合 わせた
優 良 農 地 を確 保 し、効 率 的 な活 用 を支 援 する、
○農 業 生 産 基 盤 の計 画 的 な整 備 を啓 発 ・支 援
する、○自 立 農 業 を目 指 す農 家 の育 成 に努 め
る、○地 産 地 消 を推 進 する
商業
・東 松 山 駅 周 辺 を中 心 とした既 成 の
商業地域
・各 地 区 の商 店 街 は経 営 の近 代 化
や協 業 化 を進 めながら、多 様 化 する
消 費 者 ニーズに対 応 した商 業 活 動
を行 ってきている。
・車 社 会 の発 展 や消 費 者 ニーズの多
様 化 、郊 外 型 大 型 小 売 店 の進 出 、
長 引 く経 済 不 況 などにより、地 域 の
商 工 業 を取 り巻 く環 境 は厳 しさを増 し
ている。
・東 松 山 駅 周 辺 整 備 や駅 と市 役 所 を結 ぶ道 路 の整 備 等 の中 長 期
的 な計 画 にあわせ、にぎわい豊 かな比 企 地 域 の商 業 核 にふさわし
い、利 便 性 が高 く魅 力 のある商 店 街 形 成 。
・ 「 d- m a l l ひ き 」 ※ の 活 用 な ど を 通 し て 、 多 様 化 ・ 高 度 化 す る 消 費
者 ニーズに対 応 している。さらに、大 型 店 と中 心 市 街 地 の商 店 街 と
の機 能 分 化 を進 めながら、一 店 逸 品 運 動 など商 工 会 を中 心 とした
地 域 の特 性 を生 かした取 組 を一 層 推 進 し、個 々の商 店 の魅 力 を高
め、集 客 力 のある商 業 地 域 の形 成 を図 る。
※ d- m a l l( デ ィ ー モ ー ル ) ひ き: 比 企 地 域 の 商 店 が 集 ま り 、 販 売 を は
じめ様 々なサービスを提 供 するインターネット上 の仮 想 商 店 街 。
「市 民 に期 待 される主 な役 割 」:○市 内 の商 店 を
利 用 する、○地 元 企 業 の活 動 を応 援 する
「事 業 者 に期 待 される主 な役 割 」:○若 手 事 業
者 を育 成 する、○地 元 の人 の雇 用 に努 める
行 政 の主 な役 割 :○魅 力 的 な商 店 街 づくりの支
援 を行 う、○地 元 企 業 を支 援 し連 携 を図 るととも
に、新 たな企 業 の誘 致 を推 進 する、○新 たな人
材 育 成 の支 援 を行 う
工業
・S50年 代 初 頭 の関 越 自 動 車 道 東
松 山 インターチェンジの開 通 と東 松
山 工 業 団 地 の分 譲 開 始 を契 機 とし
て、市 街 地 にある自 動 車 関 連 の輸
送 機 械 工 業 を中 心 として発 展 を遂
げてきた。
・大 手 メーカーを中 心 として自 動 車
部 品 加 工 業 の集 積 地 を形 成 してい
る。
・工 業 分 野 においても、各 企 業 は技
術 革 新 や高 度 情 報 化 の進 展 などの
環 境 変 化 に対 応 しつつ、企 業 体 質
の改 善 ・強 化 に取 り組 んでいる。
【主 な観 光 拠 点 】
こども動 物 自 然 公 園 、東 松 山 ぼたん
園 、農 林 公 園 、物 見 山 公 園
【 イ ベ ン ト】
日 本 スリーデーマーチ
・車 社 会 の発 展 や消 費 者 ニーズの多
様 化 、郊 外 型 大 型 小 売 店 の進 出 、
長 引 く経 済 不 況 などにより、地 域 の
商 工 業 を取 り巻 く環 境 は厳 しさを増 し
て い る 。( 同 上 )
・市 内 各 地 域 の土 地 利 用 や周 辺 の環 境 との整 合 を図 りながら、郊
外 における効 果 的 な土 地 利 用 を進 め、市 街 地 における住 工 混 在 を
解 消 し、操 業 環 境 の改 善 を進 める。
・、既 存 企 業 の支 援 を推 進 し連 携 を図 るとともに、利 便 性 の高 い立
地 条 件 を生 かして、優 良 企 業 が進 出 しやすい環 境 整 備 に取 り組
み、市 域 全 体 の活 性 化 を図 る。
「市 民 に期 待 される主 な役 割 」:○市 内 の商 店 を
利 用 する、○地 元 企 業 の活 動 を応 援 する
「事 業 者 に期 待 される主 な役 割 」:○若 手 事 業
者 を育 成 する、○地 元 の人 の雇 用 に努 める
行 政 の主 な役 割 :○魅 力 的 な商 店 街 づくりの支
援 を行 う、○地 元 企 業 を支 援 し連 携 を図 るととも
に、新 たな企 業 の誘 致 を推 進 する、○新 たな人
材 育 成 の支 援 を行 う
・年 間 を通 じて市 の内 外 から多 くの観
光 客 を呼 ぶという状 況 には至 っていな
い。
・都 心 から近 距 離 にあるという地 理 的 条 件 を生 かし、小 説 「天 の
園 」の舞 台 となった都 幾 川 の水 辺 環 境 や、身 近 な自 然 と私 たちの
暮 ら し を つ な ぐ ホ タ ル の 里 づ く り と い った 、 豊 か な 自 然 、 文 化 財 な ど
の地 域 固 有 の貴 重 な資 源 を生 かし、新 たな観 光 資 源 の創 造 。
・近 隣 市 町 村 の観 光 拠 点 と連 携 を図 り、観 光 地 の広 域 的 なネット
ワーク形 成 を進 めるとともに、市 民 一 人 ひとりが観 光 大 使 となって、
より積 極 的 な観 光 PR活 動 を実 践
・日 本 スリーデーマーチの開 催 をきっかけに定 着 したウォーキングに
ついても、名 物 であるやきとり、梨 狩 りなどの地 域 資 源 や各 商 店 街
の催 しなどと組 み合 わせた積 極 的 な活 用 を図 る
「市 民 に期 待 される主 な役 割 」:○市 内 の観 光 ス
ポッ ト や 文 化 財 へ の 興 味 や 関 心 を 持 つ : ○ 各 イ
ベントに参 加 する、○観 光 大 使 を務 める
「事 業 者 に期 待 される主 な役 割 」:○施 設 ・設 備
の良 質 な維 持 管 理 を図 る、○特 産 物 の開 発 、宣
伝 を行 う、〇観 光 PRを推 進 する
行 政 の主 な役 割 :○観 光 地 の整 備 や維 持 管 理
を進 める、○地 域 資 源 や拠 点 のネットワークづく
りを支 援 する、〇観 光 PRに努 めるとともに観 光
活 動 を支 援 する
観光業
11
吉 見 町 「みんなで創 る、みどりと笑 顔 があふれるまち」
現状
課題
目 標 ・ビジョン・基 本 方 針
施策体系
農業
・豊 かな水 田 を背 景 とした米 作 、長
い伝 統 のあるいちご栽 培 が代 表
・農 地 の集 約 化 と高 度 利 用 を進 め
るた め 、 土 地 改 良 事 業 や 農 道 整 備
事 業 に取 り組 んできた。近 年 は、西
吉 見 南 部 土 地 改 良 区 のほ場 整 備
ができるとともに、大 串 地 区 農 地 基
盤 整 備 を促 進 。
・農 産 物 のブランド化 や後 継 者 の育
成 に努 めている
・農 地 の有 効 活 用 や景 観 形 成 を進
めるコスモスの作 付 けを行 い、地 域
の活 性 化 につなげている
・農 業 生 産 の基 盤 整 備
・認 定 農 業 者 や農 業 女 性 団 体 などの
担 い手 の育 成 支 援
・特 産 物 の開 発
・都 市 と農 村 の交 流
・道 の駅 いちごの里 よしみを活 用 した
地 産 地 消 の推 進
・魅 力 とやりがいのある農 業 の振 興
・農 業 生 産 基 盤 の整 備 を進 めるとともに、農 業 経 営 の
規 模 拡 大 や農 業 生 産 組 織 の法 人 化 等 に取 り組 み、農
業 生 産 の効 率 化 と担 い手 の育 成 を図 る
・都 市 近 郊 農 業 を展 開 し、新 鮮 で安 全 な農 産 物 の地
元 地 域 への供 給 や施 設 園 芸 における品 質 向 上 とブラ
ンド化 に努 める
1.農 業 生 産 基 盤 の整 備 :①土 地 改 良 事 業 の促 進 、②用 排
水 施 設 の整 備
2.農 業 構 造 の改 善 :①活 力 ある地 域 農 業 づくり、②多 様 な
担 い手 の育 成 、③農 用 地 の有 効 活 用 、④農 業 生 産 の効 率
化
3.新 鮮 ・高 付 加 価 値 の農 産 物 供 給 :①都 市 近 郊 農 業 の拡
大 、②高 収 益 特 産 品 の確 立
商業
・商 業 ・観 光 業 の振 興 を図 るため、
「道 の駅 よしみ」をオープンし、産 業
拠 点 の形 成 に努 めてきた。
・住 民 意 識 調 査 において「町 内 で買
い 物 を す る 人 」 は3 1 .6 % 。
・魅 力 的 な商 業 環 境 を整 備 する必 要
がある
・豊 かな自 然 景 観 や歴 史 的 ・文 化 的
遺 産 とともに埋 蔵 文 化 センターや道
の駅 よしみを活 用 して観 光 客 の拡 大
を図 ることが必 要
・人 々が楽 しく集 い、憩 えるような産 業 拠 点 を形 成 する
とともに、集 客 力 のある魅 力 的 な商 業 集 積 を図 り、にぎ
やかで活 力 あるまちの拠 点 づくりを推 進 する
1.拠 点 の整 備 :①道 の駅 よしみの効 率 的 ・効 果 的 な運 営 を
促 進 、②道 の駅 よしみ周 辺 を商 業 ・農 業 ・観 光 業 振 興 の拠
点 として整 備 、③西 吉 見 南 部 地 区 非 農 用 地 の有 効 活 用 を
図 るため、工 業 との調 整 を図 りながら町 民 の利 便 性 に配 慮
した 商 業 振 興 の 整 備 を 検 討
2.経 営 構 造 の改 善 :①経 営 診 断 ・指 導 の強 化 、②地 域 商 業
の特 性 を活 かした共 同 売 り出 し等 PR、イベントを実 施 、金 融
の円 滑 化
3.振 興 体 制 の強 化 :①商 工 会 活 動 の支 援
工業
長 谷 工 業 団 地 や産 業 拠 点 周 辺 の
工 業 地 等 比 較 的 大 規 模 な工 場 が
ある
・住 民 意 識 調 査 結 果 によると「町 内 に
働 く場 所 が十 分 あると思 う」と答 えた
人 は 6 .6 % で 、 雇 用 の 場 の 確 保 は 重
要 な課 題
・自 主 財 源 の確 保 のためにも工 業 振
興 は重 要
・優 良 企 業 の誘 致 に努 め、西 吉 見 南 部 地 区 の非 農 用
地 の 工 業 立 地 等 の 検 討 を す る とと も に 、 町 内 企 業 の 要
望 を把 握 し、ミニ工 業 団 地 に対 する取 り組 みを続 ける。
・商 工 会 を通 じた融 資 、商 工 会 活 動 の活 性 化
1.企 業 誘 致 :①工 業 用 地 の整 備 、②無 公 害 型 企 業 の誘 致
2.企 業 経 営 の改 善 :①経 営 診 断 ・指 導 の強 化 、②高 度 化 事
業 の推 進 、③振 興 体 制 の強 化
観光業
【主 な観 光 資 源 】
・吉 見 百 穴
・豊 かな自 然 景 観
・道 の駅 いちごの里 よしみ
豊 かな自 然 景 観 、歴 史 的 ・文 化 的 遺
産 とともに、埋 蔵 文 化 財 センターや道
の駅 よしみの有 効 活 用 により観 光 客
の拡 大 を図 ることが必 要
・点 在 する観 光 拠 点 施 設 の整 備 とネットワーク化 を進
め、回 遊 性 の高 い観 光 ルートづくりを進 める
コスモスまつり等 イベントを活 用 した観 光 の振 興 を図 るととも
に、各 地 域 に伝 わるまつり、郷 土 芸 能 等 の伝 統 行 事 の育 成
や新 たな観 光 資 源 の掘 り起 こしを図 る
12
川 島 町 「輝 く未 来 へ 新 しい風 を求 めて」
現状
課題
目 標 ・ビジョン・基 本 方 針
施策体系
農業
・基 幹 作 物 は、米 、麦 、いちご、畜
産 、野 菜 等 を中 心 とした多 作 目 によ
る複 合 経 営 が主 体 。
・水 田 ・畑 地 の利 用 集 積 や転 換 期 を
利 用 して、大 規 模 主 穀 作 経 営 、施 設
園 芸 ・露 地 野 菜 複 合 経 営 を目 指 し
た取 り組 みが行 われている。
・125人 の認 定 農 業 者 を対 象 に経 営
改 善 計 画 の達 成 に向 けた取 り組 み
が行 われている
・自 然 環 境 の維 持 と防 災 、治 水 等 の多 様 な
機 能 を持 つ農 地 の保 全 を図 る
・首 都 圏 に立 地 する利 点 を活 かし、情 報 化
に対 応 して消 費 者 ニーズに即 応 できるような
都 市 近 郊 型 農 業 の 展 開 を 図 る とと も に 、 川
島 ブランドの特 産 品 の開 発 を促 進 する
商業
・本 町 の商 店 は小 規 模 な商 店 が中
心 でその数 は減 少 傾 向 、一 方 商 品
販 売 額 は微 増 傾 向 。
・商 店 の販 売 圏 は狭 く、地 域 住 民 の
日 常 的 消 費 を満 たすほどの機 能 にと
どまっており、消 費 は川 越 市 や東 松
山 市 等 町 外 への流 出 が多 くなってい
る
・近 年 、中 山 ・伊 草 地 区 への中 型 店
舗 の出 店 により少 しずつ変 化 が現 れ
ている
・担 い手 の高 齢 化 、担 い手 不 足 が深 刻 化 。
・農 地 の資 産 的 保 有 傾 向 が強 く、農 地 の流 動 化
が顕 著 な動 きを見 せていない。
・農 業 者 の所 得 向 上 と経 営 安 定 のために作 付
地 の 集 団 化 や 品 種 の 統 一 等 を する 必 要 が あ る
・都 市 に隣 接 している立 地 条 件 を活 かした地 域
農 業 の展 開 を考 え、現 在 行 われている出 荷 体 制
と農 産 物 直 売 所 の連 帯 を図 り、地 域 の販 売 体
制 の拡 充 ・強 化 を一 層 推 進 していく必 要 がある
・共 同 出 荷 体 制 の再 整 備 と集 出 荷 施 設 の効 率
的 利 用 を行 い、産 地 育 成 の強 化 が必 要 となって
いる
・観 光 ・レジャー農 業 やバイオテクノロジーを活 用
した 農 業 な ど 、 生 産 や 生 活 環 境 の 総 合 的 か つ 計
画 的 な整 備 が必 要 となっている。
・今 後 は、国 道 254号 線 沿 い及 び圏 央 道 川 島 IC
周 辺 に郊 外 型 大 型 店 舗 の進 出 が予 想 され、こ
れを計 画 的 に誘 導 することにより、核 となる商 業
地 を形 成 していくことが必 要
・町 内 小 規 模 店 舗 の個 店 相 互 間 の相 互 扶 助 が
必要
・商 工 会 ・行 政 等 が一 体 となった助 成 ・支 援 制 度
の拡 充 が必 要
・高 齢 化 社 会 を見 据 えた地 域 に根 ざした商 業 環
境 を形 成 することが求 められている
1.農 用 地 の保 全 :①優 良 農 地 の確 保 と高 度 利 用 、②再 ほ
場 整 備 の 推 進 お よび 排 水 路 整 備 の 推 進 、 ③ 有 機 農 業 の 推
進
2.農 業 経 営 の合 理 化 :①地 域 水 田 農 業 ビジョンの推 進 (良
質 な米 作 りの研 究 を進 める、施 設 園 芸 との複 合 経 営 の推
進 、麦 ・大 豆 の作 付 け推 進 )、②流 通 機 構 の充 実 (組 織 的
な出 荷 の推 進 、直 売 所 との連 携 )、③農 業 生 産 組 織 等 の育
成 、④畜 産 経 営 環 境 の整 備 、⑤農 業 後 継 者 の育 成 、⑥情
報 提 供 の充 実
3.農 村 環 境 の整 備 :①生 活 環 境 施 設 の整 備 、②都 市 農 村
交 流 の推 進 (都 市 住 民 との交 流 を通 じた市 民 農 園 、体 験 型
農 業 の推 進 )
4.地 場 産 業 の推 進 :①特 産 品 づくりの推 進 (特 産 品 づくりや
ブランド化 の推 進 、農 業 商 工 祭 等 のイベントを通 じて消 費 者
ニーズの把 握 、普 及 啓 発 を推 進 )
1.商 業 地 の形 成 :①中 心 商 業 地 の形 成 (IC周 辺 に大 型 店
舗 等 を誘 致 して町 の商 業 拠 点 の形 成 を図 る)、②沿 道 商 業
地 の形 成 (国 道 254号 や主 要 幹 線 道 路 の沿 道 に駐 車 場 を
備 え た 店 舗 の 誘 致 、 適 正 業 種 の 誘 導 を 図 る) 、 ③ 企 業 誘 致
のための体 制 整 備
2.経 営 面 の支 援 :①販 売 促 進 事 業 の推 進 、②経 営 相 談 ・指
導 体 制 の充 実 、③制 度 融 資 等 の利 用 促 進
3.地 域 産 業 の推 進 :地 場 産 加 工 品 の奨 励 ・推 進
工業
・金 属 製 品 、機 械 (一 般 ・電 気 ・輸
送 )、食 料 品 が中 心 。
・立 地 は川 島 工 業 団 地 が整 備 されて
いる他 、中 山 ・伊 草 地 区 の市 街 化 区
域 内 に中 小 規 模 の事 業 所 が集 中 。
首 都 圏 中 央 連 絡 自 動 車 道 川 島 ICの設 置 に
よる立 地 条 件 を活 かし、工 業 団 地 や物 流 拠
点 の整 備 を促 進 する。東 部 地 域 等 において
は、工 業 団 地 の整 備 や研 究 機 関 の誘 致 を
推 進 する。既 存 の工 業 地 域 の環 境 整 備 や
中 小 企 業 の経 営 改 善 を進 める。
1.工 業 地 の形 成 :①物 流 ・工 業 団 地 の整 備 推 進 、②ミニ工
業 団 地 の整 備 ・推 進 (市 街 地 の住 工 混 在 の解 消 を図 る)、
③企 業 誘 致 の体 制 整 備
2.地 球 に優 しい工 場 環 境 の整 備 :①緑 化 等 の推 進 、②事 業
系 ゴミ、事 業 排 水 の抑 制 指 導
3.工 業 の近 代 化 :①経 営 相 談 ・指 導 体 制 の充 実 、②制 度 融
資 の利 用 促 進
4.地 域 産 業 の推 進 :地 場 産 加 工 品 の奨 励 ・推 進
観光業
・四 方 を囲 む河 川 と堤 防 、沼 や貯 水
池 、河 川 敷 等 水 に関 わる自 然 に恵
まれている
・圏 央 道 IC付 近 に大 型 店 舗 が進 出
す る こと で 環 境 が 大 き く 変 わ る こ と が
予 想 される
・市 街 地 には住 宅 と工 場 が混 在 しているため、双
方 の環 境 上 課 題 となっている
・圏 央 道 の整 備 により、IC周 辺 の立 地 条 件 を活
かした商 業 系 や物 流 ・工 業 系 の土 地 利 用 の開
発 ・誘 導 を図 る必 要 がある
・ I S O1 4 0 0 0 シ リ ー ズ の 認 証 取 得 を 促 進
・商 工 会 との連 携 を強 化 し、経 営 相 談 ・指 導 の
充 実 を図 るとともに、経 営 の近 代 化 等 のために
制 度 融 資 を促 進 する必 要 がある
・都 市 住 民 の自 然 派 志 向 を背 景 として自 然 に親
しむ観 光 を振 興 する必 要 がある
・社 寺 や祭 り、芸 能 等 自 然 に親 しむ観 光 を振 興
する必 要 がある
・既 存 の観 光 資 源 を生 かした観 光 振 興 を図 る必
要 がある
・観 光 客 等 が白 鳥 飛 来 の目 的 地 へ速 やか
に い け るよ う 、 受 け 入 れ 態 勢 の 充 実 を 図 る 。
・既 存 の観 光 資 源 や歴 史 ・自 然 的 資 源 を活
かした観 光 拠 点 の整 備 を推 進 する。
・農 業 体 験 等 都 市 住 民 を対 象 とした新 しい
観 光 振 興 を促 進 する。
1.観 光 拠 点 の整 備 :①観 光 コースの設 定 と整 備 、②観 光 案
内 サインの整 備 、③観 光 ネットワークの推 進 、④観 光 イベン
トの推 進 、⑤白 鳥 飛 来 地 周 辺 の整 備
2.情 報 提 供 の充 実 :①情 報 媒 体 の活 用 と強 化 、②情 報 収
集 体 制 の充 実 、
新産業
振興
首 都 圏 中 央 連 絡 自 動 車 川 島 ICの設 置 によ
る立 地 条 件 を活 かし、周 辺 地 区 に大 規 模
SCの誘 致 を進 めながら、商 業 ゾーンの形 成
を図 る。また既 存 商 店 街 については、高 齢
化 や情 報 化 に対 応 できる経 営 体 質 の強 化
に努 める。
1.新 しい産 業 の振 興 :高 付 加 価 値 型 の
産 業 や高 度 情 報 化 に対 応 した新 しい産
業 の振 興 を促 進
13
菖 蒲 町 「健 康 なひと まち みどり 文 化 創 造 都 市 菖 蒲 」
現状
課題
目 標 ・ビジョン・基 本 方 針
施策体系
農業
・米 作 を中 心 とし、県 内 有 数 の生 産 量 を誇
る苺 や梨 をはじめ、きゅうり、トマト、花 き等 の
施 設 園 芸 も盛 んに行 われている。
・ S4 0 以 降 に 整 備 し た 3 反 区 画 に よ る ほ 場 は
4 4 2 .3 h a で あ り 、 町 内 全 体 の 耕 地 面 積 1 , 4 2 7
h a の3 0 % に と ど ま っ て い る 。
・近 年 農 業 従 事 者 の高 齢 化 や後 継 者 不
足 、農 作 物 の価 格 低 迷 などにより農 業 をめ
ぐる状 況 は年 々厳 しくなっており、農 家 数 が
減 少 の一 途 をたどるとともに作 付 面 積 が減
少 してきている。
・農 業 の生 産 性 を高 めるには大 型 機 械 化 農
業 の展 開 が必 要 であり、未 整 理 地 区 および
一 反 区 画 の高 知 整 理 地 区 においてはほ場
整 備 が不 可 欠 となっている。
・生 産 基 盤 の整 備
・経 営 規 模 の拡 大
・担 い手 の育 成
・消 費 者 ニーズに対 応 した付 加 価 値 の高 い
農 業 の推 進 (ブランド化 の推 進 ・特 産 品 の
開発)
・生 産 基 盤 の整 備
・経 営 規 模 の拡 大
・担 い手 の育 成
・消 費 者 ニーズに対 応 した付 加 価 値 の高 い
農 業 の推 進 (ブランド化 の推 進 ・特 産 品 の
開発)
1.農 業 生 産 基 盤 の整 備 :①優 良 農 地 の保 全 、②生 産 基
盤 の整 備
2.農 業 経 営 の効 率 化 :①農 地 流 動 化 の促 進 、②集 団 的
生 産 組 織 の育 成 、
3.農 業 経 営 者 の育 成 :①後 継 者 等 の育 成 、②認 定 農 業
者 の育 成 、③生 産 者 団 体 の育 成
4.高 付 加 価 値 農 業 の推 進 :①高 付 加 価 値 化 の推 進 、②
特 産 物 ・加 工 品 の開 発 、③直 売 体 制 の充 実 、④観 光 農
業 の推 進
5.環 境 保 全 型 農 業 の推 進
6.農 村 環 境 の整 備
商業
・購 買 力 の町 外 への流 出 が進 んでいる。
・町 内 でも大 型 店 やディスカウント店 など集
客 力 の高 い施 設 は賑 わいを見 せているが、
商 店 街 や 小 規 模 小 売 店 は き び しい 経 営 環
境 にあり、中 心 市 街 地 の衰 退 が懸 念 され
る。
・商 工 会 に中 心 市 街 地 検 討 委 員 会 を組 織
し中 心 市 街 地 活 性 化 法 に基 づく基 本 計 画
の策 定 に向 け活 動 している。
・魅 力 ある商 店 街 を形 成 する多 面 環 境 整 備
と商 店 街 活 動 の充 実 、各 商 店 経 営 の近 代
化 、合 理 化 を進 める必 要 がある。
・菖 蒲 北 部 地 区 と新 産 業 ゾーンなどにおけ
る新 商 業 地 の整 備 に当 たって、既 存 商 店 街
と連 携 し本 町 の新 たな商 業 の拠 点 として整
備 を図 る必 要 がある。
・既 存 商 店 街 の魅 力 を高 め活 性 化 を図 るた
め、中 心 市 街 地 活 性 化 基 本 計 画 を策 定 し、
環 境 整 備 に努 めるとともに商 店 街 活 動 の充
実 を促 進 する。
新 商 業 地 については既 存 商 店 街 と連 携 し、
本 町 の新 たな商 業 の拠 点 として整 備 を図
る。
1.中 心 市 街 地 の活 性 化
2.商 店 街 の振 興 :①商 店 街 の環 境 整 備 、②商 店 街 活 動
の充 実
3.経 営 基 盤 の強 化 :①経 営 指 導 の充 実 、②経 営 の近 代
化 ・合 理 化 、③商 業 団 体 の育 成 ・支 援
4.新 商 業 地 の形 成
工業
・ S5 0 年 代 前 半 の 久 喜 菖 蒲 工 業 団 地 の 整
備 により、従 来 からの地 元 企 業 に加 え、工
業 が発 展 してきた。
・ 圏 央 道 イ ン タ ー チ ェン ジ の 設 置 に よ り 交 通
利 便 性 が格 段 に向 上 し、工 業 立 地 の優 位
性 が一 層 高 まることになる。
・菖 蒲 北 部 地 区 における工 業 団 地 の整 備 を
促 進 するとともに、積 極 的 に企 業 誘 致 を推
進 し早 期 立 地 を図 っていく必 要 がある。
・ 新 産 業 ゾ ー ン お よび 種 足 野 川 県 営 土 地 改
良 事 業 により創 設 される非 農 用 地 について
も、工 業 系 の開 発 を積 極 的 に推 進 し産 業 団
地 の形 成 を図 っていく必 要 がある。
・工 業 の振 興 による地 域 経 済 の活 性 と雇 用
の拡 大 を図 るため菖 蒲 北 部 地 区 、種 足 野
通 川 地 区 における工 業 団 地 の整 備 を促 進
し、無 公 害 型 優 良 企 業 の誘 致 に努 める。
・ 新 産 業 ゾ ー ン い つい て は 、 物 流 流 通 系 の
開 発 を進 め、企 業 の立 地 を促 進 する。
1.工 業 基 盤 の整 備 :①工 業 団 地 の整 備 、②企 業 誘 致 の
推 進 、③ミニ工 業 団 地 の整 備
2.経 営 の近 代 化 :①経 営 の近 代 化 ・合 理 化 、②工 業 団
体 の育 成 ・支 援
観光業
・ 町 の 花 あ や め とラ ベ ン ダ ー の イ ベ ン ト で あ る
ブルーフェスティバルを中 心 に県 内 外 から多
くの方 が来 町 し、まちの活 性 化 に役 立 ってい
る。
・梨 と苺 は県 内 でも1、2を争 う産 地 であり、
今 後 観 光 産 業 の主 役 になりうる特 産 品 とし
て活 用 が期 待 できる。
・ 圏 央 道 の イ ン タ ー チェ ン ジ の 建 設 に よ り 来
町 者 の増 大 が予 想 されることから、まちの特
色 を生 かした観 光 の振 興 に力 をいれ、町 内
産 業 の発 展 につなげていく必 要 がある。
・ 観 光 地 と し て の 魅 力 を 高 め るた め 、 自 然 や
歴 史 ・文 化 ・農 業 等 を活 用 した観 光 資 源 の
充 実 を図 るとともにPRの強 化 、圏 央 道 休 憩
施 設 の誘 致 に努 める。
1.観 光 資 源 の充 実 :①観 光 拠 点 の整 備 ・ネットワーク
化 、②観 光 物 産 の開 発 、③イベントや伝 統 行 事 の活 用 、
④観 光 農 業 の推 進
2.観 光 基 盤 の整 備 :①観 光 案 内 ・PRの充 実 、②観 光 施
設 の整 備 、③圏 央 道 休 憩 施 設 の誘 致
14
2
新産業のフィジビリティ(実現可能性)
(1)
地域ブランドの育成
北本市商工会では、源範頼にちなんだ「範頼」の商標
を登録しています。
北 本 市 商 工 会 で は 、本 市 の 石 戸 地 区 に ゆ か り の 源 氏 の 武 将 源 範
頼の名にちなんだ「範頼」を登録商標しています。主に本市とし
て自慢できるこだわりのある商品等に使われています。
範頼だんご
(和菓子司 やまもと)
範頼の杖
(菓子処 利久庵)
範頼のそばクッキー(とらや)
範頼兜
(御菓子司 岡乃家)
範頼そば
(北本十割そばの会)
など
全 国 的 に は「 地 域 ブ ラ ン ド 」が 注 目 を 浴 び て い ま す 。
「地域ブラ
ンド」とは、地域の名称と商品(またはサービス)の名称を組み
合わせた商標を称します。これを「地域団体商標」と言い、本県
では草加せんべい、岩槻人形と彩の国夢味牛が出願し、その内岩
槻人形が認定されています。
ただ利用できるのは、農協、漁協、事業協同組合等の団体で、
個 人 や 会 社 は 対 象 外 で す 。平 成 18 年 4 月 か ら 登 録 の 条 件 が 大 幅 に
緩和され、地域を活性化させると盛り上がりを見せています。
図表
地域団体商標の産品別出願状況
平 成 18 年 12 月
農水産一次産品
加工食品
菓子
麺類
308
80
30
27
酒類
工業製品
温泉
その他
12
162
21
8
出典
特許庁
その他に食品に特化した地域ブランドとして「地域食品ブラン
ド」があります。
こ れ は 、 農 林 水 産 省 の 外 郭 団 体 「 (財 )食 品 産 業 セ ン タ ー 」 が 平
成 17 年 度 に 新 設 し た 制 度 で す 。
15
地 域 特 有 の 原 料 や 製 法 に こ だ わ っ た 食 品 を『 本 場 の 本 物 』と し
て認定しています。
申請対象団体は、事業協同組合等の団体か任意の協議会です。
本県では、草加せんべいが認定されています。
「岩槻人形」を商標登録
制度改正後 県内初の認定 「組合員一丸で産地振興」
地域名と商品名を組み合わせて「地域ブランド」として登録できる地域団体
商標制度で、
「岩槻人形」が八日までに特許庁から認定された。同制度の登録
は県内で初めて。今後は商標を管理する岩槻人形協同組合が認めるものしか
「岩槻人形」として売り出すことができなくなる。
地域ブランドは昨年四月の改正商標法で創設された制度。十月に一回目の認
定が出されて以降、随時発表されている。同組合は六月に特許庁へ申請してい
た。県内からは岩槻人形のほか、
「草加せんべい」
「彩の国夢味牛」も申請して
いるが、特許庁からの正式な回答はなく、返事待ちの状態。
岩槻人形は経済産業省が指定する「伝統的工芸品」にも指定されたばかり。
同組合の戸塚隆理事長は「うまく相乗効果が出れば。組合員一丸となって産地
の振興に取り組みたい」と話していた。
出典 埼玉新聞 2007 年 3 月 9 日(金)
農林水産省の外郭団体「財団法人食品産業センター」が認定する「地域
食品ブランド」を獲得するために、「草加せんべい振興協議会」として
1 草加市地場産業振興協議会認定の、10 年以上の経験を持つ伝統産業技師
が製造していること
2 地域産のうるち米を 100%使用していること
3 草加せんべい独特の押し瓦を使用した手焼き、またはそれに準ずる押し
焼きの製法であること
上記をブランド獲得の条件と定めました。
平成 18 年 1 月に「草加せんべい振興協議会」で 94 商品を申請したところ、
同 2 月 21 日に認定され『本場の本物』マークが交付されることになりました。
2007 年 3 月現在では 99 商品が認定を受けています。
出典
草加せんべい振興協議会ホームページより抜粋
16
(2)
新駅等の商業整備
本 市 の 周 辺 に 延 床 面 積 13 万 ㎡ や 2 万 4 千 ㎡ と い っ た
大型商業施設の整備が計画されています。
本 市 と 周 辺 都 市 と は 道 路 で 結 ば れ て お り 、ほ と ん ど が 車 で 30 分 の
範囲内にあります。したがって、周辺都市に大型集客施設が出店す
ると本市の商業にとって多大な影響を受けることになります。現在
計画されているもので、本市に大きな影響を及ぼすと思われる計画
は次のとおりです。
①
モラージュ菖蒲
菖 蒲 町 に 延 床 面 積 約 13 万 ㎡ 、 売 場 面 積 約 7 万 ㎡ 、 駐 車 場 台 数
5,000 台 と い う 県 内 最 大 の 超 大 型 の シ ョ ッ ピ ン グ モ ー ル が 平 成 20
年の開店を目指して進められています。
改正都市計画法によると、菖蒲町北部の工業ゾーンに出店を計
画 し て い ま す の で 、平 成 19 年 11 月 30 日 ま で に 都 市 計 画 法 の 手 続
きが必要となりますが、現地では計画どおり進行しているとのこ
とです。
本 市 の 中 心 部 か ら 約 8 km で す の で 、 車 で 20 分 も あ れ ば 買 い 物
に行くことができます。本市の商業関係のみならず、今後の市内
の商業計画にも大きな影響があると考えられます。
17
<参考>
18
②
鴻巣市駅東口再開発
平 成 19 年 秋 に 開 業 を 予 定 し て い ま す 。日 東 都 市 開 発( 熊 谷 市 )
が鴻巣駅東口市街地再開発組合から商業フロアを一括して借り
上げて、スーパーや飲食店、衣料品、生活雑貨などの専門店に
転貸して商業施設を運営するとのことです。
図表
NITTOH
所在地
床面積
1階
2階
3階
店舗
KONOSU
MALL( 仮 称 ) の 概 要
再 開 発 ビ ル 商 業 施 設 A 1-2 地 区
24,146 ㎡
9,440 ㎡
7,287 ㎡
7,419 ㎡
1階
2階
3階
ターゲット
スーパーマーケット、 レストラン・フードコート
食品及び食肉関連雑貨店
カジュアルファッション、 ホームファッション
エンターテイメント・ ヤングファッション・ 生 活 雑 貨
ニ ュ ー フ ァ ミ リ ー 、団 塊 世 代 を 中 心 タ ー ゲ
ットとした顧客層
<再開発地区の模型写真>
完成予想模型を南側から見た写真です
19
本市周辺の大型店が出店すれば、新駅予定地周辺の商
業は育たないばかりか、既存商業地は一層空洞化が進
むおそれがあります。
J R 北 本 駅 か ら 10km 圏 前 後 ま で 含 め る と 、巨 大 商 業 施 設 の 出 店
計 画 が 目 白 押 し で す 。 平 成 19 年 秋 に は 、 鴻 巣 市 に NITTOH KONOSU
MALL( 売 場 面 積 14,880 ㎡ )、 ま た 羽 生 市 に イ オ ン 羽 生 S C ( 売 場
面 積 約 5 万 7 千 ㎡ ) が オ ー プ ン し ま す 。 そ し て 平 成 20 年 春 に は 、
菖蒲町にモラージュ菖蒲(売場面積約7万㎡)がオープンし、平
成 22 年 夏 に は 鷲 宮 町 に 売 場 面 積 約 5 万 ㎡ の 巨 大 商 業 施 設 が 出 店
を 計 画 し て い ま す 。こ こ 2 ~ 3 年 で 売 場 面 積 約 20 万 ㎡ の 商 業 施 設
が新たにできることになります。
さ ら に 本 市 の 国 道 17 号 沿 い に 2 つ の 巨 大 商 業 施 設 が 計 画 さ れ
ています。
これらが商業施設としてオープンすると、新駅予定地周辺に新
たに商業地を形成することはかなり厳しい状況です。
そればかりでなく既存商業地も相当な影響を受けることが予想
されます。
な お 、平 成 18 年 12 月 現 在 で 、桶 川 、上 尾 、さ い た ま( 旧 大 宮 )
の各市には、このような巨大商業施設の出店計画は出ていない状
況です。
20
大 型 商 業 施 設 (8,000 ㎡ 以 上 ) 分 布 図
◎
(H19 秋)イオン羽生 SC
約5万7千㎡
□
ビバモール加須
34,621㎡
□アピタ吹 上 店
17,,297㎡
10km
21
□ ビバホーム鴻巣店
12,071㎡
□
5km
長崎屋北鴻巣店
8,567㎡
(H20 春)モラージュ菖蒲
約7万㎡
◎
(H19 秋 )
◎NITTOH KONOSU
MALL
14,880 ㎡
□◎H19~20(予 )
HEYWORLD!!
12,628㎡
□ ● 北本駅
ダイエー北本店
8,712㎡
H20~(予)
中丸8丁目
◎
(H22 夏)鷲宮南部SM
約5万㎡ ◎
(3)
圏央道ICを活かした新産業の整備
圏央道のインターチェンジ周辺の田園風景を生かしなが
ら工 場 や 商 業 施 設 等 を 誘 致 す る 産 業 団 地 に 造 成 す る 計
画を県で進めています。
本市では首都圏中央連絡自動車道(以下、圏央道)と国道17
号バイパス上尾道路(以下、上尾道路)の整備等が進められてい
ます。これら道路網の整備は、孫子の代に一回あるかというまた
とない機会です。本市にとって産業のみならず市全体を活性化さ
せる起爆剤となるものです。
県 は 、 平 成 14 年 10 月 以 降 工 業 団 地 造 成 事 業 か ら 撤 退 を 表 明 し
ていましたが、圏央道の県内区間の開通見通しが具体化したこと
を 受 け 、平 成 18 年 5 月 に イ ン タ ー チ ェ ン ジ 周 辺 へ 工 場 や 商 業 施 設
を誘致するための産業団地の造成に踏み切ると方針転換をしてい
ます。
本市に関係するところをみると、インターチェンジの出口より
お お む ね 1.5km 以 内 の 地 域 内 か ら い く つ か の 候 補 地 を 選 び 、 そ こ
を先導モデル地区に指定し、県で重点的に支援していくこと等を
盛り込んだ「田園都市産業ゾーン基本方針」を発表しています。
初 期 投 資 が 総 額 1,200 億 円 の 大 事 業 で す の で 、 積 極 的 に 取 り 組
む市町に対して重点的に支援しようとしています。
なお、本市は田園都市事業ゾーンの先進モデル地区の指定に対
し前向きに取り組んでいます。
22
23
23
上尾道路の北本南ランプの活用次第で、単なる通過点から
ジャンクションを活用した首都圏最大の物流基地とし
て飛躍的に発展する可能性があります。
圏央道と上尾道路との桶川ジャンクション(仮称)に最も近い
北本南ランプの周辺地区は流通基地としての可能性があります。
ジャンクションを利用すると、上尾道路のみならず関越道、東
北道等の他の高速道路のネットワークを張り巡らせることができ
ます。
首都圏高速ネットの中央部に位置することになりますので、物
流効率が他市に比べて圧倒的に優位な立場となります。
後述で紹介する鳥栖市の場合、九州縦貫・横断自動車道のジャ
ンクションの立地に物流系企業が注目し、数多くの企業が進出し
てきました。現在では内陸部における保税倉庫(輸入手続が済ん
でいない外国物資を入れておく倉庫)数が、全国一となり、九州
のみならずアジアを含めた物流拠点都市となっています。
主要インランド・ポートにおける保税蔵置場許可数
(2003.3時点、税関ホームページ)
35
31
30
26
26
26
25
23
20
18
15
14
15
10
10
6
3
5
鳥栖
京都
滋賀
福井
長野
三 条 ・燕
24
岐阜
浜松
山梨
つく ば
宇都宮
群馬
山形
0
5
3
(4)
起業支援
県 内 最 大 級 の チ ャ レ ン ジ シ ョ ッ プ 創 業 支 援 を 平 成 14
年度に実施しました。
本市において中心市街地活性化支援事業の一環として、チャレ
ンジショップ創業支援を実施しました。
中心市街地の空き店舗に出店し、オーナーになる人に対して創
業に伴う初期投資を軽減するためにじゅう器、備品の購入額の2
分 の 1 以 内 で 最 高 限 度 額 150 万 円 と 家 賃 補 助 と し て 月 額 5 万 円 を
補助するものでした。応募者は多数いましたが、開業計画書の書
類審査とプレゼンテーションの面接審査の結果、該当者はありま
せんでした。以後、支援事業は見直しされています。
県内各地の商工会で実施している「創業塾」の開催は
検討中
ここ数年県内の各地で起業支援の一環として、全国商工会連合
会の予算による「創業塾」が開催されていますが、本市商工会で
は 未 実 施 で す 。周 辺 で は 、吹 上 、伊 奈 の 商 工 会 で 開 催 さ れ ま し た 。
受 講 生 を 集 め る の が 大 変 と の こ と で あ り 、本 市 で 実 施 す る 場 合 も 、
起業希望者を集めることが課題となります。
25
(5)
イメージアップ戦略
本 市 で は 平 成 10 年 度 か ら「 感 動 桜 国 き た も と 」を キャ
ッチフレーズに「さくらと範頼伝説のまち」をイメージ
コンセプトとして、イメージアップを図ってい ま す 。
本市は「北本市」はどんな「まち」かを「具体的にイメージす
るもの」がなく、個性がないということでイメージアップ大作戦
を 展 開 し て き ま し た 。「 北 本 ら し さ 」 を 探 し て た ど り つ い た の が 、
「石戸蒲ザクラ」でした。これを北本市のシンボルとして位置付
け、石戸蒲ザクラにまつわる「範頼伝説」を生かしたイメージコ
ンセプトを「さくらと範頼伝説のまち」としています。キャッチ
フ レ ー ズ は 「 感 動 桜 国 き た も と 」 と し ま し た 。「 ふ る さ と 景 観 10
選 」の 選 出 や 源 範 頼 を 主 人 公 に し た 小 説「 蒲 桜 爛 漫 」を 刊 行 し て 、
PR活動を行いました。
さらに北本市のPRと観光関連産業の振興を図るために特産品
として、そば粉十割の「範頼そば」や県内生産量 1 位のプラムを
原 料 に し た リ キ ュ ー ル「 プ ラ ム の し ず く 」、北 本 産 の ブ ド ウ を 使 用
した「巨峰ワイン」を開発しています。
平 成 10 年 か ら 本 格 的 に 動 き 出 し た イ メ ー ジ ア ッ プ 大 作 戦 は 以
下の成果を産みました。
市 内 の 18 の 農 家 で つ く る「 北 本 そ ば 生 産 組 合 」が 地 元 産 そ ば 粉
を使った直営そば店「そば処 さくら亭」を埼玉県浦和地方庁舎
(さ い た ま 市 浦 和 区 )で 営 業 し て い ま す 。
北本のそばが県から出店を依頼され、昼食時にはカウンター席
とテーブル席が満席と好評を博しています。
26
3
類似都市との比較
(1)
本市と類似都市比較
類 似 都 市 を 定 量 分 析 と 定 性 分 析 で 検 出 し た 結 果 、 本市
と同じ衛星都市で、かつ高速道のICとJCTが あ る 鳥
栖市が最も本市と類似している都市です。
次 の 条 件 で 定 量 分 析 を し て 国 内 類 似 都 市 を 検 出 す る と 全 国 780
の 都 市 か ら 19 の 類 似 都 市 が 検 出 さ れ ま し た 。
検出条件
検出都市
人口
5万人~9万人台
(本市の人口プラスマイナス2万人)
地方税収入
81 億 円 以 上
(本市より多い市)
地方税収入
伸び率
99.1 以 上
(本市より伸びが大きい市)
19市(但し、大阪市・名古屋市の区は除く)
1 阿南市(徳島)
11 米 沢 市 ( 山 形 )
2 神栖市(茨城)
12 羽 村 市 ( 東 京 )
3 摂津市(大阪)
13 鳥 栖 市 ( 佐 賀 )
4 中央区(東京)
14 坂 出 市 ( 香 川 )
5 御殿場市(静岡)
15 大 田 原 市 ( 栃 木 )
6 伊賀市(三重)
16 山 陽 小 野 田 市( 山 口 )
7 射水市(富山)
17 常 総 市 ( 茨 城 )
8 綾瀬市(神奈川)
18 塩 尻 市 ( 山 梨 )
9 越前市(福井)
19 大 村 市 ( 長 崎 )
10 真 岡 市 ( 栃 木 )
27
<図表>定量要因による類似都市一覧表
コード
単位 人
都市状況
JIS
調査時点
27102 大阪市都島区
27113 大阪市西淀川区
27127 大阪市北区
23107 名古屋市昭和区
27107 大阪市港区
大阪府
大阪府
大阪府
愛知県
大阪府
36204 阿南市
27108 大阪市大正区
徳島県
大阪府
8232 神栖市
27115 大阪市東成区
茨城県
大阪府
27224 摂津市
27104 大阪市此花区
27128 大阪市中央区
13102 中央区
27103 大阪市福島区
27109 大阪市天王寺区
大阪府
大阪府
大阪府
東京都
大阪府
大阪府
22215 御殿場市
23106 名古屋市中区
静岡県
愛知県
24216 伊賀市
三重県
16211 射水市
富山県
14218 綾瀬市
神奈川県
18209 越前市
福井県
9209 真岡市
栃木県
6202 米沢市
13227 羽村市
山形県
東京都
41203 鳥栖市
佐賀県
37203 坂出市
香川県
9210 大田原市
35216 山陽小野田市
地方財政・地
住民基本台帳 方税収入(百 地方税収入 地方税収入 地方税収入 工業製品年間出
(人)
万円)
伸び率
伸び率
伸び率
荷額(百万円)
平17
H16
H16年
H15年
H14年
H15
栃木県
山口県
8211 常総市
茨城県
20215 塩尻市
長野県
42205 大村市
11233 北本市
長崎県
埼玉県
大阪市内
大阪市内
大阪市内
名古屋市内
大阪市内
2006年3月市町村合併 徳島県東部の中央海岸線に位置する。県南地域の経済・
文化の中核都市。東部海岸線は室戸阿南海岸国定公園、西は四国山脈の剣山山
地に連なり、市北部を清流・那賀川が流れる。下流の肥沃な平野は米作中心の農業
地帯。橘湾とその隣接部には工場や発電所が立地。06年3月20日に那賀川町・羽ノ
浦町を編入。広域交通網の整備が進展。産業基盤整備を進め、高付加価値産業の
立地や起業家の育成、新産業の創造・育成を促進する。また、港湾機能の充実強化
を促進し、石炭火力発電所に隣接した橘港公共用地の有効活用を図る。
大阪市内
H17年3月合併 茨城県の東南部の鹿島地域に位置し、東は太平洋の鹿島灘に望
む。東京から100km圏内に位置、成田空港は約30kmの位置にある。
本市の北部から東部一帯に鹿島港及び鹿島臨海工業地帯が整備されており、鉄
鋼、石油製品等の広域的な供給拠点となっている。
大阪市内
大阪平野の北部、淀川流域に位置し大阪市に接する。大阪の都市部から約12kmと
いう距離にあり、大阪市やその衛星都市と幹線道路や鉄道で結ばれている。戦前か
ら戦後にかけては鉄道や道路網の整備が行われ、大阪都心部より至近距離にある
ことから工場が進出。高度成長期には急激な都市化が進み、以後大阪市の衛星都
市として発展。市役所HPにおいて、「摂津市事業所ネット」を開設、キーワード検索、
業種別検索、一覧検索が可能で平成18年4月現在417社が登録。鳥飼なす、銘木工
芸品(欄間等)、漆バケ、大葉 が主な特産品。
大阪市内
大阪市内
東京都内
大阪市内
大阪市内
東京から約100キロ。自衛隊・東富士演習場がある。69年の東名高速開通以来、駒
門工業団地を中心に先端技術企業が進出。工業・高原保養都市として発展。。郊外
型商業・観光施設等との連携により、観光客の滞留化、回遊性創出を狙う。商業施
設「御殿場プレミアム・アウトレット」は年間600万人を集客。豊かな自然を活かして森
林公園キャンプ場、ハイキングコース、体験工房等が整備され、市のHPで情報を閲
覧できる。AV機器、自動車部品、わさび、茶、水かけ菜、御殿場コシヒカリ (酒)御殿
場若水、御殿場高原ビール、キリンのウイスキー
名古屋市内
H16年11月合併 北は滋賀県、西は京都府、奈良県と接する。近畿圏、中部圏の2
大都市圏の中間に位置し、それぞれ約1時間の距離。北東部を鈴鹿山系、南西部は
大和高原、南東部を布引山系に囲まれた盆地で丘陵地が多いので、限られた平地
や台地を農地や宅地として利用しているが、近年では丘陵地などを開発し、住宅団
地なども形成されている。新市を森林ゾーン、農住ゾーン、市街地ゾーンの3つに分
け施策の展開を図る。伊賀焼、組紐、伊賀牛、伊賀米、茶、洋ランが有名
H17年11月合併 県北西部に位置し、富山市・高岡市・砺波市に挟まれる。富山湾
岸は工業港湾地帯で、68年の富山新港開港以降、工業化が急進。 特定重要港湾
富山新港の機能拡充、東西埋立地の土地利用、豊富な農水産物のブランド化などを
推進し、環日本海交流のゲートウェイにふさわしい都市機能の充実を図る。 アルミ製
品、木材・木製品、水島柿、かまぼこ、ベニズワイガニ、ズワイガニ、シロエビ、ホタル
イカ、鮎、竹の子、りんご、ヘチマ、小杉焼、カモが有名
を占める厚木基地が存在。本市の工業は、輸送用機械器具、一般機械器具、金属
製品の製造業が中心で、製品出荷額、工業就労者の約半数をこの3業種が占めて
いる。また、大半が自動車関連産業と電子機器産業で、従業者300以下の中小企
業。
農業は、ブロッコリー・トウモロコシを主体とした畑作、トマト・キュウリ等の施設野菜、
また、豚を中心とした畜産がさかん。都市近郊の立地を生かした野菜・果樹・植木の
栽培、畜産では多頭飼育による経営の合理化が進む他、高
H17年10月合併 福井県のほぼ中央に位置。市の中央を北陸自動車道と国道8号
が縦断し、関西・中京圏などの主要都市や福井市・敦賀市など周辺都市との交通の
動脈となっている。旧武雄市は県下第一の工業製品出荷額を誇っている。旧今立町
は越前和紙の里。
東京から100km圏内に属し、県内でも有数の工業都市。宇都宮テクノポリス地域に
は、とちぎ産業交流センターや
新工業技術センター及びとちぎソフト・リサーチパークなども整備される計画。
県の南部、米沢盆地に位置し、福島県に接する。山形県のほぼ中央を南北に縦断し
福島市と秋田市を結ぶ日本海側の大動脈である国道13号と、福島県会津地方を縦
貫し米沢市と栃木県益子町を結ぶ国道121号の結節点に当たる。上杉鷹山で知ら
れる上杉家の城下町で栄え、当時の佇まい残す。工業団地等で織物のまちから先
端技術工業都市へ変貌。製品出荷額は県下一。㈱テクノプラザ米沢や米沢商工会
議所地域産業支援センターを整備。「有機エレクトロニクス研究所」中心に有機ELに
関する量産技術や用途の開発等も展開。特産品は米沢織、館山りんご、米
東京都内
九州縦貫・横断両自動車道が東洋一のクローバー型ジャンクションで交差する鳥栖
市は、九州の主要都市を車で最大2時間半足らずで結び、九州高速交通のクロスポ
イント。昭和29年の市制施行以来、工場誘致政策をとり、数多くの企業・工場群が進
出。県内一の工業製品等出荷額を誇る内陸工業都市となっている。全国でも以下の
ものの生産量が高い→全国1位:シリコンウエハ出荷額 (03年)、ハウスみかん収穫
量 (04年) 、板のり収穫量・枚数 (04年) 、アスパラガス(10aあたり)収穫量 (04年)
、全国2位:もち米収穫量 (
香川県のほぼ中央部に位置し、県の中央北側に位置し、瀬戸内海国立公園に面す
る。古くから塩田のまちとして栄え、坂出港の重要港湾指定以降は、港湾・工業都市
へと発展。岡山まで鉄道で40分、高松空港まで30分と交通至便。 】瀬戸中央自動車
道と四国横断道の連結などにより、瀬戸内の交流拠点としての発展を指向。関係機
関との連携のもと、産業立地環境の充実を図るとともに、企業立地促進条例の活用
で優良企業の誘致を推進中。
H17年10月合併 県の北東部、首都150km圏の那須野ヶ原扇状地の要に位置。江
戸時代は城下町、奥州街道の宿場町として栄えた。交通体系の整備につれて企業
の誘致が進み、農・工・商の調和を図りながら田園工業都市として発展。豊かな自然
環境と調和のとれた田園工業都市をめざし、企業誘致を推進。誘致した企業は 44社
で、ニコン、ジューキ、富士通等大企業工場も多い。米、いちご、なし、うど、なす、ね
ぎ、にら、蜂蜜、肉用牛、漬物、竹工芸品 (酒)鳳鸞、藤の盛、天鷹、菊の里、池錦が
特産だが、うどの生産量は日本一。
H17年3月合併 山口県の南西部に位置する。海岸線一帯はほとんど干拓地で、市
内中央部には厚狭川、有帆川が流れ、瀬戸内海に注ぐ。山口宇部空港から16km、
山陽自動車道小野田ICから2kmである。市の南部には臨海工業団地が、市中心部
には山陽自動車道宇部下関線小野田インターチェンジと主要幹線国道2号の中間に
内陸型工業団地が整備される。
H18年1月合併 茨城県の南西部、都心から55km圏内に位置。南北に国道294
号、東西に国道354号が整備されている。工業団地造成や企業誘致などで内陸型中
堅工業都市として発展。ニュータウン造成で住宅都市としての性格もある。つくばエク
スプレスの開業、常総線の快速運行により交通アクセスが向上。市内にIC設置予定
の首都圏中央連絡自動車道等を活かし、地方核都市としてまちづくり推進。常総
ニュータウン「内守谷きぬの里」、圏央道IC予定地周辺で「花島工業団地」分譲中。
号及び153号が通過し、分岐点にもなっている。昭和40年には松本空港が開港。農
業では野菜と果樹の生産団地が形成、地元ぶどうを使用したワイン製造は地場産
業。昭和39年、松本・諏訪地区新産業都市の指定を契機に、長野県内陸部特有の
精密機械、電気機械、一般機械製造の各種工場が立地し、交通の利便性等の地理
的優位性を背景に進展しており、本市は農業中心都市から工業都市へと変ぼうしつ
つある。
長崎県の空の玄関口である長崎空港があり、市内を南北に長崎自動車道が貫く。長
崎空港から6km、高速大村インターチェンジから2kmの距離に「オフィスパーク大村」
を開発。「事務所や研究所などの産業業務施設等の立地を進め、地方定住の中心と
なるような拠点都市づくり」を目指す。団地内は、公園や高圧(6.6kv)配電線、光ファ
イバーケーブル通信網を地中埋設した最先端の整備がなされ、産業業務機能支援
中核施設である「アルカディア大村」も立地。また隣接する「大村ハイテクパーク」に
は長崎県工業技術センター、(財)長崎県産業振興
28
2005.3.31
95822
94707
91162
96315
83294
2004年度
2004年度
2003年度
2002年度
23,733
101.4
96.7
95.6
23,457
101.0
97.5
96.3
22,579
102.2
97.8
97.2
20,840
100.7
96.7
96.6
20,630
100.0
95.4
94.2
2003年
65,392
431,082
221,645
62,765
77,962
80072
73558
18,698
18,219
103.3
100.1
114.7
96.9
113.9
94.9
351,927
204,054
88841
72527
18,017
17,963
100.9
101.2
96.4
96.9
94.6
95.7
1,489,342
291,635
84041
64534
62332
95083
58508
57995
17,285
15,984
15,438
15,421
14,491
14,364
99.7
99.9
104.3
103.6
102.2
103.8
95.7
96.4
99.6
105.3
98.1
97.7
94.5
94.7
97.3
100.5
96.8
96.9
313,951
258,476
56,498
122,423
128,790
47,389
84564
63678
13,850
13,778
100.6
101.8
98.5
97.9
98.1
97.8
396,100
64,197
98715
13,162
101.9
99.2
97.8
508,326
94759
12,213
100.4
97.7
96.9
391,899
80492
12,034
102.2
98.7
98.2
307,312
84928
11,953
105.3
96.7
86.4
387,004
62786
10,908
101.8
99.3
97.3
602,018
91001
55151
10,772
10,543
102.7
102.3
97.5
97.3
95.3
95.9
738,778
631,235
63216
10,167
108.3
101.1
93.3
300,816
59037
10,054
100.2
95.7
96.1
501,247
75548
9,825
105.0
95.7
95.2
621,408
67399
9,424
104.9
94.7
92.3
440,035
64875
9,134
105.3
99.5
94.8
519,725
66886
8,933
101.0
95.9
92.6
228,173
88835
70667
8,932
8,165
100.9
99.1
99.9
94.4
98
101.9
66,065
84,817
工業製品年間出 工業製品年間出
荷額(百万円)
荷額(百万円)
H14
H13
商店年間販 商店年間販 商店年間販 農業産出 農業産出 農業産出
売額(百万
売額(百万
売額(百万
額(百万
額(百万 額(百万 民営事業 民営事業 民営事業
円)
円)
円)
円)
円)
円)
所数
所数
所数
H16
平14
平11
H16
H15
H14
平16
平13
平11
03.4.101.4.198.4.12004年
2003年
2002年 2004.6.1 2001.10.1 1999.7.1
04.3.31
02.3.31
99.3.31
347,217
346,606
433,848
0
0
0
6065
6483
6470
373,084
381,709
375,573
3
3
4
4928
5312
5587
9,935,218
10,853,818
11,867,527
0
0
0
30585
30262
32033
564,587
544,825
626,728
2
3
3
6114
6458
6659
246,416
279,435
291,712
0
0
0
5179
5489
5700
2002年
65,537
437,922
240,611
69,371
92,976
2001年
75,315
482,147
604,696
83,146
101,612
280,674
193,039
259,046
233,458
96,717
206,050
104,768
211,834
130,391
229,958
9,860
0
10,650
0
10,140
0
3702
4038
3945
4457
4046
4638
1,448,462
294,285
1,390,396
304,076
174,220
455,888
180,974
510,975
274,242
576,180
11,620
0
10,900
0
10,490
0
4345
6577
4489
7280
4455
7410
330,733
296,070
59,950
128,094
154,358
58,315
358,842
292,784
129,792
565,218
176,935
88,557
302,461
188,183
18,156,548
39,627,531
1,462,247
651,028
323,960
206,607
18,492,689
36,899,019
1,782,504
741,902
425,430
308,952
26,402,135
28,927,359
2,209,246
936,402
100
0
0
0
0
0
110
0
0
0
0
0
100
0
0
0
0
0
4171
3229
35819
43444
5825
7489
4400
3468
37445
44731
6266
7767
4544
3554
37974
40743
6720
8019
384,742
65,619
408,168
277,975
156,485
7,712,963
146,513
8,766,622
141,024
10,955,255
2,780
0
2,710
0
2,720
0
3864
22575
3909
22344
3881
23598
482,746
524,309
159,919
162,368
185,926
11,530
11,770
12,440
4510
4771
4917
382,868
373,993
276,621
277,644
278,755
4,470
5,080
4,620
4590
4904
4962
307,515
345,407
140,909
124,772
138,625
1,590
1,660
1,780
3062
3110
3129
359,608
369,836
188,068
192,442
229,037
4,930
5,430
4,850
5428
5825
5953
698,557
595,516
113,041
108,518
115,142
11,360
11,390
11,300
2904
2927
2875
764,682
508,151
577,659
449,532
207,510
134,612
212,035
144,564
234,517
189,029
7,800
170
8,120
170
7,660
170
5355
2230
5633
2307
5680
2270
269,099
384,628
239,762
244,020
285,918
2,430
3,110
2,880
2913
2811
2877
465,003
436,074
160,035
191,155
191,476
3,440
3,560
3,290
3340
3588
3688
572,624
544,687
130,216
113,264
125,635
26,170
27,080
27,000
3514
3716
3805
412,998
449,181
101,113
86,036
99,023
1,780
2,230
2,070
2601
2696
2752
438,819
456,873
117,730
107,868
122,440
10,570
11,470
11,140
3253
3360
3387
192,583
391,200
167,627
190,432
191,500
8,210
8,370
9,350
3105
3226
3289
71,245
84,582
77,252
92,555
175,147
106,143
173,267
99,122
172,808
124,419
6,940
1,080
6,710
1,120
6,320
1,170
3292
1972
3357
2003
3076
2136
29
人口、税収、税収の伸び率といった定量的な要因で検出した
19 市 に つ い て 、「 高 速 道 I C ・ J C T の 有 無 」 と 「 大 都 市 の 衛
星都市か否か」の定性的な要因でさらに絞っていくと鳥栖市と
常総市、摂津市の3市に絞られました。
高速道IC・JCT
衛星都市
阿南市
×
×
神栖市
×
×
摂津市
○
○
中央区
○
×
御殿場市
○
×
伊賀市
×
×
射水市
○
○
綾瀬市
×
○
越前市
○
×
真岡市
(予)
×
米沢市
○
×
羽村市
×
○
鳥栖市
○○
○
坂出市
○
×
大田原市
○
×
山陽小野田市
○
×
常総市
(予)
×
塩尻市
○
×
大村市
○
×
その他
類似度
○
5市町村が合併、港湾都市
長崎街道の宿場町
◎
圏央道予定、2市町が合併
○
この3市との電話インタビューや本市との歴史的、地理的、
風土的な類似性を検討した結果、本市の将来に最も類似してい
る都市として、鳥栖市を選び、現地調査を行いました(次章参
照 )。
30
(2)
鳥栖市の事例
市制施行以来、工業団地等を整備して企業誘致を図り、住
みよい自治体ランキングで常に上位にランクされていま
す。
鳥栖市は、佐賀県の北部に位置し、福岡県に接しています。江
戸期には長崎街道の宿場町として栄え、明治にはいると鉄道の町
として発展し、現在は高速道路の交差点のみならず、国道、鉄道
の分岐点という九州の陸上交通の要衝として今日に至っています。
市 制 施 行( 昭 和 29 年 )当 初 か ら 企 業 誘 致 条 例 を 策 定 し 、工 業 団
地等の整備に努め、これまでに4つの工業団地と1つの流通団地
を 造 成 し 、 今 日 ま で に 141 社 の 企 業 が 進 出 し て い ま す 。
第5次総合計画で将来都市像として「笑顔がひろがる文化・交
流・共生の都市―ハートオブ九州―」を目指していますが、工業
団地の要望が高く、今後も佐賀県と協議を進めながら新たな産業
団地について検討を進めていくとのことです。
鳥栖市は、企業誘致について雇用の場の拡大、市税(法人市民
税・固定資産税・個人市民税)の増収、使用料の増収(上下水道
使 用 料 )、 人 口 増 加 等 が 見 込 め る 有 効 な 施 策 と 考 え て い ま す 。
鳥 栖 市 は 、 住 み よ さ ラ ン キ ン グ 総 合 評 価 で 780 番 中 7 位 ( 北 本
市 は 493 位 ) と 上 位 に ラ ン ク さ れ て い ま す 。
図表
住みよさランキング比較
住みよさ総合
安心
利便
快適
富裕
住居
北本市
493 位
631 位
676 位
275 位
237 位
404 位
鳥栖市
7位
120 位
47 位
10 位
201 位
572 位
出典 東洋経済新報社「都市データパック 2006 年版」
図表
市民税と固定資産税の比較
北本市
鳥栖市
(単位:億円)
(単位:億円)
50
40
31
40
30
30
20
20
6
10
0
49
50
36
20
19
個人市民税
法人市民税
10
個人市民税
法人市民税
0
固定資産税
固定資産税
出典 両市の提供資料を加工作成
31
4
既存産業の実態
(1)
既存産業の実態
少子高齢社会や圏央道周辺整備等で、周辺地域の動向
を考えた経営が必要となっています。
本市は隣接の鴻巣市、桶川市をはじめ、周辺の市町と一つの生
活圏を形成しています。人の交流も盛んです。
したがって、産業振興ビジョンを策定する場合、本市内のみな
らず周辺市町の情勢も考える必要があります。このため、周辺市
町の産業の現状と今後どの方向へ進もうとしているのかを現地に
出向き、調査を実施しました。
既存の資料から得られるデータと現地でしかつかめないナマの
情報を総合的に調査し、本市の産業振興にとって好機になるもの
や脅威と思われるものについて実態分析を行いました。
産業別の分析結果は次のとおりです。
①
他産業との連携を探る農業の実態
市内農家が生産した農産物の主な販売先は、現在専業、兼業
に関わらず桜国屋と地元スーパーです。桜国屋の年間販売額は
平 成 15年 度 に は 1 億 7 千 万 円 で し た が 、 平 成 18年 度 に は 3 億 円
に達する見込みで、順調に推移しています。また、桜国屋の来
店客のうち半数は市外客であり、近隣エリアに点在する直売所
の中でも高く評価されているといえます。
一方、周辺地域で地場産農産物を販売する直売所には飲食店
が併設されているタイプが多く、いずれも直売所より飲食店の
人気の方が高く、飲食店目当ての来店客が農産物を「ついで買
い」するパターンが多いようです。
地場産農産物を使った料理を提供する飲食店は、全国的にも
人気が高くなっています。本市においても同様の飲食施設を整
備することにより、桜国屋の更なる集客増はもちろん、北本産
農産物のブランド力強化、新たな地域内経済循環の創出へつな
げていくことが可能となります。
北本市は「緑にかこまれた健康な文化都市」を目指している
も の の 、市 民 が 農 と 親 し め る( 公 式 な )市 民 農 園 や 観 光 農 園 が
32
あ り ま せ ん 。 ま た 、 農 業 従事者は年々減少し、遊休農地は確実に
増えています。
北 本 産 野 菜 の 評 価 は 高 い も の の 、新 規 就 農 者 の 育 成 な し に は 市
内 農 業 は 衰 退 の 危 機 を 免 れ ら れ ま せ ん 。そ こ で 、遊 休 地 に つ い て
は体験農園等市民が農に親しめる場として活用することでまず
は 農 地 を 維 持 し 、将 来 的 に は 新 規 就 農 者 の 育 成 の 場 へ と つ な げ て
いく必要があります。
農業
実態調査比較一覧表
周辺地域
北本市
(鴻巣市、桶川市、東松山市、吉見町、川島町、菖蒲町)
主な地元農産物流通
チャネル
・桜国屋
・JAの駅前直売所
・農家の庭先販売
・ 地元大型店地元野菜コーナー
・ 鴻 巣 市 : パ ン ジ ー ハ ウ ス (「 花 き 直
売 所 」、 パ ン 屋 、 う ど ん 店 併 設 )
・桶 川 市:べ に 花 ふ る さ と 館( 直 売 所 、
レストラン併設)
・ 吉 見 町 : 道 の 駅 よ し み( 直 売 所 、喫
茶店、いちご摘み取り体験施設、1
坪ショップ併設)
・ 菖蒲町:JA南彩菖蒲グリーンセンター
(直売所、食堂併設)
観光農園
・鴻巣市:観光いちご農園(数か所)
・ 桶 川 市 : 梨 の 観 光 農 園 ( 数 10か 所 )
・吉見町:観光いちご農園(数か所)
本格的な観光農園はなし
市民農園
(自治体運営)
データ(関東農政局)
・市が公式に運営する市民農
園はなし
・ 鴻 巣 市 :「 こ う の と り 四 季 菜 フ ァ ー
ム 」約 1 万 7,000㎡ 、263区 画 、年 間
利 用 料 1万 5千 円 ~ 2万 5千 円
・ 菖 蒲 町 :「 ふ れ あ い ・ し み ん 農 園 」
約 2万 ㎡ 、195区 画 、年 間 利 用 料 3 万
6千 円
● H17 年 農 業 産 出 額 ( 億 円 )
10.7
● H17年農業産出額上位1.2.3位
野菜・米・果実
● H17年版センサス農業数(うち主
業):381(59)
● H17年 農 業 産 出 額 (億 円 )
鴻 巣 市 : 75.2
桶 川 市 : 14.4
東 松 山 市 : 17.8 吉 見 町 : 21.8
川 島 町 : 26.2
菖 蒲 町 : 35.6
● H17年 農 業 産 出 額 上 位 1.2.3位
鴻巣市:花き・米・野菜
桶川市:野菜・米・果実
東松山市:米・花き・野菜
吉見町:米・野菜・麦類
川島町:米・野菜・麦類
菖蒲町:野菜・米・果実
● H17年 版 センサス農家数(うち主業)
鴻 巣 市:968(179) 桶 川 市:378(96)
東松山市:857(92) 吉見町:887(116)
川島町:1,203(169) 菖蒲町:1,280(196)
33
② 観光との連携をふまえた商業・サービス業の実態
■昼間に人の動きが見られない
商業・サービス業の営業時間は大部分が昼間ですが、昼夜間
人口の差が著しく、商店街に人の動きが見られません。
■卸は大きく伸び、小売は減少
年 間 販 売 額 全 体 の 伸 び ( H16/H14) は 7.1% で す が 、 そ の 内 訳
は 卸 売 業 が 20.0% 、 小 売 業 は △ 19.1% で す 。 卸 売 業 の 場 合 、 な
かでも、機械器具卸売業と家具・建具・じゅう器等卸売業の伸
びが著しくなっています。
■支援の受皿がない
国や県等の支援先は、法人の商業団体が前提となりますが、
本市には中心市街地活性化等の支援先として対象となる団体が
ありません。
■「あきんど市」等の商業ソフト事業が動き出す
等身大の商業活性化策が各地で動き、三軒茶屋通りの商店街
活動を始め、
「 あ き ん ど 市 」・「 個 店 の 経 営 支 援 」の 動 き が 活 発 化
しています。
商業・サービス業
実態調査比較一覧表
周辺地域
北本市
地元購買率
(県 調 査 )
(鴻巣市、桶川市、東松山市、吉見町、川島町、菖蒲町)
平成 12 年 平成 17 年 傾向
66.9%
法人商業団体
なし
商店街組織
(平成 16 年)
9団体
商業統計
(平成 16 年)
※卸売と小
売の合計
商店数
(店)
61.6%
平成 12 年 平成 17 年 傾 向
・ 鴻 巣 市 62.5% 58.6%
・ 桶 川 市 58.0% 53.4%
・ 東松山市 80.0% 77.6%
・ 吉 見 町 65.4% 62.5%
・ 川 島 町 17.6% 19.5%
・ 菖 蒲 町 22.7% 23.2%
・鴻巣市 鴻巣奉仕会商品券(協)
・桶川市 桶川べにばなスタンプ(協)
・東松山市 東松山ぼたん通り商店街(協)
・吉見町 なし
・川島町 なし
・菖蒲町 なし
鴻巣市 13
吉見町 なし
年間販売額
(億円)
商店数
(店)
480(△14.3%) 1,061(7.1%)
34
桶川市 5
川島町 1
東松山市 17
菖蒲町 1
年間販売額
(億円)
鴻巣市 675(△6.5%) 1,761(24.0%)
桶川市 647(△6.4%) 1,223(△13.6%)
東松山市 925(△5.6%) 1,513(△1.0%)
吉見町 135(△1.5%)
186(△1.9%)
川島町 145(△13.2%) 276(△1.8%)
菖蒲町 222(△8.6%)
201(16.4%)
図表
本市の商業の動き
卸 売 (伸 び 率 )
商 店 数 (店 )
小 売 (伸 び 率 )
71(△ 15.5%)
従 業 員 (人 )
634(2.8%)
年間販売額(億円)
488(20.0%)
409(△ 14.1%)
3,659(△ 5.1%)
574(△ 1.9%)
合 計 (伸 び 率 )
480(△ 14.3%)
4,293(△ 4.4%)
1,061(7.1%)
出典
図表
本市の伸びている卸売業種
平 成 14 年
平 成 16 年
伸び率
事業所
(社)
年間販売額
(億円)
事業所
(社)
年間販売額
(億円)
事業所
年間販売額
機械器具卸売業
32
119
24
150
△ 25%
26.1%
家具・建具・じゅ
う器卸売業
1
×
3
34
300%
出典
③
商業統計
―
商業統計
雇用と税収の拡充をめざした工業の実態
市内の4社にヒアリング調査を実施。その要旨は次のとおり
で す 。 今 回 は 、 20 社 近 く に イ ン タ ビ ュ ー を 申 し 込 み 、 そ の う ち
了解のとれた4社で現地調査を行いました。調査に協力いただ
いた企業は、いずれも本市の工業をしっかりと支えている優良
企業です。これらは企業のナマの声ですので、雇用と税収の拡
充をめざして企業誘致を図っていくときに大変参考になるもの
ばかりです。
■北本へ来たのは、土地が安かったから
まず本市へ来た理由は「土地が安い」と「東京に比較的近か
った」が主な理由。
■「従業員が家庭を持ち、遠くへ移転が出来ないから」が本市
にとどまっている主な理由
インタビューに対応した企業は、規模にかかわりなく、独自
性のある企業ばかりです。それ故に、従業員は単なる労働者で
はなく、高い技術を持った人達なので、移転先で代わりはすぐ
に見つけられないとのこと。しかし、工場が手狭になったり、
国 道 17 号 に 出 る ま で の ア ク セ ス が 悪 化 し た り す れ ば 、周 辺 の 工
業団地へ移転したい意向があります。
■市内の他の工場は何を作っているのかわからない
35
地 域 と の つ な が り が あ ま り な い 。商 工 会 に 入 っ て い て も 、部 会
や賀詞交換会等では挨拶をする程度。
「近所の工場でさえも何を
作っているのかわからない」という声を多くの企業でも聞くこ
とができました。
■ 12 ト ン 車 が ス ム ー ズ に 左 折 で き る 道 路 が 少 な い
多くの企業で、資材の搬入や製品の出荷は、運送会社にほと
んど委託しています。
運送会社の大型トラックが支障なく、往来できる場所を探し
ている企業が潜在的に多いようです。
工業
実態調査比較一覧表
北本市と周辺地域(鴻巣市・桶川市・東松山市・吉見町・川島町・菖蒲町)比較
工業団地
工場基盤の整備状況
・北本市:なし
・ 鴻 巣 市 : 川 里 工 業 団 地 ( 22 社 )
・ 桶 川 市 : 桶 川 東 部 工 業 団 地 ( 25 社 )
・ 東松山市:東 松 山 工 業 団 地 ( 108 社 )
・ 吉 見 町 : 長 谷 ( な が や つ ) 工 業 団 地 ( 10 社 )
・ 菖 蒲 町 : 久 喜 菖 蒲 工 業 団 地 ( 90 社 )
・ 川 島 町 : 川 島 工 業 団 地 ( 12 社 )
<
>
・菖蒲町:菖蒲北部工業団地(造成中)
工業製品出荷額、事業所従業員数の推移
(工業統計 平成 年速報版)
※従業員4人以上のデータ
17
工業製品出荷額
北本市
892 億 円 (△ 3.9%)
事業所数
従業員数
92 社 (△ 5.2%)
3,046 人 (△ 7.2%)
鴻巣市
2,683 億 円 (△ 0.1%) 233 社 (△ 1.7%)
8,639 人 (△ 1.8%)
桶川市
1,383 億 円 (10.8%)
135 社 (6.3%)
4,910 人 (9.0%)
181 社 (1.1%)
9,544 人 (6.2%)
東松山市 2,630 億 円 (6.1%)
吉見町
1,518 億 円 (9.5%)
川島町
883 億 円 (1.4%)
菖蒲町
965 億 円 (0.2%)
36
73 社 (1.4%)
103 社 (0.0%)
73 社 (12.3%)
3,575 人 (4.5%)
3,451 人 (0.9%)
2,638 人 (△ 1.7%)
④
交流産業としての観光の実態
■周辺市町にはない「緑のトラスト保全地」
「さいたま緑のトラスト保全地」は現在8号地まであります。
・1号地:見沼田圃(たんぼ)周辺斜面林(さいたま市)
・2号地:狭山丘陵雑魚入(ざこいり)樹林地(所沢市)
・3号地:武蔵嵐山渓谷周辺樹林地(嵐山町)
・4号地:飯能河原周辺河岸緑地(飯能市)
・5号地:山崎山の雑木林(宮代町)
・6号地:加治丘陵・唐沢流域樹林地(入間市)
・7号地:小川原家(おがわはらけ)屋敷林(さいたま市)
・8号地:高尾宮岡の景観地(北本市)
8 号 地 で あ る「 高 尾 宮 岡 の 景 観 地 」は 、複 雑 な 地 形・谷 津( や
つ)と斜面林、湧水等の貴重な自然があり、里山の景観が良く
残っています。また周辺の遺跡からは、縄文時代の土偶や耳飾
りなどが出土し、歴史的にも意義のある地域です。これは他の
トラスト地にはない特徴です。
周 辺 市 町 の 大 き な イ ベ ン ト は 、桶 川 市 の「 祇 園 祭 り 」
( 9 万 人 )、
「 べ に 花 ま つ り 」( 6 万 人 )、 鴻 巣 市 の 「 お お と り ま つ り 」、「 な
つ ま つ り 」( い ず れ も 5 万 人 規 模 )、 そ し て 東 松 山 市 の 「 日 本 ス
リ ー デ ー マ ー チ 」( 参 加 者 8 万 人 ) と な っ て い ま す 。
本 市 の イ ベ ン ト で あ る「 北 本 ま つ り 」
( 7 万 人 )で は 、ね ぷ た
やよさこいソーランが実施されています。
37
観光
実態調査比較一覧表
周辺地域
北本市
(鴻巣市、桶川市、東松山市、吉見町、川島町、菖蒲町)
・鴻巣市:雛人形と花
・桶川市:
「べに花の町 桶川」
・東松山市:
「歩けの町 東松山」
・吉見町:
「美しい緑と歴史の回廊“ふる
さと吉見”」
・菖蒲町:ラベンダーの色付く町「しょう
ぶ」
まつり・イベント
北本まつり(宵まつり)
(ねぷたまつ
り、よさこいソーランなど)(7万人)
・さくらまつり
・きくまつり
・中山道サマーフェスタ
・鴻巣市:800 万本のコスモス畑に広がる
パノラマ風景「コスモスフェスティバ
ル」
(1.5 万人)
、中山道で行われる「お
おとりまつり」
(5 万人)
、
「なつまつり」
(5.1 万人)「鴻巣びっくりひな祭り」
(2/6~3/4 7.7 万人)など
・桶川市:
「べに花まつり」
(6 万人)
「祇園
祭」
(9 万人)
「市民まつり」
(3 万人)
・東松山市:ウォーキング大会「日本スリ
ーデーマーチ」
(参加者8万人「参加者」
)
・菖蒲町:町の花あやめとラベンダーのイ
ベント「ブルーフェスティバル」
・石戸蒲ザクラ
・北本自然観察公園
・高尾さくら公園
・鴻巣市:東日本最大級の花き卸売市場「フ
ラワーセンター」
、
江戸時代より約400 年、
雛人形の製造問屋、吉見屋人形店の蔵を
そのまま使用した「雛屋歴史資料館」
・桶川市:
「べに花ふるさと館」
、普門寺の
しだれ桜、桶川歴史民族資料館
・東松山市:関東有数のぼたん園「東松山
ぼたん園」
・吉見町:
「吉見百穴」
、
「安楽寺三重塔」
みどころ
(観光資源)
観光テーマ
・サクラと範頼(のりより)伝説の
まち感動桜国きたもと
その他
・高尾宮岡の景観地(緑のトラスト ・鴻巣市:JR 北鴻巣駅前の赤見台近隣公園
から、武蔵水路沿い「さきたま風土記の
8号)
丘」
(さきたま緑道)
・みやげ物は範頼そば、とまと大福
・桶川市:約 10.5 ヘクタールの「城山公
など。10 月に「北本そばまつり」
園」
、べに花摘み取り園、H17 の 入込観光
もある。
客数 105 万人
・入込観光客数:現状 68 万人→H21 ・東松山市:コアラが見られる「こども動
年度 81 万 6 千人目標
物自然公園」
・川島町:四方を囲む河川、沼や貯水池、
河川敷等水に係わる自然
38
⑤ 新産業としての情報産業の実態
■ 北 本 に 立 地 し た 理 由 は 、「 た ま た ま 」
今回ビジョン策定に際して5社にヒアリング調査を実施しま
した。いずれの企業でも「市内への立地は特に必要性があった
わけではない」という結果が得られました。小規模企業者が中
心であるため、事業主が市内に居住していることから、地元を
よ く 知 っ て い る と い う こ と が 主 な 理 由 の よ う で す 。し た が っ
て企業を本市へ誘致することは有意義であると考えられます。
■ 主 な 営 業 先 は 周 辺 市 内 を 含 む 半 径 40~ 50km
駅周辺に立地している企業でも、基本的に営業先には車で回
っており、高崎線を中心にさいたま市、熊谷市、旧吹上町、上
尾市など、車で1時間程度のところが主な営業先となっていま
す。特に、情報産業は企業を顧客としており、市内のみでは営
業先が足りず、必然的に営業範囲が広がっている現状が見てと
れます。
■市内での企業間の交流が少ない
情報産業はコンサルティング的要素が高いことから、客先か
らさまざまな相談を受けることが多くなります。
「こういう仕事
をしてくれる企業を知らないか」という相談を受けることもあ
りますが、市内の企業との交流があまり多くないため、商工会
等に相談しても有効な回答を得られないことが多いようです。
市内のみに限ったことではありませんが、企業の持つ技術・設
備の棚卸、企業間交流の形成・活性化が必要です。
39
情報産業
実態調査比較一覧表
周辺地域
北本市
注力して いる産業
インキュベー
ション施設
デ ー タ( 情 報 関
係 事 業 所 数( 従
業員数)
※H 事業所・企業
統計 調 査
16
(鴻巣市、桶川市、東松山市、吉見町、川島町、菖蒲町)
・企業誘致促進条例
・桶川市:地域創業助成金((社)埼玉県雇
製造業、ソフトウエア業、
用開発協会)において、市が重点分野と
情報処理・提供サービス
して選択している産業は、「食料品製造
業
業」
、
「飲食料品小売業」
、
「その他小売業」
・東松山市:先端技術系産業や研究開発施
設等の誘致に努め、地域経済の活性化を
図る。
・吉見町:吉見町商工会工業部会「ビジネ
スパートナーガイド」
(取引あっせん)
・北本市商工会「SOHOサ
ロン」
01 年に北本駅東口ロータ
リー前に開設
利用者登録受付中(H17 年
5 月 6 日から)月額 1,200 円
開設時間:午前10時~午
後5時まで
・周辺地域にインキュベーション施設に該
当する施設は開設されていない。
5 社 ( 27 人 )
・ 鴻 巣 市 : 12 社 ( 63 人 )
・ 桶 川 市 : 14 社 ( 120 人 )
・ 東 松 山 市 : 19 社 ( 190 人 )
・吉見町 :なし
・川島町 :1 社(2 人)
・ 菖 蒲 町 : 1 社 ( 10 人 )
40
Ⅲ
ビジョン編
基本方針とあるべき姿
基本方針
あるべき姿
振 興 策
農を起点とした産業循環を
生み出すしくみ
定年対象者の農業参入の促進
地場産野菜を使う料理を提供す
るレストランの設置
巨大商業施設との棲み分け
の商業地
中心市街地への集客施設の整備
と経営・商業活動への支援
生産・加工・販売に一貫性を持っ
た地産地消への支援
北本らしさの地域産業の形成
産業循環で自 立都市実現!
地域ブランド化の育成
改正まちづくりの三法に対応し
た中心市街地の活性化の推進
自立都市の財政基盤と就労
の場を担う工業
事業所へのソフト面での支援
緑をはじめ地元の資源を生
かした都市型観光の交流
リピーターを確保できる自然、体
験型観光の仕掛けづくり
企業誘致エリアの整備の推進
観光施設、駅周辺への物産・飲食
施設の集積への誘導
ロケーションサービスへの支援
収益性の高い優良企業の集積
インキュベーション施設の活用
新興市場への上場支援
女性・シニアの企業・雇用の促進
41
1
農・商・工業の連携による産業振興
(1)
総合振興計画で求める総合的な産業の振興
産業循環で自立都市実現!
第四次北本市総合振興計画の基本構想において「業」を耕す活
力のまちづくりとして、既存の農業・商業・工業の振興と観光の
育成並びに新たな産業の育成を導くための産業振興ビジョンを明
確にするとうたっています。
これらの複合的な展開を促進し、個性のある地域産業を形成す
るために、
「 産 業 循 環 で 自 立 都 市 の 実 現 」を 産 業 振 興 ビ ジ ョ ン の 基
本的な方向とします。
図表
あるべき姿の産業間の経営資源循環図
原料
供給
農業
マーケット
情報
工業
原料
供給
エンドユーザー
情報
製品
供給
42
エンドユーザー
情報
商業
(2)
産業間の連携
北本らしさの地域産業の形成
農業・商業・工業及び観光等の各産業間の連携を図ることによ
って、北本ブランドの推進を図っていきます。
図表
産業間の複合的な展開図
農業
観光
観光農園・市民農園
直売所
地産地消レストラ
ン
特産品
研究・開発
北本
ブランド
工場見学
体験工房
土産品店
特産品
製造・販売
商業
工業
43
2
(1)
商業・サービス業と工業及び観光と連携した農業
現状
都市向けの一般的な野菜が生産の中心。生産量が周辺
地域に比べて少ないが、直売所の人気は高い。
市内で出荷額が多い農作物は、米、トマト、キュウリです。
本 市 の 平 成 17 年 度 農 業 産 出 額 は 10 億 7 千 万 円 で 、周 辺 地 域 の
中でその産出額は低いものとなっています。
ただし、市内で生産された野菜は、市場経由で東京圏に出
荷されるよりも、専業農家が生産した野菜も含めて農産物直
売 所 「 桜 国 屋 」 や 北 本 駅 東 口 近 く の JA 直 売 所 、 地 元 ス ー パ ー
の産直コーナーに出荷されるケースが圧倒的に多い状況です。
市民が北本産野菜を入手できるルートはある程度確立され、
地産地消の基本的な仕組みは確立されている状況と言えます。
図表
平 成 17 年 度 農 業 産 出 額
農業産出額
(単 位:千 万 円 )
北本市
鴻巣市
桶川市
東松山市
吉見町
菖蒲町
川島町
107
752
144
178
218
356
362
出典 関東農政局 平成 18 年度農林水産統計調査
平 成 15 年 5 月 3 日 、地 元 で 生 産 さ れ た 新 鮮 な 野 菜 を 販 売 す る
農 産 物 直 売 所「 桜 国 屋 」が 北 本 市 深 井 7 丁 目 に オ ー プ ン し ま し
た。
桜 国 屋 は 、 オ ー プ ン 以 来 順 調 に 売 り 上 げ を 伸 ば し 、 平 成 18
年 度 の 年 間 販 売 額 は 約 3 .3 億 円 を 見 込 ん で い ま す 。 ま た 、 北
本 駅 東 口 付 近 に 位 置 す る JA 直 売 所 も 年 商 が 約 1 億 円 と 農 産 物
直 売 所 は ど ち ら も 非 常 に 好 調 で す 。直 売 所 の 好 調 ぶ り は 、地 元
において新鮮な北本産野菜のニーズが高いことの表れと言え
ます。
44
図表
桜国屋売上高推移
( 単 位:千 万 円 )
年度
平 成 15 年 度
平 成 16 年 度
平 成 17 年 度
平 成 18 年 度
販売金額
17
24
28
33(見込み)
出典 北本市市民経済部産業振興課調査
(2)
課題
産出額の少ない農業を産業としていかに街の活力につ
なげていくか、ということが大きな課題。
北本市の農業産出額は決して多くない上に年々減少していま
す。
こうした状況下で、農業という産業を街の発展に活かすため
には、農業と商業・サービス業・工業との連携が不可欠です。
農を起点にした産業循環を生み出すことにより、1次産品を直
接消費者に販売する場合に比べて何倍もの経済効果が地域内に
生まれるからです。
図表
北本市の農業産出額の 3 ヵ年推移
農業生産額
( 単 位:千 万 円 )
平 成 15 年
平 成 16 年
平 成 17 年
112
108
107
出典 関東農政局平成 18 年度農林水産統計調査
◆ 参考:静岡県富士宮市
~ 地 元 産 キ ャ ベ ツ や 麺 を 使 用 し た や き そ ば を「 富 士 宮 や き そ
ば」と定義づけ、やきそばにより地域経済活性化を実現
キャベツ
平成 13-14 年の増加数
平成 13-14 年の売上増
使 用 量 : 253,000 ㎏
消 費 金 額 : 50,600 千 円
製麺業(2社計)
294 万 5 千 食
売 上 : 263,000 千 円
やきそば店販売数
55 万 4 千 食
売 上 : 277,000 千 円
一 般 小 売・土 産 物
239 万 1 千 食
消 費 金 額 : 287,000 千 円
出典 富士宮やきそば学会資料
45
(3)
あるべき姿と振興策
《あるべき姿》
農を起点とした産業循環を生み出すしくみ
(振興策)1:定年退職者の農業参入の促進
2:地場産野菜を使う料理を提供するレストラン
の設置
3:地域ブランド化の育成
①
定年退職者の農業参入の促進
近年は、食の安全、安心への関心の高まりや、全国的に都市
住民が田舎暮らしへ憧れを持ち、
「 農 あ る 生 活 」に 関 心 を 持 つ 層
が増えています。こうした人たちへ「農」との関わりを持てる
場を提供することに対するニーズは年々高まっています。
一般市民が農業を身近に感じる機会のひとつに観光農園があ
ります。しかし、観光農園を展開する場合には、対象品目は果
樹等に限定され、観光客を受け入れるために大規模に農園を展
開すること、また観光農園向きの品種(高級品種ではなく、廉
価でもぎ取りやすい品種等)であることも必要です。そして、
こうした条件が揃う農園は、現在のところ市内には残念ながら
ほとんど見当たりません。
一方、本市では、最近定年退職者による新規就農がわずかな
がら増えています。実は、こうした元気な定年退職者は、今後
農業の新たな担い手となる可能性があります。本市では、今後
ますます増えていく定年退職者の新たな活躍の場として、農業
が選択されるようなしくみの構築も必要と思われます。
もちろん、新たな活躍の場は、ボランティアで農家の手伝い
をする「援農」ではありません。援農に頼るような農業には、
将来的な発展は見込めないからです。本市の農業を産業として
維持・発展させるには、元気な定年退職者が新しい労働力とし
て農業に流入させることが必要です。
もちろん、これまで農業を全くやったことのない人が、農家
の求めるレベルの作業をすぐにこなすことは難しく、まずは農
業者が彼らに農作業のやり方を教えることが必要です。
とはいえ、農家にとっては素人に農作業のやり方を教えるの
46
は 、そ れ だ け で 一 苦 労 で す 。し た が っ て 、本 気 で 農 業 を や り た
い定年退職者、あるいは定年退職後、農作業のアルバイトをし
ながら収入を得たいと考えている定年退職者向けに、有料で農
作業のノウハウを教える教室を開催し、人材を育成することが
必要です。
教室は、農業者自身が自らのノウハウを教え、そこで学んだ
人材をパート・アルバイト等として将来活用していく、という
のが基本的な仕組みです。
「 参 加 者 が 対 価 を 支 払 っ て 、ノ ウ ハ ウ
を学ぶ」スタイルにすることで、教室で教えることが農業者の
新たな収入源になるだけでなく、それだけ意識の高い参加者が
集まるようになり、教室運営もスムーズとなります。教室は、
将来的には新規就農者を輩出するレベルに発展させることを目
標にします。
農業者自身が自らのノウハウを人に教えて人材を育てること
により、現在後継者がいない農業者でも農業経営を拡大させる
ことは可能です。既存農業者の規模を拡大させていくこと、こ
れが本市の農業の発展には必要不可欠です。そのためには、認
定農業者の数や後継者をやみくもに求めるのではなく、地元の
特性を活かしながら拡大の方向性を考えていくことを目指しま
す。
②
地場産野菜を使った料理を提供するレストランの設置
近年は「食」に対してこだわりを持つ人が増えています。
か つ て は「 ホ ン モ ノ の 食 」
「 こ だ わ り の 食 」を 追 及 す る「 グ ル
メ 」は 、一 部 の 富 裕 層 の み の 楽 し み で し た が 、近 年 は「 グ ル メ 」
を楽しむ市民層の幅が格段に広がり、
「 お い し い 食 」を 味 わ う た
めに遠出をいとわない人たちが増えてきています。
バブル期は、高級食材や珍しい食材を使ったレストランがも
てはやされていましたが、今人気が高いのは、安全で新鮮な地
場産野菜を使ったレストランで、子供連れのファミリーから若
いカップル、老夫婦まで、幅広い層に支持されています。これ
らの状況から、地場産野菜のレストランの設置を提案します。
<事例1> 自家菜園付きレストランで、都会から集客
千葉県佐倉市の郊外にあるイタリアンレストラン「カステ
47
ッ ロ 」 は 敷 地 面 積 600 坪 、 一 軒 屋 タ イ プ の レ ス ト ラ ン で 、 隣
接した自家菜園で野菜を育てています。もちろん、自家菜園
で育った野菜は、料理にふんだんに使われます。
カ ス テ ッ ロ は 、お い し い の は も ち ろ ん で す が 、
「自家菜園で
育てた野菜を使うイタリア料理」が強力な店の個性となり、
【カステッロ エントランスと駐 車 場 】
↑平日の昼間でもランチタイムの駐車場はほぼ満車
【メニューブック】
【自 家 菜 園 】
↑道路を隔てた自家菜園
で は 、ハ ー ブ 類 、ナ ス 、菜
花、下仁田ネギ等を栽培
【レストラン内 から見 える自 家 菜 園 】
↑自家製トマトで作ったドラ
イトマトやハーブを使った前
菜 、自 家 製 の ナ ス 、ト マ ト を 使
ったオレキエッテ等を提供
レストラン内からハー
ブを作る菜園が見渡せ
る
→
48
東 京 か ら 40 ㎞ ほ ど 離 れ た 場 所 に あ る に も か か わ ら ず 、 首 都
圏から大勢のお客を集客し、週末は予約なしでは入れないほ
どの人気を博しています。
都内にはおいしいイタリアンレストランが数え切れないほ
どあります。しかし、東京の人がわざわざ時間を割いて同レ
ストランに足を運ぶのは、
「 一 軒 屋 で 自 家 菜 園 付 き 」と い う 都
心部のレストランにはない魅力を感じとっているからにほか
なりません。
本 市 も 東 京 か ら 40 ㎞ 圏 内 に 位 置 す る 地 域 で す 。 東 京 と の 距
離の近さを活かして、東京から集客できる個性ある飲食店の
設置を誘導します。
<事例2>
街中に地場産野菜を使うレストランを設置して、
地元住民のオアシスに
兵 庫 県 丹 波 市 柏 原 町 で は 、中 心 市 街 地 活 性 化 の た め 、TMO
が町の中心部に地場産野菜をふんだんに使用したイタリア料
理店を運営しています。
店舗は、商店街の中にあった古い呉服屋を改造した古民家
を 使 用 し て い ま す 。こ の 和 洋 の ミ ス マ ッ チ が“ お し ゃ れ ”で 、
地元丹波産の食材をふんだんに使用した料理は手軽な価格で
おいしいと評判です。ランチタイムは平日でも満席になる日
が多く、ちょっとした時に地元住民が集まれる場所として人
気スポットとなっています。
【イタリアンレストラン オルモ 外 観 】
49
【 平 日 14 時 頃 の 店 内 】
③
地域ブランド化の育成
地元産野菜をブランド化する、いわゆる「地域ブランド化」
が全国各地で取り組まれています。
農産物の地域ブランド化に成功しているケースは、市場で圧
倒的なシェアを占有することで知名度を高めること(北海道産
の じ ゃ が い も 、山 形 の ラ・フ ラ ン ス 等 )、品 質 の 良 さ と 希 少 価 値
を P R す る こ と( 田 子 の ニ ン ニ ク 、丹 波 篠 山 の 黒 豆 等 )、在 来 種
の野菜を復活させてブランド化すること(山形のだだ茶豆、京
野 菜 等 )、加 工 特 産 品 を 作 る こ と( 高 知 県 馬 路 村 の ゆ ず 加 工 品 等 )
です。
本 市 で 生 産 さ れ る 野 菜 は 、残 念 な が ら 量 は 確 保 で き ず 、ま た 、
希少価値が高い野菜というより、都市住民が日頃食べ慣れて広
く流通している野菜がほとんどです。こうした中で、北本の農
業を市内外に強くPRするためには、地元住民に新鮮な野菜を
提供する一方で、特徴ある販売方法で商品を提供するか、ある
いは特徴ある加工品を提供することで、周辺地域の「生産量」
に圧倒されずに存在感を示すことが必要です。
本市では現在、そば、トマトに力を入れています。米の転作
として最近そば生産を始めた本市では、名物として売り出すだ
けのストーリーを持っていません。
「 そ ば 」を 地 域 名 物 と し て 売
っていくため、そば打ち体験、そば栽培体験等の体験型商品と
合わせたパッケージ開発を推し進めています。
50
ま た「 ト マ ト 」は 、日 本 で 栽 培 研 究 が 最 も 進 ん で い る 野 菜 の
ひとつです。大玉、中玉、ミニトマト、黄色いトマト、黒いト
マト、緑色のトマト等品種が多様な上、栽培方法の工夫次第で
味に特徴を出しやすく、評価の高いトマトは既にブランドが形
成され高値で流通しています。ですから、これから北本市産の
トマトをブランド化するには、たとえば東京大学澤ゼミの皆さ
ん か ら 提 案 の あ っ た「 黄 色 い ト マ ト 」や「 シ シ リ ア ン ル ー ジ ュ 」
等、珍しい品種を農家が連携し、集中して生産・出荷するか、
独創的な加工・販売方法で他との差別化を図っていくことを支
援します。
<事例3>
兵 庫 県 豊 岡 市 出 石 (い ず し )町 の「 出 石 皿 そ ば に よ る
街おこし」
兵 庫 県 出 石 町 は 、「 皿 そ ば 」 に よ る 街 お こ し を し て 有 名 に な
った地域です。
出石皿そばの「そば」は、城主仙石氏が信州上田から入城
した時にそば職人を連れてきたことにルーツがあります。出
石皿そばの「皿」は、出石藩が陶器の産業振興に努め、肥前
有田から陶芸職人を招へいして始めたことに由来する等、出
石町には古くから「皿そば」という独特のスタイルのそば文
化 が あ っ た の で す が 、昭 和 40 年 に そ ば 店 は 町 内 に た っ た 2 店
舗 し か あ り ま せ ん で し た 。し か も こ の 2 店 は 11 月 に 採 れ た 新
そばを晩秋から冬にかけて提供する程度の季節限定の営業だ
ったのです。
昭 和 40 年 代 当 時 、出 石 町 の 地 場 産 業 で あ っ た ち り め ん 産 業
やかばん製造業が衰退し、町ではそれらの代わりになる新産
業を模索していました。その中で、町は「観光」に着目、古
い町並みと独特の「出石そば」を観光の目玉にすべく、町が
一丸となって街づくりに取り組んだのです。
当時、町には2店しかそば店がなかったので、観光協会が
自らそば店を経営し、団体客を率先して受け入れることで出
石町に観光客を流入させました。その結果、観光協会が経営
するそば店は観光客の長蛇の列が並ぶようになり、その様子
を見た地元住民は「そば屋は儲かる」と考え次々に転業、平
成 15 年 に は 町 内 に 49 店 舗 も の そ ば 店 が 集 積 す る ま で に な っ
た の で す 。 現 在 、 古 い 町 並 み と そ ば を 楽 し む た め に 年 間 100
51
万人の観光客が出石町を訪れています。
【出 石 の皿 そば(5皿 で 1 人 前 )】
3 人で食べると、すぐに
右のような状態に
→
<事例4> トマト専門店
トマトの売り方として個性的な取り組みを行っているのが
南青山に店舗を構える「セレブ・デ・トマト」です。
この店舗は「トマト専門店」です。全国各地のおいしいト
マト、トマトジュース等トマト加工品を取り寄せて販売する
他、トマトをたっぷり使った食事、スィーツを提供するレス
トランを運営しています。
52
3
観光と連携した魅力のある商業
(1)
現状
小売業は、事業所数、年間商品販売額、従業者数とも前回
( 平 成 14 年 ) と 比 較 し て 減 少 し て い ま す 。
地元での買物の割合も減少しています。
地元商業の振興を図っても、大型店が進出してきても、本市の
小売商業関係の指標に明るさが見られません。
小売商業は、売り手と買い手で成り立ちますが、売り手の数字
はマイナス成長です。買い手の数字も地元で買う割合は落ちてい
ます。
図表
北本市小売業の推移
平 成 14 年
事業所数
年間商品販売額
従業者数
平 成 16 年
増減
476 店
406 店
△ 14.1%
585 億 円
574 億 円
△ 1.9%
3872 人
3659 人
△ 5.5%
出典 商業統計
図表
北本市消費動向
地元吸引率の推移
平成 12 年
平 成 17 年
増減
商品総合
66.9
61.6
△ 5.3 ポイント
最 寄 品 (食料・日用品など)
94.0
92.9
△ 1.1 ポイント
買 回 品 (衣料・身の回り品など)
56.0
50.0
△ 6.0 ポイント
出典 埼玉県「広域消費動向調査」
53
(2)
課題
商業地では人が集まるしくみを、店舗では店の中に客
が入るしくみを構築することが最大の課題です。
東京に隣接の埼玉県の各市は、本市を含めて、昼間は市外の勤
めや学校等へ出掛ける割合が高いところです。
しかし、方法によっては、本庄市や八潮市のように昼夜間人口
比 を ほ ぼ 100% に す る こ と は 可 能 で す 。
また、交流人口を増やす方法で、買い手となる人口を増やすこ
ともこれからの課題となります。
図表
本市の昼夜間人口比率の推移
平成 12 年順位
(780 市 )
平成 7 年
平成 12 年
72.34%
75.83%
766 位
3.49 ポイント
本庄市
101.60%
101.30%
197 位
0.24 ポイント
八潮市
97.27%
99.64%
280 位
2.37 ポイント
熊谷市
101.98%
99.57%
285 位
△ 2.41 ポイント
戸田市
101.20%
99.40%
295 位
△ 1.80 ポイント
84.85%
86.40%
本市
県
増減
1.55 ポイント
出典
国勢調査
国県等の行政が支援するためにはその受皿となるものがなけれ
ば、支援をすることができません。
つ ま り 行 政 の 支 援 策 は 、法 人 等 の 商 業 団 体 が 前 提 と な り ま す が 、
本市には該当する団体がありません。
図表
近隣の商業法人団体
市
名
商業法人団体
鴻 巣 市
鴻巣奉仕会商品券協同組合
桶 川 市
桶川べにばなスタンプ協同組合
東松山市
東松山ぼたん通り商店街商業協同組合
54
(3)
あるべき姿と振興策
《あるべき姿》
巨大商業施設との棲み分けの商業地
( 振 興 策 )1 : 中 心 市 街 地 に は 人 が 集 ま る 施 設 の 整 備 を 目
指 し 、既 存 事 業 者 に は 個 店 の 経 営 支 援 と 集
団での商業活動の支援を目指します。
小売商店は、売り手と買い手があって、はじめて事業が動きま
す。買い手になる人を増やすために、集客施設の整備を図る必要
があります。
具体的な施設として、次の施設が考えられます。
農産物直売所
特産品販売所
地産地消のレストラン
高齢社会に対応したメディカルモール
起業者向けのインキュベーション施設
都市の応接機能を有するホテル
など
既存事業者向けの支援策として、県の小売商業等経営革新専門
家派遣事業のような個店の経営支援を目指します。これは県の調
査からも北本市民が商店街に求めているもので「個別店舗の魅力
向上」が最も高いことが裏付けられています。
図表
北本市民が求める商店街の姿
項
目
構成比
1位
個別店舗の魅力の向上
38.0%
2位
駐車場・駐輪場の整備
31.2%
3位
大型商業施設の設置
18.5%
4位
スタンプ・カードサービスの実施
16.1%
5位
催事・イベントなどの実施
9.8%
6位
生活に密着した地域情報の提供
9.3%
埼玉県 広域消費動向調査(平成 17 年)
55
次に「あきんど市」や三軒茶屋通りなどの商店街活動等に代
表される商業ソフト事業の展開を引き続き推進していきます。
(振興策)2:地元で採れた食材を地元で加工し、地元の店
舗で販売するように支援します
:地 元 で 採 れ た 食 材 を 地 元 の レ ス ト ラ ン で 提
供するように支援します
本 市 の 周 辺 地 域 に は 、巨 大 商 業 施 設 の 出 店 計 画 が 目 白 押 し
で す 。仕 入 れ 商 品 で は 、規 模 の 大 き い 方 へ お 客 さ ん は 流 れ て
し ま い ま す 。既 存 商 業 地 も 新 駅 予 定 地 周 辺 で も 、そ こ に し か
ないオンリーワンショップが大型店との棲み分けができる
店 と な り ま す 。具 体 的 に は 地 元 の 食 材 を 地 元 で 加 工 し 、地 元
店 舗 で 販 売 す る よ う に 支 援 し ま す 。ま た 、地 元 で 採 れ た 食 材
を地元のレストランで提供するように支援もします。
<事例5>
地元産野菜を活用したレストラン
自然薯の館(宮城県栗原市)
地元の特産品である自然薯を使ったメニューを
楽しめるお食事処と物産館
年間売上1億2千万円
56
( 振 興 策 )3 : 改 正 ま ち づ く り 三 法 に 対 応 し た 中 心 市 街 地
活性化の推進を図ります。
改正まちづくり三法のうち、改正中心市街地活性化法(以下、
中活法)によるスキームが変わりました。
国の支援方法は認定した中心市街地活性化基本計画(以下、基
本計画)に掲載の事業を実施する場合に支援をするという「選択
と集中」方式になりました。
したがって基本計画について作成方法も内容も変わりました。
策定は市町村で行うことは従来どおりですが、認定は市町村長に
代わって内閣総理大臣が行うことになりました。
そして、基本計画の中に数値目標を盛り込むことが条件となり
ました。具体的には、居住人口、歩行者通行量、事業所数、従業
者数、年間小売販売額、空き店舗数等についておおむね5年以内
を目安に数値目標を設定しなければならなくなりました。
また市町村で基本計画を作成するときは、中心市街地活性化協
議 会( 以 下 、協 議 会 )の 意 見 を 聴 く こ と に な り 、そ の 協 議 会 に は 、
商工会・商工会議所といった商業系の団体と中心市街地整備推進
機構、まちづくり会社といった建築系の団体がそれぞれ参画して
いることが必須条件となっています。
その他に、商業者、地権者、教育事業者、医療従事者、関係行
政機関(市町村)等が構成員となることとなっています。
なお、認定申請の際には、基本計画の内容だけを判断するので
は な く 、総 合 振 興 計 画 、都 市 マ ス タ ー プ ラ ン 、市 長 選 挙 時 の 公 約 、
マニフェスト等と整合性が取られていることが必要となりました。
本市では、中心市街地活性化を推進してきましたが、今回の中
活法に対応した活性化策を商工会をはじめ、地域の関係団体と協
議を重ねながら引き続き推進していきます。
57
図表
中心市街地活性化のスキーム新旧比較
基本計画
市街地の
商業等の活性化
整備改善
(旧 )
TMO構想
TMO計画
実
施
認
定
基
本
計
画
市街地の
都市福利
まちなか
商業の
整備改善
施設の整備
居住の推進
活性化
(新 )
認定特定民
間事業計画
実
58
施
図表
中心市街地活性化の流れ図
中心市街地活性化本部
(本部長
内閣総理大臣)
閣議決定
申請
基本方針
認定
指針
市町村
作成
基本計画
送付
意見
中心市街地活性化協議会
(商工会・商工会議所・都市整備の公的機関・関係団体・市町村など)
送付
事業実施
作成
協議(市町村経
申請
認定特定民間中心市街地
活性化事業計画
申請
認定
主務大臣等
59
申請
支援
支援
4
都市経営の財政基盤としての工業
(1)
現状
工 業 製 品 出 荷 額 は 、 892 億 円 (平 成 17 年 速 報 )。
これは周辺の6市町と比較して7番中6位の位置。
当市を取り囲む鴻巣市、桶川市、東松山市、吉見町、川島町、
菖 蒲 町 に は い ず れ も 工 業 団 地 が あ り ま す が 、当 市 に は あ り ま せ ん 。
県も企業誘致を図るために産業団地の整備を再開した現在、当
市も工業基盤の整備として、工業団地を検討する段階にきていま
す。
本 市 の 工 業 は 平 成 15 年 と 比 較 し て も 工 業 製 品 出 荷 額 の み な ら
ず事業所数及び従業員数も減少しています。
<図表>7市町の工業製品出荷額
(億円)
3000
2500
2000
1500
1000
500
菖蒲町
川島町
吉見町
東松山
市
桶川市
鴻巣市
(2)
北本市
0
課題
横と縦のつながりを図ることが、産業間のネットワー
クや新連携には不可欠です。
当市の工業において何が問題なのか、これを探るために事業所
へ訪問調査を実施。返ってきた答えをまとめた結果、課題は次の
とおりです。
60
⑶
◆
横のコミュニケーション不足
訪問調査をして共通に返ってきた言葉は、
「地元の業界同
士のつきあいがない」ということです。QCサークルはも
とより、今盛んに行われている5S(整理・整頓・清掃・
清潔・躾)のサークルといった工業経営者が興味を持つよ
うなサークル活動がないので、横の交流は図られていない
ようです。
◆
縦のコミュニケーション不足
本市の産業に大きく影響を与えることが予想される圏央
道IC周辺整備に対応するために、市・商工団体・地元企
業が一緒に協議していく場の設定を望む声が多くありまし
た。
◆
住工混在の解消
「本市へ工場を進出した頃は、周囲は田畑で気兼ねなく
操 業 し て い た が 、今 は 住 宅 が す ぐ 近 く ま で 建 つ よ う に な り 、
資材の搬入や製品の搬出にも気を遣わなければならないの
で、安心して仕事のできる工業団地の整備を望む」との声
も多くありました。
あるべき姿と振興策
《あるべき姿》
自立都市の財政基盤と就労の場を担う工業
( 振 興 策 )1 : 既 存 の 企 業 に も 、誘 致 す る 企 業 に も 受 け 皿
となる企業誘致エリアの整備を振興策とし
て推進します。
工場は、敷地があればできるものではありません。製品を作る
には、材料を運ばなければなりません。また、出来上がった製品
を 搬 出 す る に も 12 ト ン ト ラ ッ ク と い っ た 大 型 ト ラ ッ ク が 主 流 で
す。大型トラックが左折をスムーズにできるには、工場までの道
路の整備が必要です。
これを面的に整備できるのが工業団地です。周辺の市町には工
61
業団地が全てあります。
県は、圏央道のインターチェンジ周辺に産業団地の整備を計画
し て い ま す 。 県 が 提 示 し て い る 要 件 ( 開 発 面 積 が 概 ね 5 ha 以 上 )
にあう用地は次の箇所が考えられます。
図表
工業団地適地一覧表
適地名
規
模
類似の工業団地
中丸8丁目
2 8 ha
幸手
2 3 .8 ha
36社
中丸9丁目
1 2 .9 ha
伊奈北部
1 0 .9 ha
22社
朝日4丁目
6 ha
上尾領家
7 .9 ha
12社
( 振 興 策 )2 : 事 業 所 へ の ソ フ ト に 関 す る 支 援 が 工 業 の 発
展に不可欠ですので推進します。
まち工場(こうば)が県内を代表する中堅企業に生まれ変わる
ために工業団地は不可欠です。
県内の工業団地には、そうした事例をみることができます。
単にまちなかから工業団地へ移ったからといってレベルアップ
は図れません。そこで共通しているのは、入居する前から事業所
の組織化を図っていることです。
分譲工場用地取得のための資金調達から工場レイアウトまで、
さらに稼動後の各事業所への側面的支援がなされていることです。
県内には、入居した事業所で組織化された集団がいくつもあり
ます。
これらは、いずれも事業所のために共同事業、福利厚生事業、
研修・教育事業等を事務局が行っています。このような支援があ
って企業のレベルアップが図れます。
62
<図表>川越東部工業会協同組合
63
図表
工業団地・流通団地の適地位置図
工業団地適地
流通団地適地
北本北ランプ
1.5km
先 進 モデル
地区範囲
桶川IC(仮称)
北本南ランプ
先進モデル地区範囲
1.5km
桶川 JCT(仮称)
64
桶川市は
居住地区を想定
5
まちの活性化に向けた観光・交流産業
(1)
現状
首都圏への通勤圏内にありながら、豊富な自然に恵ま
れた環境があり、ハイキングツアーにも人気がありま
す
①
観光イベント
本 市 の 主 な 観 光 イ ベ ン ト と し て は 、4 月 上 旬 に 開 催 さ れ る「 さ
く ら ま つ り 」 と 11 月 に 開 催 さ れ る 「 北 本 ま つ り 」 と 「 き く ま つ
り」があります。これらのイベントは、市外からの来場者も多
く 、本 市 の 重 要 な 観 光 資 源 と な っ て い ま す 。し か し 、「 さ く ら ま
つり」は、同時期に近隣各地で同様のイベントが開催されてお
り 、現 状 以 上 の 来 場 者 を 呼 び 込 む こ と は 難 し い 状 況 で す 。ま た 、
秋 に 開 催 さ れ る 「 北 本 ま つ り 」、「 き く ま つ り 」 に お い て も 、 10
月 に「 上 尾 ワ ー ル ド フ ェ ア 」、10 月 中 旬 に は 鴻 巣 市 で「 お お と り
ま つ り 」、11 月 上 旬 に「 桶 川 市 民 ま つ り 」等 周 辺 各 地 で 様 々 な イ
ベントが催されており、観光入込客は頭打ちの状況です。
②
観光資源
主な観光資源としては、石戸蒲ザクラ、城ヶ谷堤、さいたま
緑のトラスト保全地8号地、高尾さくら公園、埼玉県北本自然
観察公園などがあげられます。四季折々の自然を楽しむことの
できる「緑」という環境が整っており、JRで年に2回開催さ
れている「駅からハイキング」では、毎回定員を超える申込み
があり、好評を博しています。
通年で市外からの観光客を呼び込める可能性があります。
65
(2)
課題
都心から日帰りできることから本市に何度も訪れても
らうための仕掛けが必要です。また観光をひとつの産
業としてみた場合、観光客が土産を購入したり、飲食
をしたりする場の整備が課題です。
現在、観光分野で本市が抱える課題としては、イベントで市外
から観光客を呼び込むための仕掛けづくりがあげられます。自然
を楽しむツアーが人気を博していますが、観光資源先や駅周辺等
で観光客に対して土産物を購入したり、飲食をしたりをする場が
足りない状況となっています。
(3)
あるべき姿と振興策
《あるべき姿》
緑を始め地元の資源を活かした都市型観光と交流
( 振 興 策 )1: 観 光 客 に 訪 れ て も ら う た め の 機 会 を 作 り 観
光 客 に 北 本 を「 体 験 」し て も ら う こ と で 何
度も足を運んでもらうような観光振興を
支援します。
本市が入り込み客数を伸ばし、観光を振興していくためには北
本に何度も足を運んでもらうための仕掛け作りが必要です。その
ためには、四季折々の自然や体験型のツアーを企画し、東京など
を中心とした地域に積極的に周知していくことを支援します。
また、北本の観光資源を楽しむことのできる体験型のプランと
して下記のようなものを検討します。
☆緑のトラストや北本自然観察公園等を絡めた自然体験型ハイ
キング。現在年2回のツアーが満員となっているが、さらに
年間の観光客数を増やすため、独自にツアーを開催し、回数
(例えば月一回)を増やす。
☆バードウォッチングやホタル観察などの自然観察や自然の木
を使った木工教室など子供向け体験型プラン。
66
☆地元農家と協力し、都心から観光客を集めることのできる観
光農園の開拓。イチゴ狩り、トマト狩り、なし狩り、ぶどう
狩りなど。
☆都心からの通勤圏内であることから、専業農家の協力を得て
定期的に農業体験の実施。
(振興策)2:観光施設や駅周辺に物産館や飲食店が集積
するように誘導します。
観光をひとつの産業として位置づけるためには、観光客に土産
物を購入したり、食事したりしてもらうための機会を作ることが
必要です。
北本の一次産品(とまと、そば等)を加工した土産品の開発や
これを販売するための売場の確保・飲食店を充実することを支援
します。
現在「桜国屋」が本市の特産品の売場としての役割を果たして
いますが、さいたま緑のトラスト保全地 8 号地や北本自然観察公
園、高尾さくら公園などは駅から見て反対側にある施設であり、
「桜国屋」をツアーに組み込むか、あるいは観光施設や駅の周辺
に物産館や飲食店が集積するように誘導します。
(振興策)3:ロケーションサービスの展開を支援します。
恵まれた「緑」を主とした自然環境や歴史的資産等を活用し、
交流人口の増加を目的としたロケーションサービス(フィルム・
コミッション)を設置し、本市内での映画やドラマなどの撮影が
スムーズに行われるように、市内のロケ地情報の提供などを支援
します。
67
6
起業支援による新産業と企業誘致
(1)
現状
情 報 技 術( I T )を 活 用 し た 新 産 業 が ま だ 未 成 熟 の 段 階
で す 。 企 業 誘 致 は 平 成 17 年 度 か ら 本 格 的 に 取 り 組 ん で
います。
「産業別事業所経営動向調査」と現地企業訪問調査で明らかに
なったのは、情報産業は事業所数が少数ですが、かなり広範囲に
わたって営業活動をしていることです。
北本市商工会で運営するインキュベーション施設「SOHOサ
ロ ン 」 で は 「 NPO 埼 玉 ソ ー ホ ー 支 援 推 進 協 議 会 」 が 中 心 と な っ て
パソコン教室に来た生徒やシステム関係の業務のわかる主婦など
に仕事を委託するなどの活動が見られますが、まだ事業にいたっ
てはいません。
S O H O サ ロ ン は 総 務 省 の「 SOHO 支 援 団 体 が 成 功 す る た め の 実
践 事 例 」 平 成 18 年 に 事 例 と し て 掲 載 さ れ て い ま す 。
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/telework/pdf/jirei060719_1.pdf
本 市 は 平 成 17 年 度 に 庁 舎 内 に 企 業 誘 致 推 進 担 当 を 設 置 し 、企 業
誘致の推進にあたっています。対象業種を製造業、流通加工の他
にIT系に絞り、立地に際して優遇策を盛り込んだ企業誘致促進
条例を制定し、企業誘致を進めています。
(2)
課題
新産業を生み出して育成するしくみの整備が課題
進出希望企業と行政・地元団体との交流の場の設置が課題
県内の各市では、企業誘致に取り組みいずれも本市と同じよう
に優遇策を設けて働きかけをしています。より有利に企業誘致を
図るために進出を検討している企業のニーズをつかむことが重要
になります。本市の行政のみならず関係団体と進出を検討してい
る企業とのコミュニケーションを図り、お互いを理解することが
大切です。
こうした交流の場を図る必要があります。
68
(3)
あるべき姿と振興策
《あるべき姿》
収益性の高い優良企業の集積
(振興策)1:インキュベーション施設を活用し、新産業
の育成を図ります。
本 市 は 県 北 で は 唯 一 の イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン 施 設 「 SOHO サ ロ ン 」
を展開しています。このようなインキュベーション施設を活かし
た振興を図ります。
①
「 SOHO サ ロ ン 」 に お け る 創 業 促 進 の 強 化
三 鷹 市 の 「 SOHO CITY み た か 」 の よ う に 、 イ ン キ ュ ベ ー シ ョ
ン施設として成功するには、入居者に対する仕事の斡旋機能を
有 す る こ と が 求 め ら れ ま す 。「 SOHO サ ロ ン 」 で は 既 に 「 北 本 ネ
ット」が小規模ながらこうした機能を持ちつつあり、これを強
化していくか、施設内に新たにマネージャー的な役割を持つス
タッフを配置することで、創業相談はもちろん斡旋業務を強化
し北本市内の起業を促進します。
<事例6>インキュベーション施設として多くの成功事例をも
つ SOHO
静 岡 市 の 中 心 部 に あ る「 SOHO し ず お か 」は 、静 岡 市 が 整 備
した創業支援施設です。現在、小規模事業者を中心にオフィ
ス ス ペ ー ス を 13 ブ ー ス 提 供 し て い ま す 。施 設 面 だ け に 着 目 す
れば、各地に存在するインキュベーション施設と大きな違い
は な い か も し れ ま せ ん が 、「 SOHO し ず お か 」 は 、 月 に 1,000
人 の 来 場 者 が あ り 、 100 人 の 相 談 者 が 訪 れ る と い う 、 他 の イ
ンキュベーション施設には見られない「磁力」を持っていま
す。数多くの人と人とが出会い、次々と新しいビジネスの種
が 生 み 出 さ れ 、 3 年 間 で 立 ち 上 げ た 新 規 事 業 は 200 件 以 上 に
及んでいます。
水鳥工業という地元のサンダル工場が製作した斬新なデザ
インの「げた」のプロモーションをインキュベーション施設
の入居者が担当し、国内の大手デパートのみならず、アメリ
69
カのディズニーワールドでも売り出されるまでになったと
いう飛躍的な成功事例も持っています。
「 SOHO し ず お か 」で は 、地 域 の 企 業 と SOHO 入 居 者 と の
架け橋となることで、支援の方向性を、起業家だけではなく
地域にまで広げ、創業支援から産業支援にまで枠を広げてい
ます。
②
既存の公共用の建物を利用したインキュベーション施設
本市には統合等を行えば、既存の公共用建物を活用すること
ができます。
この建物をインキュベーション施設として市内の人の創業や、
市外からの創業者の誘致を図ることで、市内における産業の育
成を図ることを推進します。
<事例7>廃校になった校舎を利用した創業者支援
2004 年 4 月 に 設 立 さ れ た「 台 東 デ ザ イ ナ ー ズ ビ レ ッ ジ 」は 、
ファッション関連ビジネス分野での起業を目指すデザイナー
を支援する施設として活用されています。もともと台東区の
地場産業であったファッション・雑貨産業の活力、競争力を
高 め る た め 、平 成 15 年 の 統 廃 合 に よ っ て 使 わ れ な く な っ た 小
島小学校の1,2階部分を改修して、ファッション関連のデ
ザイナーのための創業支援施設として転用しています。
現在同施設には、審査によって選ばれた「シューズ、バッ
グ、皮革雑貨、アパレル、ジュエリー、アクセサリー、イン
テ リ ア 、グ ラ フ ィ ッ ク 、工 業 デ ザ イ ン 、フ ィ ギ ュ ア な ど 」様 々
な 分 野 の 19 組 の デ ザ イ ナ ー が 入 居 し て い ま す 。廃 校 に な っ た
小学校をひとつの産業集積として創業者の育成を図っている
のです。
(振興策)2:新興市場への上場を支援します。
情報産業の育成と共に成長意欲の高い企業を誘致することも
本市の産業振興として重要です。特に株式公開を目指している
企 業 は 、成 長 性 と 収 益 性 も 期 待 が で き ま す 。株 式 公 開 の 費 用 は 、
通常、数千万円といわれていますので、株式公開を目指すベン
チャー企業等に対し、上場費用の一部支援することを検討して
70
いきます。
県 内 に は 76 の 企 業( 平 成 18 年 12 月 現 在 )が 上 場 を し て い ま
す。その内、本市では1社が東証2部に上場しています。なお
証券市場は、今までの東証1部と2部の他に、新興市場として
ジャスダック、マザーズ等があります。
その他に平成9年に創設されたグリーンシート銘柄がありま
す。中小企業が株式の公開ができる新しい制度です。
現 在 90 銘 柄 が 指 定 さ れ て い ま す 。県 内 で は 3 社 が 指 定 さ れ て
い ま す 。 銘 柄 指 定 の 費 用 は 約 800~ 1000 万 円 で す 。
71
●埼玉県内の上場企業
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
76
77
78
企業名
アイ・エム・アイ
アイチコーポレーション
曙ブレーキ工業
朝日ラバー
アドミラルシステム
安楽亭
伊田テクノス
ウエルシア関東
栄光
エイチワン
エフテック
エンプラス
大崎エンジニアリング
小野産業
オプトエレクトロニクス
カッパ・クリエイト
川口金属工業
かんなん丸
キヤノン電子
グラファイトデザイン
国際チャート(→東京都より本社機能移転)
ゴルフ・ドゥ
サイゼリヤ
サイボー
三共理化学
三光ソフラン
サンケン電気
サンポット(岩手県に移転)
ジェコー
システムインテグレータ
篠崎屋
芝浦電子
しまむら
島忠
ショーワ
新日本瓦斯
新報国製鉄
大成ラミック
大和フーヅ
タムロン
秩父鉄道
中央化学
ツツミ
帝都ゴム
ナガワ
日油技研工業
日産ディーゼル工業
日特エンジニアリング
日本製罐
日本精密
日本ピストンリング
ハイデイ日高
バッファロー
バナーズ
ヒーハイスト精工
ピックルスコーポレーション
フコク
富士バイオメディックス(→東京都に移転)
プラコー
ベルーナ
ベルク
マミーマート
マミヤ・オーピー
マルヤ
三国コカ・コーラボトリング
武蔵野銀行
メディカル・ケア・サービス
メデカ ジャパン
ヤオコー
八千代工業
ユニオンペイント
ランシステム
リード
理研コランダム
リズム時計工業
リベレステ
ワイ・イー・データ
ワコム
本社住所
埼玉県越谷市
埼玉県上尾市
埼玉県羽生市
埼玉県さいたま市
埼玉県川口市
埼玉県さいたま市
埼玉県東松山市
埼玉県さいたま市
埼玉県さいたま市
埼玉県さいたま市
埼玉県南埼玉郡
埼玉県川口市
埼玉県入間市
埼玉県草加市
埼玉県蕨市
埼玉県さいたま市
埼玉県川口市
埼玉県さいたま市
埼玉県秩父市
埼玉県秩父市
埼玉県桶川市
埼玉県さいたま市
埼玉県吉川市
埼玉県川口市
埼玉県桶川市
埼玉県さいたま市
埼玉県新座市
埼玉県川越市
埼玉県行田市
埼玉県さいたま市
埼玉県越谷市
埼玉県さいたま市
埼玉県さいたま市
埼玉県さいたま市
埼玉県行田市
埼玉県北本市
埼玉県川越市
埼玉県南埼玉郡
埼玉県熊谷市
埼玉県さいたま市
埼玉県熊谷市
埼玉県鴻巣市
埼玉県蕨市
埼玉県入間市
埼玉県さいたま市
埼玉県川越市
埼玉県上尾市
埼玉県さいたま市
埼玉県さいたま市
埼玉県川口市
埼玉県さいたま市
埼玉県さいたま市
埼玉県川口市
埼玉県熊谷市
埼玉県川越市
埼玉県所沢市
埼玉県さいたま市
埼玉県鴻巣市
埼玉県さいたま市
埼玉県上尾市
埼玉県大里郡
埼玉県さいたま市
埼玉県さいたま市
埼玉県春日部市
埼玉県桶川市
埼玉県さいたま市
埼玉県さいたま市
埼玉県鴻巣市
埼玉県川越市
埼玉県狭山市
埼玉県八潮市
埼玉県狭山市
埼玉県熊谷市
埼玉県鴻巣市
埼玉県さいたま市
埼玉県越谷市
埼玉県入間市
埼玉県北埼玉郡
72
上場年月日
1996年7月
1981年1月
1961年1月
1998年9月
2003年1月
1997年9月
2000年7月
2001年10月
1995年9月
2000年6月
1996年9月
1982年6月
2006年11月
1999年11月
2004年11月
1994年12月
1961年10月
1998年6月
1981年8月
2001年12月
2001年12月
2006年4月
1998年4月
1961年10月
1996年3月
2002年2月
1961年1月
2000年12月
1962年12月
2006年12月
2003年11月
1985年9月
1988年12月
1979年11月
1964年4月
1998年3月
1963年5月
2002年4月
2001年6月
1984年8月
1963年6月
1994年6月
1991年9月
1987年11月
1991年10月
1995年12月
1961年1月
1989年1月
1963年12月
1997年9月
1949年5月
1999年9月
2004年11月
1963年5月
2004年6月
2001年12月
1994年10月
2005年8月
1973年12月
1994年9月
1994年6月
1991年5月
1965年2月
1994年6月
1971年7月
1969年10月
2006年8月
1990年2月
1988年2月
1994年1月
1963年8月
2004年6月
1963年7月
1961年10月
1963年8月
2000年12月
1985年12月
2003年4月
業種
卸売業
鉄鋼
輸送用機器
ゴム製品
情報・通信業
小売業
建設業
小売業
サービス業
金属製品
輸送用機器
電気機器
機械
化学
電気機器
小売業
鉄鋼
小売業
電気機器
その他製品
上場市場
ジャスダック
東証2部・名証1部
東証
ジャスダック
東証マザーズ
東証2部
ジャスダック
東証2部
東証2部
ジャスダック
東証2部
東証
ジャスダック
ジャスダック
ジャスダック
東証
東証2部
ジャスダック
東証
ジャスダック
パルプ・紙
ジャスダック
小売業
セントレックス
小売業
東証
繊維製品
東証2部
ガラス・土石製品 ジャスダック
建設業
ヘラクレス
電気機器
東証
金属製品
東証2部
精密機器
東証2部
情報・通信
マザーズ
食料品
マザーズ
電気機器
ジャスダック
小売業
東証
小売業
東証
輸送用機器
東証
電気・ガス業
東証2部
鉄鋼
ジャスダック
化学
東証
小売業
ジャスダック
精密機器
ジャスダック
陸運業
ジャスダック
化学
ジャスダック
その他製品
東証
ゴム製品
ジャスダック
サービス業
ジャスダック
化学
ジャスダック
輸送用機器
東証
機械
ジャスダック
金属製品
東証2部
精密機器
ジャスダック
機械
東証、名古屋
小売業
東証2部
小売業
ジャスダック
卸売業
東証2部
機械
ジャスダック
食料品
ジャスダック
ゴム製品
東証
小売業
名証
機械
ジャスダック
小売業
東証
小売業
ジャスダック
小売業
ジャスダック
機械
東証2部
小売業
東証2部
食料品
東証
銀行業
東証
サービス業
セントレックス
サービス業
ジャスダック
小売業
東証
輸送用機器
ジャスダック
化学
ジャスダック
小売業
ジャスダック
輸送用機器
東証2部
ガラス・土石製品 東証2部
精密機器
東証
不動産業
ジャスダック
電気機器
東証2部
電気機器
ジャスダック
出典 東洋経済新報社会社四季報 2007 年新春号より作成
● 埼 玉 県 内 の 非 上 場 企 業 (グ リ ー ン シ ー ト 銘 柄 )
No
1
2
3
企業名
太平化学製品㈱
太陽毛絲紡績㈱
㈱第 一 住 創
本社住所
川口市
川口市
八潮市
取扱開始日
1999 年 10 月
2004 年 8 月
2005 年 10 月
業種
化学
繊維
建設業
銘柄区分
フェニックス
フェニックス
オーディナリー
出典 日本証券業協会情報より作成
※グリーンシート銘柄:グリーンシート とは、日本証券業協会が非上場会社の
株式等を売買するために、平成 9 年 7 月からスタートさせた制度です。非上場
企業への資金調達を円滑ならしめ、また投資家の換金の場を確保する目的で、
証券取引法上の有価証券市場とは異なったステータスで運用されています。
グリーンシート銘柄は現在 90 銘柄。成長企業向けのエマージング(54 銘柄)、
オーディナリー(28 銘柄)、上場廃止企業向けのフェニックス(7 銘柄)、投信・
SPC(1 銘柄)の4区分に分かれています。
【2005 年実績】 時価総額は 387 億円、売買代金 15 億円、売買高 148 万株、
発行額 14 億円。取り扱い証券会社は 16 社。
銘柄数で 90 と、名証セントレックスの 22 銘柄、福証 Q ボードや札証アンビシャ
スの 6 銘柄よりも大きい。新しい制度なので、市場規模はまだ小さいです。
( 振 興 策 ) 3 : 市 内 で の 産 業 活 性 化 の た め に 、女 性 や シ ニ ア
の起業・雇用を促進します。
■シニアの起業促進
高齢社会が進行する中、都内に通勤していて、OBとなる人
達が、今後大勢輩出されることになります。シニアビジネスは
彼らの持つ人脈を活用した商社やコンサル的な業務になること
が予測され、市内における農・工・商業のマッチングの実現を
図ることができる可能性があります。シニアビジネスに対して
これを取りまとめるマネージャーの配置を図ります。
■男女共同参画の促進
起業および産業の誘致が進んでいけば、労働力不足が生じる
可能性があります。そのためには女性の労働力が重要となるこ
とから託児所機能の充実を図り、女性が働きやすい環境の整備
を促進します。
73
図表
北本市の年代別人口
年代
平成 18 年 1 月 1 日
人数
構成比
1~ 19 歳
13,696 人
19.26%
20~ 39 歳
19,998 人
28.12%
40~ 59 歳
20,460 人
28.77%
60~ 79 歳
14,884 人
20.93%
80 歳 以 上
2,076 人
2.92%
71,114 人
100.00%
合
計
出典 埼玉県住民基本台帳人口より作成
図表
北本市の子育て応援宣言企業
企業・事業所名
事業内容
宣言内容
富士重工業㈱
汎用エンジン、発電
産業機器カンパニー
機等の製造・販売
・育児のための急な休みにも対応できる
業務体制づくりを進めます。
・育児休業を取得しやすく、職場復帰し
やすい職場環境を整備します。
・健康と家庭生活を充実させるため、年
次有給休暇の活用を奨励します。
・所定外労働を削減するため、毎週水・
金曜日の「ノー残業デー」を推進しま
す。
コマツ埼玉㈱
卸売業
・ワークライフバランス推進員を選任し、
出産休暇・育児休業・復職等に関する
情報提供や相談にあたらせます。
・育児休業者の代替要員を確保し、育児
休業が取得しやすい職場環境づくりを
進めます。
・子育ての時間が作れるよう半日単位の
年休取得を実施します。
丸和工業㈱
総合建設業
・子どもの学校行事に参加するための年
休取得を奨励します。
・子どもの社会科見学を積極的に受け入
れます。
出典 埼玉県庁ホームページより抜粋
74
Ⅳ
資料編
1
産業振興ビジョン策定要綱
産業振興ビジョン策定要綱
1
名
称
北本市産業振興ビジョン
2
目
的
北本市の産業の現状や課題を踏まえて、産業のあるべき姿、
基本方針を定めるとともに、その実現のための具体策(実行
プロジェクト)を検討し、産業振興に資する。
3
対象区域
北本市内全域
4
内
容
『 第 4 次 北 本 市 総 合 振 興 計 画 (2006.3)』、『 北 本 市 産 業 別 事 業
所 経 営 動 向 調 査 (2004.1)』 に 基 づ き 、 北 本 市 の 立 地 条 件 や 将 来
の 都 市 像 で あ る 「緑 に か こ ま れ た 健 康 な 文 化 都 市 」の 理 念 を 加 味
した今後の産業(農業・工業・商業)振興のあり方の基本方針
(振興ビジョン)を明確にする。また、観光についても、今後
の産業振興のために有効な要因のひとつ(交流型産業)として
捕らえ、観光についても振興ビジョンを策定する。
5
策定年度
平成18年度
75
2
北本市産業振興委員会規則
昭 和 63 年 3 月 22 日
規則第 8 号
(趣 旨 )
第 1 条
こ の 規 則 は 、 北 本 市 執 行 機 関 の 附 属 機 関 に 関 す る 条 例 (昭 和 56 年 条
例 第 26 号 )第 3 条 の 規 定 に 基 づ き 、 北 本 市 産 業 振 興 委 員 会 (以 下 「 委 員 会 」
と い う 。 )の 組 織 、 運 営 に 関 し 必 要 な 事 項 を 定 め る も の と す る 。
(組 織 )
第 2 条 委 員 会 は 、 委 員 13 人 で 組 織 す る 。
2 委員は、次の各号に掲げる者について市長が委嘱する。
(1) 知 識 経 験 者 1 人
(2) 農 業 委 員 会 委 員 1 人
(3) 農 業 協 同 組 合 役 員 1 人
(4) 商 工 会 役 員 1 人
(5) 農 業 者 2 人
(6) 商 業 者 2 人
(7) 工 業 者 2 人
(8) 消 費 者 2 人
(9) ま ち づ く り 観 光 協 会 役 員 1 人
(任 期 )
第 3 条 委員の任期は、2 年とし、再任されることを妨げない。ただし、委員
が欠けた場合における補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
(委 員 長 及 び 副 委 員 長 )
第 4 条 委員会に委員長及び副委員長を置き、委員の互選により定める。
2 委員長は、会務を総理する。
3 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故あるときは、その職務を代理する。
(会 議 )
第 5 条 委員会の会議(以下「会議」という。)は、委員長が招集し、会議の議長となる。
2 会議は、委員の過半数が出席しなければ開くことができない。
3 会 議 の 議 事 は 、出 席 委 員 で 過 半 数 で 決 し 、可 否 同 数 の と き は 、議 長 の 決 す る
ところによる。
4 委 員 会 は 、必 要 が あ る と 認 め る と き は 、関 係 者 の 出 席 を 求 め 、意 見 を 聴 く こ
とができる。
(幹 事 )
第 6 条 委員会に幹事若干名を置く。
2 幹事は、市職員のうちから市長が任命する。
3 幹事は、委員長の指示を受けて会議に出席し、委員会の審議を補佐する。
(庶 務 )
第 7 条 委員会の庶務は、市民経済部産業振興課において処理する。
(委 任 )
第 8 条 この規則に定めるもののほか、委員会に関し必要な事項は、市長が別
に定める。
附 則
こ の 規 則 は 、 昭 和 63 年 4 月 1 日 か ら 施 行 す る 。
附 則 (平 成 3 年 規 則 第 30 号 )
この規則は、平成 3 年 4 月 1 日から施行する。
附 則 (平 成 9 年 規 則 第 7 号 )
この規則は、平成 9 年 4 月 1 日から施行する。
附 則 (平 成 12 年 規 則 第 18 号 )
こ の 規 則 は 、 平 成 12 年 4 月 1 日 か ら 施 行 す る 。
附 則 (平 成 16 年 規 則 第 13 号 )
こ の 規 則 は 、 平 成 16 年 4 月 1 日 か ら 施 行 す る 。
附 則 (平 成 18 年 規 則 第 50 号 )
こ の 規 則 は 、 公 布 の 日 か ら 施 行 し 、 平 成 18 年 5 月 1 日 か ら 適 用 す る 。
76
3
産業振興委員会委員名簿
分類
氏
名
所
属
備
考
1号
鈴 木 秀 文
知識経験者
2号
横 田
北本市農業委員会農政部会長
3号
佐藤栄三郎
JA北本市常務理事
4号
大 熊 利 之
北本市商工会副会長
5号
内 田
司
北本市農業青年会議所会長
5号
横 田
勇
北本ぶどう組合組合長
6号
高 橋 伸 治
北本市商工会商業部会長
埼玉ソーホー支援
推進協議会
6号
菅 野 政 之
北本市商工会商業副部会長
呉服寝具 すがの
7号
大和田重美
北本市商工会工業部会長
北本建設㈱
7号
青 山 幸 雄
北本市商工会工業部会幹事
青山技研㈱
8号
西 川 裕 美
北本市市政モニター
8号
岡 田 直 子
生活協同組合さいたまコープ
9号
島 田 忠 佑
北本市まちづくり観光協会副会長
満
77
利休庵
4
産業振興委員会議事録
平 成 18 年 度
第 1回
産業振興委員会の概要
[第 1 回 ]
日
時 : 平 成 18 年 10 月 30 日
場
所:北本市東部公民館集合所
出席者:産業振興委員会
内
14: 00~ 16: 00
委員
11 名
北本市役所
4名
㈱神田経営研究所
3名
容
1
あいさつ
北本市助役
あいさつ
2
委嘱状の交付
3
議事
⑴
委員長・副委員長の選任
・委員からの推薦により、委員長・副委員長は下記のように決定した
⑵
▹
委員長
大熊
▹
副委員長 佐藤
利之氏(北本市商工会副会長)
栄三郎氏(JA北本市常務理事)
産業振興ビジョンの策定について
・北本市
産業振興課長より産業振興ビジョンの策定と総合
計画について説明
⑶
産業振興ビジョン策定実態調査について
・神田経営研究所より、農業、工業、商業、観光、新産業について資
料に基づいて説明。
⑷
質疑応答及び各委員からの意見(事実確認も含む)
・桜国屋は延びている。桜国屋とJA、スーパーに直接出しているだ
けで4億円くらいである。市場出荷額は減少している。北本は地産
地消としては優秀。
・給食で地元の野菜を使用しているのか?
78
▹
季節の野菜を桜国屋の店長が搬入していると聞いている。栄養
士は地産地消を心がけており、他市に率先しているという。教
育委員会でわかるはずなのでその資料を次回までに用意する。
・桜国屋の粗利益(農協への手数料)はどのようになっているのか?
▹
農 産 物 ・ 特 産 物 が 15% 、 そ の ほ か の 商 品 は ま ち ま ち だ が 、 全
体 で は 18~ 19% 程 度 に な っ て い る 。
・市内の市民農園としては、ゴミの減量を目的としたものになるが
農園管理運営委員会」
( http://www2.tba.t-com.ne.jp/gomisimin/nouen/index.html) が あ
る は ず 。 確 か 500 区 画 く ら い を 貸 し 出 し て い る 。( 区 画 数 は 不 明 。
H P に よ る と 234 名 が 利 用 し て い る )
・ 専 業 農 家 は 10 年 前 と 比 べ て 増 加 し て い る 。 こ れ は そ れ ま で 兼 業 農
家であったところが定年退職等により専業農家になったため。農家
の総数自体は減少している。
・ 商 工 会 は 零 細 小 売 業 の 支 援 に 、市 は 大 型 店 の 誘 致 に 力 を 入 れ て い る
よ う に 見 え る 。矛 盾 し て い る の で は な い か ? ま た 大 型 店 の 呼 び 込 み
はやむをえないことなのか?
▹
市 内 の 商 業 の 育 成 を 目 指 し 「 商 工 振 興 」「 中 心 市 街 地 の 活 性 化 」
「企業誘致」などとのバランスをとりながら商工会と共に努力
している(北本市)
・大型店ができたら消費者はそちらに行ってしまう。
▹
大型店では取り扱いのないものを扱えばいい。これから高齢化
の進展に伴って住宅地にある商店が求められる。市内でどのよ
うなバランスを取っていくのかが大事。安いものも求めている
が、無添加の食品など良いものを求める人もいる。消費者への
PRが求められる。
・桜国屋・JAの駅前店舗について
▹
桜 国 屋 は 主 に 鴻 巣 市 の 人 が 通 っ て い る 。市 内 の 人 は 駅 前 の J A 。
駅前に八百屋がないので利用している。坪売上としてはJAが
一番ではないか。野菜の種類も増えてきた。
・工業団地について
▹
地 元 の 企 業 20 社 程 度 を 募 っ て 工 業 団 地 設 置 委 員 会 を 組 織 し た 。
し か し 市 が ま っ た く 動 い て く れ な か っ た の で 、8~ 9 年 前 に 解 散
してしまった。自分はそれまで市内3箇所に分散していた工場
を統合して7年前に桶川に工場を作ったが、市内に残された製
79
造業は困っている。
▹
農 商 工 を バ ラ ン ス よ く 育 成 し な く て は だ め 。「 み ど り 豊 か な ま
ち」を目指していても、工業は大事。
▹
周辺市町にはあるというのに北本市には工業団地がないという
の は 驚 い た 。近 い う ち に 川 島 町 に も 抜 か れ て し ま う の で は 。
(神
田)
▹
実際、工業団地を作る場所がないのでは?
▹
地主が売ってくれないというのであれば借地権を設定すればい
い 。住 宅 で も 50 年 の 借 地 権 で 売 れ て い る 。工 業 育 成 の た め に は
必要。
▹
総合振興計画の中に工業団地についての記載がないが、重要性
は高いのでこれにとらわれることはない。
▹
埼玉県の企業誘致については、来年で補助事業が終了するが、
圏央道周辺で新たに企業誘致に注力するとしている。北本市の
工業の活性化を図る最後のチャンスでは?(神田)
⑸
今後の予定について
・ 12 月 に 第 2 回 委 員 会 を 実 施 す る 。
・ も し 産 業 ビ ジ ョ ン に 関 し て 意 見 が あ れ ば 11 月 17 日 ま で に 北 本 市 産
業 振 興 課 に 伝 え る ( メ ー ル : [email protected]、 F
A X 048-591-1224)。個 人 と し て の 意 見 で も 、団 体 に 持 ち 帰 っ て 全 体
としての意見でもよい。
・ こ れ に 基 づ き 神 田 経 営 研 究 所 で た た き 台 を 作 成 し 、次 回 委 員 会 に て
内容をまとめる。
4
閉会
次回の委員会の日程は後日決定することとし、閉会となった。
80
平 成 18 年 度
第 2回
産業振興委員会の概要
[第 2 回 ]
日
時 : 平 成 18 年 12 月 22 日
場
所:北本市東部公民館集合所
出席者:産業振興委員会
内
14: 00~ 16: 30
委員
11名
北本市役所
3名
㈱神田経営研究所
3名
容
1
委員長のあいさつ
2
議事
⑴
「北本市産業振興ビジョン策定
ビジョン編(たたき台)報告書」
について
▹
⑵
神田経営研究所より説明
「北本市産業振興ビジョン策定
ビジョン編(たたき台)報告書」
に対する意見
・ 工 業 団 地 に つ い て は そ の と お り で 10 年 ほ ど 前 に 準 備 会 を 作 っ た が 、
協議会まではいかなかった。
・ 北 本 市 全 体 を 捉 え て 、工 業 地 帯 や 観 光 な ど 機 能 別 に ゾ ー ニ ン グ し た
地図は示されないのか
▹
地権者の問題があるので、地図を作成するのは難しい
・ 他の部分はともかく工業団地を作るかどうかは非常に大きな影響
があると思う。何年度までにどのくらいの出荷額を目指すのか、昼
間人口をどの程度にするのか具体的に示してほしい。
▹
団地に立地する企業の業種などによってかなり変動があるため、
具体的な数値については難しい面があるが、工業団地の面積に
よる傾向くらいは出せると思う。
・ 今回の産業ビジョンでは工場誘致ができるかどうかが鍵になると
思う。しかし工業団地整備にはイニシャルコストがかかるので、こ
れが将来の税収としてきちんと回収できるかが不明。
▹
あくまでビジョンを示すものなので返済計画等はここでは問題
にしないが、実際に工業団地を作る段になったら、イニシャル
コストの返済計画を作らなくてはならない。その際は同規模の
81
工業団地を参考にしながら作ることになる。
・ これまでの北本市の方向性から考えると大きく舵を切り替えるこ
とになるので非常に大変だと思うが、桶川のジャンクションが最後
のチャンスになるので是非やってもらいたい。
・ ゼ ロ エ ミ ッ シ ョ ン 構 想 な ど を 念 頭 に お い て も ら い た い 。誘 致 し た い
企業を決められるのか?
▹
こうした細かい内容についてはビジョンではなく具体的な形に
なってから決めること。
・ 農 業 と 商 業・工 業 の 関 連 を 書 い た 図 は 概 念 と し て は こ の と お り だ と
思うが、全体の中で大きなものではないので出だしで大きく扱われ
ているのはピンと来ない。
・ 工 業 団 地 の 増 設 に よ り 、農 地 が 減 っ て し ま う 。農 業 を 守 る 立 場 と し
てはあまり積極的にうなずけない。自分ではプラムを作りこれを加
工してプラムのお酒を造った。一時的には売れていたが現在では停
滞している。農産物のブランド化を支援してもらいたいと思う。
▹
総 務 省 か ら 先 日「 頑 張 る 地 方 応 援 プ ロ グ ラ ム( 案 )」が 発 表 さ れ
た 。 2007 年 は 2700 億 円 の 交 付 税 措 置 が 計 画 さ れ て お り 、 か な
りの数の自治体が対象になるので、取り組んではどうか?
・ 桜 国 屋 で は 市 外 の 利 用 が 多 い と い う の で あ れ ば 、西 側 に も 作 れ ば 市
内 の 利 用 者 も 増 え る の で は な い か と 思 う 。4P に 富 士 宮 の 焼 き そ ば の
例 が あ る が 、そ ば 粉 で 焼 き そ ば の 麺 を 作 れ る の で は な い か と 思 っ た 。
・ 農 協 と し て は 、企 業 誘 致 に よ っ て 農 地 が 減 る の で 経 営 基 盤 が な く な
ることにつながり、憂えている。北本市の発展のためにはやむをえ
ないことだと思っている。
・ 農 産 物 に 関 し て は 東 側 に 販 売 拠 点 が 偏 っ て い る の で 、西 側 に も よ い
場 所 が あ れ ば 是 非 や り た い 。JA 独 自 で 用 地 や 建 物 を 整 備 す る の は 難
しい。議会ではトラスト周辺に観光とリンクさせた直売所があれば
という話が出たが、非常に辺鄙な場所であり、実際にお客さんが呼
べるのか、疑問である。
▹
( 委 員 か ら )西 側 に は 空 い て い る テ ナ ン ト が た く さ ん あ る の で 、
いけるのでは?
・ 中心市街地は住宅地にしてしまえばいいのでは?駅周辺はマンシ
ョンを建てて住宅地とし、商業地は駅から離れたところにあればい
いのではないかと思う。
・
北 本 そ ば 生 産 組 合 が 運 営 す る「 そ ば 処
さ く ら 亭 」で は 北 本 で 朝 収
穫した野菜の販売もしている。非常に好評であるので、飲食と野菜
82
の直販を組み合わせた店を市内でもやったらいいのではないかと
思う。
▹
来年桜国屋の敷地内に蕎麦屋ができる予定であり、既に図面も
できている。
・ 北 本 駅 は 綺 麗 に な っ た け れ ど 、 周 辺 に 何 も な い 。 駐 輪 場 が 3000 円 /
月は高いと思う。
・ 北本駅周辺では親戚に地元のものを贈りたいと思っても梨やブド
ウなどの果物はあるがそれ以外は何もない。北本にこういうものが
あるという意識を植え付けていく必要があるのでは。
・ 東 京 青 山 で 店 の 手 伝 い を し て い る が 、東 京 の 店 と 比 べ る と 北 本 は 圧
倒 的 に PR が 足 り な い と 思 う 。 北 本 は 交 通 の 便 が 悪 い の で 桶 川 に 行
く。商業地にはベンチなど休憩できるスペースがあるとよい。
・ 緑 の ト ラ ス ト に 関 し て は 、本 来 守 る べ き 自 然 と い う こ と で 人 に 来 て
ほしくないところに人を呼ぶという矛盾したことになってしまって
いる。商業、農業、工業、観光などの全てをバランスよくというの
はありえず、言葉は悪いがどこかを強化すればどこかが犠牲になる
ということだと思う。
⑶
今後の予定について
・ 今 回 の 質 疑 に 基 づ き 神 田 経 営 研 究 所 で た た き 台 を 修 正 し 、次 回 委 員
会に報告する。
3
閉会
次回の委員会の日程は後日決定することとし、閉会となった。
83
平 成 18 年 度
第 3回
産業振興委員会の概要
[第 3 回 ]
日
時 : 平 成 19 年 3 月 28 日
場
所:北本市文化センター
出席者:産業振興委員会
内
委員
14: 30~ 16: 30
9名
北本市役所
3名
㈱神田経営研究所
3名
容
1
委員長あいさつ
2
議事
⑴
「北本市産業振興ビジョン」について
・北本市より「北本市産業振興ビジョン」について説明があった。
・前回の委員会で検討した「Ⅲビジョン編」について、修正点を確認
した。
⑵
質疑応答
①
商業
・商業地が駅前の一部にしかない。他市に比べて圧倒的に少ない。ま
た、駅周辺にマンションが立てられるようにできないか?北本市の
人口を増やすためにも必要ではないか。
▹
北本駅周辺には住居地域が多いので、今後都市計画を含めて計
画的に進めていきたい。
②
農業
・ P43 の 桜 国 屋 の 平 成 18 年 度 の 売 上 に つ い て 、 本 文 中 に は 「 約 3 億
円 の 見 込 み 」と あ る が 、3 億 2500 万 円 で 確 定 し た の で 修 正 し て 欲 し
い
・ 北 本 駅 東 口 の JA 直 売 所 の 平 成 18 年 度 の 売 上 も 本 文 中 に 「 約 8000
万円」とあるが、1億円を超えているので修正してもらいたい。
・ 平 成 19 年 度 の 売 上 目 標 は 桜 国 屋 と JA 直 売 所 、エ コ ス 、カ ス ミ の 合
計で 5 億円の売上を計画している。
▹
桜 国 屋 お よ び JA 直 売 所 の 平 成 18 年 度 の 売 上 高 を 修 正 す る こ と
を確認。
84
・ P45 の 振 興 策 1 に つ い て 、「 定 年 退 職 者 の 農 業 参 入 の 促 進 」 と い う
表現について「定年退職者等」とした方が農業振興としてはよいの
ではないか。
▹
まずはできることからということで定年退職者をあげている。
「等」を入れてしまうと、内容がぼけてしまう。
③
工業
・ P59 の 工 業 団 地 に 関 す る 記 述 に つ い て「 検 討 す る 段 階 に き て い ま す 」
という表現は、他の「支援します」という表現に比べて弱いのでは
ないか。前回、工業団地の必要性について議論があっただけに、も
っと強い表現にした方がよいのではないか。
・ 工業団地の必要性について、あらためて神田経営研究所から説明。
▹
「桶川インターチェンジの周辺地域」を埼玉県に対して「田園
都市産業ゾーン基本方針の先導モデル地区」として産業集積に
着手していきたい旨を伝えていることを確認。表現を改めるこ
ととした。
3
閉会
産業振興ビジョンの修正事項を確認し、閉会となった。
85
5
産業振興ビジョン策定タイムスケジュール
6月
議会
7月
8月
議会
9月
10月
11月
議会
12月
1月
3月
議会
議会
パブリックコメント
意見提出
産業振興委員会
委員会①
委員会②
委員会③
庁議
庁議
契
約
分析
実態調査
分析
)
企業誘致等 周辺
実態調査
(
本市
分析
先
進
地
調
査
ビジョン作成
新産業と
実態調査
比
較
検
討
ビジョン案修正
周辺
分析
ビジョン案作成
観光
実態調査
実行プロデュース 具体策
本市
あるべき姿(基本方針)
86
既存産業と
備考欄
2月
公
表
北本市産業振興ビジョン
発 行 日
平成19年3月
発
北本市市民経済部産業振興課
行
〒 364-8633
北 本 市 本 町 1-111
TEL 048-591-1111 内 線 311
編
集
北本市産業振興委員会
策定業務委託 株 式 会 社 神 田 経 営 研 究 所
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