Comments
Description
Transcript
南 ア ル プ ス 市 議 会 第2回定例会(6月)会議録
平 成 2 4 年 南 ア ル プ ス 市 議 会 第2回定例会(6月)会議録 平成24年6月 8日 開会 平成24年6月22日 閉会 山梨県南アルプス市議会 1 南アルプス市告示第78号 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月)を次のとおり招集する。 平成24年5月31日 南アルプス市長 1.期 日 平 成 2 4 年 6 月 8 日(金) 1.場 所 南 ア ル プ ス 市 議 場 2 中 込 博 文 ○ 応 招 ・ 不 応 招 議 員 応招議員(23名) 1番 渡 辺 聖 香 2番 金 丸 忠 仁 3番 藤 本 好 彦 4番 齊 藤 博 明 5番 河 野 木綿子 6番 花 輪 7番 西 野 浩 蔵 8番 金 丸 一 元 9番 野 田 修 作 進 10番 石 川 壽 11番 内 藤 政 勝 12番 小 林 敏 徳 13番 清 水 実 14番 志 村 裕 子 15番 向 山 敏 宏 16番 森 岡 千代野 17番 名 取 常 雄 19番 深 澤 永 雄 20番 浅 野 伸 二 21番 斉 藤 哲 夫 22番 内 池 虎 雄 23番 深 澤 米 男 24番 穴 水 俊 一 不応招議員(なし) 3 平 成 2 4 年 南 ア ル プ ス 市 議 会 第 2 回 定 例 会(6月) 6 月 8 4 日 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月)(1日目) 平成24年6月8日 午 後 1 時 3 0 分 於 議 会 議 場 1.議事日程 諸 報 告 日程第 1 会議録署名議員の指名について 日程第 2 会期の決定について 日程第 3 議案第54号 南アルプス市ヘリポート条例の制定について 日程第 4 議案第55号 南アルプス市印鑑条例等の一部改正について 日程第 5 議案第56号 南アルプス市税条例の一部改正について 日程第 6 議案第57号 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号) 日程第 7 議案第58号 平成24年度南アルプス市土地取得造成事業特別会計補正予算 (第1号) 日程第 8 議案第59号 新市建設計画の変更について 日程第 9 議案第60号 個別外部監査契約に基づく監査によることについて 日程第10 議案第61号 市道路線の認定について 日程第11 承認第 1号 南アルプス市税条例の一部を改正する条例の専決処分につき承 認を求めることについて 日程第12 承認第 2号 南アルプス市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の専決 処分につき承認を求めることについて 2.出席議員は、次のとおりである。 (22名) 1番 渡 辺 聖 香 2番 金 丸 忠 仁 3番 藤 本 好 彦 4番 齊 藤 博 明 5番 河 野 木綿子 6番 花 輪 7番 西 野 浩 蔵 8番 金 丸 一 元 9番 野 田 修 作 進 10番 石 川 壽 11番 内 藤 政 勝 12番 小 林 敏 徳 13番 清 水 実 14番 志 村 裕 子 15番 向 山 敏 宏 16番 森 岡 千代野 17番 名 取 常 雄 19番 深 澤 永 雄 20番 浅 野 伸 二 21番 斉 藤 哲 夫 22番 内 池 虎 雄 23番 深 澤 米 男 5 3.欠 席 議 員(1名) 24番 穴 水 俊 一 4.会議録署名議員 7番 西 野 浩 蔵 10番 石 川 壽 11番 内 藤 政 勝 5.地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名 (18名) 市 長 中 込 博 文 副 市 長 名 取 武 総 務 部 長 石 川 一 総合政策部長 保 坂 邦 博 市 民 部 長 上 田 清 保健福祉部長 野呂瀬 毅 明 長 保 坂 秀 人 長 塚 原 雅 樹 農林商工部長 依 田 昭 造 建 企 山 田 和 彦 消 総合政策部理事 飯 野 清 徳 総合政策部理事 飯 野 多恵子 会 計 管 理 者 櫻 本 政 明 教 長 横小路 允 子 教 育 委 員 長 金 子 賢 夫 教 長 清 水 文 秀 代表監査委員 山 本 正 敏 農業委員会長 業 局 長 6.職務のため議場に出席した者の職氏名(4名) 議会事務局長 有 野 一 成 書 記 村 松 直 樹 書 記 石 川 書 記 小 林 正 明 浩 6 設 部 防 育 育 部 村 松 昇 開会 午後1時30分 ○議長(深澤永雄君) 本日、議員ならびに中込市長はじめ執行部各位におかれましては、公私ともご多忙のところご参 集いただき、ここに6月定例会が開会できますことを、まずもって御礼申し上げます。 ただ今から、平成24年南アルプス市議会第2回定例会を開会いたします。 これより本日の会議を開きます。 報告事項を申し上げます。 今定例会に提出する議案につき市長から通知がありました。 提出議案はお手元に配布した議事日程記載のとおりでありますので、朗読を省略いたします。 次に、今議会から各広域事務組合議会の報告を行います。 はじめに中巨摩地区広域事務組合議会について、金丸一元君、報告をお願いいたします。 8番、金丸一元君。 ○8番議員(金丸一元君) 平成24年3月29日に開催されました、中巨摩地区広域事務組合議会の3月定例会の報告を行 います。 なお、報告書がお手元に配布してありますので、要点のみ報告とさせていただきます。 会議には志村裕子議員、花輪進議員、浅野伸二副議長、森岡千代野議員と私の5名が出席いたし ました。 定例会の内容は条例の一部改正が3件、平成23年度一般会計および特別会計補正予算が5件、 平成24年度一般会計および特別会計当初予算が6件、人事案件が1件の合計15議案の審議であ りました。 第1号議案の組合職員定数条例の改正では、業務の見直しに伴い、全体で2名の職員が削減とさ れました。 第2号議案の組合議員の勤務時間、休暇等に関する条例の改正では、東日本大震災に対処するた めの特別休暇をさらに1年延長いたしました。 第3号議案の組合勤労青年センター設置及び管理条例の改正では、利用実態に合わせた施設の使 用料金の免除規定、料金区分の見直しや利用実態に即した条例の適正化が図られました。 次の第4号議案から第8号議案までは、平成23年度中の一般会計および4つの特別会計の補正 予算に関するものでした。 いずれも年度末で事業費がほぼ確定したことに伴い、職員給与、需用費の減額等、財政調整基金 の積み立てのための補正予算が計上されました。 第9号議案の平成24年度一般会計当初予算では、歳入歳出ともに3,929万2千円の予算が 計上され、前年度に比べ、248万8千円の増額となりました。 第10号議案のごみ処理事業特別会計当初予算では、歳入歳出ともに12億3,298万円の予 算が計上され、前年度に比べ3億9,411万5,200円の減額となりました。 第11号議案の地区公園事業特別会計当初予算では、歳入歳出ともに858万9千円の予算が計 上され、前年度に比べ、67万1千円の減額となりました。 第12号議案 老人福祉事業特別会計当初予算では、歳入歳出ともに3,183万2千円の予算 が計上され、前年度に比べ、415万6千円の減額となりました。 第13号議案の勤労青年センター事業特別会計当初予算では、歳入歳出ともに4,917万6千 円の予算が計上され、前年度に比べ、5,529万9千円の減額となりました。 7 第14号議案のし尿処理事業特別会計当初予算では、歳入歳出ともに2億4,805万円の予算 が計上され、前年度に比べ、1,001万円の減額となりました。 最後の15号議案では、公平委員の選任について、公平委員2名のうち1名が辞職、もう1名が 任期満了となり、欠員が生じたため、新たに2名を選任いたしました。 以上、提出されました15議案につきましては、慎重審議の結果、いずれも原案どおり可決いた しました。 なお、これらの議案および資料は議会事務局に供えてありますので、ご参照いただきたいと思い ます。 以上で中巨摩広域事務組合議会の報告を終わります。 ○議長(深澤永雄君) ご苦労さまでした。 次に、三郡衛生組合議会について、齊藤博明君、報告をお願いいたします。 4番、齊藤博明君。 ○4番議員(齊藤博明君) 平成24年3月29日に開会されました、三郡衛生組合議会の3月定例会の報告を行います。 なお、報告書がお手元に配布してありますので、要点のみの報告とさせていただきます。 会議には深澤永雄議長をはじめ野田修作議員、内藤政勝議員、清水実議員、向山敏宏議員、名取 常雄議員、内池虎雄議員と私の8名が出席いたしました。 定例会の内容は、一般会計と2つの特別会計当初予算の審議でありました。 第1号議案の平成24年度一般会計当初予算では、歳入歳出ともに1,735万3千円の予算が 計上されました。 歳入の主なものは、2市3町からの分担金が1,609万3千円でした。 また、歳出の主なものといたしまして、1,600万9千円の総務費の計上がありました。 第2号議案のし尿処理事業特別会計当初予算では、歳入歳出ともに3億7,360万円の予算が 計上されました。 歳入予算の主なものとしては、1市2町からの分担金が3億4,057万円で、歳出予算の主な ものは職員人件費とし尿処理場維持管理費の衛生費が2億1,502万7千円、また、公債費が1億 5,754万3千円でした。 第3号議案の火葬事業特別会計当初予算では、歳入歳出ともに1億8,049万円が計上されま した。 歳入の主なものは2市3町からの分担金が1億6,486万9千円です。また、歳出の主なもの として、衛生費が7,910万4千円、公債費は1億36万6千円でありました。 以上、提出されました3議案につきましては、慎重審議の結果、いずれも原案どおりに可決いた しました。 なお、これらの議案および資料は議会事務局に供えてありますので、ご参照いただきたいと思い ます。 以上で三郡衛生組合議会の報告を終わります。 ○議長(深澤永雄君) ご苦労さまでした。 次に、山梨県後期高齢者医療広域連合議会について、清水実君、報告をお願いいたします。 13番、清水実君。 8 ○13番議員(清水実君) 13番、清水実でございます。 平成24年2月17日に開会されました、山梨県後期高齢者医療広域連合議会第1回定例会の報 告を行います。 なお、報告書がお手元に配布してありますので、要点のみの報告とさせていただきます。 会議には私、清水実が出席いたしました。 定例会の内容は、第2次広域計画の策定、条例の一部改正が2件、平成23年度一般会計および 特別会計の補正予算が2件、平成24年度一般会計および特別会計の当初予算が2件で、合計7議 案の審議を行いました。 第1号議案の山梨県後期高齢者医療広域連合第2次広域計画の策定については、平成19年度か らの第1次計画が平成23年度に終了するため、平成24年から第2次広域計画を策定するもので あります。 第2号議案の後期高齢者医療に関する条例と第3号議案の後期高齢者医療制度臨時特例基金条例 の一部改正につきましては、両方とも平成24年度も引き続き前年度と同様に保険料を軽減するこ とによる条例改正でありました。 続いて、第4号議案の平成23年度一般会計補正予算につきましては、一般会計から特別会計へ の事務費繰出金として181万8千円が減額されました。 また、これに伴い、予備費が増額されています。 第5号議案の平成23年度特別会計補正予算につきましては、歳入歳出ともに4億805万2千 円の増額を行いました。 主なものといたしましては、円滑運用臨時特例交付金が4億1,338万9千円、交付されたこ とにより、同額を基金積立金に計上されております。 次に、 議案第6号の平成24年度一般会計当初予算につきましては、 歳入歳出ともに5億315万 3千円で、前年度と比べて467万7千円の増額となりました。 最後に、議案第7号の平成24年度特別会計当初予算につきましては、歳入歳出予算ともに 928億5,406万3千円が計上されました。また、前年度と比べて35億409万6千円の増 額となっております。 主な要因といたしまして、療養給付費が35億1千万円も増えたことが挙げられます。 以上、提出された議案につきましては、慎重審議の結果、いずれも原案どおり可決いたしました。 なお、これらの議案および資料は議会事務局に備えてありますので、ご参照いただきたいと思い ます。 以上で山梨県後期高齢者医療広域連合議会の報告を終わります。 ○議長(深澤永雄君) ご苦労さまでした。 次に、監査委員から平成24年2月分から4月分までの例月出納検査結果について、報告があり ました。 お手元に配布しておきましたので、ご了承願います。 次に、市長から地方自治法施行令第145条第1項および第146条第2項、第150条第3項 の規定により、平成23年度南アルプス市継続費繰越計算書および繰越明許費繰越計算書、事故繰 越繰越計算書の報告がありました。 また、地方公営企業法施行令第18条の2第1項および第19条の規定により、平成23年度南 9 アルプス市水道事業会計継続費繰越計算書および計算繰越計算書の報告がありました。 事前に配布しておきましたので、ご了承願います。 次に、4月19日、園遊会が赤坂御苑において行われました。私が全国市議会議員共済会の理事 を仰せつかっていたため、天皇陛下のお招きにより、夫婦でご招待されましたので、参列させてい ただきました。その際、思いかけずも天皇・皇后両陛下からお言葉をかけていただきました。 また、皇太子からもお言葉をいただきまして、その中で北岳について、3分ぐらいの話をさせて いただき、感銘いたした次第でございます。 次に4月25日と26日の両日、関東市議会議長会第78回定例総会が横浜市のパシフィコ横 浜・会議センターに開催され、私と事務局長が出席いたしました。その席上において、関東代表の 理事として、全国市議会議員共済会の活動報告を行いました。 次に4月16日、第247回山梨県市議会議長会定例総会が甲州市のぶどうの丘において開催さ れ、会員であります私と副議長、そして事務局長の3名が出席いたしました。 なお、総会の席上、議員在職15年と10年の会長表彰が行われ、本市議会から穴水俊一君が 15年表彰を受けました。 また、名取常雄君と森岡千代野君、そして私の3人が10年表彰をいただきました。誠にありが とうございます。 また、 5月23日に全国市議会議長会第88回定例総会が日比谷公会堂において開催されました。 翌24日には砂防会館において、全国市議会議員共済会第1回理事会・代議員総会も開催され、 私と事務局長が出席いたしました。 なお、この総会の席上、深澤米男君が議員在職15年の表彰を受けました。誠におめでとうござ います。 これより山梨県市議会議長会・会長表彰と全国市議会議長会・会長表彰の表彰状の伝達式を併せ て行いますが、受賞された皆さまには心から敬意を表すとともに、お祝いを申し上げます。 それでは表彰状の伝達を議会事務局長に進行させます。 よろしくお願いいたします。 (表彰状 伝達) 先ほど発表いたしました全国市議会の全国会長は山口県萩市の市議会議長でありまして、通常は ちょっと「せきや」と呼んでしまうんですが、 「関谷浩」という方でございます。 以上で表彰状の伝達を終わります。 続きまして、私が会派を退会したことに伴い、5月31日付けで、かがやき21より構成員が8名 から7名に減少するとの異動報告がありました。 また、6月1日付けで私が1人で新会派「南アルプス北岳会」を結成いたしました。 次に、地方自治法第121条の規定により、市長ならびに関係行政委員の長に出席を求めたとこ ろ、お手元に配布の名簿のとおり、説明員の出席ならびに委任の通知がありました。 次に、24番 穴水俊一君は一身上の都合のため、今期間中のすべてを欠席する旨の届け出があ りました。 なお、報道関係者等から撮影の申し出があり、これを許可いたしましたので、ご了承願います。 以上で報告事項を終わります。 ここで暫時休憩といたします。 10 休憩 午後 1時56分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 1時59分 ○副議長(浅野伸二君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 ただいま、休憩中に議長、深澤永雄君から議長の辞職願いが提出されました。 お諮りいたします。 議長辞職の件を日程に追加し、追加日程第1として議題とすることに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議長辞職の件を日程に追加し、追加日程第1として議題することに決しました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○副議長(浅野伸二君) 追加日程第1 議長辞職の件を議題といたします。 地方自治法第117条の規定により、深澤永雄君の退場を求めます。 (深澤永雄君 退場) まず、その辞職願いを事務局長に朗読させます。 (事務局長 朗読) お諮りいたします。 深澤永雄君の議長の辞職を許可することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、深澤永雄君の議長の辞職を許可することに決しました。 深澤永雄君の入場を求めます。 (深澤永雄君 入場) ただ今、議長が欠員となりました。 お諮りいたします。 この際、議長の選挙を日程に追加し、追加日程第2として直ちに選挙を行いたいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議長の選挙を日程に追加し、追加日程第2として選挙を行うことに決しました。 ここで暫時休憩といたします。 休憩 午後 2時02分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 2時14分 ○副議長(浅野伸二君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 追加日程第2 議長の選挙を行います。 選挙は投票により行います。 議場を閉鎖します。 11 ( 議 場 閉 鎖 ) ただ今の出席議員は22人であります。 これより投票用紙を配布させます。 (投票用紙の配布) 投票用紙の配布漏れはありませんか。 (はいの声) 配布漏れなしと認めます。 投票箱を改めさせます。 (投票箱の点検) 異常なしと認めます。 念のため申し上げます。 投票は単記無記名であります。 投票用紙に被選挙人の氏名を記載の上、点呼に応じて順次投票を願います。 事務局に点呼を命じます。 ○事務局長(有野一成君) それでは敬称は省略させていただきます。 氏名を読み上げますので、順次、投票をお願いしたいと思います。 ( 投 票 )( 点 呼 ) 1番 渡 辺 聖 香 2番 金 丸 忠 仁 3番 藤 本 好 彦 4番 齊 藤 博 明 5番 河 野 木綿子 6番 花 輪 7番 西 野 浩 蔵 8番 金 丸 一 元 9番 野 田 修 作 進 10番 石 川 壽 11番 内 藤 政 勝 12番 小 林 敏 徳 13番 清 水 実 14番 志 村 裕 子 15番 向 山 敏 宏 16番 森 岡 千代野 17番 名 取 常 雄 19番 深 澤 永 雄 21番 斉 藤 哲 夫 22番 内 池 虎 雄 23番 深 澤 米 男 20番 浅 野 伸 二 ○副議長(浅野伸二君) 投票漏れはありませんか。 ( な し ) 投票漏れなしと認めます。 投票を終了いたします。 議場の閉鎖を解きます。 ( 議 場 開 場 ) 開票を行います。 会議規則第30条第2項の規定により、立会人に1番 渡辺聖香君、23番 深澤米男君を指名 いたします。 よって、両名の立ち会いをお願いいたします。 ( 開 票 ) 選挙の結果を報告いたします。 投票総数22票、これは先ほどの出席議員数に符合いたします。 そのうち有効投票19票、無効投票3票、白紙であります。 12 有効投票数中、 内池虎雄君 11票 森岡千代野君 8票 以上のとおりであります。 この選挙の有効得票数は19票、法定得票数は5票であります。 よって、内池虎雄君が第8代議長に当選されました。 ただ今、議長に当選されました内池虎雄君が議場におられますので、本席から会議規則第 31条第2項の規定により、当選の告知をいたします。 内池虎雄議長からごあいさつをお願いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 一言ごあいさつを申し上げます。 このたび、選挙におきまして、図らずも議長の要職に就任することができました。 議会の皆さま方のご好意をいただきながら、挑戦できたものと思います。 私もこれから皆さまの、このご好意に応えるべく、議会の中におきまして、誠心誠意、情熱を持っ て議会の秩序を保持しながら、 新しい議長として皆さんのご協力をさらにいただきたいと思います。 ここにおいでの議員さんは、いろいろな委員会、あるいは特別委員会、議会運営委員会等の中で 非常に努力をしながら、こんにちの発展を見ることができました。 まさに、これも地方自治の成果ではないかと思います。これからも、この成果をもとにしながら、 南アルプス市民の豊かな生活と、また希望と夢を持って、活力ある市政進展のために、議会を通し て努力してまいりたいと思います。 一言ごあいさつを申し上げて、お礼の言葉といたします。 ○副議長(浅野伸二君) それでは内池議長、議長席にお着き願います。 ○議長(内池虎雄君) これより議長職を務めます。 ただ今、議長の職を辞職されました深澤永雄君から、退任のごあいさつがあります。 深澤永雄君。 ○19番議員(深澤永雄君) 1年と3カ月になりますか。 15カ月という間、 南アルプス市議会の議長職を拝命いたしました。 今、議会改革が叫ばれる中で、いくつかの改革といわれるような新しい試みを皆さん方のお力添 えをいただきながら、実績として残すことができたのではないかと思うわけでございます。 本当にご協力ありがとうございました。 また、執行部の深いご理解をいただきながら、そしてまた議員皆さん全員のご指導、ご協力をい ただいた中でのたまものではないかと思うわけでございます。 ここに新しく内池議長が誕生したわけでございますが、先ほどの就任あいさつで力強いあいさつ をいただきました。必ず、この南アルプス市の新たな改革に進んでいっていただけるのではないか と思うわけでございます。 本当に15カ月になるわけでございますが、いろいろありがとうございました。 私も任期最後まで、 一生懸命、 皆さんと一緒に議会発展のために努力していく所存でございます。 各議員の皆さん方の今後のますますのご健勝をご祈念申し上げまして、あいさつに代えさせてい ただきます。 13 本当にありがとうございました。 ○議長(内池虎雄君) ここで暫時休憩いたします。 休憩 午後 2時30分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 2時33分 ○議長(内池虎雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 ただ今の休憩中に副議長 浅野伸二君から副議長の辞職願いが提出されました。 お諮りいたします。 この際、副議長辞職の件を日程に追加し、追加日程第3として議題にすることに、ご異議ござい ませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、副議長辞職の件を日程に追加し、追加日程第3として議題とすることに決しました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(内池虎雄君) 追加日程第3 副議長辞職の件を議題といたします。 地方自治法第117条の規定により、浅野伸二君の退場を求めます。 (浅野伸二君 退場) まず、その辞職願いを事務局長に朗読させます。 (事務局長 朗読) お諮りいたします。 浅野伸二君の副議長の辞職を許可することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、浅野伸二君の副議長の辞職を許可することに決しました。 浅野伸二君の入場を許します。 (浅野伸二君 入場) ただ今、副議長が欠員となりました。 お諮りいたします。 この際、副議長の選挙を日程に追加し、追加日程第4として直ちに選挙を行いたいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、副議長の選挙を日程に追加し、追加日程第4として選挙を行うことに決しました。 ここで暫時休憩いたします。 休憩 午後 2時36分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 2時47分 14 ○議長(内池虎雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 追加日程第4 副議長の選挙を行います。 お諮りいたします。 選挙の方法については、地方自治法第118条第2項の規定によって、指名推選にしたいと思い ます。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、選挙の方法は指名推選で行うことに決しました。 お諮りいたします。 指名の方法については、議長が指名することにしたいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議長が指名することに決しました。 副議長に野田修作君を指名します。 お諮りいたします。 ただ今、 議長が指名しました野田修作君を副議長の当選人と定めることに、 ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、ただ今、指名しました、野田修作君が第8代副議長に当選されました。 ただ今、 副議長に当選されました野田修作君が議場におられますので、 本席から会議規則第31条 第2項の規定による当選の報告をいたします。 野田修作副議長からごあいさつをお願いいたします。 野田修作君。 ○副議長(野田修作君) ただいま、議長の指名推選によりまして、副議長に推選していただきました野田でございます。 本来、私もそんな器ではありませんが、今回の任期というものがあと5カ月ということで、大変 短いわけでありますが、議長の内池さまを補佐しながら、明るい議会、本当に開かれた議会、そう いったものを目指していきたいと思っております。 それから議長の方針でもあります、議会改革、これも本当に始まったばかりです。これからは皆 さんの力をお借りしながら、一歩でもいいから、一歩一歩ずつ前進をさせていきたいと思っており ます。 本当にこれから短期間でしか、皆さんとお話する機会もありませんが、一生懸命頑張っていきた いと思っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。 ○議長(内池虎雄君) ただ今、副議長の職を辞職されました、浅野伸二君から退任のごあいさつがあります。 浅野伸二君。 15 ○20番議員(浅野伸二君) 1年3カ月前、深澤前議長から指名を受け、皆さん方にご賛同していただき、副議長の職を務め て15カ月、深澤議長を支えつつ、皆さんと一緒に副議長の職を無事に遂行できたことは、本当に 皆さん方のおかげだと、改めて感謝申します。 本当にありがとうございます。 これからも、あと任期わずかではありますが、皆さんと一緒にこの南アルプス市が、また議会が、 執行部がますます発展するようにご祈念申し上げまして、退任のあいさつとさせていただきます。 本当にありがとうございました。 ○議長(内池虎雄君) ここで暫時休憩といたします。 休憩 午後 2時52分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 3時14分 ○議長(内池虎雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 報告事項を申し上げます。 休憩中に森岡千代野君と野田修作副議長が本日付けでそれぞれの委員会に対し、辞任願いを提出 しましたので、委員会条例第8条第1項の規定により、金丸一元君と名取常雄君を新たに議会運営 委員に選任いたしました。 以上で報告を終わります。 これより本日の日程に入ります。 本日の議事日程はお手元に配布したとおりでありますので、ご了承願います。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(内池虎雄君) 日程第1 会議録署名議員の指名についてを議題といたします。 会議録署名議員には、会議規則第76条の規定により、 7番 西野浩蔵君 10番 石川 壽君 11番 内藤政勝君 を指名いたします。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(内池虎雄君) 日程第2 会期の決定についてを議題といたします。 お諮りいたします。 今定例会の会期は、本日から6月22日までの15日間といたしたいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、今定例会の会期は15日間とすることに決定いたしました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 16 ○議長(内池虎雄君) 日程第3 議案第54号 「南アルプス市ヘリポート条例の制定について」から、日程第12 承認 第2号 「南アルプス市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の専決処分について承認を求め ることについて」までの10案件を一括議題といたします。 市長から市政一般に対する説明ならびに提出議案に対する説明を求めます。 中込市長。 ○市長(中込博文君) 本日ここに、平成24年南アルプス市議会第2回定例会の開会にあたり、提出いたしました案件 につきまして、その概要をご説明申し上げます。 また、併せて私の所信の一端を申し述べ、議員各位ならびに市民の皆さまのご理解とご協力をお 願い申し上げます。 南アルプスの山々が日ごとに緑を深め、里においては、サクランボの実が色づいて、活気あふれ る季節となりました。 厳寒の冬から春先の天候不順により、例年に比べて作柄が心配されます。農業は自然と共存して 成り立つものであり、こうした困難を乗り越え、精いっぱいのご努力を願うものであります。 5月には市民の活躍が相次いで報告されました。 まず、女子ホッケー日本代表チームがロンドンオリンピックの出場権を獲得し、本市出身の藤尾 香織選手と飯村美香選手の出場が期待されます。 また、相馬知恵子国際審判員は3度目のオリンピック派遣が決定しました。ご活躍を期待するも のであります。 さらに、県下市町村対抗野球大会では、南アルプス市Bチームが南アルプス市合併後3度目の優 勝を、 また白根巨摩中学校が県中学校選抜軟式野球大会で4度目の優勝をそれぞれ勝ち取りました。 日ごろの練習のたまものであり、市民とともに喜びを分かち合いたいと思います。 さて、このほど日本の将来推計人口が発表されました。50年後には現在の3分の2に減少し、 高齢者の割合は4割に達するなど、人口減少と少子化・高齢化はさらに加速することが改めて明ら かにされました。 現通常国会では、こうした将来を見据え、社会保障と税の一体改革として消費税の増税が焦点と なっております。 世界最速で進んでいる高齢化により、年金・医療および介護など、社会保障費の自然増に対する 打開策について、一党一派に偏った了見の狭い審議ではなく、胸襟を開いて日本の未来について、 真摯に議論されることを切に期待するところであります。 また、前年度の貿易収支は原発事故以来、火力発電の燃料である液化天然ガスの輸入増に対し、 電子部品などの輸出が減ったため大幅に悪化し、31年ぶりに赤字に転落したと報じられました。 さらに前年度末時点で国債をはじめとする「国の借金」は過去最大となり、今年度予算も4年連 続で新規国債発行額が税収を上回るという異常な借金依存体質が続いております。 私も地域社会の経営者として、市債、つまり「市の借金」の削減については、重要課題と認識し ており、市債残高にはいつも注意を払っております。幸い、前年度末の市債残高は財政計画どおり、 堅調に減少いたしました。 一方、引き続き電力供給のひっ迫と電気料金の値上げ、さらにはガソリンなど、燃料の価格が高 止まりしており、その対策も喫緊の課題であります。 市においては、東日本大震災直後の計画停電への対応と、同規模の節電対策を実施いたしますの 17 で、公共施設のご利用に際しまして、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。 私も市長に就任して1年が経過いたしました。この1年間は私利私欲なく、またがむしゃらに働 いてまいりました。 2年目の始動にあたり、 これまでの取り組みがどれだけ成果として現れるのか、 焦燥感も否めませんが、今年度は政策課題の達成に向けて、少しでも成果を上げられるよう、庁内 の組織力強化を重点課題としております。 その1つ目として、4月から毎週、私と部局長の幹部ミーティングを開催しております。幹部職 員がしっかりとした屋台骨となることで、組織全体が一枚岩となり、揺らぐことのない市政運営が 実現します。 2つ目に、自立的な行政組織に生まれ変わる方策として、複線型人事制度導入の必要性を強く感 じております。培った知識・経験を生かせるよう、職員自身の選択により、特定の行政分野を専任 する制度を創設することで、従来からの専門職制度に加え、より重層的な組織体制の構築を目指し ます。 組織基盤の強化と自立した職員の育成が分権時代の自ら考える地方行政組織を確立し、このこと が市民主体のまちづくりにつながると考えております。 次に、私が掲げる施策方針3本柱に基づいて、市政推進の重点をご説明いたします。 1つ目の柱は、抜本的な行政改革の断行についてであります。 本市は誕生して10年目を迎えようとしております。これまでは6地区の格差の均衡を図り、一 体性を確立するための施設整備を進めてまいりましたが、これは十分な成果をもって終了したと考 えております。 合併市として避けることのできない地方交付税の減額期に向け、独り立ちした自治体として、あ るべき行財政規模の確立を目指し、第2のステージへのスタートを切ることになります。 その考え方は、市行政改革大綱に基づく定員適正化計画および財政計画などでお示ししたとおり であります。 今年度の行革断行については、施設の再配置を主軸とし、類似施設の統廃合について、できる限 りの結果を出すよう、推し進めます。 真に必要な施設に機能を集約し、併せて東日本大震災の実情にかんがみ、耐震性を確保する中で 施設の再配置を進める方針であります。 特に、施設再配置の本丸として取り組むべき支所の統廃合と本庁舎の強化整備については、被災 地以外の合併特例債5年延長法案が成立次第、市民の皆さまに丁寧にご説明し、ご意見をいただく 中で方針を定め、諸般の手続きを進めてまいります。 次に2つ目の柱は、災害時の危機管理体制の再構築についてであります。 安心・安全なまちづくりを目指し、 「地域防災計画」を改定いたしました。東日本大震災による未 曾有の災害が発生し、これからも東海・東南海・南海連動型地震や富士山の噴火、浜岡原子力発電 所の事故などが懸念されています。 今般の改定内容の特徴としては、市民の皆さまに防災の主役として自発的に取り組んでいただく ことを重要視しております。災害発生後、直ちに家族を守ることができるのは市民自身であり、こ のことが被害を最小限にとどめる最も有効な手段であります。つまり、 「自助」を再認識していただ くことが改定の最大の目的であります。 災害時には、市民の皆さまの「自助」が必要不可欠であることを、改めてご理解いただきたいと 考えております。 3つ目の柱は農林業と観光を融合させた活力あふれる地域づくりについてであります。 18 総合特区指定につきましては、昨年度、第1次指定を目指して申請し、1次および2次審査で農 林水産業部門第3位の評価をいただきましたが、惜しくも最終の3次審査で選考から漏れてしまい ました。 そこで、 「フルーツツーリズム」に絞った特区申請から、 「ふるさと愛プロジェクト事業」に沿っ た市内全域の農林業6次産業化をベースに案を練り直し、第2次指定に向けて3月に再度、内閣府 に申請をいたしました。 6月中旬のヒアリングによる審査を経て、7月下旬には結果が公表されます。 続きまして、 「ふるさと愛プロジェクト」等主要な事業の進捗状況についてであります。 今般の総合特区申請の基本となります、南アルプスインターチェンジ周辺の開発と農業の6次産 業化プロジェクトにおきましては、平成25年度の拠点施設事業着手に向け、南アルプスインター チェンジ南地区地権者に対し、地区および個別説明会を行いました。 地権者の方々の意向を踏まえ、早急に事業用地を確定してまいります。 また、 「自然を学び、楽しむプロジェクト」におきましては、櫛形山自然環境有識者および南アル プス世界自然遺産登録推進協議会学術委員による櫛形山での動植物調査を含む現地調査を実施いた しました。 この結果を県に報告後、早ければ6月下旬に櫛形山周遊トレッキングコースの設置工事への手続 きを進めてまいります。 「交流長寿プロジェクト」におきましては、4月に荒川区の「川の手荒川まつり」で農産物販売 を行いました。ハウスサクランボをはじめとする農作物は午前中で完売し、ブランド力の高まりを 確信いたしました。今年度は、さらに夏休み期間を中心に大田区・荒川区民を対象としたモニター ツアーを重ね、 他の地域との差別化を図り、 南アルプスブランドの認知度を向上させてまいります。 「地域エネルギー活用プロジェクト」におきましては、新たな事業として「油脂酵母による未利 用再生資源からのバイオマスエネルギー」の研究および開発を、山梨大学との相互連携により行っ てまいります。 山梨大学とは、これまでも「地下水状況調査共同研究」をはじめ、各分野で多方面にわたり、良 好な関係を築いてまいりましたが、これを機に今後の永続的なパートナーシップを確立するための 「包括的連携協定」を締結してまいりたいと考えております。 続いて、 「ふるさと愛プロジェクト」の相乗効果を生み出し、成功に導くための連携事業の取り組 みについて、ご説明いたします。 まず市の6次産業化拠点施設との連携を図り、市内に魅力ある観光交流エリアをつくり出すため の農家や市民の6次産業化活動支援を強化いたします。専門家の派遣や法人設立事務の指導などに より、市民のアイデアで古民家カフェや田舎レストラン、オーナー果樹園など、さまざまなグリー ンツーリズムの受け入れ拠点が生まれるよう、取り組んでまいります。 また、 「自然を学び楽しむプロジェクト事業」 の展開に不可欠な自然観察指導員を育成いたします。 市内外からの入山者をお迎えするにあたり、地域の自然の魅力・仕組み・楽しさを伝える地域のリー ダーとして活躍を期待するものであります。指導員同士の連携により、櫛形山、広河原や北沢峠周 辺地域での環境教育やエコツアーを企画・実施する組織づくりも進め、定着を図ってまいります。 さらに、地域ブランド力の強化に向け、スモモの「貴陽」をギネスブックに認定させることを取 り組みます。また、スモモ産地との相互交流となる「スモモサミット」の開催に向けた準備を行っ てまいります。こうした取り組みにより、日本一のスモモ生産地である南アルプス市で世界一大き い貴陽を生産していることをアピールし、ブランドを確立するものであります。 19 続きまして、主要施策の今年度の取り組みについてであります。 まずはじめに、地域公共交通システムのコミュニティーバス実証運行は今年度3年目を迎え、最 終年となります。これまでの運行状況と結果を踏まえ、費用対効果を図る中でダイヤ改正を行いま した。今日までの利用状況と、これまでの市民アンケート結果を見ますと、依然としてマイカー利 用率が高く、 公共交通に対する市民の皆さまのニーズは引き続き限定的と認識せざるを得ませんが、 実証結果に基づいて、今後のあり方を決断してまいります。 次に、今年度から粗大ゴミ収集は、どの地区の会場でも収集できるようにいたしました。こんに ちまでの収集状況は他地区からの搬入者も多く見られるようになりました。今後は有人の粗大ゴミ ステーションやリサイクルステーションを設置するなど、 さらに利便性の向上を図ってまいります。 次に、保健福祉部を中心に庁内組織を横断しての取り組みとして、4月から「福祉総合相談課」 を新設いたしました。市民の皆さまの社会福祉全般にかかわるご相談を専門職員がチームでお伺い することで、最も適切な支援をいたしております。 好評をいただいておりますが、設置後、間もない部門でありますので、相談対応と並行し、相談 内容の分析を重ね、設置効果がさらに高まるよう努力してまいります。 次に、南湖第一・第二保育所の統合新設について、地域の皆さま方のご理解のもと、計画どおり 順調に進捗しております。南湖小学校周辺への設置方針に基づき、本年度は用地買収へ進め、同時 に建築設計を行ってまいります。 次に、 学校施設の耐震化整備におきましては、 白根御勅使中学校の屋内運動場改築事業について、 今年度に設計および外構工事に着手し、来年度の完成を目指します。これをもちまして、本市の小 中学校施設の耐震化率は100%を達成し、学校施設の耐震対策は完了いたします。厳しい財政状 況の中、真に必要な施設整備として取り組んだ成果であると考えております。 さて、市財政は収入が減少すると支出を減らすか、収入を増やすかのどちらかでしかバランスを 取れません。私は前述の施策方針3本柱により、減らせる支出を徹底して洗い出すとともに、市内 の経済環境を向上させるため、表裏一体の取り組みを行うことで、必ずや良いバランスを保てると 確信しております。 経済社会情勢の変化に影響されない強い財政基盤を前提として、行政サービスのうち真に必要な ものと、自助・共助により代替できるものを峻別していく必要があります。 一方で、市民の皆さまが主人公となって6次産業化による農林業ルネッサンスの第1幕が開けら れますように、粉骨砕身、努力をしてまいります。 議員各位、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。 続きまして、本定例会に上程いたしました案件につきまして、ご説明申し上げます。 提出いたしました案件は条例案3件、予算案2件、その他5件の、合わせて10件であります。 はじめに、議案第54号 南アルプス市ヘリポート条例の制定についてであります。 これにつきましては、山岳物資輸送のために建設いたしました、広河原ヘリポートおよび夜叉神 ヘリポートの管理運営のため、条例を制定するものであります。 次に、議案第55号 南アルプス市印鑑条例等の一部改正についてであります。 これにつきましては、住民基本台帳法の一部を改正する法律等の施行に伴い、これに関連する市 印鑑条例、市手数料条例、市子ども医療費助成金支給条例、市下水道条例、市長寿祝金条例、市住 民基本台帳カードの利用に関する条例、以上6条例の一部をそれぞれ改正するものであります。 次に、議案第56号 南アルプス市税条例の一部改正についてであります。 これにつきましては、地方税法および国有資産等所在市町村交付金等の交付金法の一部を改正す 20 る法律の公布に伴い、年金所得者の申請手続きの簡素化、および固定資産税軽減のわがまち特例の 導入について、所要の改正を行うものであります。 次に、補正予算案について、ご説明申し上げます。 本定例会に提出いたします補正予算案は、南アルプス市一般会計補正予算(第1号)および南ア ルプス市土地所得造成事業特別会計補正予算(第1号)の、合わせて2件であります。 はじめに、議案第57号 一般会計補正予算(第1号)について、ご説明申し上げます。 補正額を4,781万9千円とし、歳入歳出予算の総額を263億7,167万6千円といたす ものであります。 それでは歳出の主な事業について、施策体系別にご説明申し上げます。 まず、 「情報と連携の都市づくり」においては、宝くじの収益金を活用し、市民による自主的なコ ミュニティー活動を支援するため、市内2地区の自治会に備品等の整備助成として320万円を計 上いたしております。 次に、 「にぎわいと活力あふれる都市づくり」においては、来年開催の合併10周年記念イベント に向けたプレイベントとして、7月に予定しております、 「南アルプス山麓サマーフェスティバル」 開催事業費として485万8千円を計上いたしております。 また、昨年の大型台風により決壊した一本杉頭首工等の災害復旧事業費として、979万円を計 上いたしております。 次に、 「うるおいと利便性のある都市づくり」においては、昨年の震災以降、希望者が増加してい る木造住宅の耐震診断を含む耐震改修への支援事業費として1,065万円を計上いたしておりま す。 次に、 「快適で心のかよい合う都市づくり」においては、食品中の放射能物質について、新たな基 準値が適用され、食の安全が図られている中で保育所の給食食材の安全・安心を図るための経費と して、28万9千円を計上いたしております。 次に、 「個性と文化を育む都市づくり」においては、同様に給食食材の放射能検査のための小中学 校用食材等の経費22万2千円を計上いたしております。 また、ふるさとを愛し、礼儀正しく世界に羽ばたく南アルプス市の子どもたちを育成するため、 我が市が発祥となる「小笠原流礼法」を小中学校の授業に取り入れる経費として、86万5千円を 計上いたしております。 以上、歳出予算の財源といたしましては、分担金及び負担金、国・県支出金、繰越金、諸収入を 見込んでおります。 次に、議案第58号 土地取得造成事業特別会計補正予算(第1号)についてであります。 上今諏訪工業団地内の残土処理の経費および基金への積み立てを行うもので、補正額を5, 947万1千円とし、歳入歳出予算の総額を2億8,852万6千円とするものであります。 次に、議案第59号 新市建設計画の変更についてであります。これにつきましては、本市の新 市建設計画を平成15年度から平成25年度までの11年間とするために、計画の一部を変更した いので、市町村の合併の特例に関する法律第5条第7項の規定により、議会の議決を求めるもので あります。 次に、議案第60号 個別外部監査契約に基づく監査によることについてであります。 これにつきましては、公の施設の管理を行わせている指定管理者の監査について、監査委員の監 査に代えて個別外部監査契約に基づく監査を行うこととしたいので、地方自治法第252条の 42第4項の規定により、監査委員の意見を付けて議会に付議するものであります。 21 次に、議案第61号 市道路線の認定についてであります。 これにつきましては、開発行為により寄附された3路線および地籍調査により、管理区分が決定 した1路線の市道認定をしたいので、提案するものであります。 次に、承認第1号 南アルプス市税条例の一部を改正する条例の専決処分につき承認を求めるこ とについて、および承認第2号 南アルプス市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の専決処 分につき承認を求めることについてであります。 この2件につきましては、地方税法および国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律 が平成24年3月31日に公布されたことに伴い、南アルプス市税条例および南アルプス市国民健 康保険税条例の一部について、それぞれ改正する必要が生じたため、地方自治法第179条第1項 の規定に基づき、平成24年3月31日に専決処分したので、議会に報告し、承認を求めるもので あります。 以上、提出案件について、ご説明を申し上げました。 何とぞ、よろしくご審議の上、ご議決いただけますよう、お願い申し上げます。 平成24年6月8日 南アルプス市長 中込博文 説明は終わりましたが、本日は正副議長さんが代わりましたので、一言お祝いを申し上げたいと 思います。 新たに選出された内池議長さんにおきましては、本当におめでとうございました。 また、野田副議長さまも副議長として、本当におめでとうございました。 議会のますますのご発展を心より祈念申し上げるものであります。 また、深澤前議長さん、そして浅野前副議長さまには本当にご苦労さまでした。 議会の改革等、本当にご尽力をいただいたということで、執行部としても心より敬意を表するも のであります。 今後とも、本南アルプス市議会のますますの発展をご祈念申し上げまして、ごあいさつとして、 説明を終わらせていただきます。 ○議長(内池虎雄君) 以上で市長の説明が終わりました。 この際、申し上げます。 ただ今、議題となっております8案件のうち、日程第3 議案第54号から、日程第7 議案第 58号までの5案件については、所管の常任委員会に付託することになっておりますので、これら の案件につきましては、大綱的な質疑にとどめたいと思います。 これより大綱質疑に入ります。 大綱質疑の通告はありませんので、大綱質疑を終結いたします。 ただ今、議題になっております、日程第3 議案第54号から、日程第7 議案第58号までの 5案件につきましては、お手元に配布してあります議案付託表のとおり、所管の常任委員会に付託 いたします。 次に、日程第8 議案第59号 「新市建設計画の変更について」の補足説明を求めます。 総合政策部長、保坂邦博君。 ○総合政策部長(保坂邦博君) それでは、議案第59号 新市建設計画の変更について、補足説明を申し上げます。 お手元に配布の第2回定例会6月議案の別冊にて、ご説明いたします。 22 はじめに、議案の朗読をいたします。 議案第59号 新市建設計画の変更について 新市建設計画の一部を変更することについて、市町村の合併の特例に関する法律(昭和40年法 律第6号)第5条第7項の規定により、議会の議決を求める。 平成24年6月8日提出 南アルプス市長 中込博文 提案理由 本市の新市建設計画を平成15年度から平成25年度までの11年間とするために、計画の一部 を変更したいので、この案を提出するものである。 この新市建設計画の期間につきましては、合併のための国の支援措置の大きな柱であります合併 特例債の活用ができる期間が合併した年度、 およびこれに続く10年間と法で定められております。 本市の場合は、平成15年度に合併しておりますことから、合併特例債を活用できる期間は平成 25年までとなります。 しかしながら、現在の計画では平成24年までとなっており、合併特例債は平成25年度は活用 できないことになります。 合併後の本市のまちづくりを進める上で合併特例債は非常に有効な財政支援措置であり、これま でもさまざまな事業に活用してまいりました。この合併特例債を有効活用していくために、新市建 設計画の期間の延長および、これに関係いたします財政計画の変更をするものでございます。 内容につきましては、 お配りの新市建設計画新旧対照表に基づいて、 ご説明させていただきます。 資料の57ページをお開き願いたいと思います。 新市建設計画の新旧対照表、項目名、変更後(新) 、変更前(旧)でございます。 斜線の部分の説明をさせていただきたいと思います。 項目でございますが、 表紙、 変更前と変更後でございますが、 「平成14年10月および平成24年 6月変更、南アルプス市」を追加するものであります。 第1章 はじめに、の項目につきましては、変更前が「2012年(平成24年)までの10年 間」を「2013年度までの11年間」と1年間延長するものであります。 第2章 新市の概況、変更前が「農用地約11%」を「農用地10%」に、下のほうになります が、 「面積は6町村全体264.06平方キロメートルで、合併により、山梨県では早川町、大月市 に次いで3番目の規模となります」を、 「6町村全体で264.07平方キロメートルで、合併によ り、山梨県内では北杜市、早川町、身延町、山梨市、大月市に次いで6番目の規模になります」に、 変更でございます。 3 人口世帯、 「平成12年度国勢調査における本市6町村の人口は7万116人で、昭和35年 から平成12年までの40年間の増加率は30%、県内で3番目に高い値です」が、 「昭和55年か ら平成12年までの20年間の増加率は29.6%と県内で最も高く、特に最近20年間における 人口増加が目立っています」を、 「平成22年度国勢調査における本地域の人口は7万2,635人 で、昭和35年から平成22年までの50年間の増加率は34.7%、県内で7番目に高い値です」 「平成12年から22年までの10年間の増加率は3.6%と増加しており、近年は微増で推移し ています」に、変更でございます。 その下です。 「平成12年991人」を、 「平成17年に1,021人」に変更でございます。 (2)年齢構成、 「15歳未満の人口比率が高い一方、65歳以上人口比率が低く」を、 「15歳 23 未満人口比率が減少する一方、65歳以上人口比率が増加します」に、変更いたすものでございま す。 58ページ、次のページをお開き願いたいと思います。 (4) 「3.26人と県内で最も多く、核家族世帯割が峡北地域、甲府地域に次いで3番目に高く なっています。一方、単独世帯割合は県内で最も低い地域となっています」を、 「2.96人と比較 的多く、核家族世帯割は県内で最も高くなっています。一方、単独世帯割合は西桂町に次いで低く なっています」に、変更するものでございます。 3章 主要指標の見通し、 真ん中でございますが、 「2012年には2000年より約5, 800人 増の約7万5,900人」を「2013年には2000年より、約2,500人増の約7万2, 600人」に変更するものでございます。 2 世帯、 「2012年には2000年より約5,200世帯増の約2万6,700世帯と推計さ れます。また、1世帯当たりの人口は2000年の3.26人から2012年には2.85人へと 減少するものと推計されます」 を、 「2013年には2000年より約3, 600世帯増の約2万2, 500世帯と推計されます。また、1世帯当たりの人口は2000年の3.25人から2010年 には2.96人へと減少しており、今後も続くものと見込まれます」に、変更でございます。 人口及び世帯の見通しにつきましては、別紙60、61ページをお開き願いたいと思います。 60ページが変更前でございまして、区分のところでございますが、1955年、平成7年から 2012年、平成24年までを61ページの変更後の表を見ていただきたいと思いますが、 2000年、平成12年から2017年、平成25年に区分の変更および人口及び世帯の見通しの 表を下記の表のとおり変更するものでございます。 戻っていただきたいと思います。 58ページの一番でございますが、第4章 新市建設の基本方針でございます。 これにつきましては、字句の訂正でございます。 「 (甲西バイパス) 」を、 「や甲西バイパス」に。 59ページ一番上になりますが、 (2)新市発展プロジェクト、 「本計画の(10年間)には」を、 「本計画の期間には」に変更でございます。 中山間地域活性化対策の推進 「 (甲西バイパス)および若草双葉線」を「や甲西バイパス、県道 南アルプス甲斐線」に変更するものでございます。 8章 財政計画、 「平成24年度までの10カ年」を「平成25年度までの11カ年」に、またな お以下を追加するものでございます。 「なお、平成22年度までについては実績値、平成23年度以 降は計画値としております」を追加でございます。 歳入歳出につきましては、別表をお開き願いたいと思います。 62ページからお願いしたいと思います。 62ページの歳入でございますが、平成15年度から平成24年度までを63ページの変更後、 平成15年度から平成22年度までについては実績値に、また平成23年度から平成25年度まで については計画値ということで、10カ年を11カ年としております。 数字については、後ほどまたご確認をお願いしたいと思います。 続きまして、64ページ、65ページ、歳出の関係でございますが、歳出につきましても、歳入 同様、平成15年から24年度を平成15年度から25年度の11カ年とするものでございます。 数字につきましては表のとおりでございます。 なお、本計画の変更にあたりましては、法の規定により、山梨県との協議や旧町村ごとに設置し 24 ております地域審議会への意見の徴収が義務付けられております。 山梨県におきましては、5月14日付けで同意をいただいております。 6地区の地域審議会におきましても、去る5月24日開催の地域審議会におきまして、異議のな い旨のご意見をいただいております。 以上で補足説明を終わります。 よろしくお願いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑の通告はありませんので、質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただいま議題となっております議案第59号は、会議規則第35条第3項の規定により、委員会 への付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第59号は委員会付託を省略することに決しました。 これより議案第59号の討論に入ります。 討論の通告はありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第59号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第59号は原案のとおり可決されました。 次に、日程第9 議案第60号 個別外部監査契約に基づく監査によることについての補足説明 を求めます。 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) それでは議案第60号の補足説明をいたします。 議案書の22ページをお開き願いたいと思います。 議案を朗読いたします。 議案第60号 個別外部監査契約に基づく監査によることについて 南アルプス市個別外部監査契約に基づく監査に関する条例 (平成18年南アルプス市条例第4号) 第2条第2項の規定に基づいて、地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項の 規定に基づき、公の施設の管理を行わせている者の出納、その他の事務の執行にかかる監査につい て、監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることとする。 平成24年6月8日提出 南アルプス市長 中込博文 提案理由 公の施設の管理を行わせている者の監査について、監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に 25 基づく監査によるときは、地方自治法第252条の42第4項の規定により、議会に付議する必要 があるので、この案を提出するものである。 続いて隣の23ページをお願いいたします。 これにつきましては、監査委員さんから2点でございますが、朗読させていただきます。 個別外部監査契約に基づく監査の要求についての意見 市長より、地方自治法第244条の2第3項の規定による指定管理者に対して、個別外部監査契 約に基づく監査の要求があった。この制度は、地方公共団体の組織に属さない外部の専門的な知識 を有する者によって監査を行い、監査機能の独立性と専門性を一層充実し、監査機能に対する住民 の信頼性を高めることとなる。 よって、本県要求にかかる公の施設の指定管理を行っている者の監査について、平成23年度の 財務状況および事業執行状況等における個別外部監査については、了承します。 南アルプス市長 中込博文様 平成24年5月25日 南アルプス市監査委員 山本正敏 監査委員 内藤希香 監査委員 深澤米男 以上が監査委員3名の方のご意見でございます。 以上で、議案第60号の補足説明を終わります。 よろしくお願いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑の通告はありませんので、質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただいま議題となっております議案第60号は、会議規則第35条第3項の規定により、委員会 への付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第60号は委員会付託を省略することに決しました。 これより議案第60号の討論に入ります。 討論の通告はありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第60号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第60号は原案のとおり可決されました。 次に、日程第10 議案第61号 市道路線の認定についての補足説明を求めます。 建設部長、保坂秀人君。 26 ○建設部長(保坂秀人君) 議案第61号の補足説明をさせていただきます。 議案書の24ページをお開きください。 また、お手元に議案第61号資料が配布されておりますので、そちらもご覧いただきたいと思い ます。 朗読してご説明をさせていただきます。 議案第61号 市道路線の認定について 道路法(昭和27年法律第180号)第8条第2項の規定により、市道路線を次のとおり認定す る。 平成24年6月8日提出 南アルプス市長 中込博文 認定路線につきましては、整理番号、路線名、起点、終点、延長、最小幅員、最大幅員、摘要の 順でご説明させていただきます。単位はメートルでございます。 認定路線 整 理 番 路 線 起 点・終 号 1 名 今諏訪94号線 延 点 下今諏訪字森北237番1地先・下今諏訪字森北242番1地先 長 68.4メートル 最小幅員・最大幅員 5.0メートル・9.2メートル 摘 白根地区 要 この路線につきましては、別添、議案第61号資料1、2ページにあります路線で、開発・宅地 分譲により、設置された道路でございます。 整 理 番 路 線 起 点・終 号 2 名 今諏訪95号線 延 点 下今諏訪字永光1542番7地先・下今諏訪字永光1544番1地先 長 123.0メートル 最小幅員・最大幅員 7.2メートル・13.0メートル 摘 白根地区 要 この路線については、別添、議案第61号資料の1、3ページにある路線で、昭和町の境界にあ ります、下今諏訪永光地区の地籍調査の確定に伴い、認定する道路でございます。 整 理 番 路 線 起 点・終 号 3 名 若草955号線 延 点 藤田字八丁25番15地先・藤田字八丁25番18地先 長 58.3メートル 最小幅員・最大幅員 6.0メートル・10.3メートル 摘 整 要 若草地区 理 番 路 線 起 点・終 延 号 4 名 大師18号線 点 大師字東川295番1地先・大師字東川295番7地先 長 63.5メートル 最小幅員・最大幅員 6.0メートル・10.4メートル 27 摘 要 甲西地区 この2路線につきましては、別添資料の4ページから7ページにあります路線で、いずれも開発・ 宅地分譲により、設置された道路でございます。 提案理由 開発行為により寄附された路線および地籍調査により、管理区分が決定した路線の認定をしたい ので、この案を提出するものである。 以上でございます。 よろしくお願いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑の通告がありませんので、質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただ今、議題となっております議案第61号は、会議規則第35条第3項の規定により、委員会 への付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第61号は委員会付託を省略することに決しました。 これより議案第61号の討論に入ります。 討論の通告はありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第61号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第61号は原案のとおり可決されました。 次に日程第11 承認第1号 南アルプス市税条例の一部を改正する条例の専決処分につき承認 を求めることについての補足説明を求めます。 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) それでは承認第1号の補足説明をいたします。 議案書の25ページをお願いします。 朗読いたします。 承認第1号 南アルプス市税条例の一部を改正する条例の専決処分につき承認を求めることにつ いて 緊急執行を要したため、地方自治法(昭和22年法律第67号)第179条第1項の規定により、 別紙のとおり専決処分したので、同条第3項の規定により、これを報告し、承認を求める。 平成24年6月8日提出 南アルプス市長 中込博文 28 専決処分理由 地方税法および国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律 (平成24年法律第17号) が平成24年3月31日に公布されたことに伴い、緊急に本条例を改正する必要が生じたので、平 成24年3月31日に専決処分したものである。 次の26ページをお願いいたします。 専決処分書 南アルプス市税条例の一部を改正する条例について、地方自治法(昭和22年法律第67号)第 179条第1項の規定により、次のとおり専決処分する。 平成24年3月31日 南アルプス市長 中込博文 南アルプス市税条例の一部を改正する条例 南アルプス市税条例(平成15年南アルプス市条例第58号)の一部を次のように改正する。 以下、改正条文の朗読は省略させていただきまして、新旧対照表により説明させていただきます ので、31ページをお願いいたします。 各条文の説明に入る前に、今回の改正の主な内容が2点ありまして、1つ目として固定資産税に 関する経過措置期間の延長と課税標準の据え置き特例の改正および一般社団法人などが設置する施 設の非課税適用にかかる規定の追加であります。 2つ目として、東日本大震災にかかる被災居住用財産に対しての譲渡期限の延長および特別控除 の適用期間の特例を設けたものであります。 それでは新旧対照表によりまして、改正点、主にアンダーラインの部分でありますが、中心に説 明をさせていただきます。 まず31ページの54条の第7項でありますが、この項目につきましては、家屋とその付帯設備 を分けて課税することができる旨の規定でありますが、引用する地方税法施行規則の条文の繰上げ 変更に伴う改正であります。 次に32ページをお願いいたします。 ここからは附則の改正になります。 附則第10条の2、第7項および次の8項につきましては、新築家屋を取得したものが固定資産 税の減額を受けようとする申告についての規定でありますが、先ほどと同じように、引用する地方 税法の施行規則の条文の繰上げに伴う条項の変更であります。 続いて、附則第11条の見出しの改正につきましては、固定資産税の特例に関する用語の意味で ありますが、26年度まで3年間延長されたことに伴う年度の改正であります。 6号の改正につきましては、引用する地方税法施行規則の条文の繰上げ変更に伴う改正でありま す。 次に33ページをお願いしたいと思います。 附則第11条の2および第2項は、地価の下落などにおける土地の価格の特例についての規定で ありますが、 見出し文および本文中、 26年度までの特例措置の延長に伴う年度の構成であります。 そのページの一番下のところになりますが、附則第12条の見出し文と本文につきましては、宅 地等に課する固定資産税の特例の規定でありますが、措置の延長に伴う年度の改正でございます。 次に34ページをお願いしたいと思います。 同条第2項につきましては、課税標準額の据え置き特例に関する延長規定でありますが、商業用 地については延長されますが、住宅用地につきましては、基本的に平成23年度をもって廃止し、 29 平成24年度、25年度については、経過措置を取ることから、住宅用地にかかる記載を削除する ものであります。 次に35ページの同条第3項については、特例措置の延長に伴う年度の改正であります。 35ページの一番下のところでありますが、 同条4項の削除でありますが、 これにつきましては、 住宅用地については、固定資産評価額に対し、課税標準額が10分の8を超える場合を、これまで の据え置き特例が基本的に廃止となることから、削除するものであります。 次に36ページの4項と5項でありますが、前ページの4項の削除に伴い、条項が繰り上がって おります。内容的には商業地等の課税標準額が固定資産評価額に対し、10分の6を超える場合は 据え置き、 10分の7を超える場合は10分の7をもって課税標準額とする旨の規定がありますが、 26年度まで延長するものであります。 次に37ページの附則第13条の見出し文および本文につきましては、農地にかかる固定資産税 の特例の規定でありますが、特例措置の延長に伴う改正であります。 次に38ページの附則第15条および15条の2項につきましては、特別土地保有税の特例につ いて、26年度まで延長するものの改正であります。 次に、39ページの附則第21条の2につきましては、図書館・博物館・幼稚園を設置する一般 社団法人、財団法人にかかる固定資産税の非課税の適用を受け入れようとする場合の規定の追加で あります。 次に40ページ、41ページの附則第22条の2および同条2項につきましては、東日本大震災 の被災居住財産の敷地を譲渡した場合の譲渡期間を現行の3年から7年に延長する特例の規定を追 加したものであります。 次に42、43ページの23条および同条2項につきましては、被災を受けた住宅借入金等の特 別控除の適用を受けている者の、その適用期間の特例の改正と規定を追加したものであります。 本当に簡単ですが、以上で補足説明を終わります。 よろしくお願いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑の通告はありませんので、質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただいま議題となっております承認第1号は、会議規則第35条第3項の規定により、委員会へ の付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、承認第1号は委員会付託を省略することに決しました。 これより承認第1号の討論に入ります。 討論の通告はありませんので、討論を終結いたします。 これより承認第1号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) 30 ご異議なしと認めます。 よって、承認第1号は原案のとおり可決されました。 次に、日程第12 承認第2号 南アルプス市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の専決 処分につき承認を求めることについての補足説明を求めます。 市民部長、上田清君。 ○市民部長(上田清君) それでは承認第2号の補足説明を申し上げます。 議案書44ページをお願いいたします。 議案を朗読いたします。 承認第2号 南アルプス市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の専決処分につき承認を求 めることについて 緊急執行を要するため、地方自治法(昭和22年法律第67号)第179条第1項の規定により、 別紙のとおり専決処分したので、同条第3項の規定により、これを報告し、承認を求める。 平成24年6月8日提出 南アルプス市長 中込博文 専決処分理由 地方自治法および国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律(平成24年法律第 17号)が平成24年3月31日に公布されたことに伴い、緊急に本条例を改正する必要が生じた ので、平成24年3月31日に専決処分したものである。 次に46ページをお願いいたします。 専決処分書 南アルプス市国民健康保険税条例の一部を改正する条例について、地方自治法(昭和22年法律 第67号)第179条第1項の規定により、次のとおり専決処分する。 平成24年3月31日 南アルプス市長 中込博文 南アルプス市国民健康保険税条例の一部を改正する条例 南アルプス市国民健康保険税条例(平成15年南アルプス市条例第64号)の一部を次のように 改正する。 以下、条分につきましては、新旧対照表により、ご説明を申し上げます。 今回の改正につきましては、平成24年度の税制改正によりまして、地方税法が改正されたこと を受けまして、改正したものでございます。 46ページをご覧いただきたいと思います。 附則第16条といたしまして、新たに条文を追加したものであり、東日本大震災にかかる被災居 住用財産の譲渡期限の延長の特例の見出しのとおり、市民税の所得割の納税者が居住用財産の買い 替えの特例等について、東日本大震災により居住用資産が消滅した場合を受けまして、一定の要件 のもとに租税特別措置法の課税の特例が適用される居住用家屋の敷地にかかる譲渡期限を、東日本 大震災があった日、これは平成23年3月11日でございますが、以後同日、従来は3年という規 定になっておりましたが、それを7年に読み替え、その経過する日に属する年の12月31日まで の期間を延長するということとして、地方税法の附則第44条の2第3項に新たに規定したことに よりまして、今回、改正を行ったものでございます。 以上、補足説明とさせていただきます。 31 よろしくお願いします。 ○議長(内池虎雄君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑の通告はありませんので、質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただいま議題となっております承認第2号は、会議規則第35条第3項の規定により、委員会へ の付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、承認第2号は委員会付託を省略することに決しました。 これより承認第2号の討論に入ります。 討論の通告はありませんので、討論を終結いたします。 これより承認第2号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり承認することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、承認第2号はこれを承認することに決しました。 以上をもちまして、本日の議事はすべて終了いたしました。 お諮りいたします。 委員会審査のため、 6月9日より6月17日までの9日間、 本会議を休会いたしたいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、 6月9日から6月17日までの9日間は、 本会議を休会とすることに決定いたしました。 休会明け本会議は6月18日、午前9時30分から会議を開き、市政一般に対する質問を行いま す。 本日はこれにて散会いたします。 大変ご苦労さまでございました。 散会 午後 4時27分 32 平 成 2 4 年 南 ア ル プ ス 市 議 会 第 2 回 定 例 会(6月) 6 月 1 8 日 33 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月)(11日目) 平成24年6月18日 午 前 9 時 3 0 分 於 1.議事日程 1.諸報告 日程第 1 市政一般に対する質問 (代表質問) 質問順位 1番 西 野 浩 蔵 君(南政クラブ) 〃 2番 齊 藤 博 明 君(公明党) 〃 3番 名 取 常 雄 君(かがやき21) 〃 4番 向 山 敏 宏 君(南政クラブ) 〃 5番 浅 野 伸 二 君(南政クラブ) 〃 6番 河野木綿子君(公明党) 〃 7番 志 村 裕 子 君(公明党) (一般質問) 34 議 会 議 場 2.出席議員は、次のとおりである。 (21名) 1番 渡 辺 聖 香 3番 藤 本 好 彦 4番 齊 藤 博 明 5番 河 野 木綿子 6番 花 輪 7番 西 野 浩 蔵 8番 金 丸 一 元 9番 野 田 修 作 10番 石 川 壽 11番 内 藤 政 勝 12番 小 林 敏 徳 13番 清 水 実 14番 志 村 裕 子 15番 向 山 敏 宏 16番 森 岡 千代野 17番 名 取 常 雄 19番 深 澤 永 雄 20番 浅 野 伸 二 21番 斉 藤 哲 夫 22番 内 池 虎 雄 23番 深 澤 米 男 進 3.欠 席 議 員 (2名) 2番 金 丸 忠 仁 24番 穴 水 俊 一 4.会議録署名議員 7番 西 野 浩 蔵 10番 石 川 壽 11番 内 藤 政 勝 5.地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名 (18名) 市 長 中 込 博 文 副 市 長 名 取 武 総 務 部 長 石 川 一 総合政策部長 保 坂 邦 博 市 民 部 長 上 田 清 保健福祉部長 野呂瀬 毅 明 長 保 坂 秀 人 長 塚 原 雅 樹 農林商工部長 依 田 昭 造 建 企 山 田 和 彦 消 総合政策部理事 飯 野 清 徳 総合政策部理事 飯 野 多恵子 会 計 管 理 者 櫻 本 政 明 教 長 横小路 允 子 教 育 委 員 長 金 子 賢 夫 教 長 清 水 文 秀 代表監査委員 山 本 正 敏 農業委員会長 業 局 長 6.職務のため議場に出席した者の職氏名(4名) 議会事務局長 有 野 一 成 書 記 村 松 直 樹 書 記 石 川 書 記 小 林 正 明 浩 35 設 部 防 育 育 部 村 松 昇 再開 午前 9時30分 ○議長(内池虎雄君) ただ今から本日の会議を開きます。 報告事項を申し上げます。 小林敏徳君が会派を退会したことに伴い、6月8日付けで新風クラブより構成員が4名から3名 に減少するとの異動報告がありました。 また、同日付けで小林敏徳君は1人で新会派、アルプス24を結成いたしました。 次に、2番 金丸忠仁君は一身上の都合のため、今会期中のすべてを欠席する旨の届け出があり ました。 報道関係者などから撮影の申し出があり、これを許可いたしましたので、ご了承願います。 以上で報告を終わります。 これより日程に入ります。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(内池虎雄君) 日程第1 市政一般に対する質問を議題といたします。 この際、申し上げます。 質問者は、申し合わせ事項を遵守し、質問の要旨を簡潔明瞭に述べ、また執行部の答弁も適切簡 明にされ、議事進行にご協力いただけるよう、お願いいたします。 通告者は14名であります。 各会派の発言順序は、今定例会は南政クラブからであります。 お手元に配布してあります、代表質問・一般質問通告表の順序により進めてまいりますので、ご 了承願います。 これより代表質問を行います。 はじめに、南政クラブの代表質問を行います。 質問順位1番、西野浩蔵君の発言を許します。 7番、西野浩蔵君。 ○7番議員(西野浩蔵君) 南政クラブの西野浩蔵です。 これより会派の代表質問をいたします。 私たちの任期も本年11月と迫り、あとは9月定例議会を残すのみとなりました。 私はこの3年6カ月間の任期の中で、今回で10回目の代表質問をいたします。 もちろん代表質問の登壇回数は私が最多登壇であります。 これは、会派の同僚議員の深い理解と協力があったからであります。同僚議員に感謝の念を持ち ながら、これから質問に入りたいと思います。 市長は本定例会説明要旨の中で、本市は合併して10年を迎えようとしている現在、旧6町村の 格差の均衡を図り、一体性を確立するために施設整備を進めてきた上で十分な成果をもって終了し たと述べております。 しかし、私は十分な成果をもって終了したとは思っておりません。 確かに本市は合併以来、学校施設の耐震化をはじめとして、校舎の改築、屋内運動場の整備に、 いち早く着手。6地区一体感の中で事業が行われ、まさに県下に誇れる充実した教育施設になった と思っております。 36 しかしながら、多くの市民が夢に望んだ合併になったでしょうか。 そこで合併10年を迎えようとしておりますこんにち、合併の原点に振り返り、どのような合併 効果があったのか。合併以来、進められてきた政策を基本として、市民生活がいかに変わり、新生 南アルプス市になったのか。この合併を総括する上でもしっかりと検証の上、市民の皆さんに合併 効果を発信すべきと思っております。 そこで伺います。 合併10年を迎えようとしている現在、 この合併について、 市はどのような検証をしているのか。 あるいは、していくのか。 そして市民の皆さんに理解をしていただく発信も併せてしていく考えがあるか、まずお聞きした いと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 西野議員のご質問にお答えします。 合併の効果として、行財政の効率化が挙げられます。職員数管理により、人件費を削減しつつ、 一方で多様な専門職員の採用・配置など、地方分権の受け皿としての行政体制の強化を図ることが できました。 また、合併特例制度を活用し、特に教育・福祉部門において、多大な効果を出しております。 しかし、現時点では合併検証を実施しておりませんので、今後も第2次総合計画の見直しに向け て合併効果の検証を行い、合併10年間の区切りを付けてまいります。 本市合併後は社会経済構造や人口動態の激変により、 行政改革主軸の行財政運営に転換しました。 あれも、これもの時代から現在はあれか、これか、何をすべきかを見極め、選択する取り組みが最 優先となっております。 現在も総合計画での施策と事務事業、行政評価システムにおいて管理しておりますので、今後も このシステムを有効に活用し、検証作業を行いたいと考えております。 ○議長(内池虎雄君) 7番、西野浩蔵君。 ○7番議員(西野浩蔵君) 再質問をいたします。 現在はまだ検証を行われていない。確かに10年という節目ですから、いわゆる検証をしていく という、行政側に姿勢があるということを理解したところであります。 合併はこの地域の歴史に残る平成の大事業であります。 この合併の意義を後世にしっかり伝えるためにも、10年をめどに検証することが非常に大事だ と思っております。 そういう検証の中で、いわゆる今後の本市の進む道をおのずから見えてくるのではないかと思っ ております。 次の質問に入りたいと思います。 具体的な内容で質問に入ります。 小項目の2の質問、新市建設計画の推進状況について、お聞きいたします。 合併協議会が設立され、新しく誕生する市の基本理念と将来像を示した新市建設計画のもと、多 くの市民の理解を得る中で合併に至ったと私は思っております。 37 そこで伺います。 新市建設計画の中でうたわれております「6色の夢きらめく躍動の新文化都市」 、どの程度、進め られたと思っているか、これが1点。 もう1点は成果として具体的にどの部分に表れているか、お聞きしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えします。 新市建設計画における建設プロジェクトに記載されている事業については、 現在、 進捗管理を行っ ておりませんが、大型プロジェクトである大学誘致やアウトレットモールの整備、軌道系新交通シ ステムの整備導入につきましては、検討や取り組みは行いましたが、社会情勢の変化など、外的要 因等の影響で実現できておりません。 一方、健康づくり拠点の整備として健康福祉センターの建設や、登山者の宿泊滞在施設の充実整 備として、芦安温泉ロッジの周辺施設改修、さらに教育環境整備や児童福祉の環境整備など、最も 優先すべき施策を見極め、合併効果が最大限、生かされる施策の展開を図ってきたところでありま す。 また、新市の施策である情報と連携の都市づくりを含む5体系については、総合計画に反映され ており、前期5年間は施策ごとに検証を行い、評価しております。 現在は行政評価システムの中で施策評価および事務事業評価を実施し、進捗管理を行っていると ころであります。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 7番、西野浩蔵君。 ○7番議員(西野浩蔵君) 再質問をいたします。 新市建設計画の中身を熟読すればするほど、何か絵に描いた餅のような感じがいたします。 確かに、あの中でうたわれている大きな夢のような事業は、現実に不可能と私も思います。 しかしながら、そういう夢を市民に一時期でも持たせたことは事実であります。 財政的に厳しい社会情勢に合わなかったと、 不可能だったと、 こういう市長の答弁でありますが、 やはり市民に夢を売った、その行政の責任は大変大きいと思います。 このへんはいかがお考えでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 私も当時、この合併に携わったわけではありませんが、たぶん当時の為政者は、ある意味、この 合併というものをご理解いただくために、まず夢をということだったと思っています。 当時は、たぶん本当に財政的にも6市町村が合併して、財政規模が大きくなることによって、市 町村時代の小規模な財政ではできない、このことができるという、それが合併を市民に動機付けて 賛成していただくための大きな手段であると同時に、事実、これを目指したんだろうと、私は思っ ております。 しかし、それ以降は急激な社会情勢によって、かなり夢だけを追っていても、市民生活が崩壊し 38 てはいけないというお二人の為政者のご判断の中で、現在に至っているのかなということでありま して、私はそのあとを受け継いで、今、間もなく10年経つわけですが、そんな意味において、や はり市民の皆さんに元気になっていただくためには、あくまでもやっぱり夢は必要だろうと思って おりますので、市民の皆さんと話し合う中で、そして時代の変化の中で実現可能な夢に向かってい きたい、このように思っているところであります。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 7番、西野浩蔵君。 ○7番議員(西野浩蔵君) 再々質問をいたします。 おっしゃるとおりだと思います。 為政者はやっぱり市民に夢を与えることも為政者の責任である。その夢を実現することも為政者 の責任だと思っております。 細かい数値等は、これからの質問で出てまいりますから、この問題はこのへんで終わり、次の質 問に移りたいと思います。 小項目3の質問に入ります。 新市計画時に示された財政見通しと現況についてであります。 新市建設計画の中で示された歳入歳出の財政見込みと現況を比較しますと、歳出の中であまりに も乖離した数値となっておる科目があります。 まず、義務的経費のうち、扶助費であります。 合併初年度、平成15年の扶助費の見込み数値は12億5,800万円であるとなっています。 ところが実績では、15年度は20億3,700万円であります。平成22年度に至っては、見込 み数値が13億1, 500万円となっておりますが、 22年度の実績数値は43億900万円となっ ております。実に計画数値の4倍であります。 また、経常経費の普通建設事業費においても、平成15年の計画数値は83億円と示されており ます。同年の実績は41億円であります。 また、平成16年度の計画数値は95億円であります。実績は37億円であります。 この計画数値に対する実績は結果的には半分、あるいは3分の1以下であります。 また最近の3年間、平成20年から22年までの部分で比較しますと、3年間の計画数値の合計 では、普通建設事業費ですが、228億6,400万円であります。実績数値は152億2,200万 円であります。実に76億4,400万円の違いであります。 この大きな数値の違いは、一体何が原因であるか、説明願います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えします。 新市建設計画は合併後の新市を建設していくための基本方針、新市の総合計画の基本となるもの で、6町村の一体化を促進し、魅力ある地域づくりや住民福祉の向上、行政サービスの高度化等を 目指すものとして、平成14年度に策定いたしました。 その事業計画の中には未実施の大型事業があり、 先ほどの答弁のとおり、 大学の誘致やアウトレッ トモールの整備、軌道系新交通システムの整備導入などでございます。 39 未実施事業が発生した要因として、国の三位一体改革によって、依存財源であります交付税や補 助金の削減など、地方が非常に厳しい状況になったためでございます。 本年も国の動き、制度の変化に注視し、その時々の最も妥当な数字で見積りながら、財政計画を 来年度見直し、また市民の皆さまが何を要求しているのか、優先すべきサービスは何なのかを精査 し、判断しながら政策を進めてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 7番、西野浩蔵君。 ○7番議員(西野浩蔵君) 先ほどから社会情勢という言葉が市長の答弁の中に度々出てまいりますが、私は14年にこの数 値を策定したと。そんなに急変はしたとは、私は思っておりません。 多くの市民は新しい市が誕生することにより、スケールメリットの中で大きな建設事業が可能と 信じて合併に至ったわけであります。 この数値の差異を見るとき、表現は適切ではないですが、市民を欺いた形にはならないでしょう か。 なぜかと申しますと、この数値は少なくとも専門家が作成したものだと思っております。私のよ うな素人でも統計額をベースに作っていけば、ある程度、現実的な数値は積み上げができると思っ ております。3分の1になる、半分になるということは、社会情勢であろうがなかろうが、非常に 示した数値と乖離の差が大きすぎます。 このへんをもう一度、再質問の中で答弁を願いたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 約10年前のことでありまして、たぶんそのとき当初は新市建設計画の中で合併特例債を 400数十億円というものを使いながら、新しいまちをつくろうということの計画だったと思って おります。 私もそのへんを市長にならせていただいて、去年、勉強する中で、いよいよ計画ができてスター トし始めたときに、合併をした前例とかが、いろいろなところの情報が逐次入ってきた中で、その 社会情勢は議員ご指摘のとおりに、そんなに大きくは、予測もできたと思いますが、これが大きく 変わった。三位一体へと変わった。 もう1つ、実際、その社会情勢も大きく変わる要因でしたけれども、いよいよ計画をつくってい く段階において、先進的な合併をしている事例を見るときに、丸々400数十億円、合併計画をつ くっていたときには、はっと気が付いたときに、10数年後、いよいよ交付税が減らされていくと いうことが、進展していく中で、たぶんその当時、判断はあったのかなと、そういうこともありな がら、やはり全部使ったんだったら大変なことになるぞということが、合併をしていく段階におい て、そういう先例を見ながら反省の中で逐次財政をきちっとしなければいけないというときに、た ぶんこの半分、3分の1というように来たと、私は認識しております。 細部を総合政策部長から答弁させます。 ○議長(内池虎雄君) 総合政策部長、保坂邦博君。 40 ○総合政策部長(保坂邦博君) 西野議員さんの質問にお答えいたします。 扶助費の問題でございますが、1つは議員さんご指摘のように、見積りが甘い点があったと思い ます。当時は、その当時の制度で見積もったということが1点でございます。 ご承知のとおり、生活保護も非常に増えてきたと。また、医療費の関係も新市になりましてから、 無料化も年々、年を上げてきたということ。あと子ども手当につきましても、今年度と前回の財政 計画の違いがありましたが、制度が確立するまでに時間がかかったということで、扶助費について は計画よりも非常に伸びていると。 また、建設事業の乖離でございますが、議員さんご指摘のとおり、15年から22年の建設計画 の実績と、過日、決定をいただきました新市建設計画の変更の数字を見ますと、約129億円ぐら い、歳出の差があります。 この大きな原因につきましては、先ほど市長が申しましたようなプロジェクト事業ができなかっ たということが1つですが、その大きな要因といたしましては、新市建設計画をつくるときに、平 成13年度までの財政規模、 各5年間の財政規模を参考に新市建設計画をつくったというのが1点。 合併特例債については、 合併市町村の数等によって変わりますが、 建設事業については約375億 円使えるということですので、その時点では375億円、使える計画をつくりたいと。 現実的に、例えば300億円、200億円としてしまいますと、あとで何かあったときに使えな いとまずいということで、満額の375億円を使える建設計画をつくったと。 しかし、先ほど市長が言ったように、三位一体の改革ということで、大幅に財政状況が変わった ということで、優先すべき事業を選択しながら事業をやってきたということで、大きな乖離が出た ということで、ご理解をいただきたいと思います。 よろしくお願いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 7番、西野浩蔵君。 ○7番議員(西野浩蔵君) 今、政策部長から説明を受けました。 私は歳入の部分においては、当初計画とそんなに変わっていないんです。半分以下になるとか、 3分の1なんていうのはないんです。確かに、市税にしても交付税にしても多少のばらつきはあり ます。市税の税収見込みに至っては、非常に厳しい税収見込みをしております。70億円台。現実 は86億円、いいときは90億円の税収があります。 ですから、歳入においては非常に厳しい見方をしておる。 歳出にいたしては、非常に大風呂敷を広げていると、これが新市建設計画の財政見込みでありま す。確かに政策部長が今おっしゃったことも理解できます。 しかしながら、私が申し上げたいのは、合併ありきの中のこういう数値ではなかったかと。もし、 これだけの差が大きく出たならば、昨年の10月ですか、私ども議会にこの新市建設計画の修正が 示されました。今回新たにこれを出されたわけですが、もっと早くこういうものの修正を、途中で 5年内をめどにすべきではなかったかと、私は思うんですが、そのへんはいかがですか。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 私は去年市長にならせてもらったばかりで、その質問について、市長としては、去年1年間やる 41 中で本当に現実に即した、実行可能な財政計画をということで、昨年度末に財政計画を見直したと いうことであります。 ただし、私が今、思うにも、最初の2人の市長さんに対して、この計画をしてきて、その計画は 市民のために、より特例債を十分使いたいという、先ほど総合政策部長が言った答弁、そういう気 持ちのもとに最大限やっていこうということの見積りがあったということで、 議員が言われる、 5年 くらい経ったら、もう見直したらどうかというときが、というご意見だと思いますが、市政を預か る執行者としての立場から、まだそこの5年間ではどうかなと。 ですから10年くらい経って見直すというのが、最初の4年間というのは合併するだけで大変 だったんだろうと。そして次の4年間、そこからいよいよやっていこうというときに、まず見直す 前に、それを実現しようと。 私は、その前任者2名からしたら、そんな中で今日に至ったのかなと思っております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 西野浩蔵君。 ○7番議員(西野浩蔵君) 再々質問をいたします。 これは見解の相違で10年という節目の中で修正をしていくということもあろうかと思います。 しかし、この合併特例債のいわゆる有効活用期限は現在のところ、まだ10年であります。昨年 12月、政府が閣議決定をして、5年間の延長ということになっておりますが、現在は継続審議に なっておると思っております。これは、まだ海のものと山のものと分かりません。 少なくとも計画というものは10年のロング期間の中で計画された。やはりその途中でいったん 節目として、私はすべきだったと思っております。 これはこの議論をしても、水掛け論になると思いますから、次の質問へ移りたいと思います。 4の質問に移ります。 合併特例債の起債は地域的配慮の上でなされたかであります。 私が今さら言うまでもなく、合併特例債は合併自治体の中で各地域の一体性、格差をなくすため の地方債であります。 私は平成21年9月議会においても、特例債の質問をした経過がございます。今回は平成15年 から22年までの8年間の旧6町村別の起債状況を調べました。 総事業費を除き、特例債の起債額のみ、やりました。この数値は、あくまでもアバウトな数値と して受け止めていただきたいわけですが、消防本部の建設起債、それからある程度、公なポンプを 購入したとか、地域別に分かっていることは入れましたが、ちょっと分からないところを外した部 分がございます。ですから、あくまでも概算の数値と思っていただきたい。 そんな中でこの起債高で旧櫛形地区が46億8,600万円であります。白根地区が31億4, 200万円であります。甲西地区が31億2,100万円であります。若草地区になりますと、ずっ と落ちまして8億5,700万円であります。八田地区が4億100万円でございます。芦安地区 が1億7,900万円となっております。 合併特例債は先ほど申し上げたとおり、合併自治体の地域の一体化を構築することが目的の財源 であります。 ただいま私が申し上げました6地区それぞれの特例債の起債額は、地域一体化という大前提に 立って、各地域に十分配慮をなされた上の数値であるか、お伺いいたします。 42 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) ただいまのご質問にお答えいたします。 本市の合併特例債の運用は合併後の一体性の速やかな確立を図るために行う公共的施設の整備に 充当するものであります。 よって、その発行額を地域ごとに均等に配分するものではありません。 これらのことを前提に合併特例債発行の具体例を申し上げます。 合併時に策定した新市建設計画に計画されている事業を中心に、特に南アルプス市の財産であり ます、次代を担う子どもたちの教育や子育て環境の整備を優先してまいりました。 まず、教育環境の整備として、小中学校施設の大規模耐震改修事業であり、白根御勅使中学校の 屋内運動場が整備されますと、市内22校すべての学校施設が耐震施設となります。 次に、児童福祉の環境整備として甲西児童館の建設、学童保育として八田児童クラブや若草大ケ ヤキ児童館の建設、保育所整備としては櫛形北保育所の建設や大井・大明保育所の統合整備などを 行ってまいりました。 また、市民の安全・安心のため、芦安地区を含めた各地区の消防ポンプ自動車の更新や耐震性貯 水槽の整備を行い、道路や河川・上下水道の整備事業など、インフラ整備にも積極的に合併特例債 を活用してまいりました。 今後も真に必要な事業を吟味しながら、公債費を抑制し、同時に合併特例債の有効活用を行いま す。 これらの積み重ねによって、合併の一番の効果であります、市民の皆さまが「合併して良かった」 と思っていただけるような施策を進めてまいります。 以上であります。 ○議長(内池虎雄君) 7番、西野浩蔵君。 ○7番議員(西野浩蔵君) 再質問をいたします。 確かに市長の答弁のとおりでございます。 最後に学校施設の件については、私の質問の冒頭に、県下に誇れる本市は教育施設を持っておる と、これは私も十分に合併効果の中でできた事業だと思っております。 ただ、私が今回、財政課から資料をいただきました。 これが合併特例債の起債の年度別・地域別・事業別明細であります。 これを見ていきますと、私の勘違いかどうか知りませんが、いわゆる旧町村時代に行われてきた 事業、特に道路造成において、たまたま有利な合併特例債を貼り付ければいいというような感もあ る事業がいくつかあります。 これは私の勘違いでしょうか、ご答弁をお願いしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 建設部長、保坂秀人君。 ○建設部長(保坂秀人君) ただいまのご質問にお答えします。 詳しい状況は調査しておりませんが、合併前からの継続事業といえども、先ほど議員さんのおっ 43 しゃるとおり、合併に対する一体化とか均衡、そういうもの資する事業については、やはり合併特 例債が入っていてもいいかと考えております。 ○議長(内池虎雄君) 西野浩蔵君。 ○7番議員(西野浩蔵君) やはり技術的に継続事業において有利な条件の中で起債をするということも、当然であります。 ただ、 いわゆる合併特例債というものは、 合併をしていかに一体化ということが目的の起債だと、 私は思っております。 そういう部分から言うと、貼り付けるということはいかがかと、こういうことであります。 それと同時に、確かに教育施設は市長もおっしゃるとおり、これは全く同感であります。 ただ、この起債事業の中に非常に道路事業が多い。これはもちろん必要だから、当然、道路事業 が多いと思うんです。 1つは欠けてはいませんかと思います。水路事業であります。道路は回り道もできます。過日、 私と浅野議員が白根のある地区から招かれまして、要望を聞いてくれということで、現地視察をし た経過がございます。 地域を申し上げても結構ですが、旧白根地区の上八田地区でございます。非常に疲弊した水路、 昭和30年代後半から40年代前半にした水路を見せられたんです。見たときに、これは何とかし なければいけないなと。もちろん各地域区長さんから、こういう要望は出ておるんです。 まさに、こういう周辺地域でやらなければならない事業、特に水路の事業においては、北部地区 を含めて、すべて周辺地区では水路の問題では地域の皆さん、大変悩んでおります。こういうとこ ろに金が有効的に使われているかということになりますと、はなはだ疑問に感じます。 突然な質問で果たして回答を得られるかどうか分かりませんが、農林商工部長に聞きたいと思い ます。 昭和30年代後半、40年代前半建設の非常に老朽化した古い疲弊した水路は現在、どの程度あ るか、把握しておりますか、農業水路です。 ○議長(内池虎雄君) 農林商工部長、依田昭造君。 ○農林商工部長(依田昭造君) ご質問にお答えします。 農業用水路につきましては、非常に道路と違いまして、距離・延長、それから地区ごとにたくさ んありまして、台帳等の整備がされていません。 そんな状況ですので、把握自体は難しい。 あと、地域の人の要望によって、その個所を修理するような形で今現在は事業を進めています。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 7番、西野浩蔵君。 ○7番議員(西野浩蔵君) 再質問をいたします。 確かに素晴らしい道路もたくさんできまして、県内外から来る皆さんは本市の道路には、皆、感 心して、素晴らしい地域だということで、帰っていただいていると思っております。 確かに道路というものは、地域の発展に直接結び付きますし、市民生活の上でも大事なことは十 44 分承知しております。 ただ、昭和30年代後半から40年代前半にかけて作り、ボロボロになった水路が非常に市内に 多い。こういうことは、ぜひ強く認識の上で今後、取り組んでいただきたいと思います。 それでは、5の質問に移りたいと思います。 持ち時間の関係で、周辺地域の部分も申し上げたいと思いましたが、芦安地域のみについて、質 問をさせていただきます。 芦安地域は本市の観光拠点として、日本のツェルマット、スイスのマッターホルンのふもとにあ る町です。その町を目指すと位置付けされております。 現状は芦安地域の皆さんが地域の活力を再生し、併せて自立的な発展がいかにすればできるかと いう視点の中で、地域を挙げて取り組んでおることは、市長、十分に承知しておると思います。 この人たちは芦安地域の生活と暮らしを豊かにすると同時に、 限界集落への道をたどることなく、 活性化をいかにして図るか。地域の存亡、命運をかけて取り組んでおるわけであります。 私は行政に求めたいのは、この変化する環境の中で各地域をいかに活性化させていくということ が、まちづくりを進めている上で極めて重要な課題であると同時に、これは行政の責任とも思って おります。 しかしながら合併以来、芦安地域の対応策は政策として一部取り入れてきたものの、芦安地域の 将来のあるべき姿を描きながら、政策としての改良的な取り組みは全くなされたと私は思っており ません。 そこで伺います。 まず、芦安地域を将来に向けて、行政側としてどのような地域としてのまちづくりを進めていく のか。市としてグランドデザインを持っておるのか、お聞きしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えします。 ただいまのご質問にお答えします。 この10年間、旧町村の枠にとらわれることなく、真に何が必要かを見極め、事業を推進してま いりました。今後も財政状況を勘案し、同様の考えを基本に地域性も考慮しながら事業に取り組ん でまいります。 特に議員ご質問に芦安地域でありますが、芦安地域では地域資源を生かした観光振興の位置付け の中で山岳観光の事業を行いました。 具体的には白根御池小屋および北沢駒仙小屋の改築、温泉ロッジの周辺整備、案内看板の統一、 ヘリポートの整備などを行ってまいりました。 さらに、過疎地域自立促進計画に基づき活性化を図っているところであります。 また、芦安地域の方々による芦安の将来を考える会を中心に、地域の特性を生かした活動も活発 化しております。こうした主体性こそが地域課題の解消となる突破口となると確信しております。 今後は市内全域がそれぞれの地域性を生かして発展していくため、市民の皆さまが主体的に地域 活性化策を発案・実施していただき、これに市が側面から支援していくことが、活力あるまちづく りにつながると考えております。 ○議長(内池虎雄君) 7番、西野浩蔵君。 45 ○7番議員(西野浩蔵君) 再質問をいたします。 確かに市長がおっしゃるとおり、合併当初、白根御池小屋の改築整備事業、今回、北沢駒仙小屋 の改築事業、芦安温泉ロッジと、確かに市が手掛けてきたことは事実であります。 私がこの質問で申し上げたいのは、芦安地域という1つの空間を申し上げております。 例えば、仮定の話です。この地域一帯を空間としてとらえる。あの地域を、例えば空間美術館に する。春は花の里、秋は紅葉の里、多くの人に来ていただけるように、いわゆる地域を一体化した 中での、私は再生が不可欠だと思っております。 あの施設を用途変更する。それは1つ、必要と迫られたときにすることであって、私はもっと大 事なのは、将来、芦安地域という地域を本当に市が観光拠点としてしっかりとあの地域を活用して いく、生かしていく。そういう姿勢があるならば、私は1つのこの事業でなくて、全体を考えたい。 いわゆるグランドデザインが必要だと思いますが、もう一度、その点について、グランドデザイン という点について、市長のお考えをお聞きしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 議員ご提案のとおり、グランドデザインが必要だと。私も、そのように思います。 去年1年間、芦安について市民の皆さんと話す中で、私の感じたことは、将来のグランドデザイ ンを市民の皆さんとともに、行政主導ではなくて考えていくべきだろうと思っております。 芦安地区につきましては、私の認識では林業が華やかなりしころに発展した地域であって、それ と同時に南アルプスの北岳というものがあって、山岳観光。この2つで発展してきたというように 思っております。 主要産業としては、たぶん華やかなりしころ、芦安村の時代は林業が発展をしてきた。これに観 光をということだったように思っています。 今現在においては、林業がこういう状況になっている。で、ありますから、議員が言われるとお り、いろいろな個々の手を打っていくということも大事でしょうけれども、まずそういう時代の大 きな流れの中で、では芦安地区は南アルプス市として、どういう空間として発展させていくのかと いうことを考える時期に来ているんだろうと、このように思っております。 そして私は、でありますから、芦安地域の人たちには芦安の発展なくして、私が市長としての南 アルプス市の発展はないと言っておるのは、今言ったような考え方の中で私は新たな、南アルプス 市もそうですが、基本的な考え方は同じで、南アルプス市も今、農林業においても、こういう大変 な状況になっている。これは新しい形のグランドデザインをつくりながら変えていく。 同じように、芦安地区においても、将来に向けて空間として、地域として、将来のグランドデザ インをつくっていかなければいけない。 そんなことで、総合政策部長等にも今後、どうっやていくかということでありますが、現時点に おいて、私はやはり観光を、議員が言われましたとおり、日本のツェルマットというようなことも、 将来はあそこにトンネルを掘りながら、広河原を含め、芦安も含め、日本のツェルマットにしてい くということと同時にもう1つ、あの自然の中に来ていただける第6次産業化の農林業のエリアを 具体化していきたいということと、また子どもの教育についても、教育長にはお願いをしておりま すが、何か魅力のある、ただ詰め込みの教育ではない、そういう自然の中で飛び回るような子ども 46 たち、たくましい心をつくる子どもたちの教育等も含めながら、そんなことを含めた空間としてグ ランドデザインを早急に地域の方たちと話し合ってつくっていきたいと思っています。 しかし、その根底は自治ですので、地域の方々がそのことを認識の中で、地域の方々が主体となっ ていただいて、我々がそれをサポートしながらやっていく。この形でグランドデザインをつくり、 また実現に向けて前進していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 7番、西野浩蔵君。 ○7番議員(西野浩蔵君) 80%、私が考えていることと一緒の考えが同じであります。 林業の盛んなころの芦安地域と、社会環境の違いで現在は全く地域環境の変化があるわけであり ます。大局的な、いわゆるグランドデザインと現在、芦安地域における問題点と、これをしっかり 分離して事業計画は立てるべきだと思っております。 そういう中で、現在、その関連を含めて再質問をいたしますが、芦安地域は平成15年の合併当 時、人口は510名であります。本年4月現在は378名であります。この9年間で約27%の人 口減となっております。 こういう現状を市はしっかり把握した中で、この人口減の歯止め策等は今まで取り組んできまし たか、お聞きしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 私もこの10年間、一緒に芦安を見てきておりませんが、今まで私が去年1年間で芦安に対する 過去の施策を見る中においては、人口に対して歯止めをしようという具体的な努力がなかったと。 ただし、何とか活性化したい。そして残っておられる区長会長さんたちとの要望の中で、活性化 をしたいという施策について努力してきた。そのあとは一生懸命、市も前市長さん方も努力をされ てきたということは、私は認めるところであります。 ただ、その結果として、この人口を目標に止めようということはしてこなかったんだろうと思っ ておりますが、これは結果でありまして、また意識でもありまして、ある意味で、では地域住民が 自分たち自らそういう目標を持って市民にも協力をしてもらいながら、止めようという意識があっ たのかということを考えますと、私が去年1年間の感じでは、その人口というよりも、こういう施 策をやってもらいたいという要望のほうが多かったように思っております。 結果として、ですからそうなっている。 私が、ある意味では要望をいただきながら、では自分の子どもさん、お孫さんを芦安に止めてお くような家庭内での議論をされたのかと、こういったことを聞いたときには、それはやっぱり若い 人たちの希望を聞いて、芦安から出ていったということもあります。 そのへんのこともありまして、市も目標はなかったんですが、地元もそのへんに対しての、相互 の認識のもとに人口を止めようという施策は怠ってきたのかなというように認識をしております。 ○議長(内池虎雄君) 7番、西野浩蔵君。 ○7番議員(西野浩蔵君) 再質問をいたします。 47 結果であるわけですが、これが芦安地域の現実であります。 こういう現実を行政が直視することによって、いかに芦安地域をしていったらいいかという姿が 私は見えてくるのではないかということで、この問題を出しました。 もう1つ申し上げます。 合併以来、芦安温泉ロッジの南側斜面の下に創生広場がございます。 全く今日現在、手が付けられておりません。過疎債もあります。合併特例債もあります。部分的 な面ですが、あそこの活用は私は絶対に必要だと思っております。 ということは、今、平日、芦安の地域へ行きますと、人もこのとおり少ないです。まばらです。 登山シーズンの週末、土日は確かに混雑いたします。普段は本当に人もまばらであります。 やはり、ああいう大きな場所があり、活用してきた経過がある中で、まさしく合併というスケー ルメリットの中で、財源の中で、やはり私はあそこは考えるべきだと。部分的な面ですが、私はそ う思っております。 市のお考えをお聞いたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 私も現場をまだ見ておりませんが、ただ考え方として、市に合併をして、私がこれからやってい こうと思っているんですが、市内で持っている素晴らしいもの、財産を市民がそれを活用して、そ してただ単に市外に観光に行くではなくて、市内で持っている、そういう温泉施設とかいろいろな ものを最大限活用する。こういう基本的な考えであります。 そして、いろいろ今、使っていない、あるいは古びてしまっているもの、今、橋も、そこは危険 だということもあります。まず考え方で、そこを整備して人を呼ぶのか。 先ほど議員さんが言われたように、グランドデザインをつくりながら、人が大勢来る中で、これ は十分使っていただける。だからお金をかけても無駄ではないと。そこで整備をするのか。この2つ のやり方がありますが、私は戦後65年間のいろいろなところを、この地域、県民の森しかり、丸 山林道の池の茶屋の付近に行きますと、何億円という金をかけた観光施設しかり、今、草に覆われ て、あの時代に投入したお金はどこに行っているんだと。何の効果も出していない。そういうこと を見たときに、私はこれから財政の厳しい折、投入したお金を有効に発揮するということの考え方 から、まず私は今、議員ご指摘のことについては、まずグランドデザインをつくりながら、あそこ には山岳館がありますし、いろいろなところがある。そこに人が大勢来て、この人たちをここにお 連れしたら、もっと楽しんでいただけるという、そういう芦安地域をつくったあとに整備をしてい く。そういう考えでおります。 ○議長(内池虎雄君) 7番、西野浩蔵君。 ○7番議員(西野浩蔵君) 将来を展望した中で芦安地域を考えるとき、まさしく市長のおっしゃるとおりだと、私も思って おります。 ただ、いわゆる現状、ああいう状態で放置をしておくことがいいのかという議論も、私はすべき だと思っております。 やはり私が先ほどから申し上げておるのは、交流人口を増やすということより、むしろ芦安が非 常にいい場所だということの中で、定着人口が増えるような1つの施策を考えていただきたい。 48 最後に私、申し上げますが、中込市長はふるさと愛プロジェクトを旗印に農林業の6次化、自然 を生かした観光資源の中で観光客を呼んでいこうと。都市との交流、大田区、荒川区との交流、私 はこれをぜひ進めてもらいたい。これを進めることによって、多くの方々に本市へ来ていただく。 そういう中で、 宿泊施設・学習施設として芦安地域は最もふさわしい地域だと私は思っております。 併せて、この中山間地域はすべて都会の人には喜んでいただけるエリア・地域ではないかと思っ ております。それだけの素晴らしい自然があります。交流人口が増えることによって、雇用の創成 も図れます。それによって、定着人口も必ず私は増えてくると信じております。 こういう取り組みをしっかりと長期・中期・短期の部門に分けて、取り組んでいただきたいと、 私は思っております。 最後に市長の、さっきからグランドデザインということで、芦安地域に対する熱い思いはよく分 かりましたが、もう一度、市長の姿勢として、芦安地域を本市の観光のツェルマットとして、位置 付けの中で取り組んでいただく決意を、もう一度お聞きしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 私の芦安地域に対する決意でありますが、本当に芦安が活性化するということは、たぶん南アル プス市が活性化するということであろうと考えております。 そして交流人口、今の現状では何ら変わらないだろうと。でありますから、議員ご指摘のとおり、 交流人口を増やすことによって雇用も生まれ、また産業も活性化するであろうと。これもそういう 方向で頑張っていきたい。 議員からのご支持をいただいて、今、意を強くしているところであります。 ただし、私は先ほど議員が言われた、短期・中期・長期ということで、それを実現していこうと 考えておりますが、短期においては、市民が合併して何が、合併しての良さだというと、芦安も前 も芦安村のものであったので、一番、外れの甲西の人たちは、私たちは関係ないという考えだった んですが、合併して我が市のものになったということですから、私は交流人口でこっちへ来ていた だく以前に、市民が芦安へ行って泊まっていただきたい。芦安を楽しんでいただきたい。 今度、 あるプロジェクトで櫛形山にもトレッキングをつくります。 市民全員に行っていただいて、 これを誇りの持てるものにつくっていただきたい。芦安地域は我々の南アルプス市の一部であると 思って、誇りに思って、市外から、県外からお客さんが来たときに「芦安の山岳館へ行ってみよう よ」と、そういう市民が、まず市民が行かずして、交流人口はあり得ないと思っております。 合併して10年になりますが、本当に合併した効果を出すためには、議員が指摘されているとお りでありますが、その具体的実施においては、市民が足元から我々の持っている、そういうところ を誇りに思えるようなところにしていく。市民がまず芦安を埋め尽くしたあとやっていきたい。こ のように考えておりまして、今後、そういう方向で進めていきたい、このように考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 7番、西野浩蔵君。 ○7番議員(西野浩蔵君) 最後になります。 今、市長がおっしゃったように、市民という声が出てまいりました。これは市民全体であるか、 地域であるか知りませんが、 芦安地域の市民の皆さんは、 過疎債の枠配分の中で予算を計上されて、 49 芦安をどうしたらいいかということに取り組んでおります。 私は今、芦安地域の皆さんが、そういう取り組んでいる状態より、もう少し行政が力強く後押し をすべきではないかと、こういう立場の中、考えの中で今回、この質問をいたしました。 とにかく、この6次産業化によって、多くの人がこの我が南アルプス市へ来てくれることを、心 より期待いたします。 そんな中から、無限の市の発展も開けてくると私は思っております。ぜひ、全体を考えた中で一 つ行政を推進していただくことをお願いして、私の質問を終わりたいと思います。 なお、この質問は山岳観光・果樹観光をテーマにしております南政クラブとしては、最も重要な テーマであります。これからも引き続き、この質問はしてまいります。 ぜひ、行政としてしっかりと取り組んでいただくことを強くお願いいたしまして、質問を終わら せていただきます。 ありがとうございました。 ○議長(内池虎雄君) 以上で西野浩蔵君の代表質問を終結いたします。 ここで暫時休憩といたします。 再開は午前10時50分といたします。 休憩 午前10時43分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午前10時50分 ○議長(内池虎雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、公明党の代表質問を行います。 質問順位2番、齊藤博明君の発言を許します。 4番、齊藤博明君。 ○4番議員(齊藤博明君) 議長が場を和ませてくださいましたので、緊張もだいぶほどけました。ありがとうございます。 福祉の党として、 常に市民目線で市民一人ひとりの権利を擁護する闘争を展開してまいりました、 公明党を代表し、1点に集約した質問をさせていただきます。 その1点とは、成年後見制度の周知と普及についてであります。 成年後見制度が始まって12年が経過しました。この制度は認知症や知的障害者、あるいは精神 障害者などを物事の判断能力が十分とはいえない方々の契約行為や財産管理を本人に代わって援助 者が支援するものであります。 2000年4月、介護保険制度とともに高齢社会を支える車の両輪としてスタートしたものの、 制度自体の浸透が遅れているのが現実であります。 周知・普及への新たな支え手として期待されるのが、本日、質問をする地域住民などが担う市民 後見人であります。 昨年6月に成立した改正介護保険法には、地域を挙げた市民後見人の養成かつ活用が明記されま した。 また、老人福祉法の改正により、市区町村は後見人の育成とともに、それを活用するために必要 な措置を取ることが努力義務になりました。 人に頼れる、人を信頼できる関係を地域社会に再構築していく担い手として、市民後見人の普及 50 は喫緊の課題と考えますが、まず市の見解をお伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 齊藤議員のご質問にお答えいたします。 本市では、社会福祉の充実のために、子どもから高齢者までが住み慣れた地域で安心して暮らせ るまちづくりに取り組んでおります。認知症・高齢者・1人暮らし高齢者の増加や、家族構成の変 化に伴い、成年後見人制度の必要性は高まってきております。 成年後見制度において、後見人が高齢者の介護サービスの利用の契約などの業務を行うことが多 くあり、身近な支援も増えております。 そこで市民の方々が相互に支え合う観点からも、市民後見人の支援体制が必要となってきており ます。 本市では、高齢者いきいきプランに掲げてあるように、高齢者の権利擁護の推進として、市民後 見人の養成および成年後見制度の普及啓発に取り組んでおります。 昨年度は成年後見市民講座として、2日間の研修を開催いたしました。本年度も引き続き成年後 見市民講座基礎編・応用編の研修会や、成年後見制度の講演会を計画しております。 このような事業をしながら、市民の皆さまに成年後見制度について啓発し、また市民後見人養成 に向けても取り組んでいきたいと考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 4番、齊藤博明君。 ○4番議員(齊藤博明君) 再質問をいたします。 確かに市は今年1月19日、1月26日の2日間にわたって、成年後見市民講座を開催し、34名 の参加者があったと伺っております。あくまで、これは市民後見人養成に向けた基礎的な講座でご ざいますが、今後、市民後見人を明確に養成する、育成をするという観点で講座を開催しなければ、 実質的な支援にはならないと考えております。 同様の市民講座は確かに周知する意味では必要だとは思いますが、昨年度実施した、この34名 の市民に対しての具体的な応用講座、また実質的に具体的に養成をしていく講座を開催していかな ければ、1年で市民後見人が誕生できるというほど簡単な業務ではございません。 その意味で、より具体的な今後の講座の開設の予定、それから考えをお聞きしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 保健福祉部長、野呂瀬毅明君。 ○保健福祉部長(野呂瀬毅明君) 齊藤議員の質問にお答えいたします。 今、市長が答弁をしたように、昨年に引き続いて今年度も基礎編、あるいは応用編の研修会をし ます。応用編につきましては、昨年度受講なさった方を踏まえて、応用編を開催する予定です。そ れに基づいて、養成講座も考えております。 やはり、講座をやるからには人数の把握・内容等も出てくると思いますし、また講師の派遣等も ありますので、その基礎編・応用編が終わった時点でどういった養成講座をやるかということも考 えております。 51 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 4番、齊藤博明君。 ○4番議員(齊藤博明君) 予定をお伺いいたしましたが、講座を開催することは、ある意味、市民講座、昨年行ったような 講座は簡単です。その講座に参加した人たちを踏まえて、やはり養成をしていくという次の段階が 重要だと思いますので、保健福祉部長にお答えいただいたとおり、将来的なビジョン、来年にも向 けて養成講座の早期開講をお願いしたいと思うところでございます。 そもそも市民後見人がなぜ必要なのかということはご承知のとおり、家族が後見人になっている ケースが10年前は9割ぐらいだったそうです。その後、家族が後見人になることを悪用し、本人 の被後見人の財産を横領してしまうような事件が多発しておりました。 一昨年の資料でございますが、 最高裁、 一昨年6月から昨年3月までの被害の報告が184件あっ たうち、 18億6千万円の被害額があったそうですが、 そのうちの182件は親族によるものです。 こうした不正を防止するために第三者の後見人の専任を増やすことも重要な課題となりました。 しかし、専門である弁護士、それから社会福祉士等の人たちには、当然、人数的に制限がござい ますので、改めて市民後見人の必要性が高まってまいりました。 実際、全国には認知症をわずらっている方だけでも500万人と推計されております。しかし実 際に市民後見制度を利用している方、それをしている方は大体20万人程度だということです。 支援を必要としている人に比べ、あまりにも利用実態が少ないというのが、この制度の実情では ございますが、本市に当然、国が努力義務だよと言われて、本市も昨年度から市民講座を開始しま したが、さあ実際、本市には市民後見人を含めた成年後見制度を必要としている方の実態の把握と いうものは、どの程度されているんでしょうか。お答えください。 ○議長(内池虎雄君) 保健福祉部長、野呂瀬毅明君。 ○保健福祉部長(野呂瀬毅明君) 実態とはということでございますが、やはり実態につきましては、個々によって内容が違ってお ります。特に今言いましたように、専門職へお願いする場合、例えば弁護士さん、行政書士、社会 福祉士ということで、直接お願いする場合、そして本当に困って、どうしてもと、身近なサービス を受けるときにはということになれば、うちのほうへ来ますけれども、数の把握は調べておりませ ん。 そんな状況でございます。 ○議長(内池虎雄君) 4番、齊藤博明君。 ○4番議員(齊藤博明君) 支援ニーズの調査というものが前提になってくると思うんです。やはり国が、法律が変わったか ら、さあ努力義務で講座を開きましょうだけではなくて、明確なる計画のもとに実際、市民後見人 を育てていく、実際、その市民後見人はどこに所属していくのか。その事務はどこがやるのかも含 めて、事業を明確に展開していくには、まずもって我が市には市民後見制度を必要としている人が どのくらいいるのか。 これは居宅介護支援事業所に調査も依頼したり、病院にも依頼したりする中で、支援ニーズの調 査というものは前提になると思いますので、今後、事業をただ単発に講座を行うことではなく、我 52 が市として、成年後見制度をきちっと活用し、運用できる体制というものが、次の質問にも関連し てまいりますが、必要だと思います。 現在、していないということであれば、支援ニーズ、これはぜひ、何のための成年後見制度の拡 充かということを考えて、まず実態把握をお願いしたいと思います。 再質問を終わります。 次の質問に移ります。 政務調査費の視察研修で先日、小樽市に行ってまいりました。小樽市では社会福祉協議会に委託 した事業として、小樽と周辺の町村を5町村含めて、小樽・北しりべし成年後見センターを運用し ておりますが、その中でもやはり重要なのが、この市民後見人の育成でございました。 市民後見人、明確に我が市で登録し、活用できるためにも、センターの設置、この点について、 お伺いしたいと思います。 本年4月、福祉総合相談課が新たに設けられました。今まで成年後見制度に関して、どこに質問 をしに、どこに相談をしに行ったらよいか分からなかったものが、今回の総合相談課の設置に伴っ て、明確に相談にお伺いしている市民の方が増えてきていると伺っております。 しかし、本来、先ほども申し上げましたとおり、家庭裁判所への申し立ても含め、さまざまな実 務は、やはり相談機関の中で行えるのは限界があると思っております。相談機関から独立した実施 機関が担うべきものだと考えております。 今後は、先ほど質問をいたしました市民後見人の皆さま方、裁判所に推薦する業務も当然含まれ てくると考えられます。地域包括ケアの一環として、権利擁護機能の基盤整備を推し進めていく上 でも、成年後見センターの設立、独立機関としてのセンターの設立が必要と考えますが、将来構想 も含め、市の見解を伺います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 成年後見センター設立について、先ほど述べたように、本市の事業を展開しながら、本市の実情 に合った機能を有する実施機関として、 成年後見センター等の必要性を、 まず検討してまいります。 検討にあたっては、センターの設立ありきだけではなく、適正な運営が確保でき、効果的に行わ れるような団体に委託していくことなども、併せて検討していきたいと考えております。 ○議長(内池虎雄君) 4番、齊藤博明君。 ○4番議員(齊藤博明君) 再質問をいたします。 やはり市長にご答弁をいただいたとおり、独立したセンターでなければできないことがたくさん あると思います。 今回、1つの段階として、福祉の総合相談課という総合相談の窓口が設置されました。先ほども 申し述べましたとおり、今まで埋もれていた相談というものが、具体的に形として相談窓口に寄せ られるようになります。 そうすれば、そこから適正に運用する機関に、やはり相談のところからアプローチをしていかな ければならないと思います。 地域包括支援センターが介護保険を含む高齢者の相談の窓口になり、その状況に応じて介護保険 53 の申請に至る手続きを指し示すように、成年後見制度に関する相談を受けたときに、明確に次の手 順を指し示す、やはり専門機関の設置は喫緊の課題だと思います。 首長の申し立て申請もございます。これから市民後見人の助言や指導をする機関も必要です。当 然ながら、養成講座、フォローアップの事業も開催しなければならないでしょう。本市をはじめ関 係官庁との連絡調整も必要になってくると思います。 人材を育成する中で人材を確保していく、これは非常に大変難しい課題ではありましょうが、ぜ ひとも市長がお話しいただいたとおり、成年後見センターの設立を、早期設立を望むものですが、 具体的には先ほど養成講座の開催、 それからセンターの設立について、 本年度はどのくらいまでやっ ていこうというお考えでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 福祉全般についてでありますが、我が福祉部はみんな一生懸命やってくれておりまして、今年度 の4月1日に福祉相談窓口センターをつくりました。 すでに2カ月経ちましたけれども、いろいろな問題点が出てきております。 しかしながら、プラス面が多く、1カ所でということでありまして、その中にはこの成年後見人 制度を今後どうするかという問題を、私も聞いておるところであります。 法律的にもそういう時代に来たので、前向きに検討するんですが、まだ今、新たに福祉総合窓口 が出たという段階と、そしてそれであるならば、この成年後見人制度というものを部局である福祉 部の福祉課でやっていく案と、また、では例えば小樽のような、例えば社会福祉協議会に委託する 案と、そして議員ご提案のセンターをつくっていく案等々あると思っております。 現段階においては、 このへんを福祉総合窓口も出たという中で前向きに検討はしているんですが、 ただいろいろな、先ほど議員からも言われたとおり、この問題については、ご家族が自分で持って しまうというところも、 かなりあるということで、 そしてその客観的な情報もそうなるとあまり入っ てこないし、高齢者福祉等、ケアマネさん、いろいろなところからの情報も集める中で、一番いい やり方を効率的であって、なおかつご家族も含めて、この対策をしていくのに何がいいのかという ことの中で、今年度は養成講座まではいくんですが、その今年度をかけてセンターをつくるか、つ くるべきではないのか、ほかのやり方があるのか、これも検討していくというのが、現時点の段階 でご理解をいただきたいと思っております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 4番、齊藤博明君。 ○4番議員(齊藤博明君) 再質問をいたします。 質問といいますか、これは考えも含めての市長のお考えに対して、私なりの解釈でもございます けれども、確かに成年後見を必要としている人、介護保険となぜ一緒にこの制度ができたかという と、認知症等々の介護保険の契約は本人と契約を交わすものですので、本人の意思がなければ契約 が成立しません。 そこで、 同時に成年後見の制度ができましたけれども、 やはり先ほど市長もおっしゃったように、 家族の状況という中で悪用する方もいる。制度を知らない家族もいる。でも、今までこういった悪 徳商法で事件があっても、それを表に出すこともしなかった家族もいる。そういったことが現在 54 12年を経て、新たな段階を迎えたんだと思います。 今後、そうした高齢者の世に出てこないニーズが、いい意味で総合相談課ができたことでニーズ が開く。これは本市の福祉行政の上で大きな転換点を迎えたと思っております。 新たなニーズができてきたときに、次の道筋を指し示すことができる必要性として、やはりセン ター。 以前質問させていただいた、 発達障害者の総合的なセンターが考えられるのではないかと思っ ております。 いずれ本年度の総合相談課の設置を最大限評価する中で、新たに生じてきたニーズに対し、市長 のご回答のとおり、積極的に福祉行政を進めていく。 また、それについて、我々も常に提案ができ、しっかり議員、我々一人ひとりも勉強をしていく ことを、改めて確認し、質問を終わりにさせていただきたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 以上で齊藤博明君の代表質問を終結いたします。 次に、かがやき21の代表質問を行います。 質問順位3番、名取常雄君の発言を許します。 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) かがやき21の代表質問を行います。 まず、職員人事について行います。 昨年の人事異動は合併後、新聞一面となるくらいの人事異動がありますが、一般職・専門職の一 部では区分のあるものの、町村時代と同じように、市の部局は関係なく人事異動が行われているこ とに対し、市長はどのようなご所見をお持ちか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 名取議員のご質問にお答えいたします。 平成24年度の人事体制につきましては、私が市長となって初めて行う本格的な人事でした。 地方自治体を取り巻く環境変化に伴い、求められる職員像も変化し、年齢・勤続年数等の基準に よる人事処遇では、こんにちの変化とスピード化の時代には適用しなくなり始めました。 私の政策実現のため、これまでの年功基準を改め、よりスピーディーに職務が遂行できる体制と して配置いたしました。 市の部局関係なくということではなく、人事ヒアリングや自己申告書を有効活用し、より適材適 所の人事配置となるよう異動を行った結果、各部局をまたいでの異動となりました。 特に、採用して間もない職員の配属では、できるだけ市民の皆さまと直接対応する部署に配属し ております。若手中堅職員は人材育成・能力開発を重視し、能力の幅を広げたり、強みを伸ばした りすることができるように配属しております。 より職員の能力・適性等を生かせる体制、また異なった職務を経験させ、長期的な観点から人材 の育成を図るため、部局をまたいで職員が職務を経験することは、職員の能力・知識の向上が図ら れ、市としてプラスになっていくことであり、今後も職員の意欲・能力・適性を把握し、適材適所 に配置するための人事としてまいりたいと考えております。 以上であります。 55 ○議長(内池虎雄君) 16番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 再質問をいたします。 今、市長、代わられて1年目の部分で今回の人事異動については、市長の考えの中で改めて年功 序列から能力性、要は個々の能力の中で職員の配置をしたとおっしゃられましたが、通常、考える に市長になって1年で670名からの職員の能力をすべて把握すると、これは無理な話だと思いま す。 そうすると、今、市長が言われましたが、この部分は、例えば部長クラスについては、市長が長 年、この議会の中でもおっしゃられたとおりだとは思っております。 ただ、 そのへんの全体像としての市長の部分のところで、 市長の思いを受けた部分もあるんでしょ うけれども、そのへんの若手職員を含めた人事異動というものは、本来的にすべて市長がやられた のかどうか、そこをもう一度確認させてください。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 昨年1年間、私も市の職員と一緒に仕事をやってまいりました。 そして議会でも部長が1年で終わることなどというご質問もいただきました。そのときの私の答 弁は、私もまさにそのときの議員さんのご指摘のとおり、1年ではなかなか結果を出せないという ことを肌で感じておりました。 と申しますのは、去年5月から市長にならせていただいて、市の内容、人事の内容もつかんだ半 年ぐらい経ったときに、例えば農林商工等、部長を呼んでこれをどうしようかと議論したときも、 あと半年で定年ですと、こう言われたときに、なかなか議論が進まないなということを体験したと いうことでありまして、そんなことから議員ご指摘のとおりだと思って、部長に関しましては、1年 人事はやめたいということで、この4月1日に断行いたしました。 次長さんたちがあと1年ということでありました。この中には能力のある方もいっぱいおられた んです。しかしながら、この制度を変えるには、この能力のある次長さんも今回は部長にはなれな いということで、本当に申し訳ないという思いをいたしましたけれども、私の考え方をご理解いた だく中で優秀な次長さんであった方も、今回、部長にはなっていないということは、やむを得ない ということで、部長人事はそのような関係でやりました。 あと、議員ご指摘の幹部職につきましては、私は幹部職試験は希望者が受けるということであり ましたが、それは組織としてあってはならないということで、全員年齢によって、力のある人は管 理職試験を受けていただいて、私が全員、面接をさせていただきました。それも枠を広げた中で 50数人の多くの管理職の資格が来ている方と面接をした中で、そして普段のヒアリングの中で総 合的に私が判断をしまして、管理職は私なりに適材適所を配置させていただきました。 先ほど議員が言われたとおり、600数十名の方を全部1年間で見ることができませんでしたの で、課長以下のリーダー以下につきましては、今までの実績、今までの個人の希望、適材適所等を 人事担当である者から私のほうに進言された中で決断をして、今回の4月1日の人事になったとい うことが実情であります。 以上です。 56 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) もう一度、再々質問をいたします。 市長の今の答弁を聞いていますと、やはり適材適所、そして本人の希望という部分で判断をして 出させていただいたと。 一方、先ほどの一番最初の答弁の中で新人の方がいろいろな職場を回られる、このことも必要だ と。要は行政サービスを幅広く知った中で行政を行うということが必要だと。このことも、私も理 解します。 そうしますと、今回の人事異動、すべてがベストではないと。要は今後も部局の横断等も含めて 異動があるのかどうか。要は市長の部分で、このあと質問をしていきますが、本来的に行政という のは広く浅くすべてを回ることがいいのか。それとも実質的に専門職もありますが、いろいろな部 署・部局を回らないで、本質的に専門的にやっていったほうがいいとお考えなのか、その1点だけ はちょっとお伺いしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 人事に神様以外、完璧な人事はないというように思っております。 しかし、考え方は明確にしておくべきだろうと。スペシャリストをつくると、それは素晴らしい ということですが、スペシャリストをつくっておいて、その人にもよるんですが、スペシャリスト をつくっていたときに、上司として管理職が来たときに、そのスペシャリストの人間性にもよりま すが、自分がスペシャリストであるということで、上司の意見を聞かない。という、そういう弊害 に陥ることも、これは現実であります。 私は人事というのは、そういう適材適所の中で調和だろうというように考えています。そして、 その一部、人だろうというように考えております。その人の指導は人事権を持っている私がやり、 また管理職がやるべきだろうと思っております。 そんな意味で、ジェネラリストとスペシャリストをどうするかという問題が出てくると思います が、 今のご質問で私はこれからの時代においては、 スペシャリストは必要だろうと考えております。 スペシャリストをつくっていく中で、その人が鼻高々になって上司の言うことも聞かないようであ れば、それは場所を変わっていただくということをやっていかなければいけないだろうと思ってお ります。 そしてスペシャリストになって、その後のポストに10年いたとしても、その人間性として、ま たその成果を上げることによっては、一気に部長に抜擢すると。そういう抜擢の制度も、これも考 えていくことによって、人事の活性化が図られるだろうと、このように考えておりまして、きめ細 かにそれをやることが人事の本質かなと思っておりまして、なかなか完璧とは言わないにしても、 より完璧な人事を志していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 57 ○17番議員(名取常雄君) 今の市長の答弁を踏まえて、次の質問に入ります。 課長級やリーダー級については、部局内の移動とし、専門職的育成が地域分権時代において必要 ではないかと考えております。このことは今後、国の一括交付金など、地方が自ら何に力を入れて いくのかということによって、大きく違いが出てくるからだと思います。 行政施策についても、自由度が増す時代になり、部局方針や行政サービスの政策能力が必要とさ れる専門性が必要と考えられるからであります。このことについて、市長の再度、答弁をお願いい たします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 課長・リーダー級の異動についてですが、地方分権により、地方自治体の自己決定権は大幅に広 がり、自己責任も増しました。そのため、地方がそれぞれの地域に即した政策を企画・実行するこ とは、大変重要になっております。 したがいまして、これからの地方自治体職員は国や県、また他市の政策をそのまま受け入れるこ となく、地域の特性に基づいたまちづくりが求められ、市民のニーズに対して主体的に判断するこ とが必要となっています。 そのような観点から、特にリーダー級以上の職員にとって、多種多様化する市民ニーズへの対応 や、常にコスト・スピード意識を持ち、業務に必要な専門的知識を身に付けることは、これまで以 上に重要になっております。 議員のおっしゃるとおり、これまでの人事配置は幅広い職務経験や知識を持つ、いわば総合職の 育成に主眼を置いてきたと言えます。 本年度の体制として、部長職の複数年配置については、1つは少しでも専門的な立場から責任を 持って部内のマネジメントにあたってほしいとの考えがあったからであります。 ご質問の課長やリーダーなど、一定の能力および経験を身に付けてからの異動については、部局 内での異動に固定するのではなく、定期的な異動の観点とともに、経験や専門性を活用する観点を 加えて、職員の能力や経験を考慮し、職務意欲の向上を目指して柔軟な職員配置を行ってまいりた いと考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 若干、前の答弁と、私が感じ取ったのは、ちょっと今の答弁は違いますが、課長とかリーダー級 は部局を超えて異動をしたいという答弁だったと思います。 先ほど西野議員が地方病溝渠の質問をされましたよね。地方病溝渠。要は水路の話を。 部長のほうから地域要望があれば、それを直していくんだと。要は、これは何を語っているかと いうと、その水路をきちっと管理しているところがないということなんですよ。 今までも異動してしまうから、市民要望さえ聞けば、予算をいくらか盛っていれば、その要望に 対して応えていくから、もともと市の行政財産である水路でさえ、そういった状況でつないでいっ てしまう。 58 要はどういうことかというと、責任を持って、その部局がきちっとした部分の担当業務としての 把握が、なかなかされていないのではないかと、今までは。 要は、市民ニーズに応えていくということだけしか、国の方針を整理していけばいい。移譲事務 と同じような格好でやっていけばいい。そういったことが、この人事異動についての一番問題点で はないかと。 要は担当リーダーとか課長になっても、きちっとそういった、もともとの根本の問題がどこにあ るのかということを、しっかりととらえていけない状況にある。 それはなぜかというと、すぐに異動してしまうから。やはりそのへんが、異動してしまえば、新 しい部分でまた応えると。行政は行政でずっとやっている。だから、この6月の委員会なんかでも、 実際的には課長が代わって、今まで全然分からない部分を答弁しなければいけないという部分の課 長もおるかと思うんです。 そういったことの部分のことを考えたときに、先ほど市長が言われましたように、部局を横断し ての異動というのは、本人のためになるのかどうかという部分は違いますが、組織としては、これ はマイナスではないかと。本当に真剣に今まで勉強してきたものを、また違う、建設をやったもの を福祉へ持っていって、福祉のことを1からやってくれと。 それは能力はあるかもしれないです。それは、その部分であるかもしれないですが、実際的にそ こで積み上げてきたキャリアとか、いろいろな部分も含めて、やはり組織としての体系としては、 今後、自前の政策を打っていくには、きちっとしたそういった人事異動の考え方、人の育て方とい うものが必要だと思いますが、もう一度、そのへんを市長に答弁お願いします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 議員の言われる、その部局を超えてという、私の考えはちょっと違っておりまして、課長という のは年齢が大体54歳から55歳になるんですね。残り5年ということになります。 でありますから、私は課長となる人はジェネラリストであって、できるだけ幅広い視野を持った 者がなっていって、そして課長は管理職ですから、自分は直接、働く必要はなくて、部下がやる気 を出して市民のために、本当にモチベーションを高くやっていくかどうか管理をするということが 大事だろうと私は考えております。 スペシャリスト・ジェネラリストを仕分けるというのは、私は30から40歳前後であって、そ うしないと、課長がそのスペシャリストとして5年いたら、もうそのまま課長と部長になると、定 年ということになりますから、やはり一番市民のために働けるのは、私は40前後の者であって、 市の業務とか法律のことも十分勉強できた人間が市民として、ここにスペシャリストをつくってい きたい。 この40歳前後になったときに、 個人の希望も聞きながら、 ジェネラリストでいきたいんですか、 スペシャリストでいきたいんですかということも聞きながら、個人の希望と組織の要求とも調和を 図っていく。 個人が最後までスペシャリストでいきたいと思っても、素晴らしい成果を与えるならば、市長の 命令として一気に部長になる。こういうこともやると。こういうことで、そのレベルにおいての認 識が、議員とは違っておりますが、私はそのような考え方で人事をやっていきたいと思っておりま す。 59 そして地方病溝渠の、この問題については、私はこれはそのとき、道路をやるか水路をやるかと いう議員の質問だったと思いますが、市民もその当時は道路だけを要望してきた。本当に個々のこ とについてはやってきたということで、担当職員と市民との感覚が、その当時、財政的なものでや れば、どっちを優先したかというと、それは市側としても、やっぱり合併のときにいろいろな、6町 村の首長さんたちが合併特例債があるから、一気に通じて優先して持ってきたものが、水路より、 たぶん道路だったと、私は思っております。 その人事に関して水路が遅れているということは、当てはまらないだろうと思っております。 そんな認識を持っていまして、これからそういうことで、確かにスペシャリストはいなかったと いうことは、私も去年1年やりながら感じる中で、そういう観点でスペシャリストとジェネラリス トの仕分けをしながら、市民にいいサービスができる人事体制をつくっていきたいと、このように 考えています。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 一般職と専門職、要は行政の特別部門と一般行政部門、こういったところの中の課長の任を管理 職にというものと、おのずとやはり区別は付けるべきだと思うんです。 今、確かにすべてが一般職であればあれなんですが、今後、例えば福祉についても、建設につい ても、 いろいろな部局内の関連はあっても、 専門性というものはすごく今度出てくるわけですよね。 今の齊藤議員の質問ではないですが、きちっとそういったことができてくるということは、ただ単 に管理能力、要は職員の管理能力だけではなくて、そこにおける専門的知識の中の政策能力がなけ れば、なかなか課長職として管理していくのは難しい。 これはどうしてかというと、今の課長とかリーダーが代わったときに、将来の方向性、要はいろ いろな、今言った道路がどうのこうの、水路がどうのこうのという部分の方向性も含めて、やはり 変わる可能性はかなりあると思うんです。それは人がやることですから。 だから、私が言いたいのは、そういったそこの専門性の中で、今までは市町村というものは事務 事業も含めて、そんなに交付されなく、交付金も一括交付金ではなくて、ひも付きの補助事業だっ た。こういったこともだんだん変わっていくんですから。 そうしたときに、今、職員の方々がそこの部分で2年、3年でそこの担当業務なり何なり、課長 もそうですが、やっていけばいいという時代では、今後ますます違ってくるでしょうと。 ですから、今までの管理職という観点の一般的な見方の観点を行政側の管理職の人事管理だけし ていればいいというような感じではなく、というように私は考えますので、もう一度、そこでけ認 識を、どういうふうに考えているか、お願いしたいんですが。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 議員とちょっと認識があれなんですが、一般職と特別職とあって、例えば保健師さんの場合は、 これは若いころずっと保健師できましたから、これは課長さんを、そのおかげで優秀な方になって いただく、こういう話になります。 だから保健師をずっとやってきた方を企画とか、あるいは総務の課長さんにということは、これ は駄目だろうというように思っています。 60 しかし、そういう保健師さんだとか、保育士さんとか、そういう特別に職以外の一般的な中にお いては、できるだけ若いころ、いろいろな経験をした人の中で専門的な知識を持ってきた中で、管 理職になったときには、いろいろな経験をしてきた人を、管理職もいろいろな経験をしたほうがい いというのは、例えば私が健康長寿のまちをつくるんですよと、こう言ったときに、それは福祉も 必要でしょう。 でも健康長寿ですから、 農政の遊休農地でその元気なお年寄りに働いていただこうと、 農政も知っ たほうがいいでしょう。いろいろな、そういうことの中で私は管理職というものは、できるだけジェ ネラリストですから、幅広くということで、その専門的な人よりも幅広い視野を持った人がいいだ ろうという認識であります。 確かに、その経歴上、専門職で来た人は、それでやっていただいたほうが市民の対応もより良い 対応ができるだろうと。そのへんの兼ね合いを見ながら、よりいい人事をやっていきたいという考 えであります。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 名取常雄君に申し上げます。 再質問は簡潔にお願いいたします。 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 次に入りますが、市長、今までこの人事異動の部分でリーダー級を含めて、1年か2年の部分で 何個所も、全然関係ない。私が見る限り、いろいろな専門のところ、一般職の管理人として行って いるところもあるし、いろいろなことがあります。 ですから、先ほど一番最初にベストではないという部分もそうですが、実際、そんなことももう 一度、チェックをかけていただいて、よろしくお願いしたいと思います。 次にいきます。 人事異動はその人の特性にも大きくかかわる問題で、よく言われる選挙人事的要素は排除してい かなければならない問題だろうと思いますが、市長の考えをお伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 組織の担当や役職は職務を遂行するためのものであり、人事異動は市政を支える人材の育成と組 織の目標を達成するための重要な手段であります。 そのため、人事異動を通じて職員が幅広い視野や知識、技術の習得が得られるように努めており ます。 昨年9月、政策の早期実現を図るため、ふるさと愛プロジェクトチームを設置いたしました。そ の際、人事異動の活性化策として、職員からの自発的な応募により、メンバーを構成する庁内公募 制を導入いたしました。市民サービスの向上に向けて、また組織力の向上のため、職員配置として おります。 よって、私が行う人事は選挙人事的な要素は全くありません。 また、これからの行政においても、永遠にあってはならないと考えております。 以上です。 61 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 次の質問に入ります。 人事異動に関する行政職員の育成的な計画というものは、あるのでしょうか。 また、こうした計画は市長が個体を動かすのではなく、組織として確立しているのか、お伺いい たします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 南アルプス市人材育成基本方針が平成19年に作成されております。あるべき行政の体制と目指 すべき職員像を掲げたもので、職員の計画的な人材育成として、人材の確保から職員配置、研修体 制の指針となるべきものであります。 この基本方針の中に人事評価制度の確立を義務付けており、すべての職員は職務の重点目標を明 確にし、達成状況を確認しながら職務を遂行していきます。 また、人事ヒアリング制度、自己申告制度および職員配置など、人材育成の方策についても示し ており、これに基づき、人事異動方針を定め、組織としての人事異動を実施しております。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 再質問をいたします。 平成19年に計画をつくられて、今年で5年目になるかと思いますが、前の質問でも市長は選挙 人事というものは、 あってはならないと、 今後もないだろうということを発言していただきました。 今、 選挙人事だと言われるところの部分も含めて、 この人事異動に関して全体的に考えたときに、 この計画、職員の育成の部分と計画に基づいて、市長は行われていると、この議場において明言さ れているわけですが、実際的に例えば市庁舎の問題とか、いろいろな経過から今後変わってくると いう部分があります。 そういったときに、どうしても人事の育成計画とは別に、そっちの縮小計画もしなければいけな い。そういったところに、市長も苦しい立場に置かれるのかもしれないですが、実際的に市長が代 わったから、今度、私はあっちへ行ってしまったとか、そういった中身の話が出てくる可能性はか なり強いと思うんです。 ただ、私は本来的にそういった人事ではなくて、組織としてきちっとそういった今後の削減の方 針も含めてつくられたものの中で、市長がではここには誰だ、適材適所だというところの部分の認 識を、 職員の方々も含めてもう少しきちっとやっていかなければいけないところがあるかとは思う。 そのへんが、どうも見づらいというか、分かりづらい。 だから、そういった選挙人事も含めた中の職員人事というように言われてしまうのかなという気 がしていますので、そのへんだけ、計画の部分、19年につくられて24年、5年経過する中で、 今後この計画を見直すなり何なり、市長としてこの部分の方針の中身を、若干、基本的なご説明で 結構ですので、お願いしたいと思います。 62 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 人事権は、たぶん私は市長に与えられた権限だと思っております。 ただし、人材育成基本方針というものがありますから、これは市長になったものの、こういうも のがつくられているので、 これを見て、 これに沿っていくことが大切だろうとは思っておりますが、 最終的にはそれは人事権を持っている市長が決めて、責任を持つものであろうと思っております。 議員が言われるような状況があったときに、人事というものは、たぶん職員全員が見ております から、市長が選挙的なものとか、私利私欲によって、そんなこの方針に基づかないような人事をし たならば、当然、モチベーションは一気に、職員のモチベーションが低下するし、私に対する信頼 も、その人事のやり方によって、すごく反映されて、それがひいては市民に対するサービスが低下 すると、私は認識しております。 であるがゆえに、人事権が大事であって、私に与えられた。だから、これはそうは言っても、人 事権を持っておりますから、誰が何と言っても、それは私の権限でやらせていただくんですが、私 は常に職員との対話の中で、口だけではなくて、本当に適材適所、これは私が適材適所と言っても、 そこに配置された方が、そう思わなければ、それは不平が出る。 私は今までの考え方であるならば、一般的考え方であるならば、総務系統が一番将来に出世頭と いうような感があったように思いますが、私はもしそうであるならば、今回、私が夢プロジェクト を実現するのであれば、農林商工とかいろいろなものも大事だろうということも考えて、そんな関 連的なものではなくて、本来、私が市民のために、このまちをどうつくるんだというところに、最 適の人事をするのが原則であろうと、私は言っております。 でありますから、その一貫性がなくなったときは、市職員が私に背を向けるだろうと思っており ます。そのへんで議員さん方のチェックをいただきながら、私はやっていきたいと、このように考 えております。 以上でございます。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 次の職員定数について、お伺いいたします。 本定例会の市長説明要旨に、行政改革大綱に基づく定員適正化計画を示したとありますが、臨時 職員については、どのようなお考えをお持ちか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 将来の組織を支える人員の計画的な確保に配慮しつつ、職員数の適正化に取り組むため、平成 27年度を目標とする第2次定員適正化計画を策定し、ホームページで公表しております。 平成24年4月1日現在の職員数は647人となっており、計画数値より前倒しで削減が進んで おります。これは早期退職者が予定よりも多かったことによるものであります。 定員適正化計画における対象職員は常勤の正職員とし、臨時職員および非常勤職員は除いており ます。 63 適正化への取り組みとして、正規職員の採用の抑制は避けられません。事務事業については、そ の効果を検証し、事業の必要性を判断するとともに、実施にあたっては、最少の経費で最大の効果 が得られるように、実施手法を再検討します。 また、民間委託等を推進して効率化を図るとともに、その業務の性格・内容・形態などを勘案し、 臨時職員で対応することが可能な業務については、多様な雇用形態を活用し、さまざまな人材を臨 時職員として配置し、サービスを提供しています。 臨時職員の職種は調理員・保育士・用務員・市単独教員等の専門的な業務が主なものであり、今 後、施設の統廃合などの見直しを進めることで、中長期的には削減が図れると考えております。 以上であります。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 再質問をいたします。 1回だけしますので。 ここに策定についてというもの、2次計画、充実強化対策というものがあるんですが、そこの中 身の一番は行政運営体制の見直し、組織機構の見直し、事務事業の見直し、2番目に民間委託の推 進、3番目に多様な雇用形態の導入、ここに非常勤職員・臨時職員の配置、再任用、短時間勤務の 活用等とあるんです。 この中身を見てみますと、実際的に具体的になるのは、この要因の削減に対する、今言った3番 目の多様な雇用形態の導入ということも確かに入っているんですね。 今、市長が中長期的には臨時職員の解消ができると体制的には見ておるということなんですが、 このことと今言った中長期的に臨時職員の廃止はできるだろうと言っていることと、2次計画で充 実強化する対策、この中にきちっと明示されている中身は3番目として非常勤とか臨時職員を配置 するよと言っているんですが、このへんはどういうふうに解釈すればいいか、もう一度ご答弁をお 願いします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 人員適正化計画というのは、財政を見ながら人件費を削減しようということでして、計画的に削 減をしていくということの計画ですから、あくまで計画というのは基本であります。 私は、これは今、見直しをしているわけですが、本来、もし南アルプス市が私の夢のように活性 化したときは、職員は増やさなければいけないのか、こう思っています。 できるならば、本当に南アルプス市が新しい産業を持って、国からのいろいろな支援体制とかや るときには、職員は増やして市民が豊かになっていくための施策をやるということが理想だろうと 思っておりますが、当面のときの財政も含めながら見たときに、人件費を適正化しながらやってい こうというのが基本である。 それについては、ですから正規職員をもって計画しないと、臨時ではできない。これが大きな考 えです。 そして、その正規職員を減らしていくには、ただ人を減らせばいいのではなくて、それは市民へ のサービスを落としたらいけないものですから、そのためにまず人を減らすありきでありますが、 その組織とか制度の見直しをしながら、みんなが苦労できる、一部だけ苦労して一部が遊んでいる 64 ような組織ではいけないので、 減らしてもできないので、 そういう制度の体制を見直しましょうと。 なおかつ、そうは言っても、正規職員を減らしたところに市民サービスを低下してはいけません から、それは臨時職員で補いながら、まず市民のサービスありきということの中で、逐次、計画的 に、段階的にやっていこうというのが適正化計画であると、このように思っております。 そして、その体制ができた中で、これはいろいろな問題も含んできます。正規職員と臨時職員と の待遇はそれでいいのかという問題も起こってきますので、それにつきましては、将来、どうある べきかというものを、あくまで計画の中で、まず人を減らしていく中で市民のサービスを低下しな いという、その前提の中で検討しながらやっていこうというのが、この適正化計画であると考えて いただきたいと思います。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 次に入らせていただきます。 中長期というのは、今回の計画は平成23年から27年、それで市長が言われた中長期というの が、これより以降になるという部分かなと、ちょっと感じてしまいましたが、次の質問で行政サー ビスの質と量の問題から、恒常的臨時職員を解消することが必要であると考えます。 このことの解消に向けては、要員計画を作成して量的に必要である、職員はこの人数が必要であ るということを明確に、特に専門職については、ただ単に職員数を減らすのが目的ではなく、適正 な人員確保をしていくことが重要であると考えますが、所見をお伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 厳しい財政状況が見込まれる中で、長期的な視点に立った行政経営体としての改革が必要になっ ており、人件費を削減するため、計画的に職員を減らしています。 最少の経費で最大の効果を追及するためには、常に行政改革を推し進めるとともに、実情に即し た職員数の抑制に努めていくことが求められています。 本市でも人口は産業構造の同じような合併をしていない地方自治体の業務内容・職員数を参考に 目標数値を定め、職員削減に努めております。 一方、地方分権の進展により、業務の移譲、少子高齢化の進展、人口減少社会、経済状況など、 地方自治体を取り巻く課題も多様化し、求められるニーズと果たすべき役割は年々大きくなってき ております。 市では、事務事業のマネジメントシートを事業ごとに作成し、事業の目標・経費・業務量の把握 や効果の実績把握を行い、常に見直しを行い、スクラップ・アンド・ビルドによる事務事業の整理・ 簡素化を進めるとともに、市民と行政がともにまちづくりを担っていくため、適正な役割分担によ る協働を推進しております。 市としても、市民ニーズに的確に、かつ迅速に対応し、質の高い行政サービスを提供する担い手 となる職員を育成し、少数精鋭での良質な行政運営に努めてまいりたいと考えております。 正規職員でなければできないもの、 臨時職員で対応できるもの、 外部委託が可能なものを見極め、 適正な人員配置・人員確保に努めてまいります。 65 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) このことはちょっと再質問をさせていただきます。 今、市長のほうでスクラップ・アンド・ビルドの部分も含めて、正規職員の部分の運用の中でやっ ていくと。臨時職員の部分は業務の中身として、適正なところに配置をするという考えであると言 われましたが、かがやき21でもずっと先進地も含めて、この部分ではずっと指摘をしてきている んですが、臨時職員の解消というのは、主にこの南アルプス市以外の行政でも保育士さん、要は専 門職の恒常的な臨時職員、これが多いんです。 ここにうたわれている部分で、例えば要員適正化計画の中でも、その言い回しをうまく言われて いますが、今回の背景と趣旨から言っても、本来的には国の方針の中で同程度、定員を削減します よということが出ていると。要は国の指示で出ているということが1つ。あとは財政的に厳しいと いうところが1つあると、この2点ですね。 先ほど市長が言われるように、要員の適正化計画の中で、では今、建設部に何人必要かという部 分の数値というものは、これから読み取ることはできないんですね。私がこの要員計画の適正化計 画を見る中では。 何をしているかというと、各市町村の同レベルの部分の職員数を比べてみて、低いですよ、今ま で何人削りましたよということを考えて、それからの適正化要員計画を出す。これはまさに削減あ りきの要員計画。 先ほど市長が言ったように、実際的に職員がどれだけ必要になるかと。行政サービスの部分で。 そのことは一切これには読み取ることができないというのが実情なんです。 ですから、これを見直せとは言いませんから、もうちょっとこの下にでも、本当はこの部署とし て建設部、何々課、これからの部分はどのくらいの人が必要なんだということを自分たちで、やは り考えた要員計画をつくってはどうかということなんです。 それをもとに多いか少ないかの今の現状、削減をしていくんですが、そこはどうなのかというこ とが、自分たちの仕事量として、自分たちの組織として、やはり考えるべきではないか。少なくなっ ているからいいとか悪いとかという議論ではなくて、そこが1つ欠けているような気がするんです が、そのへんをもう一度、時間が来てしまいましたが、答弁をお願いします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 議員がおっしゃることはよく分かりますが、現実問題として、ではどれが適切か。あくまで同規 模の市町村等と比較するのは参考であって、その規模は、例えば市の面積だとか人口数。しかし、 その産業構造が全然違っているわけですね。 あるいは、いろいろな歴史的背景も違っている。今まで合併をしたことがなかった規模、6カ町 村が、2つの町村が合併した。いろいろ千差万別する中で、あくまでこれは基準であろうと。そこ を具体的に、この人員適正化計画の中で具体化する、私は現実には無理で、私は総務部長と今、そ ういう指示はしていないんですね。 では何をやっているかというと、やはり市職員の、私は前向きな姿勢に期待しております。 ということは、事務事業のマネジメントシートというものを作って、自分の事業はこういう事業 66 ですよと。そして自分はこういうことを市民にサービスするんですよということのシートは作って おります。 そして、それは管理職がチェックをしております。これは十分だな、いや、このままいくと、こ の職員はもう事務事業が多すぎて、精神的に潰れるかなということを管理することが管理職だろう と思っておりまして、それをこの人員適正化計画の大まかな基準の中で、具体的には事業のマネジ メントシートというものを、個々の管理職が見ながら人事と相談し、総務部長が総合的にやってい くということを、現在、やっているわけでありまして、その適正化計画の見直しの中にそういうも のの枠を入れるということは、私は現実には無理だと思っておりますので、何とぞご理解をいただ きたいと、このように思っています。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) なるべく早く終わろうと思っていますが、専門職、市長、こういうことだと思うんですよ。 今、臨時職員が一番多いのは保育士さん。この保育士さんは専門職ですよね。 決められた人員はいます。国で決められた人員確保は必要です。だけども、ここを全部臨時職員 で充ててきてしまっています。50%超えてきてしまっている。 今、消防も専門職です。消防は正規職員です。何で現場の保育士は50%も臨時職員になってい るか。これは女性の職場だからですよ。ほとんど今まででいけば。臨時にしてしまっている。 今後、私が一番危惧するのは、これを続けていくと将来、保育士になってくれる人がいなくなっ てしまう。要はどういうことかと言うと、正職員と臨時職員の格差があまりにもあり過ぎて、臨時 職員であれば、こんな辛いことを、こんな安い給料で、なり手が、今度、若い人がなっていくかと。 豊田市なんかを見ていても、臨時職員の採用がなくなってきたんですよ。それで、前にも言った 部分の政策を出しているんですが、実際的に私が危惧するのは、将来、南アルプス市のそういった 専門職の臨時職員、こういったことの部分、学校も含めて、自分が希望する、なぜ産婦人科の先生 がいなくなってしまったか。看護師が少なくなっているのか。やっぱりここが一番のもとだと思う んですよ。目の前だけを見て、将来、人員をつくらない。やっぱりちゃんとした人員確保をしてい くということは、そこにあると思う。 それがこの要員計画も含めて、根本的には何の解決もなく、自分たちが思っている目先だけ対応 すればいい。だから臨時でもいいんです。 だけど、そうではないでしょうということを、私は思っているんですが、実際的に今、すぐに臨 時職員を解消なんて、こんなことはできないでしょうし、いろいろな部分でも無理だと思います。 ただ、本当に職員が自ら自分たちの、数もそうですが、一般職員も自分たちが自分たちの職場を守っ ていく。これだけの人が必要なんだと、我々が仕事をするには。 こういったことを、やはり自分たちの職場としてきちっと声を出していくということが、私はこ れからの行政職員の方々、ただ単に外から見れば減らせばいい、減ったからいい、こう見られてし まうから、本来的に声を出したほうがいい。我々はこれだけ大変な仕事をして、これだけ必要なん だということを、きちっと各部署や職員の方々も声を出したほうが私はいいと思います。 その中に行政サービスも本来的にやるべき仕事がこれだけあるから、これだけの人が必要なんだ と。それは臨時ではなくて、正職員できちっと確保すべきだということにしていかないと、今後、 とにかく職員だけ削減して、臨時職員をどんどん多くして、職員がどんどん数だけ減っていく。そ 67 うするとサービスがたぶん悪くなる。 なり手もいなくなってしまっていったら、今はまだ正職員だから、皆さん希望者はいるでしょう けれども、臨時職員になったら、今度は行政職員になりたいという、臨時職員でもいいよという人 がどれだけ出てくるかなと思うわけです。 ですから、そのへんも踏まえて、今後その中身を検討、市長のほうで検討していただけるかどう か、再度、答弁をお願います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 私も市役所の長として職員を抱える中で、できるならば全員正職員で、そして市民にサービスを していきたいと、このように思っています。 しかし、歴史的な流れ、そしてある意味では雇用される側の、例えば子どもができたので辞める となれば、次は年齢が来ているから、臨時職員で働きたいと。いろいろそういうことがありますが、 私は議員が言われるとおり、できるならば責任を持って、きちっとした正職員を多くするほうが、 それは市民サービスにとって、市長としてはいいかなとは思っておりますが、しかしながら、片や 議員さんからも財政状況等の問題で人が多過ぎるではないかというご指摘も受ける。このへんを考 えながら、私の立場であれば、議員が言っていただいていることを、その方向で検討していきたい と、このように思っています。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 名取常雄君の質問中ですが、ここで昼食のため、暫時休憩といたします。 再開は午後1時30分といたします。 休憩 午後12時12分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 1時30分 ○議長(内池虎雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 省エネビジョン策定について、お伺いいたします。 一般家電ゴミの排出状況は施策の中で現況の排出量を維持していけばよいのか、さらなる減量が 求められているのか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えします。 平成16年度に策定しました、南アルプス市一般廃棄物処理基本計画では人口増加等を見込み、 一般廃棄物の排出量も同様に増加の傾向に進むことを予想し、これをもとに計画しております。計 画の中でゴミの減量目標値は最終年にあたる平成25年度値として、排出量に対し15%の削減目 標としておりますが、現状は目標値以上の35%の減量という成果を上げています。 これはリサイクルの推進運動やゴミ減量化などの意識が浸透し、市民の皆さまが取り組んでくれ 68 た結果であると考えております。 過去の収集量を見ると、毎年1万4千トン前後で推移しており、ゴミ減量化の推進の徹底が図ら れたことによる発生・排出量の抑制につながっていると思われます。 また、6市町で構成する中巨摩地区広域事務組合への負担金はゴミ処理事業に対する部分が大き なウェートを占めているため、さらなる減量化の推進を図っていかなければならないと考えており ます。 なお、今後におきましても、より一層、容器包装リサイクル法に沿った再利用の啓発とリサイク ルの推進、生ゴミ処理機購入制度を利用した、さらなるゴミ減量化に取り組んでまいりたいと考え ております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 次の質問に入ります。 前に先ほどの答弁の中で15%削減目標が35%という、素晴らしいリサイクル率を取っている という評価の点では、職員の方々を含めてご苦労がいろいろあったかとは思いますが、今後も進め ていただきたいと思います。 さて、先ほど市長の答弁の中にもありますように、ゴミの減量はまだまだ進めなければいけない という現状ということで、お伺いをして確認をさせていただきました。 本市においては、省エネビジョンの策定は完了し、CO2削減に向けての対応がなされておりま すが、この省エネビジョンはエネルギーを作る出すほうから見たビジョンであり、エネルギーを消 費する側から考える省エネは、市民を対象としたビジョンだからと思います。 エネルギーの消費を抑えるゴミの減量も含めた南アルプス市独自の省エネビジョンを作成する考 えはないか、ご質問いたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えします。 ゴミの減量も含めたエネルギーの消費を抑える市独自のビジョンについては、平成22年度に策 定いたしました環境基本計画に省エネルギーの推進に関する施策が示されておりますので、この環 境基本計画を議員ご提案の省エネビジョンととらえ、取り組んでまいりたいと考えております。 環境基本計画の中では6つの分野ごとに基本目標と目標達成への取り組みが示されており、市 民・事業者・行政など、多くの皆さまの自主的・積極的な取り組みをいただいているところであり ます。 その中の循環型社会づくりの推進といたしましては、ゴミの減量化や資源の循環利用にNPO法 人やボランティア団体の方々が資源ゴミ回収などのリサイクル活動に取り組んでいただいておりま す。 また、低炭素社会づくりの推進においては、公共施設への新エネルギーの導入や市内NPO法人 と協働により、廃食用油を回収し、BDF(バイオ・ディーゼル・フューエル)燃料として、コミュ ニティーバスの燃料に利用されるなど、資源の循環利用に取り組んでおります。 さらに省エネルギーの推進についても、重点プロジェクトを定め、緑のカーテンの普及など、身 69 近な省エネ対策を創意工夫により推進し、市民の皆さまの環境意識の高揚に努めているところであ ります。 エネルギーの消費を抑える対策は、日常生活においてできることから一つひとつ取り組み、市民 と協働で実践していくことが重要であり、目標であると考えております。 今後におきましても、新エネルギーの普及・省エネルギーの推進については、地域全体での取り 組みが進むよう、普及啓発を行っていきたいと考えております。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 再質問をいたします。 環境基本計画の位置付けが省エネビジョンの部分であるというご答弁でしたが、ただ省エネル ギービジョンというのは、どういう位置付けになってくるんでしょうか。 そのへんはどういうふうな形で。 ○議長(内池虎雄君) 総合政策部長、保坂邦博君。 ○総合政策部長(保坂邦博君) 名取議員さんの質問にお答えいたします。 省エネビジョンにつきましては、平成18年度に策定しまして、省エネを図っていこうというこ とで、策定の中には太陽光発電の設置等の推進をするという形で位置付けをしております。 よろしくお願いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 続けて再質問をいたしますが、環境基本計画の中身の中で重点プロジェクトも含めて理解すると ころであります。 ただ、今、省エネの部分でもいろいろな機器を含めて、LED等、いろいろな採用も含めて、プ ロジェクトでやっていくのか。それとも省エネビジョンを示す中で、市の将来、求めるエネルギー という部分の、使う側から見た消費を考えたビジョンを示させるのか、そういった基本計画の中身 も分かるんですが、先ほど言いました省エネビジョンの中で小水力を示しながら、実際、金山沢の 水力発電も行い、ほかのところも検討してきたという経過があります。 これはやはり市民の方々に、そういったビジョンを示すことによって、その目標、市が目指すと ころは、こうなんだというところを示しているものだと思うんです。 基本計画の中身の部分で重点プロジェクトも、やはりそうは言っても、市民の省エネというもの を、どういうふうに行政として目指していくんだというところが、もう一歩踏み込むと、私は省エ ネビジョンをつくりながら、先ほど言ったゴミ処理の問題も含めて、いろいろな形を入れ込んでい くという形の中で議論をしていただいたらどうかと。 重点プロジェクトも分かるんですが、周知する、要は市民の部分でどういうふうに、今の現状、 これからの南アルプス市が省エネに向けてのビジョンを示せるのかというところを、もう1回、ど ういう形で今後、 重点プロジェクトも環境基本計画の分かるんですが、 そのためにそういったビジョ ンをつくっていったらどうかという提案なので、そのへんをもう1回、ご答弁をお願いします。 70 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えします。 環境基本計画というものがありまして、私が昨年度、市長にならせていただいて、3.11、福 島の原子力発電の事故もあって、これからは自然に優しいクリーンエネルギーの中でやっていこう となれば、南アルプス市の中で必要な電力、これも省エネをしながら、自然エネルギーの活性とい うか、つくれる範囲内を、南アルプス市の産業と、あるいは生活等をやっていこうと、こういうこ とだと思っておりまして、今はそれを分けて、とりあえずバイオによる発電、あるいは省水力、あ るいは太陽光等で、こちらはプロジェクトの中で4番目のプロジェクトでやっております。 でありますから、議員が言われる、その環境基本計画との整合性が合っているかどうかというご 提案、まさにそれはそういう方向でいこうと思っておりますが、当面、業務を実施していく手順に おいて、まずこちらのプロジェクトを成功させて、あるいは形ができた、そういう中でまたこちら との整合性を図っていこうということで、もう少し私としては時間をいただきたいというのが、今 回の答弁ということで、ご理解をいただきたいと思います。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 分かりました。 市民の方に分かりやすいビジョンを示されて、実効性のある省エネを今後も進めていただきたい なと思っていますので、よろしくお願いいたします。 次に移ります。 消防団の公共施設の優遇についてということで、昨年6月定例会において、清水議員が代表質問 名をした内容で市の公共施設利用時の優遇について、関係部局および消防委員などで検討してまい りたいと思います、とありますが、その後の検討はどのようにされているのか、現状の中身を教え ていただきたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えします。 公共施設の中での市内の学校等のグラウンドおよび体育館につきましては、消防団本団主催のイ ベントや操法大会の練習、県のソフトボール大会の練習に限り、使用日数の上限を決めて減免対象 をしております。 しかし温泉施設等の消防団員に対する優遇処置は現在のところ、実施しておりません。 地域を守っていただいている消防団員に対し、尊敬し、感謝する市民となるような気運を、まず 醸成し、施設を利用している方々から利用する消防団員を優遇したいとの声が出てくるような活動 をしていきたいと考えております。 市民誰もが消防団員の活動に対し、協力することにより、さらなる消防団の活性化につながると 考えております。 以上です。 71 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) この消防団の公共施設の優遇については、本市においては商工会がいろいろと地域の住民として 施設の利用を1割減にしたり、いろいろな形でやってくれていると。 そういった中で行政は何もしなくていいのかという質問だったと思うんですね。 結局、今の答弁は皆さんがなっていけば、市民の方々からそういう要請が出てくれば、考えてい くというような形ですが、実際、今の現状は公共施設以外の商工会のところとか、いろいろなとこ ろで優遇している状況があるわけですが、市としても、ですから1つの施設でも2つの施設でも何 でもいいんですが、何かしら、そういった優遇制度をつくりながら、消防団の活動に参加していた だける方を増やしていくということを目的に、清水議員も前にも発言されていると思いますが、今 の答弁だと若干、そこのニュアンスが違うのかなと思ってしまうので、もう一度すみません、お願 いします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 消防団に入っている企業とか、あるいはいろいろな面で優遇しているということは、それは市と してはやっていくんですが、その前に例えば温泉施設等においても、施設を経営していただいてい る指定管理者、その人たち市民が、まず消防団に対する尊敬と感謝の気持ちが、私は重要だという ことだと思います。 その中から優遇したいということが出てくることが基本であって、例えばそういう優遇しますか ら、消防団へ入ってくださいとか、活動しましょうとかということは、私はある今では本末転倒と いうように考えています。 本当に消防団に対する、日ごろ我々市民の防災・防火について、守っていただいているというこ とで、その感謝をする気持ちをまず行政としてはつくっていくべきだろうと。 商工会としては、例えば使っていただいたところに、何割引をしてあげるとかと、それもまた商 工会としての発意でしょうけれども、市行政としては、そういう市民に、まず消防団に対する感謝 とか、そういうものを持つことによって、消防団員が使命感、そして市民を守るんだという、そう いうものを持っていただくということが大事なので、ただでいろいろな施設を使うから、お金を取 らないとかということも、それは具体的にはやっているんですが、もっと大事なところは、そうい う我々が消防団に対する感謝、それが消防団員に伝わって、あるいは地域に伝わって、地域の若い 人たちも消防団に加入する、あるいは消防団員を抱えている企業さんたちも積極的に活動に協力し ていただく、そんな情勢をまずつくっていくことが最初だということの答弁でありました。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 市長の考えもよく分かるんですが、消防団の勧誘を市長がされたかどうか分かりませんが、実際 的に行政施設を、例えば無料にするという位置付けですね、今言う位置付けについては、皆さんが 消防団に加入して消防活動をしてもらうことによって、市としてはその地域の方々の安全や財産、 いろいろな形も含めて、いろいろ携わっていただいていると。その敬意だと思うんですね。敬意の 72 心だと思うんです。 それを表すために、市の施設として、みんな公共施設の部分を一部でもいいから、そういった形 でやってくれと。 ただし、確かに消防団手当も出ているし、いろいろなこともあるし、それで十分ではないかとい う議論もあるでしょう。だけど目に見えた形で、やはり地域住民の方々が、新規に入る方ですが、 新規に入る方に説明するにしても、消防というものは、やはりこういった活動をしながら、地域の 中で役に立っているんだと。 だから、 温泉施設も市の行政の部分でも一部減免があるんだというようなとらえ方。 要はそう言っ た形も含めて、今現状、なぜこんな話になるかというと、消防団に加入してくれる若い方が非常に 少ない。全国的にこれは十分、市長も承知だと思います。 その中で、そういった気持ちにまずなってもらう。そういった若い人になってもらうということ は、アクションをどちらか起こすのではなくて、やはり行政としても、そういった部分を含めて、 やりながらでも消防団活動というものを地域に根ざしてもらいたいんだということの表れとして、 そういった今回の公共施設の利用の優遇制度、こういったものも出していただけないかという質問 だったかと思うんです。 ですから、確かに地域の方々がやっぱり必要だと思ってから、ではそれでという話もあるでしょ う。しかし、今の現状は若い人たちに入っていただくには、やはりそれだけの価値を生み出してい く。要は、例えばなりたい者も、やっぱりそうは言っても、消防団に入っていれば、かなり手当を くれるよとか、いろいろな形で優遇されているよとかということも含めた中に、日ごろの活動の重 みというものも出てくるかと思うんです。 そのへんで、そういった形の中で今後、先ほど市長も今後の部分では施設の検討もしていくとい うことなので、もう1年、清水議員の質問から経っています。 そこで、総務部長どうですか。このへんは行政の中で実施をしていくと、予算上、まずい面でも ありますか。 ○議長(内池虎雄君) 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) 名取議員の質問にお答えします。 先ほど市長が言ったように、基本的には市でも何もやらないということを言っているわけではな くて、こういう感謝の気持ちを持ってもらうことが大事だということでありますので、それに基づ いて、商工会でやっていただいているようなことを市でも、市の施設に対してやってほしいという ことであれば、そのへんについては、今後担当、できない部分もありますが、条例で決まっていて できない部分もありますから、そのへんは検討して、やっていくことについては、問題ないのかな と考えています。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 消防長、今、行政のほうの総務部長がそういうふうな、今後検討していくという中身ですから、 関係部局と消防委員の関係、要は消防長のほうのところでは、どういうふうに、先ほどの話を考え ているか、お伺いします。 73 ○議長(内池虎雄君) 消防長、塚原雅樹君。 ○消防長(塚原雅樹君) 名取議員のご質問にお答えいたします。 消防本部といたしましては、今年1年かけて市の温泉施設等に消防団の理解を求める活動をして いって、できれば割引とか、そういうものの優遇処置をしてもらえるような活動をしていきたいと 思っています。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 市長、1年をかけてという話もありましたので、ぜひともそのへんを再度ご検討をして、このこ とは決して何でも優遇しろと言っているわけではなくて、やはりそういった活動も含めて、地元で 勧誘する消防団員の団長さん含めて、ものすごく3月末までに苦労している経過があります。 そういったことも含めて、これだけの部分を市として支援していくという格好の中で、ぜひとも その部分を検討していただきたいと思っていますので、再度ご答弁をお願いします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 私も本当に消防団員が少ないということは大変なことだと認識はしております。 しかし、その私の認識の中で例えばスポーツ施設がただとか、居酒屋へ行ったら安くしてくれる とか、そういうことによって、私は消防団が、じゃあ温泉施設はただだから、私は入りたくないけ れども、それがあるから入るなんて、そんなことは本末転倒だということが私の考えです。 我々南アルプス市民を守ってやろうと、ここに住んでいる限り、そういうことを忘れて、確かに 議員が言われるとおり、私たちとしても、それが有力な手段であればやりますが、私は各区長さん 方が苦労していることを私も分かっていますし、 そういう勧誘をした経験もありますが、 それによっ て入ったのではなくて、本当にこの地域を守ってやろうと、そういう気持ちを訴えて、区長さんた ちが足を運んで、あるいは企業が、ではいつでも優遇するよというようなこと、そちらが大事だと いうことを、私は言っているわけであります。 議員が指摘されることもやらんわけではない。総務部長が言ったように、やるんですが、その前 にやっぱり本当は、例えば極端なことを言えばボランティアですから、地域をみんなでいいまちを つくっていこう、安全・安心のまちをつくっていこう、その一翼を担ってくれませんかという市民 になってもらわないと、何でもかんでもお金をあげるから、消防隊員にあげるからと、そういう今 までのお金主要主義ではなくて、心主要主義のまちをつくっていきたいというものが、私は前提に あって、その1つの手段としては議員の言われることも、今年度1年かけて検討しますけれども、 そこを忘れたらいけないなというのが私の考えであります。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 17番、名取常雄君。 ○17番議員(名取常雄君) 理由はともかく、今後検討していただけるということであれば、そのへんは意図するところは、 私は別段、変わってないと思っています。 74 ただ、そこの解釈の部分がどちらか先で、どちらかあとなのか、いろいろな形も含めて、私は消 防団員の希望者が増えていただければ、そのことに越したことはないと思っています。 以上でかがやき21の代表質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ○議長(内池虎雄君) 以上で名取常雄君の代表質問を終結いたします。 これより一般質問を行います。 質問順位4番、向山敏宏君の発言を許します。 15番、向山敏宏君。 ○15番議員(向山敏宏君) 南政クラブの向山敏宏です。 通告しておきました、市所有の土地について、質問いたします。 市が所有している土地について、地目に関係なく、現在何も活用されていない更地となっている 土地が多くあります。 例えば土地開発基金では、平成22年度末で10万6,317.03平方メートル、約10町歩 あります。 この基金保有の土地については、基金条例の第1条に記してあるように、公共に供する土地、公 共の利益のために必要とする土地をあらかじめ取得して、事業の円滑な執行を図るとしてあるので すが、取得時から何らかの目的を持って取得したものでなければなりませんが、当初の目的どおり に活用されていないのが現状ではないでしょうか。 合併前の町村が取得した土地で、その目的・計画がすでになくなっている土地も多くあるのでは ないでしょうか。 また、このほかに普通財産として所有し、何も活用されていない土地も多くあると思われます。 いずれにしても、更地となっている土地については、除草等の管理費がかかっております。財政が 厳しい中での管理費も大きな負担となっております。 市長が進めている行政改革において、施設の再配置等で更地となる公共用地も出てくると思われ ます。今後活用の見直しのない土地については、随時処分していかなければ後世の大きな負担とな るのではないでしょうか。 以上のことを踏まえて、3点の質問をいたします。 まず1点目であります。 基金の所有している土地の中で取得から37年経過している土地がありますが、活用の計画・目 的がなければ、普通財産に買い替え、現金とする考えはあるのか伺います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 向山議員のご質問にお答えいたします。 現在、土地開発基金で所有している土地は10万6千平方メートルでありますが、ほとんどが合 併前の旧6町村の時代に購入してきた土地であります。 本来、土地開発基金で購入する土地は公共の利益のために取得する必要がある土地を先行取得す ることにより、事業の円滑な執行を図るためのものです。 したがって、市の政策により、緊急に取得する必要性が認められる土地や、あらかじめ取得する 75 必要がある土地が購入の対象であります。 現在、所有している土地はすでに公共用地として活用が見込まれている土地もありますが、活用 計画のない売却可能な土地もありますので、今後、担当部局とも再確認の上、普通財産に買い換え るなど検討し、売却する方向で考えてまいります。 ○議長(内池虎雄君) 15番、向山敏宏君。 ○15番議員(向山敏宏君) 合併して10年経過しております。 その中で37年間、塩漬けにされている土地等もあると聞いているわけですが、公売をするには 広報等いろいろな方策で、簿価を下回っていても、早く処分をしていただいて、現金等に換えてい ただければと、こんなふうに思うわけですが、今の市長の答弁は買い換えていきたいということで ございますが、処分の可能な土地から行っていくのか、それとも取得後、経過年数が大変長い土地 から行っていくのか、そのへんをお伺いしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えします。 売買可能なものからやっていきたいと考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 15番、向山敏宏君。 ○15番議員(向山敏宏君) できるだけ早急に、そういう活用していない土地については、早急に公売等をして現金に換えて いただく。そうしないと、いつも私は昨年22年度の決算書の中から、このいろいろな資料を探し てきたわけですが、もうこれを換えていかないと、毎年、毎年同じような金額とか平方メートルと かで載せてくるということでございますので、先ほど言いましたように、10年経っているわけで ございますので、 ぜひこれを買い換えて、 決算書の数字も現在の価格にしていっていただければと、 こんなふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 それでは2点目になりますが、所有土地の価格について伺います。 簿価上の保有している土地については、取得時期の価格を示しているが、現在に即した評価より かなり低くなるわけでございますが、簿価上で示してある土地価格は適正な価格とはいえないので はないか。現在の土地価格を再評価して、基金額全体を見直す考えがあるかどうか、伺います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えします。 保有土地の価格についてですが、土地開発基金の総額は約17億円であり、その内訳は現金分が 7億1,600万円、貸付金が1億5,300万円、土地の保有価格は8億4,600万円で、ご 指摘のとおり、購入時の価格で示しております。 この価格は基金で運用している金額を表しているもので、保有している土地を現在の実勢価格に 照らし合わせると低いものになると思われます。 76 今後、土地価格の上昇は見込めない状況ですので、実勢価格で売却した場合は差額が生じること になります。 その結果として基金総額を見直していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 15番、向山敏宏君。 ○15番議員(向山敏宏君) 現在の価格に見直していただいて、先ほど言いましたように、帳簿類も今の価格で載せていただ ければ、我々も分かりやすい。 公売するにしても、もちろん今は10分の5とか10分の2とか10分の1とかと、場所によっ ては、その価格が全然、びっくりするくらいの価格のところもあるわけですので、ぜひそういう今 の評価額に変えていただいて、やっていただきたいと思うわけですが、評価額にするには、どんな 方法でやっていくのかということを、お伺いしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) 向山議員の質問にお答えします。 この土地開発基金については、簡単に簿価価格を変えて基金のほうを見直すというわけには、こ れはなかなかいきませんで、本来であれば、基金で買ったものは事業をするときに普通財産に買い 換えて、一般会計とかから支出して基金に戻すという手続きを取ります。 ただ、先ほども言いましたけれども、かなりの土地が、先ほど塩漬けというようなこともありま したが、土地がありますので、これをすべて買い取るということになると、一般財源で負担する金 額もかなりの金額になるような情勢もありますので、基金条例を直すときには議会の議決が必要で ありますので、売却した様子でまた説明をさせていただいて、補てんするものは補てんする、補て んできなかった場合については、基金の価格を見直すというような手続きを踏んでいきたいと思い ますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 15番、向山敏宏君。 ○15番議員(向山敏宏君) 私もこの再評価をどのようにしていくかなということで、ちょっと調べたんですが、固定資産税 路線価、それから相続税路線価と、そのほかに今、相場ですね、直近の近傍類似売買の価格という ことがあったわけですが、そんな中で取り入れてやっていくのかなと思うんですが、もう1回、総 務部長、お願いします。 ○議長(内池虎雄君) 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) 今後の質問にも少し影響するかもしれませんが、土地を販売していくには、適正な販売価格を把 握する必要があります。 先ほども言いましたが、議員のおっしゃるような方法もあるでしょうし、公売というような方法 もある、いろいろな方法を考えて、土地の価格、販売するのは適正な価格、実勢価格といいますか、 それを把握した上で、その価格で販売できるかどうかも含めて検討していきたいと考えています。 77 ○議長(内池虎雄君) 15番、向山敏宏君。 ○15番議員(向山敏宏君) ぜひ、いい方向で再評価をしていただければと思います。 次に3点目になりますが、基金の保有と普通財産の土地について伺います。 両者とも、この活用計画がなければ、維持管理の費用も大きな財政負担となります。公売等によ り処分しては、この場合には取得時の価格差が生じてくる。簿価額を下回ることが考えられるが、 活用のないままに今後、保有していくことは財政を圧迫することとなるので、簿価を下回っても処 分し、土地の現物所有を減らしていく。最終的には現物所有をなくしていく考えがあるかどうか、 お伺いします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 基金保有と普通財産の土地についてですが、市の保有する普通財産の土地は58万9千平方メー トルであり、地目も山林・宅地・雑種地・原野などであります。 この中で今後の活用計画がない売却が可能と思われる土地について、現地を確認し、近隣の状況 も調査した上、専門の民間会社へ委託することも視野に入れながら、適正な販売価格を設定するな ど、最善の売却方法を検討してまいります。 今後、基金で保有する土地と併せて、普通財産の土地も簿価を下回っても公売等により処分して いく考えであります。 ○議長(内池虎雄君) 15番、向山敏宏君。 ○15番議員(向山敏宏君) 簿価を下回っても処分をしていくというご答弁をいただきました。 処分すると同時に、この基金の積立金額の見直しをしていくかどうか、その点もお伺いしたいと 思います。 ○議長(内池虎雄君) 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) 向山議員の質問にお答えします。 先ほどの答弁と同じような答弁になってしまいますが、本来であれば基金の総額は先ほど言いま したが、その簿価の価格で買い戻すのが原則でありますが、平成20年ですか、静岡県の土地を売っ たときに基金の総額を一度見直している経過があります。 あまりにも差があるものについては、補てんするほうの費用もかかりますので、同じ市でやるこ とですので、差額が生じたときには基金の減額もお願いしなくてはならないのかなと思っておりま す。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 15番、向山敏宏君。 78 ○15番議員(向山敏宏君) 今後、用途廃止による普通財産の土地も出てくるのではないかと思います。この場合、適正かつ 遅滞なく処分を進める上で処分に関する規定等をつくることが肝要と考えますが、その点、どうで しょうか。 ○議長(内池虎雄君) 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) 質問にお答えします。 確かに規定があれば、公平な販売とかということは可能だと思いますが、非常にたくさんの土地 もありますし、地目も宅地から畑・山林までありますので、ある程度の規定は必要かもしれません が、あまり細かくつくってしまうと、かえって売りづらくなるというようなこともある。 また価格の面で、簿価から実勢価格ということになると、毎年そういうことも見張っていく必要 があるということも出てくる可能性もありますので、今後検討して必要であればつくっていきたい と思います。 ○議長(内池虎雄君) 15番、向山敏宏君。 ○15番議員(向山敏宏君) それぞれ3点について、ご答弁をいただきました。 それぞれ3点とも、必要でない土地、これから活用がないという土地等については、できるだけ 早く前向きに検討していただいて、処分、また売却等をしていただきたいと思います。 それから、ちょっとこれも関係する項目を質問させていただきますが、基金の中で貸付金として 1億5,303万6,821円が記されております。 土地開発基金条例の第5条で繰替え運用で基金に属する現金を歳入歳出現金に繰替えて運用する ことができるとされていますが、この貸付金はこれに当たるのかどうかということを伺いたいと思 います。 ○議長(内池虎雄君) 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) 向山議員の質問にお答えします。 貸付金で1億5千万円ほどあるということですが、この経過につきましては、19年に柿平土地 区画整理組合が解散することに伴いまして、 残っていた価格を土地開発基金で補てんしたというか、 買収したという形を取っています。 それは本来であれば、土地開発基金の性格から土地保有分として処理することもいいかと思うん ですが、内部的に、先ほども言いましたが、土地開発基金については、公共のもので先行して取得 するという基準もありますので、この柿平の土地はちょっと性格が違うということもあって、内部 的に明確にしたほうがいいだろうということで、貸付金という方法を取っています。 その当時は2億7,900万円ほど貸し付けてあったんですが、11区画が販売されまして、残 り15区画分として1億5,300万円ほどということで、その販売には毎年努力しているんです が、ここ2年、22年、23年度につきましては、販売実績がないということであります。 これは問い合わせ等がありますが、非常に価格の問題でやっぱり販売の契約まで至ってないとい うことですので、先ほどから言われていますように、適正価格といいますか、実際の価格を把握す 79 る中で、このへんももう少し価格を下げないと、販売できないのかなということの感じを持ってい ます。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 15番、向山敏宏君。 ○15番議員(向山敏宏君) この柿平土地ということですが、こり貸付は土地ということになるわけですか。 現金でなくて土地ということですね。 それと同時に、返済期限というのはあるんですか。 ○議長(内池虎雄君) 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) お答えします。 現金は出してあるので、実際には土地を所有しているということ。この分が1億5,300万円 ほどあるということです。 返済期限につきましては、この区画が売れた時点で返済されるということで、当初は考えており ましたが、先ほど言った理由で少し販売がここのところ少し滞っているという状況にあります。 ○議長(内池虎雄君) 15番、向山敏宏君。 ○15番議員(向山敏宏君) もう1つ伺います。条例に記してある基金の額が17億943万円とあります。22年度末では 17億1,528万6,921円になっていますが、これは土地開発基金条例の第2条により、追 加積み立てをしたものかどうか、伺いたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) お答えします。 土地価格規定につきましては、現金保有分もありまして、その管理をしているということで、預 金利子等も入っています。その預金利子等を毎年、基金のほうへ積み立てるということで、金額が 増えているという状況であります。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 15番、向山敏宏君。 ○15番議員(向山敏宏君) 最後になります。 市の所有土地を民間人・団体等に有償・無償を含めて、貸付けしているものがあるかどうか、伺 いたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) お答えします。 80 市の土地を貸しているところも確かにあります。それについては、歳入の有料で貸してあるとこ ろも数多くありまして、今ちょっと資料はないですが、歳入項目で貸付料ということでいただいて いる部分、駐車場用地とか、あと電気の関係、電柱の関係、変電線の関係とか、貸しているところ もありますが、一応ほとんどのところは有料という理解をしています。 ○議長(内池虎雄君) 15番、向山敏宏君。 ○15番議員(向山敏宏君) いろいろお伺いしました。ありがとうございました。 今それぞれ、財政に関係することでございますので、できるだけそれぞれ早めにいい方法で取り 組んでいただければと思いますので、よろしくお願いします。 以上で終わります。 ○議長(内池虎雄君) 以上で向山敏宏君の一般質問を終結いたします。 次に質問順位5番、浅野伸二君の発言を許します。 20番、浅野伸二君。 ○20番議員(浅野伸二君) 南政クラブの最後となります。 20番、浅野です。 質問に入る前にちょっと訂正を願いたいと思います。 質問通告表なんですが、私の勘違いで40ワットとありますが、これは110ワットの勘違いで ありまして、蛍光管40ワットとありますが、これは110ワットと訂正願います。 それから下のほうですが、取り付け費用が150万円かかって5年で返済完済となるということ もありますが、これを200万円と7年ということにご訂正を願いたいと思います。 私の計算違いで、勘違いでありました。 それでは、公共施設(防犯灯を含む)LED化について、お伺いいたします。 この問題は昨年の3.11の大震災による災害と原発事故による日本中の電力不足ということに 端を発して、私個人的には思うんですが、大自然の知らせかなというように思っております。 今までバブルの最盛期には大量生産・大量消費ということが美徳とされておりましたが、これは 自然界の限りある資源を無駄に使うということによって、地球全体を汚染していくというような表 れである。 また、その警鐘が今回の事故によって節約をしなさいと。けちけちするのではなくて、節約の美 徳を教えていただけたかなと思っております。 大量生産・大量消費ということになれば、物事に感謝をしないということが往々にしてあります ので、すべてのものに感謝をしながら生活していくことが大切だなと思っておりますので、これか らこういうような考えを踏まえて、これから質問をさせていただきます。 現在、この市役所の本庁舎1階のフロアー部分に40ワットとありますが、これは先ほど言いま した110ワットの蛍光灯、40ワットというのは120センチで、110ワットというのは本当 に240センチ、2メートル40センチの蛍光管のことがありますが、現在、市役所、各地区窓口 センター、集落センター、公会堂、小中学校、保育園、その他もろもろの公共施設では、一部を除 き、蛍光灯になっております。 そのほとんどが蛍光灯の直管、真っすぐのものが家庭用に使われておりますが、110センチの 81 40ワットと240センチの110ワットです。 40ワットの蛍光灯では安定期を含めて47ワットの電力を使い、110ワットですと 123ワットの使用量が使われます。 この本庁舎だけでも1階フロアーに40ワットの蛍光灯が20本、110ワットの蛍光灯が 115本付いております。2階は40ワットが122本、40ワットが多いんですが、110ワッ トが29本、管財課の部屋だけが現在、LEDの40ワットが24本設置してあります。3階や地 下、あるいは西別館においても同様に付いておるところであります。 細かい数字を並べても、なかなか理解してもらえないということはないんですが、計算上、分か りやすく単純に説明いたしますと、仮に100本の蛍光灯と100本のLEDを比較対照してみま す。これが110ワットの計算であります。 現在、1カ月の電力使用量と電気代の比較を見てみますと、蛍光灯では電力使用量が1万2, 300キロワット、電気料が47万5千円かかります。これが基本的に100本という単位であり ますが、 1階が115本と40ワットと20ワットがあるんですが、 100本として計算しやすく、 皆さんに分かりやすく説明いたします。 これがLEDだと100本で1万キロワット、電力使用料が18万2千円、先ほどの47万5千 円と比較いたしますと、1カ月で29万3千円という格差が出てきます。約61.7%の削減とな り、なおかつ地球に優しいCO2の排出量も同じく61.7%削減ということで、蛍光灯では1万 2,260キログラムがLEDでは4,700キログラムに減り、明るさも同様に電力量を使うん ですが、約20%アップするそうです。 取り替え頻度も普通の蛍光灯ですと、約3年半に一度交換しなければなりませんが、このLED だと10年から15年に1回取り替えると持つそうです。 メーカーにもよりますが、110ワットのLEDが1万8千円から2万円、1本するそうです。 100本買うと200万円かかりますが、月に29万3千円、今までの蛍光灯よりも差額が出ます ので、約7年でもとを取れます。 また、市内の防犯灯は市の所有ではないんですが、そのほとんどが市の補助金で電気料は賄われ ていると思いますが、防犯灯は20ワットの蛍光灯が約8,900本あまりありまして、1カ月の 電気料が、大まかでありますが210万円前後かかります。年間で2,500万円くらい、防犯灯 だけで電気の使用料金となっておりますが、これをLEDにすることによって、2,500万円が 950万円で済みます。 群馬県の太田市では、もう始めているそうですが、本市としてはいかがでしょうか、お伺いする ところであります。 よろしくお願いします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 浅野議員のご質問にお答えいたします。 浅野議員のご質問のとおり、本庁舎1階には100本以上の蛍光管が設置されており、LED照 明化することで電力量、CO2排出量などの削減、電気料金の削減にもつながります。 本庁舎1階には110ワットタイプの蛍光管が108本分、40ワットタイプの蛍光管が40本 分を設置できる照明器具が設備されております。 近年、節電対策として売却や事務に支障がない程度に蛍光灯の間引きを行っておりますが、常に 82 照明を点灯している状態であるため、電力量も多いと思われます。LED照明は現在、使用してい る蛍光管に比べ、110ワットタイプでは3分の1、40ワットタイプでは2分の1の電力量で点 灯が可能であるため、大幅な節電・節約が見込めます。 また、蛍光管に比べ、寿命が長いことから、10年以上、取り替える必要がないということにな ります。 しかしながら、現在、使用している蛍光管の予備が残っていることや、LEDの蛍光管が高額で あり、100本以上購入するためには200万円以上の投資が必要になること。 さらに、新庁舎建設についての方向付けも考慮した上で、LED照明の設置について、進めてい きたいと考えております。 本庁舎以外の公共施設、防犯灯につきましては、所管する部局で施設の状況や設置する効果等を 確認した上で検討するように進めております。 防犯灯について、またお答えいたします。 防犯灯のLED化については、平成22年度より市としての導入検討を進めており、事務事業評 価ならびに各区における設置から維持管理面にかかわる影響を検証し、平成23年度より補助金交 付要綱の範囲内を基本に、LED防犯灯への切り替えを進め、平成24年度においては、新たにL ED防犯灯の設置を推奨し、LED防犯灯の導入を各区にお願いしております。 6月1日時点、申請件数の6割以上の区がLED防犯灯による設置を希望していただいておりま す。 今後も市として各区のご理解とご協力を得る中で、LED防犯灯の導入を推奨してまいりたいと 考えております。 以上であります。 ○議長(内池虎雄君) 20番、浅野伸二君。 ○20番議員(浅野伸二君) 前向きに23年度からやっているということでありますが、 各区の申請はあったけれども、 現在、 その申請を許可して設置しているところがありますか。 ○議長(内池虎雄君) 市民部長、上田清君。 ○市民部長(上田清君) 浅野議員の質問にお答えします。 各区からの申請につきましては、6月いっぱいをもって受付を行いまして、その現地の調査をし て現状確保をした中で8月下旬には決定をしていくという方向で進めております。 そういう中で、特に今年24年度におきます申請件数につきましては、今、現状、それぞれの区 から17件申請がございまして、このうちの11件がLED化を進めているというところでござい ます。 以上でございます。 ○議長(内池虎雄君) 20番、浅野伸二君。 ○20番議員(浅野伸二君) 先ほども申しましたように、 20ワットですと、 約5年でペイできるそうです。 今まで2, 500万 円、年間払っていたものが950万円で済むと。1,550万円くらいは浮いてくるんですね。 83 確かに器具が高いですから、設置費用はかかると思いますが、私もどの業者とは言いませんが、 こういう方法があるそうです。 先ほども言ったように、 100本のLEDを購入すると200万円、 7年返済にかかるんですが、 その7年で毎月100本だと29万3千円、浮くわけですが、それを7年間支払ってくれればいい とおっしゃる業者も中にはいるんですね。 そういう業者を選定する、どの業者か、それはもうしませんが、そうすることによって、今現在、 一銭もかからないんですね。その250万円を例えば防犯灯ですと2,500万円を毎年払うつも りであれば、防犯灯の場合だけでも5年の予算を付ければ、6年目からは毎年1,550万円が浮 いてくると。しかも料金は、その2,500万円を残った1,550万円を支払いに回せば、5年 間、多少の金利はかかるんでしょうけれども、5年間払ってもらえれば、それでいいということで あれば、今、一銭もかからないんですね。 そのことによって、その61.7%の電力使用量とともに、CO2の削減にもなるし、またいろ いろな形の中で電気を大切にしようというところから、いろいろなものを大切にしようという芽生 えが私はこの電力だけでなくて、すべてのものに感謝をしながら節約することが大事だなと、地球 環境のためにも、すべてのものに通ずるというように思っておりますので、できることであれば、 お金がないからとは今回は、そういう私の提案を業者が飲んだ場合ですね。お金がないからとか、 こういう規則だからということではなくて、 すぐにやっても十分間に合う。 早くやることによって、 使用量も減りますし、また本庁舎の移転の問題とか新庁舎ということも考えられますが、この庁舎 を潰すのでも、例えば潰すことであっても、そのLEDの直管はどこにでも持っていくことができ るし、そこに付けたからと、それだけでおしまいにするものでもないし、この庁舎が使えるんだっ たら、そのまま使ってもいいということでありますが、市長がどういう判断をするか分かりません が、私はこれはできるだけ早いほうがいいかなと思っております。 また、 今日の新聞にもあるんですが、 今年の電力も大飯原発が再稼動すると言われておりますが、 そうは言っても、皆さんが電力の使用量を昨年並みに節約したいという人たちが8割を超えたとい うことであります。 企業において、昨年は節電を義務付けられたということがあって、生産ができなかったという部 分もあるんですが、今年は増産・増量によって電力も使わなければならないということがあります が、具体的な節電で小まめに照明を消すことを心掛けている人たちが88.6%、またエアコン等、 温度設定をすることを心掛けているという人たちが24.4%であります。 また、 LEDに替えたり、 太陽光発電等を各家庭でも心掛けているという人たちも多いそうです。 古典的ではありますが、すだれとか緑のカーテンを有効活用しているという人たちが多い中で、市 役所としてもできるだけ早い対応が望ましいということでありますが、もう一度、市長のお考えを お伺いしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えします。 議員が言われるとおり、これから電力も料金も上がります。また、群馬県の太田市では全域をL ED化したということも聞いております。これは財政的には本当に軽減できるということの観点か ら、早急に着手してまいります。 84 ○議長(内池虎雄君) 20番、浅野伸二君。 ○20番議員(浅野伸二君) ぜひ、私が執行者ではありませんので、いつするかということは私にはできませんが、市長の決 断をご期待申し上げて、私の質問を終わります。 ○議長(内池虎雄君) 以上で浅野伸二君の一般質問を終結いたします。 ここで関連質問の割り当て時間が5分以上ありますので、 南政クラブによる関連質問を行います。 なお、当市議会では通告制を採用しておりますので、通告制に基づく執行部の答弁に対して疑義 がある場合に限り、関連質問として受付いたしますので、ご了承願います。 関連質問はございますか。 ( な し ) 以上で関連質問を終結いたします。 ここで暫時休憩といたします。 再開を午後2時55分といたします。 休憩 午後 2時40分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 2時55分 ○議長(内池虎雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 質問順位6番、河野木綿子君の発言を許します。 5番、河野木綿子君。 ○5番議員(河野木綿子君) ただいま議長の許可をいただきましたので、公明党5番、河野木綿子、発言をさせていただきま す。 まず最初に子宮頸がん検診について、質問をさせていただきます。 子宮頸がんは原因となるウィルスがヒトパピローマウィルスと分かっているため、早期にワクチ ン接種をすることで予防することができることから、公明党の国会議員や女性局の署名運動など訴 えによりまして、ワクチン接種への助成が大きく推進され、さらに今回、予防接種の見直しに伴い、 ヒブ小児用肺炎球菌、子宮頸がんワクチンの3ワクチンが定期接種となる方向が示されました。大 変、意義のある前進であります。 子宮頸がん予防の対策は、この子宮頸がんワクチン接種の推進とともに、子宮頸がん検診を進め ることが女性の命を守るためにも重要な課題であります。その意味から子宮頸がん検診の受診率を どう高めていけるか、そこに重点を置き、質問をさせていただきます。 子宮がんには子宮頸がんと子宮体がんがありますが、本市では検診の対象を子宮頸がんとしてい ます。検診方法は細胞診を実施していますが、子宮頸がんから採取した細胞を顕微鏡で観察して、 がんに進行している細胞がないか、肉眼でチェックするものです。この方法は進行したがん細胞の 発見には有効ですが、がんになる前の細胞は2割から3割、見落とすことがあります。 それに対しまして、ヒトパピローマウィルス、要するにHPV検査といわれる検査は採取した細 胞をDNAのレベルで検査をするので、 がんになる前の病変を見落とすことがほとんどありません。 しかし、これから正常に戻っていく細胞にも反応することから、細胞診との併用が必要です。細 85 胞診との併用の効果は、ほぼ100%子宮頸がんを発見することができ、細胞診とHPV検査とも 陰性で異常がない場合は3年間、検査を受けなくて大丈夫であるとされています。 これによって、検診の回数を減らせ、今後、受診率が向上した場合でも、試算では26.3%も 検診のための予算を削減できるとされています。 HPV検査受診を、また採用しまして、本市でも細胞診と併用すべきと考えますが、市長のご所 見をお伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 河野議員の質問にお答えいたします。 ご質問のとおり、HPV検査と細胞診検査を併用することにより、早い段階でがん病変を発見で き、さらに併用検査を行うことで、ともに陰性の場合、受診間隔が3年間に延長できるといわれて おります。 現在の子宮頸がん検査は、国のガイドラインの中では細胞診断による検査が子宮頸がんの死亡率 を減少させるために、有効な検査として推奨されており、HPV検査と細胞診検査を併用すること について、現段階では子宮頸がん死亡率減少効果を判断するには、証拠が不十分であるとされ、そ のため公共政策として行うがん検診としては有効性が認められていません。 本年度に入り、厚生労働省のがん検診のあり方に関する検討会を開催する中で、国の指針に含め ることについて、検討が始められたところであります。厚生労働省の子宮頸がん検診についての指 針が示された時点で、本市における子宮頸がん検診の方法について、判断したいと現在考えており ます。 以上であります。 ○議長(内池虎雄君) 5番、河野木綿子君。 ○5番議員(河野木綿子君) ただいま、 市長の答弁がございましたが、 厚生委員会で私もこの併用について質問をしたところ、 国のガイドラインに沿って考えますという答弁がございました。 市長の答弁の中でそういうお考えが返ってきたということは、要するに国のガイドラインに従っ て待つという、そういう考え方だと理解いたしました。 それに対しまして、私はこの議会で皆さまのそういった考え方を改めていただきたいと思って、 今回質問の中に加えさせていただきましたが、子宮がん検診の受診率をまず向上させた島根県のモ デル事業で、島根県では公費での子宮がん検診を見直して、出雲市や日川市の地域検診の細胞診、 そしてHPV検診の併用を全国で先駆けました。 これで大幅に新規の受診者を増やしまして、検診率向上と経費削減に成功したんですが、この立 役者であった島根県の中央病院、母性小児診療部長の岩成治医師がおっしゃったことは、その島根 県の中で2万4千人から2万5千人の受診率で、わずか7、8人しか、がんが発見できないレベル では、税金の無駄遣いだと。皆がそれを肌に感じて、これではいけないと思って始めたのが、その HPVと細胞診併用の実例1万例を目標にスタートしまして、約半数のデータを集めたところで、 この大きな結果、要するに20代、30代の皆さんが子宮を全摘するということは、子どもが産め ない状態になります。 そうではなくて、子宮を全摘する前の、これはCNI2という段階なんですが、要するに初期段 86 階で見つけて、子宮頸部の周りの部分だけを切除して、子宮を守っていくという、そういった部分 での、これが子宮全摘が必要になる前の浸潤がんではなくて、頸部の円形切除で済む、そこの発見 を100%にしていくという、それを主な目標にして行った臨床検査でございました。 それで、その中でほぼ発見が100%、そして陰性の場合は向こう3年間発症しないと言い切れ るだけの、その確証を得たということでございます。 これは本当に大きな結果だと思います。本市では平成23年度の、この子宮頸がん検診の対象者 が1万4,453人います。そのうち4,803人が受診しておりまして、まだまだ33.23% の受診率でございます。 山梨県の中では、まだ少しいいほうではございますが、この子宮頸がん・子宮がん検診というも のの受診率が低いということが一番大きな問題点に、いつもなっているところでございます。 その中でも特に20代の人が419人、30代の人は965人と、本当にまだまだ低い状況でご ざいます。この実態から若い世代の方に子宮がん検診は抵抗感があると。要するに結婚前の、特に 女性の意見を聞きますと、非常に受診しづらいということでございます。 そういった中で大きく推進するために、クーポン券が配布されていまして、20歳から5歳刻み でクーポン券が出ているわけですが、そのクーポン券をもらって、本当に抵抗はあったけれども受 けて、がんが発見された。これはうちの市ではなくて、ほかの市だったんですが、そういう例も出 てきていることは事実でございます。 ただ、この細胞診とHPV検査を併用するなら、陰性であった場合、3年間受診しなくても済ん でいくと。陰性の方は毎年受ける対象者から外れますし、受診率も必ず上がっていくはずでござい ます。 山梨県で併用を採用しました、甲府市の職員の方にも伺いましたが、今回、26歳と31歳と限 定した年齢の中で負担なく、この併用を実施することを開始しております。3年間おいて検証する ということでしたが、ここの担当者に伺ったところ、過去5年間の死亡の状況を調べたそうです。 その中で非常に若い世代に死亡する方が見えていたと。 そして、前がん状態、要するにがんになる前の状態の方が本当に目についたということでござい ます。 しかも妊婦健診でも、こういった前がん状態の方が発見されているということで、31歳だけで はなく、20代の方にもこの細胞診とHPVの併用検査が必要だと判断したということでございま した。 こういうことから考えますと、 甲府市の場合は年齢をくくりで26歳、 31歳というようにスター トしたわけですが、私は南アルプス市は本当に命を守る政策、これに力を入れてきた市であると、 私は自負しておりますので、ここでもう一度、女性の命を守ることは、また子どもを出産できる、 そういったことにもつながりますし、そういう早期発見に寄与できる大きな前進になるはずでござ います。 もう一度、この点を踏まえまして、市長のお考えをお伺いしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 河野議員の言われることは、よく分かります。 ただし、大きな問題点は今までの実績でも1万人の中で4千人近く、33%の子宮頸がんの受診 をした人がそのくらいということ、まずこの検診を積極的に受けましょうという、そういうことも 87 大事かなと、1つあります。 もう1つは、そのHPV検査と細胞診を併用して検査するべきだというご提言ですが、これは島 根県ではそのモデルとして先生がやったというその実績をお聞きしまして、これはそのとおりと 思っているんですが、ただ厚生労働省が、当然これは島根県がモデルとしてできているとなれば、 たぶん早い時点でこれに対するガイドラインなり、国の指針が出るわけだと私は思っております。 議員の提言を信頼しないわけではないんですが、国としてもこのことが本当に今、少子高齢化の 時代にそういうことが考えられて、当然、重要視されている中で厚生労働省がやっているというこ とでありますから、市としましても前向きに、これは国の指針等も研究する中で、それが出たら速 やかにそれに対応していきたいというように、今、考えているところでありまして、現時点におい て、まだそのへんが我々、国からの中の、あるいは県を通しての指導の中でのところに、現時点で はないというところで、前向きに今から勉強を開始いたしますが、国の指針が出次第、速やかに対 応したいと考えています。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 5番、河野木綿子君。 ○5番議員(河野木綿子君) 島根県だけではなくて、栃木県、いろいろなところでも、こういった併用検査は進められており ます。 もっといろいろな面で勉強していただいて、積極的にこれは研究していただきたいと思っており ます。 再質問をもう1点させていただきますが、 この子宮頸がんワクチンも非常に今回、 中1から高2の 皆さん、よく接種率も上がっておりまして、本当に皆さんの中でも話題性があったという部分もあ りますが、このワクチンの接種とともに、子宮がん検診の啓発教育ということも非常に必要だと思 います。 その点はどうお考えでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 保健福祉部長、野呂瀬毅明君。 ○保健福祉部長(野呂瀬毅明君) 河野議員のご質問にお答えします。 子宮頸がんの啓発ということでございますが、うちでは子宮頸がん問わず、早期発見・早期治療 というテーマで事業を進めております。 その中には総合検診につきましては、申し込みのときには家庭へパンフレットを配る。そして乳 幼児健診のときにも、そういった子宮、あるいは乳がんの検診のパンフレットを配る。なおかつ基 本であります広報、あるいはCATVでこういった事業があるということで啓発はしております。 そういったことで、よろしいでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 5番、河野木綿子君。 ○5番議員(河野木綿子君) 啓発教育、先ほど部長がおっしゃったのは、本当に啓蒙活動でありまして、啓発教育はある意味 では小中学校のときから、そういったものも保健体育とか、そういった中でも入れていくべきだと 思いますが、教育長はどのようにお考えでしょうか。 88 ○議長(内池虎雄君) 教育長、横小路允子君。 ○教育長(横小路允子君) お答えします。 やはり学校教育におきましても、自分の体を守るという意味では、学年に従って、そういう指導 はしていると思います。 それは頸がんであるか、あるいは違うがんと一緒にやっているかということは、ちょっと分かり ませんが、健康を維持するということについては、やはり学校の中で取り入れていると思います。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 5番、河野木綿子君。 ○5番議員(河野木綿子君) 時間もございませんので、次の質問に移らせていただきます。 鳥獣によります農林産業にかかわる被害については、鳥獣の生息分布地域など拡大、また農産地 域における高齢化の進展によりまして、耕作放棄地の増加などに伴い、特に本市においては、サル による被害というのは、中山間地域の農作物のつくり手の皆さまが営農意欲を著しく低下させる大 きな原因となっており、深刻な問題であります。議会でも私を含めまして、何度も議論された課題 でございます。 南アルプス市鳥獣被害防止計画は平成20年に計画作成されまして、平成23年に計画変更がな され、取り組み方針が出されたところでございます。 農林水産省の鳥獣被害防止総合支援事業の活用の中で、施設整備などを支援するハード対策、地 域ぐるみの被害防止活動を支援するソフト対策などがございますが、今年度、本市において、新た な取り組みや対策を考えているか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 市に寄せられる被害報告や農業関係者からの聞き取りによりますと、中山間地域のサルによる農 作物の被害は継続的に発生している状況であります。 本市では猟友会による被害防止活動や県営畑総事業により電柵の整備拡充、追い払い花火の導 入・普及など、対策を進めてきております。 また、地域の要望により、昨年度から有害鳥獣被害防止駆除パトロール事業として、狩猟経験者 が2名、週に5日間、中山間地域を巡回し、有害鳥獣を発見した場合には銃による捕獲や威嚇を行っ ております。 この事業は関係者から効果があるとの評価をいただき、本年度も継続して実施しております。今 後は国・県等の関係機関とも連携し、モデル事業の導入など要望しているところであり、さらなる 被害抑制に取り組みたいと考えております。 サルの被害につきましては、さらなる防止効果を高めるために、まずはサルの実態と地域の現状 を把握し、効果的な対策を講ずるため、総合的な調査事業の導入を検討したいと考えております。 より戦略的な対策とするためには、敵を知り、己を知る必要があります。調査捕獲による個体数 の推計や発信機の装着による群れの動向、被害発生個所の分析など、調査による客観データが明ら 89 かにできれば、それを根拠に合理的な対策を講ずることが可能になります。 将来は電柵組合や猟友会の協力、パトロール隊、地域住民の自主防衛などを統轄し、総合的で一 体的な被害防止対策になるよう、取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 5番、河野木綿子君。 ○5番議員(河野木綿子君) 平成21年の9月議会におきまして、今、市長が答弁されました、総合的な調査というものが必 要であると要望しておりましたので、今回の答弁の中でそういった総合的な調査が必要であるとい うことをおっしゃっていただいたことは、非常に有効なことであると思います。 しかし、その具体的な内容がちょっと分かりづらいこともございましたので、例えば区長会の自 治会、また地元のそういった電柵の組合、また総合的な連携の中で住宅地、うちの地元の柿平・山 平団地とか、そういった住宅地にもかなりサルの被害が出ておりますので、そういうことも含めま して、全体的にこの南アルプス市の有害鳥獣駆除対策協議会、それとともに、そういったメンバー も入れて、 きちっと全体的な調査をどう具体的に進めていくのかを、 もう一度伺いたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 農林商工部長、依田昭造君。 ○農林商工部長(依田昭造君) お答えします。 補助事業を受けるためには、鳥獣被害対策協議会というものを設置しなければならなくて、その 構成員につきましては、市町村・農業者団体・猟友会等の団体でございまして、被害防止のための 合議体の組織でございます。 中身としては、被害防止のための計画策定、それから地域の取り組みの合意形成、基本的な被害 防止の取り組み等でございます。 あと1つの組織としまして、鳥獣被害対策実施隊、これにつきましては、やはり市町村の担当者、 対策への積極的な参加が見込まれる猟友会会員、あるいは農業者等。そちらのほうの対策としまし ては、被害防止の実践的な活動を主導するということで、一斉捕獲・一斉追い払い・集落点検の見 回り、緩衝帯や侵入防止柵の設置等、その2つの組織が一体となって行うのが組織でございます。 今回、24年度につきましては、市全体をやることはちょっと難しいので、ある程度、モデル地 区ということで計画しています。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 5番、河野木綿子君。 ○5番議員(河野木綿子君) 今、 私の質問の中では地元の自治会の方、 そういった方も含めやっていただきたいということで、 そうしますと、このモデル地域というものは大体、範囲的にはどういう範囲を考えていらっしゃい ますか。 ○議長(内池虎雄君) 農林商工部長、依田昭造君。 ○農林商工部長(依田昭造君) お答えします。 90 地区としましては、中野地区とか、そういったレベルの地区です。櫛形の中の1つの地区になり ます。落合地区とか、そのレベルの地区を、とりあえずモデル地区でやりまして、それから順に広 げていく形でやっていきます。 ○議長(内池虎雄君) 5番、河野木綿子君。 ○5番議員(河野木綿子君) 櫛形地区から、まず始めてということなので、それを順次、早く全地域に広げていっていただき たいと思います。 次の再質問に移らせていただきますが、先ほど市長の答弁の中にもありました、2人のパトロー ルが行われて、防止駆除のですが、行われておりますが、これは本年度の緊急雇用創出事業の補助 金の中でなっておりまして、本当に効果があるということでございますから、もしこの補助金がな くても、今後続けていくお考えがあるかどうか、伺いたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 効果があるという結果を踏まえまして、今年度、検討しまして、効果があるという結果が出れば、 私たちは続けていきたいと考えておりますが、いずれにしましても、税金を投入し、自主財源でや るということになりますので、軽々に現在、お答えはできません。 本当に意味があって、そのお金が無駄でないという判断のもとに、効果があるのであれば、それ は続けていきたいと考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 5番、河野木綿子君。 ○5番議員(河野木綿子君) ぜひ、お願いしたいと思います。 最後の再質問をさせていただきますが、この防止支援事業の中でソフト対策としまして、GPS などを使ったサルの生息の調査などもできると思います。 先ほども生息の調査をしていくということでございましたが、それを今後も調査をどういうふう に広げていくかということを教えていただければと思います。 ○議長(内池虎雄君) 農林商工部長、依田昭造君。 ○農林商工部長(依田昭造君) お答えします。 鳥獣被害の防止対策につきましては、地域住民と関係者が連携し、継続的な活動が重要になって きます。獣害の動向を把握する上でGPSは非常に有効な手段の1つでありますが、システムが非 常に高度で複雑になるものもあり、地域住民の方々が手軽に活用していけるか、研究する必要があ ります。 その他の手段として、無線発信機による群れの接近を感知するものもあり、導入コストのみなら ず、維持運営にかかるコスト、それから地域住民や関係者にとっての使いやすさを含めて、よくご 意見を伺いながら検討を進めていきたいと思っております。 91 ○議長(内池虎雄君) 5番、河野木綿子君。 ○5番議員(河野木綿子君) これで私の質問を終わらせていただきます。 以上でございます。 ○議長(内池虎雄君) 以上で河野木綿子君の一般質問を終結いたします。 次に質問順位6番、志村裕子君の発言を許します。 14番、志村裕子君。 ○14番議員(志村裕子君) 会派・公明党の志村裕子です。 市民の代弁者として質問をさせていただきます。 最初に交通安全対策について、お伺いいたします。 1点目として、通学路安全点検について、お伺いいたします。 登下校時の児童が死傷する事故が立て続けに発生しています。惨事を回避するためには、通学路 に危険盲点はないか点検し、より一層の安全対策を強化しなければなりません。市の通学路の安全 点検はどのように行われていますか。 また、子どもの視点に立っての安全点検が大事と思いますが、その対応をお聞きします。 ○議長(内池虎雄君) 金子教育委員長。 ○教育委員長(金子賢夫君) 志村議員のただいまの質問について、お答えいたします。 志村議員ご指摘のように、子どもたちの登下校における安全確保は大変重要なことです。登下校 においては、日ごろより地域のお年寄りの方々を中心に結成されている見守り隊や、交通安全指導 員、スクールガードリーダー、保護者や教職員など、多くの方々のご尽力によって、子どもたちを 見守っていただいています。 通学路の安全点検については、教職員およびPTAによる通学路点検、教職員やスクールガード による付き添い下校時や各種行事と合わせての親子登校や親子下校時など、さまざまな機会に行っ ています。子どもと一緒に歩くことによって、子ども目線での点検ができるようにしています。 また、4月の痛ましい事故を受け、5月に文部科学省より2度にわたり通学路の安全確保の徹底 に関する通知と、通学路における緊急合同点検の指示が出され、学校・PTA・市町村教育委員会・ 地元警察・道路管理者が協働して通学路の安全点検や安全確保を図ることが求められ、現在、取り 組みを進めているところであります。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 14番、志村裕子君。 ○14番議員(志村裕子君) 昨年1年間で登下校中、 児童が交通事故に遭っていると思いますが、 その数を把握していらっしゃ いますか。 ○議長(内池虎雄君) 金子教育委員長。 92 ○教育委員長(金子賢夫君) はい、承知をしております。 件数ですが、2,485件。低学年が多いというデータが出ております。 それから死亡者が11名、大変悲しい、痛ましい数字だと思っております。 ○議長(内池虎雄君) 14番、志村裕子君。 ○14番議員(志村裕子君) 私も本当に保護者の多くの皆さまから、通学路の危険個所については、直接要望をいただいてお ります。現在に何個所も現場の調査をしてまいりました。 その中には、横断歩道の設置や通勤者のスピードの対応、それからガードレールの設置等、どの 個所も本当に早急な対応が必要だなということを、本当に感じました。 命を守る政策を進めてきた公明党として、通学時の連続事故を受け、即刻、浜田参議院議員を座 長として通学路安全対策プロジェクトチームを結成いたしました。そして平野文部科学大臣に緊急 提言を行いました。全国で安全調査実施や危険個所改善へ、予備費活用等の要請もしたところでご ざいます。 これから安全調査実施も多くの要望個所が出てくると思います。すでにもう5月からの調査で、 7校で54カ所の危険個所が出ているということで、要望が来ているということでございますが、 その早々来る要望の個所についての優先順序、それからスピーディーな対応を、どのようにお考え になっていますでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 金子教育委員長。 ○教育委員長(金子賢夫君) 過日、研修会がございまして、文科省の指示に従って研修会が行われました。 すべての小学校で8月末日までに、ある手順で危険個所を点検し、それから抽出していくという 段取りの指示をされています。 流れといたしまして、まず学校と保護者が危険個所の通学路を一緒に点検しまして、そして危険 個所の抽出を行います。それを、その次の段階の共同点検、これは学校・保護者・道路管理者、そ れから地元警察にあげていく、そのあげるべきか、それとも学校、あるいはPTA、地域で対応で きるものか、そこの判断をいたしまして、その結果を教育委員会に報告までいたします。 その報告を受けて、教育委員会と学校、それから対策必要個所の抽出を行います。それは先ほど 申しました4者の助言を受けながら、対策必要個所の抽出を行います。 その後、対策メニューをつくりまして、さらに対策案を作成して、道路管理者および地元警察に 要請をしていく。そんな段取りになります。 よろしいでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 14番、志村裕子君。 ○14番議員(志村裕子君) 質問2点目に入ります。 自転車の走行環境の整備について、お聞きいたします。 自転車対歩行者の事故は2000年が1,827件だったのに対しまして、2010年には2, 760件と、約1.5倍増加しております。エコブームや健康志向の高まりで、通勤手段としても 93 注目されている自転車、高齢化など社会環境の変化も事故急増の大きな原因ともなっていると思い ます。自転車事故が交通事故全体の2割を占めているということも現状でございます。 市内においても、すでに自転車事故で負傷や死亡に至るケースも起こっております。甲府市内の 国母通りや、けやき通りに路側帯を活用した自転車専用レーンの整備が計画されておりますが、市 においても、自転車レーン設置や道路拡幅整備など対応策が急がれますが、お考えをお聞かせくだ さい。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 自転車レーン設置については、市が管理している多くの道路では車道や歩道の幅員に余裕がない ため、新たに自転車レーンを設置することは困難な状況であります。 また、道路整備については、現在、櫛形8号線道路拡幅事業のほか、峡中病院東側の交差点改良 や下宮地荊沢線への歩道設置など、道路利用者全般を対象とした整備を行っているところであり、 自転車に特定した道路整備の予定はありません。 今後も市民の方々からの意見・要望をお聞きする中で、道路利用者に優しい道づくりを進めてま いりますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。 ○議長(内池虎雄君) 14番、志村裕子君。 ○14番議員(志村裕子君) 県内では昨年1年間で自転車が関係した事故が711件、発生しております。98%が自動車と の事故だったと聞いておりますが、警察署は自転車を車両と位置付けをします。車両走行を促して おりますが、路側帯が狭く、安全に走行できる環境が整っていない山梨県の道路事情は考慮し、自 転車の歩道走行を一律に禁止しない方向を決めました。 まさに地域の実情に合った取り組みが、これから必要だと思います。 京都市では2010年10月、自転車安心・安全条例を制定しました。自治体ごとに条例を制定 するなど、具体的な対策がこれから大いに求められてくると思いますが、市として条例の制定をす る考えがありますでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 現時点においては、条例を制定する考えはありません。 ただし、本当に最近は自転車が盛んになってきて、議員ご指摘のとおり、自転車での設定等をす るかということも検討しなければいけないと思っています。 ただし、今、言われたとおり、京都市という密集した地域、あるいは南アルプス市内のように農 業田園都市と、そのへんのところもあります。そして当然、お金がかかることであります。 そのへんのバランスを考えていきまして、私の基本的な考え方としては、子どもを交通事故から 守る、あるいは自転車の事故も最小限にする。このことに関して、私はハードも大事ですが、それ よりも今、議員が言われるような条例によって、そしてソフト面で時代の変化に対応していくこと が、まずありきであろうと。 ただ、ハード面でお金をかけて守るだけが、本当に費用対効果でいいのかということがあると考 94 えております。 法にして、すぐハード面で守るということについては、例えば子どもにしても、自転車愛好者に しても油断を生むだけであって、条例等でそんなものも前向きに検討する中で、まずソフト面あり き、そして財政的ゆとりがあるのであるならば、少しずつでもその危険場所については、ハード面 の策を行っていくと、こういう基本的な考えで対応をしていきたいと考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 14番、志村裕子君。 ○14番議員(志村裕子君) 自転車事故の約7割は交差点で発生しているんです。 その対応策はものすごく大変だと思います。 また、新設される道路については、自転車専用レーンも想定した設計が、これから必要になって くるかと思いますが、その点、どうお考えになりますでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 建設部長、保坂秀人君。 ○建設部長(保坂秀人君) 志村議員のご質問にお答えいたします。 交差点改良につきましては、先ほど市長からも答弁がありましたように、自転車に特化したとい うことではなく、利用者全般に配慮した交通安全対策の中で自転車も安全に通行できるようにとい う対策を行っていきたいと考えております。 また、新たな自転車レーン、先ほど市長の答弁と同じようですが、非常に財政的にも厳しい中で 自転車レーンも含めた歩道設置というと、かなりの用地、また予算、そういうものがかかってしま いますので、議員がおっしゃるとおり、道路状況によって歩道が通行できるということもあります ので、歩道整備の中で考えていきたいと思います。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 14番、志村裕子君。 ○14番議員(志村裕子君) 3点目に入ります。 交通安全教室開催について、お伺いします。 悲惨な交通事故防止のため、子どもや子育て中の母親、高齢者、障害者に地域での交通安全教室 を徹底すべきと考えます。どのように実施するか、お聞かせください。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 今年に入り、児童等に悲惨な事故が相次いでいる交通事情を受け、文部科学大臣による学校の通 学路の安全に関する緊急メッセージが出されたところです。 本市では月曜から金曜日の間、児童等の登下校時における交通安全指導の強化と保育園児と保護 者、小学生、高齢者などの交通弱者を対象に交通安全教室を専門交通指導員の活用により、積極的 に開催しております。この結果、昨年度、教室等へ参加した市民は1万6,275人を数えました。 こうした教育は身近な体験として市民自らが尊い命を守る自助を重視してもらうことを目的に、 95 啓発活動を活発に展開してまいります。 ○議長(内池虎雄君) 14番、志村裕子君。 ○14番議員(志村裕子君) 市の交通安全教室が毎年継続して積極的に実施されていることが分かりました。ぜひ、現状に満 足することなく、時代の流れに沿ったさらなる充実した内容をお願いしたいと思います。 大阪の八尾市の私立竜華中学校や私立久宝寺学校では、生徒や地域住民を対象にスタントマン交 通安全教室が開催されました。 これはスタントマンが交通事故を再現するスケアード・ストレート方式で、参加者が事故の衝撃 や恐怖を知ることによって、今後の安全運転の意識を高めるもので、警察や自治体、市教育委員会 が協力を開催されたと伺っております。相当効果があったと聞いております。 講習会内容については、いろいろな方面からの研究を行い、実行者がさらに増すように努力をい ただきたいと思います。 では大きく2項目に入ります。 校庭や園庭などの芝生化について、お伺いいたします。 まず1点目といたしまして、近年、校庭・園庭の芝生化が進んでおります。文部科学省としても 芝生化の効果を教育上の効果、環境保全上の効果、地域のスポーツ活動の活発化等を挙げ、整備推 進を図っております。 市内の保育所・幼稚園の園庭、小中学校の校庭の芝生化は屋外活動が盛んな子どもの成長への効 果だけではなく、日差しの照り返しがなく、温度上昇を抑制でき、砂塵の吹き込み、民家への飛散 がない、側溝・周辺道路への土砂流出がなくなる、昆虫などの生息・飛来があるなど、相当なメリッ トを含んでおります。 そこで市内の保育所・幼稚園の園庭、小中学校の校庭の芝生化事業を導入してはいかがでしょう か。お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 金子教育委員長。 ○教育委員長(金子賢夫君) お答えいたします。 校庭を芝生化することに対する一般論といたしましては、児童生徒の各種活動の際のケガ予防、 スポーツ活動の活性化、砂塵の巻き上げ防止、夏場の高温対策等にそのメリットを見出せます。 その一方、芝生の維持管理における専門的な対応、高額な施設整備、維持管理経費等の課題が考 えられます。これらの状況から平成21年度の文部科学省調査によると、全国平均で4.9%程度 の普及にとどまっており、山梨県内においても、芝生化している学校は数少ない状況であります。 本市の学校・保育所の公共施設にも芝生化している施設はなく、また私立保育所・幼稚園にも芝 生化している屋外運動施設は私立十日市場保育園が唯一実施しているとのことです。 保育園によりますと、夏、涼しく、砂塵が上がらなくなるが、初期投資にお金がかかり、また定 期的な芝生の管理や養生期間を取れなかったり、面積が大きいので管理が大変だとのことでした。 ご質問の市教育施設等の芝生化事業の導入については、前に申した課題により、過去に検討して いなかったこともあり、現状では導入についての具体的な計画はない状況であります。 ○議長(内池虎雄君) 14番、志村裕子君。 96 ○14番議員(志村裕子君) この芝生化については、私、甲西町議のときに、平成14年6月議会で校庭や運動場の芝生化と いうことで質問をした経過がございます。 南アルプス市になっては、今回で初めての質問になりますが、芝生化が子どもに与える健康上の メリットというものは相当なものでございます。 鳥取市の学校・保育園の例ですが、年長児の足裏調査結果が出ております。芝生の上で遊ぶだけ で、自然に足の指をしっかり使うようになり、その結果、運動能力が育ち、姿勢が良くなる。数値 も出ております。 土踏まずがあるという場合、 これは芝生化が93%、 土のグラウンドですと58%。 浮き指がない、これが芝生化が82%で土グラウンドは64%と、明確に数字で出ております。大 きな結果だと思います。 市内の子どもの成長のために、芝生化の効果について、保育所や学校、または保護者に推進を図 る考えがありますでしょうか。お聞きします。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) お答えします。 今のところ、そういった考えはありません。 運動場もスポーツ少等が使っていますので、いろいろな関係でまだ判断する状態ではない気もし ます。 ○議長(内池虎雄君) 14番、志村裕子君。 ○14番議員(志村裕子君) 2点目に入ります。 芝生化に対しての一般的なイメージというのは、施工費が高く、維持管理が大変と、取り組みに くいものがあると思われておりますが、低コストで施工が可能、維持管理も簡単、そして維持費も 安く、環境にも優しい鳥取方式の導入を図ってはいかがでしょうか、お聞きします。 ○議長(内池虎雄君) 金子教育委員長。 ○教育委員長(金子賢夫君) お答えいたします。 芝生化導入に関する鳥取方式の導入についてですが、初めに答弁したとおり、従来、芝生化につ いて検討をしていなかったため、現状では鳥取方式の導入について、即答できる状況ではありませ ん。 ただし、鳥取方式については、今年2月に山梨県による研修会があった際に、本市職員も参加し、 その講演を受講したところであります。 講演資料からは従来の芝生化よりも比較的容易に、かつ安価に校庭等の芝生化が可能なようです が、その施工・運用等については、学校・地域が一体化して、芝生化への要望があった上での施工 となり、 かつ継続的な協力組織体制が鳥取方式実施の絶対条件であると想定されるものであります。 この状況からかんがみて、 鳥取方式の導入については、 本市公共施設等の芝生化の実現について、 そのメリット・デメリット等を学校や社会体育関係者および地域住民と十分協議し、 仮に導入になっ た場合に、改めて検討する課題と考えております。 97 ○議長(内池虎雄君) 14番、志村裕子君。 ○14番議員(志村裕子君) 公明党の会派は、今年になって鳥取市に鳥取方式Rによる芝生化事業について研修に行ってまい りました。現場に足を運び、改めて芝生化の重要性を感じてまいりました。 インターネット上の調査でも大体分かるんですが、やはり現場に行って見識を高めるということ が、いかに大事かということ。一見は百聞に如かずといわれますが、私としては、ぜひ市の担当部 署の職員に鳥取方式を実施している現場へ一度研修に派遣をしていただきたいと思いますが、 市長、 どのようにお考えでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) これも私は議員さんたちがいろいろなところへ研修に行かれて提案をいただくということで、こ れはいいことなんですが、その歴史的な背景だとか、その地域のところとか、そういうことがあり ます。 そんなことで、総合的に判断を私はさせていただきたい、このように今思っているところであり まして、予算的なもの、あるいは鳥取方式が、地域の人たちがそこまで熟度が上がっているのかと か、いろいろなものが、行政主導であるような今は状況にあるのか。 例えば本当に学校を取り巻くご父兄だとか地域の方々が、この方式のように盛り上がってきて、 私はこれから南アルプス市をつくっていくには、まさに自主ということで、そういう地域から盛り 上がってきてから、常に行政に引っ張られて、嫌々やっていくということではないということであ りますので、これも含めて私は前向きに検討していくという考えを持っておりますが、ただ単に外 見だけで導入するという考えは、今はありません。 これも子どもの教育、あるいは健康上等いろいろいいというご指摘をいただいていますので、前 向きに研究をさせていただくということで考えています。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 14番、志村裕子君。 ○14番議員(志村裕子君) 具体的に職員を一度、そういった現場を検証していただきたいんですが、そのことについて、明 確なお答えをいただきたいんですが。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 教育委員会のほうの答弁にもありましたとおり、 2月にその勉強会があったということですので、 その者の意見も聞く中で現地へ行って勉強したほうがいいという判断をしたときには、派遣をした いと思っております。 ○議長(内池虎雄君) 14番、志村裕子君。 ○14番議員(志村裕子君) 鳥取市の保育園は今、芝生化が45.5%できております。これは全面芝生化です。 98 市民のための公園も、大いにこの芝生化が進んで、大変憩いの場所になっているということも勉 強してまいりました。 小学校は岩倉小学校というところで、これは現実に全面芝生化をするということは大きな問題で す。これもやっぱり今、検討中で大変、PTAの方々は関心がありまして、問題を抱えながらも実 証していこうというような、今、方向に向かっております。 のぞみ保育園という保育園がございまして、これは120名ぐらいの保育園なんですが、今、価 格の問題が出ましたので、ちょっとお話ししますが、芝生化についてのイニシャルコスト、これが 保育園120人に対しての1人当たりのコストが592円、それからランニングコストが1人当た りのコストは1,445円で、単純計算なんですが、園児1人当たりの年間コストが2,037円 ということでございます。 具体的にイニシャルコストとして、どういったものがあるかというと、芝の苗の金額が8万円、 スプリンクラーが41万円、造成費が14万円、芝刈り機が8万円、合計が71万円。それからラ ンニングコストとして芝刈り機の燃料代が5千円、冬芝の播種代が3万5,500円、肥料代4万 8千円、水道代4万5千円、諸経費が4万円で17万3,500円ということが、一応、基準とし て出ております。 鳥取県も大変このことについて力を入れております。本当に子どもさんの体に如実に表れている 姿を見て、やはりこれは、もう市としてどうしても進めたいということ、県としても補助金を出し てもやりたいということで進んでいるところでございます。 芝生化の効果に砂塵の吹き込みというものがございます。民家への飛散がなく、側溝・周辺道路 への土砂流出がなくなるとありますが、市内でも八田中学校、若草中学校でも砂塵の問題を抱えて いると聞いております。 例えばグラウンドの一部を芝生化していくというお考えはありますか。 ○議長(内池虎雄君) 金子教育委員長。 ○教育委員長(金子賢夫君) お答えいたします。 鳥取方式による芝生化の特徴は、何しろ学校とPTA、それからスポーツ団体、地域住民等の共 同作業で作業をして、そして維持管理もその方々の自主的な管理ということで行われていると伺っ ているところです。 現在、芝生化の声が地域の中ではまだ上がっていないという現状がありますので、ボランティア による鳥取方式による実行体制が整った中で検討ができればいいなと思っているところです。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 14番、志村裕子君。 ○14番議員(志村裕子君) 確かに鳥取市と南アルプス市の自然環境というものは違っております。ですから、単純に鳥取方 式がそのまま南アルプス市に導入できるのかどうなのか。これはやっぱり今からの研究段階のこと ではあるかなと思っております。 ですので、ここからスタートということであれば、ぜひ南アルプス市の自然環境に合った、また 芝生化も研究を重ねて、 どうすることが低コストであまり負担が皆さんにかからないでできるかを、 まず研究をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 99 ○議長(内池虎雄君) 金子教育委員長。 ○教育委員長(金子賢夫君) 芝の効果は志村議員がおっしゃるように大変ありますので、今後、検討していくべきことになる かなと思っております。 ○議長(内池虎雄君) 14番、志村裕子君。 ○14番議員(志村裕子君) 改めて、鳥取方式というものを、ちょっと時間がありますから、お話をさせていただきますが、 NPO法人のグリーンスポーツ鳥取が提唱して、普及に取り組んでいるものです。芝生は成長が早 く、丈夫なティフトンという品種を使用して、ポットで育てた苗を50センチ間隔で1平方メート ル当たり、 4株ほどまばらに植えて、 水やりを続けると秋までに一面に繁茂して芝生化ができます。 1平方メートル当たりの施工費用はマット状の芝を敷き詰める従来の方式が5千円から1万円ほ どかかりますが、 鳥取方式だと高くても100円程度で済みます。 しかも維持管理の作業は水やり、 芝刈りだけで、専門業者に任せなくても、普通の方でも行うことができるということで、維持管理 費も低コストであって、従来の方式では1平方メートル当たり2千円から3千円であるのに対し、 鳥取方式では50円から150円程度です。また、除草剤や農薬を一切使用しないので、環境上も 安心といわれております。 鳥取方式が話題になりましたので、時間がありましたから、語らせていただきました。 ありがとうございました。 ○議長(内池虎雄君) 以上で志村裕子君の一般質問を終結いたします。 以上で本日の日程はすべて終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 明日19日は午前9時半に開会いたしますので、ご参集ください。 大変ご苦労さまでございました。 散会 午後 4時00分 100 平 成 2 4 年 南 ア ル プ ス 市 議 会 第 2 回 定 例 会(6月) 6 月 1 9 日 101 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月)(12日目) 平成24年6月19日 午 前 9 時 3 0 分 於 1.議事日程 1.諸報告 日程第 1 市政一般に対する質問 (一般質問) 質問順位 8番 金 丸 一 元 君(新風クラブ) 〃 9番 金 丸 忠 仁 君(新風クラブ) 〃 10番 渡 辺 聖 香 君(かがやき21) 〃 11番 花輪 進 君(かがやき21) 〃 12番 清水 実 君(かがやき21) 〃 13番 石川 壽 君(新生アルプス) 〃 14番 藤 本 好 彦 君(無会派) 102 議 会 議 場 2.出席議員は、次のとおりである。 (21名) 1番 渡 辺 聖 香 3番 藤 本 好 彦 4番 齊 藤 博 明 5番 河 野 木綿子 6番 花 輪 7番 西 野 浩 蔵 8番 金 丸 一 元 9番 野 田 修 作 10番 石 川 壽 11番 内 藤 政 勝 12番 小 林 敏 徳 13番 清 水 実 14番 志 村 裕 子 15番 向 山 敏 宏 16番 森 岡 千代野 17番 名 取 常 雄 19番 深 澤 永 雄 20番 浅 野 伸 二 21番 斉 藤 哲 夫 22番 内 池 虎 雄 23番 深 澤 米 男 進 3.欠 席 議 員 (2名) 2番 金 丸 忠 仁 24番 穴 水 俊 一 4.会議録署名議員 7番 西 野 浩 蔵 10番 石 川 壽 11番 内 藤 政 勝 5.地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名 (18名) 市 長 中 込 博 文 副 市 長 名 取 武 総 務 部 長 石 川 一 総合政策部長 保 坂 邦 博 市 民 部 長 上 田 清 保健福祉部長 野呂瀬 毅 明 長 保 坂 秀 人 長 塚 原 雅 樹 農林商工部長 依 田 昭 造 建 企 山 田 和 彦 消 総合政策部理事 飯 野 清 徳 総合政策部理事 飯 野 多恵子 会 計 管 理 者 櫻 本 政 明 教 長 横小路 允 子 教 育 委 員 長 金 子 賢 夫 教 長 清 水 文 秀 代表監査委員 山 本 正 敏 農業委員会長 業 局 長 6.職務のため議場に出席した者の職氏名(4名) 議会事務局長 有 野 一 成 書 記 村 松 直 樹 書 記 石 川 書 記 小 林 正 明 浩 103 設 部 防 育 育 部 村 松 昇 再開 午前 9時30分 ○議長(内池虎雄君) ただ今から本日の会議を開きます。 報告事項を申し上げます。 報道関係者等から撮影の申し出があり、これを許可いたしましたので、ご了承願います。 以上で報告を終わります。 これより日程に入ります。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(内池虎雄君) 日程第1 市政一般に対する質問を議題といたします。 一般質問通告表の質問順位8番より、議事を進めてまいります。 お配りしてあります日程表の質問順位9番、金丸忠仁君の質問については、本日欠席のため、失 効いたします。 質問順位8番、金丸一元君の発言を許します。 8番、金丸一元君。 ○8番議員(金丸一元君) おはようございます。 質問2日目のトップバッターとして質問をさせていただきます。 新たに作成されました、南アルプス市公共施設白書と第2期財政計画の整合性、またこれらの内 容についての市民の皆さんへの周知、またこれらをもとにした公共施設の統廃合・廃止の実施計画 の策定等について、質問をいたします。 公共施設白書によりますと、現在、市で保有管理している公共施設は432施設あり、このうち 建物がある施設は247施設で、これらの建物は耐用年数が経過すれば、建替え改修を行わなけれ ばなりません。 今後25年間で建替えの対象となる主な施設は、昭和40年代後半から昭和50年代に建築され た鉄筋コンクリート造りの建物が主で市役所本庁舎や支所、学校の校舎、生涯学習施設など大きな 建物となっています。 建替え改修費を仮に試算してみると、ここからはちょっと数字がたくさん出てきますが、よろし くお願いします。 平成24年度から平成28年度までの5年間の経費は総額で83億3千万円で、平均すると年間 約16億7千万円。同じく平成29年度から33年度までは総額142億9千万円で、年間平均約 28億6千万円、 平成34年度から平成38年度までは総額152億5千万円で、 年間平均約30億 5千万円、平成39年度から平成43年度までは総額217億6千万円で、年間平均約43億5千 万円。平成44年度から平成48年度までは総額221億3千万円で、年間平均約44億3千万円 の経費がかかり、平成24年度から平成48年度までの25年間の総額は817億6千万円という 途方もないものになり、年間平均では32億7千万円にもなるとされています。 昨年度作成されました平成24年度から平成33年度までの10年間についての、第2期財政計 画によりますと、合併によるさまざまな特例措置の終了に伴い、本市の地方交付税は平成29年度 以降は60億円台にまで落ち込み、平成33年度までの5年間の投資的経費、その大半は普通建設 事業費ですが、年間平均は18億3千万円となっています。 公共施設白書の中では、その5年間の仮の試算による建替え改修の年間平均額は28億6千万円 104 としていますので、この経費だけで普通建設事業費は年間平均約10億3千万円も不足することに なります。 しかも、当然のことながら、この間、ほかの一切の建設事業はできないことになります。 先に申しましたとおり、 白書によりますと、 仮の試算による建替え改修費はその後も増額し続け、 膨大な額のものになりますが、それを借金で賄おうとすれば、財政破綻へまっしぐらということに ならざるを得ません。 本市の最も不幸な点で、かつまた肝に銘じなければならない点は、こうした費用が最もかかる時 期に財源が縮減してしまうという点であります。 すでに耳にタコができるほど聞かされているという向きがあろうかと思いますが、本市の財源の 財政規模は決算規模で270億円から280億円前後です。これが7年後には合併によるさまざま な特例措置が終了することによって、230億円規模にまで縮減してしまうのであります。 したがって、こうした厳しい時代、将来も持続可能な行財政体制を構築するためには、思いきっ たドラスチックな公共施設の統廃合・廃止の断行は避けることができません。 しかし、それは即行政サービスの低下・劣化に直結するものであります。 したがって、市民の皆さんからは大きな不満の声が沸き上がることは必至であると思いますが、 市民の皆さんにとって、いかに大きな痛みを伴うものとはいえ、公共施設の統廃合・廃止は不可避 であることも、よく理解していただかなくてはなりません。 この点について、市長はどのようにして市民の皆さんの理解を得る考えか、そのことをお聞かせ ください。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 金丸議員のご質問にお答えいたします。 本年度は施設白書による客観的なテータ等を踏まえ、公共施設にかかわる全体コストを削減して いく方策を所管部局ごとに検証します。 現在、個々の施設の方針を立てる中で、行政改革推進本部において、今後の方向性を定めていく 作業に取りかかっております。 公共施設の具体的な方向性がまとまった段階で施設所管課を中心に、必要に応じて区長会、地域 審議会、利用者など、市民の皆さまに説明し、一つひとつ断行する中で理解をいただいてまいりま す。 以上であります。 ○議長(内池虎雄君) 8番、金丸一元君。 ○8番議員(金丸一元君) 実は私もこの白書を見て、予想以上でびっくり、驚いたわけですが、恐らく市の幹部の皆さんも この白書を見て、相当驚かれたと思います。 先ほども申しましたけれど、改修費用で、全然、統廃合・廃止をしなければ、25年間で817億 6千万円もかかるということです。年間平均で約33億円。これを仮に、かなり荒っぽく言います が、半分に統廃合・廃止ができたとしても、年間にかかる平均の費用が16億5千万円ですよね。 ここにある、この前、10月に出た財政計画ですが、これは平成30年度以降は大体17、18億 円で普通建設事業費はフラットになってしまうんですよね。 105 そうしますと、今ある建物を廃止、あるいは統廃合して半分にしても、なおかつ16億5千万円、 費用が必要である。ということになりますと、普通建設事業費が今言ったように、30年以降は 17億円、18億円でフラットになりますと、その差はせいぜい1億円か2億円。これでほかの建 設事業を一切、賄わなければならいという形になってくるわけです。 したがって、これは統廃合というのは、この9年間、全く進んでないわけなんです、現実問題。 一部はありますが、ほとんど進んでいない。 そういった現実がある中で、これを強力に進めていかなければならないわけですが、いずれにし ても、こういうことにつきましては、市民の皆さんに、この厳しい現実というものを、どうしたっ て、基本的に一番よく理解してもらわなければ、この統廃合・廃止というものは、進まないと思い ます。 それで今、お聞きしたんですが、地域審議会、あるいは説明等をすると言うんですが、私は一番 いいのは、この白書、これは非常によくできています。非常に分かりやすいです。具体的な問題点 も浮かび上がってきています。 これを、まず全戸配布する。それと同時に、市のほうでこれについて詳細な説明をする。 先ほど市長のほうから地域審議会うんぬんの話もありましたが、地域審議会とは今年で一応終 わってしまうんですよね。ですから、その場を利用することがいいかどうか分かりませんが、いず れにいたしましても、かなり市民の皆さんには今の公共施設の状況というものについて、こういう ことですよということを理解してもらわなければならないと思うんです。それを市長は説明すると いうことであります。 したがって、次の質問に移っていくわけですが、廃止とか統廃合という、このことは財政計画と、 これこそ表裏一体、車の両輪みたいなものでありますから、財政問題について、また質問させてい ただきます。 公共施設の建替え・改修、また統廃合・廃止は財政問題との表裏一体のものであり、特に施設の 統廃合・廃止については、市民の皆さんに財政状況の厳しさを理解してもらわない限り、納得・賛 同は得られるはずがありません。 今回、作成されました公共施設白書は大変分かりやすく、問題点を浮かび上がらせた説得力のあ る素晴らしい白書だと思います。 ところが一方で、この白書と昨年度策定されました第2期財政計画は当然のごとく一定の整合性 が図られたものでなければなりませんが、その様子が全く見えません。 しかも全体に分かりづらく、説得力も乏しく、到底、市民の皆さんの理解を得られるものにはなっ ていません。 3月定例会でも指摘しましたが、例えば常識的に見れば、10年後の平成33年度にはかなり増 大するものと思われる扶助費の総額が、本年度、平成24年度の当初予算よりも1,700万円少 ないとか、あるいは整合性は図られている。これは私、行革委員会でそのことを聞きましたら、整 合性は図られているということでしたので、整合性は図られているという、第2次定員適正化計画 そのものも計画では平成22年度現在の職員数は680人で、平成24年度4月1日現在の職員数 は647人ですので、その差は34人であります。 これですと、平成23年度から27年度までの計画では、5年間で45人削減する予定が計画初 年度の平成23年度、たった1年間ですでに34人、率にして75%も削減できたことになり、お よそ管理計画と呼ぶには、あまりに雑なものであります。 さらにまた平成22年度の決算では、人件費は48億8千万円です。これに対し、年度当初34人 106 も少ない職員でスタートする平成24年度の当初予算の人件費は50億7千万円、またこれは財政 計画の中でも24年度は50億1千万円と、平成22年度より減らなければならないものが逆に増 えております。全く理解できません。 そもそもこれは定員管理計画と財政計画の整合性という問題以前に、まずは定員管理計画の見直 しが必要ではないかと思います。 物件費にしましても、平成24年度の当初予算が50億1千万円、財政計画の平成33年度の計 画値が40億7千万円ですので、10年間で約10億円も削減しなければなりません。 しかし、どこをどのように削減するのか、具体的には全く触れられておりません。3月定例会で も物件費についてはお尋ねしたのですが、質問時間切れでお答えはいただけませんでした。物件費 の計画値は扶助費などの不確定要因の多い見込み値のものとは違い、確実に達成しなければならな い目標値であります。 したがって、当然、削減のためのしっかりした工程表は不可欠であります。特に短期のものにつ いては、精度の高いものでなくてはなりません。 平成22年度決算によりますと、 物件費の接続部分での比率は委託料が40. 9%、 需用費が26. 4%、賃金が17.7%、合計で85%と、この3節が物件費の大半を占めています。 したがって、この3節については、特に詳細な工程表の作成が求められるものと思います。 また繰出金につきましても、この10年間の間には人口が突出しており、団塊の世代のすべてが 70歳を超え、本格的な高齢化社会を迎えることになり、医療費・介護費等の大幅な増大により、 国民健康保険・介護保険・後期高齢者医療などの特別会計の繰出金はかなり増額するものと予想さ れますが、財政計画では10年後の増額を2億5千万円としております。 この程度で済むという見込みの理由について、明確、かつ説得力のある説明が必要であると思い ます。 また、補助費につきましても、10年後には3億7千万円ほどの減額を見込んでいますが、中巨 摩地区広域事務組合のゴミ処理焼却施設は平成25年度で耐用年数が低下します。 尋ねましたところ、改修費には50億円程度かかるそうですが、そうなれば本市の負担は改修費 の30%から40%、金額にして15億円から20億円ぐらいになるのではないかと思われます。 さらにまた山梨県が進めている境川の一般廃棄物最終処分場事業費の実質負担額もすでに8億 6千万円ほどが見込まれておりますが、こうしたものは財政計画の補助費等の計画値に織り込まれ ているのかどうかを含め、より詳細な説明が求められます。 また、今回の公共施設白書によってクローズアップされてきた大きな問題点は、財政計画の投資 的経費、すなわち普通建設事業費の計画値と公共施設の建替え、改修にかかる費用の兼ね合いであ ります。 先にも申し上げましたが、財政計画では5年後の平成29年度から33年度までは5年間の普通 建設事業費の年間平均額は18億3千万円であります。 一方、白書ではこの間の公共施設の建替え改修にかかる費用を年間平均、約28億6千万円とし ており、その差額は10億3千万円です。すなわち、この間、公共施設の統廃合・廃止が全く進ま なければ、施設の建替え改修費用だけで普通建設事業費は10億3千万円不足し、繰り返しにもな りますが、当然のことながら、道路・橋梁・水路等の建設改修を含む、他の一切の建設事業は全く できないことになります。しかし、この点についての説明は一切書かれておりません。 このような財政計画では、市民の皆さんの理解など得られるはずがありません。 そこで提案でありますが、市民の皆さんの理解を得るために、改めて短期5年、中期10年、長 107 期30年の財政計画を策定し、特に短期5年の計画については、歳入歳出の増減については、市民 の皆さんにも分かりやすい具体的かつ詳細な説明を付け、工程表が必要なものには具体的な数値を 入れた工程表を付け、さらに公共施設白書と整合性の取れた財政計画を新たに作成し直すべきだと 思いますが、どのように考えますでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 財政計画につきましては、市財政の道しるべとして昨年度作成し、年度末には市民に向けて公表 したところであります。 一方、公共施設白書につきましては、現在、市が保有管理している公共施設全体の状況を客観的 に把握した基礎資料でありますので、財政計画との整合性を取るためのものではありません。 次に、財政計画の計画年度についてでありますが、現在の財政計画は期間を10年間とし、毎年 度、社会経済情勢等の変化を踏まえた見直しを行うこととしております。 したがいまして、 常に最新の収支計画となっていますので、 改めて5年計画を作成することなく、 現在の計画で十分対応できるものと考えております。 また、長期30年の計画につきましては、社会経済情勢等が目まぐるしく変化する時代の中、将 来の財政運営に影響を与える要因を予測でき得る範囲を超えており、30年先の財政状況などは見 通すことができませんので、作成は考えておりません。 今後も現在および将来にわたる財政の姿を分かりやすく公表することを心掛け、ご理解をいただ けるように努めてまいります。 なお、市民に対しては、計画だけ示しても議員のように正しく客観的にとらえる方と、いろいろ な方がおられて、誤解を招くということもありますので、ただその計画をつくるだけではなくて、 今後いろいろなことをやっていく段階においてご理解を、現場において、市長としての財政の考え 方もお示ししながら、そういうことでやっていくということで、現在のところ、30年等の、ある いは5年等の計画をつくる考えはございません。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 8番、金丸一元君。 ○8番議員(金丸一元君) 今、公共施設白書と財政計画は整合性があるものではないということなんですが、ただし、この 財政計画の中には、通告してあるので、たぶんこの財政計画とこの白書、総務部長も保坂部長もお 持ちだと思いますが、財政計画の15ページ、それから白書23ページ、よろしいですか。 財政計画が今後、耐用年数を見て算定した公共施設の改修・改築等経費の見通しというものを、 ここで立てております。ここに書いてあります。 一方、白書の23ページにやっぱり同じものが出ております。ところが、数字が全く違うんです よ。 今から5年間、平成24年度から28年度まで、白書のほうは83億3千万円です。これに対し て、この財政計画のほうは31億6千万円です。 財政計画のほうは10年間ですから、10年間だけに事を絞りますが、平成25年から33年度 まで、白書は142億9千万円、財政計画のほうは102億1千万円です。 108 この改築、あるいは改修のこの費用というものは、今後の財政にものすごく影響の強い要因です よね。それが正確に織り込まれているのかどうかという問題なんですよね。これは全然違うんです が、保坂部長は去年、行政システム課でこの白書をつくられました。総務部長は財政課長として、 これをつくられましたが、この違いというものはなんですか、ちょっと激しすぎますけれども。 前提がこれだけ狂うとおかしいことになると思いますが、その点について。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 私も昨年、市長にならせてもらいまして、1年間。そして、その白書というものがつくり上がり ました。私はこれをつくった担当に対して褒めているわけですが、これによって、今、議員ご指摘 のとおり、大変だなということを、財政計画の乖離をしているということが、これができたがゆえ に分かったということで、これから私が財政運営をやっていくときに、本当にこれを客観的な資料 として参考にしていかなければいけないということを、この今年度末にできて認識したわけであり ます。 そして同時並行的に財政計画をつくって、昨年度末に私がならせていただいて発表しました。 この乖離というものを認識することが、ものすごく大事であって、議員ご指摘のとおりと。私は 市長として、これから本当に財政計画をやっていくのに、今までのような市民も、あるいは単なる 今までの財政的な考え方でいったら、当然破綻しますよということを今、認識したことでありまし て、計画だけつくればできるんだという問題ではなくて、計画はつくりますが、それよりも何より も計画に基づいて、どのように財政を運営していくかということを市民の皆さまにご理解いただか なければできない。この基本的な考え方は客観的な白書に基づく、こういう問題があります。 しかし、このとおりにいくわけではなくて、私としてもバカではありませんから、その強烈に乖 離しているそのものについては、ここではそんなに細かくは言えませんが、例えば公共施設をわざ わざ潰して、売っていきますよ。あるいは、これからの財政はもう補助金なんか頼まなくてファン ドで、民間資本でしか南アルプス市は経営しません。あるいは市民も、もう今までのように補助金 で、あれをつくってくださいなんて、言わないでくださいと。みんなで、市民も一緒にこのまちを つくっていきましょう、お金は市民もいらないから、私たちの体力・知恵でみんなつくります。そ ういうことを、今度、財政計画の中にも入れながら客観的な、施設白書ができたために、そういう ことに私は今、本当に抜本的・戦略的な考えをしないで、これは白書ができたおかげでもあるし、 そして基本的な財政計画をつくったおかげでもあって、この整合性を今、議員から取ってつくれと いうのは無理でありまして、これはできなくて、これからこの整合性を取っていくには、議員の皆 さま方にも、あるいは市民の皆さまにも理解をしていただく。 だから、先ほど議員が白書を全戸に配布すると、これは私はあまり意味はなくて、全戸に配布す るよりも、それを持ちながら、財政計画を持ちながら、地域審議会なり、いろいろな会合でこうい う現状です、市長としてはこういう考え方で健全財政をやっていく、皆さんのご協力をと、そうい う場がないと、白書を全部配ったから安心したと、これでは意味がない。 こういうことで、ここのところに乖離があるだろうと、このように思っておりまして、今後、議 員指摘のとおり、認識をいたしているので、その基本的な考え方を今年度中には確立をして、議会 にもお示しをしていただき、ご協力をいただきたいと、このように考えているところであります。 以上です。 109 ○議長(内池虎雄君) 8番、金丸一元君。 ○8番議員(金丸一元君) 市長から前向きな答弁をいただいたわけですが、しかし市民の人に納得してもらうのに、当然こ の白書、これは私、非常に評価しているんです。 ただ、一緒に持っていく、いかなければならない。これは財政計画と車の両輪ですから、どっち かこけても駄目なんですが、特に財政計画のほうはあまりにもずさんといいますか、正確さを欠い ていると。 ですから、今、市長がおっしゃるとおり、やはり駄目なんですよ、この財政計画は。 例えば、私、この前の議会でも指摘しました扶助費、はなから破綻しているんですよ。10年後 の額と今年の当初予算は今年のほうが1,700万円少ないんですよ。 だから、そういうことからして、このことについて、これは内輪話みたいなことですが、知って もらいたいんですが、私、前の健康福祉部長に聞いたんですよ。あなた、この数字に、要するに財 政課のほうは担当課試算数値に基づいての推計としています、ということは、あがってきたものを そのまま受けているということですよね、担当課のほうから。 ところが、部長いわく責任を持てますかと言ったら、持てませんと言われたんです。それはちょっ と市を担っていく責任ある立場の人たちが、そういうことでは、すごい危機ですよと言ったら、ま さに私も危機だと思いますということなんですよ。 これは、私ちょっと、大変大きな問題だと思います。 また、これは財政のほうからちょっと外れますが、人件費の問題について、ちょっと聞かせてく ださい。 人件費が、先ほど言いました、平成22年度現在の職員数は681人、平成24年度4月1日現 在が647人、その差は34人です。と、私は勝手に理解しているんですが、この34人という数 値は間違いないですよね。 ○議長(内池虎雄君) 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) お答えします。 2次定員適正化計画は22年度の職員数をもとに、27年4月1日までの5年間でありまして、 そこでちょっと勘違いしやすいのが、退職者については、前年の年度で退職、採用者については、 翌年の4月1日ということで、そこが年度違いで違うという部分が少しありますので、だから金丸 議員が言われますように、1年で34人減ったのではなくて、減ったほうは22年度中と23年度 中、そして24年度の4月1日ということですから、34人減っています、確かに。 その減った理由については、計画は早期退職者を見込むことができませんので、一人ずつ見込ん でいたということですが、23年度については、早期退職が13人、死亡も3人あったということ で非常に大きい退職者になったと。 24年度についても、24年4月1日ということは23年度中ですが、23年度中に早期退職が 10人あったということで、非常にここへ来て早期退職者が多かったということで、計画とかなり 前倒しでということは表現が分かりませんが、非常に計画以上に減員が進んだということだと思い ます。 110 ○議長(内池虎雄君) 8番、金丸一元君。 ○8番議員(金丸一元君) 分かりました。 一応そこまで減っているわけですが、今年も5人、25年が5人、26年が8人、27年が8人 ということは、26人、これからも削減するということですが、これは予定どおり、そうするわけ ですね。 ○議長(内池虎雄君) 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) 一応計画どおりにしたいということを思っていますが、 ただ将来の人員構成、 年齢構成を見ると、 早期退職者が2年間で25人以上いるということになると、採用するときには早期退職が、翌年の 採用は秋に採用試験をしますから、そのときに何人早期退職者がいるか確認できないので、早期退 職が例えば15人いると分かると、採用も翌年に採用を多くすることが可能なんですが、それがで きなくて、どうしても2年遅れになってしまうということですので、そのへんは今後また相談しな がら、多少、採用者を少し増やしていかないと、バランス的にどうなのかなということは考えます が、一応、計画どおりに削減していきたいと考えています。 ○議長(内池虎雄君) 8番、金丸一元君。 ○8番議員(金丸一元君) 分かりました。 ただ、1つお聞きしたいのは、平成22年度の決算額が48億8千万円なんですよ。現実に34人 少ない平成24年度の当初予算が50億7千万円、それと財政計画のほうを見ましても、24年度 が50億1千万円、これはちょっとおかしくないかと。どういう理由で、そういうことになったの か、そのへんをお聞かせください。 ○議長(内池虎雄君) 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) 私も昨年までは財政課にいたということで、人件費については人事課で、この定員適正化計画に 基づいて、1人ずつの職員を積み上げたものをいただいて、計上しておりました。 また、これも少し時期的なズレがあるといいますか、当初予算もある程度の金額を固めるには、 秋から冬にかけて。早期退職、先ほど言いました、1月から3月で波及するということで、人件費 については年度決算で予算がかなり大幅に変わってきます。 23年度についても、早期退職が15人以上いるということになると、決算がかなり変わってく るということで、やっぱり財政計画に贅沢な給与を計上するということはどうしても、今からつく る財政計画には、今現在の人件費で計上することは可能なんですが、年度で比べてしまうと、さっ き言ったように、早期退職とかがあると、どうしてもズレが出てしまうということで、一応、財政 計画には人事課で計算した、今現在の職員値をそのまま載せているということで、ご理解をいただ きたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 8番、金丸一元君。 111 ○8番議員(金丸一元君) おおよそ分かりました。 でも、そのへんもやはり人事課ともよくすり合わせをして、その人数がいくら減るというような ことについては、財政課としてかなり厳しくチェックをしていく必要が、今後はあるのではないか と思います。 それと、物件費について、これは前回、3月の定例会で時間がなくて答えをいただいておりませ ん。 それで、この物件費というのは、そういう扶助費がいくらになるとか、例えば何がいくらになる とかという、予測が入るものと違いまして、見込み値ではなくて、確実に達成しなければならない ものですよね。 その中身というのは、委託金が40.9%、需用費が26.4%、賃金が17.7%、これで85% ということは、大半がこの3つの節のもののわけであります。 それで、まず中でも非常に突出して多いのは委託金なんですが、私も不勉強でこの中身というこ とについて、聞いて覚えていないのか、そのへんが定かではないんですが、当然、指定管理者への 委託金とか、そういうものも入っていると思いますが、あるいは電算システムの維持費とかという ことのようですが、 指定管理者のほうの比率というのは、 この40%のうちどのくらいあるんでしょ うか。 ○議長(内池虎雄君) 総合政策部長、保坂邦博君。 ○総合政策部長(保坂邦博君) システムの経費ということですね。 システムの経費につきましては、5年契約でやっていまして、大体5億円ぐらいをやっていくん です。 それで今、率はちょっと計算できませんが、その5分の1ということですから、1億円から1億 5千万円ぐらい。それに委託の中につきましては、昨年度から予算を計上いたしました大きいもの は、外国人登録が廃止になりまして、一般住民の登録に変わるという制度の委託費が、非常に年度 によって大きく変わっています。 外国人についても、1億円を超えるような経費を2カ年で予算計上させていただいているという ことです。 だから、そのへんがありますので、一概に平均何%ということは非常に難しいということで、ご 理解をいただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(内池虎雄君) 8番、金丸一元君。 ○8番議員(金丸一元君) 私が聞いたのは、むしろ指定管理者のほうに委託がどのくらいかかるかということを、主に聞き たいんですが、相当なものがいっているはずなんですよね。 この指定管理者ですが、これを実際に減らしていくということは、ある意味で至難のことなんで すよね。要するに、例えば市が実際に直営で運営していたときと比べて、民間のほうへ指定管理者 で委託したときというのは、特に人件費の問題でガクッと下がるんですよ。 ただ、そのあと委託金に変わった途端、今度は減りにくいんですよ。ずっと今まで見ていても。 112 なかなか減っていかないです。更新のたびに同じくらいの金額がいっているということで、これを 相当減らしていかなければならないということは至難のことなんですが、今、市のほうで指定管理 者に出しているものが98施設あるそうですが、これが全部、課がバラバラですよね。教育委員会 のほうでやっている部分もあれば、農業会計のほうでやっているものもあれば、バラバラなんです よ。 この管理というものは、やはりセクションを一元化して専門家を置いて、ここはこうではないか ということをしないと、やはり教育委員会のほうが、そういうことの経営に対してうんぬんという ことも、なかなか指摘しにくいですから、やはりやる以上は特定な一元化にできるセクションを設 けて、 そこがやっていくというような形を取らない限り、 これは非常に減りにくいと思うんですよ。 ということは、物件費が減らないことになってしまうということだと思います。 このお答えはいいですが、それと同時に、ここにあります賃金、本市は非常に類似団体と比べて も多いということが指摘されているわけですが、この主な原因は、昨日もちょっと問題になりまし た、保育所の職員ですよね。現在15あるという保育所ですが、やはりその臨時職員が正職よりも オーバーしてしまっているのではないかという状況のようですが、やはりこれも、今回も南湖第一・ 第二が統合されるわけですが、この問題を解決するには指定管理者へ移行していくということしか ないと思うんですが、それがバランス、要するに民間と公のもののバランスを取るためにというこ とで、あえて今度は南湖のほうは指定管理ではなくて市のほうでやるということになったようです が、やはりそういう中途半端といいますか、甘いやり方ですと、この部分はほとんど減っていかな いのではないかと思うんですが、市長、そのへんの見解はどうでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 議員ご指摘のとおりと思っているんですが、保育所にしましても、正職員を少なくして臨時職員 を多くする。そうすると物件費が増えると、こういうご指摘ですが、トータルとしては、では全員、 臨時職員も含めて、全員正職員にしたら、人件費は増えているんです。それを減らして、市民の皆 さん、議員の皆さんから人件費が多過ぎるのではないかということで、臨時職員にした。 本来、臨時職員の方々の立場になってみれば、私たちも正職員にしてくださいよということが、 私が保育所から聞ける、全員正職員にしたら、今度は人員計画が。それで今の現状になっている。 そして、それはやっぱりそれぞれの職員さんのご都合で、その権利のあるときに正職員にならな かったから、我慢していただいて、その中でもいい保育をしてくださいと。この中で今度は指定管 理者でしたらどうか、これになるわけですね。 指定管理をしていただくと、その人件費は正職員から指定管理へ移るわけですから、委託料さえ 払えばいい。しかし、今度はその委託料で人件費が減ったとしても、この委託料は今度はもうやら ずにずっとこういく、こういう流れになって、これはすべての今、議員ご指摘の温泉施設であれ、 保育施設であれ、そういうことでやってきているわけですね。 最終的には、では本当にこのときに財政的に本当に大変であるならば、ではその指定管理者に委 託をしません、民間に全部売り払ってしまって、全部やります。しかし、サービスが低下しても、 市民もご理解をした上で、そのようにしていただこうというようにしない限り、我々執行部として も一生懸命その人件費を考えながら、できるだけなおかつサービスを低下しないという中で、現状 がある。 本当にもう財政がどうしようもないときには、 市民もサービスなんかしてもらわなくてもいいよ。 113 だから全部、民間に出してしまえと。これはやっぱりその現状を、我々のやってきた努力と、そし て現状とを市民の皆さまにも明確に、議員の皆さまにも示す中で、それはやむを得ないというとき にやっていくと。こういうやり方で今後はやっていこうと。 そして、議員ご指摘の各部局ごとでやったら駄目と。私は、その制度を一括にするか、部局でや るかという問題ではなくて、首長として本当にこの問題の認識を重要視する中で断行するかしない か、あるいは部局の職員に本当に将来の市のことを思い、市民のことを思って、その職員が各部局 の担当がやるかやらないか、市長、一緒にやりましょうという職員が出てくるかどうかに、そちら がまず大事だろうと。それができた上で、より効率的にするのであれば、一極集中の組織をつくっ てやったほうがいいということだろうと思っておりまして、私としても、まだ去年ならせていただ いたので、今の段階で部局の担当にそのくらいの意欲を持たなければ、南アルプス市は変わらない という、そこをまずやった上で、それでも駄目であるならば、そういう民間に整理統合する機構を つくってみたり、そういうことも考えるんですが、まず私はまだ1年しか経っていませんので、モ チベーションを上げて、部局でそのことを本当に無駄のない、そういうことを考える職員をつくっ てから、それから考えていきたい。 現状では、そういう基本的な考えでおります。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 8番、金丸一元君。 ○8番議員(金丸一元君) 市長の考えは分かりました。 ただ、相当この限られた時間の中でドラスティックに進めない限り、あらゆるこの人件費の問題 にしましても、賃金の問題にしても、なかなか減っていかないという現実がありますので、そのへ んを今後、非常にお気を付けていただきたいと思います。 問題はまたちょっと小さくなってしまうんですが、やはり財政計画についてですが、例えば繰出 金ですよね。これについても担当課試算数値をもとに推計ということなんですが、先ほども言いま したように、国民健康保険、あるいは介護保険等へ、繰出金というものは今後、相当増えていくと 思うんですよ。それが2億いくらぐらいで済むはずではないんですよね。 やはりそういうことを、要するに担当課というのは、あくまでもその実務というか、そういうこ とに追われて、なかなか将来の予測値というものを出せと言っても、正確なものが出しにくいので はないかと想像するんですが、そのへんについて、担当課にある程度の精度を持ったものができな いということであれば、やはり専門家に相談するなり、あるいは財政課が手を取り足を取りではな いですが、そういうことをしてこの精度を高めていって数字を出していかないと、ただ上がってき たものを載せるだけだと、当然、先ほど市長のあれで、もうインターネットで出していると、公表 していると、市民には。私は、こんなものをよく公表できたなというくらいのものだと思うんです よ。 ですから、そういうことをもうちょっと気を付けてやっていかなければならないし、それはいい です、答えは。 問題は補助費のほうの一部事務組合ですよね。私、たまたま中巨摩広域のほうへ行っていますの で、そのへんのことがありまして、気になっているんですが、焼却施設を更新しなければならない。 それと境川の処理場へ8億何ぼかかると。こういうものは、すでに間違いなく、この財政計画のほ うには織り込んであるんですか。 114 ○議長(内池虎雄君) 総合政策部長、保坂邦博君。 ○総合政策部長(保坂邦博君) 金丸議員のご質問にお答えします。 私もちょっと中身は確認していませんが、恐らく8億円からの負担金といいますと、恐らく中巨 摩広域でも起債の借り入れを起こして、15年とか20年とか、そういう償還になると思いますの で、単年度で大きな影響は少ないというように考えております。 以上でございます。 ○議長(内池虎雄君) 8番、金丸一元君。 ○8番議員(金丸一元君) この公共施設の統廃合と財政計画というのは、まさに言いましたように、表裏一体、車の両輪、 どちらがこけても市の運営は立ち行かなくなるという面があると思います。 やはり市民の方に基本的にこうですよということを理解してもらうには、当然この施設白書、こ れは非常に、先ほどから言いますが、しっかりしたものです。 これを理解してもらうことと同時に、この裏付けとしての財政計画というものがしっかりしてい ないと、説得力がなくて、なかなか賛同してもらえないということがあると思います。 そこで改めて言いますが、やはりこの財政計画を見直して、新たに、特に短期5年、これについ ては、相当精度を期してつくり、それをこの白書とともに、地域へ行ってこうですよ、だからこの 施設は廃止しますよ、あるいは統廃合しますよということでなければ、なかなか事は進まないと思 いますが、どうですか、市長、もう一度その点について。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 2点、考えておりまして、計画というのはあくまでも目指すべき準拠でありまして、ですから私 たちが行政を、みんなで1つの準拠となるものが一致していないと、向かうべき努力が集中しない ということで、しかしこれありきではなくて、成果は見直さなければいけない。 でも、この準拠がないと、その進むべき方向がみんなぶれてしまって、力を張っていけないとい うのが、私は計画だと思っています。 でありますから、できるだけ議員ご指摘のように、客観的で計画というものは、いい加減ではな い数字の上に立って計画をつくる。これは本当に大事だろうと思っておりますが、しかしこれあり きではないと思っています。 これは常に情勢の変化、いろいろなものを常に見直し・修正していく、こういうものだろうと思っ ております。 でありますから、見直すかという議員のご指摘ですので、これは見直していきます。 しかし、それも期間的なものもありまして、毎年といっても、これも事務量が多くて、いろいろ な面のバランスを考えながらやっていきたいと。 議員ご指摘のように、これは見直していかなければならない。というのは、本当に昨年度末に白 書ができて、そして計画も皆さんにお示しができて、今回、この議場でご指摘をいただき、乖離し ていると。これは、だから私はこれをやったがために、つくったがために、それが見えてきたわけ 115 ですから、これをもとに本当にもう1回、毎年というわけにもいきませんが、次までにこの計画は きちっと見直して、できるだけ乖離を整合する中で、なおかつそんなことを、計画だけつくるのが 目的ではありませんが、その施設白書に基づきながら、どんどん公共施設の統廃合を断行していか なければならない。その断行するというときには、市民の皆さんにもご理解をいただかなければな らない。 その中で、この白書と財政計画等もお示しする中で、そしてだからこの施設を潰したい、あるい はこういうように活用したい。こういうことをやると、市民の方々も具体的なものですから、あま り抽象的なものではご理解できないので、一つひとつの中でご理解をいただく中で、それは市内全 域に波及していく。いろいろな各所のものをやっていくと、こういうことでやっていきたいという ことであります。 議員のご指摘のとおり、見直すことは見直しますが、まだちょっと時間のゆとりをいただきたい ということと、できるだけ、乖離を少なくするような方向で見直していく、こういうことでご理解 をいただきたいと思います。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 8番、金丸一元君。 ○8番議員(金丸一元君) ぜひ、そういう方向でやっていただきたいと思います。 次の質問に移ります。 公共施設白書は施設の耐用年数、利用頻度などについて調査したものであり、当然のことながら 建替え改修、統廃合廃止などの実施計画にはなっていません。 したがって、実施計画を早急につくり上げなければなりません。 しかし、先にも申しましたように、統廃合廃止は大規模なものにならざるを得ず、しかも財源が 大きく縮減していく中で財政全体との微妙なバランスの中で行われなければなりません。 しかも大半の施設には多かれ少なかれ利用者、すなわち受益者がおり、それらの方々が施設の統 廃合・廃止に総論では賛成でも、各論、すなわち自分が利用している施設などについては、反対の 立場を取るということは容易に想像ができるところであります。 したがって、 実施計画策定は統廃合・廃止に一切利害関係を持たない人たちによって構成された、 強力な権限を持つ第三者機関に委ねられるべきであると思いますが、お考えをお聞かせください。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 市といたしましては、議員ご指摘の第三者機関を設置することは考えておりません。 統廃合を含め、再配置に向けた各施設の方向性は市の責務として主体的に判断しなければならな いと考えております。 現在、庁内組織の行政改革推進本部を中心に各施設の今後の方針を取りまとめる作業を進めてお り、併せて市内の企業や市民団体、区長会連合会の代表者など、市民で構成する行政改革推進委員 会に公共施設の見直しについて諮問し、市民の視点に立って審議をしていただいております。 私はこうした取り組みの結果を踏まえ、各施設の具体的な方向性を判断し、公共施設の再配置を 断行してまいりたいと考えております。 116 私のほうでやらせていただきたいと考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 8番、金丸一元君。 ○8番議員(金丸一元君) 正直なところ、私も昨年まで行政改革委員会のメンバーであったわけですが、そのメンバー構成 なんですが、要するに区長会長さんとか、あるいは女性団体の代表の方とかというものが見えられ るんですよ。 しかし、その方々は市の財政ということについても、当然、自分の仕事もあるということで、そ んなことをやっている暇はないはずなんですよね。 ですから、市の財政がどうなっているんだとか、公共施設全体がどうなっているんだとかという ことは、なかなか理解ができないんですよね。 そういう今までの審議会とか、そういうものの欠点というものは、そこへ市役所のほうから資料 を出すと、 「はい、そうですか」になってしまうんです、ほとんどが。 それで私、1つのこれを提案したのは、我々、3年前ですか、丹波篠山市というところへ行政視 察に行きました。この丹波篠山市というのは、平成の合併の第1号、まさにモデルケースだったわ けです。 そこが財政危機に陥っていると、それを聞きまして、一体、モデルケースだったところが、どう いうことだということで、慌てて行ったわけであります。 そうしたら、第1号モデルケースということで張り切って合併特例債、ああいうものをバンバン 使ってしまったと。使ったところはいいけれども、振り返ってみたら財政がひっ迫してきて困って しまったということで、財政危機宣言をしたわけです。 そのときに、私がそういう手があるのかなと思ったのは、いわゆる今まで当市でやっているよう な審議会とか何とかではなくて、改革委員会でも立ち上げたときに、専門家の学者2人をまず決め て、その方々に、自選・他薦を含め、すべて公募でそのメンバーを、その人たちに面接をしてもら う。 その会議にあたっては、市のほうからは一切、資料を出させない。その会がほしい資料だけを提 出させるということで、財政改革を断行したわけですが、それが成功したわけであります。 したがって、今回の場合も非常にこの問題というのは利害が絡むことでありまして、先ほど市長 が言いましたように、行革委員会からあがってくるようなものでは、私は説得力がないというより も、むしろそうではなくて、いわゆる指令塔になるところをきっちりつくって、そこに権限を委ね て、そこが言ったことはもう聞かざるを得ないというくらいの力を持たせない限り、進んでいかな いと思うんですよ。 そのへんはどうですか、市長、もう一度、やはり庁内でやると言いましても、庁内だけでできな いから、先ほど言いましたように、行革委員会のあれを借りるということですが、そうではなくて、 やはり利害関係を一切持たない、しかも専門的な知識がある。あるいはリストラに当たった経験の ある実業家、そういう人たちで構成する、しかもその人たちが言ったことについては、従わざるを 得ないくらいの力を持たせて、この統廃合・廃止ということは断行していかないと、事が進まない ような気がするんですが、どうでしょうか、市長。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 117 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 私は第三者機関では、市民の方々はその方々が大学の教授というがために、全幅の信頼をして、 市民の方々もすべて素直に従うという前提条件であるならば、議員ご指摘のとおりでいいと思いま す。 私は行政改革推進委員会、会長以下、この間、私のやらんとしていることを申し上げましたら、 本当に毎月でもやろうではないかという、推進委員会の方々も今までと違った意欲を、市長がそう いう気であるならば、我々も本気でやるよというご提言もいただきました。 それよりも何よりも、私が一番感じていることは去年1年間、市職員と一緒に仕事をやらせてい ただいて、これをやるには痛みが伴うわけですね。そして市の職員も1つの施設を潰すとか、ある いはこういうように使いたいというと、必ずこの利害が関係しまして、その利害も不利益を被る方 には、強烈な罵声を浴びたりするわけですね。 となると、市の職員が、今まで私は聞きましたけれども、地元の市民のところへ飛び込んでいっ て、この問題を何とかしましょうということを何回やってきたかというように思いますと、出て行 かなくて、机の上に座っていても、給料をいただけるわけです。 そして出て行って、市民から「あなたたちは何だ、金ばかり取って」とか、こういう不景気でそ う言われて、それで誰も行きたくなくなるわけですね。こんなような状況が現状であることを私は 認識しました。 私は若草小学校のバス路線を廃止するということで行ったときに、私も2回行きました。もう強 烈です、市民の皆さん。こんなところは、二度と行きたくないと思いましたが、でもそれをやって 理解をしていただかない限り、財政を節約したりすることはできない。それは市民にご理解をいた だく。 第三者機関が全部やってくれるのであれば、私はそれでいいと思いますが、私は市の職員と一体 となって、そして市民の皆さんと一体となって改革しない限り、そんなことでは、私は第三者で成 功できないと。我々が、この嫌なことを恐れず、市民の皆さんとも本音で付き合うことによって、 市民の皆さまのご理解をいただかない限り、80億円も乖離しているものを、こっちにはならない だろうと。本質は、そこにあるだろうと、私は思っています。 それは、もう私の力で、できるかできないか分かりませんが、これにチャレンジしてこそ、初め て明日の南アルプス市があると思っておりますので、第三者機関に委ねるのは、本当にもうどうし ようもないと私が思ったときに委ねますが、もう少し時間をいただいて、市職員とともに、この断 行をしていくことを見守りながら、ご指導をいただきたいと、このように思っています。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 8番、金丸一元君。 ○8番議員(金丸一元君) 市長の考え、よく分かりました。 それが一番、私もできればそれが一番いいと思います。やはり職員の方も、いろいろ言われると 思います。給料が高いだとか何だとか、勝手なことを言われると思います。 でも行って説明して、この白書でこうなっていますよ、現実はこうですよ、財政はこうですよと。 これを理解してもらわない限り、進まないんです。 ですから、ぜひとも職員の方々も、その覚悟を置いて、各地域へ出向いて、必死で理解してもら 118 う。この作業をしなければ。しかも、それは時間がかけられないんですよ。 これを見て分かるとおり、例えば今回の白書によれば、平成24年だって公共施設、24億円ぐ らいかけなければ改修はできない。これはどういうことになっているか内容は問いませんが、いず れにしても、そういうことがすでに始まっているわけです。 ですから早急にそれを行っていただいて、とにかく市民の意識の中で公共施設の統廃合というこ とはしなければならないという、そのコンセンサス、これを得るために万全の努力を図っていただ きたい。 それには、まずしっかりした財政計画と、この白書のほうは、これでいいですから、それを持っ て、ぜひとも臨んでいただきたいと思います。 時間もちょうどなくなりましたので、以上で私の質問を終わらせていただきます。 ○議長(内池虎雄君) 以上で金丸一元君の一般質問を終結いたします。 これより新風クラブの割り当て時間に5分以上の余裕がありますので、新風クラブによる関連質 問を行います。 なお、当市議会では通告制を採用しておりますので、通告制に基づく執行部の答弁に対して疑義 がある場合に限り、関連質問として受付をいたしますので、ご了承願います。 関連質問は5分以内となっております。 質問はありませんか。 9番、野田修作君。 ○9番議員(野田修作君) 9番、野田です。 この白書、この99ページ、この中からちょっと質問をしたいと思いますが、地域集会施設の払 い下げについてですが、これまで合併以来、地域集会施設27施設がすでに地縁団体に払い下げら れておりまして、残りの14施設、この表に載っていますが、これをいずれは地縁団体に払い下げ をするということですが、これを見てみますと、耐用年数を見ますと、鉄筋コンクリートが50年、 それから鉄骨造りが38年、木造が24年ということですが、今諏訪の集落センター、これはもう 経過年数で30年、それから櫛形すこやか桃園西館というんですか、これは42年経過しておりま す。 それから櫛形北地区の農村環境改善センター、これも鉄骨ですが、31年。この年数を過ぎます と、それだけ危険、耐震仕様にはなっておりませんし、危険な建物です。これをすべて地縁団体に、 何も直さずに払い下げるということでしょうか。 お伺いします。 ○議長(内池虎雄君) 総合政策部長、保坂邦博君。 ○総合政策部長(保坂邦博君) 野田議員の質問にお答えします。 これにつきましては、基本的には払い下げということですが、その前に地域と協議をしてから払 い下げということですので、そのへんはその話し合いの中で決めていきたいと思います。 よろしくお願いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 9番、野田修作君。 119 ○9番議員(野田修作君) その次のページですが、これには管理運営費が出ておりまして、櫛形の先ほど言いました、北地 区の農村環境改善センター、これは300万円を超えています。 それから西地区の農村環境改善センター、これも人件費がなくて管理運営費で280万円、その 下の働く婦人の家、これも270万円、その下の高齢者ふれあいプラザ、甲西地区、これは私の住 んでいる地区で管理運営をしていますが、これは44万8千円。 これぐらいだったら地域で、40万円だったら地域のほうで何とか運営資金を捻出することはで きますが、それ以上、200万円、300万円を超えますと、地域運営だとちょっと不可能だと思 いますが、その点についてはどうでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 総合政策部長、保坂邦博君。 ○総合政策部長(保坂邦博君) お答えいたします。 今、ご指摘の櫛形北地区と櫛形西地区、そして豊地区にあります働く婦人の家につきましては、 学童保育をこの施設でやっているということで、利用の仕方が複合的でありますので、一概に払い 下げがいいのか、 あるいは今と同じような指定管理がいいのか、 あるいはむしろ直営がいいのかと。 特に、働く婦人家につきましては、約3万人の利用者がいるということで、本当の地域の集会施設 に比べますと、利用者が非常に多岐にわたっているということですので、このへんも先ほどお話し させていただいたように、地域の方とお話しする中で決定していきたいと考えております。 よろしくお願いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 野田修作君。 ○9番議員(野田修作君) 以上で質問を終わります。 ○議長(内池虎雄君) 以上で関連質問を終結いたします。 ここで暫時休憩といたします。 再開は午前10時50分といたします。 休憩 午前10時40分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午前10時50分 ○議長(内池虎雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 質問順位10番、渡辺聖香君の発言を許します。 1番、渡辺聖香君。 ○1番議員(渡辺聖香君) かがやき21の渡辺聖香です。 議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。 地域公共交通コミュニティーバスの今後についてと、路線バス運行計画について、質問をいたし ます。 南アルプス市コミュニティーバス実証運行が今年3年目を迎え、 実証運行最終年度になりました。 120 中込市長の今定例会説明要旨では、今年度はこれまでの運行状況と結果を踏まえ、費用対効果を 図る中でダイヤ改正を行い、利用状況と市民アンケート結果、マイカー利用率の現状、市民の皆さ んの公共交通に対する限定的と認識せざるを得ないニーズを踏まえ、実証結果に基づいて、今後の あり方を決断していくと申されました。 昨年、総合政策推進課の担当職員の皆さんが、すべての時間帯と路線の乗車率や利用のあり方を 調査し、この結果から市民の皆さまのニーズや必要性を踏まえ、今年の実証運行と、その事業内容 につながったと思います。 平成24年1月には、南アルプス市公共交通活性化協議会も開かれ、委員の皆さんのご意見は、 その議事録からも拝見できます。 利用率が通勤・通学の時間帯に偏っていること、昼間の時間帯の利用が大変低く、利用者がゼロ に近い状態で運行している状態を考えると、 厳しい市の財政状況を踏まえ、 公共交通コミュニティー バスの運行の事業継続の決断の答えは、決まってくるように思えます。 今後の公共交通のあり方を考え、継続を中止した場合、3年間かけて培われた低料金で塩崎駅や 竜王駅、小井川駅を利用し、甲府市や近隣市に通学や通勤ができること、雨の日も危険なバイクや 自転車通学をしなくても良いことなど、この実証運行期間中、その利便性を感じ、継続して利用し てくださっている市民の皆さんの今後の交通機関の確保を、どのように講じるのか、お伺いいたし ます。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 渡辺議員のご質問にお答えいたします。 現在、本市では3カ年の計画で市外鉄道駅と連絡するコミュニティーバスの実証運行を行ってお り、今年度が最終年度となっております。 実証運行終了に伴い、今後の方向性については、これまでの運行実績と地域公共交通活性化協議 会の検討結果を踏まえ、私が判断してまいります。 なお、昨年度、利用者にアンケート調査を行っており、その中でコミュニティーバスがない場合 の移動手段等についても伺っております。 その中で他の交通手段はないと回答した利用者は137人中6人、全体の4.4%となっており ます。 この結果を踏まえ、コミュニティーバスを打ち切った場合、代替の交通手段がない公共交通の利 用が困難な方については、現在、市で実施しているサービスの中で対応できないかどうかを関係部 局と協議し、場合によっては、制度の拡充等も視野に入れ、対応を考えていきたいと考えておりま す。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 1番、渡辺聖香君。 ○1番議員(渡辺聖香君) 今、市長のご答弁からサービスを打ち切った場合に対しての、その後の方策を考えていただくと いうことですので、ぜひその点はお願いしたいと思います。 ただ、やはり私といたしましては、この事業の打ち切りではなく、どうか継続できる方向が何か ないかということも意識の上で、今後の検証も行っていただきたいということをお願いしたいと思 121 います。 まず、この件を市役所の担当職員の方たちのところにお話を伺いに行ったときにも、まずは予算 がないということで、最初にその言葉を聞いてしまいますと、私たちのわがままではないかという 思いもありますので、 確かに公共交通機関がなくても、 マイカーの保有率が高い市民性を考えると、 今はなくてもよいとは考えますが、将来、高齢化が今以上に進むこと、今後、施設の統廃合等を含 めますと、公共交通機関があったほうがいいのではないかということも考えられると思います。 公共交通機関の利用方法を私たちも学び、生活の一部に取り入れることを身に付けることも、こ れからの長寿健康という面で考えますと、元気な老後を迎える知恵としても大事なことと思います ので、ぜひご検証をよろしくお願いいたします。 次の質問に移らせていただきます。 若草小下今井地区児童通学支援事業は先ほどの金丸議員の質問の中の答弁でもありましたが、今 年は補正予算が組まれ、今年度は計111万円で実施されますが、この事業は今年で最終と聞いて おります。 下今井地区の子どもたちが通学に利用していたのは、山梨交通路線バスで甲府駅・県立中央病院・ 中条経由・若草支所線ですが、この路線バスは地域の公共交通機関の確保として、南アルプス市が 路線バス支援事業として行っている補助金2,051万8千円のうちの1路線で、補助金額は 638万円であります。 この路線バスの市内通過状況と利用状況は子どもたちが通学に利用する時間帯が一番高く、ほか は甲斐市・甲府市の住民の方が甲府駅や県立中央病院への利用のための乗車が多いのが現状と伺っ ております。 来年度から、この若草下今井地区児童通学支援事業がなくなった場合、市内の住民の皆さんのこ の路線バスの利用は、ほとんどないと感じられますが、路線バス支援事業の1路線、若草支所線は 来年度も予算計上し、運行を継続させていくのか、市のお考えをお聞かせください。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 県立中央病院・中条経由若草支所線の今後の運行につきましては、利用状況等を精査しながら今 年度中に結論を出します。 現在、この若草支所線の下今井から若草支所区間は若草小学校に通学する子どもたちが主に乗車 している区間であります。この路線は赤字になって廃止した路線に対し、市が自主運営バスとして 委託料を払うことで運行している路線であります。 この経費として、年間638万5千円を支払い、市民生活の利便性の向上を目的に運行を確保し ているところであります。 しかしながら、この区間の乗降状況は平成20年に調査したところ、通学の子どもたちを除くと 平日は平均6人の利用実態が確認できており、結果、主な利用者は朝夕の通学の子どもたちのみの 乗降でした。 今後、乗降を調査する中で利用実態を把握し、市としての方向性を定め、地元の区長さん、保護 者の皆さまや関係者のご理解をいただきながら、結論を出していきたいと考えております。 以上です。 122 ○議長(内池虎雄君) 1番、渡辺聖香君。 ○1番議員(渡辺聖香君) 先ほどのコミュニティーバスと同様、こちらのほうの公共交通機関の確保というものは、本当に 地域の皆さまの課題だと思います。 代替の交通手段がない方々にとって、現在、市で実施しているサービスの中で対応できないかど うか、先ほどの答弁もありましたように、関係部局と協議していただき、これから制度拡充を視野 に入れていただくということですので、こちらのほうも早い段階で検討をいただいて、できたら来 年度中に、この制度が変わったときには、すぐに何か皆さまの足が確保できるように、検討をよろ しくお願いいたします。 次の質問に入らせていただきます。 安心して子どもが生める体制づくりについて、質問をいたします。 3月定例会での私の一般質問にいただいた答弁で、災害時の避難所等における妊婦さんや出産に ついてのケアを行える助産師さんの協力体制について検討していくといただきました。 今後の体制づくりと市の取り組みをどのように進めていくのか、お聞きいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 平成24年議会第1回定例会の一般質問でお答えしましたように、現在、山梨県助産師会に市内 に在住する助産師さんの人数・住所等の確認の依頼をお願いしております。この確認と災害時援助 可能の同意をいただき次第、名簿を作成いたします。 その後、助産師さんの皆さんと災害時の妊婦に対する対応についての意見交換を行いながら、相 互の協力体制づくりに取り組みたいと考えております。 また、本市での乳幼児健診等で協力をいただいている保健師さんや看護師さんにも、災害時の協 力体制について、併せて検討していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 1番、渡辺聖香君。 ○1番議員(渡辺聖香君) ありがとうございます。 早急に取り組んでいだたけるというように受け止めましたので、 ぜひよろしくお願いいたします。 それでは再質問に入ります。 例えば県下には本市のように産科医療機関がない地域の方々に、安心して出産をしてもらうため の環境づくりに取り組んでいる地域があります。 地域でお産の場づくり検討委員会を立ち上げ、3年目の昨年11月に委員会から市長にお産の場 づくりについて、提言がなされました。 内容は短期目標として、保健指導中心の助産所を設置する。助産所ならではの特徴を踏まえた内 容の保健指導を展開する。施設は公設民営での方向とし、市内の空き施設を活用しながら、市民に とって利用しやすい施設とする。 中期目標として医療機関と契約を結び、同リスク妊婦の妊婦健診の一部ができる助産所設置を目 123 指す。 長期目標として、広域的な取り組みとして、他市との連携を図る中でセミオープンシステムを視 野に入れた産科医療機関の設置を考える。 これらを受け、その地域の市長さんからは短期目標は来年度中に環境を整えると答弁があったと 聞いております。 行政・市民が一体となって取り組んできた、このお産の場づくりの様子をお聞きしたとき、本市 は保健師・助産師による健康チェックや訪問相談・電話相談や妊婦さんと赤ちゃんの栄養講座、パ パ・ママ学級が行われておりますが、妊婦健診と出産は山梨医科大学や中央市・甲府市の産科医療 機関に頼るのが現状です。 そこで質問をいたします。 本市・北杜市・韮崎市をエリアとして、3市合同で産科医の確保を目指す取り組みを喫緊の課題 と考えますが、市長のお考えをお伺いしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 保健福祉部長、野呂瀬毅明君。 ○保健福祉部長(野呂瀬毅明君) 渡辺議員の再質問にお答えいたします。 今、質問がありました、北杜市・韮崎市・本市ということの、広域的な考えはということでござ います。 今、私どもにはそういった話も来ていないし、また私どものほうからということではなくて、保 健所を中心に考えて、どういう方向性を取りたいかということで、保健所中心でいきたいと思って おります。 ○議長(内池虎雄君) 1番、渡辺聖香君。 ○1番議員(渡辺聖香君) 今、保健福祉部長のほうからご答弁をいただきました。 保健所を中心にということで、こちら再質問なんですが、本市を含む3市は産科医療機関の空白 地帯でございますので、やはり保健所を中心に取り組んでいただく。県のほうに対して関与を要望 していただきたいと思います。そちらも併せてお願いしたいと思います。 今の部分では広域エリアでの市長のというより、市のお考えをお伺いしましたが、先ほど申しま した、短期目標ですね。保健指導中心の助産所の設置は市内の空き施設を利用しながらの環境づく りの整備ができると考えますが、今後の計画も含めて、やはり南アルプス市でも考えていっていた だきたいと思いますが、そのへんはどうでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 3市で2つの質問というように考えていますが、 長期的な視野に立って、 安心してお産ができる、 そういうことで、私はいい話であると思っておりますので、県等の動きも見ながら、そして中北保 健所の所長さんたちとも話をしながら、また韮崎市・北杜市の市長さんとも話をする中で、前向き に対処していきたいと思います。 ただ、現在のところ、そういう話は直接、他の韮崎市長さん、北杜市長さんからも伺っていない 124 というところですので、今回、議員からのご提案がありましたので、そのへんを前向きに対応して いきたいという考えであります。 あと短期的な助産師さんを中心とした施設をということですが、これもでき得るならば考えてい きたいと思いますが、妊婦さんになられた方がそういう助産師さんの施設だけで満足されるのかと いうところも、ちょっと私も今回、私の娘がそうしたときにですが、必ず産科のお医者さんがいる ところでないと、昔、私たちが親とか子どものころは、周りを見ますと、助産師さんで出産をして いた。そういう時代でしたが、今はみんな、私の子どももそうでしたが、産科のお医者さんがいな いと、そして万が一のときには、麻酔科だとか、いろいろな、そういうところがないと、産科が成 立しないという現状の中で、市民の方々で妊娠されている方々が、ここで満足するのかというのが ありますが、そのへんも今後、市民の皆さんと、また議員ご提言も検討する中で、前向きには取り 組んでいきたいと思っております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 1番、渡辺聖香君。 ○1番議員(渡辺聖香君) ありがとうございます。 今、前向きに取り組んでいただけるというご意見をお聞きしまして、やはり先ほど申しました短 期目標として、保健指導中心の助産所設置というのは、そこで産むわけではなく、たぶん健診だけ だと思います。 最終的には、医療機関と連携して、出産のときにはやはり何かリスクを負うことを考えますと、 病院での出産ということが一番かなということも考えられますので、今後はただ、新しい形として 市で取り組むべき形ではあると思いますので、どんな方法、可能性があるかということも含めまし て検証していただきながら、そのへんはもう専門家の方にお任せしてやっていっていただきたいと 思いますので、ぜひ今後、これが新しいモデルとなって、県内全域のお産の施設がない地域にも広 がっていくことが考えられますので、ぜひそのへんの先駆けとなっていただきたいと思います。 先ほども申しましたように、災害時の妊婦さんに対する対応も含めて、対応についての相互の協 力体制づくりの取り組みと同様に、市長が申されましたように、健康で安全なお産を迎えるために は、日ごろからの妊婦さんの心と体のケアが大切です。 市内で元気な赤ちゃんが大勢、 健康に育ってくれるように、 体制と環境整備をお願いいたします。 以上で私の質問を終わらせていただきます。 ○議長(内池虎雄君) 以上で渡辺聖香君の一般質問を終結いたします。 次に質問順位11番、花輪進君の発言を許します。 発言の前に、花輪君より資料の配布につき申し出がありましたので、ご承知願います。 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) かがやき21の花輪進です。 まずインター周辺開発について、お伺いいたします。 先月5月28日、29日、南アルプスインターチェンジ南地区、地権者説明会が行われ、南アル プス市の豊かな自然資源を生かした農業の6次化プロジェクトが平成25年度の拠点施設事業着手 を目指して始動を始めました。 125 100人を超える地権者があり、12ヘクタールという広大な用地の確保ということで、市長の 気持ちの中では心配と期待が交錯していることと考えます。 まず1点目の質問として、基本構想が議会に説明されないまま今になっていますが、インター周 辺開発は市民にとって、特に農業に携わる農家にとっては重大な関心事であります。 我々議員も市民の皆さまからフルーツ公園、どうなっているのか、インター周辺開発の計画は進 んでいるのか、聞かれることが多くあります。明確な回答ができないのが現状であります。 構想をなるべく早く市民に示し、市民の参加による6次化プロジェクトを進めていくことが必要 であると考えます。 基本構想も議会への説明はいつになるのか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 花輪議員のご質問にお答えいたします。 南アルプス市の6次化基本構想につきましては、昨年の9月から地域活性化総合特区申請との整 合性を図りながら、並行して基本構想の策定に取り組んでまいりました。 この間のプロジェクトの進捗につきましては、予測以上のスピードで進められたと考えておりま す。取り組みの過程において、国が新たに我が国の農林漁業の再生戦略として、具体的な6次化施 策や制度等を示したため、その施策等を有効活用できるように事業施策の修正・協議を重ね、3月 末に6次化基本構想が出来上がったところであります。 この6次化基本構想につきましては、議員の皆さまや市民の皆さまへのご説明やホームページ等 への公表に向けて、基本構想内容を取りまとめた概要版を準備したところであります。 なお、議員の皆さまへの6次化基本構想の説明につきましては、本定例議会終了後にご説明させ ていただきたいと考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 再質問をいたします。 この6次化プロジェクト、昨年9月にプロジェクトチームを発足いたしまして、ちょうど国の施 策とも、いろいろな面で南アルプス市の施策が合致した部分もありまして、計画についても、その 中で順次、国の施策を取り入れたいということで、遅れてきたのかなと、そういう理解はいたして おりましたが、3月末に構想は一応できたということで、私も最近、見せていただきましたが、非 常に広範囲にわたりまして、6次化という部分が飲食から加工・販売、いろいろな生産とか、そう いう部門まで入るわけで、これが早く市民に示せて、それを市民と一緒に市が今度はそのプロジェ クトをつくっていくんだ、そういう考えで、恐らく市長もいると思いますし、私もそんなような考 えであります。 その中でこの6次化プロジェクトが、そういう広い、加工とかスイーツを作って販売するとか、 そういう中で女性ができる部門とか、いろいろな部門があると思いますが、そういうことに対して 市民の参画や参加を促すために、市長はどのようなことを考えているか、お伺いします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 126 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 これからの6次化の中で市民の参画をどのように、というお考えだと思います。 去年の9月に立ち上げまして、くしくも農林水産省も9月から食糧産業局という6次化の局を立 ち上げました。まさに国がやらんとしていることが、私が南アルプス市を6次化しようということ で一致したと。 また9月に、くしくもこれを推し進めるための原動力となる、総合特区という申請制度が立ち上 がって、これにまた応募をしたと。 これは私も全然熟度がなかったもので、厳しい状況だなと思ったんですが、今まで商工会等を中 心に頑張っていただいた、フルーツ・ツーリズムということでしたので、熟度があったということ で、1次・2次は通過した。 しかしながら、12月にはこれがちょっと狭すぎるということで、私がやらんとしている、ある いは国がやろうとしている6次化については、狭いので広くしたほうがいいというご指摘のもとで 落ちたということで、3月末までには今度は新たに広い6次化ということであります。 6次化につきましては、今、議員ご指摘の、あそこのインターチェンジ周辺のフルーツ公園的な ものを、これは代表的なものでありまして、農業をただ生産ではなくて、議員の言われるとおり、 加工工場をつくり、農家レストランをつくり、そして販売所をつくり、そしてできるならば、これ からの新しい形の農業の研究施設をつくり、あるいはまた観光農園のモデルをつくり、いろいろな ものをこうした中で、あそこがすべてではなくて、あそこがスタートする拠点であるというように 思っています。 ですから、ここに今回、特区がもし取れるようであれば、その一方にはあそこにモデル的なもの をつくって、そしてここに参画していただいている130名の地権者の方々なんかも一緒に働いて いただく中で、雇用として採用する中で、皆さんと一緒にやっていく。 私が今からこれをやろうというのは、行政が、あるいは国が、今度は補助金ではなくて、ファン ドという形ですので、 財源的なものは今までよりもっと柔軟性があって、 市の単費を使わなくても、 これも先ほどの財政計画がありますが、そういう民間のファンドを活用しながら、国のファンドを 活用しながらやっていこうということであります。 そんなことですが、あくまで財政だとか計画だとか、あるいは特区が取れたとしても、やってい ただかなくてはいけないのは、 南アルプス市におられる農業に携わる方々が、 その雇用であったり、 自ら農業をもう1回新しい形でやっていただかなければ、 これはもう南アルプス市は変わらないし、 この事業は成功しない。一番大事なところは、私はそこにあると。 今、議員ご指摘のとおり、どのように地元の方に参画していただくか。もう基本的には参画では なくて、地元の方々が今回のモデルを見ながら、今度は山付きのほうであれば、私たちはこうした い、こうするぞと。 次は、釜無右岸側の荒廃したところ、我々はここをこうするぞというものを、主体的に市民に考 えていただく中で、我々のものと国のファンドをご支援させていただいて、あくまで使ってもらう のではなくて、市民にやるぞという気持ちを持っていただく中で参画をしていただいて、そして全 域にそのモデルのことを参考にしながら、全域の市民が盛り上がっていくと、こういう考えを持っ ております。 そんな考えで市民の参画を促していかない限り成功しない、このように思っております。 ご理解をいただきたいと思います。 127 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 市長のそういう熱い思いで、本当にこれから順調にこういうプロジェクトが進んでいけばなと考 えております。 次の質問に移りますが、2点目として、5月末にインターチェンジ南地区地権者説明会が行われ ましたが、この地域は長年、商業開発を考えてきた場所であって、市長が考える6次化構想の中の 方針と合致するのか心配もありましたが、地権者への説明会も終わり、個別の交渉も進めているよ うであります。 その中でよい感触を得ているようにも聞いていますが、用地の交渉がどの程度、進むか分かりま せんが、用地交渉の結果で平成25年度の事業着手の予定は変わらないか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 拠点施設用地の確保を図るため、地権者の7割以上を占める十日市場地区、寺部地区の地権者を 対象に説明会を開催し、市の意向をご説明させていただいたところ、出席者の多くにご賛同をいた だき、協力してもらえる旨の返事をいただいたところであります。 鏡中條地区・吉田地区の地権者ならびに市外の地権者の方々につきましては、個別訪問や郵送連 絡により説明を行っているところであり、現時点では拠点施設予定用地のおおむね7割の登録が得 られている状況となっております。 また、ご賛同をいただけていない地権者の中には代替地等を希望するなど、それぞれの要望もあ りますので、今後、地権者の方に直接合って話を聞く中で、市の考え方もご理解いただけるよう説 明して、より多くの理解者を見出していきたいと考えております。 なお、事業着手の予定につきましては、平成25年度の着手に変わりはございません。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 再質問をいたします。 中部横断道の完成までには、拠点施設やその周辺のフルーツ公園としての整備などがあり、非常 に時間というか、年数を要する部分も出てくると思います。 特に果物については4年、あるいは5年といった育成期間というものが必要になる部分もありま すし、そういうことを考えると、来年度着工できれば今年度にもそういう部分で、いろいろな部分 で手を付けたい部分も出てくるかと思います。 このフルーツ公園部分について、市長のお考えは。 ○議長(内池虎雄君) 総合政策理事、飯野清徳君。 ○総合政策分理事(飯野清徳君) 花輪議員のご質問にお答えさせていただきます。 予定的な中では今年度に、先ほど市長が説明しましたように、用地の確保はしていきたいと。そ の中で予定どおりいきますと、25年には賃貸借等を契約すると。そして施設の実施設計等に入っ 128 て、フルーツ公園等に着手していきたい。 現状の果物等については、使えるもの等もかなりそのエリアにはございます。それも含める中で エリアの設定を、こちらのほうでフルーツ公園の設定をする中で、農転を必要として、施設をする ところについては、準備を進めると同時に、フルーツ公園的なものにつきましては、現状のものを 利用しながら、どういう形で公園ができるかという計画を立てていくと。そういう形で進めていき たいと思っています。 そして27年度には一部プレオープン的な形で目指して進めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 提案します。 農業、特に果物については、永年作物ということであり、野菜や何かと違って1年で収穫できて 所得が得られてというものではありません。 それから、あそこも土地的に言うと、あのへん一帯、土地が非常に、このへんで言う、悪いとい う部分に当たると思います。非常に乾燥して石が多くてということで、扇状地の本当に流れた部分 になるかと思います。そういう中で公園をつくろうということであります。 現状を使いながら、生かしながら、またそういう中へいろいろな公園らしい部分も当然、つくっ ていかなければならず、非常に難しい問題もあるかと思いますので、そういう面も考慮しながら、 ぜひ進めていただきたい、そんなふうに思っております。 2点目は以上で終わります。 3点目として、フルーツ公園構想を進める上で民間の参入というか、民間活力の参入について、 市のほうではこの南アルプス市の6次化というものを見ると、一応、公募による選考を考えている ようですが、これについて、具体的な選考方法について、お伺いしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 6次化基本構想に基づき、今年度、策定する基本計画やアクションプランの中で拠点施設の施設 概要、運営母体の設立方法等について検討を進めてまいりたいと考えております。 また、運営母体の設立方法につきましては、花輪議員のご質問にありますように、公募選考を基 本とし、農業後継者・農業生産法人・NPO・民間事業者等による新たな運営事業体を立ち上げて 経営をしていく考えであります。 なお、具体的な運営会社の設立方法、公募方法等につきましては、昨年度設置いたしました、ふ るさと愛プロジェクト協議会および、これから設置していく各事業別専門部会等において、十分に 協議検討を行っていきたいと考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 再質問です。 129 先ほども申しましたが、果物については、できたら公園部分ですが、そういう選考を急いで、で きれば今年度、苗木の植え付けとか、来年2月までには苗木の植え付けを済ませないと、また事業 自体が1年遅れるということになりますので、そういうこともぜひ頭の中に考慮して、選考も考え てもらいたいなと思います。 それから今日の日本農業新聞、皆さんのお手元に資料として配布しましたが、こういった民間の 参入について、加工施設等を造るわけですが、市でいろいろな事業の中ですから、市単独でつくる のか。こういった民間の形で、こういう部分も公募によって進めるのか。 そこのところも、もし市のほうで考えていましたら、お聞かせください。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) この資料を今、見させていただきました。 フルーツ公園の施設ですが、これを必ずやりたいと思っていることは、あそこは南アルプス市の 玄関口ということですので、通年の生鮮な果物なり野菜なりということを考えております。 議員ご指摘のように、早くということがありますが、先ほど理事が説明したとおり、現在ある果 物、整園であるものは大いに活用していこう、このように思っております。 でありますから、今のところサクランボだとか、桃とかぶどうがあるものですから、それをやっ ていく。ただ問題は11月、12月から4月、サクランボが出るまでの間のものがない。それは先 ほど野菜等、温室とか水耕栽培、これもまた議員のご提言もいただきながら、そういうもので単年 度でできるようなものを、これもやっていこうと。 そして、これにバイオでヒートポンプで温室化する。あるいは今、山梨大学と研究しております 油脂工法で油を取ったもので冬を化石燃料ではなくて、そしてそこでトマトを作るとかイチゴを作 るとか、そういうことをやっていくと。 そんなようなことで、通年必ず何か生鮮のものが取れるということが魅力かなということです。 そして、そこで食べられる、量的には食べられるだけが限界で、お土産に持っていきたいとなれば、 それは市内の農家をきちっとやっているところへというようなことで考えています。 その中で、今、これを見せていただきましたが、こういう加工施設ということも参考にさせてい ただきながら、そしてよりフルーツ公園が充実していくということもいい考えかなと、今、これを 見させていただいて、考えておるところでございます。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 私も今朝、新聞を見せていただきまして、皆さんにコピーをということで、関連しましたのでお 渡ししましたが、こういう形で参入していただくことも1つの方法かなと。こういう形がたくさん あれば、それだけでいろいろな活性化につながるようなものになってくると思いますが、ぜひこう いう形がたくさん出るような方法を考えて、市のほうでもこのプロジェクトを運営していけたらい いなと考えております。 それでは4点目として、フルーツ公園構想や拠点施設については、プロジェクトとして進んでい きますが、プロジェクトの目的が農業の活性化、あるいは地域の活性化を目的としております。 プロジェクトを進める中でプロジェクトと一緒に地域農業の活性化を促す振興策、こういうこと 130 を考えておりましたら、それをお願いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) ご質問にお答えいたします。 南アルプス市が進めているフルーツ公園構想は、単なる遊戯的・観光的な公園構想ではなく、農 業の6次化を推進するための拠点施設構想であり、6次化のモデル農場の整備でありますので、こ の構想の実現こそが地域農業の活性化につながる振興策と考えております。 拠点施設において、高い技術を生かした高品質果樹・野菜の生産や、自然エネルギーを活用した 低コスト化、付加価値の高い商品・サービスの開発、マーケティング手法を導入した販路開拓、ネッ トワーク化による収益性の高い効率的な事業展開の推進など、今までの農業施策の取り組みにはな い新たな農業手法を実践することにより、今後、南アルプス市が目指す新たな農業の経営形態を確 立し、市内全域に広めていきたいと考えております。 私はこのフルーツ公園構想の6次産業化施設と市内既存の観光農園や市民・地域が取り組む新た な体験型施設、食の提供拠点施設などと有機的に連結し、訪れた人々が楽しく自然を満喫し、満足 していただける魅力ある観光交流エリアづくりが必要であると考えております。 今後は農家や市民の皆さまが取り組む6次産業化の事業への取り組みに対し、アドバイザーの派 遣や法人設立事務の指導など、積極的にさまざまな振興策を実行してまいります。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 私もいろいろな面で今、市長が答えた答弁の中にあったような農業の担い手の育成や農業収入の 増大に向けたそういう考え方、非常に市長の考えと似ているわけですが、農業収入の増大に結び付 くような振興策を、まず考えるということが、農業の活性化の一番の近道になるわけですが、現状 というと、農家が恐らく平均すると70代以上の高齢者が担っているというような理解をしていま すが、そういう中でその部分で活性化しようということは、それ自体が恐らく大変なことだろうと 思うし、やっぱりこれからの担い手というものを、しっかり誰が担うのか。 そういった今ある農業の課題についても、よく分析をして、そういう中から、これから退職した 60歳ぐらいの人に、そういう農業という部分を担っていってもらうとか、若い人は勤めのほうが 恐らくいいのかな。今、勤めている人が辞めるという感じも、よほどの収入でも得られるようにな ると、そういうことも出てくるかもしれませんが、現状では退職した人にでも農業を担ってもらう ような施策をしていったほうがいいのかなと。 そういう点について、市長の考えは。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 再質問にお答えいたします。 議員ご指摘のとおり、私も今、問題は要するに農業をやる若手・担い手がいないと。そして、ど んな6次化ということを掲げていても、やる方がいないわけです。 これが一番の問題だろうと、私は思っております。でありますから、私はいつも言うんですが、 131 高齢化社会というのは決してマイナスイメージではなく、私はプラスイメージで、高齢化した人た ちが、元気な高齢者がいるわけですから、その方々が、逆に言えば、我々のような団塊の世代です ね。 まだ昔であれば、もう我々団塊の世代は65になりますので、ほとんど60定年で大体、天国に 召された時代から今は80の時代に来ておりますので、私は今、議員が提案されたとおり、まさに 元気高齢者が当面はこの6次化の中で、本当にもう1回、あと5年から15年、この間、ちょうど 80になるまでの、この間が勝負で、この人たちによって、第一線を退いた人たちによって、これ で6次化を成功させれば、若者が、担い手が帰ってくるようなことにチャレンジしたいというよう に考えております。 ただし、今、この南アルプス市の、私は専門家ではないですが、分析を議員にしろと言われまし たが、私なりに分析をした結果、3割くらいはきちっとした、今まで営々と素晴らしい農業技術を 持って、篤農家としてやっておられる方もいるわけですね。 この方々を本当に今までの伝統の技術というものを大事にして、まずこの技術を受け継がなくて はいけないというのが1つ。この方々を大事にする。 そして今、整園で頑張っていたけれども、もうやめようかなという人たちが3割から4割。この 方々にはあと10年から15年頑張って、リニアが来て、そして人に来てもらうまで頑張っていた だいて、新しくやると。 もうすでに遊休農地になってしまっているところは、 今回のフルーツ公園のようなモデルの中で、 その農業法人等を見習いながら、南アルプス市全域のそういうところの特性に合ったものでやって いくと。こんなことを分析しながらやっていって、基本的には若者が来るまで、我々、団塊の世代 が頑張ってやっていくしかないと、このようなことを考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 市長のフルーツ公園、それから6次化のプロジェクトにかける思いというものは、非常に熱いも のがあると思うし、これに農業をはじめ市民の方は非常に期待していると思います。 いろいろな難しい問題も出てくるかと思いますが、 ぜひ市民と一緒になって、 これを乗り越えて、 私たちも一緒に進めていきたいと考えております。 次に、公共施設の避難所開設運営訓練について、お尋ねいたします。 東日本大震災から1年と3カ月が経過したわけですが、時の経過とともに防災に対する意識が低 下してきているのではないか、そんなふうに感じるところもあります。 災害は忘れたころにやって来るといわれます。防災に対する意識啓発は行政として常に心掛けて おくべきであります。 甲西地区で学校施設を使って避難所開設運営訓練が計画された時点で、私が住む豊地区において も、小学校の校長先生、教頭先生、あるいは各地区の区長さんが中心となって、豊地区の避難所は どうなるんだろうということで、まずは学校サイドの不安、それから区長さん方の不安の中から、 ちょうど甲西で訓練が行われました1月から定期的に各種団体の方にも参加をしていただく中で、 避難所開設運営訓練の実施に向けて、できるだけ地域主導で行おうということで、会合を今、重ね ております。 そういう中で連動地震や直下型地震、あるいは富士山の噴火といった大災害も予想されており、 132 防災や減災に対する意識啓発が必要になります。 まず1点目の質問として、甲西地区で行った避難所開設運営訓練の成果と課題について、お伺い いたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 本年1月、 災害時に自主防災会が円滑な避難所の開設・運営ができる体制をつくることを目標に、 甲西地区の特に大井・五明地区を対象として、指定避難所の開設訓練を実施いたしました。 当日の参加者は300人を超え、前日の講演会においても200人を超える皆さんの参加をいた だきました。 今回の訓練では、初めての試みであることから、事前の打ち合わせ会も幾度となく行いました。 その結果、準備が手厚すぎ、やや実際的・実践的でなかったという反省はありますが、訓練を重 ねる必要性を痛感しております。 また、訓練を通して自主防災会自らが自助での責務を体験でき、大勢の方が問題解決にあたった 成果は今後の訓練に反映していきたいと考えております。 主に大井・五明地区の方に参加していただきましたが、参加者から「避難者の人数把握だけなの に、非常にゴタゴタしていた」 「災害時は段取りができないので、事前の打ち合わせ・準備等が大切 だと思った」 「普段から訓練をしていないと難しい」など、事業検討会で多くの自発的な意見が聞か れ、災害を想定した準備や訓練がいかに重要なのか、改めて明らかになりました。 また、災害対策本部である市役所としましても、素早い職員の対応や情報の収集・伝達手段が重 要になるなど課題が鮮明になり、それが救命への最も重要な判断につながる難しさを実感いたしま した。 今後は自助・共助・公助が連携し、より実効性のある避難所の開設・運営について、自主防災会 を中心に連携を図り、実践していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 再質問です。 甲西地区において300人が参加して訓練が行われました。 ある程度、行政主導という部分もあったわけですが、これを行ったことによって、いろいろな意 義はあるわけです。 私たちの地区みたいに、あそこでやるなら、うちも考えておかなければ困るよねというような意 見が出た中で、では校長先生、やりましょうとか、区長さん、やりましょうとか、そういうことに つながっていく。 公共施設の避難所となると、ある程度、公助の部分になるわけですが、やっぱりこれをやるとい うことは、それが共助にもつながるし、自助の部分も当然出てきます。 防災の意識というものは、やっぱり何かの訓練を行う中で、そういうものが芽生えるとか、持続 できるとかということで、 やっぱり訓練というものは1回やれば、 それなりの効果はあるんですが、 繰り返し行うということも当然必要だと思うし、人間というのは都合よく忘れたりしてしまいます 133 から、例え大きな災害を経験した人でも、阪神淡路大震災あたりで、あれを体験した人でも災害を 忘れかけているということもいわれているんです。やっぱり訓練というものは、非常に必要だと思 います。 それで伺いますが、1月にあの訓練が行われたわけですが、それ以降、他の地区からそういう要 請とかそういうものがありましたでしょうか。お伺いします。 ○議長(内池虎雄君) 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) 花輪議員の質問にお答えします。 大井・五明地区の訓練が終わったあと、問い合わせ等がかなり来ているようですが、具体的にや りたいというところは、議員さんの地元はやりたいということを伺っていますが、ほかのところは 実際にそこまでの話はまだないようであります。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 再質問です。 そういう話が数個所来ているということであるなら、これは1つは危機管理ですから、そういう 話が来たら、即実行に向けて、危機管理室があるわけですから、そういう体制は取ってないんでしょ うか。 ○議長(内池虎雄君) 総務部長、石川一君。 ○総務部長(石川一君) もちろん繰り返しというか、訓練をしていくことが大事だということは思っていますので、環境 が整い次第といいますか、先ほども言いましたが、あまり公助のほうで主導しますと、なかなかこ れは実際の訓練と違っていく部分もありますので、自主防災会と話をしながら、そのへんの調整を 取りながら訓練をしていくことが大事だと思いますので、できるだけ市としても多くのところで やっていただきたいと気持ちを持っていますが、これに向けて努力はしていますが、なかなかまだ そのへんはいろいろ自主防災の状況にもよるということであります。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) なかなかそういうところで、そういう危機の意識が少ないというか、足りないというか、本来こ れではいけないと思います。 やっぱり豊地区なんかで、こうやって区長さん自身が何か大変なものをつくって、そういう中を 見ると、全く具体的なものが・・・。 もし地震が来たら、ああなったら皆さんはどこへ行くかとか、どこへ避難するかと。公会堂では なくて小学校かとか、小学校へ避難したら誰か責任者がいて指示をしてくれるのか。 では、小学校へ行って、働く婦人の家に行って、これは早い者勝ちかな、誰かが指揮してくれる のか、そういう疑問が、直接出てくる。自分たちで考える。 やっぱり、こういうものが非常にインパクトもあるし、訴える力があると。豊地区で行う場合は、 形式的な訓練では意味がないということを、まずモットーにして、それでやりましょうということ 134 で、何かいろいろな計画を会合を重ねて考えています。 実際に行うのはいつになるのか、9月か10月にやりたいねなんていう話も聞きますが、なるべ く女性団体とか、いろいろなものも含めた中で考えようということでやっておりますので、そうい う面では時間がかかるかなと思います。 ○議長(内池虎雄君) 申し上げます。 花輪進君の質問中でありますが、ここで昼食のため、暫時休憩といたします。 再開は午後1時30分といたします。 休憩 午前11時54分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 1時30分 ○議長(内池虎雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 午前中に引き続きまして、避難所の開設運営訓練につきまして、2点目の質問を行います。 大災害が発生する確率については、前から30年間で80%以上、そんな予測がされてきたわけ ですが、最近では4年後とか7年後には起きる、そんな学者も出てまいりました。 災害、地震等がいつ起きても不思議ではない状況になっているのが現実ではないかと、そんなふ うに感じます。 各地区でも学校の先生方をはじめ区長さんの中には、そういう面で避難所、あるいは防災に対し て不安を感じている方が大勢いらっしゃると思われます。 小学校区ごとの単位で行う避難所開設運営訓練が各地区の重要かつ緊急を要する課題であるが、 今後、どのように取り組むか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 市の指定避難所の多くは市内の小中学校の校舎および屋内運動場となっています。これは災害時 に避難してきた多くの市民を安全に受け入れるために設定されております。 しかし、甲西地区の実践訓練からも避難者の確認、避難生活のスペース、要援護者の支援、救援 物資の受け入れ、トイレやゴミの設置場所など、課題を具現化していく必要があります。また、住 民の方からの意見では、学校と連携しないと避難所開設は難しいとの意見がありました。 災害対策本部組織における避難所開設班には、教育部署もかかわることとなっておりますが、よ り連携を深めてまいります。 今後は自主防災会の避難所開設訓練を含めた自主的な訓練をお願いしてまいります。訓練にあ たっては、 自主自立の組織としての強化を図り、 自主防災会や学校関係者が打ち合わせを繰り返し、 連携して訓練を実践し、事後検証を行い、さらにはお互いに課題を出し合うことで、より望ましい 避難所の開設が行えると考えております。 本年度は花輪議員地元の豊地区でも豊小学校と災害時の避難所運営について、検討を重ねている と伺っております。 135 市といたしましても、積極的にご支援したいと考えております。 以上であります。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 再質問です。 こういった学校施設、あるいは公共施設を使っての避難所ということで、当然そこには管理者も おりますし、それを避難者として利用する側には区長さんをはじめ地域のリーダーがおります。そ ういう方たちが今の時点で非常に不安を感じている、そういう話はよく伺います。 というのは、市にもこういった避難所運営のマニュアルというものがあるわけですが、これにつ いては、中身を見ると、各係の役割とか、そういったことが主に書いてありまして、実際、具体的 にどうするかといったこととか、区長さんがどう、リーダーはどうとか、そういったことはここに あまり書かれておりません。 実際、災害が起きて避難所を立ち上げる場合には、この間の訓練ではないんですが、相当いろい ろな問題が起きてまいります。 そういった訓練をした中で、また具体的な避難所運営の方法について、あるいは開設の方法につ いてのマニュアルというか手引きを市のほうでもつくるべきだと思います。 これから豊地区だけではなくて、各地区でこういった動きが、学校関係を中心に出てくると思い ます。そういう中で市のほうでも、そういった対策を考えているか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 議員からは学校関係者、あるいは地域の人々が開設について不安を感じているということがあっ て、また具体的には今ないので、マニュアルをということでご質問がありました。 私の基本的な防災に対する考え方は、 地元の方々に自主でやっていただきたいと、 このように思っ ております。 決して、市長として我々執行部が責任を逃れるものではなくて、本当に地元の方々が命を守って いくには、一義的には自主的に守っていただくということが一番大事だと思っておりまして、これ にほかの市町村よりもいち早く我々ができるだけ短期間に自主防災会に実際に委嘱をして、ご指示 させていただく、これがベストだと、私は思っております。 そして起こったときには避難所をということが大事ですが、開設訓練というものもやっていくべ きだと。そのマニュアルがどうかという、今の議員のご指摘でありますが、私はマニュアルという ものをつくって、意味がないということはないんですが、これを読んで頭に入れておくということ 自体、一般の方々に、これはあまり私が今まで防災に携わった経験で、その書類を持ってつくって やっていくということは、あまり効果的ではない。 だから今回、花輪議員さんが言ったことをやられる、この訓練こそがすごく大事で、区長さん方 が自主防災会長さんが会長になったときに、自分がそこの最大の責任者として、1回訓練をしてい て、そしてあとは災害の形態というものは千差万別ですので、マニュアルをつくって、それにこだ わっていても、その状況がちょっと変わればできないという、実践の場というのは本当にマニュア ル化できないということが私の体験であります。 136 だから大まかなところのマニュアルは基本的には、それは必要だろうと思いますが、そんなこと の関係から、まず訓練をやっていただく中で、我々もご支援をさせていただく中で、その中でどこ までをマニュアル化していくのがいいかということを考えてやっていくということで、ご指摘のと おりマニュアルをつくろうとは思っておりますが、手順としては、まず訓練をして、そして本当に 役立つマニュアルを、基本的なことをつくったマニュアルを将来に向かっては準備をしていきたい ということが現在の状況であります。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) こういったマニュアルを見ると、私も市長も考えとほぼ一緒なんですが、マニュアルはあまり効 果がないのではないかということは感じるんですが、区長さんたちがこういったマニュアルを見た とき、中には避難者が集まったら自主的に運営してとか、そういうことが書かれている。 区長さんたちにしてみると、さあ、それを自主的にということが、自分たちのある程度責任とい うか、そういうことになるわけですから、そこに不安を感じて、実際に来たらどうするのかなとか、 そういうことで区長さんたちがいろいろなことを考えて、悩んでいるのではないかということでご ざいます。 豊地区で今回行う場合は、区長さんたちが一生懸命で自分たちなりのマニュアルもつくろうとい うことも考えておるようでございます。やっぱり、そういう形が自然に出てくるということが、一 番いいことだと。 そういった面で、簡単な当初の動き出しの部分で、そういう区長さんや学校長さん、教頭先生、 そういった方のそういう不安というものを取り除いて、手引き帳というかマニュアルというか、そ ういった形でのものが多少必要かなと。 一般市民に対しては、あまりそういった面ではそういう形のマニュアルというものは必要ないの ではないか、そんなふうに感じております。 時間もないですから、この問題については、以上で終わりたいと思います。 それでは3点目の質問に移りたいと思います。 災害時の給水体制について、3点お聞きいたします。 東海・東南海・南海の3連動地震に加え、首都直下型地震や富士山の噴火といった大災害の発生 が予測されています。災害発生後、まず必要になるのが水とトイレだといわれております。 南アルプス市は上水道や簡易水道が整備されていますが、管路の耐震化を進めているところであ り、大きな地震では相当な被害が出ることは予想されます。 ライフラインの中でも重要な給水体制について、お伺いいたします。 1点目として、東海・東南海・南海地震が連動し、被害が広範囲に及んだ場合に自衛隊や被害の なかった自治体からの給水車の応援等は期待できるのか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えします。 自衛隊への要請につきましては、 南アルプス市地域防災計画の自衛隊災害派遣要請計画に基づき、 人命および財産の救援のため、必要かつ、やむを得ない場合は知事に対して自衛隊の派遣を依頼す 137 るとあり、自衛隊が実施する救援活動には給水も含まれておりますので、必要に応じて給水車の要 請を行います。 しかしながら、同時に東海地域広域に被害が及び、自衛隊が本市以外に出動した場合は、自衛隊 が来るまで災害応急復旧工事等に関する業務協定を結んでいる南アルプス市管工事協同組合および 日本水道協会に応援を要請し、対応していきたいと考えております。 被害のない自治体からの応援体制につきましては、日本水道協会と災害時総合応援に関する協定 が平成10年に締結されており、必要とする資機材や物資等はもちろん、職種別職員や工事業者な どについても要請することができます。 災害時には山梨県支部を通じて、担当地方支部に給水車および応急給水に従事する職員の依頼を 行ってまいります。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 大災害で被害が広範囲に及んだ場合は、恐らく自衛隊、あるいは近隣市町村からの応援について も、期待できる部分は少なくなるのでは、そんなふうに考えられます。 そういった面で、これからの質問に移っていきますが、水というのは命にかかわる重要なもので ございますから、市としてもいろいろな面でそういった給水体制は整えて考えておくべきことだと 感じております。 それでは2点目として、飲料水や生活用水の確保は行政にとって災害時の重要な使命であり、市 としては綿密な計画が必要であります。 現在、市で所有する給水車は2台と理解していますが、災害時にどう活用するか考えているか。 また、給水車の増車等の計画はあるか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 市が保有している給水車は積載量2立方メートル車が1台、4立方メートル車が1台あり、車載 用給水タンク2立方メートルが2基、1立方メートルが2基あります。 災害時の活用につきましては、まず災害初期における医療関係の断水対応に活用を考えておりま す。 給水車については、他自治体に応援要請することにより、速やかな対応が可能であり、市民への 応急給水については、他自治体により対応していきたいと考えております。 増車の計画は災害時総合応援に関する協定により、給水車および応急給水に従事する職員の応援 体制は、比較的、速やかに対応できるため、給水車の増車の計画はありません。 以上であります。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 再質問です。 市内には34の指定避難所がございます。実際の災害時に避難所の状況を見ますと、当然、指定 138 避難所だけではございません。恐らく過去の災害の中では1つの町、あるいは市等において、避難 所というものは100とか200とかという単位で少人数の避難場所から、かなり大きな避難場所 まで、さまざまなものを入れると何100という難所の数になるように聞いております。 そういう中への給水ということになりますと、 テレビなんかでもよく放映されるわけですが、 ペッ トボトル、あるいはポリタンク等を持って、そこに並んで給水を受けるわけですが、1台の車に対 して行列ができて、水道も蛇口状のものが4つか5つ付いたような形で給水をしている風景を見る わけですが、恐らく1時間とか2時間とかという時間が、1台の水を分けるのにかかっているよう に感じます。 そういう中で、 給水車を使っての各避難所への給水ということになると、 非常に時間もかかるし、 当然、市には2台しか給水車がないということで、恐らくそういった避難所への対応ということに ついては、非常に難しい面があるし、先ほど他の町村からの応援、これも被害が広範囲に及んだ場 合には、それについても期待があまりできないと、そういう状況も考えられると。 そういう中で3点目の質問に移りたいと思います。 平成22年6月議会、ちょうど2年前の議会になるわけですが、その6月定例会において、有蓋 貯水槽の水質検査の結果を示し、災害時の有蓋貯水槽の有効活用について、質問と提案をいたしま した。 市では今年3月に市内12カ所の耐震性有蓋貯水槽の水質検査を行いましたが、その結果と今後 の有蓋貯水槽の災害時の活用、その啓発について、どう考えているか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 昨年度3月に水質検査を行った耐震性貯水槽は八田地区で2カ所、白根地区で3カ所、若草地区 で1カ所、櫛形地区で3カ所、甲西で3カ所の計12カ所です。 そのうち7カ所が水質基準適合、5カ所が水質基準不適合という結果となりました。 適合の7カ所の貯水槽も残留塩素が検出されなかったため、飲料水としては適さないという結果 でした。 現在、市で整備している耐震性貯水槽は一朝有事の防火用貯水槽であり、飲料用として設計され てはいませんが、災害発生時には浄水器等により、浄化作業の後、飲用することも可能となります。 以前にご指摘のとおり、貯水槽の定期的な水の入れ替えや清掃が重要となりますので、引き続き 地区や消防団の皆さまのご協力をお願いするとともに、自主防災会を通して啓発をしてまいりたい と考えております。 以上であります。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 再質問です。 今回の検査については、平成16年度、17年度に新設されました、耐震性貯水槽の水質検査を 行ったということであります。 この中で7カ所の防火水槽が水質基準に適合するという結果ですが、ほかの貯水槽についても、 軽微な数値の問題で不適合という部分も多いわけですが、貯水槽の中には釜無右岸の水を入れると 139 か、側溝の水を引き入れるといったような有蓋の貯水槽もあるように聞いております。 そういった部分では、当然、生活用水としても使えませんし、ましてや飲料水なんて、とんでも ないことです。 こういった有効に使える貯水槽が近くにある、災害時に近くにあるものを有効に使う、これは災 害時の基本だと思います。使えるものは、災害時は使おう。そういったところで、先ほどの質問で 市には給水車も2台しかない。 そういう中では、飲料水には使えなくてもいいと思う。生活用水として普通の有蓋貯水槽だと、 60立方メートル。さっきの2トンの給水車の場合、30台分。4トンでも15台分。それだけの 量が自分たちのすぐ近くにあるわけですが、非常に有効に使えます。 水というのは、運搬に非常に労力を要しますし、年寄りとか、そういう方には大変な作業になり ます。そういうことを考えたときに、こういった有蓋貯水槽のこういう結果が出た。さらにこれを またいろいろな検査もする中で、さらに有効に使えることを市でも考えるべきであると思います。 この点、またさらなるいろいろな検査をする中で、そういうことも考えていく考えがあるか。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 議員ご指摘のとおり、防災に関しましては、この有蓋貯水槽にしましても、大きな財源を使って 準備をしているわけであります。 忘れたころにやってくると言われますが、来なければ本当に無駄なお金を使っているということ になりますが、来たときには、議員ご指摘のとおり、本当にこれを十二分に駆使できるように、平 素からの訓練、あるいは浄水機の使い方とか、そういうものを訓練において徹底をして準備をして いくことが大事だろうと、このように思っております。 そしていずれにしましても、有事においては、この貯水槽も含め、給水等においては水が一番大 事ですので、あらゆる知恵を自主防災会長含めて、地元の方々とともに、そして例えば自分の軽ト ラックが動くのであれば、それにポリタンクを乗せて、出ているところに取りに行ってくるとか、 柔軟な考え方の中で、現状はなかなか電柱が倒れていたりしていて、そういうことは大変かもしれ ませんが、その状況に応じた中で知恵を出して、自助で頑張っていっていただく。 そして、その中に公助である我々ができるだけ連絡、現地の状況を取りまして、一番困っている ところに、また給水車をと、こんな運用をやっていくような平素からの準備をしていきたいと考え ております。 以上であります。 ○議長(内池虎雄君) 6番、花輪進君。 ○6番議員(花輪進君) 今、有蓋貯水槽の結果等についても、市のほうで検査を行っていただきました。 飲料水として使えないということが、残留塩素の問題だけであるなら、残留塩素も点滴状の形で 補充して、それで飲用になるというのが、そういうことは簡単にできることであるし、そういった ことをまた危機管理室で整備をすると思いますが、検討もしながら、そういった災害時に水に対し て市民が困らないようなことを、ぜひ考えて、この有蓋貯水槽も有効に使うことを、ぜひ市内にP Rをして有効に使っていただきたいと。台風も来ておるようですので、これで終わりたいと思いま す。 140 ○議長(内池虎雄君) 以上で花輪進君の一般質問を終結いたします。 質問順位12番、清水実君の発言を許します。 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) かがやき21、清水です。 かがやき21会派、最後の一般質問となりますが、私からは地域の課題に対する市民活動、また 本市がこれから取り組もうとしている事業や目的などについて、質問をさせていただきます。 まずはじめに自然環境の保全と活用について、伺います。 本市北部の南甘利山に位置する清良平・市有林の環境保全と活用の現況については、ボランティ ア団体「山友会」と市担当課の中で森林整備・登山道整備が現在も行われております。 山友会では、この事業のほかに新緑鮮やかな春の自然観察会、秋には爽やかな秋空の紅葉が見事 に色づくころの秋の自然観察会と、年2回の自然観察会が行われておりますが、山友会の方々のご 尽力によって、この事業が行われております。 一般の方々も募集し、大勢の方々に参加していただいております。このことは市長も何回か参加 し、ご承知のことと思っております。 ボランティア団体「山友会」は周囲を中心に清良平周辺整備については、大きな夢を持ち、その 目的を達成しようと、日々山に入り、下草刈り、周辺登山道の整備、トイレやベンチの設置、訪れ てくれる人たちへの駐車場の整備など、さまざまな観点から真剣に取り組んでおります。 しかしボランティアだけでは環境保全活用には無理なこともたくさんあります。 そこで伺いますが、南甘利山・清良平・市有林整備の全体計画の未来像を作成し、協働のまちづ くり事業として、このボランティア団体と連携の中で進めていくことが必要と考えるが、市の考え を示していただきたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 清水議員のご質問にお答えいたします。 南甘利山にある市有林の管理におきましては、すでに農林振興課森づくり担当がその直接的な作 業を民間ボランティア団体である山友会にお願いし、整備を実施しており、山友会からも森林資源 活用についての提案もいただいております。 このようなことから、過日、山梨県森林環境部林務長と森林資源の活用について、意見交換を行っ たところでもあります。 今後は森林の有効利用と林業再生への拠点となるような整備を図る中で、広く県内外の方々に利 用いただき、協働事業の提案を受けている民間ボランティア団体「山友会」と事業実施に向けて、 具体的な協議を進めてまいりたいと考えております。 以上であります。 ○議長(内池虎雄君) 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) ありがとうございました。 ただいま、市長の答弁の中で、この地域の活用について、環境部林務長と意見交換を行ったとい 141 うお話でございました。どのような内容か、お聞かせ願いたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) これにつきましては、知事のほうに私が行きまして、この南甘利山はちょうど県有林を持ちまし て、市有林の部分と真ん中にちょうど大きく県有林があって、また市有林と。こういうこともあり ますので、今後ここを開発していくのには、本当にいい場所ですので、知事に無償貸与をしていた だきたいという話をしまして、知事にも快く受けていただきました。 これを踏まえまして、林務長のほうで今後、市としてはこれを市民の森として活用したいという ことを私のほうで申し述べたところ、協力していただけるということであります。 でありますから、これは林務長のほうは市が具体的にどのように、この地域を活用するかという ことがあるならば、県としても、それに沿った方向で協力をしますということでありまして、あそ こに林道が走っているわけですが、もともと林務長が若いころに林道はただ材木を運び出すための ものではなくて、将来その森林を運び出す以外に、癒しとかいろいろなものに使うときのためにも 配慮しながら、ちょっと奥のほうまで林道をやったという話もお聞きしました。 そんな意味において、その林道を活用しながら、都会の人たちの癒しの場、あるいは南アルプス 市民の憩いの場、あるいは子どもたちの自然観察の勉強の場等々について、私のほうで考えている ということの話し合いをしたところであります。 これは今後、これから山友会とも話す中で、具体的にあの場所をどうしていくか。ハード面・ソ フト面についても話し合う中で、県にもご協力をいただけるということであります。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) 今の市長の答弁の県有林の話でございますが、これはやはり山友会の方も何とか県のほうにお願 いして、 そこを市で買い入れるか、 あるいは貸与してもらえないかというお願いがありましたので、 1つ夢をかなえてあげたのかなと、そんな気がいたします。 もう1点、再質問でございますが、山友会から提案が出ているという答弁でございましたが、協 働のまちづくりにしていくには、提案されれば担当部署の職員と事前協議が、まず最初に行われま す。 それを最終的に市長中心としたまちづくり協働会議の中で選定していくと、こういうルートに なっていると思いますが、今現在、段階としては農林商工部のほうで、この提案に対しての事前協 議ということなんでしょうか。そのへんを1つお聞きしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 農林商工部長、依田昭造君。 ○農林商工部長(依田昭造君) 質問にお答えします。 今回の山友会の協働のまちづくり事業につきましては、中身がハード・ソフト、いろいろなもの がありまして、ハードについては、市民部で扱う事業としてはちょっと大きすぎるということで、 そのまま農林商工部のほうで事業を進めていく形を取っていきたいと思っています。 142 ○議長(内池虎雄君) 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) 今、部長からハード面とソフト面ということもありましたが、やはり事業を提案していくと、そ の地域を整備していこうという中では、当然、ソフト面・ハード面も出てくると思うんですよ。 そういったものも今は市の職員の中でやり取りをしておられるのか、あるいは提案団体である山 友会の皆さんも呼んで、ここはこうしよう、ああしようと、そういった経過で進んでいるかどうか、 ちょっとお聞きします。 ○議長(内池虎雄君) 農林商工部長、依田昭造君。 ○農林商工部長(依田昭造君) 提案をいただいたのが、 まだ最近ですので、 実際に山友会と市のほうで現場のほうにも何回か行っ て協議をして、お互いの意見を出すような形で事業を進めています。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) 山友会の方々は本当にこの地域については、30人以上の団体で一生懸命、真剣に取り組んでい ます。 そういった意味では、あの地域にこういった素晴らしい団体がいるということは、市が目指して いる協働のまちづくり事業にしては最適な事業かなと、そんなことを思っていますので、ぜひ早い 段階で事前協議をしていただいて、できるもの、できないものを区別しながら、協働のまちづくり の実施に向けて頑張っていただきたいと思います。 1番の1については以上といたします。 次の質問です。 本市の面積の約73%が森林とありますが。北岳を中心とした山岳観光以外で森林を利用した観 光ルートは、櫛形山・伊奈ケ湖周辺ぐらいと思っております。 これから地方分権時代の中で、我がまちにいかに人を寄せるか、重要な課題と思っております。 果樹観光と山岳観光を結び付けた農林業一体の観光産業を目指すには、すでに誘客事業の1つとし て櫛形山トレッキングコース事業も始まろうとしているところです。 自然を学び、楽しむ事業の展開の中で、いかに誘客できるか、私どもも大いに期待したいと思っ ております。 この櫛形山とは、地形も自然体も違う南甘利山には、思考を変えた観点から市民の森として、ま た市内外の交流の森エリアとして活用する検討は考えておるのか、ご質問いたします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 南甘利山周辺につきましては、現在、市が進めている都市との交流事業により、都会から本市を 訪れた皆さんの交流の場として、また市民をはじめ広く県民からの利用も視野に入れ、自然を学ぶ 教育の場として当該地域を活用することは、非常に有効な手段であると考えております。 143 先ほども述べましたが、森林資源を活用した拠点と併せ、自然保護や林業の再生の観点から櫛形 山まで含めた地域の中で、当該地域をどのような位置付けとすることがよいのかを考えてまいりま す。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) 市長はすでに都市交流・長寿プロジェクト、こういったものの中で大田区・荒川区の皆さんとい ろいろなものをやっていこうという構想もお持ちのようでございます。 そういった中で、あの地域を、そういった荒川区、例えば大田区の皆さんと共有して、地元が整 備しますよと。その代わり、共有財産として大田区・荒川区の皆さんから市民ファンド的なもので、 このお金で管理してくださいというようなことも、今後1つの考え方としてあるのかなと思ってい ますが、そのへんをどう考えますか、ちょっとお聞きしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 私は議員が今、言われたとおり、できるならば都市農村交流の今、農林業の6次化ということを 考えておりまして、林業につきましては、まさに南甘利山の清良平地域というのは適しているのか なと思っております。 でありますので、昔、ここに開拓の方々が入植されたということも聞いており、歴史もあります ので、そんな意味においては、自然の御庵沢というきれいな川もありますし、この川に小水力発電 をするならば、そこのコテージ等は十分に賄える等、いろいろな意味において、スマートビレッジ 的な、本当に都会の方々が癒されるような村をつくり、そういうことによって、荒川区・大田区と の都市農村、山村との交流という意味で将来はこの開発をしていきたい。 先ほど、前にも申し上げましたが、インターチェンジ周辺のフルーツ公園のインフォメーション においては、こういうところもありますということで、南アルプス市全域に入っていけるような受 け皿として、山間地域は県民の森である伊奈ケ湖、高尾とかも含めながら、このエリアを将来はそ ういう方向で開発をしていきたい。 しかし、まだプロジェクトを立ち上げて、いろいろなことの構想を考えて、具体的なところです が、現時点ではまだ具現はしていませんが、プロジェクトの担当が一部調査に入っているというこ とが現状でありまして、将来はそのような構想を今、持っているところです。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) いずれにしても、将来はそんなふうなことにしたいということでございました。 私は前回、3月の代表質問で市有林のことを申し上げましたが、実はこの清良平の市有林のこと でございました。そのときの市長の答弁が、そういった立派な成木したヒノキが何100本とある のでは、そういったものもそのまま置くと。いずれは老木になって倒れる、もしくは鳥獣害にやら れて、腐ってしまうと。 そうであるならば、先にその成木を切って、それをボランティア団体の活動費に充ててもいいで 144 はないかというご回答をいただきましたが、そういったことが今現在、市の担当課のほうで、そう いったものが進んでいるかどうか、ちょっとそのへんを聞かせていただければ、ありがたいと思っ ています。 ○議長(内池虎雄君) 農林商工部長、依田昭造君。 ○農林商工部長(依田昭造君) 質問にお答えします。 清良平の市有林につきましては、ヒノキが50年から60年の樹齢の成木になっています。清良 平の管理をしている山友会からの被害報告を受けまして、職員と中央森林組合で現地を確認したと ころ、クマによるヒノキの皮ハギ被害の発生を確認しました。被害は根元から人間の丈ほどの範囲 に及んでいました。 今後、このまま手を入れないで状態が続くと枯れてしまう可能性が大いにあり、すでに数本の枯 れたヒノキが見受けられました。 ヒノキなどの伐採の基準からすると、 現地のヒノキの樹齢は伐期をすでに迎えている状態ですが、 樹高が比較的高いこと、木材の取引価格の低迷などにより、木材の流通が悪く、取引の成立が非常 に難しい状態です。 ただし、現地の被害調査につきましては、調査を早急に行い、被害状況を把握し、今後の対応に 取り組みたいと思っています。 なお、簡単な調査を中央森林組合にやっていただいたんですが、販売の見込みについては、獣害 の樹木のみを販売し、良質の樹木については管理の上、樹齢80年以上になったところで販売した ほうがよいという専門家の意見でありました。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) 今の答弁でいくと、今、市有林であれば、大きい太い木でも50年から60年、それが80年ぐ らい経たないと、あまり価値がないよということでございましたが、ただ、そのまま放っといたの であれば、50年、60年経った成木が、いずれ無駄というか、鳥獣害とか、そういうものによっ て腐ってしまう。その30年間、どうするのかという問題も出てきますよね。 ですから、その間にそのまま鳥獣害にやられなくて、80年育ってくれるのであればいいと思い ますが、今現状でも、答弁がありましたように、最悪、1メートルずつぐらいがやられていると、 こういったことですので、そこらへんを踏まえて保護していくのか、あるいはこの時点で地元の材 木屋さんでいいと思うんですよ。どのくらいの値打ちがあるものか、そういったものも今後検討し ていく必要があるのかなと思っています。 そのへんを今、部長にこれ以上答弁をしてくださいと言っても、また同じような答弁になると思 いますので、私からはそういったことを提言させていただいて、あとはまた地元でそこを管理する 山友会の皆さんもいることですから、その人たちともいろいろな意見を交わして、そのことについ て、意見を交わしてもらいたいと思います。 1項目の質問については、以上で質問をといいますか、細目については質問しませんが、市長、 うちでも平成18年から協働のまちづくり事業には、大いに期待をしていると思うんですよね。 市民にできないもの、行政だけでもできないもの、この組み合わせを合わせて市と行政で協働の 145 まちづくりをやっていこうということで、発足してきた協働のまちづくり提案だと思っています。 でも本市においては、まだ職員の認識もさほど協働のまちづくり事業について、理解度がいまい ちかなと気もいたします。 実際に取り上げていただいている事業も、そんなにまだ多くないと思います。ですから、本当に 本市の市民だけではできないもの、行政だけではできないもの、こういったものをもっと市民の皆 さんにPRしたり、モデル事業があれば、こういった事業も可能ですよということで、もっと市民 参加を市政に対して訴えていくべきだと、これがこれからの本市がつくっていく姿かなと、そんな ふうに思っていますが、市長のそのへんの見解を一つご答弁お願いします。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) 議員が言われるとおり、私もまさに地方分権って何かというと、財政も含めて答弁しております が、みんなでこのまちをつくっていくということでありまして、協働のまちづくりということが、 これから本当にやっていかなければ、たぶん財政も立ち行かないだろうと、このように思っており ます。 今まで市民部がやっている協働のまちづくり、 わずか1事業につき100万円以下ということで、 これはたぶん今までこういう時代が来て、市民の意欲も、ご理解をいただく中で一緒にやっていこ うという、単なるモデルケースでありまして、本来の協働のまちづくりということは、その100万 円以下の事業をやることが協働ではなくて、これは男女共同参画もすべてそうですが、本来は普段 のまちをつくっていくすべての全般にわたり、協働していかなくては、これからの行政は立ち行か ないということであります。 議員が言われるとおり、市民の皆さん全員がこれから行政におねだりするという意識を全部変え て、一緒につくっていってやるぞという、そういうことが最終目標であって、またその目標を達成 しなければ、たぶん今回、6次化の農林業も実現しないでしょうし、あるいは健全財政も維持でき ない、このように思っておりまして、最終目標はすべての事業において市民とともに働く、協働し ていくということを目標に今後やっていきたい、このように思っています。 以上であります。 ○議長(内池虎雄君) 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) 次の質問に入ります。 百々地区と飯野地区の境に昭和54年に架けられた(通称)マラソン歩道橋、国道52号線と市 道西野99号線が交差する交差点に架けられたピンクのマラソン歩道橋のことについて、質問いた します。 建設された当時は、全国で初めてのスロープ橋として桃源マラソンコースの名物でもあり、多く のランナーに親しまれてきました。 その後、本市の合併により、コースが変更となり、桃源マラソンコースとしては使用されており ません。 建設以降のマラソン歩道橋は33年の年月とともに、老朽化が進んでいます。このマラソン歩道 橋は変則に架けられていまして、最近では危険な交差点として白根区長会、あるいは地域審議会で も取り上げられてきました。 146 その上で撤去か存続か、さまざまな討議を重ねてきましたが、最終的な地域審議会からは交差点 の改良と、できれば歩道橋の改良も一緒にお願いしたいということとして取り上げられました。 そんな中、本年度当初予算に2千万円ほど計上され、マラソン歩道橋の老朽化に伴う測量委託修 繕、それに補修工事となっていますが、この予算について、今後どのような改良をするのか。また、 この地域の最終要望に沿って計画ができるのか、そのへんを質問させていただきます。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 ○市長(中込博文君) お答えいたします。 飯野新町交差点歩道橋、 (通称)マラソン歩道橋のある交差点は見通しが悪いゆえに幅員が狭く、 危険な交差点であることや、 サクランボシーズンに増加する観光バスの通行に支障があることから、 平成22年に地元よりマラソン歩道橋撤去の要望を受けました。 市では歩道橋を利用する歩行者もあることから、白根地域審議会に交差点の利用状況や交通の問 題点を示して、マラソン歩道橋の撤去等を審議していただきましたが、昨年、地域審議会からはマ ラソン歩道橋は地域のシンボル的存在となっているため、現在の位置で改良・補修し、残すとの要 望をいただきました。 マラソン歩道橋は昭和54年に建設され、30年以上経過しているため、各所に腐食や劣化、舗 装のはがれ、ひび割れがあり、補修工事が必要な状況です。 市では現在の財政力やマラソン歩道橋の利用状況を考慮しますと、直ちに交差点改良やマラソン 歩道橋の改築は困難と判断し、当面、交通の安全を確保する歩道橋補修費を今年度、当初予算に計 上させていただいたところです。 しかし、本年度、国に要望していた交差点改良が交通安全事業として着手していただける運びと なりましたので、市では交差点改良の計画内容がマラソン歩道橋の存否により大きく変わることか ら、いま一度、地元と白根地域審議会からマラソン歩道橋の存続を含めたご意見を伺いながら、国 に地域の意見を反映した交差点改良計画の要望を行うとともに、国と連携した市の事業の検討を進 めてまいります。 以上であります。 ○議長(内池虎雄君) 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) 今、市長の答弁にありましたように、地域の要望では撤去、それからまた地域審議会にかけたら 存続を望むような声も出たというようなことでございました。 交差点の改良を国に要望を出したところ、今度それに改良事業が認められたということだったと 思います。 それで今日、この議場へ来ましたら、すでに開きますよと、6月22日にその説明会を開催しま すということでありますので、これはここであまり小まめな論議をするよりも、そこで地域審議会 の皆さんの意見を聞きながら、判断させていただいたほうがいいかと思いますので、そのへんはよ ろしくお願いしたいと思います。 以上でこの問題については、終わりたいと思います。 3項目目の学校教育の充実について伺います。 まず、その1つとして、芦安小中学校は極端に生徒数が少なく、地元芦安地域においても大変憂 147 慮されています。何とか少人数校の特色を生かし、自然とのふれあい環境の中で特色ある学校づく りができないものかと、芦安地域を考える会、芦安地区学校関係評価委員会会議などで、いろいろ と重要課題として話し合ってきたところであります。 そこに本年度、委員会より芦安小中学校を魅力ある学校にするための事業として、英語教育推進 校の実施に向けた対応を行うとして取り上げていただきました。 そこで、芦安小中学校の英語教育推進校の実施に向けた基本的な考え方はどんなものか、伺いた いと思います。 ○議長(内池虎雄君) 教育長、横小路允子君。 ○教育長(横小路允子君) 清水実議員のただいまのご質問にお答えいたします。 芦安小中学校は芦安人口の減少とともに、児童生徒数の減少が進んでいます。そこで市教育委員 会としては、英会話を中心とした特色ある学校、魅力ある学校づくりを進めていく方針を考えてい ます。 本年度は芦安小中学校を小中連携英会話科研究推進校に指定し、教育課程の研究や準備を進めて います。 今後は英会話科特例校の指定に向け、児童生徒募集部会および教育課程検討部会を立ち上げ、具 体的な取り組みを進めていきたいと考えています。 ○議長(内池虎雄君) 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) 芦安小中学校英語教育推進の実施に向けて、英会話科の特例校の指定に向けてというように答弁 をいただきましたが、それはどういったことなんでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) お答えします。 学校には特例として教育課程をそのまま内容を学校の中で取り上げますけれども、特色あるとい うことで、それ以外に地域に合った内容を取り上げてもいいということが認められていまして、そ こで現在、 国際化が進んでいる中でやはり英会話というものを取り上げてもいいかなということで、 英会話を取り上げたいと思っています。 そして子どもたちもやはり少人数ということで、会話する能力というものも大人数よりも欠けて いる面があると思っていましたので、それに加えて英会話でそれも広げていきたいなという発想が ありまして、取り上げたいと思っています。 ○議長(内池虎雄君) 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) 分かりました。 芦安は本市が目指す南アルプス自然遺産登録に向けては、本当に地元の学校ということで、そう いったものに向けていくには、英語の達者な子どもが生まれてくると、私ども大変うれしいなと、 そんなことを思っています。 148 もしかして、またこの教育が本市のいろいろなところに波及効果を及ぼしていただいて、好評が 得られた場合は、またいろいろな問題が出てきますが、そんな贅沢な悩みが出るかどうかは分かり ませんが、ぜひそういったことで、この問題は委員会のほうでも取り組んでいくと、真剣に取り組 んでいただきたいと思っています。 次の質問に入りますが、これは今の質問に関連したことで、先ほど言ったように、もし好評で大 勢の人が来たい、あるいは日常的な会話もしたいということがあれば、その芦安地域の皆さんを含 め、あるいはチロル学園の活用なども連携した中で考えられないかという質問なんですが、そのへ んはいかがでしょうか。 当然、教育施設の統廃合等々の答申は私も聞いておりますが、そういった事業によって、チロル 学園でまた違った教育の輪が出るのかなと、そんなふうに思いますが、そのへんは教育長、いかが でしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 教育長、横小路允子君。 ○教育長(横小路允子君) お答えします。 チロル学園は平成6年に都会と農山村の交流を通して、地域の活性化を目的に設置された施設で あります。 豊富な自然の中での生活と自然体験、共同生活体験など山村の暮らしを通した山村留学施設です が、開設以来19年を経過しようとしている施設です。 本施設は収容定員32名ですが、ここ10数年間は利用率が低下し、平均10名前後の子どもを 受け入れているに過ぎません。 今年度も小中学生を合わせて7名の受け入れではありますが、その運営にも大きな経費がかかっ ています。 また、施設の老朽化が進み、共同生活施設として継続するには今後も大きな改修工事が必要とな ります。 したがいまして、教育施設再配置計画の答申のとおり、今後は市内の小中学校の児童生徒を対象 とした研修や、都会からの児童生徒および保護者参加の教室の開催や、さらに市内子ども向けに各 種教室、部活動合宿等に広く活用する方針で検討していきたいと考えています。 以上で私の答弁を終わります。 ○議長(内池虎雄君) 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) 最後の質問になります。 南アルプス市が発祥とされる小笠原流礼法を小中学校に取り入れていくことが明記されました。 このことについて質問いたしますが、小笠原流礼法の個性的な教育を実現する基本的な所見をお 伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) お答えします。 小笠原礼法は南アルプス市小笠原地区を発祥とする小笠原家によりはぐくまれたもので、室町時 149 代から綿々と伝わり、その根底には今も昔も相手を大切に思う心が存在します。 これは南アルプス教育の心の教育につながるものと考え、本年度より南アルプス市学校教育指導 重点にも明記いたしました。 すでに市内小中学校では何校か卒業式の中で小笠原礼法を用いた卒業証書授与を実施している学 校もあります。 本年度は来年度からの教育課程位置付けのための準備、試行期間ととらえ、小笠原礼法宗家によ る全体講演会、師範等の指導による学習会やブロック講座、また学校での出前講座などの中で教職 員への理解を進めていく方針です。 これらの研修会を踏まえ、来年度からは道徳教育を中心とした心の教育として、小笠原礼法を学 校教育の中でも実施していきたいと考えています。 以上で答弁を終わります。 ○議長(内池虎雄君) 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) 教育長の答弁で、もうすでに卒業証書の授与には小笠原流礼法で授与式が行われるという答弁で ございました。 この小笠原流礼法なんですが、確かにその流派の礼儀作法とか、そういったものも大変必要かと 思いますが、一番大きな目的は相手を大切に思う心、こういったことが私は大切だと思っておりま す。 そういった中で今の答弁にありましたが、道徳教育を中心とした心の教育を実施していくとの答 弁でございますが、市内には小中合わせて22校、学校があります。それを小笠原流礼法の師範の 先生方、そういった方々が人数的に各学校で指導することができるのか、そのへんも問題になって くるかと思いますが、そのへんはどう考えておりますか。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) お答えします。 師範は南アルプス市に4人しかいません。ということで、今年はまず最初の段階として先生方に 小笠原礼法の良さ、 あるいはひも結びとか紙折というものもありますので、 そんな中で小笠原礼法っ てどういうものかな。そして、このひも結びはどういうことで、こういう結び方になっているのか なと、心の勉強をしていただいて、その他、来年度、またその師範については、考えていきたいな ということで、今年は先生方の講習会ということでやっていきたいなと思っています。 ○議長(内池虎雄君) 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) 最後の最後に市長に聞きたいんですが、この小笠原流礼法を小学生の子どもに何とか本市の個性 的な教育ということで、取り上げていただきました。 そして、この6月の中で補正していただきました。この事業は、ある意味、恒久的に続けていく 考えでいるか、そのへんだけちょっとお聞きしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 150 ○市長(中込博文君) 私は市長にならせていただいて、 今の子どもたちの教育というものを、 もっとたくましい心を持っ た子どもに育てていきたいというのが私の理想でありました。教育長とも話をする中で、これから 今まで戦後、その物質だけにとらわれていた子どもの教育の中から、心の教育をしていこうという ように、教育長にお願いしているところでありまして、これについては、共通の認識を持っている ということであります。 自然の中で飛び跳ねて、まずたくましい体をつくり、そして心もその自然の中で鍛えていく。そ して、その鍛えた中に礼儀というものをきちっと持てる、そんな子どもが南アルプス市の将来の子 どもの理想像であって、大人になってまたこちらのふるさとに帰ってくる、そんな子どもをはぐく みたいというのが根底であります。 そして、今まで旧櫛形町時代は櫛形町だけに小笠原礼法というものがありましたが、合併して、 そういう効果としても南アルプス市すべての子どもが、この礼法を学ぶことが大事だろうというこ とで、そんな観点から考えて、できる限り恒久的にこの事業は続けていって、定着をさせていきた い。南アルプス市の子ども全員に定着させたいというように考えています。 ○議長(内池虎雄君) 13番、清水実君。 ○13番議員(清水実君) 以上で終わります。 ありがとうございました。 ○議長(内池虎雄君) 以上で清水実君の一般質問を終結いたします。 かがやき21の割り当て時間は5分未満となっておりますので、関連質問もこれで終結いたしま す。 ここで暫時休憩といたします。 再開は午後2時55分といたします。 休憩 午後 2時40分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 2時55分 ○議長(内池虎雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 質問順位13番、石川壽君の発言を許します。 10番、石川壽君。 ○10番議員(石川壽君) 新生アルプスの石川壽です。 大きく2点にわたり質問をいたします。 1つ目は公共施設の利用料金についてです。 住民サービスを充実させることは、行政にとって重要なことでありますが、財政が厳しさを増す 中、施設利用料の減免規定の見直しについて、市の考えをお伺いしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 中込市長。 151 ○市長(中込博文君) 石川議員のご質問にお答えいたします。 公共施設の使用料の減免規定については、今後、見直しをしていきたいと考えております。 現在、公共施設の使用料金はそれぞれの施設条例等で使用料が設定されており、今後、電気料金 の値上げも含め、施設の維持管理には今まで以上の経費がかかることが予想されます。 このことから、受益者負担も適正かどうかの判断も必要になってまいります。公共施設の運営は 税で賄われることを踏まえ、公平性の観点から減免・免除規定も検証し、施設維持のため、光熱水 費相当分の負担をしていただくなどの見直しを考えております。 利用者の皆さまには、今後、利用料をご負担いただく場面が出てくるかと思いますが、ご理解ご 協力をお願いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 10番、石川壽君。 ○10番議員(石川壽君) 今後、見直しをしていただくということで、ご答弁をいただきました。 体育館・グラウンドにおいては、使用料を徴収している。しかし、集会施設等にあたっては、減 免措置等で水道・電気・冷暖房、これらを使い放題で無料であると。 これについては、公平性に欠けることや、地域の利用者から特にグラウンド・体育館の利用者か ら不平不満も出ている。維持管理上、光熱水費の分は徴収していくことが正しいと思われます。 そこで今、答弁にございました、今後見直しということですが、指定管理や払い下げ等も含め、 何年度を目安に見直しを考えておられるのか、お聞きしたいと思います。 総合政策部長にお伺いしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 総合政策部長、保坂邦博君。 ○総合政策部長(保坂邦博君) 石川議員さんのご質問にお答えします。 公共料金の減免の見直しにつきましては、今年度中に方向性を付けていきたいと、今、考えてお りますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 10番、石川壽君。 ○10番議員(石川壽君) 本年度中ということで、さらにスピードを上げて、いろいろなことをやっていただければと思い ますが、公の施設については、地元に譲渡する、このような場合を考えて、使用料は維持管理上、 または持続していく可能な範囲で、ぜひ徴収をしていっていただきたいなと思います。 規定を見直すことによって、地元や多方面に譲渡する場面も、譲渡しやすくなるだろう、そんな ことを考えております。 今日の朝の開口一番、市長のほうから心強い訴えをいくつか聞いたわけですが、特に私も議員と して、やっぱり地元からいろいろな要請があって、あれをしてくれ、これをしてくれということや、 減免にしてくれとか、いろいろなものを無料にしてくれとかというようなことも頼まれるわけです が、逆にそうではないよという場面も必要だと、議員として必要だと思っております。 今日は市長のほうから朝、午前中の部分でやっぱり見直しをしたい。それから取るべきものは取 るんだとか、やらなければならないものはしっかりやるんだというお答えもいただきましたので、 152 ぜひこの件につきましても、今後、スピーディーに進めていっていただければ、ありがたいと思い ます。 以上で1つ目については終わりたいと思います。 2つ目に入りたいと思います。 2つ目の質問は学校の危機管理について伺いたいと思います。 その1つ目として、登校中の交通事故で児童が死傷しました。危険回避能力を子どもたちが高め ていくための対策について、市の教育委員会の考えをお伺いしたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) ただいまの質問にお答えいたします。 石川議員のご指摘のように、子どもたちの危険回避能力を高めることは重要なことです。 今、子どもたちは目まぐるしく変わる環境変化の中にあります。子どもの安全は大人が守るとい うことも、もちろん重要ですが、これらは子ども自らが自分の身の回りに存在する危険についての 意識を高めるとともに、危険を回避するための実践的態度を育成することが重要となります。 管理体制などのシステムも子ども自身の危機回避能力が伴ってこそ、効果的に機能すると思いま す。 そこで、学校・家庭・地域・社会が互いに連携協力を図ることが大切だと考えています。 まず、家庭や地域社会において、より多くの実践的な経験をさせていただくことを基盤に、学校 においても危険な場所や危険な行動、被害の実態などについて理解させ、予測と回避の観点から危 険な場面に遭遇したときに、被害を最小限に抑えたり、危険な状態から脱したりする知恵や想像力・ 判断力・行動力の危機回避能力をできるだけ身に付けさせたいと考えています。 以上で答弁を終わります。 ○議長(内池虎雄君) 10番、石川壽君。 ○10番議員(石川壽君) 今、答弁の中にありましたように、過去においては、子どもも大人もある程度の危険は承知の上 でいろいろな体験をしてきたと。 現在においては、親の過保護、あれはしてはいけない、これをしてはいけない、危ないよ、これ は危険だよということも先に言ってしまって、なかなか体験を通して、または身をもって危険に遭 遇したときに身を守るというような、そういうことができてこない現状であります。 そこで今、 答弁にもありましたが、 家庭の中でいかに子どもたちの危険回避能力を高めていくか。 これは学校の教育課程の中で、いかに進めていくかということがすごく重要になってくると思いま すが、そのへんをもう少し具体的に、どんなふうに学校では教育課程の中で進めていくか。 それから家庭では、どんなふうにしたらいいのか、このへんをもう一度、答弁をお願いしたいと 思います。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) やはり私たちが小さいときには生活体験の中で、今、議員さんがおっしゃるように身に付けてき たものだと思っています。 153 しかし、今現在においては、雨が降れば車で送るとか、あるいは何か親が忙しいから車へ乗って というような形の中で、やはり細かいことですが、雨に打たれて、その中で水の冷たさとか、それ から普通の日でも歩いたときに、ここに物が落ちているとか、あるいは石が大きいとかということ を感じさせながら、私は歩かせる。あるいは親子と一緒に日曜日など、公園で遊ぶということが一 番大事ではないかなと考えています。 それから学校においても、やはり小学校においては長い休みがありますので、その中で現在も行 われていますが、教員が見守る中で遊具等、触れさせて、みんな1年生から6年生まで運動場に出 て、そして遊ばせる中でケガをしても、それは早急に対応ができますので、そんな環境づくりをやっ ていったらいいのではないかなということを感じています。 ○議長(内池虎雄君) 10番、石川壽君。 ○10番議員(石川壽君) 特にハード面については、通学路の点検をしながら危険個所を迂回させる。迂回路がない場合に は、例えば横断歩道の設置とか、ガードレールの設置ということが考えられると思いますが、特に ソフト面でいきますと、教育課程全般の中で進めていく。 今、教育長の答弁の中に先生と遊んだり、子ども同士で遊んだりと、やっぱり縦割りの中で6年 生から1年生までが一緒に遊んでいく。その中で上級生から下級生に危険だよということや、こう いうところは気を付けなさいよというようなこと、そういうようなことも教えられてくると思いま す。 それから教育課程全般ということですから、やっぱり教科の中でもそういうことも当然教えてい かなければならないし、それから学校行事、また校外行事、そういう中でも常に職員が意識して、 そういうことを教えていかないと、これは身に付いていかないと思うので、やっぱり教育長が言っ たように、我々というのは小さいころから危険な遊びもしながら、自分で体験した。だからある程 度のことは、これをやると痛いとか、これをすると怖いよとか、いろいろなことが身に付いてきた わけですが、なかなかそういうものを現場で今は身に付けさせなければならないという時代に来て いると思いますので、そんなことをぜひ教育課程全般を通して学校の中で身に付けさせるようにお 願いしたいと思います。 そこで、この事故が発生したときに、集団登校を確かしていたと思うんです。この集団登校のあ り方ということも、いろいろ論議されているわけですが、教育長の見解はいかがでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) 地域によって集団登校が必要な部分と、1人で行くという部分があると思いますが、私が小笠原 小学校で校長をしていたときには、やはり集団時間を同じにして、そしてそこになるべく多くの子 どもたちが集まって出てくるという形の中でやっていくと、自分の意識も違うのかなという感じが します。 集団登校につきましては、やはり地域のいろいろな関係がありまして、昔は地域の子どもたちを 地域の人が知っていた。あの人は6年生だよね、あの人は5年生だよねという形を知っていました が、現在はやはりそういう環境がだんだん薄れてきている中で、集団登校のあり方というものを本 当にしっかり考えていかなければいけないのではないかなと思っています。 154 ○議長(内池虎雄君) 10番、石川壽君。 ○10番議員(石川壽君) やっぱり集団登校をさせられる部分と、させられない部分、それから地域によっては集団登校し てきたほうがいいという安全地帯のところがあるし、それから1人で下校させたり登校させたりす ることも危険だというような、そういうところがあると思いますので、そのへんをしっかり見極め ながらやっていっていただきたいなと思いますので、ぜひ学校へそんな指導をしていただきたいと 思います。 このときの交通事故は、結局、集団登校であったために死傷者の数が増えたということもありま すので、 各学校にいろいろなパターンを示しながら、 指導をしていっていただきたいなと思います。 それでは2つ目に入ります。 管理職の人事において、遠距離通勤や災害等の危機管理について、市教委の考えをお伺いしたい と思います。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) ただいまの質問にお答えいたします。 県の管理職および主幹教諭選考要領には、管理職の登用にあたっては、登用地域の実態を踏まえ た学校経営・運営能力および健康を備えた人材の確保を図るために、全県的に広域的な人事交流を 行うとあり、市内へ他郡市から、また市内から他郡市へも校長・教頭が配置されています。 このような状況の中で、災害時の危機管理が懸念されるわけですが、校長・教頭がともに他郡市 であることは1校のみであり、管理職でないとはいえ、教務主任をはじめ複数の市内在住職員がい ます。 東日本大震災を受け、さまざまな防災対策が進められていますが、管理職を含む複数の地元教職 員が高い意識を持って参画していれば、災害時の対応は可能であると考えています。 ○議長(内池虎雄君) 10番、石川壽君。 ○10番議員(石川壽君) 市外から管理職で本市に来ている数というのは、相当ありますよね。今の教育長の答弁にもあり ましたように、校長・教頭とも市外。しかも北巨摩や南巨摩の遠くから来ていると。こういう現状 であるわけですが、本来なら県教委へ質問をすべきところを市教委へしているわけですが、やっぱ りこれは考えとしては、 市教委のほうからも申し入れていただいて、 変えていかなければならない。 3.11を考えて、あのときもほかの学校では校長がいなかった。そして教頭が判断を間違ったと いうか、地元では間違ったと報道されていますが、海辺のほうが危険なのに、そっちへ避難した。 そういう実態が浮かび上がってきた。 だから、やっぱり管理職が遠距離を通勤していく、または来るというのは、非常にまた問題があ ると思うんです。特に年を取った管理職、年を取ったという言い方はおかしいかもしれませんが、 疲労と危険を感じながら、しかも燃料を使って排ガスをまき散らして環境に悪い。そういうことを しながら通っているということは、やっぱりまずいと思うんですよ。 そのへんをどんなふうに、市教委としては考えておられるか。 155 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) お答えします。 今、 校長のほうで市外から通っている先生は9名、 それから教頭は、 2人教頭がいますので、 ちょっ と数的にはあれなんですが、5名です。 という中で、やはり危機管理の面では確かに近くのほうがいいのかなという感じはしますが、先 ほど市長のほうからも答弁がありましたように、自主防災、それから地域の方、それから学校・行 政という中で協力体制を組んでいただいて、そして学校のほうは学校のほうでやはり危機管理を 持って組織をしっかりつくっていく中でやっていくことがいいのかなと思います。 現状においては、やはり管理職は地元にすべているわけではありませんので、やはりその交流と いうものは仕方ないのかなという部分がありますので、やはり欲をかいて、南アルプス市にみんな というわけにもいかないのかなという現状がありますので、それを打開するためにどうしたらいい かということも考えていきたいなと思っています。 ○議長(内池虎雄君) 10番、石川壽君。 ○10番議員(石川壽君) 先ほどの数をもう一度教えていただけますか。ちょっと私のほうとズレがあると思うんですが。 小中学校合わせて、南アルプス市内の学校の管理職について。 ○議長(内池虎雄君) 教育長、横小路允子君。 ○教育長(横小路允子君) 校長は南アルプス市が13名です。外から来ているのが9名です。22校ありますので。 それから教頭は市内が17名です。そして24名教頭がいますので、市外は7名になります。 ○議長(内池虎雄君) 10番、石川壽君。 ○10番議員(石川壽君) 繰り返すようですが、市外から通勤をしてきて、いろいろな非常事態に、例えば学校に到着でき ない場合も当然出てくるだろうし、時間も非常にかかる。そういう場面もあります。 この市外から本市に来る管理職の危機管理の考え方というのは、どういう考え方になっているの か。 しかも、先ほど大川小学校のように指揮命令系統がしっかりしていなければ、とんでもないこと になる。そのへんはどんなふうに考えているのか。と同時に、どんなふうになっているのか、お答 えをお願いしたい。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) お答えします。 やはり学校というのは、校長も学習会・研修会等で出かける場合があります。教頭もそうです。 ほかの教員もそうですが、やはりそういったときに、どのように緊急連絡、そういう対応をしてい くかということを、やはり教職員一致して検討していくことが必要だと思います。 156 すべて毎日いるわけではありませんので、その対応は常にしていかなければいけないと思ってい ます。 ○議長(内池虎雄君) 10番、石川壽君。 ○10番議員(石川壽君) 何で地元の先生が一番いいのかということは、教育長が一番よく分かると思いますが、やっぱり 地元の利という部分ですね。地元の実態をよく分かっている。 よそから来た先生というのは、その地元の利は駄目だろうし、当然、地元の実態、地域や親たち、 子どもたちの実態、その把握というものは非常に時間がかかるだろうし、実態がよく分からない。 だから地元の先生たちを地元へ置くということを、今後、県教委へぜひ強く働き掛けていただき たいと。3.11を経験した中で、そういうことを県教委なら十分分かっていると思いますので、 ぜひそんなことをお願いしたいと思います。 もう1点、最後になりますが、管理職の先生方、本市に来ていただいて、いろいろなお話を私も 学校を回ったりしながら聞きますが、仮宿ができないかという話がある。芦安は老朽化した3戸の 棟がありますが、今度、移動してきたある先生は、市内に住んでくれればいいんですが、竜王へ仮 宿したというお話を聞いております。 その仮宿ができるような、その施設なり、それを優遇するなりというか、そういうようなことを 市教委としては考えているかどうか。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) 遠距離で、どうしても通勤に無理という先生方は自主的に仮宿をしていますが、南アルプス市の 場合には残念ながらいません。この市内に仮宿して通勤しているという先生はいらっしゃいません が、これは県教委なんていうと、また言われそうですが、県のほうで不都合によれば仮宿をすると いう形の中で、強制力はありませんので、そんな形の中でやはり連絡をしっかりしていくというこ とが大切なことではないかなと思っています。 ○議長(内池虎雄君) 10番、石川壽君。 ○10番議員(石川壽君) 私の知っている方でも、こちらのほうから西桂へ行ったり東桂へ行ったりとか、上地区の大石の ほうへ行ったりとか、いろいろなところへ、遠くへ通っている先生がいるわけですが、やっぱり向 こうへ行ったら仮宿しなさいと。 非常時に泊まれるところをつくっておきなさいと。雪が降るよ、地震とかそういうことは分かり ませんが、いつ起こるか。雪が降る、台風が来るということは分かっているんだから、仮宿しなさ いと。そんなときに泊まれる家を確保しておきなさいということを、よく言っているんですが、やっ ぱりそういうことにも配慮する必要があると思うんですね。 ぜひそんなことで市へ遠くから来てくれる管理職については、そういう配慮をしていただきたい と、そんなことを思いますが、その点はいかがですか。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 157 ○教育長(横小路允子君) 確かに必要だと思いますが、やはり金銭面のことがありまして、そうするとそれをどうしようか なということで、やはり個人的に探してもらうよりほかはないかなということを感じています。 教職員も市の中にいますので、 そんなことで緊急時の場合には、 その方にお願いするような形で、 できればいいなと思います。 ○議長(内池虎雄君) 10番、石川壽君。 ○10番議員(石川壽君) 確かにそういう教員住宅なんかが整備されていませんので大変かと思いますが、できるだけ教育 委員会としても、そういう配慮をしていただきたいと、そんなことをお願いして、私の質問を終わ りたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 以上で石川壽君の一般質問を終結いたします。 次に質問順位14番、藤本好彦君の発言を許します。 3番、藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) では通告に基づき、質問をさせていただきます。 はじめに安全・安心な学校給食の実現に向けて、以下、質問をさせていただきます。 学校給食については、平成20年12月の定例会の一般質問で取り上げて以来、質問の機会をい ただくたびに取り上げてきました。 子どもたちにとって学校で食べる給食というのは、1日3度取る食事の中の単なる1回ではあり ません。小学校で6年間、中学校で3年間、合計9年間という長い時間をかけて行われる教育活動 です。 いわば、教育の名のもとに実施しているのが学校給食だと考えています。 福島県喜多方市の市立熱塩小学校では食は命ということで、子どもたちの心身の健康をどうすれ ば守れるのかということを、家庭や学校・地域も行政もみんなで学校給食を最高の教育の場として とらえ、歩んでいます。 文部科学省では地場の農産物の利用を進め、農林水産省も自給率向上を大きな課題として、地産 地消を勧めています。 はじめに、市内の学校における南アルプス市産食材の利用割合の現状および南アルプス市産食材 の購入のために、地元に還元されている金額の状況をお伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 金子賢夫教育委員長。 ○教育委員長(金子賢夫君) 藤本議員の質問にお答えいたします。 市内10給食施設における平成23年度の地場産食材の利用状況について、お答えいたします。 まず地場産食材の利用に関してのご質問のため、牛乳等の原材料を加工した食材は除いた集計と なっていることをご了承ください。 食材全体の使用量比率においては、全体の40%が地場産食材であり、購入金額は約3,400万 円、比率としましては約24%となっております。 以上です。 158 ○議長(内池虎雄君) 3番、藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) 再質問をします。 だいぶ私が平成21年9月議会のときにお伺いしたときの比率から、食材を地元のものを使って いるという割合が大変上がっているんです。この上がっている要因、多々あると思いますが、どの ようにしてここまで地場産のものを増やしたのか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 金子教育委員長。 ○教育委員長(金子賢夫君) お答えいたします。 各給食施設の栄養士等の努力、地場産食材の対応をしようという、そういう努力が実った結果だ と考えています。 契約の解約をしたり、あるいは地場産食材を使う日を設けたり、そんな努力があっての結果だと 思っています。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 3番、藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) 大変、栄養士の努力ということは、私も正直認めておりますが、平成20年の段階ですと、何と 8%だったんですね。恐らく、その次の年は8%のときは地場産のころは学校給食でほとんど使わ れていないという理由だったと思うんです。 平成19年には、わずか3億7千万円が食材だけにかかる費用のうちの934万円しか地元に還 元されていなかったのが、先ほど3,400万円、地元に還元されているということで、大変評価 したいと思うんですが、教育部長にお伺いいたしますが、当時と現在でこの地場産食材の利用率を 出すときの基準というのは、当時と今でも変わっていないでしょうか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 教育部長、清水文秀君。 ○教育部長(清水文秀君) お答えいたします。 当時、地産地消における意識的な問題があるかと思いますが、当時27品目を調査しておりまし たが、今年度につきましては100品目以上、細かくチェックをしていますので、総体的には量は かなり増えているかと思います。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 3番、藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) 調査の対象品目が増えているということだったんですが、これは確認ですが、熱量で量っている のか、重さで量っているのか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 清水教育部長。 159 ○教育部長(清水文秀君) お答えします。 総体の量としてはキログラムで、量で量っております。 ○議長(内池虎雄君) 3番、藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) そうしますと、当時までの記録というのは、本当の意味でどれだけ学校の給食で南アルプス市産 の食材が使われているかといったことが、表れていなかった。つまり本当の地場産食材の利用率で はなかったということで、よろしいでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 清水教育部長。 ○教育部長(清水文秀君) 当時、その品目数・数量につきましては、当時はその意識で調査をしているので、決してそれが 間違っているとかということではないと思います。 より地場産材の食材を使おうということで、きめ細かくチェックをしてきたという結果で、そう いうふうになっているわけです。 以上です。 ○議長(内池虎雄君) 3番、藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) ただ、合併して私もほとんどの年代の地場産食材がどれだけ利用されているかということを取り 寄せたんですが、そうすると今回はこれだけ上がって、確かに栄養士の先生方の努力、頑張りだと 思いますが、量る基準が27品目か100品目以上かで、自給率が増減するということは、これは 基準としては正しくないと、私は思っているんです。 というのは、議会でも私以外の議員さんが地場産食材をもっと利用していこうということで、そ のとき、そのときにどれだけ本当に学校給食で地場産のものが使われているのかという問いに対し て、8%とか1ケタ台、または10数%という発言を言ってきたので、もしそのとき今回と同じよ うな基準で量られていたのであれば、もっと精度の高い数字がそこで出ていたと思うんです。 ですので、今後、二度とそのときの担当職員の方によって、地場産の利用率が変動しないように、 基準を常に今後は整えておいていただきたいという要望を、まず申し上げて、再質問に移らせてい ただきます。 次に自校方式およびセンター方式別で見た場合、地場産食材の利用割合、これはどのようになっ ているのか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 教育部長、清水文秀君。 ○教育部長(清水文秀君) 地場産食材の供給体制の充実ということのご質問について、お答えいたします。 まず現在、 各給食施設の栄養士等が農協や個人の農家と連携して、 現場を視察しながら実施して、 地場産食材についての理解を含めるとともに、新規の事業業者の開拓に努めております。 生産者と話をすることによって、調理される立場から食材についての要望を・・・。 160 ○議長(内池虎雄君) 暫時休憩いたします。 休憩 午後 3時32分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 3時34分 ○議長(内池虎雄君) 再開いたします。 教育委員長、金子賢夫君。 ○教育委員長(金子賢夫君) 再質問に残ったお答えですが、現在、センターおよび単独施設ごとの地場産食材の集計はなく、 合算の資料しかございません。先ほど全体使用量の比率、それから品目等につきましては、先ほど 申し上げましたとおり、市内全給食施設の総量でございまして、各施設は出ていませんので、ご了 承ください。 ○議長(内池虎雄君) 3番、藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) ただいま、各学校の学校ごとの地場産をどれだけ利用しているのか分からない、出ていないとい うことですが、議長にはお許しを得ていないので、今、表示させていただくことはできないんです が、私のほうではそれぞれ学校、当時、平成22年のときに質問をさせていただいた部分ですが、 そのときは各学校ごとのデータというものが出ているんですね。 なので、そうしませんと、果たして給食センターのほうが南アルプス市産の食材を使っているの か、それとも自校方式の学校のほうが南アルプス市産の食材を使っているのかということが分から ないと思うのが一般的だと思うんですが、ぜひ今、データがないということですので、早急に各学 校ごとのデータ等を調べていただきたいと思います。 では次の再質問に移りますが、学校給食の活性化ならびに本市農業の発展のために南アルプス市 産の農畜産物、またそれを利用した加工品等を学校の給食で使っていこうという考えはあるのか、 教育長にお伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) 地場産業につきましては、それぞれの学校で充実をしていこう。そして今度、センターが始まり ますので、 その中でも充実していくべく努力をしていこうということで、 話し合いは行っています。 どの程度、 どういうふうに現実としてできるかどうか分かりませんが、 努力をしていくつもりです。 ○議長(内池虎雄君) 3番、藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) 私の調査によりますと、圧倒的にセンターの学校給食よりも各学校で自校方式で行っている学校 のほうが、南アルプス市産の食材をたくさん利用しているんです。 それで私がお伺いしたかったのは、果たして今、南部を賄う給食センターの設置のお話が進んで いるかと思いますが、もし南部を賄う学校給食センターができたときに、これまでの自校方式のよ うに地元の地場産食材を使っていたものを使うということが、センター方式になったときに、果た 161 してそれが担保されるのか。それが不安になるんですね。 給食センターになったときに、果たしてこれまでの自校方式のように地場産の食材を使うことは 担保されるのか、伺います。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) 自校方式の場合には、やはり地元の方が作っていた食材を持ってきていただいて、使える量とい うものがありますが、センターにおいては、量的にはずっと多いわけですよね。 そんな中で努力をしていくということで、すべて自校方式と同じように原材料が市のもので扱え るかどうかということは、また私自身、知識がありませんが、でも努力はしていきたいと思ってい ます。 やはり自校とまたセンターとは材料の関係では、量とか、それから内容等については、違ってく るのではないかなと思っていますので、そんな点でご理解をしていただきたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 3番、藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) 確かに教育長が言われることも分からないこともないんですが、一方で、ここで給食センターの 議論を長くするつもりはないんですが、地元のものを使ってもらいたいという生産者、またそうい う生産者団体もいるということを理解してもらいたいと思います。 そういった人たちが、いつ、どの時期に、どんな作物が、どのような給食の規格で必要なのかと いうことは、現場の栄養士から投げ掛けてもらわないと、生産者は理解できない。これは間違いな いと思います。一方的に量が足りないとかという議論は、その二の次だと思うんですが、いかがで しょうか。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) 確か、それは運営の方法であって、今からそれは検討していく段階だと思います。 また、作っている方も、やはりこれでは面積を広げましょうとかという考えもあると思いますの で、それはまたできた段階で、どういうふうに生産者の方にお話をするかということは、検討して いきたいと思います。 ○議長(内池虎雄君) 3番、藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) 再質問いたします。 今、教育部長も教育長も教育委員長からも地場産の食材を学校給食でもっともっと使っていこう という思いは伝わりました。 例えば5年後に南アルプス市産の食材を60%まで引き上げる。山梨県産を80%まで引き上げ る。そして国産100%、本市の食材を国産で賄う。今までのように外国のものは使わないんだと いったような具体的な数字を掲げ、数値目標ですね。それを実行するための行動計画とか方策、こ ういったものをつくってはいかがでしょうか。お伺いいたします。 162 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) 私の意見は述べられないと思います。やはり栄養士さんの担当でして、栄養士さんがどういう考 えで食材をつくっていくかということを考える中で、やはり南アルプス市産、それからここにない ものもたくさんありますので、そんな検討の中で今、100%という話が出ましたが、やはりそれ は栄養職員、栄養教諭の考えでなければ判断はできないと思います。 ○議長(内池虎雄君) 藤本好彦君に申し上げます。 2番の質問に入っていると思われますが、どうですか。 よろしいですか。 続けてください。 藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) 2番に移ります。 そこで本市の地場産食材の供給体制は充実していると考えているのか、お伺いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 金子教育委員長。 ○教育委員長(金子賢夫君) お答えいたします。 現在、各給食施設の栄養士等が農協や個人農家と連携して現場視察を実施しており、地場産食材 についての理解を深めるとともに、地域農業業者の開拓に努めております。 また、生産者と話し合うことにより、調理する立場からの食材に対する要望をご理解願っている ところであります。 これらの作業を実施した上で、農協・地場産直販売所・個人農家と食材購入契約を交わしており ます。 また、月に一度、地産地消の日として、地元生産者からの供給を増やす事業を行っております。 これらの日常活動を通じて行っている地場産食材の供給体制を今後も維持・充実して安全・安心な 学校給食を提供してまいりたいと考えております。 ○議長(内池虎雄君) 3番、藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) 再質問をさせていただきます。 このまま今、教育委員長が言われたような形で、栄養士の頑張りに依存していくのか、お伺いい たします。 ○議長(内池虎雄君) 金子教育委員長。 ○教育委員長(金子賢夫君) お答えいたします。 当然、栄養士の努力も必要でございますが、関係する教育委員会、それから地域の方々の協力を 得る中で、地場産食材の活用を図っていきたいと思っております。 163 ○議長(内池虎雄君) 3番、藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) ただいま教育委員長からご答弁をいただきました。 私は市内の栄養士の先生方とご意見を伺う中で、栄養士の先生方が食材の発注、また給食費の計 算等に大変時間を使われている。これは1人や2人ではなくて、この状況は恐らく市内の学校給食 を賄っていただいている先生方は、みんな共通して思っている思いだと思います。 それでこのまま栄養士の先生に南アルプス市産の食材を集めていただいて、それを利用していく ということは、私はそれはこれからどんどん地場産のものを使う上では、あまりにも負担が大きい と考えています。 そこはいかがお考えでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 金子教育委員長。 ○教育委員長(金子賢夫君) お答えします。 当然そういう、 大変苦労する仕事かなと思っておりますが、 現場の栄養士たちの考えを聞く中で、 それに耳を傾けて改善を図りながら協力できる体制で進めてまいりたいと思っております。 ○議長(内池虎雄君) 3番、藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) では、具体的にお聞きしますが、協力できる体制というのは、どういった体制なんでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) 現在、自校方式では教頭の立場がありまして、教頭にも協力できる事務的なものですね。そうい うものについては、ある学校では教頭先生が協力してやっている学校もあると思います。 センターになりますと、 やはり市の職員もかかわっていきますので、 またそういう面ではセンター の事務的なものは少し楽かどうかは私にもちょっと現場は分かりませんが、やはり市の職員が入り まして、事務的なものはやっていけるという部分では、少し栄養士の先生方が専念できるかなとい う部分はあると思います。 ○議長(内池虎雄君) 3番、藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) ただいま教育委員長からも答弁をいただきましたが、正直、今のままでは地場産の食材を学校の 給食でどんどん利用していくということは、そう簡単ではないと思います。 というのは、いくつか理由がありまして、先ほども申し上げましたが、生産者側からすると、例 えば農家・生産者組合・農業団体などが、どんなものが学校給食の食材でどの時期に必要なのかと かといった情報を一切知らないんです。 また、栄養士の先生方から見ると、農家とかそういった農業団体・行政に動いてもらわないと、 なかなか時間的にゆとりもない。行政側からすると、できれば栄養士と現場の農家や農業団体の両 者で協議をしていただきたいというのが、私からすると思えてならない。 164 だからこそ、例えばですが、学校給食のために自分たちが使っていたものを使ってほしいという 人たちが、1つの部署なり機関に連絡をすれば、そこに持っていくと。各学校の栄養士の先生方も どこかに連絡をすれば、地元のものを簡単に利用できる。そういった納品と利用を調整する窓口の ようなものを、どこかに設置することが望ましいと思いますが、教育長、いかがでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) お答えします。 やはり栄養士の先生方は、その自分の考えがありまして、それぞれバラバラに考えていると思う んですよ。そして地元の料理を作りたい、地元の料理の材料をほしい先生もいれば、今回は例えば 県外の地方食を取りましょうとかと、いろいろな考えがありますので、そこらへんはまた栄養士の 先生方から、そういう希望があるとしたら、また話し合っていただいて、こちらへ持ってきていた だくような形をしていただきたいなと思います。 行政のほうでは、やはり一人ひとりみんなそれぞれ違いますので、そこらへんを今、まとめます というわけにはできないと思います。栄養士の先生のご意見を聞きながら、考えていきたいと思い ます。 ○議長(内池虎雄君) 3番、藤本好彦君。 ○3番議員(藤本好彦君) ただいま教育長から答弁をいただきました。 ただ、これだけは事実なんですが、市内を見渡せば、遊休地や耕作放棄地等がある。また、自給 的に野菜を作っている方々も大変おられると。 そういった方たちが作ったもの、もしくは学校の子どものたちのためだったら、学校給食に作っ てあげようという思いを持つ。例えば団体とかグループ、個々の農業経営者なり、そういった人た ちの思いを吸い取ることができるような、例えば作ったものを学校の給食に届けたいという、届け られるような、 そういったことが今のままだと実現しないと思いますので、 ぜひ地元の方たちが作っ たものを気軽に給食室に持ってこられるような仕組み、この設立といいますか、仕組みづくりに力 を入れてもらいたいと思いますが、教育部長さん、いかがでしょうか。 ○議長(内池虎雄君) 横小路教育長。 ○教育長(横小路允子君) お答えします。 やはり生産者がその気持ちになるということは、こちらにあまり情報が入ってこないので、先ほ ど市長さんもおっしゃいましたが、必要であれば、動いていただいて、そして栄養士さんにも言っ ていただく。そして行政にも言っていただく。 そして栄養士の先生方も、 そうであれば、 こちらに言っていただくようなことをしていかないと、 業者がどうですかという部分は必要だと思いますが、やはりみんなで動いて、いい方向でいけばい いのかなと思います。 ○議長(内池虎雄君) 3番、藤本好彦君。 165 ○3番議員(藤本好彦君) 市内には、そういう思いを持つ生産者なりが、たくさんいると思いますが、その思いを持つ生産 者に、例えば回覧板なり、どういう手段でもいいんですが、学校の給食の食材を作ってくださいよ とか、募集しますという発信をぜひすることを強く望みまして、私の質問を終わります。 ○議長(内池虎雄君) 以上で藤本好彦君の一般質問を終結いたします。 以上で本日の日程はすべて終了いたしました。 お諮りいたします。 議事整理等のため、6月20日から6月21日を休会にしたいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) 異議なしと認めます。 よって6月20日から6月21日の本会議を休会とすることに決定いたしました。 休会明け本会議は6月22日、午後1時半から会議を開き、常任委員会に付託いたしました各案 件の審査の経過と結果について、各委員長からの報告後、質疑・討論および採決を行います。 本日はこれにて散会いたします。 大変ご苦労さまでございました。 散会 午後 3時53分 166 平 成 2 4 年 南 ア ル プ ス 市 議 会 第 2 回 定 例 会(6月) 6 月 2 2 日 167 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月)(15日目) 平成24年6月22日 午 後 1 時 3 0 分 於 議 会 議 場 1.議事日程 諸 報 告 日程第 1 議案第56号 南アルプス市税条例の一部改正について 日程第 2 議案第58号 平成24年度南アルプス市土地取得造成事業特別会計補正予算 (第1号) 日程第 3 議案第57号 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、当 委員会所管分 以上 総務常任委員長報告 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 日程第 4 議案第57号 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、当 委員会所管分 以上 文教常任委員長報告 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 日程第 5 議案第55号 南アルプス市印鑑条例等の一部改正について中、当委員会所管 分 日程第 6 議案第57号 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、当 委員会所管分 以上 厚生常任委員長報告 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 日程第 7 議案第54号 南アルプス市ヘリポート条例の制定について 日程第 8 議案第55号 南アルプス市印鑑条例等の一部改正について中、当委員会所管 分 日程第 9 議案第57号 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、当 委員会所管分 以上 産業土木常任委員長報告 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 日程第10 議案第62号 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第2号) 日程第11 議案第63号 個別外部監査契約の締結について 168 2.出席議員は、次のとおりである。 (21名) 1番 渡 辺 聖 香 3番 藤 本 好 彦 4番 齊 藤 博 明 5番 河 野 木綿子 6番 花 輪 7番 西 野 浩 蔵 8番 金 丸 一 元 9番 野 田 修 作 10番 石 川 壽 11番 内 藤 政 勝 12番 小 林 敏 徳 13番 清 水 実 14番 志 村 裕 子 15番 向 山 敏 宏 16番 森 岡 千代野 17番 名 取 常 雄 19番 深 澤 永 雄 20番 浅 野 伸 二 21番 斉 藤 哲 夫 22番 内 池 虎 雄 23番 深 澤 米 男 進 3.欠 席 議 員 (2名) 2番 金 丸 忠 仁 24番 穴 水 俊 一 4.会議録署名議員 7番 西 野 浩 蔵 10番 石 川 壽 11番 内 藤 政 勝 5.地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名 (18名) 市 長 中 込 博 文 副 市 長 名 取 武 総 務 部 長 石 川 一 総合政策部長 保 坂 邦 博 市 民 部 長 上 田 清 保健福祉部長 野呂瀬 毅 明 長 保 坂 秀 人 長 塚 原 雅 樹 農林商工部長 依 田 昭 造 建 企 山 田 和 彦 消 総合政策部理事 飯 野 清 徳 総合政策部理事 飯 野 多恵子 会 計 管 理 者 櫻 本 政 明 教 長 横小路 允 子 教 育 委 員 長 金 子 賢 夫 教 長 清 水 文 秀 代表監査委員 山 本 正 敏 農業委員会長 業 局 長 6.職務のため議場に出席した者の職氏名(4名) 議会事務局長 有 野 一 成 書 記 村 松 直 樹 書 記 石 川 書 記 小 林 正 明 浩 169 設 部 防 育 育 部 村 松 昇 再開 午後 1時30分 ○議長(内池虎雄君) これより本日の会議を開きます。 報告事項を申し上げます。 地方自治法第243条の3第2項の規定により、市長から財団法人南アルプス市体育協会の経営 状況を説明する経営状況報告書の提出がありました。 お手元に配布しておきましたので、ご了承願います。 次に各常任委員長から付託案件の報告書が提出されました。 お手元に配布しておきましたので、ご了承願います。 次に、中込市長から追加議案の提出がありました。 提出議案は議事日程記載の日程第10および日程第11でありますので、ご了承願います。 次に、農業委員会長 村松昇君は、一身上の都合により、本日の会議を欠席する旨の届け出があ りました。 次に、報道関係者から撮影の申し出があり、これを許可いたしましたので、ご了承願います。 以上で報告を終わります。 これより日程に入ります。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(内池虎雄君) 日程第1 議案第56号 「南アルプス市税条例の一部改正について」から日程第3 議案第57号 「平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、当委員会所管分」までの3案件を議 題といたします。 これら3案件は、審査を総務常任委員会に付託しておりますので、委員長から審査の経過と結果 について、報告を求めます。 総務常任委員長、内藤政勝君。 ○総務常任委員長(内藤政勝君) 平成24年6月22日 南アルプス市議会議長、内池虎雄様。 南アルプス市議会総務常任委員会委員長、内藤政勝。 総務常任委員会委員長報告書 去る6月8日の本会議において、当委員会に付託されました、議案第56号 「南アルプス市税 条例の一部改正について」の条例案1件、議案第57号 「平成24年度南アルプス市一般会計補 正予算(第1号)中、所管分」 、議案第58号 「平成24年度南アルプス市土地取得造成事業特別 会計補正予算(第1号) 」の補正予算案2件、以上3案件について、6月11日に委員会を開き、審 査した経過と結果について、報告いたします。 主な質疑を申し上げます。 議案第56号について、今回の一部改正は、本市には該当施設がないものの、具体的な説明を求 めたところ、公共下水道を使用する事業所等のうち、法律で規制されている高濃度の汚水を含む工 業用排水を出す事業所が、その処理施設を新たに整備した場合に、市の資産税を軽減するものであ る。との答弁がありました。 議案第57号については、 1 宝くじの助成事業であるコミュニティー事業の本市に対する配分額と各自治会等からの要望 170 件数についての質疑に対し、多くの要望件数があったが、今年度、本市からの申請に対して決 定されたのは2件であった。また、東日本大震災後の山梨県に対する配分額の減少と、かつ、 この事業がとても有利な助成事業であることが県内各地に知れ渡り、 要望件数が増加したため、 本市への割り当ても激減した。との答弁がありました。 1 櫛形山のトレッキングコースにおける自然環境調査の実施状況等についての質疑に対し、専 門分野の有識者を含め13名の委員で3回に分けて植物や昆虫などにあたる影響調査を行った 結果、事業を回避しなければならないほどの報告はないが、これからも季節に応じた慎重な調 査を継続していく。との答弁がありました。 1 地域エネルギー活用プロジェクトについて、現在の調査・研究過程や実用化のめど、また具 体的な将来ビジョンと本市の現況についての質疑に対し、山梨大学での研究は、これまでは実 験室での試験管レベルの研究段階であったが、今回は実用化に向けての具体的な研究に入る。 との答弁がありました。将来的には遊休農地対策や雇用創出、農林業の6次化を推進する施策 として、その効果に期待が持てる有益な研究テーマだとは思うが、現時点において、本市にとっ ての確固たるメリットや具体的な活用方法等が示されなかったため、この研究の有益性がもう 少し具体化されてから、事業実施してもいいのではないかという意見も出ましたが、当委員会 としては、今後も具体的な報告を求めることにとどめました。 議案第58号については、企業誘致における工場用地の整備において、残土処理についても業者 に任せるのではなく、行政でも適正な管理を徹底するよう求めました。 以上、総務委員会に付託されました、すべての案件を慎重審査した結果、議案第57号は討論を 経て賛成多数で、また議案第56号と58号は全会一致で原案のとおり可決するものと決定いたし ました。 以上で報告を終わります。 ○議長(内池虎雄君) 以上で、総務常任委員長の報告が終わりました。 これより、委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 この際申し上げます。 議案第57号 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)は、各常任委員会に所管 分を付託しておりますので、4常任委員会委員長の報告後に討論および採決を行います。 次に、議案第56号の討論に入ります。 討論の通告はありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第56号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第56号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、議案第58号の討論に入ります。 171 討論の通告はありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第58号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第58号は委員長の報告のとおり可決されました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(内池虎雄君) 日程第4 議案第57号 「平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、当委員会所 管分」を議題といたします。 本案は、 審査を文教常任委員会に付託しておりますので、 委員長から審査の経過と結果について、 報告を求めます。 文教常任委員長、名取常雄君。 ○文教常任委員長(名取常雄君) 平成24年6月22日 南アルプス市議会議長、内池虎雄様。 南アルプス市議会文教常任委員会委員長、名取常雄。 文教常任委員会委員長報告書 去る6月8日の本会議において、当委員会に付託されました、議案第57号 「平成24年度南 アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、所管分」について、6月11日に委員会を開き、審査 した経過と結果について、ご報告いたします。 1 (仮称)南アルプス市南部学校給食センターの建設場所は決定したのか。との質疑に対し、 旧消防本部跡地に決定している。との答弁がありました。 1 旧消防本部跡地には体育館があるが、今後どうする予定か。との質疑に対し、体育館と駐車 場があるが、いずれ撤去する予定である。南部学校給食センターは白根・八田学校給食センター と比べ、もう少し大規模なものを考えているので、体育館を撤去しないと建物ができない。今 の建物は市の管理となっており、 管財契約課とも打ち合わせをして、 いずれ撤去することになっ ている。との答弁がありました。 1 小笠原流礼法を小中学校の授業に取り入れるが、教育課程において、どの部分に位置付ける のか。との質疑に対し、道徳教育の一部として組み入れていく。今年度は主に教師を対象にし た講演会を開催し、教育課程に導入するための準備段階として考えている。来年度から正式に モデルとなるような授業プランを考えながら、教育課程に組み込んでいきたいと思っている。 との答弁がありました。 1 沢登六角堂にシロアリ被害が発生し、修復が行われるが、毎年10月13日に行われる切子 の祭典までにある程度の修復はできるのか。また、修復費が予算を上回った場合の対応は。と の質疑に対し、祭典までには修復を終わらせる予定である。また、全面修復だと大変な費用に なる。祭典も控えているので、今回は予算の範囲内の修復と今後の修復計画を立てるための調 査を行う。との答弁がありました。 以上、文教常任委員会に付託されました案件を慎重審査した結果、原案のとおり可決するものと 172 決しました。 以上で報告を終わります。 ○議長(内池虎雄君) 以上で、文教常任委員長の報告が終わりました。 これより、委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(内池虎雄君) 日程第5 議案第55号 「南アルプス市印鑑条例等の一部改正について中、当委員会所管分」およ び日程第6 議案第57号 「平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、当委員 会所管分」の2案件を一括議題といたします。 これら2案件は、審査を厚生常任委員会に付託しておりますので、委員長から審査の経過と結果 について報告を求めます。 厚生常任委員長、小林敏徳君。 ○厚生常任委員長(小林敏徳君) 平成24年6月22日 南アルプス市議会議長、内池虎雄様。 南アルプス市議会厚生常任委員会委員長、小林敏徳。 厚生常任委員会委員長報告書 去る6月8日の本会議において、当委員会に付託されました、議案第55号 「南アルプス市印 鑑条例等の一部改正について」および議案第57号 「平成24年度南アルプス市一般会計補正予 算(第1号)中、所管分」の2案件について、6月13日に委員会を開き、審査した経過と結果に ついて、ご報告いたします。 議案第55号については、 1 現在、本市に外国人登録者は何人いて、どういう人が仮住民票を作成できるのか。との質疑 に対し、基準日である5月7日現在で、1,080人が外国人登録されていて、そのうち1, 038人が仮住民票を作成しているが、42人は短期滞在者等であり、仮住民票を作成できな い人である。との答弁がありました。 1 この条例の一部改正について、外国人に対して説明会等を行ったか。との質疑に対し、1月 に日本語サロンの中で2回、説明を行った。また、2月に外国人登録者全員に対し、5カ国語 (ポルトガル語・スペイン語・中国語・英語・韓国語)の訳文を付けた説明文を送付した。と の答弁がありました。 議案第57号については、 1 保育所給食食材放射線検査事業について、いつごろ実施し、検査結果を公表するのか。との 質疑に対し、5月から7月にかけて先行検査を各保育所で1回ずつしていく。また、本検査は 8月から実施予定であり、 山梨県で機器を購入し、 専門の職員をつけて月1回行う予定である。 検査結果については、県と市のホームページで随時公表している。との答弁がありました。 1 災害時要援護者台帳システムの整備を行っていくが、民生委員は担当区域の人数の把握はで きているのか。との質疑に対し、対象となる方は5,643人いるが、そのうちあったかカー 173 ドの登録者は920人いる。今後は災害時要援護者台帳システムの中に民生委員ごとの担当区 域を把握し、データ化する。そして、あったかカードの登録を推進していく。との答弁があり ました。 1 地域自殺対策緊急強化事業の具体的な内容は。との質疑に対し、弁護士・消費生活相談員・ 保健師・社会福祉士・精神保健福祉士などの専門職をそろえた「福祉なんでも相談会」や、精 神科の病院に行きづらい方のために健康センター等で精神科医を招き、相談会を開催する予定 である。との答弁がありました。 以上、厚生常任委員会に付託されたすべての案件を慎重に審査した結果、原案のとおり可決する ものと決しました。 以上で報告を終わります。 ○議長(内池虎雄君) 以上で厚生常任委員長の報告は終わりました。 これより、委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 この際、申し上げます。 議案第55号 南アルプス市印鑑条例等の一部改正については、厚生常任委員会と産業土木常任 委員会に所管分を付託しておりますので、産業土木常任委員長の報告後、討論および採決を行いま す。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(内池虎雄君) 日程第7 議案第54号 「南アルプス市ヘリポート条例の制定について」から、日程第9 議案第 57号 「平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、当委員会所管分」までの3案 件を一括議題といたします。 これら3案件は、審査を産業土木常任委員会に付託しておりますので、委員長から審査の経過と 結果について報告を求めます。 産業土木常任委員長、西野浩蔵君。 ○産業土木常任委員長(西野浩蔵君) 平成24年6月22日 南アルプス市議会議長 内池虎雄様。 南アルプス市議会産業土木常任委員会委員長、西野浩蔵。 産業土木常任委員会委員長報告書 去る6月8日の本会議において、当委員会に付託されました、議案第54号 「南アルプス市ヘ リポート条例の制定について」 、議案第55号 「南アルプス市印鑑条例等の一部改正について」の 条例案2件、および議案第57号 「平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号)中、 所管分」の補正予算案1件について、6月13日に委員会を開き、慎重に審査した経過と結果につ いて、ご報告いたします。 議案第54号については、 1 夜叉神ヘリポートの設置理由と利用内容は。との質疑に対し、河川敷内の旧ヘリポートが増 水により使用できないことに加え、広河原ヘリポートは登山者や観光客が多く、駐機場には適 174 さないため、夜叉神ヘリポートを駐機場として使用する。また、櫛形山への資材の荷揚げなど にも使用する。との答弁がありました。 1 第7条に「使用料の免除」が規定されているが、具体的にはどのような状況での使用なのか。 との質疑に対し、4月から山梨県でも配備されたドクターヘリをはじめ警察や消防のヘリコプ ターなど、緊急時に使用されるヘリコプターは免除対象となる。との答弁がありました。 議案第55号については、 1 南アルプス市下水道条例の一部改正の中で新たに「ジオキサン」の検出基準が付け加えられ たが、摂取するとどのような害があるのか。との質疑に対し、有機性の溶液でがんを発生する 恐れがあるといわれている。との答弁がありました。 議案第57号については、 1 遊休農地活用支援事業でJAこま野が行う農地の集積事業を円滑に推進するための農地調整 員を設置する補助の具体的内容は。との質疑に対し、予算120万円のうち主なものは人件費 である。との答弁がありました。 1 「南アルプス市フルーツ山麓フェスティバル開催事業」は市長説明要旨の中の南アルプス山 麓サマーフェスティバルと同じなのか。との質疑に対し、同じものである。事業名は予算上、 付けられたものであり、正式なイベント名称は「南アルプス山麓サマーフェスティバル」とし て開催する。との答弁がありました。 1 スモモ「貴陽」のギネス世界記録登録事業について、世界には貴陽より大きなスモモもある という話を聞くが、調査はしてあるか。また自信はあるのか。との質疑に対し、JAを通じて 県の機関に確認している。また、これまでスモモの大きさや重さのギネス登録はないので、早 い段階で申請できれば登録できると考えている。との答弁がありました。 以上、産業土木常任委員会に付託されました、すべての案件を慎重審査した結果、原案のとおり 可決するものと決しました。 以上で報告を終わります。 ○議長(内池虎雄君) 以上で、産業土木常任委員長の報告は終わりました。 これより、委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 次に議案第54号の討論に入ります。 討論の通告はありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第54号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第54号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、日程第5と日程第8の議案第55号の討論に入ります。 討論の通告はありませんので、討論を終結いたします。 175 これより議案第55号を採決いたします。 本案に対する文教常任委員長と産業土木常任委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は両委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第55号は両委員長の報告のとおり可決されました。 次に、日程第3および日程第4、日程第6、日程第9の議案第57号の討論に入ります。 討論の通告はありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第57号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は各委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。 (異議なしの声) 異議なしの認めます。 よって、議案第57号は各委員長の報告のとおり可決されました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(内池虎雄君) 日程第10 議案第62号 「平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第2号) 」 、日程第 11 議案第63号 「個別外部監査契約の締結について」の2案件を一括議題といたします。 市長から提出議案の説明を求めます。 中込市長。 ○市長(中込博文君) 本定例会に追加して提出いたしました案件につきまして、ご説明を申し上げます。 追加して提出いたしました案件は、予算案1件、契約案1件、合わせて2件であります。 はじめに、議案第62号 南アルプス市一般会計補正予算(第2号)についてであります。 この案につきましては、補正額として1,200万円を追加し、歳入歳出予算の総額を263億 8,367万6千円といたすものであります。 内容につきましては、電波法の改正に伴う消防救急無線のデジタル化整備にかかわる実施設計費 を追加するものでございます。 なお、財源といたしましては、市債を充当することとしております。 次に、議案第63号 個別外部監査契約の締結についてであります。 この案につきましては、本定例会初日の6月8日に議案第60号 個別外部監査契約に基づく監 査によることについて、ご議決いただきましたので、市内在住の公認会計士 加藤隆博氏と契約す ることについて提案するものであります。 加藤氏は指定管理者の選定審査会の会長として、当初から本市の指定管理者制度導入にかかわっ ていただいているところであり、また昨年度においても、個別外部監査契約に基づく監査を行って いただき、最も適した方と考え、契約いたすものであります。 以上、追加して提出いたしました案件につきまして、ご説明を終わります。 何とぞ、よろしくご審議の上、ご議決賜りますよう、お願い申し上げます。 平成24年6月22日 176 南アルプス市長 中込博文 ○議長(内池虎雄君) 以上で市長の説明が終わりました。 次に、議案第62号の補足説明を求めます。 総合政策部長、保坂邦博君。 ○総合政策部長(保坂邦博君) それでは、議案第62号 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第2号)について、補 足説明を申し上げます。 お手元に配布の補正予算および同説明書、6月追加の1ページ目をお開き願います。 はじめに議案の朗読をいたします。 議案第62号 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第2号) 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算の(第2号)は次に定めるところによる。 (歳入歳出予算の補正) 第1条 歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ1,200万円を追加し、歳入歳出予算の総額 を歳入歳出それぞれ263億8,367万6千円とする。 2 歳入歳出予算の補正の款項の区分及び当該区分ごとの金額並びに補正後の歳入歳出予算の金 額は「第1表 歳入歳出予算補正」による。 (地方債の補正) 第2条 地方債の追加は「第2表 地方債補正」による。 平成24年6月22日提出 南アルプス市長 中込博文 2ページ、3ページ、第1表をお開き願いたいと思います。 「第1表 歳入歳出予算の補正」 歳入 21款1項の市債、 補正前の額18億6, 720万円、 補正額1, 200万円、 計18億7, 920万 円、歳入合計、補正前の額263億7,167万6千円、補正額1,200万円、計263億8, 367万6千円。 3ページの歳出でございます。 9款消防費、1項消防費、補正前の額11億885万7千円、補正額1,200万円、計11億 2,085万7千円、歳出合計、補正前の額263億7,167万6千円、補正額1,200万円、 計263億8,367万6千円。 第2表 地方債の補正で、次のページ、4ページ目をお開き願いたいと思います。 「第2表 地方債の補正」 追加 起債の目的 緊急防災・減災事業債、限度額1,200万円、起債の方法 普通貸借または証券 発行、利率 5%以内。ただし書きは省略させていただきます。 償還の方法 政府資金については、その融資条件により、銀行その他の場合にはその債権者と協 定するものとする。ただし、財政その他の都合により、据え置き期間および償還期限を短縮し、も しくは繰上償還、または低利に借換えすることができるということで、緊急防災・減災事業債につ いては、充当率100%で交付税の算入が70%という有利な起債でございます。 続きまして、事項別明細のほうで説明をさせていただきますが、12ページをお開き願いたいと 177 思います。 2の歳入、21款市債、第1項市債、6目消防債でございます。補正前の額はゼロです。補正額 1,200万円、合計1,200万円。 節3緊急防災・減災事業債1,200万円でございます。合計、補正前の額が18億6,720万 円、補正額が1,200万円、合計18億7,920万円でございます。 14ページ、15ページの歳出をお開き願いたいと思います。 3歳出、9款消防費、1項消防費、1目常備消防費、補正前の額6億8,816万9千円、補正 額1,200万円、計7億16万9千円。補正額の財源内訳につきましては、地方債が1,200万 円でございます。 節13委託料1,200万円。この委託料につきましては、先ほど市長が説明しましたように、 電波法の改正に伴う消防緊急無線のデジタル化整備にかかる実施設計額でございます。 なお、新聞等でご承知かと思いますが、県内10消防本部の統合による消防広域化の中で5月 30日開催の県消防広域化推進協議会において、無線のデジタル化更新が必要となっている指令セ ンターの集約を見送り、 10消防本部ごとに更新することが決定されましたので、 したがいまして、 本市でも単独で整備を図るということで、補正をお願いするものでございます。 次のページ、16ページをお願いしますが、地方債の調書にかかる一覧表でございますが、参考 に見ていただきたいと思います。 以上で補足説明を終了させていただきます。 よろしくお願いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑の通告はありませんので、質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただ今、議題となっております議案第62号は、会議規則第35条第3項の規定により、委員会 への付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第62号は委員会への付託を省略することに決しました。 これより議案第62号の討論に入ります。 討論の通告はありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第62号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第62号は原案のとおり可決されました。 次に、議案第63号の補足説明を求めます。 総務部長、石川一君。 178 ○総務部長(石川一君) それでは、議案第63号の補足説明をいたします。 追加議案書の1ページをお開き願いたいと思います。 議案を朗読いたします。 議案第63号 個別外部監査契約の締結について 南アルプス市個別外部監査契約に基づく監査に関する条例 (平成18年南アルプス市条例第4号) 第2条第2項の規定により、次のとおり個別外部監査契約を締結するものとする。 平成24年6月22日提出 南アルプス市長 中込博文 1 契約の目的 公の施設の指定管理者の出納事務等に関する監査の報告 2 契約の期限 平成24年12月31日まで 3 契約の金額 100万円を上限とする額 4 契約の方法 随意契約 5 契約の相手方 住所 南アルプス市飯野3439番地9 氏名 加藤隆博 資格 公認会計士 提案理由 個別外部監査契約の締結については、地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の42第 4項の規定により、議会の議決を得る必要があるので、この案を提出するものであります。 以上で補足説明を終わります。 よろしくお願いいたします。 ○議長(内池虎雄君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑の通告はありませんので、質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただ今、議題となっております議案第63号は、会議規則第35条第3項の規定により、委員会 への付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第63号は委員会への付託を省略することに決しました。 これより議案第63号の討論に入ります。 討論の通告はありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第63号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第63号は原案のとおり可決されました。 以上で本定例会の議事はすべて終了いたしました。 179 以上をもちまして、平成24年度南アルプス市議会第2回定例会を閉会といたします。 大変ご苦労さまでございました。 閉会 午後 2時10分 180 この会議の経過を記載して、その内容が相違ないことを証するために ここに署名する。 平成 南アルプス市議会議長 内 池 虎 雄 会 議 録 署 名 議 員 西 野 浩 蔵 会 議 録 署 名 議 員 石 川 壽 会 議 録 署 名 議 員 内 藤 政 勝 本会議録の作成にあたった者の氏名は次のとおりである。 議会事務局長 有 野 一 成 書 記 村 松 直 樹 書 記 石 川 書 記 小 林 正 明 浩 181 年 月 日 平成24年 南アルプス市議会第2回定例会(6月)議案審議結果等 182 平成24年 南アルプス市議会 第2回定例会(6月) 会 期 日 程 表 〔15日間〕 日 次 月 日 曜日 種 別 開議時刻 摘 要 ○開会 ○諸報告、会議録署名議員の指名、 会期の決定、議案の上程 ○提案、説明、一部採決 第 1日 6月 8日 金 本会議 13:30 第 2日 第 3日 9日 10日 土 日 休 会 第 4日 11日 月 委員会 9:30 ○総務常任委員会 ○文教常任委員会 第 5日 12日 火 休 会 ○委員会予備日 第 6日 13日 水 委員会 9:30 ○厚生常任委員会 ○産業土木常任委員会 第 7日 14日 木 休 会 ○委員会予備日 第 8日 15日 金 休 会 ○議事整理のため 第 9日 第10日 16日 17日 土 日 休 会 第11日 18日 月 本会議 9:30 ○代表質問 ○一般質問 第12日 19日 火 本会議 9:30 ○一般質問 第13日 20日 水 休 会 ○一般質問予備日 第14日 21日 木 休 会 ○議事整理のため 金 本会議 13:30 ○委員長報告 質疑、討論、採決 ○閉会 第15日 22日 183 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月)審議結果一覧 議案番号 件 名 付 託 委員会 議決月日 結 果 議案第54号 南アルプス市ヘリポート条例の制定について 産業土木 6月22日 原案可決 議案第55号 南アルプス市印鑑条例等の一部改正について 厚生 6月22日 原案可決 議案第56号 南アルプス市税条例の一部改正について 総務 6月22日 原案可決 4分割 6月22日 原案可決 総務 6月22日 原案可決 ― 6月8日 原案可決 ― 6月8日 原案可決 ― 6月8日 原案可決 ― 6月22日 原案可決 ― 6月22日 原案可決 ― 6月8日 原案承認 ― 6月8日 原案承認 議案第57号 議案第58号 議案第59号 議案第60号 議案第61号 議案第62号 議案第63号 承認第 1号 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第 1号) 平成24年度南アルプス市土地取得造成事業特 別会計補正予算(第1号) 新市建設計画の変更について 個別外部監査契約に基づく監査によることにつ いて 市道路線の認定について 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第 2号) 個別外部監査契約の締結について 南アルプス市税条例の一部を改正する条例の専 決処分につき承認を求めることについて 南アルプス市国民健康保険税条例の一部を改正 承認第 2号 する条例の専決処分につき承認を求めることに ついて 184 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月)議案付託表 付託委員会 総務常任委員会 議案番号 名 議案第56号 南アルプス市税条例の一部改正について 議案第57号 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号) 議案第58号 文教常任委員会 件 平成24年度南アルプス市土地取得造成事業特別会計補正予 算(第1号) 議案第57号 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号) 議案第55号 南アルプス市印鑑条例等の一部改正について 議案第57号 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号) 議案第54号 南アルプス市ヘリポート条例の制定について 議案第55号 南アルプス市印鑑条例等の一部改正について 議案第57号 平成24年度南アルプス市一般会計補正予算(第1号) 厚生常任委員会 産業土木常任委員会 185 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月) 代 表 質 問 通 告 表 質問 順位 質問者 質問事項 質 問 要 旨 1 南政クラブ 西野 浩蔵 1.合併10年を迎える (1)合併効果の検証は現在行われているか。 南アルプス市は。 (2)新市建設計画の進捗状況について。 (3)新市建設計画時の財政見通しと現況は。 (4)合併特例債の地域的(旧町村)配慮による起 債がなされたか。 (5)地域性を活かした(新市建設計画と一部関連 する)施策の推進状況について (一部周辺地域など芦安地区を事例に質問) 2 公明党 齊藤 博明 1.成年後見制度の周知 (1)昨年6月に成立した改正介護保険法には、地 と普及について 域を挙げた市民後見人の養成、活用が明記さ れました。また、老人福祉法の改正により、 市区町村は後見人の育成とともにそれを活用 するために必要な措置を取ることが努力義務 になりました。 人に頼れる、人を信頼できる関係を地域社会 に再構築していく担い手として市民後見人の 普及は喫緊の課題と考えますが、市の見解を 伺います。 (2)福祉総合相談課が新たに設けられたことで成 年後見制度への相談窓口も明確となり、相談 件数も増えていると伺っています。しかし、 本来、家庭裁判所への申し立てに至る様々な 実務は相談機関から独立した実施機関が担う べきものと考えます。今後は適正と判断され た市民後見人を裁判所に推薦する業務も含ま れてくることでしょう。 地域包括ケアの一端として、権利擁護機能の 基盤整備を推し進めていくうえでも、 「成年後 見センター」の設立が必要と考えますが、構 想も含め市の見解を伺います。 186 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月) 代 表 質 問 通 告 表 質問 順位 3 質問者 質問事項 質 問 要 旨 かがやき21 名取 常雄 1.職員人事について (1)昨年度末の人事異動は新聞一頁となるくらい の人事異動があったが、市の部局は関係なく 行なわれていることに対する市長の所見をお 伺いいたします。 (2)課長級やリーダー級については、部局内の異 動とし、専門職的育成が地方分権時代におい て必要ではないかと考えるが、どのようにお 考えか。 (3)人事異動は、その人の育成にも大きく関わる 問題であり、よく言われる選挙人事的要素は 排除していかなくてはならない問題であると 思うが、市長のお考えをお聞きします。 (4)人事異動に関する行政職員の育成計画的なも のは作成されているのか、また、そうした計 画は市長が個体を動かすのではなく、組織と して確立しているのか。 2.職員定数について (1)本定例会の市長説明要旨に「市行政改革大綱 に基づく、定員適正化計画」を示したとある が、臨時職員については、どのようなお考え なのかお伺いいたします。 (2)行政サービスの質と量の問題から、恒常的臨 時職員を解消する事は、必要であると考えま す。 この事の解消に向けては、定員計画を策定し て、業務量的に何人必要であるのかを明確に し、ただ単に職員数を減らすのが目的ではな く、適正な人員確保をしていくことが重要で あると考えますが、所見をお伺いいたします。 3.省エネビジョン策定 (1)一般可燃ごみの排出状況は、施策の中で現状 について の排出量を維持していけばよいのか、更なる 減量が求められるのかお伺いいたします。 (2)本市においては、新エネビジョンの策定は完 了し、CO2削減に向けての対応がなされて おりますが、この新エネビジョンはエネル ギーを作り出す側から考えたビジョンであ り、エネルギーを消費する側から考える省エ ネは市民を対象とした、ビジョンであると言 えます。 エネルギーの消費を抑える、ごみの減量も含 めた南アルプス市の独自の省エネビジョン作 成をする考えはないか。 187 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月) 代 表 質 問 通 告 表 質問 順位 3 質問者 かがやき21 名取 常雄 質問事項 質 問 要 旨 4.消防団員の公共施設 (1)昨年6月定例会において、清水議員が代表質 優遇について 問した内容で、 「市の公共施設利用時の優遇に ついて、関係部局及び消防委員会などで検討 してまいりたいと思います」とあるが、その 後の検討はどのようになっているのか。 188 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月) 一 般 質 問 通 告 表 質問 順位 質問者 4 向山 敏宏 (南政クラブ) 質問事項 質 問 要 旨 1.市の所有している土 (1)基金で所有している土地については、取得から 地について 最高で37年ぐらい経過しているが公共用地と しての活用の計画がなければ普通財産に買い替 えて「現金」とする考えは。 (2)保有土地の価格について、保有している土地の 価格は購入時の価格で示しているが現状に即し て評価するとかなり低くなるのではないか。簿 価上の価格で表示してある土地価格では適正価 格とはいえないのでは。保有している土地を再 評価して基金額全体を見直す考えは (3)基金保有と普通財産の土地について、両者とも 今後活用計画がなければ、維持管理費用も大き な財政負担となるので、公売等により処分する 考えは。 尚、処分においては購入時の価格(簿価)を下 回ることが充分考えられるが、活用のないまま に今後保有していくことは財政を圧迫するし、 また今後土地の価格が上昇することも期待でき ない。簿価を下回っても土地を処分してはどう か。基金から土地の現物保持をなくしていく考 えは。 5 浅野 伸二 (南政クラブ) 1.公共施設(防犯灯含 (1)本庁舎1階フロアーに40W の蛍光管約 100 本 む)の L.E.D 化につ あり、現在の電気料金が年間で 475,000 円か いて かっている。これを L.E.D に交換すると 182,000 円となり 293,000 円のお得となる。ま た、CO2排出量は現在 12,260kgが 4,700k gになり、共に削減率が 61.7%となる。耐用年 数で比べる蛍光灯が 3 年半で、L.E.D が約 10 ~15 年となる。取替費用、手間が3~5分の 1になり、光彩率が約20%アップする。取付 け費用が 150 万円程かかるが5年間で完済可能 になるが、市の考えは。 189 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月) 一 般 質 問 通 告 表 質問 順位 6 質問者 河野木綿子 (公明党) 質問事項 質 問 要 旨 1.子宮頸がん検診につ (1)本市では子宮頸がん検診に細胞診を実施してい いて る。しかし、進行したがん細胞の発見には有効 だが、細胞診だけでは 2 割から 3 割の見落とし があるといわれている。 それに対し、HPV(ヒトパピロマウイルス) 検査を併用した場合は、ほぼ100%子宮頸が んを発見でき、しかも細胞診とHPV検査が陰 性で正常である場合 3 年検診を受けなくても大 丈夫とされており、26.3%の検診の予算が 削減できるとも言われている。 本市においてもHPV検査を採用し、細胞診と の併用をするべきであると考える。本市の考え は。 2.鳥獣害の猿対策につ (1)猿による農作物への被害は、中産間地域の農作 いて 物の作り手のみなさんにとって、営農意欲を著 しく低下させ耕作放棄地の助長ともなる深刻な 問題である。 鳥獣害防止総合支援事業の活用に施設整備など を支援するハード対策、地域ぐるみの被害防止 活動を支援するソフト対策があるが、これらの 支援事業の交付金を活用すると共に、本市にお いて新たな取組みや対策を考えているか。 190 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月) 一 般 質 問 通 告 表 質問 順位 7 質問者 志村 裕子 (公明党) 質問事項 質 問 要 旨 1.交通安全対策につい (1)登下校時の児童が死傷する事故が立て続けに て 発生している。惨事を回避するためには通学 路に危険・盲点はないか点検し、より一層の安 全対策を強化しなければなりません。市の通 学路の安全点検はどのように行われている か、また、子供の視点に立っての安全点検が 大事と思うがその対応は。 (2) 自転車対歩行者の事故は2000年が1827件だっ たのに対し 2010 年は 2760 件と約 1.5 倍に増 加している。エコブームや健康志向の高まり で通勤手段として注目されている自転車、 高齢化など社会環境の変化も事故急増の大きな 原因ともなっている。自転車事故が交通事故全 体の 2 割を占めているのが現状である。市内に おいてもすでに自転車事故で負傷や死亡に至る ケースも起こっている。甲府市内の国母通りや、 ケヤキ通りに路側帯を活用した自転車専用レー ンの整備が計画されている。本市においても自 転車レーン設置や道路整備など対応策が急がれ るがお考えをお聞かせ下さい。 (3)悲惨な交通事故防止の為、子供や子育て中の母 親、高齢者、障害者に地域での交通安全教室を 徹底すべきと考えるが、どのように実施するか お聞かせ下さい。 191 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月) 一 般 質 問 通 告 表 質問 順位 7 質問者 志村 裕子 (公明党) 質問事項 質 問 要 旨 2.校庭や園庭などの芝 (1)近年、校庭・園庭の芝生化が進んでいる。文 生化について 部科学省としても芝生化の効果を教育上の効 果、環境保全上の効果、地域のスポーツ活動の活 発化等をあげ、整備推進を図っている。市内 の保育所、幼稚園の園庭・小中学校の校庭の 芝生化は、屋外活動が盛んな子供の成長への 効果だけではなく、日差しの照り返しがなく 温度上昇を抑制でき、砂塵の吹き込み、民家 への飛散がない。側溝、周辺道路への土砂流 出がなくなる。昆虫などの生息、飛来がある など、相当なメリットを含んでいる。そこで、 市内の保育所・幼稚園の園庭、小中学校の校 庭の芝生化事業を導入してはどうか。 (2)芝生化に対しての一般的なイメージは「施行 費が高く、維持管理が大変」と取組みにくい ものがあるが、低コストで施行が可能、維持 管理も簡単で維持費が低廉、環境にも優しい 「鳥取方式」の導入を図ってはどうか。 (1)白書によれば公共施設の建て替え・改修に膨大 8 金丸 一元(新 1.公共施設白書と財政 風クラブ) 計画との整合性につ いて な費用がかかる。行財政運営を将来も持続可能 なものにするには、施設の思い切った統廃合・ 廃止の断行しかないが、市民の皆さんにどのよ うにして理解を得るのか。 (2)白書は大変わかりやすく、説得力のあるもの だが、第2期財政計画は白書との整合性が計 られた様子もなく分かりづらいし、説得力に も乏しく、とうてい市民の皆さんの理解など 得られるものではない。改めて短期5年、中 期10年、長期30年の財政計画を立て直す べきだと思うが。 (3)施設の統廃合・廃止の実施計画の策定には、統 廃合・廃止に一切利害関係のない人達によって 構成された強力な権限を与えられた第三者機関 が当たるべきだと思うが。 192 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月) 一 般 質 問 通 告 表 質問 順位 9 質問者 質問事項 質 問 要 旨 金丸 忠仁(新 1.地域担当制導入につ (1)市民が自らの地域をどうすべきか真剣に討議す 風クラブ) いて るとき、現在の市の縦割り行政(業務分担制) では充分に市民の意見要望に対応することがで きません。そこでより市民の意向を行政に反映 するため、市職員一人ひとりが各地域の担当職 員となり、担当地域の問題解決にはどうしたら よいかを市民と共に考えていこうとする地域担 当制が必要であると考え平成19年6月議会 で、今沢前市長に質問しました。その時の答弁 は、この区担当制が市と区の自主的な地域づく りや住民サービス向上に具体的にどのように役 立つのか。また、それを実施した場合、現在の 職員の業務体制に支障がないか、総合的に検討 して判断してまいりたいとの答弁でしたが、そ の後どのように検討されましたか。 (2)地域担当制導入についての市長の率直な意見を お聞かせください。 2.おきがる座談会につ (1)市長は『おきがる座談会』を通して市民とふれ いて あう機会を設け、市長の夢を語っておられます が、市民が行政に対して要望するだけの受身の 市民から、協働し能動的な市民へ転換して欲し いと考えていると思いますが、一年間『おきが る座談会』を実施してきて、市長の夢の理解度 でなく、市民が自ら進んで物事をやりましょう という、その成果はありましたか。 (2)訴えるだけではなく、具体的に市民への働きか けはしましたか。 193 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月) 一 般 質 問 通 告 表 質問 順位 10 質問者 質問事項 質 問 要 旨 渡辺 聖香 1.地域公共交通コミュ (1)コミュニティバスの運行について実証運行の結 (かがやき21) 果に基づいて、今後のあり方を決断していくと ニティバスの今後に ついてと路線バス運 あるが、打ち切る場合は公共交通を必要として 行経費について いる方々に対してはどのような対策を講じるの か。 (2)山梨交通路線バス、若草下今井線は25年度も 予算計上し、今後も運行をしていくのか。 2.安心して子供が産め (1)第1回定例議会の一般質問で、災害時の避難所 る体制作りについて 等における妊婦さんや出産についてのケアを行 える助産師さんの協力体制について検討してい くとの答弁から、今後の体制作りと市の取組み をどのように進めていくのか。 11 花輪 進 1.インター周辺開発に (1)基本構想の議会への説明が遅れているが、議 (かがやき21) ついて 会への説明時期について (2)南アルプスインターチェンジ南地区地権者会 議が先月末行われたが、100人を超える地 権者への協力依頼であり、短期間で用地の確 保が出来るか疑問である。平成25年度の事 業着手の予定は変わらないか。 (3)フルーツ公園構想を進める上で、民間参入に ついては公募による選考を考えているよう だが、具体的な選考方法は。 (4)フルーツ公園構想と併行して、地域農業の活 性化を促進する振興策はあるか。 2.公共施設の避難所開 (1)甲西地区、大明小学校で行った訓練の成果と 設運営訓練について 課題は。 (2)小学校区単位での避難所開設運営訓練は各地 区の重要かつ緊急を要する課題であるが、今 後どのように進めていくか。 194 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月) 一 般 質 問 通 告 表 質問 順位 11 質問者 質問事項 質 問 要 旨 花輪 進 3.災害時の給水体制に (1)東海、東南海、南海地震等が連動し被害が広 (かがやき21) 範囲に及んだ場合の自衛隊や被害のない自 ついて 治体からの給水車の応援はあるか。 (2)市の給水車は2台と理解しているが、災害時 の活用について考えているか。また、増車の 計画はあるか。 (3)平成22年6月定例会で有蓋貯水槽の水質検 査結果を示し、有効活用について質問しまし た。市では今年3月に市内12ヶ所の耐震性 貯水槽の水質検査を行ったがその結果と今 後の貯水槽の活用とその啓発についてどの ように考えているか。 12 清水 実 1.自然環境の保全と活 (1)南甘利山周辺「清良平・市有林」を協働のま (かがやき21) ちづくり事業として、ボランティア団体と整 用について 備する考えは。 (2)市民の森林公園として、また、市内外の交流 の森として活用する検討は。 2.道路網の整備につい (1)マラソン歩道橋の老朽化に伴う事業予算が計 上されているが今後、市の基本的な取組み て は。また、地域の要望に沿うことができるの か、また、その判断は。 3.学校教育の充実につ (1)芦安小中学校の英語教育推進校の実施に向け た基本的な考えは。 いて (2)英語教育推進にはチロル学園の活用、地域と の連携も視野にいれた検討が必要であると 思うが市の見解は。 (3)小笠原流礼法の個性的な教育を実現する基本 的な所見は。 195 平成24年南アルプス市議会第2回定例会(6月) 一 般 質 問 通 告 表 質問 順位 13 質問者 石川 壽 (新生アルプス) 質問事項 質 問 要 旨 1.公共施設利用料金に (1)住民サービスを充実させることは行政にとっ て重要なことである。しかし、財政が厳しさ ついて を増す中、施設利用料の減免規定の見直し を。 2.学校の危機管理につ (1)登校中の交通事故で児童が死傷した。危険回 避能力を高める対策について市教委の考え いて は。 (2)管理職人事において遠距離通勤や災害等危機 管理について市教委の考えは。 14 藤本好彦 1.安全安心な学校給食 (1)地場産食材の利用促進について。 の実現に向けて (2)地場産食材の供給体制の充実について。 (3)完全米飯給食の実現に向けて。 2.起業・創業支援につ (1)企業家支援、ベンチャー企業創業等に対して の所見について。 いて (2)南アルプス市で起業する時の環境と課題につ いて (3)起業・創業時の事務所機能の支援について (4)ビジネスプランコンテストについて 3.被災地の復興支援に (1)災害廃棄物の処理に関しての見解について ついて 196