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第2号 - 農研機構

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第2号 - 農研機構
平成19年8月 第2号
食品機能性研究センターニュース
トピックス
◆「食品機能表示検討会」が、新たな食品表示を検討
国立健康栄養研究所の渡辺理事長が世話人となり、8月10日に「食品機能表示検討会」の設立総会が、
国立健康・栄養研究所において開催された。発起人は、大手 CVS や上場食品企業などの代表者や役員クラ
ス、農研機構からは林理事(食総研所長)が依頼により就任した。
この総会において、渡辺理事長が「日本における食品栄養表示の課題と展望」と題して講演し、消費者にわ
かりやすい食品表示の提案に向け、以下の方向性を示し、右図の
円グラフモデルを今後の検討素材として提案した。
1.カロリーについては、糖尿病食に用いられる 80Kcal を1単位とした表示
2.その他栄養成分や機能性成分を分りやすく表示
3.今後検討される抗酸化指標(AOU)の表示も考慮
4.わかりやすい栄養表示システムの開発
概念図
ミニ解説コーナー
◆小さなサイズの LDL が本当の悪玉?
低密度リポタンパク質(LDL)が動脈硬化の原因となる
悪玉であることは、マスメディアの度重なる報道によっ
て、ほとんどの日本人は知っている。しかし数年前か
ら 、本当 の悪玉はサイ ズが小さ く 、より 密度の濃 い
sd-LDL(Small, dense low-density-lipoprotein)であると
する報告が相次ぎ、メタボリックシンドロームや動脈硬
化の予防の観点から、血液中の LDL のプロファイルを
詳細に解析することの重要性が指摘され始めている。
右図は、University Hospital Zurich の M. Rizzo らの報
告(QJ
Med, 99, 1-14(2006))からの引用であり、サイズ
s
の大きい LDLⅠから小さな LDLⅣまでのプロファイルを
解析すると、動脈硬化患者はⅢ,Ⅳタイプが多く、さらに
sd-LDL は特に酸化されやすい特徴を示すという。
動脈硬化の前兆となるマーカーの探索は、これまで多
くの研究者によってなされてきたが、この LDL サイズプ
ロファイルの解析は、かなり信憑性の高いものとして認
識され始めている。そのため、中高年に多いメタボリッ
クシンドロームの早期予防を目的として、小学、中学、
高校生に対する調査研究報告も出始めており、肥満(高
BMI)、インシュリン抵抗性タイプ、高中性脂肪者は、有
意に sd-LDL が多いことが分ってきた。
食品や食品成分による LDL プロファイルの改善に関
する研究も始まっており、ヒト試験も容易であることか
ら、研究の進展に大きな期待が寄せられている。
(T.T)
転送禁止
動脈硬化性 LDL のフェノタイプ
開催行事等のお知らせ
◆安信プロジェクト中間検討会
・分子認識チーム 8 月 7 日 食総研 終了
・生体吸収チーム 10 月 3 日 食総研
・生体情報計測チーム 10 月 16 日 食総研
・ニュートリゲノミクス研究チーム 10 月 17 日
アルカディア市ヶ谷
・ヒト試験メタボリックシンドロームチーム
10 月 30 日 日比谷高校星陵会館
◎センターメンバーからの情報提供をお願いし
ます(随時掲載します)。
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