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宇宙を新しい耳で 活動 メンバー

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宇宙を新しい耳で 活動 メンバー
宇宙を新しい耳で
和歌山には、みさと天文台やかわべ天文公園
など、その活動が全国に知られている天文施設
があります。もちろん、1m級の望遠鏡を有す
るなどハードの充実もありますが、そこで活躍
するスタッフの力によるものが大きいのです。
私たち和歌山大学の天文・宇宙系スタッフは、
両天文台のスタッフを客員教員に迎え、2005
年 9 月、和歌山大学生涯学習教育研究センター
に、新プロジェクト「宇宙教育研究ネットワー
ク」を立ち上げました。プロジェクト名の愛称
は、英語表記を短縮して"NewEar"です。その
まま訳せば、「新しい耳」です。新しい耳を手
に入れた私たちは、地域の皆さんに、最新の宇
宙像について語ることができるでしょう。
活動
共同研究・共同開発
これまで行ってきた共同研究をこのプロジェ
クトで更に強化します。現在進行中の研究テー
マは以下の通りです。
・電波望遠鏡の改修と受信機の開発
・全天雲モニターの開発と研究
・インターネット天文台の構築
市民講座の開催
天文台で行ってきた天文教室を、天文台だけで
なく、生涯学習センターや、紀南サテライトな
ど大学の施設で開催します。
学生教育の実験場
電波望遠鏡プロジェクト:国立天文台野辺山観測所で 1994 年に運用を終了し、みさと天文
台に移設、展示されていた口径 8m の太陽電波望遠鏡を、波長 21cm の水素原子(HI
エイ
チワン) 輝線観測用の望遠鏡として改修、再生するプロジェクト。水素原子は銀河系円盤い
っぱいに広がって星間物質の中で、もっとも普通に存在するガスです。欧米では多くの電波
望遠鏡が HI 観測で活躍していますが、わが国では、より波長の短い電波での観測で特徴を
出し、本格的な HI 観測は行われていませんでした。本望遠鏡の完成によって、国内での継
続的な HI 観測が可能になります。さらに、HI 観測が銀河の渦巻き構造を明らかにしたと
いう歴史的観測を大学生や高校生が追体験することなどで、天文教育に新しい生きた教材を
提供することができます。
卒論・修論の研究の場として、博物館実習など
の科学コミュニケーター養成の場として、この
プロジェクトを活用します。
メンバー
顧問
佐藤文隆(京都大学名誉教授)
客員教授
黒河宏企(京都大学名誉教授)
教授
石塚
教授
尾久土正己(クリエ)
助教授
富田晃彦(教育学部)
亙(教育学部)
助教授
曽我真人(システム工学部)
客員助教授
矢動丸泰(みさと天文台)
客員助教授
豊増伸治(みさと天文台)
客員助教授
小澤友彦(みさと天文台)
客員助教授
上玉利剛(かわべ天文公園)
客員助教授
古屋昌美(かわべ天文公園)
研究支援員
佐藤奈穂子(生涯学習センター)
市民講座の開催:研究や学生教育と並んで、NewEar が重視している活動が、科学コミュニ
ケーションです。科学コミュニケーションとは、科学をわかりやすく、双方向で市民に伝え
る行為です。そこで、私たちは、通常の講義形式の講演会だけでなく、芸術と科学を融合し
た観月会(左写真)などのイベントや、星座カルタ大会(右写真)など、生涯教育施設であ
る天文台のノウハウを生かしたユニークな講座を開催しています。今年度も、9 月から生涯
学習教育研究センターの土曜講座で、8 回の講座を予定しています。
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