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スライド 1 - 睡眠科学を手のひらに スリープウェル株式会社
日本人の睡眠2014 ~脳波計測@自宅による一般人921人の睡眠実態~ 柏木香保里 吉田政樹 スリープウェル株式会社 本発表の内容に関連する利益相反事項はありません 対象者 ■計測実施期間:2008/10~2014/2 ■対象者:睡眠障害をはじめとする中枢系疾患に罹患していない勤労者と退職後の自立高齢者 健診受診者、研究におけるコントロール群(介入なしまたはプラセボ群、薬剤試験含まず) CPAPキャリブレーション実施後 自宅でCPAP装着時計測(AHI≦5)者 以上の被験者のうち同意を得られた成人男女921名 年齢分布 年齢 男性 女性 居住地 居住地 合計 20’s 53 60 113 30’s 185 63 248 40’s 224 43 267 50’s 125 38 60’s 59 70’s 80’s total 男性 女性 合計 関東 330 127 457 近畿 134 58 192 163 東海 0 3 3 19 78 中四国 194 58 252 25 15 40 東北 4 8 12 17 0 17 total 675 246 921 675 246 921 計測機器およびステージ判定 使用した脳波計 【仕様】 ■チャンネル数:1ch ■サイズ、重量:H63 X W94 X D34、125g ■データ保存メディア:SDカード(2GB) ■電源:1.2Vニッケル水素蓄電池(エネループ)2本 ■連続使用時間:フル充電で約80~100時間 SleepScope (スリープウェル社製) ■データフォーマット:EDF ■医療機器 認証番号: 225ADBZX00020000 脳波1chのステージ判定 (PSGとの同時計測による判定精度の検証結果) ■パーセント一致率(epoch/30sec毎) Average: 86.89% ±4.42 ■κ係数(0.6以上が信頼に足ると評価される) Average: 0.753 ±0.081 床上時間(TIB) 男性平均 6h 25min 女性平均 6h 16min 加齢とともに増加傾向 min ■男性■女性 600 500 年代 20 30 40 50 60 70 80 全体 400 6h 300 200 100 男性 353.3 366.5 375.8 398.2 446.9 448.8 484.9 385.1 6h 25m 0 20 30 40 50 60 70 80 ‘s SD 82.0 74.8 75.6 80.9 82.4 71.2 43.2 81.8 女性 344.7 384.9 362.2 356.0 429.4 451.3 466.3 376.8 6h 16m 6時間未満 SD 77.7 82.9 64.7 89.0 92.7 89.4 54.6 86.4 調査票による主観的睡眠時間との比較 min 600 550 日本人 男性平均 6h 25min女性平均 6h 16min 男性 7h41min , 女性 7h36min (OECD, 2014) 7h14min (NHK, 2010) と比較して短い結果 ■男性平均 6h 25min ■女性平均 6h 16min 500 8h 450 7h 400 6h 350 300 20 30 40 50 60 70 80‘s 睡眠効率は年齢とともに減少傾向 ■男性■女性 100 95 90 睡眠効率(%)85 80 75 70 70 0 80 2020 3030 40 40 入眠潜時(min) 60 60 70 80 70 80’s 中途覚醒(min) 25 20 60 15 40 10 20 0 50 50 5 20 20 30 30 40 40 50 50 60 60 70 80’s 70 80 0 2020 30 30 40 40 50 50 60 60 70 80 70 80’s N3および第一周期のδパワー値は女性≧男性 どちらも加齢により減少 N3/SPT % 40 d Power of 1st cycle μV2/min ■男性■女性 35 12000 ■男性■女性 10000 30 8000 25 20 6000 15 4000 10 2000 5 0 20 30 40 50 60 70 80 ’s 0 20 30 40 50 60 70 80 ’s 年齢とともに①深い睡眠の割合②δ波のパワー値ともに減少 Meta-Analysis of Quantitative Sleep Parameters Ohayon et al. SLEEP, Vol. 27, No. 7, 2004 N3/SPT (%) 40 ■男性■女性 30 20 WASO 10 0 20 Slow wave sleep 12000 30 40 50 60 70 80 ’s d Power of 1st cycle (μV2/min) ■男性■女性 10000 8000 6000 4000 2000 0 20 30 40 50 60 70 80’s 日本人のTSTは50代以上で増加 min 日本人男性671人 450 400 350 300 250 200 150 100 50 0 日本人女性238人 入眠潜時 中途覚醒 レム睡眠 ノンレム睡眠 3 ノンレム睡眠 1+2 20 30 40 n53 n185 50 60 70 ’s 70 20 n224 n125 n59 n25 n60 30 40 50 60 n63 n43 n38 n19 3,577人(北米2,958人 欧州570人 その他49人) min 500 入眠潜時 400 中途覚醒 300 200 レム睡眠 ノンレム睡眠 3 100 ノンレム睡眠 2 0 ノンレム睡眠 1 10 15 25 35 45 55 65 n15 日本人の睡眠 600 5 70 ’s 75 85 Meta-Analysis of Quantitative Sleep Parameters, Ohayon et al. SLEEP, Vol. 27, No. 7, 2004 ■年齢とともに、 中途覚醒と入眠潜時が増加 N3は減少し、N1+2が増加 ■TSTは予想外に50代以上で増加 ■Ohayonの報告との相違の原因は? PSG@Lab. VS 1chEEG@Home Westerner VS Japanese ★PSGの結果はたっぷり時間がある場合 どれだけ寝られるかを表しており、 加齢とともに短時間化する。一方、弊社の 集計結果は実態であり、どれだけ日常生活 で、寝ようとしているかを反映している、 と考えられる。 結果のまとめ 小型 医療機器脳波計を利用した921人の自宅での脳波計測 平均就床時間 男性 6h25m、女性 6h16m 年齢とともに睡眠効率は低下(入眠潜時の延長と中途覚醒の増加による) 「N3の割合」および「第一周期のδパワー値」は、 どの年代でも女性≧男性、 加齢で男女ともに減少 客観的指標による実態把握が可能であり、 国民的健康戦略の立案の基礎データとしても有意義であると考えられる。