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~ルーティーンでつかむ自信と勇気~

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~ルーティーンでつかむ自信と勇気~
平成27年 10月30日 (金)発行
町田市立町田第三小学校
校長 黒沢 志津夫
平成27年度 11月号
〒194-0032
町田市本町田1212番地
電話 042-722-3329
FAX 042-721-4558
~ルーティーンでつかむ自信と勇気~
副校長
河野
芳浩
ラグビーワールドカップ2015イングランド大会での日本チームの活躍が大きな話題となりました。日本
チームはご存知の通りの大躍進。強豪国南アフリカとの対戦では、歴史的一勝をあげ世界中を驚かせる活
躍をみせてくれました。テレビ番組では、試合結果だけでなくラグビーの競技としての魅力や歴史なども
紹介され、子ども達の間でもラグビー熱が高まりをみせています。
連日の報道の中でも特に五郎丸選手のキックを蹴る前の一連の動作と独特のポーズ(ルーティーン)が注
目を浴びていました。本人へのインタビューでは、「動作やポーズ自体には特に意味はなく、ただ練習と
同じ動作をキック前に同じように繰り返すことで、大舞台・大歓声の中でも、自分を見失わず平常心でボ
ールを蹴ることができる」と答えていました。
この話を聞いて、一足先にスーパースターになっている大リーガーのイチロー選手も同じようにインタ
ビューで答えていたことを思い出しました。打順を待っている時から打席に入り静止して構えるまでに、
毎回変わることなくほぼ同じスピードで同じ動きを同じ順序で17種類ものルーティーンを行っているの
だそうです。調べてみると、陸上のウサイン・ボルト選手や体操の内村航平選手も競技前にオリジナルの
ルーティーンを行っていました。徹底的に反復し、頭で考えなくても自然と体が動くほどに身体に染み込
んだ動作を行うことで、精神的に落ち着き余計なことを考えずにリラックスして試合に臨むことができる
ことがルーティーンを行うよさだといいます。
学校では、11月13日・14日に行われる学芸会へ向けて劇の練習が佳境に入ってきました。もう体
育館は、いつもの運動の場ではなく、暗幕や照明が設置され、演劇のための舞台に変わっています。校内
では体育館だけでなくあちこちの教室から劇中の歌の歌声や、セリフを合わせる元気な声が聞こえてきま
す。
広い体育館の大きな舞台に立ち大勢の観客へ向かってセリフを言うことは、とても緊張するものです。
しかし子ども達はとても立派にその緊張と向き合い打ち負かすほどの生き生きとした姿で演技を見せてく
れています。10月下旬から繰り返し取り組んできた練習が、ある種のルーティーンとなって落ち着きと
自信を与えてくれているのだと思います。
舞台に立つのは自分一人ではありません。 同じ緊張の中、頑張る友達の姿がさらに勇気を与えてく
れています。友達との距離が縮まり、絆がぐんと強くなっていくのも学芸会の取組みのよさです。
学年全員の思いをのせ、一人一人のセリフをつないで物語を紡ぎ出すことが、大きな感動につなが
っていくのだと思います。学芸会の楽しさはそこにあります。
学年全員が1つの物語を紡ぎ出す楽しさを感じ、この学芸会で学んだことは思い出の中にしまい込
むのではなく、日々の生活の中で生かして行ってほしいと考えています。
日々の生活の中で子どもに自信や勇気を与えてくれるルーティーンとはどんなものでしょうか。挨
拶・あさごはん・規則正しく整った生活リズムなどの当たり前の繰り返しが実は大きな力となって、
子ども達の背中を押しているのだと思います。
さあ、もうすぐ学芸会本番です。当日は、ぜひ会場で子ども達の頑張りをご覧いただき、終演後に
は大きな拍手をいただければ幸いです。
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