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株主・投資家の皆様へ

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株主・投資家の皆様へ
第
63期 ビジネスレポート
2010 年4月1日 >>> 2011年 3 月31日
株主・投資家の皆様へ
株主・投資家の皆様へ
営業の概況
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
このたびの東日本大震災により被害にあわれた皆様には、心よりお見
舞い申し上げますとともに、一刻も早い復興をお祈り申し上げます。
さて、ここに、当社第63期(2010年4月1日から2011年3月31日
まで)のビジネスレポートをお届けし、当社グループの事業概況をご報
告申し上げます。
当期のわが国経済は、経済対策の効果や新興国向けの輸出に牽引され、
上期は景気回復傾向にあったものの、下期は足踏み状態となり、円高の
進行や原油価格の高騰など、依然として先行き不透明かつ厳しい状況に
ありました。
このような事業環境のもと、当社グループは、販売拡大と生産性向上
に取り組み、利益確保に努めてまいりました。当社関連分野におけるケ
ミカルズの製品需要は、第2四半期以降、フラットパネル・ディスプレ
イ関連用途の粘着剤関連製品が在庫調整の影響を受けましたが、中国市
場における特殊機能材製品、加工製品の販売が堅調に推移しました。装
置システムにつきましては、設備投資の冷え込みの影響を受けました。
その結果、売上高は前期を若干上回りましたが、利益面では、誠に遺憾
ながら前期を下回る結果となりました。
第64期(2011年4月1日から2012年3月31日まで)におきまして
も、国内景気は依然として先行き不透明かつ厳しい状況が続き、海外で
は、中国をはじめとするアジアの新興国で引き続き高い経済成長が見込
まれております。
こうした中、当社グループといたしましては、メーカーとしての供給
責任をできる限り果たし震災からの復興に貢献するとともに、新製品開
発による販売拡大、生産性向上、中国、東南アジアでの事業拡大、将来
を見据えた新規事業の立ち上げなどに積極的に取り組むことにより、収
益拡大に努め、更なる成長を目指してまいる所存でございます。
今後も、当社グループは、企業価値向上に全力を尽くしてまいります
ので、株主および投資家の皆様には、より一層のご理解とご支援を賜り
ますよう、よろしくお願い申し上げます。
営業成績および財産の状況の推移(連結)
区 分
売上高(百万円)
第60期
上期
第61期
通期
上期
第62期
通期
上期
第63期
通期
上期
通期
(平成19年4月1日~
平成19年9月30日)
(平成19年4月1日~
平成20年3月31日)
(平成20年4月1日~
平成20年9月30日)
(平成20年4月1日~
平成21年3月31日)
(平成21年4月1日~
平成21年9月30日)
(平成21年4月1日~
平成22年3月31日)
(平成22年4月1日~
平成22年9月30日)
(平成22年4月1日~
平成23年3月31日)
24,458
14,707
29,823
14,792
23,983
10,768
23,782
12,194
経常利益(百万円)
2,072
3,738
938
287
833
1,857
1,130
1,634
純利益(百万円)
1,348
2,248
573
△ 104
521
1,174
795
1,001
1株当たり純利益(円)
162.71
271.38
69.22
△12.61
62.91
141.72
96.02
120.82
純資産(百万円)
14,774
15,485
15,784
14,577
15,179
15,794
16,163
16,258
総資産(百万円)
28,732
30,293
29,690
25,229
26,460
27,944
27,629
27,785
売上高(百万円)
上期 通期
30,000
経常利益(百万円)
上期 通期
4,000
3,500
25,000
3,000
20,000
2,500
15,000
2,000
1,500
10,000
1,000
5,000
0
500
第60期
第61期
第62期
純利益(百万円)
第63期
上期 通期
0
第60期
第61期
第62期
1株当たり純利益(円)
2,500
300
2,000
250
第63期
上期 通期
200
1,500
150
1,000
100
500
50
2011年6月
0
0
代表取締役社長 大岡 實
-500
-50
第60期
第61期
第62期
第63期
第60期
第61期
第62期
第63期
このレポートでは、
「第2四半期累計」を「上期」と記述しています。
1
2
特集
次世代の量産技術として注目度を高める当社のナノインプリント技術
新事業棟建設 ̶ 事業の発展・拡大を目指して̶
ナノインプリント技術とは、表面にナノサイズ(※1)の凹凸形状を持つモールド
(型)
を樹脂等に押し付け、その形状を転写
当社は、環境・エネルギー
する微細加工技術です。
分 野 、ナノテクノロジー
電化製品などの量産時には多くのモールド
(型)
が必要となりますが、
このモールドは大変高価なため、
原盤のモールドの複製品
分野等をターゲットに新
(レプリカ)
を作製して使用します。
しかし、
このモールドのレプリカを作製する技術は、
形状精度とその量産方法が課題でした。
規事業を創出し、事業の
当社では、長年培ってきた樹脂開発力と加工技術により、高精度で安価なナノインプリント用レプリカフィルムモールド
発展・拡大を目指してい
の開発に成功しました。品質・コスト面ともに、
お客様の要望に沿える商品として期待されています。
ます。
現在、新規事業として、ナ
転写材料
転写品
※1 ナノとは・
・
・
ノインプリント技術を応用
10億分の1を表す単位。
した商品のほか、有機系
1ミリを富士山の高さ
(3,766m)
とすると、1ナノは、蟻ほどの大き
UV光
原盤のモールド
(シリコン、
石英製など)
原盤のモールドを複製した、
当社のフィルム製レプリカ
モールド。
高い耐久性が特徴です。
フィルム製
レプリカモールド
高い耐久性により、
ロール方
式の装置に組み込むことが
可能です。これにより、短時
間で大量にナノサイズの形
状を施すことができます。
ナノレベルの微細な加工技術と量産化により、
身近な製品の性能向上が期待されます!
さになります。
1ナノ
LED光源の基盤表面に超微細形状を施す
▶外部への光の取り出し効率を上げ、明るさが向上!
3
ており、
これらの事業の立
めに、当社の狭山事業所
※2 モスアイ構造とは・
・
・
ガ
昆虫の蛾の目の表面には、ナノレ
ベルの無数の突起があります。こ
の突起の間隔は光の波長よりも小
さいため、
差し込む光は、
この突起
ガ
を透過し、反射しません。この蛾の
目のような曲線状の突起を意図的
に作ったものが、モスアイ構造で
す。
内に、新事業棟を建設し
建物概要
ています。
当社作成のモスアイ型レプリカ
省エネ製品の
⇒⇒⇒
性能向上に!!
建
屋:地上2階建 建屋内に実験用大型クリーンルーム設置
延床面積:約2,000㎡ 総 工 費:約6億円 完成予定:平成23年12月
■第63期 商品ユニット別の売上高
新事業棟完成予想図
■第64期業績見通し
わが国経済の見通しについては、
景気は、
依然として先行
粘着剤
124億円
(51%)
装置システム
24億円
(10%)
ナノレベルのモスアイ構造(※2)と同じ形状を
持つ機能性フィルムをテレビに組み込む
LED照明
パー用部材の開発を進め
ち上げを加速・推進するた
1ミリ
テレビ
▶光源の光を無駄なく透過させ、明るい画面に!
▶画面の映りこみを抑え、より鮮明な画像に!
太陽電池材料、電子ペー
加工製品
40億円
(16%)
特殊機能材
37億円
(15%)
き不透明かつ厳しい状況が続くと予想しております。
こうし
た中、
当社グループは、
販売拡大と生産性向上により収益拡
大に努め、
また、
中国、
東南アジアでの事業展開、
将来を見据
えた製品開発などにも積極的に取り組んでまいります。
合計
245億円
このような状況のもと、
通期の業績予想につきましては、
東日本大震災の影響により市場の動向が不透明なため先
行きを予想するのは困難となっておりますが、
現時点で売上
微粉体
20億円
(8%)
高275億円、
経常利益17億円、
当期純利益10億円を目論
(単位未満四捨五入)
んでおります。
4
財務諸表
(連結)
財務諸表
(単体)
連結貸借対照表(要旨)
(単位:千円)
第63期
連結損益計算書(要旨)
第62期
第63期
金 額
科 目
(資産の部)
流
動
資
産
14,241,876
14,409,487
固
定
資
産
13,543,427
13,534,824
有 形 固 定 資 産
11,468,018
11,589,727
無 形 固 定 資 産
157,175
216,237
投資その他の資産
資
産
合
計
1,918,233
1,728,859
27,785,303
27,944,312
(負債の部)
流
動
負
債
9,714,059
9,288,481
固
定
負
債
1,813,137
2,861,090
11,527,197
12,149,572
負
債
合
計
(純資産の部)
株
主
資
資
本
本
15,916,782
15,205,628
金
3,361,563
3,361,563
第62期
売
金 額
高
24,458,283
23,782,148
営
業
利
益
1,706,812
1,849,704
経
常
利
益
1,634,434
1,857,104
益
1,001,179
1,174,327
当
上
期
純
利
第63期
(
第63期
平成22年4月 1 日から
平成23年3月31日まで
科 目
金 額
(資産の部)
科 目
(単位:千円)
)(
第62期
平成21年4月 1 日から
平成22年3月31日まで
)
流
動
資
産
9,677,327
10,116,674
固
定
資
産
12,230,485
12,148,700
有 形 固 定 資 産
8,086,351
8,645,902
無 形 固 定 資 産
134,019
143,961
資
産
2,391,714
4,242,156
投資活動によるキャッシュ・フロー
△ 1,635,874
△ 1,279,075
合
計
4,010,114
3,358,836
21,907,813
22,265,374
6,608,904
6,637,246
1,290,158
2,137,352
7,899,063
8,774,599
流
動
固
定
負
負
債
債
債
合
計
株
主
資
本
13,826,071
13,328,584
3,361,563
3,361,563
財務活動によるキャッシュ・フロー
△ 1,176,766
△ 1,196,000
剰
余
金
3,402,816
3,402,816
現金及び現金同等物に係る換算差額
△ 43,577
22,854
資
本
剰
余
金
3,402,816
3,402,816
利
益
剰
余
金
9,163,292
8,452,137
現金及び現金同等物の増減額
△ 464,504
1,789,934
利
益
剰
余
金
7,072,580
6,575,093
式
△ 10,889
△ 10,889
現金及び現金同等物の期首残高
3,718,292
1,928,358
自
式
△ 10,889
△ 10,889
その他の包括利益累計額
△ 151,246
108,958
現金及び現金同等物の期末残高
3,253,788
3,718,292
少 数 株 主 持 分
492,569
480,152
計
16,258,106
15,794,739
負 債 純 資 産 合 計
27,785,303
27,944,312
純
資
産
合
株主資本
資本金
平成22年3月31日残高
資本剰余金 利益剰余金
3,361,563 3,402,816 8,452,137
(単位:千円)
その他の包括利益累計額
自己株式
株主資本
合計
△ 10,889 15,205,628
その他有価証券
評価差額金
162,884
少数株主
持分
為替換算 その他の包括利益
調整勘定
累計額合計
△ 53,925
108,958
162,190
14,008,750
13,490,774
負 債 純 資 産 合 計
21,907,813
22,265,374
△ 290,025
△ 290,025
当期純利益又は当期純損失(△)
1,001,179
1,001,179
1,001,179
―
711,154
3,361,563 3,402,816 9,163,292
20,247 △ 280,452 △ 260,204
12,416 △ 247,788
711,154
20,247 △ 280,452 △ 260,204
12,416
△ 10,889 15,916,782
183,131 △ 334,377 △ 151,246
―
合
損益計算書(要旨)
463,366
金融機関
967,700株
(11.67%)
証券会社
54,832株
(0.66%)
その他の法人
1,582,348株
(19.06%)
株式数
8,300,000株
個人その他
4,537,420株
(54.66%)
外国法人等
1,157,700株
(13.95%)
(単位:千円)
その他の法人
67名
(1.87%)
外国法人等
36名
(1.01%)
証券会社
18名
(0.50%)
金融機関
15名
(0.43%)
個人その他
3,438名
(96.19%)
株主数
3,574名
株価(高値・安値)および株式出来高の推移
第62期
出来高
(千株)
株価
(円)
平成22年4月 1 日から
平成21年4月 1 日から
( 平成23年3月31日まで
) ( 平成22年3月31日まで
)
売
営
―
産
科 目
480,152 15,794,739
△ 290,025
平成23年3月31日残高
182,678
計
資
第63期
剰余金の配当
連結会計年度中の変動額合計
株
純資産合計
連結会計年度中の変動額
株主資本以外の項目の連結
会計年度中の変動額(純額)
己
評価・換算差額等
純
連結株主資本等変動計算書( 平成22年4月1日から平成23年3月31日まで)
本
金
本
株
33,200,000株
8,300,000株
3,574名
(純資産の部)
資
己
発行可能株式総数
発行済株式の総数
株主数
所有者別株式分布状況
(負債の部)
負
金 額
営業活動によるキャッシュ・フロー
第62期
(平成23年3月31日現在) (平成22年3月31日現在)
投資その他の資産
連結キャッシュ・フロー計算書(要旨)
(単位:千円)
資
自
5
貸借対照表(要旨)
平成22年4月 1 日から
平成21年4月 1 日から
( 平成23年3月31日まで
) ( 平成22年3月31日まで
)
(平成23年3月31日現在) (平成22年3月31日現在)
科 目
(単位:千円)
株式の状況
経
当
金 額
上
業
利
常
期
利
純
利
2,000
1,600
高
17,004,762
16,754,898
益
738,149
831,719
益
1,142,022
1,314,178
益
787,512
917,352
1,200
1,200
800
800
400
400
0
10/4
10/5
10/6
10/7
10/8
10/9
10/10
10/11
10/12
1 1/1
11/2
11/3
(西暦/月)
492,569 16,258,106
6
会社の概況
株主メモ
■会社概要
社 名 綜研化学株式会社
資本金 3,361,563千円
主要な事業内容
●ケミカルズでは、粘着剤、微粉体、特殊機能材、加工製
品等の開発、製造、販売を行っております。
●装置システムでは、装置・システムの販売、生産システ
ムのエンジニアリング、プラントのメンテナンス、熱媒体
油の輸入販売を行っております。
■役員(平成23年6月22日現在)
取締役会長
代表取締役社長
取締役副社長(狭山事業所長)
専務取締役
取 締 役
取 締 役(浜岡事業所長)
常勤監査役
監 査 役
監 査 役
中 島 幹
大 岡 實
日 向 芳 明
逢 坂 紀 行
池 田 裕 治
御手洗 寿 雄
齋 藤 浩
北 尾 哲 郎
臼 井 良 雄
注)監査役北尾哲郎氏ならびに臼井良雄氏は社外監査役であります。
事 業 年 度
定時株主総会
期末配当金支払基準日
株主名簿管理人および
特別口座の口座管理機関
株主名簿管理人
事務取扱場所
(郵便物送付先)
毎年4月1日から翌年3月31日まで
毎年6月開催
3月31日
大阪市中央区北浜四丁目5番33号
住友信託銀行株式会社
東京都中央区八重洲二丁目3番1号
住友信託銀行株式会社 証券代行部
〒183-8701 東京都府中市日鋼町1番10
住友信託銀行株式会社 証券代行部
( 電 話 照 会 先 ) 0120-176-417
単 元 株 式 数
100株
公 告 の 方 法
当社のホームページに掲載
URL:http://www.soken-ce.co.jp
上場証券取引所
大阪証券取引所
【株式に関する住所変更等のお届出およびご照会について】
証券会社に口座を開設されている株主様は、住所変更等のお届出およ
びご照会は、口座のある証券会社宛にお願いいたします。証券会社に口
座を開設されていない株主様は、上記の電話照会先にご連絡ください。
【特別口座について】
株券電子化前に「ほふり」(株式会社証券保管振替機構)を利用されてい
なかった株主様には、株主名簿管理人である上記の住友信託銀行株式会社に
口座(特別口座といいます。)を開設いたしました。特別口座についてのご
照会および住所変更等のお届出は、上記の電話照会先にお願いいたします。
■事業所
本レポートの表紙絵および各
ページに配している絵は、障が
い者ライブラリー「アートビリ
ティ」に登録されている、アー
ティスト大志田洋子さんの作品
(作品名「わんぱく時代」
)を使
用させていただきました。
事 業 所 名
所 在 地
本
社 東京都豊島区高田3-29-5
狭 山 事 業 所 埼玉県狭山市広瀬東1-13-1
浜 岡 事 業 所 静岡県御前崎市池新田8665-1
■主要な子会社等
●綜研テクニックス株式会社 ●浜岡綜研株式会社
●狭山綜研株式会社 ●Soken Chemical Singapore Pte. Ltd.
●綜研化学(蘇州)有限公司 ●寧波綜研化学有限公司
●Soken Chemical Asia Co., Ltd.
◎大志田 洋子(おおしだ ようこ)
1952年生まれ。東京都在住。
日本チャリティ協会主宰のカルチャースクールで学びながら、主に童画
を中心に制作を続けている。
叙情的で、情感溢れる画風が多くのユーザーから支持され、さまざまな
メディアで活躍をしている。
また、地域で活動するコーラスグループでは、オリジナル曲の作詞も担
当し、高齢者福祉施設への慰問など、ボランティア活動にも積極的に参
加をしている。
第13回障害者総合美術展・奨励賞受賞他、受賞歴多数。
2000年第12回アートビリティ大賞・アサヒビール奨励賞受賞。
2009年第21回アートビリティ大賞・日立キャピタル特別賞受賞。
本社 〒171-8531 東京都豊島区高田三丁目29番5号
TEL:03-3983-3171 FAX:03-3988-9216 URL:http://www.soken-ce.co.jp
Fly UP