...

“職場”で実践する男女平等

by user

on
Category: Documents
9

views

Report

Comments

Transcript

“職場”で実践する男女平等
“職場”で実践する男女平等
男女雇用機会均等法や労働基準法の改正等により、制度上は女性
も男性も対等に働くための整備がすすんできましたが、現実には
女子学生の就職難をはじめ、採用や待遇、昇進・昇格など就業の場
においては、依然として不平等が残っています。西東京市の男女
平等市民意識調査でも、職場で男女の地位は平等になっているかの
問いに、「平等になっている」と答えた人は 16.6%に留まってい
ます。
近年、就業形態の多様化がすすんでおり、派遣労働やパート労働等
不安定労働が年々増える傾向にあります。その多くは女性が占めて
いますが、パート労働者の賃金は正規労働者と大きな格差があり、
待遇・労働条件の改善が必要です。
西東京市では、出産・育児を契機に一旦仕事を離れ、子育てが
一段落してからパートなどに再就職する女性の割合が高くなってい
ます。子育て後の再就職のための技術取得等の訓練や、雇用の場の
拡大が望まれています。
加えて、男女ともに仕事と家事・育児・介護等の家族的責任との
両立ができるように、保育や介護への社会的サービスを充実すると
ともに、労働時間の短縮や育児・介護休業制度の普及・啓発を
すすめることが必要です。
また、職場におけるこれまでの固定的役割分業に基づく慣習・
慣行の見直しや、意欲や能力のある女性を積極的に管理職に登用
するなど、就労の場への女性の参画をすすめるための取り組みが
必要です。
29
6
就労の場への女性の参画促進
育児等で仕事を離れた女性の再就職を支援するなど、就労機会の拡大を図りま
す。また、男女雇用機会均等法の周知や、労働相談の実施などを通じ、職場での
男女差別等の課題解決を支援します。
意欲と能力のある女性を計画的に育成し、管理職に登用するしくみを推進する
など、管理的立場への女性参画を促進します。また、雇用されない働き方として
起業を選択する人や農業に従事する人を支援します。
各
論
(1)就労機会の拡大
”
職
場
“
で
実
践
す
る
男
女
平
等
(2)職場における制度・慣行の見直し
(3)管理的立場への女性の参画促進
(4)起業への支援
(5)女性農業者の活動の支援
■職場での男女不平等の実態
―女性の昇進・昇格は男性に比べて遅れていると感じている人が多い。
職場での性別を理由にした不平等な扱い(複数回答)
(%) サンプル数=848
30
25.6
22.6
20.2
20
19.0 18.6
16.9
13.3
12.4
10
8.1
6.8
7.4
6.7
4.6
4.5
3.4
0
男昇
性格
にが
比遅
べい
てま
女た
性
のは
昇望
進め
・な
い
女す
性る
が慣
結習
婚や
や居
出づ
産ら
をい
機雰
に囲
退気
職
女掃
性除
のな
みど
おが
茶期
く待
みさ
・れ
コて
ピい
|る
・
女た
性男
は性
同よ
期り
・賃
同金
年昇
齢給
でが
入遅
社い
し
男少
性な
にい
比
べ
て
女
性
の
採
用
が
女ポ
性ス
にト
は・
希職
望種
しが
てあ
もる
つ
け
な
い
女歓
性迎
がし
長な
くい
就雰
労
す囲
る気
こが
とあ
をる
女て
性も
はら
補え
助な
的い
な
仕
事
し
か
さ
せ
セが
クあ
シる
ュ
ア
ル
・
ハ
ラ
ス
メ
ン
ト
教あ
育る
・
訓
練
の
内
容
で
男
女
差
が
意で
思き
決な
定い
の傾
場向
に
女が
性あ
がる
参
加
そ
の
他
特と
に思
上う
記
の
よ
う
な
こ
と
は
な
い
わ
か
ら
な
い
無
回
答
資料:男女平等市民意識調査(平成14年度)
30
施策
主な取り組み
区分
主たる担当課
就 労 機 会 の ハローワーク等と連携し、 無料職業紹介事業の充実
拡充
産業振興課
保育付き再就職支援講習会の
実施
拡充
産業振興課
職 場 に お け る 都や商工会など関連機 市内企業・事業所への男女雇用
拡充
産業振興課
新規
生活文化課
新規
生活文化課
労政事務所等と連携した労働相
談の実施
拡充
産業振興課
市内企業に対する男女平等につ
いての講演会等の開催
新規
生活文化課
産業振興課
市内企業の男女平等意識調査の
実施
新規
生活文化課
産業振興課
※
管理的立場へ 女性の参画に向けた積 ポジティブ・アクション の普
新規
生活文化課
産業振興課
市内企業・事業所への労働関係
法の遵守要請
拡充
産業振興課
市内企業に対する男女平等につ
いての講演会等の開催
新規
生活文化課
産業振興課
継続
拡充
産業振興課
公民館
産業振興課
交流の場づくりと組織づくりの
支援
新規
産業振興課
研修等への参加の促進と農産物
加工の体制づくり
新規
産業振興課
拡大
制度・慣行の
見直し
の女性の参画
促進
施策の内容
就労機会を拡大するため
の取り組みを行います。
関と連携をとりながら、 機会均等法などの労働関係法令
市内事業所に対し、事業 の遵守要請
所内における男女に不
苦情処理機関設置の検討(セクシ
平等な制度や慣行の見
ュアル・ハラスメントに対する相談や
直しを働きかけます。
申し立てを含む)〔⑪⑮にも掲載〕
また、働く人が気軽に相
談できる機会の提供や、 セクシュアル・ハラスメント等の
市内の実態把握に努め 訴訟費用の貸付制度導入の検討
〔⑪にも掲載〕
ます。
極的な登用促進策が検
討されるよう、啓発に努
めます。
及・啓発
起業への支援 西東京創業支援相談セ 起業相談の実施
ンター等と連携して、相 起業講座の開催
談や 講 座 の 開 催 など、
起業を支援する取り組
みを行います。
女性農業者の
活動の支援
女性農業者の交流機会
の拡大を図り、組織の強
化や 新たな組 織づくり
を支援します。
また、女性農業者の農業
技術の向上や、農産加工
による起業を支援します。
各
論
”
職
場
“
で
実
践
す
る
男
女
平
等
※太字は重点的な取り組み
ポジティブ・アクション
積 極 的 改 善 措 置 や 暫 定 的 差 別 是 正 措 置 と も 呼 ば れ る。男 女 間 の 参 画 機 会 の 格 差 を 改 善 す るた め に、い
ず れ か 一 方 に 対 し、一 定 の 範 囲 で 特 別 な 機 会 の 提 供 や 割 り 当 て を 行 う な ど、実 質 的 な 機 会 均 等 を 実 現
す るた め の 暫 定 的 な 取 り 組 み 。こ の よ う な 取 り 組 み は 男 女 共 同 参 画 社 会 基 本 法 や 雇 用 機 会 均 等 法 で 規
定 が あ る。また、この 暫 定 的 な 特 別 措 置 が 逆 差 別 で は ないことが、女 性 差 別 撤 廃 条 約 で 確 認 されている。
31
7
男女ともに家族的責任と両立できる就業環境づくり
国や都などの関係機関と連携して、各種制度の周知や労働時間の短縮に向け企
業等への啓発を行います。
また、パートタイム労働や派遣労働などの労働条件の公正さを確保し、新たな
働き方を選ぶ人々の利益や権利を守ります。
(1)労働時間短縮に向けた取り組み
(2)育児・介護休業の取得促進
各
論
”
職
場
“
で
実
践
す
る
男
女
平
等
(3)多様な働き方への支援
■育児・介護休暇利用の実態
―7割の人は利用できない。その理由は職場に制度がないことが一番。
育児や介護のため長期休業制度の利用
長期休業制度の利用が不可能な理由(複数回答)
可能である
不可能である
無回答
(%)
サンプル数=383
(%)
50
サンプル数
48.3
TOTAL
女性
40
36.8 35.5
男性
30.8
28.3
33.0
24.0
68.5
64.0
72.6
3.2 559
3.0 267
3.4 292
30
20
11.7
10
3.9
4.4
休す
みる
をか
とら
る
と
昇
進
に
影
響
そ
の
他
0.8
0
職な
場い
にか
そら
の
よ
う
な
制
度
が
32
経る
済か
的ら
に
な
り
た
た
な
く
な
自が
分い
のな
仕い
事か
はら
代
わ
り
の
人
職い
場か
にら
休
め
る
雰
囲
気
が
な
一も
度ど
休れ
むな
とい
元か
のら
職
場
に
は
無
回
答
資料:男女平等市民意識調査(平成14年度)
施策
施策の内容
主な取り組み
区分
主たる担当課
拡充
産業振興課
生活文化課
新規
生活文化課
企業・事業所を対象とした、育児・
介護休業法周知のための啓発誌
の配布
新規
産業振興課
生活文化課
仕事と家庭両立推進企業への優
遇措置の検討
新規
契約課
生活文化課
働く市民を対象とした、育児・
介護休業制度に関する啓発
新規
生活文化課
男性市職員の育児休業取得の啓発
拡充
職員課
多様な働き方 パートタイム・派遣労働 パートタイム労働法・労働者派遣
拡充
産業振興課
生活文化課
拡充
産業振興課
生活文化課
労 働 時 間 短 縮 国や都などの関係機関 企業・事業所を対象とした、労働
に向けた取り
組み
育児・介護休
業の取得促進
への支援
と連携して、企業や事業 時間短縮に向けた啓発誌の配布
所に働きかけ、労働時間
働く市民を対象とした、労働時
短縮を促進します。
間短縮に向けた啓発誌の配布
また、市民にも自身の働
き方を見直すよう意識啓
発していきます。
育児・介護休業法に関す
る企業・事業所の理解を
深めるため、情報提供を
行います。
また、先進的な取り組み
事例を情報誌等で紹介
するなど、制度整備や利
用の利点を周知します。
等の労働条件向上のた
めの啓発を行います。
法の普及啓発
パートタイム、アルバイト、派遣
労働、在宅ワーク等に関する情報
提供
各
論
”
職
場
“
で
実
践
す
る
男
女
平
等
※太字は重点的な取り組み
33
Fly UP