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「マイコプラズマ感染症診断における迅速診断キットの使用状況」について

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「マイコプラズマ感染症診断における迅速診断キットの使用状況」について
医師 2,000 人超の調査結果を多数掲載中です
https://www.facebook.com/medpeer
2013年8月1日
メドピア株式会社
「マイコプラズマ感染症診断における迅速診断キットの使用状況」について
半数以上はキットを使用していない
医師約6万人が参加する医師専用サイト「MedPeer」
(メドピア、https://medpeer.jp/)を運営するメドピア
株式会社<東京都渋谷区、代表 石見陽(医師)>は、会員医師を対象に「マイコプラズマ感染症診断における
迅速診断キットの使用状況」についてのアンケートを実施し、以下のとおり、結果を取りまとめました。
医師専門サイトMedPeer調査結果:
「マイコプラズマ感染症診断における迅速診断キットの使用状況」に
ついて(総回答:3,110人)
順位
回答
回答数(人)
占有率
1,571
50.5%
1
使用していない
2
使用しており参考にするが、他の検査も行っている
439
14.1%
3
使用しており、確定診断に使っている
177
5.7%
4
その他(マイコプラズマ抗体検査をしたことがない)
923
29.7%
3,110
100.0%
‐
合計
サマリー:

医師専門サイトMedPeer(メドピア)に登録する医師(6万人以上)を対象に「マイコプラズマ感染症
診断における迅速診断キットの使用状況」について質問をしたところ、3,110件の回答が寄せられた。

「使用していない」という回答は50.5%となった。「使用経験がない」
「採用されていない」という声が
多い。
「ペア血清で確認している」
「臨床所見等から疑われたらマクロライドを投与する」というコメント
もみられた。

「使用しており参考にするが、他の検査も行っている」は14.1%。
「かなり偽陽性が多い」という理由で、
「臨床所見を合わせて判断」
「確定診断はペア血清で行う」といった回答があった。

「使用しており、確定診断に使っている」は5.7%にとどまった。「費用も安く効果的な方法」
「小児感染
1
症のスクリーニングに使用している」
「診断時間が早くなり大変便利」といった意見がみられた。
▼総合結果
回答コメント(回答一部を抜粋)
「使用していない」
1,571件
・臨床経過と、症状などをあわせて判断します。
(30 代、救急医療科)
・症状、胸部 Xp、年齢から疑った場合、マクロライドを処方して経過をフォローするようにしており、確定診断のために
抗体検査をしたことはないです。
(30 代、神経内科)
・ペア血清で行い、確定診断率を保つ方が後々問題になりにくいと思います。
(50 代、脳神経外科)
・院内で採用しておりません。その他の所見で診断しています。
(40 代、循環器内科)
・これまで使用したことはありません。(50 代、呼吸器内科)
・以前使用していましたが、偽陽性が多く止めました。
(40 代、呼吸器内科)
・内科医ですが、症状とレントゲン写真のみで診断して、投薬するケースが多い。
(50 代、一般内科)
・臨床所見等から疑われたらマクロライドを投与している。(50 代、一般内科)
・抗体価で判定している。マイコ感染は臨床的に判断できるため迅速の必要はない。
(50 代、呼吸器内科)
・イムノカードは感度に問題あり。PA 法(ペア血性)は結果が出るのに時間がかかり、臨牀には役に立たない。LAMP 法
を用いています。(40 代、呼吸器内科)
・マイコプラズマの患者自体が少ないし、確定診断をつけての薬剤投与は救急としてコスト的に難しい。
(50 代、一般内
科)
「使用しており参考にするが、他の検査も行っている」
439件
・画像検査や他の採血検査や周囲の環境などを考慮して判断しています(50 代、脳神経外科)
・かならず臨床情報を大事にしています。
(30 代、リウマチ科)
2
・抗体検査では感度、特異度が低く参考にする程度。
(50 代、一般内科)
・これがでたことがマイコプラズマ肺炎の統計上の増加につながっていると思います。しかし、かなり偽陽性が多い印象
です。
(40 代、一般内科)
・特に擬陽性が多いため、参考にはしますが、確定診断には適さないと思います。
(30 代、呼吸器内科)
・全例を検査はしておりません。発熱が持続する場合や合併症がある場合には抗体価の経時的変化, IgM, LAMP 法などを
組み合わせて診断しています。(30 代、小児科)
・参考までに使用しているが、陽性の場合は必ず、PA 法も提出し、確定診断には PA 法を使用している。
(20 代、小児科)
・100%陽性となる検査ではない検査なのと、経過や病状とレントゲン写真所見で十分治療方針は決められるので、全く
使用していないとは言いませんが 10 人に 1 人程度の使用と思います。
(40 代、循環器内科)
「使用しており、確定診断に使っている」
177件
・迅速で結果が出るため重宝しています。
(30 代、循環器内科)
・迅速の為、抗生剤選択に非常に役立ってます。
(50 代、一般内科)
・スクリーニング的に使用しており,陽性が出ればマイコプラズマとして抗菌薬を投与しています。(50 代、一般内科)
・費用も安く効果的な方法だと思います。
(30 代、産婦人科)
・小児感染症のスクリーニングに使用しています。
(50 代、脳神経外科)
・あとは臨床症状で、だいたい診断がつきます。
(40 代、一般内科)
・疑って結果が陽性であれば、マイコプラズマと判断しています。
(40 代、一般内科)
・血清診断結果が出るころには患者は退院しているので、迅速キットを使用するが、完全には鵜呑みにできないという印
象がある。(50 代、一般内科)
・救急外来で頻用されています。
(40 代、呼吸器外科)
・偽陽性もあるでしょうが、初期治療は迅速検査に準じています。
(40 代、腎臓内科・透析)
「その他(マイコプラズマ抗体検査をしたことがない)」
923件
・今のところマイコプラズマを鑑別する必要がある症例がない。
(50 代、一般内科)
・専門医へ紹介するようにしています。
(40 代、循環器内科)
・CT 画像診断でマイコプラズマを疑うことは多く、そのうちの多くは内科で確定診断され、治療されている。
(60 代、放
射線腫瘍科)
・迅速キットの存在を知りませんでした。
(40 代、一般内科)
・呼吸器内科に検査を含めての精査を依頼しています。
(30 代、消化器外科)
・専門外ですので、検査したことはありません。
(50 代、麻酔科)
3
※調査方法
□期間:
2013年6月28日(金) ~ 2013年7月4日(木)
□有効回答:
3,110人(回答者はすべて、医師専門サイトMedPeerに会員登録をする医師)
□設問:
医師専用サイト MedPeer内の「ポスティング調査」コーナーにおいて、MedPeer事務局(運営:メドピア株式会社)よ
り、以下の質問を投げかけました。
調査フォーム(設問文 抜粋)
小児科医をしておりますが、日常診療の中でマイコプラズマ抗体検査について気になることがあります。
マイコプラズマ感染症の『急性期の確定診断には、肺炎マイコプラズマ核酸同定検査(LAMP法)を実施することが
望ましい』
(日本小児科学会)とされております。LAMP法は診断精度が高い検査法ですが費用の面で実施が難しいこと
もあり、血清抗体検査のペア血清(PA法)で確定診断とすることも多いと思います。
近年、迅速診断検査としてIgM抗体を測定する肺炎マイコプラズマ(Mp)特異的IgM 抗体迅速検出キット(商品名:イ
ムノカード)がでてきましたが、偽陰性が多いなどの問題も指摘されています。
日常の診療では、レントゲン所見や血液検査などからどう見ても細菌性肺炎と思われる症例でも、イムノカードが陽性
でマイコプラズマ肺炎の診断が出てしまっているものが多いように感じており、イムノカード陽性で入院したところPA
法のペア血清をとっても全く上昇していない、ということも決して珍しくありません。
そこでマイコプラズマ感染症の診断についてお伺いします。
皆さまは、イムノカードを使用して、抗体検査を行っていますか?
以下の選択肢から当てはまるものをお選びいただき、その理由をコメントにご記入ください。
1.使用しており、確定診断に使っている
2.使用しており参考にするが、他の検査も行っている
3.使用していない
4.その他(マイコプラズマ抗体検査をしたことがない)
4
【本件に関するお問い合わせ先】
メドピア株式会社 管理部
TEL:03-6805-0345 / e-Mail:[email protected]
【記事掲載に際してのお願い】
・「医師専用サイト MedPeer 調べ」、であることの明記をお願い致します。
・web 上での引用に際しましては、https://medpeer.jp へのリンクをお願い致します。
■MedPeer(メドピア)とは
- 2013年7月末日時点 -
MedPeer は、メドピア株式会社が運営する、医師専用のインターネットサイトです(URL: https://medpeer.jp/)
。
会員医師同士による情報共有サービス「薬剤評価掲示板」や、特定疾患治療に関するエキスパート医師による情報提供
「Meet the Experts (MTE)」、有名臨床指定病院の所属医師参加のオンライン症例検討会「インタラクティブ・ケース・
カンファレンス」などを MedPeer 上に設け、”臨床の決め手がみつかるサイト”として、多くの医師に利用されています。
現在の会員は 6 万人以上で、日本の医師の約 4 人に 1 人が利用するサービスです。また、
「薬剤評価掲示板」では、約 1,700
の医療用医薬品に対して、25 万件以上の医師会員による処方実感、クチコミ評価が投稿されています。
以上
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