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力学1
力学1 2005/04/22 大阪大学大学院理学研究科:林田 清 http://wwwxray.ess.sci.osakau.ac.jp/~hayasida 第一章(続き) ステラナビゲータによるデモ 地心座標での星座の動き、惑星の動き 赤道座標での惑星、太陽の動き 太陽系座標での惑星の動き 天動説モデルの図1.5 ベクトルの記述は相対的なので、地球中心に考えたらこのようなモデ ルでも大きな不具合はなく惑星の動きを説明できる。 ただし、全てが円軌道としているので誤差が生じる。 また、それぞれの惑星がこのような動きをする理由(物理的な説明) は不可能。 水金(内惑星)と火木土(外惑星)の区別も不自然 第一章(コペルニクス以降) コペルニクスは紀元前のギリシア人(アリスタルコス等)の考 えていた地動説を堀り起こし、かつ軌道半径と公転周期の間 にある関係があることを示唆した。(定量的に求めたのがケ プラーの法則) ティコプラーエは惑星の運動の精密な観測を行い、それを もとにケプラーがケプラーの法則を導いた。 一方で、ガリレオ(ほぼケプラーと同時代の人)は落体の運 動に関して実験を行い等加速度の法則を見出した。 仮説にもとづく理論式<->実験による検証という近代科学の枠組み の開祖 ニュートン(1687) 惑星の運動も落体の運動も統一的に説 明する古典力学が(一応の)完成 300年以上前! 年表 図1.8,図1.9 表1.2(問題1.4) 軌道半径と周期 線形グラフ 両対数グラフ Linear-Linear Log - Log 10 10 1 8 6 1 4 2 0 0 2000 4000 6000 T(days) 8000 10000 12000 0.1 10 100 1000 T(days) 10000 100000 自然対数:eを底とする lnという記号を使うこともある 常用対数:10を底とする log10という記号を使うこともある 対数グラフ 両対数グラフで直線はべき関数 Log - Log 1 片対数グラフで直線は? X=logx,Y=logy, Y=AX+B 10 logy=Alogx+log(10B) y=10BxA 指数関数 対数グラフの読み方 1 例:赤は緑の何倍か? 0.1 10 100 1000 T(days) 10000 100000 近似 マクローリン展開 f ( x) = a0 + a1 x + a2 x 2 + " + an x n + " x = 0を代入してa0 = f (0) 微分してx = 0を代入してa1 = f ′(0) これを繰り返すことで f ′′(0) 2 f ( n ) (0) n f ( x) = f (0) + f ′(0) x + x +"+ x +" 2! n! が示せる(マクローリン展開) 任意のx=x0のまわりに展開する場合テイラー展開と呼ぶ 応用例(近似値を求めるときよく使用する) x<<1のときsin(x)~x (角度の単位はradian) x<<1のとき ex ~1+x コンピュータの内部の計算にも無限級数が使用され ている 第2章 質点の運動とその法則 質点の位置ベクトル、速度、加速度 高校で既習? 質点(particle, point mass, material point):物体 の大きさ(変形や重心のまわりの回転運動は無視する) 位置→(微分)→速度→(微分)→加速度 位置←(積分) ←速度← (積分) ←加速度 微分:グラフの傾き 積分:グラフの面積 Physletのデモ Illustration 2.6 http://webphysics.davidson.edu/Applets/Apple ts.html 位置ベクトル 位置ベクトル G 原点Oを始点、質点Pの位置を終点とするベクトルrを質点Pの位置ベクトルと呼ぶ G Pの座標が(x,y,z)のとき成分表示でr = ( x, y, z ) G G G 基本ベクトル ex = (1, 0, 0 ) , ey = ( 0,1, 0 ) , ez = ( 0, 0,1)を使うと G G G G r = xex + yey + zez rの大きさは x 2 + y 2 + z 2 方向余弦 ( l , m, n ) ≡ ( x / r , y / r , z / r ) 速度ベクトルと加速度ベクトル 速度(velocity) G G 時刻tにr ( t )にあった質点が時間∆tの後にr ( t + ∆t )に移動していたとする G G G 変位∆r ≡ r ( t + ∆t ) -r ( t ) G 平均の速度 ∆r ∆t G G G r ( t + ∆t ) -r ( t ) G dr (瞬間の)速度 v ≡ ≡ lim dt ∆t →∞ ∆t G dy G dz G G dr dx G = ex + v≡ ey + ez dt dt dt dt dx G ⎛ dx dy dz ⎞ のかわりにxとかく 時間微分 成分表示ではv ≡ ( vx , v y , vz ) = ⎜ , , ⎟ dt ⎝ dt dt dt ⎠ 加速度(acceleration) d2x こともある。2階微分 2 は x dt G G G v ( t + ∆t ) -v ( t ) G dv 加速度 a ≡ ≡ lim dt ∆t →∞ ∆t ⎛ dvx dv y dvz ⎞ ⎛ d 2 x d 2 y d 2 z ⎞ G , , 成分表示ではa ≡ ( ax , a y , az ) = ⎜ ⎟=⎜ 2 , 2 , 2 ⎟ dt dt dt ⎝ ⎠ ⎝ dt dt dt ⎠ 等速円運動 半径r0の円周上を一定の角速度ωで回転する質点 G 位置ベクトルはr = (r0 cos ωt , r0 sin ωt , 0) G G dr 速度v = = (− r0ω sin ω t , r0ω cos ω t , 0) dt G 速度の大きさ v = r0ω G G dv G 加速度 a = = (− r0ω 2 cos ωt , − r0ω 2 sin ωt , 0) = −ω 2 r dt G G G G v ⋅ r = 0, v ⋅ a = 0であることを確かめよ Physlet E3.6 http://webphysics.davidson.edu/Applets/Applets.html