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ISO9001:2015年版改訂に伴うマネジメントシステムの構築《M2
日本MH技術管理士会 ISO9001:2015版改訂に伴う マネジメントシステムの構築 2016年7月22日 M2ウェーブ 経営・技術コンサルタント 三小田睦 マネジメントシステムの進化 MSS共通テキスト 〈マネジメントシステム活性化のために〉 ISO9001 (品質マネジメントシステム)、ISO14001(環境マネジメントシステム)をはじめ として、マネジメントシステムに関する数多く開発されている。これらを総称して MSS(Management System Standard:マネジメントシステム規格)と呼ばれる。 MSS共通テキストとは、MSSに共通する要求事項であり、2012年5月ISOより発行された 「ISO/IEC専門業務指針」の付属書に含まれ、「今後、改正が予定されているすべてのISO マネジメントシステム規格は、原則としてMSS共通テキストに従うこと」が決められている。 序文 1.適用範囲 2.引用規格 3.用語及び定義 4.組織の状況 4.1 組織及びその状況の理解 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 4.3 XXXマネジメントシステムの適用範囲 の決定 4.4 XXXマネジメントシステム 5.リーダーシップ 5.1 リーダーシップ及びコミットメント 5.2 方針 5.3 組織の役割、責任及び権限 6.計画 6.1 リスク及び機会への取り組み 6.2 XXX目標及びそれを達成するための計画策定 7.支援 7.1 資源 7.2 力量 7.3 認識 7.4 コミュニケーション 7.5 文書化した情報 7.5.1一般 7.5.2作成及び更新 7.5.2文書化した情報の管理 8.運用 8.1 運用の計画及び管理 9.パフォーマンス評価 9.1 監視、測定、分析及び評価 9.2 内部監査 9.3 マネジメントレビュー 10.改善 10.1 不適合及び是正処置 10.2 継続的改善 ISO9000s規格の構成 品質保証+顧客満足 :QMSのパフォーマンス ※審査登録の基準となる規格 ISO9001:2015 :品質マネジメントシステム-要求事項 ISO17021 ISO9000:2015 :基本及び用語 QMSの基本及び用語の説明 ※コンシステントペヤ規格 (独立でありながら整合の取れた一対) :適合性評価-マネジメントシステムの審査 及び認証を行う期間に対する要求事項 ISO9004:2010 :組織の持続的成功のための運営管理 ー品質マネジメントアプローチ 複雑で、過酷な、刻々と変化する環境の中で、組織が 品質マネジメントアプローチによって持続的成功を達成する ための支援の手引きを示す。 -組織の成熟度をレビューするための自己評価を推奨 ISO :国際標準化機構(International Organization for Sandardization) ジュネーブに本部を置き、 1947年に設立され、 世界共通の規格・標準類 を取り決めるための 非政府国際機関である。 ● ISO9001「品質マネジメントシステム」の進化 1.1990年代のISO9001(94年版) 品質システム(QS)を、信頼できる取引先企業であることを顧客に保証する *その結果、外部に製品を保証する多くの文書・記録を作成することが重視された。 2.2000年代のISO9001(2000年版) 【顧客満足+品質保証】を要求した品質マネジメントシステム(QMS)に改訂 *QMSの構造の均一化又は文書の画一化を意図していない。 *プロセスを明確にし、その相互関係を把握し、運営管理する“プロセスアプローチ” を推奨。 3.2015年以降のISO9001(2015年版) *今後10年以上にわたって安定して利用できる要求事項のコアセットを提供する。 ①組織に状況に合致したマネジメントシステムの構築 *企業の“事業”とマネジメントシステムの乖離をなくす。 ②リスクと機会への取り組み *「企業の目的」(“社会に貢献する”など企業理念が該当)を達成するため「課題」を決定 「課題」とは、外部要因にもとづく課題(機会とリスク)、内部要因にもとづく課題(強み、弱み) *『課題』を解決するために品質目標等を設定し、目的を達成するための活動 ● ISO9001の求める原則 1.信頼性の確保 *(仕組みの)透明性・・・・品質文書に基づく実行 *(運用の) 公平性・・・・品質文書が公平に活用できる体制 *(評価の) 客観性・・・・内部監査、第三者監査の実行 2. ルールに基づく業務の実行 なすべきことが正確に決められて、決めた通りに実行され、実行した ことを評価する。 ● 品質マネジメントシステム(QMS)の構築 今日、組織が置かれている状況は、急速な変化、市場のグローバル化及 び主要な資源としての知識の出現によって特徴付けられる。品質の影響 は、顧客満足を超えた範囲までわたり、そうした影響が、組織の評判に 直接影響を与えることがある。 従って、組織のQMSモデルは、組織の状況の複雑さの中で、柔軟性及び 順応性を備えたものであることが必要である。 ISO9001:2015改定のポイント 1.予防処置に替わり、リスクの導入 ① 「是正処置」の次に「予防処置」という現在の規格の流れでは、不適合 の未然防止という予防処置の本来意図が理解されていなかった。 ② PDCAの運用により、不適合/不適合製品の発生を未然に防止すると いうのが、マネジメントシステムの本来の目的であることを再認識。 ③ 規格から、「予防処置」という項目の要求事項を削除し、リスクの概念 を、PDCAの「P」の部分として導入。 ※パフォーマンスという用語をPDCAの「C」として導入。 2.組織の事業とMSのダブルスタンダードを避ける ① 規格の箇条4 組織の理解 として、“組織の課題”と“マネジメントシステ ムの成果”とを整合させる要求事項が追加された。 ② つまり、マネジメントシステムの運用の成果として、組織の課題が解決 する方向に向かうことが求められる。 ● ISO9001のねらい(2015年版) QMSの採用は、パフォーマンス全体を改善し、持続可能な発展への取 組みのための安定した基盤を提供するのに役立つ。 a) 顧客要求事項及び適用される法令・規制要求事項を満たした製品 及び サービスを一貫して提供できる b) 顧客満足を向上させる機会を増やす。 c) 組織の状況及び目標に関連したリスク及び機会を取り組む。 d) 規定された品質マネジメントシステム要求事項への適合を実証できる。 *この規格は、PDCAサイクル及びリスクに基づく考え方を 組込んだ、 プロセスアプローチを用いている。 【リスク:不確かさの影響】 注記1:“影響”は、期待されていることから好ましい方向又は好ましくない方向へ乖離すること。 注記2:不確かさとは事象、その結果又はその起こりやすさに関する、情報、理解又は知識に、 たとえ部分的にでも不備がある状態。 QMS では、適合した製品とサービスを一貫して提供できる能力と顧客満足の向上に対 しての“不確かさ“が、組織にどんな結果をもたらすのか? “risk based thinking(リスクベースの思考)”であり、リスクマネジメントは要求していない ISO9000:2015(JIS Q 9000:2015) ISO9001(2015)に基づきQMSを構築するのに先立ち、QMSの基本概念、原則及 び用語を示しており、QMS規格の基礎となる考え方。 品質マネジメントの7原則 今日、組織が置かれている状況は、急速な変化、市場のグローバル 化及び主要な資源としての知識の出現によって特徴付けられる。 品質の影響は、顧客満足を超えた範囲までわたり、そうした影響が、 組織の評判に直接影響を与えることもある。 • • • • • • • 顧客重視 リーダシップ 人々の積極的参加 プロセスアプローチ 改善 客観的事実に基づく意思決定 関係性管理 原則1:顧客重視 品質マネジメントの主眼は、顧客の要求事項を満たすこと 及び顧客の期待を越えるよう努力をすることにある。 持続的成功は、組織の顧客及びその他の密接に関連する利害関係者 を引き付け、その信頼を保持することによって達成できる。 ● 顧客が望む製品・サービスを提供することが会社の生き残りの条件 ● 社員一人一人が“お客様重視”の考えで仕事をすることが大事である。 ● 売り上げを上げるには、顧客の期待・ニーズに応え続けることが必須条件 お客様のニーズを先取りし、お客様の要求する 品質・納期を守り、お客様の利益に貢献し、 お客様に信頼される企業を目指す。 *規格対応項番 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 5.1 リーダーシップ及びコミットメント 7.4 コミュニケーション 5.1.2 顧客重視 9.1.2 顧客満足 原則2:リーダーシップ 全ての階層のリーダーは、目的及び目指す方向を一 致させ、人々が組織の品質目標の達成に積極的に参 加している状況を作り出す。 ● ● ● ● 組織の品質目標を満たす上での有効性の向上 組織内のプロセス間のより良い関係 組織内の階層間及び機能間のコミュニケーションの改善 望む結果を出せるような、組織及び人々の実現能力の開発及び向上 経営理念/方針 品質方針 品質目標 :企業理念、経営目的、事業計画 :組織の目的(理念・目標・方針)に適切 でしなければならない。 :品質目的の具体的な活動で、今年度は このレベルまで達成するという目標 (各部門・部署で活動) マネジメント・レビュー :経営者による見直し 経営資源の見直し :経営資源の最適配分 *規格対応項番 5 リーダーシップ 6 計画 原則3:人々の積極的参加 組織の全ての階層にいる、力量があり、権限を与えられ、 積極的に参加する人々が、価値を創造し提供する組織 の実現能力を強化するために必須である。 ● 組織の品質目標に対する組織の人々の理解の向上、及びそれを達成 するための意欲の向上 ● 改善活動における人々の参画の拡大。 ● 個人の成長、主導性及び創造性の強化 ● 人々の満足の増大 ● 組織全体における信頼及び協力の増大 ● 組織全体における共通の価値基準及び文化に対する注目の集まり ・ ・ ・ ・ 責任と権限を定め、組織全体に周知する(QMS実行組織図、各社組織図) 組織内のコミュニケーション手段を確立し(QMS委員会、各社会議等) QMSの有効性に関しての情報交換を行う(朝礼・ミーティング等) 必要な力量がもてるように教育/訓練を行う(教育・訓練計画) 全員参加で組織の目標の実現 *規格対応項番 5.3 組織の役割、責任と権限 7.4 コミニュケーション 7.1.2 人々 7.2 力量 原則4:プロセスアプローチ 活動を、首尾一貫としたシステムとして機能する相互に関連す るプロセスであると理解し、マネジメントすることによって、矛盾 のない予測可能か結果が、より効果的かつ効率的にできる。 【仕事は、プロセス(業務、工程)のつながりである】 インプットをアウトプットに変換することを可能にするために資源を使って 運営管 理される活動は、プロセスと見なすことができる。 組織内において、業務のプロセスを明確にし、その相互関係を把握し、運営管 理することとあわせて、一連のプロセスをシステムとして運営することを“プロセス アプローチ” 呼ぶ。 個々のプロセスが決められたとおり仕事をし、次のプロセスに引き継ぐことにより 目標を達成する。(仕事のプロセスを明確にし、プロセスで質を作り込む) コントロール コントロール (手順書、基準) (手順書、基準) アウトプット 顧客 インプット インプット プロセス プロセス (変換作業) (変換作業) 営業部門 メカニズム (経営資源) 製造部門 メカニズム (経営資源) アウトプット 顧客 *規格対応項番 4.4 品質マネジメントシステム及び そのプロセス 原則5:改善 成功する組織は、改善に対して、継続して焦点を当てている。 【改善とは“パフォーマンス を向上させるための活動”である】 ● プロセスパフォーマンス、組織の実現能力及び顧客満足の改善 ● 予防及び是正処置につながる根本原因の調査及び確定の重視 ● 内部及び外部のリスク及び機会を予測し、これに対するため の能力の改善 ● 漸進的な改善と飛躍的な改善の両方に関する検討の強化 ● 改善のための学習に関する工夫 ● 革新に対する意欲の向上 顧客(市場)要求を確実に効率よく実現し、組織の目的 を達成し、更によくするために改善し続けること。 *規格対応項番 10.1 一般 10.2 不適合及び是正処置 10.3 改善 原則6:客観的事実に基づく意思決定 データ及び情報の分析及び評価に基づく意思決定によって、 望む結果が得られる可能性が高まる。 ※ データの収集・分析の基づき、QMSの継続的改善の可能性を評価 ・顧客満足度調査 ・製品の特性や傾向等のデータを分析し、製品要求事項への適合性 (受入検査・工程内検査・最終/出荷検査、不良率、納期遅延率) ・品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性 ・リスク及び機会への取り組みの有効性 ・外部提供者のパフォーマンス ・品質マネジメントシステムの改善の必要性 記録は要求事項を満足していることを示す証拠を残すためだけではなく、 記録がデータ収集・分析につながり、継続的改善に活用できる記録に なっているか。 *規格対応項番 9.1.3 分析及び評価 原則7:関係者管理 持続的成功のために、例えば提供者のような、密接に関連 する利害関係者との関係をマネジメントする。 ・ 密接に関連する利害関係者(例えば、提供者、パートナ、顧客、投資者、従業 員、社会全体)及びそれらの組織との関係を明確にする。 ・ マネジメントする必要のある利害関係者との関係性を明確にし、優勢順位を 付ける ・ 短期的な利益と長期的な考慮とのバランスがとれた関係を構築する。 ・ 情報、専門的知識及び資源を、密接に関係する利害県警者との間で収集し、 共有する。 ・ 改善の取り組みを強化するために、適切に、パフォーマンスを測定し、利害関係 者にフィードバックを行う。 ・ 提供者、パートナ及びその他の利害関係者と協力して開発及び改善活動 を行う。 *規格対応項番 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 7.4 コミュニケーション 9.1.2 顧客満足 品質マネジメント7原則 リーダーシップ 顧客重視 経営者のコミットメント 顧客満足 プロセスアプローチ 改善 是正・継続的改善 データ分析 客観的事実 に基づく意思 決定 人々の積極的参加 全員参加 コミュニケーション・力量 関係性管理 パートナーシップ ISO9001規格(2015年版)の構成(1/2) 1.適用範囲 2.引用規格 3.用語及び定義 4.組織の状況 4.1 組織及びその状況の理解 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定 4.4 品質マネジメントシステム及びそのプロセス 5.リーダーシップ 5.1 リーダーシップ及びコミットメント 5.1.1一般 5.1.2 顧客重視 5.2 方針 5.2.1品質方針の確立 5.2.2品質方針の伝達 5.3 組織の役割、責任及び権限 6.計画 6.1 リスク及び機会への取り組み 6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定 6.3 変更の計画 7.支援 7.1 資源 7.1.1一般 7.1.2 人々 7.1.3 インフラストラクチャー 7.1.4 プロセスの運用に関する環境 7.1.5 監視及び測定のための資源 7.1.6 組織の知識 7.2 力量 7.3 認識 7.4 コミュニケーション 7.5 文書化した情報 7.5.1一般 7.5.2作成及び更新 7.5.2文書化した情報の管理 ISO9001規格(2015年版)の構成(2/2) 8.運用 8.1 運用の計画及び管理 8.2 製品及びサービスに関する要求事項 8.2.1 顧客とのコミュニケーション 8.2.2 製品及びサービスに関する要求事項の明確化 8.2.3 製品及びサービスに関する要求事項のレビュー 8.2.4製品及びサービスに関する要求事項の変更 8.3 製品及びサービスの設計・開発 8.3.1一般 8.3.2 設計・開発の計画 8.3.3 設計・開発のインプット 8.3.4 設計・開発の管理 8.3.5 設計・開発からのアウトプット 8.3.6 設計・開発の変更 8.4 外部から提供される製品及びサービスの管理 8.4.1 一般 8.4.2 外部からの提供に関する管理の方式及び程度 8.4.3 外部提供者に対する情報 8.5 製造及びサービス提供 8.5.1 製造及びサービス提供の管理 8.5.2 識別及びトレーサビリティー 8.5.3 顧客及び外部提供者の所有物 8.5.4 保存 8.5.5引渡後の活動 8.5.6 変更の管理 8.6 製品及びサービスのリリース 8.7 不適合なアウトプットの管理 9.パフォーマンス評価 9.1 監視、測定、分析及び評価 9.1.1 一般 9.1.2 顧客満足 9.1.3 分析及び評価 9.2 内部監査 9.3 マネジメントレビュー 10.改善 10.1 一般 10.2 不適合及び是正処置 10.3 継続的改善 規格の要求事項 4 組織の状況 4.1 組織及びその状況の理解 組織は,組織の目的及び戦略的な方向性に関連し,かつ,その 品質マネジメントシステムの意図した結果を達成する組織の能力に 影響を与える,外部及び内部の課題を明確にしなければならない。 組織は,これらの外部及び内部の課題に関する情報を監視し, レビューすること。 注記1 課題には,考慮の対象となる,好ましい要因又は状態,及び好ましくない要因又は状 態が含まれ得る。 注記2 外部の状況の理解は,国際,国内,地方又は地域を問わず,法令,技術,競争,市 場,文化,社会及び経済の環境から生じる課題を検討することによって容易に得る。 注記3 内部の状況の理解は,組織の価値観,文化,知識及びパフォーマンスに関する課題 を検討することによって容易になり得る。 規格解釈 ①すべてのマネジメントシステムは、組織の目的達成を支援するためにあるといえる。 マネジメントシステムは、事業運営に関連する課題に対応するものでなければならず、先ず はじめに“課題”を決定することが求められている。 ②「組織の目的」とは組織が社会に存在する意義であり、多くの場合理念や使命とよばれる。 *組織のビジョン、使命、方針及び目標を通じて表明することができる。 ③「戦略的な方向性」とは、「組織の目的」を達成するための道筋のことである。 ④「品質マネジメントシステムの意図した結果」とは、“要求事項に適合した製品・サービスを提 供すること(品質保証)と“顧客満足の向上”を実現することによって、組織が持続的に発展す ることである。 ⑤「課題」とは、組織として取り組み、品質マネジメントシステムを通じて解決すべき事項 *内部要因:組織の価値観、文化、知識、パフォーマンスなど。 *外部要因:法的環境、技術的環境、競争環境、市場環境、文化的環境、社会的環境、 経済的環境など。 ⑥「課題」は、マネジメントレビューや、経営会議、○○委員会等で議論され決定される。 その結果は、マネジメントレビュー記録、経営計画や、決算報告書等に記述される場合もあ る。また専門団体の調査結果を参考にする例もあるだろう。 ⑦決定した「課題」に関わる情報については監視し、レビューすることによりその変化について 把握することが求められている。 ⑧4.1 で決定した、“課題“については、箇条6で、“課題”に関連するリスクと機会を決定し、計 画を立案し、その計画を廻すことにより、”課題“の解決へと向かうことが求められることにな る。従ってこの“課題の変化”については箇条9.3 でマネジメントレビューのインプット事項になる。 規格の要求事項 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 次の事項は、顧客要求事項及び適用される法令・規制要求事項を満たした 製品及びサービスを一貫して提供する組織の能力に与える影響又は潜在的 影響のため,組織は,これらを明確にしなければならない。 a. 品質マネジメントシステムに密接に関連する利害関係者 b. 品質マネジメントシステムに密接に関連するそれらの利害関係者の要求事項 組織は,これらの利害関係者及びその関連する要求事項に関する情報を監 視し,レビューしなければならない。 ①「利害関係者」とは、「ある決定事項又は活動に影響を与え得るか、その影 響を受け得るか、又はその影響を受けると認識している、個人又は組織」と 定義されている(DIS9000 3.2.5 参照)。 ②一般的には、顧客、協力会社、株主、従業員、組合、行政機関、周辺住民、 金融機関などが利害関係者となりうる。 規格の要求事項 4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定 組織は,品質マネジメントシステムの適用範囲を定めるために,その境界及 び適用可能性を決定しなければならない。 この適用範囲を決定するとき,組織は,次の事項を考慮しなければならない。 a. 4.1 に規定する外部及び内部の課題 b. 4.2 に規定する,関連する利害関係者の要求事項 c. 組織の製品及びサービス 4.4 品質マネジメントシステム及びそのプロセス 4.4.1 組織は,この規格の要求事項に従って,必要なプロセス及びそれらの相互作用を含む, 品質マネジメントシステムを確立し,実施し,維持し,かつ,継続的に改善しなければならない。 組織は、品質マネジメントシステムに必要なプロセス及びそれらの組織全体にわたる適用を 決定しなければならない。また,次の事項を実施しなければならない。 4.4.2 組織は、必要な程度まで、次の事項を行わなければならない。 a) プロセスの運用を支援するための文書化した情報を維持する。 b) プロセスが計画どおりに実施されたと確信するための文書化した情報を保持する。 規格の要求事項 5 リーダーシップ 5.1 リーダーシップ及びコミットメント 5.1.1 一般 トップマネジメントは,次に示す事項によって,品質マネジメントシステムに関 するリーダーシップ及びコミットメントを実証しなければならない。 a) 品質マネジメントシステムの有効性に説明責任(accountability)を負う。 b) 品質マネジメントシステムに関する品質方針と品質目標を確立し,それらが組織の状況 及び戦略的な方向性と両立することを確実にする。 c) 組織の事業プロセスへの品質マネジメントシステム要求事項の統合を確実にする。 d) プロセスアプローチ及びリスクに基づく考え方の利用を促進する。 e) 品質マネジメントシステムに必要な資源が利用可能であることを確実にする。 f) 有効な品質マネジメント及び品質マネジメントシステム要求事項への適合の重要性を伝 達する。 g) 品質マネジメントシステムがその意図した結果を達成することを確実にする。 h) 品質マネジメントシステムの有効性に寄与するよう人々を積極的に参加させ,指揮し,支 援する。 i) 改善を促進する。 j) その他の関連する管理層がその責任の領域においてリーダーシップを実証するよう,管 理層の役割を支援する。 注記 この規格で“事業”という場合,それは、組織が公的か私的か,営利か非営利かを問 わず,組織の存在の目的の中核となる活動という広義の意味で解釈され得る。 ※トップマネジメントがここで実証すべき項目は a)からk)までの事項であるが、その中で、b)項と d)項については特に重要であり、品質マネジメントシステムと組織の事業運営との統合を意図している。 ※J)項で、リーダーシップはトップマネジメントだけでなく、各管理層(マネジメント)の役割が求められている。 規格の要求事項 6 計画 6.1 リスク及び機会への取組み 6.1.1 品質マネジメントシステムの計画を策定するとき,組織は,4.1 に規定す る課題及び4.2 に規定する要求事項を考慮し,次の事項のために取り組む 必要があるリスク及び機会を決定しなければならない。 a) 品質マネジメントシステムが,その意図した結果を達成できるという確信を与 える。 b) 望ましい影響を増大する。 c) 望ましくない影響を防止又は低減する。 d) 改善を達成する。 ※ 4.1項で特定した課題と4.2項で特定した要求事項が、品質マネジメントシステムをa) からc)にあるようにうまく運用していくにあたって、それらにどのような不確実さがあ るのかを決めることが求められている。この不確実さがどのような時に、どのような 事態が起きれば、どのような不確実性が起きるのかを決定することになる。 【参考 2008 年版との差異】 新しい要求事項である。2008 年版では、不適合の発生を防ぐための要求事項が規格の最後の要求 事項であったが、改定版では、品質マネジメントシステムを運用する本来の目的が不適合の発生を防 ぐことであるとの考え方から、PDCA サイクルのPに配置され、あらゆる不適合の発生を防ぐための品 質マネジメントシステム規格という考え方となった。 組織としての課題を品質マネジメントシステムの PDCA を利用して解決または改善するために、どの 課題から優先して選択していくかの要求事項である。 規格の要求事項 6.1.2 組織は,次の事項を計画しなければならない。 a) 上記によって決定したリスク及び機会への取組み b) 次の事項を行う方法 1) その取組みの品質マネジメントシステムプロセスへの統合及び実施(4.4 参照) 2) その取組みの有効性の評価 リスク及び機会への取組みは,製品及びサービスの適合への潜在的影響と 見合ったものでなければならない。 注記1 リスクへの取組みの選択肢には、リスクを回避すること、ある機会を追求するため にそのリスクを取ること、リスク源を除去すること、起こりやすさ若しくは結果を変え ること、リスクを共有すること,又は情報に基づいた意思決定によってリスクを保有 することが含まれ得る。 注記2 機会は,新たな慣行の採用,新製品の発売,新市場の開拓,新たな顧客への取組 み,パートナーシップの構築,新たな技術の使用,及び組織のニーズ又は顧客の ニーズに取り組むためのその他の望ましくかつ実行可能な可能性につながり得る。 ① a)項では、6.1.1 で決定したリスク及び機会を決定し、決定したリスク及び機会のうちマネジメント システムに取組む事項を決めることが求められている。取り組みには「6.2 品質目標」とするもの、 「8.1 運用の計画及び管理」、「9.1 監視、測定、分析及び評価」などで対応するものが考えられる。 ② b)項では、a)項で取り組むと決定したリスク及び機会については、品質マネジメントシステムの中でどの ように取り組み、取り組んだ結果を評価するのかについて決めることが求められている。 これらの取組みの有効性についての評価方法について計画することになる。例えば、内部監査や マネジメントレビュー【9.3.2 e)】も評価方法として考えられる。 規格の要求事項 6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定 6.2.1 組織は,品質マネジメントシステムに必要な,関連する機能,階層及びプ ロセスにおいて,品質目標を確立しなければならない。 品質目標は,次の事項を満たさなければならない。 a) 品質方針と整合している。 b) 測定可能である。 c) 適用される要求事項を考慮に入れる。 d) 製品及びサービスの適合,並びに顧客満足の向上に関連している。 e) 監視する。 f) 伝達する。 g) 必要に応じて,更新する。 組織は,品質目標に関する文書化した情報を維持しなければならない。 6.2.2 組織は,品質目標をどのように達成するかについて計画するとき,次の 事項を決定しなければならない。 a) 実施事項 b) 必要な資源 c) 責任者 d) 実施事項の完了時期 e) 結果 ① なぜこの品質目標を設定したのか? ということに対しての流れが、6.1.1リスクの決定 と6.1.2リスクへの対応という流れを経て、6.2.1の品質目標の設定となっている。 従って、組織は、今ある「品質目標計画」で設定した項目について、なぜその項目を設 定したのかという観点から、6.1.1と6.1.2からつなげていただきたい。 ② 品質目標は、文書化が要求事項である。 【参考 2008 年版との差異】 設定すべき品質目標の内容(6.2.1)、及びとその達成計画の内容(6.2.2)が明確になった。 QMSの構造1 【QMSプロセス関係図】 4. 組織の状況 10.改善(A) 4.1組織及びその状況の理解 4.2利害関係者のニーズ及び期待の理解 4.3品質マネジメントシステムの適用範囲の決定 4.4品質マネジメントシステム及びそのプロセス 10.2 不適合及び是正処置 10.3 継続的改善 5. リーダーシップ 9. パフォーマンス評価(C) 5.1.2顧客重視 5.2.1品質方針の確立 5.3組織の役割、責任と権限 9.1.2顧客満足 9.1.3 分析及び評価 6. 計画(P) 9.2 内部監査 6.1リスク及び機会への取り組み 6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定 6.3 変更の計画 7.支援 7.1.2人々 7.3認識 7.2力量 7.1.3インフラストラクチャー 要 求 事 項 顧 客 7.1.4 プロセスの運用に関する環境 8.運用(D) 8.2 受 注 P 品 質 ・ 納 期 7.4コミニュケーション 設 計 8.3 開 発 生 産 計 画 9.3 マネジメントレビュー 7.1.6組織の知識 7.5文書化した情報 7.1.5監視及び測定のために資源 PFD/QC工程表・作業手順 8.5.1 8.5.4 製 造 保 存 8.5.3 顧客所有物 8.5.6変更の管理 満 足 達 成 顧 客 出 荷 8.7 不適合なアウトプットの管理 8.4 外部から提供されるプロセス、製品及びサービスの管理 品 質 ・ 納 期 4. 組織の状況 QMSの構造2 10.改善(A) 4.1組織及びその状況の理解 4.2利害関係者のニーズ及び期待の理解 4.3品質マネジメントシステムの適用範囲の決定 4.4品質マネジメントシステム及びそのプロセス 【QMSプロセス関係図】 10.2 不適合及び是正処置 10.3 継続的改善 5. リーダーシップ 9. パフォーマンス評価 9.1.2顧客満足 (C) 5.1.2顧客重視 5.2.1品質方針の確立 5.3組織の役割、責任と権限 9.1.3 分析及び評価 6. 計画(P) 9.2 内部監査 6.1リスク及び機会への取り組み 6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定 6.3 変更の計画 7.支援 顧 客 7.1.2人々 7.2力量 7.1.3インフラストラクチャー 要 求 事 項 7.4コミニュケーション 7.1.6組織の知識 7.1.4 プロセスの運用に関する環境 7.5文書化した情報 7.1.5監視及び測定のために資源 8.運用(D) 手順書/実務手順書 8.5 8.2 受 注 P 品 質 ・ 納 期 7.3認識 9.3 マネジメントレビュー 入 庫 保 管 補 充 8.5.1 ピ ッ キ ン グ 8.5. 4 梱 包 8.5.2 満 足 達 成 8.5.6変更の管理 出 荷 8.7 不適合なアウトプットの管理 8.4 外部から提供されるプロセス、製品及びサービスの管理 顧 客 輸 配 送 品 期質 ・ 納 外部/内部環境からリスクを抽出し目標展開プロセス 組織の目的・戦略 社是、経営理念、経営ビジョン、経営方針 事業方針、(中期)事業計画、 4. 組織の状況 *組織を取り巻く外部・内部の課題 (利害関係者を含む) 1.外部の課題(外部要因) ①法的環境、②技術動向、③競争環境 ④市場・顧客状況 ⑤経済環境、⑥社会的環境 2.内部の課題(内部要因) 4.3QMSの適用範囲の決定 ①人材(スキル・知識)、②製造力(品質) ③インフラ状況、④販売力、⑤購買力 5.2 品質方針の確立 6. 計画1(P) 6.1リスク及び機会の抽出 6. 計画2(P) 6.2 品質目標の設定 6.3 変更の計画 ⑥組織の価値観、⑦パフォーマンス 外部/内部の課題から、リスクと機会の抽出 抽出したリスクと機会に基づき、年度品質 目標の設定 「会社品質目標」→「年度品質目標計画・実 績表」 達成度のより変更管理して実践 規格の要求事項 7.1.6 組織の知識 組織は,プロセスの運用に必要な知識,並びに製品及びサービスの適合を 達成するために必要な知識を明確にしなければならない。 この知識を維持し,必要な範囲で利用できる状態にしなければならない。 変化するニーズ及び傾向に取り組む場合,組織は,現在の知識を考慮し,必 要な追加の知識及び要求される更新情報を得る方法又はそれらにアクセスす る方法を決定しなければならない。 注記1 組織の知識は,組織に固有な知識であり,それは一般的に経験によって得られる。 それは,組織の目標を達成するために使用し,共有する情報である。 注記2 組織の知識は,次の事項に基づいたものであり得る。 a) 内部の知識源(例えば、知的財産,経験から得た知識,成功プロジェクト及び失敗か ら学んだ教訓,文書化していない知識及び経験の取得及び共有,プロセス,製品及 びサービスにおける改善の結果) b) 外部の知識源(例えば、標準,学界,会議,顧客又は外部提供者からの知識収集) ①組織の知識には、知的財産や過去の教訓(失敗事例等)が含まれる。知識とは、研究・観察・経験 などから得られた真実である確実性の高いまとまった情報で、 “ナレッジ”や “ノウハウ”と言われ ることもある。 ②プロセスの運用に必要な知識、並びに、製品及びサービスの要求品質を満たす上で必要な知識を 決定し、入手し、利用可能にし、維持することが求められている。 ③特に、事業を取り巻く内部・外部の環境変化に伴うニーズの変化対応するために、どのような追加 の知識が必要なのかを見極めて、新たな知識を習得できる方法 を決めておく必要がある。 ※例:「PFD(プロセス・フロー・ダイヤグラム)」、「QC工程表」、「作業手順・標準・要領」等 規格の要求事項 7.5 文書化した情報 7.5.1 一般 組織の品質マネジメントシステムは,次の事項を含まなければならない。 a) この規格が要求する文書化した情報 b) 品質マネジメントシステムの有効性のために必要であると組織が決定した,文書化した情報 注記 品質マネジメントシステムのための文書化した情報の程度は,次のような理由によって, それぞれの組織で異なる場合がある。 - 組織の規模,並びに活動,プロセス,製品及びサービスの種類 - プロセス及びその相互作用の複雑さ - 人々の力量 7.5.2 作成及び更新 文書化した情報を作成及び更新する際,組織は,次の事項を確実にしなけれ ばならない。 a) 適切な識別及び記述(例えば,タイトル,日付,作成者,参照番号) b) 適切な形式(例えば,言語,ソフトウェアの版,図表)及び媒体(例えば,紙,電子媒体) c) 適切性及び妥当性に関する,適切なレビュー及び承認 規格の解釈 ① 「文書」と「記録」という用語を一括して「文書化した情報」という用語で表現している。規格 の中で示される、“維持する”は「文書」、“保持する”は「記録」が該当する。 ② “この規格が要求する文書化した情報”は、以下のとおりである。 -4.3 適用範囲 -4.4 品質マネジメントシステム及びそのシステム -5.2 品質方針 5.2.2 -6.2 品質目標 6.2.1 -7.1.5 監視及び測定のための資源 -7.2 力量の証拠 -8.1 プロセスが計画どおりに実施されたという確信をもつため,並びに製品及びサービスの要求事項へ の適合を実証するために必要な程度の証拠 -8.2.3 要求事項のレビューの結果 -8.3.2 設計・開発の要求事項を満たしていることを確認するために必要な情報 -8.3.5 設計・開発プロセスの結果 -8.3.6 設計・開発の変更 -8.4.1 外部提供者の評価,パフォーマンスの監視及び再評価の結果 -8.5.1 製品及びサービスの特性、実施する活動及び達成する結果 -8.5.2 トレーサビリティを維持するための情報 -8.5.6 変更のレビューの結果,変更を正式に許可した人及び必要な処置 -8.6 顧客への引渡しのために製品及びサービスのリリースを正式に許可した人に対するトレーサビリティの情報 -8.7 不適合なプロセスアウトプット,製品及びサービスに対してとった処置 -9.1.1 決定された要求事項に従って監視及び測定活動が実施された結果の証拠 -9.2 監査プログラムの実施及び監査結果の証拠 -9.3.2 マネジメントレビューの結果の証拠 -10.2.2 不適合の性質及びとった処置、是正処置の結果 ③ “品質マネジメントシステムの有効性のために必要であると組織が決定した、文書化した 情報”には、“品質マネジメントシステムを有効に機能させるために必要な文書”と“品質マ ネジメントシステムが有効に機能していることを示す記録”がある。 規格の要求事項 7.5.3 文書化した情報の管理 7.5.3.1 品質マネジメントシステム及びこの規格で要求されている文書化した情 報は,次の事項を確実にするために,管理しなければならない。 a) 文書化した情報が,必要なときに,必要なところで,入手可能かつ利用に適した状態であ る。 b) 文書化した情報が十分に保護されている(例えば,機密性の喪失,不適切な使用及び完 全性の喪失からの保護)。 7.5.3.2 文書化した情報の管理に当たって,組織は,該当する場合には,必ず, 次の行動に取り組まなければならない a) 配付,アクセス,検索及び利用 b) 読みやすさが保たれることを含む,保管及び保存 c) 変更の管理(例えば,版の管理) d) 保持及び廃棄 品質マネジメントシステムの計画及び運用のために組織が必要と決定した外 部からの文書化した情報は,必要に応じて,特定し,管理しなければならない。 注記 アクセスとは,文書化した情報の閲覧だけの許可に関する決定,文書化した情報の 閲覧及び変更の許可及び権限に関する決定を意味し得る。 【文書管理手順】 : 「QMS文書管理台帳」、「様式・記録一覧表」 【品質マネジメントシステムの文書体系】 品質 マニュアル 外部文書 共通手順書・ PFD・ サ ービスフロー 実務手順書・作業要領類 帳票・様式 記録 品質文書階層 文書 一次文書 品質マニュアル 品質マネジメントシステムを記述した最上位の共通文書であり、品質マネジ メントシステムの基本的事項及び組織・責任と権限を定めた文書 二次文書 共通手順書 PFD サービスフロー 品質マネジメントシステムを構成する個々のプロセス(業務・工程)に必要な 活動を計画、管理するための実施手順を規定した文書。 ま た、製品及びサービス提供のプロセスを規定した文書。 三次文書 四次文書 内容 実務手順書 プロセス(業務・工程)を実施する上で、必要な具体的な業務手順・標準類な 作業要領・標準類 どを詳細に記載した文書。 帳票・様式 品質マネジメントシステムに関わる業務の計画・実施結果を記録するために 用意さ れた帳票・様式類。記入後は 、品質記録として扱う 規格の要求事項 8.5 製造及びサービス提供 8.5.1 製造及びサービス提供の管理 組織は,製造及びサービス提供を,管理された状態で実行しなければならない。 管理された状態には,次の事項のうち,該当するものについては,必ず,含め なければならない。 a) 次の事項を定めた文書化した情報を利用できるようにする。 1) 製造する製品,提供するサービス,又は実施する活動の特性。 2) 達成すべき結果 b) 監視及び測定のための適切な資源を利用できるようにし,かつ,使用する。 c) プロセス又はアウトプットの管理基準,並びに製品及びサービスの合否判定基準を満たし ていることを検証するために,適切な段階で監視及び測定活動を実施する。 d) プロセスの運用のための適切なインフラストラクチャ及び環境を使用する。 e) 必要な適格性を含め,力量を備えた人々を任命する。 f) 製造及びサービス提供のプロセスで結果として生じるアウトプットを,それ以降の監視又は 測定で検証することが不可能な場合には,製造及びサービス提供に関するプロセスの 計画した結果を達成する能力について,妥当性確認を行い,定期的に妥当性を再確認す る。 g) ヒューマンエラーを防止するための処置を実施する。 h) リリース,顧客への引渡し及び引渡し後の活動を実施する。 規格の要求事項 9.3 マネジメントレビュー 9.3.1 一般 トップマネジメントは,組織の品質マネジメントシステムが,引き続き,適切, 妥当かつ有効で更に組織の戦略的な方向性と一致していることを確実にする ために,あらかじめ定めた間隔で,品質マネジメントシステムをレビューしなけ ればならない。 9.3.2 マネジメントレビューへのインプット マネジメントレビューは,次の事項を考慮して計画し,実施しなければならない。 a) 前回までのマネジメントレビューの結果とった処置の状況 b) 品質マネジメントシステムに関連する外部及び内部の課題の変化 c) 次に示す傾向を含めた,品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性に関する 情報 1) 顧客満足及び密接に関連する利害関係者からのフィードバック 2) 品質目標が満たされている程度 3) プロセスパフォーマンス,並びに製品及びサービスの適合 4) 不適合及び是正処置 5) 監視及び測定の結果 6) 監査結果 7) 外部提供者のパフォーマンス d) 資源の妥当性 e) リスク及び機会への取組みの有効性(6.1参照) f) 改善の機会 ●シンプルで効率的なマネジメント システムを構築するには 事業プロセスの明確化 【PFD:プロセス・フロー・ダイヤグラム】 【引合・受注⇒設計⇒購買⇒製造⇒検査・梱包⇒出荷】 ①各プロセスの一連の流れを整理 ②使用する場所と設備・機械 ③作業内容を明確化 ④品質基準及び検査記録等の明確化 ⑤異常処置の設定 ⑥各プロセスの作業の関連文書の必要性 QMSの構造 【QMSプロセス関係図】 4. 組織の状況 10.改善(A) 4.1組織及びその状況の理解 4.2利害関係者のニーズ及び期待の理解 4.3品質マネジメントシステムの適用範囲の決定 4.4品質マネジメントシステム及びそのプロセス 10.2 不適合及び是正処置 10.3 継続的改善 5. リーダーシップ 9. パフォーマンス評価(C) 5.1.2顧客重視 5.2.1品質方針の確立 5.3組織の役割、責任と権限 9.1.2顧客満足 9.1.3 分析及び評価 6. 計画(P) 9.2 内部監査 6.1リスク及び機会への取り組み 6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定 6.3 変更の計画 7.支援 7.1.2人々 7.3認識 7.2力量 7.1.3インフラストラクチャー 要 求 事 項 顧 客 7.1.4 プロセスの運用に関する環境 8.運用(D) 8.2 受 注 P 品 質 ・ 納 期 7.4コミニュケーション 設 計 8.3 開 発 生 産 計 画 9.3 マネジメントレビュー 7.1.6組織の知識 7.5文書化した情報 7.1.5監視及び測定のために資源 PFD/QC工程表・作業手順 8.5.1 8.5.4 製 造 保 存 8.5.3 顧客所有物 8.5.6変更の管理 満 足 達 成 顧 客 出 荷 8.7 不適合なアウトプットの管理 8.4 外部から提供されるプロセス、製品及びサービスの管理 品 質 ・ 納 期 PFD(サンプル1:製造) 文書番号 工程フロー 工程 場所 1 受入確認 設備・機械 - 社内便 受入確認 素材置き 場(1F) 受入検査 2 受入検査 XX 設備点検 XXXライン XXX場 (2F) 前処理 3 前処理 前処理ライン 前処理場 ( 2F) 研磨 酸処理 製造 4 研磨 5 酸処理 前処理場 (2F) 6 製造工程 ベーキング炉 完成品検査 7 乾燥 8 ベーキング 乾燥場 (2F) 9 外観検査 梱包場 (1F) 梱包 10 納品書発行 11 梱包 出荷検査 12 出荷検査 出荷 13 出荷 改訂内容 ① 素材を受入れし,「注文書」(又は「納品 書」)で、数量、現品を確認する ② 素材を搬入しメッキライン別に素材置き 場に置く ③ 顧客の注文書、納品書を基に「製造指 示書」を作成し、素材に添付する。 類似品がある場合は同じ場所に重ねず 別に置く ① 「製造指示書」に従いXX置き場から適 切なXXを選択し素材を入れる ② 類似品がある場合は識別できるように 札を入れ「製造指示書」に記入する ③ 素材をチェックし素材に不具合がないか 確認する ① 「月次日常点検表」に基づき、日常点検 を行う。 ② 定期点検の必要な設備は「設備管理台 帳」の点検計画に従い実施。 ① 脱脂液のパラメータ管理 ② 水洗時、全面水ぬれしてるか確認 品質基準 品名・数量 品名・仕様・数 量・ロット番号 数量検査 外観 品質管理項目 監視・測定 頻度(間隔) 実施者 照合 箱・袋 受入者 単位 記録 注文書(控え) (又は納品書) 取扱い・保管・出荷 管理手順 営業事務 目視確認 抜き取り (キズ・錆・油) 目視 目視確認 抜き取り 点検表による 目視確認他 毎日 管理台帳による 製造指示書 製造指示書に記載 し営業担当者に報 告、営業担当者は お客様に連絡をい れ指示を仰ぐ 設備担当者 月次日常点検表 検査・試験手順 取扱い・保管・出荷 管理手順 工程管理手順 設備管理手順 管理台帳 設備担当者 設備管理台帳 による 温度計 目視確認 目視確認 外観 目視確認 目視確認 XX単位 前処理ライン ① 社内基準による 外観 目視確認 XX単位 製造ライン ① 製造基準による ② 温度 ③ 時間 外観 遠心乾燥機 ① 全面、水濡れが無い事 外観 ベーキング炉 ① 外観 - ZZZ測定器 ① 製造指示書に基づき検査をする 外観 膜厚 ビーカー 赤外線温度計 タイマー 目視確認 温度計 タイマー めっきライン管理表 処理中、目視で外 観に異常があった 場合は直ちに品質 管理責任者に報告 製造指示書 をする。 XX単位 ③ ① 社内基準による XX単位 製造指示書 XX単位 製造指示書 QC工程表 工程管理手順 設備管理手順 製造指示書 不適合品管理手順 2階PFD区分図 XX単位 目視確認 検査時 製造指示書 ZZZ検査表 X線測定機 ① 製造指示書に基づき納品書を発行する 事務所 (1F) 異常処理 関連文書 処理方法 顧客に再確認し、必 識別管理手順 要ならば注文書を 修正 営業担当者 製造指示書 照合 目視 外観 作成 改訂: 測定機器 目視 前処理ライン YYY場 (2F) 乾燥 加工条件(方法) 承認 作成: PFD(サンプル) - ① 指定の樹脂箱に梱包 - - - - 梱包場 (1F) - ① 納品書・検査表添付 宛先・数量 検査表:有・無 目視確認 - 製造指示書 完成品置き場 - ① 出荷確認 - - - - - 不良調査表 検査・試験手順 特採申請書 不適合品管理手順 識別管理手順 工程管理手順 1階PFD区分図 製造指示書 取扱い・保管・出荷 管理手順 PFD(サンプル2:物流) 株式会社 【引合・受注&入荷・入庫・保管業務】プロセスフロー QD-71-01-01 プロセス 1 .受注活動 顧客 引合 営業部門 担当部署 業務部門 業務手順 倉庫部門 ① 顧客の仕様及び要求内容を確認し、「 引合台帳」 に記録。 (保管料、荷役料、顧客価格、支払い条件等の確認を含む) ② 営業部門は受注検討を行う。 要求仕様確認 ③ 営業部門は「見積書」を作成し、承認後、顧客に提出。 ※ 新規顧客との取引の場合、荷主情報等を「新規顧客情報」 に記録。 荷主登録 3 .入荷処理 入荷依頼 ① ※ ※ ② 入荷予定表 入庫予定 ケース 納品書 入荷検品表 ド゙ライバーより納 品書受領 4 .受入検査 B 受入検査 A 異常連絡書 納品書との相異 納品書訂正 異常内容 インプット A 荷主報告 異常連絡書 作成 異常発生 納品書訂正 異常内容 持ち帰り N 返品 Y 異常内容 インプット 5 . 入庫作業 B 入庫 合格確認 入庫 棚札 保管 6 .入庫情報処 理 入出庫一覧表 伝票一覧表 確認 入庫指示書 再発行 チェック 入庫予定表 [顧客文書] 品名、個数、入荷日を確認する。 入荷予定ケース 「入庫予定表」のコピーを「入庫予定ケース」に入れ、倉庫部門に配布。 ③ 業務部門は、ドライバーより「納品書」、「受領書」、「送り状」(路線便)を受け取り、「納品 書」に受付押印・返却し、「入荷検品表」を添えて、降ろす場所を指示。 ※ 業務部門は、倉庫部門に入荷を放送で知らせる。 ④ 倉庫部門は、ドライバーより「納品書」と「入荷検品表」を受け取り、内容を確認し、荷降 ろしを行う。 ① ※ ※ ② a. b. c. 倉庫部門は、「入荷検品要領」に従い、入荷検品を行う。 ③ a. b. c. 受入検査で商品に異常が発見された場合の処理 ④ a. b. c. 顧客より返品指示の場合 業務部門は倉庫部門に連絡し、商品の持ち帰りを指示。 業務部門は、納品書・受領書に返品内容と数量を記入し、受領書をドライバーに返却。 業務部門は、入荷したドライバーで返品できない場合は、ロットNo.の前に商品区分 (不良品、良品等)を付け、数量を記入し、倉庫管理システムにインプットする。 納品書 受領書 送り状 入荷検品表 納品書 入荷検品表 入荷検品要領 入荷した商品名・荷姿・入目・ロット番号・数量を検品後、入荷検品表に記入。 入荷商品は、「 入荷業務手順書」 、 「 保管要領」 に基づき行う。 受入検査で納品書と商品に相違がある場合 倉庫部門は、納品書の内容と商品(品名・ロット・数量・入目)を確認する。 納品書と商品の内容に相違がある場合は、納品書を訂正し、業務部門に報告する。 業務部門は、顧客に相違内容を報告し、「顧客貨物異常連絡書」を作成し、指示を仰 ぐ。原則として、訂正納品書に基づき倉庫管理システムにインプットする。 入荷業務手順書 保管要領 担当者は、業務部門に報告すると共に、倉庫部門長に報告。 倉庫部門長は、異常と判断した場合、デジカメで写真を撮り、業務部門に提出。 業務部門は、デジカメの内容を確認し(必要な場合は商品確認)、「顧客貨物異常連絡書」を 作成し、顧客に状況を報告し、判断を仰ぐ。 d. 異常と判断された場合は、倉庫部門は、納品書に「否」の押印をし、ドライバーと確認。 納品書 顧客貨物異常連絡 書 顧客貨物異常連絡 書 d. 倉庫部門は、入庫する場合「出荷止め」の現品票(返品)を添付し、良品と識別し保管。 ① 倉庫部門は、異常が無ければ納品書に「合」の押印し、業務部門に提出。 入 ※ 「入荷検品表」 の「合格」欄に印をつけ押印し、保管する倉庫番号を「納品書」に記入。 ② 倉庫部門は入荷検品終了後、「納品書」に基づき、選定された所定の倉庫に入庫作業 入荷業務手順書 を行う。 ※ 事前に「入庫予定表」を業務部門より受領の場合は、倉庫の保管スペースを確保のこと。 ③ 「 保管要領」 に従い、入庫する。 保管要領 ※ 庫内に於いては、各列ごとに「棚札」 を作成し、保管貨物が明瞭に判断出来る様にする。 ※ 棚札には、品名、ロット、在庫数を明記する。 [三菱レイヨン㈱、㈱菱晃] 改定内容 顧客マスタ一覧表 商品マスタ 入荷業務手順書 ① 業務部門荷主担当者は、受入処置が終了した「納品書」の内容を倉庫管理システムに インプットし、「入庫指図書」を発行する。 ※ 新規商品で商品コードがない、または異常受入の場合は、「 入 荷 業 務 手 順 書 」 に基づき処理。 入荷業務手順書 ② 「入庫指図書」と「納品書」を相違が無いかチェックし、「入荷検品表」に結果を記録。 ③ 業務部門荷主担当者は、「入庫指図書」に納品書・送り状(路線便の場合)及び「入荷 検品表」をホッチキスで留め、「入庫指図書綴り」に纏める。 ※ 下記の荷主は、指定様式で「入出庫一覧表」 を作成し、FAX又はメールにて報告。 インプット 入庫指図書 発行 入出庫一覧表 業務部門は荷主より「入荷予定表」を受領する。 受注手段:FAX、メール、荷主専用端末 ※ 入荷後、保管せずに即出荷される場合は、出荷数を記入する。 入荷受付 荷主報告 見積書 新規顧客情報 ④ 顧客から見積書控等を受領し、受注決定。 ⑤ 業務部門は「顧客情報」及び「見積書控」に基づき、「顧客マスター一覧表」及び「商品マ スタ」に登録を行い「ファイル」に保管。 2 .受注 新規受注 様式・記録 引合台帳 商品の仕様 但し、(新規顧客及び保管量100トン以上、定温保管等の重要案件など)の物件は、受注検討 会を開催し、対応を決定する。 受注検討 見積書作成 発注 関連手順・要領 受注手順書 入荷検品表 納品書 入庫予定表 保管要領 棚札 納品書 入庫指図書 新規商品コード作成依頼書 入荷検品表 入庫指図書 入庫指図書綴り 入出庫一覧表 ※端末設置荷主様:端末にインプットにて報告。 ④ 業務部門は、当日分の「伝票一覧表」をプリントアウトし、倉庫部門に渡す。 ⑤ 倉庫部門は「伝票一覧表」を基に当日の入庫が正しく行われているか現物と確認し、間 違いがない場合は「伝票一覧表」に押印し、倉庫部門長が管理。 ※ 「伝票一覧表」 と入庫内容に相違があった場合は、「入庫業務手順書」 に基づき訂正し、再 度「入庫指図書」 をアウトプットする。。 伝票一覧表 伝票一覧表 入庫指図書 PFDを中心とした製造管理体系(技術・技能との関連) PFD *製品群 ( 手順) *個別製品 ( 要領・ 標準・ 基準) *実施結果 (実績・成果) ( 習熟度) ( 人的資源) 実績記録 経 験 技 術 ・ 技 能 実績記録 経 験 技 術 ・ 技 能 実績記録 経 験 技 術 ・ 技 能 実績記録 経 験 技 術 ・ 技 能 実績記録 経 験 技 術 ・ 技 能 ( 材料受入) 作業要領X1 部品加工P 作業手順書1 技術標準Y 1 検査基準Z 1 ( 保証範囲) 在庫 作業要領X2 ユ ニッ ト組立P 作業手順書2 技術標準X2 検査基準Z 2 ( 保証範囲) 作業要領X3 組立P 作業手順書3 技術標準X3 検査基準Z 3 ( 保証範囲) 冷却 作業手順X4 検査P 検査手順書 技術標準X4 検査基準Y 4 包装P 包装 作業手順書 作業手順X5 検査基準Y 5 製品在庫 ( 出荷) 仕事の仕組みの強化(標準化・基準化) PFD(プロダクト・フロー・ダイヤグラム) 製品・サービス実現の品質保証プログラム (モノの動きを明確にし、作業の内容と作業者の役割が明確で、作業工程の順序を示す) ①作業工程が細分化され、人員配置、ライン構成を明確にし、 仕事のやり方が均一化する。 ②作業の流れが明確になり、場所の使い方が上手に出来る。 整理・整頓された職場の実現。 ③生産計画とPFDがリンクしてQCDに向かって活動している 。 生産計画に基づいた進度管理ができる。 先入れ先出しにより、在庫量(端数を含め)が把握されている。 ④標準時間算定の基礎資料となる。 改善すべき工程、作業を明確にし、コスト削減につなげる。 ⑤現場リーダーの作業改善をする時の手掛かり/ポイントの基準となる。 PFDから各プロセスの改善活動(内部の課題)に繋げる PFDによる製造プロセスの監視・測定及び改善点 文書番号 工程フロー 工程 1 受入確認 社内便 受入確認 受入検査 標準作業時間 (作業手順・運用の見直しの必要性) ① ロット番号順にめっきする要求があり、受 入プラケースを、製造ロット順に並べて置く 必要がでてきた。 ② 素材が入荷しないとめっきの種類・納期 が判らないものがある。 2 受入検査 製造上の課題・問題点 製品品質上の改善点 インフラ・設備・治具等の改善点 ① 受入場が限られているので、整理・整頓 しないと素材を探すのに手間がかかるこ とがある。 ① 素材を入れるXXの周囲に、前に処理し たモノが残っている可能性があるので、 XXのチェックをしないと異品購入の原 因となる。 ② 油がベトベトの素材が入荷する。 設備点検 ① 現状の設備点検は、バレルが回るか・自動機 が動くか・槽が割れていないか・温度・Phの チェックをしているが、設備を最適が状態に維 持するために点検が不足している。 前処理 研磨 3 前処理 ① 作業者がXXを両手に持って手作業して いるので、作業効率がよくない。また、 前処理不足が発生することがある。 ① 脱脂・脱塩と中和槽が離れているの で、導線が錯綜し、作業効率が悪 い。 4 研磨 5 酸処理 ② 製造 6 製造工程 ① ② ③ 乾燥 7 乾燥 酸処理 ベーキング炉 完成品検査 梱包 8 ベーキング 9 外観検査 10 納品書発行 11 梱包 出荷検査 12 出荷検査 出荷 13 出荷 ① 異物混入が発生している。 ④ ① 乾燥機の台数が不足している。 ② 乾燥機の配置が悪いので効率が上がら ない。 作成: 承認 改訂: 作業者の力量向上策 特記事項 作成 ISOを企業体質の強化、改善のツールとして位置づけ 独自のマネジメントシステムを確立し 活性化した職場を作る 【会社/従業員満足・顧客満足・社会満足】 を実現に活用していただきたい