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氷床コアによる第四紀の 氷床コアによる第四紀の グローバル気候変動の
氷床コアによる第四紀の グローバル気候変動の復元 動機付けプロジェクトB班 0.2~0.3℃ 約10℃ 酸素同位体比:気温と線形関係 地質年代表 完新世 1万年前∼ 更新世 180万年前∼ 鮮新世 500万年前∼ 新第三紀 新 生 代 中新世第四紀の編年 2250万年前∼ 漸新世 3850万年前∼ 年代 始新世 氷期・間氷期 古第三紀 5500万年前∼ 0∼1.3万年前 後氷期 暁新世 6500 万年前∼ 1.3∼7.1万年前 1億4ウルム氷期( 白亜紀 000万年前∼最終氷期) 7.1∼12.8万年前 R/W間氷期 中 生 代 ジュラ 紀 1億9 500万年前∼ 三畳紀 00 0万年前∼ 12.8∼18.6万年前2億3リ ス氷期 ペルム紀 000万年前∼ 18.6∼24.5万年前2億8M/R間氷期 石炭紀 500万年前∼ 24.5∼30.3万年前3億4ミンデル氷期 デボン紀 500万年前∼ 30.3∼42.3万年前3億9G/M間氷期 古 生 代 シルル紀 500万年前∼ 42.3∼80.0万年前4億3ギュンツ 氷期 オルドビス紀 5億年前∼ 80.0∼85.0万年前 D/G間氷期 カンブリア紀 5億5000万年前∼ 85.0∼135.0万年前 ドナウ氷期 43億年前∼3 8億年前 先カンブリア紀 135∼160万年前 46億年前 間氷期 第四紀 1989~1992 @Greenland 氷床コア掘削計画(GRIP) 過去10万年以上 の 信頼性の高い気候変動の記録 160∼195万年前 氷床コアの生成プロセス ビーバー氷期 1 最終氷期 その氷期、間氷期って何? 氷河時代 の 中で… n n n 氷期(glacial epoch): 氷期(glacial epoch):特に寒冷で氷床が発達する時期 間氷期(interglacial 間氷期 (interglacial epoch): epoch):氷期と氷期の間の温暖な時期 後氷期(postglacial 後氷期 (postglacial age):現在の間氷期 age):現在の間氷期 亜間氷期(interstadial ):氷期の中の比較的温暖な時期 D-O cycle ギザギザをよーく見ると… 最終氷期 に温暖化 温暖化と寒冷化のサイクル 寒冷化のサイクル = Dansgaard-Oeschger cycle 模式化した気温変動 D-O cycle Welcome to the World of 模式化した気温変動 氷床の部分的崩壊 一番寒くなるこの時期に起こること、それは… &北大西洋への氷山群の流出 Heinrich Events 塩澤 氷床コアの生成プロセス 大 2 注目のきっかけ 1988年ドイツ人のHartmut Heinrich が、北大西洋で特徴 的な6つの堆積層を発見 注目のきっかけ 1988年ドイツ人のHartmut Heinrich が、北大西洋で特徴 的な6つの堆積層を発見 引用:http://www.fh -brandenburg.de/~heinrich / 注目のきっかけ 堆積層はどこから来たのか? 注目のきっかけ:1988年ドイツ人のHartmut Heinrich が、 北大西洋 で特徴的な6つの堆積層を発見 引用:ww.ngdc.noaa.gov 年代測定により6回のハインリッヒイベントが 起きていたことがわかる グリーンランドに迫る ハインリッヒイベント はDansgaard Cycleの境界期に起きていた Dansgaard Cycleに示される気候変動 において 大きな役割を果たしている 氷床コアの生成プロセス 140956C 牟田 徹 3 グリーンランドは白い砂漠 n 生成プロセス 積雪(地表) 空気を取り込む グリーンランドの年間降水量は氷に換算し てたった数十cm てたった数十 cmほど。 ほど。 →しかし1000年で平均2mm程度しか堆積しな い大洋の海底に比べれば、膨大な量。 →精度の高いデータが取れる。 深度100m 空気が孤立した気泡に変化 深度500m∼1200m 気泡は水和物 に取り込まれる Gas Age n n 水分子がカゴ状の構造を作 り、その中に空気分子が 入っている。(水和物) Ice Age n 氷を構成するH 氷を構成する H2O分子に着目。 n →水素、酸素の同位体比から過去の気候を推 定。 →Ice Age CO2 やCH4の濃度から過去の気候を推定。 → Gas Age Ice Age と Gas Age の不一致 n 空気は雪が積もってすぐに氷の結晶中に固定 されるわけではない。一定期間、大気中と行き 来する。Gas Ageは AgeはIce Ageに比べ若く Ageに比べ若くなる。 :雪の粒子 :空気中の分子 大気 酸素同位体比の測定で 気候変動がわかる 03--23011 03 松原 基行 2003.01.27 氷床コアの生成プロセス 4 1.酸素同位体比(δ18O)の求め方 2.なぜ同位体比の変化が起こる? 具体例として・・・ 水の蒸発・凝縮過程 酸素(O) 酸素 (O) の安定同位体 の安定同位体(Stable (Stable Isotope)の存在割合 Isotope)の存在割合 16O: 17O: 18O = 99.757 : 0.038 : 0.205 (%) 注) 「理科年表」より 1)蒸発による同位体比の変化 2)凝縮による同位体比の変化 3.降水(雪)の同位体比の支配要因 高度効果 内陸効果 温度効果 4.酸素同位体比と温度変化の関係 n n 氷床コアの測定 → 定点測定 温度変化のみが氷床コアの酸素同位体比に影 響している。 nδ 18O = etc… etc … 氷床コアの生成プロセス 0.67 T - 13.7 (Johnsen et al. ,1989) 5 氷床コアにおける 年代決定 氷のとある部分を調べた (例えば酸素同位体比 について) ↓↓↓ 年代決定が重要!!! 結果数値はグラフの 破線部の値となったが、 ではこの横軸の年代は どうやってきめるのか? 140728J 名倉 将司 (画像:www-arctic.nipr.ac.jp/Photos/ thumbnails/P6160170.JPG) 年代決定の材料 年代決定情報 n n n n n 季節変化 酸素同位体比・電気伝導度 絶対示準層 トリチウム・火山灰 相対示準層 氷床内気泡の成分(CH4 等) 放射性同位体 210Pb Pb・ ・14C クラウディーバンド構造 (画像:www-arctic.nipr.ac.jp/tokutei/ NewsLetter/Newsimages/fig7.gi) クラウディーバンド構造 n n n 透明層と白濁層の縞模 様 一周期約36mmで年層の 厚さに相当 白濁原因:未同定の光散 乱体・火山起源のダスト・ 微小含有気泡 グローバルな気候変動 丸居宏行 ↓↓↓ 視覚的 に層の数を数えて 年代決定 (画像 : wwwsoc.nii.ac.jp/jssi/ photo/019_NGRIP.html) 氷床コアの生成プロセス 6 今まではグリーンランドの話 では、南極はどうなのか? 南極とグリーンランドと比較したい! しかし、ここで問題が・ ・ ・ ・ (時間軸) ここでCH4濃度を利用する!! (modified from Blunier et al., 1998) グリーンランドと南極のδ 南極の δ18O の比較 Greenland それぞれの特徴 ①グリーンランドでは急激な温暖化 とゆるやかな寒冷化がおきている ②南極では寒冷化と温暖化がゆる やかに生じている Greenland Antarctica 南極の気候がグリーンラン ドよりも1000年から2500年 先行している Antarctica 気候変動はどのように起こっているのか? 熱塩循環 喜田将平 氷床コアの生成プロセス 大気海洋系の熱循環、 特に熱容量の大きい海洋の 「熱塩循環」が影響している! 7 熱塩循環 では、 熱塩循環というのはいかなるものか? 沈み込み 湧き出し 引用:http://www5.ocn.ne.jp/~monsan/kaiyou/kaiyou.htm 熱塩循環 沈み込みが起きるには・・・ 水温の低下・塩分濃度 の上昇 による密度の上昇 ではこの熱塩循環が気候変動に どのように影響を与えている のだろうか? か? 地中海 実は・・・ 塩分濃度が上昇するのは・・・ 水が氷になるため 及び塩分濃度が高い地中海 があるため 氷床崩壊によって熱塩循環が シャットダウンされていたらしい! 引用:http://www5.ocn.ne.jp/~monsan/kaiyou/kaiyou.htm 熱塩循環 沈み込みが起きるには・・・ 水温の低下・塩分濃度 の上昇 による密度の上昇 しかし! ダンスガードサイクル と熱塩循環 大規模な氷床の崩壊に伴う淡水の流入により 塩分濃度 が低下 林 一尭 2003年 1月27日 熱塩循環がシャットダウン!! 引用:http://www5.ocn.ne.jp/~monsan/kaiyou/kaiyou.htm 氷床コアの生成プロセス 8 (modified from Blunier et al., 1998) グリーンランドで氷床が崩壊する 北大西洋北部の塩分濃度が低下して 熱塩循環の駆動力が低下 北極は寒冷化し、一方 南極は徐々に温暖化 する 熱塩循環が徐々に弱まり、低緯度部から 高緯度部への熱の移動が減少 寒冷化によって氷床の崩壊がとまり、塩分濃度 が復活する 熱塩循環 の復活 北極の温暖化の後 南極は寒冷化 温暖化 により再び氷床が崩壊する 熱塩循環の復活により、北極は急激に温暖化 氷床コアの生成プロセス 9 結論 ・ 熱塩循環とダンスガードサイクル 及び氷床の崩壊には 深い関連があることがわかった。 ・ 現在なぜか気候は安定しているが、いつ再び急激な 気候変動が起きるかわからない。 北極南極でのデータだけでなく、赤道域のデータも 得られれば、さらにメカニズムが解明されるはず。 終わり 現在の地球全体での気候変動のメカニズムも解明 できる! 氷床コアの生成プロセス 10