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NiosⅡとuClinuxによる ベンチマーク評価

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NiosⅡとuClinuxによる ベンチマーク評価
第7章
第 2 部 実装編
FPGA使用率や動作周波数などハードウェアの比較から各種ベンチマークの測定まで
Nios Ⅱと uClinux による
ベンチマーク評価
福島 雅史,浅井 剛
Altera 社が提供する,Nios Ⅱソフト CPU コアにも MMU を実装できるようになっている.ここでは MMU
を実装しない Nios Ⅱ上に uClinux を走らせ,性能の比較を行う.ベンチマークには,無償で提供されている
MiBench,Dhrystone,Whetstone を使用した.
(編集部)
Nios Ⅱ /e は性 能よりもコストを重 視したもので, 逆に
1.Nios Ⅱのハードウェア
Nios Ⅱ /f では性 能が重 視されています.Nios Ⅱ /f では,
MMU(Memory Management Unit),MPU(Memory
● Nios Ⅱの概要
Protection Unit)もサポートされているので,通常の Linux
Nios Ⅱは Altera 社から提供されているソフト・コア CPU
も動作できるようになりました.
で,FPGA 上に実装されて動作します.Nios Ⅱは Economy,
なお,Altera 社が提供している統合開発ツール(Quartus
Standard,Fast の 3 種類があり,FPGA の使用領域と CPU
Ⅱ)のv9.1以降からは,NiosⅡ/eが無償で提供されています.
性能に合わせて選択できるようになっています(以下,Nios
● 使用するターゲット・ボードとハードウェアの準備
Ⅱ /e,Nios Ⅱ /s,Nios Ⅱ /f と表記)
.表 1 に,それぞれの
本稿では,ターゲット・ボードとして Nios Ⅱ開発キット
比較を示します.
Stratix Professional Edition に付属する FPGA ボードを使
性 能
機 能
Nios Ⅱ /e
Nios Ⅱ /s
Nios Ⅱ /f
DMIPS/MHz
0.15
0.74
1.16
DMIPS
31
127
218
最高動作クロック(MHz)
200
165
185
MMU,MPU なし
1800LEs 以下
900ALMs 以下
700LEs 以下
350ALMs 以下
領 域
1400LEs 以下
700ALMs 以下
MMU あり
3000LEs 以下
1500ALMs 以下
MPU あり
2400LEs 以下
1200ALMs 以下
パイプライン(段)
1
5
外部アドレス空間
バス
論理演算
ユニット
表 1 Nios Ⅱ プ ロ セ ッ
サ・コアの比較
6
MMU なし 2G バイト
MMU あり 4G バイト
2G バイト
キャッシュ
なし
命令キャッシュのみ
命令キャッシュ,データ・キャッシュ
メモリ・アクセスの
パイプライン化
なし
あり
あり
分岐予測
なし
静的
動的
ハードウェア乗算
なし
3 サイクル
1 サイクル
ハードウェア除算
シフタ
なし
オプション
1 ビット当たり
1 サイクル
3 サイクル・シフト
1 サイクル・バレル・シフタ
Memory Management Unit
なし
Memory Protection Unit
なし
オプション
なし(スーパーバイザ・モードに固定)
あり(MMU または MPU 使用時)
ユーザ・モードのサポート
Mar. 2012
オプション
NiosⅡ,ベンチマーク,MiBench,Dhrystone,Whetstone
93
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