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25号(2012年7月)
香川大学 大学教育開発センターニュース No.25 平成24年7月 Center for 香川大学 大学教育開発センター Research and Educational Development in Higher Education Kagawa University 〒760-8521 高松市幸町1−1 Tel 087-832-1151∼1154 Fax 087-832-1155 http://www.kagawa-u.ac.jp/high-edu 目 次 1.今年度のセンターの課題について………………………………1 2.平成24年度新任教員研修会報告…………………………………2 3.FDスキルアップ講座報告 ………………………………………5 4.第60回中国・四国地区大学教育研究会報告……………………7 5.新スタッフから一言………………………………………………9 今年度のセンターの課題 センター長 有 馬 道 久 今年度の第一目標と言えば、やはりこの4月から完全実施された新しい全学共通教育カ リキュラムが円滑に実施されることですが、本ニュースが出る頃には前期の授業も終盤に 差し掛かり、成果や課題も見えてきているのではないでしょうか。中でも、「大学入門ゼ ミ」と「情報リテラシー」がどのように進んでいるかは気になるところです。いずれにし ましても、これまで新カリキュラムの編成と実施にご協力いただいた方々にこの場をお借 りしてあらためて心からお礼を申し上げます。 つぎに、大学教育開発センターが主担当となって取り組む中期目標・中期計画という観 点から見てみますと、今年度はつぎの3つ、すなわち、「コミュニケーションスキルやプ レゼンテーションスキルを高める科目を充実させる」、「実践的コミュニケーション能力を 高めることを目指した外国語教育カリキュラムを充実させる」、そして、「ICTを積極的に 活用したアクティブ・ラーニング教室及び遠隔講義室の環境整備を行う」という年度計画 に重点的に取り組んでいかなければなりません。それぞれ過去2年間の実績がありますの で、それを基盤にして着実に、できれば少し予定の時期を繰り上げて実行したいと考えて おりますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。なお、「学士課程教育を通じて 21世紀型市民育成のための教養教育及び専門教育を実施する」という中期計画について は、今年度は「専門教育における21世紀型市民育成のためのカリキュラムを実施する」と いう年度計画になっているため、主に各学部の専門教育において実施していただき、セン ターとしてはそれらを支援していくことになります。 このほか、本年度の課題としては、共通教育コーディネーター制度の定着があげられま す。昨年度から始まった本制度の実施状況をふまえて、コーディネーターの任務について 共通理解を深めるとともに、各学部の教務委員会等との連携の取り方などについて改善を 図る必要がありそうです。また、学問基礎科目の在り方についても、初年次教育を充実す る中でリメディアル教育をどう体系化して位置づけていけばよいか具体策作りを進めたい と考えています。そして最後に、上記の諸課題を達成するためには、これらの企画・実施 組織である大学教育開発センターの在り方そのものをこの機会に見直し、学士課程教育の 充実にふさわしい組織改革案を策定しなければならないと考えております。 言うまでもなく、全学共通教育は全学出動体制のもとで実施されるものです。上記の課 題に取り組みつつ後期の授業実施や来年度のカリキュラム編成を円滑に進めていく作業 は、先生方のご協力なくしては一歩も進めません。引き続きご理解とご支援をよろしくお 願い申し上げます。 1 平成24年度新任教員研修会報告 日時:平成24年5月23日(月)9:30∼17:20 場所:研究者交流スペース(研究交流棟5階) 【プログラム】 午前の部9:30∼12:00 1.香川大学の今後のあり方……………… 長尾 省吾(学長) 2.香川大学のコンプライアンスについて … 高木健一郎(労務担当理事) 3.大学職員が加入する社会保険制度…… 岡本 晃(給与福利グループリーダー) 4.ワークショップ………………………… 篠原 正行(給与福利グループ) 午後の部13:00∼17:20 1.午後の部趣旨説明……………………… 平 篤志(大学教育開発センター調査研究部長) 2.アイスブレイキング…………………… 葛城 浩一(大学教育開発センター) 3.全学共通教育運営体制について……… 田中 健二(大学教育開発センター共通教育部長) 4.全学共通科目の枠組みについて……… 佐藤 慶太(大学教育開発センター) 5.全学FDプログラムについて ………… 葛城 浩一(大学教育開発センター) 6.全学共通教育事務手続等について…… 野口 里美(修学支援グループ) 7.閉会挨拶………………………………… 有馬 道久(大学教育開発センター長) 恒例の新任教員研修会を行いました。新任教員13名の参加がありました。ここでは、調 査研究部が企画した午後の部についてご報告します。 ■「全学共通教育運営体制について」 表題のテーマについて、3班に分かれてグループ・ディスカッションが行われた。どの 班も、基本的には内容がどのようなものかが把握し切れていない様子で、出てきたものは ほとんどが質問という形式であった。そもそも「何のためのシステムか?」ということが わからない状態で、A班からは「科目領域の登録はしなくてはならないものなのか」、「学 部ではなく全学で実施されるということだが、そのような話は聞いていない」、との意見・ 質問があった。B班からは「教育学部には いろいろなコースがあるが、連携はとれて いるのか」という問いかけがあり、調査研 究部から「学内の領域ごとに行われる」旨 の回答がなされた。C班からは疑問ではな く、ディスカッションの結果「全学で支え るものだと理解した」との積極的なコメン トがなされた。 2 ■「全学共通科目の枠組みについて」 配布されたレジュメに従って、本学にお ける位置づけ・取り組みに加え、文部省中 央教育審議会などの動向からの高等教育の トレンドという観点からの内容の説明がな された。学士課程教育と全学共通科目につ いての解説に続き、DP(ディプロマ・ポ リシー)、CP(カリキュラム・ポリシー)、 AP(アドミッション・ポリシー)の解説 及び現状と課題が提示された。そして各科目群がどのようなスタンダードと対応している か、また質保証のためのシラバス・チェックの概要の紹介がなされた。 各班からは、やはり「難しい」、「何のためにやるのか」という疑問の声が多く出された ため、全国的なトレンドとして避けられないものであり、授業についてこられない学生が 出ないように、全学皆で支えるための取り組みであることがディスカッションから導き出 された。 ■「全学FDプログラムについて」 まずはFDとは何か、という定義の解説 から始まり、本学で行われている全学FD の紹介、また授業評価を中心とした本学の 取り組みの内容、SPOD(四国地区大学教 職員能力開発ネットワーク)のFDプログ ラムが有り、四国内の他大学でのFDにも 参加可能である等の紹介がなされた。 質疑応答では、具体的に授業で困ってい ることの意見交換がなされ、資料配付が困 難であったり、学生の知識にばらつきがあり教えにくかったりする、などの意見が出され た。続いて、どのようなFDなら参加したいか、との問いかけには、「ムードルの使い方」、 「他の先生の授業が見たい(公開授業期間が欲しい)」、「人気講義の公開とその秘訣」、「授 業評価の満足度の上げ方を分析して公開して欲しい」等多数の意見が寄せられた。 ■「事務手続について」 参加者に教育未経験者が多かったためか、追試と再試の違い、公欠の扱い方、成績開示 の手順など、非常に基本的な質問が相次いだ。ただし、事務手続には大学による違いや学 部による違いなどがあり、このような基本的な事柄であっても、今回のような研修会が設 けられれば知識の欠如による手続ミスが激減するのではなかろうか、との手応えが得られ た。(文責:佐々木) 3 ■「平成24年度香川大学新任教員研修会」に対する参加者からの声 ・内容が、教育、工学など、全学共通教育を担当する先生に対する偏ったもののように思 われた。 ・話し合いの時間が長い。 ・グループワークは、午後の食後の時間と言うことで効果的だったと思う。 ・全学共通科目については理解が難しかった。 ・参考になった。 ・有馬先生のお話が参考になりました。 ・全学共通科目については、全学共通科目を担当している教員だけを集めてやってもよ かったのではないか。 ・仕組みはよく分かりました。 ・具体例を盛り込むと、さらに理解しやすいです。 ・4つのテーマに区切り、グループで討議し、フィードバックの方式はよかった。 ・各説明者の話はよく準備され、工夫が感じられた。 ・意見交換できたのがよかったです。 ・他のグループの意見やその回答などが参考になりました。 ・授業へのヒントがちりばめられた有意義な時間だったと思います。 ・大学全入時代の生き残りをかけた、香川大学の共通教育スタンダードと、それに関連し たFD、シラバスの書き方等、勉強になりました。 ・昨年度、今年度ともに全学共通科目を担当しておりますが、きちんとした枠組みを与え ていただき、勉強になりました。 4 FDスキルアップ講座報告 第1回スキルアップ講座 □「クリッカーを教育・研究に役立てよう!」 講師:真鍋芳樹(香川大学アドミッションセンター 教授) 日時:5月8日(火)13:30∼15:30 場所:生涯学習教育研究センター第1講義室 教育方法や研究方法の手段として、オーディエンスレスポンスシステムの1つ、クリッ カーを自由に使えるようになることを目的として開講された。 無線集計用のクリッカー端末(ボタン付きのカード子機)の使用方法を学生、あるいは 研究対象者に説明できるようになり、また親機PCにインストールされた集計システムを 制御するソフトウエアTurning Pointが使えるようになるため、実際にPCを用いた演習を 行った。 具体的な内容(手技の詳細は配布プリント通り) 1.端末の説明 最初に使用する時は、子機のボタン操作を念入りに 説明する必要がある。Chボタンや?ボタンには触れ ないことをまず伝える。練習用の画面を表示し、ボタ ンを押すタイミングを何度か練習する。うまくいけば 左上のwindowに押した番号が表示される。回答を変 更したい時は、その表示後にボタンを押すよう説明す る。等々、実際に講師の使用経験上、気をつけるべき ことをわかりやすく説明された。 2.実際の授業活用例 講師の授業での活用例が示された。瞬時に集計されグラフが映写されるため、学生の興 味は引きつけられるとのこと。毎週使用するよりは数週に1回くらいの使用頻度の方が飽 きないようである。クリッカーを使用した選択問題は、その結果を保存することも、エク セル形式で出力することもできる。 3.制御用ソフトウエアTurning Pointのインストール(URL先より無料でダウンロード) Turning Point AnywhereはMacでも使用可能であるが、使用項目の制限がある。(なお 医学部はアンサーパッドという同様のシステムがありが端末は異なる。制御ソフトウエ アのインストールには医学部教育センターのCD-Rが必要。)Turning Point チュートリア ル(英語)、マニュアル(日本語)はわかりやすいので、Web上のこれらの閲覧だけでも Turning Pointはかなり使えるようになる。 5 4.資料の作成 必ずTurning Pointを起動する。Powerpointから起動しないことが大切。まず通常の棒 グラフ作成をしてみた。その後カウントダウン(回答時間の設定)、レスポンスカウンタ (回答者数のリアルタイム表示)、グラフの実数表示などの設定方法を修得した。次に回答 の仕方(単一選択か複数選択か)の設定方法、正解マークの作成方法等を修得した。 5.シミュレーションによる動作確認 端末がなくても、作成した資料でシミュレーションができる。そのやり方を習得した。 6.配布資料の印刷 正解付きでない資料の作成方法、グラフの消し方等を説明された。講師も実際にここが 一番苦労しているとのことで、重ねて注意されていた。 7.集計結果の活用 セッションを保存していれば、後で種々の集計結果を分析できる。レポートの作成を始 めると少々時間がかかるが、かなり使えそうな資料ができてくる。 講師はクリッカーをかなり活用されており、実際の使用における利点、あるいは難しい 所をわかりやすく説明されていた。途中受講者からの質問にも熱心に答えられ、スキル アップ講座として非常に有用であった。 クリッカーは学生が講義に興味を持つ大きな1つの手段となることや、リアルタイムに 集計結果がグラフ化されることにより、その時点での学生の理解度がよく把握できること がわかった。さらには教員自身が自分の講義での説明の過不足をリアルタイムででも、ま たその後の解析ででも認識することができ、ひいては講義自体のレベルアップに繋がる可 能性が十分ある。あるいは研究や講演会への応用 についてもその可能性が示唆された。 香川大学には3台の親機、300台の子機があり、 幸町キャンパス以外でも使用が可能である。また 医学部では、システムが異なるが同様のアンサー パッドシステムが使用可能である。(文責:筒井) ■今後のスキルアップ講座の予定 大人数講義を魅力的にするテクニック H24.9.25(火)13:00∼14:30 初年次教育の構成と実践 H24.11.13(火)14:40∼16:10 「グループ学習を効果的に進めるための基本的な考え方とその方法 ―教員も学生も楽しい授業にするために―」 H24.11.20(火)13:00∼15:00 学生の学びを促すシラバスの書き方 H24.11.29(木)13:00∼14:30 基礎から学ぶ学習評価法 H24.11.29(木)15:00∼16:30 学生の参加を促す授業方法 H24.12.6(木)15:00∼16:30 「レポートの書き方」の教え方 H25.3.7(木)13:00∼14:30 「プレゼンテーションの方法」の教え方 H25.3.7(木)14:40∼16:10 「日本語技法」の教え方①② H25.3.8(金)13:00∼16:10 「情報整理の方法」の教え方 H25.3.11(月)13:00∼14:30 協同学習の基本 H25.3.11(月)14:40∼16:10 6 第60回中国・四国地区大学教育研究会報告 標記の研究会は、平成24年6月2日(土)及び6月3日(日)の2日間、広島大学に て行われました。今回のメインテーマは「学士課程教育の新たな創生」です。本学から は、有馬道久教育担当理事、田中健二教授(大学教育開発センター共通教育部長)、平篤 志教授(同調査研究部長)、水野康一教授(同外国語教育部長)、石川雄一教授(教育学 部)、松本一範准教授(同)、最上英明教授(大学教育開発センター)、佐藤慶太講師(同)、 Willey Ian David講師(同)、林敏浩教授(総合情報センター)、高水徹講師(インターナ ショナルオフィス)の11名が参加しました。以下、シンポジウム・分科会の内容をご紹介 します。 【プログラム】 第1日目(6月2日) 基調講演 「開放系としての教養教育」 大学教育学会会長 小笠原正明氏 シンポジウム 〈第1部 趣旨説明と話題提供〉 テーマ: 「大学教育における学生・職員・教員の協働−新たな大学教育のあり方を探る−」 講演1「教育における協同の質を向上させるには」名城大学大学院大学教授 池田輝政氏 講演2「教員・職員・学生による大学教育プログラムの実践」愛媛大学教授 秦敬治氏 〈第2部 質疑と討論〉 パネラー1:愛媛大学教育学生支援部教育企画課能力開発室 岸岡洋介氏 パネラー2:広島経済大学興動館課長 友松修氏 パネラー3:愛媛大学理学部化学科4年 黒田友貴氏 パネラー4:広島経済大学経済学部国際地域経済学科3年 末益英樹氏 第2日目(6月3日) 分科会名 分科会名 分科会テーマ 人文・社会科学 人文・社会科学分野における大人数講義授業の試み 自然科学 21世紀の視点から自然科学系教育を考える 情報科学 教養での情報処理教育における講義資料の著作権処理 外国語(英語) 学士課程教育修了時における英語運用能力の目標 外国語(初修) 初修外国語授業の実施の現状と授業改善の試み 保健体育 集中形式で行う季節スポーツ実習の在り方について 日本語・日本事情 日本語・日本事情科目と日本語補講 教育の質保証 アウトカム評価の現状と課題 主題別科目 教養教育における〈主題別〉科目の可能性を考える 7 ■基調講演 大学においてディシプリンを広い視野の もとで学ぶということは重要だが、そのた めの仕組み作りはなかなか難しい――これ は現在、多くの大学が抱える問題である。 この状況を打開するために小笠原氏が提案 するのが、「開放系としての教養教育」= 「トランス・ディシプリンの性格を持つ学 習」である。筑波大学における自然科学系 の授業実践をモデルとして、具体化の方策 が紹介された。続く質疑の時間には、「改革の実現のために有効な組織づくりとは」、「学 生が主体的に取り組める仕組みはいかにして可能か」といった問題を軸に活発な議論が展 開された。 ■シンポジウム 今回の研究会のメインテーマ「学士課程 教育の新たな創生」の趣旨を、独自の視点 から解釈する池田氏、愛媛大学の先進的な 取組を紹介する秦氏の講演を踏まえて、職 員、学生のパネラー、フロアーを交えた質 疑応答が行われた。普段こういったテーマ で、職員、学生の生の声を聞ける機会はな かなかないものである。そのため、質疑応 答では、「学生としてはどうか?」「職員と してはどうか?」といった質問もフロアーから多く投げかけられ、大いに盛り上がった。 ■分科会 閉会の折、分科会の総括として、広島大 学の坂越正樹理事・副学長は「先進的な教 育の取り組みは重要だが、学内で味方が少 ないという意見が分科会で多く聞かれた。 学内では味方が少ないかもしれないが、本 研究会に参加して頂き、学外にはけっこう 味方がいる、ということを分かっていただ けたのではないか。今後ぜひこのネット ワークを利用していただきたい」という趣 旨のことを述べておられた。まことに同感であり、中四国・大学教育研究会に参加する意 義も、こういったネットワークの存在を知ること、そしてこのネットワークを利用する きっかけをつくることにあるのだと実感させられた次第である。(文責:佐藤) 8 新スタッフから一言 調査研究部長 平 篤 志 本年4月より、前任の櫻井佳樹先生の後を継いで調査研究部長の任に つきました平篤志と申します。所属はアーツ・サイエンス研究院、主担 当は教育学部です。香川大学での仕事は、本年度で20年目を迎えました。 個人的に節目に当たる年に重大な役職が巡ってきたなという思いです。 現在大学教育開発センターが担う全学共通教育に関しては、着任1年目 からほぼ継続的に担当してきました。確か1年目は、前期に教養ゼミナー ル、後期に共通科目(地理学)を担当したように思います。初年度ということもあり、緊張し ながら教壇に立った記憶があります。その後すぐ主題科目の担当も加わって、講義ノートづ くりに追われました。当時は、新任者の研修会もハンドブックもなく、手探りの大学教員こと はじめでした。 しかし、その後先の組織を改編して大学教育開発センターが設立され、新任研修を含む教 職員研修プログラムや、授業の運営方法など各種のハンドブックが続々と整備されて、教員 の支援体制はずいぶん充実したように思います。その背後には、センター・スタッフの方々 の並々ならぬ努力があったものと思います。 前任の櫻井先生からは、引き継ぎの際に、コーディネーター制度の定着から始まり、アク ティブラーニングシステムの構築、シラバス委員会のあり方、そして最後に大学教育開発セ ンターそのものの組織改編に至る6つの課題を宿題として提示されました。すべてをやり遂 げることはなかなか困難だと思われますが、櫻井先生から(?)少なくとも及第点はいただ けるように努力したいと思っております。皆様のお力添えをどうぞよろしくお願いします。 外国語教育部長 水 野 康 一 本年4月1日付けで外国語教育部長を拝命しました水野康一です。本 学では1992年の赴任時から20年にわたり、教養教育、全学共通教育の英 語教育に携わって参りました。所属している経済学部では、初修外国語 担当の先生方と常に一緒に仕事をしており、能力よりもこのような経歴 や中間的な立ち位置が調整役に向いていると判断された上での人事だっ たのだろうと考えています。任期中は外国語教育に関わっている全ての 先生方のご意見に耳を傾け、学生の視点から学習ニーズを捉え、社会の期待に応えられるよ うな教育をいかに提供すべきか考えて参りたいと思います。 本学の外国語教育はさまざまな問題を抱えております。他大学と比較するまでもなく、人 的資源(教員数)の不足が最大の問題ですが、それをバックアップするシステムの脆弱さも 指摘されています。外国語センター設置も構想段階ですが、形式的な組織の変更だけでな く、4年間の学士課程を見渡した効果的な語学教育を提供するために新しいセンターは実質 的に機能しなければならないと考えます。 9 学内外から外国語教育に寄せられる期待は非常に高いにも関わらず、学生の能力や意欲は まちまち、かつそれに対応するためのリソースも制限されている状況で、学生一人一人の ニーズを考慮しつつ、教員と学生の双方が納得できるシステムをいかに構築するか。この難 しい連立方程式をなんとか解くための良いアイデアがあれば、ぜひお知らせください。 修学支援グループリーダー 此 枝 昇 平成24年4月1日付けで香川大学教育・学生支援室修学支援グルー プリーダーを拝命いたしました此枝(このえだ)と申します。この場 をお借りしてご挨拶申し上げます。 3月までは徳島県の鳴門教育大学で教務課長を務めていました。単科 の教員養成大学で学部入学定員100名、大学院修士課程入学定員300名の 学生定員1,000名の小規模大学でした。香川大学の学部入学定員1,237名 より全学生数が少ない大学でしたので、4月に赴任し幸町キャンパスの活気ある雰囲気に 戸惑いを感じつつ、この素晴らしい環境のもと仕事ができるのを嬉しく思っています。 有馬理事、熊谷教育・学生支援部長の指示のもと、グループメンバーがベクトルを合わせ て業務を進められるようリーダーとして務めたいと考えています。 大学の一番の顧客は学生です。窓口対応について、相手の気持ちを考えながら接するよう 心掛けてきましたが、最近ある雑誌に次の記事が載っていました。 『江戸時代の儒学者、佐藤一斎の「言志四録」に「春風を以て人に接し、秋霜を以て自ら 粛む」とあります。他人に対しては暖かい春の風のように接し、自分自身は秋の霜のように 厳しくつつしめという意味です。 』 窓口に来る学生さん達に対して、相手の気持ちを考えながら接することに加え、 「春風を以 て人に接し」を心掛けて仕事をしたいと思っています。 皆様どうぞよろしくお願いいたします。 修学支援グループ チーフ 中 川 智 章 平成24年4月1日付けで教育・学生支援室修学支援グループに配属さ れました、中川智章と申します。 この3月まで3年間、教育学部学務係で教育実習や教員免許申請手続 などの業務に携わったり、学生の履修相談に応じたりしていました。 修学支援グループは全学共通教育や大学教育開発センターに関する事 務を行っています。 なかでも、全学共通教育は大学教育開発センターの教員を始め、各学部、大学院、機構の教 職員の協力の基に成り立っており、部局間での連携、調整が非常に重要であると感じています。 1、2年次生がスムーズに大学教育に馴染めるよう、全学共通教育に携わる教職員の方々 と協力しながら、日々、着実に業務を行っていきたいと思います。 まだまだ不慣れな部分も多く、皆さまにご迷惑を掛けることもあると思いますが、微力な がら日々精進していく所存でありますので、今後ともよろしくお願いいたします。 10 原稿を募集しています。 ☆全学共通科目を担当して感じたことや意見等があれば、是非投稿してください。 ★各学部が取り組んでいる教育改革も、積極的に取りあげていくつもりです。 ☆宛先は、センターニュース編集委員会(修学支援グループ)までお願いします。