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約2966KB - 一般社団法人 新エネルギー導入促進協議会

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約2966KB - 一般社団法人 新エネルギー導入促進協議会
次世代エネルギー・社会システム実証事業成果報告
【平成26年度報告】
事業者名
補助事業の名称
全体の事業期間
: トヨタ自動車株式会社
: I-1-1 エネルギーマネジメントの構築
プロジェクトマネジメント(豊田市)
愛知県豊田市における『家庭・コミュニティ型』低炭素都市
実証プロジェクトのマネジメント (交付決定番号:4139201)
:平成24年9月~平成27年3月
実証事業の目的・目標
生活者の行動動線に沿って、家庭内・移動・移動先のそれぞれの行動シーン毎に、情報通信技術
やPHV・EV・FCVほか次世代環境車の活用により、エネルギー利用や交通需給の最適化と統合化
を図り、QoLを落とさずに、無理なく快適に、生活圏全体でのエネルギーと交通の最適利用が達成
されている次世代型の地方都市型低炭素社会システムの構築を目指す。
また、生活圏全体の移動先として、産業部門の工業団地においても、熱と電気の共有・面的利用と
需給両面での最適/最小化システムを組合せることにより、工業団地における低炭素社会システム
としてモデル化し、国内外への横展開・普及していくことを最終的な目標とする。
実証事業の概要
事業全体においては、先述の目的を達成するために、平成23年度からの継続として家庭部門
(東山・高橋地区)、平成24年度からは新たに家庭部門(周辺地域160世帯)における実証を行うこと
で、デマンドレスポンスサービスメニューの多様化を図ると共に、実証データの比較対象とするため
のコントロールグループを確保することで、サービスの有効性検証を行った。なお、平成26年度に
おいては、「平成22年度地域エネルギーマネジメントシステム開発事業」、「平成23年度次世代エネ
ルギー・社会システム実証事業」、「平成24年度次世代エネルギー・社会システム実証事業」、「平成
25年度次世代エネルギー・社会システム実証事業」の開発成果である各種システムの成果を活用
することにより実証を行う。
さらに商業部門として商業施設への配送も含めたエネルギーマネジメントシステムや、交通システ
ムにおけるエネルギーマネジメントや需給バランス最適化による交通流整除、次世代FCバス(V2H
大容量・長時間給電機能付き)の開発などによる二酸化炭素排出削減を行う。
また、産業分野として、トヨタ自動車元町工場を中心に周辺中小規模工場と大規模工場で熱の
共有化を図り、既存部品物流に乗せた経済性に優れた熱の融通システムを確立すると共に、回収
した熱を熱電変換するシステムと、工業団地の各社が有する自家発の共用運用やオフライン設備
の稼働時間調整を行うこととも併せた電力ピークの抑制と工業団地全体でのエネルギー消費量削
減・二酸化炭素排出削減を行う。
本事業ではプロジェクト・マネージャーとして、
1)各プロジェクトの工程管理、
2)事業主体間の調整、
3)本事業に係る全体工程管理及び実証データの取り纏め・分析を行うと共に、
4)本事業の対外情報発信を行う。
<参考1> 事業全体イメージ
◆豊田市実証が目指す低炭素なまち(社会システム) 全体イメージ
〔トヨタ自動車〕 ・全体プロマネ ・次世代FCバス(V2H機能付き)開発
・EDMS/TDMS・OMMSシステムの企画・開発・運営 ・工業団地の熱・電力共有化システム構築
<参考2> 豊田市低炭素社会システム実証 全体の推進体制図 (平成26年4月)
会長
豊田市
副会長
(イ) プロジェクトマネージャー
トヨタ自動車
一般会員
幹事
特別会員
監事
KDDI
豊田市、トヨタ自動車、
中部電力、
ドリームインキュベータ(DI)
事務局
豊田通商、トヨタ自動車
家庭内エネルギー
利用最適化
HEMS + VtoH
(ロ)
デンソー、中部電力
トヨタ、トヨタホーム
東邦ガス、シャープ
KDDI
トヨタすまいるライフ
三菱商事、矢崎総業
セコム、アイシン精機
BMW AG、BMW JAPAN
注:
商業・公共施設・工業団地等エネルギー
利用最適化
低炭素交通システム
自動車
蓄電池
エネルギーの
有効利用
(非常用電源)
公共交通の
整備充実・
利用促進
自動車交通の
改善・低炭素化
(ハ)(ニ)
(ホ)(ヘ)
豊田市
トヨタ
日立製作所
名古屋鉄道
ヤマハ発動機
豊田都市交通研
究所 トヨタ車体
豊田市
トヨタ
豊田自動織機
新明工業
中日本高速道路
東邦ガス
豊田都市交通
研究所
蓄電設備
の商業施
設等への
導入
木質
ペレットの
地産地消
スキーム構築
(ト)
トヨタ
豊田市
デンソー
豊田通商
トヨタ
セック
ヤマト
運輸
エネルギー
(熱と電力)
共有システム
(イ)
東邦ガス
豊田市
トヨタ
中部電力
東邦ガス
グローバル
展開検討
生活圏全体での行動支援
各種インセン
ティブ付与
による生
活者行動
変化検証
EDMS
環境学習
啓発活動
の実施
低炭素社
会モデル
地区の整
備
(チ)
トヨタ
富士通
中部電力
エナリス
DI
東芝
日本HP
住友重工
豊田市
トヨタ
DI
名古屋大学
名古屋鉄道
豊田市
愛知県
豊田市
愛知県
トヨタ
中部電力
東邦ガス
トヨタ
DI
大学
有識者
その他
下線は各サブモジュールのキャプテン企業
〔補助事業名(補助事業者名)〕
(イ)愛知県豊田市における「家庭・コミュニティ型」低炭素都市実証プロジェクトのマネジメント
(ロ)創エネ・省エネ機器と蓄電池付きHEMSの連携及びV2Hシステムの研究開発と実証検証
(トヨタ自動車)
(デンソー、中部電力、シャープ、トヨタ自動車、トヨタホーム、KDDI、東邦ガス、アイシン精機)
(トヨタ自動車、日立製作所)
(トヨタ自動車)
(豊田自動織機)
(トヨタ自動車)
(デンソー、豊田通商、セック)
(トヨタ自動車、中部電力、富士通)
(ハ)TDMSを介した交通需給制御の最適化とEDMS連携
(ニ)ワンマイルモビリティシェアリングを通じた次世代型末端交通システムの導入
(ホ)普及型EDMS連動スマート充電システムの導入
(ヘ)次世代型FCバスシステムの導入
(ト)蓄電池付き商用施設向け蓄電・蓄熱EMSの連携システムの技術開発
(チ)エネルギー情報マネジメントシステム(EDMS)の研究開発及び実証検証
実証事業のスケジュール
当事業では下記のスケジュールに沿って、実証を遅延なく遂行。
<参画企業・団体> トヨタ自動車株式会社および外注
<参考3> 実証事業全体のスケジュール
実証
モジュール
家庭内
家庭内
(家庭部門)
(家庭部門)
H22(2010)
H23(2011)
実証用導入
機器開発
H24(2012)
H25(2013)
実証用住宅67戸
分譲/機器導入
H26(2014)
住宅用実証での本格実証
データ解析/生活者支援
パターンの抽出
最適な機器/制御法の開発
次世代自動車普及に向けたインフラ整備・次世代モビリティの導入
移動
移動
(交通部門)
(交通部門)
TDMS
FCバス
ワンマイルモビリティ
スマート充電システム
移動先
移動先
(業務部門)
(業務部門)
商業施設用充蓄電システム
の設計開発
ポイント付与開始
実験車製作
車両/システムの開発
導入
供給側(シェアリング車両)
へのリコメンド開始
運行実証・VtoX(非常用電源)実証
実証実験の段階的拡大
EDMS連携制御機能の追加
実地運用開始
導入システムの改良/規模の拡大
EDMSとの連携
移動先
移動先
(産業部門)
(産業部門)
生活圏全体
(地域全体)
技術開発
マスタープラン策定
国内外FS
EDMS企画/設計/開発
インセンティブ企画/設計
工業団地周辺熱・
電力共有システム実証
開発システムの導入/運用/実証(データ分析/アンケート調査 等)
生活者行動支援によるピークシフト実証
追加機能、連携対象の拡大に向けたシステムの企画/設計/開発
実証の
実証の
「見せる化」
「見せる化」
ホームページによる情報提供
低炭素社会モデル地区を活用した体験の場の提供
環境学習等を活用した情報提供ツールの拡充
26年度の活動
EDMS連携によ
る住民省エネ
行動効果の
解析・検証
新交通案内及
びワンマイルモビリ
ティシェアリング実
証の継続と最
適ビジネスモデル
の検証
市内の複数の
商業施設での
実証の継続
本格実証開始
拡大シミュレーション
ビジネスモデルの
検討
低炭素社会モデル地区
を活用した「見える化」
平成24年度の成果
・実証事業全体の横断的な推進体制の構築から、プロジェクト・マネージャーとして、マスタープラン
改訂など、事業主体間の調整を年間を通じて定常的に実施した。実証モジュール間の連携を
進めるためのミーティングの開催に加えて、モジュール内での事業主体間の利害対立の調整など、
突発的に発生する課題への対応なども実施した。
・定常的な対応とは別に、実証参画企業間で定期的な会合を実施し、様々な課題への対応、企業間
の調整を行った。会議体としては、各モジュールのキャプテンを集めて情報共有を行うキャプテン会
(6月・9月・12月の3回、及び適宜)、実証に参画する全企業を集めて行う協議会全体会(6月)、
幹事企業間で協議会運営に関わる決議・審議を行う幹事会(2~3ヶ月に1回)を開催し、事業主体
間の調整を実施した。プロジェクト・マネージャーとして、各会議体の召集、議題設定に加え、事後の
議事とりまとめを行った。
・また、本事業の取り組みを広く知らしめるために様々な局面にて実証の事業内容や進捗状況等の
情報発信を行った。また、国内外の関係各所の豊田市実証現地への視察受け入れを行い、多数
の要人をはじめとする視察参加者に本実証の説明と理解活動を行った。
平成25年度の成果
・実証4箇年目にあたり、交通実証の開発など、全モジュールでの実証評価の環境が整ってきたこと
を視野に、各プロジェクト及び全体の工程管理、各WG事業主体間の調整、キャプテン会・幹事会・
全体会による情報共有や、本事業の対外情報発信を更に充実させた。
〔例.体制・目標ほかマスタープラン更新、「国連イノベーションフェア」(7月ジュネーブ)での豊田市長の
情報発信サポート(参考4参照)など〕
・特に、平成25年度では産業分野(移動先)の新たな取組みとして追加となった「工業団地における
熱・電力共有化システム構築」のマスタープラン策定、及び国内外への展開に向けたFS・感度分析
を実施。実証段階への移行に向け、熱・電力共有化システムの有効性(省エネ性・環境性・経済性)
や、国内外への事業横展可能性を確認できた。
(※これにより、平成26年度・27年度の「次世代エネルギー・社会システム技術実証」に移行)
・プロマネ事業の効果は、以下の主なプロジェクトの成果に包含される。
①生活圏全体 EDMS:
生活者の行動変化に伴う消費電力量のデータを継続取得、家(HEMS)/事務所(BEMS)等を連携させた
各機能のバージョンアップや小学校とのエネマネ見える化連携機能を追加、街全体での実証準備を完了。
特定の世帯の一定期間において限定した効果ではあるものの、「見える化」によって最大8~9%、 ポイント
付与により最大25~30%の消費電力量の削減・ ピークシフトを達成。
②家庭部門 HEMS:
実証住宅全66棟へHEMS機器・システムを高度化。対象21棟でのV2Hシステム実証を開始、車載蓄電容
量・家庭用蓄電容量など仮想的に効果検証を実施。EDMS連携を本格化し、充放電制御やタイムプライシ
ング情報を受けた最適制御実証を開始。
③業務部門 BEMS:
商業施設2箇所と宅配便センター1か所で実証実験で宅配便センター1か所にアイドルストップ対応の蓄
電池搭載の冷凍車両を設置。更に運用利便性向上のため、非接触給電など更なる技術開発にも取組み。
④運輸部門 低炭素交通システム:
TDMS及びワンマイルモビリティシェアリング(以頁 OMMS)のフェーズ2で豊田市都心・トヨタ本社地区で
TDMS会員数約3,000人、ステーション数25カ所と運用拡大、システムの運用評価と機能改善・開発を実施。
次世代FCバス及びV2H機能の実証を通じた開発改良を実施。
EDMS連携のスマート充電でピーク電力制御を実施。
<参考4> 本事業の対外情報発信 (平成25年度)
●国内外で非常に高い関心 、国連経済社会局(UNDESA)から
イノベーションフェアに豊田市が日本初の招待
●低炭素モデル地区「とよた
エコフルタウン」や実証現地に
海外からも多くの要人が視察
平成26年度の成果
・実証の最終年度にあたり、エネルギー分野の実証開始から、交通実証も含めた全モジュールでの
連携と、全体システムとしての成果や総括、更には実証終了及び継続/継承に向けた調整を図る
べく、各プロジェクト及び全体の工程管理、各WG事業主体間の調整、幹事会・全体会による情報
共有や、本事業の対外情報発信を行った。
〔例.実証全体での定量目標達成状況(低炭素化・省エネ・ピークシフト)・定性的成果の連携・共有、
住民参加実証における実証終了及び継続実証に向けての事業主体間及び住民との調整など〕
・特に、平成27年1月には、本実証取組みの総括・情報発信の場として、豊田市の主催で国連共催
による国際会議である「持続可能な都市に関するハイレベルシンポジウム~人と環境と技術の融
合」が日本で初めて開催され、本実証の取組みを出発点として各国要人との議論を行った。本国際
会議には世界23ヵ国約250人が参加し、持続可能な都市を目指し、活発な意見交換や議論が行
われた。ここでの取りまとめを踏まえて「豊田市宣言」が策定され、平成27年秋には国連がまとめ
る「ポスト2015開発目標(SDGs)」に反映される予定。
・プロマネ事業の効果は、以下の主なプロジェクトの成果に包含される。
①生活圏全体 EDMS:
各種・生活支援エージェント機能を追加。スマートハウスや次世代車の普及率など勘案した各モジュール
とも連携した拡大シミュレーションによる豊田市内「街全体レベル」での効果検証、CO2削減30%を達成。
②家庭部門 HEMS:
PHV/EVやエコキュート等の導入による最終的なCO2削減効果の分析を実施。HEMSやFCコントローラに
よる蓄電池制御も高度化。地域間連携による電力制御システムの改良や展開拡大についても検討。
③業務部門 BEMS:
蓄電池搭載冷凍車両の非接触給電実証を開始。商業施設のEDMS連携のCO2削減効果について検証。
④運輸部門 低炭素交通システム:
TDMS及びOMMSのモーダルシフト率10%に向け、システムの運用評価と機能改善・開発を実施。11月に
エコ交通行動を誘導する集中実証を300人規模で実施、リコメンドとインセンティブ有で最大30%が変容。
次世代FCバスの国際会議(上記開催)に合せたV2H公開実証・路線運行実証を実施。
EDMS対応スマート充電システムでは、遠隔蓄電池と仮想的に連携し充電時間を短縮する実証を実施。
<参考5> 本事業の対外情報発信 (平成26年度)
●豊田市主催、国連共催の国際会議「持続可能な都市に関するハイレベルシンポジウム
~人と環境と技術の融合」が開催、テーマ別討論の一つである「スマートシティへの
取り組み」にて、本実証の取り組みを出発点として各国要人との議論を行った。
次世代FCバスは、
会場輸送のほかV2H公開実証を実施。
OMMSは超小型モビリティ試乗会にも協力
実証事業全体のこれまでに得られた成果
・当プロマネ事業では、各モジュールでの実証評価の最終年度に当たり、全体システムとしての
定量評価、並びに定性評価による成果はじめ、実証全体の総括を行った。
・5箇年の実証活動を通じて、HEMS等 スマート機器・次世代環境自動車などの製品化や、各社が
企図した社会基盤となるシステム開発や新技術検証の場になった。
・CO2削減目標については、5箇年の実証内容に一部変更があり、前提条件に変更が発生したが、
当初目標の削減率や削減量については、マスタープランの目標を達成した。
さらに、EDMSを中心とする夏季・冬季による省エネ・ピークシフト実証にも取組み、気象状況や
価格弾力性のほか需要家特性の検証とあわせ、目標を達成した。
●
●
●
●
CO2削減率:30.1%(当初目標は30%)
CO2削減量:264,740t (当初目標は265,000t)
省エネ:28%(当初目標25%)
ピークシフト:33%(当初目標は25%)
<豊田市実証全体によるCO2削減効果>
カテゴリー
サブモジュール
算出結果(排出量・削減量(t-CO2) / 削減率(%))
排出量 排出量
削減量
部門内に 全体に対する
('05年) ('20年) ('05年⇒'20年) おける削減率
削減率
①家庭内でのエネルギー有効利用
スマートハウス・再生可能エネルギーの普及
DRポイント・RTP
リコメンド・生活支援エージェント
460,000 377,790
②コミュニティのエネルギー有効活用
目標チャレンジ
地域融通
余剰電力の活用(学校との融通)
1)次世代自動車の導入促進
2)充電インフラ・水素ステーションの設置・拡充
③低炭素交通システムの構築
3)ITSを活用した交通流整序とエコドライブ促進 419,000 236,470
4)公共交通利用促進
5)パーソナルモビリティの共同利用
1)環境学習、啓発活動の実施
④生活者行動支援によるライフスタイル 2)各種インセンティブ付与による
の変革・インセンティブ効果の検証
生活者行動変化の検証
3)低炭素社会モデル地区の整備
国際展開
⑤グローバル展開
標準化
合計
879,000 614,260
▲ 82,210
▲ 18
▲9
▲ 51,530
0
▲ 131,000
-
▲ 12
-
▲6
0
▲ 15
-
-
-
-
▲ 264,740
-
▲ 30.1
0
▲ 31
<EDMSの省エネ効果:既存住宅およびスマートハウス・EDMS導入有無での系統入電量比較>
(周辺地域)PV設置なし 非オール電化
<CPP発動による平均ピークカット効果>
全期間平均
削減効果の表れた日のみ :41.0%
51%
49%
42%
10%
10%
昼間(13:00-16:00)
夜間(19:00-21:00)
夏季
朝(9:00-12:00)
10%
0%
冬季
春季
2012年度
※ 夏季のみ平均削減率 :27.3%
※ 冬季のみ平均削減率 :38.5%
※ 春以外の平均削減率 :32.2%
16%
18%
夏季
2013年度
26%
46%
49%
24%
冬季
朝(9:00-12:00)
20%
39%
42%
49%
昼間(13:00-16:00)
19%
30%
昼間(13:00-16:00)
30%
29%
朝(9:00-12:00)
46%
夜間(19:00-21:00)
50%
40%
削減効果の表れた日のみ
59%
56%
昼間(13:00-16:00)
削減率[%]
60%
全発動日
昼間(13:00-16:00)
70%
全期間平均
全発動日 :30.0%
(全発動日・削減効果のあった日)
夏季
冬季
2014年度
実証事業全体のこれまでに得られた定性的成果
・当プロマネ事業では、各モジュールのスケジュールを綿密に把握し、個別モジュールにて設定した
マイルストーンに照らした進捗状況の管理(=行程管理)を定常的に実施した。その結果、実証は
当初の目標通りに進捗し、計画された事業について、実行を完了した。各年度毎の計画と達成
状況は以下の通りである。
<各実証部門における主な成果とその達成状況>
平成23
年度
平成24
年度
平成25
年度
平成26
年度
A.各部門を
統括する実証
HEMS-EDMS
の結合試験完了
し 、高橋・ 東山地
区における実証を
既に開始
B.家庭部門
での実証
実証に必要な機
器/システムの開
発が進み、実証
住宅を用いた試
験が既に開始
C.業務部門
での実証
システムの開発が
概ね完了し、中小
規模小売店舗2
箇所、配送セン
ター1店舗への機
器設置完了
D.産業部門
での実証
―
E.運輸部門
での実証
TDMS、ワンマイル
モビリティシステムの基
本システムの開発完
了。
300人規模の実
証参加者が確定
社会コストを抑え
つつ、PHV/EV
を便利に使える社
会インフラの提供
家庭内システム全
体の相互接続性
が可能となり、各
種エネルギー情
報
を
収集開始
中小規模 小売店
舗2箇所、配送セ
ンター1店舗にお
ける、エネルギー
マネジメントシステ
ム
実証データ収集と
課題抽出
―
TDMSによる利用者
への情報提供や
イ ン セン テ ィ ブに
よって低炭素行動
を促進させる
実証の開始及び
システムの改善・高
度化
家庭部門/運輸部
門を含めた実証
開始し、PHV/E
Vを活用したエネ
ルギーマネジメン
トの実証開始
家庭内の省・ 創・
蓄エネ機器を用
いた連携実証を
通じ、エネルギー
マネジメントにつ
いての分析を実
施
実証結果に基づ
く、機器改良と改
良機器の設置完
了
工業団地におけ
る エ ネ ルギ ー の
共有システムの
マスタープラン
策定
豊田市都心・トヨタ
自動 車本 社地区
での有料サービス
を開始
家庭部門、業務
部門、運輸部門を
含めたエネマネの
受容性検証し、E
DMSで設定した
定量目標を達成
する。また、展開
先及びその要件
の明確化
EDMSを介した、
家 庭 部 門
全体で相互連携
したエネルギーマ
ネジメントシステム
の構築
EDMSと連携し
た商業施設エネ
ルギーマネジメン
トシステムの運用
開始・実証検証
EDMSと連携を
想定した工業団
地における熱・
電力を共有する
エネルギーマネ
ジメントシステム
の技術実証
T D M S と
EDMSの連携、
エコ交通行動集
中実証を実施。ワ
ンマイルモビリティの事
業化に向けた運
用課題・取り組み
のヒントを確認
・各部門におけるこれまでの取組みと成果のまとめを、以降に示す。
家庭内(家庭部門)における成果
実証内容
省エネ、創エネ、蓄エネ
機器・設備の導入
設置・導入
家庭単体
単体マネージ
複数マネージ
コミュニティ
*
実証成果(総括)
13年春に66棟全て
販売完了
HEMS
・・
・・
EDMS
Automated demand response の略
HEMS/家電コントローラ/
FCコントローラによる
最適マネジメント
EDMSとの連携による
コミュニティ全体の最適な
エネルギー需要実現
 ADR*を含む
 第1期-5期分譲で66棟の実証住宅及び
モデル棟に機器・設備の導入し実証実施
 実証機器
– デンソー:HEMS、充電器、蓄電池、
エコキュート
– トヨタ自動車:PHV自動車、PV
– KDDI:通信機器、携帯端末
– シャープ:家電コントローラ、家電機器
– 東邦ガス:エネファーム、FCコントローラ
– アイシン精機:SOFC
 CO2削減効果は年間平均で、49.1%
– MAX:64.9%、MIN:38.8%
 季節で見た場合の効果差も確認
– 中間期(5月):70.5%
– 夏季(7月):50.9%
– 冬季(12月):29.9%
– 中間期はPV発電量増加で削減効果最大
で冬季はPV発電量低下、暖房エネル
ギーの増加により効果小
 上記+4%のCO2削減効果
 近接する住宅のエネルギー収支をグリッド
全体収支として実証
移動(交通部門)における成果(1/4):TDMS
実証内容
実証成果(総括)
定量的成果: CO2排出削減量
TDMS利用により、自家用車由来CO2を
180kg/年・人 削減(▲13%)
* 実証期間2014年11月17日から2014年11月28日までの平日10日間
(※自家用車常用者のみ)を年間算(24倍)した削減量
* 集計対象期間10ヶ月間(’13.4~’14.1)の効果に基づき、年換算した推計値
* 自家用車由来CO2: 約49,000kg/年・人
→自家用乗用車の年間実稼働率65%×365日×自家用乗用車の実働1日1車当
たり走行距離38.62km/日・台×自動車CO2排出原単位165g/km
定性的成果
名鉄協商
/豊田市駐車場
下記3つの新規性・優位性を有する統合交通情報プラット
フォーム「TDMS」を開発し、交通分野の低炭素化に向けた
運用実証を実施
① クルマと公共交通の結節点サービスにも対応した
『マルチモーダルルート検索機能』
② 近い将来の交通需給状況予測に基づく需要者と供給者
それぞれへの動的な『リコメンド機能』
③ 近い将来の交通需給状況予測に応じた動的な『インセ
ンティブ付与機能』
TDMSがモーダルシフトにおいて一定の貢献を
果たすことが確認された
 行動変容の入口~出口まで一貫して
サポートする新規性の高いサービスを実現
 金銭的な追加コストの補償が極めて有効
 移動利便性の不満を緩和していく必要
 但し、感性的価値の創出や・訴求で
ある程度動機付けの補完が可能
 交通事業者や自治体との連携によるオープンデータ化
やユーザへのインセンティブの強化が必要
 上記において、ハードだけでなく、ソフトの面から
も生活者への働きかけが必要
移動(交通部門)における成果(2/4):ワンマイルモビリティ
実証内容
実証成果(総括)
無線通信・クラウド技術を駆使した運用管理システムを構築
▪一元的かつ遠隔からの車両・デポの状態監視・操作
▪スマートフォンAppによる直感的・オンデマンドな利用登録
管理センター
無線通信
無線通信
利用毎に利用者
から料金を徴収
GPS信号
会員
1,000名規模
スマートフォン
による
利用登録
乗り捨て
可能
自宅
目的地
公共交通連携
駅
超小型EV・車載器
100台規模
ステーション 20ヶ所規模
充電器200台規模
用途・嗜好が異なる3車種の小型EVを導入
P・COM
T・COM
i-ROAD
1人乗り超小型EV 1人乗り超小型EV 2人乗り超小型EV
(先進的デザイン+
”Fun to Drive”体験創出)
定量的成果: CO2排出削減量
OM利用により自家用車由来CO2を
108.7kg/年・人削減( ▲ 19.4%)
* ‘14年11月に行った実証対象者である65名から試算
* 年換算は’14年11月の削減量を12倍
* 11月におけるワンマイルモビリティの利用実績をもとに、各集計対象者の、従来
(自家用車、タクシー/はイヤー利用時)とモーダルシフト後(公共交通+ワンマ
イルモビリティ利用時)の交通手段別の走行距離を集計
* 上記集計結果をもとに、従来・モーダルシフト時の各ケースの総走行距離(上記走
行距離×ワンマイルモビリティ利用回数)を求め、それに各交通手段のCO2排出
係数を乗じ、従来、モーダルシフト時各々のCO2排出量を算出
定性的成果
一定規模のサービス拡大に成功
 3,000名以上の会員
 会員の動態分析を用いたCRM施策などの利用
面における改善
 事業者とインセンティブ付与による利用者配
回送の組み合わせなどの運用面の改善
実証成果の横展開も実施
 フランス・グルノーブルでの実証 など
 今後も自治体等と連携して事業拡大を図っていく
 その際には、一定の規模や先進的マインドの醸成、
自治体や地元企業などとの柔軟な提携が必要
移動(交通部門)における成果(3/4):
FCバス
実証内容(イメージ)
実証成果(総括)
製品化(普及)前提とした次世代
FCバスV2Hシステムの設計・
製作・評価を実施し、V2H実証試験
および走行実証試験により、以下の
設計仕様通りの動作を確認した。
改良型V2H公開実証試験
V2H給電による料理教室
(実用性確認)
+最大出力9.8kW給電
+連続給電
+操作性&安全性
+他社製給電装置との互換性
+営業運行
これらにより、製品化(普及)に
一歩前進した。
走行実証試験
(豊田市おいでんバス)
他社給電装置との
互換性実証試験
移動(交通部門)における成果(4/4):
スマート充電
実証内容(イメージ)
実証成果(総括)
目標
車両充電システムにおいて
複数台の車両を同時に充電
する際、ユーザの利便性を
なるべく損なうことなく、
系統電力のピーク電力を最
大20%低減する。
総括(評価)
実証の結果から、充電シス
テムとEDMSを連係するこ
とにより充電量のピークが
電力を最大で約30%低減
することが確認でき、蓄電
池と連携して電力を補完す
ることで、当初の「ユーザ
利便性を損なうことなく
ピーク電力を最大20%低
減する」という目標を達成
することができた。
移動先(業務部門)における成果
実証内容
実証成果(総括)
②EDMS連携
SOCサーバ
電力系統
AC
配送センタ
太陽光パネ
ル 5kw
DC
ドライバへの
最適充電場所
リコメンド
DC充電ポール
DC
AC
蓄電残量
(SOC)
AC
受電パッド
DC
太陽光パネル
5kw
非接触充電
送電パッド
配送車両
蓄電・蓄熱EMS (アイドルストップ対応電動冷
(蓄電池内蔵) 凍)
5. 5kwh
6kwh
①非接触充電
電力系統
「送電パッド」から「受電
パッド」への非接触送電
小売店舗
DC
蓄電・蓄熱EMS
(蓄電池内蔵)
6kwh
DC駆動
HP給湯器
③データ収集・分析
①非接触充電
 接触充電用システム(充電ポー
ル)を3箇所の商業施設に設置
 電動冷凍機システムにてアイド
ルストップすることで停車中の
CO2排出量を低減
(▲2.6t/年・台)
 非接触充電システムを1箇所の
商業施設に設置
 実証実験を通じて、接触式充電
方式に比べて非接触充電方式と
することで、1回の充電操作時
間を短縮
(▲72秒(83秒→11秒))
②EDMS連携、③データ収集・分析
受電パッド
送電パッド
 太陽光パネル、蓄電・蓄熱EMS
(蓄電池内蔵)、DC駆動HP
給湯器を2箇所の商業施設に設置
 システムとしてCO2排出量を
低減を確認
(3.1t/年・店舗)
移動先(産業部門)における成果
実証内容
①熱の共有(排熱利用と蓄熱輸送システム)
周辺工場の炉等から発生する熱を回収し、反応器を介して蓄熱
パレットに蓄熱。排熱を回収した蓄熱パレットは、蓄熱輸送システム
により、地域内の別工場に輸送され、蒸気や温水等の熱源や、
排熱を利用した 熱電変換(排熱発電)に有効に利用。
この排熱利用と蓄熱輸送システムについて、技術実証を計画
実証成果(2014年度)
①熱の共有
排熱蓄熱システム:工場の排熱を
利用した排熱蓄熱システムを設置し、排熱
を利用して熱媒油温度の上昇ならびに蓄熱
反応を確認
熱利用システム:輸送した蓄熱パレットか
ら反応器を介して熱を利用する熱利用シス
テムを設置し、熱媒油の加熱による蒸気圧
力の上昇(排熱利用)を確認
②電力の共有
工業団地における電力需要を
把握し、排熱発電、自家発電機、
蓄電池などの電力を供給する側
での最適運転や、工場設備などの
電力を使用する側での需要抑制
による地域内でのピークカットや
デマンドレスポンス等による
効果について技術実証を計画
蓄熱輸送マネジメントシステム:回収した
蓄熱体(パレット)を、効率的に輸送する
蓄熱輸送マネジメントシステムを構築
②電力の共有
EMS:トヨタ元町工場を中心に周辺5工場
を対象にした電力の個別・全体最適につい
て、地域電力需給制御システムを構築
年間8,599GJ/年、約11%の省エネルギー効
果が期待できることを検証
生活圏全体(地域全体のエネマネ)における成果
実証内容
実証成果(統括)
手段
地域エネルギーマネジメント
ネットワーク構築
具体的
手法
 家庭に対するRTP/CPP/リコメンド
実証当初に掲げていた目標を達成
定量的成果
目的
地域内の各種エネルギー機器と連携
 HEMSとの自動連携制御
 TDMS/公共充電機との
ピーク制御連携
場所
DRAS
TDMS
FEMS
EDMS
東山・高橋地区
BEMS
学校
定性的成果
仮想電力会社サーバー
早大 林研究室
 CO2削減
:10.6% (2~10%)
 省エネ
:28.8% (25%)
 ピークシフト :33.0% (25%)
拡大シミュレーションにより、家庭部門
全体で87,000t-CO2削減(@豊田市)
 家庭部門全体はHEMS/EDMS含む
 家電/FC機器とのピーク制御連携
 小学校とのエネマネ見える化連携
(※EDMS単体)
実証終了後、住民から省エネ行動変化や
実証継続要望もあり、
 ” 家庭でのエコ意識が高まった、
今年で終わるのが残念”
 ” 電力使用量が大きな家電を同時に
使わない習慣が身についた”
住民QoLを維持しつつ、住民の省エネ
リテラシー向上に寄与したと思われる
市民・豊田市全体における成果
市民の意識・行動変化/外部からの反応
実証を成果を活かした製品が市民に普及
 豊田市独自の機器導入補助金制度は
順調に申請が推移
– 太陽光発電*:9,739件
– EV・PHV** : 378件
– HEMS**
: 575件
– 蓄電池**
: 134件
 スマートハウス減税(全国初)も受付
開始
– 現時点の申請件数は11件
国内外からも高い関心
 エコフルタウンの視察者数***は
79ヵ国、14万人
 国連共催の国際会議は23カ国から
250人が参加
*
**
***
平成12~27年1月
平成23~27年1月
平成25年5月~平成27年1月
ポスト”豊田市実証”
実証の推進体制は維持・継続
 現協議会をベースに新たに協議会を
設立(平成27年~)
実証技術を横展開予定
 田中町、柿本町等にてスマートタウン
整備事業を実施中
 外部給電/V2Xの普及支援事業
(補助金、施設整備)
「ミライ・チャレンジ都市」の推進
 近未来技術を活用した新たな実証の支援
 環境、交通、健康、医療、教育 等
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