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ORACLE STREAMS 機能概要

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ORACLE STREAMS 機能概要
ORACLE DATA SHEET
ORACLE STREAMS 機能概要
ORACLE STREAMS の使用
Oracle Streams は、さまざまな情報共有のニーズを満たす柔軟な
ORACLE STREAMSの柔軟なアー
キテクチャによる多数の実装のサ
ポート
• 地域オフィスなどの複数のロケーショ
ンのデータ変換および統合
インフラストラクチャを提供します。Oracle Streams では、デー
タベース内、またはデータベース間のデータ・ストリームにお
けるデータ、トランザクション、およびイベントの伝播が可能
になります。また、Oracle Streams には、データ・レプリケーショ
ンやメッセージ・キューイング向けの従来のソリューションに
対する柔軟性があるため、顧客は情報共有ソリューションを 1
つ選択し、短時間かつ低コストで情報ソリューションをデプロ
イできます。ユーザーのニーズの変化に合わせて、既存の機能
を犠牲にすることなく、Oracle Streams の新機能を簡単に実装で
きます。
• イベント通知およびワーク・フローの
提供
概要
• レポート・サイトの作成および OLTP
サイトからの処理のオフロード
• コール・センターや同様のアプリケー
ションのスケーラビリティや可用性の
向上およびロード・バランシング
• 共通のビジネス要件を満たす、ロケー
ション間のサイト自律性を提供
• 複数の最善のアプリケーションを統合
• リモート・セールス・ロケーションな
ど、間接接続のロケーションのデータ
への迅速なローカル・アクセス
• 実質的な停止時間ゼロによるアプリ
ケーションまたはプラットフォームの
アップグレード
どの情報をストリームに挿入するか、どのようにストリームが流れるか、どの
ようにノード間でルーティングされるか、ストリーム内のイベントが各ノード
へ流れたときにイベントはどうなるか、ストリームはどのように終了するかに
ついて、
Oracle Streams はユーザーが管理できる一連の要素を提供します。Oracle
Streams の環境には、3 つの明確なフェーズがあります。それは、取得、ステー
ジング、および消費(適用)です。これらのフェーズがどのように実装されて
いるかによって、Oracle Streams は、N-Way レプリケーション、ハブ・アンド・
スポーク・レプリケーション、メッセージ・キューイングなどのさまざまな要
件の処理に使用できます。
N-Way レプリケーションを用いたロード・バランシング
多くの場合、N 対 N またはマルチマスター・モデルは、2 つ以上のロケーショ
ン間の処理を共有するために使用されます。複数のサイト間のロード・バラン
シングにより、企業はエンド・ユーザーに対してデータのスケーラビリティお
よび可用性を向上させることができます。この種類の構成は、オンライン受注
システムなどの問合せ集中処理型アプリケーションにおいて特に有用です。通
常、顧客は複数の製品を参照してから発注を行います。実際の更新のみが複数
のロケーション間で伝播されればよいため、問合せ負荷を分散させる利点と比
較すると、レプリケーション・トランザクションのオーバーヘッドは最小にな
ります。ビジネスが成長するにつれて、さらにレプリカを追加してスケーラビ
リティを増加させることが簡単になります。それらのレプリカは、同一場所に
配置するか、または各地域の応答時間を改善するために地理的に分散させるこ
とができます。サイトは、既存のサイトの可用性に影響を与えることなく、構
成に追加できます。停止時間はゼロです。
各サイトにはデータへの迅速なローカル・アクセスがあります。なんらかの理
由でサイトが使用できなくなった場合は、トランザクションを存続ロケーショ
ンの 1 つにルーティングできます。レプリケーションは、エンド・ユーザーに
対して完全に透過的です。テーブルに更新(DML と DDL の両方)が行われる
と、それらの更新は自動的に Oracle Streams によって取得され、1 つまたは複数
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ORACLE DATA SHEET
の指定されたロケーションに伝播され、レプリケートされたテーブルにほぼリ
アルタイムで自動的に適用されます。
同一データへの更新は 2 つ以上のロケーションで行うことが可能なため、更新
の競合が発生する可能性があります。Oracle Streams では、あらゆる競合を自動
的に検出し、一貫した方法で競合を解決できます。
コールセンター・アプリケーションでは、すべてのサイトにすべてのデータの
完全なコピーがあることが必要です。ただし、これは Oracle Streams の要件で
はありません。ビジネス・ニーズに応じて、レプリケーションの対象には、デー
タベース全体、特定のスキーマ、1 つまたは複数のテーブル、またはテーブル
のサブセットさえも選択できます。それぞれのレプリカは他のレプリカと完全
に異なっているように見えるため、ロケーション間でレプリケートされたデー
タを変換するために選択される可能性があります。
ハブ・アンド・スポーク・レプリケーションを用いた情報の普及
レプリケーション環境のすべてのサイトが互いに接続し合うことは、たとえ可
能であっても望ましくありません。企業では、複数のロケーションに情報を普
及させる簡単な方法を頻繁に必要とします。1 対 N やハブ・アンド・スポーク
のような構成では、プライマリ・ロケーションであるハブ・ロケーションで行
われた変更は、リモート・ロケーションであるスポーク・ロケーションにほぼ
リアルタイムで伝播されます。
ハブ・アンド・スポーク構成を双方向のレプリケーション向けに構成すること
が可能にもかかわらず、多くの顧客は更新を単一のハブ・ロケーションに制限
する方を好みます。問合せ集中処理型の環境では、更新がハブに制限されてい
る一方で、迅速なローカル・アクセスにより、負荷は複数のロケーション間で
均衡がとれています。レポートをスポーク・ロケーションにオフロードするこ
とで、ハブ、つまりプライマリ OLTP ロケーションでのパフォーマンスも向上
します。この種類の構成は、レプリケーション環境ですべてのロケーション間
に接続を確立する必要がなく、競合解消戦略を実装する必要がないため、マル
チマスター・レプリケーションよりも実装が簡単です。
読取り専用スポークを持つハブ・アンド・スポーク・レプリケーションを簡単
に実装するには、Oracle Enterprise Manager によって提供されるウィザードを使
用するか、または DBMS_STREAMS_ADM パッケージの適切な MAINTAIN_*
プロシージャを一度呼び出します。構成が済めば、ルーチン監視以外のアクショ
ンは必要ありません。ハブで行われた DML および DDL の変更は、自動的に取
得され、指示されたロケーションに伝播されて、そこで自動的に適用されます。
同じプロシージャを使用して、ダウンストリーム取得を持つ 1 対 N 構成を実装
できます。これは、プライマリ・サイトからオーバーヘッドをオフロードする
のに有用です。同様に、N 対 1 構成を実装でき、これを使用して複数のサイト
から単一のデータベースに情報を統合できます。MAINTAIN_* プロシージャの
使用による単方向または双方向のハブ・アンド・スポーク・レプリケーション
の構成についての追加情報は、
『2 日でデータ・レプリケーションおよび統合ガ
イド』を参照してください。
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ORACLE DATA SHEET
同期取得を用いた表レプリケーション
データベース内の少数の表のみへの変更を取得する必要がある場合は、同期取
得の使用がより効果的です。この機能によって、Oracle Database Standard Edition
のユーザーは、表の変更を取得することもできます。REDO ログの非同期式マ
イニングの代わりに、同期取得は非常に効率的な内部メカニズムを使用して、
テーブルでデータ操作言語(DML)の変更が行われた際にその変更を取得しま
す。その後、それらの変更は自由に変換でき、1 つまたは複数のロケーション
で伝播および適用できます。
Oracle Streams アドバンスト・キューイングを用いたメッセージ・キューイ
ング
Oracle データベースと統合した豊富なメッセージ・キューイング機能である
Oracle Streams Advanced Queuing(AQ)の使用により、アプリケーションは安全
かつ確実に互いに非同期で通信できます。Oracle Streams Advanced Queuing は、
マルチ・コンシューマ・キュー、パブリッシュとサブスクライブ、永続とバッ
ファ・キュー、コンテンツ・ベースのルーティング、インターネット伝播、変
換などの、メッセージ・キューイング・システムのすべての標準機能をサポー
トします。
情報統合のもっとも一般的な使用の 1 つに、分散アプリケーションが互いに通
信しながら、ビジネス・プロセスおよびタスクを確実に一貫した非同期の方法
で調整するというものがあります。たとえば、アプリケーション開発者は、
Oracle Streams AQ の使用により、製品が出荷されたときに出荷部門が簡単に請
求部門に通知し、それに応じて顧客への請求が行えるようにできます。Oracle
Streams を適切なメッセージング・ゲートウェイと組み合わせることによって、
アプリケーションを Tibco Rendezvous や IBM Websphere MQ などの他のメッ
セージ・キューイング・システムと相互運用させることもできます。この機能
は、非データベース指向のメッセージング・システムを持つビジネス・パート
ナーまたは顧客との情報共有が必要な場合に特に有用です。
Oracle Streams のすべての実装と同様に、情報を取得、ステージング、および消
費する必要があります。ただし、メッセージの場合は、エンキュー、ステージ
ング、およびデキューがより一般的に認識されている用語になります。レプリ
ケーションにより、変更は自動的に取得および適用されます。Oracle Streams AQ
では、アプリケーション開発者は、メッセージを明示的にエンキューおよびデ
キューするためのコードを提供する必要があります。いったんメッセージをエ
ンキューすると、デキューする前に必要に応じて変換および伝播することがで
きます。
アプリケーション開発者は、次のインタフェースを通じて Oracle Streams AQ に
アクセスできます。PL/SQL、Visual Basic Java Message Service(JMS)および
HTTP(S)です。
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おもな機能
統合された単一のソリューション
• レポート・サイトの作成および OLTP
すべての情報共有要件を満たす単一の
ソリューション
• Oracle データストアと Oracle 以外の
データストア間のデータの共有
Oracle Streams のおもな機能
柔軟性
•
メッセージ・キューイング
•
双方向および単方向のレプリケーション
•
N-Way、ハブ・アンド・スポーク、1対N、N対1、およびネットワーク
化された構成
ORACLE DATABASEの統合された機能
•
DML変更およびDDL変更を自動的に取得
• ソフトウェアの追加インストールが不要
•
ユーザー定義ルールに基づいて、取得済み変更をフィルタリング
•
適用前にステージング領域を通じてデータをルーティング
•
宣言的およびユーザー定義のデータ変換
• Oracle Database の 信 頼 性 お よ び セ
キュリティの利用
柔軟性
• DML および DDL の取得
• ルールベースのフィルタリング
• 変換
管理性
•
単一ステップAPIによる構成の簡素化
• ネットワーク化されたルーティング
•
Oracle Enterprise Managerウィザードによる使いやすさの提供
管理性
•
Oracle Streams Performance Advisorによるパフォーマンス最適化の推奨
• Oracle Enterprise Manager ウィザード
およびモニタリング
• 単一の API コールによる簡素化された
構成
• パフォーマンス・モニタリング・ツール
パフォーマンス
パフォーマンス
•
オンラインREDOログのホット・マイニングによる待機時間の最小化
•
ダウンストリーム取得による重要ロケーションの負荷の削減
•
取得および適用のパラレル・プロセスによる、同時イベントの最大ス
ループットの保証
• オンライン REDO ログのホット・マイ
ニングによる待機時間の最小化
• ダウンストリーム取得による主要サイ
トの負荷の削減
• 取得および適用のパラレル・プロセス
による、同時イベントの最大スルー
プットの保証
統合された単一のソリューション
Oracle Streams は、Oracle Database の統合された機能です。インストールすべき
追加のソフトウェアはありません。これにより、Streams 環境は Oracle Database
の標準的な信頼性およびセキュリティ機能のすべてを利用できます。Oracle
Streams は、共通インフラストラクチャを使用して、情報共有のもっとも厳しい
要件を満たします。複合分散環境は、すべての情報共有要件を満たす単一のソ
リューションから利益を得ます。組織が成長するにつれて、開発者や管理者は、
Oracle Streams には変化する要件を満たすだけの柔軟性があることを確信でき
ます。
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