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メカトロニクス工学特論
3.講義内容一覧 [ 専門技術論 ] 授業科目名 メカトロニクス工学特論 開講日程 4 月 15 日 ~ 6 月 10 日 土曜日 1・2 限 ※ 4 月 29 日、5 月 6 日は休講 講義のねらい 工場内では自動制御装置やロボットが多用されており、今後、更なる高知能化が求めら れている。このような自動制御装置やロボットを開発するためには「機械工学」、「電気 電子工学」および「情報工学」などの多分野に渡る要素技術を学ぶ必要がある。そこで、 本講義では、機械系・電気系・材料系技術者を対象として、開発に必要となる要素技術 について電気電子工学と情報工学に重みを置いて解説する。 科目コーディネータ 富山大学大学院理工学研究部(工学)教授:神代 充、准教授:戸田 英樹 講義計画 ★平成29年1月現在 <回> 講義日時 講義タイトル 講 義 内 容 ★講師所属・職・氏名 開講式 本養成コース、メカトロニクス工学特論の主旨説明。受講生等の自己 4月15日(土) (受講生、科目コーディネータ、事 8:45~9:30 紹介。事務局からの事務連絡。 務局) <1> 制御システム・自動制御装置の 構成 基本的な制御システムとして、フィードバック制御などについて解説 自動化・高精度化のための計測 技術 自動化・高精度化に関連する計測技術について講義する。今日の自動 する。また、それらの制御システムを用いた自動制御装置やロボット 4月15日(土) 富山大学大学院理工学研究部(工学) の構成について解説する。さらに、人間共存型ロボットなど、今後、 9:30~11:00 教授:神代 充 活躍が期待されているロボットシステムなどを紹介する。 <2> :医療からインフラまで 化技術の確立までの歴史的経緯を背景に、微小な光部品の精密位置決 めにおける計測技術を用いた自動化や、手術支援機器の高精度化、大 4月15日(土) 規模構造物の自動点検システム等について、研究事例に基づき解説す 11:15~12:45 富山大学大学院理工学研究部(工学) <3> 教授:笹木 亮 る。 電気電子回路入門 電気回路の基礎である抵抗、コンデンサおよびコイルを含む直流・交 :基本的な素子の動き 流回路について解説し、ダイオードやトランジスタなど半導体素子を 4月22日(土) 富山大学大学院理工学研究部(工学) 含む電子回路について古典的な応用例を交えながら解説する。 9:00~10:30 講師:金 主賢 <4> アクチュエータ :得意・不得意とこれからのアクチュ エータ 4月22日(土) 10:45~12:15 富山県立大学工学部 教授:小柳 健一 <5> 動力学 :製品開発における振動解析適用事例 産業界でよく用いられるACサーボモータやソレノイド、油圧モータ などは、既に枯れた信頼性の高い技術ですが、用途に向き不向きがあ ります。選定時に注意すべき特性について講義します。また、これか らの人間共存型メカトロニクスに適した新しいアクチュエータについ ても講義します。 機械システムには様々な振動が発生する。製品開発における振動解析 適用事例として、超々高速エレベータ開発時に行ったロープやかごの 振動解析などについて紹介する。また、振動解析についての基礎とし 5月13日(土) 富山大学大学院理工学研究部(工学) て、振動特性(固有振動数、振動モード、伝達率)や動吸振器による 9:00~10:30 教授:木村 弘之 振動抑制についても解説する。 5月13日(土) 交流会 10:30~11:15 (受講生) 立席での懇談により、受講生相互のコミュニケーションを図る。 ロボットアームは多自由度の協調制御を必要とする。搬送・組立作業 を例に、作業空間と関節空間の関係(運動学、静力学)、ワーク接触 :自由度を活かしたロボット制御法 時の自由度、作業空間制御といったアーム制御の知識を確認する。こ 5月13日(土) 富山大学大学院理工学研究部(工学) れらを踏まえ、講師が取り組む自由度を活かした環境適応制御法につ 11:15~12:45 講師:関本 昌紘 いて紹介する。 <6> 機構学 6 <7> メカトロニクスのための計測 5月20日(土) 9:00~10:30 ファナック㈱ ロボット事業本部 技師長:滝澤 克俊 <8> ロボットを使った生産自動化の実現には、センサにより周囲の作業環 :ロボットによる自動生産におけるセ 境を計測・認識することが重要である。ここでは、視覚センサ、力セ ンサーの利用 ンサを中心に、これらのセンサがロボットによる自動化システムでど 光・レーザを用いた計測 のように機能するかを、実際の生産システムでの適用例を中心に解説 する。 賢い生産システムを開発するには、計測技術を十分に理解しておく必 :光の性質(粒子性・波動性)を用い 要がある。講義では、さまざまな測定手法の中から、非接触、高精度、 た精密測定 5月20日(土) 10:45~12:15 富山県立大学工学部 教授:神谷 和秀 高速に測定を行うことのできる光を用いた測定法について取り上げ、 その原理を説明する。また、最新の光測定技術についても紹介を行う。 生物は、従来のデファクトスタンダードな制御理論では説明がつかな い制御戦略で柔軟な身体機能を実現している。第一講では、生物が持 :生物が持つ高度な制御技術 つ高度な制御技術を理論方向から解釈する試みについて論ずる。特に、 5月27日(土) 富山大学大学院理工学研究部(工学) オスプレイなど飛行体等、現代制御技術が役に立たない場面において 9:00~10:30 准教授:戸田 英樹 制御技術がどのように対応すれば良いかを考察する。 <9> <10> 生物から学ぶ制御 生物を模倣した最新のロボット 技術 5月27日(土) :腕・歩容・浮遊制御 10:45~12:15 上記に同じ <11> 6月3日(土) 9:00~10:30 <12> 画像認識 ヒトは画像内容を簡単に認識することができるが、コンピュータで画 像内容を認識することは難しい。本講義では、このような問題を解決 富山大学大学院理工学研究部(工学) する画像処理について紹介する。また、ヒトに近い画像処理が可能と なれば、どのようなことに応用できるかを示す。 講師:稲積 泰宏 :ヒトに近づく画像処理 画像計測 画像取得に必要な光学部品の使い方の基本を実際の品物を見ながら説 :光画像計測のための画像取得とデジ 明する。また、光学的に非接触で加工面の形状、位置および性状を測 タル画像計測事例 6月3日(土) 10:45~12:15 富山大学工学部創造工学センター 教授:田代 発造 <13> 第二講では、従来の産業機械が採用している制御技術が限界点に来て いる事を解説し、これからの産業機器や製品が持たなくてはならない 制御技術の要点を解説する。自動車の自動運転、多脚、浮遊体制御に 関して、近年めざましい進化を遂げている世界を詳細に解説し、どの ような制御方式が開発されたために、それらの技術が完成しつつある のかを見ながら、それらが生物のやり方を真似た方式である事を解説 する。また独自に浮遊体制御を行える教材と作り方の資料を配付し実 践のきっかけを提供する。 定する手法や光学系を光学理論(干渉、回折、偏光等)と共に講義す る。さらに光応用計測事例やデジタル画像計測事例を示す。 人工知能 人工知能の概要を解説し、特にエージェント技術(自律的に動作する システム)について、構成方法、応用例について解説する。その他、 6月10日(土) 富山大学大学院理工学研究部(工学) 近年注目されている脳科学に関して概要を解説し、脳科学の応用であ るBrain-computer Interface等について解説する。 9:00~10:30 准教授:参沢 匡将 <14> :エージェント技術を中心に 超小型人工衛星 :新しい宇宙開発ツール 6月10日(土) 東京工業大学工学院機械系 10:45~12:15 教授:松永 三郎 懇親会 2003年に1kg級超小型衛星CubeSatが世界で初めてロケットにより軌 道上周回軌道に打ち上げられ運用に成功してから、全世界を巻き込ん だ研究開発が勃発し、2016年から2022年までに数kg級衛星が3000機 以上打ち上げられると予想されるなど、今後ますます過熱する勢いで ある。本講義では、東工大の松永研究室で研究開発を進めてきた超小 型衛星を題材に、超小型衛星とは何か、その実態と現状、未来につい て解説する。 立食で受講生相互の交流を深めるとともに、講義で質問できなかった 6月10日(土) (受講生、講師、科目コーディネータ、 こと、或いは感想、要望等について講師の方々と直接話し合いながら 18:30~20:30 事務局) 富山第一ホテル 1F コメドール <15> ※開催日時は 後日連絡 工場見学 ※該当する産業技術論科目の 開講期間内の平日に実施 人的ネットワークの構築を図る(要参加費)。 「A:電気・メカトロニクス産業コース」(P21)、「B:プラスチック産 業コース」(P23)、「D:アルミ加工産業コース」(P27)、「E:機械材料 システム産業コース」(P29)の4コースから1つを選び、参加する。 7