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H25.1月 - ふくいアグリネット

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H25.1月 - ふくいアグリネット
№39
H25.1
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た高
高温
温に
に強
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ポス
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トこ
こし
しひ
ひか
かり
り」」候
候補
補の
の選
選抜
抜
((平
平成
成 2255 年
年 11 月
月 77 日
日 農
農業
業試
試験
験場
場))
<目
次>
「福井県特別栽培米の新制度移行を支援し、生産拡大へ」
福井農林総合事務所
「水田地域における新たな園芸品目(ニンジン)の栽培拡大に向けて」 坂井農林総合事務所
「おいしい奥越産米づくりを目指して」
奥越農林総合事務所
「高設栽培イチゴ生産者の生産力向上を支援しています」
丹南農林総合事務所
「新品種『あきさかり』がおいしいお米コンテストで高評価」 丹南農林総合事務所丹生技術経営支援課
「集落営農で水田大規模園芸実践に挑戦」
嶺南振興局二州農林部技術経営支援課
「第 1 回『食の都、若狭で競うコシヒカリ食味コンテスト』受賞者決定」嶺南振興局農業経営支援部
「夜間灌水で米の食味向上を目指す」
農業試験場
「農業試験場の見える化を推進」
農業試験場
「バリエーションに富んだ観梅用の花ウメ品種」
園芸試験場
「坂井農業高校とのコラボレーションで肥育豚への籾米給与試験を実施」
畜産試験場
【お知らせ】メールマガジン「e農メール」のご案内
1
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福井県特別栽培米の新制度移行を支援し、生産拡大へ!!
安心安全な農産物に対するニーズが高まる中、福井県特別栽
培農産物認証制度は、平成 13 年度の制度スタート以降、福井地
区でも多くの生産者が取り組んでいます。
<24 年度の制度改正に伴う活動>
平成 24 年度に制度が大幅に改正されたことから、福井農林総
合事務所では、生産者に制度を正しく理解・認識してもらうた
め、これまで様々な支援を行ってきました。
制度改正前の昨年 3 月には制度改正説明会と生産者のグルー
プ化に伴う個別相談会を開催しました。生産者の中には、
「生産
現地検査の実施(延べ 22 回)
者のグループ化」に戸惑う人も多かったことから、グループ化
が困難な生産者同士のマッチングに、多くの時間を費やしまし
た。また、新たに設置された確認責任者に対しては、昨年 6 月
29 日および 7 月 21 日の 2 回にわたり研修会を開催し、圃場の確
認方法の周知など、新制度への円滑な移行に努めました。
制度に関する研修会の開催だけでなく、例えば JA 吉田郡に対
しては、当事務所の普及計画に基づき、深水での除草や追肥の
時期についての調査研究結果を活用しながら、栽培方法等につ
いて重点的に指導を行ってきました。また、その他の生産者に
現地研修で追肥や除草法を説明
対しても、使用資材および栽培・育苗方式の違いに合わせた個
(平成 24 年 8 月 9 日、永平寺町石上)
別指導や、確認責任者による検査時に担当普及指導員が同席することで、きめ細やかな指導を行いまし
た。
これらの活動の結果、127 名の生産者が 18 グループを作り、福井地区における特別栽培米面積は平成
23 年度に 149ha であったものが、平成 24 年度には 162ha にまで増加しました。
<25 年度に向けての活動>
また、出荷部会など、JA が確認責任者となっている大きな特栽グループに対しては、12 月 5、11 日
に平成 25 年度に向けた技術指導研修を実施し、農薬体系や育苗方法の栽培指針について
協議することで、使用する除草剤の種類やその効
福井地区の特別栽培米面積
(ha)
165
果、また、化学肥料および化学農薬不使用での育
苗方法について、生産者全員の意識の共有を図り
160
ました。
福井県特別栽培農産物認証制度は、平成 25 年
162
155
度もさらに制度が一部改正されることから、今年
1 月下旬には全生産者を対象とした研修会を 3 回
150
にわたって開催することとしています。
145
150
149
H22
H23
福井農林総合事務所ではこれからも、福井県特
140
別栽培農産物認証制度に取組む生産者を支援し、
環境と調和した農業を推進していきます。
問い合わせ先:福井農林総合事務所農業経営支援部(担当:竹内想)
TEL:0776-21-8209
Mail:[email protected]
2
H24
水田地域における新たな園芸品目(ニンジン)の栽培拡大に向けて!!
坂井農林総合事務所では、従来から、水田地帯でキャベツ、ブロッコリーなどの導入を推進しており、
これらの品目に加え、新規品目としてニンジンに着目し、昨年度から農業用水のパイプライン化による
良質で豊富な自然圧によるチューブ灌水を活用した実証圃を設置し、省力化と収量、品質の向上を目指
しています。
昨年度は、予想以上に品質が良く、水田での栽培が可能であることが確認されました。今年度はさら
なる収量向上をめざして、麦跡水田で面積を昨年度の 7a から 20a に拡大し、農業試験場と共同で秋冬
ニンジン栽培の実証に取り組みました。特に収量を向上させるため、播種は 4 条播きから 6 条播きにし
て栽植密度を上げるとともに、間引き作業の省力化のため、株間を 3cm から 5cm に改善ました。
坂井市坂井町下兵庫の実証圃場では、播種する 8 月 8 日に「播種実演会」を、収穫前の 11 月 6 日に
は「機械収穫実演会」を開催し、生産者をはじめ関係機関に対し水田ニンジンの機械化一貫体系の PR
も行いました。さらに今年度はきめ細かい灌水、中耕、追肥等の栽培指導を行ったため、生育はほぼ順
調に経過し、ニンジンの産地である坂井北部丘陵地に負けない程の生育を確保できました。
一方で、品質の面では、高温・乾燥や大雨といった気象的要因により、裂根や岐根などの発生が多く
なり秀品率が低下したことから、次年度は裂根になりにくい品種の導入や畝を高くするなどの排水対策
を実施して、さらなる収量および品質の向上を目指したいと考えています。
ニンジンは比較的需要も安定しており、JA は土付きのままの荷受体制構築したほか、機械化による
大規模栽培が可能であることなどから、水田地域の集落営農組織などによる大規模機械化栽培が期待さ
れる品目です。今後、坂井農林総合事務所では、集落営農組織等の経営多角化を図るため、ニンジンを
含め水田を活用した園芸作物の生産を支援し園芸作物の産地化を図っています。
播種実演会
収穫直前の生育状況
問い合わせ先:坂井農林総合事務所農業経営支援部(担当:郡寄)
TEL:0776-84-8043
Mail:[email protected]
3
おいしい奥越産米づくりを目指して!!
奥越地域は昼夜の気温差が大きく、また、河川の源流に近く清流に恵まれるなど、県内を代表する「お
いしい米」の産地です。奥越農林総合事務所では、消費者に選ばれる奥越産米を目指し、JA テラル越前
と共同で「さらなるおいしい米づくり」に取り組んでいます。
1 食味評価「特 A」を目指して
おいしい米づくりのために、どういう条件や栽培方
法であれば、コシヒカリが全国トップレベルの食味評
価「特 A」を達成できるのかを明らかにしようと、平成
23 年から試験を行っています。平成 24 年は管内 6 カ所
の水田で様々な栽培方法について試験を行いました。
その結果、今後「特 A」評価に結びつけるヒントと
特A試験圃
して、出穂後の地温を低くすることがおいしい米づく
りに重要であることが分かりました。このことから、内陸型気候で夜温の低い奥越の地域性を十分活か
すことができると考えられます。来年度は、夜間灌漑による食味向上や生育前半の茎数や葉色の推移な
ど生育パターンと食味との関係についても確認する予定です。今後は、試験結果をもとに、「おいしい
米」づくり技術の確立を図り、順次、農家の皆さまに情報提供をしていきます。
2
地域全体の玄米タンパクの低減のために
一般に、玄米タンパク含量が高すぎる米は味が悪いことが知られています。玄米タンパクが高い米が
あると産地全体の評価を下げてしまうため、収量や品質を低下させずにタンパクを低減させることが課
題となっています。そこで、当事務所では、玄米タンパ
ク低減のための現地試験を行った結果、玄米タンパクの
高い地域では、10a 当たりに施肥する窒素量を 1kg 減ら
すことによって、収量や品質は慣行栽培と同等で、玄米
タンパクは 6.8%から 6.4%に下げ、食味を向上するこ
とができました。この結果をもとに、JA と協力し、集
落座談会や研修会等を通じて、玄米タンパクの高い地域
を中心に施肥指導をしていく予定です。
奥越地区稲作検討会(平成 24 年 12 月 18 日)
奥越農林総合事務所は、今後とも、地域で得られた試験結果をもとに、栽培技術を確立し、JA と協力
して、消費者から選ばれる米づくりを推進していきます。
問い合わせ先:奥越農林総合事務所農業経営支援部(担当:北島、一川)
TEL:0779-65-1282
Mail:[email protected]
4
高設栽培イチゴ生産者の生産力向上を支援しています!!
鯖江市では、4 戸の農家が高収益園芸品目として、12 月~5 月に出荷する促成イチゴの高設栽培に取
組み、
「たんなん野菜生産組合イチゴ部会」を組織しています。農家の栽培経験は 5~6 年と浅いですが、
部会活動を中心に技術の研鑽を行ってきました。
近年、技術的な課題として、たんそ病、うどんこ病といった病害の発生による生産量の減少が問題と
なっていました。そこで、丹南農林総合事務所農業経営支援部が生産者と連携し主要病害の防除対策に
ついて検討しました。
まず、たんそ病対策として、薬剤試験や防除方法の実証を行ってきました。その結果、育苗期、特に
梅雨期~高温期の菌密度が高い時期に浸透性のある薬剤を散布することで苗への感染予防を徹底し、ま
た、本圃培地の燻蒸を行うことによって、平成 23 年~24 年産はたんそ病の発生を抑制することが出来
ました。
また、うどんこ病対策では、栽培期間中の植物体を強くして病気にかかりにくい状態にするために緩
効性のケイ酸質資材を定植時に施用する試験を行ったところ、平成 23 年~24 年産で同病害の発生が抑
えられたことから、平成 24 年~25 年産からうどんこ病抑制技術として本格的に導入しています。
この結果、これら病害により 10a 当たり 3t 以下に抑えられていた平均収量が、平成 23 年~24 年産で
は 3.7t まで回復しました。
「たんなん野菜生産組合イチゴ部会」は、これまでの栽培講習会や他産地の視察研修等に加え、今年
度からは生産者相互の圃場見学会を行い、さらなる技術向上を図っています。平成 24 年 12 月には、鯖
江市以外の丹南地区のイチゴ生産者にも参加を呼びかけたところ、越前市や越前町の生産農家や新規栽
培希望者も参加したことから、この現地見学会は市町を越えた生産者同士の交流の機会にもなっていま
す。
今後も、農業経営支援部がリードして丹南地区のイチゴ栽培技術の向上と生産者相互の交流を促進し、
生産拡大と経営向上を図っていきます。
イチゴ圃場の様子
生産者相互の現地見学会
問い合わせ先:丹南農林総合事務所農業経営支援部(担当:松下)
TEL:0778-23-4532
Mail:[email protected]
5
新品種「あきさかり」がおいしいお米コンテストで高評価!!
丹生地区では、越前町産米の品質・食味向上を図るとともに、環境調和型農業を推進し、地域の米の
評価を高める活動を行っています。
1
おいしいお米コンテストの開催
丹南農林総合事務所丹生技術経営支援課では、越前町、越前丹生
農業協同組合と連携し、有機栽培や特別栽培を対象に「丹生地区の
自然と環境を守るおいしいお米コンテスト」を開催しています。3
年目となる今回は、これまでの『コシヒカリ』に加え、福井県が育
成した新品種『あきさかり』も対象に入れて行いました。
審査は、応募があった 23 点について、外観品質、食味値、味度
値を機械で測定し、上位 5 点を絞り、米穀店、農産物直売所、農業
士、農業協同組合および農業試験場等の担当者ら 8 名の審査員で、
外観や香り、うま味、粘り、硬さなどご飯の味を総合的に評価しま
した。その結果、優秀賞に「あきさかり」1 点と「コシヒカリ」2
ご飯の味や外観品質を確かめる審査員
点の計 3 点、優良賞には「コシヒカリ」2 点を選びました。
さらに、丹生地区のおいしいお米を一般の人にも味わって知って
もらうとともに、最もおいしいお米を選ぶため、平成 24 年 11 月に
越前町で開催された「えちぜん食育フェスタ」において、優秀賞 3
点のご飯を来場者に試食してもらい、投票により金、銀、銅賞を決
定しました。金賞となったあきさかりは、来場者から「ご飯の一粒
一粒がしっかりしている」、
「粘りが強すぎなくて良い」、
「旨みも劣
らない」などの意見が聞かれました。また、コンテスト参加者や一
般の農業者からは、「これからも美味しい米づくりに取り組みた
い。」、「あきさかりの特別栽培に取り組みたい」などの意見が出さ
れています。
食育フェスタでの試食
優秀賞
金賞
齋藤稔
(あきさかり)
〃
銀賞
北幸夫
(コシヒカリ)
〃
銅賞
平楽夢農倶楽部
(コシヒカリ)
黒田市村
(コシヒカリ)
優良賞
〃
陶部グリーンファーム(コシヒカリ)
2 フィードバックによる品質向上と丹生産米の PR 活動
当事務所では、こうしたコンテストを通して、米の食味向上に対する生産者の意欲ある取組みを促
すとともに、調査データを基に食味向上のための栽培技術指導に取り組んでいます。
また、地域のおいしいお米を広く周知するため、平成 24 年の秋には「ふくい味の祭典」への出展、
農産物直売所「丹生膳野菜」での PR 販売、福井の「こだわり米」への登録などに取り組み、現在は
「おいしいお米の産地越前町」を確立するために、関係機関と協議を重ねています。今後は地域全体
が取り組める栽培基準の設定、栽培者の拡大、販促活動などの課題の解決に取り組んでいきます。
問い合わせ先:丹南農林総合事務所丹生技術経営支援課(担当:松井)
TEL:0778-34-1790
Mail:[email protected]
6
集落営農で水田大規模園芸実践に挑戦!!
1
全戸参加型の能登野里山営農組合
若狭町能登野集落(農家戸数 39 戸、水田面積 16ha、1 区画圃場の約 85%は 10a 程度)では、獣害
や高齢化による耕作放棄地の増加等の問題に直面していたことから、集落の農地を守っていくために
平成 23 年 12 月 10 日に全戸参加型の集落 1 農場方式の「能登野里山営農組合」を設立しました。嶺
南振興局二州農林部は、組織設立時から関係機関と共に集落との話し合いを進めていくなど支援を行
ってきました。
2
大規模園芸実践圃の設置
能登野集落では営農組織へ全戸が参画するための取組みとして、平成 23 年から女性や高齢者の労
働力を活用した野菜栽培を試行していましたが、労働力活用という視点の他に、組織経営の視点から
も、水稲のみでなく、本格的な園芸作物の栽培など複合化が必要であるため、二州農林部では県の水
田活用大規模園芸事業を活用して能登野集落に実践圃を設置し、モデル組織として育成支援に取組み
ました。
平成 24 年は県が作付を推進している白ネギを中心に、サツマイモ、キャベツ、ダイコンも含めて
約 1.5ha で園芸品目を導入しました。特に主力品目として白ネギは、収穫、選別調整等の機械化体系
を整備し、12 月から主に JA へ出荷されています。
3
初年度の成果と課題
集落営農組織の少ない二州地区において、この能登野里山営農組合の取組みは他の集落への波及効
果も期待できます。気象条件に対応した栽培技術など課題はありますが、新しい取組みに挑戦した組
合員の意欲は高まってきています。
二州農林部では組合員を対象に 2 年目に向けた検討会を開催する予定です。初年度における収量や
商品化率等の分析を行った上で、組織内の人材活用や収益など、経営面の課題を重視して改善点を提
案し、集落ぐるみで水田園芸に取組むモデルとしてさらに発展できるよう支援を続けていきます。
白ネギの選別機による作業
白ネギの結束器による作業
問い合わせ先:嶺南振興局二州農林部技術経営支援課(担当:岡本)
TEL:0770-22-5027
Mail:[email protected]
7
第 1 回「食の都、若狭で競うコシヒカリ食味コンテスト」受賞者決定!!
嶺南振興局農業経営支援部では、小浜、おおい、高浜、若狭 4
市町の米生産者の食味向上の意識を高め、米の品質向上につなげ
るため、若狭地区農業改良普及推進協議会との共催で、第 1 回「食
の都、若狭で競うコシヒカリ食味コンテスト」を開催しました。
コンテストには、個人、法人から 116 点の応募があり、事前審
査により食味値や外観品質を計測する機械で上位 5 点を選抜しま
した。そして、平成 24 年 11 月 27 日に JA 若狭農業活性化センタ
ーにおいて、小浜市・松崎市長をはじめ日本穀物検定協会の担当
者や全国五つ星お米マイスターなどの専門家、流通、行政関係者
9 名の審査員により最終審査を行いました。審査では外観、旨み、
粘り、香り、硬さの 5 項目を 3 段階で評価し、金、銀、銅の各賞
1 点、優良賞 2 点を決定しました。
各賞の受賞者は以下の通りとなりました。
金 賞
岩崎
銀 賞
川上営農組合
銅 賞
小堂
哲二
丸田
ふみ子
打田
稔
優良賞
正俊
様
様
おおい町名田庄納田終
様
様
様
おおい町川上
参加募集パンフレット
小浜市下田
高浜町子生
高浜町子生
この結果は、今年 2 月 28 日に JA 若狭農業活性化センターで開催予定の稲作研修会で表彰するととも
に、管内の生産者を対象においしい米づくりのポイントについて研修する予定です。
受賞地区からは、「自分たちが作る米に自信を持てるようになった」とか「今後もおいしい米をつく
りたい」などの大きな反響がありました。また、おいしい米づくりを目指す生産者からコンテストに再
チャレンジしたいという要望も強く、来年度も多くの生産者に参加していただけるよう PR に努めて開
催する計画です。
嶺南振興局農業経営支援部では、このようなコンテストを通して生産者の意欲を喚起して、若狭米の
レベルアップに取り組んでいきます。
最終審査会(平成 24 年 11 月 27 日)
問い合わせ先:嶺南振興局農業経営支援部(担当:田中)
TEL:0770-56-2221
Mail:[email protected]
8
夜間灌水で米の食味向上を目指す!!
県では、県北東部にあたる九頭竜川下流地区において、農業用水路を地下に埋設してパイプライン化
する事業を実施しています。このパイプラインは大型ポンプを使用しないで標高差を利用して送水する
ため、CO2 排出量を削減でき、24 時間送水が可能です。
そこで、農業試験場では、真夏の高温期に迎える米の登熟期間において、夜間に水田に灌水を行う夜
間灌水実証調査を実施し、米の品質向上を目指しています。
36
昼間
34
夜間
32
( )
地 30
表
温 28
℃ 26
24
22
8/1
8/1
8/2
8/3
8/3
8/4
8/5
8/5
8/6
8/7
8/7
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8/9
8/9
8/10
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8/11
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8/13
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8/19
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8/21
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8/25
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8/27
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8/29
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9/1
9/2
9/2
9/3
9/4
9/4
9/5
9/6
9/6
20
上兵庫における水田の温度変化
地元農業者の協力をいただき、坂井市坂井町の福島、上
40
兵庫、下兵庫の3集落に技術解決モデル圃を設置し、圃場
38
内の田面の温度変化や米の品質へ与える影響について調
36
SPAD
査を行いました。
夜間
昼間
34
水田内の田面温度について夜間灌水と昼間灌水とで比
32
較した結果、夜間灌水の方が田面の温度が低くなることが
30
わかりました。出穂前から登熟期までの葉色は夜間灌水の
28
方が濃い傾向にあり、米の登熟向上に寄与していることが
7/18
7/25
8/1
8/8
8/15
8/22
上兵庫における稲の葉色の推移
うかがえました。
収穫された米の品質について、米の整粒歩合はすべての調査区において、夜間灌水の方が優れていま
した。食味については、日本穀物検定協会に食味官能評価を依頼した結果、夜間灌水の方が食味が優れ
る傾向にありました。
80
0.40
78
0.35
76
食
味
官
能
評
価
( )
整
粒 74
歩 72
合
70
%
68
0.30
0.25
0.20
0.15
0.10
0.05
66
0.00
64
夜間
昼間
福島
夜間
昼間
上兵庫
夜間
夜間
昼間
昼間
福島
下兵庫
夜間
昼間
上兵庫
夜間
昼間
下兵庫
米の食味
米の外観品質
来年度はパイプライン灌水が可能になる地区が広がります。今後も食味の一層の向上や夜間灌水の実
施方法などについて調査を継続していきます。
問い合わせ先:農業試験場高度営農支援課(担当:倉田)
TEL:0776-54-5100
Mail:[email protected]
9
8/29
農業試験場の見える化を推進!!
福井県では、日常業務の効率性や県民サービスの向上を図るために、ゼロベースで業務の進め方を改
善する運動(BPR 運動)を全庁的に実践しています。
農業試験場では、平成 24 年度のテーマを「見える化の推進」とし、農業者はもとより一般県民に対
しても、より一層親しまれる研究機関となるよう努めています。
1
プレスリリースおよび報道関係
農業試験場では、昨年度以降、マスコミ等を通じて研究成果やイベント等を積極的に広報していま
す。その効果もあり、今年度はこちらからマスコミ等に投げ込みをしなくても、マスコミ等から取材
を受ける機会が多くなっています。また、今年度は、地域貢献も兼ね、地元岡保地区の有線放送でも、
農業試験場の活動を紹介しています。
2
視察・研修・イベント
昨年度以降、マスコミ等を通じた情報発信を強化していること
もあり、今年度は全国から昨年を大きく上回る数の視察依頼があ
り、ほぼ全てを受入れています。
また、中学生や高校生の職場体験学習、大学のインターンシッ
プ等についても受入れています。
さらに、一般公開イベントとして、平成 24 年 7 月 28 日に「アグリチャレンジ LABO クラブ 2012」
を開催したほか、10 月 27、28 日に食品加工研究所 25 周年記念フェアを開催し、多くの方に農業試験
場および食品加工研究所を「見て、触れて、味わって」いただきました。
3
インターネットを通じた農業技術・研究情報の発信
研究成果はもちろん、水稲の生育状況や栽培技術情報、病害虫発生情報、気象災害の緊急技術対策、
地域農業の動き等に関する情報を農業試験場のウェブサイト「ふくいアグリネット」を通じて発信し
ています。(http://www.agri-net.pref.fukui.lg.jp/)
また、この中で、気象の緊急対策などすみやかに農業関係者に伝えるべき情報については、県のメ
ールマガジンを活用し、
「e農メール」と題した情報を配信しています。
4
研究成果の発表
農業試験場の研究成果を県内各地で直接農業関係者に PR するため、今年も 2 月に「元気のでる農
業新技術発表会」を開催することとしています。
項目
報道
平成 24 年度※
プレスリリース回数
25 回
25 回
163 件
192 件
1,330 人
930 人
①視察・研修・インターンシップ
730 人
570 人
②一般公開イベント
600 人
360 人
53,000 件
84,000 件
マスコミ等の掲載回数
視察・研修
平成 23 年度
来場者数(①+②)
インターネット
ホームページアクセス件数
研究成果発表
来場者数
500 人(予想)
500 人
※平成 24 年 12 月末時点
問い合わせ先:農業試験場企画・情報課(担当:増田)
TEL:0776-54-5100
Mail:[email protected]
10
バリエーションに富んだ観梅用の花ウメ品種!!
若狭町や嶺南振興局二州農林部では、名勝三方五湖の周辺を日本一の花見の名所として桃源郷化構想
を打ち出しています。観梅用の花ウメとしては、
‘冬至’
(花弁白色、一重)が植栽され始めていますが、
園芸試験場では、観梅期間を拡大し集客を向上させるため、バリエーションに富んだ花ウメ品種の比較
調査を行いました。
1
有望品種
や
え かん こう
(赤・八重)で、
下写真 4 品種が有望で、
‘紅サシ’と比較して最も早く開花する品種は‘八重寒紅’
ぎょく ぼ たん
みち しる べ
(白・八重)や‘道知辺’(薄桃・一重)があります。最
同時期に開花する品種としては‘ 玉 牡丹’
べに ち ど り
(赤・一重)です(図 1、下写真)。
も開花の遅い品種は赤い花弁の‘紅千鳥’
品種
3/1
3/10
3/20
4/1
4/10
八重寒紅
大盃
月影
玉牡丹
冬至
道知辺
開花終
紅千鳥
開花始
紅サシ
開花盛期
図1 2012年の開花期
八重寒紅(赤・八重)
玉牡丹(白・八重)
道知辺(薄桃・一重)
‘道知辺’や‘冬至’は 生育が早く樹勢が強い品種です。
(表 1)。
2
紅千鳥(赤・一重)
表1 樹の生育
品種
勢い
高さ
幅
八重寒紅
中
中
中
現地実証
大盃
弱
低
狭
今年 3 月頃には園芸試験場で調査を行っていた花ウメ品種
月影
弱
中
中
玉牡丹
中
中
中
冬至
強
高
広
道知辺
強
高
広
紅千鳥
中
高
広
を若狭町内の農家が圃場に移植し現地適応性を実証する予定
です。
園芸試験場では、観梅の PR と新たな枝物花木産地の形成に
役立てられるよう、栽培技術面からバリエーションに富んだ
花ウメの導入を支援していきます。
問い合わせ先:園芸試験場ウメ研究 G(担当:冬廣)
TEL:0770-32-0009
Mail:[email protected]
11
坂井農業高校とのコラボレーションで肥育豚への籾米給与試験を実施!!
1
高校生へ飼養管理技術を指導
坂井農業高校では、生徒の学習意欲やモチベーショ
ン、チャレンジ精神の向上を図りながら、生徒が高度
技術の習得を目指して、外部から講師を招き授業を行
っています。平成 24 年度は同校の卒業生である畜産
試験場の職員に豚の飼養管理技術の指導依頼があり、
平成 24 年 6 月 20 日に畜産専攻の生徒を対象に授業を
行いました。
当日は体重測定のための豚の追い込み方法や耳への
耳標装着など豚舎内での作業を指導しました。生徒た
ちも最初は恐々と豚房の豚に近づいていましたが、職
子豚の耳標装着
員が誘導方法を具体的に教えると追い込み板を上手に使って体重計に豚を乗せていました。生徒たち
は体重計の使い方に慣れてくると生徒だけで役割を交代しながら体重を計っていました。耳標の装着
では、大きな声で鳴く子豚に腰が引けながらも職員と共に豚の体を押さえて耳に取り付けていました。
近年、同校の卒業生で就農を希望する人は少ないですが、これをきっかけに家畜を身近に感じても
らい、将来は新規就農者となって本県畜産を担ってもらいたいと思います。
2
実習用肥育豚への籾米給与試験を実施
畜産試験場では肥育期(110 日齢から出荷まで)に市販飼料の一部を粉砕した飼料米で代替給与す
る試験を行いました。その結果、籾米を市販飼料の 18%代替えしても市販飼料と同等の発育を示し、
飼料単価は低下しました。
そこで、この結果を現場でも実証するため、坂井農業高校において籾米給与試験を実施しています。
同校では、実習用の豚 10 頭を 2 区に分けて、対照区は通常の市販飼料、試験区は市販飼料の 18%を
籾米で代替え給与してもらっています。飼料米は畜産試験場で粉砕し、必要な量を持ち込み、生徒が
毎日の給与量を記録しています。また、職員による技術指導の結果、1 週間毎に生徒が上手に体重測
定を行うことができるようになったので、そのデータで発育を比較します。
また、肥育豚は今年 1 月に出荷され、その際の枝肉データで肉質の分析を行う予定です。
粉砕した籾米
順調な発育の肥育豚
問い合わせ先:畜産試験場養豚鶏卵研究グループ(担当:松谷)
TEL:0776-81-3130
Mail:[email protected]
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~メールマガジン「e農メール」のご案内~
福井県農業情報ポータルサイト「ふくいアグリネット」
(http://www.agri-net.pref.fukui.lg.jp/)は、農
業技術や農村地域、試験研究等の情報を掲載しています。その中で、大雨・洪水等の気象的要因により農作物
が大きな影響を受ける恐れがある場合や、農作物の管理でとくに注意が必要な場合は、緊急技術情報として当
サイトに掲載するとともに、掲載したことを県内の農業者等にすみやかにお知らせするため、携帯電話向けの
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