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FM4 Filter Modeler
FM4 Filter Modeler 日本語取扱説明書 株式会社サウンドハウス Professional Sound Equipment Specialist 〒286-0044 千葉県成田市不動ケ岡 1958 TEL:0476-22-9333 FAX:0476-22-9334 1 2 はじめに この度は、LINE6 社製の FM4 Filter Modeler をお買い上げ頂き、誠に有り難うござい ます。 FM4 Filter Modeler の性能をフルに発揮させ、末永くお使い頂く為に、ご使用になる前に この取り扱い説明書を必ずお読み下さい。尚、お読みになった後は、保証書と一緒に大切 に保管して下さい。 ご使用の前に 1. この取り扱い説明書にしたがって操作して下さい。 2. 水には大変弱いので、雨などがかからないよう充分ご注意下さい。 3. 内部には精密な電子部品が多数実装されています。移動及び輸送時には大きな衝撃が 加わらないようにして下さい。 4. 本機の設置場所は直射日光の当たる場所やストーブの直前など、高温になりやすい場 所を避け、なるべく通気性の良い場所で御使用下さい。 5. 定格電圧 AC100V,50/60Hz で御使用下さい。 6. 電源コードは機材への挟みこみ等、無理な力が加わらない様御注意下さい。 7. 信号の入出力端子に、許容範囲を越える異常電圧が加わらない様にして下さい。 8. 故障や感電事故を防止すると共に、性能を維持する為にも、ケースを開けて内部に触 れたりしないでください。修理が必要な時には、販売店、もしくは輸入代理店までお 問い合わせ下さい。 3 FM4 Filter Modeler Tron Up/Down−Mu-TronⅢから発想を得て開発 フィルター常用者の必須アイテムといえば、Mu-TronⅢです。その Mu-TronⅢをベースに作られ た Filter Modeler の Tron Up/Down モデルは、オートワウとトリガーフィルター両方の変化が楽 しめます。Tron Up/Down 選択により、Mu-Tron の Up/Down スイッチによって得られるエフェク トと同等のエフェクトが 堪能できます。 ●FREQ: Mu-TronⅢのゲインノブと同機能。フィルタースイープの高低の幅をコントロール ●Q:フィルターの幅を設定 ●Speed: Mu-TronⅢのレンジスイッチと同機能。フィルターエフェクト対象の周波数の高低をコ ントロール ●Mode: Mu-TronⅢのモードダイヤルと同機能。フィルターエフェクトの種類を設定(Low Pass、 Band Pass、High Pass) Seeker−Z-Vex Seek Wah から発想を得て開発 Seek Wah は8種類の parked wah フィルターを搭載した製品です。フィルターは様々なポジショ ンに調節、またシーケンス可能で、陶酔感あるバイブを醸し出します。このユニークな製品と同等の エフェクトを見せるのが、Filter Modeler の Seeker モデルです。 ●FREQ: 何種類もの、シーケンスされた wah フィルターポジションが選択可能。ダイヤルをゆっ くり回し、最適なプリセットを選択して下さい ●Q: フィルターの幅を設定 ●Speed: Seek Wah と同機能。フィルターの回転速度をコントロール 4 ●Mode: 1シーケンス内でのフィルターステップの回数を設定。 Seek Wah の場合4回、6回、8 回の設定に限定されていますが、Seeker では2∼9回の間で自由に設定が出来ます Obi-Wah−Oberheim ボルテージコントロールフィルターを元に開発 Oberheim ボルテージコントロールフィルターを使うと、ランダムに周波数を強調するサンプル& ホールドフィルターの働きにより音質の変化が楽しめます。Obi-Wah モデルでは、Mode ダイヤル を使って周波数の高低を調節します。 ●FREQ: フィルターが音質を変化させる周波数域を設定 ●Q: フィルターの幅を設定 ●Speed: フィルターの切り替え速度を調節 ●Mode: フィルターエフェクトの種類を選択。Low Pass は高域周波数をカットします。Band Pass は中域周波数を強調します。High Pass は低域音をカットします Voice Box−Vocoders、Vocal Tracts & Surgical Tubing からの発想を元に開発 Voice Box モデルを使うと、ギター音に典型的なトークボックスのトーンを加えることが出来ます。 FREQ ダイアルはスタート母音、Q ダイアルはエンド母音を指定します。Mode ダイアルにより、2 母音の切り替えを 4 パターンから選択出来ます。母音が自動的に切り替るスピードは、Speed ダイ アルで設定します。エクスプレッションペダルによって母音切り替えを設定したい場合は、ペダルモ ードを選択してください。ディストーションペダルを併用すると、ペダルエフェクトが一層際立ちます。 Peter Frampton は代表作 Show Me the Way において Foxx Tone Machine とトークボックス 5 を併用しています。 ●FREQ: スタート母音をコントロール ●Q: エンド母音をコントロール ●Speed: 母音が切り替わるスピードを自動設定 ●Mode: Automatic モードと Pedal モードを選択 V-Tron−Voice Box とMu-TronⅢとの合体モデル Mu-TronⅢとVoice Box のエフェクトを合体させると、V-Tron モデルが出来上がります。このモデ ルを使用すれば、ギターは人の声のように「話す」ことができ、しかも弾き方に応じた「話し方」をす るのです。 音符や和音を弾くごとに、それは母音となって「発音」されます。スタート母音からエンド母音へと発 音して終わるモード(UP モード)と、スタート母音からエンド母音へと発音したあと、逆戻りに発音す るモード(UP&RETURN モード)があります。 ●FREQ: スタート母音をコントロール ●Q: エンド母音をコントロール ●Speed: 各母音を変換するスピードを設定 ●Mode: UP 、UP&RETURN モードを選択 6 Throbber−Electrix Filter Factory から発想を得て開発 Electrix 社製 Filter Factory の LFO セクションになぞらえて作ったのが、Throbber モデルです。 特定の周波数を強調することによって、音の明るさが調整可能です。周波数は FREQ ダイアルで セレクトします。 Q ダイアルによって、周波数を強調する度合いを微調整できます。 このエフェクトはエレクトリックなサウンドにはもってこいで、U2 も Filter Factory を使用していま す。 ●FREQ: 周波数域を特定 ●Q: フィルターの幅をコントロール ●Speed: LFO の速度を設定 ●Mode: 4 種類の波型を選択(Ramp Up 、Ramp Down、Triangle、Square) Spin Cycle−Craig Anderson 製 Wah/Anti-Wah から発想を得て開発 このエフェクトは、 Filter Modeler のステレオ性能を最大限に活用しています。2 本のワウペダル が左右に配置されており、互いに反対の方向のワウ効果を生み出します。つまり一方が下がるとも う一方が上がります。またワウペダルの効果は一番低い位置から高い位置へと自動的に移動しま す。たとえステレオ環境が無い場合でも、心配無用です。モノラル演奏の場合、ワウとアンチワウペ ダルが単一出力に自動変換されます。 Mode ダイヤルによって、「ピークフォロー」を調節できます。つまり、Mode ダイヤルが最低レベル に設定されている場合、エフェクトのスピードは演奏の音量に影響されません。一方最高レベルに 設定した場合、音量が大きいほど、スピードが加速し、音を下げれば減速します。 ●FREQ: ワウトーンでのフィルター強調を調節。 7 ●Q: フィルターの幅を調節 ●Speed: ワウエフェクトが変動するスピードを調節 ●Mode: ボリューム/スピードの感度を調節 Comet Trails―Mountain Dew を飲み過ぎた結果… 製品開発に没頭して数日後、Mountain Dew を 10 本空にしてしまいました。そんな時突然現れ たのがこのモデルのエフェクトです。カフェイン・糖分過剰状態の脳が生んだエフェクトが、Filter Modeler のフットスイッチで再現可能です。我々は「彗星(コメット)」と呼んでいます。 ●FREQ: フィルターの値域をコントロール ●Q: フィルターの幅を調節 ●Speed: フィルターの変動速度を設定 ●Mode: 全体の増幅率をコントロール Slow Filter Slow Filter モデルはスピード調節が可能な、高域のロールオフフィルターです。ダークからブライ トに変化する UP モードと、ブライトからダークに変わる DOWN モードが選択できます。また Q を 操作することで、高音のロールオフポイントで更にブーストすることも可能です。ギターをプラグイン さえすれば、説明の意味がわかるでしょう。 Oberheim シンセサイザーエキスパンダーモジュールもこのようなエフェクトを作り出せます。 ●FREQ: フィルターが高音のロールオフをする周波数を設定。 ●Q: フィルターの幅を設定 8 ●Speed: フィルタースイープの速度を設定 ●Mode: UP モードと DOWN モードを切り替え Octisynth ―8 本足の深海生物をイメージ ボトルネック奏法とリバーブタンクで鯨のような音が出せるのはお馴染みですが、見逃されがちなの が、「蛸」です。この無脊椎動物のような音が出せるよう、リングモジュレーター、VCO シンセサイザ ー、ビブラートペダルを組み合わせました。また便利な点として、オシレータの周波数を調整すると、 ギター音量が調節できるようになっています。低周波数では「北大西洋の大蛸」、高周波数では 「微生物」のようなイメージの音を作り出せます。 ●FREQ: フィルターの内容をコントロール ●Q: フィルターの幅を調節 ●Speed: ビブラートを調節 ●Mode: ビブラートの深さを調節 Synth-O-Matic−ビンテージアナログシンセサイザーから発想を得て開発 このモデルの目玉は、ファン垂涎の的であるビンテージシンセサイザーから集めた波型です。すな わち、Moog Modular 、Oberhiem Synthesizer Expander Module 、Sequential Circuits Prophet 600、Arp Explorer- Ⅰ、Model 2900、Studio Electronics SE-1 の波型が再現できる のです。 ●FREQ: フィルターの周波数を設定(音質の明度を設定) 9 ●Q: フィルターの幅を調節し、周波数への強調度を調整 ●Speed: 8 種類の波型を選択 ●Mode: シンセサイザーの音程を調整 Attack Synth −Korg X911 Guitar Synth を元に開発 このモデルを開発するにあたって、発想を得る元となった製品 Korg X911 ギターシンセサイザー を拝借してきました。Attack Synth の波型は、X911 搭載の波型をならって作られています。 ●GREQ: フィルターの stop 周波数をコントロール ●Q: Square、Pulse Width Modulation、Ramp を選択 ●Speed: Attack を調整( stop 周波数に達するまでの時間を設定) ●Mode: 2 オクターブ間で音程を調整 Synth String−Roland GR700 ギターシンセサイザーをベースに開発 GR700 は最も大きなギターフットペダルです。またギター用アナログシンセサイザーサウンドとして は最高レベルの商品でもあります。Adrian Belew のようなギターシンセの草分けにとって、 GR700 は必需品です。Filter Modeler の Synth String モデルは GR700 のサウンドを元に作 られています。 ●FREQ: ローパスフィルターの音質を調節 ●Q: アタックタイムを調整 ●Speed: ビブラート振幅の速度を設定 10 ●Mode: 2 オクターブ間でエフェクトの音程を調節 Growler−GR700 とMu-TronⅢの合体モデル ここまでの説明文で、Mu-TronⅢを元に作られたモデルが多数出現したことに気づかれたかも知 れません。今回のモデルでは、さらに GR7000 から発想を得た音質を加えています。 ●FREQ: フィルターの周波数特性をコントロール ●Q: フィルターの幅を調整 ●Speed: ビブラート振幅の速度を設定 ●Mode: 2 オクターブの間で、シンセサイザーの音程を調節 Q Filter―オリジナルの parked wah を作成可能 UFO や Queen の Brian May が使ったエフェクトです。ワウペダルがある一定の位置で固定され た独特の音が作り出せます。Filter Modeler なら、このエフェクトをプログラミング、及びリピートす ることが出来ます。また、Ex-1 エクスプレッションペダルに接続し、周波数特性を低から高に移動 するよう設定すれば、ワウペダルとしても使えます。 ●FREQ: フィルターの周波数特性をコントロール ●Q: フィルターの幅を調整 ●Speed: ゲイン(ギター音の強調具合)を設定 ●Mode: フィルターエフェクトの種類を選択( Low Pass、Bass Pass、High Pass) 11 12