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WebSAM 導入事例
全日本空輸株式会社 様
市場ニーズに即応し、競争を勝ち抜くためのIT変革。
変化への迅速な対応、ITサービスの安定性向上を目指し、
SOAによる共通連携基盤、統合監視環境を構築
激化する競争を勝ち抜くため、IT基盤の変革に着手した全日本空輸(以下、ANA)様。複雑化した各システムの接続関係を
標準化し、市場ニーズへの即応、ITサービスの安定稼働を実現することが目的です。そこで、
NECをパートナーに迎え共通
連携基盤を構築。その上で「WebSAM」を中核とした基盤専用の統合監視システムを導入し、リアルタイムな監視により、
厳しい可用性と性能が求められる共通連携基盤の安定稼働を実現しています。現在、約4カ月という速さで約70のシステム
が同基盤上へ移行。ビジネスモデル変革の原動力として大きな期待を集めています。
全日本空輸株式会社
IT推進室 開発推進部
基盤企画チーム 主席部員
山口 明宏
氏
全日空システム企画株式会社
技術部 共通基盤チーム
チームリーダー
佐藤 貢一
氏
全日空システム企画株式会社
技術部 共通基盤チーム
マネージャー
中西 成公
氏
全日空システム企画株式会社
技術部 共通基盤チーム
シニアエキスパート
善積 良至
氏
社
名:全日本空輸株式会社
本 社 住 所:〒105 -7133 東京都港区東新橋1-5 -2
汐留シティセンター
設
立:1952年12月
資 本 金:231,381,784, 228円
社 員 数:12,848人(2011年 3月31日現在)
主な事業内容 定期航空運送事業、不定期航空運送事
業、航空機使用事業、その他附帯事業
U R L:http://www.ana.co.jp/
ビジネスモデル変革のため
変化に強いIT基盤の再構築に着手
「安心」と「信頼」をコンセプトに据え、国内外の顧客に
高品質な航空サービスを提供する全日本空輸(以下、
ANA)様。航空自由化の波が押し寄せ、格安航空会社
(LCC:Low Cost Carrier)が台頭するなど、航空業
このシステムの複雑化は、様々な問題を引き起こしま
した。例えば、あるシステムに障害が発生しても、その
影響範囲の把握に時間を要し、二次障害誘発につな
がることもあったそうです。また、システム改修コスト
の肥大化や利用技術の多様化による運用負荷の増大
も問題でした。
現在、同社では「国際線旅客」
「国内線旅客」という、とり
界は、ますます厳しい競争が繰り広げられています。
わけ重要な2つのシステムについてもオープン化に踏み
その厳しい競争を勝ち残るエアライングループとなる
切る予定を立てています。国際線の予約・搭乗システム
ため、同社は、より強固な事業構造への転換を図るべ
は、業界大手のサービス事業者へアウトソーシングす
く、様々な取り組みを行っています。
「 マーケットニー
ることを決定。一方、国内線旅客については、他のシス
ズに即応し、お客様に選ばれ、そして満足していただく
テム同様にオープンシステムとして再構築する予定で
ためのビジネスモデルへの変革を目指しています」と
す。
「この国内線旅客という大規模なシステムを、これ
ANAのIT推進室 開発推進部 基盤企画チーム 主席部
までのように各システムと接続するとなると、複雑性
員の山口 明宏氏は語ります。
はさらに悪化。もはやコントロールの限界を迎えるだ
そのための主要な原動力として位置付けているのが
ろうという懸念がありました」と山口氏は明かします。
ITです。
こうした問題を解消するには、システム間連携の標準
これまでも同社は、ITを活用して、様々なビジネスモデ
化を行い、システム構造のシンプル化を図ることが不
ルの改革を実践してきました。しかし、90 年代から
可欠。そこで、ANA 様では、そのための共通連携基盤
行ってきたシステムのオープン化によって深刻な課題
の構築に取り組むことになったのです。
に直面することになります。
「各システムは、それぞれ
が個別最適の形で構築されていたため、システム間の
連携も個々にインタフェースを作り込んでいました。
ミッションクリティカルなシステムの
構築・運用における多大な実績を評価
そのため、システムの数が増えるに従ってシステムの
共通連携基盤の構築を目指すANA 様は、早速、複数
接続関係が複雑化。さながら“蜘蛛の巣”のような様相
のベンダに提案を依頼。その際、各ノードの稼働率
を示していたのです」と山口氏は説明します。
99 . 995 %でサービスの全面停止はなし、平均 TAT
http://www.nec.co.jp/WebSAM/
WebSAM 導入事例
全日本空輸株式会社 様
(Turn Around Time)40 ms 以内、障害発生時の縮
ANA様の共通連携基盤イメージ
退構成においても、業務トランザクションが500 件/s
のスループットを安定的に実現できることという非常
ANAデータセンター
に厳しい可用性と性能に関する要件を掲げました。
さらに、システム構成についても大きく2つの条件を
掲げました。
1つ目は、連携の標準化はSOA(サービス指向アーキ
テクチャ)をベースに実現するというもの。2 つ目は、
共通連携基盤の「見える化」です。システムを安定運
用するには、基盤全体をリアルタイムに「見える化」
統合監視
次世代国内旅客システム
WebSAM MCOperations
CA Introscope、WebSAM Ionix
共通連携基盤
ESBサーバを
ネットワーク、
ストレージも含めて
独立構成で3系配置し、
止まらないシステム
を実現
国際旅客システム
連携基盤
ESBサーバ 1系
2系
中継基盤
3系
Oracle Service Bus
WebSAM MCOperations、CA Introscope
WebSAM MCOperations
CA Introscope
HP-UX(NX7700i)
する統合監視システムが不可欠だと考えたのです。
HP-UX(NX7700i)
各旅行
代理店
GW Solaris(他社機)
空港
「既に ANA には、メッセージベースでシステムを監視
CAFIS
センター
WebSphere MQ
社内システム
する仕組みは存在しています。しかし、その中に共通
運航管理系
連携基盤を監視する機能を持たせてしまうと、重要な
貨物系
旅行系
アラートを見落としてしまい、運用品質の低下を招く
おそれがあります。ですから共通連携基盤には、専
用の監 視システムが必 須 であると考えたのです」
と全日空システム企画(以下、ASP)技術部 共通基盤
「 Oracle Service Bus 」を採用し、SOA ベースの共通連携基盤を構築。可用性を向上するため、共通連携基盤を独立した 3 系 統で構築しているほか、
「WebSAM MCOperations」を中核とした統合監視システムを構築しています。
チーム シニアエキスパートの善積 良至氏は語ります。
このような要件を踏まえ、各ベンダの提案内容を綿
管理する製品。発生する様々な事象を、業務単位など
わめて安定稼働を続けています。背景には、構築後の
密に精査した結果、同社がパートナーとして選定した
の用途別にグループ化してアイコンで「見える化」で
システムの安定稼働を実現するため、プロジェクト開
「 何よりも、NEC がミッションクリ
のが NEC でした。
き、システムの状態を容易に把握することが可能で
始当初から、運用フェーズをにらんだ設計を実施した
ティカルなシステムの構築・運用において多大な実績
す。今回、ANA 様は、可用性を向上するため共通連携
こと、そして何より、統合的に基盤を監視できる環境
を持っていることを評価しました。また、共通基盤に
基盤を独立した3 系統で構成していますが、それらの
が整ったことがあげられます。
用いる各種ミドルウェア製品について、自社製品だけ
基盤と接続先システムを1画面にマトリックスで示し、
具体的には、統合監視システムによって、システムの
全体を俯瞰できるように工夫しています。
どこかで異常が発生した際にも、その予兆を確実に
にこだわらず、最適な組み合わせで提案してくれたこ
とも NEC の大きなアドバンテージでした」と ASP
「例えば、横列が赤くなった際には接続先システム側に
技術部 共通基盤チーム チームリーダー 佐藤 貢一氏
問題がある。縦列が赤くなった場合には、連携基盤側
NEC の支援のもと、異常発生時の対応を全システム
は採用の理由を話します。
に問題があることが分かり、単体の監視では困難な
にフィードバックし、共通化、ナレッジ化していく運
障害の一次きり分けが容易に行えるようになってい
用プロセスも確立しており、既に約 3 万件の対処ナ
ます」と ASP 技術部 共通基盤チーム マネージャー
レッジが統合監視システムに登録されています。こ
エラー発生箇所とその影響範囲を
明確に把握できる監視画面を実現
捉 え、未然に障害を防止できる体 制を実現。また、
中西 成公氏は説明します。
れを活用することで、問題発生から対応までの時間
NECをパートナーに迎えた ANA 様の共通連携基盤
さらに問題箇所のアイコンをドリルダウンしていく
を従来の1割に短縮できたという効果も表れている
構築のプロジェクトは、2008 年10月にスタートしま
と、影響範囲や障害への対処ナレッジなどを即座に
した。構築過程では、プロトタイピング、ベンチマー
参照可能。
「CA Introscope」とシームレスに連携し
といいます。
「今回の取り組みにより、スピード感、コスト性に優れ
キングを繰り返しながら、性能、可用性に関する要件
て、データ連携処理の内部性能までを監視している
たIT 基盤を構築することができ、安定稼働も実現で
が充足されているかどうかを徹底的に検証。特に性
ため、性能異常の予兆を早期に発見できます。
きました。共通連携基盤によって、従来のようなシス
能検証では、性能監視ツール「 CA Introscope 」を
今回構築された共通連携基盤および統合監視システ
テムごとの個別インタフェースを作り込む必要がなく
利用し、基盤の内部処理まで分析した上で、高度な
ムは、2010年10月初旬に稼働を開始。その直後から、
なったことで、開発工数を約 3 割削減できると考えて
チューニングを施しています。
2011年2月初旬までの4カ月間に、トータルで約70の
います。今後は、この基盤を活かして業務アプリケー
一方で、共通連携基盤の安定運用を支える統合監視
システムが、この基盤上へ移行されています。
ションのWebサービス化や、連携にもチャレンジし、
システムには「WebSAM MCOperations」が活用
運用ノウハウをナレッジ化
対処時間を大幅に短縮
されています。
これは、サーバからネットワーク、ストレージ、アプリ
ケーションまで、システム全体の運用情報を統合的に
共通連携基盤は、現在まで大きなトラブルもなく、き
メリットをさらに拡大していきたいと考えています。
それに向けてNECには、より一層の積極的な提案を
お願いしたいと思います」と山口氏は、最後にNECに
対する大きな期待を強調しました。
お問い合わせは、下記へ
NEC プラットフォーム販売本部
(ソフトウェアお問い合わせ)
〒108 - 8424 東京都港区芝五丁目 33 番 8 号(第一田町ビル)
TEL:03(3798)7177 FAX:03(3798)8414
【受付時間】9:00 ∼12:00 13:00 ∼17:00 月曜日∼金曜日(祝日・NEC 所定の休日を除く)
E-mail:[email protected]
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日本電気株式会社 〒108-8001 東京都港区芝五丁目7-1(NEC本社ビル)
2011年9月現在
Cat.No. E06-11100490J
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