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「経営の見える化」による 「攻めの経営」への転換

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「経営の見える化」による 「攻めの経営」への転換
JB Group IT Forum 2010
ITで変化を。ITで活力を。
「経営の見える化」による
「攻めの経営」への転換
東京
名古屋
大阪
5月26日(水)
6月 8日(火)
5月20日(木)
日本ビジネスコンピューター株式会社
コンサルティング事業部
木村 義昭
Copyright (C) 2010 JBCC Holdings Inc.
本セッションの目的
現在、企業を取り巻く環境が短期間にめまぐるしいほど変化してい
ます。以前にもまして意志決定のスピードUP、問題の早期発見・対
応が求められています。
何かが起きたときに、「知らなかった」、「わかってさえいれば手が打
てた」などということがあってはいけません。
見えないもの、見えづらいものをはっきりと見えるようにすることで、
問題を未然に防ぐのはもちろんのこと、さらに先を行く次の手が打て
るようになるはずです。
一歩先の手が打てる、“見える化”の進め方の概要をご説明します。
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1
“見える化”って何?
『見える化とは、企業活動の漠然とした部分を数字等客観的に判断できる指標で
把握する取り組みを表す言葉である。』 ウィキペディア(Wikipedia)より
“見える化”とは、現場の状況や問題点などを、普段から「見える」ようにしておくこ
とで、企業活動を行っていく上で生じる様々な問題を「気づき」やすい状態にする
ことです。
結果を見る
見える
見えれば気づく
行動
気づく
する
考えたことを実行する
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考える
2
気づけば考える
“見える化”の定義
前頁にあるように、“見える化”は経営における主な経営資源や活
動・事象を可能な限り正しく見えるようにするだけでなく、次の3点を満
たしていることが必要条件です。
① 見えるようにするための目的が明確であり、見えた結果が
関係者のアクションに結ぶつくこと。
② 事実や異常・問題点、およびギャップについて、意識的に
「見る(情報を取りに行く)」のではなく、タイムリーに「見える
(目に飛び込んでくる)」状態や「見せる」ための仕組が構築さ
れていること。
③ “見える化”の対象となっている事象や“見える化”の指標
類について、関係者が自らが継続的に設定・評価(認識し判
断する)・改善できる仕組みが構築され、機能していること。
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3
“見える化”には取り組んではいるものの・・・
“見える化”には取り組んではいるものの、実際の経営判断や、課題
の検討材料としては利用できていない、思った通りの成果がでてい
ない、という企業が多いのではありませんか・・・
各種のデータによって、会社の業績や、部門の活動実績が見え
るようになった。
現場の状況(あくまでも結果)が良かった、悪かったということが
見えるようになっただけ。
業績の結果評価だけで終わっていませんか?
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4
“見える化”の成果が思ったように上がらないのはなぜ?
戦略策定
・戦略目標達成のために問題点、
異常値を素早く確実にとらえたい。
そのための情報が必要。
加工
• マネージャー
自部門の管理に関するもの
が確認出来れば良い。
マネジメント
加工
業務オペレー
ション
指示されただけの報告
情報の収集・
提示の指示
• 経営層
・考えていたものと違う
・1ヶ月前の情報では
なく今が知りたい
・・・・・・
・余分な仕事を
増やさないで
・この数字で何を
確認してるのだろう
・・・・・
日常のオペレ-ションに関
するものが確認出来れば
良い。
• 現場担当
それぞれの必要とすることを見ることは出来ている様に見えますが、何のために誰が見たいの
かということを理解していないと問題や変化への対応のスピードがどうしても遅くなってしいま
す。
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“見える化” は業績評価のためだけのものではありません
企業の活性化、競争力強化のための仕組み
予算管理・利益管理・原価管理などの 伝統的な実績管理
実績を管理する仕組み
過去の結果
基幹システム
実績データ
各種情報を集めて見える様
にする
各種日報情報
基幹システム
実績データ
従来の“見える化”
はじめの一歩
“見える化”
一歩先へ
各部門管理
データ
全員が打つ手を読め、行動できる
ようにする
一元化された情
報
業績評価のための仕組みから目標達成のための仕組みへ
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真の“見える化”を実現するには?
戦略目標実現の知恵
を引き出す
戦略ブレークダウン
戦略策定
戦略の見える化
マネジメント
マネジメントの見える化
業務オペレー
ション
• 現場担当
日々現場で起きている事
象(想定外のものも)を吸
い上げ、見える形にする。
現場活動の見える化
共有
• マネージャー
戦略目標実現のために全社
員が何をどこまでやればよい
か、どのくらい進めば良いか
を見える形にする。
目標達成による戦略実現への貢献
自社の目標を全社員に見
える形にする。
• 経営層
企業全体が戦略を理解
戦略が企業全体で共通認識されており、その目標達成に必要な情報を共有することで戦
略、マネジメント、業務オペレーションまでがつながり、組織全体が素早く行動することが出
来るようになります。
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7
戦略を“見える化”するということは
ビジョン・戦略を全社員が共通理解することで、その目標達成のために自ら
が何をなすべきかが明確になります。
経営目標達成
共通した問題意識
モチベーションの向上
活動の一貫性
戦略の見える化→ビジョン・戦略の理解
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中期的な戦略、短期的な戦略への展開
ビジョン
中期戦略
20XX年度戦略
ビジョンから中期(3から5年程度)の戦略へ、
さらに、短期(単年度)の戦略へどのように展開さ
れているかを見える様にすることが重要です。
戦略目標
CSF(重要成功要因)
KGI(結果指標)、目標
KPI(先行指標)、目標
戦略目標
CSF(重要成功要因)
KGI(結果指標)、目標
KPI(先行指標)、目標
各部門戦略
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戦略の見える化からマネジメントの見える化へ
BSC(バランススコアカード)の考え方を例としてみると
企業のビジョン
戦略の見える化
戦略MAPを具体的なアクションに落とし込み、その進み具
合を図ることが必要。それが「マネジメントの見える化」。
全社員が見えることがキーポイント。自らを自らがマネジメ
ントする。
戦略MAP
戦略目標
CSF
(重要成功
要因)
顧客の視点
業務プロセスの視点
成長と学習の視点
戦略目標
戦略目標 目標・目的を達
成する上で決定
的な影響を与え
る要因。
戦略目標
KGI
KPI
(結果指標/重要
目標達成指標)、
基準値
(先行指標/重要
業績評価指標)
基準値
目標が達成され
たか否かを評価
するための評価
基準。
プロセスの実施
状況を計測する
ために、実行の
度合いを定量的
に示すもの。
アクションプラン
財務の視点
先行指標(目標とのギャップ等)を見える様にすることで、事前に手を
打つことが可能となる。
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現場活動の見える化
マネジメントの見える化を実現するためには、各指標に関わる、現場・業務の情報
を入手し、見える様にしなければなりません。
定量的・定性的な情報
を合わせてモニタリング
モニタリング
情報の吸い上げ
KPIデータの収集
基幹システム
主に定性的な情報
情報
定量的な情報
日報etc
日報etc
日報etc
日報etc
各現場
・・・・・
営業部門
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コールセンター
製造部門
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物流部門
“見える化”を成功させるために
・戦略を会社全体に対しての共通認識として周知させる
『戦略の見える化』
・目標達成のために必要な項目(情報)を明確にする。
『マネジメントの見える化』
・情報を収集し、モニタリングする。
『現場の見える化』
その方法は“見える化”の成否を決めるぐらい重要
今回、戦略とマネジメントを見える化するための方法として、BSC(バランススコアカー
ド)の考え方を取り上げました。
「現場の見える化」において、各種日報等からの定性的情報、システムから実績情報等
の定量的情報を一元的に見せる/見える様にすること(モニタリング)が重要なポイントと
なります。
戦略を理解し、その目標達成のためには、質の高い情報を、タイムリーに入手し、必要と
する者が必要とするときに見れる様になっていることが必要です。
(KGI、KPI)指標に関連した形で定量的情報、定性的情報ともにモニタリングできるよ
うな仕組みが有効となります。
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ダッシュボード(例)
※JBgroup WebReport作成例
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“見える化”から次の一手へ
戦略に基づき、目標達成に向け必要な情報を、必要な人が、
必要とするときに「見える」ようにする。
経営状況の変化を示す、すべてのデータを収集・把握し、モニタリ
ングすること。 (経営コックピット、ダッシュボード)
迅速な意思決定を行うことが可能となり、
確実に目標に向けての、次のアクションを打てる様に!
攻めの経営へ
企業の目標達成までの道程と、その進捗を“見える化”することで、
本当の意味での情報活用を実現することが可能となります。
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ドラッカーも必要な情報を入手するための条件を述べています。
データを情報に変える者
「・・・・・・・
今日では、知識労働者が必要とする情報を手に入れられるのは、彼ら自身をおいて他にないことが明ら
かになっている。だが今日にいたるも、いかなる情報を必要とするかを知るための努力をしている者はほと
んどいない。いわんや、いかにしてそれらの情報を体系化するかを知るための努力をしている者はいない。
彼らは、それらのことを知る上で、依然として情報の専門家としての会計士やITの専門家に頼っている。
だがデータの生産者は、その利用者が情報を手にするために、いかなるデータを必要としているかは知り
ようがない。データを情報に変える者は、知識労働者本人しかありえない。意味ある行動のために、それら
の情報を体系化出来る者も、一人ひとりの知識労働者しかありえない。
仕事に必要な情報を手にするためには、次の二つの視点から取り組む必要がある。
(1)共に働く者や部下に対し、提供すべき情報は何か。それは、いかなるかたちで提供すべきか。いつ
まで提供すべきか。
(2)自分が必要とすべき情報は何か。それは、誰からか。いかなるかたちでか。いつまでにか。
もちろん、この二つの視点は互いに密接な関係にある。しかし、完全に違う種類の問題である。しかも、
自分が何を提供するかが最初である。そこからコミュニケーションが可能となるからである。コミュニケーシ
ョンが成立しなければ、情報は入ってこない。
・・・・・」
※『明日を支配するもの』 P・F・ドラッカー 著、上田惇生 訳、ダイヤモンド社より
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15
ご静聴ありがとうございました。
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