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第 回日本警察医会総会・学術講演会

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第 回日本警察医会総会・学術講演会
(
)
第
年(平成
年) 月
日
広島県医師会速報(第
号)
昭和
年
月
日 第
種郵便物承認
回日本警察医会総会・学術講演会
と き:平成 年 月 日掌 :
ところ:ホテル青森 広島県医師会常任理事 温泉川 梅代
平成 年 月 日掌、ホテル青森において、第 回日本警察医会総会・学術講演会が開催さ
れた。毎年 回の総会・学術講演会を各地で開催しており、本年で 年目を迎えた。
総会では、平成 年度事業報告および収支決算・監査報告と平成 年度事業計画(案)およ
び収支予算(案)がいずれも承認され、次回第 回総会・学術講演会は宮崎県警察医会の担当
により、平成 年 月 日掌シーガイアコンベンションセンターで開催することが決定した。ま
た新入会員の紹介では岡山県医師会が団体会員としての入会があった旨報告された。最後に、
将来的には日本警察医会事務局を日本医師会内に機能を移していただくよう要望された。
総会後は、一般講演第一部 題、第二部 題、シンポジウム 題、追加発言 題、ディスカッ
ションを経て特別講演 題が行われた。一般講演の第一部では広島大学大学院医歯薬保健学
研究院法医学の鳥越愛子先生が「トライエージでは検出できない薬物の血中濃度が高値であっ
た 症例」を発表された。
当日は、全国各地より約
名(医師・歯科医師約 名、警察関係 名、その他 名)の関
係者が出席し盛会であった。
なお、本会からは豊田秀三副会長、柳田実郎常任理事と警察連絡委員会委員、担当常任理
事の温泉川と事務局が出席した。
以下、概要を報告する。
昭和
年
月
日 第
種郵便物承認
広島県医師会速報(第
一般演題
トライエージでは検出できない 薬物の血中濃度が高値であった 症例
はじめに
イムノアッセイを利用した尿
中乱用薬物検査キット「トライ
エージ」は、迅速かつ簡便に尿
中の 種類の薬物群の有無を検
鳥越 愛子
査できることなどから、救急医
広島大学大学院
療現場や検視、司法解剖時に急
医歯薬保健学
性薬物中毒を推定するうえで汎
研究院法医学
用されている。
しかし、近年、トライエージで検出できない
薬物による中毒事例が増加している。
今回、司法解剖時にトライエージでは検出さ
れず、処方薬物の分析の際に、血中濃度が高値
であった症例を経験したので報告する。 トライエージについて
尿中乱用薬物検出のために使用されるキット
で、金コロイド粒子表面に化学的に標識した薬
物と尿中に存在する薬物が、試薬として加えた
抗体の抗体結合部位を奪い合う競合的結合免疫
学的測定法が用いられている。そのため、尿中
に一定濃度以上の薬物が存在しないと検出され
ないため、あくまでもスクリーニング検査であ
り、診断を確定するものではない。また、検出
バンドの色の濃さと薬毒物の濃度には比例関係
はない。
検出できる薬物群は、フェンシクリジン、ベ
ンゾジアゼピン類、コカイン類、アンフェタミ
ン類、大麻類、モルヒネ系麻薬、バルビツール
酸類、三環系抗うつ薬の 種類である。
症例
歳、女性。
発見前日には、実家で実母と話をしていた。
発見当日、連絡が取れず、心配した家人が本人
宅を訪問し、発見された。上半身は着衣、下半
身は裸の状態、浴室に上半身、板間に下半身を
出し、うつ伏せで死亡していた。 既往歴にうつ病があり、アモバンテス・ジプ
レキサ・セロクエル・デパス・ユーバンを処方
されていた。エタノールは検出されず、トライ
エージは陰性だった。
処方薬物の定量検査では、クエチアピンが
.µg/
gと、治療域を超え、検出された。
号)
年(平成
年) 月
日(
)
本症例は、急性薬物中毒死とするには血中濃
度が低いと判断したが、トライエージでは検出
されない薬物が治療域を超え検出された。
症例
歳、女性。
発見前日の新聞朝刊は取り込まれていた。発
見当日、隣人が訪れた際、返答がなく、朝刊も
取り込まれていないことを不審に思い、家人と
家屋内に入り、発見された。死者は、台所床上
に仰臥位で倒れており、右手直近には、ビニー
ル袋で小分けされた錠剤を多数認めた。
既往歴に統合失調症があり、ジプレキサ・エ
ビリファイ・リントン・リボトリール・タスモ
リン・べゲタミン・リンデム・ドラールを処方
されていた。エタノールは検出されず、トライ
エージでは、バルビツール酸類、ベンゾジアゼ
ピン類が陽性だった。
処方薬物の定量検査では、オランザピンが血
中
ng/gと、高濃度検出され、代謝産物も血
液・尿中から、ともに検出された。また、尿中
クロナゼパム代謝物が , ng/g、フェノバル
ビタール , ng/gであり、トライエージで検
出可能な濃度であった。
本症例は、過去の報告より、オランザピンの
血中濃度が ng/
ml
以上であれば、死因への寄
与の可能性を考慮する必要があると判断した。
症例
歳、女性。
発見当日、朝 時に家族を見送り、午後 時に
電話で夫と会話していた。午後 時に、長男が帰
宅し、水を張った浴槽内に座位で頭部まで沈ん
だ状態で発見された。居間のゴミ箱に多数の精
神安定剤の空袋が認められた。 既往歴にパニック障害があり、デプロメー
ル・トリプタノール・ソラナックス・デパケ
ン・レキソタン・ロヒプノール・パキシル・テ
トラミド・べゲタミンBを処方されていた。血
中エタノールが . mg/ml
、トライエージで
は、バルビツール酸類、三環系抗うつ薬類、ベ
ンゾジアゼピン類が陽性だった。
処方薬物の定量検査では、フルボキサミンが
, ng/gと中毒域以上、アミトリプチリン
ng/gとミアンセリン
ng/gと中毒域だっ
た。トライエージで陽性となった、フェノバル
ビタール、アミトリプチリン、ミアンセリン、
ブロマゼパムも検出された。
本症例は、どの薬物も致死域には達していな
(
)
年(平成
年) 月
日
広島県医師会速報(第
かったが、過去の報告で、アルコールあるいは
抗うつ薬の多剤併用の場合、本症例のフルボキ
サン濃度以下での死亡例が報告されており、フ
ルボキサミン中毒死と判断した。
症例
歳、女性。
長男と 人暮らしで、毎日朝・昼・夕にホーム
ヘルパーが交代で訪問していた。 発見当日朝、
介護のために訪問すると、頭にビニール袋を
被った状態で仰向けで死亡しているのが発見さ
れた。
既往歴に精神疾患はなく、不眠などの訴えか
ら、セルシン・ハルシオン・マイスリーが処方
されていた。エタノールは検出されず、トライ
エージでは、ベンゾジアゼピン類が陽性だった。
処 方 薬 物 の 定 量 検 査 で は、ゾ ル ピ デ ム が
, ng/gと致死域、検出された。また、ジア
ゼパム、ノルジアゼパムが検出された。
本症例の死因は窒息死であったが、薬を多量
内服させていたのかなどは不明である。
考 察
トライエージで検出できる薬物の濃度が治療
域あるいはそれ以下であるにも関わらず、セロ
トニン再取り込み阻害薬や非定型抗精神病薬な
ど、検査キットで検出できない薬物が高濃度で
検出される事例が増加している。
死因を究明する上でも薬物の服用歴・種類な
どの調査は重要であり、定量検査を行うことは
必要であると思われる。
シンポジウム
指定発言
日本医師会の対応
日本医師会副会長
今村 聡
東日本大震災における日本医師会の活動は多
岐にわたるが、その代表的なものを挙げると①
検視・検案担当医の派遣依頼②被災地の方々へ
の長期的な健康支援③被災地の医療機関への支
援④被災地への医療物資輸送を目的とした医療
関係団体による連絡協議会の組織・運営、であ
る。
被災地の医療支援活動については、J
MAT
(J
apanMedi
calAs
s
oci
at
i
onTeam)が、全国
で , チーム結成され、日本医師会と被災県
医師会などの密接な連携により、支援先避難所、
号)
昭和
年
月
日 第
種郵便物承認
医療施設と支援チームの調整のもとに支援活動
を展開した。主な参加職種は、医師、看護職員、
薬剤師、介護・福祉職員などで、派遣期間は 日
~ 週間を目途とした。二次災害時の補償とし
て、職種を問わず、日本医師会が負担し障害保
険に加入した。
J
MATの基本方針は、①プロフェッショナル
オートノミーに基づき、自発的に参加する②災
害時での医療救護協定の締結ということで、医
師会間、医師会・行政間防災計画、 疾病 事業
への位置付け③自己完結による派遣であること
④被災地の都道府県医師会からの要請に基づく
派遣であること⑤被災地のコーディネート機能
の下で活動する⑥災害収束後の被災地の医療機
関への円滑な引き継ぎと撤収⑦長期支援が必要
な地域への配慮、である。
被災地への物資、設備などの確保、輸送につ
いては、発災直後のいまだ陸路の復旧および燃
料の確保がままならない状況下において、製薬
企業、航空機メーカー、警察、自衛隊、米軍な
どの連携、協力を得て、約 トンの医薬品類を
被災地に送り届けることができた。その後も、
仮設診療所として使用するためのトレーラーハ
ウスや、往診用車両をはじめ、福島第 原発の事
故への対応としては除染用薬剤など、多岐にわ
たる物資の確保、支援を行った。
被災地の医療復興支援については、J
MATか
ら地元の医療体制への移行は、被災地の地域医
療の復興が大前提になる。 億円の義援金を被災
地へ送金し、復興基金の要望、医療従事者の雇
用維持策の要望、「二重ローン問題」解決の要
望、福島原発事故対策(補償の問題)について
日医総研が調査、研究、支援活動を行っている。
発災直後、警察庁刑事局より日本医師会に検
案医の派遣依頼の文書が届いた。県医師会を通
して依頼しているケース、警察医会を通して依
頼しているケース、また警察庁では法医学会に
も依頼している形になっていた。今後は大災害
時の派遣のルールを作っておかなければならな
い。検案活動を迅速に開始できるように、警察
医会、法医学会などの諸団体ならびに警察庁、
厚生労働省とともに体制の構築について早急に
協議を開始する必要がある。
派遣体制の構築については、都道府県医師会
に対して検案の担当役員、事務局の設置を 月に
文書で発出した。災害時に限らず、検案業務全
般を所掌していただく。また、警察庁の担当部
局と日本医師会での協議を始めて、①東日本大
震災での経験と反省点の確認②来たる大災害に
昭和
年
月
日 第
種郵便物承認
広島県医師会速報(第
備えた検案体制の構築③派遣元の医師会、歯科
医師会と警察本部の連携強化④警察庁、日本医
師会を中心とした指揮系統の確立⑤災害の種類
に応じた派遣体制の運用を考えている。
これについては、今後、日本警察医会、法医
学会、日本歯科医師会などを交えて協議したい
と思っているが、日本警察医会の全国組織化も
喫緊の課題と認識している。早急に日本医師会
と密接な連携を持った形の全国的な警察医組織
というものを構築していく必要がある。
死因究明二法案の成立については、今後重要
な取り組みにつながっていくと考えている。究
明等推進に関する法律の中では、内閣府に「死
因究明等推進会議」を設置して、年以内に結論
を得ることになっているので、日本医師会とし
ては「死因究明等推進会議」に参加を依頼して
いる。どちらの法案についても死因調査の手法
の一つとして死亡時の画像診断が明記されてい
る。
日本医師会の取り組みとしては、死亡時画像
診断について平成 年 月から「死亡時画像病
理診断活用に関する検討委員会」を設置した。
提言として①小児の全死亡例、心肺停止での救
急搬送患者へのAi
実施を国費による負担②Ai
の
実施にかかる費用を撮影・読影合わせて ,
円と試算した。国に対する働きかけとして、厚
生労働省の「死因究明に資する死亡時画像診断
の活用に関する検討会」に参画し、日本医師会
の提言を強く主張した。
また、Ai
を実施するに当たっては、人材養成
が大事であり、学術企画などを開催し、日本警
察医会、救急学会、放射線学会、放射線技師会
などと日本医師会の共催でAi
学術シンポジウム、
技術者の研修会を実施している。今後もこのよ
うな研修会を日本警察医会と連携の下で、開催
させていただきたいと思っている。
号)
年(平成
年) 月
日(
)
の被害や津波の被害などまとまった被害を受け
た訳ではないので、ドリアージされた患者が病
院に来た訳ではなく、普段日常的に医療を必要
としている人が多数来院した。
ドクターヘリは青森県の事業で、県内でミッ
ションがあればそちらを優先した。被災地での
ドクターヘリの数は、花巻空港と福島県立医大
にそれぞれ 機と 機入っていた。当時、全国で
機あったヘリコプターのうち 機入った。
ある程度急性期の活動が収まったところで原
発の問題が出てきた。そして、再びDMAT召集
がかかった。DMATの初期体制では 時間まで
が当初の予定であったがイレギュラーな要請
だった。実際行った活動としては、患者のトリ
アージ、放射線サーベイを 日
名、翌日は
名、その翌日、海上保安庁の巡視船とドッキ
ングして海上保安庁のヘリコプターで患者搬送
を行った。
今後の課題については、被災地内にある災害
拠点病院は、重度患者を被災地外へ搬送し、治
療を継続するかというのがポイントとなる。そ
のためにもヘリポート管理、ドクターヘリや防
災ヘリ、自衛隊のヘリなどと連携し、速やかに
重度患者の搬送を行うことが必要と考える。
被災地外の災害拠点病院としては、できるだ
け早く現地に入って医療を提供する機動性を有
すること、ドクターヘリ、ドクターカーなどの
手段を持つことが必要と考える。被災地内の災
害拠点病院に関わらず、すべての病院でライフ
ラインの確保が非常に大事になる。当院でも酸
素供給を震災後に複数に増やして保険をかける
ようにした。被災地外の病院では、動けない患
者が多くいる。重症患者を扱うだけでなく、軽
症患者もどのように“捌く“かが大事になる。
指定発言
東日本大震災時に於いての岩手検案医会の対応
指定発言
東日本大震災 ~内を守るか 外へ出るか~
岩手検案医会会長 岩手医科大学法医学講座教授
八戸市立市民病院救命救急センター
出羽 厚二
河野 慶一
地震が起こった日の深夜、岩手県警本部の対
策本部に行った。 つの署に送り出す警察官の配
置図があった。私の心配は果たして明日の朝、
ここに送り込む医師、歯科医師の確保ができる
だろうかであった。 月 日、出動した 人中
人は検案委員会(警察医)、出動した 人のうち
人は警察歯科医の先生であり、結局、頼りにな
るのは警察医、警察歯科医ということになる。
警察医会あるいは警察歯科医会の設置形態は県
発災直後は病院機能がほとんど停止し、普段
の業務が追い着かない状態であった。発災から
時間後、DMAT隊はドクターカーで岩手に向
け出動した。 月 日DMAT隊は自衛隊ヘリで
大船渡へ入った。患者搬送、病院支援を行った
が、災害対策本部では酸素もなく、電力を使う
人工呼吸器などを装着している患者は転院させ
ることになった。特にわれわれの地域では地震
(
)
年(平成
年) 月
日
広島県医師会速報(第
によって非常にバリエーションがある。独自に
組織しているもの、警察にオープンにしている
組織。中でも珍しいタイプは医師会、歯科医師
会が合同の形をとっている会である。
震災時の反省として、日常している以上のこ
とはできない。日常していること、すなわち、
わが国の死因究明制度が脆弱であることはご存
じのとおりであり、中でも身元確認が非常にい
い加減に行われることもご存じだと思う。大規
模災害に対する訓練の想定がほとんどなされて
いない。
ご遺体は所狭しと並べられて、包むものがな
くブルーシートに包まれている。このような状
況を見ると、戦場と同じ状況が出現したと言え
る。情報通信が壊滅し、補給と輸送が行われな
い。日本人が最も不得意とするところである。
戦場であるとすると、戦略が必要である。戦略
というのは組織的で、計画的であること。今回
の死体安置所に対する派遣は現地の先生方、法
医学会からの派遣医師、医師会、歯科医師会か
らの派遣医師、あるいはボランティアで来てい
ただいた先生方である。具体的・組織的な対応
と言えば、県レベルである程度の司令塔があり、
コーディネーターがいる。各死体安置所には責
任者がおり、医師が派遣される、ということが
あればよい。
計画的死体検案を行うということはどういう
ことか。例えば、飛行機が落ちたとしても長く
て 週間。重要なのは最初の 、 日ということ
で、
「計画的」というのはあまり関係のない言葉
である。これほど大規模で、かつ長期間にわ
たって死体が搬入される状態になった時は、
フェーズ管理が必要である。最初の数日は準備
を行い、多数入ってくるご遺体に対しては臨床
医を導入して対応し、慢性時になって難しい症
例が入ってくる時には専門の医師が当たる。
安置所の問題について言えば、 ヵ所集中が原
則であり、当たり前のことである。しかし、今
回、大規模災害で避難所と競合するので ヵ所に
集中することができなかった。次々に安置所を
換えていくことになってしまった。今後も解決
できない問題であろうと思う。
現場でどこかの県歯科医師会と県医師会のに
わか混成チームができ、その間のコミュニケー
ションがなされていない。原発の事故に対して
世間の反応は「泥縄式」
「場当たり的」と言って
バッシングが盛んであるが、この「泥縄」
「場当
たり」というのはまさにわれわれの死体検案に
そのまま当てはまる言葉である。
号)
昭和
年
月
日 第
種郵便物承認
東日本大震災は、教訓の宝庫である。ややも
すると、良くできたと自己満足的な報道が目に
つくが、はっきり言って何もできなかったとい
うのが反省点だと思う。するべき分析点はまだ
まだあると考えている。
指定発言
東日本大震災の経験から-今後の備えを中心に
宮城県警察医会長 仙台南警察署警察医
今野 喜郎
震災が発生した平成 年 月 日から今年 月
日まで 年 ヵ月、死者は , 名、身元不明
者は
名、行方不明者 , 名。宮城県の一般
検 視 は 年 間 , ~ , で あ り、 ~ 倍 に な
る。ピークは震災後 日目で、 週間くらいで収
束する傾向にある。
宮城県は つの地域に分けて遺体検案が行われ
た。一番大きかった地区は震災後 日目、 体
がピークで徐々に減っていった。これに対して
長浜地区は非常に被害が大きく、死体収容が遅
れ、ピークとなったのは 日目であり、
体。
気仙沼や南三陸地域は死体収容が少なかった。
死体検案医をどのように確保するかであるが、
当初は県や市医師会から派遣された地元医師と
警察本部から派遣された警察医が担当した。 、
日後からは日本医師会から派遣されたボラン
ティア医師、あるいは仙台市医師会から要請さ
れた 大都市連絡協議会の応援医師、警察署が
手配した日本法医学会からの専門の検案医、多
くは法医学教室から来ていただいた。全国に応
援要請ができたのは、警察本部から警察庁への
無線連絡、仙台市医師会や宮城県医師会がいち
早く非常用電源を立ち上げて、日本医師会へ連
絡を取ることができたからである。
宮城県警察本部には「多数死体取扱要領」が
あ る が、こ れ は 昭 和 年 の 宮 城 県 沖 地 震
(M .、死者 人)の教訓を元に定められたも
ので、今回の震災でもこの要領を踏まえて対応
した。その内容は発生遺体数に応じて ~ 号体
制を定め、遺体収容班、遺体受付班、検視班、
身元確認斑、遺品班、そして遺族対策斑を収容
施設ごとに編成して、検視をするよう指針が示
されていた。
今回の経験では以下の 点が大切な教訓と思っ
た。
) 複数の通信手段の確保:どの地域にどの程
度の遺体が発見され、どの程度の収容体制が
必要か、把握が困難であった。災害無線はほ
昭和
年
月
日 第
種郵便物承認
広島県医師会速報(第
とんど機能せず、警察無線、衛星無線などが
有効であった。
) 死体検案体制の調整:マニュアルがあった
ことが機能した。全国から派遣された医師を
どのように調整するか、あるいは予め地域を
決めておけばよかった。
) 身元不明遺体の取扱:準備が整っているわ
けではなく、検案をしながら進めていった。
多数死体検案体制をどのようにするかである
が、マニュアルを作成しなければならない。か
なり大多数の死体が発生したものと想定しての
マニュアルが必要である。備蓄に関しては、と
りあえず 日間 時間生存すれば助けに来てもら
える。備蓄は 日間くらいでよいが、必ず点検、
補充をしておかないといけない。
宮城県警察医会も、有事の相互救援体制を整
えておかなければならないと思い、検案医師の
ジャケットを準備し、いつでも応援に赴ける体
制を取っている。
指定発言
東日本大震災-地震・津波そして原発事故-
福島県警察医会会長
中村 雅英
福島県においては、地震・津波、そしてその
後の福島第一原子力発電所の爆発事故(原発事
故)による放射能汚染があった。それに引き続
く風評被害でわれわれは困ったことになった。
原発周辺では住民は町を離れるしかなく、避難
している。
県警本部より検視協力の依頼があり、約
人
以上亡くなられており、各方面へ連絡を取った
が、FAX、電話などが通じず非常に苦慮した。
浜通り地区、相馬地区、双葉地区は原発があ
るところである。津波の高さを見てみると、地
区よって波の高さが異なり、 ~ mの津波、
~ mという大きな津波が来た。津波の高さと
犠牲者の数が比例するのかを調べた。全体的に
見ると男性 %、女性 %で女性が多く、地区
別に見ると相馬地区が %で、 , 名のうち
, 名が相馬地区であった。原発周辺地域の
方々の死亡率は %で、波が高いから、被害者
が多いからということではなかった。
亡くなった方を年齢分布で見ると、 歳まで
は男性が多く、 歳以降は女性が多い。特徴を
見ると、 歳代は中通り地区が多く、 歳以上
の世代では同じような傾向を示した。死因を見
ると、ほとんどが溺死という診断。その他、圧
迫死、損傷死、焼死であった。
号)
年(平成
年) 月
日(
)
検案医であるが、法医学部の先生方 %、警
察医 %、その他警察医以外の方が %という状
況であった。
医師では、地元の警察医、医大の先生方、県
外から多くの法医学の先生方に来ていただいた。
歯科医師では、歯科医師会を通じて多くの先生
方 が 検 視 場 所 に 出 て い た だ い た。デ ン タ ル
チャートを作ったいただいたことが非常にあり
が た か っ た。福 島 県 の 身 元 判 明 率 は 高 く、
.%であった。歯科医師による身元確認作業
によるものが多かった。福島県警の記録によれ
ば、平成 年 月 日、全例の歯科照会が記録
されている。もう一つ、DNA検査の浸透による
もの。福島県では震災発災直後、早期発見遺体
でも、かつ身元が容易に確認できた遺体からで
さえDNA検査を視野に入れて試料を採取して
行った。これが結果的に役に立った。重要なこ
とは、家族全員が被災者になっており、身元が
十分に確認できる場合でもDNA試料を残してお
くことで、後に別の場所で発見された氏族など
も被災者の身元確認に役立った。
災害が発生したらまずは救命の対策を取るこ
と。日本医師会のDMAT、J
MATの編成をかけ
る。日本医師会から司令塔があり、各県医師会、
郡市医師会という連絡網がある。ところが、原
発事故が発生した時、国はどうしたか。何もし
なかった。県も同様であり、われわれ医師会が
県、あるいは市当局に早期にヨウ素剤の配布を
進言し、よくやく実現した。医師会と行政との
連携は希薄であった。
検案場所と死体安置場所とは分離された方が
よい。検案所ではご遺族の目に触れないように
することが大切である。また、われわれ検案関
係者が二次被害者にならないこと、内部被曝を
受けないことが重要である。
死因究明のためにも検案業務ができる医師を
育てることも重要である。今回、人の警察医の
方が 体、
体と非常に多くの検案を行って
いた。われわれ警察医が情報をよく把握して、
噂に惑わされないようにしなければならない。
阪神淡路大震災の時にPTSD(心的外傷後スト
レス障害)の患者さん、特に救助に当たった
方々に非常に増えたと聞いている。今回も担当
したドクターのみならずいろいろな部署で若干
のストレス反応を示している方もいる。そうい
うことを踏まえると警察医が被害者支援という
立場から言うと、PTSDに対して理解を持ち、
話を聞き、専門家に受診を勧めるということも
われわれの仕事と思っている。
(
)
年(平成
年) 月
日
広島県医師会速報(第
指定発言
東日本大震災における身元確認作業
警察庁刑事局犯罪鑑識官付課長補佐
青山 孝浩
本年 月 日現在、死者 , 体、行方不明
者 , 人、身元不明遺体
体。検視は、学校
の長机や卓球台を活用した。場所の確保が困難
で、検視場所と遺体収容所をブルーシートでひ
とくくりにした。検視の困難だった点は、資材
不足、医師・歯科医師の確保、宿泊先、外国人
の遺体関係。
身元確認方法として つに分類した。①身体特
徴②歯牙形状③DNA型④指掌紋。身体特徴は顔
貌、所持品とし、DNA型親子鑑定併用。 月ま
での上半期で身元確認した , 体のうち、親
子鑑定を併用したのは %。下半期は
体のう
ち、約 割は親子鑑定を併用した。最初は次々と
身元確認がされるが、残る遺体はなかなか身元
が分からず、遅く発見されると傷みが激しく、
後半はDNA型が非常に重要となった。
身元確認の 割は身体特徴であった。当初は寒
い時期だったので、傷みの進行が遅かった。所
持品も携帯電話、運転免許証などを持っていた。
車の中で被災し、そのまま車から判明したこと
も多々あった。ホームページに情報を載せ、家
族などからの情報が寄せられことも非常に大き
かった。指掌紋では、津波によって資料が流さ
れたので非常に少ない情報であったが、勤務先
のロッカーや友人などに宛てた手紙を探し出し
て指紋を取って照合した。DNA型は面接した際
に説明し、資料を持ってきていただいた。一番
いいのはへその緒。また、日本赤十字社に協力
していただき、献血している場合だと 年間検
体が保管されていることが分かり、日本赤十字
社と覚書を交わし、行方不明者が献血している
場合は血液の提供を受け、本人のDNA型を判明
させた。そして、親子鑑定。子となる遺体があ
る場合は、家族のDNA型を調べ、親子間の矛盾
がないかを判明させたこともある。まったく候
補遺体がない場合、遺体のDNA型、いろんな家
族 のDNA型 が 分 か っ て い る 際 は、米 国 製 の
DNA型確率計算ソフトを購入し、遺体のDNA
型と家族のDNA型をすべて照合させ、親子の確
率が一番高いものからチェックしながら身元確
認に活用した。宮城県では最近、似顔絵を活用
し、現在 体分をホームページに載せている。
生々しい写真なので、家族の心情を考えると似
顔絵は非常に有望であると立証された。
将来的には指紋関係、DNA鑑定、歯牙情報関
号)
昭和
年
月
日 第
種郵便物承認
係の情報を一つのシステムに登録して照合しな
いとうまく行かない。福島県がこのシステムを
作り、活用し、現在に至っている。そして、関
係機関、自治体、警察医会、日本医師会、歯科
医師会などと日ごろから連携して行かないと、
今回のような大型の災害にはうまく対応できな
い。
特別講演
側脳室前角上衣下損傷の意義について
-受傷機序の証拠を求めて-
私たちは法医学教室の中で解
剖の診断に重きをおいて仕事を
している。身近なところで頭部
外傷が問題になるものは、交通
事故、労働災害、傷害致死、あ
黒田 直人
るいは最近問題になっているド
国立大学法人弘前大学
メスティック・バイオレンス、
大学院医学研究科
自過失の事故などである。頭部
法医学講座
教 授
外傷が死因に関与したかどうか
は死因を決定する上で非常に重要で、それがど
うして起こったのかも重要な問題である。頭部
外傷が原因で亡くなったのか、もともと高齢者
だから具合が悪くなって亡くなったのか、この
判断も必要になってくる。例えば、高齢者のい
る家庭は多く、特に身体の不自由な方も多い。
ある日突然亡くなったという場合、頭に傷があ
るとこの傷が過失による転倒か、あるいは誰か
がやったのかは当事者にとって大変重要な問題
である。実際に頭の傷がどうしてできたかをわ
れわれは解剖の時に考える。陥没骨折であれば、
かなり小さいものでも打った可能性があるとい
うことで、また別の単純転倒以外の打撲も考慮
しなければならない。頭部の鈍的外傷には、い
ろいろな外傷(転倒、転落、暴行など)がある
が、今日話題にするのは「揺さぶられる」とい
う頭の動きによるものである。
頭部の揺さぶられ(震盪)は、頭部が前後に
振られるような回転加速度を伴うような動き、
つまり鞭がしなるような動きである。こういう
動きがあった場合、脳に損傷を生じる場合があ
る。首から下には傷があるが、頭には表面的に
は傷がない。こういう時どう診断したらよいか。
頭に対する損傷にはどちらかと言うとまっすぐ
な直線的なものと回転性のもの、大きく代表的
なものを選ぶとこの二つがある。頭は直線的に
ぶつけると、脳挫傷、頭蓋骨骨折を起こしたり、
昭和
年
月
日 第
種郵便物承認
広島県医師会速報(第
急性硬膜外血腫、主として線状骨折を伴う中硬
膜動脈の損傷を伴って起こる。もう一方で、前
後に回転させると急性硬膜下血腫、びまん性軸
索損傷を起こす。一般に頭蓋を開けると脳が腫
れている。亡くなった方を見ると脳が腫れてい
ることがある。頭を前後に震盪したような目撃
証言がある、そういう状況がある場合、客観的
にこういう状況があるから頭を振ったと言いた
いために、例えば急性硬膜下血腫にすると必発
ではないし、びまん性軸索損傷といわれる広範
囲な白質の損傷部分はある程度生存期間がない
と観察できないという特徴がある。急性硬膜下
血腫もびまん性軸索損傷も頭部外表の創傷のな
い脳腫脹では、剖検で非常に重要なことである
が診断が難しい。脳腫脹というのは外傷だけで
はない。低酸素、循環障害、炎症などたくさん
あるが、急性脳腫脹の原因として回転加速度を
伴うような頭蓋内損傷に限定してお話しする。
架橋静脈損傷による急性硬膜下血腫を生じる
場合がある。時として脳の広い範囲の白質、す
なわち神経線維の束に断裂を生じることがある。
こういった場合、急性脳腫脹になる。直線的な
頭部打撲と異なり、回転力が加わっている場合、
脳に特徴的なダメージを生じる。びまん性軸索
損傷は大変危険なおそろしい病態で、いったん
このような状態になると致命的になる。
側脳室前角上衣下損傷についての症例を紹介
する。
【症 例】 ヘリコプター副操縦士、男性。霧の
中で水面に接触して墜落。ショルダー・ハーネ
スした状態で突っ込み、頭、手、足すべてが前
方に放り出される状態。脳の表面にはくも膜下
出血、あるいは急性硬膜下血腫。こういった場
合、頭を全部水の中に入れて、少しずつ浮かせ
ながら脳を外す。どこにも大きな出血はない。
㎞で飛んできたヘリコプターが海面に墜落し
たので、ほとんど即死状態である。出血する時
間はほとんどなかったと思うが、活面を見ても
血腫は見られない。
【まとめ】 左右側脳室前角上衣下に神経網組織
のはがれがあり、損傷があった。特徴的な死後
の貪食が見られた。
【症 例】 顔面に蹴られた跡。男性。非常に厚
い急性硬膜下血腫。生存時間がしばらくあった
が、 ~ 時間で死亡。側脳室の前角を見ると、
神経線維が塊になったような、変性したような
物質がたまっている。神経線維がちぎれて起
こってきたものと考えられる。
【まとめ】 主として蹴飛ばされたことにより、
号)
年(平成
年) 月
日(
)
後方に頭が回転した。急性くも膜下血腫となり、
前角の損傷があった。
【症 例】 歳女児。怪我をして意識がなく運ば
れ、入院 日後に死亡。頭の損傷が疑われたため
観察、前額部と後頭部にわずかに変色が見られ
た。前額部の変色は出血が明らかであるが、後
頭部は褥瘡も疑われ、はっきりと外傷か分から
ない。肉眼では分かりにくいが変色があり、そ
の下に出血を伴っている。なんらかの虐待を示
唆する所見であった。
【まとめ】 びまん性軸索損傷の存在を強く示唆。
歳児ではあるが成人と同様に側脳室前角上衣下
損傷が見られた。
小児においても成人同様、側脳室前角上衣下
損傷があれば、これを回転性加速度損傷の根拠
と見なされるのではないか。頭部への衝撃が大
きければ回転性であろうがなかろうが、側脳室
前角上衣下に損傷を生じるのではないというこ
とは気になるところである。そうではない症例
があるのか、挙げてみる。
【症 例】 歳代女性。老人保健施設にてベッ
ドから乗ったり降りたり跳ねていた。ある日、
机の下に倒れて亡くなっていた。頭の表面に強
い打撲傷があり、肩にも強い損傷があった。さ
らに後頭部の頭蓋骨に線状骨折があり、非常に
広範囲で大きな損傷があった。
【まとめ】 脳の外傷としては軽度とは言い難い。
神経脳組織は断裂していたり、貪食した構造は
見られない。脳室前角には損傷がない。非常に
大きな損傷にも関わらず損傷がなかった例であ
る。
【症 例】 歳代男性。競技用ライフル銃で自
殺。頭のこめかみの部分に射入口がある。衝撃
としてはかなり大きい。神経線維には損傷が見
られず出血もない。
【まとめ】 高速で強い衝撃を伴ったにも関わら
ず、神経線維の特に前角上衣下の神経線維の損
傷はない。
年までの側脳室前角上衣下損傷の例で、
あまり多くはないが、少なくとも頭に怪我がな
いと、頭蓋内損傷などの所見はないことが分
かった。よく調べてみると頭を前後に振ったこ
とが分かった。
側脳室前角上衣下損傷の意義の仮説について、
頭部に対して強い前後方向の回転加速度を伴う
外力が加わったことを示す証拠なのではないか。
分かってきたことは、①致死的頭部損傷がない
と観察されない②脳を取り出す時に手荒なまね
(
)
年(平成
年) 月
日
広島県医師会速報(第
をしたことによって起こってきた人工産物でも
ない③長期に生存した例ではびまん性軸索損傷
と共存する。総合すると回転加速度を伴う外傷
に起因していると言える。
メガニズムについて、仮説を立ててみた。急
激な回転加速度外力が加わったとする。急に頭
が前、もしくは後に持って行かれたとする。ま
ず、外殻構造が回転する。脳の中は追随して回
転していくわけだが、この時、外殻構造である
脳硬膜と脳の表面にある共有面で急性硬膜下血
腫が起こる。脳の表層部が回転し始めたとして
もそれよりも中心部は遅れて回転する。層の間
にズレが生じてくる。線維は引き伸ばされて切
られてしまう。これがびまん性軸索損傷と考え
られる。その時、前角の部分で強く力が集中す
るようなことが起こり、側脳室前角上衣下損傷
が起こるのではないかと仮説する。このような
メカニズムの解明は検討が始まったばかりで、
回転加速度による頭部外傷の受傷機序を説明す
る根拠となる、重要な証拠となるということで
平成
号)
昭和
年
月
日 第
種郵便物承認
あれば、即死例でもこのようなことが言える。
ひいては、犯罪がどのように起こったか、事故
がどのように起こったかを推定することができ
るのではないか。所見の乏しい急死例で、致死
的脳損傷を明らかにできるのではないか。揺さ
ぶられっ子症候群、赤ちゃんの揺さぶりが虐待
なども含めて問題がある。こういった場合でも
証拠にできないだろうか。赤ちゃんの場合、頭
部を揺さぶられた場合、大人のようにすぐに高
度な意識障害を起こして亡くなってしまうこと
はない。赤ちゃんの脳の特徴は、脳に可塑性、
つまり自分で回復するという能力があるという
こと。大人では致命的な損傷でも子どもでは亡
くならず回復してくる。障害を起こしても致命
的にはならない、あるいは、失われた部分を補
うという働きがある。
いずれにしても、症例数を増やして検討して
いく必要がある。組織検査の実施は非常に簡単
である。今後もルーチンの解剖で繰り返し、所
見の意義をさらに深く検討していきたい。
年度救急医療功労者厚生労働大臣表彰
広島県厚生農業協同組合連合会尾道総合病院(尾道市)
( 月
日捷 厚生労働省にて表彰)
おめでとうございます。今後ますますの救急医療活動でのご活躍をお祈り申し上げます。
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記
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4
年 月 日昭
と き 平成2
午後 時~午後 時( 人 時間程度)
ところ 広島医師会館内 階会議室
担当者 中国税理士会 広島県支部派遣税理士
米今 喜作 清水 弘司
4
年 月 日昭
と き 平成2
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チーム)担当者
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