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鳥獣対策について(PDF形式, 269.69KB)
左京区における鳥獣対策 1 野生鳥獣対策の概要 山間部,山際周辺部においては,シカ,サル等の野生鳥獣による生活環境被害及び農林 作物被害が発生している。 そのため,防除対策と捕獲対策により被害の軽減を図っている。 2 シカ,サル等への対応 (1)防除対策 ① 自主防除活動の支援 被害の軽減を図るため,自治会等地域住民による自主防除組織(獣害対策チーム)や 農家グループによる自主的な防除活動に対して支援を行っている。 ア 獣害対策チームへの支援 [支援内容]追払い物品の提供,傷害保険の加入(1チーム当り 15 万円を上限) [窓 口]左京区役所 イ 農家グループへの支援 [支援内容]追払い物品の提供 [窓 口]北部農業振興センター ② 追払い・追い上げ ア 共通の対策(シカ,サル等) 地域住民や農家による自主的な追払い活動や誘引物の除去による野生鳥獣を寄せ 付けない環境づくりと併せて,住宅地に出没した野生鳥獣の追払いを京都市野生鳥獣 保護協議会に委託して行っている。 [窓口]左京区役所 イ サル対策(追い上げ) サルは,群れで住宅地や農地に頻繁に出没し,住民への威嚇行動などの生活環境被 害を与えるとともに,甚大な農作物被害を及ぼしている。 そのため,平成 23 年6月から,京都A群及びB群の行動調査と山中への追い上げ を実施し,住宅地や農地への出没を抑制することで被害防止を図っている。 ・ 実施時間:6 時 30 分~18 時 30 分(冬期 17 時 30 分) ・ 実施体制:各群に 2~3 名を配置 (参考)左京区役所への通報・相談件数等 平成 25 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 (9月末) 件 数 152 件 161 件 96 件 72 件 ③ 防除柵・環境整備 ア 農家が農作物被害を防止するため共同で取り組む防除柵の設置について,その経費 を補助している。 イ 野生鳥獣の侵入しにくい環境を整備するため,農地に隣接する山林に手を入れバッ ファーゾーン(緩衝帯)を設置している。 (2)捕獲対策 ① 鳥獣保護法に基づく取組 農林作物の被害を未然に防止するための計画的な捕獲のほか,生活環境や農林作物に 被害が及び,防除で対応できない場合は,被害を与えている有害鳥獣については,許可 を行ったうえで,京都府猟友会に捕獲を委託している。 住宅地の近くに出没する野生鳥獣の捕獲には,安全で適切な捕獲場所の確保が必要で ある。 ア 計画的捕獲(イノシシ,シカ) 毎年被害をもたらす野生鳥獣については,猟友会と相談し,年間を通じて計画的に 捕獲を行っている。 イ 被害発生時の有害個体の捕獲(イノシシ,シカ,サル) 防除で対応できない場合等に,被害を与えている有害な個体を対象に捕獲を行って いる。 ウ 捕獲活動の支援 農家グループによる地域ぐるみの捕獲活動に対する必要な物品の支援のほか,狩猟 免許取得に係る講習会受講費用の補助を行っている。 ② 外来生物法に基づく取組 アライグマについては,生活被害のみならず,生態系にも悪影響を及ぼすことから, 特定外来生物に指定されており,関西野生生物研究所に捕獲を委託している。 [窓口]左京区役所 3 クマへの対応 クマは,京都府レッドデータブックで,絶滅寸前種に指定され,個体数維持のための保 護と被害防止を図る「京都府特定鳥獣保護管理計画-ツキノワグマ-」に従い,対応して いる。 (1)出没状況等 平成25年度は9月末までに,17件の目撃情報(花背6件,久多4件,大原3件, 静原3件,八瀬 1 件)と,1件の誤捕獲(八瀬)があった。誤捕獲されたクマは,京都 府によって山奥に学習放獣された。 (2)対応状況 クマの再出没への恐れから地域に不安が広がった八瀬,静原において,捕獲檻を設置 した。 目撃等があった地域では,注意看板を掲出する他,学校をはじめとする教育機関,住 民に注意喚起のチラシを配布している。 4 左京区内における「獣害対策チーム」の設立について 左京区では,既に八瀬,市原野,久多でチームが設立されているが,サルの群れが出没 している学区(北白川,修学院,上高野,岩倉北,岩倉明徳,岩倉南,大原など)におい て,今後チームを設立していくため,御協力をお願いしたい。 (1)左京区内における「獣害対策チーム」の状況(サルの追払いが主な内容) ① 八瀬自治連合会獣害対策チーム(平成 20 年 9 月発足) 活動内容 花火等を用いた追払いや住民への啓発等を実施 交付実績 花火,エアガン,傷害保険,看板など ② 市原野自治連合会獣害対策チーム(平成 22 年 5 月発足) 活動内容 花火等を用いた追払いや住民への啓発等を実施 交付実績 花火,エアガン,傷害保険,腕章など ③ 久多自治振興会獣害対策チーム(平成 25 年 9 月発足) 活動内容 花火等を用いた追払いや住民への啓発等を実施 交付実績 花火,エアガンの弾,パチンコ,車載用アンテナ (2)「獣害対策チーム」の設立からの流れ 役 割 内 容 時期 ① 設置要綱の作成(代表者,メンバー選定) 設立前 地 域 ② 必要物品のとりまとめ,区役所への報告 設立後 ③ 活動の実施 ④ 地域からの要望に基づき,物品を提供 左京区役所 随時 (予算に上限あり) 行政 北部農業振興センター ⑤ 技術的な助言等 随時 (参考資料) 1 左京区に出没するサル 京都A群 左京区八瀬,上高野, 岩倉,修学院,一乗寺,大原, 大津市など 比叡山に古くから生息し,昭 和 35 年頃から一時期餌付けさ れた。 京都B群 京都D群 左京区鞍馬,静市,岩倉北 左京区久多,大津市 区上賀茂,西賀茂など 40 年 程 前 に 鞍 馬 に 出 現 比良山系西麓の大津市 し,以後行動域を南下させ 葛川地区のサル群れが ている。 行動圏を広げる。 2 京都府特定鳥獣保護管理計画―ツキノワグマー (1)捕獲(一般対応) 誘引物の除去や追い払い,電気柵設置などの適切な防除対策を実施したにもかかわら ず再三出没する場合は,京都府に捕獲許可申請を行い,檻により捕獲することができる。 <一般対応における捕獲後の流れ> ① 1回目の捕獲個体は,イヤータグ等を装着して安全な場所に放獣 ② 同一個体が2回にわたって捕獲された場合は,殺処分 ③ 9月以降に有害捕獲個体を放獣した集落で2頭目が捕獲された場合は,同一個体でな くても殺処分が可能 ※ ただし,誤捕獲の場合は,捕獲実績としてカウントされないため放獣となる。 (2)捕獲(緊急対応) 上記「一般対応」とは別に,人身被害が発生した場合などの「緊急対応」においては , 京都府の許可を得て,捕獲又は殺処分を行うことができる。 3 京都市の鳥獣対策に係る予算(平成 25 年度) 当 初 予 算 (百万円) 防 除 捕 獲 野生鳥獣の追払い,防除柵設置支援 サル追い上げ 84 自主防除活動支援 15 有害鳥獣捕獲,アライグマ捕獲 地域捕獲活動支援(京北) 26 計 125