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平成23年度(第1年次)実施報告書(pdf 8.77MB)

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平成23年度(第1年次)実施報告書(pdf 8.77MB)
平成 23 年度指定
スーパーサイエンスハイスクール
研究開発実施報告書・第1年次
平成 24 年 3 月
愛知県立刈谷高等学校
は
じ
め
に
本 校 は 、 本 年 度 か ら 平 成 27 年 度 ま で の 5 年 間 、 文 部 科 学 省 よ り ス ー パ ー サ イ エ ン ス ハ
イ ス ク ー ル ( 以 下 SSH と 記 す ) の 研 究 指 定 を 受 け た 。 東 日 本 大 震 災 を 受 け 、 日 本 人 の 価
値観の変化が取りざたされる中で、将来においても日本が、科学技術創造立国として世界
をリードし続けるために、理数教育の充実を目標に「刈高生の活躍で世界の人々を幸せに
したい」をスローガンに、国際社会に貢献できる科学的リテラシーや国際的教養やコミュ
ニケーション能力を備えた人材育成をめざすカリキュラム開発を行うこととした。
そ の 中 心 と す る 考 え 方 に 、 持 続 発 展 教 育 ( Education For Sustainable Development 、
以 下 ESD と 記 す ) を す え た 。 ESD は 、 人 類 が 地 球 レ ベ ル で 直 面 す る 様 々 な 課 題 を 解 決 す
るために、環境・開発・人権・平和・多文化共生・ジェンダー・国際理解・福祉と多岐に
わ た る 分 野 で 持 続 可 能 な 未 来 を 創 造 す る 力 を 育 む た め の 教 育 で あ る 。そ こ で 、
「総合的な学
習 の 時 間 」を 学 校 設 定 教 科「 ESD」と し 、初 年 度 の 今 年 は 、1 年 次 に「 ESDⅠ 」を 設 定 し 、
ESD の 概 念 の 浸 透 、企 業 と の 連 携 、課 題 研 究 な ど に 全 職 員 で 取 り 組 む こ と と し た 。加 え て 、
ス ー パ ー サ イ エ ン ス 科 目 と し て 、 1 年 次 に 「 SS 理 科 Ⅰ 」「 SS 数 学 Ⅰ 」「 SS 英 語 Ⅰ 」「 SS 公
民」を設置し、高大連携もふまえ先端科学技術に対する理解を深め、自然科学的事象や環
境問題等の基礎的知識の定着をめざした。そして、次年度以降の探究活動の基盤形成を図
り、その応用によって我が国の将来に貢献できる広い視野を持った人材育成のための研究
開発を進めている。
ま た 、 ス ー パ ー サ イ エ ン ス 特 別 活 動 と し て 、「 SS 特 別 講 演 会 」「 SS 特 別 研 究 」「 SS 国 際
交 流 」「 SS 地 域 活 動 」 を 計 画 し た 。 生 徒 自 ら が 積 極 的 に 著 名 人 に よ る 講 演 会 や 直 接 大 学 の
実験室での実習や企業での最先端技術に触れ、人類の豊かな未来を構築する科学技術や社
会に進むべき道を発見する端緒となることを期待している。また、イギリスのイートン校
との交流においても、日英の高校生が自然科学や環境面での意見交流ができる場面を計画
し、世界に通用する人材育成を目指している。
一 方 で コ ア SSH と の 連 携 事 業 を 大 切 に し 、 本 校 に 留 ま ら ず 同 じ 目 標 に 向 か っ て 頑 張 る
高校生達が刺激しあいながら、豊かで持続可能な社会の構築にむけて協力し合えることに
よ り 、 ESD 拠 点 校 へ 進 化 し て い く こ と も 目 指 し て い る 。 そ し て 、 SSH 指 定 校 4 年 目 に あ
た る 平 成 26 年 に 愛 知 県 で 開 催 さ れ る 「 国 連 ESD の 10 年 」 総 括 会 議 に お い て 、 本 校 で 実
施 し て い る ESD に 基 づ く SSH 研 究 の 成 果 を 発 表 す る こ と を 目 標 と し て い る 。
終 わ り に 、SSH 研 究 の 初 年 度 に 当 た り 、計 画 通 り 進 ま な い こ と も あ り ま し た が 、本 研 究
に際し、ご指導・ご支援を賜りました文部科学省、愛知県教育委員会、 刈谷市教育委員会
や東京大学、名古屋大学、愛知教育大学をはじめとする諸研究機関、そしてデンソーや J
- TEC な ど の 地 元 企 業 の 皆 様 に 心 か ら 感 謝 申 し 上 げ ま す 。
平成24年3月吉日
愛 知 県 立 刈 谷 高 等 学 校
校 長
鈴 木
栄
目
次
別紙様式1-1
「平成23年度SSH研究開発実施報告(要約)」
別紙様式2-1
「平成23年度SSH研究開発の成果と課題」
…………
1
……………
5
研究開発の内容
Ⅰ 学校設定科目「スーパーサイエンス」授業
1 「SS公民」 …………………………………………………………… 9
2 「SS数学Ⅰ」 …………………………………………………………16
3 「SS理科Ⅰ」 …………………………………………………………22
4 「SS英語Ⅰ」 …………………………………………………………29
Ⅱ
学校設定科目「ESDⅠ」
1 研究開発の課題……………………………………………………………36
2 研究開発の経緯 …………………………………………………………36
3 研究開発の内容
(1) 仮説 ……………………………………………………………………37
(2) 「ESDⅠ」の年間学習指導計画……………………………………37
(3) ESD講演 ……………………………………………………………38
(4) 企業訪問 ………………………………………………………………41
(5) 総合講義 ………………………………………………………………50
(6) 自主課題研究 …………………………………………………………55
Ⅲ
スーパーサイエンス特別活動
1 「SSH講演会」 ………………………………………………………67
2 「SS特別研究」
(1) 東京大学特別研究 ……………………………………………………70
(2) 名古屋大学特別研究 …………………………………………………73
(3) J-TEC企業訪問 …………………………………………………76
3 「SS部活動」
(1) 科学の甲子園 …………………………………………………………78
(2) 数学オリンピック ……………………………………………………81
(3) 科学三昧 ………………………………………………………………83
(4) 高文連発表 ……………………………………………………………86
4 「SS国際交流」 ………………………………………………………89
Ⅳ
コアSSHとの連携
……………………………………………………90
「J-TEC」・「三菱重工業」・「ラクオリア創薬」
「時習館高校国際交流」
関係資料
資料1
資料2
資料3
資料4
平成23年度教育課程表 ………………………………………………93
平成23年度入学生教育課程表 ………………………………………94
平成23年度愛知県立刈谷高等学校 第1回運営指導委員会
……95
平成23年度愛知県立刈谷高等学校 評価委員会 …………………97
別紙様式1-1
愛知県立刈谷高等学校
23~27
平成23年度スーパーサイエンスハイスクール研究開発実施報告(要約)
①
研究開発課題
豊かな未来を創造できる人材育成のためのカリキュラムの研究開発
~豊かで持続可能な社会を構築できる人材の育成~
②
研究開発の概要
生徒の科学的リテラシーや国際理解力を高めるために、第1学年において学校設定科目を設定し
た。「SS理科Ⅰ」「SS数学Ⅰ」においては、自然科学への興味・関心を高めるとともに基礎的
知識の定着を行った。また「SS英語Ⅰ」によって科学に関わる基礎的な英語コミュニケーション
能力を高めることを、さらに「SS公民」では社会システムについての素養を身に付けることを企
図して授業を実施した。
これらの教科と学校設定教科「ESD」を有機的に結びつけた。特に第1学年の「ESDⅠ」で
は企業との連携を図ることで、科学技術を活用した豊かで持続可能な社会の構築について理解を深
めることができた。
また、第1~3学年を通して、東京大学や名古屋大学と連携した「SS特別研究」を行い、生徒
の自然科学や環境に対する意識を高めることができた。これらの活動については各種の研究会、発
表会で公表し、研究成果の普及にも努めた。
③
平成23年度実施規模
○年間を通してSSHの対象となった生徒数
第1学年
361名
第2学年
362名
第3学年
362名
○各取組項目ごとの実施規模
学校設定科目「SS公民」
…
第1学年全員を対象として実施
学校設定科目「SS数学Ⅰ」
…
第1学年全員を対象として実施
学校設定科目「SS理科Ⅰ」
…
第1学年全員を対象として実施
学校設定科目「SS英語Ⅰ」
…
第1学年全員を対象として実施
学校設定科目「ESDⅠ」
…
第1学年全員を対象として実施
SS特別活動「SSH講演会」
…
全校生徒、および保護者、近隣高校・中学校職員、
市内中学生を対象として実施
④
SS特別活動「SS特別研究」
…
希望者を対象として実施
SS特別活動「SS国際交流」
…
希望者を対象として実施
SS特別活動「SS自然科学部」…
希望者を対象として実施
研究開発内容
○研究計画
(1)アウトライン
①第1学年
スーパーサイエンス科目の授業やスーパーサイエンス特別活動によって自然科学や社会科
学に対する広範な知識と視野を身に付けさせるとともに、学校設定教科「ESDⅠ」を介し
て、環境、経済、社会、文化などの諸問題に対して広範な知識を定着させ、豊かで持続可能
― ―
な社会の形成についての視点を養う。
②第2学年
自然科学や社会科学に対する広範な知識と視野を身に付けさせるために、前年度の実践と
関係づけてスーパーサイエンス科目やスーパーサイエンス特別活動を行い、大学レベルの発
展的内容についても理解を深める。また、教科「ESDⅡ」を介して、持続可能な社会を形
成するための探究活動に取り組み、主体的に行動する能力を養う。
③第3学年
スーパーサイエンス科目やスーパーサイエンス特別活動の活用によって自然科学や社会科
学に対する広範な知識と視野を身に付けさせるとともに、大学レベルの発展的内容について
も理解を深め、社会の中で先端科学技術を応用する能力や、国際社会で主体的に活動する能
力を養う。教科「ESDⅢ」では、探究活動の成果をレポートにまとめるとともに、地域社
会に公開する。これらの活動を介して「豊かで持続可能な社会の形成」に貢献できる人材育
成を行う。
④第1~3学年を通した学校全体での研究活動
「SS特別講演会」「SS特別研究」「SS国際交流」等の特別活動を実施し、生徒の科
学技術や国際社会への理解を深める。また、「SS地域貢献活動」を行って、SSH教育の
成果を近隣地域や市内の中学校に還元し、中高連携を図って生徒の主体的な行動力を養う。
(2)平成23~27年の計画
第1年次(平成23年度)
学校設定科目「SS公民」「SS数学Ⅰ」「SS理科Ⅰ」「SS英語Ⅰ」
学校設定科目「ESDⅠ」
SS特別活動「SSH講演会」「SS特別研究」「SS国際交流」「SS自然科学部」
第2年次(平成24年度)
第1年次の計画に加え、以下のものを行う。
学校設定科目「SS数学Ⅱ」「SS理科Ⅱα」「SS理科Ⅱβ」「SS化学」「SS物理」
「SS生物」「SS英語Ⅱ」
学校設定科目「ESDⅡ」
地域貢献活動「SS地域貢献活動」「SS中高連携実験講習会」
第3年次(平成25年度)
第2年次の計画に加え、以下のものを行う。
学校設定科目「SS数学Ⅲ」「SS理科Ⅲα」「SS理科Ⅲβ」「SS応用化学」
「SS応用物理」「SS応用生物」「SS英語Ⅲ」
学校設定科目「ESDⅢ」
第4年次(平成26年度)
過去3年間の研究で得られた人材育成プログラムについての検証と研究発表
「国連ESDの10年」の総括会議においてESDに基づくSSH研究の成果を発表する予定。
第5年次(平成27年度)
過去4年間の人材育成プログラムの検証
次年度以降のSSH継続のための新たな研究課題設定
― ―
○平成23年度の教育課程の内容
(1)学校設定科目「SS公民」
「現代社会」で学習する経済、政治、環境、国際社会、文化などの知識を確認した上で、これ
らの問題を総合的・多角的に捉え、豊かで持続可能な社会についての関心を喚起し、問題解決能
力の育成を図った。また、課題探究学習を実施した。
(2)学校設定科目「SS数学Ⅰ」
「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学A」の配列を系統的にまとめ、再編成することによって、数学的
な思考力・論理力などの数学的な処理能力の向上を図った。さらに、コンピュータを利用して図
形を視覚的に捉えることにより、考察能力の向上を目指した授業を行った。
(3)学校設定科目「SS理科Ⅰ」
物理、化学、生物、地学の理科の各分野について幅広く学習し、自然科学に対する興味・関心
を高め、基礎知識の定着を行うとともに、最新科学技術に関連した発展的内容を扱い、応用力を
養った。さらに、科学技術の発達に関連して、環境問題や国際問題などについての理解を深める
ことによって、豊かで持続可能な社会の形成者としての資質を育成した。
(4)学校設定科目「SS英語Ⅰ」
最新の科学分野の教材を扱い、その感想や各自が調べたことを発表(プレゼンテーション)さ
せるような授業展開し、従来のインプット型だけでなく、アウトプットに重点を置いた授業形式
を実施した。
(5)学校設定科目「ESDⅠ」
身近な環境、経済、社会、文化等の諸問題について学び、社会の関係性や自然環境との関係性
の基礎について理解を深めるとともに、地域社会の企業などと連携することによって科学技術や
環境保護、国際交流などの面について学習させ、豊かで持続可能な社会形成についての基礎的な
素養を養った。
○具体的な研究事項・活動内容
(1)学校設定科目「スーパーサイエンス授業」
「SS公民」:2単位
「SS数学Ⅰ」:6単位
「SS理科Ⅰ」:2単位
「SS英語Ⅰ」:4単位
SSHの1回生に相当する第1学年において、科学的リテラシーや国際理解力、および豊かで
持続可能な社会の形成者として求められる資質を定着させるため、「スーパーサイエンス授業」
を設置し、カリキュラムを再編した。生徒全員を対象とした取組であり、学校全体として生徒の
学力の底上げを図り、自然科学分野や国際化社会に貢献できる人材の育成を目指したものである。
なお、これらのSS授業以外でも全ての教科・科目で自然科学の内容やESDに関連する内容を
取り扱った。
(2)学校設定科目「ESDⅠ」
「総合的な学習の時間」を改編して学校設定教科「ESD」を設置し、第1~3学年で学校設
定科目「ESDⅠ~Ⅲ」を実施する。平成23年度は第1学年において「ESDⅠ」を展開し、
― ―
ESDの基礎を学ぶための講演会や、環境問題を中心に各教科を横断した内容の「総合講義 」、
地域の企業と連携して環境対策等を学ぶ「企業訪問」、生徒が自ら課題探究学習を行い、レポー
ト作成や研究発表を行った「自主課題研究」などを実施した。生徒の自発的な活動やプレゼンテ
ーション能力を高めるのに効果があったと思われる。また、この時間に学んだ内容が通常の授業
と関連性があることに気づき、理解を深めた生徒もいた。特に「企業訪問」においては、企業の
環境対策に触れることによって、それまで漠然と抱いていた科学技術への不安や懐疑といった負
の感情を、科学技術への期待に転換させた生徒もいた。
(3)SS特別活動
「SSH講演会」
「SS特別研究」(東京大学特別研究、名古屋大学特別研究、J-TEC企業見学)
「SS国際交流」…英国イートン校との科学交流
「SS自然科学部」
※各種研究会、発表会等への参加
「科学の甲子園 」
「数学オリンピック」「コアSSH自然科学部交流会」
あいち科学技術教育推進協議会「科学三昧 in あいち 2011」
愛知県高等学校文化連盟自然科学専門部研究発表会
通常の授業とは別に設定した活動だが 、「SSH講演会」については全校生徒を対象にしてお
り、学校全体としての資質向上を企図している。なお、講演会については保護者や近隣の高校、
中学校などにも参加を呼びかけ、地域社会への科学的貢献活動としても位置づけている。
「SS特別研究」は東京大学大学院や名古屋大学遺伝子実験施設において生徒が研究室体験実
習を行ったものである。また、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(ヒト組織培養を行っ
ている企業)の見学を行い、最先端科学技術の一端に触れた。これらの活動は希望者を対象に実
施したもので、生徒の潜在能力を伸ばし、開花させることを目指したものである。
なお、SS特別研究に参加した生徒は、愛知県内の様々な発表会に参加し、研究成果の普及に努
めた。
⑤
研究開発の成果と課題
○実施による効果とその評価
・第2学年進級時のコース選択において、理系希望者が増加した。
(H22年度212名、H23年度220名)
・SS理科Ⅰ等の学校設定科目で、高等学校の枠を越えた授業内容が実施できた。
・SS英語Ⅰをはじめ、全ての教科で自然科学を題材にした授業展開が定着しつつある。
・SS公民をはじめ、全ての教科でESDの概念を生かした授業ができた。
・教科ESDの実施により、生徒の社会問題に対する意識を高めることができた。
・SS特別活動では、講演会や大学等での特別研究等の内容を結びつけて発展的学習ができた。
・SS特別研究に参加した生徒は校外での研究発表会に積極的に参加し、成果を発表できた。
○実施上の課題と今後の取組
・SS授業の展開や大学・企業との連携を進めることができたが、地域との連携が不十分であった。
次年度は市内の中学校を中心に連携活動を進めていきたい。
・自然科学部の活動については分野ごとに差が見られた。部活動の活性化を図っていく必要がある。
・学校内外のSSH推進組織を検証し、効率的な研究ができる組織を構築する必要がある。
・生徒レポートや研究発表の評価法、アンケートの形式など、SSH事業の検証方法について研究
を深めていきたい。
― ―
別紙様式2-1
愛知県立刈谷高等学校
23~27
平成23年度スーパーサイエンスハイスクール研究開発の成果と課題
①
研究開発の成果
1
学校設定科目「スーパーサイエンスハイスクール授業」
(1)SS公民(2単位)
従来は、第1学年で現代社会(2単位)を実施していたが、今年度からはESDの内容を加味し
て「SS公民」として実施した。自作プリントを利用して、経済・政治・環境・国際社会、文化な
どの諸問題の基本的内容や知識を確認した上で、これらの問題を総合的・多角的に捉え、自らの問
題として考える資質を養うことを目指した。また、課題探究学習を通じて、豊かで持続可能な社会
についての関心を喚起し、理解の深化・参加する態度や問題解決能力の育成を図った。
ESDの概念を導入するにあたり、単に知識・技能の習得や活用にとどまらず、体験、体感を重
視して、探究や実践を重視する参加型のアプローチが必要となり、情報収集・分析能力やコミュニ
ケーション能力を育むことを重視して、課題探究学習を充実させることとした。
社会の諸問題を授業で扱うことによって、生徒は具体的な課題を見いだし、ESDにふさわしい
多種多様な課題探究学習のテーマを設定することができた。また、課題探究学習をグループで実施
することにより、情報活用能力、問題解決能力、プレゼンテーション能力が高まり、後掲する「E
SDⅠ」における自主課題研究での探究活動が充実した。
(2)SS数学Ⅰ(6単位)
高校3年間で習得すべき内容を踏まえ、生徒の学力・思考力の発達段階に応じて、数学的な思考
力・論理力・数学的な処理能力の向上が図れるように数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Aの学習内容を再編成
するとともに、コンピュータを利用して図形に対する考察能力の向上を図ることめざして「SS数
学Ⅰ」を設定した。特に将来、理系を志望する生徒だけでなく、文系に進む生徒たちにも興味を喚
起することを狙った。
今回、学校設定科目「SS数学Ⅰ」の運用により、学年・期間の枠にとらわれることなく、生徒
の学力・思考力の発達段階に応じた数学の授業展開は 、従来より効果的であった。さらに、本来「 数
学Ⅲ」の教材である「合成関数」や現在の学習指導要領では範囲外である「不定方程式 f (x , y )=
0
の 整数解の解法」などについても、生徒は違和感なく受け入れることができた。
コンピュータを利用して図形を視覚的に捉えさせる授業については、生徒の興味・関心を高めた
だけでなく、理解を深めるのにも効果的であったが、今後、さらに活用法を研究していく必要があ
る。
次年度の文理コース選択において、理系を志望する生徒が以前より増加した。本校のSSH事業
が生徒の進路選択に作用しているものと思われる。
(3)SS理科Ⅰ(2単位)
物理、化学、生物、地学の4分野を編集して基礎的な学力を定着させるとともに、最新科学技術
に関連した発展的内容を扱うために「SS理科Ⅰ」を設定した。前年度まで実施していた「理科総
合A」を基盤に、バイオテクノロジーやプレートテクトニクスなどの生物分野及び地学分野の内容
も取り扱うことで現在の科学技術についての基礎的知識の習得を図った。さらに環境問題、国際問
題等について理解を深めることによって、豊かで持続可能な社会の形成者にふさわしい人材育成を
目指した。
― ―
現行教育課程における「物理Ⅰ」「物理Ⅱ」のような、理科各科目のⅠ、Ⅱの学習内容を編集す
ることで、質の高い授業展開が可能になった。
また、高校での学習内容が、実社会での身近な物質や現象、最先端の科学技術との関連があるこ
とを理解させるためにも有効であり、後掲する「ESDⅠ」における企業訪問での研修内容との相
乗効果が見られた。
(4)SS英語Ⅰ(4単位)
国際化の進む現代社会において日本人の発表能力も問われている。そこで、先端科学技術の理解
と、国際社会で活躍できる能力育成を図るために学校設定科目「SS英語Ⅰ」を設定し、科学分野
への興味を持たせるだけでなく、自分が伝えたい内容を、簡潔に英文にまとめるアウトプット能力
や、英語でプレゼンテーションする能力を育てることを目標とした。
教材としては英語Ⅰの教科書「UNICORN
English Course Ⅰ」の Lesson 1,3, 5が科学を扱う
内容だったので、それを活用し、科学分野の内容を英語で読解する練習をした。さらに、テキスト
「First Steps to SciTech English」(桐原書店)を用い、2グループ(1班3人)によるプレゼンテー
ションを行った。さらに生徒全員に英語による感想文の提出を求めた。
これらの活動により、生徒の科学に対する興味や、英語での発表やプレゼンテーションに対する
関心を引き出すことができた。
2
学校設定科目「ESDⅠ」
「本校生徒の活躍で世界の人々を幸せにしたい」という考えを基盤として、「総合的な学習の時
間」を改編し、「学校設定教科ESD」を新たに設置した。今年度は第1学年で「学校設定科目E
SDⅠ」を展開し、環境、経済、文化等の社会の諸問題に対して基礎的な知識を定着させるととも
に、基礎的な探究活動を実施した。
具体的には「ESD講演会」を実施し、ESDの概念やESDに関する基礎的な知識を定着させ
た。また、「総合講義」では環境問題について各教科の立場からアプローチし、現代社会の諸問題
についての認識を深めた。「企業訪問」においては、地域の企業(株式会社デンソー)で環境対策
をはじめとする企業の社会貢献の理念や、工場における環境対策などを学んだ。さらに、「自主課
題研究」を実施することで、課題探究学習を行い、レポート作成や研究発表を行った。この一連の
取組は生徒の自発的な行動力やプレゼンテーション能力を高めるのに効果があったと思われる。
入学当初は「ESD」という言葉を知らない生徒が大半であったが、ESD講演会の後からはE
SDについて興味を持ったり、持続可能な社会を作ることの重要性に気づいた生徒が増加した。さ
らに、企業訪問で環境に対する取組などを学んだ後は、自分自身が持続可能な社会作りの担い手で
あるという認識を深めた生徒が増加した。生徒の感想の中には「今までは、科学に対しては自然破
壊などの原因であるという考えから否定的な感情を持っていたが、科学技術は身の回りの問題解決
に有効であることがわかり、考えを改めた」という内容のものが見られた。科学を正しく使うこと
の大切さと、科学技術の発達への期待を抱かせることができたという点で、実りある研修であった。
3
スーパーサイエンス特別活動
「SSH講演会」は再生医療や組織培養に関する内容であり、先端科学技術への興味・関心を高
めることができた。この内容は「SS特別研究
特別研究
東京大学特別研究」での研究室での活動や「SS
J-TEC企業訪問」における再生医療用ヒト組織の培養見学に関連するものであり、
各事業に有機的なつながりを持たせることができた。
「SS特別研究」は東京大学、名古屋大学等での研究室体験によって、研究者としての素養を身
― ―
に付けるものである。校内の生徒全員を対象にした事業ではないが、学習意欲の高い上位層の生徒
の能力をさらに高めるのに有効であった。
また、部活動等で「科学の甲子園 」「数学オリンピック 」「高等学校文化連盟発表会」に参加す
る生徒は前年に比べて増加した。また、あいち科学技術教育推進協議会の発表会「科学三昧 in あ
いち 2011」では本校生徒の発表の様子が新聞に掲載された。
②
1
研究開発の課題
学校設定科目「スーパーサイエンスハイスクール授業」
(1)SS公民
現代社会の諸問題に対する意識を高めることはできたが、課題探究学習について、生徒は積極的
な取組を見せたものの、ESDという観点で見た場合にはテーマ設定等に改善の余地があると思わ
れる。ESDチェックシートの作成・活用などを今後検討する必要がある。
(2)SS数学Ⅰ
来年度は、第1学年で実施した「SS数学Ⅰ」の学習内容と本校生徒の実情を踏まえて、第2学
年理系では 、「SS数学Ⅱ」を実施する。この科目は「数学Ⅱ 」「数学Ⅲ 」「数学B 」「数学C」の
内容を再編成し、数学的な思考力・論理力・数学的な処理能力の向上を目指したものであるが、そ
の学習内容及び学習する配列を今年度の反省を踏まえて検討していく必要がある。
第1学年では、図形を視覚的に捉えさせるため描画ソフト GRAPES を利用して授業を実施した。
生徒にとっては新鮮な授業展開であったが、コンピュータの使い方・使う環境・その授業の展開な
ど改良すべきことも多い。このようなコンピュータを利用する授業に対しては、数学だけでなく全
ての教科で多角的に検討する必要がある。今後も引き続き、コンピュータを利用した授業の研究を
進めたい。
(3)SS理科Ⅰ
平成24年度入学生からは教育課程の変更に伴い、1年生の「SS理科Ⅰ」では「 物理基礎」
「生
物基礎」を基盤とした学習内容になるが、今年度と同様に自然科学の4分野を網羅した授業を予定
している。授業時数が2単位から4単位に増加するので、それに伴い3年間を見通した教材の再編
成を実施する。今年度の実施内容をもとに、平成25年度以降、更に内容が濃く、質の高い学習計
画を立案したいと考える。また、ESDⅠの企業訪問との関係については、校内の授業等でその内
容を扱うことを前提にした打ち合わせをすることが必要である。また、「SS理科Ⅰ」の授業だけ
でなく、ESDの時間や、他の教科とも連携を図り、指導の時期や方法を検討する必要がある。
(4)SS英語Ⅰ
今後も自然科学的な教材を使った授業により、生徒の関心を引き出すなどの効果が期待される。
一方、従来型の文法などの指導も必要であり、授業の連続性が阻害されることが一つの課題となる。
また、発表などのアウトプットの評価についても今後検討すべき課題である。
しかし、「英語で伝える」経験は将来の生活で役立つものであり、来年度以降も生徒が自信を持
って英語で発表できるような指導法を研究していきたい。特に、レポートやプレゼンテーションで
科学英語を活用するために、夏季休業中に合宿形式での指導も計画している。
2
学校設定科目「ESDⅠ」
持続可能な社会作りの重要性については、ある程度認識を深めることができたと思われるが、最
― ―
終的な目標点は、生徒自らが社会の中の諸問題に気付き、その課題解決を行っていこうとする姿勢
をつくることである。そのためには、行動力を養うために体験活動が有効だと思われる。来年度は
地域での貢献活動などに参加し、主体的に行動する姿勢を内在化させたい。また、上位層の生徒は
自らが持続可能な社会作りの担い手であるという意識を元来持っている。中位層以下の生徒に対し
てESDの理念を理解させ、問題解決のための意識を高めていく方策を研究する必要がある。
3
スーパーサイエンス特別活動
今年度の活動は、生物分野に関連するものが多かった。今後は、物理、化学、地学や数学等に関
連する研究機関とも連携を図り、多様な生徒の希望に応えていく必要がある。また、研究機関での
実習は、生徒は積極的な取組を見せているが、単なる体験に終わってしまうという危惧もある。各
研究機関との連絡を密にし、事前指導・事後指導を充実させて、実習内容をしっかり定着させてい
きたい。
自然科学部の活動についても様々な分野でテーマを設定し、継続的な研究を指導していく必要が
ある。また、各種コンテストを意識した指導をすることによって、関係生徒の資質向上が期待でき
る。次年度以降多くの生徒が参加することを期待したい。
4
その他
大学・企業との連携については研究開発を進めることができたが、地域との連携が不十分であっ
た。次年度は市内の中学校を中心に連携活動を進めていきたい。
また、SSH事業全般に係わる事項として、学校内外のSSH推進組織の構成や機能を検証し、
効率的な研究ができる組織を構築する必要がある。
さらに、生徒レポートや研究発表の評価法、アンケートの形式など、SSH事業の検証方法につ
いて研究を深めていく必要がある。
― ―
Ⅰ
1
学校設定科目「スーパーサイエンス」授業
「SS公民」
(1) 研究開発の課題
自作プリントを利用して、「現代社会」で学習する経済・政治・環境・国際社会などの諸
問題の基本的内容や知識を確認した上で、これらの問題を総合的・多角的に捉え、自らの問
題として考える資質を養う。
課題探究学習を通じて、豊かで持続可能な社会についての関心を喚起し、理解の深化・参
加する態度や問題解決能力の育成を図る。
(2) 研究開発の経緯
本校はSSHの指定を申請するにあたり、同時にESD(持続発展教育)を取り入れるこ
ととなった。ESDでは、単に知識・技能の習得や活用にとどまらず、体験、体感を重視し
て、探究や実践を重視する参加型のアプローチが必要となり、情報収集・分析能力やコミュ
ニケーション能力を育むことが重視されるため、SS公民では課題探究学習を重視し、ES
Dの理念をそこに入れ、充実させることとした。
(3) 研究開発の内容
ア
仮説(指導目標)
・ESDは、持続可能な社会を形成するための担い手づくりを目標とし、環境問題だけで
なく、国際問題、人権問題等の持続可能な発展に関わる諸問題を多角的に捉え、その上
で、参加する態度や問題解決能力を育成することを目標としている。
・本校では学校設定教科としてESDⅠを設定しており、そこで実施する個人の自主課題
研究に先駆けて、課題探究学習をグループで実施することにより、情報活用能力、問題
解決能力、プレゼンテーション能力の育成を目指すこととした。
イ
年間指導計画と実施要項
・実施にあたり次の年間学習計画を立案し、実施した。
平 成23年度
公民科 SS公民
年間学習指導計画
学
月
学 習 内 容
(単元・教材)
4
第2編 現代社会と人間
の生き方
第3章 現代の経済社会
と私たちの生活
期
一
学 5
①経済社会と経済体制
具体的な評価規準
・資本主義に2つのタイプがあること
を理解できたか。
― ―
評
価
の
観
点
1・4
評価方法
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・課題探究学習を実施するにあたり下記の計画を立案し実施した。
(ア) 学習のねらい
「自分で課題を見つけ、自らが学び方を考え、主体(意欲)的に行動判断し、よりよく
問題を解決しようとする資質や能力」を養う。
(イ) 学習活動
a
課題を設定する活動
b
課題を探究する活動(資料の収集と活用も含む)
c
課題を探究した結果のまとめと発表する活動
(ウ) 学習方法
a
グループ学習(6~7人×6班):各クラスとも6班編成で行う。
(エ) 評価項目と観点
評価の項目
評
価
の
観
点
1
課題の設定
生徒自ら考えて適切に研究課題を設定できたか。
(課題をどのように設定したか。)
2
研究計画書
の作成
生徒の学習に対する積極性を確認する。
〈具体的な観点〉
(1) 研究課題を解決するために適切な研究手順と方法を考えている
か。
(2) どのような資料からどのような情報を集めようとしているか。
(3) 探究し考察した過程や結果をどのような方法で表現しようとし
ているか。
3
発表に関す
る活動
内容、工夫、表現力、まとめ方等、総合的な部分を確認する。
〈具体的な観点〉
(1) 発表の内容、論理性、表現する力(声量・態度)等、総合的に
判断する。
(2) 発表原稿、資料を提出させ、判断する。
4
発表を聞く
側の活動
他のグループの発表を意欲的に聞くことができたか。
〈具体的な観点〉
(1) 他のグループの発表の評価がきちんと行われているか。
(オ) 学習の流れ
月
日
学習の内容
学習の活動
7/ 4~ 8
課題探究学習の第1回説明会
(1) 学習のねらい、学習活動と方法評
価項目と観点を説明する。
(2) 各自で研究分野(課題)を設定す
る。
(3) 班分けを指示する。
7/11~14
課題探究学習の第2回説明会
(1) 班分けの発表
(2) 課題探究学習の詳細をプリントで
説明する。(今後のスケジュール、
研究計画書の作成、発表に関する活
動等)
7/15~8/1
各班の統一課題の設定
研究計画書の作成
(1) 班として統一課題を提出する。
(2) 研究計画書を提出する。
8/1~9/8
課題探究活動
(1) 調査や研究を行う。
(2) 情報の収集やまとめを行う。
(3) 発表のための原稿や資料を作成す
る。
発表原稿や資料の作成
― ―
提出期限:9月8日
9/14~22
a
発表に関する活動
(1) 発表後、自己評価表に記入して提
出する。
(2) 発表者以外の生徒は、他のグルー
プの発表について、用意してある用
紙に、グループで話し合って、記入
する。
説明を受けた後、各自で研究分野(課題)を考え、選択する。(以下の5分野)
・地球環境問題
・資源エネルギー問題
・日常生活と宗教や芸術との関わり
・科学技術の発達と生命の問題
・豊かな生活と福祉社会
b
各自が考えた研究分野(課題)・氏名を用紙に記入し提出する。
c
その後班の編成を行う。ただし、教員の方針に従う。
d
班編成が終わった後、班ごとに話し合い、研究課題を1つに絞り込む。
(カ) 資料の収集と課題について
a
収集の方法
・
学校図書館で調べる。
・
役所や企業で調べる。(資料を請求する。訪問して資料を集める。)
・
詳しい人に尋ねる。(インタビュー)
・
インターネット、新聞で調べる。
※
・
地域の図書館で調べる。
研究活動に使った本や資料、ホームページの名前等は、参考文献として記載す
ので記録しておく。
b
その他の注意事項
(a) 調査の段階で、他の班やクラスのことを考えて、資料等を独占しないようにす
る。(特に学校図書館の本は注意する。)
(b) 授業時間はまとめに使い、資料収集は授業時間以外で行うとよい。
(c) 他の人から話を聞いたりする場合は礼儀に気を付ける。(特に学校以外の機関や
人と接する場合は注意すること。)
(d) 調査研究の方法がわからない場合や研究計画書の作成については、教科書を参考
にするとよい。
(キ) 各班の研究計画書の作成と進行レポートについて
a
各班で研究計画書を作成する。(課題、課題設定の理由、研究の仮説、研究の手順
と方法、発表の方法等)
b「進行レポート」を記入し提出する。
(ク) 発表に関する活動
a
事前準備
(a) 発表の日時は、教員が指定する。発表時間は1班15分以内とする。
(1時間で3班が発表する。)
(b) 各班で役割を事前に決めておくが、全員が必ず参加する。
(レジュメづくりと発表者の役割 分担をしてもよい。)
(c) 発表が近づいたら、業後にリハーサルを行うとよい。
(d) パワーポイントをはじめとして、プレゼンテーション用の機器は使わない。
― ―
b
発表本番
(a) 発表12分、質疑3分とする。残りの時間で評価表の記入をする。
(b) 発表原稿は提出する。その際資料(B紙等)も含む。
(c) 聞くグループは「他のグループ発表に関する評価と感想」の用紙を提出する。
(d) 発表グループも自己評価票を提出する。
ウ
検証
課題探究学習分野別テーマ一覧(6クラス分、重複は省略)
a
地球環境問題
・地球温暖化影響と取組
・オゾン層の破壊と地球温暖化
b 資源エネルギー問題
・原子力エネルギーと自然エネルギー
・そんな発電で大丈夫
・エネルギーのこれまでとこれから
・脱原発は可能か
c 科学技術の発達と生命の問題
・クローンについて
・クローンの権利
・バイオエシックス
・電磁波について
d 日常生活と宗教や芸術との関わり
・世 界の芸術
・日本のイニシエーション
・三大宗教と生活
・宗教音楽と民族音楽
e 豊かな生活と福祉社会
・介護士不足
・豊かな社会
・地球温暖化について
・身近な異常気象について
・エネルギーいろいろ
・新エネルギーの可能性
・原子力発電について
・クローンを知りまクローン
・クローン技術について
・再生医療
・生活に関わる宗教
・ルネサンスについて
・日本人にとって宗教の意義
・福祉の仕事を支えるもの
・豊かさと幸福について
(4) 実施の効果とその評価
ア
下記のような評価表を配布し、各グループに配布し評価させた。
自己評価表
(
(
)班 テーマ(
)組(
)番氏名(
)
)
下の各項目別に自己の評価結果を書いてください。
また、よかった点、難しかった点、反省点について、コメント欄に記入してください。
(3:大変よくできた
評
2:よくできた
価
項
1:あまりできなかった)
目
自己評価
適切な課題を設定することができたか。
3
2
1
情報収集を積極的に行うことができたか。
3
2
1
収集した情報をうまくまとめることができたか。
3
2
1
協力して調査や研究ができたか。
3
2
1
発表はうまくできたか。
3
2
1
感想(コメント欄)
― ―
他のグループ発表に関する評価と感想
(
)班
テーマ(
(
)班・代表・(
)
)組(
)番氏名(
)
他のグループの発表について、評価と感想(質問)を書いてください。
評価(A:そう思う B:どちらでもない C:そう思わない)
評
価
項
目
評
価
テーマが適切である。
A
B
C
よく調べてある。
A
B
C
内容が理解しやすい。
A
B
C
まとめが上手である。
A
B
C
発表の方法(声量・態度・表現力)がよい。
A
B
C
感想
質問
イ
評価結果例(1クラス分)
評価する側
A班
B班
C班
D班
E班
F班
評価される側及びタイトル
自己
評価
A班
地球温暖化について
13
13
15
15
13
12
B班
新エネルギーの可能性
15
14
15
15
11
15
C班
クローン技術について
14
12
15
15
10
12
D班
日本のイニシエーション
15
14
15
15
10
15
E班
豊かな社会
15
13
14
14
8
15
F班
エネルギーのこれまでとこれから
13
13
9
15
15
12
他のグループに対する評価については、A=3、B=2、C=1として、5項目の合計
点を表記した。
ウ
B班に対する他の班の感想及び自己評価
<B班に対する他の班の感想>
・明瞭で非常に分かりやすい発表であった。内容もよくまとまっており、情報が手に取る
ように分かった
・新エネルギーにはどんなものがあるかよくわかった。これから生きてゆく上で知識とし
て活用していきたい
・まとめの紙に、図を交えてあったり、メリット・デメリットが明記されていてわかりや
すかった。
・自然エネルギーは、環境にいいし良いことばかりのような気もするけれど、自然そのも
のが不変なものではないことなど難しい面もあることがわかった。
・全体的にはよかったが、人により調べられている量が異なることが気になった。
― ―
<B班自身の自己評価>
・各自がしっかりまとめることができ、発表もそれぞれしっかりすることができたのでよ
かった。また、発表をしっかり聞いてくれた上、質問もしてくれるなどよかった。
エ
学習指導要領に示す教育課程の変更点
平成22年度までは、第1学年で現代社会(2単位)を実施していたが、今年度(平成
23年度)より、現代社会の内容にESDの内容を取り入れ、SS公民という名称で実施
することにした。
(5) 研究開発上の課題及び今後の研究開発の方向・成果の普及
他者評価及び自己評価も参考にしながら、教員の側でも同じ観点で評価し点数化した上で、
5回の定期考査の結果及び平常点に加味して最終評価をした。課題探究学習については生徒
はそれなりに積極的に取り組んだと思われるが、ESDという観点で見た場合改善の余地は
あると思われる。
平成24年度に向けて、生徒にESDという観点をより持たせるために、課題探究におい
てESDチェックシートを作成し、それを活用する等の工夫をしていきたい。
― ―
2
「SS数学Ⅰ」
(1) 研究開発課題
本校生徒の実情と高校3年間で習得すべき内容を踏まえ、生徒の学力・思考力の発達段階
に応じて、数学的な思考力・論理力・数学的な処理能力の向上が図れるよう学校設定科目を
設定した。この趣旨に則り、数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Aの学習内容を再編成したのが、学校設
定科目「SS数学Ⅰ」である。さらに、コンピュータを利用して図形を視覚的に捉えること
により、図形に対する考察能力の向上を図る授業も実施する。
(2) 研究開発の経緯
ア
中学校での学習内容を踏まえ、高校の授業にスムーズに入り、さらに高校1年で習得す
べき内容を本校の生徒の実情に適したものとなるよう、年間学習計画を作成した。指導上、
2講座(SS数学ⅠαとSS数学Ⅰβの各週3時間)に分けて展開した。
イ
担当教員の打ち合わせを密に行い、年間学習計画に沿った学習内容の授業ができるよう
努めた。
(3) 研究開発の内容
(仮説)
ア
本校生徒の実情を踏まえ、3年間で学習する内容を検証するとともに学習内容を再編成
することにより、第1学年として習得すべき数学的な思考力・論理力・数学的な処理能力
の向上を図ることができる。
イ
学校設定科目「SS数学Ⅰ」を設定することにより、数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Aの基本的
な知識及び技能を習得するとともに基本的な概念や原理・法則について、より系統的に深
く理解させ、数学的なものの見方及び数学的思考力を育成することができる。
ウ
コンピュータを利用する授業を行うことにより、図形を視覚的に捉え、数学的なものの
見方及び数学的な思考能力を高めることができる。
(内容・方法)
ア
「数 学Ⅰ」「数 学Ⅱ」「数学 A 」の内容を再編成し、本来「数学Ⅲ」で習う内 容や 学習
指導要領の範囲を超えた、発展的な内容も取り入れた。原理・法則を習得させたり、学習
内容をより系統的に習得させることにより、数学的な思考力・論理力・数学的な処理能力
の向上を図った。
イ
文字の値が変化するときに描く図形は、生徒には理解しがたい内容であるが、コンピュ
ータを利用して図形を視覚的に捉えることにより、文字の値が変化するときに描く図形に
対する考察能力の向上を図った。
ウ
平成23年度の下記の学習指導年間計画表に従って授業を実施した。指導上、2講座(S
S数学ⅠαとSS数学Ⅰβの各週3時間)に分けて展開した。
― ―
平成23年度
学 月
学
期
学習単元
4 1
数と式
習
「SS数学Ⅰα」年間学習指導計画表
内
容
学
習
指
項
目
(1) 実数
の
留
意
点
(発展的な内容等を記載する)
対称式に関する問題などを扱う。
方 程 式 と 不 等 (1) 1次不等式
式
上
・2重根号の計算、複雑な無理数の計算、
(2) 対称式
2
導
・絶対値(1次式)の方程式・不等式、
(2) 2次方程式
2次方程式の共通解問題を扱う。
5
・判別式Dの意味と扱い方、解答の書き
1
方について、指導する。
・文字を含んだ1次方程式・2次方程式
を(不定、不能の場合も)扱う。
3
2次関数
学
(1) 関数とグラフ
・この単元では、様々な学習内容を発展
(2) 2次関数のグラフ
(3) 平行移動と対称移動
6
レベルまで取り扱う。
・(3)では、2次関数のみにとらわれず、
(4) 2次関数の最大・最小
絶対値で表された関数などを利用して、
(5) 2次関数と方程式・不
理論が一般に成り立つことを指導する。
等式
・(4)では、「文字係数の2次関数」「文字
期
を含んだ与えられた定義域での2次関
数の最大・最小」「置き換えが利用でき
る2次関数」などの発展的な内容を扱
う。さらに、合成関数の意味と使い方
についても指導する。
・ (5)で は 、「 2 次 関 数 と x 軸 と の 共 有 点
の関係」を理解し、それを利用して方
程式や不等式を求めさせる。さらに、
文字係数の2次不等式や2次方程式の
解の存在範囲などの発展問題も扱う。
7 4
図形と計量
(1) 鋭角の三角形
・(2)では、一般的な定義により指導し、
(2) 三角比の拡張
9
2
0º から 360º までを扱う。
(3) 三角形への応用
・(3)では、内接円やヘロンの公式を扱う。
(4) 空間図形の計量
・(4)では、三角錐の内接球などの発展的
(5) 相似と計量
5
不定方程式
f (x , y )= 0 の
整数解の解法
学
な問題も扱う。
(1) Ax+By=C (A, B, C は整 ・ こ の 単 元 は 、 学 習 指 導 要 領 の 範 囲 外 で
数)形の解法
はあるが、今後の学習において必要と
(2) xy+Ax+By+C= 0 (A, B,
C は整数)形の解法
10
2
2
(3) Ax +Bxy+Cy +Dx+Ey+F
= 0 (A, B, C , D, E ,F は整
数)形の解法
(4) 「実数条件や与えられ
― ―
なるので、この時期に指導する。
期
た文字の大小関係などを
利用して、文字の範囲を
絞る」ことを利用する解
法
6
方 程 式 ・ 式 と (1) 整式の除法と分数式
証明
11
(2) 複素数と2次方程式
(3) 高次方程式
・(2)では、3次方程式の解と係数の関係
も扱う。
・(3)では、組立除法の原理と利用法や文
(4) 式と証明
字を含む3次方程式の解の分類など発
展的な内容も扱う。
・(4)では、シュワルツの不等式や相加平
12
均・相乗平均の関係を利用する発展的
3
な問題も扱う。
7
三角関数
(1) 三角関数
・(1)では、複雑な三角方程式・不等式も
(2) 加法定理
扱う。
学 1
・(2)では、3倍角の公式、和と積の変換
公式、三角関数で表された関数や方程
式・不等式など発展的な内容も扱う。
期 2
8
総合問題演習
(1) 順列・組合せ、確率
(2) 三角・指数・対数関数
3
に関する融合問題
・既習した教材を利用して、関数や図形
に関する問題を様々な角度から考察す
る数学的能力の育成を図る。
(3) 平面図形・空間図形に
関する融合問題
平成23年度
学 月
学
期
学習単元
1
数と式
習
「SS数学Ⅰβ」年間学習指導計画表
内
容
学
習
指
項
目
(1) 式と計算
導
上
の
留
意
点
(発展的な内容等を記載する)
・複二次の因数分解など複雑な因数分解
1 4
も扱う。
2
集 合 と 場 合 の (1) 集合と要素の個数
数
(2) 場合の数
学 5
・(3)では、重複組合せ、じゅず順列、完
全順列など発展的な内容も扱う。
(3) 順列・組合せ
・(4)では、多項定理・多項係数も扱う。
(4) 二項定理
3
確率
期 6
(1) 確率とその基本性質
(2) 独立な試行と確率
(3) 独立でない試行の確率
(4) 期待値
4
7
平面図形
・(2)では、やや思考力を必要とする確率
も扱う。
・(3)では、非復元抽出、独立と従属、く
じ引きなどの確率を扱う。
(1) 三角形と比
・主な定理とその逆について指導する。
(2) 円周角
・(1)では、三角形の五心を扱う。
(3) 円と直線
― ―
5
論証
(1) 命題と論証
・(1)では、全称命題・特称命題も扱う。
6
総合問題演習
(1) 順列・組合せ、確率
・数学Ⅰ・Aで習得した学習内容を確認
2 9
学 10
(2) 数と式
するとともに、発展的な問題を扱い、
(3) 2次関数のグラフ
数学的な思考力・論理力・数学的な処
(4) 2次関数と2次不等式
理能力の向上を図る。
(5) 2 次 関 数 と x 軸 と の 共 ・(1)では、反復試行の確率の最大値問題
有点の関係
7
図形と方程式
期
も扱う。
(1) 点と直線
・(1)では、一般形で表された直線の平行
(2) 円
条件・垂直条件も扱う。
(3) 軌跡と領域
・(2)では、2円の交点を通る曲線群や2
<描画ソフト GRAPES で
11
視覚的イメージをとら
えさせる>
円の共通接線などの発展的な内容につ
いても扱う。
・(3)では、文字を含む2直線の交点の軌
跡など発展的な内容についても扱う。
さ らに 、描画 ソフト GRAPES を 利用 し
て、求める軌跡の点の動きや文字を含
12
む直線の動きを視覚的に捉えさせ、数
3
学的な考察力の向上を図る。
8
1
指 数 関 数 ・ 対 (1) 指数関数
数関数
・(1)では、指数で表された関数や方程式
(2) 対数関数
・不等式の発展的な内容も扱う。
学
・(2)では、対数で表された関数や方程式
・不等式の発展的な内容も扱う。
2 9
期
総合問題演習
(1) 図形と方程式
・数学Ⅱで習得した学習内容を確認する
(2) 指数関数・対数関数の
融合問題
3
とともに、発展的な問題を扱い、数学
的な思考力・論理力・数学的な処理能
(3) 高次方程式の応用
力の向上を図る。
(4) 整式の除法
(4) 実施の効果とその評価
ア
「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学A」の内容の再編成について
本校の生徒の実情を鑑みると、学習指導要領に定められた科目内容を学年・期間に応じ
て履修させなければならない現状の中で、現在の教科書に掲載されている学習内容を掲載
順に習得させるのは、必ずしも効果的な指導方法とは言い難い。そのため、今まではその
都度、必要な内容や手法、発展的な内容を問題集や参考書を用いて補いながら授業を進め
てきたが、その方法には限界があった。
今回、学校設定科目「SS数学Ⅰ」の運用により、学年・期間の枠にとらわれることな
く、生徒の学力・思考力の発達段階に応じた、「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学A」の学習内容
を再編成した年間学習計画での授業展開は、今までより効果的であった。さらに、本来「数
学Ⅲ」の教材である「合成関数」や現在の学習指導要領では範囲外である「不定方程式
― ―
f ( x , y ) = 0 の 整数解の解法」は、生徒にとって違和感なく受け入れられ、今後の数学
指導に役立つと思われる。なお、各回の定期考査や課題・実力考査を通じて、生徒の学習
到達状況の把握を行った。
イ
「コンピュータを利用して図形を視覚的に捉えさせる授業」について
コンピュータを利用した授業を行った後、以下の内容で生徒を対象にアンケートを実施
した 。(アンケート結果は、%で表示する 。)
【質問1】数学は好きですか。
好き(44% )・どちらでもない(36% )・あまり好きではない(20%)
【質問2】数学に対する興味関心はどのように変わりましたか。
とても高まった(8% )・高まった(18% )・変わらない(74%)
【質問3】数学に対する理解が深まりましたか。
とても深まった(10% )・深まった(50% )・変わらない(40%)
【質問4】今回の授業内容(軌跡の内容等に関して)は理解できたか。
理解できた(30% )・だい たい理解できた(46%)
・理解が不十分なところがある( 24% )
【質問5】今回のように描画ソフト GRAPES を利用した授業はまた受けてみたいか。
受けてみたい(80% )・受けなくてもよい(20%)
【質問6】今回のコンピュータを利用した授業を受けて感じたことや気がついたことなど
あれば書いてください 。(一部抜粋)
〔肯定的な意見〕
・グラフを視覚的にみることができて理解が深まった。
・言葉だけでは説明しきれないところもあると思うので、今後もコンピュータを利用
した授業を行ってほしい。
・条件を満たす点を少しずつプロットしていくと、だんだんと図形になっていく過程
が見られてとても興味深かった。
・軌跡の分野に関わらず、領域であったり、円や直線が出てくる分野でもコンピュー
タを扱った授業をしてほしい。
〔否定的な意見〕
・動きなどはわかるが、何をノートに書けばよいのかわからない。
・前のスクリーンをずっと見ていると目が疲 れてしまう。
・プロジェクターの周辺(排熱のため)が熱い。
・座席が後方であったため、細かな点の動きが見づらい。
・光が反射してスクリーンが見づらい。
〔その他〕
※授業において描画ソフト GRAPES を 生徒に紹介をしたところ、実際に自分で利用
した生徒がいた。その生徒の感想を以下に挙げておく。
・授業で行った分野に限らず、いろいろな関数を視覚的に表現してみると理解できる
ことがたくさんあることがわかった。しかし、それと同時に疑問に思うことも同じ
くらい出てくるため非常に勉強になった。
例えば 、
「 実際にグラフを描いてみると 、y= log 2x
と
y=x / 2
は、
( 2 ,1 )
と(4,2)で交わるがどのように式の計算で導くのか 。」といった内容である。
― 0 ―
ウ
その他
来年度の第2学年は、理系が5クラス(各クラスの人数は43人または44人)、文系
が4クラス(各クラスの人数は36人または37人)となった。例年より、女子が20人
程多い学年にもかかわらず、理系に進む生徒が増大した。若者の就職難といった日本の社
会情勢の影響もあるとは思われるが、SSH関連授業や講演・企業訪問等のSSH関連事
業が生徒の進路選択に作用したことも要因の一つであると思う。
(5) 研究開発実施上の課題及び今後の開発の方向・成果の普及
ア
第1学年で実施した「SS数学Ⅰ」の学習内容と本校生徒の実情を踏まえて、
「数学Ⅱ」
「 数学 Ⅲ」「 数学 B」「 数学C 」 の内容の再編成した学校設定科目「SS数学Ⅱ 」を 第2
学年の理系生徒を対象に実施する。その際、数学的な思考力・論理力・数学的な処理能力
の向上が図れるよう学習内容及び学習する配列を編成するとともに、どのような発展的な
内容を扱うかについても生徒の学力・思考力の発達段階に応じて決めていかなければなら
ない。
イ
各回の定期考査や課題・実力考査を通じて、生徒の学習到達状況の把握を行ってきてい
るが、中には十分成果を発揮できない生徒もでている。そのような生徒に対しては、個別
指導など別途の学習機会を設定した。様々な場面で、生徒の学習の到達度を把握し、早期
に対応していくことが今後も引き続き必要である。
ウ
第1学年では、描画ソフト GRAPES を 利用して授業を実施した。生徒にとって目新し
い授業で新鮮であったが、コンピュータの使い方・使う環境・その授業の展開など改良す
べきことも多い。このようなコンピュータを利用する授業に対して様々な角度から考察し
ていかなければならない。その上で、第2学年でも引き続き、必要と思われる単元におい
て、描画ソフト GRAPES 利 用の授業など、コンピュータを利用した授業を展開していき
たい。
― ―
3
「SS理科Ⅰ」
(1) 研究開発の課題
ア
現行の化学Ⅰ、化学Ⅱ、物理Ⅰ、物理Ⅱ、及び理科総合Aを編集し、物理分野及び化学分野
の基礎的な学力を定着させるとともに、最新科学技術に関連した発展的内容を取り扱い、応用
力を養う。
イ 自主教材を利用して、バイオテクノロジーやプレートテクトニクスなどの生物分野及び地学
分野の内容を取り扱い、現在の科学技術についての基礎的知識の習得を図る。
ウ 科学技術の発達に関連して環境問題、国際問題等について理解を深めることによって、豊か
で持続可能な社会の形成者としての人材育成を図る。
(2) 研究開発の経緯
ア
授業内容の編集については、現在の教育課程では、単元の学習内容がⅠとⅡに分割されてい
るため、体系的な学習がしにくい部分がある。また、Ⅰの内容だけでは十分な解説ができない
ため、単に暗記をせざるを得ない部分がある。本校生徒は、知的レベルは高く、原理や理論を
十分に理解できる資質を持っているため、Ⅰ、Ⅱの学習内容を編集することで、質の高い学習
ができる環境を整える必要がある。この考えをもとに、学習年間指導計画を立案した。
イ 教材が1年次においては、理科総合Aの教科書を用いて、物理と化学分野を学習しているが、
物理、化学以外の科目についての基礎的知識の習得も必要である。そこで、生物分野のバイオ
テクノロジーと、地学分野のプレートテクトニクスについての教材を作成した。
ウ 高校での学習内容は机上のものではなく、実生活の場での身近な物質や現象、最先端の科学
技術との関連があることを理解させる場面が必要である。2学期に実施されたESDのデンソ
ー企業訪問での研修内容が、本校生徒にとっても十分理解できる内容であると判断し、高校で
の学習内容との関連や、企業訪問の効果を高めるため、教材(解説資料)を作成して解説を行
うこととした。
(3) 研究開発の内容
ア
仮説
(ア) 学習内容の編集
a 化学Ⅱの学習内容を組み込むことで、単元の内容を体系的に扱うことができで、理解を
深めることができる。
b 別の分野においても。発展学習内容を用いて解説することで、その原理や仕組みを理解
することができる。
(イ) 企業訪問との関連
a 現在企業で行われている科学技術や環境問題と、高校での学習内容を関連づけることで、
高校で学習する基礎的知識の重要性が認識できるとともに、科学技術への関心を高めるこ
とができる。
b 科学技術に関して、原理を追求する姿勢を養うことができる。
イ 内容・方法
(ア) 学習指導計画
学
学 習 内 容
指導目標及び指導上の留意点
(単元・教材)
期
力と運動
一 運動の表し方
○速度、加速度、落体の運動に関する基本的な概念や公式を
理解し、知識を身に付ける。
学
期 力
○力、力のつりあい、作用・反作用、摩擦力に関する基本
的な概念や公式を理解し、知識を身に付ける。
― ―
運動の法則
エネルギー
力学的エネルギーの保存
熱とエネルギー
電気とエネルギー
エネルギーの変換と保存
物質の構成粒子
物質の探究
原子・イオン・分子
二
学
期
物質の量と化学反応式
物質の変化
化学変化と熱
酸と塩基
三
学
期
バイオテクノロジー
(自作プリント)
○慣性の法則、運動の法則の基本的な概念を理解し、知識を身
に付ける。
○仕事とエネルギーの関係や運動エネルギーと位置エネルギー
が相互に変換し、力学的エネルギーが一定に保たれることを
理解し、知識を身に付ける。
○熱・比熱・熱容量・熱量の保存を理解し、知識を身に付ける。
熱と仕事、熱機関について理解し、知識を身に付ける。
○電流、電圧、抵抗など電気の性質の基本的な概念や、オーム
の法則、ジュールの法則など基本的な原理・法則を理解し、知
識を身に付ける。
○エネルギーの変換と保存、核エネルギーやその他のエネルギ
ーを理解し、知識を身に付ける。
○物質の構造・性質・反応に関心をもち、意欲的に物質を
探究しようとする。
物質の分離・精製や物質の確認、成分元素の確認など基本
的な実験操作を習得する。
○原子の構造と電子配置について理解し、物質が原子、分子、
イオンなどから成り立っていること、電子配置と化学的性質が
密接な関係にあることを理解する。
《発展内容》
電子式、電気陰性度、分子の極性、配位結合、水素結合も
扱い、結晶のまとめを行うことで、化学結合について体系的に
理解させる。また、結合の強さと融点、沸点の関係についても
理解させる。
○物質量の概念を理解して計算ができる。基本的な化学反応式
を表す技能を習得し、化学変化では反応に関係する物質の量
の間には一定の関係があることを考察する。
《発展内容》
溶液は、溶解の仕組みとして、溶媒の極性と溶質の電気的性
質、化学結合との関係についても理解させる。
○化学変化をエネルギーの出入りという観点から考察し、ヘスの
法則を理解し、活用することができる。
《発展内容》
結合エネルギーについて理解し、知識を身に付ける。
○日常生活と関連づけて酸・塩基をとらえ、酸・塩基の定義を理
解させ、pHの測定実験などを通して、pHの指標としての便利
さや実用性を理解する。
《発展内容》
化学平衡の概念を示し、弱酸、弱塩基の電離について理解さ
せる。また、塩の加水分解の仕組みを理解させる。なお、平衡
定数までは扱わない。
○中和滴定の量的関係を理解するとともに、実験器具の取り扱
いと中和滴定の技能を習得する。
○遺伝情報とその発現、および、バイオテクノロジーについて、そ
の原理を理解し、知識を身に付ける。
○日常生活の中での利用例とその意義を理解し、知識を身に付
ける。
― ―
プレートテクトニクス
(自作プリント)
○プレートテクトニクスおよび地震について、その原理および相関
関係について理解し、知識を身に付ける。また、特に日本付近
のプレートの状況と地震発生と津波の関係について知識を身
に付ける。
※ 授業で使用したプリント、自作教材の一部を資料として後に添付。
(イ) ESDでのデンソー企業訪問との関連
研修内容の中で、高校の授業で学習し、生徒が理解できる内容を取り上げて解説した。
演示実験が可能なものについては生徒に直接見せた。しかし、現段階では未学習の内容も
多いため、詳細な解説が不可能な部分もあるが、高校の学習との関連を重視した。なお、担
当教諭が解説資料を作成した時点で、すでに企業訪問が終了していたクラスと、今後訪問す
るクラスがあったため、事後指導と事前指導の2パターンになった。
a 「廃水処理施設」
:廃液中の金属イオンの沈殿の生成方法(銅と鉄を中心)
→ 金属イオンの沈殿反応とコロイド粒子
b 「資源ステーション」
:塩素を含む合成樹脂の確認(塩ビちゃん)
→ 成分元素の確認法である炎色反応(塩素の確認法のバイルシュタイン反応)
c 「資源ステーション」
:分別収集された廃プラスチックの再利用
→ 鉄の精製
※ 解説に用いたプリントを資料として後に添付。
ウ 検証
学習評価結果(考査問題や実験レポート等)や生徒の感想等に基づき検証とした。
(4) 実施の効果とその評価
ア
学習内容の編集
(ア) 単元の内容を体系的に扱うことで、各章それぞれの学習内容全体を把握することができる
とともに、各項目の関連や内容を深く理解させることができた。
(イ) 原理や仕組みを説明することで理解を深めさせることができ、諸現象に対する関心も高ま
り、理科に興味をもつ生徒には好評であった。しかし、反面、理科を苦手とする生徒には負
担が大きかった。
(ウ) 平成23年度の入学生は、化学の授業は1年生から3年生までを通じて学習する。そのた
め、今年度発展として扱った内容が、今後の学習にどのように反映されるのか実感はできな
い。したがって、2年、3年でどれだけの効果があるかを、現段階で十分に評価することは
できない。しかし、今後の学習を進める中で、1年次の学習内容が活かされる場面は多く、
その時に、この学習内容の編集が意味あるものであると生徒たちは実感することになると考
える。
イ 企業訪問との関連
(ア) 企業訪問後に、解説を行ったクラスの感想には次のようなものがあった。
・その場では(研修中は)何をやっているかよく分からなかったが、解説を受けることでそ
の内容が理解できた。
・企業でやっていることが、高校での勉強で説明できて驚いた。
・内容が理解できたので、もう一度見てみたい。
・学校で聞いたことを、会社で実際に見て感動した。
・事前に解説があったので、企業の方の説明がよく分かった。
(イ) 科学技術について原理や関連する事柄等を知ることで、企業訪問に対して生徒の満足度は
高まった。
(5) 研究開発上の課題及び今後の研究開発の方向・成果の普及
ア
学習内容の編集
生徒は1年生から3年生までの授業内容の全体を掌握していないため、職員が中心となって
3年間を見通した教材の再編成を実施する。ただし、平成24年度入学生からは教育課程の変
― ―
更に伴い、1年生の「SS理科Ⅰ」では「物理基礎」「生物基礎」を中心とした学習内容になる。
化学分野は2年生の「SS理科Ⅱ」として2、3年で履修することとなる。今年度の実施内容
をもとに、平成25年度以降、更に内容が濃く、質の高い学習計画を立案したいと考える。
イ 企業訪問との関連
今年度は事前指導または事後指導となった。今後も同様の企業訪問研修が実施される場合に
は、研修内容についても企業と連携をして、校内の授業等でその内容を扱うことを前提にした
打ち合わせをすることにより効果的な企業訪問にする必要がある。また、今年度は「SS理科
Ⅰ」の授業中に実施したが、ESDの時間や、他の教科とも連携を図り、指導の時期や方法を
検討する必要がある。
自作教材の例
① 生物
② 地学
③ 化学(環境分野)
― ―
― ―
※以上のような操作を現在ではコンピュータの管理下で自動的に行うことができる。
①DNAの解離(96℃)
②プライマー(複製DNAの基準)の結合(56℃)
③DNAの合成(72℃)…( DNAポリメラーゼ )の働き
遺伝子操作やDNAの塩基配列を決定するときには同じDNA(塩基配列が等しい)が大量に必要。
→( PCR法 )によってDNAのクローニングを行う。
2 DNAのクローニング
※遺伝子組みかえで作られた生物はもともと自然界には存在しない生物なので生態系のバランスを崩した
り、強い毒性、病原性によって他の生物に悪影響を与えたりしないように細心の注意をはらって取り扱
う必要がある。
※このような方法で成長ホルモン、インスリンなどのホルモンのほか、インターフェロン(ウィルス増殖
阻害物質)などがつくられている。
①ヒトの細胞から成長ホルモン合成遺伝子を取り出す。
・制限酵素を用いてDNAの必要な部分を切り取る。
②大腸菌からプラスミドを取り出す。
・①で使ったものと同じ制限酵素を用いてプラスミドを切断する。
③プラスミドに成長ホルモン合成遺伝子を組み込む。
・①と②を混ぜてDNAリガーゼを作用させ、DNAとプラスミドを貼りあわせる。
④大腸菌に③を取り込ませる。
・電気刺激などを与えて細胞膜の透過性を変化させ、③のプラスミドを大腸菌内部に取り込ませる。
⑤大腸菌を増殖させる。
・大腸菌の分裂とともに成長ホルモン合成遺伝子も複製されるので、増殖した大腸菌はすべてヒトの
成長ホルモンを生産する能力を持っている。このようにして大腸菌に生産させた成長ホルモンを医療
などに利用する。
※遺伝子操作の例~ヒトの成長ホルモンを生産する大腸菌の作り方~
遺伝子操作(組みかえ)に必要な「道具」
DNAを切る「ハサミ」 …( 制限酵素 )
DNAをつなげる「のり」…( リガーゼ )
組みかえたDNAを任意の細胞に入れる「DNA運搬物質」…( ベクター )
小型の環状DNAである( プラスミド )がよく使われる。
(ウィルスなどを使う方法もある。)
人工的な遺伝子操作によって自然には存在しない生物を作り出すことができる。
例)ヒトの成長ホルモンを生産できる大腸菌
…人の成長ホルモン合成遺伝子を大腸菌の遺伝子(DNA)に入れてやればよい。
1 遺伝子の組みかえ
SS理科Ⅰ バイオテクノロジー
※ゲノム・・・生物が持つ遺伝子の1セット。
ヒトゲノム計画によってヒトのDNAの全塩基配列は解明されている。
①ヒトは固有の遺伝子(DNAの塩基配列)を持っている。
②特定の制限酵素を作用させたときに得られるDNA断片は人それぞれの長さとなる。
③電気泳動によって大きさごとにDNA断片を分離する。
④遺伝子(DNAの塩基配列)が共通なヒトは電気泳動の結果に現れるバンドが一致する。
(または酷似する。)
4 DNA鑑定
①PCR法で同じ塩基配列を持つDNAを多量に複製する。
②4種類の異なるプライマー(それぞれ違った塩基に出会うとDNA合成を中止する)に別々の色素をつ
け、①のDNA断片に結合させる。
③DNA合成酵素を作用させ、プライマーからDNA合成を行う。
④その後、DNA合成を抑制すると色素ごとに違った部位でDNA合成を止める。
=長さの違うDNA断片ごとに4種類の色分けができる。
=DNA断片を長さ順に並べかえると、色から塩基配列がわかる。
3 DNAの塩基配列の決定
― ―
※日本列島は4枚のプレート衝突部にあたる
(14 ユーラシアプレート)
4 日本近海のプレート
③ プレートがぶつかり合う場所では、(12 大山脈)
や(13 海溝)が形成される
→(11GPS)で観測
3 プレートの種類と動き
① プレートは、(10 中央海嶺)で生成される
② プレートは1年に数㎝の速さで水平に移動する
(17 フィリピン海プレート)
(16太平洋プレート)
(15北米プレート)
1960年代後半以降に発展した学説で、地球の表面が何枚かの固い岩板(6プレート)で構成されており、
このプレートが対流する(7マントル)に乗って互いに動いているとされる
(8アセノスフェア):マントル上層部の部分的に溶解されていて比較的軟らかい層
(9リソスフェア):アセノスフェアを覆う外側(上部)の固い層
→ リソスフェアは何枚かに分かれていると考えられ、この仮想的な剛体板をプレートと呼ぶ
2 プレートテクトニクス
※マグニチュードが1大きくなると、発生頻度は(5
1
)に減少する
10
問い:M=5.0、M=8.0 のときのエネルギー量を求めよ。
・(1震度)・・・ある場所での地面の揺れの大小を表すもの。
日本では気象庁震度階級表によって定められている。
地盤の固さ、震源地からの(2 距離)などによって変化する
・(3マグニチュード)・・・地震そのものの規模を表す量。(4エネルギー)の大きさで決定。
標準地震計が記録した最大振幅から換算する。
地震のエネルギーの常用対数から求められる。
Ex.) E=104J のとき M=log10104=4
1 震度とマグニチュード
SS理科Ⅰ 「プレートテクトニクスと地震のメカニズム」
課題題研究
①近年、日本列島で起こった大地震について、その日時と地震の種類、型を調べ、まとめよ。
②1600年代以降、東南海沖で起こった海溝型地震について、年代と場所、マグニチュードの大きさを調べ、
まとめよ。
※プレート境界型地震・・・プレートのせめぎ合いによる
(28 海溝型)、(29 衝突境界型)、(30 発散境界型)、(31 すれ違い型)
※内陸地殻内地震・・・プレート内部における(32 活断層)が原因
正断層型、逆断層型、横ずれ断層型 →(33 直下型地震)になりやすい
7 日本列島周辺で発生する地震の種類
紀伊半島沖から遠州灘にかけての海域、(24 南海トラフ)の東側で周期的に発生する海溝型地震。規模
は毎回 M8.0 前後に達する巨大地震で、約(25 100 年から 150 年)周期で発生している。
南海トラフ・・・
北西に進んできた(26 フィリピン海プレート)が、
(27 ユーラシアプレート)の一部である西南日本に
衝突することで生じた沈み込み帯。トラフとは「細
長い窪み」という意味(はっきりとした溝を海溝と呼
び、区別して使用している)。
6 東南海地震
(18 沈み込み帯)・・・日本近海では、西進してきた(19 太平洋プレート)は(20 ユーラシアプレート)と衝突する。
すると、密度の大きい太平洋プレートがユーラシアプレートの下にもぐり込み、一定の角度で地下深部に
入っていく。沈み込みによって生じる深い溝が(21 日本海溝)である。
海溝型地震・・・2つのプレートがぶつかる所では、その相対運動の方向に圧力差を生じ、その結果
(22 逆断層型)の地震が発生する。特に海洋プレートが大陸プレートと衝突してもぐり込む所では、震源が
深い(23 巨大地震)が発生しやすい。
◎海溝型地震の発生モデル
5 プレートの動きと海溝型地震
― ―
沈 殿
H2SO4
NaOH
高分子凝集剤
ろ 過
沈 殿
加圧浮上
無添加
活性炭吸着
滅 菌
中 和
酸
雨水管理槽
放流
放流管理槽
凝結剤(PAC)のみ
高分子凝集剤のみ
凝結剤+高分子凝集剤
高分子凝集剤…汚濁の原因となっている微細な懸濁粒子を、凝集作用によって集め、
固まりにし、効率よく、水と分離させる薬剤
高分子凝集剤を加えると凝集効果が高まる
凝集とは・・・
ろ 過
凝結剤を加えると凝結効果が高まる
油水分離
微生物の作用で、 不溶物を取り除く
有機化合物を分解
させる。
曝 気
凝 集
有害な重金属を沈殿させて取り除く
濃度が薄く、粒子が細かいため、凝集させる
凝 集
PAC
ポリ塩化アルミニウム
凝結とは・・・
雨水系
生活系
(有機化合物)
油 系
酸・アルカリ系
(重金属類)
【廃水処理施設】
1年SS理科Ⅰ 特別講義 「デンソー企業訪問」
[ 金属イオンの沈殿反応]
少量 NH3
少量 NaOH
少量 NH3
少量 NaOH
少量 NH3
少量 NaOH
Fe(OH)3
赤褐色
Cu(OH)2
青白色
Al(OH)3
白色沈殿
過剰 NH3
過剰 NaOH
過剰 NH3
過剰 NaOH
過剰 NH3
過剰 NaOH
(両性元素)
変化なし
変化なし
[Al(OH)4]無色
変化なし
[Cu(NH3)4]2+
深青色
正方形型
変化なし
(錯イオンを形成)
Na
黄
K
赤紫
Cu
青緑
Ca
橙赤
Sr
赤
Ba
黄緑
融解して酸素を吹き込む
銑鉄(炭素を約 4%含む)→ 鋼(炭素 0.02~1.7%)
硬いが脆くて割れやすい
粘り強い
鉄の製法:鉄鉱石 Fe2O3 にコークスC、石灰石を入れて加熱。
一酸化炭素で還元する。
鉄鉱石を段階的に還元する Fe2O3 → Fe3O4 → FeO → Fe
鉄の炉内での反応のまとめ Fe2O3 + 3CO → 2Fe + 3CO2
CaCO3 → CaO + CO2
↑
↳ CO2 + C → 2CO
※ 廃プラの組成は C,H が主成分であり、Fe2O3 を還元した際の生成物の一部が
水 H2O として放出される
反応のイメージ:Fe2O3 + (CH2)n → 2Fe + 2CO2 + H2O
“廃プラの利用法”
鉄の精製時に、コークスの代わりに混ぜて利用すると、二酸化炭素の排出量が30%削減できる。
[ 成分元素の検出 ]
試料に対する操作
該当元素を含んだ場合の確認方法
成分元素
石灰水 Ca(OH)2 の飽和溶液に通じる
酸化銅(Ⅱ)CuO を加えて完全燃焼
炭素 C
C→[ CO2 ]
→ 炭酸カルシウム CaCO3 の白色沈殿
硫酸銅(Ⅱ)無水物 CuSO4(白色)に通じる
完全燃焼
水素 H
H→[ H2O ]
→ 青変
水で湿らせた赤色リトマス試験紙 → 青変
ソーダ石灰と混ぜて加熱する
窒素 N
N→[ NH3 ]
濃塩酸に近づける → NH4Cl の白煙
黒く焼いた銅線に試料をつけて炎色反応 → 銅の青緑色の炎色反応
塩素 Cl
(バイルシュタイン反応)
酢酸鉛(Ⅱ)水溶液を加える
金属ナトリウムを加えて加熱、融解
硫黄 S
S→[ Na2S ]
→ 硫化鉛(Ⅱ) PbS の黒色沈殿
酸素 O
特になし
Li
赤
[ 炎色反応 ]・・・白金線に試料をつけてガスバーナーの外炎に入れると、元素特有の発色が見られる
アルカリ金属元素
アルカリ土類金属元素
≪高校での学習内容≫
“塩ビちゃん”…炎色反応を利用して、塩素原子を含む物質の確認
塩ビ(ポリ塩化ビニル)[-CH2-CHCl-]n
バイルシュタイン反応…熱した銅線に付けて炎の中に入れると、銅の青緑色の炎色反応が見られる。
【資源ステーション】
Fe3+
黄褐
Cu2+
淡青
Al3+
無色
≪高校での学習内容≫
4
「SS英語Ⅰ」
(1) 研究開発の課題
SSHの指定を受けるにあたり、どのようなコンセプトで科学と英語を結びつけたら良い
か協議した。科学分野の理解を深めることの重要性は言うまでもないが、国際化の進む現代
社会において日本人の発表能力も問われている。そこで、最新の科学分野の教材を読み、そ
の感想や各自が調べたことを発表(口頭によるプレゼンテーションや感想文の提出)させる
形式を取り入れ、インプット中心の英語教育からアウトプット中心の英語教育に変換させる
ことを研究開発の課題とした。
(2) 研究開発の経緯
1学期では、英語Ⅰの教科書「UNICORN
English Course Ⅰ」の Lesson 1.3.5が科学を
扱う内容だったので、それを主たる教材にし、科学分野の内容を英語で読解する練習とした。
2学期からいよいよ本格的に始動した。科学の内容を扱う自主教材を読み、グループ内学習
とグループごとの発表を行った。そして、3学期からは、テキスト「First Steps to SciTech
English」(桐原書店)を用い、2グループ(1班3人)によるプレゼンテーションを行った。
さらに生徒全員に英語による感想文の提出を求めた。
(3) 研究開発の内容
<仮説>
授業で科学分野の内容を多く扱うことやプレゼンテーションを行わせることにより
ア
科学分野への興味を持たせ、科学分野に関する英文記事を意欲的に読む態度を育てる こ
とができる。
イ
英文の内容が理解できた時点で完結するという考えから、その感想を述べたり、さらに
関連する内容まで調べようとする発展的な学習習慣を確立させることができる。
ウ
伝えたい内容を、簡潔に英文にまとめるアウトプット能力を育てることができる。
エ
伝えたい内容を、はきはきと、相手の目を見ながら、十分に伝わる声量で、表情豊かに、
英語でプレゼンテーションする能力を育てることができる。
オ
コミュニケーションとは何かを考え、真のコミュニケーション能力を育てることができ
る。
<具体的な内容>
ア
自主教材を用いた授業の展開(2学期)
自主教材は、子供向けの科学記事をインターネットより引用した。これを2時間で扱う
こととし、原則1時間目で、本文の内容を理解させ、2時間目で、グループ発表をさせた。
自主教材の一例を挙げる。
(1時間目)
6~7人のグループで、各自理解してきた内容をグループで確認しながらこのストーリ
ーを4コマ漫画にする。各グループで大切だと思う場面をピックアップし、原案を作る。
― ―
A3用紙1枚を1コマとし、マーカーなどを使
って発表用の4コマを作成する。同時に各コマ
の説明文を考える。
(2時間目)
各グループの代表者2名によるプレゼンテー
ションを行う。黒板に4コマを張り、自分たち
の作成したストーリーについて発表する。残り
の生徒は各グループの発表を聞いて評価シート
に発表内容で聞きとれたことや分かったことな
どを記入する。
1 時間目
グループ学習の様子
「異星人と遭遇する可能性」に関する題材を
学んでいるときの生徒の様子である。生徒は非
常に楽しそうで、難しい文章であったにもかか
わらず取り組みも非常に良かった。しかし、4
コマ漫画を作るという作業に思った以上に時間
がかかった。4コマでなくても、良いプレゼン
テーションをするためには準備に相当な時間が
必要であるため、配当時間2時間では苦しかっ
たようである。限られた時間の中で生徒は非常
によく頑張ったと思う。内容理解や重要な場面
2時間目
プレゼンテーションの様子
をピックアップすることは十分できたが、プレ
ゼンテーションという観点から見るとまだまだ課題が山積している。声の大きさや顔の表
情など、「一方的に発表する」という状態から「人に聞いてもらう、聞き手を引きつける」
というレベルになっていなかった。
イ
テキスト「First Steps to SciTech English」(桐原書店)を用いた授業の展開(3学期)
このテキストは、理工系学生のための英語入門で、将来理系へ進みたい生徒には興味深
く文系志望者にも理解できる内容である。ユニット1つが約65分ほどで学習できる内容
であるが、リーディングとリスニングが主体となっている。進め方は、ユニット2つを連
続して授業を行い、次の授業(3時間目)では、別教材を扱った。その時間に生徒全員が
英語の感想文を提出した。また、次回の発表の授業(4時間目)までの時間を利用し、授
業後に発表グループの準備を手伝った。発表の授業では、ユニットの残りを扱ったあと、
2グループによる発表(1グループ10分程度)を実施した。また、優秀英作文の添削指
導を行い、英作文の書き方を説明した。
(1、2時間目)
内容理解
生徒は予習で本文を読んでQ&Aを1人3つ以上作ってくることになっている。それを
授業の際にペアで質問し合うという活動を行っている。何をどんなふうに質問されるかわ
からないので、quick response の練習になる。また、答えた相手に対して「リアクション
をとること」(ex. That’s right! You made it! Great! etc.)を促すことで、より自然なコミ
ュニケーションになるよう心がけている。また、この活動もペアワークの後クラスワーク
として数人の生徒に板書させて全体でQ&Aの確認をするので、自分とは異なる発想や表
現を学ぶことができ、Q&Aがそのまま内容理解にもつながる。
― 0 ―
使用した自主教材の例
― ―
(4時間目)
プレゼンテーション
今回は「家庭用防犯ロボットと野菜工場で行われている水耕栽培」について学んだ後、
プレゼンテーションさせた。1グループ3人で、2グループ計6人の生徒がプレゼンテ
ーションを行い、他の生徒は発表を聞いて分か
ったことや聞きとれたことなどを評価シートに
記入した。
4時間目
プレゼンテーションを聞き評価
プレゼンテーション
生徒が作ったプレゼン資料
1、2時間目では、自分でQ&Aを作ることで聞きたいことを上手に聞くことができな
いという困難にぶつかっている生徒がたくさん見られる。しかしそれをきっかけに、どの
ように表現すればよいのかを自分で調べたり、友達と相談したり、教師に質問したりと学
習意欲の向上につながっていると感じている。疑問文の復習にも一役買っているようであ
る。
4時間目の発表の準備に関して、12月に行った4コマ漫画を用いたプレゼンテーショ
ンの反省から、準備時間を十分とるため発表までに授業1時間分あけるという配慮をした。
その結果、発表生徒には約1週間の準備期間ができた。しかし、テキストの内容は専門用
語が多く難しい上、他の教科の学習、部活動、習い事など非常に忙しい中で準備は各個人
に任せる形であるため、オーバーワークにならないか少し心配しているが、この活動を通
して人前で話す、相手に伝えるという能力を養うことができれば、彼らにとって将来素晴
らしい武器になると思う。
― ―
平成23年度
「SS英語Ⅰα(2単位分)」年間学習指導計画表
学
月
期
学
習
内
容
具体的な評価規準
(単元・教材)
・「地球環境サミット」での少女のスピーチから環境問
Lesson 1
4
You Can Change The World
題を考えさせる。
・文の種類、5文型について理解させる。
一
5
学
期
・世界の様々なスポーツとその歴史的背景を理解させ
Lesson 2
る。
Unique Sports
6
・進行形、現在完了を理解させる。
Lesson 3
・動物の知能についての文章を読み、考えさせる。
Alex the Parrot
7
・受動態、助動詞について理解させる。
Lesson 4
・ある人の伝記から差別、人生について考えさせる。
Life Is So Good
・不定詞、動名詞を理解させる。
・豆腐の歴史をとおして食文化について考えさせる。
Lesson 5
9
Tofu: A World Favorite
・ある探検家の話を通じて日本人のルーツについて考え
Lesson 6
10
二
学
させる。
The Great Journey
・関係副詞、比較について理解させる。
Lesson 7
11
期
・地雷廃絶運動に貢献している英国人の活動を通して世
One Step Beyond
界平和について考えさせる。
Lesson 8
12
・分詞、関係代名詞について理解させる。
Are We Alone In The
・過去完了、that節について理解させる。
・地球外生命の存在の可否を求める人類の科学的試みに
Universe?
ついて学ばせる。
・シャガールのエピソードを通して夫婦愛 について考え
Lesson 9
1
三
学
Chagall: A life Of Love
・過去・未来完了について理解させる。
And Art
2
期
させる。
・夏目漱石の英国留学の話を通じて、異文化理解と英語
Lesson 10
学習について考えさせる。
Soseki in London
・分詞構文について理解させる。
3
平成23年度
「SS英語Ⅰβ(2単位分)」年間学習指導計画表
一学期については、SSHの内容を扱うには、早すぎるので、基礎的な英文法事項の習熟に
努めた。2学期より、英文法や英作文指導の他に科学的な自主教材をどんどん取り入れてアウ
トプット能力育成の機会とした。
学
月
学 習 内 容
(単元・教材)
具体的な評価規準
期
― ―
9
10
二
学
11
期
エネルギーについて考える
生命について考える
12
・火山による発電について理解させるとともに、これか
らのエネルギーについてさまざまな選択肢も考えさせ
る。
・地球外生命についての最新の知識を理解させる。絶滅
動物のクローン化について知る とともにその是非を考
えさせる。
・さまざまなバイオテクノロジーとその倫理を考 えさせ
る。
環境について考える
1
三
学
期
2
3
・最新の防犯ロボットについて考えさせる。
・外部環境に左右されない工場内での野菜作りについて
最 新 テ ク ノ ロ ー ジ ー に つ い て 考 考えさせる。
える
・最新のコンピュータつき文房具について考えさせる。
医療について考える
・顔の移植手術といった最新医療の可能性や是非につい
て考えさせる。
(4) 実施の効果とその評価
SciTech を用いた授業に関して、第1回目の発表を終えて1年生2クラス(80 名)を対象と
して生徒に以下の内容でアンケートを行った。グラフはその結果である。
Q.1 科学的分野への興味がわいたか。
Q.2 英語による発表に自信がついたか。
Q.3 英語による発表に興味を持って聞くことができたか。
Q.4 英語のプレゼンテーションの経験が将来役に立つと思うか。
アンケートの結果、各質問に対して「大変そう思う」、「そう思う」を合わせた割合が Q.1
では 58.8%、Q.2 は 42.5%、Q.3 は 81.3%、Q.4
は 86.3%となった。特に Q.3、Q.4 ではその割
合が8割を超えており、多くの生徒が英語に
よるプレゼンテーション能力の必要性を感じ
ているようである。
Q.2 に関しては、アンケート実施時にまだ
各クラス6名ずつしか発表をしていないとい
う状況のため、発表をしていない生徒はまだ
自信がついたという実感を持てていなかった
と思う。SciTech の発表活動は2年生の3学
期まで継続して行われるので、1年後には自
信がついたと言える生徒が増えるよう取り組
みたい。
(5) 研究開発上の課題及び今後の研究開発の方向・成果の普及
SSH教材を使った授業による高い効果が期待される一方、複数の教材が跨がることによ
って、授業の連続性が阻害されることが一つの課題となる。また、発表などのアウトプット
の評価をどう行うかも、これからの課題であろう。短時間に、そして公平に行えるよう工夫
― ―
をしなければならない。また人前で話すことを極端に苦手にしている生徒にとって、英語の
プレゼンテーションが大きな心理的負担になってしまわないか心配である。
しかし、自分が調べたことを英語で伝える経験は将来役立つに違いない。来年度は、グル
ープ発表の前日の業後に、英語のチェックのみならず、実際に簡単なリハーサルを行いたい。
そうすれば、生徒はもっと自信を持って発表に臨めるだろう。提出された英作文に関しても、
全員の作文を直すことはできないが、生徒が犯す典型的な間違いを指摘すれば、徐々に同じ
間違いの繰り返しは減ってくるに違いない。国際化がますます進む社会で活躍することにな
る彼らにとって、英語発表能力の育成は欠かせない。
― ―
Ⅱ
1
学校設定科目「ESDⅠ」
研究開発の課題
ESDは、「持続可能な開発のための教育」(Education for Sustainable Development) の略称。
「わが国における『ESDの 10 年』実施計画」では、ESDを「一人ひとりが、世界の人
々や将来世代、また環境との関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教
育」と定義している。つまり、ESDは、社会の課題と身近な暮らしを結びつけ、新たな価値
観や行動を生み出すことを目指す学習や活動とも言える。その例の一つとして、 大量生産・
大量消費・大量廃棄に基礎を置く生活スタイルや産業構造を転換し、持続可能な消費・生
産パターンを定着させることは優先的に取り組むべき課題として挙げ られる。
現前としてある問題や課題に取り組むための方法としては、「1.持続不可能になりつつあ
る現代社会の課題を知り、その原因と向き合う。2.原因を解決するためにできることを考え、
実際に行動する。」というものが考えられる。このような経験を通じて、社会の一員としての
認識や行動力が育まれると考えられている。
ESDを学ぶことで、未来社会に貢献できる人材を育成できるという考え方から、カリキュ
ラムの開発に挑むこととする。
2
研究開発の経緯
ESD国内実施計画によると、ESDの目標は、「すべての人が質の高い教育の恩恵を享受
し、また、持続可能な開発のために求められる原則、価値観及び行動が、あらゆる教育や学び
の場に取り込まれ、環境、経済、社会の面において持続可能な将来が実現できるような行動の
変革をもたらすこと」とされている。
このようなESDの目標の実現のために、学校教育でESDを進めていくことが必要と考え、
次に示す「価値観」「能力」を培うことをねらいとして総合的な学習の時間に変えて、学校設
定科目「ESD」を設定した。
ESDで培いたい「価値観」として挙げられるもの
・人間の尊厳はかけがえがない
・私たちには社会的・経済的に公正な社会をつくる責任がある
・現世代は将来世代に対する責任を持っている
・人は自然の一部である
・文化的な多様性を尊重する
ESDを通じて育みたい「能力」として挙げられるもの
・自分で感じ、考える力
・問題の本質を見抜く力/批判する力
・多様な価値観を認め、尊重する力
・気持ちや考えを表現する力
・他者と協力して物事を進める力
― ―
・具体的な解決方法を生み出す力
・自分が望む社会を思い描く力
・地域や国、地球の環境容量を理解する力
・自ら実践する力
・自己肯定力
3
研究開発の内容
(1) 仮説
ア
ESD講演会を行うことにより、ESDの概要及び目的を知り、学習の意欲を高めるこ
とができる。
イ
企業訪問により、企業でのESDの考え方や具体的取り組みについて理解を深めること
ができる 。。
ウ
「環境」をテーマとした教科横断的な学習である総合講義により、ESDを様々な方面
から捉えることができる。
エ
今まで学んできた事柄の中から、自己の興味のある内容について深く研究しまとめ、発
表することができる。
(2) 「ESDⅠ」の年間学習指導計画
学
時
月
日
学
習
内
容(単元・教材)
場
所
期
数
4月
8日(金)~
図書館
1
武道場
1
図書館
1
レファレンスワーク①*図書館の文献を利用した研究
図書館
1
5月13日(金)~
レファレンスワーク②
武道場
1
5月27日(金)
合同授業「自主課題研究ガイダンス」
武道場
1
体育館
1
4月15日(金)
図書館オリエンテーション
内容1
図書館利用のしかた
内容2
図書貸し出し
合同授業「総合的な学習の時間ガイダンス」
内容1
一
学
間
本学習の中の4つの柱
②進路研究
5月
6日(金)~
期
6月
3日(金)
④課題解決学習
内容2
国際交流
内容3
文科省SSH指定について
イートン校の紹介
とレポート作成(調べ学習)
内容1
先輩の研究例紹介
内容2
半年にわたる研究と報告発表の予定
合同授業「1年生からの進路を考える」
内容1
6月10日(金)
③総合講義
①自主課題研究
教育実習生からのアドバイス
講演「進路講演会」
内容1
キャリアガイダンスとしての視点から
― ―
内容2
6月17日(金)
7月
1日(金)
高校の学習とは(講師
8日(金)
二
9月
2日(金)
各HR
1
武道場
1
体育館
1
各HR
1
各HR
1
各HR
1
武道場
1
自主課題研究「研究分野とテーマ選定」
内容1
夏休みに研究を深めるための計画立案
内容2
研究テーマ設定のアドバイス
合同授業「進路研究」
内容1
7月
ベネッセ)
進路指導部冊子『進路の手引き』の利用法
講演「1年生に向けて~ESDの展望」
内容1
ESDとはどのような考え方か
内容2
発展学習とは(講師
県総合教育センター)
自主課題研究「中間報告会」*ここまでの研究の進展
状況と今後の展望を各自が発表
学
9月30日(金)
総合講義①
10月14日(金)
総合講義②
10月19日(水)
合同授業「企業訪問」
期
*テーマ「環境」による科目横断講義
①~⑦の全7回
内容1
訪問の意義
内容2
事前アンケート
10月21日(金)
総合講義③
各HR
1
11月
校外研修「企業訪問」*学年9クラスを4団に分けて
校
外
5
校
外
3
4日(金)
~11月15日(火)
11月
9日(水)
(株)デンソーを訪問
SSH講演会「細胞と人生と再生医療」
内容1
本校OBによる講演(講師
東京大学教授)
11月18日(金)
総合講義 ④
各HR
1
12月
1日(木)
総合講義⑤
各HR
1
三 12月
2日(金)
総合講義⑥
各HR
1
12月16日(金)
総合講義⑦
各HR
1
1月13日(金)
自主課題研究
分野別発表①
*テーマ別に分科会で
各教室
1
1月20日(金)
自主課題研究
分野別発表②
3時間をかけて全員
各教室
1
1月27日(金)
自主課題研究
分野別発表③
が発表
各教室
1
2月
3日(金)
自主課題研究
優秀作発表会
武道場
1
3月
7日(金)
課題解決学習「百人一首かるた大会」
体育館
2
3月
予定
課題解決学習「修学旅行事前学習」
武道場
1
学
期
(3) ESD講演
相互評価
*学年で優秀作を見る
~持続不可能な「今」を知るために~
第6限
14 時 20 分~ 15 時 10 分( ESDI の時間)
ア
日時:平成23年7月8日(金)
イ
場所:刈谷高校
ウ
対象: 1 年生全員(男子 201 名、女子 160 名、合計 361 名)
エ
目的:持続発展可能な社会形成の基礎的な知識を定着させるとともに、持続発展可
体育館
能な社会形成についての意識を高める。
オ
講師:愛知県総合教育センター
研究部教科研究室室長
― ―
櫛田
敏宏先生
カ
演題:「 持続可能な未来社会を考える
キ
講演内容
~刈谷高校1年生のみなさんへ~」
食料自給率40%、エネルギー自給率4%、財政赤字900兆円、これが日本の置か
かれている現状である。外交問題が生じた時に、我々の生活に直接関わってくる問題や
少子化が抱える問題など、ここから多くの問題が見えてくる。これらの数字を良い方向
へ変換させなければならない。現状を改善させるためには、日本の将来を担う生徒たち
の意識を喚起すること、そして自分にできることを実行しようと意識させることが大切
である。現状を甘受するだけでは何も改善されない。まずは、目前の問題点に対して疑
問を抱くこと、そして批判する力をもつことが必要である。また、何かを「改善するに
は、具体的な策を講じ、実行できるような人物が必要である。そして、刈谷高校の生徒
にはそれができる。学校での学習を受験に向けてのものだけととらえず、その後の生活
に活かすもの ととらえること、そしてそのことが、今後の社会の中で強く求められてい
ことである。これこそがESDの考え方である。
県総合教育センター
ク
櫛田先生による「ESD講演会」
ESD講演後の意識調査の実施
講演終了直後、生徒の意識を調査するためにアンケートを実施した。大きく分けて二つ
の項目を立てた。一つはESDを通して目指したい価値観に関する質問事項、もう一つは
ESDの考え方に関する質問項目である。
以下は質問事項とそれぞれの回答の全体に対する比率である。
(調査対象
1年生 361 人)
<ESDを通して目指したい価値観についての質問>
(1) 人間の尊厳はかけがえがない
①大変そう思う ②まあそう思う ③あまりそう思わない
46%
46%
7%
④全くそう思わない
1%
(2) 私たちには公正な社会をつくる責任がある
①大変そう思う ②まあそう思う ③あまりそう思わない
44%
49%
6%
④全くそう思わない
1%
(3) 現代に生きる人々は将来の人々に対する責任をもっている
①大変そう思う ②まあそう思う ③あまりそう思わない ④全くそう思わない
41%
39%
16%
4%
(4) 人は自然の一部である
①大変そう思う ②まあそう思う
40%
43%
③あまりそう思わない
12%
― ―
④全くそう思わない
5%
(5) 文化的な多様性を尊重することは大切である
①大変そう思う ②まあそう思う ③あまりそう思わない
48%
47%
5%
④全くそう思わない
0%
(6) 物事を自分で感じ、自分で考える力は大切である
①大変そう思う ②まあそう思う ③あまりそう思わない
70%
28%
2%
④全くそう思わない
0%
(7) 問題の本質を見抜く力は大切である
①大変そう思う ②まあそう思う ③あまりそう思わない
70%
28%
2%
④全くそう思わない
0%
(8) 自分の気持ちや考えを表現することは大切である
①大変そう思う ②まあそう思う ③あまりそう思わない
59%
37%
3%
④全くそう思わない
1%
(9) 多様な価値観を認め、尊重する力は大切である
①大変そう思う ②まあそう思う ③あまりそう思わない
51%
45%
3%
④全くそう思わない
1%
(10) 他者と協力してものごとを進める力は大切である
①大変そう思う ②まあそう思う ③あまりそう思わない
64%
32%
3%
④全くそう思わない
1%
(11) 問題に対して具体的な解決方法を生み出す力は大切である
①大変そう思う ②まあそう思う ③あまりそう思わない ④全くそう思わない
61%
35%
3%
1%
(12) 自分が望む社会を思い描く力は大切である
①大変そう思う ②まあそう思う ③あまりそう思わない
36%
53%
10%
④全くそう思わない
1%
(13) 地域や国や地球全体の環境容量を理解する力は大切である
①大変そう思う ②まあそう思う ③あまりそう思わない ④全くそう思わない
49%
45%
5%
1%
(14) 自ら実践する力は大切である
①大変そう思う ②まあそう思う
64%
32%
③あまりそう思わない
3%
④全くそう思わない
1%
<ESDの考え方についての質問>
(15) 以前からESDという言葉を知っていましたか。
①大変よく知っていた ②聞いたことはある ③全く知らなかった
5%
17%
78%
(16) この講演によってESDの概要を理解することができましたか。
①よく理解できた ② まあ理解できた ③ あまり理解できなかった ④ 全く理解できなかった
11%
61%
23%
5%
(17) 持続発展可能な社会を作ることは大切だと思いましたか。
①大変そう思う ②まあそう思う ③あまりそう思わない ④全くそう思わない
44%
51%
4%
1%
(18) ESDについて、興味や関心はわきましたか。
① 大変強くわい た ② まあまあわいた ③ あまりわかなかった
11%
55%
28%
ケ
④ 全くわかなかった
6%
実施の効果とその評価~アンケート結果への考察
ESDの求める価値観についての質問で、(3)(4)について考察する。
まず、(3)の問いに16%が「あまりそう思わない」と答えている。これは「自分だけが
― 0 ―
良ければ……」という自己中心的な考えを持っているというより、次の世代のことを考え
るほど先のことを見通していないが故の数であると思われる。身近な例を挙げて、現代を
生きる我々が自然の恩恵を受けられても、その後の世界の人々が負の要素を請け負わなく
てはならなくなる可能性もある。このことを今後理解させていかなければならない。そう
すれば 、「現世代は将来世代に対する責任を持っている」というESDの目指す価値観が
生徒の中に生まれてくるはずである。そしてそれらを学校での教科横断型のSSHの活動
を通して養っていきたい。
コ
研究開発上の課題
ESDという言葉について知らない生徒が非常に多かったことや、ESDの概要があま
り理解できなかったり、興味・関心があまりわかなかったりする生徒が現時点ではまだ少
なくない。今後これらの生徒の意識を高められるような活動を設定することが必要である
と思う。
(4) 企業訪問
ア
これまでの経緯
平成23年度からの文科省SSH校指定を受けて 、「総合的な学習の時間」を従来のK
T(いわゆる刈高タイム)からESD(持続的な発展を可能にする教育)へと衣替えした
のに伴い、従来の年間指導計画の発展的体系化が図られてきた。
その一つが11月の新企画による企業訪問である。本年度も従来通り学年全員を11月
4日から11月15日の間の4団に分けてデンソー株式会社を訪問したが、先方の総務部
社会貢献推進室をはじめとする多大な協力を得て 、「環境」という基本テーマを設定し、
時間枠を拡大して従来にない環境保全に関わる講義や排水処理施設見学などを実現でき
た。
以下にあげる生徒のアンケート結果や感想文にも、これまで以上に企業訪問と真摯に向
き合った跡を読み取ることができる。また新企画として12月9日に「企業訪問報告会」
を設定し、各クラスの代表が学年全員の前で訪問での発見や意見を発表して、多くの共感
を呼ぶこと ができた。
このように、本校の企業訪問はSSHの指定を受け、ESDの考え方を取り入れること
で、より真の「研修」に近づき発展しつつあるといえる。
イ
事前指導及び事前アンケート結果
(ア) 事前指導
「平成 23 年度SSH事業
1
日
時
10 月 19 日(水)
場
所
武道場
参加生徒
第 1 学年全員
参加職員
第 1 学年正副担任
目
企業連携
事前指導」
第 6 限( 14:20 ~ 15:10 )
的
( 1 )(株)デンソーの先端科学技術を学ぶ。
― ―
( 2 )(株)デンソーの環境保全への取組(自然を大切にし、社会と共生する)の理
念・実際について理解する。
( 3 ) 持続発展可能な社会を形成する意義を理解し、その形成方法について考える。
( 4 ) 持続発展可能な社会の形成の担い手としての自分の関わりについて考える。
( 5 ) 多面的・総合的なものの見方や問題解決能力を育成する。
2
日
程
( 1 ) 実施日
11 月
(2) 時
学校発: 12 時 30 分
間
4 日(金)、 11 月
8 日(火)、 11 月 11 日(金)、 11 月 15 日(火)
学校着: 17 時
( 3 ) クラス及び引率
11 月
4 日(金)
8 組(長坂・栗田)
7 組(釜石、米津)
11 月
8 日(火)
6 組(鈴木敏・阿部雄) 3 組(佐野・森田)
11 月 11 日(金)
9 組(鈴木勝・井島)
5 組(押本・大見)
11 月 15 日(火)
1 組(酒井、近藤友)
2 組(岩田)
(4)
日
三浦教頭
縣教頭
川手教務主任
4 組(磯部)
程
12:30
刈谷高校出発(1クラスにつき1台、(株)デンソーのバス)
12:40
(株)デンソー本社着
12:45
研修
環境経営の講義『デンソーの環境への取り組み』
①
デンソーエコビジョン
③
エコファクトリー
②
ビジョンの進捗管理
13:25
ギャラリー見学(製作展示を見学し、会社概要の理解)
13:55
本社出発(1クラスにつき1台、(株)デンソーのバス)
14:15
高棚工場到着(高棚工場内の各所)
501 工場、排水処理場、資源ステーション、ビオトープなどグループに
分かれて研修(各自ワイヤレス、帽子を規定に従って着用)
3
16:25
全体まとめ
16:40
高棚工場出発
17:00
刈谷高校着
学んで欲しいこと
・企業の先端技術がどのように社会の中で役立っているか
・企業が、どのような未来社会の構築を目指しているか
・持続発展可能な社会を作るためにはどうしたらよいか
・企業がどのように環境対策をしているか
・豊かな未来社会を作るためにはどうしたらよいか
・(株)デンソーの環境対策で特に興味を持った内容 についての感想とその理由
・自然や環境、地域社会との共生を目指す中で発展する企業の取組
4
あなたの視点・発想能力を磨こう
・(株)デンソーの先端技術で着目した内容とその理由
・(株)デンソーの環境対策で特に興味を持った内容とその理由
― ―
・持続発展可能な社会を作るために、企業が担うべき役割
・持続発展可能な社会を作るために、あなたが担うべき役割
5
など
準備するもの
・各自で用意するもの
デンソーから事前に配布され冊子にした講座内容の資料、筆記用具、水筒
・学校で全員に配布するもの
訪問行程メモ用紙、筆記用クリップボード
6
その他
・事前アンケート…この後教室でみんなの意識調査を行う。
・事後アンケート…企業訪問後にその感想などの調査を行う。
企業訪問
学年事前指導
(イ) 事前アンケート結果
平成23年度SSH事業「企業連携」に関するアンケート
事前
愛知県立刈谷高等学校
○アンケート対象学年:平成23年度1年生
○アンケート実施期日:平成23年10月19日
1年
組
番
氏名(
)
以下のアンケート質問に回答し、マークカードのA~F欄に二桁( 例 ①なら01 )
で記入してください。
Ⅰ
ESDについて
ESD(Education for Sustinable Development:持続発展教育)は私たちとその子孫
たちがこの地球で生きていくことを困難にするような諸問題について考え、立ち向かい、
解決するための学びであり、国連決議を経てユネスコがその推進機関となっています。
質問A
あなたは高校入学前からESDという言葉や考え方を知っていましたか。
①知っていた
1%
②少し知っていた
③あまり知らなかった
5%
9%
― ―
④知らなかった
85%
質問B
あなたはこれからの私たちの社会が、これまで以上に豊かな社会であると思いま
すか。
①大いに思う
②少し思う
7%
質問C
③あまり思わない
36%
④思わない
42%
15%
あなたは豊かな社会を持続するために、これまで以上の努力が私たちに求められ
ていると思いますか。
①大いに思う
②少し思う
62%
質問D
③あまり思わない
33%
④思わない
3%
2%
あなたはあなた自身が「持続可能な社会」作りの担い手だという自覚はあります
か。
①大いに思う
②少し思う
16%
質問E・F
③あまり思わない
47%
④思わない
30%
7%
あなたが「持続可能な社会」づくりのために特に大切だと思う課題を、重要
な順に2つ選んでE・Fにマークしなさい。 *この質問の回答結果は200%で
表してある
①環境問題
②国際理解
65%
33%
⑤地域社会との共生
その他(
④科学技術の進歩
4%
⑥情報の管理と共有
7%
⑧
③人権問題
5%
39%
⑦個人の自覚
35%
国家又は政府による強い指導力を上げる回答が主であった。
)
3%
*このアンケートの質問は以上です。回答してマークシートと一緒に提出してください。
総務部室長さんのご挨拶
「デンソーの環境に対する取組」講義
(ウ) 事後アンケート及び事後アンケート結果
「企業訪問」を通じて生徒の意識がどのように変容するかを調べるため、訪問の前と
後にほぼ同一の質問をしたアンケートである。
対象の生徒数は事前が354名、事後が352名。事前と事後のアンケート実施日の開きは
クラスによって異なるが2週間~4週間であった。
生徒の回答は選択肢の下に百分率で表してある。また、事後アンケートのカッコ内の
数字は比較のための事前アンケートの数字である。
― ―
平成23年度SSH事業「企業連携」に関するアンケート
事後
愛知県立刈谷高等学校
○アンケート対象学年:平成23年度1年生
○アンケート実施期日:平成23年11月
1年
組
番
氏名(
)
以下のアンケートは、Ⅰ ESD、Ⅱ 企業訪問の二部からなっています。ⅠのESDに
ついては 以前にも質問した項目がありますが、企業訪問を経験して回答が変わってもかま
いません。それぞれの質問に回答し、マークカードのA~L欄に二桁( 例 ①なら01 )
で記入してください。
Ⅰ
ESDについて
ESD(Education for Sustinable Development:持続発展教育)は私たちとその子孫
たちが、この地球で生きていくことを困難にするような問題について考え、立ち向かい、
解決するための学びであり、国連決議を経てユネスコがその推進機関となっています。
質問A
あなたは企業訪問やこれまでの授業を通してESDへの理解が深まったと思いま
すか。
①大いに思う
②少し思う
21%
質問B
③あまり思わない
66%
④思わない
1%
12%
あなたはこれからの私たちの社会が、これまで以上に豊かな社会であると思いま
すか。
①大いに思う
②少し思う
(7%)→15%
質問C
③あまり思わない
(36%)→47%
④思わない
(42%)→33%
(15%)→5%
あなたは豊かな社会を持続するために、これまで以上の努力が私たちに求められ
ていると思いますか。
①大いに思う
②少し思う
(62%)→63%
質問D
③あまり思わない
(33%)→35%
④思わない
(3%)→2%
(2%)→0%
あなたはあなた自身が「持続可能な社会」作りの担い手だという自覚はあります
か。
①大いに思う
②少し思う
(16%)→17%
質問E・F
③あまり思わない
(47%)→58%
④思わない
(30%)→24%
(7%)→1%
あなたが「持続可能な社会」づくりのために特に大切だと思う課題を、重要
な順に2つ選んでE・Fにマークしなさい。*この質問の回答結果は200%で
表してある。
①環境問題
②国際理解
(65%)→66%
③人権問題
(33%)→37%
(4%)→9%
⑤地域社会との共生
⑥情報の管理と共有
(7%)→7%
(5%)→8%
⑧
その他(
特にありませんでした。
)
(3%)→0%
― ―
④科学技術の進歩
(39%)→33%
⑦個人の自覚
(35%)→40%
Ⅱ
企業訪問について
質問G・H
平成23年11月 (株)デンソー訪問
今回の企業訪問で特に印象に残った研修を、印象深い順に2つ選びG・Hに
マークしなさい。
*この質問の回答結果は200%で表してある
①デンソーギャラリーの見学
②高棚工場スピードメーター製造過程の見学
61%
③排水処理施設
52%
④資源ステーション
⑤ビオトープ
12%
6%
58%
⑦その他(
10%
工場構内のゴミの無さ、建物内外を問わず清掃が行き届いている点を挙げ
た回答が4人あった。
質問I
⑥環境経営の講義
)
1%
環境経営の講義「デンソーの環境への取り組み」の中で、特に印象に残った話題
について1つ選びなさい。
①デンソーエコビジョンについて
②ビジョンの進捗管理について
56%
9%
③エコファクトリーについて
④
34%
質問J
その他(
)
1%
今回の訪問を通じて、科学技術の進歩が人々の幸福につながると思いましたか。
①大いに思う
30%
②少し思う
③あまり思わない
④思わない
60%
9%
1%
①または②を選んだ人は、どうしてそう思いますか。理由があれば簡単に書いてください。
(
科学は環境を破壊するばかりでなく、環境も救うこともできるという肯定的な意見
が圧倒的に多かった。
)
③または④を選んだ人は、どうしてそう思いませんか。理由があれば簡単に書いてくださ
い。
(
人間のエゴ(自己の利益さえ上がればよいという人間の本性)が、最後までなく
なるということはないから、という懐疑的な意見が主であった。
質問K
今回の訪問を通じて、企業の環境対策への取り組みが重要だと思いましたか。
①大いに思う
78%
質問L
)
②少し思う
③あまり思わない
21%
1%
④思わない
0%
今回の訪問を通じて、環境安全や地域社会との共生を図る企業の努力を学ぶこと
ができましたか。
①大いにできた
56%
②少しできた
③あまりできなかった
42%
2%
④できなかった
0%
*このアンケートの質問は以上です。回答してマークシートと一緒に提出してください。
ウ
実施の効果とその評価~アンケート結果から見た生徒の変容
(ア) ESDアンケート結果から
・質問B「これからの社会が、これまで以上に豊かであると思うか」という問いに対し、
肯定的な回答が①②合計44%から62%になり、特に事前で7%しかなかった「大
いに思う」が15%と増えたのは注目される。将来の社会に対する漠然とした生徒の
不安に対し、今回の訪問がポジティブな影響を与えたといえる。
・質問C「豊かな社会の持続に、これまで以上の努力が必要か」という問いに対しては、
― ―
事前アンケートの段階から95%が肯定しており、現実への厳しい認識が生徒に当初
から見られた。
・質問D「自分が豊かな社会作りの担い手であるという自覚はあるか」という問いに対
しては、肯定的な回答が63%から75%へ12%増えた。ただし①「大いに思う」
は17%にとどまる。
・質問E・F「持続可能な社会作りのためのこれからの課題」という問いでは、事前よ
り事後のほうに回答項目の分散傾向が見られた。特に事前で少数回答であった項目に
増加が見られる。これは今回の環境経営講義の内容などから、環境問題が地球規模の
グローバルな課題であるという視野を獲得した生徒の変容ととらえることもできる。
(イ) 企業訪問アンケート結果から
・質問G・H「印象に残った研修項目の一番目と二番目は」という問いに対し、①の「ギ
ャラリー見学」が最多回答を集めたのはプレゼンテーション施設が十分に機能してい
る証といえようが、今回新たに見学した③「排水処理施設」が一番目二番目合わせて
58%の回答を集め、そのうち「一番印象に残った」とした生徒が29%もいること
は注目される。環境浄化のための施設が生徒の興味関心を集め得ることになる。
・質問KやLの回答からは、生徒自身が今回の企業訪問を通して「環境」という基本テ
ーマを真摯に受け止めたという自己評価をしていることがわかる。
資源ステーションの見学と説明
汚水処理施設の見学
高棚の水を使った汚物沈殿実験
デンソービオトープ
― ―
見学後のまとめ(担当者に対する質疑応答)
「企業訪問報告会」(学年合同)
各クラス代表9名の意見発表
学年主任によるお話
各クラスの代表者
代表生徒による発表
エ
研究開発実施上の課題及び今後の研究開発の方向・成果の普及
「環境」という明確なテーマ設定と企業の全面的な協力を得ることにより、単なる企業
見学にとどまらない、企業の現場を借りての実地研修といえるまでの学習内容が整備され
たと思う。しかしこれらの学習が成果を上げるためには、事前指導が欠くことが出来ない。
生徒に訪問目的を明確に示してより効果の上がる事前指導のあり方の工夫が必要である。
本年度成果のあがった内容は継承しつつ行事として形骸化させない努力、アンケートの経
年実施により生徒の意識や変容の観察結果を研修内容の一層の精選につなげることが大切
である。
クラス代表生徒の発表文
― ―
年実施により生徒の意識や変容の観察結果を研修内容の一層の精選につなげることが大切
である。
クラス代表生徒の発表文
― ―
(5) 総合講義
ア
内容
ESDⅠの時間に、国語、公民、数学、理科、保健体育、英語、家庭の7教科から、環
境問題を統一テーマとして講義を行う。
イ
講義を行う上での教師間の申し合わせ事項
(ア) 統一テーマを設けているが、各担当者によって講義内容が単発化したり、プリント配
布だけに陥らないよう、事前に十分な準備期間をとって各教科内で1時間の講義プラン
を相談して行う。
(イ) きめられた期日(夏休み明け)までに全教科が資料を印刷完了して生徒に全教科まと
めて渡せるようにする。
(ウ) 資料配布の際、フラットファイルと以下のカリキュラム表をあわせて配布し、必ず綴
じ込みをさせておく 。(学年の先生方にも一冊ずつ全員に渡るよう手配しておく)
これらは資料の散逸を防ぐとともに、講義開始までに余裕をもって一斉配布しておく
ことで、生徒と先生方が総合講義の全体像を予め概観できるようにしておくため必要な
配慮である。
(生徒配布資料)
平成 23 年度ESDⅠ「総合講義」カリキュラム
1
テーマ「環境問題」
国語、公民、数学、理科、保健体育、英語、家庭の7教科から、環境問題を統一テーマ
として講義を行う。
2
日程
期
日
1組
2組
3組
4組
5組
6組
7組
8組
9組
国語
国語
数学
理科
保健
英語
家庭
第1回
9/16
第2回
9/30
英語
数学
理科
理科
国語
家庭
公民
数学
保健
第3回
10/14
理科
国語
保健
英語
理科
数学
家庭
保健
公民
第4回
11/18
保健
英語
英語
保健
国語
家庭
数学
第5回
12/ 2
公民
数学
保健
英語
理科
国語
国語
第6回
12/ 9
数学
保健
数学
公民
家庭
国語
英語
理科
理科
第7回
12/16
国語
理科
英語
保健
数学
公民
英語
公民
家庭
家庭
公民
*2クラスの合併授業は書道教室で実施する。
3
持ち物
①毎回ESDⅠファイル、筆記用具。
②国語・英語の時、辞書。
③数学の時、電卓(電子辞書でも可)
④家庭科の時 、「新テーマスタディ家庭科」
ウ
総合講義実施の効果
統一テーマ「環境」のもとに各教科がそれぞれの切り口で展開する授業、フラットファ
― 0 ―
イルを使った科目横断的授業の形態そのものが生徒にはまず新鮮に映ったようである。
講義を通しての生徒の変容としては、前述「企業訪問」項の( 4)事前事後のアンケート
結果分析でも触れた傾向をあげることができる。例えば、質問E・F「持続可能な社会」
づくりのために特に大切だと思う課題として 、「 環境問題 」( 事前から1ポイント増 )、「 科
学技術の進歩 」(同6ポイント減)といった想定しやすい回答以上に 、「国際理解 」(同4
ポイント増 )、「人権問題 」(同5ポイント増 )「情報の管理と共有 」(同3ポイント増)と
いう一見環境問題とは直接つながらないような項目を選んだ生徒が増えた。この点で事後
アンケートの回答には一定の方向に動いた跡が認められる。すなわち環境問題が地球規模
のわたしたち人間の問題であるという気づきであり視野の拡大である。
エ
研究開発実施上の課題及び今後の研究開発の方向・成果の普及
統一テーマを掲げ科目 横断で授業をリレーしていく今の授業システムは一応成果をあげ
ていると自己評価した。このシステムを実施するにあたり注意した点は 、「講義資料を全
科目そろえ余裕をもって生徒に手渡した」ことである。講義資料をフラットファイルに一
括して綴じることで生徒がいつでも全科目の資料を一覧できるようした。講義が3か月に
渡る長期になるので講義内容が単発化したり資料の散逸を防ぐためである。また、生徒が
予め資料を見て解決すべき疑問点を持ち、事前学習ができるようにしておくことがねらい
である。
講義形式の問題点はとかく生徒が「受身」になりやすいので、生徒の自主的な活動を刺
激するためにも講義内容等の工夫を継続していかなければならない。
オ
総合講義の各科の内容例
・ 公民科
・数学科
・英語科
― ―
― ―
― ―
ここのの仮仮定定ののももととでで、、ウウササギギのの個個体体数数のの変変化化をを調調べべててみみよようう。。
11000000匹匹ののウウササギギががいいてて、、新新たたにに生生ままれれたたりり、、死死んんだだりりすするる
ももののととししまますす。。11月月でで生生ままれれるるウウササギギがが全全体体のの3300%%、、死死ぬぬウウ
ササギギがが全全体体のの2200%%ととししまますす。。そそううすするるとと差差しし引引きき11月月でではは、、
ウウササギギのの増増ええ方方はは1100%%とと仮仮定定ししまますす。。
例例題題11とと例例題題22のの個個体体数数のの変変化化はは、、どどちちららもも急急激激にに増増ええてていいくくこことと
がが予予想想さされれまますす。。ここのの変変化化ににつついいてて、、例例題題22ののウウササギギのの個個体体数数をを、、
モモデデルルににししてて調調べべててみみままししょょうう。。ここのの場場合合個個体体数数のの値値はは、、整整数数値値にに
ななりりまますすがが、、計計算算上上小小数数のの値値ももととるるととししてて考考ええまますす。。
ウウササギギのの増増ええ方方をを次次ののよよううにに設設定定すするるとと、、よよりり正正確確ななモモデデルルににななりり
まますす。。
ⅡⅡ 個個体体数数のの変変化化をを調調べべるる[[11]]
xx
問問題題
個個体体数数(量
(量)を
)をyy、、時時間間のの経経過過(時
(時刻刻)を
)をxxととししてて、、上上記記例例題題ののxx--yy
ググララフフのの概概形形をを描描いいててみみよようう。。
yy
例例題題22
小小ささなな無無人人島島ににウウササギギをを11000000匹匹放放ちちまますす。。そそここににははウウササギギのの餌餌
はは十十分分あありりまますす。。時時間間のの経経過過ととととももにに、、ウウササギギのの個個体体数数ははどどののよようう
にに変変化化すするるとと思思いいまますすかか。。
例例題題11
容容器器のの中中にに栄栄養養分分をを十十分分与与ええ、、
ババククテテリリアアをを11000000mmgg入入れれまますす。。
時時間間のの経経過過ととととももにに、、ババククテテリリアアのの個個体体数数ははどどののよよううにに変変化化すするるとと
思思いいまますすかか。。
ⅠⅠ 次次ののモモデデルルでで、、生生物物のの個個体体数数のの変変化化をを調調べべててみみよようう。。
ど
どれ
れだ
だけ
け増
増え
える
るか
か?
?
‥
‥‥
‥‥
‥環
環境
境の
の中
中で
で、
、生
生物
物の
の個
個体
体数
数の
の変
変化
化を
を考
考え
える
る
数数学学総総合合講講義義
00
11
22
110
110
33
44
55
yy==
xx
今今無無人人島島でで生生ききらられれるるウウササギギのの最最大大数数をを33000000匹匹とと仮仮定定すするるとと、、
ウウササギギのの増増加加量量ΔΔyy==kkyy(3000
(3000--yy)と
)とななりりまますす。。
例例題題22でではは、、
そそのの時時点点ででのの増増加加数数ΔΔyyはは、、
yyにに比比例例すするるだだけけででななくく、、
後後どどれれくくららいい個個体体数数をを増増ややすすここととががででききるるかかそそのの環環境境のの中中ででのの余余裕裕
ににもも比比例例すするるとと考考ええらられれまますす。。
例例題題11とと例例題題22のの個個体体数数のの変変化化はは最最初初ほほぼぼ同同じじでですすがが、、
例例題題22でではは、、
どどんんどどんん増増加加しし、、実実際際のの変変化化ととはは異異ななっっててししままいいまますす。。
でではは、、どどののよよううにに考考ええたたららよよいいののででししょょううかか。。
ウウササギギももババククテテリリアアもも生生物物ははああるる環環境境のの下下にに置置かかれれてていいまますす。。
だだかからら、増
、増加加量量はは、個
、個体体数数yyにに比比例例すするるだだけけででななくく、
『
、
『環環境境のの余余裕裕』』
ににもも関関係係すするるははずずでですす。。
『『環環境境のの余余裕裕』』ととはは、、いいっったたいいどどののよよううななここととででししょょううかか。。
例例題題11でではは、、ババククテテリリアアのの量量にに比比べべてて入入れれ物物はは限限りりななくく大大ききいいののでで
ほほととんんどど関関係係なないいとといいっってていいいいででししょょうう。。ししかかしし、、例例題題22でではは島島のの
大大ききささががウウササギギのの増増ええ方方にに影影響響をを与与ええまますす。。
ⅢⅢ 個個体体数数のの変変化化をを調調べべるる[[22]]
xx
問問題題
xxヶヶ月月後後ででのの総総個個体体数数yyはは、、どどののよよううににななっってていいまますすかか。。
xx--yyググララフフのの概概形形をを描描いいててみみよようう。。
yy
増増加加量量ΔΔyy 100
100
yy 匹匹 1000
1000 1100
1100 1210
1210
xx 月月
― ―
②
③
②
③
-1-
-1-
In 1945, In
171945,
years 17
before
publication
of Silent of
Spring,
ofaware
the of the
yearsthe
before
the publication
SilentRachel
Spring,Carson
Rachelbecame
Carson aware
became
dangers of
DDT. of①She
a letter
popular
and proposed
writing an
articlean article
dangers
DDT.wrote
①She
wrotetoa aletter
to a magazine
popular magazine
and proposed
writing
about DDT.
The
magazine
wasn’t interested,
however,however,
and Carson
the subject
the for the
about
DDT.
The magazine
wasn’t interested,
anddropped
Carson dropped
thefor
subject
time being.
time being.
Then in 1958,
she1958,
received
a letter from
onefrom
of her
friends:
Then in
she received
a letter
one
of her friends:
A plane spraying
pesticidespesticides
flew overflew
our over
smallour
town
lasttown
summer.
The “harmless”
shower killed
A plane spraying
small
last summer.
The “harmless”
shower killed
seven of seven
our lovely
that day.that
We day.
picked
several
dead
bodies
next the next
of oursongbirds
lovely songbirds
Weuppicked
upmore
several
more
deadthe
bodies
morning.morning.
On the following
day, one day,
robinone
dropped
suddenlysuddenly
from the from
branch
a tree.of
All
thoseAll those
On the following
robin dropped
theofbranch
a tree.
birds died
horribly.
②To make
matters
the harmless
insects were
killed,
we were
birds
died horribly.
②To
makeworse,
mattersallworse,
all the harmless
insects
werebut
killed,
but we were
attacked attacked
all summer
long by more
mosquitoes
than everthan
before.
mustWe
STOP
THE
all summer
long by
more mosquitoes
everWe
before.
must
STOP THE
SPRAYING
OF POISON
FROM THE
AIRTHE
untilAIR
the until
effects
wildlife
human
SPRAYING
OF POISON
FROM
theupon
effects
upon and
wildlife
andbeings
humanare
beings are
known. This
letter
revived
concernsconcerns
about DDT
again,
and
she wrote
Silent
Spring
known.
This
letter Rachel’s
revived Rachel’s
about
DDT
again,
and she
wrote
SilentinSpring in
1962. 1962.
In SilentIn
Spring,
that we
used
chemicals
such as DDT
littlewith little
SilentCarson
Spring,pointed
Carson out
pointed
outhave
that we
have
used chemicals
such with
as DDT
scientificscientific
research research
on their effect
oneffect
soil, water,
and people.
stay in the
on their
on soil,wildlife,
water, wildlife,
and ③Chemicals
people. ③Chemicals
stay in the
soil a long
They
enter
intoenter
living
organisms,
passing from
onefrom
to another
a chaininofa chain of
soiltime.
a long
time.
They
into
living organisms,
passing
one to in
another
poisoningpoisoning
and death.
Some
of Some
the chemicals
get into underground
streams. streams.
This impure
and
death.
of the chemicals
get into underground
Thiswater
impure water
often surfaces
in various
and
sickening
cattle. Some
of Some
the water
also
findsalso finds
often surfaces
inplaces,
variouskilling
places,plants
killing
plants
and sickening
cattle.
of the
water
its way into
wellsinto
from
which
humans
its way
wells
from
which drink.
humans drink.
Silent Spring
serialized
in The New
Yorker
beginning
in June 1962.
It set
off Itanset off an
Silentwas
Spring
was serialized
in The
Newmagazine
Yorker magazine
beginning
in June
1962.
alarm throughout
the country.
Another Another
famous magazine,
TIME, criticized
Carson for
tryingfor
to trying to
alarm throughout
the country.
famous magazine,
TIME, criticized
Carson
frighten the
public
using by
overly
words. They
saidThey
her analysis
was too simplified
frighten
thebypublic
usingemotional
overly emotional
words.
said her analysis
was too simplified
and full of
scientistsscientists
and doctors
according
to the magazine
― considered
anderrors.
full of④Some
errors. ④Some
and ―
doctors
― according
to the magazine
― considered
her pointher
of view
one-sided.”
They saidThey
Carson’s
claim that
“adding
to
point “unfair
of viewand
“unfair
and one-sided.”
said Carson’s
claim
that pesticides
“adding pesticides
to
water anywhere
threatensthreatens
the puritythe
ofpurity
water of
everywhere”
was nonsense.
Various corporations
water anywhere
water everywhere”
was nonsense.
Various corporations
also criticized
Carson, calling
a “hysterical”
scientist scientist
and threatening
to sue her.
also criticized
Carson,her
calling
her a “hysterical”
and threatening
to sue her.
①
①
1 「沈黙の春」に関する文を読んで下線部を和訳しなさい。
1 「沈黙の春」に関する文を読んで下線部を和訳しなさい。
ESD 英語総合講義教材
ESD 英語総合講義教材
④
-2-
-2-
レイチェル・カーソンは、(①
)年、「沈黙の春」(Silent
Spring)と
レイチェル・カーソンは、(①
)年、「沈黙の春」(Silent
Spring)と
いう本を著し、その中で(②
)による環境汚染の重大性について、最
いう本を著し、その中で(②
)による環境汚染の重大性について、最
初に警告を発した女性です。「沈黙の春」は1962年に出版されて以来、アメリカで
初に警告を発した女性です。「沈黙の春」は1962年に出版されて以来、アメリカで
の発行部数は150万部を超え、20数カ国に訳され、読者は世界中に渡っています。
の発行部数は150万部を超え、20数カ国に訳され、読者は世界中に渡っています。
「沈黙の春」に取り上げられている農薬は主に、(③
)、BHC)、BHC
をはじめ
「沈黙の春」に取り上げられている農薬は主に、(③
をはじめ
とする有機塩素系殺虫剤と、パラチオンに始まる有機りん系殺虫剤です。当時、アメリ
とする有機塩素系殺虫剤と、パラチオンに始まる有機りん系殺虫剤です。当時、アメリ
カではこれらの農薬や化学物質は止めどなく生産され、使用されていました。
カではこれらの農薬や化学物質は止めどなく生産され、使用されていました。
1962年に
「沈黙の春」
が出版されるずっと以前から一部の学者や関係者の間では、
1962年に
「沈黙の春」
が出版されるずっと以前から一部の学者や関係者の間では、
これらの薬剤の(④
)面についての危惧の念を抱く人もありました。しか
これらの薬剤の(④
)面についての危惧の念を抱く人もありました。しか
し、第二次世界大戦のイタリア戦線において、発疹チフスが流行して多くの兵士達が倒
し、第二次世界大戦のイタリア戦線において、発疹チフスが流行して多くの兵士達が倒
DDT が徹底的に駆除し、この病気のドラマチ
れた時、病菌の媒介昆虫であるシラミを
DDT が徹底的に駆除し、この病気のドラマチ
れた時、病菌の媒介昆虫であるシラミを
ックな終息をもたらしたこと、太平洋戦争でマラリア蚊の防除に効果を発揮したことな
ックな終息をもたらしたこと、太平洋戦争でマラリア蚊の防除に効果を発揮したことな
どのために
DDT は(⑤
)のように思われていました。
どのために
DDT は(⑤
)のように思われていました。
日本においても、終戦の混乱期、防疫の目的で、駅頭でだれかれとなく
DDT の白い
日本においても、終戦の混乱期、防疫の目的で、駅頭でだれかれとなく
DDT の白い
粉を頭から振り掛け、背中にまで吹きこむということがありました。このときは誰もい
粉を頭から振り掛け、背中にまで吹きこむということがありました。このときは誰もい
やだといえず、衛生の為には仕方のないことと思っていました。DDT
や BHC や
は殺虫剤
やだといえず、衛生の為には仕方のないことと思っていました。DDT
BHC は殺虫剤
であって人間には(⑥
)であると信じられていたのです。そうした中で
であって人間には(⑥
)であると信じられていたのです。そうした中で
「沈黙の春」は出版されたのです。
「沈黙の春」は出版されたのです。
アメリカの田舎のある町、そこは生命のあるものは自然と一つだった。豊かな田畑、
アメリカの田舎のある町、そこは生命のあるものは自然と一つだった。豊かな田畑、
果樹園が広がり、みどりの平野には春霞がたなびき、秋には燃えるような紅葉があやを
果樹園が広がり、みどりの平野には春霞がたなびき、秋には燃えるような紅葉があやを
成す。森から狐の声が聞こえ、鹿が野を音もなく駆けて行く。ところが、あるときどう
成す。森から狐の声が聞こえ、鹿が野を音もなく駆けて行く。ところが、あるときどう
いう呪いを受けたのか(⑦
)が忍び寄った。若鶏も牛も羊も病気で死ん
いう呪いを受けたのか(⑦
)が忍び寄った。若鶏も牛も羊も病気で死ん
だ。そのうち、突然死ぬ人も出てきた。原因はわからない。大人だけでなく、子供も元
だ。そのうち、突然死ぬ人も出てきた。原因はわからない。大人だけでなく、子供も元
気よく遊んでいたのに急に気分が悪くなって2~3
時間後には冷たくなってしまった。
気よく遊んでいたのに急に気分が悪くなって2~3
時間後には冷たくなってしまった。
春がきても自然は(⑧
)こくっている。小鳥も歌わず、ミツバチの羽音
春がきても自然は(⑧
)こくっている。小鳥も歌わず、ミツバチの羽音
も聞こえない。ひさしの樋の中や屋根板の隙間から、白い細かい粉が覗いていた。何週
も聞こえない。ひさしの樋の中や屋根板の隙間から、白い細かい粉が覗いていた。何週
間前の事だったか、この白い粉が雪のように、屋根のや庭や野原や小川に降り注いだ。
間前の事だったか、この白い粉が雪のように、屋根のや庭や野原や小川に降り注いだ。
病める世界・・・新しい生命の誕生を告げる声ももはや聞かれない。魔法にかけられ
病める世界・・・新しい生命の誕生を告げる声ももはや聞かれない。魔法にかけられ
たのでも、敵に襲われたのでもない。全ては人間が自ら招いた禍いであったのだ。
たのでも、敵に襲われたのでもない。全ては人間が自ら招いた禍いであったのだ。
現実にこのとおりの町があるわけではない。だが多かれ少なかれ似たような事はアメリ
現実にこのとおりの町があるわけではない。だが多かれ少なかれ似たような事はアメリ
カでも、他の国でも起こっている。恐ろしい妖怪が頭上を通り過ぎていったのに気づい
カでも、他の国でも起こっている。恐ろしい妖怪が頭上を通り過ぎていったのに気づい
た人はほとんど誰もいない。そんなのは、空想の物語さ、とみんな言うかもしれない。
た人はほとんど誰もいない。そんなのは、空想の物語さ、とみんな言うかもしれない。
だが、これらの禍がいつ現実のものとなって、私達に襲いかかるか・・・思い知らされ
だが、これらの禍がいつ現実のものとなって、私達に襲いかかるか・・・思い知らされ
る日がくるだろう。
(レイチェル・カーソン「沈黙の春」より要約)
る日がくるだろう。
(レイチェル・カーソン「沈黙の春」より要約)
このような「明日の為の(⑨
)」で始まるこの本の中で、レイチェル・
このような「明日の為の(⑨
)」で始まるこの本の中で、レイチェル・
カーソンは鋭く化学物質による環境の汚染を(⑩
)したのです。
カーソンは鋭く化学物質による環境の汚染を(⑩
)したのです。
)内に適語を入れて、レイチェル・カーソン
2 1の英文と資料を参考にして、(
)内に適語を入れて、レイチェル・カーソン
2 1の英文と資料を参考にして、(
に関する文を完成させなさい。
に関する文を完成させなさい。
④
(6) 自主課題研究
ア
仮説
生徒が自ら問題意識をもって、より深く物事を見つめることで、探究する能力を育成す
ることができる。さらに、自己の進路に対する意識を高めることができる。
イ
研究内容、方法
(ア) 事業の内容
分野一覧(資料1)を参考にし、生徒は自由にテーマを選ぶ。生徒の希望研究テーマ
を集約し、担当教員による個別指導を入れながら、より高いレベルの研究レポート完成
させる。
個人研究とし、二つ以上の資料にあたることを原則とする。自宅でのインターネット
検索による研究は可であるが、必ず一冊以上の書籍を用いることを条件とする。(資料
がインターネットによる情報のみである場合はやり直しを課す。)
研究動機・問題点・調査内容・自分の考え等を整理して、レポート用紙にまとめる。
(イ) 日程
5月27日(金)
自主課題研究ガイダンス
6月17日(金)
自主課題テーマ決定
7月上旬
分野担当の教員決定
9月
中間報告(クラスごと)
2日(金)
11月14日(月)
研究レポート提出
1月13日(金)
分野別発表
1月20日(金)
分野別発表
1月27日(金)
分野別発表
2月
優秀作発表会
3日(金)
(ウ) 作成の要領
A4横書きレポート用紙を用い、2枚以上にまとめる。図、絵、写真を用いても可。
文章や資料を引用した場合は出典を明示する。
(エ) 提出後のレポートの取り扱い
a
提出原稿は分野ごとに分けてファイルし、図書館で保存する。またこのレポートは
次年度の一年生のための参考資料とし、新たに課題研究に取り組む生徒の一助とする。
ウ
b
優秀作品(分野別と全体)を数点選び、研究発表の機会を持つ。
c
優秀作品は表彰する。
具体的取組
(ア) 自主課題研究ガイダンス(事前指導)
ねらい:課題研究のアウトラインを早い時期に意識させることで、研究の計画を立てや
すくするとともに、十分な研究期間を設け精度の高い研究を完成させる。
期
日:平成23年5月27日(金)
内
容:生徒には、課題研究の全体像や今後の日程とともに、以下の点(a)について
説明を加え、確認させた。
課題研究提出にあたっての確認事項:
a
A4横書きレポート用紙を用いて基本的にペン書きすること。パソコンで打ち出し
たものも可。左側2 cm を綴じ代として空けておくこと。左上1ヶ所ホッチキスでと
― ―
めて提出すること。
b
表紙を含めて3枚以上(本文は2枚以上)にまとめること。図や写真も可。
c
各自2部作成し、1部を提出、1部を自分で保管して分野別発表に備えること。
(自分保管分はコピーでよい。)
d
文章や資料を引用した場合は出典を明示すること。参考文献は最後に記すこと。
e
表紙には分野番号と担当の先生の名前を記すこと。
(イ) 中間報告
ねらい:レポート提出期限の約二か月前に中間報告会を設けることで、大まかな構想
を 整理 さ せ る 。 ま た 、 報 告 の機 会を 持つ こと で、客 観的 に自 身の 進捗 状況
を知る。
期
日:平成23年9月2日(金)
内
容:各クラスで一人1分程度の報告を行った。生徒には、事前に要項(資料2)
を示し、それを参考にして構想を練っておくよう、指示をした。
(ウ) 分野別発表
ねらい:他の生徒の発表を聞くことで、多角的なものの見方を身につける。また、相
互評価を通して、自身の研究および発表を見つめ直す機会とする。
期
日:平成24年1月13日(金)、1月20日(金)、1月27日(金)
内
容:各分野に分かれて、一人3分程度の発表を行った。生徒には、事前に要項(資
料3)を示し、それを参考にして発表内容をまとめておくよう、指示をした。
当日は相互評価表(資料4)を配布し、相互評価を行わせた。
(エ) 優秀作発表会
ねらい:最優秀作、優秀作として選ばれた生徒の発表を聞くことで、同輩からの刺激
を受ける機会としたい。選ばれた作品はいずれも「研究」と呼ぶに相応しい
ものなので、研究とはどのようなものかを直接感ずる機会となることも期待
する。また、そのような研究が大変身近な仲間から生み出されたことを知っ
て、今後の励みとしてもらいたい。
期
日:平成24年2月3日(金)
内
容:武道場に集まり、最優秀作、優秀作に選ばれた三名の発表を聞く。発表者が
パワーポイントを用いて、10分程度の発表を行った後、表彰を行う。なお、
最優秀作、優秀作に選ばれた作品は以下の通りである。
最優秀作「ケータイはなぜ普及したか」
優秀作
「カストラートの世界」 「幽霊粒子ニュートリノ」
優秀作「幽霊粒子ニュートリノ」
― ―
最優秀作「ケータイはなぜ普及したか」
エ
実施の効果とその評価
(ア) 検証方法
生徒が提出した自主課題研究レポートと発表により検証する。
(イ) 検証結果
優秀作品を始め、レポートは見ごたえのあるものが大変多かった。優秀作に選ばれた
ものの他にも、研究として意義のあるものが多く見られたことは大きな成果である。生
徒らの感想の中にも 、「調べてみると奥が深いことがよくわかった 」、「なかなか思うよ
う な 結 果に 辿 り 着け ず 、 研究 の 難し さを 痛 感した 」、「今回 調べ きれ なか った こと を 二
年生の自主課題研究では追求したい」というものが数多く見られた。このことから、こ
の研究を通して、生徒が自身の設定した課題に真摯に向き合い、深く物事を見つめるこ
とができたのだとよくわかる。
また、自主課題研究の一連の締めくくりとして行われた、最優秀・優秀作の発表会に
お い て は 、 生 徒ら の 研究 に対 す る姿 勢が よ り顕 著 に 見 ら れ た 。 発 表 者 の 真 摯 な 姿 勢 は
も ち ろ ん の こ とだ が 、発 表を 聞 いて いる 生 徒た ち か ら も 、 随 所 で 感 嘆 の 声 が 上 が っ た
り 、 笑 い や ど よめ き が起 こっ た こと を考 え ると 、 三 名 の 発 表 に 対 し て 大 変 興 味 を 持 っ
て い た こ と が よく う かが える 。 同輩 の研 究 に対 し て 大 き な 刺 激 を 受 け て い る こ と が 感
じ ら れ た 。 こ のよ う に、 自身 の 研究 のみ な らず 、 同 輩 の 研 究 に 対 し て も 真 摯 に 向 き 合
い 、 互 い に 刺 激を 受 ける こと が でき たの は 、大 き な 成 果 で あ る 。 次 年 度 の 自 主 課 題 研
究にも期待したい。
オ
研究開発実施上の課題及び今後の研究開発の方向・成果の普及
生徒一人一人の自主課題研究の質を上げるために有効な手段は 、「良い研究」を見聞き
する体験である。そこで、①事前に先輩たちの作成した自主課題研究を綴じたファイルの
教室への一定期間常置する。②分野別研究発表会(全員)を実施する。③学年での優秀研
究発表会の実施を行った。これらの良い刺激によって2年次の自主課題研究の大半は1年
次のレベルから大幅アップするはずである。本年度については、ES Dに関する内容と特
に課題指定を行わなかったが、来年度は、ESD分野を取り上げていきたい。
カ
4
関係資料
資料1
自主課題研究の分野一覧
資料2
第1学年自主課題研究中間報告に向けて
資料3
第1学年自主課題研究分野別発表会に向けて
資料4
自主課題研究相互評価用紙
資料
最優秀作レポート「ケータイはなぜ普及したか 」(全14頁)
ESD全体研究開発実施上の課題及び今後の研究開発の方向・成果の普及
このESD報告で取り上げた項目に共通する成否のポイントは「生徒の自主性」である。
自主課題研究はもちろん 、企業訪問や総合講義も成功のカギは生徒の自主性にあるいってよい 。
事前に示された資料にどれだけ疑問を用意して望めるか。訪問先でも学校の講義でも、説明だ
けで解けなかった疑問は質疑応答の時間に手を挙げさせる動機となる。このように活性化した
雰囲気はそこにいる他の生徒全体にも良い影響を与え、そのまま生徒全体の意識の向上につな
がる要素となろう。ESD二年目に企画される諸研修は生徒の自主性をいかに刺激し、相乗効
果を上げるかという観点から工夫をしていきたい。
― ―
― ―
(
-1-
)内のものはあくまで参考例です。
19.防災(原発の安全性、予想される東海大地震)
18.心理学(夢診断、フロイトとユング、臨床心理学、犯罪心理学)
17.環境(ゴミ問題、農薬、地球温暖化)
ターミナル・ケア)
16.医学・薬学(臓器移植、脳死、尊厳死、インフォームドコンセント、
15.生理・健康・スポーツ(健康食品、睡眠、ダイエット、生涯スポーツ)
14.生物(進化と遺伝、バイオテクノロジー、生態系と環境)
13.科学技術・化学(ダイオキシン、原油精製、不斉合成)
12.宇宙・天文・気象(ニュートリノ、エルニーニョ現象)
11.数学・コンピュータ(フェルマーの定理、マルチメディア、インターネット)
10.国際問題・国家(自衛隊海外派遣、アジア外交、テロ、民族紛争)
9.学校問題(いじめ、学力低下、青少年の心理)
8.文化・マスコミ(大衆文化、マスメディアの功罪、流行歌)
7.社会問題(社会福祉、医療保険制度、流行、夫婦別姓制度、麻薬)
6.生活一般(消費税、減農薬野菜、冠婚葬祭、ペットブーム)
5.法・経済・社会(官僚制、地方自治、本当の民主主義、行政改革)
4.歴史(日本の戦争責任、南京大虐殺、陵墓公開)
3.伝統文化・各国文化(先住民族、婚姻形態、日本人の精神構造)
2.哲学・思想(哲学の現代的意義、新興宗教の問題点)
万葉集の謎)
1.言語・文学(ら抜き言葉、日本語と韓国語の関係、記号論、源氏物語の成立、
自 主課 題研 究の分 野一 覧
資料 1
⑤
④
③
②
①
5)
4)
3)
2)
1)
参考文献
-2-
結論の方向性、自分の考え、まとめ。
本編はどういうものか、また何を研究するのか。研究の骨格の説明。
問題提起、あるいはなぜそのテーマに決めたのか。
テーマ(タイトル)
発表は一人1分程度で報告して下さい。
その際、下の要項を参考に大まかな構想を整理し、発表してもらいたいと思います。
自主課題研究の中間報告がクラス単位で9/2(金)にあります。
第一学年自主課題研究中間報告にむけて
資料2
― ―
研究の内容の概要説明
②
)組(
)番
名前(
-3-
現在の感想(反省)
④
1年(
この研究で一番強調したいこと・この研究をやって良かったこと
③
・研究の内容及び結論・まとめ(わかったこと)
・どうしてその課題を研究しようと思ったか(研究の動機)
タイトル(サブタイトル)・テーマ
①
)
もただ聞いているだけではなく、他の生徒の発表を評価してもらう予定です。
る こ と 。 ポ イ ン ト は 「大 き な 声 で 」「は っ き り と 」「わ か り や す く 」で す 。 ま た 発 表 を 聞 く 人
この発表は評価の対象になりますので、各自しっかりと発表できるように準備してく
その際に下の要項を参考にして発表しなさい。発表は1人2、3分程度ですること。
自主課題研究の分野別報告が1/13(水)、20(水)、27(水)にあります。
平成24年1月
第1学年自主課題研究分野別発表会にむけて
資料3
18
18
18
18
18
1140
1214
1221
3
1918
1139
3
1840
1115
3
1836
18
3
1826
1113
3
1823
18
3
1805
1111
3
1739
3
1533
3
3
1507
1628
3
3
1402
1432
3
1339
3
3
1324
1431
3
1313
3
号
番
野
分
3
氏
名
)組 (
1117
1108
組番
(
)
心 理 学 “ヒトとヒトの繋 がり”
-4-
どうして女 性 は恋 をするとキレイになるのか
色 の効 果 ~色 の特 徴 を生 かして~
ピーターパン症 候 群 ~オトナコドモの愛 し方 ~
超恋愛心理学
嘘 のつき方
集 中 するためには
ギリシャ神 話 について
各 国 文 化 ~学 校 制 度 のちがい~
日 本 と韓 国 のつながり
食 事 のマナーについて
アイヌ民 族 の文 化 と言 語 と歴 史
欧 州 ではなぜサッカーが盛 んなのか
国 民 の多 様 性
日 本 人 と外 国 人 の違 い
日 本 における韓 流 ブーム
制 服 ・スーツについて
韓国料理
江 戸 しぐさを今 しぐさに
日 本 人 の精 神 構 造
国 民 性 はなぜ違 う
世 界 遺 産 について
戦 国 の世 ~一 族 を守 るには~
世 界 各 国 の文 化 とその関 係 性
日 本 人 の精 神 構 造
タイトル
)番 氏 名 (
自主課題研究 相互評価用紙
A
動
機
B
結
論
C
発
表
D
合
計
一 行 批 評 (メモ)
D 合 計 9点 満 点
A~C 各 3点 満
点で
資料4
― 0 ―
1年1組●番
●●●●
~プロローグ~
歴史から見てみよう………………4~7
アンケート調査による結果………7~8
歴史から見てみよう……………9~10
メリット・デメリット………10~12
総まとめ………………………12~13
感想……………………………13
第二章
第三章
第四章
第五章
第六章
第七章
-1-
参考文献………………………13
カタログからわかること…………2~4
第一章
目次…………1
プロローグ…………1
目次
こうしてこの研究は不純な動機とともに始まったのであった。。。
持つ必要性がないと思っていた僕はこう思った。同時にほしいとも。
――――――なぜここまで普及したのだろう?
どうやら「ケータイ」は高校生のコミュニケーション手段としての必須アイテムらしい。
「ケータイ買ったらメールしてね」と別の人は言った。
そういう時代なのかなぁ、と思いつつその日は終わった。が、別の日。
人が「ケータイ」を持っている。
確かにまわりを見てみれば……僕の知っている人でも約1名(G 先輩)を除きほとんどの
ある人は僕にそういったのだった。
「高校でケータイ持ってない人はじめて知った~」
それはある日の自習室での出来事であった。
― ―
月や、2 段階定額といったも
のがある。
話分がついていたり、基本使
用料が高いほど一定時間あ
たりの通話料は安くなる。
15 円/分~21 円/30 秒。
↙出していたが、最近 au も同
じプランを作った。また、イ
ンターネットに接続する為↗
さ ま ざ ま あ り 、 3 社
(docomo,au,SoftBank) と も
に約 1,560 円/月~14,000 円/
月。高くなるほど無料通話分
が多くなる。SoftBank では
980 円/月で同社同士の通話
は無料というプランで売り↗
ればならない。特に料金プランなどを確認したかった。
なぜネットで調べなかったか…答えは簡単。僕の家はネットすら繋がっていないのである。
代表的な3社のカタログ
理由は「無駄だから。」お金のかかることに関しては、うるさい。
というわけで、
「自分で月々払うなら」という条件付で許されたのであった…
それはさておき、カタログをもとに僕がなんとなく思った普及の3つの仮説を立ててみた。
ども根本的に違いがないことがわかった。
結局僕が支払うのは基本使用料(メールし放題)1560 円÷2+ネット接続料 315 円+オプショ
ところが思っていたより料金は高くなさそうで、自分にあったプランにすれば相当安く済
むのではないかという印象を受けた→料金が安くなった?
ある。見た目でもわかるよう
に、
平野部は真っ赤!
山も道に沿って真っ赤!
うことである。ちなみにこのレポートの中では「携帯電話」と「ケータイ」は区別して書くこ
とにした。ちなみに、実際はケータイとは携帯電話と PHS の総称らしい。→サービスが良
くなった?
そういえば携帯電話の電波
塔ってそこらじゅうにある。
基地局(電波塔)は約 1km~5km で配置されているそうだ。それだけたくさんたっていれば、
どこでも繋がるよね…?
(→三社の主な料金プランのページ。
(左 au,右下
docomo,右上 SoftBank)特に、au と docomo はと
ても似た料金形態ということがわかるだろう。
因みに SoftBank でも別のページには似た料金形
-3-
ころなのである!!
ケータイの月額料金の構成は以下のようである。
-2-
高速で行えちゃうというと
~①~実は似ている!?月額料金
通話は勿論、データ通信まで
で、この真っ赤!なところは
のサービスエリアの地図で
つまり、電話としての機能ではなく、メールやインターネットなど、多機能になったとい
右の写真は、au と docomo
~②~どこでも繋がる!?そこらじゅうで見かける電波塔
……これって相当安いと思うのだが…どうだろうか。
③ 携帯電話ではない。あくまで「ケータイ」だ。
→どこでも繋がりやすくなった?
各社「山間部でも繋がります」みたいなことをカタログでアピールしている
「どの会社の電波が生き残っているか」みたいなことをやっていた。
ン 315 円+通話料+パケット通信料=1410 円+α/円となった。
3 社を比べた、というのも勿論安い会社が良いと思ったからだ。しかし、小さな差こそあれ
個人的な印象「メールしすぎで何十万」
② そういえば、部活でホールに行ったとき、地下のリハーサル室で先輩や友達が
ている。
① 上記のとおり、自分で月額料金を払わなければならなくなった。当然、安く済ませたい。
また各社ともに「2 年契約で基本使用料半額」や「家族同士の通話無料」などの割引を用意し
にも必要である。
る。故に、メールをするため
↙に、別に約 300 円/月程かか
どれだけ使っても約 5000 円/
現在パケット定額制により、
ト接続にかかる料金。
基本使用料によって、無料通
いけない料金。各社プランが
・パケット通信料
た。もちろん、携帯を手に入れるには両親を説得しなけ
・通話料
まず、電気屋さんに行きケータイのカタログを手に入れ
・基本使用料
態があるが、同社同士の通話は無料のプランを押しているのでこちらの写真を撮った。)
通話したときに生じる料金。 メールを含むインターネッ
カタログからわかること
使わなくても払わなければ
第1章
ア
ナ
ロ
グ
方
式
第
一
世
代
― ―
歴史から見てみよう
レ
ン
タ
ル
方
式
・
保
証
金
制
度
動車電話のサービス開始
(昭和 54 年)
加入台数が 1,000 万台/年
1996
-4-
「i モード」の開始
開始・保証金制度廃止
(平成 5 年)
(平成 11 年)
デジタル方式サービスを
1993
新規加入料廃止
話「ムーバ」の発売(右上)
(平成 3 年)
電話番号 10 桁→11 桁に
折りたたみ式小型携帯電
1991
1999
帯電話サービスを開始
(昭和 62 年)
(平成 8 年)
NTT が日本で始めての携
タル開始(右図)
ショルダーフォンのレン
1987
(昭和 60 年)
1985
携帯電話の前身となる自
1979
(右下)
出来事
西暦(和暦)
以下の日本での歴史の流れを年表で示す。
57g
4,500 円/月
5,800 円/月
8,800 円/月
新規加入料 21,000 円
100g 前
後
13,000 円/月
新規加入料 36,000 円
23,000 円/月
保証金 20 万円
新規加入料 298,300 円
mova
内
230g 以
900g
約 3kg
30,000 円/月
加入数 4730 万
加入数 1170 万
加入数 312 万
加入数 150 万
加入数 10 万
自動車電話
加入数 1,600
10 円/6.5 秒
保証金 20 万円
新規加入料 80,300 円
6,600cc
約 7kg
通話料金
月額基本料金
大きさ
史上初の「携帯電話」は自動車電話として1946年に開発された。(右図)
第2章
はあるが。)
という形になった。(スマートフォンとケータイを一緒くたにして良いものかは甚だ疑問で
そして「ケータイ」は遂に受話器の形を捨て、そういう機能に特化した「スマートフォン」
普及率
保証金(円)
重さ(g)
基本使用料(円/月)
(表・サービス開始時からの変化)
-5-
79 81 83 85 87 89 91 93 95 97 99 01 03 05 07 09 11
19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 20 20 20 20 20 20
0g
2000g
4000g
6000g
8000g
新規加入料(円)
79 81 83 85 87 89 91 93 95 97 99 01 03 05 07 09 11
19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 19 20 20 20 20 20 20
西暦(年)
\350,000
新 \300,000
規
保 \250,000
加 \200,000
証
入 \150,000
金
料 \100,000
、 \50,000
\0
料金の推移
100.0%
80.0%
60.0%
40.0%
20.0%
0.0%
\35,000
\30,000
\25,000
\20,000
\15,000
\10,000
\5,000
\0
ちょうど僕らが生まれた 1996 年ぐらいから、
「加入台数が 1,000 万台/年」のペースで爆発
加入数 1 億以上
21 円/30 秒
的に増え始める。何故か。
)
デ
ジ
タ
ル
方
式
第
二
世
代
780 円/月~+
他にパケット通信料
そういう機能が特に若者達にウケたのではないか。
100g 強
加入数 6680 万
20 円/分
わかること
スマートフォンの発売
固定電話を抜かす
移動電話加入数が
3,000 円/月
もはや私達高校生では電話機能よりほかの機能を使っている人のほうが多いだろう。
(平成 20 年)
59g
ラーム・お財布ケータイ etc.(しかしこんなに機能があるのは日本だけかもしれないが。)
2008~現在
第三世代のサービス開始
(平成 13 年)
「ケータイ」には様々な機能がある。インターネット・メール・ゲーム・辞書・カメラ・ア
カメラ搭載機種の登場
2001
そう。
「携帯電話」というより「携帯パソコン」といったほうが近いかもしれない。
僕が「ケータイ」を買った理由は何か?―――メールをするため。
~③~もはや電話ではない!?「ケータイ」
(
(
)
基
本
使
用
料
― ―
110
1/9
900
2500
1/12
1/6
0
4000
270
4.5倍
220
11/3
インターネット・
26万、 メール・カメラ・
1677万色 辞書・ワンセ
グ・財布など
新規加入 保証金
基本使用 連続待受 連続通話 ディスプ
サービス
料(円)
(円)
料(円/月) 時間(時) 時間(分) レイ
298300
200000
23000
6
60 白黒1行 通話
対象…僕の友達と思われる方々(勿論ほとんどが刈谷高校 1 年生)
ダントツ「連絡手段」が多い。
「高校生になった
から」の一部と、「親に勧められた」を含めた 3
つは
活動範囲が広くなり、緊急時などの連絡手段が
当時としては飛躍的進歩であろう。さらにそれに伴いデータ通信も高速化し、現在のよう
に瞬時で情報が得られ、メールをやり取りできるようになったのだ。
そして、バッテリーなどの進化により、長時間もつようになり、ディスプレイなどの端末
そのものの性能も上がったのだ。
とメール」というのは
みんな持っているから
ということであろう。
また、女子に「親に勧められた」人がいないの
は(聞いた人数が少なすぎるが)女子のほうが
携帯電話が日本に普及した理由は優先順に
① 購入時および使用時のコストが安くなった!
② 「小さく、軽く」持ち運びやすくなった!
③ 「i モード」をはじめとする、通話以外のサービスが充実した!
④ 防水、画面など端末の性能が上がった!
~利用用途より~
やはり大部分のコミュニケーション手段は電話
………しかし何かしっくり来ない。僕が知りたかったことは本当にこれなのか。
もう一度動機を読み返してみる。
人は「ネット」の回答が多かった。
――――――なぜここまで普及したのだろう?”
-6-
アンケート調査による結果
-7-
なぜこんなに偏るのか最初は疑問だった、しか
大部分は「家族と同じ」と回答した。
知りたかったのだ。多分。ということで、第 3 章。
第3章
かなり良くわからない回答もあるが・・・
そういうことか。僕は「日本」に普及した理由、というより「高校生」に普及した理由が
~その会社を選んだ理由より~
こということである。またスマホを持っている
“どうやら「ケータイ」は高校生のコミュニケーション手段としての必須アイテムらしい。
よりメール。それは携帯電話での通話料が高い
いる人がいてびっくりした。
という結論に達した。
先に持つからだろうか。中には小 3 から持って
「高校生になったから」の残りの部分と「友達
まとめ1
という理由が大部分であった。
必要となったから
~購入理由より~
今では当たり前のようについているインターネットサービス・メール機能。
人
20
15
10
5
0
人
15
10
5
0
人
20
15
10
5
0
電
連 ゲ
話 段絡 ー
手 ム
写
真
料
金
音
楽
め親
たらに
れ勧
その会社を選んだ理由
ネ
ッ
ト
メ友
ー達
ルと
利用用途
た に高
かな 校
ら っ生
購入理由
親 親 信が ス 電
(
家 と が 頼出 カ 波
た 績
族 同 決 と来 イ
含 じ め 実る プ
メ
ー
ル
連
段絡
手
女子 12 人 計 26 人
わかること
結果…有効回答数
男子 14 人
自由回答という方法をとったため、回答は適当なあたりで振り分けた。困難なも
のはそのままにした。
それに拍車をかけたのが docomo の「i モード」開始である。
ようだ。今と同じ 100g 台になってくるころに増加が始まっている。
方式…
④ 機種及び会社の選択理由
合計 10000 円を切るころになれば、庶民も手が届く範囲になった。
また、「重さ」という観点は調べるまで気がつかなかったが、これもひとつの要因である
②使用用途
う。
①購入理由
質問事項…(自由回答としたので複数回答可)ケータイ及びスマホの
主な概要
121246700
そんなこんなで急遽アンケートをとってみることにした。
1200倍
100000
加入数(台)
やはり、グラフを見てのとおり「端末買取制度」と「新規加入料廃止」が大きな要因であろ
2011
1987
西暦(年) 重さ(g)
女
男
女
男
女
男
― ―
僕の知り合いは、…20人になる。そんなことはない。ということは今はもっと普及して
いるのかも…?(データはどうやら21年度)
因みに僕は今現在、アドレス帳には約50件登録してある。しかし実際に使うのは半分ぐ
らいである。友達が少ないだけである。
さらに僕が質問したようなデータも載っていた。以下に示す。
各社に家族割があるから、親も持たせやすいのだ。
~その機種を選んだ理由より~
これにはさまざまな回答が出た。個人個人で考えることは違うと思うが、大まかに分ける
と
・性能面
あるサイトより
-8-
携帯電話を持っている日本の中学生は 45.9%、高校生は実に 95.9%に上ります。携帯電話のメ
が載っていた。
ないと思い、ある日、友達の家で調べさせてもらった。そこであるサイトに興味深いこと
前述のとおり、家はネットに繋がっていないが、さすがにそれでは情報収集がうまく出来
第4章
ということではないだろうか?
子の考え…みんな持っているからコミュニケーションツールとして利用する
これによってケータイを持つ高校生が増加し、いつの間にか
で子にも持たせやすくなったから
親の考え…子の活動範囲が広くなり、緊急時などの連絡手段が必要となったから+家族割
ケータイ及びスマホが高校生に普及した理由は
まとめ2
特にこれといった特徴は見られない。
親と同じ、
・店員に勧められた・スカイプ・親が決めた
・その他
・料金
シンプルさ
・外見・色
カメラ・海外・セキュリティ etc
・機能面
9月22日~11月12日 計888件
-9-
最大55件、最小0件、平均約17.8件
受信
最大51件、最小0件、平均約17.5件
送信 10月23日~11月12日 計368件
また、僕の場合1日の平均メール送受信件数は
までにケータイは定着しているらしい。
る人を多く見かけた。大事なことを伝えるのにメールを使う高校生も多 いらしく、それほど
の同士でメアドの交換を少し見た。そういえば、部活が始まった頃もメアドを交換してい
確か僕らのクラスでは7月ぐらいにクラス会を行った。その際、同じテーブルに着いたも
なるほど…
ということは、高校生では、20人に1人しか持ってない人はいないのだ。逆算すれば、
要するにごく一部を除いて月々払っているのは親である。安くしたいのは当然のこと。
防水防塵・画面の大きさ・ボタンの押しやすさ・最新型 etc
驚きである。こんなにも普及しているとは…
は、中学生は 48 件、高校生は 72 件。
アドを交換することで友だち関係がスタートすることが多いようです。電話帳登録件数の平均
僕にわからなくて当たり前だった。なぜならくどいようだが月々は自分払いなのだから。
“家族割にするため―――”
しある人の回答にその答えは載っていた。
― ―
メリット・デメリット
- 10 -
・離れた所にいる人とでも会話のようにメールが出来る。(上記参照)
・公衆電話を探す必要がない。
なのでメリットとしては、
僕がケータイを買ったのは、「友達とメールするため」である。
~個人的な見解~
第5章
(この章の出典:サイト 日本の文化と人びと[ひだまり 40 号])
次の章ではそれらについて考えることにしよう。
―――さて、こうしてケータイが普及したに違いないが、表があれば裏があるはずである。
取れる。
て利用されている。また絵文字の効果により、まるで会話のようにコミュニケーションが
結果、いまや20人に19人は持っている世の中が出来て、友達になるためのツールとし
子供にケータイを持たせたい人は子供が大きくなるにつれて親→子へ変わってゆく。
まとめ3
とがある。それを補助するためにこういうものがあるのだ\(^-^)/
メールは手紙のように格式ばってはいないが会話調で話してもニュアンスが伝わらないこ
という(笑)やwwwなどの表現も特徴的である。
文字・顔文字が1文ごとについていることが多い。つけてない人は……僕ぐらいである(笑)
こんなことも書いてあった。そういえば友達から来るメールは絵文字・デコレーション絵
気持ちを表現するのに便利な絵文字
わかる。
また、
「よく使う機能」とともに、第三章のアンケートと比べても結構一致していることが
65.6%
58.6%
62.7%
86.5%
82.8%
83.1%
93.1%
92.7%
91.5%
95.6%
95.4%
91.5%
4.4%
4.6%
8.5%
- 11 -
濫している→犯罪に巻き込まれやすくなる・一方的な契約に従わなければならない・自分の都合
ット上でいじめ、誹謗・中傷をする・携帯依存症になる・詐欺サイトや違法サイトが潜伏しやすく氾
デメリット・・・・・・通信料が高い・迷惑メールやチェーンメールが来ると困る・どっかのバカタレがネ
時代大体の人が携帯電話を持っている。それはとても便利で大体どこでも電話を掛らけれる。
メリット・・・・・・持ち運び簡単・いつでも連絡がとれる・緊急時のとき役立つ・ワンセグがある・今の
その他のメリット・デメリットを以下に表す。
ボタンがついているのは日本だけらしい)
―――という公共の場でのマナー的な問題もあるだろう。(余談であるが、マナーモードの
と思いながらあわてて自分のケータイの電源を切るのだった。。。
「優先席付近ではケータイの電源をお切り下さい」というアナウンスも無視。
さらに、今日電車に乗ったが、優先席に座って堂々とケータイをいじっていた人がいた。
目の悪さは…確かに今まで以上にひどくなった気はする。
……………所詮ケータイなんてそんなものである(またもや責任転嫁!)。
ていたのだが……しつこかったらしく、ある日を境に音信不通。
ケータイを買った当時、ケータイの便利さに浸って毎日のように同じある友達とメールし
任転嫁!)。あと、これは実体験であるが、
費やされ…ということである。僕もその一人である。持ってから成績も…下がったような(責
は早急な返答に追われている状況であり、結果、メールを受信したら返信のための時間が
ないと「遅い」と感じてしまうということである。そのような感覚だから、来たメールに
「時間がなくなる」の根拠はこれである。つまり、80%以上の人が30分以内に返信が
95.1%
94.6%
91.5%
10 分以上 30 分以上 1 時間以上 3 時間以上 6 時間以上 特にない
資料:「子どもの携帯電話利用に関する親子調査」(平成 21 年、文部科学省)
12.4%
13.0%
中学生(n=261)
高校生(n=549)
5.1%
小学 5~6 年生(n=59)
1 分以上
~資料から~
これ以上だと返信が遅くなると思う携帯電話メール返信間隔
となっており、もつ理由はケータイを持たせたい親から持ちたい子へと換わっているのが
わかる。
・絵文字があったとしても所詮ケータイ。
中2→「友達が持っているから」「塾や習いごとを始めたから」
・時間がなくなる。→勉強時間が減り、成績が下がる。
・目が悪くなる。(いつも親が言っている。)
・コミュニケーション能力の低下
などだと思う。一方デメリットとしては、
小6→「親から持つように勧められたから」
「塾や習いごとを始めたから」
携帯をもつ理由は、参考までに小6と中2の理由上位2位を載せておくと
となり、かなり多いことがわかった。
最大106件、最小3件、平均約37件
送受信 10月23日~11月12日 計776件
― ―
えることが出来た。
(友達を一人失う前に知ることが出来ればよかった…)ケータイが相手
とのコミュニケーションツールであるのなら、僕はこれから使い方に注意していきたい。
最後に、アンケートに協力してくださった、1-1の友達、吹奏楽部、中学の旧友にお礼
申し上げて、このレポートを締めくくる。
つまりはケータイが小さなパソコンということである。パソコンのインターネットの犯罪
はあとを絶たないが、それよりもっと頻繁に使えて、なおかつ親の目にはつかないところ
で出来る…
総まとめ
小
高
↓
- 12 -
+家族割などの割引
+みんな持っている、絵文字など
↓
↓
親の考え:非常時の連絡手段 子の考え:コミュニケーションツールと
があることで安心を得る。
して利用。
持たせたい
>
持ちたい
持たせたい
<
持ちたい
↓
「ケータイはなぜ高校生に普及したか?」
→歴史的に徐々にコストが安くなる
サービスが良くなった。
+端末自体の性能が上がった。
↓
↓
「ケータイはなぜ普及したか?」
ここまで、5章にわたり普及した理由を探って来た。最後にまとめようと思う。
第6章
~そのカラクリを解く~
パナソニック
2011 Vol.3
モバイルコミュニケーションズ株式会社
2011/11~2012/01
日本の文化と人びと
- 13 -
誰もが電話を“携帯する”までの歴史/Tech総研
推移
情報通信白書 for Kids:モバイル通信の世界:モバイル通信の統計:携帯電話の基本料金の
写真で振り返る、携帯電話の歴史 -ぱるぷんてにゅーす
携帯電話の歴史
携帯電話の普及率推移をグラフ化してみる(2011 年版)Garbagenews_com
携帯電話の普及率 | 携帯電話の歴史
携帯電話の普及過程と社会的意味
携帯電話の現況
携帯電話のメリットデメリット
携帯電話 – Wikipedia
ケータイの歴史
最近の通信料金の動き
※以下、友達の家でネットから保存したものなので、アドレスがわかりません。
調べてみよう携帯電話の未来 武藤佳恭 著
電話代、払いすぎていませんか? 10年後が見えるケータイ進化論 木暮裕一 著
術研修所 編
その反面、時間がなくなったり、犯罪に巻き込まれやすくなったり、人間として退化した
りする。
携帯電話の不思議
ケータイを持てば、確かに連絡手段・情報源として便利だが、
CATALOGUE
総合カタログ
au by KDDI
SoftBank
携帯電話カタログ 2011 11
NTT docomo
まとめ4
それほどまでに、ケータイは高校生の情報手段なのである。
ータイで行っていて、もし聞かなかったら日程を知らなかったのではないかと思えてくる。
高校生は持っていて当たり前なのである。前章で、クラス会の話をしたが、その連絡もケ
技
が出来て、今までのなぞが解けたし、今後ケータイとどのように付き合っていくべきか考
また、デメリットには犯罪に関わることがたくさん書かれていた。特に、純粋すぎて何も
知らない子供は犯罪に巻き込まれやすい。また、漢字がわからなくなるとの記述もある。
参考文献
判らないことも出てくる。しかし、こうして(無駄知識も含めて)ケータイについて知ること
そして「持っていないと仲間はずれにされる」。
こんな風に前日に仕上げるなんて、本来すべきではない。読み返すと何が言いたいんだか
感想
いとき…ワンセグで見れば、電波と公共の場さえ考えればいつでも見られるのである。
第7章
課題:子供がケータイ依存症、犯罪に巻き込まれやすい、金銭面
そういえば「ワンセグ」というものがあった。たとえば会社が長引いてテレビに間に合わな
(出典:サイト 携帯電話 の メリットデメリット)
が書けなくなる場合がある
に関係なく、いつでも連絡を取られるようになる・持っていないと仲間はずれにされてしまう・漢字
Ⅲ
1
スーパーサイエンス特別活動
「SSH講演会」
(1) 研究開発の課題
最先端の研究を行っている講師から、その研究内容と今後の研究方針を聴くことで、自然
科学への興味関心をより高めるため、全校生徒のみではなく、参加希望の保護者、地元中学
校の生徒と関係教員、学校評議員および県立高校教員を対象に特別講演会を実施する。
(2) 研究開発の経緯
事前指導を行ったうえで、平成 23 年 11 月9日(水)に牛田 多加志 氏(高 26 回卒、東京
大学大学院医学系研究科 教授)の講演を実施した。
また、講演会後に、生徒、保護者および来賓に対して、アンケートを実施した。
(3) 研究開発の内容
ア
仮説
最先端の研究を行っている講師から、その研究内容と今後の研究方針を聴くことで、科
学への興味関心をより高めることができる。
イ
目標
細胞分化や再生医療についての講演を聴くことによって、先端科学技術の応用への理解
を深めるとともに、大学などの研究機関の活動に触れることによって、進路意識や学習意
欲の向上を図る。
ウ
実施要項
(ア) 期日
平成 23 年 11 月9日(水)14:10~15:30
(イ) 実施場所
刈谷市総合文化センター
大ホール
(ウ) 対象
全生徒 1,065 名、教職員 62 名、保護者 50 名、来賓(学校評議員、県立高校教員)
9名
計 1,186 名
(エ) 講師
牛田 多加志 氏(高 26 回卒、東京大学大学院医学系研究科 教授)
(オ) 演題
「細胞と人生と再生医療」
エ
実施内容
(ア) 事前指導
全校集会で、担当者より講演会の実施の予告と講師の研究内容の紹介を行い、生徒の
興味・関心を喚起しておく。
― ―
1
「SSH講演会」
(イ) 講演要旨
(1) 研究開発の課題
人間の体の中には 60 兆個もの細胞があ
る。それらの細胞の寿命はまちまちである。
最先端の研究を行っている講師から、その研究内容と今後の研究方針を聴くことで、自然
その中に幹細胞という細胞がある。幹細胞
科学への興味関心をより高めるため、全校生徒のみではなく、参加希望の保護者、地元中学
とはほかの細部の元になる細胞で、自分自
校の生徒と関係教員、学校評議員および県立高校教員を対象に特別講演会を実施する。
身が増える増殖能力と他の細胞になる分化
能力を持った未分化細胞である。骨髄にあ
(2) 研究開発の経緯
る赤血球や白血球をつくる造血細胞や肝臓
にある肝幹細胞などさまざまな種類がある。
事前指導を行ったうえで、平成
23 年 11 月9日(水)に牛田 多加志 氏(高 26 回卒、東京
幹細胞がいろいろな細胞系列へと運命づけ
大学大学院医学系研究科
教授)の講演を実施した。
牛田 多加志先生講演
られ、成熟して最終的に機能する細胞へと
また、講演会後に、生徒、保護者および来賓に対して、アンケートを実施した。
分化する。血液細胞や皮膚上皮細胞など、
寿命の短い細胞が一生の間枯渇しないのは、
(3) 研究開発の内容
幹細胞が常に新しく細胞を作り続けている
からだ。だから皮膚表面の浅い傷は消える
ア 仮説
のである。
最先端の研究を行っている講師から、その研究内容と今後の研究方針を聴くことで、科
従来、人体の機能低下や機能損失が生じ
学への興味関心をより高めることができる。
た場合、人工臓器を用いることや、臓器移
目標
イ
植を施すことによって治療をしてきたが、
細胞分化や再生医療についての講演を聴くことによって、先端科学技術の応用への理解
人工臓器は生体適合性に劣るとか生体内で
を深めるとともに、大学などの研究機関の活動に触れることによって、進路意識や学習意
劣化するといった問題があり、臓器移植は
欲の向上を図る。
提供臓器の不足や受け入れ側の拒絶といっ
実施要項
ウ
牛田 多加志先生講演
(ア)た問題がある。そこで近年、幹細胞が潜在
期日
的に持つ能力を活かして、再生医療に利用
平成 23 年 11 月9日(水)14:10~15:30
(イ)できるのではないかという期待が高まって
実施場所
いる。
刈谷市総合文化センター
大ホール
(オ) 検証方法
(ウ)
対象
講演会後に、生徒、保護者および来賓に
全生徒
1,065 名、教職員 62 名、保護者 50 名、来賓(学校評議員、県立高校教員)
対して、アンケートを実施し、その結果に
9名
計 1,186 名
(エ)より評価する。
講師
牛田 多加志 氏(高 26 回卒、東京大学大学院医学系研究科 教授)
(4) (オ)
実施の効果とその評価
演題
講演を聞く生徒
「細胞と人生と再生医療」
ア 実施内容
生徒へのアンケート結果
エ
(ア)講演内容について約58%の者が理解できたと感じている。講演内容に興味関心を持て
事前指導
た者が約67%であった。
また、約65%の者が今後の学習に役立ちそうだと感じている。
全校集会で、担当者より講演会の実施の予告と講師の研究内容の紹介を行い、生徒の
さらに、科学技術が人々に幸福をもたらすと思う者が約88%である。そして、未来社会
興味・関心を喚起しておく。
は現在より幸せになると思う者は約62%であった。
イ
生徒の感想(抜粋)
○ひとつのことを選ぶと後のことは捨てることになる、他の可能性はなくなってしまう。
今まさにそのような状況であるので共感しました。今の私が何をするかはまだわからな
いけど選択したもので社会に貢献したい。
○未分化の細胞はまさに生まれたての赤ん坊のようなもので、父母はもう皮膚や肝臓の機
― ―
能を担っている細胞であり、それと比べ、私たちは岐路を目前に可能性をもっている細
胞であると思うと、自分たちひとりひとりが重大な存在である気がして命 や生活を大切
にしなければと感じました。
○細胞のように、人間も生まれたときの可能性が成長とともに限られていくことにとても
興味を持った。限られてしまうにしても、1つの役割に誇りを持って果たすことにより、
身体においても人生においても価値のあることになるのだと感じた。
○「再生技術によって人の命は永遠にできる」と科学者は皆こういう夢でも抱いているの
かと思っていて、こういうテーマはどうだろうと思ったが、先生はそうではなく病気な
どによる不平等を少しでも改善したいということには感銘を受けた。
○自分の寿命があるからこそ、今を大切に生きられるのであって、もし永遠の命があれば
毎日に喜び、悲しみなどを感じて充実した人生を送ることができなくなるのではないか
と思った。
○永遠の生命は幸福ではないと思う。時間の限りがあるからこそ、その時間を大切に でき
ると思うし、時間がありすぎても無為に過ごしてしまったり、何をやっても何年もかけ
ればできてしまい、いろいろなことへの達成感がなくなってしまうと思う ので、時間は
有限の方がよいと思った。
○本当に自分がやりたいことを高校生の段階で見つけるのは難しいと思うけど、学びたい
ことを見つけたい。また、学んだことを生かして、少しでも社会に貢献したい。
○特定の役割を果たす細胞のようになりたいと思った。これから自分のやりたいことを探
し続けてその目標に向かって突き進みたい。
○有限の時間の中で自分の可能性を追求し、最高ではなく最適な役割を担って社会に貢献
したいと思った。
ウ
保護者、来賓(学校評議員、県立高校教員)へのアンケート結果
講演内容について約96%が良いと感じている。講演内容が高校生の学習に少しでも役
立つと全員感じている。また、講演が高校生の自らの進路を考えるのに役立つと思うが約
96%であった。
エ
保護者、来賓(学校評議員、県立高校教員)の感想(抜粋)
○再生医療という言葉をよく聞きますが、講演で取り上げられた具体例が良く、大変わか
りやすかった。また、先生がやりたいことを大学に入ってから見つけたということで生
徒への励みにもなったと思う。
○文系、理系の生徒それぞれにこれから高校生としてどう考えるかを教えてもらい、良い
講演であった。
○再生医療についてもう少し詳しく聞けると良いと思う。
○大変興味深い講演内容であった。自分の高校時代はこのような講演がなかったので、今
後もこのような講演会を実施し、高校生が将来を考えるうえで参考にしてもらいたい。
(5) 研究開発上の課題及び今後の研究開発の方向・成果の普及
アンケートの結果から、仮説で述べた最先端の研究を行っている講師から、その研究内容
とその将来像を聴くことで科学への興味関心をより高めることができ、生徒の進路選択にも
参考になったと思われる。また、自分の選んだ分野で少しでも社会に貢献しようという意識
も芽生えたとも言える。今後もこの事業を継続し、科学への興味関心を高め、社会貢献でき
る人材の育成に努める必要がある。
― ―
2
SS特別研究
(1) 東京大学特別研究
ア
研究開発の課題
組織分化や遺伝子に関する発展的学習を行うことで、自然科学に対する興味や関心を喚
起するとともに、知識や理解の深化を図る。また、ES細胞やiPS細胞について学ぶこ
とで、先端科学技術への理解を深める。さらに、生命倫理に関する観点を身に付ける。
イ
研究開発の経緯
高等学校での学習内容を越えた発展的内容の実習を体験させることで、先端科学技術へ
の理解を深めるとともに、研究に必要な基礎的な技術ならびに研究者としての資質や態度
を身に付けることができると考えた。
ウ
研究開発の内容
(ア) 仮説
組織分化や遺伝子に関する発展的学習を行うことで、自然科学に対する興味や関心を
喚起するとともに、知識や理解の深めることができる。
ES細胞やiPS細胞について学ぶことで、先端科学技術への理解を深め、さらに、
生命倫理に関する観点を身に付けることができる。
(イ) 指導目標
東京大学と連携を図り、研究室での実習に参加することで、自然科学や先端科学技術
に対する興味や関心を喚起するとともに、知識や理解の深化を図る。
(ウ) 実施要項
a
期日
平成23年8月8日(月)~8月12日(金)
b
実習場所
東京都文京区本郷
東京大学大学院医学系研究科
c
d
対象
希望生徒
6名(2年生4名
引率教員
3名
3年生2名)
牛田教授の講義
指導者
東京大学大学院医学系研究科
牛田多加志
教授ほか5名のスタッフ
(エ) 実施内容
a
ガイダンス
牛田教授から、細胞や組織の基礎的な事項や、組織分化について講義を受けた。ま
た、人工関節や人工血管の実物を見せてもらい、代替器官を用いての医学的治療につ
いての講義を聴いた。再生組織を用いた治療の基礎として、「幹細胞」という自己増
― 0 ―
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Aバンドが蛍光を帯びる。ゲルの写真を撮り、写真のデータを画像解析ソフトである
imageJを用いて解析し、バンドの濃淡を数値化し、分析した。
試料として、未分化な筋芽細胞であるマイオブラストと、それが管状に分化した細
胞であるマイオチューブから抽出したmRNAに由来するcDNAの以下の遺伝子領
域をPCR法で増幅し、電気泳動した。
(オ) 事後指導と検証方法
活動後、生徒アンケートを実施し、その結果により
評価する。また、実習の事後指導としてレポート作成
及び発表会で用いるプレゼンテーション作製の指導を
行った。
参加生徒たちは、文化祭(本校の文化祭は一般公開
している)において実習結果の発表を行った。また、
さらに愛知県内の研究会、発表会でもその内容を発表
電気泳動結果の解析
した。
実施の効果とその評価
エ
生徒アンケートの結果を以下に示す。(数字は実人数)参加生徒はもともと学習意欲の
高い者ばかりであったが、大変積極的に実習に臨んでいた。また、大学側スタッフとも活
発に議論を交わすことができた。単に興味を高めただけではなく、研究者としての素養を
身につけることができたものと思われる。
今回の講座は、おもしろかったですか。
そう思う
6
どちらかといえばそう思う
どちらかといえばそう思わない
0
0
そう思わない
0
講座の内容は理解できましたか。
そう思う
4
どちらかといえばそう思う
どちらかといえばそう思わない
2
0
そう思わない
0
今回の講座を受けて「科学技術」に関連する仕事につきたいと思うようになりましたか。
受ける前も思っており、受けた後はもっと思うようになった。
5
受ける前は思っていなかったが、受けた後は思うようになった
1
今回の講座を受けて、科学は自分の身の回りのことを理解するのに役立つと思いましたか。
受ける前も思っており、受けた後はもっと思うようになった。
4
受ける前は思っていなかったが、受けた後は思うようになった
2
オ
研究開発上の課題及び今後の研究開発の方向・成果の普及
アンケート結果から、大学レベルの発展的学習を行うことで、自然科学に対する興味や
関心を喚起することができた。また、先端科学技術への理解を深め、今後の学習意欲を高
めることができた。次年度以降も継続して実習を行い、生徒がより一層科学への興味関心
や理解を深めていく方策を考えていく必要がある。
― ―
(2) 名古屋大学特別研究
ア
研究開発の課題
遺伝子の組換えや、DNA分析などの遺伝子に関する発展的学習を行うことで、自然科
学に対する興味や関心を喚起するとともに、知識や理解の深化を図る。さらに、植物葉緑
体とラン藻の遺伝子を解析することで、生命の進化に関する観点を養う。
イ
研究開発の経緯
本校は以前からSPP(サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト)を利用して、名
古屋大学遺伝子実験施設と連携を図っていたが、今年度はSSHとしてその連携活動をさ
らに高度な次元で実施することにした。
ウ
研究開発の内容
(ア) 仮説
遺伝子の組換えや、DNA分析などの遺伝子に関する発展的学習を行うことで、自然
科学に対する興味や関心を喚起するとともに、知識や理解を深めることができる。さら
に、植物葉緑体とラン藻の遺伝子を解析することで、生命の進化に関する観点を養うこ
とができる。
(イ) 指導目標
名古屋大学遺伝子実験施設と連携を図り、研究室での実習に参加することで、自然科
学や先端科学技術に対する興味や関心を喚起するとともに、知識や理解の深化を図る。
(ウ) 実施要項
a
期日
平成23年8月9日(火)、8月10日(水)
b
実習場所
名古屋大学遺伝子実験施設
名古屋市千種区不老町
c
d
対象
希望生徒
20名(1年生10名
引率教員
2名
2年生10名)
培養した大腸菌の観察
指導者
名古屋大学遺伝子実験施設
杉田
護
教授
ほか5名のTA
(エ) 実施内容
a
ガイダンス
講師紹介と実験スケジュールの説明に加えて、「ピペットマン」の使用法について
説明があった。
b
大腸菌の形質転換
b-1
形質転換処理
大腸菌コンピテントセル(E.coli
JM109)を氷中で融解し、プラスミドDNAお
よび水(プラスミドなし)をそれぞれ加えて、氷中で放置する。その後、ヒートシ
― ―
ョックし、プラスミドの導入を図る。
b-2
大腸菌のプレーティング
大腸菌用LB培地を加えて、 37 ℃で放置し
た後、大腸菌液をアンピシリンとアラビノー
スを加えた培地と、アンピシリンのみを加え
た培地にプレーティングする(植える )。その
後、 37 ℃で一晩インキュベートする。
b-3
形質転換の確認と形質転換効率の計算
GFPの発現確認
翌日、大腸菌コロニーの出現状況を確認す
る。また、GFP蛍光を観察する。形質転換
した大腸菌はGFP(緑色蛍光タンパク質)
の発現により、紫外線照射によって蛍光を発
する。条件の違いにより、形質転換効率が異
なるはずなので、グループごとに結果を予想
し、発表した。
c
植物葉緑体とラン藻のDNA解析
c-1
DNAの抽出
結果の考察と発表
今回の実習ではDNA抽出キット( ISOPLA
NT Ⅱ)を用いる。まず、植物試料からのDN
A抽出を行う。きざんだ植物試料を入れ、キットの溶液と混合した後に、冷却遠心
分離機で遠心分離する。遠心後 の沈殿にキットの溶液を加え、タンパク質を変性処
理をする。細胞壁、細胞膜、核膜を破壊する溶液を加え、混合し、 50 ℃に 10 分間
保つ。ポリフェノールを吸着する溶液と、多糖類を下層に落とす溶液を加え、混合
した後、冷却遠心分離機で遠心分離する。上部の水層のみを別のマイクロチューブ
に移し、 100 %エタノールを加えて混合し、直ちに遠心分離機で遠心する。肉眼で
は確認しにくいが、DNAが沈殿してくる。上清を捨て、 70 %エタノールを加え
て混合し、遠心分離機で遠心する。上清をできるだけ捨て、最後は風乾する。TE
液を 20 μ l 加えると抽出DNA溶液が完成する。
c-2
PCR法を用いたDNAの増幅
次に、 Taq DNAポリメラーゼ、反応緩衝液、4種類のデオキシリボヌクレオチ
ドの混った溶液に、各自が抽出したDNA溶液とプライマーを加え、サーマルサイ
クラーにセットする。今回の実習では、光合成の暗反応で二酸化炭素を固定すると
きに 働くリブロース二リン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ( RuBisCO ルビス
コ)という酵素の大サブユニットをコードする「 rbcl 」という遺伝子を増幅する。
c-3
増幅DNA断片の電気泳動による解析
電気泳動装置に電気泳動緩衝液を入れ、アガロースゲルをセットする。各自の抽
出DNA溶液と、PCR産物それぞれ Loading
Buffer に加え、アガーロースゲルに
アプライする。サイズマーカーもアプライする。その後、ミューピッド電気泳動装
置で電気泳動する。
c-4
電気泳動ゲルの写真撮影
電気泳動後のアガロースゲルをエチジウムブロマイド液で染色した後に、紫外線
を照射し、写真撮影を行う。
― ―
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(3)
J-TEC企業訪問
ア
研究開発の課題
最先端の研究を行っている企業や研究機関を見学し、その研究内容と今後の展望を見聞
きすることで、科学への興味関心をより高める。
イ
研究開発の経緯
SS特別講演会において話題になった再生医療についての理解を深め、さらに、先端科
学技術がどのように応用されているかも学ぶ。
ウ
研究開発の内容
(ア) 仮説
最先端の研究を行っている企業や研究機関を見学し、その研究内容と今後の展望を見
聞きすることで、科学への興味関心をより高めることができる。
(イ) 指導目標
医療用の再生組織を取り扱っている企業を訪問することによって、SS特別講演会に
おいて話題になった再生医療についての理解を深めるとともに、先端科学技術の応用に
ついても学ぶ。
(ウ) 実施要項
a
期日
平成 23 年 12 月 28 日(水)
b
見学地
(株)ジャパン・ティッシュ・エンジニア
リング(J-TEC)
愛知県蒲郡市三谷北通 6-209-1
c
対象
希望生徒
21 名(男子5名、女子 16 名)
引率教員
3名
講義の様子
(エ) 実施内容
a
事前指導
SS特別講演会で再生医療についての研
究内容や今後の研究方針を聴き、生徒の興
味関心を喚起する。
b
見学内容
8:30
刈谷高校集合、バスで移動
10:00
(株)J-TEC 到着
11:15
再生医療についての講義
12:00
昼食
13:00
2班に分かれて研究室見学
培養表皮の観察等、iPS細胞の観察
― ―
培養表皮の観察
c
15:30
質疑応答
16:00
(株)J-TEC 出発
17:20
刈谷高校到着、解散
再生医療についての講義
生徒はSS特別講演会の内容を思い出し
ながら、幹細胞とは何か、どんな種類があ
るかを確認した。また、ES細胞が多能性
を持ち、自己増殖をして有用であるが、問
題点を抱えていることも確認した。さらに、
iPS細胞の再生医療利用にも理解を深め
iPS細胞の観察
た。
d
研究室見学
講義の内容をより理解するために、研究
室を2班に分かれて、見学する。培養表皮
の観察やiPS細胞の観察を行いながら、
実物も手にして、生徒はより理解が深めら
れた。
e
質疑応答
Q1.体の何%の皮膚が残っていれば、培
養再生可能か?
培養表皮シートの観察
A1.90%やけどしていても、残りの皮
膚で培養再生可能である。
Q2.患者から治癒してきたので、途中で
培養しなくても良いと言われると、
培養細胞を廃棄するということだが、
会社としてもうかるのか?
A2.赤字であるが、どこかがやらなけれ
ばいけないことなので、研究、培養
を続けている。
(オ) 事後指導と検証方法
質疑応答
見学後に、生徒に対して、アンケートを実施し、その結果により評価する。
エ
実施の効果とその評価
生徒へのアンケートの結果、講義内容と研究内容については全員が理解できたと感じて
いる。また、今回の企業見学により、課題解決の情報が得られた者は約72%であった。
そして、次回の企業見学についても参加したいと全員が思っている。
オ
研究開発上の課題及び今後の研究開発の方向・成果の普及
アンケートの結果から、仮説で述べた最先端の研究を行っている企業を訪問し見学する
ことで、科学への興味関心をより高めることができたと思われる。また、今後も企業見学
を継続して行い、生徒がより一層、科学への興味関心を高めていく必要がある。
― ―
3
「SS部活動」
(1) 科学の甲子園
ア
研究開発の課題
一般の科学コンクールに積極的に参加する雰囲気をつくることによってSSH指定校と
しての自覚を促す。
イ
研究開発の経緯
高校生を対象としたコンクールが多種多様となり、これらのうちからいくつかを選んで
参加していくことがSSH校としての雰囲気を醸成するのではと考えた。
ウ
研究開発の内容
(ァ)
仮説
平成23年度「あいち科学の甲子園 2011」に参加することにより、生徒の知識欲並び
に自然現象への興味関心が増加し、それらが今後の学習姿勢をより積極的にしてくれる
のではと考えた。
(イ)「あいち科学の甲子園 2011」概要
a
目的
数学、理科、情報、科学技術等の知識・技能を用いて、実生活に関連した課題に取
り組む機会を設けることにより、科学的な思考力・判断力・表現力を育成し、理数的
能力の向上を図る。
また、科学技術振興機構主催の「科学の甲子園大会」への参加を目指し切磋琢磨す
ることで、生徒の能力のさらなる伸張を目指す。
b
主催
愛知県教育委員会、愛知県県民生活部、名古屋市教育委員会、愛知県私学協会
c
参加対象者
県内高校 1,2 年生
d
コンクール内容
1 チーム 6 人で参加する。
(a) トライアルステージ
数学、情報、物理、化学、生物、地学の知識および知識の活用についての筆記問
題を行い、上位 6 チームを選出する。(平成 23 年 8 月 7 日明和高校にて)
(b) アカデミックセミナー
トライアルステージ通過 6 チームのうち希望するチームは、グランプリステージ
に向けて名古屋大学で月 1 回程度、合計 4 回主催する講座に参加し、実験・観察、
工作、プレゼンテーション等の知識や技能を高める。
(c) グランプリステージ
トライアルステージ通過の 6 チームが実技(実験系、総合系)を実施する。(平成
― ―
24 年 1 月下旬から 2 月上旬にかけて実施)
(ゥ) 本校の取り組み
a
チームの編成
SSH 初年度ということで、指定決定が新学期にずれ込んだため、指定校としての動
き始めにややとまどった。そのため、本コンクールへの参加決定も時期が遅れ、生徒
の参加を募るも希望者が出ないという状況を迎えてしまった。ここでせっかくの機会
を逸してはと考え、平素から理科の授業に興味を持って臨んでいる生徒 2・3 人に声
をかけ、彼らを核として 6 人 1 チームを編成した。
b
事前準備
一度だけガイダンスの機会を設けた。コンクールの概要を説明し、実施要項に添え
られた問題例をプリントにして渡し、イメージを持たせるようにした。ただ、生徒に
とってみれば、問題例を見せられたからといってそこで特別な準備が始められるとい
うようなものではなく、そのままコンクール当日を迎えることになった。
c
コンクール当日
於
愛知県立明和高等学校
(a) 日程概要
10:00~10:20
開会式
10:40~12:40
解答
諸連絡の後解散
(b) 参加チーム
計 20 チーム
一宮高校
岡崎高校 A,B
向陽高校
時習館高校 A,B
豊橋東高校
西尾高校
岡崎北高校 A,B
瑞陵高校
明和高校 A,B
海陽学園
成章高校
春日井高校
知立東高校
刈谷高校
豊田西高校
横須賀高校
(c) 解答会場での様子
会場は一般教室が用いられ、一教室に 3 チームずつが入り、それぞれ 6 組の机・
椅子がかためられた計 3 つの区画についた。
「はじめ」の放送で生徒たちはまず問題冊子の綴じをはずし、それぞれの問題を
誰が担当するかの検討に入った。
「互いに話をしてもいいが小さな声で」という指示
があったが、分担が決まってからはどのチームも全く話し声が出なくなり、解答に
没頭していた。
解答終了後はそれぞれの問題についての各自の感想できわめてにぎやかな状況と
なった。できれば問題を持ち帰り、一般生徒にも紹介したいところであったが、他
県の実施との絡みもあるとのことで残念ながらかなわなかった。
(d) 結果
トライアルステージで 6 チームが選ばれ、そのチームにはアカデミックセミナー
への参加権が与えられるのであるが、残念ながら本校はその中に入ることができな
かった。
原因としては、
「友達グループ」での参加であったためにそれぞれの技量にばらつ
きがあったことと、
「地学分野を担当する人がいなくて全くの無 解答でした」という
生徒の報告にもあったようにグループ員の得意分野が均等に分散していなかったこ
とがあげられる。
― ―
エ
実施の効果とその評価
(ァ) 参加生徒の感想
生徒Ⅰ
今まで見たことのない問題に挑戦し、とても楽しかった。本番では個々に問
題を解いたけど、みんなで一生懸命戦ってる感があってとてもよい雰囲気だ
ったと思う。また今まで交流のなかった人と意見交換をしたりすることで新
しい友達ができたこともよかったと思う。
反省
問題に対する対策が不十分であった。全くできないといったことはないが、
事前にもう少し何らかの対策をとっていたならと思った。誰も得意としてい
ない分野の問題で点がうまく稼げなかった。
改善点
数学・情報・物理・化学・生物・地学の 6 教科すべてに対応できるようにチ
ームを組む。事前にできるだけの準備はしておく(誰がどの教科を担当する
か決めておく、難易度の高い問題にあたってみる等)理系の行事だが、実力
者であるなら文系からもスカウトしてみる。
生徒Ⅱ
問題のレベルとしてはちょうどいいものだったと思う。ただし、チーム内に
生物系統に精通している者がいなかったため点数がとれない部分があった。
(イ) 来年度に向けて
本コンクールは、日頃から科学的好奇心が継続的に維持されているかどうかを調べる
試金石となりうるものではないかと思う。したがって来期も参加の方針でいきたいと思
う。その際、なるべく早いうちから対応することと参加者が少しでも多くなること、も
しくは彼らを核とした「科学的探究心の輪」が少しでも大きく広がることを目指してや
っていきたいものである。
― 0 ―
(2) 数学オリンピック
ア
研究開発の課題
JMO本選出場を目指し、整数問題、方程式・不等式などの代数的問題や幾何的問題な
どの発展的な問題に取り組み、数学的思考法を学ぶ。
また、それらの問題を通じて古典数学の手法を学び、その土台の上にある現代数学への
興味・関心・意欲の喚起を図る。
さらに事前指導の段階で生徒同士の考え方を相互に発表し合い、議論や意見交換の機会
を作ることにより、幅広い視野と高い視点を身につける。
イ
研究開発の経緯
<事前指導に関して>
(ア) 本年度からのSSH指定ということであり、第1学年の生徒が中心となった。第1学
年では扱わない数列や数学的帰納法などを具体的な問題を通じて、無理なく発展的に扱
い、場合の数や確率、整数問題といった他分野との融合的な問題も扱えるようにした。
(イ) 本校の受験指導にも通じるような内容を盛り込むことで、平素における授業の理解を
促進させる効果を狙った。(上記(ア)の内容などがそれにあたる)
(ウ) 問題に対する別解(特に初等的な別解)を考えさせることによって思考の幅を広げ、
高い視点を身に付けるような講義を展開した。
ウ
研究開発の内容
(ア) 仮説
数ある数学のコンクールの中でも国際的に開催され、問題の質が最高峰である数学オ
リンピックに参加することで、ものの見方や考え方などの思考力、数学的素養、及び興
味関心を高めることができる。
(イ) 内容・方法
a
JMO本選出場を目標とし、良質な問題を通じて数学的素養を育む。
b
事前の校内トレーニングを行うことにより、その効果を高めるとともに他の生徒と
の議論や意見交換を通じて新たな課題研究のテーマ探究の契機とする。
c
計画
<JMO予選>
平成24年1月9日(月)
<事前指導>
校内トレーニングの日時、内容を以下に示す。
平成23年8月9日(火):整数問題を題材とし、基本的な考え方を身に付けると
とともに、数列や数学的帰納法など1年生にとっては
発展的な内容を扱う。
平成23年9月17日(土):マス目の塗り分け問題を扱う。普段の授業では扱わな
い内容であるが、概念自体はとても易しい。問題の急
所をどう捉えるかということを中心として学べるよう
な問題を扱う。
― ―
平成23年11月12日(土):試行錯誤(try and error)が数学においては大事であ
ることを体感できるように、内容を構成する。
平成23年12月22日(木):「情報の視覚化」や、「対称性への着目」などを中心
に扱う。
(ウ) 検証
生徒に対して、アンケートを実施し、その結果により評価する。
実施の効果とその評価
エ
<実施後の事後アンケート(自由記述)>
・難しかったが楽しんで取り組めた。
・来年もまたチャレンジしたい。
・校内トレーニングの機会をもっと増やしてほしい。
・後から落ち着いて考えれば解ける問題が何個かあった。
・おもしろい問題を解いているうちに作問に興味をもった。
オ
研究開発上の課題及び今後の研究開発の方向・成果の普及
本年度から指定されたということもあり、手探りの形で試みた企画であったが、生徒の
反応や結果からすると初年度としてはそれなりの成果が出たと言える。残念ながら本年度
は本選へ出場できる生徒は出なかったが、数学への意欲や関心が強まったという生徒が多
く、結果以上に試みた価値があったと言えるだろう。次年度以降は予選突破を目標とする
ことに加えて、JMO以外の各種コンテストへの参加を通じて数学力の向上、及び数学へ
の興味関心を高めていく機会を多く取り入れていくように努めていきたい。
― ―
(2) 数学オリンピック
(3) 科学三昧 in あいち 2011
ア
ア
研究開発の課題
研究開発の課題
JMO本選出場を目指し、整数問題、方程式・不等式などの代数的問題や幾何的問題な
本校で実施したSSH事業の成果を発表することで、情報発信するとともに、プレゼン
どの発展的な問題に取り組み、数学的思考法を学ぶ。
テーション能力を向上させることができる。
また、それらの問題を通じて古典数学の手法を学び、その土台の上にある現代数学への
イ
興味・関心・意欲の喚起を図る。
研究開発の経緯
さらに事前指導の段階で生徒同士の考え方を相互に発表し合い、議論や意見交換の機会
を作ることにより、幅広い視野と高い視点を身につける。
本校で実施したSSH事業の成果をまとめ、その発表をすることで、情報発信するとと
もに、生徒のプレゼンテーション能力の向上を図る。
イ 研究開発の経緯
ウ
研究開発の内容
<事前指導に関して>
(ア) 本年度からのSSH指定ということであり、第1学年の生徒が中心となった。第1学
仮説
(ア)
本校で実施したSSH事業の成果を発表することで、情報発信するとともに、プレゼ
年では扱わない数列や数学的帰納法などを具体的な問題を通じて、無理なく発展的に扱
ンテーション能力を向上することができる。
い、場合の数や確率、整数問題といった他分野との融合的な問題も扱えるようにした。
(イ) 本校の受験指導にも通じるような内容を盛り込むことで、平素における授業の理解を
実施要項
(イ)
a 期日
促進させる効果を狙った。(上記(ア)の内容などがそれにあたる)
平成 23 年 12 月 27 日(火)9:50~16:00
(ウ) 問題に対する別解(特に初等的な別解)を考えさせることによって思考の幅を広げ、
b 実施場所
高い視点を身に付けるような講義を展開した。
自然科学研究機構岡崎コンファレンスセンター
愛知県岡崎市明大寺町伝馬8-1
ウ 研究開発の内容
c 参加者
第1、2学年生徒 11 名
(ア)
仮説
(ウ) 実施内容
a数ある数学のコンクールの中でも国際的に開催され、問題の質が最高峰である数学オ
発表形態:ポスター発表
リンピックに参加することで、ものの見方や考え方などの思考力、数学的素養、及び興
(a)「再生医療の基礎 ~細胞分化
(b)「大腸菌の形質転換、植物の
味関心を高めることができる。
のしくみを探る~ 」
DNA抽出とその解析」
発表者 2年男子4名
発表者 2年男子2名
(イ) 内容・方法
a
JMO本選出場を目標とし、良質な問題を通じて数学的素養を育む。
b
事前の校内トレーニングを行うことにより、その効果を高めるとともに他の生徒と
の議論や意見交換を通じて新たな課題研究のテーマ探究の契機とする。
c
計画
<JMO予選>
平成24年1月9日(月)
<事前指導>
校内トレーニングの日時、内容を以下に示す。
平成23年8月9日(火):整数問題を題材とし、基本的な考え方を身に付けると
とともに、数列や数学的帰納法など1年生にとっては
発展的な内容を扱う。
平成23年9月17日(土):マス目の塗り分け問題を扱う。普段の授業では扱わな
い内容であるが、概念自体はとても易しい。問題の急
「細胞分化」ポスター
所をどう捉えるかということを中心として学べるよう
「大腸菌形質転換」ポスター
な問題を扱う。
― ―
(c) 時習館コアSSH英国発表作品
「Why does the Blue Grotto Appear
Blue? 青の洞窟はなぜ青いのか」
発表者 本校1名 一宮高校3名
合計4名
一宮高等学校生徒3名
b 事前指導:担当者からポスターの作成
指導を行うとともに、発表
の準備も行う。
c 発表概要
(a)「再生医療の基礎 ~細胞分化のし
くみを探る~ 」
筋芽細胞から筋繊維が分化する過程
を顕微鏡で観察し、その形態変化の特
徴に注目するとともに、その過程で発
現する遺伝子をRNAの分析から探っ
た。
(b)「大腸菌の形質転換、植物のDNA
抽出とその解析」
大腸菌にGFP遺伝子を導入する実
験並びにシアノバクテリアと植物葉緑
体のDNAを比較し、両者の共通塩基
配列を探る実験内容を報告した。
(エ) 事後指導と検証方法
発表後に、参加生徒に対して、アンケ
ートを実施し、その結果により評価する。
エ
「Why does the Blue Grotto…」ポスター
ポスター発表の様子
実施の効果とその評価
(ア) 生徒へのアンケート結果
発表を行った生徒は全員、発表準備を
行うことで研究内容についてより理解で
ポスター発表の様子
きたうえ、研究成果について情報発信で
きたと答えている。また、発表会に参加
した生徒は、本校だけでなく、他校の研究内容についてもわかり、参加したことで、
いろいろな研究に対し、興味関心が湧いたと答えている。
(イ) 生徒の感想(掲載された新聞記事より)
オ
研究開発上の課題及び今後の研究開発の方向・成果の普及
アンケートの結果や新聞記事から、研究内容に対して、興味関心を持つことができたう
え、仮説で述べた情報発信もできたことがわかる。今後もこの事業への参加を継続し、よ
り多くの生徒が科学技術に興味関心を持ち、プレゼンテーション能力の育成に努める必要
がある。
― ―
中日新聞に 掲載された 新聞記事
― ―
(4)
ア
愛知県高文連自然科学専門部研究発表会(生物部)
研究開発の課題
自然科学系部活動として、日常の生物飼育などの活動をするとともに、テーマを設定し
て研究発表を意識した活動に取り組むことによって、生徒の知的好奇心並びに自然現象へ
の興味関心を高める。また、各高等学校における自然科学系部活動の研究成果を発表する
機会を設けることによって、他校の研究に触れたり、自らの研究内容を質的に深めて、科
学的な思考力や探究心を養う。
イ
研究開発の経緯
本校生物部は以前から愛知県高等学校文化連盟自然科学専門部が主催する研究発表会に
参加してきたが、今年度SSHに指定されたことを受けて、それにふさわしい発展的内容
の研究を実施し、発表することを目指した。
ウ
研究開発の内容
(ア)
仮説
自然科学系部活動として、日常の生物飼育などの活動をするとともに、テーマを設定
して研究発表を意識した活動に取り組むことによって、生徒の知的好奇心並びに自然現
象への興味関心が高まるのではないかと考え、2月に行われる愛知県高等学校文化連盟
自然科学専門部研究発表会での発表を目指した取組をした。
(イ)
a
実施要項
大会名
平成 23 年度愛知県高等学校文化連盟
自然科学専門部研究発表会
b
主催
愛知県高等学校文化連盟自然科学専門部、
名古屋市科学館
c
後援
愛知県教育委員会、名古屋市教育委員会、
高文連での発表
愛知県私学協会
d
期日
平成 24 年2月4日(土)
e
会場
名古屋市科学館サイエンスホール
名古屋市中区栄2-17-1
f
対象
愛知県内高校生
高
高文連での発表
― ―
g
発表形式
g-1
研究発表
名古屋市科学館サイエンスホールのステージ上で口頭発表を行う。
(1発表約10分)
g-2
口頭発表
名古屋市科学館サイエンスホールのロビーでポスター等の展示発表を行う。
(ウ)
a
実施内容
事前指導
昨年度から、夏休みに名古屋大学遺伝子研究施設で大腸菌の形質転換実験や、D
NAの抽出・分析実験を行っており、今年度もこれらの研究を継続することにした。
特に植物葉緑体の遺伝子と、シアノバクテリア(ラン藻)の遺伝子を比較する研究
は、細胞共生説を示唆する結果を得られていたので、今年度も同一テーマで研究す
ることにした。
大学での実習の前に、DNAの構造や、遺伝情報の発現機構の講義を行ったり、
校内でDNA抽出実験をするなどの、
事前指導を行った。
b
大学での実験(8月9日
10 日)
講師紹介と実験スケジュールの説明
<実験1>
大腸菌の形質転換
講義1
遺伝子のクローニングの基礎
実習1
大腸菌のプレーティング
実習2
大腸菌の形質転換体の観察
<実験2>
植物葉緑体とラン藻のDNA解析
実習3
植物試料からのDNA抽出
実習4
PCR法によるDNA断片の増幅
実習5
増幅DNA断片の電気泳動による解析
実習6
電気泳動ゲルの写真撮影
<まとめ>
自然科学交流会
実験結果のまとめ、レポートの書き方とプレゼンテーション作成につ
いて
c
事後指導
抽出したDNAのシーケンス(塩基配列解析)を名古屋大学に依頼し、シアノバ
クテリア(ラン藻)と各植物葉緑体のDNA塩基配列データを得た。それを生徒に
比較させた。塩基配列を比較するだけでは、シアノバクテリア(ラン藻)DNAと
葉緑体DNAの共通点や類似点を探すことは困難であったが、塩基配列からアミノ
酸配列をもとめ、アミノ酸配列でシアノバクテリアと葉緑体を比較したところ、酷
似した塩基配列を見いだすことができた。
d
発表準備
研究内容について、文化祭(9月 11 日)および自然科学部交流会(10 月 22 日)
で発表を行った。特に自然科学部交流会では大学教授や大学院生から研究について
のアドバイスをもらうことができた。
― ―
e
高文連自然科学専門部研究発表会
【日程】
10:00~10:20
開会式
10:20~12:20
研究発表(午前の部)
12:20~13:20
昼食、展示発表
13:20~15:40
研究発表(午後の部)
15:40~16:00
閉会式
【参加校】
向陽高校
名古屋南高校
豊橋西高校
半田高校
南山高校女子部
阿久比高校
名古屋北高校
エ
津島高校
桜丘高校
時習館高校
岡崎高校
明和高校
高文連発表会の表彰
杏和高校
滝高校
春日井高校
知立高校
熱田高校
刈谷高校
一宮高校
新城東高校
岡崎北高校
実施の効果とその評価
本校は「葉緑体の起源を探る」というテーマで研究発表(口頭発表)、と展示発表の両
者を行った。パワーポイントを使った研究発表では、DNAの抽出・分離の手順や電気泳
動を用いた分析をわかりやすく説明することができた。また、シアノバクテリア(ラン藻)
のDNAと植物葉緑体のDNAにおいて酷似した塩基配列が存在することを発表すること
ができた。
オ
研究開発上の課題及び今後の研究開発の方向・成果の普及
生物部の活動として、2年連続してシアノバクテリアと葉緑体の遺伝子の研究を行った。
細胞共生説を示唆する結果を得ることができたが、今後は遺伝子面以外にも、形態的な特
徴や進化と系統に注目した研究を行い、今までの研究内容を深めていきたい。また、発表
の方法についても研究を進めたい。
― ―
4
「SS国際交流」
(1) 研究開発の課題
従来から行っている、英国イートン校との国際交流を発展させ、自然科学の観点から日英
両国生徒の交流を図ることによって、科学的な視野を広げ、科学的なコミュニケーションの
能力を高める。
(2) 研究開発の経緯
本校は、創立70周年を機に20年以上にわたって英国イートン校との文化交流を実施してい
る。今年度、SSHに指定されたことを受けて、科学技術を学び、なおかつ国際社会でリー
ダーとして活躍できる人材の育成のために、イートン校との交流に「Science
Day」と称し
て自然科学面での交流を企画した。
(3) 研究開発の内容
ア
仮説
イートン校の生徒とともに科学館等の施設を訪問し、体験学習やディスカッションをす
ることで自然科学面での国際交流を図り、科学技術や異文化の理解を深めることができる。
イ
目標
英国イートン校との国際交流を発展させ、自然科学の観点から日英両国生徒の交流を図
ることによって、科学的な視野を広げ、科学的なコミュニケーションの能力を高めること
ができる。
ウ
実施要項
(ア) 期日
平成24年3月29日(木)
(イ) 会場
蒲郡市生命の海科学館
蒲郡市港町17-17
(ウ) 対象
イートン校来日生徒(8名)、イートン校引率者(2名)
本校参加希望生徒(20名程度)、本校引率者(3名)
エ
実施内容
(ア) 展示観覧
(イ) 標本を利用したグループ別調べ学習
(ウ) グループ発表とコミュニケーション
(エ) アンモナイト化石研磨体験
(4) 実施の効果とその評価
蒲郡市生命の海科学館は隕石や化石などの「地球史」に関するコレクションが充実して
おり、日英両国の生徒が共通の興味を持つことができる。それに伴い、地球や生命につい
てのコミュニケーションの活性化が期待できる。
― ―
Ⅳ
1
コアSSHとの連携
研究開発の課題
企業や研究機関の見学を通して先端科学技術の一端に触れ、自然科学に対する興味や関心を
高めるとともに、豊かで持続可能な未来社会の構築手段についての思考を深める。
2
研究開発の経緯
本校は、愛知県内の先行SSHが実施しているコアSSH事業に以前から参加し、生徒の興
味・関心を高めるとともに科学技術への理解力向上を図ってきた。今年度についてもこれらの
事業に積極的に参加することで、生徒の資質向上を図ることとした。
3
研究開発の内容
(1) 仮説
企業や研究機関の見学を通して先端科学技術の一端に触れさせることによって、自然科学
に対する興味や関心を高めるとともに、豊かで持続可能な未来社会の構築手段についての思
考を深めることができる。
(2) 実施要項
ア
名古屋・西三河地域連携研究室訪問研修(再生医療コース
岡崎高校主催)
(ア) 期日
平成23年7月28日(木)
(イ) 会場
㈱ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング
(ウ) 参加者
第2学年
2名
引率教員
1名
(エ) 実施内容
ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングは再生医療用のヒト組織培養を行っている
会社であり、火傷の治療用などに用いる医療用ヒト皮膚組織を生産している。
本研修では、組織再生についての基礎的知識や、組織培養を応用した技術についての
講義を受けた後、研究室の見学ならびに培養ヒト皮膚組織を使った実習を行った。
培養ES細胞の観察
再生医療の講義
― 0 ―
実習後の質疑応答
ヒト培養皮膚の操作実習
イ
名古屋・西三河地域連携研究室訪問研修(航空・製薬コース
岡崎高校主催)
(ア) 期日
平成23年8月29日(月)
(イ) 会場
三菱重工業飛島工場、およびラクオリア創薬
(ウ) 参加者
第1学年6名
引率教員
第2学年6名
1名
(エ) 実施内容
三菱重工業飛島工場においては、航空機生産やロケット製造についての講義を受けた
後、航空機の製造ラインやロケットの製造工場の見学をした。
ラクオリア創薬は、ファイザー製薬の研究開発部門が独立した会社であり、製薬の初
期課程を担っている。講義の後に研究室や施設の見学を実施した。
ロケット打ち上げについての説明
講義・見学へのお礼
(三菱重工飛島工場)
(三菱重工飛島工場)
創薬についての講義
(ラクオリア創薬)
施設見学後のディスカッション
(ラクオリア創薬)
― ―
ウ
海外の理数教育重点校との連携(時習館高校主催)
(ア) 期日
(事前研修)
平成23年6月19日(日)、8月4日(木)、8月22日(月)、8月29日(月)、
10月15日(土)、10月22日(土)、12月26日(月)
(英国派遣)
平成24年3月5日(月)~11日(日)
(イ) 会場
(事前研修)
愛知県立時習館高等学校他
(英国派遣)
ロンドン自然史博物館、科学博物館、ケンブリッジ大学、キャベンディッシュ研究所、
大英博物館、セント・ポールズ校
(ウ) 参加者
第2学年
1名
(エ) 実施内容
生徒は自ら設定した課題について長期休業や休日など研究をすすめた。また、時習館
高校での全体に参加して、研究内容を審議し、その内容を深めていくとともに、語学研
修にも取り組んだ。
4
実施の効果とその評価
(1) 名古屋・西三河地域連携研究室訪問研修(再生医療コース)
参加生徒は、実際に培養したヒトの皮膚に触れたり、培養中の細胞を観察したりする実習
に大変熱心に取り組んでいた。また、再生医療についての講義にも真剣に耳を傾けていた。
研修終了間際の質疑応答は大変盛況であった。
(2) 名古屋・西三河地域連携研究室訪問研修(航空・製薬コース)
午前中にロケットや航空機の製造工場を見学したが、生徒たちは宇宙ロケットが愛知県内
で製造されていたことには多少の驚きがあったようだ。また、ロケット製造にあたっては精
密な作業が要求されることなど、技術的な苦労を知ることもできた。午後からは、創薬会社
の見学であったが、「製薬」ではなく「創薬」を行うという研究理念に感じ入っていた様子
であった。科学技術は特別なものではなく、身近なところにあるものだということを理解さ
せることができた。
(3) 海外の理数教育重点校との連携
本校生徒は津波のメカニズムについて研究を進めたが、英国訪問時の研究発表作品には選
出されなかった。しかしながら、他校の生徒と連携して研究を進めることで、独善に陥らな
いような科学的な視点を養うことができた。また、自然科学面に関する英会話能力を高める
ことができた。
― ―
平成23年度
資料1
教 育 課 程 編 成 表
愛知県立刈谷高等学校
標
教 科
科
準
第 1
第
単位数
学 年
類
系
2
学
年
第
型
理
類
文 系
3
学
年
目
文
系
国
語
総
合
4
5
国
現 代 文
4
2
1
2
語
古
典
4
4
3
3
世 界 史 A
2
2
地 理
世 界 史 B
4
3
3
4
2
日 本 史 B
4
3
3
4
2
歴 史
地 理 A
2
2
地 理 B
4
3
公
倫
理
2
3
民
※S S 公 民
2
2
数 学 Ⅰ
3
数 学 Ⅱ
4
3
1
数
数 学 Ⅲ
3
2
数 学 B
2
3
2
数 学 C
2
1
学
数学総合Ⅰ
3
3
数学総合Ⅱ
2
2
※S S 数 学 Ⅰ
6
6
物 理 Ⅰ
3
4
理
物 理 Ⅱ
3
化 学 Ⅰ
3
3
3
化 学 Ⅱ
3
2
生
物
Ⅰ
3
3
4
科
生 物 Ⅱ
3
2
※S S 理 科 Ⅰ
2
2
保 健
体
育
7~8
2
2
2
3
体 育
保
健
2
1
1
1
音 楽 Ⅰ
2
2
芸
美 術 Ⅰ
2
2
術
書 道 Ⅰ
2
2
オ-ラル・コミⅠ
2
2
外
英 語 Ⅰ
3
国
英 語 Ⅱ
4
2
2
2
リ
テ
゙
ィ
ン
ク
゙
4
2
1
2
語
ライティング
4
2
2
2
※S S 英 語 Ⅰ
4
4
家 庭
家 庭 基 礎
2
2
情 報
情 報 B
2
2
ESD
※E S D Ⅰ
1
1
総合的な学習の時間
3
1
1
1
特別活動
ホ-ムル-ム 活 動
3
1
1
1
1
計
32
32
32
32
備考(注1)線で結んだものは選択履修する単位数を示す。
(注2)第2学年の理系の地理・歴史で世界史Bの選択者は地理Aを選択履修する。
(注3)第2学年の理系の地理・歴史で日本史B・地理Bの選択者は世界史Aを選択履修する。
※はスーパーサイエンス科目を示す。
SS公民には、現代社会の内容を含む。
SS数学Ⅰには、数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Aの内容を含む。
SS理科には、理科総合Aの内容を含む。
SS英語Ⅰには、英語Ⅰの内容を含む。
― ―
型
理 系
2
3
2
2
2
3
3
4
4
4
3
2
2
2
1
1
32
資料2
平成23年度
教 科
国
語
地 理
歴 史
公
民
数
学
理
科
保 健
体 育
芸
術
外
国
語
家 庭
情 報
ESD
特別活動
SSH 用教育課程編成表(平成23年度入学生)
愛知県立刈谷高等学校
目
標 準
単位数
第 1
学 年
国 語 総 合
現
代
文
古
典
世 界 史 A
世 界 史 B
日 本 史 B
地
理
A
地
理
B
倫
理
※SS公民
数
学
Ⅰ
数
学
Ⅱ
数
学
B
数学総合Ⅰ
数学総合Ⅱ
※SS数学Ⅰ
※SS数学Ⅱ
※SS数学Ⅲ
※SS理科Ⅰ
※ S S 物 理
※SS応用物理
※ S S 化 学
※SS応用化学
※ S S 生 物
※SS応用生物
※SS理科Ⅱα
※SS理科Ⅱβ
※SS理科Ⅲα
※SS理科Ⅲβ
体
育
保
健
音
楽
Ⅰ
美
術
Ⅰ
書
道
Ⅰ
オ-ラル・コミⅠ
英
語
Ⅰ
リ - テ ゙ ィ ン ク ゙
ラ イ テ ィ ン ク ゙
※SS英語Ⅰ
※SS英語Ⅱ
※SS英語Ⅲ
家 庭 基 礎
情
報
B
※ E S D Ⅰ
※ E S D Ⅱ
※ E S D Ⅲ
4
4
4
2
4
4
2
4
2
2
3
4
2
3
2
6
6
6
3
4
4
3
4
4
4
3
3
2
2
7~8
2
2
2
2
2
3
4
4
4
2
2
2
2
1
1
1
5
ホ-ムル-ム 活 動
3
科
第 2
類
文
系
学
年
型
理
2
4
3
3
第 3
類
文 系
系
1
3
2
3
3
学
年
型
理 系
2
3
4
4
2
2
2
3
2
2
2
3
2
3
2
3
3
3
2
6
6
6
2
4
4
3
4
4
4
3
3
2
1
2
1
2
1
2
2
1
2
2
2
2
2
3
3
2
2
2
2
2
2
1
1
1
32
1
32
2
2
2
計
2
4
2
2
1
1
1
32
1
32
1
1
32
備考(注1)線で結んだものは選択履修する単位数を示す。
(注2)第2学年の理系の地理・歴史で世界史Bの選択者は地理Aを選択履修する。
(注3)第2学年の理系の地理・歴史で日本史B・地理Bの選択者は世界史Aを選択履修する。
(注4)SS理科ⅡαとSS理科Ⅲα、SS理科ⅡβとSS理科Ⅲβは第2学年、第3学年で継続して履修する。
※はスーパーサイエンス科目を示す。
SS公民には現代社会の内容を含む。
SS数学Ⅰには数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Aの内容を含む。
SS理科Ⅰには理科総合Aの内容を含む。
SS理科Ⅱαは生物Ⅰの内容を含み、生物分野を中心に化学分野についても扱う。SS理科Ⅱβは化学Ⅰの内容を含み、
化学分野を中心に生物分野についても扱う。
SS物理、SS化学、SS生物にはそれぞれ物理Ⅰ、化学Ⅰ、生物Ⅰの内容を含む。
SS英語Ⅰには英語Ⅰの内容を含む。
教科ESDは「総合的な学習の時間」の内容を含む。
― ―
資料3
平成23年度
愛知県立刈谷高等学校
スーパーサイエンスハイスクール
第1回運営指導委員会報告
1
日
時
平成23年9月11日(日)午前10時~午前11時
2
場
所
愛知県立刈谷高等学校
3
参加者
校長室
(1) 運営指導委員
愛知教育大学
東京大学
学長
副学長
㈱デンソー
総務部長
松田
正久
様
武藤
芳照
様
岩田
泰志
様
愛知県教育委員会高等学校教育課
課長
杉浦慶 一郎
様
愛知県教育委員会高等学校教育課
指導主事
山脇
様
正成
(2) 刈谷高校関係教員
校長
鈴 木
栄
教諭(SSH担当者)
4
日
教頭
川 手
縣
靖 治
教頭
三 浦
修 嗣
文 男
程
10:00
10:10
開会
・学校長挨拶
・愛知県教育委員会挨拶
・運営指導委員紹介
・日程説明
平成23年度スーパーサイエンスハイスクール事業について
・実施済みの事業について
10:30
運営指導委員の指導・助言
10:55
閉会
・計画中の事業について
・学校長挨拶
11:00~12:00
5
校内参観(東大特別研究・名大特別研究の発表会)
運営指導委員での議事
○県内のSSHの全体像を説明して欲しい。(武藤副学長)
・SSHは文部科学省の事業として教育課程の開発研究を行うものであり、現在全国で 200 校
を指定することを目標としている。愛知県は県立高校とその他の学校を合せて8校が指定さ
れており、東京都、大阪府に次ぐ数である。愛知県としてはSSH校を中心とした「あいち
科学技術教育推進協議会」を立ち上げ、理数教育の推進を図っている。また、SSHの愛知
県内版として「愛知スーパーハイスクール」を指定し、特色ある学校づくりを推進している。
・愛知県内のSSHは、それぞれ独自の研究開発課題に取り組んでおり、それらのまとめと連
携は「愛知科学技術推進協議会」で行っている。(杉浦課長)
○高大連携の手続きを明確化した方がメリットが大きいのではないか。大学との連携はどのよ
うな手続きになっているのか。教授会に諮ったりするのか。組織的な連携が必要である。
(武藤副学長)
・企業連携という観点では、デンソーには高校との連携にあたり、大規模な社内処理はない。
(岩田部長)
・高大連携は決まった形式があるわけではなく、ケースバイケースである。(三浦教頭)
○テーマを決めて課題研究を進めてほしい。学校設定科目であるSS科目同士の横のつながり
はどうなっているか。往々にして各教科の研究が独自に進みすぎて、縦の連携だけで進み、
― ―
学校全体としての協調がくずれてしまうことがある。(松田学長)
・本格的な教科の研究活動はこれからだが、ESDを軸として学年進行で各教科の横のつなが
りをつくっていきたい。(鈴木校長)
・SS科目は学校設定科目として既存の科目を再編し、高校レベルを超えた学習内容を扱うな
ど、柔軟かつ有効な教育ができるようにしている。(三浦教頭)
・教科間の横のつながりをつくる作業は大変だと思うが、しっかりやってほしい。
(松田学長)
○ESDの位置づけはどのようになっているか。(武藤副学長)
・「国連ESDの 10 年」の総括会議は日本で開催されることが決定しており、愛知県はその開
催地として立候補している。(杉浦課長)
・愛知県で開催ということになれば、本校の研究成果を発表したいと思っている。
(鈴木校長)
○SSHの推進にあたっては、国の事業の目的や目標、県の事業の目的や目標を考慮しながら、
刈谷高校では何を狙って研究をしていくのかをはっきりさせておくことが大切。常に振り返
りをしながら進むことが必要。その際、日常のレギュラーの活動としての教育がおろそかに
ならないように。よりよい刈谷高校をつくるためにはどのようにしたらよいかを、いつも生
徒や先生に伝えていくことができるように。SSHにあたっては手段と目的をはき違えては
いけない。SSHは目的ではなく手段である。手段と目的を間違うと教員は忙しいだけにな
り、生徒は落ち着かなくなる。今いる生徒たちのために、普通の授業がきちんとできるよう
にしてほしい。高校生は自発的、自主的な思考が芽生えてくる時期である。それをどう導き
出すか、教師がどう関わっていくか、そして生徒の思考をどう引き出すかSSH研究開発を
落ち着いて進めてほしい。(武藤副学長)
○理数の成績がよい子をつくるということではなく、これを糧として「応用力」「着眼力」「考
える力」を養ってやってほしい。考えるきっかけ作りをしてほしい。知識面では優秀な若者
は多いが、それだけで終わっている者も多い。自分たちで疑問を持ち、おもしろさを追究し
ていけるようにしてほしい。学問を学ぶおもしろさを教えてほしい。社会に出れば、失敗の
連続である。失敗から学ぶ「工夫すること」の実体験をさせてほしい。(岩田部長)
○「佐吉と与五郎」(豊田佐吉と加藤与五郎)の偉人伝を知らない生徒も多いのではないか。
温故知新の考え方を大切に。研究者がどんな視点をもっているかを先人から学んでほしい。
(武藤副学長)
○刈谷市内の中学生は科学賞を取っている。そういう子どもがどんな育ち方をするか楽しみで
ある。現在、
「ゆとり教育世代」が大学生になっているが、行動の積極性はあるように思う。
理系進学者で成績優秀者が医学部を志望する傾向があるなど、実利に走る者も多く、理学部
・工学部が不人気であるような気もする。ものづくりにおいて付加価値を重視できるように
育て、科学技術立国に貢献できる人材を育成してほしい。(松田学長)
○新しい教育課程の開発を行うにあたり、ESDを教科間の横のつながりに使う視点はよいと
思う。ESDは幅が広いので、項目を検討してうまく使ってほしい。SSH校は学ぶ考え方
がついていく。総合力に富んだ学校をつくってほしい。20 年 30 年後に活躍できるような人
材を育成できるような学校にしてほしい。(杉浦課長)
平成23年度
愛知県立刈谷高等学校
スーパーサイエンスハイスクール
第2回運営指導委員会予定
1
日
時
平成24年3月8日(木)午後1時30分~午後3時
2
場
所
愛知県立刈谷高等学校
校長室
― ―
平成23年度愛知県立刈谷高等学校SSH評価委員会
資料4
1
日
時
平成 24 年 2 月 8 日(水)10 時~ 11 時 30 分
2
場
所
愛知県立刈谷高等学校
3
出席者
校長室
評価委員
蒲郡市生命の海科学館
館長(元愛知教育大学
(元日本理科教育学会
会長)
名城大学
教授)
教授(元県立高等学校校長)
川上
野々山
学校評議員(前PTA会長)
石川
昭吾
様
清
様
泰隆
様
刈谷高校関係者
校長
鈴 木
栄
教諭(SSH担当者)
2
3
日
教頭
川 手
縣
靖 治
教頭
三 浦
修 嗣
文 男
程
10:00
開会(・学校長挨拶
・自己紹介
・日程説明)
10:10
平成23年度スーパーサイエンスハイスクール事業について報告
10:40
運営指導委員の指導・助言
11:10
意見交換
11:30
閉会(・学校長挨拶)
評価委員会での御指導・御助言
(川上先生より)
・大変わくわくしながら説明を聞いた。この事業に関わって仕事ができるのは素晴らしい!若者
を育てるのはやりがいがある。実にうらやましい。
・刈谷高校の基本は、全体的な教養を高めることである。そしてプラス一部の専門性を育てるこ
とができればすばらしい。
・高校時代に大学院の雰囲気を嗅ぐというのは良い。しかし、焦る必要はない。夢を広げるとい
う考えでよい。
・「リーダーを育てる」ことを謳うことは良い。SSH校はこれを謳うべきだ!「刈高に行った
らリーダーになるのだ!」という意識を先生も生徒も両方持つことが大切である。
・リーダーの条件は教養をつけることである。SS公民にも興味がある。理科だけやって進路を
狭めてはいけない。以前社会の未履修問題があったけれど、大学受験といって学びを狭めては
いけない。リーダー養成するためには、理科系だけではだめである。理科系は視野を狭める。
社会は視野を広げる効果がある。
・イートン高校との交流はよい。イギリスの子は自主的である。そういう子と接触する中で、本
校の子ども達も育ってくれる。どこで育つかというと「自ら勉強する」という所である。自分
の言葉で話す事ができるのは、教養があってこそである。
・社会や文学や何でも良いので、自分の好きな分野をどんどん学習場面を沢山持って欲しい。S
SH校はそういう環境をつくって欲しい。
・決定的に不足しているのが語学力である。特に日本の若者は英会話能力が不足している。国も
そのことを知り小学生から英語を取り入れようとしているが!ともかく、英会話能力を育てて
いって欲しい。
・リーダーの自主・自立を考えると、ESDという科目は非常に重要だと考える。総合的な学習
― ―
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平成 23 年度指定
スーパーサイエンスハイスクール
研究開発実施報告書(第 1 年次)
平成 24 年3月発行
発行者
愛知県立刈谷高等学校
〒448-8504 愛知県刈谷市寿町 5 丁目101番地
電話
0566-21-3171
FAX
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0566-25-9087
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