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アナログ産業の 下請け製造業 が創る未来
アナログ産業の 下請け製造業 が創る未来 株式会社 坂井製作所 取締役工場長 藤田 斉 2015年2月25日 ESD21ビジネスフォーラム 会社概要 株式会社坂井製作所 設立:1960年(昭和35年)10月 資本金:1000万円 売上 7.8億円(日本のみ) 社員数:正社員12名、非正規17名(男12名、女17名) 業種:金属(真鍮等)加工・組立 工程 研磨 バフ・バレル 仕入れ品 ろうづけ ゴムPK・ね 自社 じ・網 加工 表面処理 社内検査 Ni-Crメッキ等 組立 内職ASSY 自社ASSY 加工機 CNC複合自動盤 商品説明① 商品説明② 社歴① 坂井巧が創業 自転車の空気入れの口金部 品の生産開始 1952年2月 真鍮加工と組立を行う 1960年 株式会社 坂井製作所 設立 1985年 口金の受注・生産量が一気に3分の1まで減る 親戚の紹介で水栓金具の部品の仕事にシフト 1986年 新工場建設 1989年 坂井巧社長が急逝、坂井重文が2代目代表に就 任 社歴② 1995年 坂井重文が事故で急逝、夏目和典が3代目代表 2000年 自社商品の開発 2002年 大連坂井工業有限公司を独資で設立 2010年 藤田斉 2012年 新工場をテクノプラザに新設し、全面移転する 2013年 ISO9001取得 に就任 カーテンレール 坂井製作所に入社 自己紹介 1977年 1995年 2004年 2008年 2010年 山口県宇部市生まれ(現37歳) 水泳、サッカー、ハンドボール、合唱 などしながら高校まで順調に成長 上京 岐阜に移住 客先に入社・結婚 中国大連に駐在 坂井製作所に入社 私 経営理念 喜びの分かち合い 私たちの会社は、全社員が精魂込めて仕事をし、日々 ものづくりを通して、お客様をはじめ社会のお役に立つ喜び ものづくりを通して、自分の心と技術を高める喜び ものづくりを通して、仲間と共に支え合う喜び これらの喜びを追求し、共に分かち合うという実践の先に、 人生の豊かさ、社会の豊かさ、幸せの創造の実現が あると考える 目的と使命 「生活の潤いを提供する」 私たち坂井製作所は、ものづくりを通して喜びを提供す る会社である。ここでの喜びとは、お客様の物心両面に おいての生活の潤いと豊かさの追求と考える。人が生き ていく傍らにいつも寄り添い、潜在的ニーズを提案して いく企業であること。 安心と安全を提供できる企業であるとともに、人が健康、 安全、幸福に暮らすために貢献すること。 以上を坂井製作所の目的・使命とする。 教育理念 『輝く存在の創造』 誰もが能力を身につけたいと願い、必要とされたいと願い、 役に立ちたい、幸せになりたいと願う。この「輝く存在の 創造」という目的を果たすために、社員一人ひとり自分の 持てる能力を最大限に発揮しながら自ら動き、学び、研究 し、チャレンジし続けていくことで、自己信頼と勇気、他 者信頼を得、結果的に誇りと生きがいが持てるものと考え る。更にそこから全員がつながり、組織で使命を果たして 行ける人間本来の可能性を追求する。 ㈱坂井製作所は仕事を通して成長し、可能性を追求する場 所である。 行動指針 『今日一日を“有って良かった日”にしよう!』 1 私は今日一日、安心安全な職場環境をつくります 2 私は今日一日、ルールを守ります 3 私は今日一日、速足で即行動します 4 私は今日一日、好奇心を持ち、調べ研究します 5 私は今日一日、プロである事に誇りを持ち、自己研鑽します 6 私は今日一日、常に考え提案します 7 私は今日一日、仲間と協力し、報連相を行います 8 私は今日一日、感謝を伝え、承認します 9 私は今日一日、前向きな失敗を歓迎し、チャレンジします 10 私は今日一日、時間(命)を活かす為に先を見越し準備します 11 私は今日一日、行動確認を行い、結果に対して責任を持ちます 12 私は今日一日、決めた事を実践します 13 私は今日一日、精魂こめて仕事をします 勇気を持って一歩を踏み出すのは私!WE CAN DO IT! 私の従業員に対する経営ビジョン 「この会社に入って人生が変わった」といっ てもらえる会社で有る事 会社で学んだことを地域や社員一人ひとりが 自らのコミュニティで発信力を持った人間、 巻き込む力を持った人間である事 社風の形成 2代目代表の急逝により、当時の工場長以外は素人 集団という状態 20年間で水栓金具メーカーへの一社集中へシフト し、下請け製造業としての方向性がどんどん色濃 くなってくる →水栓金具部品を作る事のみに集中 →アナログ産業への固定化 →技術より 安さ チームワーク 自社の強み 水栓金具に集中している(水栓部品製造力) 自社規模の会社にしてはITに力を入れている(IT力) 経営者の交渉力・人脈(仕入力) 良い人が創る製品とサービス(ホスピタリティ) 教育を積み重ねる事による団結力(チームワーク) 強み は今後生き残るか? 下請けである以上 請負仕事である アナログ産業で、客先のポジショニングを考える とは安さは絶対 品質は大事だが受注時の判断基準にはならない →その業界、その客先に無い価値を提供し、営業し 続けることが必須! チームワーク・各個人の力量UPが必要 社内教育と人間性教育 田舎の名もない中小企業の宿命 社内教育の意味と価値 朝礼・昼礼・終礼 朝礼:毎朝15分 ・個人別行動・目標 ・全員で肩もみ ・全員笑顔で握手 朝礼・昼礼・終礼 昼礼:毎朝20分 ・社員3分間プレゼン ・情報共有 ・経営者5分プレゼン またはワーク ・人間性教育 ・ありがとうカード 朝礼・昼礼・終礼 昼礼:毎朝20分 ・社員3分間プレゼン ・情報共有 ・経営者5分プレゼン またはワーク ・人間性教育 ・ありがとうカード ありがとうカード →感謝力の醸成 ⇒“幸せ”は全ての事が 「当たり前」ではなく、 「有り難い」事で有る感 謝力をもつ人のみ 感じ 得る! 朝礼・昼礼・終礼 終礼:毎日5分 ・今日良かったことの共 有・発信 目的:今日を有って良 かった日にする為 誕生日会・勉強会 月に1回 ・その月の誕生日の方を みんなでお祝い ・勉強会:チームワーク を上げるワーク 誕生日会・勉強会 月に1回 ・その月の誕生日の方を みんなでお祝い ・勉強会:チーム力を上 げるワーク(価値観教 育・人間性教育) やり場(やる場)づくり ・毎日定時清掃活動 ・QC活動:毎週金曜日午後から ・3Sプロジェクト:週1回 閑話休題 チームビルディング ⇒価値観の共有 こんなワークをしてみましょう。 若い女と水夫の話 登場人物を『共感できる順番』に『理由』とともに挙げて下さい 登場人物は ①若い女性 ②そのフィアンセ ③老人 ④水夫 ⑤フィアンセの友人 「若い女性と水夫」 嵐に遭遇して一隻の船が沈没しました。 その船に乗っていた人たちの中で、運良く5人が何とか二隻の救命ボートに乗ることができ ました。 一隻のボートには、水夫と若い女性、それに老人の3人が、 もう一隻のボートには、若い女性のフィアンセ(婚約者)とその親友の2人 が乗り合わせました。 悪天候の下、波にゆられる間に、二隻のボートは別れ別れになってしまいました。 彼女が乗っていた一隻はある島に流れつきました。 フィアンセと離ればなれになった彼女は、フィアンセが生存している手がかりを何とし てもつかもうと、一日中もう一隻のボートを探しましたが、何の手がかりも得ることができ ませんでした。 翌日、天候が回復しましたが、若い女性はなおもあきらめきれず、 フィアンセを探し求めましたが、やはり見つけることができませんでした。 彼女は、ある日、海のかなた遠くに1つの島かげを発見しました。 彼女は矢もたてもたまらず、フィアンセを探したい一心で、水夫に、 「ボートを修理して、あの島に連れて行ってくれませんか」と頼みました。 水夫は彼女の願いに応じてもよい、と言いましたが、1つ条件を持ち出しました。 それは、彼女と一夜を共にする、ということでした。彼女は即座に拒否しましたが、 がっかりし、困り果ててしまいました。そこで 「私は大変困っています。何か良い方法を教えてください」と老人に相談しました。 しかし、老人はあなたにとって何が正しいのか、 あるいは何が間違っているのか、私には言う事が出来ません。 あなたの心に聞いて、それに従いなさい。 私には決められません」と言うのみでした。 彼女は悩み苦しんだ揚げ句、結局、水夫の言う通りにしました。 翌朝、水夫はボートを修理して、彼女をその島に連れて行ってやりました。 フィアンセの姿を遠くから見つけた彼女は、浜辺に着くとボートから飛び出し、 かけあがり、そこにいるフィアンセの腕に深く抱かれました。 フィアンセのあたたかい腕の中で、彼女は昨夜のことを話そうかどうか迷いましたが、 結局、思い切って打ち明けました。 それを聞いたフィアンセは怒り、「2度と顔を見たくない!」と言って彼女を突き放し、 どこかに行ってしまいました。 その様子を見たフィアンセの親友は、彼女のところに行き、 肩に手をかけて「君の気持ちはよくわかる。 そのうちフィアンセに僕から話してあげよう。 それまでしばらくの間、私があなたの面倒を見てあげよう」と話しました。 若い女と水夫の話 登場人物を『共感できる順番』に『理由』とともに挙げて下さい 登場人物は ①若い女性 ボートを修理してもらい、水夫と一夜を共にした ②そのフィアンセ ③老人 真実を聞いて去っていった 自分で考え、決めることを促した ④水夫 ボートを直し、女性を島に連れていった ⑤フィアンセの親友 女性に「今後の面倒を見よう」と言った チームビルディング ⇒価値観の共有 →「グループ」から「チーム」へ! 価値観の違い、考え方の違いを知る (他者受容)のワーク 人事戦略 ~自社が目指す働き方~ 女性の積極活用 →ワークライフバランス 今後の日本を見る →人口ボーナスと人口オーナス 女性の活用と ワークライフバランス 安くて良い人(女性)を採用したい! →『ワケアリ』な人 ・家族の介護 ・持病 ・子供が小さい ・扶養の範囲内 に優れた人が眠っている! ワークライフバランス について 『ワケアリ』な人 が 気持ちよく働け る職場にできれば 良い人、優れた能力 を持つ女性が働いてくれる!! ワークライフバランス について その方法 ・安心安全な職場環境 ・チームワーク醸成 ・ワークシェアリング ・正社員・パート社員・派遣の垣根をなくす ・毎日勉強、毎日成長 人口ボーナスと人口オーナス 人口ボーナス期(多産多死の時代) →モノの時代、長時間労働=成果 の時代 →労働者 多/高齢者 少 日本の人口ボーナス期 1960年~1990年 →人口ボーナスが終わるとその国には2度と 人口ボーナス期は訪れない! 人口ボーナスと人口オーナス 人口オーナス期には ・高齢者比率が高まる(少産少死の時代) ・労働力人口が減る ・労働者の賃金が高まる(高学歴傾向になる) 人口オーナス期の経済成長 ・男女とも働く ・短時間労働・間欠労働 ・色々な条件の下で働くことが出来る これらの条件を満たす会社に変化していく事 ⇒中小企業であればあるほど対応しやすいはず! 2015~2020経営ビジョン ・今までの「おかげさま」を大切にしたものづ くり企業 ・社員全員が幸せを追求し、チャレンジする ・我が社が提供できる技術(モノ)に、あった らいいなの気持ち(コト)を付加した自社商品 を市場に提供する ご清聴ありがとうございました