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ユーシービージャパン株式会社(PDF形式:158KB)
3.ユーシービージャパン株式会社 業務フローの見直しとIT活用で生産性向上と業務継続性を実現 それまでの非効率なアウトソーシングを刷新 BPO サービスニーズ・効果・満足度について ユーシービージャパン株式会社は、革新的で高品質な バイオ医薬品の提供を通じて人々の健康と心豊かな社会 づくりに貢献している、グローバルな製薬企業(従業員 数約 300 名)である。 同社の BPO を推進した坂井氏は「同社に転職してきて すぐ、業務の非効率性が目に付きました。以前は社労士 系アウトソーサーに人事労務業務を委託していましたが、 WEB 勤務管理もできておらず、社員が勤務状況を記入し たエクセルシートのとりまとめだけで多大な労力をかけ ていたんです。 」と言う。実際に、以前はエクセルシート を紙で集めて束にして集計しており月始の 3 日間は勤務 管理データ入力・整理に人事部門はかかりきりになって いた。坂井氏は、WEB 勤務管理を行うことで業務の効率 化をしたいと考えた。給与計算業務だけでなく、勤務管 理やASPサービスを利用した人事情報管理なども含め た人事業務全般のシステム化を進めるために、現在の業 務系 BPO ベンダーに切り替えることに決定した。 ○人事制度改正などの制度に関する最新の情報を重視 BPO ベンダーへのニーズは、「税務手続きや人事労務関 連制度改正、コンプライアンスなどに関する最新の情報 を期待しています。」と坂井氏は言う。一企業ではどうし ても手間がかかり入手も遅れがちになる情報の質とスピ ードを重視している。 ○社員の事務処理及び間接部門の業務効率化に貢献 サービス利用により期待された効果は、勤務管理の IT 化による業務効率化、勤務管理データの精度の向上、最 新の情報が得られることであったが、実際にサービスを 利用してみて想定した成果は得られている。また、想定 外の効果として、人事部門の担当者が変わっても勤務管 理に関するノウハウが BPO ベンダーによって引き継がれ ており、人事異動による業務の断絶・停滞が回避されて いる。 ○確実な期待された成果の実現に満足 BPO ベンダーとの窓口を担当する大隅氏はそのサービ スに対して「満足しています」と言う。その理由を聞く と「以前のエクセル時代と比較すると格段に業務効率が 上がっており、マネジメント層へのタイムリーな情報提 供が可能となりました。 」という答えが返ってきた。 Web 化による既存業務の効率化 ○人事業務全般をフルアウトソーシング 給与計算、勤務管理(社員の勤務時間の WEB 入力等) 、 採用管理、人事情報管理サービスの提供を受けている。 サービスは国内のベンダーから受けている。社労士系ア ウトソーサーに委託していた時代は給与計算、社会保険 業務だけであったが、現在は人事業務全般をアウトソー スしている。ここでの BPO の特徴は、業務フローを徹底 して見直した上で IT を活用させることで生産性を向上 させる付加価値向上型である点にある。 ○選定基準を明確化してベンダーを決定 BPO ベンダーの選択の決め手は何だったのか。坂井氏に よると、 『WEB 勤務管理・WEB 給与明細配信・WEB 申請業 務がシステムとして提供できること、外資系企業を含む 豊富な受託実績があること、社会保険関連手続きを含む フルアウトソーシングができること、従来のアウトソー シング委託費以下であるこ と』でした。このような明 確な基準を基に「システム 系、銀行系、独立系という 3 つのパターンの BPO ベン ダーに打診し、選定基準を 満たせるかどうかを比較検 討した上で決定しました」 と言う。 人事部アソシエイト・ディレクターの 坂井氏とマネージャーの大隅氏 1 BPO の効果を高めるための工夫を実践 ○BPO 導入に併せて業務フローを見直し 坂井氏は「業務をアウトソースする場合には、BPO ベン ダーが持つ標準的な業務フローに既存業務を合わせる方 がよいですね。なぜならベンダーが持つ業務フローは一 般的に、無駄がなく汎用的なものだからです。 」と言う。 自社の既存業務フローをそのままアウトソースするので はなく、ベンダーのものに合わせることで業務プロセス を効率化している。ただし、ベンダーの業務フローに合 わせて業務フローを設計し直すために、既存の人事制度 や人事関連業務フローの可視化をベンダーと共同で行い、 単にベンダーの業務フローに合わせるだけでなく、それ を基盤とした上で自社に合ったフローを構築している。 ○導入時は BPO ベンダーの訪問も実施 BPO サービス導入開始年度においては、BPO ベンダーの 業務現場を訪問し、業務体制・進め方・リスク対応の取 組等について直接確認を行い、ベンダーの業務への理解 を深めた。このことは、ベンダーのサービスをきっちり モニタリングできるよう受け手としてのスーパーバイズ 力を高めるためである。また、四半期に一度レポート提 出を義務付けており、レポートに基づくミーティングを 行っている。ミーティングでは業務実績、効果確認、改 善点の指摘を行っている。