浮遊映像表示技術とインテル® アーキテクチャー

新感覚の立体映像やインタラクティブ性を提供する
フローティングビジョンとインテル® アーキテクチャーを
組み合わせた次世代の組込み機器
3D 表示技術に続く立体表現の新しい形『フローティングビジョン』
近年では、一般消費者を取り巻く環境で 3D 技術に対する注目度や
ニーズが爆発的に増加しています。そのきっかけとなったのが、本格的
な 3D 映画や家庭向けの 3D 対応テレビです。そして、最近では 3D ディ
スプレイを搭載した PC や 3D 表示の可能な携帯型ゲーム機なども登場
し、3D 技術そのものが非常に身近な存在となっています。現在発売さ
れている 3D 対応テレビや 3D ディスプレイの視聴方式には、専用眼鏡
をかけた状態で立体視を行うものと、裸眼のままで立体視が可能なも
のの 2 種類があります。そしてこれらの 3D 表示技術に続き、立体的な
映像を表現する次世代テクノロジーとして登場したのが、パイオニア株
式会社の浮遊映像表示技術『フローティングビジョン』です。
空中に浮かんだ映像を裸眼のままで自然に見られるフローティングビジョン
フローティングビジョンは、目の前にジオラマサイズの世界があるかのよ
うに感じる箱庭的臨場感を映像空間として表現するパイオニア株式会
社独自の映像表示技術です。フローティングビジョンのシステムは、元
となる映像を表示する液晶表示パネル（LCD）と小さなレンズの集合体
である 3D 用レンズというシンプルな構成をとっています。ディスプレイ
に表示された映像は、3D 用レンズによって集光されて焦点を結び、視
聴者が見ている側の空間に結像されます。フローティングビジョンの浮
遊映像は、視差を利用して仮想的な立体像を作り出す 3D ディスプレイ
と異なり、実際に空中に作られた実像そのものです。このため、視聴者
は、空中に浮かんだ映像を裸眼のまま自然に見ることができます。フ
ローティングビジョンによって映し出される映像は空中に浮かび上がっ
た平面映像ですが、人間の視覚的／心理的な特性を考慮し、フロー
ティングビジョンに適した映像コンテンツを制作することで、空中に浮か
んでいる映像の浮遊感や立体感を最大限に高められます。
浮遊映像
（実像）
映像信号
3D 用レンズ
LCD
駆動用
回路
※表示位置を表現したものです。横からは見えません。
浮遊映像に触れたかのような新感覚を表現する優れたインタラクティブ性
フローティングビジョンは、浮遊映像と視聴者の間で優れたインタラク
ティブ性も同時に提供します。赤外線センサーなどを用いて、視聴者が
浮遊映像に触れようとして近づけた手や指を検出し、それに応じて映
像や音声を切り替えることで、あたかも浮遊映像に触れたかのような
印象を与えられます。フローティングビジョンの浮遊映像は、視聴者が
実際に触れられる位置に作られた実像なので、視聴者とのインタラク
ティブなやり取りにたいへん適しています。これは、手書き入力が可能
なスタイラスペンや、指先で直感的に操作できるタッチパネルなどに続
く、ユーザー・インターフェイスの新しい形といえます。
パイオニア株式会社は、組込み機器向けのモジュールのほか、フロー
ティングビジョンの啓蒙を目指し、PC と接続できる浮遊映像表示モニ
ター「FV-01」も発売しています。FV-01 は、PC と USB インターフェイス
で接続され、PC に増設されたセカンド・ディスプレイとして扱われます。
FV-01 で静止画や動画などを再生することにより、これらのコンテンツ
を浮遊映像として表示できます。また、本体に搭載されている赤外線セ
ンサーやマイクを通じて、ユーザーとのインタラクティブなやり取りも可
能です。FV-01 には、特別な知識がなくてもインタラクティブなコンテン
ツをすぐに構成できる簡易ツール（FV_Tool）が付属しています。
多彩な入出力を持つ組込み機器に最適なインテル ® アーキテクチャー
フローティングビジョンは、デジタルサイネージや業務用ゲーム機など、
ユーザーとのインタラクティブ性が重視される組込み機器への応用が
期待されます。視聴者の視覚に訴える 3D ディスプレイ、タッチパネルに
よる直感的な操作、画像認識技術による情報のパーソナライズ、そして
フローティングビジョンによる新感覚の浮遊映像とインタラクティブ性な
組込み機器向けに提供される
フローティングビジョンのモジュール（5.7 型）
ど、次世代の組込み機器には多彩な情報の入出力が求められます。こ
のため、組込み機器の制御部には、これらの膨大な情報をスムーズに
やり取りできる優れた処理能力が要求されます。そこで力を発揮するの
が、インテル ® アーキテクチャーに基づく最先端のハードウェア・プラット
フォームです。
フローティングビジョンの将来の応用イメージ（想像図）
VR 機器
携帯電話でのアバターによる通信
自分だけの仮想世界にいる
エージェント
タッチレス・
コミュニケーション・パネル
優れた処理性能とソフトウェア互換性を持つインテル ® アーキテクチャー
インテルのマイクロプロセッサーは、最先端の半導体製造技術とマイ
クロアーキテクチャーの組み合わせによって、次世代の組込みアプリ
ケーションにも余裕をもって対応できる優れた処理能力を備えていま
す。インテルは、豊富な実績を持つインテル ® アーキテクチャーの強み
を活かし、幅広い製品ラインナップを取り揃えています。高い処理性能
が求められる領域から省電力や低価格が求められる領域まで、組込み
機器の多彩なニーズに応えられるのは、インテル ® アーキテクチャーの
大きな強みといえます。
長年にわたって PC やサーバーの世界で採用されているインテル ®
アーキテクチャーは、他のアーキテクチャーを大きく凌駕する優れたソ
フトウェア互換性を提供します。インテル ® アーキテクチャーに基づく
ハードウェア・プラットフォーム上では、マイクロプロセッサーの種類が
異なっていても共通のソフトウェアがそのまま動作します。インテル ®
アーキテクチャーを採用することにより、フローティングビジョン搭載の
組込み機器向けに開発したソフトウェアを、同じくフローティングビジョ
ンを搭載した別の組込み機器にも流用できます。組込み機器の共通プ
ラットフォームとしてインテル ® アーキテクチャーを採用すれば、企業が
積み重ねてきた知的資産を効率よく活用できるようになり、開発コスト
の削減や開発期間の短縮、そしてさまざまな用途への発展性につなげ
られます。
インテル株式会社
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