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(仮称)南麻布四丁目福祉施設整備計画

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(仮称)南麻布四丁目福祉施設整備計画
(仮称)南麻布四丁目福祉施設整備計画
(仮称)南麻布四丁目福祉施設整備計画
目次
1
整備計画策定の目的
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
2
諸条件の整理
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
(1)整備計画地の概要
(2)整備予定施設
(3)整備の手法
(4)整備事業を円滑に推進するための取組
(5)施設運営開始後の管理
(6)関連計画の整理
3
基本方針の策定
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8
(1)施設全体の基本方針
(2)各施設基本方針
(3)基本方針を踏まえた各諸室のコンセプト
4
公設施設の機能・整備方針
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
(1)障害者支援施設(入所施設)の機能
(2)児童発達支援センターの機能
5
階構成の考え方
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18
6
安全計画の考え方
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
耐震安全性の確保
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21
8
環境への配慮
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22
18
(1)エネルギー使用の抑制に関する取組
(2)協定木材の活用
(3)緑化の推進に関する取組
9
事業スケジュール
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23
1
整備計画策定の目的
南麻布四丁目第二用地(南麻布四丁目1番 12(地番))に「特別養護老人ホーム」「障害者支援施設(入
所施設)」「児童発達支援センター」の3つの施設を整備します。
在宅介護が困難な重度要介護認定者に対し、良質なサービスを提供する「特別養護老人ホーム」、身
体障害者であって知的障害を重複して持つ、障害支援区分4以上の障害者(以下「重度重複障害者」と
いう。)に対し、それぞれの障害に応じた介護を提供する「障害者支援施設(入所施設)」、障害児や発達
に支援が必要な児童に対し、地域療育の拠点となる「児童発達支援センター」の3つの施設を複合施設
として整備します。区民の貴重な財産である当該用地を効果的に活用しながら、速やかな高齢者・障害
者施策の拡充を図るため、事業者公募に向け、施設整備の考え方を整理した本計画を策定しました。
■民設と公設の複合化による整備
区民の貴重な財産を活用するためには、限られた用地面積を最大限有効に利用しながら、複合施設の
整備を迅速・円滑かつ低コストにより行う必要があります。
そのため、区は本施設整備にあたり、プロポーザル方式により選ぶ特別養護老人ホームの整備・運営
事業者に対し、公設部分も含めた一棟の施設として整備を委ねる初めての手法を用います。委託先が東
京都等の公的機関ではないため、円滑な整備を推進するための取組を行います。
■既存施設の状況や施設ニーズを踏まえた整備
区民が行政に求めるサービスや支援は常に変化しており、区は、現状のニーズを的確に把握し、十分
に応えた施設整備を進めていく必要があります。本整備計画の策定にあたっては、施設利用者等、様々
な区民の意見に常に耳を傾け、区民に親しまれ、長く愛される施設整備を目指しています。
■複合施設としてより早期の開設を目指すための計画
港区基本計画(平成 27 年度~平成 32 年度)に計上した施設について、区民が待ち望む開設を可能な
限り早期に実現することを目指しています。そのため、民設と公設の複合施設整備事業者を公募するに
あたっての、施設整備の方針や考え方を整理しています。
1
2
諸条件の整理
(1)整備計画地の概要
①計画条件
○計画地(地番)
東京都港区南麻布四丁目1番 12
○敷地面積
3,628.88 ㎡(公簿面積)
○工事種別
新築
○都市計画地域
市街化地域、第二種高度地区(最高高さ 22m)
耐火建築物
南麻布四丁目地区地区計画区域内
○用途地域
第 1 種住居地域
○防火地域
防火地域
○日影規制
4 時間-2.5 時間
○斜線制限
道路斜線:1.25L(適用距離 25m)
隣地斜線:20m+1.25Lm
○接道状況
一方路地 東側(区道第 1039 号幅員 12m)
○法定建ぺい率
60%
○法定容積率
300%
②計画地の周辺環境及び立地特性
ア
周辺環境
計画地の周辺は、麻布十番や六本木、広尾などの業務・商業地区に近い環境でありながら
閑静な住宅街に位置し、緑豊かで静かな環境を有しています。また、江戸時代の武家屋敷が
建ち並んだ面影を残し、歴史的建造物が多くある他、各国の大使館が点在する地域であるた
め、文化・歴史色の特に濃い地域特性があります。外国人居住者が多いことから、国際色豊
かな街並みが多く見られるのも特徴の一つです。
坂道の多い周辺環境から、アクセス面での利便性が求められる地域でもあり、平成 22 年
度から、ちぃばすが周辺地域を運行しています。
イ
計画地の特性
計画地は、南麻布の高台に位置し、港区立有栖川宮記念公園に隣接しています。北側には
麻布子ども中高生プラザ、本村保育園、ありすいきいきプラザの複合施設があり、本村保育
園の園庭と隣接しています。また、西側は、ありすの杜南麻布(特別養護老人ホーム、介護
老人保健施設等)と隣接しており、高齢者施設が集積する福祉ゾーンを形成しています。南
側では大使館用地とも隣接しており、計画地は隣接地と合わせて地区計画が定められており、
「国際性・文化性豊かな都市空間を創出するとともに、緑豊かでゆとりある空間を形成する
地区」として位置づけられています。
2
(位置図)
区立有栖川宮記念公園
ありすの杜南麻布
麻布子ども中高生プラザ
地区計画区域
計画地: 東京都港区南麻布四丁目 1 番 12
(2)整備予定施設
①特別養護老人ホーム(民設民営)(老人福祉法第 20 条の5に規定する施設)
規
模:約 4,800 ㎡(うち共用部分約 1,500 ㎡)
定
員:100 名(うち多床室 20 床 20 名)及び短期入所(ショートステイ)10 名
②障害者支援施設(入所施設)
(公設民営)
(障害者総合支援法第5条 10 項及び 11 項に規定する施設)
規
模:約 2,500 ㎡(うち共用部分約 500 ㎡)
定
員:施設入所支援 40 名及び短期入所4名
内訳:男性 10 名1ユニット、12 名(うち短期入所 2 名)1ユニット
女性
10 名1ユニット、12 名(うち短期入所 2 名)1ユニット
利用対象者:身体障害者であって、知的障害を重複して持つ、18 歳以上の障害支援区分4
以上の障害者です。
③児童発達支援センター(公設民営)(児童福祉法第7条第1項に規定する施設)
規
模:約 1,700 ㎡(うち共用部分約 250 ㎡)
定
員:児童発達支援(通所支援)の一日当たり定員 82 名
内訳:身体障害児・知的障害児 60 名、保育園等との併用通所児 10 名、発達
障害児 12 名
利用対象者:身体障害、知的障害、発達障害、発達・行動等が気になる 18 歳未満の児童及
びその家族、支援者です。
施設全体のイメ ージ
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホーム
障害者支援施設
障害者支援施設( 入所施設)
障害者支援施設
児童発達支援センター
児童発達支援セ ンター
3
(3)整備の手法
区が特別養護老人ホームの整備運営事業者(以下「特養整備事業者」という。)に、公募対象
地に定める土地を「一般定期借地権」で貸し付け、借り受ける事業者が特別養護老人ホーム、障
害者支援施設(入所施設)及び児童発達支援センターの用に供する建物その他工作物(以下「特
養建物」という。
)を整備し、そのうち特別養護老人ホームを運営します。また、公設である障
害者支援施設(入所施設)及び児童発達支援センターについては、別途区が選定した指定管理者
が運営します。
なお、公設施設の整備については、区が特養整備事業者と建築等委託契約を締結し、特養整
備事業者が特養建物と一体的に整備します。
また、整備した建物のうち公設施設部分は、区有財産として所有します。
【権利関係】
特別養護老人ホーム(区分所有:借受者)
建物
障害者支援施設(入所施設)(区分所有:区)
児童発達支援センター(区分所有:区)
定期借地権:区
土地
定期借地権:借受者
土地所有権:区
【施設規模等】
整備施設
規模
設置手法
運営手法
民設
民営
約 4,800 ㎡
①特別養護老人ホーム
(100 床(うち多床室 20 床)+短期入所(ショート)10 床)
(うち共有部分
約 1,500 ㎡)
約 2,500 ㎡
②障害者支援施設(入所施設)
(うち共有部分
(40 床+短期入所(ショート)4床)
公設
約 500 ㎡)
約 1,700 ㎡
③児童発達支援センター
(うち共有部分
(児童発達支援《通所支援》の一日当たり定員 82 名)
合
公設
約 250 ㎡)
計
約 9,000 ㎡
―
民営
(指定管理者)
民営
(指定管理者)
―
(4)整備事業を円滑に推進するための取組
区では、建築等委託を東京都等の公的機関を相手方に行う場合でも、設計や施工の妥当性チ
ェックのため、関係課による設計協議の定期的実施や、施設課による設計内容の確認等を行って
います。今回は、契約相手方が公的機関ではなく、社会福祉法人(民間事業者)であり、円滑な
整備を推進するため、次の取組を行います。
4
①要求水準及び費用負担妥当性の検証
公設部分の設計について区の要求水準に達していること、「区有施設安全設計基準」に則っ
ていること、設計金額及び建築費算定が民間相場に照らし相応なものであるかについて、区は、
第三者の設計会社へ調査を委託し、確認と検証をします。
②財務状況等の報告
区は、特養整備事業者に、設計業務及び建築工事中の会計年度の財務状況についても報告を
求めます。
③設計契約及び建築工事における前払保証及び契約保証の条件化
通常、区が建築会社等と工事請負契約を締結し、前払金等を支払う場合には、建築会社等に
対して前払保証と契約保証の保証契約を保証会社と締結させ、建築会社が万一倒産等した場合
でも資金が保証されるようにしています。本施設整備においても同様に、区は、特養整備事業
者が設計、建築工事を確実に履行できるよう、特養整備事業者は、設計会社及び建築会社に保
証会社と前払保証や契約保証を締結させることとします。
④「(仮称)南麻布四丁目福祉施設部会」の設置
新たに、公共施設整備検討委員会において、地域包括ケア・福祉施設整備担当、高齢者支援
課、障害者福祉課、企画課、用地・施設活用担当、施設課、契約管財課等を構成メンバーとす
る「(仮称)南麻布四丁目福祉施設部会」を、特養整備事業者公募開始後から工事竣工までの
間設置し、設計事業者・建築事業者等と定期的に協議し、上記①~③や、公設部分の設計内容
等について確認していきます。
(フロー図)
事業者
設
計
建
②財務状況報告
設
③前払保証・履行保証の確認
区
④(仮称)南麻布四丁目福祉施設部会
③前払保証
設計協議・建設協議(関係課・施設課)
の確認
①第三者の設計会社による設計内容の確認・費用妥当性の検証
(5)施設運営開始後の管理
本件建物の維持管理について、専有部分は、区及び特養整備事業者がそれぞれ行います。共
有部分の維持管理については特養整備事業者に委託することを基本としますが、公設部分の管理
業務で、区が直接関わることが適当なものについては、区が個別に管理します(廃棄物収集運搬、
廃棄物処理等)
。
5
(6)関連計画の整理
施設計画に関わる前提条件及び施設の方向性を定めるにあたり、本事業・計画の港区におけ
る関連計画は次のとおりです。
①港区基本計画(平成 27 年度~平成 32 年度)
②港区地域保健福祉計画(平成 27 年度~平成 32 年度)
③港区高齢者保健福祉計画(平成 27 年度~平成 32 年度)
④港区障害者計画(平成 27 年度~平成 32 年度)
⑤都市計画南麻布四丁目地区地区計画(港区決定)
南麻布四丁目地区 地区計画の方針
地区計画の目標
有栖川宮記念公園に隣接し周辺に住宅や大使館等が立地する緑豊かで閑静な住居系市街地としての地
区特性を踏まえ、周辺の良好な環境との調和に配慮しながら、公共公益施設、大使館等を計画的に配置
し、国際性、文化性豊かな都市空間を創出するとともに、緑豊かでゆとりある空間を形成し、安全・安
心で快適な魅力ある市街地を形成する。
土地利用の方針
福祉、児童厚生、文化・交流等の機能を有する公的な施設の集積地とし、地区周辺の市街地環境の向上
に資するような、全体に調和のとれた計画的な土地利用の推進を図る。まとまりのある大規模な敷地を
計画的に利用して、緑地やオープンスペースの確保に努め、有栖川宮記念公園等と一体となった緑豊か
でゆとりとうるおいのある空間の形成を図る。
地区施設の整備方針
安全で快適な歩行者空間の確保及び歩行者ネットワークの形成と、地区周辺の交通の円滑な処理を図る
ため、区画道路の拡幅整備を行う。なお、通過交通の抑制に配慮して、既存道路の拡幅に際しては、歩
道幅員の確保・充実を主体とした整備を行うとともに、隅切りを築造することにより、視認性を高めて
通行及び交差点の安全確保に配慮する。
その他整備方針
地区施設の配置及び規模
建築物等の用途の制限
建築物の敷地面積の最低限度
壁面の位置の制限
建築物等の高さの最高限度
建築物等の形態又は色彩その他の意匠の制限
⇒区画道路1号 12m
約160m
拡幅
区画道路2号 12m
約240m
拡幅
区画道路3号 12m
約170m
拡幅
⇒老人ホーム、身体障害者福祉ホーム、児童厚生施設等
は建築可能。よって本計画の建築物は建築可能。
⇒500㎡
⇒建築物の外壁又はこれに代わる柱は、計画図に示す壁
面の位置の制限を越えて建築してはならない。
⇒30m
⇒原色を避けるなど、周辺環境に調和した落ち着きのあ
る色調のものとする。良好な都市景観の形成に資する
ものとする。
<まとめ>
◇ 環境(景観)の視点
⇒ 有栖川宮記念公園の緑豊かな環境を生かし、緑のネットワークを促進する。
歴史や文化資源と調和した景観形成を誘導する。
ゆとりのある歩行空間の創出や緑あふれる地域環境に寄与する。
<南麻布四丁目地区 地区計画図
計画図1>
周辺地域の豊かな景観形成を生かし、落ち着いた街並みの保全に配慮する。
6
<南麻布四丁目地区 地区計画図 計画図1>
計画地
<南麻布四丁目地区 地区計画図 計画図2>
計画地
出典:東京都市計画地区計画 南麻布四丁目地区地区計画より
※出典元の地区計画における計画線は、都市計画道路の計画図より転記
7
3
基本方針の策定
(1)施設全体の基本方針
特別養護老人ホームを含めた建物全体の方針として、区の上位計画、関連計画、本施設の特
徴を踏まえた、以下の 3 つの基本方針により施設整備を行います。
■基本方針と方向性
地域に永く親しまれ、地域のシンボルとなる施設を目指します
1.地域に親しまれる
施設づくり
・複合施設として利用者間や周辺公共施設、地域住民との交流が図られ
る施設
・プライバシーに配慮しながら利用者、職員にとって、使いやすさに配慮し
た施設
・多様な公共施設等が存在する周辺環境を生かし、さまざまな人々の交流が生まれる施設
・「まちの顔」として地域住民が愛着を持ち、誇れるような施設
・分かりやすいゾーニング計画及び空間自体のサイン化による明快な空間の提供
・周辺の閑静な住宅街に配慮し、地域に馴染む景観の形成
誰もが安心して利用できる地域拠点を目指します
2.安全・安心な
・災害時に地域の人々の支えになる、災害に備えた施設
施設づくり
・ユニバーサルデザインに配慮した誰もが使いやすい施設
・セキュリティ対策に配慮した施設
・誰にでも分かりやすく、使いやすい、ユニバーサルデザインの複合施設全館での導入
・耐震、防災の性能を確保した施設計画
・ゾーニング(開放・非開放部や利用時間帯ごと)の明確化による、防犯性の確保
・感染症対策を見据えたゾーニングによる、安全・安心な衛生環境の確保
環境負荷の少ない施設を目指します
3.地球環境にやさしい
施設づくり
・地球温暖化対策の推進に寄与する、環境負荷低減に配慮した施設
・有栖川宮記念公園等と調和し、豊かな緑を守り育てていく施設
・地球温暖化・ヒートアイランド対策として、建築物のエネルギー消費量削減等低炭素化に配慮した計画
・温暖化抑制と緑被率の向上
・みなとモデル二酸化炭素固定認証制度実施要綱に規定する協定木材の使用
8
(2)各施設基本方針
①特別養護老人ホーム
高齢者が家庭的な環境で、安全安心で快適に生活できる施設とします。
地域の介護事業所、医療機関と連携を図るとともに、入所者の個々の状態やニーズに応じ、入浴、食事、
健康管理等において良質なサービスを提供することにより、重度要介護者や認知症高齢者を含め、入所者
がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、安全安心で快適に生活できる居住環境
を整備します。
また、個々の入所者の様々なニーズに沿って、居室を選ぶことができるよう、入所者の個性やプライバシ
ーを尊重したユニット型個室のほか、低所得者へのニーズ等に対応するため、多床室(20 床)を含めた施設
整備を行います。
世代間や地域との交流が図られる施設とします。
高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、港区における地域包括ケアシステム
の構築を視野に入れ、本用地に整備する障害者支援施設等との連携や、隣地の子どもや高齢者施設、町
会・自治会と連携して、世代間や地域との交流を積極的に進めます。
安全の確保を最優先とした施設とします。
重度要介護者や認知症高齢者等が暮らす施設及び災害時の福祉避難所であることを踏まえ、災害時の
備えや防犯対策、感染症対策を講じるなど、入所者等の安全の確保に最優先に取り組みます。
②障害者支援施設(入所施設)
障害者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができる施設とします。
入所者一人ひとりの障害特性に応じた適宜適切な支援や医療機関との連携による健康管理を行うととも
に、入所者が快適に暮らせるためにユニバーサルデザインやプライバシー等に配慮した居住環境を整備しま
す。
また、特別養護老人ホームの入所者等との交流を図るなど、多くの人とふれあう機会を設けます。
さらに、透明性の高い施設運営により、障害者の権利擁護を推進し、入所者が安心して暮らし続けること
ができる施設とします。
地域における障害者への理解を促進する施設とします。
入所者が地域社会の一員として地域との交流を深める機会を創出するなど、地域に開かれた施設運営を
行うことにより、地域に愛される施設とするとともに、障害者への理解を促進します。
安全の確保を最優先とした施設とします。
重度重複障害者が暮らす施設及び災害時の福祉避難所であることを踏まえ、災害時の備えや防犯対
策、感染症対策を講じるなど、入所者等の安全の確保に最優先に取り組みます。
9
③児童発達支援センター
障害児や発達に支援が必要な児童に対する相談や支援を適切に提供できる施設とします。
障害児や発達に支援が必要な児童への支援を早期から開始するため、保護者が身近に相談できる場所
とするとともに、児童が個別の発達段階や特性に応じた効果的な療育を安心して受けることができる環境を
整備します。
地域における療育の中核となる施設とします。
障害児や発達に支援が必要な児童への療育の中核施設として、地域のさまざまな関係機関と連携し、乳
幼児期から学齢期を経て地域生活を送るまでの一貫した支援を行います。
安全の確保を最優先とした施設とします。
障害児や発達に支援が必要な児童が利用する施設及び災害時の福祉避難所であることを踏まえ、災害
時の備えや防犯対策、感染症対策を講じるなど、利用者等の安全の確保に最優先に取り組みます。
10
(3)基本方針を踏まえた各諸室のコンセプト
①特別養護老人ホームの各諸室のコンセプト
特別養護老人ホームの設置運営手法は、民設民営であり、事業者公募の中で民間事業者の専門
的なノウハウを活用した提案を募ったうえで、明確化していきます。
②障害者支援施設(入所施設)の各諸室のコンセプト
名称
個室( ユニッ ト内)
各諸室のコンセプト
入所者が落ち着いて良好な生活ができるよう通風、換気等にも配慮したつくりとします。
居室内で排せつ及び洗面、手洗いができるよう、トイレ及び洗面所を衛生面に配慮し設置します。
食堂兼リビング( ユニッ ト内) 入所者の憩いの場として、落ち着いて、くつろぎながら食事等ができる空間となるようなつくりとします。
キッ チン( ユニッ ト内)
各ユニットに一か所配置し、ユニット内でのご飯の温め等、軽易な調理活動が可能なものとします。
玄関( ユニッ ト内)
ユニット内の入口に車椅子でも充分に対応可能な広さで整備します。
休憩・ 宿直室( ユニッ ト内)
職員の休憩用に、スタッフルームや更衣室への動線に配慮した配置にします。
洗面所( ユニッ ト内)
衛生面への配慮から洗面、手洗いがすぐ行うことができるよう各ユニットに確保します。
浴室・ 脱衣室( ユニッ ト内)
浴室は、若干の歩行が可能な広さとし、介助者の介助のしやすさにも配慮したつくりとします。
脱衣室は、利用者の動きにも配慮し、簡易なベッドが設置可能なつくりとします。
家族宿泊室
入所者家族が、緊急の事情が起こった時に備えて宿泊できる部屋として確保します。
機械浴室・ 脱衣室
機械浴の利用者に負担を掛ず、スムーズに入浴ができるよう、脱衣室を含め、充分な広さを確保します。
男子トイレ
( ユニッ ト内及び共用部)
入所者及びスタッフ用として確保します。
女子トイレ
( ユニッ ト内及び共用部)
入所者及びスタッフ用として確保します。
車椅子トイレ( ユニッ ト内)
車椅子の方用に各ユニットに確保します。
車椅子トイレ( 共用部)
日中活動の場である訓練・作業室のある各階層に確保します。
諸
室 作業室
日中の多くの時間を過ごす部屋となるため、快適に過ごせるよう、可動間仕切り等で人数に合わせた適正な広さ
を設定できるようにします。
40人を複数グループに分けて作業を行うため、4室以上が確保可能な設定とします。
医務室
入所者の体調不良等の応急処置を行う場として衛生面に配慮します。
スタッフルームとの動線に配慮します。
静養室
利用者の心的クールダウンのために、2室を確保します。
相談室
入所者に関する様々な相談を行うための部屋のためプライバシーに配慮します。使用しないときには他機能の
部屋として使用することも可能なようにします。
スタッ フルーム( 応接・ 給湯 受付、職員の事務スペースとしての広さを確保します。セキュリティーにも配慮し、施設利用者の動きにも目が行
き届くよう配置します。
スペース含む)
会議室
職員等が会議できる部屋として整備します。机や椅子のレイアウトもしやすい空間とし、収納スペースにも配慮し
ます。
倉庫
施設を運営する上で充分な広さの倉庫を確保します。災害時に備えて、入所者用の防災備蓄も行います。
男子更衣室
女子更衣室
職員用の更衣室を男女別で一定の面積で確保します。スタッフルームや休憩室への動線にも配慮します。
汚物処理室
事象発生時に各階層で処理可能なように確保します。
清潔リ ネン室
必要諸室として確保します。
不潔リ ネン室
必要諸室として確保します。
洗濯室
入所者全員分の洗濯に対応できるよう効率的な作業に配慮した配置とします。
ご み置き場
日常的に発生する廃棄物の置き場として、衛生面にも配慮しながら施設専用で確保します。
廊
廊下、 EV, EVホール、 階
下
段、 機械・ 設備室等
等
車椅子の動線にも配慮し整備します。
そ
の 駐車場
他
普通車2台分を想定
11
③児童発達支援センターの各諸室のコンセプト
名称
各諸室のコンセプト
指導訓練室
児童が落ち着いて良好な生活ができるよう、通風、換気等にも配慮したつくりとします。
多様な遊びや、各行動に応じたスペースが確保できるよう配慮します。洗面は4つ確保します。
指導訓練室トイレ
児童らが、すぐに排せつできるよう、動線にも配慮したつくりとします。一部シャワー機能も整備します。
指導訓練室収納庫
運営に配慮し、訓練室に備えておくべき収納物を収納できるよう配慮したつくりとします。
訓練室
クールダウン等、さまざまな用途に対応可能となるよう、他訓練室と同程度のつくりとします。
言語訓練室
現状のパオ(20.3㎡)に準じるものを整備します。
遊戯室
遊戯室収納庫
屋内の遊び場として整備し、のびのびと遊べる規模に配慮します。
運動のできるスペースとして安全性に配慮します。
イベント等にも使用可能なつくりとします。
遊具等の収納スペースとして整備します。
医務室
児童の体調不良等の応急処置を行う場として衛生面に配慮し整備します。
スタッフルームとの動線に配慮した配置にします。
静養室
知的障害の児童を通わせる場合に、現在のパオ(約13㎡)に準じるものを整備します。
相談室
児童に関する様々な相談を行うための部屋をプライバシーに配慮するつくりとします。使用しないときには他機能
の部屋として使用することも可能なつくりとします。
プレイルーム・ 観察室
児童らが落ち着いて良好な生活ができるよう通風、換気等にも配慮したつくりとします。
諸 スタッ フルーム
室
職員休憩室
受付、職員の事務スペースとしての広さを確保します。セキュリティーにも配慮し、施設利用者の動きにも目が行
き届くよう配置します。
職員の休憩用に、スタッフルームや更衣室への動線に配慮した配置とします。
調理室
82名分の食事提供が可能な厨房を整備します。
調理員休憩室
調理員用の休憩室を確保します。
調理員トイレ
調理員用のトイレを確保します。
倉庫
施設を運営する上で充分な広さの倉庫を確保します。災害時に備えて、利用者用の防災備蓄も行います。
男子トイレ
男性スタッフ用のトイレを整備します。
女子トイレ
女性スタッフ用のトイレを整備します。
男子更衣室( 職員)
職員用の更衣室を男女別で職員増も見込んだ面積で確保します。スタッフルームや休憩室への動線にも配慮し
た配置とします。
女子更衣室( 職員)
ご み置き場
日常的に発生する廃棄物の置き場として、衛生面にも配慮し、施設専用として確保します。
履き替えスペース
バギ ー置き場
配膳室
リ ネン室
洗濯室
ご み置き場
児童の履き替えがスムーズに行えるようなつくりとします。
バギー利用者を見込み、広めの面積で確保します。
配膳がスムーズに行えるつくりとします。
廊
廊下、 EV, EVホール、 階
下
段、 機械・ 設備室等
等
そ 駐車場
の
他 園庭
効率的な作業に配慮した配置とします。
日常的に発生する廃棄物の置き場として、衛生面にも配慮し、施設専用として確保します。
車椅子の移動等もスムーズに行えるよう、整備します。
普通車5台を想定
児童の遊べる園庭を外構に確保します。また、砂場も設置します。
12
4
公設施設の機能・整備方針
(1)障害者支援施設(入所施設)の機能
障害者支援施設(入所施設)は、
「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援する法律(障
害者総合支援法」により、障害者へ施設入所支援を行うとともに、入所支援以外の施設障害サー
ビスを行う施設と規定されています。障害者に対し、夜間から早朝にかけては「施設入所支援」
を提供し、昼間は「生活介護」などの日中活動のサービスを行います。
定員:施設入所支援 40 名及び短期入所4名
内訳:男性 10 名1ユニット、12 名(うち短期入所 2 名)1ユニット
女性
10 名1ユニット、12 名(うち短期入所 2 名)1ユニット
①施設運営方針
ア
介護等における課題の早期解決と未然防止
該当施設の設置に当たっては、入所する重度重複障害者の多くが、自ら意思表示ができな
いことや、日常生活を送る中で体調が著しく変化する可能性があること等を踏まえる必要が
あります。区が設置・管理することにより、そうした重度重複障害者への介護内容や施設の
設備環境等に係る様々な課題の早期解決や、事故等の未然防止を図ります。また、既に区と
医療機関との間で確立している連携体制の下、緊急時はもちろん、定期的に万全な医療を提
供します。
イ
施設運営の安定性の確保
施設への入所対象は 18 歳以上の重度重複障害者であることから、長期間にわたる入所生
活が想定されるため、安定した施設運営を図ります。
ウ
専門性の活用と柔軟な運営体制
重度重複障害者への支援は、障害種別や程度などによる個別性が大きく、それぞれに必要
な支援を行うためには、看護師・理学療法士・作業療法士等の専門の職員が互いに協力しな
がら高度な知識や技能を活用することが必要です。
また、介護に必要な人員や求められる専門性が大きく異なることから、迅速で柔軟な人員
確保や職種に応じた積極的かつ計画的な人材育成も求められます。
さらに、重度重複障害者の施設での生活が長期間に及ぶことから、障害の個別状況等を把
握している職員による継続した介護や、幅広い年齢に応じた介護を行うことが必要です。加
えて入所後の加齢に伴う介護の程度の変化に的確に対応した効果的かつ弾力的な人員配置が
できる柔軟な組織運営が求められます。
こうしたことから、それぞれの重度重複障害者が施設で安全で安心して、また、より質の
高い生活を送ることができる施設とします。
②運営を踏まえた諸室の整備
・ユニットについては、男女別に2ユニットずつとし、合計で4ユニットとします。また、男
女の1ユニット内には2床ずつの短期入所床を設置します。
・全ての居室について、利用者の入れ替えも考慮し、トイレ及び洗面を設置します。
・障害者支援施設(入所施設)の調理室は、建物容積上の効率性も考慮し、専用では整備しま
せん。そのため、併設する特別養護老人ホームの調理室で調理される食事を利用することと
します。
・入浴室は利用者の利便性と清潔保持のために各ユニットに設置することとします。
13
③障害者支援施設(入所施設)の各諸室の面積算定等
名称
1 室・ 1 ヶ所
当り 面積
室数・
ヶ所数
合計面積
面積の算出根拠
東京都の条例において、「利用者一人当たりの床面積は、収納設備等を
除き、9.9平方メートル以上とすること。」と規定されていることから、各室
にトイレ及び洗面所を配置し、収納設備を加えた面積にさらに余剰分を
確保します。
居室( ユニッ ト内)
約 14
㎡
44
約 616 ㎡
食堂兼リビング( ユニッ ト内)
約 32
㎡
4
約 128 ㎡
キッ チン( ユニッ ト内)
約
4
㎡
4
約 16
玄関( ユニッ ト内)
約
5
㎡
4
約 20
㎡ 各ユニット内入口に車椅子でも充分に対応可能な広さを確保します。
約
8
㎡
4
約 32
㎡ 各ユニットに1か所、職員が休憩可能な広さを確保します。
約
2
㎡
4
約
㎡ 各ユニットに1か所確保します。
約 20
㎡
4
約 80
㎡ 各ユニットに1か所、十分な広さを確保します。
家族宿泊室
約 10
㎡
1
約 10
㎡
機械浴室・ 脱衣室
約 16
㎡
1
約 16
㎡ 脱衣室を含め、充分な広さで共用で1か所を確保します。
男子トイレ
( ユニッ ト内及び共用部)
約
8
㎡
4
約 32
㎡
男性ユニット内及び生活介護の実施部分の階層に、ユニット定員に合
わせた標準の広さ設定で確保します。
約
8
㎡
4
約 32
㎡
女性ユニット内及び生活介護の実施部分の階層に、ユニット定員に合
わせた標準の広さ設定で確保します。
約
約
6
6
㎡
㎡
4
3
約 24
約 18
㎡ 各ユニットに1か所、標準の広さで確保します。
㎡ 訓練・作業室のある各階層に標準の広さで確保します。
休憩・ 宿直室
( ユニッ ト内)
洗面所( ユニッ ト内)
浴室・ 脱衣室
( ユニッ ト内)
女子トイレ
諸 ( ユニッ ト内及び共用部)
室
車椅子トイレ( ユニッ ト内)
車椅子トイレ( 共用部)
8
特別養護老人ホームの基準(一人当たり3㎡)を参考に定員を乗じ、さら
に余剰を追加します。リビングに床暖房を整備します。
各ユニットに一か所。ユニット内での簡易調理が可能な広さを確保しま
㎡
す。
1組の入所者家族が、緊急に備えて宿泊できる広さの部屋を確保しま
す。
日中の活動が快適におくれるよう、最低でも450㎡を確保します。40人を
訓練・ 作業室
-
4以上
約 450 ㎡ 数グループに分けて作業を行うため、複数室あることが望ましいため、4
室以上とします。
医務室
約 10
㎡
1
約 10
㎡ 共用で1か所、他施設を参考にした広さの医務室を確保します。
静養室
約
8
㎡
2
約 16
㎡ 利用者の心的クールダウンのために、相応の広さで2室を確保します。
相談室
約 10
㎡
1
約 10
㎡ 1組家族の相談に応じられる広さの部屋を確保します。
2
約 110 ㎡
1
約 20
㎡ 10人程度以上が会議を行える広さを確保します。
約 60
㎡
約 40
㎡ 職員用の更衣室。男女別で各20㎡以上を確保します。
約 26
㎡
約 14
㎡ 各作業に必要な広さを共用1か所を想定し、確保します。
約 10
㎡ 専用のごみ置き場を他施設を参考にした広さで確保します。
スタッ フルーム( 応接・ 給湯
スペース含む)
会議室
約 20
㎡
倉庫
-
3
男子更衣室
女子更衣室
汚物処理室
清潔リ ネン室
不潔リ ネン室
洗濯室
約
約
約
約
8 ㎡
6 ㎡
4 ㎡
14 ㎡
1
1
2
1
1
1
ご み置き場
約 10
廊
廊下、 EV, EVホール、 階
下
段、 機械・ 設備室等
等
合計
そ
の 駐車場
他
㎡
-
1
応接・給湯スペースを含め、スタッフが施設運営業務を実施可能な広さ
を確保します。
運営上必要な広さの倉庫を確保します。入所者用の防災備蓄も確保し
ます。
各階層に作業が効率よく行える広さで確保します。区内他施設を参考に
した広さで確保します。
約 720 ㎡ プランに応じ、適宜確保します。
約 2,518㎡
普通車2台分を想定
※特養整備事業者を決定した後に設計協議を行っていくこととしており、各諸室の面積等は目安
として今後変更が生じる可能性があります。
14
(2)児童発達支援センターの機能
児童福祉法第7条に定める児童福祉施設である児童発達支援センターは、保護者からの成長発
達に関する相談を受け、
「保育所等訪問支援」「地域支援」「相談支援」「児童発達支援」を行う、
障害児や発達に支援が必要な児童の地域療育の拠点となる施設です。
定員:児童発達支援(通所支援)の一日当たり定員 82 名
内訳:身体障害児・知的障害児 60 名、保育園等との併用通所児 10 名、発達障害児 12 名
①施設運営方針
ア
関係機関と連携した継続的で一貫した支援
「保育所等訪問支援」では、多くが公立施設である保育園、幼稚園、小学校、特別支援学
校等を訪問し、児童への支援や施設職員への助言を行います。
また、児童発達支援センターが連携や調整を図る「地域支援」でも、保健所、子ども家庭
支援センター、教育センター等の児童を支援する機関は多くが公立です。
このため、より効果的に保健・医療・福祉・保育・教育等の連携を図るため、区が既に確
立しているこれらの施設や関係機関との連携の下、乳幼児期から学齢期を経て地域生活を送
るまでの継続的で一貫した支援を行います。
イ
安心の総合相談の体制維持
「相談支援」では、保護者から児童の発達に関する相談を受け、専門職が発達の評価を行
う「総合相談」及び児童福祉法に基づく障害児サービスを利用するための計画を作成する「障
害児支援利用補助(ケアプラン作成)」を行います。児童の発達の課題を早期に発見し、支援
を開始することが、児童の健やかな発達に繋がることから、保護者が、児童の発達に気がか
りな事があればいつでも、必要な療育を提供する施設として、安心して相談できる体制を維
持していきます。
ウ
専門性の活用と柔軟な運営体制
児童発達支援センターでは、障害児や発達に支援が必要な児童の発達段階を的確に判断し、
一人ひとりの成長に応じた長期的な支援を行います。
児童の成長に伴う身体状況や障害程度の変化に的確に対応した支援を効果的に行うには、
医師・心理士・言語聴覚士・理学療法士・作業療法士等の専門性の高い職員を確実に確保す
るとともに、その高度な知識や技能を様々な支援に活用できるよう柔軟な組織運営と人員配
置が必要です。
また、児童発達支援センターを利用した児童が、将来、併設されている障害者支援施設(入
所施設)へ入所した場合に継続して障害の特性に合った支援を受けるためにも、総合的・一
体的かつ柔軟性の高い運営体制が求められます。
こうしたことから、個々の児童の能力を最大限に高められるようきめ細かな支援を提供し、
地域の中で児童の健やかな発達を支えていくことができる施設とします。
15
②運営を踏まえた諸室の整備
・各指導訓練室の定員については、10 人を基本とします。活動内容と合致するよう、可変性の
ある間仕切りで面積を変更できるつくりとします。そのため、指導訓練室の数については、
8つ以上に分割可変できるものとします。
・調理室については、施設設備基準上必置なため、専用で整備します。
・相談室を5室以上設け、その他に観察室、言語相談室、プレイルームを設けます(相談室が
こども療育パオより3室以上増となります)。
・履き替えスペース、バギー置き場用のスペースを十分に確保します。
・指導訓練室トイレの広さにゆとりをもたせます。
・エントランス→事務室→訓練室→相談室・指導訓練室という動線が組み立てやすい平面構成
となるよう努めます。
16
③児童発達支援センターの各諸室の面積算定等
名称
1 室・ 1 ヶ所
当り 面積
室数・
ヶ所数
-
可変
合計面積
面積の算出根拠
厚生労働省による設置基準一人当たり2.47㎡以上であるのを余裕を持
指導訓練室
約 300 ㎡ たせた広さで算定(3.66㎡)します。活動内容によって部屋を8つ以上に
仕切れるように可変性を持たせたつくりで確保します。
指導訓練室数に応じて充分な広さで確保します。シャワー機能も整備し
ます。
指導訓練室トイレ
約
15 ㎡
4
約
60 ㎡
指導訓練室収納庫
約
20 ㎡
2
約
40 ㎡ 指導訓練室に付随する収納庫を収納物の量を考慮し確保します。
訓練室
約
50 ㎡
1
約
50 ㎡
言語訓練室
約
20 ㎡
1
約
20 ㎡ こども療育のパオに準じたものを同規模で確保します。
遊戯室( トイレ含む)
約 180 ㎡
1
約 180 ㎡
遊戯室収納庫
医務室
約
約
15 ㎡
15 ㎡
1
1
約
約
15 ㎡ こども療育のパオに準じたものを同規模で確保します。
15 ㎡ こども療育パオに準じたものを同規模で確保します。
静養室
約
18 ㎡
1
約
18 ㎡ こども療育パオに準じたもの同規模で確保します。
相談室
約
15 ㎡
5
約
75 ㎡
約
45 ㎡
1
約
45 ㎡ こども療育パオに準じたものを同規模で確保します。
約
約
約
約
約
80
20
40
8
4
1
1
1
1
1
約
約
約
約
約
80
20
40
8
4
4
約
40 ㎡
約
約
12 ㎡ 職員用のトイレを男女別に標準設定で確保します。
12 ㎡ 職員用のトイレを男女別に標準設定で確保します。
約
40 ㎡ 職員用の更衣室。男女別で各20㎡以上を確保します。
約
12 ㎡ 児童の履き替え用のスペースを確保します。
20 ㎡ 児童のバギー10台分のスペースを若干の余裕を持たせて確保します。
諸
プレイルーム・ 観察室
室
スタッ フルーム
職員休憩室
調理室
調理員休憩室
調理員トイレ
倉庫
㎡
㎡
㎡
㎡
㎡
-
男子トイレ
女子トイレ
男子更衣室( 職員)
女子更衣室( 職員)
履き替えスペース
約
約
6 ㎡
6 ㎡
約
12 ㎡
2
2
1
1
1
バギ ー置き場
約
20 ㎡
1
約
配膳室
リ ネン室
洗濯室
ご み置き場
約
6 ㎡
10 ㎡
1
1
1
1
約
約
廊
廊下、 EV, EVホール、 階
下
段、 機械・ 設備室等
等
合計
そ 駐車場
の
他 屋外遊技場( シ ャワー設備も含みま す。 )
㎡
㎡
㎡
㎡
㎡
個別指導用の訓練室を確保します。活動内容に応じて仕切れるように可
変性を持たせます。
厚生労働省による設置基準一人当たり1.65㎡以上であるのを余裕を持
たせた広さで算定(2.20㎡)します。
相談担当職員と保護者の相談で使用するため、相談業務実施可能な広
さで確保します。
職員増が見込まれるため、業務実施可能な広さを確保します。
職員の休憩用に確保します。
82名分の調理能力を確保できる広さで確保します。
調理員用の休憩室を確保します。
調理員用のトイレを確保します。
施設運営上、必要な広さの倉庫を確保します。防災備蓄も確保可能な
広さとします。
6 ㎡ 配膳に必要なスペースを確保します。
各作業に必要な広さを共用1か所を想定し、確保します。
各作業に必要な広さを共用1か所を想定し、確保します。
約
24 ㎡
約
10 ㎡ 専用のごみ置き場を他施設を参考にした広さで確保します。
約 458 ㎡ プランに応じ、適宜確保。
約 1,604㎡
普通車5台を想定
充分な広さの屋外遊技場を確保
※特養整備事業者を決定した後に設計協議を行っていくこととしており、各諸室の面積等は目安
として今後変更が生じる可能性があります。
17
5
階構成の考え方
主に施設の出入りを考慮した階構成とします。
児童発達支援センターは、通園、保護者の送り迎えや屋外行動等があるため、低層部での配置
が望まれます。
障害者支援施設(入所施設)は、障害種別や程度にもよりますが、訓練や買い物等での外出も
あるため、中層部での配置が望まれます。
また、建物による隣接地への日照の影響については、十分配慮するものとします。
階構成のイメージ
階層
導入施設
主な諸室
特別養護老人ホーム
高層
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホーム
中層
障害者支援施設
障害者支援施設( 入所施設)
(居室・日中活動スペース等)
障害者支援施設
低層
児童発達支援センター
6
児童発達支援センター
(訓練室・遊戯室・相談室等)
地域交流スペース・調理室
安全計画の考え方
(1)本施設として特に考慮すべき項目
・不審者の侵入、及び入居者(認知症高齢者等)が単独で施設外に出てしまう等の事態が発生
しない様、主な出入り口には職員を配置し、目視によるセキュリティに配慮します。さらに
動線上の監視カメラの配置により、万全なセキュリティ対策を行います。
・防犯対策から、障害者支援施設(入所施設)、児童発達支援センター及び特別養護老人ホー
ムの運営事業者がそれぞれ異なる場合が想定されるので、事業者ごとに更衣室を設けます。
・2階以上の階の避難動線は、通路に面する直通階段をバランスよく配置し、2方向避難の経
路や各諸室から迅速に避難できる経路を確保します。
・敷地内での自動車動線については、児童発達支援センターの送迎はマイクロバスを利用する
ため、送迎時には建物入口付近でスムーズな乗降が可能となるよう配慮します。
18
(2)施設の安全への取組みとして必要な項目
①
安全管理
<設備機器等の安全管理>
区は、
「港区有施設の安全管理に関する要綱(平成 21 年 10 月 30 日
21 港総施第 579 号)
(以下「施設安全管理要綱」という。)
」を定めており、本施設もこれに基づく安全管理業務
の実施体制を構築し、区民等の安全・安心の確保に努めます。
<安全管理業務>
施設安全管理要綱に基づき、本施設においても総括施設安全管理者(所管部長)、施設安
全管理責任者(所管課長)
、施設安全管理主任者(所管係長、施設長)及び施設安全管理担
当者を設置し、安全点検等の安全管理業務を実施します。
<安全点検業務>
施設安全管理要綱に基づき、総括施設安全管理者は、自らの施設の安全点検(総点検、
日常点検、緊急点検)を行います。
<利用者等に対する安全管理>
利用者等に対する安全・安心の取組については、下記の取組をふまえ、施設の特性など
を活かした、具体的な方策などを定めていきます。
・「港区危機管理基本マニュアル」等に基づく、危機管理マニュアルの作成
・AEDの適切な設置とAED操作講習等への積極的な参加
・消防計画の作成、自衛消防地区隊の組織及び自主訓練の実施並びに全体訓練への参加
・施設全体及び各個別の施設の災害対応マニュアル作成への協力及び防災訓練への参加
②
安全へ向けた計画
<危機管理計画>
区は、
「港区危機管理基本マニュアル」等に基づき、公設施設の具体的な危機管理マニュ
アルを作成し、対応します。
各公設施設では、被害状況等を確認し、施設長、安全管理主任者、施設安全管理担当者
職員を中心に対応します。
<防火・防災計画>
災害時には、地区の防災拠点となることから、万一の際には、それらが十分機能するよ
う、適切な管理を行うとともに、常に最適化に努めるなど、誰もが安全に安心して利用でき
るよう運営していきます。
<防火防災管理者の選任>
所定の防火防災管理講習を受けた有資格者を防火防災管理者として各施設で選任します。
なお、消防法第8条の2では、政令で定める防火対象物で管理の権原が分かれているも
ののうち指定するものについては、建物全体の統括防火防災管理者を協議により定めなけれ
ばならないとされています。
本計画地で整備する施設では、特別養護老人ホームの延床面積が最も大きく、建物の全
体の維持管理を特養整備事業者に委託すること、また、公設施設が指定管理者による運営で
あるため、指定期間の更新時に事業者の変更がありえることから、規模・管理・期間の面で
19
特養整備事業者が統括防火防災管理者となることが適当と考えられます。従って、特別養護
老人ホームの防火防災管理者を統括防火防災管理者として選任することとします。
<防火防災管理者の責務>
防火防災管理者は防火防災管理上必要な事項について、防災管理を含んだ消防計画の実
行のためのすべての権限をもって次のような業務を行います。なお、防火防災管理者は業務
を遂行するにあたって、施設内の全ての職員に適正な管理が行われるよう指導する義務を有
します。
・消防計画の作成又は変更並びに消防署への届出
・内装改修又は電気設備移設等の工事の届出
・火気の使用又は取扱に関する指導監督
・通報、消火、避難等の訓練指導
・従業員に対する防火意識の向上
・その他火災予防上必要な事項及び統括防火防災管理者への報告
<消防計画>
日常の火災予防・震災対策または万一の場合に円滑な行動ができるよう、行動規範を文
書にした、消防計画を作成します。
<自衛消防体制>
消防法第8条2の5に基づく自衛消防組織を設置し、火災・地震等による被害が発生し
た場合、通報・初期消火・避難誘導等の活動が円滑に実施できるように自衛消防地区隊を組
織し、相互に協力して災害活動にあたります。
<防災訓練(消防)>
特別養護老人ホームを含めた建物全体の防災訓練を消防法令により実施します。
③
港区地域防災計画上の対応
<福祉避難所>
建物完成後、特別養護老人ホーム、障害者支援施設(入所施設)及び児童発達支援セン
ターは、福祉避難所に指定する予定です。
※福祉避難所とは、在宅の災害時要援護者のうち、優先度の高い人や区民避難所での生活が困難な人のため
に開設するものであり、介護職員等の専門スタッフを配慮するなど、より福祉機能の充実・強化を図った施
設です。
<備蓄倉庫>
整備される特別養護老人ホーム、障害者支援施設(入所施設)及び児童発達支援センタ
ーにおいて、地震等の災害発生時に、施設利用者が避難所等に避難することなく施設内に
一定期間留まれるよう、防災施設・設備の整備と必需物品の備蓄を行うこととします。
<災害用トイレ(マンホールトイレ)>
本施設は、災害時に備え、マンホールトイレを区の負担により整備します。数について
は、区内既存類似施設と同程度を基本としますが、外構計画に基づき、事業者から提案を
求めます。
20
7
耐震安全性の確保
地震動時において、求められる安全性とは、第一に人命の安全確保です。また、大地震動時の
災害応急対策活動の拠点として使用される施設は、その施設のもつ機能の確保が要求されます。
これらを考慮し地域的な条件を合わせ、構造体の耐震安全性の分類(重要度)を決定します。
特別養護老人ホームを含めた本建築物は、耐震安全性の構造体の分類としては、
「Ⅱ類」とし、
重要度係数I=1.25 として特別養護老人ホームを含めた建物全体設計とします。
構造体の耐震安全性の目標及び保有すべき性能
Ⅰ
類
A類
甲類
Ⅱ
類
A類
甲類
被災者の救難、救助及び保護
救急医療活動
消化活動等
・病院及び消防関係施設のうち災害
時に拠点として機能すべき施設
Ⅰ
類
A類
甲類
・病院及び消防関係施設のうち上記
以外の施設
Ⅱ
類
A類
甲類
Ⅱ
類
A類
乙類
Ⅰ
類
A類
甲類
Ⅱ
類
A類
甲類
Ⅱ
類
B類
乙類
Ⅲ
類
B類
乙類
動
内
容
救援施設
被災者の受け入れ
危険物を貯蔵又は使用する施設
多数の者が利用する施設
そ
の
対
象
施
設
・学校、研修施設等のうち、地域防
災計画において避難所として位置
づけられた施設
・放射性物質若しくは病原菌類を貯
蔵又は使用する施設及びこれらに
関する試験研究施設
・石油類、高圧ガス、毒物、劇薬、火
薬類等を貯蔵又は使用する施設及び
これらに関する試験研究施設
・文化施設、学校施設、社会教育施
設、社会福祉施設等
他
一般官庁施設
21
建築設備
構造部材
・指定行政機関が入居する施設
・指定地方行政機関のうち地方ブロ
ック機関が入居する施設
・指定地方行政機関のうち東京圏、
名古屋圏、大阪圏及び大震法の強化
地域にある機関が入居する施設
・指定地方行政機関のうち上記以外
のもの及びこれに準ずる機能を有
する機関が入居する施設
活
避難所として位置
づけられた施設
確保が特に必要な施設
人命及び物品の安全性
災害時の情報の収集、指令
二次災害に対する警報の発令
災害復旧対策の立案、実施
防犯等の治安維持活動
被災者への情報伝達
保険衛生及び防疫活動
救援物資等の備蓄、緊急輸送活
動等
類
伝達等のための施設
災害対策の指揮、情報
災害応急対策活動に必要な施設
建築非構造
部材
分
構造体
耐震安全性
の分類
耐震安全性の分類(重要度)
重要度
大地震
係数
動時の
(I)
変形制限
耐震安全性の
耐震安全性の目標
分
保有すべき性能
類
大地震動後、構造体の補
大地震動に対して無被害あるい
特に構造体の耐震
Ⅰ
類
修をすることなく建築物を
は軽微な損傷に止まり、直ちに補
性能の向上を図る
使用できることを目標と
修を必要とするような耐力低下を
べき施設
し、人命の安全確保が図ら
招くことがない。
1.5
れる。
Ⅱ
類
大地震動後、構造体の大
大地震動に対して比較的小さな
構造体の耐震性能
きな補修をすることなく建
損傷に止まり、直ちに大きな補修
の向上を図るべき
築物を使用することを目標
を必要とするような耐力低下を招
施設
とし、人命の安全性に加え
くことがない。
R C 造
SRC造
1.25
て機能確保が図られる。
Ⅲ
類
1/200
S
大地震動により構造体の
大地震動に対して部分的な損傷
建築基準法に基づ
部分的な損傷は生じるが、
は生じるものの、倒壊、部分倒壊
く耐震性能を確保
建築物全体の耐力の低下は
などの大きな損傷は発生せず、著
する施設
著しくないことを目標と
しい耐力低下を招くことがない。
造
1/100
1.0
し、人命の安全確保が図ら
れる。
8 環境への配慮
本施設は、環境確保条例に基づく建築物環境計画制度(東京都環境局)により、非住宅に該当
し、延床面積 5,000 ㎡を超える建築物であることから、
「建築物の熱負荷抑制」
「設備システムの
高効率化」の項目で最高水準(段階3相当)を満たすようにします。
また、「港区区有施設環境配慮ガイドライン」に基づき、下記項目を基本方針とします。
(1)エネルギー使用の抑制に関する取組
自然採光の積極的利用や人感センサー、明度センサー等の採用など必要な時に最適な照度を
確保しエネルギー消費の抑制に努めます。また本施設は管理区分が異なる複数の施設が同居する
ため、施設ごとに最適な温熱の設定ができ、省エネルギー性能に配慮したガスエンジンヒートポ
ンプパッケージ(GHP)
の整備など環境に配慮した技術の導入を特養整備事業者に要求します。
(2)協定木材の活用
港区では平成 23 年から「みなとモデル二酸化炭素固定認証制度」を開始しました。
「港区区
有施設環境配慮ガイドライン」では、区有施設の新・改築時の木材の利用については、床面積 1
㎡あたり 0.005 ㎥以上の木材利用を目標に、協定自治体から供給される木材の利用を推進するこ
ととしています。協定木材の利用を推進するとともに、木材利用により、二酸化炭素吸収量の増
加に貢献することができます。
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(3)緑化の推進に関する取組
計画地は有栖川宮記念公園に隣接する緑豊かな環境です。周辺の景観と調和し、港区みどり
を守る条例の緑化基準を満たし地球温暖化対策の推進に寄与します。
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事業スケジュール
平成 28 年度に整備計画を確定し、事業者公募を行います。事業者決定後、平成 28 年度中に基本
設計、平成 29 年度から実施設計を行います。平成 29 年度中に着工し、平成 31 年度中の竣工を予
定しています。
施設開設については、特別養護老人ホーム及び障害者支援施設(入所施設)は平成 32 年3月、
児童発達支援センターは、進学や学年切り替えを考慮し、平成 32 年4月を予定しています。
【施設整備スケジュール】
平成 27 年度
平成 28 年度
平成 29 年度
平成 30 年度
平成 31 年度
1.整備計画作成
2.事業者公募
文化財調査等
●
特養
補助金
内示
3.基本設計
竣工
4.実施設計
5.建設工事
入札準備
●
入札
6.併用開始
開設準備
【開設】
特別養護老人ホーム
平成 32 年 3 月
とく
障害者支援施設(入所施設) 平成 32 年 3 月
児童発達支援センター 平成 32 年 4 月
23
開設
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