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ワークスタイルの変革とコミュニケーション活性化を 推進 - PFU
トピックス ワークスタイルの変革とコミュニケーション活性化を 推進する横浜本社 2014 年 10 月に東京本社(川崎市)と東京開発センター(町田市)を横浜本社(みなとみらい 21 地区)に統合移 転しました.移転にあわせワークスタイルを変革しコミュニケーションしやすくするための数々の仕組みを設けるなど, 働きやすい環境づくりに注力いたしましたので,以下のとおりご紹介します. 1 事務所の統合および移転の趣旨 将来に向けた「事業継続性の強化」 「コミュニケーショ ン活性化」 「抜本的な間接コスト削減」を図るため,横 浜本社への統合移転を行いました. 移転先として,みなとみらい 21 地区にある横浜アイ マークプレイスを選定した理由は以下のとおりです.首 2 統合および移転の概要 2.1 統合および移転の概要 事業所の統合および移転の概要は図 - 1のとおりで す.事務所統合により,部門間連携をしやすくし,事業 所が分散していたために発生していた余分な間接コスト の削減を実現しました. 都直下型地震が発生した場合でも事業を継続できるよ う,高度な防災対策が採られている地域および施設へ移 転することにより事業所の安全性を高め,事業継続性の 強化を図りました. (1) みなとみらいエリアの高度な防災対策 地盤改良による液状化および地盤沈下対策,津波およ 2.2 移転スケジュール 約 1,500 名が移転する大規模な移転プロジェクトで したが,社内外の関係者の協力により予定どおり移転す ることができました.移転スケジュールは表 - 1のとお りです. び高潮対策,災害に強い共同溝採用,災害用地下給水タ ンクなどの様々な防災対策が施されています. (2) 横浜アイマークプレイスの優れた防災・省エネ対 策 国内最大規模の免震ビルであり,テナント向け非常用 <移転前> <移転後> 東京本社 所在地:川崎市幸区 電源や非常時の上下水確保などの防災対策が優れている 面 積:2,200坪 横浜本社 と共に,全館 LED 照明,高効率空調,エネルギー使用 人 員:840人 所在地:横浜市西 区 量の可視化設備など省エネ性能に優れた設備が導入され ています. (3) 都心または空港などへのアクセスの良さ JR 線,私鉄各線,高速バスなどが利用でき,都心ま 面 積:4,980坪 東京開発センター ( ▲ 20 % ) 所在地:東京都町田市 人 員: 1,500人 面 積:4,000坪 人 員:660人 たは空港などへのアクセスが便利です. ◆図 - 1 移転概要◆ (4) 横浜市による移転支援制度の活用 全国の市区町村でトップクラスの移転支援制度を活用 ◆表 - 1 移転スケジュール◆ できました. PFU Tech. Rev., 26, 1,pp.1-5 (09,2015) 2013 年 4 月 移転計画承認 2014 年 3 月 横浜アイマークプレイス竣工 2014 年 7 月 移転工事着手 2014 年 10 月 横浜本社移転 1 ワークスタイルの変革とコミュニケーション活性化を推進する横浜本社 3 職場環境の整備 横浜本社移転にあたり,働きやすく効率的に業務が行 えるような職場環境づくりに取り組みました.設定した 基本コンセプトは以下の三つです. (1) どこでもオフィス~働く場所にとらわれないワー クスタイル~ (2) コミュニケーション~オープンで自由なワークス タイル~ (3) おもてなし~明るく・働きやすく・セキュアなワー クスタイル~ 3.1.2 コミュニケーション~オープンで自由な ワークスタイル~ (1) 内階段の設置 部門間交流を活発化させるため,10 階と 11 階をつ なぐ内階段を設置しました(図 - 5参照) .内階段の壁 紙は開港の地「横浜」にちなんで「航海図」を採用して います. (2) コミュニケーションツールの整備 コミュニケーションを活性化するため,すべての会議 室にプロジェクターまたはモニタを設置し,ワイヤレス で PC 画面を共有できる環境を整備しました(図 - 6参 照) . 3.1 基本コンセプトに基づく具体的な整備内容 基本コンセプトを実現するため,以下の施策を実施し ました. 3.1.1 どこでもオフィス~働く場所にとらわれな いワークスタイル~ (1) ユニバーサルレイアウトの採用 机の配置を均一にすることで組織変更などの際に机 の移動をせずに人や書類の移動だけで対応できるように したユニバーサルレイアウトを採用しました(図 - 2参 照) . ◆図 - 3 iNetSec Smart Finder ◆ (2) ネットワーク環境の強化 働く場所にとらわれないワークスタイルを実現するた め,オフィス全域に DHCP(IP アドレス自動割当)の 採用や高速無線 LAN 環境を整備しました.また機器の 不正接続を防止するため,自社製品の iNetSec Smart Finder(図 - 3参照)を設置しました参1). (3) タッチダウンスペースの設置 出張者や横浜本社勤務者が自席以外で業務ができる スペースとしてタッチダウンスペースを設置しました (図 - 4参照) . ◆図 - 4 タッチダウンスペース◆ ◆図 - 2 ユニバーサルレイアウトの横浜本社オフィス◆ 2 ◆図 - 5 内階段◆ PFU Tech. Rev., 26, 1, (09,2015) ワークスタイルの変革とコミュニケーション活性化を推進する横浜本社 (3) コミュニケーションパークの設置 社員がランチ,ミーティング,パーティなど多目的 に使用できるフリースペース(着席時 268 名,立食時 室の壁面にホワイトボードを設置するとともに,オフィ ス内の壁全面をホワイトボード化したホワイトボード ウォールを設置しました(図 - 9参照) . 350 名利用可)としてコミュニケーションパークを設 置しました(図 - 7参照) . 3.1.3 おもてなし~明るく・働きやすく・セキュ アなワークスタイル~ (4) マグネットスペースの設置 社員が自然と集まってコミュニケーションが生まれる (1) 受付機能の拡充 「場」として,表 - 2のような「業務支援機能」と「生 ホスピタリティ向上を図るため,受付を常駐させると 活支援機能」を集約したマグネットスペースを設置しま ともに,お客様にくつろいで頂けるよう待合いスペース した(図 - 8参照) . や会議室の大きさや通路幅などにゆとりのある空間設計 (5) ホワイトボードウォールの設置 活発なコミュニケーションが行えるようすべての会議 を行いました(図 - 10参照) . (2) 加賀五彩を取り入れたゲストルーム 本社のある石川県らしさを表現するため,お客様と打 ち合せするゲストルームの各部屋の壁紙に加賀友禅の彩 ◆図 - 8 マグネットスペース◆ ◆図 - 6 会議での PC 画面共有◆ ◆図 - 9 会議室ホワイトボード◆ ◆図 - 7 コミュニケーションパーク◆ ◆表 - 2 マグネットスペースに集約されている機能◆ 業務支援機能 立ちミーティングコーナー 複合機 シュレッダー デジタルサイネージ メールボックス 共用備品 サプライ品 (文房具,トナー,用紙) 生活支援機能 コーヒーベンダー ウォーターサーバ 冷蔵庫 ダストボックス ◆図 - 10 受付◆ PFU Tech. Rev., 26, 1, (09,2015) 3 ワークスタイルの変革とコミュニケーション活性化を推進する横浜本社 ◆図 - 11 加賀五彩を取り入れたゲストルーム◆ 色の基調となる加賀五彩(藍,えんじ,黄土,草,古代 紫)の五色を採用しました(図 - 11参照) . (3) Unified Management Center の設置 コールセンターと運用監視センターを統合し,お客様 ICT システムを 24 時間 365 日,ワンストップで支え る Unified Management Center 注1)を設置しました (図 - 12参照) . 3.2 その他の取り組み 3.2.1 営業部門の働き方改革 ◆図 - 12 Unified Management Center ◆ 直行直帰型顧客訪問スタイルへ移行するため,移転に あわせ営業の働き方改革に取り組んでいます.営業関連 ※1 冊:ファイル冊数換算 帳票への押印の省略やペーパーレス化を推進するなどの 事務処理の効率化を図るとともに,内線電話として利用 可能な社給スマートフォンの活用や新橋事業所内にタッ チダウンオフィスを設けるなどモバイルワークのための 環境整備を推進しています. 3.2.2 紙文書のスリム化と文書管理 移転にあわせ紙文書の徹底廃棄と電子化を推進しまし た.この活動により図 - 13のとおり移転前の紙文書の 92% が削減され,書庫に換算すると 860㎡が減りまし た. 注1)詳細は,「Unified Management Center(UMC)~ IT イン フラの安心・安全を支え続ける中核機能~」(本文 25 ~ 30 頁) を参照してください. 4 ※1 fm(ファイルメータ)は,書類の量を表す単位. 1ファイルメータは,書類を積み重ねた高さ1メートル,書類約10,000枚相当を表す. 書類の保管に必要なスペースを検討する場合の目安となる. ◆図 - 13 紙文書スリム化実績◆ PFU Tech. Rev., 26, 1, (09,2015) ワークスタイルの変革とコミュニケーション活性化を推進する横浜本社 紙文書の電子化は世界シェア No.1 注2)のスキャナ 4 の実績を持つ自社製イメージスキャナ fi シリーズ注3) 三つの基本コンセプト「どこでもオフィス」 「コミュ と ScanSnap(スキャンスナップ)を活用しまし ,参3) 参2) た .さらに PFU グループの米国関連会社が開 まとめ ニケーション」 「おもてなし」に基づきオフィス環境を 発した SharePoint を強化したソフトウェア「ドキュ 構築した結果,私達のワークスタイルは大きく変化し, メントソリューション for SharePoint」を活用して, 社員間のコミュニケーションも活発に行われるようにな 短期間に文書管理システムを構築しました.弊社が提供 りました. しているドキュメントソリューションを自ら実践したリ また紙文書のスリム化を推進した結果,紙で溢れ返っ ファレンスオフィスとして,多数のお客様にご見学いた ていたオフィスは無駄なものが無いスッキリとしたオ だいております 参4) . フィスになり,快適で働きやすい環境に劇的に変革する ことができました. 注2)業務用スキャナ fi シリーズは,ドキュメントスキャナの主要 市場である北米,欧州,日本でそれぞれシェアトップです.詳 細は業務用イメージスキャナ「fi シリーズ」紹介ページを参照 してください. http://imagescanner.fujitsu.com/jp/concept/feature-story/ page2.html 注3)FUJITSU イメージスキャナ「fi シリーズ」は,世界統一ブラ ンドとして,当社および富士通・富士通グループ各社にて販売 しております. 今後も働きやすいオフィス環境の構築とワークスタイ ルの変革を推進し,弊社が提供するソリューションを自 ら実践するリファレンスオフィスとして,お客様へ一層 のアピールをしてまいります. 参考文献 参1)IT 機器管理アプライアンス iNetSec Smart Finder 紹介ホー ムページ https://www.pfu.fujitsu.com/inetsec/products/sf/ 参2)業務用スキャナ fi シリーズ紹介ホームページ http://imagescanner.fujitsu.com/jp/ 参3)カラーイメージスキャナ ScanSnap(スキャンスナップ)紹 介ホームページ http://scansnap.fujitsu.com/jp/ 参4)ドキュメントソリューション for SharePoint 紹介ホームページ PFU Tech. Rev., 26, 1, (09,2015) http://www.pfu.fujitsu.com/sharepoint/index2.html 5