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MLG CARGO WEEKLY DIGEST

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MLG CARGO WEEKLY DIGEST
☆
新泉地紀行
その一
熊本県人吉温泉(3)
湯老人・佐藤哲治
米焼酎と言えば*球磨焼酎が有名であるが、
“人吉旅館”には常時20銘柄程度の球磨焼酎が用意されている。
4 号瓶、銘柄によっては 2 号瓶、無論 1 合単位の注文も可能で、銘柄・量ともお好み次第である。球磨焼酎
にこれほど数多くの銘柄があるとは正に驚きで、ストレート・燗・お湯割り・水割り・オンザロックと飲み方も気分次
第となる。焼酎の銘柄・値段・特色を記した案内を参考にして注文する、筆者も 2 銘柄を飲んだがメモをとり
忘れ名前を失念した。いずれにせよ、福岡では多分中々手に入らない銘柄のようで、まして東京では幻の焼
酎であろう。値段(=宿の価格)は高級品を除き 1 合 400-500 円、高いか安いか判断はつかないものの人吉
で球磨焼酎を静かに味わう一晩は中々乙なものである。
食事も終わりに近づいた頃女将が挨拶に訪れた、年齢は 40 前後(間違ったら御免なさい)
、和服の似合う韓
国美人である。どのような経緯でご主人と結婚することになったのか、初対面でそんな話はできないが、韓
国のことや日本のことなど話が弾み暫し楽しい時間を過ごした。ご主人の妹さん(と聞きましたが)はアメリカ
人と結婚、宿の隣で英語塾を開いているそうだ。兄妹揃って国際結婚とは珍しい。尚、館内にハングルの表示が
あるのは、女将の関係で韓国人のお客が来るからであろう。
夜中にものすごい雨が降ったようだが朝は日差しが出て今日も非常に蒸し暑い、とても長いズボンをはいてい
られないと短パン・テーシャツ姿で旅を続行することにした。本日の旅程は宿から渡(=わたり、人吉駅から肥薩
線で八代に向かって二駅目)までタクシー(JR は本数が少なく舟の出発時間とうまくミートしない)
、ここで球磨川
下り急流コースの舟に乗船、球泉洞で下船、球泉洞(鍾乳洞です、念のため)を探勝した後球泉洞駅から電車に
乗り二駅八代方向に下った吉尾駅で下車、ここから吉尾温泉“湧泉閣”まで歩く。このように炎天下アウトドア
の苦行が続くので、短パン・テーシャツ姿の見苦しさもご容赦願えるであろう。
朝風呂の後朝食まで時間があるので、宿の近くにある**青井阿蘇神社を散策。司馬遼太郎は「街道をゆく・
肥薩のみち・桃山の楼門」でここの楼門を激賞している、
「‘青井大明神’という額を高くかかげたこの楼門
は、京都あたりに残っている桃山風の建造物(西本願寺の唐門など)などよりもさらに桃山ぶりのエッセンスを感
じさせる華やぎと豪宕(ごうとう=難しい漢字です、暇な方は意味をお調べ下さい)さをもっているのであ
る」
。これだけほめられて神社もよほどうれしかったのだろう、前述の文章がそのまま立て札となって楼門の
かたわらに設置されていた。
1
2
3
1.& 2. 司馬遼太郎が激賞した青井阿蘇神社の楼門
3. JR 肥薩線球泉洞駅、無論無人駅で蝉しぐれに包まれていた
*
球磨焼酎
:
**青井阿蘇神社:
禁無断転載
人吉盆地は別名焼酎盆地。人吉市の観光パンフレットによれば、球磨焼酎のメーカー
は 28 社、銘柄数は 140 にのぼる。
大同元年(806 年)創建。現在の建物は江戸時代に再建されたものである。
各建物の全体構造は鎌倉時代のものであるが、建築様式は安土桃山時代の
手法を取り入れている。例年 10 月 3-11 日の間、
「おくんち祭り」と称する
例大祭が行われる。本殿・廊・幣殿・拝殿・楼門は国指定重要文化財である。
…掲載内容に関するお問合せは、弊社営業担当又は "[email protected]" までどうぞ。…
MLG CARGO WEEKLY DIGEST 編集・発行 商船三井ロジスティクス株式会社営業企画部業務グループ
1
・ 宿泊日:2003 年 7 月 7 日
・ 宿泊料:16,927 円(ビール中 2 本・焼酎 2 合含。
)
・ 人吉旅館 0966-22-3141・3142(和室 21 室。料金 10,000 円から。一人の場合、12,000 円からで
ルームチャージが 2,000 円加算されるのでやや割高になる。
)
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休刊のお知らせ
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来週は本紙の発行を休ませていただきます。
次の177号は9月9日付として発行致します。どうかご了承ください。
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MLG CARGO WEEKLY DIGEST vol.176
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