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ルフトハンザ グループの 2016 年第 1~3 四半期決算
2016 年 11 月 9 日 ルフトハンザ グループの 2016 年第 1~3 四半期決算、 厳しい市場環境においても堅調に推移 2016 年第 1~3 四半期(1〜9 月)決算 ・調整後利払い・税引き利益(EBIT)、ほぼ前年並みの 16 億 7,700 万ユーロ ・調整後ユニットコストは 2.1%低下 ・運営、及び輸送キャパシティへの取り組みが奏功、ユニットレベニューの下落を抑制 ・ルフトハンザ パッセンジャー エアライン、オーストリア航空の業績、前年を上回る ・財務の安定を受け、業績予想を上方修正 ・通期の調整後 EBIT、前年並みの水準を予想 ・ユーロウィングス、欧州を統合するプラットホームに発展 ・運営と輸送キャパシティへの順調な取り組みを今後も継続 ドイチェ ルフトハンザ AG(以下、「ルフトハンザ グループ」)取締役会会長兼最高経 営責任者(CEO) を務めるカールステン・シュポアは、次のように述べています。 「ルフトハンザ グループは厳しい市場環境において、安定性を高めています。我々は一 貫した輸送キャパシティ及びコスト管理によって、航空輸送セクターにおける価格圧力に 対応しています。プレミアム・ネットワークキャリアとしての航空会社、好調なユーロウ ィングスによるデュアル・ブランド戦略、世界を主導するサービス各社からなる『3 本柱 戦略』も成果を収めています。当社の事業は多角化していますが、業績は堅固です。 2016 年通年についても、好業績を収めた前年並みの水準に達するものと確信しています」 「我々はグローバル規模のパートナーシップに加え、ユーロウィングスのプラットホーム を通じて欧州内の統合をけん引することで、確固たる立場を築いています。ユーロウィン グス グループの拡大は、エア・ベルリンとのウェットリース契約やブリュッセル航空の 完全子会社化などを通じ、計画通り順調に進んでいます。これにより、ユーロウィングス は設立からわずか 2 年足らずでポイント・トゥ・ポイント輸送分野において欧州第 3 位に 躍進する見通しです。また、中国国際航空と共同事業を行うことで合意したことを受け、 当社は主要な全ての長距離路線市場おいて、長期的なポジションを確保したことになりま す。これにより収益の伸びを継続的に支えることになるでしょう」 2016 年第 1~3 四半期は旅客数が増加したものの、旅客・貨物の両部門で価格圧力が強ま り、輸送収入は前年同期を 4.2%下回りました。グループ全体の売上高は、前年同期比マ イナス 1.8%の 239 億ユーロでした。経済的成功の度合いを示す主要指標である調整後 EBIT は前年同期を 0.9%下回る 16 億 7,700 万ユーロとなりましたが、調整後 EBIT マー ジンは堅調に推移しています。第 3 四半期単体の調整後 EBIT は前年同期比 6.3%マイナ スの 11 億 4,800 万ユーロでした。 収益の傾向に関しては、ユニットレベニューの大幅低下とユニットコストのさらなる改善 を反映したものになっています。為替変動の影響を除くユニットレベニューは第 1~3 四 半期に 5.8%低下。特に南米発着の大西洋路線で引き続き激しい価格競争圧力に直面して います。アジア事業では個人予約が伸びているものの、団体予約の大幅減を補うには至っ ていません。一方で欧州内ハブ空港の収益は比較的安定した水準を保っています。また、 特に法人顧客による短期予約の伸びが追い風となり、価格圧力が若干緩和したことで、例 年通り 9 月は好調に推移。ルフトハンザが輸送キャパシティの拡充を減速したことや、プ レミアム エコノミークラスのプロモーションを強化したことも好業績につながりました。 ルフトハンザ グループはコスト面の構造改革にも着手しています。為替変動の影響を除 き、燃料費及び経常外の影響を調整したユニットコストは 2.1%低下。燃料費は前年同期 を 7 億 9,800 万ユーロ下回りました。 ルフトハンザ グループのEBITは調整後EBITを大きく上回る23億3,000万ユーロを記録し ました。ドイツ国内の客室乗務員に対する退職給付、過渡的給付を確定給付型から確定拠 出型へと変更したことにより、第1~3四半期には引当金7億1,300万ユーロを解除しました。 一方で、前年同期はEBITに米格安航空会社ジェットブルーの転換社債償還に伴う臨時収 入5億300万ユーロが計上されていた影響で、当期純利益は18億5,100万ユーロと前年同期 比5.9%プラスの小幅な伸びにとどまっています。 ルフトハンザ グループは第3四半期、財務安定性をさらに高めています。年金債務が減少 したほか、純負債額についても一層の圧縮が進んでいます。この結果、自己資本比率は6 月末時点の10.4%から14.1%に改善。一方で低金利政策の影響により、年金債務は105億 ユーロと依然として高い水準で推移しています。退職給付引当金の割引率が2015年末の 2.8%から9月末に1.5%へと引き下げられたことを受け、年金引当金は今年だけで約40億 ユーロ増加しています。 旅客航空グループの業績、堅調に推移 ルフトハンザ グループの今年の好業績には、旅客航空各社が貢献しています。旅客航空 グループの第1~3四半期の営業利益は、前年同期を5,600万ユーロ上回る14億600万ユー ロでした。ルフトハンザ パッセンジャー エアラインの調整後EBITは前年同期を1億7,900 万ユーロ上回る9億5,500万ユーロに達し、引き続きグループ全体をけん引しました。一貫 した赤字路線の削減などにより、マージンは1.8%改善し8.1%となっています。オースト リア航空の調整後EBITは前年同期を1,800万ユーロ上回りましたが、スイスフラン高によ り業績が圧迫されているスイス インターナショナル エアラインズ(以下、「SWISS」) は前年同期比4,600万ユーロ減少。しかしながら、SWISSは調整後EBITマージンが9.8% と、グループ内航空会社としては最も高い利益水準を維持しています。ユーロウィングス の営業損益は前年同期を9,500万ユーロ下回り、3,500万ユーロの赤字を計上。売上高は前 年同期比7.5%増の16億ユーロでしたが、南欧事業をはじめとした収益の大幅低下に加え、 新規事業の立ち上げと事業拡大に伴って発生した多額のコストが下押し要因となりました。 サンエクスプレスとブリュッセル航空のルフトハンザ グループ持ち分における累積収益 は、前年同期を4,800万ユーロ下回る水準でした。サンエクスプレスは非常に難しい状況 にある市場で事業を展開。ブリュッセル航空はブリュッセル空港でテロ事件が発生したこ とを受け、多額の損失に直面しています。 通期見通しを上方修正 ルフトハンザ グループは先ごろ、2016年通期の収益見通しを上方修正しました。調整後 EBITについては、ほぼ前年並みになると予想しています。2015年の調整後EBITは18億 1,700万ユーロでした。今回の上方修正は、第3四半期末に短期予約で相当の伸びが見られ たことを受けたものです。安定した法人需要に加え、輸送キャパシティとレベニューを管 理する取り組みが成果を挙げていることも追い風となっています。ルフトハンザ グルー プは第4四半期、価格の安定化を目指し、旅客航空各社の輸送キャパシティをさらに1%程 度引き下げる方針です。第4四半期については為替変動の影響を除いたユニットレベニュ ーの見通しをマイナス7〜8%と、3カ月前の予測水準であるマイナス8〜9%から引き上げ ています。燃料費と為替変動の影響を除いたユニットコストについては2〜3%の低下を、 燃料費でも1億4,000万ユーロ程度の削減を予想しています。ルフトハンザの客室乗務員に 対する退職給付・過渡的給付を確定給付型から確定拠出型へと変更したことは、バランス シートにプラスの影響をもたらすほか、2017年以降は現行の金利水準で年間約6,000万ユ ーロのコスト削減につながる見通しです。 カールステン・シュポアは、次のように述べています。 「当社の事業の変動性と厳しい市場環境にもかかわらず、我々は自信を持って前を見据え ています。前進し、新しいことを始め、実現します。来年も将来的な成長を見据え、さら なる取り組みを続けていく所存です」 ルフトハンザ グループ 1〜9月期 単位 2016 増減 2015 第 3 四半期 2016 2015 売上高 百万ユーロ 23,870 24,304 -1.8% 8,828 8,939 売上高のうち輸送収入 百万ユーロ 18,674 19,486 -4.2% 7,037 7,305 調整後利払い・税引き前利 百万ユーロ 2,330 益(EBIT) 1,663 +40.1% 1,812 1,200 調整後 EBIT 百万ユーロ 1,677 1,693 -0.9% 1,148 1,225 7.0% 7.0% 増減なし 13% 13.7% 当期純損益 百万ユーロ 1,851 1,748 +5.9% 1,422 794 投資額 百万ユーロ 1,634 1,931 -15.4% 3,160 -3.4% 119,391 +4,801 3.78 +5.3% 3.06 1.72 調整後 EBIT マージン 営業活動によるキャッシュ 百万ユーロ 3,054 フロー 2016 年 9 月 30 日時点の従 人 124,192 業員数 1株当たり利益 ユーロ 3.98 2016 年第 1~3 四半期の中間決算報告書は www.lufthansagroup.com/investor-relations に掲載されています。 ルフトハンザ グループ 概要 ルフトハンザ グループは、約 540 社の子会社・関連会社からなる航空グループです。 ルフトハンザ グループは品質と革新性、安全性、確実性に力を注いでいます。グループ の拠点はドイツにあり、旅客運送(旅客航空会社グループ)、物流、整備・修理 (MRO)、ケータリング、IT サービスの 5 事業部門で構成されています。旅客運送はグ ループの中核事業です。旅客運送事業を手掛ける航空会社には、ルフトハンザ ドイツ航 空(ルフトハンザリージョナルを含む)、オーストリア航空、スイス インターナショナ ル エアラインズ、ユーロウィングスがあり、このほかブリュッセル航空、ジェットブル ー航空、サンエクスプレス航空にも出資しています。 ルフトハンザ グループの航空会社の搭乗者数は 2015 年度、合計 1 億 800 万人を突破。ル フトハンザグループとスターアライアンスのパートナー各社と併せ 1300 を超える都市へ 就航しています。グループは現在、およそ 600 機の機材を保有、さらに 272 機を発注し ています。発注中の機材は総額 460 億 US ドル相当で、2025 年までに納入される予定で す。機材リニューアルに向けて現在進めている投資を通じ、ルフトハンザグループは機材 をより採算性の高いものにするとともに、より環境に配慮した運航を行うための取り組み を一貫して進めています。2015 年 3 月末の時点で、ルフトハンザ グループの従業員は約 11 万 9000 人 。 2015 年 の 売 上 高 は 321 億 ユ ー ロ で し た 。 詳 細 情 報 は www.lufthansagroup.com でご覧いただけます。 ――本件に関するお問い合わせ先―― ルフトハンザ ドイツ航空 PR 担当 (井之上パブリックリレーションズ内) 担当:横田、妹尾、小笠原 TEL:03-5269-2301 FAX:03-5269-2305 Email: [email protected]