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大学院 現代生活学研究科人間栄養学専攻

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大学院 現代生活学研究科人間栄養学専攻
総合食品栄養学特論
河野勇人・福田伸治
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
前期
2単位
必修
授業概要
食品栄養学は栄養学のうちの食物(食品素材)に関連した分野である。人間が摂取する食品の大部分は生物由来であるので,
種々の生物が栄養としている生物あるいは物質について食品学的な考察をしながら,人間の摂取する食物の特異性を広く深く考慮
し理解する。食品の多様性,特殊性,安全性,流動性などを広く理解し,これを学校や社会での栄養教育へ反映させ,食品の意義
を理解させる。
到達目標
講義を通じ,学校教育や社会人教育の場で質疑応答ができる能力を滋養し,食品の意義,その文化的背景,安全性などを具体的
に幅広く説明できる力を養うことを到達目標とする。
授業計画
第 1 ∼14回
人の健康に有用な微生物,食品の有する栄養学的機能性,食品生産に利用する微生物,食品加工,食品開発にお
ける課題や問題点,知財等について,専門的知識を深める。また学校及び社会の栄養教育へ積極的に取り組む態
度を養う。
食品媒介病原微生物および寄生虫の現状・課題・対策について,専門的知識を深める。また,実践的な食品の衛
生管理方式を習得する。
第15回
まとめと総合討論
評価の方法
時間内の質疑応答(50%),課題レポート(50%)
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,授業に参加すること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
− 30 −
総合食品栄養学演習
河野勇人・福田伸治
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
2年
前期
1単位
必修
授業概要
特論に関連する課題を設定して,自ら文献を調べ,調査しながら,担当指導者と討論をして理解を深め,問題解決能力を養う。
また特論に関連する論文を読み,現実の問題を具体的に解決する方策を演習する。
到達目標
専門原著論文の読解力,理解力,考察力,内容の伝達力等を養い,学校教育や社会人教育の場での食に関する総合的な指導を実
施することができる。
授業計画
第 1 ∼14回
人の健康に有用な微生物,食品生産に利用する微生物に関する文献を輪読し,討論する。
食品の栄養学的機能性に関する総説,論文を輪読し,討論する。
食品加工,食品開発に関する論文や知財に関する総説を輪読し,討論する。
食品媒介病原微生物および寄生虫に関する論文を輪読し,食品の衛生管理について討論する。
第15回
まとめと総合討論
評価の方法
時間内の質疑応答(50%),課題レポート(50%)
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,授業に参加し討議に加わること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
− 31 −
森脇晃義・嶋田義弘・川上祐子
多田賢代・村上 淳
総合人間栄養学特論
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
前期
2単位
必修
授業概要
人間の健康維持・増進および健康障害に関わる栄養学を広く俯瞰し概説する。この特論は各分野の専門的な視点で人間を主体と
した栄養学を学び,幼少時から高齢者にいたるまでの栄養教育には必須な基本的かつ先進的な知識と考え方を学ぶための講義であ
る。
到達目標
病院,施設,学校等において栄養管理や栄養指導の意義を理解し,地域においては高度な視点を得て,教育実務に役立てること
ができる。
授業計画
(オムニバス方式)以下のテーマについて学修する。
①人体の構造と機能について細胞生理学的なレベルで再認識しその正常な営みに必要な物質とその補給経路,代謝,合成,分解
等について認識を深める。
②個人から集団への栄養管理と環境衛生管理について,公衆栄養学の概念を具体的に理解する。
③慢性疾患における治療を目的とした栄養介入例について取り上げ,課題および問題点について討議する。
メタボリックシンドロームや動脈硬化性疾患(虚血性心疾患,脳血管障害等)を中心に疾病を生活習慣要因,遺伝要因,外部
環境要因,加齢,性差等の面から多面的に捉えていく。特に食(栄養)と健康・疾病の密接な関連を重視し,健康増進,疾病
予防,再発抑制の面からも理解を深める。
④小児の栄養教育の現状と問題点を明確にし,その解決方法を具体的に実例に基づいて検証し,問題解決方法を模索する。
⑤ライフステージにおける健康管理および疾病治療に関する栄養介入例について取り上げ,課題および問題点について討議す
る。
評価の方法
時間内の質疑応答,課題レポート,受講態度から総合的に判断する。
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,授業に出席すること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
− 32 −
森脇晃義・嶋田義弘・川上祐子
多田賢代・村上 淳
総合人間栄養学演習
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
2年
前期
1単位
必修
授業概要
特論に関連する課題を設定して,院生が文献的にしらべ,調査しながら,担当指導者と討論をして理解を深め,問題解決能力を
養う。また,特論に関連する論文を読み,具体的な問題,学校や社会における食生活の歴史,食文化の意義,新しい食文化の創成
など,考え討論する。これにより管理栄養士としてより深く,広い知識と洞察力を身につけることができる。これにより対象者に
食の文化や歴史,現在の問題点などを分かり易く,具体的に教育することができる。
到達目標
食文化を理解し,食文化の創成過程について理解し,栄養指導等を行う時に具体的に教示できる。
授業計画
(オムニバス方式)以下のテーマについて演習を行う。
①人体の構造と機能について細胞レベルから理解し,その正常な機能発現に必要な物質とその輸送経路,および代謝等について
文献を輪読し,理解を深める。
②個人から集団への栄養管理と環境衛生管理についての論文を輪読する。
③慢性疾患における治療を目的とした栄養介入例に関する論文を読み,課題および問題点について討議して,関連分野の理解を
も深める。
食と健康の維持・増進,疾病(主に生活習慣病)の病態・予防・治療に関する論文を輪読し,理解を深める。
④小児の栄養教育に関わる,内外の報告文を読み,検討し,現状と問題点を明確にし,その解決方法を具体的に実例に基づいて
考察する。
⑤ライフステージにおける健康管理および疾病治療に関する栄養介入例についての論文を読み,課題および問題点について討議
して,関連分野の理解を深める。
評価の方法
時間内の質疑応答,課題レポート,受講態度から総合的に判断する。
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,授業に出席すること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
− 33 −
食品化学特論
河野 勇人
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
前期
2単位
選択
授業概要
食品構成成分の化学的・物理的特性とその栄養機能について理解することは食品の加工・調理を行う上で重要なことである。こ
の特論においては,食品構成成分の化学構造,存在状態について学ぶとともに,加工・調理による食品成分の変化および食品成分
間反応についての知識と理解を深める。
到達目標
食品成分の化学的変化を総合的に学び,食品の品質への理解を深め,知識の応用力を高めることを到達目標とする。
授業計画
第1回
食品の種類と分類
第2∼5回
食品成分の化学的・物理的特性
第 6 ∼ 9回
食品成分間反応
①酸化と劣化
②酵素による食品成分の変化
③非酵素的変化
④微生物的成分変化
第10∼12回
食品素材の化学的特性
第13∼14回
調理・加工食品の品質
第15回
まとめと総合討論
評価の方法
時間内の質疑応答(50%),課題レポート(50%)
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,授業に参加すること。
使用テキスト
食品学−食品成分と機能性− 第2版補訂,久保田紀久枝,森光康次郎編,東京化学同人
− 34 −
食品化学演習
河野 勇人
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
前期
1単位
選択
授業概要
食品化学に関する内外の論文についてゼミナール形式で購読する。論文を理解するために必要な食品関連の基礎的知識について
も演習を行い,専門知識を深め,食品に関する多角的視野と理解力を養う。また,具体的な事例を取り上げ,演習を通じて問題点
の把握と自ら考察する能力を養う。
到達目標
食品化学に関する洞察力と栄養教育・実践の場での問題解決力を身につけることを到達目標とする。
授業計画
第1∼6回
文献購読・討論 ①∼⑥
第 7 ∼12回
調査報告・討論 ①∼⑥
第13∼14回
事例演習・討論 ①∼②
第15回
まとめと総合討論
評価の方法
時間内の質疑応答(50%),課題レポート(50%)
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,授業に参加し討議に加わること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
− 35 −
食品機能学特論
福田 伸治
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
前期
2単位
選択
授業概要
食品の機能は,一次機能(栄養機能),二次機能(感覚機能)および三次機能(体調節機能)に大別される。本特論では,これ
ら食品機能を学習するとともに,食品の機能性成分として注目されている体調節機能成分とその働きについて理解を深める。ま
た,機能性食品(特別用途食品,保健機能食品)の現状について学ぶ。
到達目標
食品の成分と生理機能などの食品の機能性についての理解を深め,食と健康に関する様々な情報を科学的に見極める能力と知識
を身につける。
授業計画
第1回
食品の機能性
第2回
機能性食品と生体調節機能
第3回
食品成分の機能性
第4・5回
機能性食品の現状と制度
第6回
機能性食品の表示
第 7 ∼12回
食品の機能性成分と作用
第13・14回
食品機能の新たな展開
第15回
まとめ
評価の方法
時間内の質疑応答(50%),課題レポート(50%)
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,講義に参加し,討議に加わること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
− 36 −
食品機能学演習
福田 伸治
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
前期
1単位
選択
授業概要
食品の機能,特に三次機能と三次機能成分に関わる論文について,ゼミナール形式で講読する。また,論文の理解・評価・活用
には,基礎知識および方法論についての理解力が必要であり,これらについて演習する。
到達目標
食品機能学特論で習得した知識と考え方を実践の場で実施できる能力を身につける。
授業計画
第 1 ∼11回
食品の機能性成分に関する論文の講読と討論
第12・13回
機能性食品の調査報告と討論
第14回
機能性食品の必要性と選択に関する討論
第15回
まとめ
評価の方法
時間内の質疑応答(50%),課題レポート(50%)
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,講義に参加し,討議に加わること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
− 37 −
細胞栄養学特論
小林英紀・真鍋芳江
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
前期
2単位
選択
授業概要
ヒトが摂取する栄養分は,基本的には細胞内において固有の働きをし,細胞を基本としたさまざまな生命現象に関与する。本特
論では生体を構成する組織細胞内で営まれる生体高分子の代謝や諸反応を物質(分子)レベルで分析・総合し,生命維持における
各栄養素の役割を理解する。
到達目標
ヒトの栄養が実際に細胞内でどのように生命を支えているかを,細胞レベル,分子レベル,遺伝子レベルから深く理解する。
授業計画
第1回
生物にとって栄養とは何か
第2回
食物と栄養
第3回
物質(炭素)の代謝と栄養の摂取
第4回
物質(窒素)の代謝と栄養の摂取
第5回
生体エネルギーと細胞代謝
第6回
細胞内への物質の出入りの仕組み
第7回
細胞の構造と機能
第8回
同 上 第9回
細胞小器官の構造と機能
第10回
同 上 第11回
細胞の進化
第12回
細胞間情報伝達
第13回
細胞内シグナル伝達
第14回
遺伝子と遺伝子発現
第15回
栄養面から見た生命の進化
評価の方法
時間内の質疑応答,課題レポートにより行う。
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,授業に出席すること。
使用テキスト
特に定めない。演習の都度本人に資料を提供する。
参考書
なし
その他
なし
− 38 −
細胞栄養学演習
小林英紀・真鍋芳江
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
前期
1単位
選択
授業概要
細胞生物学と栄養学に関わる研究の原著論文を講読し,論文の読解力を養う。
到達目標
原著論文の講読をとおして,生命現象を解析するための実験手法や方法論を会得し,生命を支えるしくみを,細胞,分子,遺伝
子の各レベルから深く理解する。
授業計画
第1回
栄養学分野における学術情報の収集について:邦文論文についてのガイダンス
第2回
同上:外書(英文)および英文論文についてのガイダンス
第3回
論文講読:実際の論文やトピックを読んで紹介,討議する
第4回
論文講読:実際の論文やトピックを読んで紹介,討議する
第5回
論文講読:実際の論文やトピックを読んで紹介,討議する
第6回
論文講読:実際の論文やトピックを読んで紹介,討議する
第7回
論文講読:実際の論文やトピックを読んで紹介,討議する
第8回
論文講読:実際の論文やトピックを読んで紹介,討議する
第9回
論文講読:実際の論文やトピックを読んで紹介,討議する
第10回
論文講読:実際の論文やトピックを読んで紹介,討議する
第11回
論文講読:実際の論文やトピックを読んで紹介,討議する
第12回
論文講読:実際の論文やトピックを読んで紹介,討議する
第13回
論文講読:実際の論文やトピックを読んで紹介,討議する
第14回
論文講読:実際の論文やトピックを読んで紹介,討議する
第15回
まとめ
評価の方法
時間内の質疑応答,課題レポートにより行う。
受講の心得
自ら進んで新しい問題をみつけ明らかにしようとする心構えが必要。
使用テキスト
特に定めない。演習の都度本人に資料を提供する。
参考書
なし
その他
なし
− 39 −
栄養生理学特論
森脇 晃義
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
前期
2単位
選択
授業概要
人体の栄養に関わる生理機能は,消化器系ばかりでなく統合的に神経が統轄する生理機能の一つととらえることができる。本特
論では,特に神経細胞における刺激伝達物質受容体の構造,脳内分布,神経刺激伝達とそれに続く脳の統合機能を学ぶ。
到達目標
摂食や飲水行動の中枢である視床下部の機能について,ホルモン合成,分泌を含めて,報酬系,嫌悪系などの神経伝達調節物質
と食行動の関わりについて理解を深める。
授業計画
第1回
栄養と摂食
第2回
中枢神経系における摂食,飲食調節
第3回
摂食行動と視床下部摂食中枢の機能
第4回
摂食行動と視床下部満腹中枢の機能
第5回
摂食行動に影響を与える因子
第6回
糖代謝とインスリン分泌
第7回
中枢神経系におけるインスリンの作用
第8回
サイトカインの栄養生理における役割
第9回
中枢神経系における食欲抑制物質1
第10回
中枢神経系における食欲抑制物質2
第11回
中枢神経系における食欲抑制物質受容体
第12回
飲水行動に影響を与える因子
第13回
血漿浸透圧と体液量の調節
第14回
ホルモンとストレス環境への対応
第15回
神経系とストレス環境への対応
評価の方法
時間内の質疑応答,課題レポート,受講態度から総合的に判断する。
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,授業に出席すること。
使用テキスト
プリントを配布する。
− 40 −
栄養生理学演習
森脇 晃義
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
後期
1単位
選択
授業概要
特論に関連する具体的かつ現実的な課題を取り上げ,解決する方策を創案する。このことは,栄養教諭が実際に直面する,学
童・生徒の食に関わる問題を解決するために必要な指導力を養うことになる。取り上げる課題は以下のようである。人体の構造・
機能のホメオスターシスを維持する中枢として,神経系の機能を熟知し,外部から機能を調節する因子について理解を深める。
到達目標
栄養素の意義,摂取食品の栄養源のバランスなどと疾病の関係などについて,深く理解する。
授業計画
第1回
摂食,飲食調節に関わる中枢の機構
第2回
摂食行動と視床下部摂食中枢の機能
第3回
摂食行動と視床下部満腹中枢の機能
第4回
摂食行動に影響を与える多様な因子・条件
第5回
中枢神経系におけるホルモンの作用
第6回
脂質代謝1
第7回
脂質代謝2
第8回
脂質代謝3
第9回
神経系とストレス環境への対応1
第10回
神経系とストレス環境への対応2
第11∼15回
上記の課題論文を中心として,栄養生理学関連分野について,総合的に討論する。
評価の方法
時間内の質疑応答,課題レポートにより行う。
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,授業に出席すること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
− 41 −
環境・食品微生物学特論
福田 伸治
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
後期
2単位
選択
授業概要
地球環境には,様々な微生物が存在し,ヒトの生活と密接に関係している。本特論では,微生物の有効利用および感染症・食中
毒の起因微生物についての最近の知見を学ぶ。また,食品安全確保および食品の品質保持方法について学ぶ。
到達目標
・地球環境に関わる微生物の生態学的な意義を理解するとともに,食品の生産に関わる微生物や感染症・食中毒に関する微生物の
特徴および制御について理解し,実践的な知識を身につける。
・専門的かつ実践的な食品安全に関する知見および手段を身につける。
授業計画
第1回
環境と微生物①
第2回
環境と微生物②
第3回
食品と病原微生物①
第4回
食品と病原微生物②
第5回
感染症と微生物
第6回
食品の腐敗と微生物フローラ
第7回
食品保存と微生物
第8回
微生物による環境浄化
第9回
微生物の機能と食品
第10回
微生物とバイオテクノロジー
第11回
健康と腸内フローラ
第12回
食品安全確保の考え方
第13回
HACCPと食品衛生管理
第14回
遺伝子手法による微生物学的衛生管理
第15回
まとめ
評価の方法
時間内の質疑応答(50%),課題レポート(50%)
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,講義に参加し,討議に加わること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
− 42 −
環境・食品微生物学演習
福田 伸治
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
前期
1単位
選択
授業概要
環境・食品微生物に関する文献および微生物制御技術や品質管理に関する文献を講読する。各自が問題点を整理し討論を行うこ
とで,研究を評価できる能力と人の生活環境を取り巻く微生物の制御に関する実践力を習得する。
到達目標
・環境・食品に関わる微生物の病原性と有用性を評価できる能力および微生物に関する情報を適切に評価できる能力を身につけ
る。
・微生物に関する知識・理解を深め,食品の品質管理などの微生物制御を実践・展開する能力を身につける。
授業計画
第1∼3回
環境微生物分野の論文の講読と討論
第4∼9回
食品微生物分野の論文の講読と討論
第10∼11回
微生物の機能に関する論文の講読と討論
第12∼13回
腸内フローラと健康に関する論文の講読と討論
第14回
微生物学的衛生管理手法の演習
第15回
まとめ
評価の方法
時間内の質疑応答(50%),課題レポート(50%)
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,講義に参加し,討議に加わること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
− 43 −
健康栄養学特論
多田賢代・村上 淳
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
後期
2単位
選択
授業概要
栄養と健康との関わりについて,学部での学習を基盤にさらに専門性を深め,より実践的な知識を学習する。出来る限り多角的
な視点から課題を設定し,具体的な事例報告等をもとに,実践的手法,技術を学ぶ。これにより,適正な食生活,生活習慣,栄養
管理の意義,栄養アセスメントなどについて対象者の理解を促す方法を思考し,ディスカッションする。そして,健康・栄養指導
者として,より幅の広い視野をもって対応する能力を養う。
到達目標
各ライフステージにおける健康維持に必要な栄養学的側面や生活習慣的側面を理解し,解説することができる。中でも,小児期
及び成人期における栄養アセスメントに必要な生化学的検査,臨床医学的検査,生活状況調査などの過程と評価を理解し,問題点
を探求し,考察できる能力や対象者に対応・指導できる能力を身につける。
授業計画
第 1 ∼ 14回
おもに文献検索と文献紹介・抄読による健康教育理論と行動変容についての学習
生活習慣病の各種要因(生活習慣,遺伝体質,加齢・老化,性差,環境等)の評価・検討
健康的な生活習慣(食・運動・喫煙・飲酒・睡眠習慣,ストレス等)の評価と対策
小児期から思春期にいたる現在の健康・栄養状態の把握と問題点の抽出
小児期から思春期の健康・栄養状態の背景考察と対策事例の理解
小児期から思春期の健康・栄養状態を解決するための健康教育理論の応用
第15回
まとめとディスカッション
評価の方法
時間内の質疑応答50%,課題レポート50%から総合的に判断する。
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,授業に出席すること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
− 44 −
健康栄養学演習
多田賢代・村上 淳
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
後期
1単位
選択
授業概要
健康栄養学特論で学んだ内容をもとに,指定した課題について文献検索,抄読を行い,担当指導者とディスカッションしなが
ら,理解を深めて,課題解決能力を養う。さらに担当指導者や受講生同士と共に測定することにより,様々な測定技術を修得し,
また指導者が提示する調査データや測定値などをもとに集計解析する手法を学び,対象者に適切な食生活・保健習慣を身につけて
もらうための健康・栄養教育を実践できる能力を養う。
到達目標
健康や栄養学に関する専門的な論文等を抄読の上その内容を考察,説明し,正しく判断評価することができるようになる。実際
に,健康・栄養状態を判断するために必要な各種測定方法や調査方法を理解し,その技術を身につける。また,それらの測定値等
を適切に処理する技法や実際の調査・測定値を使った情報処理技術を理解・演習し,考察できる能力を身につける。その結果から
適切に対象者に対応・指導できる能力を身につける。
授業計画
第 1 ∼ 7回
近代の栄養学の歴史を振り返ることにより,現代の栄養学の問題点を抽出し,健康のあり方を考察する。加え
て,栄養教育・食育等に関する実践的論文を輪読・抄読し,新しい知識を付加していくとともに,健康に関する
タイムリーな問題点を捉えた,実際の調査・測定値をもとに,その処理技法,評価法を理解,演習し,問題点を
明確にして解決法を検討し,その具体的解決策についてのプランを立案する。
第8 ∼14回
健康栄養学に関する専門的な論文を講読し,論文の課題・方法・結果等について検討する。論文を正しく自分で
評価する能力を養い,それを習慣づける。また身体・栄養状態,動脈硬化度,自律神経等を測定し評価する。そ
の結果をクライエントに適切に説明(フィードバック)し,状況に応じた適正な栄養管理・教育,生活指導がで
きる能力を身につける。
第15回
まとめとディスカッション
評価の方法
時間内の質疑応答50%,課題レポート50%から総合的に判断する。
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,授業に出席すること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
− 45 −
病態栄養学特論(疾病に応じた栄養素の体内代謝と調節法を学ぶ)
川上祐子・古川愛子
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
後期
2単位
選択
授業概要
病気の原因となる栄養摂取ならびに病態に応じた栄養摂取ならびに体内での栄養素の代謝について,大学学部で学んだことを基
礎にさらに専門性を深めた学習をする。健康の維持増進,生活習慣病の予防,病気からの回復に関わる栄養学をさらに深く理解す
ることにより,児童・生徒やクライエントなどへの栄養教育力と実践的な指導力を身につけ,疾病の予防や治療について学ぶ。
到達目標
①栄養素とその体内での代謝について理解したうえで,摂取栄養素の過不足やアンバランスが体内代謝と健康に影響することを
学ぶ。②体内代謝は個体側の要因,特に遺伝素因によって大きな影響を受けることを理解して,個人差を考慮した栄養摂取につい
て理解する。③これらの学習成果を生かした,栄養教育が実践できることを目的とする。
授業計画
第1回
栄養素アセスメント
第2回
栄養の補給法
第3回
代謝性疾患,とくに糖・脂肪代謝の栄養学
第4回
循環器疾患の栄養支援
第5回
消化器疾患の栄養ケア
第6回
炎症性腸炎の栄養ケアと食事療法
第7回
肝不全の栄養管理と疾病進展の予防
第8回
腎不全の栄養ケア
第9回
骨粗鬆症の病態と管理・予防の栄養学
第10回
悪性腫瘍の栄養管理と栄養指導
第11回
高齢者の栄養ケア
第12回
成長期にある児童・生徒の栄養管理・栄養指導
第13回
小児疾患,および婦人疾患の栄養学
第14∼15回
まとめと総合討議
評価の方法
課題レポートと質疑応答で総合評価する。
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,授業に出席すること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
参考書
『新臨床栄養学』,岡田正・馬場忠雄・山城雄一郎編,医学書院
− 46 −
病態栄養学演習(事例提示による栄養ケアの実践法を学ぶ)
川上祐子・古川愛子
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
後期
1単位
選択
授業概要
特論に関連する具体的事例について,問題点を抽出し,関連する文献を調べ,また必要事項を調査しながら,患者を中心とし
て,問題を解決する方法を提示でき,実践できるようなコミュニケーション法を学ぶ。
到達目標
①各病態の具体的事例について,問題点を抽出し,栄養管理計画書の作成ができる。
②患者に対して,問題を解決する方法を提示し,実践できるようなコミュニケーション法を習得する。
授業計画
栄養過剰や欠乏に起因する疾患に関する専門的な事例を取り上げ,論文・総説を講読し,論文の読解力を涵養するとともに,問
題点を探索し,その解決のために何をすべきか,独自で創案する方法を身につける。病態の解析法,試験・検査法を学習し,臨床
検査データを評価できる能力を養う。病態栄養学における諸問題を取り上げた原著論文の講読をゼミナール形式で行い,エビデン
スに基づいた栄養評価方法や栄養治療方法の理解を深め,実践できるよう能力を養う。
評価の方法
課題レポートと質疑応答で総合評価する。
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,授業に出席すること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
− 47 −
公衆衛生学特論
嶋田 義弘
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
後期
2単位
選択
授業概要
人間集団の健康増進と疾病予防のために,生活環境や食品の衛生管理を科学的エビデンスに基づいて判断し施策を立案できる能
力を養う。そのために保健・医療・福祉・介護システムを深く理解し,環境保全,環境衛生維持,学校保健などの具体的な方策や
施策を理解しその評価が正しく行える能力を養う。また,疫学的判断ができる能力を養う。
到達目標
科学的エビデンスに基づく評価・判断能力を身に付ける。
授業計画
第1回
公衆栄養・公衆衛生学の意義
第2回
衛生統計:衛生統計の意義
第3回
衛生統計:疾病統計
第4回
産業保健:労働と健康
第5回
産業保健:生物学的モニタリング
第6回
産業保健:生物学的モニタリングの栄養分野への応用
第7回
学校保健:学校保健の意義,学校給食
第8回
環境保健:環境保健の意義
第9回
環境保健:環境保全
第10回
保健・医療・福祉と介護
第11回
高齢者保健
第12回
疫学:疫学の意義
第13回
疫学:感染症の疫学
第14回
栄養疫学の意義
第15回
まとめ
評価の方法
時間内の質疑応答(50%),課題レポート(50%)により行う。
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,授業に出席すること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
− 48 −
公衆衛生学演習
嶋田 義弘
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
1年
後期
1単位
選択
授業概要
セミナー方式で関連論文を講読するとともに,現場実務者を迎えて現実のエビデンスに基づいて理解を深め,建設的かつ具体的
な討論をすることができる能力を養い,討論により関連分野の自己の評価判断基準を確立する。
到達目標
公衆衛生学と栄養学の関連を明瞭にし,課題解決にむけての研究方法を会得する。
授業計画
第 1 ∼ 3回
衛生統計分野の論文の講読
第 4 ∼ 6回
産業保健分野の論文の講読
第 7 ∼ 9回
地域保健活動の論文の講読
第10・11回
学校保健分野の論文の講読
第12∼14回
環境保健分野の論文の講読
第15回
総括的討論
評価の方法
時間内の質疑応答(50%),課題レポート(50%)により行う。
受講の心得
常に積極的に自主学習する気構えを持ち,授業に出席すること。
使用テキスト
特に定めない。科目担当者の指導を受けること。
− 49 −
小林英紀・福田伸治・河野勇人・森脇晃義
嶋田義弘・川上祐子・多田賢代
特別研究
開講年次
開講期
単位数
必修・選択
2年
前・後期
8単位
必修
特別研究は,より実用的,実践的な調査・研究を目的とする「課題研究」と,新しい事実,事象の発見を目指し主として実験研
究を行う「論文研究」がある。前者は専門性の高い企業の現場,病院等の施設現場へ3−6ヶ月間派遣し,必要な実技を習得する
とともに,現場での問題点を発掘し派遣先のスタッフとともに,指導教員の指導責任下で研究し,問題点とその解決法についての
報告書をまとめる。後者は指導教官の指導のもと,主として研究室で実験や調査を行い,学術論文として関連雑誌・紀要などへ掲
載公表する。このことで,院生はより深く,より正しく問題点を理解し,その解決策を創出する能力を高め,クライエントへの栄
養教育,学校などにおける栄養教諭として資質,栄養管理能力を高めることができる。論文指導者の課題は以下のごとくである。
− 50 −
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