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管内酪農家での ( )による Mycoplasma bovigenitalium M.bg 乳房炎
管 内 酪 農 家 で の Mycoplasma bovigenitalium ( M.bg ) に よ る 乳房炎発生事例 京都府中丹家畜保健衛生所 ○森 一憲 天野恵里子 種子田 功 【 は じ め に 】マ イ コ プ ラ ズ マ 乳 房 炎 は 、伝 染 力 が 強 く 、 抗生物質による治療が困難なことから、対策は淘汰が 第 一 選 択 と さ れ て い る 。 平 成 21 年 8 月 、 搾 乳 牛 30 頭 規模の酪農家で乳房炎牛 2 頭の乳汁から、府内で初と な る M.bg を 検 出 し た の で 、 概 要 を 報 告 す る 。【 材 料 及 び方法】材料は、発症牛、同居牛の乳汁及びバルク乳 と し た 。 マ イ コ プ ラ ズ マ 検 査 は Hayflick 培 地 、 一 般 細 菌 検 査 は 血 液 寒 天 、 DHL 寒 天 、 食 塩 卵 寒 天 の 各 培 地 を 用い定法で行った。マイコプラズマを疑う菌について は 、 PCR 法 に よ り 同 定 を 行 っ た 。【 結 果 及 び 対 策 】 発 症 牛 2 頭 の そ れ ぞ れ 1 分 房 か ら M.bg が 検 出 さ れ 、 一 般 細菌検査では有意な菌は検出されなかった。発症牛の 経過として、1 頭は治癒、もう 1 頭は乳房に硬結が残 ったため盲乳処置を実施した。まん延防止対策は、発 症牛の隔離が困難であったため、専用ミルカーでの最 後 搾 乳 、牛 床 の 石 灰 消 毒 を 行 っ た 。ま た 、間 欠 的 排 菌 、 同居牛への感染を確認するため、発症牛の分房乳、同 居牛の乳汁及びバルク乳検査を 4 か月間定期的に実施 し た が 、 マ イ コ プ ラ ズ マ は 検 出 さ れ な か っ た 。【 ま と め 】 本 事 例 で は 、 M.bovis に よ る 乳 房 炎 と は 異 な り 、 間 欠的排菌や同居牛への感染は確認されなかったが、早 期 に ま ん 延 防 止 対 策 を 行 い 、排 菌 状 況 を 確 認 し な が ら 、 病勢に合わせた対策をとることが必要と考えられた。