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『十五少年漂流記 十五少年漂流記』を読んで 英語科 山﨑太幹 んで
海洋冒険小説は昔 昔から英米で人気があり、SF 作家のヴ ェルヌ以外にも、アーサー・ランサムやスティーブンス アーサー・ランサムやスティーブンス ンなど、有名な作家 作家が書いています。無人島に に流れ着く ことで何もない中 中から(何もないとは言っても っても舟から多 くのものを持ち出すことができていて すことができていて、そんなに そんなに苦労し た様子は見せません せません)、自分たちが生きていくために きていくために多く のものを作り、ルールを ルールを決め、ひとつの社会をつくって をつくって いきます。新明解国語辞典 新明解国語辞典では「社会」とは、 「 「家族や帰 属する組織・団体などを などを単位として生活を営む む人びとの 集団。」と説明されています されています。無人島に漂着しても しても、人間 がふたりいれば社会 社会は形成されます。十五人 十五人もいれば 様々な意見がぶつかり がぶつかり合うことは必至です。皆 皆さんが生 きる社会も大勢の人 人が生活していて、それぞれの それぞれの意見を もってそれぞれに主張 主張しています。その状態から から、ひと つの方向に進むのはとても むのはとても大変です。意見をまとめる をまとめる人 も、自分の考えを声 声に出して言えない人も、自分以外 自分以外の 人間が何を考えているかは えているかは本当に分からない、 、というこ とを身にしみて感じていることでしょう じていることでしょう。それでも それでも、社 会を形成するために するために他人の意見を聞き、自分とは とは違うこ とも受け入れて生きていくことが きていくことが大事です。 『十五少年漂流記 十五少年漂流記』を読んで んで 英語科 山﨑太幹 私が子供のころ のころ読んだ本 の中で、今でも印象 印象に残って いるのは、 『十五少年漂流記 十五少年漂流記』 ヴェルヌ著・波多野完治訳 波多野完治訳 （新潮文庫）です。 。 ある少年のイタズラがき のイタズラがき っかけで、国籍も年齢 年齢も異な る十五人の少年が が船長や操 縦士や水夫を乗せないまま せないまま 港を出航してしまい してしまい、漂流先 の島らしき場所で で十五人の 少年だけの生活が始 始まる。大人が誰一人いない いない環境の中 で、少年たちは自分 自分たちで生きていく術を島での での生活を 通して経験していく していく…。 私は子供のころからあまり のころからあまり本を読む習慣がなく がなく、読み かけては途中で諦めてしまうという めてしまうという繰り返しでしたが しでしたが、 この「十五少年漂流記 十五少年漂流記」だけは違いました。本 本を読んで いく中で、その世界 世界に自分自身がいるかのような がいるかのような感覚で 自然と本のページを のページを捲っていたのを今でも覚えています えています。 今回、「十五少年漂流記 十五少年漂流記」をみなさんに紹介したのは したのは、 もちろん本そのものの面白 面白さもありますが、予期せぬ せぬ環 境で必死に生き抜こうとする こうとする十五人の少年の姿と、 、国籍 や年齢だけでなく性格も も異なる十五人の少年が、互 互いに 知恵を絞って協力し、どのようにして どのようにして目の前の壁を を一つ ずつ乗り越えていったかを えていったかを学びとってほしかったからで びとってほしかったからで す。 いろんな意味で「もの もの」があふれ、ほしいものはある ほしいものはある 程度容易に手に入る時代 時代を生きる私たちにとっては たちにとっては、 「十 五少年漂流記」の世界は は少し現実的でないかもしれませ でないかもしれませ んが、これからの人生をしっかり をしっかり生き抜くためにも くためにも、同 世代だけでなく様々なタイプの なタイプの人たちと積極的に関 関わり、 自己表現とともに協調性 協調性を身につけてほしいと思います います。 どのような時代になっても になっても、人と協力しながら様々 様々な困 難を乗り越え、一つのことを つのことを成し遂げて味わう達成感 達成感は 素晴らしいものです。万 万が一、大規模な自然災害などが などが 発生し、突如今までの生活 生活が一変しても、この「十五少 十五少 年漂流記」のように、一人一人 一人一人が強い精神力を持ち ち、周 囲と協力しながら生き抜 抜く力を持ち続けてください けてください。 最後に、決して読書をする をする習慣がなかった私でしたが でしたが、 「十五少年漂流記」との との出会いで私の考え方や価値観 価値観は 大きく変わりました。みなさんの みなさんの中にも、読書に対 対して 好き嫌いはあると思いますが いますが、まずは身近で興味のある のある ものから読み始めてください めてください。様々な時代や異世界 異世界に触 れることで、現代には忘 忘れ去られてしまった「古き良 良き」 発見があるはずです。その その「古き良き」時代の考え え方も 踏まえながら、これからの これからの時代を強い気持ちで生き き抜い てやりましょう。