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2007 年度年次報告書 - ブリッジ エーシア ジャパン

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2007 年度年次報告書 - ブリッジ エーシア ジャパン
特定非営利活動法人
〒1 51- 0 0 71
ブリッジ エーシ ア ジャ パ ン
東 京 都 渋 谷 区 本 町 3-39-3 ビジネスタワー 4 F
TEL:03-3372-9777
BAJ 2007年度 年次報告書
2008年10月発行
FAX:03-5351-2395
E-mail:[email protected]
http://w w w . baj-npo.o r g /
郵 便 振 替 口 座:00160-5-571696
口 座 名:B R I D G E A S I A J A P A N
デザイン、オペレ−ション:河野一平(アステ カルカナ)
2007年度年次報告書
2007年1月1日∼2007年12月31日
BAJ 2007年度 年次報告書
認定特定非営利活動法人 ブリッジ エーシア ジャパン
2007年度・年次報告書(2007年1月1日∼12月31日)
●目次
2007年度を振り返って
3
BAJ の 3 つの目標
4
海外支援活動報告
Ⅰ ミャンマー事業報告
5
●ミャンマーの概況
●ミャンマーのプロジェクトマップ
●ミャンマー2007 年度事業報告
6
1 ラカイン州北部地域開発事業
(1)車両や機械類の整備事業
(2)インフラ整備事業
(3)コミュニティー社会開発事業
2 ラカイン州シトウェ地域開発事業
7
8
●東京本部2007 年度活動報告
(2)橋梁・道路・学校再建事業
9
(1)新規深井戸掘削事業
(2)既存深井戸修繕事業
(3)井戸長期維持管理支援事業
17
●東京本部の概況
(1)シトウェ技術訓練学校の引渡し
3 中央乾燥地域/村落給水事業
国内活動報告
Ⅰ 東京本部事業報告
1 認定NPOと資金の調達
2 寄付・募金の拡大
17
(1)輝けアジアの子ども基金
10
4 南東国境事業
(2)BAJまるごとサポーター
3 広報活動と職員の育成
(1)事業進捗状況
18
(1)報告会・講演など
(2)イベント・交流会など
19
(3)職員の研修など
Ⅱ ベトナム事業報告
11
4 海外プログラムの支援
20
●ベトナムの概況
Ⅱ 名簿・組織図
●ベトナムのプロジェクトマップ
●ベトナム2007 年度事業報告
12
21
職員名簿/役員名簿/組織図
1 ホーチミン市での事業
Ⅲ 2007 年度会計報告
(1)障害児者支援事業
(2)アンカイン地区生活改善事業
(3)環境教育活動 22
収支計算書
13
貸借対照表
23
2 フエ市フービン地区生活改善事業
(1)マイクロクレジットと貯金活動 14
(2)職業訓練事業
(3)教育支援事業と奨学金の授与
(4)環境教育活動
(5)性感染症の治療と予防
15
(6)共同水浴び場・排水溝整備
3 クイニョン市環境教育事業
Ⅲ スリランカ事業報告
●スリランカの概況
●スリランカ2007 年度事業報告
1 マンナール職業訓練センター事業
2 施設等の引渡しと今後
2
――BAJ 2007 年度 年次報告書
16
Ⅳ BAJ の活動年表
24∼31
●
認定特定非営利活動法人
2007年度を振り返って
ブリッジ エーシア ジャパン
理事長
根本 悦子
今年もBAJの2007年度・年次報告書を皆様にお送りすることができますことを、心から喜ん
でおります。
また、2008年11月にBAJの活動を開始して15年目を迎えることになります。これもひとえに、
皆様からのご支援、ご協力の賜物と感謝を申し上げます。
さて、2007年はBAJの活動にとって大きな節目であったと感じております。
ひとつは、3月から認定NPOとして認証されたことです。これにより、みな様からのご寄付
について、寄付者の方々が税制優遇を受けられるようになりました。
私どもの活動についても、なお一層の透明性と、また社会的な責任を果たすべく、職員一同
努力してまいります。
二つめは、7月にNGO活動団体として「外務大臣表彰」をお受けしたことです。
主にこれまでのミャンマーでの活動が評価されたものですが、このニュースで
喜んでくれたのもミャンマーの現地スタッフでした。たいへん名誉なことで、
事業を進めるうえで大きな励みとなりました。
三つめは、スリランカでの復興支援事業について撤退を決断したことです。
治安状況の悪化に伴い、訓練生も集まれなくなり、またスタッフの安全確保も覚束ない状況
となり、8月にやむを得ずの撤退となりましたが、非常に残念なことでした。いつの日か再
起を期すことができればと考えております。
四つめは、9月後半にミャンマーで起きた騒乱事件による影響です。
これにより資材や燃料の高騰が相次ぎ、活動は減速せざるを得ませんでした。また、国際機
関や海外の団体に対する規制がより一層厳しくなり、現地での活動環境も悪化しています。
しかし、こういうときこそ私たちのような団体が活動
する意味もあるものと考え、現地での活動の手をゆる
めることなく進めております。
良いこともあれば、大変なこともあった1年ですが、
BAJは今後もミャンマーとベトナムの活動について、
着実に成果をあげながら進めてまいります。
引続き、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げる次第
であります。
2008年9月末日
BAJ 2007 年度 年次報告書―― 3
●
BA J の 3 つ の目標
私たちはいま、貧困、難民、環境破壊など、国境を越
えた世界規模の問題に直面しています。
BAJは、こうした解決が不可能と思われる問題に対し、
地域から考え、地域で行動を始めることで、解決の道を
探ります。
とくに日本と関係の深いアジアの人々と連帯しなが
ら、健康で幸福な生活につながる環境を整備し、アジア
の人々との共生を実現するために、政治体制や宗教、言
語、文化の違いを越えて、相互理解の架け橋となるよう
願いながら、3つの目標を定め、活動を進めています。
1. 技術習得や能力強化の機会を提供
帰還難民や国内避難民、障害を持つ人や教育の機会
地域経済を活性化させるための基盤となる学校や
に恵まれなかった青年、雇用機会の少ない女性など貧
橋、井戸の建設など、地域住民の参加を得ながら進め
困層を対象に、地域にある適正技術や伝統技術を活用
ます。実際の建設では、住民に“オン・ザ・ジョブ”
し、新しい技術も取り入れながら、技術習得や能力強
で実地訓練を通して事業を進め、保守や管理を地域の
化の機会を提供します。
人たちが担えるように支援します。
・視覚障害者の技術習得や就学支援
・住民参加で橋梁や桟橋、道路、学校の建設
・貧困青年のための技術研修の実施(電気、溶接、
・生活用水を確保するための井戸掘削・建設、既存井
エンジン修理、裁縫など)
・現地スタッフのスキルアップのための機会提供
・社会的に弱い立場にある女性や帰還難民を対象
に、識字や生活改善などの訓練実施
・女性の技術習得や能力向上活動を理解するための
男性対象のワークショップ開催
・貧困層の子どもを対象に、就学支援や勉強の補習
2. 収入向上の支援
習得した技術を収入に結びつけるため、必要な知識
や具体的な場を提供し、自立を支援します。
・裁縫技術修了の女性に対し、裁縫訓練施設を提供
して技術的アドバイスや販売の支援
・裁縫訓練修了者に就業の機会や自立を支援
・貧困地域の世帯を対象に、マイクロクレジットや
貯金活動を行い収入向上を支援
4
3. 地域発展のための環境基盤整備
――BAJ 2007 年度 年次報告書
戸の修繕
・住民のゴミ分別収集、共同浴場の設置などによる
貧困層居住地域の生活環境の改善
海
外
支
援
活
動
報
告
Ⅰミャンマー事業報告
果、10月にはミャンマーにある国連機関の連名による
●
ミャンマーの概 況
ミャンマー政府への抗議声明のあと、NGOや国連機関
に対する規制は厳しさを増しています。
2007年の後半、ミャンマーが久々に国際ニュースと
BAJはこうした困難な状況のなかで、ラカイン州北部
して取り上げられました。突然の燃料小売価格の引き
地域、中央乾燥地域、南東国境地域での活動について、
上げによる生活物資の高騰に端を発した騒乱事件の結
治安状況を勘案しながら事業を慎重に進めています。
●
ミャン マーの
プロジェクトマップ
コースを開始しました。現在は村に
月からはJICAの開発パートナー事業
拠点を移し、生活改善や収入向上のた
による本格的な生活用水供給事業を3
めのトレーニングを進めています。
年間継続し、以降は日本NGO連携無
ラカイン州の州都であるシトウエ
償資金や自己資金などで2007年末ま
でに98本の深井戸を建設しました。
BAJは1995年から、ミャンマー西部
に、BAJは2001年に技術訓練学校を建
ラカイン州の、バングラデシュとの国
設開講し、地元青年への技術移転を実
2006年末からは同地域でJICA技術
境の町マウンドーを拠点に、国連難
施してきましたが、2007年をカウンタ
協力プロジェクトが開始され、BAJか
民高等弁務官事務所(UNHCR)などの
ーパートである国境省教育訓練局
ら専門家を派遣すると同時に、BAJは
国際機関や国際NGOと協力して、帰還
(DET)への引渡しの年とし、3月をも
独自に井戸建設や既存井戸の修繕を
難民再定住促進のための活動を進め
ってすべての活動を終了しました。
るための車両や機械類の整備・保守
精力的に進めています。
中央乾燥地帯のマンダレー管区で
タイと国境を接する南東部では2004
を、また1998年からは住民参加による
は、井戸掘削の要請を受けて99年4月
年からUNHCRの事業として帰還難民
橋梁建設、レンタルショップ運営を、
から調査を開始し、年末には待望の1
受け入れのための水供給施設の建設を
翌99年からは女性を対象に裁縫訓練
本目の井戸を完成しました。2000年6
行っています。全長1000キロにわた
る広大な地域をカバーするという困
難な事業でしたが、2007年末までに
200本近い井戸を完成させました。
チャウパドン事務所
生活用水の供給
(新規井戸掘削、既存井戸修理、井戸長期維持管理支援)
ブータン
マウンドー技術センター
バ
デン
シグ
ュラ
トングー事務所
インド
車両や機械類の整備・保守、
女性への技術訓練、インフラ整備
水供給事業
中華人民共和国
ミャンマー
ラオス
ヤンゴン
シトウェ技術訓練学校
タ イ
青年への技術訓練
ベトナム
カンボジア
ヤンゴン事務所
現地政府・国際機関との連絡・調整、
東京本部との連絡・調整
マレーシア
モールミャイン事務所
水供給事業
ベイク事務所
水供給事業
BAJ 2007 年度 年次報告書―― 5
●
ミャンマー2007年度事業報告
(2007年1月∼12月)
1 ラカイン州北部地域開発事業
地域の治安状況に注意を払いながら安全第一を念頭
に、車両や機械類の整備と民間ワークショップで働く
地元青年を対象に技術訓練事業、建設技術研修を兼ね
たインフラ整備事業、イスラム系住民を対象にしたコ
ミュニティー社会開発事業、の 3 つのテーマを活動の柱
に事業を進めました。
この地域での活動を支援しています。
2007年2月から2008年1月までの修理・メンテナン
スの頻度は1,037回、ろ過サービスの総量は112,403
ガロンにのぼりました。
(1)車両や機械類の整備事業
【資金:国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)
】
一方、学ぶ機会の少ない地元の民間ワークショップで
働く延べ150名以上の青年を対象に、車両等の修理・整
備のためのさまざまな技術訓練コースを実施して技術
BAJのワークショップのあるマウンドーには、帰還
移転しながら、地域全体の技術向上を進めました。
難民の受け入れ組織であるUNHCRをはじめUNDP
(国連開発計画)やWFP(国連世界食糧計画)などの国
連機関や、ACF(フランス)
、ADRA(アメリカ)など
国際NGOの事務所が設置され、さまざまな活動を進
(2)インフラ整 備 事 業
【資金:日本NGO連携無償資金協力、日本大使館草の根無償
資金協力、UNHCR】
めています。BAJはそうした団体が所有する車両等の
修理、メンテナンス、燃料のろ過サービスを実施して、
6 ―― BAJ 2007 年度 年次報告書
帰還難民を地域へ戻し、再び難民となって流出しな
いように、地域のインフラ整備を進めることは重要な事
とくに生活改善トレーニングでは、女性のBAJインス
業です。雨季には河川の氾濫で孤立してしまうこの地
トラクターが村に滞在し、金曜日を除く毎日、期間3カ月
域に対し、BAJは橋や歩行橋、教育に必要な学校校舎
間をかけて、保健・衛生、小規模起業、識字、裁縫など
の建設などを行い、地域経済の活性化を支援しました。
の知識と技術を組み合わせたプログラムを実施します。
2007年に進めたインフラ整備事業は以下の通りです。
2007年度はファシリテーターであるBAJスタッフ自
身の意識向上を目指して、受益者のエンパワメントを
No プロジェクト
サイズ
村名
1 橋梁建設事業
50’
x14’
x19
開始年月日 完了年月日
マ ウ ン ドー北
2006.07.01 2007.01.31
ヌ ワ ヨ ー ダウ ン 村
マ ウ ン ドー北
2 歩道橋建設事業 300’
x8’
x27
2007.01.16
チャンピンウシチャ村
3 74番橋梁
4
マ ウ ン ドー南
250’
x14’
x12
2007.07.09
テ ィ ン ボー ク ウ ェ 村
教育インフラ事業
学校校舎9校
マ ウ ン ドー・
ブテ ィ ン ダウ ン ・ 2007.12.01
ラ テ ィ ダウ ン ・ タ ウ ン シ ッ プ
目的にしたコミュニティーディベロプメントの理解
資金
や、ファシリテーション技術の向上を中心課題として、
WFP
*
2007.11.15
日本大使館
日本大使館
日本外務省
UNHCR
*注:地元住民からの申請を日本大使館が直接受けて実施する草の根無償資金協力です。
「HIV/AIDSワークショップ」
「参加型社会開発プロジ
ェクト実施のためのトレーニング」「ファシリテーシ
ョン技術に関するワークショップ「ソーシャルモビラ
イゼーショントレーニング」などの事業を進めました。
② 生活弱者開発プログラム
より貧しく厳しい状況にある女性を対象にしたWFP
(3)コミュニティー社 会 開 発 事 業
【資金:WFP、UNHCR、三井住友銀行ボランティア基金、自
己資金】
との共同事業である、
「生活弱者開発プログラム
(VGDP)
」
では、スタッフを中心に「PLA(参加型学習と行動)に
関するゲーム」などを取り入れた事前準備学習を進め
ながら、事業を計画している村の村人を対象に、ジェ
バングラデシュとの国境地域であるマウンドーに
は、多くのイスラム系の住民がいます。なかでも社会
ンダーやコミュニティー活動に関するワークショップを
実施しました。
的に低い立場にある女性たちは、宗教上の理由から学
30カ村以上の村で数百名を集めて行った「生活改善
ぶ機会や働く機会に恵まれていません。BAJは1998年
トレーニング/“気づき”に基づく生活習慣トレーニン
から女性を対象に裁縫訓練を開始し、インストラクター
グ=BLT(3カ月)
」では、BAJメイトがアシスタントファシ
となる人材を育ててきました。やがて彼女たちが村に
リテーターとして参加し、スタッフと交流を深めました。
入ってより貧しく厳しい立場にある女性たちを対象
に、裁縫をはじめ識字や保健衛生の知識を普及し、収
入向上と生活改善の活動を進めるようになりました。
③ 収入向上プログラム
マウンドーのワークショップ内にあるBAJ訓練セン
2007年度は、以下の3つの事業を進めて女性たちの自
ターには、ミシンやアイロンなど裁縫道具が設置され
立支援を行いました。
ています。これまでに裁縫訓練コースを修了した女性
たちのなかから収入向上を目指す女性たち約25名が、
① ムーンライトプロジェクト
これまでBAJが進めてきた、生活改善トレーニング
(裁縫訓練、識字教育、家族の健康と情報共有活動)
や、男性のための女性の活動理解のためのワークショ
引続きBAJや地元の個人から受けた裁縫製品の注文に
応じ、BAJ訓練センターでスタッフの支援を受けなが
ら裁縫製品を作り、収入を得ています。
メンバーの中から数名のリーダーが育ってきており、
ップ、コミュニティー普及員(BAJメイト=生活改善トレ
これまでのBAJスタッフ中心だった運営から、2007年度
ーニング修了者)の活動プログラムからなるのがムーン
は彼女たち自身による運営への転換が進められました。
ライトプロジェクトです。
BAJ 2007 年度 年次報告書――
7
2 ラカイン州シトウェ地域開発事業
学ぶ機会に恵まれない地元青年たちを対象に、2001
年より州都であるシトウェにBAJ技術訓練学校を開講
し、
「車両整備」「電気技術」「電気溶接」の3コースに
ついて6カ月間の技術訓練を7期にわたって実施し、地
元青年の雇用機会の拡大を進めてきました。
2007年度はカウンターパートであるミャンマー政府
教育訓練局(DET)への引渡しを3月に行い、事務所を
移転して新体制とし、ラカイン北西部のマウンドー事
業に必要な物資の中継地点としての機能や、シトウェ
周辺地域のインフラ整備事業などを進めました。
(2)橋梁・道路・学校再建事業
【資金:日本大使館草の根無償資金協力】
(1)シトウェ技術訓練学校の引渡し
【資金:自己資金】
在外日本大使館による草の根無償資金協力は、地元
住民からの申請を直接日本大使館が受けて採択し実施
2006年9月から実施したBAJ最後の第7期コース
(∼2007年2月)では、訓練生43名が修了し、最終試験
するものです。BAJは建設や資金の管理など側面から
の支援事業を行います。
合格者は37名でした。2001年から開始した第1期から
の延べ修了者数は485名となりました。
オン・ザ・ジョブトレーニング(OJT)コースでは自動車
2007年度に北西部地域で実施ないし申請中の案件は
以下の通りです。
整備コース2名、溶接コース3名、電気コース2名が修了し、
2月23日に修了式を行ないました。2004年9月から始ま
1 北ラカイン州ガチャウンゼ橋梁建設事業
06年3月∼07年5月
40,171 USD
ミャンマー政府教育訓練局への引渡しに向け、ワー
2 ミンガン地区アクセス道路建設事業
06年10月∼07年12月
72,186 USD
キングコミッティーを開催し、引渡し資機材リストの
3 ラカイン州ナワシュエ橋梁建設事業
06年10月∼07年11月
40,597 USD
確認などを行い、3月19日に引渡し式を行い、BAJ技
4 アウンゼイコン村アクセス橋梁建設事業
08年3月契約
73,184 USD
術訓練学校のすべてを終了しました。引渡しを受けた
5 タヤコン村橋梁建設事業
申請中
DETは、第8期トレーニングコースを6月4日に開講し
6 ラカイン州アングモコンタン小学校修繕建設事業
M政府教育省許可申請中
て技術訓練を継続して行っています。
7 ラカイン州タイエットウ小学校修繕建設事業
M政府教育省許可申請中
ったOJTコースの修了者は延べ27名となりました。
8
―― BAJ 2007 年度 年次報告書
(67,124 USD)
3 中央乾燥地域/村落給水事業
BAJ はミャンマー政府の要請を受け、年間降雨量
2007年度の新規深井戸建設事業は以下の通りです。
村 名
掘削期間
ポンプ設置 貯水タンク建設期間
資 金
750ミリ以下の中央乾燥地域で、1999年より村落給
1 サンドウィンジ村 06.11.28∼12.20
06.12.21
水事業に着手し、その年の12月には第1号の井戸を完
2 ガタヨ病院
07.02.10∼03.05
07.03.28
成しました。以降、政府やJICAの資金により、乾燥
3 トウィンピュー村 07.03.17∼04.04
07.04.26
07.05.16∼06.15
日本NGO支援連携無償
地域に多くの井戸を掘削建設してきました。掘削機は
4 カンイェー村
07.05.08∼05.28
07.06.15
07.10.04∼12.25
日本NGO支援連携無償
担当行政機関から借りて修理しながら事業を進めてき
5 タドヨウ村
07.07.25∼08.20
07.08.23
07.10.30∼12.25
日本NGO支援連携無償
ましたが、2007年度はワタベウエディング株式会社
6 ピンマガン村
07.09.25∼10.15
07.12.29
08.01.02∼02.05
ワタベウエディング㈱
07.01.05∼01.31
日本国際協力財団
草の根無償資金協力
様寄付による自前の掘削機(ワタベ号)により、深井
戸を6本完成することができました。
この地域では約20年前にユニセフにより多くの深
井戸が建設されましたが、その多くが維持できておら
ず、BAJではこうした井戸の修繕復活が重要と考え、
(2 )既存深井戸修繕事業
【資金:日本NGO連携無償資金、在ミャンマー豪州大使館、
ワタベウエディング㈱】
新規井戸掘削、既存井戸修繕、井戸の長期維持管理支
援事業、を活動の3本柱として進めました。
1981年から1990年にかけて「国際水の10年」として世
界中で水事業が展開され、ミャンマー中央乾燥地域で
(1)新規深井戸掘削事業
【資金:日本NGO連携無償資金、日本大使館草の根無償資
金、ワタベウエディング㈱】
も、ユニセフの援助で乾燥地域に3000本以上の深井戸
が建設されました。しかし1988年に起きた体制に関わ
る事件をきっかけに、国際機関や海外からの援助がす
べてストップし、井戸の維持管理は放置されてしまった
掘削機械一式の寄付を受け、2007年はサンドウィンジ
村を皮切りにワタベ号をフル回転させて計6本の深井戸
のです。
「水は金よりも重い」という諺のある乾燥地域では、
を完成させました。効率的な掘削により、工事期間を大
人々にとって水の確保は大きな課題です。あらたに井戸
幅に圧縮できた結果、燃料費用の削減と同時に、村が
を掘削する必要のある村もありますが、既存の井戸の
提供する労働力や食事の負担なども軽減することがで
修繕を望む村も数多くあることがわかってきました。
きました。6本の井戸による裨益者数は7,175人でした。
修繕といっても、井戸は実際にポンプやケーシング
BAJ 2007 年度 年次報告書――
9
4 南東国境事業
【資金:NUNHCR】
UNHCRの要請により2004年6月から、タイとの南
東国境地域に3カ所の拠点を置いて水供給事業を開始
しましたが、政府側との調整に時間がかかるようにな
っています。その結果、本格的な井戸掘削作業を雨季
を引き上げてみないと、故障の程度がわかりません。
明けの6月から始めたため、期間を延長せざるを得ま
そこでより的確な井戸診断のため、井戸の内部をカメ
せんでした。
ラを通して見ることができるボアホールカメラを4月
治安状況についても不安定な状況が続いており、
に導入し、井戸の情報をより多く集めて修繕に臨むよ
2008年に入ってから新たに相当数の難民がタイ側に
うにしました。
流出し、また国境地帯には多数の国内避難民が出てい
2007年度は41カ村の井戸について、部品交換や洗浄
などを適宜行い、井戸を復活させました。
る模様で、事業の推進に当たっては安全面の確保に十
分な配慮をして進めています。
2007年度は、2004年から建設した給水施設のフォ
ローアップを実施しました。また地域コミュニティー
(3)井戸長期維持管理支援事業
【資金:日本NGO支援連携無償資金、在ミャンマー豪州
との連携を意識して、ある事業箇所では井戸に隣接し
大使館、ワタベウエディング㈱、TOTO水環境基金】
た土地に菜園や花壇を造成し、野菜の無料配布や生花
を販売して学校運営の費用に役立てるなどの新しい動
BAJは乾燥地域で生活用水供給のための井戸建設や
きもあり、こうした動きを支援しています。
修繕を進めてきましたが、井戸を長期間にわたって維
持するためには、適切な保守管理と、ポンプを動かす
ための燃料代や交換部品などの経費が必要です。
多くの村では、水管理委員会を設置して村人から水
(1)事業進捗状況
①水供給施設建設
2007年度の水供給箇所は以下の通りです。
(2008年1月現在)
の代金を徴収して経費に充てることをしています。そ
カレン州
モン州
タニンダリー管区
計
完成井戸
9
3
6
18
掘削終了井戸
7
3
8
18
未着工井戸
4
3
4
11
計
20
9
18
47
こでBAJでは井戸の運営方法や、エンジンオペレータ
ーを選定してもらい、日常的な保守管理技術の研修を
行って、村人自身の手である程度の維持管理ができる
ように支援しています。
2007年度に実施した研修などは以下の通りです。
②地下水調査
2007年は14カ所、2008年に入って7カ所(1月現在)の
5月8日∼28日 ワタベ号操作・整備技術者の育成トレーニング
BAJスタッフ
6月25日∼29日
村エンジンオペレータを対象に、セカンドレベル・
エンジン・ダイナモ・ポンプトレーニング
26カ村から51名
6月30日
村水管理委員会を対象に情報共有ワークショップ
34カ村から65名
7月5日∼9月11日 ボアホールカメラ導入による井戸の診断・修繕、地質調査トレーニング
BAJスタッフ
12月 1日
村水管理委員会対象に情報共有ワークショップ
33カ村から62名
12月12日
村水管理委員会対象にマネージメント診断ワークショップ
BAJスタッフ
1月23日∼25日 村エンジンオペレーター対象に基礎レベル・エンジンポンプ研修
10 ―― BAJ 2007 年度 年次報告書
25カ村から49名DDA 1名
地下水調査を行いました。
③トレーニングプログラム
井戸建設を実施した対象村で、水中ポンプの操作と
メンテナンス、水に関する健康ワークショップを行いまし
た。2007年は4カ所、2008年に入って2カ所(1月現在)
で実施しました。
海
外
支
援
活
動
報
告
Ⅱ ベトナム事 業 報 告
●
ベトナムの概況
2007年度は、ホーチミン市アンカイン地区、フエ市
フービン地区、クイニョン市ハイカン地区とニョンビ
ベトナムでは、めざましい経済成長を遂げている都
ョン地区の3都市の子どもたちが、それぞれ自分たち
市部のなかにあって、発展から取り残されているスラ
の地域改善活動の様子をホームページに掲載して情報
ム地域での生活改善活動を進めてきました。とくに子
や意見を交換したり、集まってワークショップを開く
どもたちを主体にした活動を進めながら、周囲や地域
などの新たな試みを行いました。その結果、活動を通
の大人たちを巻き込んで、地域の活性化を図ってきま
して多くの人たちと関わり、広い視野と自信をつけな
した。
がら大きく成長しています。
●
ベトナムの
プロジェクトマップ
2002年の国際協力銀行(JBIC)によ
同様にフエ市フービン地区でも、
が始まっています。
水上生活世帯や王宮城壁沿いのスラ
ホーチミン市のティエンアン盲学
ム地域を対象に、生活改善活動や環
校では、マッサージクラスを実施し
境教育などを、フービン地区の人民
て実技を修得したり、日本語や英語
委員会と協力しながら進めています。
の学習などを支援しています。
また2005年からは、フエとホーチミ
東京では、スラム地域の子どもた
市ゴミのリサイクル調査」
が採択され、
ンの中間にあるクイニョン市のハイ
ちの夢を育て、努力することを学ぶ
地方都市8箇所の実態調査と、ホーチ
カン地区とニョンビョン地区でも、
ために奨学金制度「輝けアジアの子
ミン市第2区のアンカイン地区で総合
環境教育から発展して、2007年度は生
ども基金」を新しく設置し、障害児
的な地域改善活動となるパイロットプ
ゴミの堆肥化による野菜の有機栽培
も含めた80名以上の子どもたちに奨
る提案型案件形成調査で、BAJの「都
学金を授与しています。
ロジェクトを実施しました。内容は、
ゴミ分別収集、子どもたちの補習ク
インド
中華人民共和国
ラス、マイクロクレジットなどを組
み合わせて成果をあげました。そこ
で調査終了後もアンカイン地区での
生活改善活動を継続し、次第に子ど
ミャンマー
ハノイ
ラオス
フエ連絡事務所
生活改善・環境教育・循環型農業
もたちを主体にした活動へと転換し、
現在に至っています。
タ イ
カンボジア
マレーシア
クイニョン連絡所
環境改善・環境教育事業
ホ−チミン連絡事務所
障害児者支援・生活改善・環境教育
BAJ 2007 年度 年次報告書―― 11
●
ベトナム2007年度事業報告
(2007年1月∼12月)
同じく10月に、盲学校生徒に奨学金を授与しました。
奨学金を通して生徒の水泳練習支援を行っており、
2008年1月に開催されたASEAN地区国際スポーツ大
会(Para Games4)では1名が金メダルを獲得しました。
1 ホーチミン市での事業
(2) アンカイン地区生活改善事業
めざましい経済発展を続けるベトナムの都市部にあっ
て、ホーチミン市は抜きん出た成長を遂げていますが、貧
【資金・協力:ホーチミン市労働局、第2区人民委員会、
キヤノン㈱、輝けアジアの子ども基金】
困世帯が密集する地域は相変わらず開発から取り残さ
れ、格差はますます拡がっていると言わざるを得ません。
BAJはそうした地域との関わりを作り、地域の住民
①マイクロクレジットと貯金活動
貧困世帯を対象に、就学費用や収入向上を目的に、
を巻き込みながら、一緒に生活改善や環境教育に取組
2007年8月までマイクロクレジットによる貸出しを行いま
んでいます。また貧困地域の子どもたちや障害児者を
したが、以降は返済のみを受けています。アンカイン地
対象に、彼らの夢や希望を支援する取組みを継続して
区でクレジット活動を開始した2003年2月からの累積実
行っています。
績貸出件数 9 4 件、貸出総額98,685,000 VND(ベトナ
ムドン)となり、2008年8月時点での返済件数は86件、
(1) 障害児者支援事業
【資金・協力:ホーチミン市労働局、キヤノン㈱、輝けアジ
アの子ども基金】
ティエンアン盲学校の生徒を対象に、引続き日本語
クラスを毎週2回実施し、日本語学習用教科書の点字
返済総額 9 8 , 7 6 6 , 7 0 0 VND(うち利子は3 , 8 6 2 , 7 0 0
VND)となりました。
貯金グループでは「将来のためグループ」のみ継続
しており、2008年2月時点でのメンバー数と貯金状況
は以下の通りです。
翻訳、会話の学習を行いました。ティエンアン盲学校
では入学希望者が多かったので、かねてより新校舎の
建設を計画していましたが、2007年10月に、宿舎・食
堂・音楽室などを備えた新校舎が完成し、移転を完了
しました。
12 ―― BAJ 2007 年度 年次報告書
グループ名
結成時期
将来のためグループ 2004年3月
メンバー数
貯金総額
11人
2,574,000 VND
②ゴミ分別収集活動
貧困家庭の子どもたちを対象に開始した学校の勉強
②植栽の維持管理と記録
2003年に護岸を目的に植樹した木の世話や、定期的
補習クラスをきっかけに、子どもたちによる地域の環
な観察をして記録しました。
境改善のためのゴミ分別収集を行って 5 年を経過しま
③インターネットによる情報交換と交流
した。現在 5 グループがビニール袋や有価物の分別収
フエ市とクイニョン市で同じように環境活動をして
集について主体的に取組むようになり、地域にすっか
いる子どもたちのグループと、分別収集や環境改善など
り定着しました。
についてインターネットを通じてチャットで情報交換を行
いました。
③勉強補習クラスと奨学金授与
引続き補習クラスとして、毎週月・火・水・金曜日
の夕方、小学校3年生∼5年生、中学校1・2・4年生を
対象に、学校での授業の支援を行いました。
奨学金の授与については、子どもの家庭状況や、補習
クラス・環境活動への参加状況などを参考に、BAJス
2 フエ市フービン地区生活改善事業
【資金・協力:フエ市人民委員会外務部、フービン地区人民
委員会、フービン地区女性同盟、フォンロン地区人民委員
会、輝けアジアの子ども基金、日本NGO連係無償資金協力、
㈱INAX】
タッフと補習クラス教員が話し合って子どもを選抜
し、6月に後期用奨学金を28名に、11月に前期用奨学
金を32名に授与しました。
2002年から、フエ市フービン地区の貧困地域を対
象に、環境保全のための小規模な活動を開始してから
5年を経過し、人民委員会の協力を得て活動は着実に
(3) 環 境 教 育 活 動
進んできました。
【資金・協力:ホーチミン市労働局、ホーチミン市教育局、
対象地域として主に水上生活世帯と、台風などで船
第2区人民委員会、キヤノン ㈱ 、輝けアジアの子ども基金】
を失いフエ王宮の城壁沿いに住み着いた住民に対し、
生活改善の一環としてマイクロクレジット活動や、教育
アンカイン地区の子どもたちによる5つの環境グル
を受けていない青少年を対象にした職業訓練、あるい
ープでは、以下の環境改善活動を行いました。
は子どもたちを対象にした環境教育、衛生環境の悪い
①ゴミ分別収集活動
水上生活世帯を対象にした公共水浴び場の設置や性感
住民が分別したビニール袋や有価物を回収し、売却
染症の予防と治療などの活動を進めました。
して活動資金にしました。
BAJ 2007 年度 年次報告書―― 13
( 1 ) マイクロクレジットと貯金活動
貧困世帯を対象に、引続きマイクロクレジット活動
として貸出しを行いました。旧正月の2月前後には商
売用資金の借入れが増えました。
クレジット活動を開始した2004年3月からの実績は、
貸出件数127件、貸出し総額137,734,100 VNDで、う
ち2008年2月現在で49件の返済が完了し、返済総額は
107,385,600 VNDでした。詳細は以下の通りです。
利用件数と貸出額 2006年11月1日∼2008年2月16日
累 積
利 用 目 的
就学クレジット
4件 5,130,000 VND 66件
32,399,900 VND
収入向上クレジット
5件 7,000,000 VND 22件
45,200,000 VND
高利貸し返済・頼母子講脱退クレジット
0件
13件
23,165,000 VND
商売用短期クレジットからの移行※
1件
500,000 VND 10件
7,240,000 VND
2件 1,500,000 VND 16件
28,229,200 VND
その他(ミシン購入、豚小屋修理、家屋修理、
電気・水道メーター取付、子どもの結婚)
合 計
12件 14,100,000 VND127件 116,734,100 VND
を用いて実施しました。他に、識字、PC操作、計
算・会計の学習も行いました。
裁縫訓練コース修了者10名(女子)は、5月末からホ
ーチミン市郊外の大規模縫製工場での雇用機会を得る
ことができたので、BAJは宿泊施設の用意や生活のフ
ォローを行いました。
※商売用短期クレジットを利用していたが、短期間での一括返済が不可能になり変更した。
貯金活動は3グループが継続しています。2008年2月現
( 3 ) 教育支援事業と奨学金の授与
貧困地域の小学生・中学生を対象に、学習の補習クラ
在の状況は以下の通りです。
スを実施しました。また、ホーチミン市の大学生ボラン
グループ名
結成時期
メンバー数
貯金総額
未来グループ
2004年3月
5人
495,000 VND
ドイモイグループ
2004年3月
7人
365,000 VND
愛情グループ
2004年4月
8人
1,103,000 VND
20人
1,963,000 VND
合 計
( 2 ) 職業訓練事業
貧困地域の青少年を対象に、2005年から収入向上を
ティアによる「アジ子博士」が指導員になって、子どもた
ちの質問や疑問に答えるネット相談を行いました。
フービン地区の小中学生43名に対し、「アジ子基金」
による奨学金を授与しました。
( 4 ) 環境教育活動
水上生活世帯、王宮城壁沿い世帯の子どもたちや、
目的にした裁縫訓練コースを実施しましたが、2007年
フービン小学校児童を対象に、環境教育活動を下記の
は裁縫訓練に加えて建設用ブロック製造コースも実施
テーマで実施しました。また、ゴミ分別収集活動では
しました。裁縫訓練では、基礎コース2クラス32名、
さらに生ゴミを回収して堆肥化し、フービン郊外の農
応用コース1クラス8名で、全体は40名でした。建設用
村地帯であるフォンロン地区の子どもたちと一緒に有
ブロック製造クラスは13名で、簡易ブロック製造機械
機野菜づくりを始めました。
14 ―― BAJ 2007 年度 年次報告書
①フービン地区で各家庭が分別した資源ごみの回収と
生ゴミの堆肥化
( 6 ) 共同水浴び場・排水溝整備
衛生状態の悪い水上生活と王宮城壁沿い世帯を対象
②フービン市場の衛生環境の改善を目的とした生ゴミ
の回収と堆肥化
に、性感染症の診察と治療を行ってきましたが、具体
的な環境改善策として、居住地周辺に排水溝・簡易浄
③地域の親子を対象に環境ワークショップ(NECファシリ
ティーズ㈱)による衛生教育
化槽の整備を行い、水上生活地域に3カ所、城壁沿い
に5カ所の共同水浴び場を設置しました。
④川の水質調査と環境教育テキスト(㈱INAX)を使っ
たフービン小学校での学習
⑤フォンロン地区の自然観察・ゴミ調査・落ち葉など
の回収と堆肥化
3 クイニョン市 環 境 教 育 事 業
【資金・協力:クイニョン市人民委員会、自己資金】
⑥堆肥を利用した農産物栽培と収穫
2005年にBAJと千葉県、JBICの3者が連携して実施
( 5 ) 性感染症の治療と予防
した「住民参加型生活環境改善事業」では、ホーチミ
水上生活者にとって清潔な水を得ることや、身体を清
ン市アンカイン地区の環境活動を行っている子どもた
ちがクイニョン市トゥーティエム小学校を訪問し、ア
潔に保つのは難しいことです。
調査で7 割近い住民が感染症にかかっていることが
ンカインでの活動を発表したり、分別用ゴミ箱作りを
分かり、BAJでは水上生活世帯と王宮城壁沿い世帯を
手伝うなどしてクイニョン市での地域環境改善活動の
対象に、性感染症の診察・治療を行いました。
開始をサポートしました。このことをきっかけにクイ
また医師や看護婦が直接住民の家庭を訪問して、薬
の服用を補助したり簡単な診察を行いました。2006年
ニョン市のハイカン地区、ニョンビョン地区で引続き
以下の環境教育の活動を実施しました。
7月∼2007年6月の1年間で252名を診断し、結果は以下
の通りでした。
①地域・環境・ゴミ分別をテーマにした「お絵描きクラス」の実施
②ゴミ分別収集活動
時 期
感染の有無
有り なし
感染者の症状別内訳 (複数の症状に該当する場合もあり) 性感染症感染率
子宮頚管炎
膣炎
その他
事業開始当初 175人 77人
123人
42人
25人
69.4%
2007年6月末
60人
18人
18人
36.1%
91人 161人
③子どもたちによる野菜の栽培
④インターネットによる情報発信と意見交換
BAJ 2007 年度 年次報告書――
15
海
外
支
援
活
動
報
告
Ⅲスリランカ事業報告
●
スリランカの概況
技術協力事業としてマンナール県での職業訓練活動と
レンタルショップ 事 業 、専門家によるインパクト調査
の実施のみにとど
スリランカでは、政権を掌握するシンハラ人と、タ
め、一方では、事業
ミル人組織である「タミルイーラム解放の虎=LTTE」
の撤退と地元への引
の間で20年間にわたって衝突を繰り返してきましたが、
渡しについて東京本
2002年に停戦合意が結ばれ、和平への道が見えました。
部と連携を取りなが
しかし選挙で選ばれた新しい政権の強硬な政策などが
ら進めた結果、8月
原因で、次第に治安状況悪化への道をたどり、BAJの
にはスリランカから
事業運営にも支障が出るに至りました。
全ての事業を引き上
こうした状況を踏まえ、B AJではスリランカで新規
マンナール
インド
キリノッチ
ワウニア
スリランカ
アンパーラ
コロンボ
げました。
事業を行わない方針を決め、2007年度は、JICA草の根
●
スリランカ2007 年度事業報告
(2007年1月∼8月)
これまで実施した訓練コースは以下の通りです。
コ ー ス 名
期 間
左官・大工OJTⅠ
2003年 7月−2004年 1月
40名(26名)
UNHCR
2輪トラクター整備
2003年 4月−2003年 8月
20名(10名)
UNHCR
4輪トラクター整備
2004年 1月−2004年 6月
25名(18名)
自己資金
屋内電気配線
2004年 7月−2004年11月
12名 (6名)
自己資金
左官・大工OJTⅡ
2004年12月−2005年 7月
36名(25名)
J I C A
農業機械整備Ⅰ
2005年 1月−2005年 7月
30名(14名)
J I C A
農業機械整備Ⅱ
2005年 8月−2006年 2月
26名(20名)
J I C A
ーの活動では、紛争被災者や就労の機会がない若者を
船外機整備Ⅰ
2005年 2月−2005年 6月
15名 (9名)
J I C A
対象に、農業機械整備、船外機整備、金属加工のトレー
船外機整備Ⅱ
2005年 9月−2006年 1月
22名(17名)
J I C A
家具製作
2005年 9月−2006年 1月
20名(17名)
ス政府
1 マンナール職業訓練センター事業
【資金:JICA草の根技術協力事業】
2003年7月から開始したマンナール職業訓練センタ
ニングコースを実施してきました。2006年に入り、職
訓練者数(修了者数 ) 資 金
農業機械整備Ⅲ
2006年 3月−2006年 8月
26名(11名)
J I C A
業訓練センター付近で戦闘が繰り返されることが多発
船外機整備Ⅲ
2006年 3月−2006年 6月
20名 (9名)
J I C A
したため、訓練生やスタッフの安全面を考慮してセン
金属加工
2006年 3月−2006年 8月
15名(10名)
J I C A
OJT第一期コース
2006年10月−2007年 1月
19名(15名)
J I C A
OJT第二期コース
2007年 1月−2007年 4月
4名 (4名)
J I C A
ターを閉鎖しました。その後、比較的安全に活動でき
る技術訓練として、民間修理工場の協力を得て訓練生
合 計
330名(334名)
を工場に派遣し、実地に修理を行いながら学ぶ O J T
方式による職業訓練コースを2期にわたって実施する
2 施設等の引 渡しと今後
ことができました。
マンナール職業訓練センターは、現地機関が継続し
て訓練事業を行うのが望ましいことですが、現状では困
難と判断し、すべての機材類とその管理責任を県次官
(GA)に移管し、GAは職業訓練計画に沿って現地機関
や国際NGOと協力しながら訓練を実施することとし
ました。2006年9月11日には、関係者が集まって、正式
に地元行政府側に施設の引渡しを行いました。
また、3カ所で活動を行ったレンタルショップ事業で
は、農業機械を貸し出すナナタン、マンタイについて
は、BAJとこれまで共同して事業を進めてきた母体で
ある多目的協同組合( MPCS )へ引渡し、さらにアリプ
については F C S ユニオンに引渡しました。
16
―― BAJ 2007 年度 年次報告書
国
内
活
動
報
告
東京本部事業報告
●
東京本部の概況
昨年度に引続き、認定NPO法人格取得に向けた作業
を進めた結果、3月から2年間の認定承認を受けることが
広報体制を強化しました。
認定NPOとして運営上必要な環境条件を整えるため
に、新たに「会員規定」を策定し、また会計システムの強
化を進めました。
できました。企業からの寄付も増えており、安定した運営
BAJのうれしい出来事として7月に、主にミャンマーで
のための条件を整備しつつあります。また支援者層の
のこれまでの活動に対して、日本政府より「外務大臣表彰」
拡大を目指して、ホームページやメールマガジンなどの
を受けました。
●
東京本部 2007 年度活動報告
2 寄付・募金の拡大
(2007年1月1日∼12月31日)
1 認定NPOと資金の調達
BAJの活動は、多くの方々からの寄付や会費で賄わ
れています。より多くの方々にBAJの活動を知っても
らい、ご理解やご支援の輪を広げていくことも国内活
動の大きな柱であると考えています。
より多くの皆さまにBAJの活動を知っていただき、ご理
解とご支援をいただくため2007年度もさまざまな企業
BAJでは、気軽に活動に参加していただけるよう、
会員制度のほかにサポーター制度を2つ用意していま
からの寄付や会費を募り、財団や機関の助成金・補助金
す。ご予算に合わせて毎月の寄付金額を選んでいただ
を申請し、あるいは公的資金のスキームを使って資金を
き、指定された口座から自動引落しをさせていただく
確保しました。
ものです。
とくに、寄付金等に税制優遇措置のある認定NPO法人
の取得に向けて2006年より取組んだ結果、2007年3月1
(1)輝けアジアの子ども基金
日より認定特定非営利活動法人として承認を受けることが
BAJがベトナムの貧困地域で実
できました。BAJでは、寄付者や支援者に対し税制優遇
施している子どもたちを対象にし
制度の周知を行うと同時に、新たなドナーの開発に取組
た活動のための基金です。2007
みました。
年度はホーチミンとフエの子ども
2007年度の主な調達先は以下の通りです。
(順不同、
敬称略)
ミャンマー 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、世界食糧計画(WFP)、国連児童基
金(UNICEF)、外務省・日本NGO連携無償資金協力、在ミャンマー日本大
たち80人以上が、奨学金を得て就学することができま
した。/毎月2,000円(1口)から
使館草の根無償資金、JICA技術協力プロジェクト資金、ワタベウェディン
グ株式会社、三井住友銀行ボランティア基金、株式会社リコー社会貢献ク
ラブ・マッチングギフト制度資金、ローソンパスポイントプログラム社会貢
献コース資金、TOTO株式会社水環境基金、在ミャンマー豪州大使館ダイ
ベトナム
(2)BAJまるごとサポーター
特に事業を指定せず、BAJの行
レクトエイドプログラム資金、在ミャンマー英国大使館草の根開発プログ
っている活動全体のご支援をして
ラム、GRET(海外NGO)資金、神奈川県立平塚盲学校文化祭募金
いただく寄付制度です。緊急に必
外務省・日本NGO連携無償資金協力、日本郵政公社国際ボランティア貯金
要とされる事業資金や繋ぎの資金、あるいは管理部門
寄付金、NECファシリティーズ株式会社、地球市民財団、地球環境日本基金、
東洋大学、CARE-WAVE AID寄付金、キヤノン株式会社総務本部社会貢献
推進室寄付金、株式会社INAX寄付金、日本航空インターナショナル株式会
社、アオザイの会
へ充てられています。/毎月1,000円から
内容を簡単にご紹介したリーフレットがありますの
で、気軽にお申し出ください。
スリランカ JICA草の根技術協力事業(パートナー型)資金
一 般
富士ゼロックス株式会社端数クラブ・社会貢献室寄付、岐阜長良川ロー
2007年度に皆様からお寄せいただいた寄付の
種類と金額は以下の通りです。
(単位:円)
タリークラブ、ミャンマー総合研究所、有限会社峰秀興業、ケアセンタ
ーやわらぎ、WAVE、株式会社大木組、株式会社日本開発サービス、ア
一般
セットマネジメントコンサルティング、株式会社ビロタス、株式会社エ
ヌエルシー、静岡日本語教育センター、有限会社アルスコーポレーショ
ン、ワタベウェディング株式会社、株式会社ダイナックス、国際航業株
式会社、札幌琴似工業高等学校募金
まるごと
国内 3,445,584 680,768
海外
計
アジ子
ミャンマー ベトナム スリランカ
1,234,000 19,847,636 3,076,139
5,133,022
3,445,584 680,768
529,837
1,234,000 24,980,658 3,605,976
合 計
12,206 28,296,333
73,210
5,736,069
85,416 34,032,402
*個人の方々からの寄付は、個人情報の観点から割愛させていただきました。
BAJ 2007 年度 年次報告書―― 17
3 広報活動と職員の育成
安定的な活動運営のため資金を確保するには、BAJ
の活動をより多くの皆さまに知っていただくことが必要
です。BAJでは、会員や支援者向けに隔月でニュースレ
ター『BAJ通信』を発行し、現地の活動をお伝えすると
同時に、より新しい情報をお届けするために月2回発行
(登録者450名)
を発信
を目標に
『BAJメールマガジン』
しています。また、一時帰国や研修で来日したスタッフに
よる活動報告会を開催し、現地の様子を理解していただ
くことに努めています。
国際協力の活動を担うスタッフの養成は、NGOにとっ
て大切な役割であると考え、関連するセミナーや研修に
(2)イベント・交流会など
積極的に参加してスキルアップを図るとともに、情報の収
国際協力に関係するイベントが増えてきており、BAJは
集やネットワークづくりを行い、これからのNGO活動
できる限り出展してミャンマーの裁縫製品やベトナムの
を担う人材の育成に努力しています。
民芸品を紹介して販売するなど、活動の様子をお伝えし
ています。
(1)報告会・講演など
また、活動現地への視察を兼ねた交流会を実施し、
帰国したスタッフの活動報告会やさまざまな機会を
とらえて、BAJの活動についての講演などを行い、広
現地でのインターン受け入れを行い、より多くの方に
BAJの活動を知っていただくようにしました。
報活動に務めました。
現地への視察団や交流会の派遣と受け入れ
2007年度開催の主な報告会講演などは以下の通りです。
2月 10日 ワタベ・ミッション(渡部社長以下
ミャンマー・チャウパドン4カ村
1月12日 SRID研究会「ミャンマーでの村落開発の10年」 束村
開発金融研究会
2月21日 活動報告「ベトナム・子どもたちの環境運動」 宗野
BAJ東京事務所
3月 3日 ベトナム・フービン地区環境改善活動報告
文京区シビックセンター
3月 19日 ミャンマー国境省開発局(DDA)の局長以下
3月17日 マイクロクレジット事業とは―ベトナムを例に 唐木
文京区シビックホール
2名がJICA技プロの実施により招へい
事業についてなど話し合い、懇親会を
4月26日 ミャンマー「村落給水の7年間を振り返って」
木村
アムウエイ会議室
され、BAJ事務所に表敬訪問を受けた。
開催した。
6月 8日 スリランカ職業訓練インパクト調査報告
清水
JICA地球ひろば
6月13日 ベトナム「環境教育活動報告」
片山・トエ
アムウエイ会議室
6月19日 ベトナム「子どもたちの環境活動」報告会
片山・トエ
トエ・ビア
アムウエイ会議室
8月 3日 ミャンマー「ラカイン州北部のインフラ整備事業」 辻
JICA地球ひろば
8月22日 ミャンマー「チャウパドン村落生活用水供給事業」 森
JICA地球ひろば
8月29日 スリランカ活動報告「マンナール職業訓練事業」 関
JICA地球ひろば
8月31日 日本NGO支援無償効果検証プログラム現地作業
束村
報告会・NGOによる開発事業/ミャンマー
外務省民間連携室
10月7日 グローバルフェスタ「井戸の中を探検してみよう」 木村
東京日比谷公園テント
10月11日 ミャンマーNRS交流インターン報告
BAJ東京事務所
渋谷ヤングハローワーク
11月17日 新宿・こども環境シンポジウム「ベトナム
の子どもたちによる環境改善活動」
束村・川崎・
大須
新宿環境学習センター
11月17日 東洋大学講演「地域の環境改善活動から
コミュニティー開発へ」
新石
東洋大学白山校舎
12月4日 BAJミャンマー活動報告
束村
愛媛県国際交流協会
12月5日 BAJミャンマー活動報告
束村
愛媛今治市美須賀中学校
12月6日 地域開発研究懇談会
新石
アルカディア市谷
活動報告「ベトナム環境教育の発表と交流会」 トエ・ディエン・ビア J I C A 地 球 ひ ろ ば
法 政 大 学 講 義「 B A J の N G O 活 動 」
18 ―― BAJ 2007 年度 年次報告書
束村
∼27日 環境ワークショップ、
( I N A X 2 名 シンクジアース1名)
8月 20日 輝けアジアの子ども基金・現地交流会
∼25日
(サポーター4名、子ども2名)
9月 4日 学生ボランティアがミャンマー・マウンドー
法政大学
トエ・ディエン・ビア 所 沢 市 役 所
チャウパドンでのBAJ活動や、技プロ
べトナム・フエ市フービン地区訪問、
環境教育教材を使った子どもたち
とのワークショップ。
ベトナム・フエ市フービン地区訪問、子ども
たちとの野菜作り、環境改善活動、交流会。
マウンドーのIGの女性たちと交流、
∼25日 を訪問(外語大ビルマ語科学生2名) 裁縫指導や村を訪問。
11月 17日 ミャンマー・チャウパドン現地交流会
11月 29日 ベトナム・ホーチミン市教育代表団
受け入れ
井戸掘削中の村訪問、村人との交流、
チャウパドンスタッフとの交流など。
府中市浅間中学校訪問、
授業・給食など視察。
(ホーチミン市教育局関係者40名) 府中市給食センター見学・試食など。
11月 22日 ベトナム・ホーチミン市農業視察
∼28日 (日本の有機農業関係者2名)
12月20日 所沢市「環境問題への取り組みを通じた
トエ・ディエン・ビア 所沢市明峰小学校
ベトナムの子どもたちとの活動発表交流会」
12月22日 所 沢 市 「 こ ど も エ コ シ ン ポ ジ ウ ム 」
5月 24日 INAX株式会社・ベトナムフエ市
∼24日 (サポーター1名、BAJ職員1名)
11月8日 ハローワークヤングジョブスポット「国際協力の仕事」 川崎
訪問、歓迎式典など掘削機ワタベ号
井戸掘削現場視察
所沢市明峰小学校
6月21日 スリランカにおけるBAJ活動のインパクト調査 清水
鈴木・吉野
14日 ワタベウェディング3名、BAJ1名)
ホーチミン市アンカイン地区視察、フエ市
フービン地区農場など視察、アドバイス。
日本への招へい
CARE-WAVE AID公演のためフービン地区
ビア君、 日本人出演者と
3月 2日
リーダーのビア君と通訳としてトエが来日、3月4日 トエ
交流、BAJ
∼6日
に出演した。その間理事会で活動発表を行った。 理事との交流など。
12月17日 CARE-WAVE AID再演が決定し、再びビア君と
ビア君、 所沢市の小学校や
ディエン君、環境グループと交流、
∼25日 ディエン君の2名を招へいし、12月19日公演
当日以外に、日本の子どもたちとの交流を行った。 トエ
活動の発表など。
出展したイベント一覧
3月 4 日 CARE-WAVE AID「僕たちがそれをする理由」/ビア君
3月 13日 東京ボランティアセンター・ふれあい満天市場
4月 21日 北区ほくとピアバザー/浜崎さん
シアター1010
飯田橋ラムラ
北区ほくとピア館
5月 12日 BAJミャンマー裁縫教室/室谷さん、北川さん他2名 文京区シビックセンター
5月 17日 じゃがいもの会・チャリティーコンサート
渋谷・NHKホール
6月 2 日 アジア・アフリカ布フェア
六本木ホテルアイビス
6月 10日 北区「おちゃのこさい祭」/浜崎さん
北区そだち愛ほっと館
UNハウス
6月 20日 UNHCR難民の日「写真展」
6月 24日 UNHCR難民の日「チャリティーサッカー」
7月7∼22日
関口照生「写真展」
調布味の素スタジアム
横浜赤レンガ倉庫
8月 4 日 BAJミャンマー料理教室/ワーワーミィンさん
渋谷区神宮前区民会館
10月 6∼7日 グローバルフェスタ2007/ボランティア多数
東京日比谷公園
10月 14日 キヤノン㈱チャリティーブックフェア
キヤノン㈱下丸子
10月20∼21日 第3回渋谷区NPOまつり2007/ボランティア多数 東京代々木公園
10月27∼28日 神奈川県立平塚盲学校文化祭/有志
平塚盲学校
4月25日 外務省「NGOインターンシッププログラム報告会」 根本
5月14日 マイクロソフト社「NPO DAY」
平井
5月18日 難民事業本部「ロヒンジャー難民報告会」 束村・市川
外務省民連室
津田塾ホール
JICA地球ひろば
6月 9日 国際開発学会「活動事例発表・スリランカ/ベトナム」 新石・束村・片山 東洋大学板倉校舎
6月12日 JICA草の根パートナー実務者会議
束村・市川
JICA本部
6月16日 JANICスタディツアー勉強会
平井
JICA横浜
6月21日 日本NGO連携無償資金効果検証プログラム 新石・市川
外務省民連室
7月 6日 外務省「平和構築人材育成プログラム説明会」 束村
外務省民連室
7月13日 IGES「アジアの地域開発・環境セミナー」 束村
地球環境戦略機関
7月16日 外務省「NGOと支援無償資金協力説明会」 束村
外務省民連室
7月25日∼ 外務省 「NGO連携無償効果検証現地調査
8月10日
(ミャンマー・BAJ,JOYSEF)」
束村
ミャンマー
7月30日 外務省「認定NPO制度についてのヒヤリング」 根本
外務省民連室
7月31日 シーズ「IT推進協議会説明会」
平井
中野サンプラザ
河島
FASID
8月1日∼
FASIDO「国際開発入門コース研修全14回」
9月30日
11月8日∼ BAJ「ミャンマー語を話そう会」全10回/シェインさん BAJ東京事務所
11月 11日 栃木県かぬまワールドフェスティバル/平田さん 鹿沼市商工会議所
11月13∼18日 新宿区こども環境絵画展・環境日記展
新宿環境学習センター
11月20∼25日 東京外語大学文化祭/ビルマ語科学生有志
東京外語大学
12月 1 日 BAJ交流会(ボランティア感謝祭)
渋谷区神宮前区民会館
12月 8 日 BAJ裁縫教室・巻きスカート/裁縫サポーター
JICA地球ひろば
12月 15日 府中市青少年対作委員会作文発表大会
府中市生涯学習センター
12月 19日 CARE-WAVE AID公演/ビア君
シアター1010
NGOスタッフ向けの各種研修やセミナーなど、積極
的に参加してスキルアップと情報収集を行いました。
9月1日 シャプラニール「35周年フォーラム」 新石
9月4日∼7日 FASID「PCM研修」
9月11日 JANIC「NGO入門セミナー」
外務省民連室
JICA地球ひろば
早川
FASID
宗野
JANIC
9月22日∼30日FASIDO「国際開発入門コース海外研修(フィリピン)
」 河島
10月 5 日 PARC「スリランカ活動報告会」
束村
JICA地球ひろば
10月12日 FASID国際開発入門コース成果報告会
河島
FASID
10月15日 JICA「第3回広報実務担当者会議」
川崎・平井
JICA地球ひろば
束村
2月3日 JICA「JOCV環境教育支援に関する研修」束村
JANIC「環境NGO・NPOの会計実務講座(全4回)
」大須
環境パートナー事務所
新宿Lタワー
10月28日 APEX「20周年記念シンポジウム」
木村
JICA地球ひろば
10月31日 外務省「NGO実務者勉強会」
束村
外務省民連室
11月1日∼4日 JANIC「NGO次世代リーダー育成事業研修」平井
市川
UNハウス
宗野
パナソニックセンター
3月8日 シーズ「ファンドレイジング研究会」
束村
早稲田奉仕園
明治大学
笹川平和財団「20年目の軍事政権:
11月7日 ミャンマーで何が起きているか」セミナー
PWJ「井戸建設報告会」
新石
川崎生涯研修センター
日本財団ビル
平井
NGOカフェ
JICA国総研
11月14日 NGO議連「税制改正要望に関する意見交換会」根本
自民党本部
日本財団
11月16日 自民党「国際的NGO小委員会」
根本
自民党本部
3月16日 シーズ・パネル会議「ファンドレイジングをめぐる状況」平井
日本財団
12月6日∼8日 NGO―JICA相互研修
森
国総研
3月20日 JICA「ベトナム・ハノイ市総合都市開発報告」
宗野
JICA国総研
3月29日 マイクロソフト社「アジア向け交流会」
平井
JICA地球ひろば
JICA公開セミナー
「ミャンマーにおける
12月 6 日
麻薬対策・貧困削減の取り組み」
新石
JICA地球ひろば
束村
外務省民連室
12月12日 JICA「ベトナム人民援助調整委員会セミナー」新石
JICA地球ひろば
市川
PARC
JICA地球ひろば
JBIC「環境会計による環境影響評価手法の
12月14日
河島
拡充に係るワークショップ」
JBIC
新虎ノ門倶楽部
12月19日 NPOアライアンス成果発表
4月9日∼11日 外務省「NGO交換研修」
4月12日 スリランカ・ネットワーク意見交換会
宗野・市川
GLOCOM TPK 六本木
Pfaセンター
JBIC
2月6日 RHQ「難民支援の現場から」報告会
3月9日 日本NPOセンター「ファンドレイジングセミナー」 市川・平井
JICA地球ひろば
東洋大学
2月17日 NPOパートナーズ・インターンシップ報告会
3月14日 シーズ「NGOファンドレイジング・フォーラム」 平井
トークサロン「社会にナニカを伝える仕事」 川崎
10月24日 シーズNPOアライアンス
川崎
「魅力的なプレゼンで支援者を増やそう(全2回)
」
10月25日 シーズNPOアライアンス「エクセルを使って
平井
支援者を増やそう(全4回)
」
スタッフが参加した研修・セミナーなど
3月15日 「実践ファンドレイジングセミナー」
外務省「日本NGO連携無償効果検証プログラム
新石・束村
・現地作業報告会」
10月18日∼ 外務省「NGO長期スタディ・プログラム」として
宗野
2008年3月23日 タイNGOのFounfation for Child Careで研修
(3)職員の研修など
1月23日 JBIC「円借款派遣事前研修
8月31日
4月13日 難民事業本部「タイにおけるミャンマー難民の状況」市川
外務省「NGOインターンシッププログラム意見交換会」 根本・束村
川崎
BAJ 2007 年度 年次報告書―― 19
4 海外プログラムの支援
活動現地に必要な資金、情報、物資など、速やかな支
援を行いました。現地で必要としている掘削技術や橋
梁建設技術の専門家や、事業評価を目的に調査専門家
の派遣を行いました。
物資調達では、とくにミャンマー事業では、首都移転や
燃料小売価格の値上げによる生活物資や資機材が高騰
し、現地での調達や輸入手続などで困難を極めました。
ミャンマー中央乾燥地域でのBAJによる生活用水供給
事業を受けて、同地域で2006年11月よりJICAによる「ミャ
参加専門家の派遣
唐木 宏一
NGO専門調査員
ベトナム/1月
6日∼14日
会計処理のアドバイスやマイクロクレジット
実施視察などでホーチミン市、フエ市に派遣
れ、BAJでは新石正弘、木村信夫の2名を専門家として派
清水 研 事業評価専門家
スリランカ/3月
20日∼5月19日
活動のインパクト調査・モニタリングおよび
事業評価手法について調査・研修を実施
遣・協力を行っています。目的は、井戸建設から修繕、維
工藤 信一
㈱ジオエンジ ミャンマー/5月
ニアリング 8日∼20日
木村 信夫
BAJ技術部長
ミャンマー/年
間150日間程度
JICA技術協力プロジェクトについて
電気探査専門家として派遣
真内 敏行
ミャンマー/
東京都
・橋梁専門家 9月10日∼25日
マウンドー橋梁建設現場で
技術的なアドバイスや指導を実施
高谷 直美
社会調査専門家
ミャンマー/11月
20日∼12月20日
チャウパドン生活用水供給事業での
水管理委員会維持管理とBAJスタッフ能力強化
岩根 英則
日高 顕一
農業専門家
ベトナム/11月
22日から28日
フエ市で実施している
有機農業プロジェクトへのアドバイス
簑田 健一
技術専門家
ミャンマー/11月
26日∼08年2月6日
マウンドーで実施している学校建設など
インフラ整備への技術的アドバイス
ンマー中央乾燥地村落給水技術プロジェクト」が開始さ
持管理にいたる一貫したシステムの維持管理研修、メン
テナンスワークショップづくりなどで、対象はミャンマー政
府当該関係省庁である国境地域開発省(DDA)の技術者
と村民で、深井戸建設や既存井戸修繕も行っています。
スリランカ事業では、紛争の再発悪化に伴い事業の継
続は困難と判断し、新たな事業を見送り順次事務所を
閉鎖しました。最後の事業となった2007年6月末のマン
ナール県での技術訓練コース終了とともに、施設や機材
を地元カウンターパートに移管して8月末で全ての活動を
終了しました。
20
―― BAJ 2007 年度 年次報告書
村落給水事業で掘削機械の操作指導
および整備などの技術指導
●
名簿・組織図
/2008年8月現在
ベトナム
ホーチミン事務所
●
フィン ホゥイトエ 連絡員
片山 恵美子
連絡員
職員名簿
東京本部
フエ事務所
根本 悦子
新石 正弘
理事長
束村 康文
理事・事務局次長・海外事業統括
木村 信夫
技術部長
宗野 永枝
総務・経理
平井 さつき
海外事業担当
大須 真希
総務・経理
川崎 典子
広報・国内業務
クイニョン連絡所
理事・事務局長
●
B A J 役員名簿
ミャンマー
理事長
根本 悦子
東京都府中市
理事・事務局長
東京都府中市
マウンドー事務所
理事・事務局次長
新石 正弘
束村 康文
足立 房夫
石川 治江
東京都文京区
石橋 富士子
大木 真知子
東京都世田谷区
理事
理事
鎌田 逸子
東京都府中市
理事
東京都武蔵野市
理事
北脇 秀敏
西来路 秀彦
理事
田中 美知子
東京都練馬区
理事
佃
東京都板橋区
ベイク事務所
理事
中西 由起子
東京都八王子市
トングー事務所
理事
前川 昌代
松原 明
東京都渋谷区
簑田 健一
高塚 直子
タイ国・バンコク
辻
富紀夫
ミャンマー国代表・代行
理事
理事
チャウパドン事務所
森
晶子
理事
プログラム・マネージャー
ヤンゴン事務所
早川 香苗
コーディネーター
モーラミャイン事務所
ミャウンミャ事務所
モールミャインジュン事務所
理事
理事
監事
吉一
埼玉県所沢市
東京都立川市
東京都府中市
東京都小金井市
東京都中野区
東京都渋谷区
BAJ 2007 年度 年次報告書――
21
●
2007年度会計報告
収支計算書 (自2007年1月1日∼至2007年12月31日)
[収入の部]
(単位:円)
1. 事業収入
14,065,557
2. 補助金等収入(注1)
3. 会費・寄付金収入
国連機関からの委託金等収入
70,970,612
政府系機関からの委託金・補助金収入
72,638,631
民間団体等からの助成金等収入
3,408,791
会費収入(注2)
2,682,159
寄付金収入(注3)
14,065,557
147,018,034
34,032,402
36,714,561
2,259,914
2,259,914
4.その他収入(注4)
当期収入合計(A)
200,058,066
前期繰越収支差額
3,196,791
収入合計(B)
203,254,857
[支出の部]
1. 事業費
(単位:円)
ミャンマー ラカイン州地域開発事業
37,277,946
ミャンマー シトウェ地域開発事業
2,690,624
ミャンマー 中央部生活用水供給事業
48,568,558
ミャンマー 南東国境地域開発事業 34,280,145
ヤンゴン事務所
2,018,344
ベトナム事業
2. 管理費(本部費用)(注5)
13,622,482
スリランカ事業
4,566,957
国内事業
1,594,129
人件費及び法定福利費
144,619,185
19,121,597
その他
8,082,578
27,204,175
3. その他支出(注6)
3,208,377
4. 法人税、住民税、および事業税
198,800
当期支出合計 (C)
175,230,537
当期収支差額 (A)−(C)
24,827,529
次期繰越収支差額(B)−(C)
28,024,320
収
入
支
その他収入
事業収入
7%
1%
寄付金収入
17%
国連機関からの
委託金等収入
35%
管理費
国内事業
スリランカ事業
1%
3%
民間団体等から
の助成金等収入
2%
その他支出
11%
会費収入
出
5%
ミャンマーラカイン州
地域開発事業
21%
1%
ベトナム事業
ミャンマーシトウェ
地域開発事業
2%
8%
ヤンゴン事務所
政府系機関からの
委託金・補助金収入
37%
22 ―― BAJ 2007 年度 年次報告書
1%
ミャンマー南東国境地域開発事業
20%
ミャンマー中央部
生活用水供給事業
28%
貸借対照表
(2007年12月31日現在)
[資産の部]
流動資産
65,283,073
現金
(単位:円)
流動負債
397,448
53,926,125
未払金
211,990
流動性預貯金
16,198,119
未払法人税等
198,800
ミャンマー現預金
40,575,791
預り金
839,842
スリランカ現預金
0
仮受金
2,675,493
ベトナム現預金
54,310
商品
54,310
その他流動資産
4,422,781
立替金
50,000,000
負債合計
53,926,125
420
前払費用
[正味財産の部]
1,076,892
仮払金
3,345,532
固定資産
12,190,281
有形固定資産
12,190,281
機械装置
(単位:円)
正味財産
28,042,320
負債及び正味財産合計
81,950,445
12,190,281
資産合計
補助金等収入内訳
事業引当金
8,111,715
棚卸資産
注1
[負債の部]
(単位:円)
81,950,445
(単位:円)
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)◆ミャンマー/ラ
カイン州における帰還・再定住支援プログラムにおけ
る車両等機械類の修理・整備のための技術ワークシ
ョップ事業 20,188,286
ミャンマー/南東地域における帰還・再定住のための
初期再建、水供給所の修繕・建設事業
34,235,372
ミャンマー/ラカイン州マウンドータウンシップ ブティ
ダウンタウンシップにおける教育インフラストラクチャー
プログラム
14,271,720
国連世界食糧計画(WFP)◆ミャンマー/北ラカイン州
における「気づき」によるエンパワーメントを通した社会
的弱者の生活改善事業
2,275,234
日本NGO連携無償資金協力◆ミャンマー/ラカイン州
マウンドータウンシップ チャウパンドゥ村・ティンボークウェ
村間の橋梁建設による村落生活改善事業 18,940,273
ミャンマー/中央乾燥地域チャウパドン郡及びその周辺
郡における新規深井戸建設・既存井戸診断修繕による
生活用水供給事業
38,026,205
ベトナム/フエ市の都市と農村における子ども達によ
る資源循環・環境学習事業 9,963,236
草の根無償資金協力◆ミャンマー/ニャンウー郡ガタヨ
病院給水事業 348,690
ミャンマー/北ラカイン州ガチャウンゼ橋梁建設事業、
シトウェ市ミンガン地区アクセス道路建設事業、北ラカ
イン州ナワシュエ橋梁建設事業
501,958
国際協力機構◆スリランカ(草の根技術協力事業)/紛
争被災地域での農漁業機械関連技術の普及および生
計向上事業 4,058,231
在ミャンマーオーストラリア大使館◆ミャンマー/中央
乾燥地域・3カ村井戸修繕事業
1,180,800
Groupe de et Changes Technologiques (GRET)◆
ミャンマー/単気筒ディーゼルエンジン修理・整備基礎
コース 901,423
外務省◆日本/NGO長期スタディ・プログラム 800,038
国際建設技術協会◆ミャンマー/据え置き型掘削機械
導入に伴う操作意地管理研修事業
832,683
国際建設技術協会◆ミャンマー/国境地域におけるイン
フラ整備のメンテナンス手法と適正な工法技術の導入
に係る助言、セミナーの開催 493,885
補助金等収入計
147,018,034
※収支計算書における補助金等収入の金額との
差額145,179円は日本NGA支援無償資金協力
2003年度の返納金分。
注 2 会費収入内訳
正会員会費
個人会費
団体会費
会費収入計
(単位:円)
1,902,159
780,000
2,682,159
注 3 寄付金収入内訳
(単位:円)
一般寄付
3,445,584
まるごとサポーター
680,768
ミャンマー寄付
24,980,658
ベトナム寄付
3,605,976
ベトナム輝けアジアの子ども基金(ベトナム) 1,234,000
スリランカ寄付
85,416
寄付金収入計
34,032,402
注 4 その他収入内訳
受取利息
商品売上
その他収入
前期収支修正収入
その他収入計
注 5 管理費(東京本部費用)内訳
人件費及び法定福利費
退職金
旅費交通費
通信運搬費
調査研究費
事務用品費
広報費
賃借料
その他
管理費計
(単位:円)
19,121,597
0
1,437,691
1,187,512
326,250
252,193
1,401,178
3,000,000
477,754
27,204,175
注 6 その他支出内訳
商品売上げ原価など
為替差損
その他支出計
(単位:円)
251,604
2,956,773
3,208,377
(単位:円)
65,090
937,426
69,898
1,187,500
2,259,914
BAJ 2007 年度 年次報告書―― 23
●
BAJの活動年表
1982年
11月 ベトナム戦争で激戦地となったクーチに、新石正弘が生活
11月 国際協力NGO「インドシナ市民協力センター」を設立し事
務局を設置(代表 熊岡路矢)
。
支援用の発電機を寄贈。
1994年
1990年
7月 ベトナム・ホーチミン市第8区にあるヒーボンろう学校へ
給食用の米その他を支援(91年3月までに米・小麦約200キ
ロを支援)
。
1991年
9 月 ベトナム・ホーチミン市貧困地区に奨学金を支援(92年5月
まで継続)
。
12月 ベトナム・フエ市老人ホームに衣料品支援、孤児のリクレー
ションプログラム支援、ダナン市「ストリートチルドレンの
家」にミシン支援、ホイアン市孤児院に薬・栄養剤支援。
カンボジア・プノンペン市孤児院、社会福祉センターに食
糧費支援。
国内NGO(JVC)が実施するベトナムでの帰還難民への職
業訓練プログラムに、物資調達で支援。
2月 ベトナム・ホーチミン市貧困地区調査を行い、ストリート
チルドレンの職業訓練学校を支援。
4月 カンボジア、ブータン、ベトナムでの事業活動可能性調査
として2名派遣。
5月 自治労の大阪、京都、神戸の協力を得て、ベトナムの13地
方都市に対し、中古ゴミ収集車両29台を寄贈。
ホーチミン市、ハノイ市、ハイフォン市のゴミ処理の調査
を実施。
10月 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の要請で、ミャン
マー・ラカイン州の帰還難民定住促進事業の可能性調査
のため2名を派遣し、帰国後ミャンマーでの事業開始を
決定。
11月 名称を「ブリッジ エーシア ジャパン」に変更。ベトナ
ム・ハノイ市、タインホア市、フエ市で環境調査を実施。
1995年
1992年
5月『NGOガイドブック』
(三省堂)の編集作業開始。
ベトナム・ヒーボンろう学校教員の来日研修費用を支援。
ベトナム・ハイフォン市、ハノイ市、ホーチミン市環境公
社を訪問調査し、中古ゴミ収集車を日本から送るため自治
労に協力要請。
日本の鹿沼市、逗子市より中古ゴミ収集車の寄贈を受け、
ベトナム各市に送る。
1993年
3月 ベトナム・ハイフォン市孤児院を支援。
7月 ハイフォン市環境公社代表団を受け入れ、日本での研修を
実施。
(三省堂)を出版。
10月『国際ボランティアNGOガイドブック』
24
―― BAJ 2007 年度 年次報告書
1月 ミャンマー・ラカイン州北西部マウンドーで、UNHCRの事
業実施団体として、帰還難民の定住促進プログラムへの協
力を開始。職員を派遣しヤンゴン事務所を開設。
代表を熊岡路矢から根本悦子に交代、事務局長は引き続き
新石正弘。
2月 ミャンマー・マウンドーに事務所を開設し、国際機関や関
連団体の車両、ボート、機械類の保守整備の事業を開始。
ベトナム・フエ市の環境問題行政担当者を招へいし、日本
の公害経験地(足尾、霞ヶ浦、手賀沼など)を視察、市民団
体との交流や関係機関を訪問。
9月 べトナム・ホーチミン市の障害児教育機関の教員3名を日
本へ招へいし、関連施設や機関を訪問、研修を実施。
10月 ミャンマー・マウンドーにBAJ技術センター完成、地元青
年30名を対象に3カ月間の自動車修理技術訓練コースを開
始。11月からは帰還難民などを対象に単気筒エンジン修
理コースを2カ月間を実施。
11月 日本から環境問題専門家をベトナムに派遣し、ハノイ大学、
1997年
1月 日本の地方都市議会議員など7名によるベトナムスタディ
ツアーを実施。
フエ環境公社と共催でハノイ市とフエ市で環境問題セミナ
2月 ミャンマー・マウンドー技術センターで、帰還難民や地元
ーを開催。『日本の公害経験』をベトナム語に翻訳、ベト
ナムの関係機関に配布。
青年を対象に職業訓練コース(単気筒エンジン修理、車両
整備、電気溶接)を実施。
12月 ミャンマー・マウンドーで小学校の教室建設開始、工事は
BAJが地域住民を対象に大工・左官などの技術訓練を行い
マウンドーの2カ村で住民参加によるOJT(実地訓練)を兼ね
て学校教室を建設。
ながら進めるOJT方式で実施。
マウンドーのBAJ技術センター開所式。
3月 ミャンマー・ヤンゴン事務所は、ヤンゴン在住の日本人家
庭に呼びかけ「絵本を送る会」の活動を開始。
理事をふくむBAJ代表団6名がマウンドーなど活動現場を
1996年
1月 東京で開催された、UNHCRと事業実施団体である日本の
視察。
5月 ベトナム・障害児者支援として点字印刷機(中古)をホーチ
NGOとの協議機関であるPARinAC会議の設立会合に参加。
2月 第1回BAJ会員総会を開催(アジア文化会館)、ミャンマー
ミン市障害児教育センターへ寄贈、同時に関係者8名がベ
での活動報告を行う。
3月 ミャンマー・マウンドーの技術センターで、地元青年90名
を対象に3カ月間の第2期技術研修コースを開始。自動車
整備・技術教育の専門家を日本から派遣。
5月 ベトナム障害児教育の関係者2名を招へいし、日本の関係
機関視察とフィリピン・バカロットで「コミュニティーベ
ースドリハビリテーション(CBR)」について研修を行い、
東京で報告会を開催。
ホーチミン市駐在連絡員が一時帰国し、ベトナムの障害児
の現状報告会を開催。
7月 BAJミャンマーの主要スタッフによるミャンマー会議をヤ
ンゴンで開催。
8月 ミャンマー・マウンドーのBAJ技術センターで、第3期技
術研修コース開始(60名×3カ月)
。
10月『あなたもできる国際ボランティア』
(ジャパンタイムズ
社)出版。
11月 ベトナム・ホーチミン市環境保護センターと共催でセミナー
「医療廃棄物処理の管理について」をホーチミン市で開催。
トナムを訪問。
12月 日産労連リック事業部より中古トラックの寄贈を受け、ミ
ャンマー・マウンドーへ向けて輸送。同じく栃木県鹿沼市
からも中古小型消防車の寄贈を受け、輸送手続きを開始。
1998年
2月 ミャンマー・マウンドー南部で、小規模橋梁建設を開始。
工事は、住民に大工・左官・鉄筋加工などの技術訓練
(OJT)を行いながらBAJが実施。
5月 マウンドー技術訓練コース修了生の収入向上を目指し、レ
ンタルショップを開設、レンタル品目はかんがい用ポンプ、
耕耘機、脱穀機、サイカー、リヤカーなど。
8月 ベトナム視覚障害者の自立支援として、桜 雲 会 と協力し
て日 本 からの講師派遣によるマッサージセミナー5カ年
計画の実施を決め、第1 回を実施。ホーチミン市、ダナ
ン 市 で 開 催し 4 0 名 が 参 加 。ベトナム 語 点 字 テ キ スト
を作成した。
10月 ミャンマー・マウンドーに設置したレンタルショップのほ
かに、6カ村に新たにレンタルショップを設置。マウンドー
南部の2カ村で橋梁建設工事開始。
BAJ 2007 年度 年次報告書―― 25
東京・日比谷公園で開催された「国際協力フェスティバル」
にBAJは初参加。
東京事務所は新聞で「家庭にある不要になった裁縫箱を送
察と現地職員と交流。
12月 申請中であった「特定非営利活動法人」格取得について、
ってください」と呼びかけ、全国から多数の裁縫箱の寄贈
東京都より正式に認証。
があった。裁縫箱はミャンマー・マウンドーで実施する裁
縫技術訓練コースで使用。
ミャンマー中央部・バガンのチュンボーカン村で、井戸掘
削による第1号井戸が完成。
1999年
1月 ミャンマー・マウンドーの技術センターで、地元青年を対
象に収入向上を目指した技術訓練コースを開始、井戸掘り、
コンクリート製品製造、大工、電気溶接、家具製作、左官
ミャンマー・マウンドーで、小中学校校舎の建設を継続(サ
イクロンなどに対応できる避難場所兼用)。地元住民を対
象としたOJT方式で、99年末までに24校を建設。
2000年
などの訓練を実施。さらに、女性の自立支援を目指した長
期裁縫技術訓練コースを開始、地元30名の女性が参加。
1月 ベトナムより障害児教育関係の担当者3名を招へいし、日本
で研修。同時に報告会を開催して障害児教育の現状を報告。
2月 建設省岐阜国道工事事務所から道路パトロール車の寄贈を
受け、ミャンマー・マウンドーへ移送。
『BAJ通信』32号を刷新し、大型版で発行。
3月 ベトナム・カオバン省ルンナム村植林事業や障害児教育の
ミャンマー・ヤンゴン駐在の各国外交団30名以上がマウ
ンドー地区を視察、BAJの活動現場を訪問。
3月 ベトナムの盲学校にマッサージ・ルームを併設するための
募金を開始、9月に完成。
自治労ベトナム環境視察団がタインホア市、フートー市、
ビエットチー市などを訪問。
ミャンマー・中央乾燥地域の生活用水供給事業を開始する
こととなり、ミャンマー国境民族開発省開発局(DDA)
との覚書(MOU)に署名。
4月 ミャンマー中央部のバガン地域で、井戸掘削事業可能性に
視察ツアーを実施。
4月 ミャンマー・チャヨピン村に60メートルの沈下橋を完成。
ラカイン州北部全域で橋梁建設を急ピッチで展開。
5月 BAJ東京事務所で、ベトナム語講座を開始。
6月 ミャンマー・バガンにおける「生活用水供給事業」につい
て、JICA開発パートナー事業の枠組みで開始。
7月 ミャンマー・バガンで日本外国語専門学校(JCFL)有志のス
タディーツアー実施。バガン事業に保健衛生の専門家を派遣。
ミャンマー・バガン生活用水供給事業がJICAの「開発パー
トナー事業」として採択され、3年間の資金を確保。
ついて調査を開始。5月に地下水調査の専門家を派遣。
2000年には10カ村で深井戸を建設したほか、3カ村で既存
8月 ベトナム視覚障害者マッサージセミナーを実施、新しくダ
ナン市でも開催。
井戸の修繕を実施した。
9月 手狭になった東京本部を新事務所に移転、旧事務所は倉庫
8月 第2回ベトナム・マッサージセミナー講師団派遣、同時に
スタディーツアーを実施、ホーチミン市で障害児者関連の
26
BAJ理事5名がミャンマー・マウンドーを訪問、活動地視
兼宿泊施設として使用。
11月 東京で第1回ベトナム料理教室を開催。
施設等を視察。タインホア市では、BAJ提案のCPL方式に
よるゴミ処分上の建設開始。カオバン省・ルンナム村など
ミャンマー・マウンドー裁縫訓練コースについて、裁縫専
門家2名を派遣。
で植林事業を支援。
東京JCFL主催チャリティーコンサート『ミャンマーのじゃ
11月 BAJホームページ公開。
ぐち』が実施され、収益金をBAJ生活用水供給事業に寄付。
―― BAJ 2007 年度 年次報告書
12月 ミャンマー・マウンドー地域でインフラ整備事業として建
設した小規模橋梁が100本、学校校舎33棟となった。
2001年
3月 ベトナム事業で、現地駐在連絡員をホーチミン市に派遣。
日本国際協力銀行(JBIC)委託調査「ベトナムの高等教育・
大学教員の現状と問題点」をまとめ、JBICに提出。
ミャンマー・シトウェで、BAJ技術訓練学校の建設を開始。
ンジー布によるテディベア作成。
4月 国際協力銀行への提案型案件形成調査「ベトナム・都市ご
みに関するリサイクルプログラム確立に係る調査」が採択
され、駐在スタッフを中心に調査を開始。
5月 ミャンマー・バガンで実施中の生活用水供給事業・中間報
告書をJICAに提出。新規井戸掘削建設のほかに、既設井戸
の修繕、溜池の改修、長期維持管理のための訓練、モニタ
リング調査等を実施。
6月 ミャンマー・ヤンゴンで、BAJミャンマー全体の情報共有
と意見交換のための「第1回マネジメントチームミーティ
府中市在住の会員有志によるバガンへのスタディツアーを
実施。
ング」を2日間にわたって開催、12月には現地のスタッフ
新潟市内中学校生徒が東京事務所を訪問して研修。東京事
をふくめた会議を開催。
東京・外務省NGO相談員制度の相談員として採択され、
務所での生徒受け入れ事業を行うことに。
ミャンマー・ヤンゴンの「マネジメントチームミーティング」
相談活動を受ける。
7月 東京事務所が裁縫訓練を支援する裁縫サポーター募集を新
にあわせ、ナショナルスタッフのなかで功労のあったスタ
ッフと6年勤続者12名の表彰を実施。
聞記事で呼びかけ、約50名が集まり第1回会議を開催、目
6月 東京・難民事業本部主宰のスリランカ国内避難民現地調査
的別に4チームに分かれて活動を推進。
ミャンマー・バガン地域の生活用水供給事業で、電気探査
に、BAJより2名が参加、その後臨時理事会を開催してス
リランカでの事業開始について検討、8月に独自に第2次
専門家を派遣。
8月 99年に建設省道路建設局などから寄贈を受けた2台のトラ
スリランカ調査団を派遣し、理事会協議のあと2003年より
スリランカ復興支援開始を決定。
ック、2台のクレーン車、1台のトラクターについてミャ
ミャンマー・ラカイン州5カ村で展開したレンタルショッ
ンマーの輸入許可が取れ、シトウェとバガンに移送。
9月 ミャンマー・シトウェに、BAJ技術訓練学校を開校。第1期
プ事業について、資機材も含め順次村への引渡しを実施。
7月 ミャンマー・バガン生活用水供給事業でJICAインターン生
生95名の訓練生が入学、半年間のコースを開始。
ミャンマー・バガン生活用水供給事業に、保健・衛生専門
2名を受入れて研修を実施。
9月 第3回理事会を拡大し、BAJスタッフも参加して合宿形式
家を派遣。
10月 東京・日比谷公園で開催された国際協力フェスティバル
(河口湖・富士荘)で中期計画立案を実施。
ミャンマー・生活用水供給事業で、関連機関より3名を招
で、ミャンマー・バガン生活用水供給事業が「プロジェク
へいし、日本で関連する諸機関での技術研修や地方自治体
ト・オブ・ザ・イヤー」を受賞。
12月 東京事務所で裁縫サポーターチームが「クリスマス・バザ
などを訪問、最終日に報告会を開催
10月 スリランカにスタッフを派遣し、コロンボ事務所開設、事
ー」を開催。
2002年
2月 東京・裁縫サポーターによる「第1回裁縫教室」開催、ロ
業開始に向けて現地スタッフの雇用や調査など事業開始準
備を進める。
11月 ベトナム・ホーチミン市第2区アンカイン地区で、ゴミリ
サイクルのパイロット事業を開始。
BAJ 2007 年度 年次報告書―― 27
12月 ベトナムの障害者政策担当行政機関の3名を日本へ招へい
し、関係する機関や施設、NPO組織やボランティア活動
を視察。
ベトナム・フエ市フービン地区で小規模環境保全活動を開始。
了。3年間で新規深井戸40本設置、既存井戸修繕86カ所、
地下水調査と訓練を104カ村で実施。
8月 ベトナム・ホーチミン市アンカイン地区で、貧困層を対象
にマイクロクレジットによる収入向上プログラム・貯金活
ミャンマー・女性の自立支援として「ミシン基金」を創設。
東京・裁縫サポーターチームが主体となって、
「ヨヌテ・チャ
動を開始。
9月 スリランカ復興支援活動実施のNGOにより、外務省主催
リティーコンサート」を開催、200名を越える入場者を集
めた。
「国別NGO研究会(スリランカ)
」事業が採択され、BAJは
事務局となった。
外務省からインターン2名を受け入れ、東京事務所で研修。
2003年
1月 スリランカ北部LTTE支配地域での復興支援事業を開始。
ワウニア、キリノッチ、マナー、コロンボにそれぞれ事務
所を設置。
東京事務所で「ミャンマー語講座」を開始。
11月 BAJ設立10周年を迎え、11月14日にお祝い会「10周年記念
の集い」
(東京学士会館)を開催、BAJ・ベトナムから5名
の視覚障害者とスタッフ、ミャンマーからは3名のナショ
ナルスタッフを招へいし、盛大に開催。
11月15日に「BAJ10周年記念・チャリティーコンサート」
を目黒パーシモンホールで開催、多くのボランティアが関
わって200人以上の来場者を集めた。
2月 ミャンマー・バガン水供給事業で、JICA評価ミッションを
12月 BAJ設立10周年を記念して小冊子『ミャンマー・ラカイン
受け入れ。
スリランカ・ワウニア区の2校の学校修復再建と1棟の公
州に架ける希望の橋』を発行、関係者へ配布。
26日、インド洋スマトラ島沖大地震によりスリランカ南
民館を建設。帰還国内避難民を対象にOJTで建設開始。
部も津波被害を受け、緊急救援と復興支援活動を実施。
3月 関西で開催された「第3回世界水フォーラム」に、BAJミ
ャンマー生活用水供給事業のナショナルスタッフ2名を招
へいし、フォーラム参加と研修を実施、「水行動コンテス
ト」に参加。
1月 ミャンマー・マウンドーの女性自立支援事業では、市場に
3店舗のテーラーショップを設置して顧客の開拓を行った。
スリランカ・キリノッチとマナー両地区で職業訓練センタ
ーの建設と運営、井戸掘削と修繕事業を、キリノッチでト
スリランカ・キリノッチとムラティブ両県で、基礎インフ
ラ整備マイクロプロジェクトとして、新規井戸、既存井戸
イレ建設と修繕事業をいずれもOJTで開始。
ミャンマー・ラカイン州で展開したレンタルショップ事業
修繕、給水タンク建設や、トイレ建設、学校校舎の修復再
建など56カ所で事業を実施。スリランカ南部沿岸地域で
を終了し、村運営委員会へ運営権と資機材を引渡した。
は、救援物資の配布(ノンフッド・リリーフ・アイテム)
5月 東京・森進一主宰「じゃがいもの会・チャリティーコンサ
ート」に難民救援団体として出展。
を実施。
ミャンマー・ラカイン州のアングモで桟橋建設工事を開始。
東京事務所で「シンハラ語講座」を開始。
6月 ベトナム・フエ市環境公社の要請による中古バキューム車と
2月 ベトナム・フエ市フービン地区で、ゴミ分別収集、環境教
育、未就学児童のための無料補習クラス、大人のための識
消防車について、鹿沼市から寄贈を受けてベトナムに輸送。
7月 2000年7月から開始のJICA―NGO開発パートナー事業が終
28
2004年
―― BAJ 2007 年度 年次報告書
字学級を継続実施中。
4月 スリランカ・マナー県で職業訓練事業として、4輪トラク
ター整備コースおよび屋内電気配線コース、トラクター操
を対象に裁縫訓練を行ってきたが、順次地元村に施設と運
作コース、船外機整備コースなどを開講。
スリランカで総選挙が実施されラジャパクサ氏が大統領に
営を引渡した。
2月 津波被害の大きかったスリランカ・アンパーラ県に事務所
就任したが、北東部の緊張が高まる。
を設置、生活物資配布を行う一方、仮設住宅、井戸、トイ
5月 5月19日にミャンマー西部沿岸部シトウェにサイクロンが
襲来し、死者220人を出す大きな被害となった。東京では
レを整備。女性対象の職業訓練や幼稚園に遊具を寄付。
3月 ベトナム・ホーチミン市とフエ市で実施した環境教育活動
緊急救援募金を呼びかけ、460万チャットをミャンマー赤
十字に寄付。
について、他地域でも使えるようにテキストを完成。
スリランカ・ムラティブ県で、簡易修理工場を設置して津
6月 UNHCRの要請によりミャンマー・南東国境事業として56カ村
での水供給事業を行う。
波被災漁民を対象に船外機修理と維持管理能力強化のため
の講習会を実施。
7月 スリランカ・ワウニア県での職業訓練事業として、BAJが建
東京事務所・ウエブサイトのリニューアルを実施。
設したワリクディヨール村公民館で女性を対象に、裁縫、ろ
うそくや石けん作り、食品加工などのコースを実施。
4月 日本国際協力銀行と提案型調査「スリランカ・NGOによる
女性自立支援に係る調査」を正式契約。2006年2月に報告
ミャンマー・バガン生活用水供給事業について話し合いを重
ねた結果、人材の全面再編を行い、継続していく事を決めた。
書を提出。
5月 ミャンマー・アングモに、ラカイン州辺境地とシトウェを
9月 外務省委託業務「国別NGO研究会(スリランカ)」について
最短で結ぶアングモ桟橋が完成。国境入国管理本部が事務
2004年度も受託。
ベトナム・フエ市のマイクロクレジット事業では、低利で
所を設置、また国際機関は緊急時の避難経路に指定。
ベトナム・フエ市の水上生活世帯を対象に、性感染症検
も高利でもない「中利」の貸付を開始。
10月 ミャンマー・キンニュン首相が更迭される。
11月 ミャンマー南東国境事業でBAJ独自事業としてのステータス
診・治療プログラムとしてセミナーや検診・治療を実施。
6月 ミャンマー・ニャンウーでの生活用水供給事業について、
拠点を現場に近いニャンウーからチャウパドンに移転。
がないため、広大な事業地に簡易宿泊を兼ねた倉庫(カレン
州パーン、タニンダリー管区ダウェイ)を設置して活動。
ベトナム・フエ市フービン地区の貧困世帯の青年を対象に、
収入向上のための縫製技術訓練や識字クラスなどを実施。
東京・国際協力銀行の提案型調査「スリランカ・NGOに
よる女性自立支援のための技術訓練に係る調査」が採択さ
スリランカ・マンナール県で、地元の多目的共同組合と協
働して、トラクターや船外機などの機材を整備・修理する
れ、12月より本格的調査を開始。
12月 東京・新たな資金調達のツールとして議論を重ね、ベトナ
レンタルショップを3カ所に設置。
7月 ミャンマー・シトウェ技術訓練学校では、修了生を対象に、
ム貧困層の就学支援を目的に「輝けアジアの子ども基金」
外部の注文に応じて車両やバイク、小型発電機の修理を行
を創設、支援者の拡大を図る。
いながらの実地訓練(OJT)を開始。
東京事務所で、ワタベウェディング株式会社と協議し、ミ
2005年
1月 ミャンマー・マウンドー北部にナクヤ歩行橋を完成、川沿
いの市場に大きな経済効果を生み出した。
スリランカ・アヌラーダプラ県に建設した公民館で、女性
ャンマー生活用水供給事業支援として、掘削機械一式を購
入(以降ワタベ号)
。ミャンマー政府へ輸入許可を申請。
8月 ミャンマー・マウンドーで実施している女性対象の裁縫訓
練事業について、あらためて「コミュニティ開発事業」と
BAJ 2007 年度 年次報告書 ――
29
して、住民の能力強化による意識向上を通じて、女性の生
東京事務所では、千葉県とJBIC、BAJの3者で協同して
活改善を図る活動へと発展。
マウンドーのイスラム教徒の女性を対象に活動するために
「ベトナムにおける住民参加型生活環境改善事業」を実施、
ホーチミン市で合同ワークショップを開催。
男性の理解が必要、そこで男性を対象にしたワークショッ
5月 東京・
「輝けアジアの子ども基金」サポーターを中心に、
プを多数の村で開催。
9月 ベトナム・子ども対象の活動で、「輝けアジアの子ども基
第1回現地交流会を実施、7名が8日間にわたってベトナム
の活動地を視察、子どもたちが環境活動について発表。
金」より奨学金を授与。
10月 ベトナム・フエ市フービン地区のフィントゥックハン中学
6月 スリランカ・ワウニア県で実施した職業訓練などの事業を
終了し、地元村落開発委員会へ引渡した。
校で、環境に関心のある生徒のグループを作り、アンカイ
ン地区やフービン地区の子どもたちとの経験交流ワークシ
東京事務所では、新たな広報手段としてインターネットを
利用した「BAJメールマガジン」を発行することとし、創
ョップを開催。
刊1号を6月15日に配信。
ミャンマー政府よりピンマナ(ネピドー)への首都移転が発
表され、12月以降、各省庁の移転が本格的に進む。
8月 東京事務所では、認定NPOの資格取得の作業を進め、6月
に東京国税局へ申請。数カ所を修正後、8月に渋谷税務署
12月 スリランカ・キリノッチ県での活動を終了、2006年1月に5
日に施設などキリノッチ県知事に引渡した。
に改めて申請。
9月 ミャンマー・マウンドーでコミュニティー社会開発事業と
スリランカで実施したJBIC提案型調査についてコロンボで
してマウンドー南地区5カ村の女性を対象に生活改善トレ
ワークショップを開催。
ベトナム・フエ市フービン地区に、水上生活世帯対象の
ーニングを実施、125名が修了。
10月 東京管理部門の資金調達を目的に、新たな寄付システム
「愛情学級」教室を完成、ベトナム教育カリキュラムに沿
った授業で、卒業証書も発行。引渡し式は2006年5月5日。
「アジアまるごとサポーター」制度を創設、メンバー募集
を開始。
ミャンマー乾燥地帯でのJICA技術協力プロジェクトの公示
2006年
1月 ミャンマー・シトウェ技術訓練学校を国境民族開発省教育
により、BAJは国際航業と組んで「ミャンマー国中央乾燥
地村落給水技術プロジェクト」に応募、11月に契約し、3
訓練局(DET)に引渡す準備として、人員の縮小、ナショ
ナルスタッフによる運営へと移行。カウンターパートの訓
年間の事業を開始。
11月 輸入許可を得て掘削機ワタベ号その他機材一式がミャンマ
練生を引き受け、インストラクター養成コース、短期追加
コース、BAJ最後の訓練となる第7期コースを実施。
ーへ到着、スタッフ研修を実施してサンドウィンジー村に
深井戸を掘削建設。
2月 ミャンマー・アングモに完成した桟橋と43本の橋梁につい
て、2月2日アングモ桟橋で地元DDAへの引渡し式を開催、
BAJ理事をはじめ駐ミャンマー日本大使、ミャンマー政府
高官が列席して盛大な式典を実施。
3月 ミャンマー・マウンドーBAJワークショップで、地元民間
ベトナムでは、BAJ日本語学校を新たに創設、BAJ本部と
の関わりを持ちながら別組織としての活動を開始。
2007年
1月 ベトナム・環境教育事業について、INAX株式会社との共
修理工場で働く青年を対象に3カ月コースでエンジン修理
同事業としての取り組みを開始。
や自動車整備の技術訓練コースを3期にわたって実施。
ミャンマー・マウンドー生活改善トレーニングを4カ村で
30 ――BAJ 2007 年度 年次報告書
実施、120名が参加。修了生のなかからコミュニティー普
ヤンゴンなど大規模な抗議デモに発展、取材中の日本人1
及員(BAJメイト)を選抜して生活改善コースインストラ
クターとして活動を進める。
名亡くなる。治安状況の悪化で物価高騰が継続、事業運営
にも影響。
2月 ワタベウェディング株式会社・渡部社長と社員2名の方
10月 TOTO株式会社の水環境基金への事業申請が採択され、ミ
が、ミャンマー・生活用水供給事業の現地を視察、サンド
ウィンジー村で引渡し式を行った。
ャンマー中央乾燥地での村落給水事業で井戸修理マニュア
ルの作成など行う。
3月 3月1日より2年間について、BAJは認定NPO法人として承
認された。
ベトナム・フエ市環境教育活動では、市場で廃棄される生
ゴミの回収を開始し、堆肥を作っての野菜作りを開始。水
東京CARE WAVE AIDによるチャリティーコンサートが
3月4日に開催され、BAJベトナム・フエ市のビア君が参加。
田を借りて稲作も開始。
12月 ミャンマー・マウンドーで実施してきた地元住民の建設技
スリランカにおけるBAJの活動について、3月から3カ月間
術研修を兼ねたインフラ整備事業では、これまでに橋梁
にわたり専門家を派遣して事業評価を実施。
ミャンマー・シトウェ技術訓練学校の国境開発省教育訓練
(3m以上)94本、カルバート(3m未満)111本、パイプカル
バート7本、歩行橋9本、桟橋7台を設置、さらに学校校舎
局への引渡し式(3月21日)を行った。
5月 ミャンマー・中央乾燥地域での村落給水事業で、井戸修繕
42校、女性シェルター5棟、村診療所1棟を建設、ほかに
村アクセス道路1本、開放型浅井戸を17本掘削した。
のためボアホールカメラを導入、30カ村の修繕を行った。
東京事務所・理事会で検討してきた「BAJ退職金規定」に
ベトナム・フエ市の王宮城壁沿い地域と水上生活世帯を対
象に5カ所の公共水浴び場施設と排水溝の整備を実施。
ついて、2008年4月以降に中小企業退職金共済事業による
退職金共済契約に加入することとした。
ベトナム・フエ市で行った裁縫クラス修了生10名が、ホ
ーチミン市カバン製造工場に就職。BAJホーチミンがフォ
東京・CARE WAVE AIDによるチャリティー公演再演決定
に伴い、ベトナム・フエ市のビア君、ディエン君が来日、
ロー。
日本の小学生と交流。
スリランカ・マンナール県で継続実施していたレンタルシ
ョップ事業について、各カウンターパートあるいは上部組
織に引渡した。ナナタンとマンタイは母体の多目的協同組
合に、アリプはFCSユニオンに引き継いだ。
7月 東京・ミャンマーでの活動に対し「外務大臣表彰」を受ける。
スリランカ・コロンボ事務所を閉鎖、スリランカでの全て
のBAJ事業を撤収。
2008年
1月 ミャンマー人スタッフ2名を招へいして日本での研修を実
施。地方自治体や市民団体など関係機関を視察し、最終日
に報告会を実施。
3月 ミャンマー事業担当者と東京本部常務理事による「ミャン
マー会議」を実施、中長期の事業計画について検討。
8月 ミャンマー駐在スタッフを東京に招集して「ミャンマー会
議」を行い、中長期的な事業計画の検討を行う。
5月 2∼3日にかけてミャンマー南部デルタ地帯に大型サイク
ロン「ナルギス」が上陸、13万人以上が亡くなる大災害と
9月 ミャンマー・マウンドー事業で、東京から2名の学生イン
ターンを受け入れ、ミャンマースタッフへの良い刺激とな
なり、BAJは緊急救援活動として救援物資配給や、損壊を
受けた学校の修復・再建活動や、塩水をかぶったエンジン
った。
ミャンマー・パコックで僧侶によるデモが起点となって、
など修復するモバイル・ワークショップの活動を実施。
9月 東京・認定NPO法人格更新のための作業を進め、東京渋
谷税務署に書類を提出。
BAJ 2007 年度 年次報告書―― 31
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