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製品情報概要
日本標準商品分類番号
製
品
情
報
本態性血小板血症治療剤
概
要
薬価基準収載
アナグレリド塩酸塩水和物カプセル
劇薬 処方箋医薬品注) 注)注意 ‒ 医師等の処方箋により使用すること
【警告】
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を
持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立
ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.重度の肝機能障害のある患者[血中濃度が過度に上昇するおそれがある。
(【薬物動態】の項参照)]
2016年10月改訂
874299
目次
Ⅰ. 開発の経緯および特徴
1
1. 開発の経緯
1
2. 特徴
2
Ⅱ. 製品情報(ドラッグインフォメーション)
3
◆ 警告
3
◆ 禁忌
3
◆ 組成・性状
3
◆ 有効成分に関する理化学的知見
4
◆ 効能・効果及び効能・効果に関連する使用上の注意
4
◆ 用法・用量及び用法・用量に関連する使用上の注意
4
◆ 使用上の注意
5
Ⅲ. 臨床成績
1. 国内臨床試験成績
9
9
第Ⅲ相SPD422-308試験およびその継続試験(SPD422-309)
2. <参考>海外データ
12
欧州におけるSPD422-403試験(中間解析)
3. 副作用発現状況(臨床検査値異常を含む)
Ⅳ. 薬物動態
15
21
1. 血中薬物動態
21
2. 吸収
22
3. 分布
23
4. 代謝
24
5. 排泄
24
6. 薬物相互作用
25
7. 特別な母集団における薬物動態
26
目次
Ⅴ. 薬効・薬理
27
1. 作用部位・作用機序
27
2. 薬効を裏付ける試験成績
28
3. その他の薬理作用
31
Ⅵ. 一般薬理試験および毒性試験
32
1. 一般薬理試験
32
2. 毒性試験
32
Ⅶ. 製剤学的事項
34
製剤の安定性
34
Ⅷ. 取扱い上の注意
Ⅸ. 包装
Ⅹ. 関連情報
Ⅺ. 主要文献
Ⅻ. 製造販売業者の氏名又は名称および住所
34
35
35
36
36
開発の経緯
および特徴
Ⅰ. 開発の経緯および特徴
1. 開発の経緯
製品情報
アグリリン®カプセルは、キナゾリン誘導体のアナグレリド塩酸塩水和物(以下、
ア
ナグレリド)を有効成分とする本態性血小板血症治療剤です。アナグレリドは
臨床成績
2014年5月現在、米国(1997年3月)、欧州連合(2004年11月)を含む海外の
計47の国と地域でも承認されています。
本剤は当初、血小板凝集阻害薬として開発が進められましたが、反復投与された
健康成人被験者に血小板減少が多く認められたことから、その後は血小板減少
薬物動態
を目的とする薬剤として開発されました。本剤は希少疾病用医薬品に指定されて
おり
[指定番号:
(11薬)第126号]、
また、2010年5月には厚生労働省から
「医療
上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の結果に基づく開発要請を
受けています。
薬効・薬理
また本態性血小板血症は根本的な治療法がないことから、重篤な転帰につな
がる可能性のある血栓性又は出血性の事象の発生を防ぐために、増加した血
小板数を減少させることが治療の目標となります。本邦では、ラニムスチンとヒ
一般薬理試験
および毒性試験
ドロキシカルバミドが本態性血小板血症の治療薬としての適応を有しています
が、
これらに不応性又は不耐容となった場合にも有用な治療薬が求められてい
ました。
製剤学的事項
取扱い上の注意
アグリリン®(アナグレリド)はこのような状況下、他の治療法に不耐容の、又は増
加した血小板数が他の治療法により許容レベルにまで減少しない本態性血小板血
症患者において血小板数減少に有効であることが確認され、本邦では2014年
9月に、本態性血小板血症治療剤として承認されました。
包装
関連情報
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
1
開発の経緯
および特徴
Ⅰ. 開発の経緯および特徴
2. 特徴
アグリリンは0.5mgカプセルの1日2回投与より開始し、目標血
小板数を達成するまで0.5mgずつ1週間以上の間隔をあけて漸
増します。1日用量は10mg(1回2.5mg)まで投与可能です。
(4ページ参照)
5
本態性血小板血症患者を対象とした国内臨床試験において、53例
中49例(92.5%)に副作用が認められました。主な副作用は、
貧 血( 4 9 . 1 % )、頭 痛( 4 3 . 4 % )、動 悸( 3 4 . 0 % )、下 痢
(22.6%)及び末梢性浮腫(22.6%)でした。
(承認時)
なお、重大な副作用としては、心障害、QT間隔延長、心室性不整脈
(Torsade de pointesを含む)、間質性肺疾患、出血、血栓塞
栓症、貧血、血小板減少、白血球減少、ヘモグロビン減少、リンパ球
(6~7ページ参照)
減少、好中球減少が報告されています。
2
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
4
包装
関連情報
DNAの合成を阻害しないため、変異原性/白血病誘発性が認めら
(27、32~33ページ参照)
れません。
製剤学的事項
取扱い上の注意
3
一般薬理試験
および毒性試験
他剤不応/不耐容例及び新規の高リスク本態性血小板血症(ET)
に対し、長期にわたり優れた血小板減少効果を示しました
(国内第Ⅲ相臨床試験及び海外第Ⅲb相臨床試験)。
(9~19ページ参照)
薬効・薬理
2
薬物動態
アグリリンは、血小板に選択的な作用機序を有する本態性血小板
血症治療剤です。
―血小板の前駆細胞である巨核球に選択的に作用することで血
小板産生を抑制します。―
(27~30ページ参照)
臨床成績
1
製品情報
アグリリンは、あらゆる本態性血小板血症(ET)患者に有用
な、新しいET治療剤です。
開発の経緯
および特徴
Ⅱ. 製品情報(ドラッグインフォメーション)
[2014年11月作成(第3版)]
製品情報
◆ 警告
【警告】
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師の
もとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。
また、治療開始に先立ち、患者又はその家族
臨床成績
に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
◆ 禁忌
【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
薬物動態
2. 重度の肝機能障害のある患者[血中濃度が過度に上昇するおそれがある。
(【薬物動態】の項参照)]
◆ 組成・性状
販売名
薬効・薬理
成分・含量
(1カプセル中)
添加物
一般薬理試験
および毒性試験
外形
アグリリンカプセル0.5mg
アナグレリド0.5mg
(1カプセル中にアナグレリド塩酸塩水和物0.61mg[アナグレリドとして0.5mg]を
含む)
カプセル内容物
ポビドン、無水乳糖、乳糖水和物、結晶セルロース、
クロスポビドン、
ステアリン酸マグネシウム
カプセル本体
ゼラチン、二酸化チタン
063
4号カプセル
製剤学的事項
取扱い上の注意
大きさ
長径:約14.3 mm、短径:約5.32 mm(キャップ)
性状
白色の硬カプセル剤
識別コード
063
包装
関連情報
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
3
開発の経緯
および特徴
Ⅱ. 製品情報(ドラッグインフォメーション)
「警告・禁忌を含む使用上の注意」等の改訂には十分にご留意ください。
製品情報
◆ 有効成分に関する理化学的知見
一般名:アナグレリド塩酸塩水和物(Anagrelide Hydrochloride Hydrate)
化学名:6,7-Dichloro-1,5-dihydroimidazo[2,1- b ]quinazolin-2(3H )-one monohydrochloride
monohydrate.
臨床成績
分子式:C10H7Cl2N3O·HCl·H2O
分子量:310.56
構造式:
H
N
N
N
Cl
O・HCI・H2O
薬物動態
Cl
外 観:白色結晶性の粉末
溶解性:水にほとんど溶けず、
ジメチルスルホキシド、
ジメチルホルムアミドに溶けにくい
効能・効果:本態性血小板血症
薬効・薬理
◆ 効能・効果及び効能・効果に関連する使用上の注意
<効能・効果に関連する使用上の注意>
◆ 用法・用量及び用法・用量に関連する使用上の注意
より適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として0.5mgずつ行い、1日4回を
超えない範囲で分割して経口投与すること。ただし、1回用量として2.5mgかつ1日用量として
10mgを超えないこと。
製剤学的事項
取扱い上の注意
用法・用量:通常、成人にはアナグレリドとして1回0.5mgを1日2回経口投与より開始する。なお、患者の状態に
一般薬理試験
および毒性試験
臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、
「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び
安全性を十分理解した上で適応患者の選択を行うこと。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
(1) 本剤は目標血小板数未満に維持される必要最小限の用量で使用すること。
(「臨床成績」の項参照)
(3) 1日用量として7mgを超えて検討された本邦での試験成績はない。
(4) 本剤の血中濃度が上昇するため、中等度の肝機能障害のある患者では、減量を考慮するとともに、患者の
状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。
(「慎重投与」、
【薬物動態】の項参照)
包装
関連情報
(2) 本剤による治療中は血小板数を定期的に観察すること。
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
4
開発の経緯
および特徴
Ⅱ. 製品情報(ドラッグインフォメーション)
◆ 使用上の注意
製品情報
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)軽度及び中等度の肝機能障害のある患者[血中濃度が上昇するおそれがある。
(【薬物動態】の項参照)]
(2)重度の腎機能障害のある患者[血中濃度が上昇するおそれがある。
(【薬物動態】の項参照)]
(3)心疾患又はその既往歴のある患者[心疾患が増悪もしくは再発するおそれがある。
(「重要な基本的注
臨床成績
意」の項参照)]
(4)QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者[QT間隔延長が起こるおそれがある。
(「重要な基本的
注意」の項参照)]
2. 重要な基本的注意
薬物動態
(1)心障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は、定期的に心機能検査(心エコー、
心電図等)を行い、患者の状態を十分に観察すること(本剤及び本剤の活性代謝物は環状アデノシン一リ
ン酸(cAMP)ホスホジエステラーゼ(PDE)Ⅲの阻害作用を有している)。異常が認められた場合には、
減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行うこと。
(「重大な副作用」の項参照)
(2)QT間隔延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)があらわれることがあるので、本剤の投与
薬効・薬理
開始前及び投与中は、定期的に心電図検査及び電解質測定を行い、患者の状態を十分に観察すること。
また、必要に応じて、電解質(カルシウム、
マグネシウム、カリウム)を補正するとともに、QT間隔延長等の
不整脈が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行うこと。
(「重大な副作用」
の項参照)
一般薬理試験
および毒性試験
(3)アスピリンとの併用により、重篤な出血等の発現率の増加が報告されているので1)、血小板凝集抑制作用
を有する薬剤と併用する場合は、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には、適切な
処置を行うこと。
(「相互作用」の項参照)
製剤学的事項
取扱い上の注意
包装
関連情報
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
5
開発の経緯
および特徴
Ⅱ. 製品情報(ドラッグインフォメーション)
3. 相互作用
CYP1A2の阻害作用を有することが示されている。
(「薬物動態」の項参照)
製品情報
本剤は主として代謝酵素CYP1A1及びCYP1A2により代謝される。また、in vitroの検討から、本剤は
併用注意(次の薬剤との併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
本 剤 及 び 本 剤 の 活 性 代 謝 物は
cAMP PDE Ⅲ阻害作用を有す
る。
QT間隔延長を起こすことが知ら QT間隔延長を起こす又は悪化さ
れている薬剤(イミプラミン、ピモ せるおそれがある。
ジド等)、抗不整脈薬(キニジン、
プロカインアミド、ジソピラミド
等)
本剤及びこれらの薬剤はいずれ
もQT間隔を延長させるおそれ
があり、併用により作用が増強
する可能性がある。
薬効・薬理
cAMP PDE Ⅲ阻害作用を有す これらの薬剤との併用により、変
る薬剤(ミルリノン、オルプリノン、 力作用及び変時作用が増強する
シロスタゾール、
イブジラスト等)
おそれがある。
薬物動態
本 剤は 血 小 板 凝 集 抑 制 作 用を
有するため、これらの薬 剤と併
用すると出血を助長するおそれ
がある。
臨床成績
血小板凝集抑制作用を有する薬 これらの薬剤との併用により、出
剤(アスピリン、クロピドグレル 血の危険性が増大するおそれが
等)、抗凝固剤(ワルファリン等)、 ある。
血栓溶解剤(ウロキナーゼ、
アルテ
プラーゼ等)
4. 副作用
本態性血小板血症患者を対象とした国内臨床試験において、53例中49例(92.5%)に副作用が認められ
(22.6%)であった。
(承認時)
副作用の頻度については、本態性血小板血症患者を対象とした国内臨床試験の結果に基づき算出した。な
お、
この臨床試験以外から報告された副作用については、頻度不明とした。
一般薬理試験
および毒性試験
た。主な副作用は、貧血(49.1%)、頭痛(43.4%)、動悸(34.0%)、下痢(22.6%)及び末梢性浮腫
(1)重大な副作用
症(1.9%)、上室性期外収縮(1.9%)、心室性期外収縮(1.9%)、
うっ血性心不全(頻度不明)、心房
細動(頻度不明)、上室性頻脈(頻度不明)、心筋梗塞(頻度不明)、心筋症(頻度不明)、狭心症(頻度
不明)等があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減
製剤学的事項
取扱い上の注意
1)心障害:動悸(34.0%)、心嚢液貯留(3.8%)、頻脈(3.8%)、心拡大(1.9%)、プリンツメタル狭心
量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行うこと。
心室性不整脈(Torsade de pointes を含む)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に
観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行うこと。
包装
関連情報
2)QT間隔延長(3.8%)、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)
(頻度不明)
:QT間隔延長、
3)間質性肺疾患(1.9%)
:間質性肺疾患があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常
が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
6
開発の経緯
および特徴
Ⅱ. 製品情報(ドラッグインフォメーション)
4)出血:鼻出血(9.4%)、歯肉出血(7.5%)、皮下出血(3.8%)、
メレナ(1.9%)、網膜出血(1.9%)、
製品情報
紫斑(1.9%)、喀血(1.9%)、胃腸出血(頻度不明)、脳出血(頻度不明)等の出血があらわれることがあ
るので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5)血栓塞栓症:脳梗塞(3.8%)等の血栓塞栓症があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観
察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
6)貧血(49.1%)、血小板減少(5.7%)、白血球減少(3.8%)、ヘモグロビン減少(1.9%)、
リンパ球減
少(1.9%)、好中球減少(1.9%)
:貧血、血小板減少、白血球減少、
ヘモグロビン減少、
リンパ球減少、
臨床成績
好中球減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血球数算定等)を実施するなど観察を
十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行うこと。
(2)その他の副作用
種類
頻度
10%以上
10%未満
薬物動態
血液およびリンパ系障害
汎血球減少症
代謝および栄養障害
神経系障害
頻度不明
頭痛
薬効・薬理
体重減少
体重増加
感覚鈍麻、錯感覚、知
覚過敏、健忘
浮動性めまい、不眠症、
うつ
病、錯乱、神経過敏、口内乾
燥、
傾眠、協調運動異常、
構語
障害、
片頭痛
眼障害
視覚異常、複視
耳および迷路障害
耳鳴
一般薬理試験
および毒性試験
心臓障害
高血圧、起立性低血圧
不整脈、失神、血管拡張
製剤学的事項
取扱い上の注意
呼吸器、胸郭および縦隔障害
呼吸困難
肺炎、気管支炎、胸水
肺高血圧症、肺浸潤
胃腸障害
下痢
胃 炎 、嘔 吐 、便 秘 、悪
心、腹痛
膵炎、鼓腸、消化不良、食欲
不振、胃腸障害、大腸炎
肝胆道系障害
肝酵素上昇
肝機能異常
肝炎
皮膚および皮下組織障害
色素沈着障害、発疹
脱毛症、
そう痒症、皮膚乾燥
筋骨格系および結合組織障
害
筋肉痛、関節痛
背部痛
腎不全、尿細管間質性腎炎、
インポテンス、頻尿
腎および尿路障害
包装
関連情報
一般・全身障害および投
与部位の状態
末梢性浮腫、 発熱、倦怠感、胸痛、
疲労
浮腫、悪寒、無力症
臨床検査
血中クレアチニン増加
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
7
脱力感、疼痛、
インフルエンザ様症状
開発の経緯
および特徴
Ⅱ. 製品情報(ドラッグインフォメーション)
5. 高齢者への投与
ること。
製品情報
一般に高齢者では、生理機能が低下していることが多いので、患者の状態を観察しながら慎重に投与す
6. 妊婦・産婦・授乳婦等への投与
(1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にの
み投与すること。
また、妊娠する可能性のある患者には適切な避妊法を用いるように指導すること。
[妊娠
与後のAUC曝露量の約781倍の曝露により妊娠早期における着床阻害、約1,050倍の曝露によりラッ
ト胎児の体重減少と骨化遅延が報告されている。また、妊娠及び授乳期ラットに、
ヒトにおける1mg、1日
臨床成績
中の投与に関する安全性は確立していない。
ラットを用いた実験において、
ヒトにおける1mg、1日2回投
2回投与後のAUC曝露量の約624倍の曝露により、分娩の遅延又は阻害、出生児の死亡率増加が認め
られている]
7. 小児等への投与
薬物動態
(2)授乳中の婦人には、授乳を中止させること。
[動物実験(ラット)において、乳汁中移行が報告されている]
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
[国内における使用経験がない]
8. 過量投与
本剤の過量投与により、血圧低下、洞性頻脈、嘔吐が報告されている。
処置:
薬効・薬理
症状・徴候:
特異的な解毒剤はない。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤は、PTPシートから取り出して服用するよう指導すること。
[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角
部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている]
ラットを用いた2年間のがん原性試験で、30mg/kg/日(ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量
の約223倍)の投与を受けた雌で子宮腺癌の発生率増加がみられた。3mg/kg/日以上(ヒトにおける
1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約14倍以上)の投与を受けた雄及び、10mg/kg/日以上(ヒトに
製剤学的事項
取扱い上の注意
10. その他の注意
一般薬理試験
および毒性試験
9. 適用上の注意
おける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約24倍以上)の投与を受けた雌で、副腎髄質褐色細胞腫の発
生率増加がみられた。
包装
関連情報
アナグレリドの遺伝毒性試験では、変異原性又は染色体異常誘発性の作用は認められなかった。
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
8
開発の経緯
および特徴
Ⅲ. 臨床成績
「警告・禁忌を含む使用上の注意」等は3~8ページをご参照ください。
国内第Ⅲ相臨床試験(SPD422-308、SPD422-309)の成績を以下に示します。また、高リスクの本態性血小板血
製品情報
症患者における本剤の有効性及び安全性に関する情報をさらに提供するため、参考として、海外で実施されてきた既
存薬との比較試験(SPD422-403[承認時評価資料])の中間解析結果を示します。
1. 国内臨床試験成績
▶第Ⅲ相SPD422-308試験及びその継続試験(SPD422-309)2, 3)
臨床成績
2)Kanakura Y, et al.: Int J Hematol 100(4): 353-360, 2014
3)社内資料:国内第Ⅲ相臨床試験(SPD422-309試験)
(承認時評価資料)
【試験概要】
薬物動態
目 的
他の細胞減少療法剤に不耐容性または難治性を示す高リスクの本態性血小板血症の
日本人成人被験者を対象にアグリリンの血小板数減少の有効性及び安全性を評価
する。
試験デザイン
多施設共同、非盲検、用量調節、単一群
薬効・薬理
一般薬理試験
および毒性試験
対 象
ヒドロキシカルバミドに対して不応性又は不耐容で、血栓・出血性事象のリスク因子
(血小板数100万/μL超、60歳超、又は血栓出血性事象の既往歴)を有する本態性
血小板血症患者53例(男性23例、女性30例;前治療に不応19例、不耐容34例)
用 法・用 量
本剤0.5mg・1日2回投与を1週間以上継続後、血小板数を60万/μL未満、望ましく
は15万~40万/μLに減少させ、そのレベルを維持するため、患者ごとに用量を調節
しつつ投与した。最大許容用量は10mg/日(1回2.5 mgまで)、増量は週単位で
0.5mg/日を超えないこととした。
投与期間
<SPD422-308> 12ヵ月
<SPD422-309> 最長28ヵ月(データカットオフ日:2013年3月13日)
製剤学的事項
取扱い上の注意
主な評価項目
有効性:
主要評価項目は、血小板数反応aを示した被験者の割合である。
副次評価項目は、
・3ヵ月以上の投与後、連続する来院時に測定した血小板数(予定外の来院データを含む)
が4週間以上にわたってベースライン値から50%以上減少していた全被験者の割合。
・血小板数が正常化bした被験者の割合。
・ベースラインの血小板数別に(60万/μL超、60万/μL未満、40万/μL以下、40万
~60/μL)、反応又は正常化に達した被験者の割合。
である。
a: アグリリンを3ヵ月以上投与後の連続する来院時に測定した血小板数が4週間以上にわたり60万/μL
未満である場合
b: アグリリンを3ヵ月以上投与後の連続する来院時に測定した血小板数が4週間以上にわたり40万/μL
以下である場合
包装
関連情報
安全性:
アグリリンの忍容性及び安全性を、有害事象(MedDRA Version15.1に従ってコード
化)、臨床検査値、身体所見、バイタルサイン、心電図及び心エコー像に基づいて評価
した。
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
9
開発の経緯
および特徴
Ⅲ. 臨床成績
【有効性】
製品情報
(1)血小板数減少効果(SPD422-308、主要/副次評価項目)
アグリリン投与12ヵ月時点での血小板数60万/μL未満又は40万/μL以下、
及び血小板数減少率50%以上へのコントロール率*(国内第Ⅲ相臨床試験)
(%)
80
67.9%
70
平均投与量:2.13mg/日
50.9%
45.3%
50
臨床成績
患者割合
60
40
30
20
0
血小板数<60万/μL
(主要評価項目)
血小板数≦40万/μL
(副次評価項目)
薬物動態
10
血小板数減少率≧50%
(副次評価項目)
*アグリリンを3ヵ月以上投与され、4週間以上コントロールされた患者の割合
血小板数反応の持続期間の中央値(範囲)は、247.
5(29~281)日であった。また、いずれかの来院時
薬効・薬理
に血小板数が60万/μL未満に減少した患者の割合は、53例中43例(81.
1%)であった。
(2)減少した血小板数の維持(SPD422-308、事前に計画されたサブグループ解析)
不応群(n=19)において、平均血小板数はベースラインの121.6万/µLから本剤投与3ヵ月後には
アグリリン平均用量は約3mg/日であった。
不耐容群(n=34)において、平均血小板数はベースラインの91.3万/µLから本剤投与5ヵ月後には
60万/µL以下に減少し、12ヵ月後も当該レベルが維持された。不耐容群における12ヵ月後のアグリリン
一般薬理試験
および毒性試験
60万/µL以下に速やかに減少し、12ヵ月後も当該レベルが維持された。不応群における12ヵ月後の
平均用量は約2mg/日であった(下図)。
(mg/日)
12
不応
140
不耐容
120
8
100
80
6
4
40
2
20
-1
0
1
2
3
4
5
6
7
1
包装
関連情報
60
0
10
製剤学的事項
取扱い上の注意
95
血小板数の推移(不応/不耐容の層別、国内第Ⅲ相臨床試験)
日平均アグリリン用量
平均血小板数
( 及 び %信 頼 区 間 )
(万/μL)
160
0
8
9
10
11
12(月)
投与開始後期間
19
17
17
16
16
16
16
16
16
16
16
16
16
不耐容患者例数 34
34
32
31
30
29
29
28
27
27
27
27
26
26
10
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
19
不応患者例数
開発の経緯
および特徴
Ⅲ. 臨床成績
【安全性】
(SPD422-308/309)
製品情報
(1)副作用
副作用は53例中49例(92.5%)に認められた。主な副作用は、貧血(49.1%)、頭痛(43.4%)、動悸
(34.0%)、下痢(22.6%)及び末梢性浮腫(22.6%)であった。重度な副作用は、頭痛が2例(3.8%)、
動悸、プリンツメタル狭心症、視力障害、悪心、嘔吐、浮腫、肺炎、脳梗塞が各1例(1.9%)に認められた。
(2)血栓及び出血に関連する有害事象
臨床成績
血栓及び出血に関連する有害事象(発現率2%以上)は、結膜出血が2例(3.8%)に2件、歯肉出血が8例
(15.1%)に10件、鼻出血が6例(11.3%)に9件、皮下出血が4例(7.5%)に4件、脳梗塞が4例
(7.5%)に4件認められた。
(3)死亡・重篤な副作用・投与中止に至った有害事象
死亡例は認められなかった。死亡以外のその他の重篤な副作用は、細胞遺伝学的異常(末梢血液)、肺炎
薬物動態
が各2例、動悸、プリンツメタル狭心症、視力障害、
メレナ、浮腫、意識変容状態、頭痛、間質性肺疾患、脳梗
塞が各1例に発現した。
投与中止に至った有害事象は10例(18.9%)に認められ、ほとんど(14/17件)が本剤と因果関係あり
と判定された。2例以上に発現した事象は、頭痛(3例、5.7%)及び動悸(2例、3.8%)であった。
(4)臨床検査値・バイタルサイン・心電図等
薬効・薬理
臨床検査値(平均値)の変化として、
ヘモグロビン値が低下し、白血球数が増加する傾向が認められた。ま
た、
アルカリホスファターゼ及びγ-グルタミルトランスフェラーゼの増加がみられた。基準値上限を超える
増加は、他の肝酵素異常を伴うことなく単独で発現した。臨床検査値に関連した有害事象(発現率5%以
上)としては、血中アルカリホスファターゼ増加(11.3%)、γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加
(13.2%)のほか、貧血(52.8%)、鉄欠乏性貧血(9.4%)、好酸球増加症(7.5%)、肝機能異常
一般薬理試験
および毒性試験
(9.4%)、高尿酸血症(9.4%)が認められた。臨床検査値に関する重篤な有害事象は、白血球増加症と血
尿が各1例に発現した。
バイタルサインでは、心拍数の平均値が74.0回/分から81.6回/分へと軽度増加した。
心電図検査では、臨床的に重要な異常が6例で報告された。
このうち1例は心電図異常を5回示し、有害事
象の上室性期外収縮が認められた。別の1例は心電図異常を2回示し、有害事象の上室性期外収縮及び心
房細動を伴った。残る4例は心電図異常を1回示し、それぞれ有害事象として上室性頻脈、頻脈、心室性期
製剤学的事項
取扱い上の注意
外収縮、心電図QT延長を発現した。
その他、2例で軽度のQT延長が認められた。心エコー像では臨床的に
重要な異常が2例で各1件報告され、いずれも有害事象の心嚢液貯留を伴った。
包装
関連情報
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
11
開発の経緯
および特徴
Ⅲ. 臨床成績
2. <参考>海外データ
4)社内資料:海外第Ⅲb相臨床試験(SPD422-403試験)
(承認時評価資料)
製品情報
▶欧州におけるSPD422-403試験(中間解析)4)
【試験概要】
多施設共同、無作為化、非盲検、用量調節、並行群間比較
対 象
前治療歴のない高リスク(血小板数100万/μL超、60歳超、又は血栓・出血性事象の
既往歴のいずれか1つ以上に該当)の本態性血小板血症患者(無作為化:150例)
用 法・用 量
患者を本剤0.5mg・1日2回投与又はヒドロキシカルバミド500mg・1日2回投与に
無作為に割り付け、血小板数を60万/μL未満、望ましくは15万~40万/μLに減少させ、
そのレベルを維持するため、患者ごとに用量を調節しつつ投与した。最大許容用量は
10mg/日(1回2.5 mgまで)、増量は週単位で0.5mg/日を超えないこととした。
投与期間
最長3年間(データカットオフ日:2013年2月22日)
一般薬理試験
および毒性試験
製剤学的事項
取扱い上の注意
包装
関連情報
安全性:
心血管系に対する安全性については、心エコーとその後の中央機関による盲検下の
レビューを通じて左室駆出率(LVEF)を算出し、評価した。12誘導心電図、身体所見、
バイタルサインも被験者の評価に用いた。
安全性及び忍容性は、身体所見、バイタルサイン、通常の有害事象報告により評価した。
心血管系症状の診断は24時間ホルター心電図検査によった。
他の血球細胞系統に対する治験薬投与の影響については、血液学的パラメータのベース
ラインからの変化を観測することにより評価した。
薬効・薬理
主な評価項目
有効性:
有効性は血小板数解析で評価した。血小板数測定用の血液検体は来院ごとに採取し、
現地の検査機関が分析した。効果判定基準は以下のとおりである。
安全反応(CR)
:4週間以上の間隔をあけて2回の来院時に40万/μL未満の血小板数
が確認されること。
部分反応(PR)
:4週間以上の間隔をあけて2回の来院時に血小板数が40万~60万
/μLであり、
ベースラインから20万/μL以上の減少が確認されること。
しかし次の場合、CR及びPRの達成は無効とした。
・ヘモグロビン濃度が2回の来院で、いずれもベースラインから2g/dL以上低下した場合
・好中球絶対数が2回の来院で、いずれもベースラインから500/μL以上減少し、その
絶対数が1,500/μL未満の場合
4週間以上の間隔をあけて、対となる来院(2回)の中間時に行われる来院で、得られる
ヘモグロビン濃度及び好中球絶対数は考慮の必要なく、CR又はPRの確認を妨げる
ものではないとした。
薬物動態
試験デザイン
臨床成績
目 的
高リスクの本態性血小板血症患者を対象として、短期投与及び最長3年間長期投与
したときの、
アグリリン及びヒドロキシカルバミドの安全性を特に心血管系(心エコー
により評価)に関して比較する。
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
12
開発の経緯
および特徴
Ⅲ. 臨床成績
【有効性】
製品情報
(1)減少した血小板数の維持(副次評価項目)
本剤群(n=74)及びヒドロキシカルバミド群(n=68)のいずれにおいても、平均血小板数は投与開始
から1ヵ月以内に減少し、2ヵ月で60万/µL未満に達した。投与開始後6ヵ月時点の平均血小板数
(LOCF法)は、本剤群で約50万/µL、ヒドロキシカルバミド群で約40万/µLまで減少し、その後は
両群とも、概ね当該レベルが維持された(下図)。
薬物動態
平 均 血 小 板 数 ( 及 び %信 頼 区 間 )
臨床成績
アグリリン群及びヒドロキシカルバミド群の血小板数の推移(海外SPD422-403試験)
(万/μL)
120
110
100
90
80
95 70
60
50
40
30
アグリリン群(n=74)
ヒドロキシカルバミド群(n=68)
-1 0 1 2 3
6
9
12
18
24
30
36(月)
投与開始後期間
薬効・薬理
(2)血小板数減少効果(副次評価項目)
<評価基準>
4週間以上の間隔をあけた2回の来院時の血小板数
一般薬理試験
および毒性試験
完全反応(CR)
: 40万/µL未満
部分反応(PR)
: 40万~60万/µL未満(かつベースラインから20万/µL以上の減少)
血小板数40万/μL未満へのコントロール率は、本剤群では56.8%、
ヒドロキシカルバミド群では55.9%
であった。
また、血小板数60万/μL未満へのコントロール率は、本剤群では77.0%、
ヒドロキシカルバミド
群では83.8%であった。
包装
関連情報
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
コントロール率
製剤学的事項
取扱い上の注意
アグリリン群およびヒドロキシカルバミド群の血小板数40万/μL未満又は60万/μL未満へのコントロール率*
(海外SPD422-403試験)
(%)
アグリリン群(n=74)
ヒドロキシカルバミド群(n=68)
56.8%
77.0%
83.8%
55.9%
<40万
血小板数
<60万
(/μL)
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
*:4週間以上の間隔をあけた2回の来院時の血小板数
本剤群ではいずれかの来院時に血小板数が60万/µL未満に減少した患者の割合は、74例中69例
(93.2%)であった。
13
開発の経緯
および特徴
Ⅲ. 臨床成績
【安全性】
副作用は本剤群で76例中34例(44.7%)、
ヒドロキシカルバミド群で70例中30例(42.9%)に認めら
れた。主な副作用は、本剤群では動悸21.1%、頭痛14.5%、胸痛3.9%であり、
ヒドロキシカルバミド群で
製品情報
(1)副作用
は白血球減少症10.0%、貧血8.6%、好中球減少症7.1%、血小板減少症4.3%、
アフタ性口内炎4.3%
であった。
重度な副作用は、本剤群5例(頭痛:2例、便秘、左室不全、突然死:各1例)、
ヒドロキシカルバミド群2例
(2)死亡・重篤な有害事象・投与中止に至った有害事象
臨床成績
(強皮症、好中球減少症:各1例)に発現した。
本剤群で3例が死亡した。死因は、虚血性脳卒中、肺塞栓症及び突然死であった。
ヒドロキシカルバミド群
で死亡は認められていない。
本剤投与309日目にパーティーに参加して帰宅後に突然死亡した。主治医は要因としてマリファナ喫煙と
の関連(本剤との相互作用)を疑ったが、検死は実施されなかった。275日目の血小板数は正常
薬物動態
本剤群で認められた突然死は、本剤との因果関係が否定されなかった。当該患者(白人男性、30歳)は、
(35.1万/µL)であり、本剤用量は276日目から3mg/日に減量されていた。
重篤な副作用は、本剤群では左室不全、突然死及び外傷性血腫(各1例)、
ヒドロキシカルバミド群では汎
血球減少症及び強皮症(各1例)であった。
剤群では頭痛及び動悸(各2例)、
ヒドロキシカルバミド群では貧血(2例)であった。
薬効・薬理
投与中止に至った有害事象のうち、複数の患者で発現し、治験薬との因果関係が否定できない事象は、本
(3)臨床検査値・バイタルサイン・心電図等
本剤群、ヒドロキシカルバミド群のいずれにおいても、ヘモグロビン値及びヘマトクリット値の平均値に
それぞれ、本剤群では-3.3万/µL及び-1,630/µL、ヒドロキシカルバミド群では-14.9万/µL及び
-5,090/µLであった。
ヒドロキシカルバミド群では、好塩基球、好酸球、
リンパ球、好中球及び単球の減
少がみられた。
一般薬理試験
および毒性試験
臨床的に重要な変化は認められなかった。投与36ヵ月後の赤血球数及び白血球数の変化(平均値)は
いずれの群でも、バイタルサイン及び体重の平均値に明らかな変化は認められなかった。
心電図で臨床的に重要な所見を示した患者は、本剤群1例(死亡前)、
ヒドロキシカルバミド群1例(軽度
心エコー検査の結果、両群とも左室駆出率に、経時的かつ顕著な低下は認められていない。
製剤学的事項
取扱い上の注意
の房室ブロック)であった。
包装
関連情報
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
14
開発の経緯
および特徴
Ⅲ. 臨床成績
3. 副作用発現状況(臨床検査値異常を含む)
製品情報
国内第Ⅲ相臨床試験2,3)では本剤投与53例のうち49例(92.5%)に副作用が認められた。
その副作用の一覧を下表
に示す(参考として、
前治療歴のない患者を対象とした海外第Ⅲb相試験における副作用発現状況を併記した)。
発現例数(%)
国内第Ⅲ相試験
SPD422-308/
SPD422-309b
(n=53)
<参考>
海外第Ⅲb相試験
SPD422-403c
(n=76)
いずれかの副作用
49 (92.5)
34 (44.7)
血液およびリンパ系障害
30 (56.6)
3 (3.9)
26 (49.1)
2 (2.6)
好酸球増加症
3 (5.7)
0
血小板減少症
3 (5.7)
0
白血球減少症
2 (3.8)
1 (1.3)
鉄欠乏性貧血
2 (3.8)
0
リンパ球減少症
1 (1.9)
0
好中球減少症
1 (1.9)
0
赤血球異常
1 (1.9)
0
12 (22.6)
0
鼻咽頭炎
3 (5.7)
0
咽頭炎
2 (3.8)
0
胃腸炎
2 (3.8)
0
肺炎
2 (3.8)
0
爪囲炎
1 (1.9)
0
気管支炎
1 (1.9)
0
帯状疱疹
1 (1.9)
0
感染性皮膚潰瘍
1 (1.9)
0
鼻炎
1 (1.9)
0
尿路感染
1 (1.9)
0
慢性副鼻腔炎
1 (1.9)
0
中耳炎
1 (1.9)
0
歯周炎
1 (1.9)
0
腟感染
0
0
0
0
腟カンジダ症
0
0
外陰部炎
0
0
胃腸障害
26 (49.1)
3 (3.9)
下痢
12 (22.6)
1 (1.3)
嘔吐
4 (7.5)
0
歯肉出血
4 (7.5)
1 (1.3)
胃炎
4 (7.5)
0
便秘
3 (5.7)
1 (1.3)
臨床成績
副作用a
貧血
薬物動態
薬効・薬理
感染症および寄生虫症
一般薬理試験
および毒性試験
製剤学的事項
取扱い上の注意
包装
関連情報
膀胱炎
d
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
15
開発の経緯
および特徴
Ⅲ. 臨床成績
発現例数(%)
腹部膨満
心窩部不快感
悪心
口内炎
腹部不快感
アフタ性口内炎
胃ポリープ
胃食道逆流性疾患
歯肉肥厚
メレナ
歯痛
一般・全身障害および投与部位の状態
末梢性浮腫
疲労
発熱
胸痛
浮腫
悪寒
圧痛
顔面浮腫
胸部不快感
異常感
突然死
神経系障害
感覚鈍麻
錯感覚
末梢性ニューロパチー
意識変容状態
知覚過敏
振戦
脳虚血
16
0
2 (3.8)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
0
0
0
0
27 (50.9)
9 (11.8)
12 (22.6)
1 (1.3)
7 (13.2)
2 (2.6)
4 (7.5)
0
4 (7.5)
0
3 (5.7)
3 (3.9)
3 (5.7)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
0
2 (2.6)
0
0
0
1 (1.3)
26 (49.1)
13 (17.1)
23 (43.4)
11 (14.5)
3 (5.7)
0
1 (1.9)
1 (1.3)
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
0
0
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
健忘
2 (3.8)
包装
関連情報
頭痛
0
製剤学的事項
取扱い上の注意
無力症
2 (3.8)
一般薬理試験
および毒性試験
倦怠感
0
薬効・薬理
下腹部痛
3 (5.7)
薬物動態
腸炎
<参考>
海外第Ⅲb相試験
SPD422-403c
(n=76)
臨床成績
上腹部痛
国内第Ⅲ相試験
SPD422-308/
SPD422-309b
(n=53)
製品情報
副作用a
開発の経緯
および特徴
Ⅲ. 臨床成績
発現例数(%)
製品情報
臨床成績
薬物動態
薬効・薬理
一般薬理試験
および毒性試験
製剤学的事項
取扱い上の注意
包装
関連情報
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
国内第Ⅲ相試験
SPD422-308/
SPD422-309b
(n=53)
<参考>
海外第Ⅲb相試験
SPD422-403c
(n=76)
体位性めまい
0
0
浮動性めまい
0
1 (1.3)
9 (17.0)
1 (1.3)
色素沈着障害
3 (5.7)
0
発疹
2 (3.8)
1 (1.3)
皮下出血
2 (3.8)
0
湿疹
2 (3.8)
0
紫斑
1 (1.9)
0
脂漏性皮膚炎
1 (1.9)
0
紅斑
0
0
そう痒症
0
0
円形脱毛症
0
0
顔面感覚鈍麻d
0
0
心臓障害
20 (37.7)
18 (23.7)
動悸
18 (34.0)
16 (21.1)
頻脈
2 (3.8)
0
心嚢液貯留
2 (3.8)
0
上室性期外収縮
1 (1.9)
0
心拡大
1 (1.9)
0
プリンツメタル狭心症
1 (1.9)
0
心室性期外収縮
1 (1.9)
0
不整脈
0
1 (1.3)
左室不全
0
1 (1.3)
僧帽弁閉鎖不全症
0
1 (1.3)
洞性頻脈
0
1 (1.3)
狭心症
0
0
18 (34.0)
0
γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加
7 (13.2)
0
血中アルカリホスファターゼ増加
6 (11.3)
0
心電図QT延長
2 (3.8)
0
アラニンアミノトランスフェラーゼ増加
2 (3.8)
0
有核赤血球陽性
2 (3.8)
0
ヘモグロビン減少
1 (1.9)
0
血中ブドウ糖増加
1 (1.9)
0
C-反応性蛋白増加
1 (1.9)
0
尿中ブドウ糖陽性
1 (1.9)
0
肝酵素上昇
1 (1.9)
0
尿中蛋白陽性
1 (1.9)
0
副作用a
皮膚および皮下組織障害
臨床検査
17
開発の経緯
および特徴
Ⅲ. 臨床成績
発現例数(%)
白血球数増加
血中クレアチニン増加
白血球百分率数異常
ハプトグロビン減少
体重減少
白血球数減少
関節痛
四肢痛
筋肉痛
筋緊張
筋骨格痛
筋痙縮
関節周囲炎
背部痛
頚部痛
四肢不快感
骨痛
血管障害
高血圧
脳梗塞
起立性低血圧
レイノー現象
高血圧クリーゼ
呼吸器、胸郭および縦隔障害
鼻出血
口腔咽頭痛
胸水
喀血
上気道の炎症
咽喉頭疼痛d
咳嗽
18
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
6 (11.3)
2 (2.6)
1 (1.9)
1 (1.3)
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1 (1.3)
10 (18.9)
4 (5.3)
5 (9.4)
2 (2.6)
2 (3.8)
1 (1.3)
2 (3.8)
0
2 (3.8)
0
1 (1.9)
0
0
1 (1.3)
13 (24.5)
4 (5.3)
6 (11.3)
0
5 (9.4)
1 (1.3)
2 (3.8)
0
2 (3.8)
0
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
0
1 (1.3)
0
0
0
2 (2.6)
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
間質性肺疾患
1 (1.9)
包装
関連情報
呼吸困難
0
製剤学的事項
取扱い上の注意
紅痛症
1 (1.9)
一般薬理試験
および毒性試験
筋骨格硬直
0
薬効・薬理
側腹部痛
1 (1.9)
薬物動態
筋骨格系および結合組織障害
<参考>
海外第Ⅲb相試験
SPD422-403c
(n=76)
臨床成績
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加
国内第Ⅲ相試験
SPD422-308/
SPD422-309b
(n=53)
製品情報
副作用a
開発の経緯
および特徴
Ⅲ. 臨床成績
発現例数(%)
製品情報
国内第Ⅲ相試験
SPD422-308/
SPD422-309b
(n=53)
<参考>
海外第Ⅲb相試験
SPD422-403c
(n=76)
2 (3.8)
1 (1.3)
転倒
1 (1.9)
0
外傷性血腫
1 (1.9)
1 (1.3)
0
0
6 (11.3)
0
体液貯留
2 (3.8)
0
脱水
1 (1.9)
0
食欲減退
1 (1.9)
0
高尿酸血症
1 (1.9)
0
低血糖症
1 (1.9)
0
耐糖能障害
1 (1.9)
0
6 (11.3)
0
頻尿
2 (3.8)
0
腎機能障害
2 (3.8)
0
蛋白尿
2 (3.8)
0
尿失禁
1 (1.9)
0
0
0
2 (3.8)
0
視力障害
1 (1.9)
0
網膜出血
1 (1.9)
0
耳および迷路障害
1 (1.9)
1 (1.3)
回転性めまい
1 (1.9)
1 (1.3)
0
0
肝胆道系障害
5 (9.4)
0
肝機能異常
4 (7.5)
0
脂肪肝
1 (1.9)
0
肝障害
0
0
精神障害
1 (1.9)
1 (1.3)
不安
1 (1.9)
0
0
1 (1.3)
1 (1.9)
0
1 (1.9)
0
2 (3.8)
0
2 (3.8)
0
0
0
0
0
副作用a
傷害、中毒および処置合併症
臨床成績
皮下血腫
代謝および栄養障害
薬物動態
腎および尿路障害
薬効・薬理
残尿
d
一般薬理試験
および毒性試験
眼障害
耳鳴
製剤学的事項
取扱い上の注意
包装
関連情報
うつ病
生殖系および乳房障害
勃起不全
先天性、家族性および遺伝性障害
細胞遺伝学的異常
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
免疫障害
季節性アレルギー
a: MedDRA/J (v.16.0)、器官別大分類(太字)/基本語 b: 2013年3月13日時点
c: 2013年2月22日時点 d: 下層語
19
開発の経緯
および特徴
MEMO
製品情報
臨床成績
薬物動態
薬効・薬理
一般薬理試験
および毒性試験
製剤学的事項
取扱い上の注意
包装
関連情報
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
20
開発の経緯
および特徴
Ⅳ. 薬物動態
1. 血中薬物動態
製品情報
1)単回投与5)
日本人の健康成人男性(20~35歳)に本剤0.5~2.0mgを空腹時に単回経口投与したとき、
アナグレリドの
最高血漿中濃度到達時間(tmax)の平均値は1.0~1.3時間であった。消失半減期(t1/2)は短く、平均値が1.1~
1.4時間であった。当該投与量の範囲で、
アナグレリドの曝露量(Cmax[最高血漿中濃度]、AUC0-∞[投与後0時間
から無限大時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積])には用量比例性が認められた。
臨床成績
代謝物RL603のtmax(平均値)は1.9~3.0時間、t1/2(平均値)は5.9~6.1時間であった。当該投与量の範囲
(本試験は、活性代謝物3-ヒドロキ
でRL603の曝露量(Cmax、AUC0-∞)は、用量比例性を上回る増加を示した。
シアナグレリドが同定される前に実施された。)
日本人の健康成人に本剤を単回経口投与したときの薬物動態パラメータ
薬物動態
投与量
例数
0.5 mg
8
1.0 mg
6
2.0 mg
6
Cmax(ng/mL) AUC0-∞(ng·h/mL)
測定物質
tmax(h)
t1/2(h)
薬効・薬理
アナグレリド
2.4 ± 1.5
5.7 ± 2.6
1.3 ± 0.7
1.1 ± 0.2
RL603
3.1 ± 1.4
25.2 ± 14.1
1.9 ± 0.9
6.0 ± 1.9
アナグレリド
4.9 ± 2.4
12.8 ± 5.4
1.3 ± 0.6
1.4 ± 0.5
RL603
8.6 ± 1.2
73.3 ± 13.8
3.0 ± 1.1
5.9 ± 1.0
26.7 ± 4.3
1.0 ± 0.5
1.1 ± 0.3
198.5 ± 50.8
2.7 ± 1.2
6.1 ± 1.5
アナグレリド
10.5 ± 2.6
RL603
29.4 ± 10.3
平均値±標準偏差
2)反復投与6)
日本人の本態性血小板血症患者(男女、31~62歳)に本剤0.5mgを1日1回7日間反復経口投与したとき、
アナグレリド、3-ヒドロキシアナグレリド、RL603のいずれについても、
それぞれ1日目と7日目の血漿中濃度推移
はほぼ同様であった。
また、
それぞれ1日目と7日目の曝露量(Cmax、AUC0-t[投与後0時間から最終測定可能時間
一般薬理試験
および毒性試験
までの血漿中濃度-時間曲線下面積])は同程度であり、反復投与による蓄積は認められなかった。
日本人患者に本剤0.5mgを単回及び反復経口投与したときの
アナグレリド及び代謝物の血漿中濃度
(ng/mL)
(ng/mL)
10
10
アナグレリド 1日目
3-ヒドロキシアナグレリド 1日目
アナグレリド 7日目
平均値±標準偏差(n=12)
8
血漿中濃度
血漿中濃度
製剤学的事項
取扱い上の注意
6
4
2
0
6
4
2
0
4
8
包装
関連情報
(ng/mL)
12
16
投与後の経過時間
20
24(h)
RL603 1日目
RL603 7日目
平均値±標準偏差(n=12)
8
血漿中濃度
6
4
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
2
0
4
8
12
16
0
0
4
8
12
投与後の経過時間
10
0
3-ヒドロキシアナグレリド 7日目
平均値±標準偏差(n=12)
8
20
24(h)
投与後の経過時間
21
16
20
24(h)
開発の経緯
および特徴
Ⅳ. 薬物動態
日本人患者に本剤0.5mgを単回及び反復経口投与したときの薬物動態パラメータ
AUC0-t(ng·h/mL)
1日目
7日目
1日目
アナグレリド
3.0 ±1.9
2.8 ±1.9
8.9 ±4.5
3-ヒドロキシアナグレリド
5.6 ±2.8
RL603
1.5 ±0.6
tmax(h)
7日目
1日目
t1/2(h)
7日目
1日目
7日目
7.6 ±4.1 2.6 ±1.1
2.9 ±1.3
2.1±1.5
1.7 ±0.4
5.4 ±2.6
21.5 ±9.4 19.1±6.5 2.9 ±1.1
3.1±1.4
3.1±1.6
3.1±1.1
1.7 ±0.8
13.0 ±7.3 15.9 ±9.1 4.8 ±1.8
3.8 ±1.3
6.5 ±1.7* 6.5 ±1.1
2. 吸収
臨床成績
平均値±標準偏差(n=12、*n=11)
製品情報
Cmax(ng/mL)
測定物質
1)生物学的利用率(外国人データ)7)
外国人の健康男性(18~35歳、5例)に14C-アナグレリド1.0mgをカプセル剤として空腹時に単回経口投与した
ときの放射能の尿中排泄率から、投与量の少なくとも70~75%は体内に吸収されたことが示された。
5, 8)
日本人の健康成人男性(21~25歳)に本剤0.5mgを空腹時又は標準食摂取後に単回経口投与したとき、
薬物動態
2)食事の影響
また、
外国人の健康成人(18~40歳)に本剤1.0mgを空腹時又は高脂肪食摂取後に単回経口投与したとき、
いずれ
の場合も食後のアナグレリドの吸収は遅延し、Cmaxは低下したが、t1/2(平均値)に影響は認められなかった。食後
投与時、日本人健康成人ではアナグレリドのAUC0-∞が20%減少したのに対し、外国人健康成人では20%増加
外国人健康成人では、3-ヒドロキシアナグレリドに対しても同様の食事の影響が確認された。
(日本人における試験
は、3-ヒドロキシアナグレリドが同定される前に実施された。)
投与
日本人
tmax(h)
t1/2(h)
空腹時、0.5mg (n =8)
2.4
5.7
1.25
1.1
食後、0.5mg (n =8)
1.3
4.6
2.88
1.1
空腹時、1.0mg (n =35)
5.1
13.1
1.50
1.7
食後、1.0mg (n =34)
4.4
15.9
4.00
1.8
平均値:ただし、外国人におけるtmaxのみ中央値
製剤学的事項
取扱い上の注意
外国人
Cmax(ng/mL) AUC0-∞(ng·h/mL)
一般薬理試験
および毒性試験
日本人及び外国人の健康成人に本剤を空腹時又は食後に単回経口投与したときの
アナグレリドに関する薬物動態パラメータ
薬効・薬理
したが、両試験の食事内容や被験者数の違いが関連すると考えられ、臨床的に重要ではないと判断された。
包装
関連情報
22
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
用法及び用量
通常、成人にはアナグレリドとして1回0.5mgを1日2回経口投与より開始する。なお、患者の状態により適宜増減
するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として0.5mgずつ行い、1日4回を超えない範囲で分割して経口
投与すること。ただし、1回用量として2.5mgかつ1日用量として10mgを超えないこと。
開発の経緯
および特徴
Ⅳ. 薬物動態
3. 分布
製品情報
1)分布容積(外国人データ)7)
外国人の健康男性(18~35歳、5例)に14C-アナグレリド1.0mgをカプセル剤として空腹時に単回経口投与した
ときの血漿中濃度データに、血管外一次吸収過程を含む2-コンパートメントオープンモデルを適用した場合、総
分布容積(Vdss)、中央コンパートメント分布容積(Vc)、及び末梢コンパートメント分布容積(Vp)の平均値±標準
偏差は、
それぞれ835±179L、188±51L及び647±164Lであった。
臨床成績
2)血漿蛋白結合率(in vitro)9)
アナグレリド(1、10、50ng/mL)及び3-ヒドロキシアナグレリド(5、50、100ng/mL)のヒト血漿蛋白結合率を
平衡透析法で測定した結果、
アナグレリド及び3-ヒドロキシアナグレリドの当該結合率は同程度であり、非結合画
分の割合はいずれも約10%(結合率は約90%)であった。両化合物とも、試験した濃度範囲ではヒト血漿蛋白結
合率に濃度依存的な変化は認められなかった。
薬物動態
3)<参考>胎盤通過性と乳汁への分泌(ラット)10)
妊娠17日目の雌ラットに14C-アナグレリドを3mg/kgの用量で単回経口投与したとき、検討したすべての胎児
組織で定量可能な放射能が検出され、
アナグレリド関連物質が胎盤バリアを通過することが示された。胎児組織
における分布パターンは、母動物組織の場合と同様であった。
分娩後の雌ラットに14C-アナグレリドを3mg/kgの用量で単回経口投与したとき、血液、血漿及び乳汁中の放射
薬効・薬理
能のピーク濃度(いずれも投与2時間後)の平均値は、それぞれ894、739及び2,140ng/g(アナグレリド遊離
塩基相当)であった。乳汁/母ラット血漿の濃度比は最大3.50まで上昇し、
アナグレリド関連物質が容易に乳汁中
に移行することが示された。血液、血漿及び乳汁からの放射能の消失半減期は、
それぞれ12.5、4.61及び3.42
時間であった。
一般薬理試験
および毒性試験
製剤学的事項
取扱い上の注意
包装
関連情報
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
妊婦・産婦・授乳婦等への投与(抜粋)
(1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ
投与すること。
また、妊娠する可能性のある患者には適切な避妊法を用いるように指導すること。
(2)授乳中の婦人には、授乳を中止させること。
23
開発の経緯
および特徴
Ⅳ. 薬物動態
4. 代謝
11,12)
アナグレリドは主にCYP1A1及びCYP1A2により代謝され、活性代謝物3-ヒドロキシアナグレリドが生成し、
これが
さらにCYP1A1及びCYP1A2により代謝され、不活性代謝物RL603となり、RL603はグルクロン酸抱合を受ける
製品情報
代謝酵素及び代謝経路
(下図)。
H
N
N
臨床成績
アナグレリドの主な代謝経路
O
N
Cl
アナグレリド
Cl
H
N
N
O
開環体
Cl
OH
閉環体(安定)
3-ヒドロキシアナグレリド ラット/イヌ/ヒト
O
CYP1A1及び
CYP1A2
グルクロン酸抱合体 ヒト
NH2
NH
Cl
一般薬理試験
および毒性試験
N
薬効・薬理
Cl
NH
Cl
N
Cl
O
H
N
N
薬物動態
CYP1A1及びCYP1A2
Cl
5. 排泄
製剤学的事項
取扱い上の注意
RL603 ラット/イヌ/ヒト
排泄率(外国人データ)7,13)
外国人の健康男性(18~35歳、5例)に14C-アナグレリド1.0mgをカプセル剤として空腹時に単回経口投与したとき、
尿では投与用量の1%未満がアナグレリドとして回収され、投与用量の約3%及び16~20%がそれぞれ3-ヒドロキ
シアナグレリド及びRL603として回収された。
24
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
用法及び用量
通常、成人にはアナグレリドとして1回0.5mgを1日2回経口投与より開始する。なお、患者の状態により適宜増減
するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として0.5mgずつ行い、1日4回を超えない範囲で分割して経口
投与すること。ただし、1回用量として2.5mgかつ1日用量として10mgを超えないこと。
包装
関連情報
投与後6日間の総放射能の尿中回収率(平均値±標準偏差)は71.8±7.0%、糞中回収率は10.2±5.8%であった。
開発の経緯
および特徴
Ⅳ. 薬物動態
6. 薬物相互作用
製品情報
1)アスピリン(外国人データ)14,15)
外国人の健康男性(19~29歳、18例)に本剤1mg、
アスピリン900mg、又は本剤1mg+アスピリン900mgを
単回経口投与した3期クロスオーバー試験で、臨床的に重要な両剤の薬物動態学的相互作用は認められなかった。
また、外国人の健康成人男女(22~73歳、32例)に本剤1mg/日(0.5mg×2回)、プラセボ(プラセボカプセル
×2回)、本剤1mg/日(0.5 mg×2回)+アスピリン75mg/日、又はプラセボ(プラセボカプセル×2回)+アスピ
臨床成績
リン75mg/日をそれぞれ4日間経口投与した4期クロスオーバー試験の結果、
アスピリンの併用投与は、
アナグレ
リド及び3-ヒドロキシアナグレリドの薬物動態プロファイルに影響を与えないことが示された。
2)ワルファリン(外国人データ)16)
外国人の健康男性(19~36歳、18例)に本剤1mg、
ワルファリン10mg、又は本剤1mg+ワルファリン10mgを
単回経口投与した3期クロスオーバー試験で、臨床的に重要な両剤の薬物動態学的相互作用は認められなかった。
薬物動態
3)ジゴキシン(外国人データ)17)
外国人の健康男性(19~31歳、15例)に本剤1mg、
ジゴキシン0.5mg、又は本剤1mg+ジゴキシン0.5mgを単
回経口投与した3期クロスオーバー試験で、臨床的に重要な両剤の薬物動態学的相互作用は認められなかった。
薬効・薬理
一般薬理試験
および毒性試験
製剤学的事項
取扱い上の注意
用法及び用量
通常、成人にはアナグレリドとして1回0.5mgを1日2回経口投与より開始する。なお、患者の状態により適宜増減
するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として0.5mgずつ行い、1日4回を超えない範囲で分割して経口
投与すること。ただし、1回用量として2.5mgかつ1日用量として10mgを超えないこと。
包装
関連情報
重要な基本的注意(抜粋)
(3)アスピリンとの併用により、重篤な出血等の発現率の増加が報告されているので1)、血小板凝集抑制作用を有
する薬剤と併用する場合は、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には、適切な処置を行う
こと。
併用注意(次の薬剤との併用に注意すること)
(抜粋)
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
血小板凝集抑制作用を有する薬剤
(アスピリン、
クロピドグレル等)
抗凝固剤(ワルファリン等)
血栓溶解剤(ウロキナーゼ、
アルテ
プラーゼ等)
これらの薬剤との併用により、出血
の 危 険 性 が 増 大 する おそれ が
ある。
本剤は血小板凝集抑制作用を有
するため、
これらの薬剤と併用する
と出血を助長するおそれがある。
25
開発の経緯
および特徴
Ⅳ. 薬物動態
7. 特別な母集団における薬物動態
外国人の中等度肝機能障害者(Child-Pugh分類B)及び健康成人に本剤1mgを単回経口投与したとき、
中等度肝機能障害者では健康成人と比較して、アナグレリドのC max 及びAUC 0-∞ の幾何平均比はそれぞれ
製品情報
1)肝機能障害者(外国人データ)18)
2.60倍(90%信頼区間[CI]
:1.38, 4.87)及び6.06倍(90% CI:3.16, 11.6)であり、3-ヒドロキシ
アナグレリドのCmax及びAUC0-∞の幾何平均比はそれぞれ0.75倍(90% CI:0.550, 1.02)及び1.77倍
れぞれ、中等度肝機能障害者では1.97倍(90% CI:1.22, 3.19)、2.03倍(90% CI:1.44, 2.87)で
あった。
臨床成績
(90% CI:1.29, 2.43)であった。また、アナグレリドと3-ヒドロキシアナグレリドのt1/2の幾何平均比はそ
外国人の中等度肝機能障害者及び健康成人に本剤1mgを単回経口投与したときの
薬物動態パラメータ
アナグレリド
a
a,b
Cmax(ng/mL) AUC0-∞ (ng·h/mL)
肝機能障害者
(n =10)
13.2±8.12
[10.7]
83.8±67.0
[57.5]
2.00
(0.50~2.00)
4.52±1.85
[4.18]
34.6±13.7
[32.4]
2.00
(1.00~3.00)
健康成人
(n =10)
6.09±6.59
[4.13]
健康成人
(n =10)
5.94±2.35
[5.58]
肝機能障害者
(n =10)
c
tmax(h)
10.8±6.03
[9.49]
19.5±8.18
[18.2]
b,c
t1/2 (h)
3.30(1.40~10.1)
[3.28]
1.00
(1.00~3.00)
1.53(1.00~5.20)
[1.67]
1.00
(0.50~3.00)
2.34(1.70~5.40)
[2.56]
4.31(2.90~12.6)
[5.20]
a:平均値±標準偏差;角括弧内は幾何平均値
b:n=9
c:中央値(範囲);角括弧内は幾何平均値
外国人の重度腎機能障害者(クレアチニンクリアランスが30mL/分未満)及び健康成人(クレアチニンクリアラン
スが80mL/分超)に本剤1mgを単回経口投与したとき、重度腎機能障害者と健康成人では、
アナグレリドの
Cmax、AUC0-∞及びt1/2に明らかな差は認められなかった。重度腎機能障害者では健康成人と比較して、3-ヒドロ
一般薬理試験
および毒性試験
2)腎機能障害者(外国人データ)13)
薬効・薬理
3-ヒドロキシ
アナグレリド
被験者
薬物動態
測定物質
キシアナグレリドのAUC0-∞の幾何平均比が1.57倍(90% CI:1.22,2.03)、t1/2が2.45倍(90% CI:1.86,
製剤学的事項
取扱い上の注意
3.22)であったが、Cmaxは同程度であった。
【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
(抜粋)
慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(抜粋)
(1)軽度及び中等度の肝機能障害のある患者[血中濃度が上昇するおそれがある。]
(2)重度の腎機能障害のある患者[血中濃度が上昇するおそれがある。]
26
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
<用法・用量に関連する使用上の注意>(抜粋)
(4)本剤の血中濃度が上昇するため、中等度の肝機能障害のある患者では、減量を考慮するとともに、患者の状態
をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。
包装
関連情報
2. 重度の肝機能障害のある患者[血中濃度が過度に上昇するおそれがある。
(【薬物動態】の項参照)]
開発の経緯
および特徴
Ⅴ. 薬効・薬理
1. 作用部位・作用機序
製品情報
造血幹細胞から巨核球形成及び血小板産生に至る一連の分化過程、並びにアナグレリドの推定作用点を下図に示す。
造血幹細胞の分化過程とアナグレリドの推定作用点19)
臨床成績
造血幹細胞
骨髄系共通前駆細胞
好塩基性赤芽球
薬物動態
正染性赤芽球
巨核球
顆粒球/
好塩基性
単球
骨髄球
前駆細胞
好酸性
骨髄球
リンパ球系
幹細胞
薬効・薬理
網状赤血球
一般薬理試験
および毒性試験
赤血球
血小板
単球
好中球 好塩基球 好酸球
B細胞 T細胞 NK細胞
Hong Y, et al.: Platelets 13(7): 381-386, 2002より改変
製剤学的事項
取扱い上の注意
アナグレリドの明確な薬理学的標的は不明である。血小板を産生する巨核球の形成及び成熟を抑制することに
より、血小板数を低下させると考えられる。アナグレリドとその活性代謝物3-ヒドロキシアナグレリドはサイク
リックAMPホスホジエステラーゼ Ⅲ(PDE Ⅲ)阻害活性を有するが、血小板減少作用とは関連しない。
以前、アナグレリドの血小板減少作用はトロンボポエチン(TPO)/c-mpl受容体が介在する経路を介するもの
と考えられていたが、最近のデータから、アナグレリドは、重要な転写因子GATA-1及びFOG-1の発現を抑制
することが示されている。これらの転写因子は造血前駆細胞から分化及び成熟の後期に至るまでの巨核球形
包装
関連情報
成の全段階で必要とされる。アナグレリドは、早期のTPO/c-mplを介するシグナル伝達イベント(JAK2、
STAT3、ERK1/2又はAKT経路の活性化など)を変化させることなく、PDE Ⅲ阻害に依存しない機序によ
り、GATA-1及びFOG-1の発現をダウンレギュレートした20)。アナグレリドは、エリスロポエチン刺激性の赤血
球生成又は白血球生成を阻害しない。
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
27
開発の経緯
および特徴
Ⅴ. 薬効・薬理
2. 薬効を裏付ける試験成績
を用いた非臨床試験では、血小板数に対して作用を示さなかったか、軽微かつ一貫性のない作用を示したにすぎず、
ヒト治療用量よりはるかに高い投与量でのみ作用が認められた。これに対し、ヒト造血前駆細胞を用いた複数の
製品情報
アナグレリドは、巨核球形成及び血小板産生に対して種特異的な抑制作用を示した。げっ歯類、
ウサギ、
イヌ及びサル
アナグレリド及びその活性代謝物3-ヒドロキシアナグレリドが巨核球形成及び巨核球成熟
in vitro非臨床試験では、
を強力かつ選択的に阻害することが示されている。
ラット及びイヌにおける毒性試験で、血小板数減少が認められた。ラットの1ヵ月間経口投与毒性試験では50
mg/kg/日以上の群、
イヌの1ヵ月間経口投与毒性試験では300mg/kg/日の群で、投与4週目に雌雄いずれに
臨床成績
1)血小板減少作用(ラット、
イヌ)21,22)
おいても統計学的に有意な血小板数減少が確認された。
ラット及びイヌにおけるアナグレリド反復投与時の血小板数
投与量a
(mg/kg/日)
イヌ(1ヵ月投与)
平均血小板数(×109/L)
雄(n=10)
雌(n=10)
投与量
(mg/kg/日)
平均血小板数(×109/L)
雄(n=3)
雌(n=3)
1,108
1,113
0
302
329
5
1,125
1,125
1
298
355
941*
10
298
237
980 *
120
903 **
1,008*
100
280
260
360
988 **
970*
300
235*
204*
薬効・薬理
0
50
薬物動態
ラット(1ヵ月投与)
a:塩(アナグレリド塩酸塩一水和物)相当量
*:p<0.05、**:p<0.01
(1)ヒト末梢血巨核球前駆細胞を用いた検討
23)
ヒト単核球由来の巨核球前駆細胞の液体浮遊培養において、
アナグレリドは治療濃度(5~50ng/mL)で、
一般薬理試験
および毒性試験
2)巨核球の形成・成熟に及ぼす影響(主にin vitro)20, 23, 24, 25)
巨核球コロニー形成能をもつ前駆細胞の増殖に影響を及ぼすことが示された。治療濃度のアナグレリドは主
血小板数を減少させると考えられた。
製剤学的事項
取扱い上の注意
として巨核球形成・成熟の有糸分裂後の段階で作用し、巨核球の大きさ及び倍数化を抑制することにより、
包装
関連情報
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
28
開発の経緯
および特徴
Ⅴ. 薬効・薬理
(2)ヒト骨髄細胞を用いた検討
24)
製品情報
アナグレリドの作用として、
(1)血小板の生存時間を短縮する、
(2)巨核球へ方向づけられた前駆細胞
(CFU-MK)の増殖を阻害する、
(3)巨核球の成熟を阻害する、
との仮説を検討した。
111
In-トロポロン標識血小板の生存時間に明らかな変化は認められず、血
アナグレリドを投与した患者では、
小板の生存時間に対するアナグレリドの作用は除外された。健康成人の骨髄由来単核細胞の液体培養で、巨
核球特異的な膜蛋白であるGPⅡb/Ⅲa(インテグリンαⅡbβ3又はCD41/CD61)を発現した細胞を分析
することによって巨核球形成を定量したとき、
アナグレリド(約0.01~10µg/mL)存在下では濃度依存的
臨床成績
にGPⅡb/Ⅲa発現が低下し、巨核球の数とサイズのいずれも低下・縮小することが明らかとなった(ED50値
は0.09µg/mL)。また、GPⅡb/Ⅲaを免疫化学的に染色した巨核球の画像解析を実施した結果、
アナグレ
リドによって同細胞の成熟特性が大きく変化し、細胞サイズ及び不整な形状を有する細胞の割合のいずれも
減少することが示された。
これらの作用に必要なアナグレリド濃度はヒト血漿中濃度と比べてやや高かったこ
とや、
アナグレリド投与を受けた患者では巨核球のサイズは縮小するが、患者生検標本の細胞充実度(細胞
薬物動態
分化及び増殖の割合)は顕著に変化しなかったことから、
ヒトでアナグレリドがCFU-MK増殖に作用すると
結論づけることはできなかった。
アナグレリドは主に巨核球の成熟に作
以上のようなin vitro及びin vivoの巨核球サイズに対する作用から、
用することによって血小板数を減少させると考えられた。
(3)ヒト臍帯血由来CD34陽性造血前駆細胞を用いた検討
25)
薬効・薬理
ヒト臍帯血由来CD34陽性造血前駆細胞の増殖及び遊走に対するアナグレリド及びその主要代謝物
(RL603及び3-ヒドロキシアナグレリド)の作用を比較・検討した。
トロンボポエチン(TPO)刺激によるCD34陽性細胞の初期の増殖、
エリスロポエチン又は顆粒球コロニー刺
激因子の刺激による赤血球系及び骨髄性単球系の分化に、
アナグレリド、3-ヒドロキシアナグレリド、及び
RL603は影響を及ぼさなかった。
これに対し、
アナグレリド及び3-ヒドロキシアナグレリドはTPO刺激によ
一般薬理試験
および毒性試験
るCD34陽性単核球上のCD61発現及び巨核球形成を強力に阻害した。IC50(平均値±標準誤差)はそれ
ぞれ26±4及び44±6nMで、RL603は明確な作用を示さなかった。
アナグレリド及び代謝物は、
ストロマ
細胞由来因子1α指向性の巨核球遊走反応に影響しなかった。
アナグレリド及び3-ヒドロキシアナグレリドは
サイクリックAMPホスホジエステラーゼⅢ(PDE Ⅲ)阻害作用を有するが、作用強度が様々な他のPDE Ⅲ
阻害剤では巨核球形成に対する作用は極めて弱いことが示され、PDE Ⅲ阻害作用はアナグレリド又は3-ヒ
製剤学的事項
取扱い上の注意
ドロキシアナグレリドによる血小板産生阻害の機序ではないことが示された。
以上の結果から、
アナグレリド及び3-ヒドロキシアナグレリドはPDE Ⅲ阻害に非依存的な機序で、巨核球の
分化過程に特異的に関与する細胞イベントを標的とすると考えられた。
包装
関連情報
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
29
開発の経緯
および特徴
Ⅴ. 薬効・薬理
3)
トロンボポエチン誘導性転写因子GATA-1及びFOG-1の発現抑制(in vitro)20)
用い、TPO/MPLシグナル伝達経路や、巨核球の形成・成熟に関連する因子の発現に及ぼすアナグレリドの影響
を検討した。
製品情報
ヒトトロンボポエチンレセプター(TPO/MPL)を発現するUT7-mpl細胞又はヒト臍帯血由来CD34陽性細胞を
アナグレリド(1µM)は、TPO刺激したUT7-mpl細胞におけるJAK2、STAT3、ERK1/2、及びAKTのリン酸化
の増加に有意な影響を与えず、MPLを介した主要なシグナル伝達経路の活性化を阻害しないことが示された。一
RUNX1及びGATA-2の発現には明らかな影響を示さなかったが、MPL及び巨核球分化マーカーGPⅡbの
mRNA、さらには両因子の発現を制御する2つの転写因子GATA-1及びFOG-1のmRNAの時間依存的な増加
臨床成績
方、
アナグレリド(0.3µM)は、TPO刺激したCD34陽性造血前駆細胞において、巨核球形成に関わる転写因子
を有意に抑制した(下図)。また、GATA-1に制御される転写因子FLI-1(巨核球の初期成熟に必要)及びp45
NF-E2(巨核球の最終成熟及び巨核球胞体突起形成に必須)のmRNA増加も抑制した。なお、
アナグレリドと同
等のPDE Ⅲ阻害活性を有するシロスタミドは、PDE Ⅲ阻害のIC50の約10倍の濃度(0.3µM)でも、GPⅡb、
以上の結果から、
アナグレリドは、PDE Ⅲ阻害には依存しない機序で、巨核球形成の初期から最終段階まで重要
な役割を果たすGATA-1及びFOG-1並びに関連因子の発現を抑制することによって血小板減少作用を示すも
薬物動態
GATA-1及びFOG-1のmRNA発現に有意な影響を示さなかった。
のと考えられた。
GPⅡb
15.0
GATA-1
4.0
薬効・薬理
巨核球関連因子の発現に及ぼすアナグレリドの影響
FOG-1
2.5
アナグレリド添加時
**
0.0
0
1
2
3
2.0
1.0
0.0
4
*
*
2.0
1.5
一般薬理試験
および毒性試験
5.0
3.0
相対的mRNA発現量
10.0
相対的mRNA発現量
相対的mRNA発現量
溶媒対照
1.0
0.5
0
2
1
培養日数
3
0.0
4
0
1
培養日数
RUNX1
4.0
3
4
3
4
GATA-2
4.0
製剤学的事項
取扱い上の注意
MPL
2
培養日数
8.0
4.0
2.0
0
1
2
培養日数
3
4
3.0
2.0
1.0
0.0
0
2
1
培養日数
3
4
3.0
2.0
1.0
0.0
0
1
2
培養日数
包装
関連情報
0.0
相対的mRNA発現量
**
相対的mRNA発現量
相対的mRNA発現量
6.0
平均値±標準偏差、*:p<0.05、**:p<0.01(two-way ANOVA)
陽性造血前駆細胞を培養し、各時点における遺伝子(mRNA)発現量を定量的PCRにて測定した(3回実施)。
発現量は、培養開始時に対する相対量として示した。
30
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
方 法:トロンボポエチン存在下、アナグレリド添加(0.3µM)又は非添加(溶媒添加)の条件でヒト臍帯血由来CD34
開発の経緯
および特徴
Ⅴ. 薬効・薬理
3. その他の薬理作用
製品情報
1)各種PDEに対する阻害活性(in vitro)25, 26, 27)
アナグレリド及びその活性代謝物3-ヒドロキシアナグレリドの各種サイクリックAMPホスホジエステラーゼ(PDE)
阻害活性を検討した。いずれも10µMで、試験に供した酵素の中ではヒト血小板由来PDE Ⅲを最も強く阻害した
アナグレリドが36nM、3-ヒドロキシアナグレリドが0.9nMであった。
(下表)。同PDE Ⅲに対するIC50は、
臨床成績
被験物質
下記酵素aに対する阻害率(%)
PDE I
PDE Ⅱ
PDE Ⅲ
PDE Ⅲ
PDE Ⅳ
PDE V
PDE VI
(ウシ脳) (U937細胞)(モルモット心臓) (ヒト血小板)(U937細胞)(ヒト血小板) (ウシ網膜)
アナグレリド
-8
6
80
96
14
49
50
3-ヒドロキシアナグレリド
26
-1
82
97
4
64
89
a:酵素の由来を括弧内に示す
薬物動態
方 法:各酵素に対する被験物質(10µM)の阻害作用を、PDE I~Ⅳは3H標識cAMP、PDE V及びⅥは3H標識cGMP
を反応基質として評価した。
2)血小板凝集阻害作用(in vitro)28)
コラーゲン1µg/mLで誘発したヒト血小板凝集に対するアナグレリド、3-ヒドロキシアナグレリド、及びシロスタ
ゾール(PDE Ⅲ阻害剤)のIC50は、それぞれ0.685、0.053、及び21µMであった。また、ADP 3µMで誘発し
薬効・薬理
たヒト血小板凝集に対するアナグレリド、3-ヒドロキシアナグレリド、及びシロスタゾールのIC 50は、それぞれ
1.48、0.096、及び40µMであった。
3)心拍数及びQTc間隔への影響(海外データ)29)
外国人の健康成人男女(男性35例、女性25例)を対象とした無作為化二重盲検プラセボ及び実薬対照クロス
一般薬理試験
および毒性試験
オーバー試験で、本剤0.5mg及び2.5mgの単回投与による心拍数及びQTc間隔への影響を検討した。その結
果、用量依存性の心拍数増加が最初の12時間に認められ、最大の増加は最高血漿中濃度付近で起こった。平均
心拍数の最大の変化は投与2時間後に生じ、0.5mg群では7.8回/分の増加、2.5mg群では29.1回/分の増加
が認められた。2.5mg群の41.7%(25/60例)で心拍数が100回/分以上を示した。また、いずれの用量でも
平均QTcの一過性の明らかな延長が心拍数増加時期に認められ、平均QTcF(Fridericia補正法)の最大の変
化(及び90%信頼区間上限値)は、0.5mg群では2時間後の+5.0(8.0)msec、2.5mg群では1時間後の+
製剤学的事項
取扱い上の注意
10.0(12.7)msecであった。以上の結果は、認められたQTc延長が、再分極に対する本剤の直接的作用という
よりは、心拍数増加とそれに対応するQT-RRヒステリシスの生理学的影響によるものである可能性を示唆して
いる。
包装
関連情報
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
31
開発の経緯
および特徴
Ⅵ. 一般薬理試験および毒性試験
1. 一般薬理試験
(1)心血管系(in vitro、
ラット、
イヌ)
アナグレリドは、陽性変力作用及び変時作用(in vitro[モルモット摘出心房])並びに末梢血管拡張作用
製品情報
安全性薬理試験
(イヌ)を有することが示された。これらの作用は、アナグレリド及び活性代謝物3-ヒドロキシアナグレリド
がともにサイクリックAMP PDE Ⅲ阻害活性を有することから、心筋及び血管平滑筋に存在するPDEの阻
害によるものと考えられる30)。
で1mg/kgであった。ラットにおける血圧への影響の用量作用関係は十分に検討されていないが、作用発
現投与量はイヌより概して高かった。
臨床成績
覚醒下イヌにアナグレリドを経口投与したとき、血圧低下が認められた最低投与量は、雄で0.3mg/kg、雌
アナグレリドを経口投与したイヌでは、心拍数増加、動脈血圧低下、PR及びRR間隔短縮、並びにQT及び
QTcV間隔短縮が認められた。QTcV間隔短縮に関する無作用量は0.3mg/kgであった。アナグレリド投
与後にQT間隔の延長は認められなかったが、in vitro試験では、代謝物RL603がhERGテール電流に対
(2)呼吸系(イヌ)
30~300mg/kgの経口投与で、問題となる影響は認められなかった。
薬物動態
して遅発性の阻害作用を有することが示された。
(3)中枢神経系(イヌ)
30~300mg/kgの経口投与で、問題となる影響は認められなかった。
薬効・薬理
2. 毒性試験
1)単回投与毒性試験(マウス、
ラット、
イヌ、サル)
マウス、ラット、
イヌ及びサルにアナグレリドを単回経口投与した際の概略の致死量(塩相当量)は、それぞれ
3,025mg/kg以上、2,000mg/kg以上、3,200mg/kg以上及び242mg/kg以上であった。
2)反復投与毒性試験(ラット、
イヌ、サル)
ラットの3ヵ月間投与毒性試験では、無毒性量は14.5mg/kg/日(塩相当量;以下同様)であった。
ラットの1年間投与毒性試験では、120.5mg/kg/日(当該試験での最低用量)以上の群の雌で、投与303日以
一般薬理試験
および毒性試験
マウスに単回腹腔内投与した際の概略の致死量は605mg/kgであった。
降に膣口の拡張が観察された。これは平滑筋の弛緩に起因する所見と考えられた。病理組織学的検査では、
も認められた。なお、
アナグレリド投与群の雄では死亡率が、対照群の雄(5%)よりも高かった(約33%)。
イヌの1ヵ月間投与毒性試験では、無毒性量は雄で0.3mg/kg/日、雌で3mg/kg/日であった。30mg/kg/日
以上の雄では心拍数増加が認められた。3mg/kg/日群の雄並びに30及び300mg/kg/日群の雌雄で、心筋及
び心血管の変性が認められた。3、30及び300mg/kg/日群の雄では、炎症細胞浸潤部位における軽微な心内
製剤学的事項
取扱い上の注意
120.5mg/kg/日以上の群で副腎髄質の過形成が認められ、361.5mg/kg/日以上の群では良性褐色細胞腫
膜の増殖、心内膜下の線維増殖及び心内膜下の出血も認められた。
別途実施したイヌの1ヵ月間投与毒性試験では、1mg/kg/日群で強脈及び速脈が認められ、1例に軽微な心臓の
10mg/kg/日以上の群でも同様の変化が観察され、1mg/kg/日群の所見に比べて重度であった。10mg/kg/
日以上の群では心筋の限局性の変性及び線維芽細胞の増殖、100mg/kg/日以上の群では心臓の壁内冠動脈
包装
関連情報
変化(心内膜下の出血、
マクロファージの色素沈着、炎症、線維芽細胞の増殖及び心内膜の増殖)が認められた。
の単細胞壊死及び浮腫が認められた。
イヌの1年間投与毒性試験では、無毒性量は10mg/kg/日未満と考えられた。10mg/kg/日以上の群で心筋及び
サルの3ヵ月間投与毒性試験では、無毒性量は14.5mg/kg/日であった。心電図検査及び心臓の病理組織学的
検査で変化は認められなかった。
32
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
心臓房室弁に出血及び慢性炎症などの病理組織学的変化が観察され、一部の冠動脈では増殖性病変もみられた。
開発の経緯
および特徴
Ⅵ. 一般薬理試験および毒性試験
3)生殖発生毒性試験(ラット、
ウサギ)
製品情報
ラット及びウサギでは、
それぞれ最高投与量の900mg/kg/日(塩相当量;以下同様)及び20mg/kg/日まで催
奇形性は認められず、雄ラットの受胎能に対する影響は240mg/kg/日まで認められなかった。
ラットでは、胚・胎児毒性、妊娠期間の延長、分娩時間の延長、死産児の増加及び出生後死亡の増加がみられ、胃
粘膜びらん等の母体毒性を伴った。胃粘膜びらんは60mg/kg/日以上の群の母動物で認められた。雌の受胎能
及び着床までの初期胚発生に関する無毒性量は10mg/kg/日、出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に
関する無毒性量は30mg/kg/日であった。
臨床成績
4)遺伝毒性試験(in vitro、
マウス)
アナグレリドは、標準的なin vitro試験[復帰突然変異試験(細菌)、染色体異常試験(ヒトリンパ球)等]及び
in vivo試験[骨髄小核試験(マウス)]において遺伝毒性を示さなかった。
5)がん原性試験(ラット)
ラット(雌雄各60例/群)にアナグレリドを0、3.63、12.1a及び36.3bmg/kg/日の投与量(塩相当量)で97
薬物動態
週間(雄)又は98週間(雌)、混餌投与した。
a:雄では、67~88週は8.47mg/kg/日に減量、89週以降は投与中止
b:雄では、67~79週は18.15mg/kg/日に減量、80週に剖検;雌は89週に剖検
約2年間の本試験の結果、腫瘍性病変が子宮及び副腎に認められた。子宮については、36.3mg/kg/日群(雌)
で腺癌の発生頻度が上昇した。副腎については、3.63mg/kg/日以上の群の雄で、良性及び悪性副腎褐色細胞
腫の発生頻度が上昇し、12.1及び36.3mg/kg/日群の雌で、良性副腎褐色細胞腫の発生頻度が上昇した。副
薬効・薬理
ラット
腎の所見は、
ラットに特異的なPDE Ⅲ阻害作用に関連した薬理学的機序に起因すると考えられた。なお、
及びイヌの1年間反復投与毒性試験では、それぞれ最高投与量の1,205及び600mg/kg/日群でも、同様の子
宮の変化は観察されていない。
一般薬理試験
および毒性試験
製剤学的事項
取扱い上の注意
包装
関連情報
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
33
開発の経緯
および特徴
Ⅶ. 製剤学的事項
[承認時評価資料より]
製剤の安定性
保存条件
光
長期保存試験
25ºC
60%RH
暗所
中間的試験
30ºC
65%RH
暗所
加速試験
40ºC
75%RH
暗所
苛酷試験(光)
25ºC
60%RH
1.728×106
Lux·hr
276W·h/m2
包装仕様開発
の安定性試験
25ºC
60%RH
暗所
PTP
1, 2, 3, 6, 9,
(PVC/PCTFE/ 12, 18, 24,
a
アルミ箔 ) [36, 48, 60]
ヵ月
1, 2, 3, 6, 9,
PTP
(PVC/PCTFE/ 12, 18, 24,
a
ヵ月
アルミ箔 ) [36, 48, 60]
PTP
(PVC/PCTFE/ 1, 2, 3, 6ヵ月
a
アルミ箔 )
曝露又は
アルミホイルで
被覆
10日
PTP
1, 2, 3, 6, 9,
(PVC/PCTFE/ 12, 18, 24ヵ月
a
アルミ箔 )
結果
24ヵ月まで安定
24ヵ月まで安定
6ヵ月時点で
溶出性に遅延
類縁物質合計に
軽微な増加
(規格範囲内)
安定
a:PVC/PCTFE/アルミ箔:ポリ塩化ビニル/ポリクロロトリフルオロエチレン/アルミニウムシート
薬効・薬理
Ⅷ. 取扱い上の注意
薬物動態
湿度
保存期間
[実施中]
臨床成績
温度
容器
製品情報
試験区分
1. 注意
薬剤交付時
が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
2. 貯法 室温保存
製剤学的事項
取扱い上の注意
3. 使用期限 2年(外箱に表示)
一般薬理試験
および毒性試験
PTP包装の薬剤は、PTPシートから取り出して服用するよう指導すること。
[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部
包装
関連情報
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
34
開発の経緯
および特徴
Ⅸ. 包装
アグリリンカプセル0.5mg:100カプセル(10カプセル×10)
製品情報
Ⅹ. 関連情報
承 認 番 号・承 認 年 月 : 22600AMX01305000(2014年9月)
臨床成績
薬 価 基 準 収 載 年 月 : 2014年11月
販 売 開 始 年 月 : 2014年11月
国 際 誕 生 年 月 : 1997年3月
承
認
条
件 : 国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の
症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を
実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の
薬物動態
安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な
措置を講じること。
再
審
査
期
間 : 10年間(2014年9月26日~2024年9月25日)
薬効・薬理
一般薬理試験
および毒性試験
製剤学的事項
取扱い上の注意
包装
関連情報
主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
35
開発の経緯
および特徴
Ⅺ. 主要文献
1) Harrison CN, et al.: N Engl J Med 353: 33-45, 2005
3) 社内資料:国内第Ⅲ相臨床試験(SPD422-309試験)
(承認時評価資料)
4) 社内資料:海外第Ⅲb相臨床試験(SPD422-403試験)
(承認時評価資料)
製品情報
2) Kanakura Y, et al.: Int J Hematol 100(4): 353-360, 2014
(本試験はShire Pharmaceuticalsの支援のもと実施された)
5) 社内資料:AGR-I-01-J試験(承認時評価資料)
6) 社内資料:国内第I/Ⅱ相臨床試験(KRN654/06-A03試験)
(承認時評価資料)
7) 社内資料:海外第I相臨床試験(1774試験)
(承認時評価資料)
10) 社内資料:ラット胎盤通過/乳汁移行試験(R4845M-SPD422試験)
(承認時評価資料)
臨床成績
8) 社内資料:海外第I相臨床試験[食事の影響]
(SPD422-109試験)
(承認時評価資料)
9) 社内資料:血漿蛋白結合率の検討(V00851-SPD422-ⅢG試験)
(承認時評価資料)
11) 社内資料:代謝酵素に関する検討(V00183-SPD422-ⅢG試験)
(承認時評価資料)
12) 社内資料:ヒトにおける代謝物の検討(X00281-SPD422-ⅢG試験)
(承認時評価資料)
13) 社内資料:海外第I相臨床試験[腎機能障害者]
(SPD422-103試験)
(承認時評価資料)
14) 社内資料:海外第I相臨床試験[アスピリン併用]
(SPD422-107試験)
(承認時評価資料)
16) 社内資料:海外第I相臨床試験[ワルファリン併用]
(SPD422-Ⅳ-101試験)
(承認時評価資料)
17) 社内資料:海外第I相臨床試験[ジゴキシン併用]
(SPD422-Ⅳ-102試験)
(承認時評価資料)
薬物動態
15) 社内資料:海外第I相臨床試験[アスピリン併用]
(SPD422-110試験)
(承認時評価資料)
18) 社内資料:海外第I相臨床試験[肝機能障害者]
(SPD422-104試験)
(承認時評価資料)
19) Hong Y, Erusalimsky JD: Platelets 13: 381-386, 2002
20) Ahluwalia M, et al.: J Thromb Haemost 8(10): 2252-2261, 2010
22) 社内資料:イヌ1ヵ月間経口投与毒性試験(D00075-SPD422-Ⅲ3G試験)
(承認時評価資料)
23) Mazur EM, et al.: Blood 79: 1931-1937, 1992
24) Solberg LA Jr, et al.: Br J Haematol 99: 174-180, 1997
薬効・薬理
21) 社内資料:ラット1ヵ月間経口投与毒性試験(R00074-SPD422-ⅢA試験)
(承認時評価資料)
25) Wang G, et al.: Br J Pharmacol 146: 324-332, 2005
26) 社内資料:アナグレリドの各種PDE阻害作用の検討(V00645-SPD422-ⅢF試験)
(承認時評価資料)
28) 社内資料:抗血小板凝集作用の検討(V00807-SPD422-ⅢF試験)
(承認時評価資料)
29) 社内資料:海外第I相臨床試験[心拍数/QTc間隔]
(SPD422-111試験)
(承認時評価資料)
30) DiBianco R: Am Heart J 121(6 Pt 1): 1871-1875, 1991
名 称 : シャイアー・ジャパン株式会社
住 所 : 東京都千代田区丸の内1丁目8番2号
製剤学的事項
取扱い上の注意
Ⅻ. 製造販売業者の氏名又は名称および住所
一般薬理試験
および毒性試験
27) 社内資料:BCH24426の各種PDE阻害作用の検討(V00656-SPD422-ⅢF試験)
(承認時評価資料)
資料請求先:
TEL:0120-914-193(9:00~17:00/土日祝日・当社休業日を除く)
FAX:03-6737-0097
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主要文献
製造販売業者の氏名
又は名称および住所
本資材は、医療用医薬品製品情報概要記載要領に則って作成しています。
包装
関連情報
シャイアー・ジャパン株式会社 担当部署名 カスタマー サポート センター
製造販売元
東京都千代田区丸の内 1 丁目 8 番 2 号
16-8-SH-AG-PIM-001
JAP/C-APROM/XAG/16/0115
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