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Ⅲ 産業基盤づくりの推進
Ⅲ 産業基盤づくりの推進 戦略・重点プロジェクト 5 産業人材の育成・確保プロジェクト 6 産業インフラ機能強化プロジェクト - 48 - 5 産業人材の育成・確保プロジェクト 目 標 少子・高齢化の進行や団塊の世代の退職等に伴う労働力不足や産業人材 の質の低下に対応するため、本県産業を支える幅広い人材を確保するとと もに、産業界のニーズに対応できる人材の育成や職業能力開発の促進を図 ります。 推 進 項 目 ■ 本県産業を支える幅広い人材の確保 ■ 本県産業を支える意欲と能力にあふれる人材の育成 数 値 目 標 設 定 項 目 名 有 効 求 人 倍 率 (年度平均) 若 年 者 の 有 効 求 人 倍 率 (34歳以下・パートを除く) 現 状 H24目標値 0.65倍(H22) 1.20倍以上 0.66倍(H22) 1.22倍以上 82.7%(H22) 85%以上 64.1%(H22) 現在の水準より増加 (H19:63.6%) 64.0%(H17) 67%(H22) 6 0 ~ 6 4 歳 就 業 率 52.9%(H17) 56%(H22) 民間企業における障害者雇用率 2.40%(H23) 現在の水準を維持 (H20:2.22%) 公共職業訓練受講生の就職率 83.8%(H22) 88% 技能五輪大会における成績優秀 者の数 14人(H22) 技 能 検 定 合 格 者 数 1,365人(H22) 高 校 生 の 県 内 就 職 率 若者就職支援センター登録者の 就職決定率 女 性 の 労 働 力 率 (30~34歳) - 49 - 現在の水準を維持・向上 (H20:21人) 1,500人以上 5 産業人材の育成・確保プロジェクト 本県産業を支える幅広い人材の確保 目 標 人口減少等に伴う労働力不足や産業人材の質の低下などに対応するため、若者をはじ め高年齢者、女性、障害者など、働く意欲と能力のある県民の就業促進により、幅広い 人材の確保を図ります。 これまでの取組 ◆雇用・就業対策の指針となる「やまぐち就業促進計画」において、「本県産業を支え る幅広い人材の確保」を施策展開の基本方向に掲げ、若者、高年齢者、女性、障害者 等に対する施策を実施 (若者に対する施策) ・若者就職支援センターにおいて、キャリアカウンセリングを中心とした相談から 情報提供・能力開発・職業紹介までのサービスをワンストップで提供(H16~) (高年齢者に対する施策) ・魅力あるシルバー人材センターづくりへの支援 (女性に対する施策) ・「やまぐち子育て応援企業宣言制度」を創設し、一般事業主行動計画の実施を通 じた仕事と子育て等が両立できる雇用環境づくりを促進(H20~) (障害者に対する施策) ・障害者の就業支援拠点となる障害者就業・生活支援センターの設置 県内1箇所(H19) → 県内6箇所(H21.4~)に設置 今 後 の 課 題 ◎雇用情勢は、有効求人倍率が3年以上1倍を下回り、また、工場閉鎖や事業撤退等に よる離職を余儀なくされた者の増加が見込まれるなど、引き続き厳しい状況にある中、 離職者等の県内企業への再就職支援の取組等を強化していくことが重要 ◎新卒者等若者を取り巻く雇用環境は、依然として厳しい状況にあることから、若者一 人一人が自ら考え、行動し、意欲的に就職活動を行うことにより、一人でも多くの若 者が安定した就職に結びつくことができるよう、若者の就職を支援し、職業的自立を 促進していくことが必要 ◎高い就労意欲を有する高年齢者が、長年培ってきた知識と経験を活かし、意欲と能力 のある限り年齢にかかわりなく働き続けることができ、かつ、高年齢者自らが社会の 支え手として活躍できる社会環境の整備が重要 ◎女性の就労促進のためには、家庭、地域、企業がそれぞれ連携をして育児期の勤務時 間の柔軟化、短縮等ができる制度や非正規雇用者と正規雇用者の均衡処遇など、女性 が働き続けることができる環境整備や子育て女性等に対する再就職支援等を積極的に 進めていくことが必要 ◎障害者が、その能力と適性に応じた就業の場に就くことができるよう、障害者の就業 を促進し、その社会参加や職業的自立を図っていくことが重要 - 50 - 施策の推進方向 1 若者に対する施策 山口県若者就職支援センターを中心に、教育機関、企業、経済団体、行政機関等が 連携し、「高校生の県内就職への支援」「学生、若年離職者、フリーター等の就職支 援」などに取り組み、本県産業を支える人材の確保と若者の県内定住の促進を図りま す。 2 高年齢者に対する施策 「高年齢者雇用確保措置の導入促進」「高年齢者の就業支援」「高年齢者の能力活 用」「魅力あるシルバー人材センターづくりへの支援」などに取り組み、意欲と能力 のある高年齢者の就業を促進します。 3 女性に対する施策 「仕事と子育て等が両立できる雇用環境づくり」「子育て女性等の再就職支援」な どに取り組み、女性が意欲と能力に応じて、多様な就業機会に挑戦し、生き生きと働 き続けることができる環境づくりを進めます。 4 障害者に対する施策 「障害者雇用の普及啓発」「障害者雇用の確保」「福祉的就労のレベルアップと一 般就労移行への支援」などに取り組み、障害者がその能力と適性に応じて可能な限り 仕事に就くことができるよう、障害者の就業を促進します。 具体的な取組内容 事 1 業 概 要 H21 H22 H23 H24 若者に対する施策 ■若者就職支援センター管理運営費 ・キャリアカウンセリング・セミナーの実施 ・Uターン職業紹介の実施 ・Uターン就職フェアの開催 (県) 若者の県内就職 の総合的 支援 (県) 事業開始 ■若者就職支援センター機能強化事業 ・中小企業の求人情報の収集と若者への情報提供 ・離職者を対象とした「ジョブ・フェア」の開催 ■ものづくり人材県内定着促進事業 求人情報収集・提供 県内企業との出会いの場の提供 (県) 協議会設置 ・高校生のものづくり人材の育成・確保を図るため、関係機 関が連携して課題へ対応するシステムを構築 ニーズ調査 ■若者就職再チャレンジ・サポート事業 (県) モデル事業 活用 全県的な連携 システム構築 支援 ・未就職卒業生の早期正社員化を支援 ■早期県内就職支援事業 (県) ・県外学生へのインターンシップの参加促進 ・県外大学生向けに県内就職フェアへ無料バスツアー - 51 - 県外進学者のUターン就職を促進 事 2 業 概 要 H21 H22 H23 H24 支 援 高年齢者に対する施策 ■シニア人材就業支援事業 (県) ・高年齢者の再就職支援と中小企業の中核的人材の確保を図 るため、実践的なセミナーの開催、民間就労支援機関を活 用した相談など、職業紹介プログラムを実施 ■いきいきシルバー世代就業支援事業 再就職支援 (県) 運 ・就労意欲のある高齢者に多様な就業機会を提供することに より、魅力ある生涯現役社会づくりを推進するシルバー人 材センター連合会の運営支援 ■高年齢者就業機会確保事業 営 (県) 運 営 支 援 ・高年齢者の多様な就業機会の確保を図るため、市町が行う シルバー人材センター事業の運営支援 3 女性に対する施策 ■子育て女性等の再就職支援事業 (県) ・就労経験に乏しい女性等を対象に、受講しやすい訓練時間 の設定や託児サービスを付加した職業訓練を実施 ■やまぐち子育て応援企業育成事業 職 業 訓 練 の 実 施 (県) 一般事業主行動計画の策定促進 ・男女がともに安心して子どもを生み育てることができる雇 用環境の整備に向けた事業者の取組を支援 ・社会全体で子育てを応援する気運を醸成するため、「やま ぐち子育て応援企業宣言」制度を推進 ■ファミリーサポートセンター等総合支援事業(県) 運 営 支 援 ・育児を助け合う住民参加型の会員組織であるファミリーサ ポートセンターの運営支援 ■ファミリーサポートセンター活動強化支援事業 (県) ・総合支援事業廃止の激変緩和措置として、23年度に限りセ ンターの普及啓発と機能強化に資する支援を実施 4 活動強化 障害者に対する施策 ■新規学卒障害者就業支援事業 (県) ・特別支援学校の生徒を対象に、就労支援のための職業訓練 を実施 ■障害者就業支援事業 早い段階からの職業訓練の実施 (県) 地域の雇用ニーズに応じた職業訓練の実施 ・障害者の特性に応じた多様な職業訓練と障害者就職フェア の実施 ■障害者ジョブサポーター設置事業 (県) 職 場 定 着 支 援 ・職場定着支援を行うジョブサポーターを障害者就業・生活 支援センター(県内6か所に設置)に配置 ■障害者雇用支援員の配置 (県) ・障害者就業・生活支援センター(県内6か所に設置)に雇 用支援員を各1名配置し、企業訪問により障害者雇用の普 及啓発を強化 - 52 - 普及啓発の強化 事 業 概 要 H21 ■やまぐち障害者雇用推進企業認定制度 (県) 制度創設 H22 H23 H24 障害者雇用に対する気運醸成 ・障害者を積極的に雇用している企業等を認定し、その取組 を県のHPなどで広く紹介する制度を創設 展 に 対 ロ す ー る 施 図 策 ●高校生の県内就職への支援 ●学生、若年離職者、フリーター等の就業支援 ●ニートへの支援 ●雇用の場の確保 など 高 年 齢 者 に 対 す る 施 策 ●高年齢者雇用確保措置の導入促進 ●高年齢者の就業支援 ●高年齢者の能力活用 ●魅力あるシルバー人材センターづくりへの支援など 女 性 に 対 す る 施 策 など 産業人材の質の低下労働力不足 ●仕事と子育て等が両立できる雇用環境づくり ●子育て女性等の再就職支援 など 障 害 者 に 対 す る 施 策 ●障害者雇用の普及啓発 ●障害者に対する就業支援体制の整備 ●障害者の就業支援 ●障害者雇用の確保 ●福祉的就労のレベルアップと一般就労移行への支援 など - 53 - 本 県 産 業 を 支 え る 幅 広 い 人 材 の 確 保 者 フ ●国 市 ・ 町等との連携 ●産 学 ・ 公 ・ 労 ・ の連携 労 働 力 不 足 ●少子・高齢化の進行 ●団塊の世代の退職 若 開 5 産業人材の育成・確保プロジェクト 本県産業を支える意欲と能力にあふれる人材の育成 目 標 企業の人材ニーズに即した職業訓練の実施、先端産業・成長産業をはじめ、多角的な 分野に対応できる高度産業人材の育成に向けた支援を行うとともに、これまで培われて きた卓越した技能を次世代に引き継ぐことにより、ものづくりを中心とした次世代技能 者の育成を推進します。 これまでの取組 (産業界のニーズに対応できる人材の育成) ◆「地域産業界への人材育成拠点」に位置づけられた高等産業技術学校の機能の充実・ 強化(H17~) 企業ニーズに即した訓練科目の高度化・専門化と、それに伴う施設・設備整備 ◆高等産業技術学校の訓練科や訓練内容の見直し(H22~) 常設訓練は本県の産業構造をふまえ「ものづくり」系訓練に特化して直営で実施 (18 科定員 520 人(H20 )から 13 科 340 人(H23))へ重点化) ◆民間で実施可能なソフト系訓練は委託訓練に移行し役割分担を徹底(H23~) ◆就労体験を組み込んだ実践的職業訓練の充実 デュアルシステム訓練(1科:定員 10 人)等の導入(H16~) (ものづくりを中心とした次世代技能者の育成) ◆技能五輪全国大会・全国障害者技能競技大会への派遣選手の育成・強化(H15~) ◆技能五輪・アビリンピック山口大会の開催(H17)、その成果を継承した技能振興施策を 展開(H18~) ◆中堅技能者の技能・指導力の向上のため「山口マイスター」等を活用 (H23 から単県制度として実施) 山口マイスター認定者数 75 人(H23.12 現在) 山口マイスターによる被指導者数 延べ 2,125 人(H21 年度中) ◆ものづくりフェスタ、ものづくり出前イベント等のものづくりイベントを開催(H18~) 今 後 の 課 題 ◎高度化・多様化している企業ニーズに即した人材育成の必要性が高まっており、こう した状況に対処するためには、多様な人材を確保し、一人ひとりの職業能力を高める ことにより、生産性を向上させていくことが不可欠。 ◎本県経済の持続的な発展を図るためには、介護・福祉・医療等今後の成長が見込まれ る分野に必要な人材を確保し、これらの分野の発展を確実なものとするとともに、本 県産業を支えてきたものづくり分野を担う人材育成も依然として重要。 ◎雇用情勢の悪化により離職を余儀なくされた者や増加している非正規労働者等の職業 能力形成機会の確保が求められており、雇用のセーフティーネットとしての能力開発 の強化が必要。 - 54 - ◎団塊の世代の退職等による技能・技術の継承が危ぶまれる一方で、近年、若者のもの づくり離れなど、技能の重要性への理解や関心の低下が危惧される中、これらの世代 が有する卓越した技能・技術を次世代に引き継ぐことにより、ものづくり現場での技 術・技能の維持・強化を図ることが必要。 ◎次代を担う子ども達や若者が、技能に理解や関心を深め、自ら進んで技能の習得に向 かえるよう、「技能尊重気運の醸成」などに取り組み、技能の振興を図る。 施策の推進方向 1 2 高度産業人材の育成に向けた支援 産学公が連携した機動的な体制を整備することにより、企業のニーズに的確に対応 し、また、幅広く多角的な分野に対応できる高度産業人材の育成に向けた支援を行い ます。 企業ニーズに即した職業訓練の実施 高等産業技術学校において、地域産業のニーズに即した職業訓練を実施するため、 ものづくりの基本となる技能を習得させる訓練を実施するとともに、企業の人材ニー ズに応じた訓練科目等の見直しや、これに伴う施設・設備整備など、「地域産業界へ の人材育成拠点」としての整備充実に努めます。 また、人材ニーズが高く、今後成長が見込まれる情報通信、介護分野等における職 業訓練について、民間教育訓練機関の積極的な活用などにより、長期失業者や非正規 労働者等を含めた求職者に必要とされる職業訓練の質と量の確保を図ります。 3 企業等における人材育成への支援 自ら教育訓練を行なうことが困難な中小企業等に対して、企業ニーズに即したオー ダーメイド型在職者訓練の充実や施設・設備の開放に努めます。 また、企業の現場を担う、中核となる人材を育成確保するため、企業が単独又は共 同で実施する認定職業訓練制度の普及を図るとともに、先端産業・成長産業に対応し た人材育成への支援を行います。 さらに、若者の職業能力を高め、安定した雇用に結びつけるため、就労体験を組み 込んだ実践的な職業訓練の充実に努めるとともに、「実践型人材養成システム」等の 普及・定着を図ります。 4 技能・技術の継承のための環境整備 産学公連携により産業人材の育成・確保を進める体制を構築し、人材育成システム 等の検討を行うとともに、「山口マイスター」等を活用した技能講習会等により中堅 技能者の技能や指導力の向上を図ることで、技能・技術の継承のための環境整備を進 めます。 5 技能尊重気運の醸成と技能の向上 小学生の段階から、山口県の工業の特性や技能への理解や関心を高めるために、教 材(「山口県の工業」)を作成するとともに、技能やものづくりの魅力に触れる機会 づくりを推進します。 優秀技能者の表彰等により技能者の功績を称え、地位向上を図ることにより、技能 尊重気運を醸成します。 また、技能競技大会の開催や技能五輪全国大会等への派遣選手の育成・強化への支 援により、若年技能者の技能向上や指導者の指導力向上を図ります。 さらに、技能検定制度の普及啓発や技能検定受検に対応した職業訓練の実施によ り、技能検定合格者数の増加や技能者の技能向上を図ります。 - 55 - 具体的な取組内容 事 1 業 概 要 H21 H22 H23 H24 高度産業人材の育成に向けた支援 ■機動的な産学公連携体制による支援等 (産学公) 支 援 ・産学公連携体制の整備、高度産業人材の育成に係る情報収 集・関係機関の連携推進等 2 企業ニーズに即した職業訓練の実施 ■産業人材育成拠点としての整備・充実 (県) 拠点としての整備・充実 ・訓練科目の高度化・専門化に伴い、高等産業技術学校にお いて計画的に施設設備を整備 ■高等産業技術学校の訓練科目等の見直し (県) ニーズ調査 訓練科目の見直し ・求職者や企業ニーズの高い訓練科や訓練内容への見直し ■民間教育機関を活用した職業訓練 (県) 民 間 教 育 機 関 の 活 用 ・人材ニーズの高い介護、ITなどの分野での積極的活用 3 企業等における人材育成への支援 ■オーダーメイド型訓練の充実 (県) ニーズに応じた訓練の充実 ・中小企業等の企業ニーズに応じた在職者訓練の実施 ■施設・設備の開放 (産技C) 施 設 ・ 設 備 の 開 放 ■認定職業訓練制度の普及 ■広域的な人材養成事業 (県) 認 定 職 業 訓 練 の 普 及 (産業振興財団) 実践的な人材育成研 ・技能・技術の高度化及び経営管理能力向上のための実践的 な研修等を実施し、先端産業や成長産業に対応できる産業 人材を育成 ■企業における技術者養成への支援 (産技C) 独 法 化 技 術 支 援 ・企業の技術者の受入や企業への職員派遣による技術研修 ■就労体験を組み込んだ実践的職業訓練の充実(県) 実 践 的 訓 練 の 充 実 ・日本版デュアルシステムや企業魅力体験プログラム等によ る訓練の充実 ■実践型人材養成システムの普及・定着 (県) ・有期雇用の下で行う座学とOJTを組み合わせた訓練の普 及 - 56 - 普 及 ・ 定 着 事 4 業 概 要 H21 H22 H23 H24 技能・技術の継承のための環境整備 ■産学公連携により産業人材の育成・確保を進める体 人材教育システム等の検討 制の整備 (県) ・高等産業技術学校運営協議会の活用 ■山口マイスター等を活用した技能講習会等 技能の普及開発を促進 (県・職能協会) 5 技能尊重気運の醸成と技能の向上 ■小学生向け教材の作成・活用 ■ものづくりイベントの開催 (県) (県・職能協会等) 作成・活用 ものづくりイベントの開催 ・ものづくりフェスタ、ものづくり出前イベント ■山口マイスター等の技能者の認定や表彰 山口マイスター等の認定・活用促進 (県・職能協会) ・山口マイスターの認定、山口県優秀技能者表彰等 ■技能五輪・アビリンピックに向けた選手の育成強化 選 手 の 育 成 ・ 強 化 (県・職能協会・雇用開発協会) ・山口マイスターや先輩メダリストの派遣 ■技能士増加に向けた技能検定制度の普及啓発 協議会設置 講習会開催・普及啓発の促進 (県・職能協会) 展 開 フ ロ ー 図 本県産業を支える意欲と能力にあふれる人材の育成 連 携 企 業 団 体 教育機関 公的機関 産業界のニーズに応じた人材の育成 連 携 ものづくりを中心とした次世代技能者の育成 ○企業ニーズに即した職業訓練の実施 ○技能・技術の継承のための環境整備 ・産業人材育成拠点としての整備・充実 (高等産業技術学校) ・高等産業技術学校の訓練科目等の見直し ・民間教育機関の活用 ・産学公連携により産業人材の育成・確保を進 める機動的な体制の整備 ・山口マイスター等を活用した技能講習会等 ○企業等における人材育成への支援 ○技能尊重気運の醸成と技能の向上 ・企業ニーズに応じたオーダーメイド型訓練の充実 ・施設・設備の開放 ・認定職業訓練制度の普及 ・先端産業や成長産業に対応できる産業人材養成 ・企業における技術者養成への支援(産技C) ・就労体験を組み込んだ実践的職業訓練の充実 ・実践的人材養成システムの普及・定着 ・ものづくりイベントの開催 ・山口マイスター等の技能者の認定や表彰 ・技能五輪・アビリンピックに向けた選手育成 ・技能士増加に向けた技能検定制度の普及啓発 - 57 - 6 産業インフラ機能強化プロジェクト 目 標 本県産業の成長・競争力強化や円滑な企業誘致を展開するため、道路交 通網や港湾等、物流基盤の整備充実による物流コストの低減を図るととも に、企業の生産活動に必要な工業用水や電気等の安定的な供給体制を確保 します。 推 進 項 目 ■ 道路交通網の整備 ■ 港湾整備の推進 ■ 工業用水の安定供給 ■ 電力供給体制の整備 ■ 産業廃棄物最終処分場の整備促進 - 58 - 6 産業インフラ機能強化プロジェクト 道路交通網の整備 目 標 産業交通の利便性を高める道路ネットワークを構築し、地域経済の発展を支援しま す。 これまでの取組 ◆港湾や空港、新幹線駅等の広域交流拠点や高速ICへのアクセス性を高め、県内や県 外、海外との交流を促進する地域高規格道路や幹線道路等の整備を推進 《整備済みの主な道路》 山陰道(国道 191 号 萩・三隅道路)、小郡萩道路(美祢東JCT~絵堂IC)、 山口宇部小野田連絡道路(山口宇部道路・宇部湾岸道路(西中町 IC~藤曲 IC)) 《整備中の主な道路》 山陰道(国道 491 号長門・俵山道路)、岩国大竹道路、 下関西道路、山口宇部小野田連絡道路(宇部湾岸道路・小野田湾岸線) 今 後 の 課 題 ◎地域経済発展の基盤となる高速道路や地域高規格道路の早期完成 ◎国際標準コンテナ車等の特殊車両に対応できる道路整備 ◎山陽側の都市部における交通渋滞への対応 施策の推進方向 1 高速交通ネットワークの構築 高速道路や地域高規格道路の整備による高速交通体系の構築により、大都市圏や県 内主要都市間等での広域的な交流を促進し、地域産業の活性化を図るとともに、働く 場の創出・人口定住など地域の発展を支援します。 2 港湾・企業団地との連結強化 高速道路、空港、港湾、企業団地へのアクセス道路の整備や国際標準コンテナ車等 の特殊車両の通行改善を図ることにより、物流交通の効率化を進めます。 3 都市部の総合的な渋滞対策の推進 バイパス・環状道路の整備や交差点の改良・立体化、多車線化などの都市部の総合 的な渋滞対策により、物流交通の円滑化を進めます。 - 59 - 6 産業インフラ機能強化プロジェクト 港湾整備の推進 目 標 臨海部産業の国際競争力の強化、物流システムの構築に対応するため、民間活力も導 入しながら、その基盤となる港湾施設の整備・充実を一層推進します。 これまでの取組 ◆瀬戸内海沿岸に集積し、本県産業を支えている石油・化学・鉄鋼等の基礎素材型産業や 自動車等の加工組立型産業のニーズを踏まえ、国際競争力の強化に向けた物流拠点の形 成や効率的かつ低コストな輸送システムを構築することを目的とし、船舶の大型化に対 応した大水深岸壁や貨物のコンテナ化に対応したコンテナターミナル、それらを機能的 に活用するための臨港道路等の整備を推進 《 徳 山 下 松 港 》 徳 山 地 区 :-14m 岸壁暫定供用開始(H12) 徳山コンテナターミナル拡張(H14) 新南陽地区:-12m 岸壁、周南大橋完成(H16) 《 下 関 港 》 新 港 地 区 :-12m 岸壁暫定供用開始(H21) 《 岩 国 港 》 新 港 地 区 :タイヤマウント式クレーン供用開始(H11) 室の木地区:-12m 岸壁供用開始(H23) 《三田尻中関港》 中 関 地 区 :ガントリー式クレーン供用開始(H12) 《 宇 部 港 》 芝中西地区:-12m 岸壁、上屋完成(H14) タイヤマウント式クレーン供用開始(H18) 《 小 野 田 港 》 本 港 地 区 :-10m 岸壁完成(H10)、防波堤 470m 完成(H14) ◆石炭等のバルク貨物を、一括大量輸送により安定的かつ安価に供給することで、我が国 産業の国際競争力を強化する「国際バルク戦略港湾」に、徳山下松港・宇部港が選定さ れた。(H23.5) 今 後 の 課 題 ◎大量の原材料やエネルギー資源を海外から輸入する基礎素材型産業にとって、国際競 争力の強化を図るため、輸送コストの縮減が必要不可欠であり、大型化が進む貨物輸 送船に対応した大水深岸壁・航路・泊地・荷役機械等の港湾施設整備が必要 ◎公共投資が減少する中、企業のニーズに迅速に対応した港湾整備が困難な状況であり、 民間活力を導入した港湾施設の機能強化への取組や支援が必要 - 60 - 施策の推進方向 1 徳山下松港における民間活力を活用した国際バルクターミナル等の整備促進 ◆効率的な産業物流が実現する臨海部産業エリアの形成 ・公共埠頭の長期一体貸付制度を活用し、民間用地と一体化した埠頭運営を実施 ・民間事業者による高能率貨物取扱支援施設(アンローダ等)の整備 ◆航路・泊地(-12m)、耐震岸壁(-10m)、埠頭用地等の整備等 2 下関・北浦海域沖合人工島(運輸・物流ゾーン)の計画的整備促進 ◆岸壁(-12m)、連絡橋、泊地(-12m)、護岸、背後地等の整備 3 重要港湾(岩国、三田尻中関、宇部、小野田港)における岸壁、泊地浚渫事業等の 促進 ◆岩 国 港 ◆三田尻中関港 ◆宇 部 港 ◆小 野 田 港 臨港道路、埠頭用地等の整備 泊地(-7.5m)、防波堤等の整備 航路・泊地(-13m)、岸壁(-5.5m)、埠頭用地等の整備 航路・泊地の浚渫 - 61 - 6 産業インフラ機能強化プロジェクト 工業用水の安定供給 目 標 産業活動にとって必要な工業用水を確保し、安定的な供給が可能な環境整備を進めま す。 これまでの取組 ◆県企業局(工業用水道事業)による工業用水の提供 ○給水能力(H23.4.1 現在) 県内14工業用水道事業 総計約171万トン(全国1位) 《周南エリア》 707,700 ㎥/日 《宇部・山陽小野田・美祢エリア》 477,500 ㎥/日 《岩国エリア》 181,300 ㎥/日 《下関エリア》 183,400 ㎥/日 《防府エリア》 154,550 ㎥/日 《柳井エリア》 5,600 ㎥/日 ○料金水準 給水単価 12.5 円/㎥(全国平均 22.5 円/㎥)※料金水準は平成 23 年度数値 ○安定供給体制の確保 ・老朽化対策や危機管理対策など、施設・設備の計画的かつ効率的な改修を実施 ・新たな水資源確保や、近年の少雨傾向による渇水対策への取組を実施 →広域的・効率的な水利用に向けた検討等 今 後 の 課 題 ◎本県の主要企業が立地している周南地域や宇部地域においては、渇水時に工業用水が 不足しており、工業用水の安定供給に向けた取組が必要 ◎工業用水を必要とする誘致企業が多くなっていることから、引き続き、安定供給がで きるようインフラ整備等が必要 施策の推進方向 1 工業用水の安定供給体制の確保 ① 計画的な施設整備 施設管路の2条化、ループ化や、老朽化、耐震化への対応を図り、安定供給のた めの計画的な施設整備を図ります。 ② 渇水への対応 他工業用水道事業者からの緊急給水、下流への節水要請、地区内余剰水の活用及 び中水等水資源の再利用、水系を越えた広域支援体制の整備など、節水緩和対策に ついて検討を進めます。 ③ 県主要産業団地等の水資源確保による立地条件の向上 大型企業誘致には、工業用水の確保が不可欠であることから、水量・水質等の地 下水源情報を調査するなど、新たな水資源の確保に向けた調査・検討を行います。 - 62 - 6 産業インフラ機能強化プロジェクト 電力供給体制の整備 目 標 産業活動に必要な電力が安定的かつ安価に供給される体制の整備に向けた取組を推 進します。 これまでの取組 ◆県内の主な火力発電所[中国電力] ・岩国発電所 85 万 kW(重油、原油) ・柳井発電所 140 万 kW(LNG) ・下松発電所 70 万 kW(重油、原油) ・新小野田発電所 100 万 kW(石炭) ・下関発電所 57.5 万 kW(石炭、重油、原油) 大口電力需要の推移 H18年度 H19年度 24,197 25,562 単位:百万 kWh H20年度 23,514 H21年度 21,338 H22年度 23,678 ※中国電力全体 今 後 の 課 題 ◎大量の電力を使用する立地企業への安定的な電力確保 ◎企業用地や企業団地等への特別高圧線等の迅速な対応 施策の推進方向 1 電力の安定供給体制の確立 安定かつ経済的な電力供給体制の確立のため、電気事業者に対して、企業ニーズを 反映した電力供給計画のもと、電源構成のベストミックス等による経営の効率化や、 設備の保安確保と故障・災害時に備えた設備形成及び復旧の迅速化等、電力供給基盤 の強化に向けた取組を要請します。 省エネルギーを促進し、自家用発電や新エネルギー活用による電力確保等、分散型 電源の有効活用の取組に向けた企業の取組を支援します。 2 個別企業ニーズに対応した迅速な電力供給環境の整備 県内既存企業や誘致企業等の電力ニーズを踏まえ、中国電力や関係機関等と連携し ながら、特別高圧受電設備等の整備や各種許認可手続き等、必要な電力が的確かつ迅 速に供給できる環境整備を進めます。 - 63 - 6 産業インフラ機能強化プロジェクト 産業廃棄物最終処分場の整備促進 目 標 生活環境の保全と産業活動の健全な発展を確保するため、公共関与による産業廃棄物 最終処分場の整備を促進します。 これまでの取組 ◆環境への負荷の少ない循環型社会を構築するため、廃棄物の排出抑制・減量化・リサ イクル等の取組を積極的に推進 ◆融資制度により、産業廃棄物処理施設等を整備する中小企業を支援 今 後 の 課 題 ◎産業廃棄物については、事業者処理責任の原則の下、適正な処理施設の整備を図って きたが、県民の不信感、不安感等から、民間による最終処分場の確保が困難となって きており、公共が関与した産業廃棄物広域最終処分場の整備が必要 施策の推進方向 1 公共関与広域最終処分場の整備促進 地域の特性、地域計画との整合性を踏まえつつ、産業廃棄物の排出状況や最終処分 場確保の緊急性、用地確保の見通し等を考慮しながら、第三セクターを事業主体とし た、公共事業(港湾整備事業)関与による広域最終処分場の整備を促進します。 ○ 事業主体 (財)山口県環境保全事業団 整 域 備 地 宇部・小野田地域 周南地域 施 設 名 宇部港東見初 整備期間 供用開始 H19~H20 H20~ 徳山下松港新南陽 H24~H25 H26~ 広域最終処分場 (予定) 広域最終処分場 - 64 - (予定)