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ルフトハンザ グループ、2016 年上半期はコスト低減、財務
2016 年 8 月 4 日 ルフトハンザ グループ、2016 年上半期はコスト低減、財務安定性は向上 2016 年上半期決算 ・調整後利払い・税引き前利益(EBIT)、6,100 万ユーロ増の 5 億 2,900 万ユーロ ・調整後 EBIT マージンは上昇 ・コスト総額は燃料費を上回るペースで低減 ・ルフトハンザの旅客航空各社、ポジティブな事業進展をけん引 ・より高い財務安定性を実現 通年の展望 ・欧州内におけるテロ攻撃と経済の先行き不透明感、欧州行き長距離路線予約の大きな逆風に ・EBIT は前年を上回る見込み、調整後 EBIT 見通しは「前年を下回る水準」に下方修正 ・冬期運航予定のキャパシティーは長距離路線で 1 機分、短距離で 6 機分をさらに削減 ・ユニットコストは低下の見通し ・業績向上に向けた取り組み、着実に推進 ドイチェ ルフトハンザ AG(以下、 「ルフトハンザ グループ」)取締役会会長兼最高経営責任者(CEO) を務めるカールステン・シュポアは、次のように述べています。 「ルフトハンザ グループは今年上半期、好業績を達成し、『3 本柱戦略』の履行に関しても大きく 前進することができました。進展は変革に影響を及ぼすすべての領域で確認することができ、コス ト構造の改善やユーロウィングスの成長に向けた取り組みは特に順調です」 「それと同時に、航空業界は難しい下半期に向けて備える必要があります。欧州におけるテロリス トの攻撃や、政治経済の先行き不透明感が増していることは、旅客数に明らかな影響を及ぼしてい ます。航空券の事前予約は特に、欧州へ向かう長距離便で大きく落ち込んでいます。また、強い価 格圧力は今後も続く見込みです。これらを踏まえ、先ごろ発表した通り、通年の調整後 EBIT は前 年を下回る水準になると予想しています。従いまして、効率性向上のための取り組みをこれまで以 上に堅実に進めていきます」 グループ全体の 2016 年上半期の売上高は、前年同期を 2.1%下回る 150 億ユーロでした。旅客数は 増加しましたが、旅客航空・貨物の両部門での価格圧力が強まり、輸送利益が 4.5%減少しました。 利益は減少したものの、経済的成功の度合いを示す主要指標である調整後 EBIT は 6,100 万ユーロ 増加し、5 億 2,900 万ユーロとなっています。これは燃料価格の低下とコスト構造の改善を反映し たものです。燃料費と為替変動の影響を除くユニットコストは前年同期を 1.3%下回りました。燃料 費の低下により 5 億 9,700 万ユーロの恩恵を受ける一方で、部分的に燃料価格の影響を受けた価格 圧力のため、為替変動の影響を除いた上半期のユニットレベニューは 5.2%減少しています。南米や アジア地域と欧州とを結ぶ路線は特に低調でした。欧州・北米事業は比較的堅調で、欧州では第 2 四半期、為替変動の影響を除いた利益率が前年を上回る水準となっています。 財務安定性が向上 2016 年上半期におけるグループの純損益は 4 億 2,900 万ユーロの黒字でした(前年は 9 億 5,400 万 ユーロの黒字)。前年は第 1 四半期に米格安航空会社ジェットブルーの転換社債を償還したことで、 純損益が 5 億 300 万ユーロ押し上げられていました。上半期の純損益は、一時的要因の影響を除い た前年同期の実績をわずかに下回る水準となります。上半期の営業活動によるキャッシュフローは、 消費者が事前予約に消極的だったことから 13%減の 22 億ユーロでした。一方で、投資額がより大 きく減少したことに伴い、フリーキャッシュフローは前年同期の 10 億ユーロを上回る 11 億ユーロ となっています。2015 年末に 18.0%だった自己資本比率は 10.4%に低下しました。これは主に、 国際財務報告基準(IFRS)における退職給付引当金の割引率が 2015 年末の 2.8%から 1.6%に低下 したことを受け、引当金を増やしたことが影響しました。一方で、現在の水準は割引率が 1.7%だっ た 2015 年第 1 四半期の自己資本比率 7.5%を大きく上回っています。このことからも、ルフトハン ザ グループの財務安定性が向上したことが証明されています。なお、2016 年上半期の決算に、客 室乗務員の労働組合 UFO と調停の末に合意した従業員の退職給付制度に関する内容は反映されて いません。退職給付制度を確定給付型から確定拠出型へと変更することが盛り込まれた合意は今後 承認される予定となっており、自己資本比率を大幅に改善することになります。通年の EBIT は前 年を超える水準となり、調整後 EBIT を数百万ユーロ上回る見通しです。 ルフトハンザ グループの最高財務・旅客サービス責任者、シモーネ・メンネは次のように述べてい ます。 「当社のバランスシートは、依然として退職給付引当金の不安定さを反映したものとなっています。 しかし、過去 1 年間の高い収益によって自己資本が約 10 億ユーロ増えたことを受け、こうした不安 定さは昨年よりも格段に小さなものになっています。長期的視点においては良好と言える業績や新 たな労働協約の後押しを受け、本財務年度内に一層の安定がみられるでしょう」 ルフトハンザの旅客航空各社、収益改善のけん引役に ルフトハンザ グループの上半期決算においては、ルフトハンザの旅客航空各社の堅調な実績が全体 的な改善をけん引しました。ルフトハンザの旅客航空各社は、第 1、2 四半期の両期で業績を改善さ せた唯一の事業部門でした。ルフトハンザの旅客航空各社の上半期の収益は前年同期を 2 億 8,100 万ユーロ上回る 3 億 8,700 万ユーロでした。これに伴い EBIT マージンは 3.8%改善し、5.2%とな っています。主な要因としては厳密なキャパシティー管理が挙げられます。スイス インターナショ ナル エアラインズ(以下、「SWISS」)は 6.3%と、グループのネットワーク航空会社で最も高い マージンを記録しましたが、スイスフラン高による影響を受け、上半期収益は 4,700 万ユーロ減少 しています。オーストリア航空の上半期収益は 1,600 万ユーロ増加。一方で、展開する市場が非常 に難しい状況にあるサンエクスプレスとブリュッセル航空の持ち分による累積収益は、4,000 万ユー ロ減少しました。ユーロウィングスの上半期収益は前年同期を 6,700 万ユーロ下回りました。事業 の拡大や各種プロジェクトにかかる費用のほか、厳しい競争環境が影響したとみられています。 下半期見通し、さらに厳しく ルフトハンザ グループは 2016 年の調整後 EBIT が、18 億ユーロだった前年を下回る水準になると 予想しています。特に旅客航空グループに関して、第 3 四半期のトレンドが非常に弱いと予測。為 替変動の影響を除いたユニットレベニューは下半期、8〜9%に低下するとみています。このため、 通年で計画していたキャパシティーの伸び率を 6%から 5.4%に縮小しています。現時点において下 半期の燃料費は前年同期を 3 億 5,000 万ユーロ程度下回るとみていますが、通年の燃料費は当初予 想通り 48 億ユーロ程度になる見通しです。ルフトハンザ グループは燃料費と為替変動の影響を除 いたユニットコストについて、下半期は UFO との新たな労働協約によるプラスの効果を除外しても 2〜3%引き下げられることを確信しています。ルフトハンザ グループは下半期、すべての事業部門 で前年同期並みの決算を見込んでいます。この予測には発生し得るすべてのリストラ費用が含まれ ています。 「依然として予測の範疇にある」 カールステン・シュポアは、次のように述べています。 「現在の市場状況は、『3 本柱戦略』をさらに推し進めていくことの重要性を示しています。同戦 略により、大きく変わる市場環境への正しい対応を見極めるために必要な柔軟性を獲得できます。 継続的な機材の刷新や、短距離路線での機内インターネット接続サービスの提供などプロダクトの 拡充、UFO との新たな労働協約締結などを通じ、持続的に収益性を向上させ、コスト構造を改善し ていくための重要な基礎をネットワークエアライン各社と共に構築しています」 「ユーロウィングスはすでに類似路線において、競争力の高いユニットコストを実現しており、わ れわれは 2020 年までにユニットコストをさらに引き下げることを目指しています。サービス部門の 各社では、われわれのパフォーマンスを向上させ、持続的かつ収益性の高い伸びの実現につながる 成長プロジェクトや効率化プログラムを導入しています」 ルフトハンザ グループ 単位 上半期(1〜6月) 2016 第 2 四半期 増減 2015 2016 2015 売上高 百万ユーロ 15,042 15,365 -2.1% 8,126 8,392 売上高のうち輸送収入 百万ユーロ 11,637 12,181 -4.5% 6,402 6,734 百万ユーロ 518 463 +11.9% 567 607 百万ユーロ 529 468 +13.0% 582 635 7.2% 7.6% 437 529 0.94 1.14 調整後利払い・税引き前利 益(EBIT) 調整後 EBIT 調整後 EBIT マージン 3.5% 3.0% +0.5 ポイ ント 当期純損益 百万ユーロ 429 954 -55.0% 投資額 百万ユーロ 1,167 1,498 -22.1% 百万ユーロ 2,193 2,527 -13.2% 営業活動によるキャッシュ フロー 2016 年 6 月 30 日時点の従 業員数 1株当たり利益 人 122,799 119,357 +3,442 ユーロ 0.92 2.06 -55.3% 2016 年上半期の中間決算報告書は 2016 年 8 月 2 日午前 7 時 30 分(CET=中央ヨーロッパ時間)、 プレスリリースと同時に http://investor-relations.lufthansagroup.com/en.html で発表されています。 ルフトハンザ グループ 概要 ルフトハンザ グループは、約 540 社の子会社・関連会社からなる航空グループです。 ルフトハンザ グループは品質と革新性、安全性、確実性に力を注いでいます。グループの拠点はド イツにあり、旅客運送(旅客航空会社グループ)、物流、整備・修理(MRO)、ケータリング、IT サービスの 5 事業部門で構成されています。旅客運送はグループの中核事業です。旅客運送事業を 手掛ける航空会社には、ルフトハンザ ドイツ航空(ルフトハンザリージョナルを含む)、オースト リア航空、スイス インターナショナル エアラインズ、ユーロウィングスがあり、このほかブリュ ッセル航空、ジェットブルー航空、サンエクスプレス航空にも出資しています。 ルフトハンザ グループの航空会社の搭乗者数は 2014 年度、合計 1 億 600 万人を突破。ルフトハン ザ グループとスターアライアンスのパートナー各社と併せ 1,300 を超える都市へ就航しています。 グループは現在、およそ 600 機の機材を保有、さらに 272 機を発注しています。発注中の機材は総 額 460 億 US ドル相当で、2025 年までに納入される予定です。機材リニューアルに向けて現在進め ている投資を通じ、ルフトハンザ グループは機材をより採算性の高いものにするとともに、より環 境に配慮した運航を行うための取り組みを一貫して進めています。2015 年 3 月末の時点で、ルフト ハンザ グループの従業員は約 11 万 9,000 人。2014 年の売上高は 300 億ユーロでした。詳細情報は www.lufthansagroup.com でご覧いただけます。 ――本件に関するお問い合わせ先―― ルフトハンザ ドイツ航空 PR 担当 (井之上パブリックリレーションズ内) 担当:小笠原、妹尾、横田 TEL:03-5269-2301 FAX:03-5269-2305 Email: [email protected]