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ガイドブックシリーズのねらい - 株式会社 ネオテクノロジー
特許情報は同時に開発動向を示唆する重要なテクノロジー情報でもあります ガイドブックシリーズのねらい このガイドブックシリーズでは技術テーマを絞り、特許情報から見た最新のテ クノロジー情報をお届けすることをねらいとしています。 編集方針は、絞り込まれた特定の技術テーマに対して下記を意図しております。 ・最近の出願にあらわれる技術を知る ・最近の出願から技術課題を知る ・最近の出願企業を知る ・自己の課題の相対的位置を知る ・発明の出願形態(書き方、内容)を知る E L ★特許情報は技術者・研究者に役立つテクノロジー情報です 最近の研究開発の成果が反映されたテクノロジー情報です。競合各社の技術 者・研究者も、開発に携わる皆様と同じ技術テーマについて、直面する課題や 対応技術に取り組んでいます。特許情報は、それぞれが得意とする技術や注力 度合い、目指す技術的方向を反映する信頼度の高い技術情報です。 P M A S ★ガイドブックシリーズでは 特定テーマについて実際の製品開発や改良研究を行っている企業第一線の技術 者や研究者を読者として想定しています。直近数年の特許出願に限り、技術テ ーマを具体的に絞り込んだうえで、特許・技術の双方をみわたすガイドとなる 典型例を各巻ごとに70~200件程度、掲載しました。 各巻では、技術的観点(アングル)に従って平明でわかりやすく分類していま す。それぞれのアングルには、できるだけ多くの特許情報を盛り込めるように 工夫しています。また、巻頭にはガイドマップを載せています。アングルごと に内容を表わす図面を選び、扇形に配置した全体を見渡す俯瞰マップです。目 次も兼ねています。さらに詳しく調べる上で役に立つ特許分類(IPC/FI)のガ イドもぜひご利用ください。巻末には、収録した特許情報の一覧表を収録しま した。 技術と特許の双方をにらんだ実戦的ガイドブックとして、本書をご活用くださ い。 株式会社ネオテクノロジー ナノ粒子を用いる熱伝導性樹脂の材料技術 本書で取り上げる技術対象 本書はナノ粒子を用いた熱伝導性樹脂材料に関する特許情報を取り上げます。ナノ粒 子を用いて熱伝導を機能強化する熱伝導性複合樹脂材料です。熱伝導性樹脂材料は半導 体 IC や電子部品の熱伝導性パッケージだけでなく、電力用半導体トランジスタの放熱 ヒートシンクや大面積太陽電池のバックシート、各種電子機器のケースや車載機器の外 装などに広く利用されています。 物性的にも熱伝導率が 1~300 W/m・K と広範囲であり、 熱可塑・熱硬化の樹脂特性に応じて射出成型やフィルム加工など、さまざまな成型技術 が適用されており、しかも、形状もリジッドな成形品から柔軟なコンパウンド接着剤ま で、多様性に富んでいます。 本書では、先ず、フィラーとしてのナノ粒子とマトリクスとしての樹脂の関わりに目 E L を配ります。そのうえで、樹脂材料の種類ごとに最新特許情報にあらわれる熱伝導性樹 脂の材料技術と企業の動きを俯瞰します。 P M なお、本書はナノ粒子を用いる熱伝導性樹脂を主題とするので、ナノ粒子を用いない 樹脂や、熱伝導性に着目していない樹脂材料、あるいは、熱伝導性無機材料(母材)は 取り上げていません。 A S ◆フィラー(ナノ粒子) 窒化ホウ素 BN やカーボン、CNT、ナノグラフェンなどのナノ粒子に特徴をもたせた特許 情報を取り上げました。 ◆マトリクス(樹脂構造) ナノ粒子が複合される母材に特徴がある特許情報を取り上げました。有機・無機材料や海 島構造なども含まれています。 ◆熱可塑性樹脂(ポリエステル、ポリカーボネート、アクリル、ポリフェニレ ンスルフィド系樹脂など) ポリエステル樹脂は家電や OA 機器、電子機器のケースなどに使われる代表的な熱可塑性 樹脂材料です。フィルム状樹脂シートは太陽電池のバックシートにも利用されています。 ポリカーボネート樹脂は耐衝撃性、耐熱性、難燃性などに優れ、家電機器のケースやキャ ビネット、熱伝導性シートなどに使われている熱可塑性樹脂です。電気・電子、機械、自 動車などに広く用いられています。 ◆熱硬化性樹脂(エポキシ、フェノキシ系樹脂) プリント配線回路基板や IC 封止樹脂、電子部品パッケージ、3D チップ実装などに利用さ れています。なお、非熱可塑性ポリイミド樹脂も含まれています。 L A P L S P M E M A L S A P S P E M L E M A P L S A P S E M L E M A P L S A P S E M L E A P L S A P M LE S M E A P L S A P M S E M A L E A 分類の特徴を示す代表的な特許図面を掲載しています 特開2013-12763 日立化成工業 特開2014-31506 東洋インキSC ホールディングス 特開2014-34480 東芝 特開2013-253205 産業技術総合研究所 特開2013-241321 三菱化学 特開2013-159735 古河電気工業 フィラー(ナノ粒子) 特殊用途など )P.103 特開2013-176979 日東電工 エラストマ (接着・粘着剤) )P.87 )P.1 ナノ材料シリーズ ナノ粒子を用いる 熱伝導性樹脂の材料技術 ガイドマップ (TN ) (NT マトリクス (樹脂構造) 特開2013-159748 九州工業大学 )P.25 ©NeoTechnology 珪素・ 弗素系樹脂 特開2013-79371 東海ゴム工業 )P.75 )P.63 熱硬化性樹脂 (エポキシ、フェノキシ系樹脂) 熱可塑性樹脂 (ポリエステル、ポリカーボ ネート、アクリル、ポリフェニ レンスルフィド系樹脂など) )P.33 特開2013-221117 カネカ 特開2013-119593 積水化学工業 特開2013-222836 信越化学工業 特開2013-234313 日立化成 特開2014-40571 住化スタイロン ポリカーボネート 特開2013-221120 三菱化学 掲載特許一覧 )P.109 IPC/FIガイド)P.117 フィラー(ナノ粒子) E L P M アングルの定義 窒化ホウ素 BN やカーボン、CNT、ナノグラフェンなどのナノ粒子に特徴をもたせた特許情報を取り上げ ました。 A S IPC C08L101/00 (20060101) C08K3/38 (20060101) 件数 FI 件数 17 C08L101/00 17 4 C08K 3/38 4 (20060101) 3 C08K 3/22 3 (20060101) 3 C08K 3/28 3 C08L63/00 (20060101) 3 C09K 5/00 C08K3/22 (20060101) 3 C08K 3/00 C08J5/18 (20060101) 3 C08L 63/00 C08K3/28 (20060101) 3 C09K5/08 C08K3/00 1 E 3 3 Z 3 フィラー(ナノ粒子) 特開2013-1866 公開特許JP抄録 審査請求 未請求 (51)Int.Cl. C08L 101/00 C08K 3/00 C08J 3/20 B82Y 30/00 請求項の数7 OL (全30頁) テーマコート゛(参考) (2006.01) 4F070 (2006.01) 4J002 (2006.01) (2011.01) 【Fターム】4F070 AA07 AA15 AA24 AA08 AA16 AA32 (P2013−1866A) AA09 AA18 AA33 FI C08L 101/00 C08K 3/00 C08J 3/20 C08J 3/20 B82Y 30/00 (43)公開日 平成25年(2013)1月7日 (21)特願2011-136296 (22)平成23年(2011)6月20日 CER B CEZ AA13 AA22 AA42 [続きあり] (71)出願人 株式会社豊田中央研究所 (72)発明者 森下 卓也(外3名) 愛知県長久手市横道41番地の1 (54)【発明の名称】樹脂組成物およびその製造方法 (57)【要約】 【発明を実施するための形態】 【課題】高い絶縁性を維持したまま、熱伝導性および弾 【0021】 性率がさらに向上した樹脂組成物およびその製造方法を 以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明 提供すること。 する。 【解決手段】導電性ナノフィラー(A)および2種以上 【0022】 の樹脂(B)を含有する樹脂組成物であり、 先ず、本発明の樹脂組成物について説明する。本発明の E L P 該樹脂組成物は、前記2種以上の樹脂(B)のうちの 樹脂組成物は、導電性ナノフィラー(A)および2種以 導電性ナノフィラー(A)との親和性が最も高い樹脂( 上の樹脂(B)を含有するものである。この樹脂組成物 M A Ba f f )以外の樹脂(B1)により形成された分散相とを f f においては、前記2種以上の樹脂(B)のうちの導電性 )により形成された連続相と、前記樹脂(Ba 備え、 ナノフィラー(A)との親和性が最も高い樹脂(Ba )により連続相が形成され、前記樹脂(Ba f S f )以 外の樹脂(B1)により分散相が形成されている。また 前記分散相には前記導電性ナノフィラー(A)が存在 し、 f f 、前記分散相内には前記導電性ナノフィラー(A)が存 前記樹脂組成物全体に対する前記分散相の割合をX( 在している。さらに、本発明の樹脂組成物においては、 単位:容量%)、および全導電性ナノフィラー(A)に 官能基を有する化合物(C)が含まれていることが好ま 対する前記分散相中に含まれる導電性ナノフィラー(A しい。 d s p 【0023】 )の割合をY(単位:容量%)としたとき、Y/ Xが1.0以上であることを特徴とする樹脂組成物。 先ず、本発明に用いられる導電性ナノフィラー(A)、 【選択図】なし 2種以上の樹脂(B)および官能基を有する化合物(C )について説明する。 [続きあり] 【技術分野】 前記分散相には前記導電性ナノフィラー(A)が存在し 【0001】 、 本発明は、導電性ナノフィラーを含有する樹脂組成物お 前記樹脂組成物全体に対する前記分散相の割合をX(単 よびその製造方法に関する。 位:容量%)、および全導電性ナノフィラー(A)に対 する前記分散相中に含まれる導電性ナノフィラー(Ad )の割合をY(単位:容量%)としたとき、Y/X 【特許請求の範囲】 s 【請求項1】 が1.0以上であることを特徴とする樹脂組成物。 導電性ナノフィラー(A)および2種以上の樹脂(B) 【請求項2】 を含有する樹脂組成物であり、 アルコキシシリル基、エポキシ基、イソシアネート基、 該樹脂組成物は、前記2種以上の樹脂(B)のうちの導 アミノ基、水酸基、メルカプト基、ウレイド基、カルボ 電性ナノフィラー(A)との親和性が最も高い樹脂(B キシル基、オキセタン基およびオキサゾリン基からなる f )により形成された連続相と、前記樹脂(Ba a f f )以外の樹脂(B1)により形成された分散相とを備 p 群から選択される少なくとも1種の官能基を有する化合 f 物(C)を、さらに含有することを特徴とする請求項1 に記載の樹脂組成物。 え、 5 [続きあり] NeoTechnology マトリクス(樹脂構造) E L P M アングルの定義 ナノ粒子が複合される母材に特徴がある特許情報を取り上げました。有機・無機材料や海島構造なども含ま れています。 A S IPC C08L101/00 (20060101) C08K3/00 (20060101) C08K3/04 (20060101) 件数 FI 件数 5 C08L101/00 5 2 C08K 3/00 2 2 C08K 3/04 2 25 マトリクス(樹脂構造) 特開2013-23579 公開特許JP抄録 審査請求 未請求 (51)Int.Cl. C08L 81/02 C08K 3/04 C08K 5/103 C08J 3/22 請求項の数4 OL (P2013−23579A) (全16頁) テーマコート゛(参考) (2006.01) 4F070 (2006.01) 4J002 (2006.01) (2006.01) FI C08L C08K C08K C08J (43)公開日 平成25年(2013)2月4日 (21)特願2011-159677 81/02 3/04 5/103 3/22 (22)平成23年(2011)7月21日 CEZ 【Fターム】4F070 AA58 AC04 AD02 AD10 AE06 FB03 4J002 CN011 DA016 EH047 FA096 [続きあり] (71)出願人 東ソー株式会社 (72)発明者 田中 保巳(外1名) 山口県周南市開成町4560番地 (54)【発明の名称】マスターバッチ (57)【要約】 【実施例】 【課題】 【0035】 樹脂組成物、特にポリアリーレンスルフィド 組成物とした際に、電気伝導性、熱伝導性、溶融流動性 以下に、本発明を実施例及び比較例によって説明するが に優れ、かつ電気伝導性や熱伝導性のバラツキが小さく 、本発明はこれらの例になんら制限されるものではない 、特に電気・電子部品又は自動車電装部品等の電気部品 。 用途に期待される組成物となりうる樹脂用マスターバッ 【0036】 チを提供する。 以下に、実施例及び比較例において用いた低溶融粘度ポ 【解決手段】 リアリーレンスルフィド(A)、カーボンナノチューブ E L P 測定温度315℃、荷重10kgの条件 M A 下、直径1mm、長さ2mmのダイスを装着した高化式 (B)、多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル フローテスターで測定した溶融粘度が50∼300ポイ (C)、及びポリアリーレンスルフィド(D)を示す。 ズである低溶融粘度ポリアリーレンスルフィド(A)1 【0037】 00重量部に対し、少なくともカーボンナノチューブ( <低溶融粘度ポリアリーレンスルフィド(A)> B)20∼150重量部を含んでなる樹脂用マスターバ 低溶融粘度ポリ(p−フェニレンスルフィド)(A−1 ッチ。 )(以下、単に低溶融粘度PPS(A−1)と記す。) 【選択図】 S なし :溶融粘度80ポイズ。 低溶融粘度ポリ(p−フェニレンスルフィド)(A−2 )(以下、単に低溶融粘度PPS(A−2)と記す。) :溶融粘度180ポイズ。 ポリ(p−フェニレンスルフィド)(A−3)(以下、 単にPPS(A−3)と記す。):溶融粘度400ポイ [続きあり] 。 【技術分野】 【0001】 本発明は、樹脂、好ましくはポリアリーレンスルフィド 【特許請求の範囲】 に電気伝導性、熱伝導性等を付与するための樹脂用マス 【請求項1】 ターバッチとして使用することができるカーボンナノチ 測定温度315℃、荷重10kgの条件下、直径1mm ューブ配合マスターバッチ及びそれを配合してなる樹脂 、長さ2mmのダイスを装着した高化式フローテスター 組成物、特にポリアリーレンスルフィド組成物に関する にて測定した溶融粘度が50∼300ポイズである低溶 ものであり、本発明の樹脂用マスターバッチは、樹脂に 融粘度ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に カーボンナノチューブを効率よく分散することが可能と 対し、少なくともカーボンナノチューブ(B)20∼1 なり、該樹脂用マスターバッチを配合してなる樹脂組成 50重量部を含んでなることを特徴とする樹脂用マスタ 物は、熱伝導性、溶融流動性に優れ、かつ電気伝導性や ーバッチ。 熱伝導性のバラツキが小さい組成物となるものであり、 【請求項2】 該樹脂組成物は、電気・電子部品或いは自動車電装部品 さらに低溶融粘度ポリアリーレンスルフィド(A)10 などの電気部品用途に特に有用なものとなるものである 0重量部に対し、多価アルコール縮合ヒドロキシ脂肪酸 27 [続きあり] NeoTechnology IPC/FIガイド 深掘した調査を行う上でのガイドとしてもご利用いただけます。深掘調査には特許分類 IPC(国際特許分 類)や日本特許庁独自の FI(ファイルインデックス)を使うと便利です。この IPC/FI ガイドでは、本書 で実際にとりあげた全アングルの特許情報に用いられている IPC と FI を抽出し、掲載しています。実際 の公報に付与されている IPC と FI を知り、それに基づいて類似の公報を探る場合の手がかりとしてご利 用いただくことを目的としています。IPC、FI の説明は「特許電子図書館パテントマップガイダンス」を ご参照ください。 「特許電子図書館パテントマップガイダンス」http://www5.ipdl.inpit.go.jp/pmgs1/pmgs1/pmgs ナノ粒子を用いる熱伝導性樹脂の材料技術 上位 5 位のIPC/FI ・ 頻出度上位 5 位までを掲載しています。 ・ IPC は発明情報、付加情報の区別なく集計しています。 ・ FI は公報フロントページではなく、審査経過情報に付与されている FI を記載しています。編集時点で審査経過 E L 情報の無いものは除いています。 P M フィラー(ナノ粒子):19 件 IPC A S C08L101/00 (20060101) C08K3/38 (20060101) C09K5/08 C08K3/00 (20060101) (20060101) 件数 FI 17 C08L101/00 件数 17 4 C08K 3/38 3 C08K 3/22 3 3 C08K 3/28 3 C08L63/00 (20060101) 3 C09K 5/00 C08K3/22 (20060101) 3 C08K 3/00 C08J5/18 (20060101) 3 C08L 63/00 C08K3/28 (20060101) 3 E 4 3 3 Z 3 マトリクス(樹脂構造):6 件 IPC 件数 FI 件数 C08L101/00 (20060101) 5 C08L101/00 5 C08K3/00 (20060101) 2 C08K 3/00 2 C08K3/04 (20060101) 2 C08K 3/04 2 118 NeoTechnology