Comments
Description
Transcript
庭 隙間を彩る
隙間を彩る ――活動の場としての図書館 宮城みどり Midori Miyagi 2枚のスラブを設定し、その上下から伸びてくるボリュームを かみ合わせると、 その間には歪な形の「隙間の空間」ができる。 その空間は変化に富み、 時には思いもよらない空間を創り出す。 ボリュームの外側には本棚を、その内側には本に関連する活動の 場をいれることで、情報と活動の場となるような図書館を計画 した。この図書館には、決められた閲覧スペースはない。訪れ た人が歩くたびに景色の変わるこの空間を体験しながら、自分 の好きな場所を選びとる。そして、「隙間の空間」は本とここ に集まる人々の行為によって時間と共に彩られていく。 庭 ――重なる風景、 連なる生活 柴 侑里 Yuri Shiba 京島の路地空間の体験。路を歩くと、魅力的な人々の息づく風景や 生み出されるモノに出会うことが出来る。そんな風景が凝縮され たような、散在するシーンが結び付けられるような住まう場所を 目指した。 住居を持ち上げて、庭空間を開放する。住居から溢れ出す風景を 形づくるものは、アーチを用いた縦の路から滲み出し、庭で重 なり合う。活動の重なり合う庭は、人々の生活が連なってもた らされる街の庭となる。それは私の家の延長であり、みんなの広 場であり、どこかへと続く路となる。