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平成 24 年度「設計製図Ⅰ」手巻きウインチ設計計算書
このプリントは設計製図Ⅱでも使用するので大事に扱って下さい. 平成 24 年度「設計製図Ⅰ」手巻きウインチ設計計算書 学籍番号: 氏名: 計算終了期限 内容 終了日 検印 1.ワイヤロープ 5月 15 日(火) 2a.巻胴 その 1 2b.巻胴 その 2 3.ワイヤロープ止め金具(SS400) 4.巻胴取付ボルト(S20C) 5月 22 日(火) 5.減速比および歯数 6a.歯車のモジュール その 1 6b.歯車のモジュール その 2 7.各スパンの決定 5月 29 日(火) 8.巻胴軸の設計 9a.反力および曲げモーメント その 1 9b.反力および曲げモーメント その 2 10.合成曲げモーメント 6月 5 日(火) 11.巻胴軸径 12a.巻胴歯車の各部形状寸法の決定 その 1 12b.巻胴歯車の各部形状寸法の決定 その 2 13a.差動ブレーキの設計 その 1 13b.差動ブレーキの設計 その 2 6月 12 日(火) 13c.差動ブレーキの設計 その 3 13d.差動ブレーキの設計 その 4 14.つめ車の設計 15a.中間軸の設計 その 1 6月 19 日(火) 15b.中間軸の設計 その 2 16.ブレーキ制動を考慮した中間軸の設計 17.クランクハンドル軸の設計 18.クランクハンドル 19a.すべり軸受の決定 その 1 6月 26 日(火) 19b.すべり軸受の決定 その 2 19c.中間軸およびハンドル軸主要寸法 20.フレーム 注:設計製図Ⅱで設計値が必要になります.必ず正しい数値を記入して計算書を完成させること. 提出期限は変更になることがあります. 1 設計計算について 1.理解度チェック 最初に,プログラムを用いて,設計製図の基礎知識に関する理解度のチェックを行います. 2.設計条件 理解度チェックが終了すると,計算チェック実行画面に設計条件が表示されます.設計条件を本計算書(4 ページの最上部)に書き写してください.設計条件は学生ごとに異なります.表示された条件以外で計算する と不合格になります. 3.設計計算の要領 設計計算はこのプリントの記述にしたがって行って下さい.プリントの内容はテキスト 1) に準拠していま すが,記号の統一や内容の補足を行っています.また,このプリントは設計計算書を兼ねています.計算チェ ックプログラムを使って計算値が正しいかどうか判定した上で,プリントの空欄に直接記入して下さい. 注意 設計にはテキスト 1) に記載された図表やデータを使用するので,必ずテキストを購入して下さい. 計算チェックプログラムの要点は次の通りです. ① 計算チェック実行画面にプリントの内容に対応した入力用タブシートが表示され,次に入力するべき位置 が水色で示されます. (計算チェックを途中で終了しても,再起動時に継続して実行できます. ) ②計算値を枠内に入力し,リターンキーを押して下さい.入力値が 0.5%以内の精度で一致した場合,正しい 値に修正されるとともに,次の枠に入力位置が移動します.自動的に値が修正された場合,計算書には正しい 値を記入して下さい. 注意1 入力する数値は有効数字 5 桁以内として下さい.電卓に表示されたまま 8 桁ないし 10 桁をそのまま 入力するとエラーを起こすことがあります. 注意2 文章中に四捨五入,切り上げ,切り下げなどの指示がある場合は,意味を良く考えて数値の丸めを行 ってください. ③入力値が正しくない場合には枠内が赤く変わり,問題が表示されます.条件をクリアーするまで計算チェッ クに戻れません.入力を間違えるとその都度,マイナスポイントとして 1 ポイント加算されます.設計計算が 終了した時点でのマイナスポイントの総計に応じて成績評価点が減点されますので,計算は慎重に行ってくだ さい. ④ 画面内の計算が完了すると,完了日が表示されますので,日付を計算書表紙に記入して下さい.日付は計 算チェック実行画面のメニューから「報告内容確認(W)」でも確認することができます. 4.数値書式に関する注意: 数値書式は一般的なプログラミング言語の仕様に従っています.例えば,数値を指数で入力する場合,次の ようになります. -1.234×105 のとき-1.234E+5,1.234×10-5 のとき 1.234E-5 5.報告書の提出 計算がすべて終了した場合,報告書を提出してください.報告書の作成はプログラム実行画面のメニューバ ーにある「報告書作成」機能を使って印刷するだけです. 2 6.設計計算終了期限と検印 この計算書表紙に記載の通り,章別に計算終了期限が設定されています.各期限内に計算を終了し,この計 算書への数値の記入を完了して下さい.記入の状況をチェックしますので,期限日には必ず授業時間内に教員 に提出し,検印を受けて下さい.なお,計算が早く終わった場合,期限以前に提出してチェックを受けること も可能です. 7.注意事項 後期の「設計製図Ⅱ」では AutoCAD を用いて設計図面の作成(CAD 製図)を行います.製図にはこの計算 書の値が必要となります. 「設計製図Ⅰ」の単位を修得しない場合, 「設計製図Ⅱ」は履修できません. 8.成績評価について (1)評価点計算: 提出物,テスト結果等の結果について総合的に評価点を計算します. なお,下記の項目に該当する場合,減点を行います. ① 期限外提出(期限ごとに減点,遅れた日数により減点数は異なる) ② 未提出 ③ 設計計算時のマイナスポイント (2)成績評価基準: 全講義日数の 3 分の 2 以上出席した場合,評価点に対して以下の基準で成績を判定します. A…80 点以上,B…70 点以上,C…60 点以上,D…60 点未満. 9.遅刻・欠席について 9 時 30 分までに出席票を提出した場合,出席とします. 9 時 30 分以降 10 時 50 分までに出席票を提出した場合,遅刻とします. 10 時 50 分以降に出席票を提出しても欠席です. 使用テキスト 1) 技術教育研究会編「手巻きウインチの設計」パワー社 ISBN4-8277-1039-2 3 巻上げ荷重 W = N, 揚程 Llift = ワイヤロープ種類 3 号 6×19 普通 Z の ワイヤロープの安全率 S = 設計条件: m 1.ワイヤロープ a. 切断荷重 ワイヤロープの切断荷重 Q [N] は,Q = WS = × = N b. ワイヤロープの直径 テキスト表 5-2 より,上記の Q を満たすものとして,次のワイヤロープを採用する. 直径 d = mm(切断荷重 N) 2a.巻胴 その 1 a. 材料およびロープの取付方法 巻胴の材料は FC200(旧 FC20)とする.ロープの取付方法はテキスト図 6-1(a)による. b. 巻胴のロープ巻き付け中心直径 D [mm] 式(6.1)より,D ≧ 20d = mm c. ロープの巻数 N 式(6.2)より,余裕しろを 3 巻として, N= 1000 Llift 1000 × +3= π ⋅D π× +3= 一の位に切り上げて,N = 巻 巻とする. d. ロープのピッチ p [mm] 式(6.3)より,余裕しろを 2mm として,p = d + 2 = e. 巻胴へのロープの巻付け長さ B [mm] 式(6.4)より,B = N p = × = mm mm f. 巻胴のみぞと肉厚寸法 t [mm] ロープは 1 重巻きとする.許容圧縮応力をσc = 50 MPa(FC 材)とすると,式(6.5)より t= W = p ⋅σ c × 50 一の位に切り上げて,t = みぞの寸法は = mm mm とする. 4 みぞのピッチ p = d + 2 = p みぞの半径 r = = 2 面取り半径 r1 = 1 mm. d みぞの深さ c = の整数部 = 3 巻胴内径は Di = D – d –2 t = 巻胴溝谷径は Dmi = Di + 2 t = 巻胴溝外径は Dmo = Dmi + 2 c = mm mm mm とする. mm mm mm 巻胴みぞの主要寸法は図 1 の通りである. 図1 巻胴みぞ 2b.巻胴 その 2 g. 巻胴の各部寸法 式(6.6)より,フランジ径 Df [mm]は, Df = D + 2×(3.5∼5) d = ∼ mm 最小値を十の位に切り上げて,Df = mm とする. 式(6.7)より,厚み tf [mm]は FC200(旧 FC20)として, tf = (1.2∼1.6) d = ∼ 最小値を十の位に切り上げて,tf = 式(6.8)より,余裕しろ tg , rp[mm]は tg = (1.8∼2) d = ∼ 最大値の小数部を切り捨てて,tg = rp = (2∼2.5) d = ∼ 最大値の小数部を切り捨てて,rp = 式(6.9)より,巻胴の全長 Lt [mm]は, L t = rp + 2 t f + t g + B = +2 × となる. mm mm とする. mm. mm とする. mm. mm とする. + + 5 = mm 3.ワイヤロープ止め金具(SS400) a. 止め金具の直径 dr [mm ] 式(6.10)より,材料は SS400(旧 SS41),τ r = 60 MPa として dr = 4W = π ⋅τ r 4× = π × 60 mm 一の位に切り上げて,dr = mm とする. b. 止めねじ 六角ボルト(S20C)を使用する.式(6.11)より,ボルトの本数 n = 2 本,τ b = 60 MPa として d bolt = 1.2 JIS B JIS B 4W = 1.2 4 × = mm π ⋅ n ⋅t b π × 2 × 60 (メートル並目ねじ)より,dbolt = とする. (ボルト穴径)の 2 級を適応して,ボルト穴の直径はφ また,止め金具は湾曲しているため座ぐりを行う.座ぐり径はφ c. 巻胴のめねじ部の深さ FC200 使用のため,式(6.13)より,m = 2 dbolt = 巻胴の肉厚より大きい場合,この部分だけ肉盛りを施す. d. 止め金具の厚み t [mm]と幅 b [mm] 式(6.12)より,τ t = 60 MPa として W = = t= 1.2d bolt ⋅ t t 1.2 × × 60 となる. mm mm 一の位に切り上げて,t = mm とする. また,b = 2.2 dbolt = mm.一の位に切り上げて,b = ワイヤロープ止め金具の主要寸法は図 2 の通りである. 図2 とする. ワイヤロープ止め金具 6 mm とする. 4.巻胴取付ボルト(S20C) a. ボルト中心のピッチ円直径 Dgb [mm]の仮定 式(6.14)より,Dgb = (1.1∼1.2) D = 最大値の一の位以下を切り捨てて,Dgb = b. ボルトの直径 ボルトにかかる荷重 Wgb [N]は W ⋅D × Wgb = = Dgb ∼ = mm mm とする. N ボルトの本数 n = 4 本と仮定する(12a-③項で再計算を行う). τ gb = 50 MPa とすると,ボルトの直径 dgb は式(6.16)より d gb = 1.2 JIS B JIS B 4Wgb π ⋅ n ⋅ τ gb = 1.2 4 × π × 4 × 50 = mm (メートル並目ねじ)より,dgb = とする. (ボルト穴径)の 2 級を適応して,ボルト穴の直径はφ 巻胴の主要寸法は図 3 の通りである. 図3 巻胴 5.減速比および歯数 ハンドル回転力 F [N]は 1 人当たり 1.47×102 N の 2 人掛けとして F = 1.47×102×2 = 2.94×102 N 7 とする. とする.ハンドルの長さは,テキスト図 7-1 より − 9.8 × 10 3 W − 9.8 × 10 3 × = + × 150 = 150 300 1.96 × 10 4 1.96 × 10 4 巻胴半径は R = D / 2 = mm. 全効率 h = 0.86 と仮定する.減速比(=歯数比)i は式(7.3)より, F ⋅ Lh ⋅ h × × 0.86 1 i= = = W ⋅R × Lh = 300 + mm 1 段での歯数比は最大 1:6.5(周速度 3 m/min 以下)なので,2段減速とする. 取り付け寸法を考慮すると,歯数比と最小歯数の組合せとして次の例が考えられる. 歯数比=1 段目×2 段目 1 1 1 j= = × 16.5 3 5.5 1 1 1 = × 19.5 3 6.5 1 1 1 = × 22 4 5.5 1 1 1 = × 26 4 6.5 1 1 1 = × 30 5 6 最小歯数 zmin 1 段目 2 段目 20 14 20 14 18 16 14 14 14 14 よって, i ≤ j となるように選択すると, 1 1 = × i= 最小歯数 zmin 1 段目 2 段目 歯数比=1 段目×2 段目 1 1 1 = × 17.5 3.5 5 1 1 1 = × 21 3.5 6 1 1 1 = × 24 4 6 1 1 1 = × 27 4.5 6 1 1 1 = × 32.5 5 6.5 1 = z a zb × = z a ' zb ' 20 16 18 15 16 15 14 16 14 14 × と決定する.したがって,歯車 a, a’, b, b’の各歯数は za = za ’ = zb = となる.また,ハンドルの長さを再計算すると W ⋅R × 1 × i= Lh = × 0.86 F ⋅h 十の位に切り上げて,Lh = zb ’ = = mm mm とする. 6a.歯車のモジュール その 1 歯車 a, a’, b, b’とも標準平歯車,圧力角 20°,材料 FC250(旧 FC25)とする. a. トルク Ta, Tb 歯車 a, a’に作用するトルク Ta は式(7.1)より効率 h1 = 0.96 とすると 8 Ta = F ⋅ Lh × 0.96 = h1 = N mm 歯車 b, b’のトルク Tb は式(7.2)より効率 h =h2 h3 = 0.95 とすると Tb = W ⋅R η × 0.95 = = N mm b. 円ピッチ・モジュール 歯車 a, a’について 材料を FC250(旧 FC25)とする. K = 4, C = 30 として式(7.4)に代入すると 3 3 Ta t a = 18.4 = 18.4 = mm 98 ⋅ C ⋅ K ⋅ z a 98 × 30 × 4 × モジュール ma は式(7.5)より,ma = ta / π = mm JIS B (モジュールの標準値)の第 1 系列を適用して,ma = mm とする. 歯車 b, b’について 材料を FC250(旧 FC25)とする. K = 4, C = 30 として式(7.4)に代入すると 3 3 Tb mm t b = 18.4 = 18.4 = 98 ⋅ C ⋅ K ⋅ z b ' 98 × 30 × 4 × モジュール mb は式(7.5)より,mb = tb / π = mm JIS B (モジュールの標準値)の第 1 系列を適用して,mb = mm とする. 6b.歯車のモジュール その 2 以上,歯車の各部寸法は 記号 歯車 a 記号 歯車 a’ 記号 歯車 b 記号 モジュール m ma ma’ mb mb’ 歯数 z za za ’ zb zb ’ 全歯たけ ht≧2.25m ht a ht a’ ht b ht b’ 歯末のたけ h1 = m h1 a h1 a’ h1 b h1 b’ 歯元のたけ h2≧1.25m h2 a h2 a’ h2 b h2 b’ ピッチ円直径 d = zm da da’ db db’ 歯先円直径 d1 = d + 2h1 d1 a d1 a’ d1 b d1 b’ 歯底円直径 d2 = d – 2h2 d2 a d2 a’ d2 b d2 b’ 円ピッチ t = πm ta ta’ tb tb ’ ba ba’ a-a’間:(da + da’)/2 = (d1 a’ +巻胴直径)/2 = bb 歯幅 b = 10m 歯車中心距離 歯車取付関係寸法 9 bb’ b-b’間:(db + db’)/2 = 歯車 b’ 歯車の主要寸法は図 4 の通りである. 図4 歯車 7.各スパンの決定 式(8.1)より, tp = (0.04∼0.06) D = ∼ mm. JIS G (熱間圧延鋼板と鋼帯の形状,寸法および質量)を適用して,最大値に最も 近いものを採用すると,tp = mm となる. ig = (0.05∼0.06) D = ∼ 最大値の小数部を切り捨てて,ig = ∼ Lb = (0.12∼0.15) D = mm. mm とする. mm. 10 最大値の一の位以下を切り捨てて,Lb = Lg = tp bb + ig + = 2 2 L r = t g + t f + bb + i g + = Ls = = 2 + 2 + = 2 mm tp 2 + tp mm とする. + + + = 2 mm + L b + t f + rp + 2 + + = mm L = L b + L t + bb + i g + t p = + + + + ただし,D は巻胴直径.tg ,rp は余裕しろ.B はロープの巻付け長さ. bb は歯車 b の歯幅.Lt は巻胴全長.tf は厚み(テキスト図 6-4). 各スパンは図 5 の通りである. 図5 スパン 11 = mm 8.巻胴軸の設計 a. 巻胴歯車の歯に作用する接線力の力 Fv b W ⋅D × = Fv b = × 0.96 d b '⋅η 3 = N ただし,W は荷重.db’ は歯車 b’のピッチ円直径.h3 は効率(= 0.96). b. 半径方向の力 Fhb 歯車の圧力角 α = 20°として,式(8.2)より, Fh b = Fv b tan20°= N 9a.反力および曲げモーメント その 1 a. 荷重 W が引張り始めの接線方向(水平方向)に作用する場合 b スパンLB = B + t g + t f + b = + + + 2 反力は式(8.4)より W (LB + L g ) + Fvb ⋅ Lg RvC = L ×( = + RvD = W + Fvb − RvC = + 2 )+ × − = 曲げモーメントは式(8.5)より M A v = RvC ⋅ Ls = × = N mm M Bv = RvD ⋅ Lg = × = N mm b. 歯車の接線方向(水平方向)力 Fv と荷重 W が B’点に作用する場合 反力は式(8.6)より )× + ′ (Fvb + W )Lg ( RvC = = = L ′ ′ )− RvD = (Fvb + W ) − RvC = ( + = 曲げモーメントは式(8.7)より ′ ′ M Bv = RvC (L − Lg ) = ×( − )= c. WD/2 が A’点に,Fh+WD/2+Wg が B’点に作用する場合 ① 巻胴歯車 b’の自重 Wg の仮定 材質 FC250(旧 FC25)を使用し,密度 r =7.0658×10-5 N/mm3 とする. リムの肉厚 hr [mm]は hr = (0.5∼0.7) tb’ = ∼ mm. 12 = mm = N N N N N mm 最大値の小数部を切り捨てて,hr = リムの内径 drb’は d rb ' = d 2b '−2hr = − 2× mm とする. = mm 巻胴歯車 b’の自重 Wgb’は π d1b ' 2 −d rb ' 2 Wgb ' = × bb '× r 4 2 2 − π = × × 7.0658 × 10 −5 = 4 ただし,tb’は歯車 b’の円ピッチ.d2 b’は歯車 b’の歯底円直径. d1 b’は歯車 b’の歯先円直径.bb’は歯車 b’の歯幅 ( ) ( ) N 9b.反力および曲げモーメント その 2 ② 巻胴の自重 WD の仮定 巻胴内径 d d = D − d − 2t = − − 2× = mm ただし,D は巻胴直径.d はロープ径.t は巻胴肉厚. 巻胴の自重 WD は π D2 − dd 2 WD = × Lt × ρ 4 2 2 − π = × × 7.0658 × 10 −5 = 4 となる.ただし,Lt は巻胴長さ. 式(8.8)より,反力は WD (LB + Lg ) + Fhb + Wgb' + WD Lg 2 2 RhC = L ( ) + + + + 2 = ( ) ( = ) N 2 × N WD W + Fhb + Wgb ' + D − RhC 2 2 = + + 2 RhD = 式(8.9)より,曲げモーメントは M Ah = RhC ⋅ Ls = × M Bh = RhD ⋅ Lg = × + 2 = = 13 − = N mm N mm N 10.合成曲げモーメント a と c の組合せの場合 式(8.10)より M A max = M A v + M A h = 2 M Bmax = M Bv + M Bh = 2 2 2 2 2 + 2 = N mm + 2 = N mm b と c の組合せの場合 式(8.11)より M A max ' = M Bv ' 2 + M Bh = 2 2 + 2 = N mm 11.巻胴軸径 材質は S50C とする.許容曲げ応力は σ b = 80MPa とする.式(8.12)より巻胴軸径は 3 dA = 10.2 M A max σb 3 = 10.2 × = mm 80 JIS B (軸の直径)の転がり軸受の軸径数値から選択すると,適合する軸径は dA = mm となる. キー板の寸法はテキストの表 8-1 より a= mm. b = mm. c = mm. d= mm. e = mm. f = mm. g= ボルトは M mm とする. 巻胴軸およびキー板の主要寸法は図 6 の通りである. 図6 巻胴軸およびキー板 14 12a.巻胴歯車の各部形状寸法の決定 その 1 ① ボス外径 d0 ∼ d0 = (1.8∼2) dA = 最小値を十の位に切り上げて,d0 = mm mm とする. ② ボスの長さ Lboss ボス径に対して,Lboss = (1.2∼1.6) dA = また,歯幅を考慮すると Lboss = bb+15 = ここでは歯幅を考慮した値を採用し,Lboss = ∼ mm mm mm とする. ③ アーム寸法 アームはT形とする(図 9-1 の(b)).リブの突出し量は リム部で,0.5 tb’ = mm.一の位に切り上げて, ボス部で,0.7 tb’ = mm.一の位に切り上げて, ただし,tb’は歯車 b’の円ピッチ mm とする. mm とする. テキストの図 9-1 より,アーム長さは d '−d − x= b 0 = = mm 2 2 ただし,db’は巻胴歯車 b’のピッチ円直径.d0 は巻胴歯車のボス外径 アーム本数は偶数とし,テキストの表 9-1 より,n = 本とする. 4-b 項で仮定した巻胴取付ボルトの本数をアーム本数に一致させる.再計算すると d gb = 1.2 4Wgb π ⋅ n ⋅ τ gb = 1.2 4× π× × 50 = mm (メートル並目ねじ)より,dgb = とする. (ボルト穴径)の 2 級を適応して,ボルト穴の直径はφ JIS B JIS B アームの幅(h 寸法)はボス部で h = 10 Fv b ⋅ x 3 98 × 2.5 × n = 10 × 3 = 98 × 2.5 × mm 一の位に切り上げて,h = mm とする. 4 リム部のアームの幅は h = mm 5 一の位に切り上げて, mm とする. 1 h= 6 一の位に切り上げて, アームの厚みは 1 mm および h = 5 mm および 15 mm . mm とする. とする. リム肉厚は (0.5∼0.7) tb’ = 最大値の小数部を切り捨てて, ∼ mm mm とする. 12b.巻胴歯車の各部形状寸法の決定 その 2 巻胴歯車の主要寸法は図 7 の通りである. 図7 巻胴歯車 13a.差動ブレーキの設計 その 1 a. ブレーキドラム ブレーキドラムはなるべく小さなものを採用するものとし,テキストの表 10-1 より次のよう に仮定する. 直径:Dv = 250 mm.幅:bv = 50 mm.帯の幅:bband = 40 mm. D ブレーキドラムの半径: RV = V = mm 2 16 db = 2 ピッチ円半径: 歯車b : rb = 歯車b': rb ' = mm, db ' = 2 mm 式(10.6)より P = η ⋅W ⋅ R ⋅ rb rb '⋅Rv = 0.92 × × × × = N ただし,W は荷重.R は巻胴半径.効率 h = 0.92 ブレーキ帯の摩擦係数を µ = 0.20,帯の巻掛け中心角を θ = 210°とすると, 張力は式(10.1)と式(10.2)より T1 = P ⋅ e µθ = e µθ − 1 T2 = P = e −1 × = −1 µθ −1 = N N 図 h において,ブレーキドラムの中心とハンドル支持ピンの距離を a + 45 mm とすると D b = a − (a + 45)sin 30° = mm a = V = RV = mm , 2 ブレーキハンドル端にかかる力は F’ < 147 N でなければならない. ハンドルの長さは式(10.3)を変形して T ⋅ a − T1 ⋅ b T2 ⋅ a − T1 ⋅ b l hnd > 2 = 147 F' × − × = = 147 十の位に切り上げて,l hnd= mm とする. mm b. 帯の厚さ 許容引張り応力は σt = 60MPa とする.帯の厚さは式(10.7)を変形して t band = T1 = bband ⋅ σ t × 60 = mm (熱間圧延鋼板と鋼帯の形状,寸法および質量)を適用して, mm とする. JIS G tband = c. 帯止め金物・金具のリベット径 丸リベットを用い,材質は SV410(旧 SV41)とする.リベットの本数を n = 4 とする. リベットの許容せん断応力を τ r = 60MPa とする.式(10.8)より,リベット径は dr = JIS B 4T1 = π ⋅ n ⋅τ r 4× π × 4 × 60 = mm (冷間成形リベット)より,リベット径は,d r = 17 mm とする. 13b.差動ブレーキの設計 その 2 d. 帯止め金物および金具 帯止め金物の材質は SF390(旧 SF40)とする.許容せん断応力を τ 0 = 60MPa とする.金具の 材質は SS400 とする.式(10.9)より,帯止め金具の厚さは τ= (bband T1 = − 2d r )τ 0 ( ) × 60 − 2× = mm (熱間圧延鋼板と鋼帯の形状,寸法および質量)より,t = JIS G る. 金物の厚さは鍛造を考慮して 1 mm 増やし,tblk = 金物のねじ径は,式(10.10)より 4T1 d 0 = 1.2 = mm π ⋅τ 0 mm とす mm とする. 一方,鍛造成形を考慮すると 4bband ⋅ t blk d0 = π 4× = × = π mm とする. (メートル並目ねじ)より,d 0 = JIS B e. 帯止めピン ピンの材質は S50C とする.許容せん断応力を τ p = 60MPa とする.ピン径は式(10.11)より 2T1 dp '= = mm p ⋅τ p 一の位に切り上げて,dp’ = mm とする. f. ハンドル支持ピン ピンの材質は S50C とする.許容せん断応力は衝撃荷重を考慮して τ f = 30MPa とする. 式(10.12)より,反力は T (l − a ) − T1 (l hnd + b ) Rf = 2 hnd l hnd ×( = = )− − ×( + ) N ピン径は,式(10.13)より 4 Rf dp = − = p ⋅τ f mm 一方,曲げを考慮すると,式(10.14)より,σf = 80 MPa,lp’ = bband(ブレーキ帯の幅)と仮定し て 3 dp = − 32 Rf ⋅ l p ' p ⋅σ f = − 32 × 3 × p × 80 = 18 mm 大きい方の値を一の位に切り上げて,dp = mm とする. 13c.差動ブレーキの設計 その 3 g. ハンドルの幅と厚さ ハンドルの厚さを t’ = 6 mm と仮定する.σ l = 60 MPa とする.ハンドル力を計算すると, F'= T2 ⋅ a − T1 ⋅ b = l hnd × − × = N ハンドルレバーの幅は bl = 6 F '⋅l hnd 2 + dp = 2t '⋅σ l 6× 一の位に切り上げて,bl = × 2 × 6 × 60 + 2 = mm mm とする. h. 調整こま d0 を帯止め金物のねじ外径とすると,こまの寸法は式(10.16)より t0 = 2.5 d0 = mm. th = 2.5 d0 = mm i. 重錘 重錘の位置を ls / lhnd = 0.7 と仮定すると,重錘の重さは式(10.17)より l Ws = F ' hnd = N ls 重錘の直径はハンドルの長さの 0.3 倍とすると,ds = 0.3 lhnd = 一の位に切り上げて,ds = mm とする. 密度をr = 7.0658×10-5 N/mm3 とすると重錘の厚さは 4Ws 4× = = ts = 2 2 π ⋅ ds ⋅ ρ π × × 7.0658 × 10 −5 一の位に切り上げて,ts = mm mm mm とする. j. ハンドル支持台 ボス部直径はハンドル支持ピン径の 2 倍,固定用ボルト M12(2 本使用),ボルト穴径φ14.5 とする. k. ハンドル支持金物(重り受け) 板厚 10 mm,固定用ボルト M12(2 本使用),ボルト穴径φ14.5 とする. 19 13d.差動ブレーキの設計 その 4 ブレーキの主要寸法は図 8 の通りである. 図8 ブレーキ 14.つめ車の設計 a. つめ車各部寸法 つめ車の外径を,Dr = 0.7 Dv = mm と仮定して計算を行う.ブレーキドラムに作用 する回転力を P[N]とすると,つめ車の歯に作用する接線力 Pr とつめ車に作用するトルク Tr は P ⋅ Dv D P Pr = = = N, Tr = Pr ⋅ r = N mm Dr 0.7 2 つめ車の歯数は z = 16 枚とする. つめ車の材質は FC200(旧 FC20)とし,許容曲げ応力をσr = 30 MPa とすると,モジュールは 3 Tr m = 1.53 = z ⋅σ r 歯車と異なり制限は不要なため,JIS B (モジュールの標準値)のすべての値から選 択して(テキスト表 7-3 使用不可),m = とする. 最終的に,各部寸法は 円ピッチ t r = π⋅m = mm 外径(歯先円直径)D r = z⋅m = mm 歯幅 b r = 1.5m = mm 歯元厚さ e r = 1.5m = mm 全歯たけ h r = m = mm 歯先厚さ c r = 0.75m = mm と決定する.(D r の値が変更されることに注意) 20 b. つめ軸 許容曲げ応力はσt = 60 MPa とする.許容せん断応力はτc = 40 MPa とする. 曲げを考慮すると,式(11.6)より,つめ車の長さ L r = b r として dt = 3 16 Pr ⋅ L r 3 16 × = π ⋅σ t × π × 60 せん断を考慮すると,式(11.7)より, d t = = 4 Pr = π ⋅t c mm mm 大きい方の値を参考にして,JIS B (軸の直径)の転がり軸受の軸径数値から選択す mm となる. ると,適合する軸径は dt = つめ軸の一端をねじ加工してフレームに固定する.つめ軸の直径を超えない最大のねじ径を採 用すると,JIS B (メートル並目ねじ)より,M となる. つめの脱落を防止するため,つめ軸には割りピンを挿入する.JIS B (割りピン) より,適用するピン径との関係から使用する割りピンの呼び径は となる. つめ車とブレーキドラムの主要寸法は図 9 の通りである. 図9 つめ車とブレーキドラム 15a.中間軸の設計 その 1 ブレーキドラムのスパンは Lv = 100 mm とする. a. クランク軸と中間軸との垂直荷重 効率 h1 = 0.96 とすると,式(12.1)と式(12.3)より 21 Fv a = F ⋅ Lh h1 = ra × × 0.96 = Fh a = Fv a tan 20° = N N ただし,F はハンドル回転力[N],Lh はハンドル長さ[mm],ra は歯車 a のピッチ円半径[mm] b. 反力および曲げモーメント スパンは b b L n = a + 25 + b = 2 2 Lm = L − Ln − Lg = 2 反力は式(12.8)より Fh a (L n + Lg ) + Fv b ⋅ Lg RA = L ×( = + 25 + − + RB = Fh a + Fv b − RA = = 2 − + mm = )+ × − = C,D 点の曲げモーメントは式(12.9)より M C = RA ⋅ L m = × = M D = RB ⋅ Lg = × = c. 中間軸に作用する垂直荷重 反力は式(12.10)より Fv a (L n + Lg ) + Fh b ⋅ Lg RA ' = L ×( = RB ' = Fv a + Fh b − RA ' = + + × = = N N N mm N mm )+ × − = C’,D’点の曲げモーメントは式(12.11)より M C ' = RA '⋅L m = × = M D ' = RB '⋅Lg = mm = N N N mm N mm 15b.中間軸の設計 その 2 d. 合成曲げモーメント C 点では式(12.12)より M C "max = M C + M C ' 2 = 2 2 + 2 = N mm + 2 = N mm D 点では式(12.13)より M D "max = M D + M D ' 2 = 2 2 22 中間軸に作用する合成荷重は式(12.4)(12.7)より Fa = Fv a + Fh a = 2 + 2 = N Fb = Fv b + Fh b = 2 + 2 = N 2 2 2 2 ra’, rb を歯車 a’,b のピッチ円半径とすれば,ねじりモーメントは式(12.14)より Tf a = ra’ Fa = × = N mm Tf b = rb Fb = × = N mm 軸径はτ = 60 MPa とすると 3 5.1 3 5.1 2 2 2 2 d= M C "max +Tf a = + = mm 60 τ 軸径を d としたとき,適合する平行キー JIS B 1301 の呼びは,b × h = mm.ボス側 t2 = mm. キーみぞ深さは軸側 t1 = キーみぞを考慮すると,最小軸径 = d + t1 = mm. × (軸の直径)の転がり軸受の軸径数値から選択すると,適合する軸径は mm となる. JIS B d’ = 16.ブレーキ制動を考慮した中間軸の設計 a. 反力および曲げモーメント 差動ブレーキの合力は T = T1 + T2 = + = N Fv a’ = Fv a だから,反力は式(12.17)(12.18)より T (L − L v ) + Fv a ' (L n + Lg ) − Fh b ⋅ L g RA v = L ) + Fv a ( T( − = L × + × = RB v ) − Fh b ⋅ L g + − × = N = T + Fv a '− Fh b − RA v = + − − 曲げモーメントは式(12.19)より M Cv = RAv ⋅ Lv = × M Ev = RBv ⋅ Lg = × = = = N N mm N mm M Dv = RAv ⋅ Lv − (T − RAv )(Lm − Lv ) = M Cv − (T − RAv )(Lm − Lv ) = = −( )( − N mm 23 − ) . b. ねじりモーメント rb を歯車 b のピッチ円半径[mm]とすると,ねじりモーメントは式(12.20)より Tv = Fvb ⋅ rb = × = N mm c. 軸径 最大曲げモーメントは MCv であるから,軸径は式(12.21)よりτ = 60 MPa とすると d= 3 5.1 τ M C v + Tv = 2 2 3 5.1 60 2 + = 2 mm 軸径を d としたとき,JIS B (キー及びキー溝)の付表 4 より, 適合する平行キーの呼びは,b × h = × . キーみぞ深さは軸側 t1 = mm.ボス側 t2 = mm. mm. キーみぞを考慮すると,最小軸径 = d + t1 = このとき,JIS B (軸の直径)の転がり軸受の軸径数値から選択すると,適合する軸 径は d’ = mm となる. 15b における計算値との比較から,軸径は d’ = mm と決定する. 17.クランクハンドル軸の設計 a. 反力および曲げモーメント 歯車 a に作用する力は,接線方向 Fva と半径方向 Fha だから,反力は式(13.4)より RA h = Fv a ⋅ Lm = L × RB h = Fv a − RA h = − 曲げモーメントは式(13.5)より, M Ch = RAh (Ln + Lg ) = = N = N ×( )= + N mm 半径方向の反力は式(13.6)より RA h ' = Fh a ⋅ L m = L × RB h ' = Fh a − RA h ' = − = N = N 曲げモーメントは式(13.7)より, M Ch ' = RAh ' (Ln + Lg ) = ×( )= + N mm b. 合成モーメントおよびねじりモーメント 合成モーメントは式(13.8)より M h = M C h + M C h '2 = 2 2 + 2 = 歯車 a のピッチ円半径を ra とすると,ねじりモーメントは式(13.9)より Tah = ra ⋅ Fva = × = N mm 24 N mm c. クランクハンドル軸径 許容せん断応力をτ = 70 MPa とすると,クランクハンドル軸径は式(13.10)より dC = 3 5.1 M h + Ta h = 2 τ 2 3 5.1 70 軸径を d C としたとき,JIS B 2 + 2 = mm (キー及びキー溝)の付表 4 より, 適合する平行キーの呼びは,b × h = × mm.ボス側 t2 = キーみぞ深さは軸側 t1 = キーみぞを考慮すると,最小軸径 = d C + t1 = . mm. mm. (軸の直径)の転がり軸受の軸径数値から選択すると,適合する軸径は JIS B ′ dC = mm となる. d. ハンドル取付部軸径 F をハンドル回転力,Lh をハンドル長さとすると,ねじりモーメントは式(13.11)より F Lh = × = N mm 2 2 許容せん断応力をτp = 40 MPa とすると,ハンドル取付部の 4 角形の 1 辺の長さは式(13.12)よ Th = り hsq = 3 6Th 2τ p = mm JIS B (ハンドル車の標準寸法)における角穴寸法を参考に,hsq = する. このとき,角穴対角長は mm である. mm と 18.クランクハンドル a. ハンドル寸法・形状 ハンドル材料は SC 材とし,断面は長方形とする.各部の寸法は クランクハンドル軸ボス部直径 dboss = 2.0 hsq = mm, クランクハンドル軸ボス部長さ b = 1.5 dboss = mm. 握り軸径 dn = 25 mm. 握り長さ Ln = 300 mm. 握り取り付け用のねじは呼び M20 とする. 握り軸ボス部長さ b’ = 1.5 d = 30 mm.握り軸ボス部直径 b” = 2.2 d = 44 mm とする. 握り部の鋼管には配管用炭素鋼鋼管を使用する. JIS G (配管用炭素鋼鋼管(ガス管)の標準寸法)より, 外径 Dn×長さ L’×肉厚 tn = φ × 285 × mm とする. b. ボス付根(アーム)の寸法 曲げモーメントは M = Th とおける.アームの幅は bh = dboss とする. 25 許容曲げ応力σ bh = 40 MPa とすると,アームの厚さは式(14.1)より t= JIS G る. 6M bh ⋅ s bh 2 = 6Th d boss ⋅ s bh 2 = 6× 2 × 40 = mm (熱間圧延鋼板と鋼帯の形状,寸法および質量)より,t = クランクハンドルの主要寸法は図 10 の通りである. 図 10 クランクハンドル 19a.すべり軸受の決定 その 1 a. 中間軸軸受ブッシュ 中間軸の軸径を d’とすると,ジャーナル部軸径は式(15.1)より, dg = (0.85 ∼ 0.9) d’ = ∼ mm 最大値の小数部を切り捨てて,dg = mm とする. つば付きブッシュを用いるものとし,テキスト図 15-2 より 内径 D = dg = mm. ブッシュ肉厚 t = mm. 外径 D1 = D + 2 t = mm, つば外径 D2 = 1.35 D1 = mm, 一の位に切り上げて,D2 = mm, つば肉厚 a = mm とする. b. 軸受本体 ブッシュは軸受と一体と考え,基準となる軸径を d = dg = 26 mm とする. mm とす テキスト図 15-1 より, D= mm. l = mm. f = c= mm. g = mm. m = d1 = mm. ねじは M ただし,f はここでは仮定値.最終的にはフレームの板厚とする. mm. mm. 中間軸用すべり軸受の主要寸法は図 11 の通りである. 図 11 中間軸用すべり軸受 c. 軸受接触圧力の検討 中間軸の反力 RA, RB, RA’, RB’, RAv, RBv のうち最大のものを Rmax とおくと, Rmax = N 荷重係数 fw =1.3 とすると,軸受荷重は式(15.2)より, Wg = fw Rmax = N 軸受接触圧力は式(15.3)より,軸受長さ lg = l + a = p= Wg lg ⋅ d g = × = mm なので MPa この数値は許容面圧 4MPa 以下(鋼と青銅鋳物)である. 19b.すべり軸受の決定 その 2 d. クランクハンドル軸の軸受 クランクハンドル軸径を dc’とすると,ジャーナル部軸径は式(15.1)より dg’ = (0.85~0.9) dc’ = ~ mm 最大値の小数部を切り捨てて,dg’ = mm とする. つば付きブッシュを用いるものとし,テキスト図 15-2 より 内径 D = dg’ = mm. ブッシュ肉厚 t = mm. 27 外径 D1 = D + 2 t = つば外径 D2 = 1.35 D1 = 一の位に切り上げて,D2 = つば肉厚 a = mm とする. mm, mm, mm, e. 軸受本体 ブッシュは軸受と一体と考え,基準となる軸径を d = dg’ = テキスト図 15-1 より, D= mm. l = mm. f = c= mm. g = mm. m = d1 = mm. ねじは M ただし,f はここでは仮定値.最終的にはフレームの板厚とする. mm とする. mm. mm. クランクハンドル軸用すべり軸受の主要寸法は図 12 の通りである. 図 12 クランクハンドル軸用すべり軸受 f. 軸受接触圧力の検討 クランクハンドル軸の反力 RAh, RBh, RAh’, RBh’ のうち最大のものを Rmax とおくと, Rmax = N 軸受荷重は式(15.2)より,荷重係数 fw = 1.3 とすると, Wg’ = Rmax fw = N 軸受接触圧力は式(15.3)より,軸受長さ lg’ = l + a = p' = Wg ' l g '⋅d g ' = × = mm なので MPa この数値は許容面圧 4MPa 以下(鋼と青銅鋳物)である. 28 19c.中間軸およびハンドル軸主要寸法 中間軸の主要寸法は図 13 の通りである. 図 13 中間軸 ハンドル軸の主要寸法は図 14 の通りである. 図 14 ハンドル軸 20.フレーム a. フレーム フレーム鋼板の板厚は「7.各スパンの決定」の t p に等しい.よって,フレームには 鋼板 SS400×板厚 mm を使用する. b. 連結棒 上部 1 箇所,下部 2 箇所で連結する. 巻上げ荷重を W [N] とすると,上部連結棒の直径はテキスト図 16-3 の関係を式で表して 29 d l1 = 0.000582W + 17 = 一の位に切り上げて, d l1 = mm mm とする. 上部連結棒のねじ外径は d l1 より 3mm 以上少ないものとし, d c1 = d l1 − 3 = この値以下となる最大のねじを採用すると,JIS B するねじは M となる. mm (メートル並目ねじ)より,適合 下部連結棒は 2 本のため,1 本あたり半分の荷重を受け持つと考えて W mm d l 2 = 0.000582 + 17 = 2 一の位に切り上げて, d l 2 = mm とする. 下部連結棒のねじ外径は, d c 2 = d l 2 − 3 = mm この値以下となる最大のねじを採用すると,JIS B するねじは M となる. (メートル並目ねじ)より,適合 c. 形鋼 鋼板土台の L 形鋼(1辺×1辺 - 厚さ)はテキスト表 16-1 より, 巻上げ荷重 9.8kN 以上 14.7kN 未満で 80×80 - 6 巻上げ荷重 14.7kN 以上 24.7kN 未満で 90×90 - 10 であるから,L形鋼 × を使用する. 30