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未来医療イメージングセンター利用の手引き(2016年
未来医療イメージングセンター (PET イメージング部門) -1- 目次 概要 --------------------------------- 3 利用の前に ---------------------------- 4 利用申請 ------------------------------ 4 施設案内 ------------------------------ 7 PET区画におけるRIの使用量 ---------------- 9 PET区画におけるRIの取扱い ---------------- 10 実験動物の取扱い ----------------------- 11 サイクロトロンの使用 ----------------------- 16 非常時の措置--------------------------- 18 WEBの利用 ---------------------------- 19 施設平面図 ---------------------------- 20 安全管理規程等 ------------------------- 25 2016/7/10 -2- 概要 PETイメージング イメージング部門(以下、PET部門)は、医学系研究科放射線 放射線施設(以下、医RI施 設)内に設置され され、未来医療イメージングセンターの一部門として運用 運用されています。医RI 施設内でPET PET部門の占める領域は、「PET区画」(図1~3)と呼称 呼称し、通常のRI実験に使 用する領域とは とは明確に区分されています。PET部門では、同L階に に設置するサイクロトロン を利用してPET( PET(陽電子放射断層撮影:positron emission tomography)核種、具体的には tomography 11 C、13N、15Oおよ および18Fの4核種を製造し、生体内での、動態解析等 動態解析等の研究開発環境を提 供します。 サイクロトロン CYPRIS HM-12S 12S(住友重機械工業) 諸元 加速粒子:陽子・・重陽子 加速エネルギー エネルギー:12MeV (p) 6MeV (d) 最大ビーム電流 電流:100μA 2 ポート同時照射可能 同時照射可能 自己遮蔽型 分子イメージング イメージング用PET装置 分子イメージングとは イメージングとは、生体内のタンパク量や酵素活性、遺伝子 遺伝子の発現レベルなどをin vivoで可視化 可視化する技術です。個体レベルでは、生体内分子に特異的 特異的に結合する化合物 (プローブ)をポジトロン をポジトロン放出核種で標識し、PET装置でその空間分布 空間分布を体外計測することが 可能です。PET PET装置は三次元画像情報を定量的かつ高感度に測定 測定できることが利点であ り、生体組織内 生体組織内のプローブをピコモル濃度レベルで検出可能です。脳 脳の病態(統合失調症 やアルツハイマー やアルツハイマー型認知症などの精神疾患、脳血管障害を含む神経変性疾患 神経変性疾患など)にお いて重要視される される様々な因子と細胞情報伝達、特異的物質代謝について について、病態時のそれ ぞれの変化を探 探ることにより、病態の分子動態的把握、治療候補薬剤 薬剤の効果について効率 的に検討することが することができます。 PET 装置 小動物用 PET/CT -3- 利用の前に PET部門の利用に先立って、放射性同位元素(RI)を用いた動物実験の実施には次の 様な規制があることをご承知ください。 ● RI使用における規制:「放射線障害防止法」以下、医RI施設予防規程等 ● 実験動物における規制 :「動物の愛護及び管理に関する法律」以下、医学部動物 実験規程等 ● 遺伝子組換え生物における規制:遺伝子組換え生物等の関連規制法、吹田市条例 等(ノックアウトマウスやトランスジェニックマウス等の使用) PET部門において動物実験に従事する者は、これらの規制について熟知し、次のような 講義、実習等の教育訓練を受けて、RIおよび実験動物を取り扱うための資格を得て頂きま す。 また、これらの教育訓練は定められた期間を超えない範囲で繰り返し受講する必要が あります。 ● 放射線業務従事者に係る教育訓練を受講し、登録承認を受けること。RI登録につい ては、当該訓練の受講とともに毎年度更新が必要です。 ● 大阪大学動物実験規程で定められた動物実験に係る教育訓練を受講していること。 この訓練は毎年受講する必要があります。 以上、利用者としての資格を満たした上でRI、動物およびノックアウトマウスやトランスジェ ニックマウス等遺伝子組換え動物を用いる実験等を実施する場合には、以下の実験計画 書を各施設に提出します。 ● RI使用計画書の提出(提出先:RI管理室) ● 動物実験計画書の提出(提出先:総務課企画係) ● 遺伝子組換え動物を用いる実験等を実施する場合は、遺伝子組換え実験申請書の 提出(提出先:総務課企画係) 利用申請 PET部門の利用には、実験に先立って利用申請が必要です。「未来医療イメージングセ ンター利用申込書」(次ページ参照)をセンターに提出してください。e-mail での宛先は、以 下のとおりです。 利用申請書提出先: [email protected] なお、PET部門はその運営を、受益者負担のみで賄っています。1 日あたりの施設利用 料は以下の通りになります。薬剤合成・動物飼育室の利用なども含まれますが、詳細はお 問い合わせ下さい。 ● 学内研究者:100,000円 ● 他大学等の研究機関:150,000円 ● 民間企業:500,000円 -4- 未来医療イメージングセンター利用申請の記入例 -5- -6- 施設案内 未来医療イメージングセンターの所在地 大阪大学大学院医学系研究科附属未来医療イメージングセンター 〒565-0871 大阪府吹田市山田丘 2-2 TEL: 06-6879-3800(RI 管理室) e-mail: [email protected] アクセス ●JR「茨木駅」から近鉄バスで 「阪大病院・阪大本部前」行きに乗車。終点「阪大本部前」 下車 徒歩約 5 分 ● 阪急千里線「北千里駅」(終点)下車 東へ徒歩約 30 分 ● 阪急京都線「茨木市駅」から近鉄バス「阪大本部前行」(JR 茨木駅経由)で「阪大本部 前」下車 徒歩約 5 分 ● 北大阪急行線(地下鉄御堂筋線)「千里中央」駅から、阪急バスで「阪大本部前行」ま たは「茨木美穂ヶ丘行」で「阪大医学部前」で下車 徒歩約 5 分 ● 大阪モノレール「万博記念公園駅」で彩都線(国際文化都市モノレール線)に乗り換え、 「阪大病院前駅」下車 徒歩約 10 分 利用時間 利用時間は平日の9時から17時までとし、土、日曜日、国民の祝日、国の定めた休日、 年末年始およびPETセンター長があらかじめ公示する日は閉室します。ただし、次のような 例外があります。深夜、早朝における実験動物の経過観察等のため、利用時間以外にPE Tセンターへの立入が必要な場合は、事前にRI管理室に時間外使用申請を行うこと。(医R I施設「RI使用の手引参照」) -7- PETカメラ等実験機器 ● プラナーイメージング装置 PPIS-4800(浜松ホトニクス) BGO シンチレータ 視野サイズ 112 mm x 200 mm 空間分解能 2.0 mm 最短フレーム時間 1 秒 ● PET/CT装置 INVEON-MULTIMODALITY-SYSTEM(シーメンス) LSO シンチレータ 分解能(3D-OSEM MAP) ● 1.0 mm CT部: 最大分解能 40μm 体軸方向視野 127 mm 有効視野 84×55mm 断面内視野 100 mmφ 管電圧 35~80kVp PET/MRI複合装置 iPET/MRI(名大、山本誠一教授・日立金属) PET と MRI 同時撮像 空間分解能 PET:2.2 mm、MRI:0.5 mm 平面方向視野 70 mm 体軸方向視野 MRI:80 mm、PET:~50 mm ● 中・大動物用PET装置 SET2400W (HeadtomeV)(島津製作所) BGO シンチレータ 平面方向視野 590 mm 体軸方向視野 200 mm ● 小動物用MRI装置 1.5T-60mm (MR Vivo LVA) (NEOMAX エンジニアリング) PETイメージング室(実験室2):室内配置図 -8- PET区画におけるRIの使用量 RIは使用区域ごとに使用可能な核種、数量が定められています。PET区画においては 下表のように3区域が設定されており、使用の場所ごとに承認を受けている核種と、その最 大使用数量の範囲内でのみ使用することができます。次表にPET区画における使用区域 別の年間、3月間および1日最大使用数量また各実験室の属する使用場所を示します。 使用場所の系統と、その場所での1日最大使用量等を必ず確認して、実験計画を立ててく ださい。各使用数量は個人ではなく、使用場所ごとに設定されています。なお、RIの使用お よび廃棄の記録は、各階に設置されているRI総合管理システムの使用者端末を用いて記 録してください。 使用区域別RI使用数量 単位:(GBq) 場所5 場所6 場所7 場所8 サイクロトロン室、ホットラボ室1、2 (セル内) ホットラボ室1、2(セル外) 実験室2、3、7、8 動物処理室 場所 年間 3月間 1日最大 年間 3月間 1日最大 年間 3月間 1日最大 年間 3月間 1日最大 C 10000 2500 100 300 75 3 300 75 3 1 0.25 0.01 N 10000 2500 100 300 75 3 300 75 3 1 0.25 0.01 O 25000 6250 250 600 150 6 6000 1500 60 2 0.50 0.02 10000 2500 100 300 75 3 300 75 3 1 0.25 0.01 核種 11 13 15 18 F RIの製造・合成等 PETセンターにおけるRIの製造・合成、品質試験およびトレーサとしての使用を含めて、 その使用回数があらかじめ定められています。各使用区域におけるRIの使用(製造・合成、 品質試験およびトレーサ)は下表に掲げる範囲内で実施してください。なお、実験動物の使 用は場所7でのみ可能です。 使用区域別RI製造・試験回数および製造・試験あたりの使用量 場所5 場所6 場所7 サイクロトロン室、ホットラボ室1、2(セル内) ホットラボ室1、2(セル外) 実験室2、3、7、8 場所 核種 単位:(回数または GBq) 3月間 1週最大 1日最大 最大 製造回数 製造回数 製造回数 1製造 最大 使用量 3月間 1週最大 1日最大 最大 試験回数 試験回数 試験回数 1試験 最大 使用量 3月間 1週最大 1日最大 最大 試験回数 試験回数 試験回数 1試験 最大 使用量 11 C 200 40 8 100 200 40 8 3 200 40 8 3 N 200 40 8 100 200 40 8 3 200 40 8 3 O 100 20 4 250 100 20 4 6 100 20 4 60 200 40 8 100 200 40 8 3 200 40 8 3 13 15 18 F -9- PET区画におけるRIの取扱い 医RI施設が配布する個人被ばく線量測定用バッジ(以下、IDバッジ)は、管理区域および PET区画の出入口に設けられた入室センサに対するキーとして機能し、扉および錠の開閉 を制御するとともに、入退室時間等を自動的に記録します。管理区域内においては、次の 放射線防護三原則に基づいて作業してください。管理区域内での喫煙、飲食は禁止しま す。 ● しゃへい :使用者とRIとの間にしゃへい体をおくこと。 ● 距離 :ピンセット等を使ってRIとの距離をなるべく大きく取ります。 ● 時間 :作業時間をなるべく短くします。 被ばく線量の測定 IDバッジは、男子が胸部、女子は腹部の各部位に着用します。特に高線量が予測される 作業を行う場合は、線量アラームを設定した個人線量計(L階に準備)をご利用ください。 超短半減期核種について PETセンターに設置するサイクロトロンならびに自動合成装置によって製造し、不純物を 11 除去した C、13N、15Oおよび18Fの4核種は、放射線障害防止法上、「陽電子断層撮影 用放射性同位元素」(以下「PETRI」)として定義されており、超短半減期核種であることか ら、同法上の扱いが通常のRIと異なります。PETセンターでは、PETRIと通常RIの混入を回 避するため、PET区画から一般管理区域へPETRIを移動する場合、移動後は通常RIとし て取扱い、一般管理区域からPET区画への通常RIの持ち込みをお断りしています。 実験前、実験中 ● RIによる汚染のおそれに備えて実験衣、ゴム手袋等を着用します。 ● 実験台の上にバットおよびポリエチレンろ紙(ろ紙側を上に、ポリエチレン側を下にする) を敷き周囲への汚染拡散を防止します。 ● ピペットは口で吸わず、安全ピペット等を利用してください。 ● ピペット洗浄器、水流ポンプの使用は貯留可能な排水量に制限があるため禁止しま す。 ● 蒸発、濃縮、加熱等の操作および飛散しやすい実験は、必ずフード内で行ってくださ い。 ● 実験中は適時、汚染検査を行い周囲の安全を確認してください。 ● RIに接触した可能性のある手袋で直接ドア、引き出し、機器等に触れないこと。 実験後 ● RI廃棄物の処理については、「RI使用の手引」を参照してください。 ● 実験台、器具等の汚染の有無を必ず検査し、必要なら除染してください。 ● 使用者端末を用いて、RIの使用量および廃棄量等を記録してください。 退室時 作業衣、履物、身体の汚染を、ハンドフットクロスモニタ、ゲートモニタおよび物品搬出モ ニタ等で検査し、必要なら除染します。 - 10 - 実験動物の取扱い PETセンターにおいて実施する動物実験は、RI関係法規に加えて、国の定める法以下、 医学系研究科動物実験規程等によって規制されています。実験に先立って同研究科動物 実験委員会に実験計画書を提出し、その承認を得ていただく必要があります。また、PETセ ンターでの動物実験は動物処理室を除く各実験室で実施することができます。なお、実験 動物取扱いの詳細については、医学部動物実験施設(以下「動験」という。)「施設利用の 手引」、PETセンター「飼育管理マニュアル」等を参照してください。 動物実験の管理 PETセンターで実施するPETRI投与実験は、データベース:MIBASEによって管理され ています。PETRIの半減期が極めて短いことから、動物個体の特定と半減期補正が必須 事項となるため、MIBASEによる実験プロジェクトのユニークな管理を欠くことができません。 MIBASEの使用方法については、PETセンター事務室(窓口:RI施設受付)までお問い合 わせください。 PET分子イメージング動物実験データベース: MIBASE 実験者間での連絡、スケジュ ーリング等多機能を有しています。 ご利用ください。 飼養可能な動物種 マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ブタ、マーモセット、サルの飼養が可能です(ただしイヌ、ブタ およびサルについては最長72時間までの飼養となります)。その他の動物種を用いる場合 は、飼養を伴わないRI投与実験(48時間以内に終了するもの)のみ可能です。PETセンタ ーに設置されている飼養保管設備は、以下のとおりです(給水瓶等の規格は動験に同じ)。 ● マウス用飼育チャンバー(ステンレス W1380×D690×H1645mm、5 段、日本クレア 社製 CL-5443) ● ラット用飼育チャンバー(ステンレス W1660×D740×H2265mm、5 段、夏目製作所 製 KN-733-NP-HS) ● ラット用飼育チャンバー(ステンレス W1660×D740×H1935mm、4 段、夏目製作所 製 KN-733-NP-HS) ● ウサギ用飼育チャンバー (ステンレス W1380×D850×H1735mm、3段、日本クレア 社製 CL-5441) ● クリーン恒温恒湿飼育装置 (ステンレス W2430×D1000×H2673mm、2段、夏目 製作所製 KN-734B) ● 2台 その他:飼育ケージ(マウス用、ラット用、ウサギ用、イヌ・ブタ兼用およびマーモセット、 サル用) - 11 - 動物飼育室(実験室3):室内配置図 入退出、記帳および記録 ● 動物飼育室(実験室3)への入退出は、同室入口に設置するバーコードリーダで記録 しています。入室時のみIDバッジのコードを読み取らせてください。 ● 実験の開始から終了まで「動物飼育履歴管理簿」、「飼養保管室入退室記録簿」、 「実験動物の飼育状況記録簿」等PETセンター所定の記録簿に飼育状況等を記帳・ 記録すること。 動物の搬入 ● 実験動物の搬入時には、動物実験施設が発行する「RI施設搬出動物明細書」(次図) をRI管理室に提出してください。 ● 動物実験施設を経由せずに業者等から直接PETセンターへ搬入する場合は、同施 設から得た受付番号をお知らせください。 ● RI管理室に申し出て、「動物搬入/管理記録」(次図)に使用者氏名等、所定の事項 を記入、使用場所「PET」に○を付してください。 ● PETセンターから一時的に持ち出した動物を再度搬入する場合は、受付番号に代え て Subject ID を記入してください。 - 12 - ● 搬入時に に使用したダンボール箱等は、汚染の無いことを確認した した上で、搬入した者自 身が搬出 搬出、処分してください。 飼育上の注意点 注意点 ● 動物飼育 動物飼育室内のケージ等飼育機材は、PETセンターの備品です です。室内配置図:飼育 ● 床敷、エサ エサ等はPETセンターが準備します。室内配置図:飼育 飼育チャンバー脇に在庫し ケージ保管場所 保管場所に保管しています。ご利用ください。 ています。 。ご利用ください。 ● 機材の異常 異常、消耗品の払底等があった場合は、PETセンター事務室 事務室(RI施設受付)ま ● 飼育チャンバー チャンバー(ラット)を使用する場合は、ケージに自動給水ノズルを ノズルを装備しているの でご連絡願 連絡願います。 で、あらかじめ あらかじめ給水ノズルを押して、水が出ることを確認しましょう しましょう。 ● 飼育ケージ ケージ保管場所は、以下のように区分しています。 上段 マウスケージの保管 上段: 中段 ラットケージの保管 中段: 下段 給水瓶、予備ゲージ等 下段: ● 飼育ケージは ケージは、使用後以下の手順で処理してください。 ①洗浄 → ②次亜塩素酸噴霧 次亜塩素酸噴霧による消毒 → ③ドラフトチャンバー内で乾燥→ ④保管場所所定位置 保管場所所定位置へ移動 ● 床敷等(動物死体以外 動物死体以外)が汚染していない場合は、動物実験棟 動物実験棟内にある専用ゴミ箱に 廃棄するか するか、動物搬入時のダンボール箱等と同様に処理してください してください。 ● 動物種に によって給餌・給水、ケージ交換等の頻度は異なります なります。次表に基本的な例を 掲げます。 。 動物種 専用飼料の給餌 給餌 専用給水瓶の交換 ケージ交換 マウス・ラット 週1回以上 回以上 (1週で食べ切るよう るよう調節) 週1回以上 (ラットは自動給水ノズル使用可) マウス:週1回以上 マウス ラット ラット:週2回以上 ウサギ 毎日 毎日 排泄物受皿 排泄物受皿の洗浄・消毒:毎日 ケージの洗浄 洗浄・消毒:2週1回以上 イヌ・ブタ 毎日 毎日 排泄物受皿 排泄物受皿の洗浄・消毒:毎日 ケージの洗浄 洗浄・消毒:2週1回以上 マーモセット・サル 毎日 (リンゴ、バナナ等適宜追加 等適宜追加) 毎日 排泄物受皿 排泄物受皿の洗浄・消毒:毎日 ケージの洗浄 洗浄・消毒:2週1回以上 実験動物の保管廃棄 保管廃棄 実験後の動物等 動物等をRI廃棄物とする場合は、動物死体とその他(床敷等 床敷等)に分類して保管 廃棄します。動物死体 動物死体は、使用者所属氏名、管理番号、核種および および数量(Bq)を記入した - 13 - ポリ袋に封入し し、動物処理室内の指定フリーザに凍結保存してください してください。RIの廃棄数量等は 使用者端末の「「動物処理」メニューから記録します。(詳細は「RI使用 使用の手引」参照)。 PETRIを投与 投与した実験動物の管理区域外への持ち出し 管理区域から から指定場所への実験動物の持ち出し(実験が継続する する場合)または法規制 対象外としての としての、実験動物の施設外への持ち出し(実験が終了し、一般廃棄物 一般廃棄物とする場合) は、PETRIを投与 投与した実験動物で、個体内のPETRIが減衰により原理的 原理的に存在しないこと が確認できる場合 場合に限って可能となります。PETRI投与動物の持ち ち出しに関しては、個々 の実験動物を特定 特定する必要があるため、実験終了までの間MIBASE MIBASEで付与する「Subject ID」を把握し、搬出時 搬出時には「PET動物搬出記録」に、同一個体の再度以降 再度以降の搬入時には 「動物搬入/管理記録 管理記録」に、それぞれ必ず記載してください。 放射線障害防止法 放射線障害防止法(使用の基準)規則第15条第10項の の2に係る例 PETRIを投与 投与した実験動物の管理区域外への持ち出しは、下記の条件下でのみ許可さ れます。管理区域外 管理区域外への持ち出しが必要な場合は、あらかじめRI管理室 管理室に申し出て、その 指示にしたがってください にしたがってください。 ● 管理区域外 管理区域外へ持ち出す対象は、実験動物に限ります。 ● 管理区域 管理区域内で減衰を待ち、持ち出し時に、RIの原子数が当該個体内 当該個体内において「1」を 下回ることを ことを確認すること。 ● 持ち出した した実験動物は、管理区域外での作業が終了次第、PET 、PETセンターに返却する こと。 ● 前項の実験動物 実験動物がマウス・ラットである場合は、当該個体に殺処分 殺処分を施し、凍結した状 態にすること にすること。 PET実験動物 実験動物のフロー(使用の基準による管理区域外への持ち出し し) 1. 実験動物 実験動物の搬入(初回)、「動物搬入/管理記録」への受付番号等 受付番号等の記載 2. PET区画 区画での実験管理データベース(MIBASE)への入力 入力、この時 Subject ID 付 3. 実験((初回)終了後、投与動物の減衰時間待ち 4. 減衰時間 減衰時間の経過後、「実験動物等持出記録」(書式1)を記入 記入し「動物持ち出し票」 与(実験動物用 実験動物用ケージに Subject ID を貼付するとともに同 ID の役割を周知する) とともに とともにRI管理室へ提出(この時、次回医RI施設への搬入には には Subject ID が必要 なことを なことを担当者に周知する) 5. 当該動物 当該動物に外部からの汚染等が無いことを確認した上で「PET 「PET動物搬出記録」に 記入、 、持ち出し 6. 実験動物 実験動物の搬入(2回目)「動物搬入/管理記録」へ Subject ID の記載 7. 以下、 、必要な回数を実施後、管理区域内で保管廃棄また または7日間ルールを適用 して一般廃棄 一般廃棄(「廃棄物持ち出し票」で7日間の経過を確認 確認する) - 14 - 「動物持ち出し票」(MIBASEの動物搬出レポート) 放射線障害防止法(廃棄の基準)規則第19条第16号に係る例 PETRI*投与後7日間を経過し、RIの原子数が当該個体内において「1」を下回った場合、 その個体は放射線障害防止法の規制対象ではなくなります。管理区域から動物等を非RI として持ち出したい場合は、あらかじめRI管理室に申し出て、その指示にしたがってください。 (*対象核種の医RI施設における承認1日最大使用数量は、告示第16条の2に定める数 量を下回る) PET実験動物のフロー(廃棄の基準による管理区域外への持ち出し) 1. 実験動物の搬入、「動物搬入/管理記録」への受付番号等の記載 2. PET区画での実験管理データベース(MIBASE)への入力、この時 Subject ID 付 与(実験動物用ケージに Subject ID を貼付するとともに同 ID の役割を周知する) 3. 実験終了後、投与動物の減衰時間待ち:7日間以上保管廃棄 4. 減衰時間の経過後、「放射線障害防止法施行規則第19条第16号を適用する 物品の持出記録」(書式2)を記入し「廃棄物持ち出し票」とともにRI管理室へ提出、 7日間ルールを適用して一般廃棄(動物廃棄業者への引渡しその他)、その際当 該動物に外部からの汚染等が無いことを確認した上「PET動物搬出記録」に記入 すること 「廃棄物持ち出し票」(MIBASEの動物搬出レポート、7日間以上経過したことの確認) - 15 - サイクロトロンの使用 PETセンターL階に設置されたサイクロトロンはPETRIの製造を主な目的としています。サ イクロトロンの稼働中はサイクロトロン室内部の空間線量が高くなるため、運転開始前に在室 状況の確認等、安全作業に努めましょう。またRIの製造はあらかじめ承認されている製造回 数等の範囲内で使用しなければなりません。下に1週間および3月間あたりの最大積算電 流値を示します。 1週間および3月間あたりの最大積算電流値と使用時間 2160μA・h/週、40時間 28080μA・h/3月間、520時間 承認製造回数、使用数量等は、表:使用区域別RI製造回数および製造あたりの使用量 (p.9)に記載しています。ご参照ください。 サイクロトロンの使用にあたっての注意事項 ● インターロックおよび自動表示装置を確認すること。 ● 入室時はサーベイ等を実施、室内の安全を確認すること。 ● サイクロトロンの使用中に異常を生じた場合は直ちに運転を中止する等、応急の措置 を講じ安全管理担当者に連絡しその指示を受けること。 ● PET区画L階(ホットラボ等)への立ち入りに際しては、放射線測定器(中性子線量測 定可)を用意しているので着用を励行しましょう。線量アラーム(0.1mSv)が設定され ています。 - 16 - PETRIの合成 サイクロトロンで製造した放射性核種を、ホットセル内で種々の化合物にラベルし、PETイ メージング室(実験室2)に供給します。ホットラボには、3台のホットセルが設置されていま す。ホットセル内に装備された自動合成装置は以下のとおりです。核種、化合物によって選 択してください。 ● 気相法ヨウ化メチル合成装置(住友重機械工業) 11 CO2 からヨウ化メチルまたはメチルトリフレートの合成を行う。 ● 多目的合成装置 M1(ユニバーサル技研) プログラマブルに多種類の 11C,18F 標識 PET 用放射性薬剤を合成する。 15 ● O 合成装置(住友重機械工業) 15 O-CO,15O-CO2, 15 O-O2, 15 O-H2O を連続的に合成、供給する。 放射化物の取扱い サイクロトロンの使用に伴い発生する中性子によって、近傍の物質に予期せぬ放射化が 起きることがあります。本施設で発生する放射化物からは、現在のところ60Co、56Co等がも っともよく検出されています。これらは1MeVを超えるエネルギーをもったγ線を放出する核 種であり、大きな空間線量をもたらします。無用な被ばくを避けるため、放射化物の取扱い には充分注意してください。 ● サイクロトロンからやむを得ず取り外した放射化物は、汚染防止、線量低減に留意し、 作業終了後はすみやかにサイクロトロンに戻してください。 ● 放射化物の穿孔等、構造の破壊を伴うような加工は原則として禁止します。 ● 放射化物を保管廃棄する場合は、あらかじめRI管理室に申し出てその指示に従ってく ださい。 密封線源の取扱い 密封線源(本施設においてはPETカメラ用校正用線源68Ge)を使用する者は、次の事 項を順守してください。 ● 距離、しゃへい、時間の被ばく防護三原則を遵守すること。 ● 密封線源の使用時間は、使用承認条件の範囲内とすること。 密封線源 1週間および3カ月あたりの最大使用時間* 使用場所 10時間/週および130時間/3カ月 実験室2 1 PETカメラ校正用線源68Ge:185 MBq 2 PETカメラ校正用線源68Ge:37 MBq 10時間/週および72時間/3カ月 実験室2 3 PETカメラ校正用線源68Ge:18.5 MBq 10時間/週および72時間/3カ月 実験室2 4 PETカメラ校正用線源68Ge:22.2 MBq 10時間/週および72時間/3カ月 実験室8 *1については、最大照射時間と読み替える - 17 - ● 密封線源を使用した後は、使用記録にその内容を記録するとともに、所定の貯蔵箱 (実験室2内)に保管し、紛失漏えい等の無いよう十分注意すること。 ● 密封線源を廃棄および運搬しようとする場合は、あらかじめRI管理室に申し出て、その 指示に従うこと。 非常時の措置 地震、火災等の災害が発生した場合、ただちにPETセンター、RI管理室および当直室を 通じて放射線取扱主任者、研究科長および事務長に通報し指示に従うこと。必要な通報 先は各施設の出入口付近に掲示されています。盗難、紛失等の場合は、RI管理室を通じ て放射線取扱主任者、または安全管理責任者に通報し指示に従ってください。非常時の連 絡通報体制を下図に示します。 勤務時間内 勤務時間外 災害発生 発見者 RI管理室 安全管理責任者 安全管理担当者 管理区域責任者 放射線取扱主任者 警務員室 施設管理責任者 放射線施設責任者 医学研究科長 大阪大学 - 18 - WEBの利用 未来医療センターの利用に関する情報、ならびに医学系研究科放射線施設の使用に関 する使用者その他の情報は、以下のアドレスに常時掲載しております。 未来医療イメージングセンター http://www.pet.med.osaka-u.ac.jp/ 医学系研究科放射線施設(学内専用) http://133.1.71.42/index.html - 19 - 図1 未来医療イメージングセンター (PET区画) 医学系研究科放射線施設 L 階 DW 非常口 階段 前室 PS DS PS DS PET区画 AFU201 ホットラボ室1 AFU202 空調機械室(給気) サイクロトロン室 空調機械室(排気) ホットラボ室2 PS 管理区域 DW 導入槽 貯留/希釈槽 貯留/希釈槽 廃棄物保管室L 搬出口 AFU101 空調機械室(排気) 貯留/希釈槽 貯留/希釈槽 貯留/希釈槽 AFU102 搬出口 AFU103 AFU104 非常口 柵 空調機械室(給気) 排水モニタ N - 20 - 図2 飼養保管室:動物飼育室 (実験室3:F1-13、PET区画) 動物実験室:PETイメージング室 (実験室2:F1-12、PET区画) 医学系研究科放射線施設 1階 DW 搬出口 前室 階段 PS DS PS DS 動物処理室 PET区画 動物飼育室(実験室3) PETイメージング室(実験室2) PS EPS EPS 前室1 廃棄物保管室1 DW 実験室1 洗浄室 高レベル 実験室1 貯蔵室1 管理区域 DS PS 作業準備室 除染室 廊下 実験室4 培養室 管理室 非常口 玄関ホール 便所 DS PS N - 21 - 図3 動物実験室: 形態機能分析室1 (実験室7:F2-12、PET区画) 形態機能分析室2 (実験室8:F2-13、PET区画) 医学系研究科放射線施設 2階 DW 搬出口 前室 階段 PS DS PS DS PET区画 形態機能分析室(実験室8) 形態機能分析室(実験室7) PS EPS EPS 前室2 廃棄物保管室2 DW 遠心分析測定室 高レベル 実験室2 暗室 貯蔵室2 DS PS 動物実験室 実験室6 廊下 飼育室1 実験室5 飼育室2 飼育室3 実験室9 実験室 9-1 実験室 9-2 実験室 9-3 DS PS 管理区域 N - 22 - 書式1 - 23 - 書式2 - 24 - 大阪大学大学院医学系研究科附属未来医療イメージングセンター安全作業基準 大阪大学大学院医学系研究科放射性同位元素等使用施設(以下「医学科放射線施設」という。)及び大阪大学大 学院医学系研究科第2放射性同位元素等使用施設(以下「第2放射線施設」という。)における放射線作業は、大 阪大学大学院医学系研究科放射線障害予防規程及び大阪大学大学院医学系研究科第2放射線障害予防規程のほか、 次に定める各条項に従って行わなければならない。 (用語の定義) 第1条 本基準において用いる用語の定義は、次のとおりとする。 ● (1)「PET区画」とは、医学科放射線施設のうち、放射線発生装置(以下「発生装置」という。) ● 及び同装置により製造された陽電子断層撮影用放射性同位元素(放射性同位元素等による放射線障 ● 害の防止に関する法律施行規則第15条第1項第10の2号に定める放射性同位元素をいう。)を ● 使用するサイクロトロン室、ホットラボ室1~2、実験室2~3、動物処理室、実験室7~8等を ● 含む区画をいう。 (2)「一般管理区域」とは、医学科放射線施設のうち、PET区画を除く管理区域をいう。 (3)「RI」とは、放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律施行令第1条に定める放射性同位元 素をいう。 ● (4)「PETRI」とは、PET区画における発生装置によって製造された陽電子断層撮影用放射性同位元素等(放射性同位 元素等による放射線障害防止に関する法律施行規則第15条第1項第10の2号及び第19条第1項第13号ニに掲げる もの。)のうち、本規程第14条に基づき点検された自動合成装置を用いて合成されたものをいう。 (使用時間) 第2条 医学科放射線施設の使用時間は、次の各号に掲げるとおりとする。 ● (1)月曜日から金曜日は、9時より17時まで。 ● (2)時間外(月曜日から金曜日にあっては17時より翌日9時まで、土曜日、日曜日、祝祭日にあっては終日をいう。)の 使用は、あらかじめ医学系研究科放射線安全委員会(以下「委員会」という。)に届け出て、その許可を得なければならな い。 ● (3)時間外使用の可能な時間帯は、以下のとおりとする。 (ア)平日:午前6時~午前9時、午後5時~翌日午前1時 (イ)土日祝:午前6時~翌日午前1時 2 前項の時間帯を超えて使用する場合は、その必要理由、実験内容等を記載した書面を添えて委員会に申請し、 その許可を得なければならない。 3 一時立入者の時間外使用は、原則として認めない。 4 清掃、整備のため、使用時間内であっても使用を停止することがある。清掃日等はあらかじめ通知する。 (立入り) 第3条 医学科放射線施設及び第2放射線施設への立入りに際しては、個人線量計(以下「IDバッジ」という。) を所定の位置(男子は胸部、女子は腹部とする。)に着用しなければならない。 ● 2 前項のIDバッジの着用期間は、1ヶ月とする。 ● 3 前2項に定めるほか、放射線取扱主任者及び安全管理責任者が放射線障害を防止するために行う指示等に従わな ければならない。 (使用量等) 第4条 2 RIの使用量は、使用の場所ごとに定められた数量を超えてはならない。 医学科放射線施設におけるRIの使用にあたっては、その量が一日最大使用数量の範囲内であることを、放射 線管理端末装置であらかじめ確認すること。 - 25 - 3 医学科放射線施設においてRIを使用、保管及び廃棄した場合は、作業を行うつど、その量について記帳しな ければならない。 4 第2放射線施設の装置の照射時間は、30時間/週を超えてはならない。また、使用のつど必要事項を記帳し なければならない。 (受入れと払出し) 第5条 2 RIの受入れ(購入及び譲受)は、承認核種と貯蔵能力の範囲内で行わなければならない。 RIの受入れ(購入)は、所定の用紙に必要事項を記入の上、放射線取扱主任者(以下「主任者」という。) の承認を受けること。 3 RIの受入れ(譲受)及び払出し(譲渡)は、所定の用紙に必要事項を記入の上、事前に主任者の許可及び指 示を受けること。 (使用) 第6条 RIの使用は、実験室において行い、業務従事者は、使用目的に応じた放射線障害の発生するおそれの最 も少ない使用方法を選択採用しなければならない。 2 RIを含まない予備実験(コールドラン)を行い、手順をよく考えて作業すること。 3 使用に際して生じる排気、排水を含む廃棄物の種類と量の予測を立て、処理方法を計画しておくこと。 4 作業の際は、次に掲げる防護三原則に留意しなければならない。 ● (1)しゃへい:線源との間にしゃへい物を置く。 ● (2)距離:線源との距離をできる限り大きく取る。 ● (3)時間:作業時間をできるだけ短くする。 5 汚染及び汚染の拡大を防止するため、次の各号を遵守しなければならない。 ● (1)実験台は、必ずポリエチレンろ紙等適当な表面材料で被覆すること。 ● (2)実験室は、常に整理整頓し、実験に必要のない機器類を持ち込まないこと。 ● (3)管理区域内では専用の覆物を使用し、専用の作業衣、防護衣を着用すること。 ● (4)RIの取扱いにあたっては、手袋を必ず着用すること。 ● (5)手袋等のままドア、引き出し及び機器等に直接触れないこと。必ず、ペーパータオル等汚染していないものを間に入 れるか、手袋を脱ぐこと。 ● (6)RIを含む気体、粉じん等をともなうおそれのある作業又は濃縮、加熱等RIを飛散させるおそれのある作業は、フード内 で行うこと。 ● (7)液体状のものを取扱う場合は、安全ピペット、分注器等を使用し、口では吸わないこと。 ● (8)固体状のものを取扱う場合は、ピンセット、鉗子等の器具を用いること。 ● (9)RIを用いている実験中のガラス器具等にはその旨を明示すること。 ● (10)実験室において作業開始前、作業中適宜及び作業終了時に、机、実験器具等の汚染をサーベイ法又はスミア法 により調べ、表面密度限度 40Bq/cm2を超えていれば除染すること。 ● (11)作業中において汚染のおそれが発生した時は、直ちに作業を中止し、汚染の検査を行い、洗浄、脱衣等の処置を 6 γ線放出核種を取扱う時は鉛ブロック、防護衣を、高エネルギーβ線放出核種の場合はアクリル板等を用いて すること。 しゃへいする。 7 8 作業に用いる器具はできる限り管理区域内で洗浄し再使用するか、使い捨て器具を使用すること。 RIによる汚染等によって放射線障害を受けるおそれのある事態が生じた時は、次の各号によって対処しなけ ればならない。 ● (1)身体の安全保持に努めること。 ● (2)付近の業務従事者に大声で知らせること。 ● (3)放射線測定器により汚染範囲を特定し印を付けること。 ● (4)手近にあるペーパータオル等の吸収材料を用いて汚染拡大防止の応急措置をすること。 ● (5)RI管理部門に通報し、安全管理担当者及び主任者等の指示に従うこと。 ● (6)取扱責任者に速やかに連絡を取り、複数者による汚染除去作業を行うこと。 - 26 - 9 動物実験に際しては、医学部動物実験施設の基準にそって実験動物を管理するとともに、動物実験に固有の危 険性を考慮すること。 10 前各項の規定にかかわらず、第2放射線施設においては第4項及び前項のみを適用するとともに、 照射時間が2時間以上となる場合は、あらかじめ第2放射線施設の放射線取扱主任者に申請しなければ ならない。 (保管) 第7条 医学科放射線施設におけるRIの保管場所は、貯蔵室1、2及びサイクロトロン室貯蔵箱である。RIの 保管にあたっては、次に掲げる各号を遵守しなければならない。 ● (1)RIの保管場所を変更する場合は、RI管理部門の指示に従うこと。 ● (2)核種、形状及び保管条件に基づいて分類保管すること。 ● (3)各保管場所では容器の転倒、破損等を考慮し、受皿に保管し、汚染拡大を防止する措置をとること。 ● (4)RIの入庫の際は、容器表面に保管番号、入荷日付、業務従事者氏名及びその核種、数量を記入したラベルを貼る こと。業務従事者が小分けを行ったものに関しても同様に処置すること。 ● (5)γ線及び高エネルギーβ線を放出するRIにあっては、そのしゃへいを考慮し、鉛又はアクリル製容器に収納すること。 (廃棄) 第8条 RI(固体、無機及び有機液体)の廃棄は、1階及び2階の廃棄物保管室において行い、L階廃棄物保管 室に保管廃棄する。RIの廃棄にあたっては、次の各号に掲げる基準を遵守しなければならない。 ● (1) 所定容器にかかる放射能の制限値は、次に掲げる数量であり、その値を超えないこと。 ア)固体容器は400MBq以下。ただし、3H、14C、125I及び131Iは40MBq以下であること。 イ)無機液体は20kBq/ml以下。ただし、3H、14C、125I及び131Iは2kBq/ml以下であること。 ウ)有機液体は核種を問わず2kBq/ml以下であること。 エ)固体容器及び無機液体において、制限値を超えるものでその値が制限値の10倍までの範囲内であればRI管 理部門の指示に従い廃棄すること。 ● (2)固形物は、可燃物、不燃物及び難燃物に分類し、できるだけ体積を小さくすること。 ● (3)分類された固形物は、日本アイソトープ協会指定の容器(ドラムカン)に整理し保管廃棄すること。その数量は、容器 あたり第1号ア)で定められた数量を超えないこと。 ● (4)分類は、次に掲げる事項に注意して作業すること。 ア)注射器は、筒と針にわけ針はカンにまとめて処理すること。 イ)パスツールピペットは、まとめて容器に入れ処理すること。 ウ)カラムは、樹脂を取り出して乾燥させ処理すること。 エ)チューブ、バイアル等の水分は、できるだけ取り除くこと。 オ)バイアルビンは、アルコール洗浄を行い有機溶媒を残さないように処理すること。 カ)伝染性病原菌を含むもの、腐敗のおそれのあるもの及び多量の気体を発生するおそれのあるものは、保管廃棄 及びその引き渡しができない。 ● (5)動物は、開腹等、前処理を行った後、乾燥処理すること。その後動物用廃棄物容器に入れ保管廃棄する。排泄物 及びそれを含むシェービング等も同様に扱う。その数量は、容器あたり第1号ア)で定められた数量を超えないこと。 ● (6)無機液体は、できるだけ固型化処理すること。ただし、固型化が困難な場合で廃液の濃度が濃度限度の 1/100 を超えるものは、所定容器に保管廃棄すること。 ● (7)前項に係る無機液体は、必ずpH2~12の間にすることとし、第1号イ)で定められた数量を超えないこと。 ● (8)有機液体は、できるだけ固型化処理すること。 ● (9)大きな廃棄物又は多量の廃棄物が出る作業では、あらかじめRI管理部門に届け出て指示に従うこと。 ● (10)廃棄物の分類は、日本アイソトープ協会の発行する分類表によるものとする。 (発生装置の取扱い) 第9条 発生装置の使用は、サイクロトロン室において行い、以下の各号を遵守しなければならない。 ● (1)発生装置を使用する前に、サイクロトロン室内に人がいないことを確認すること。 ● (2)インターロック及び自動表示装置の作動を確認すること。 - 27 - ● (3)サイクロトロン室への入室時は、サーベイ等を実施、室内の安全を確認すること。 ● (4)発生装置の使用中に異常を生じた場合は、直ちに運転を中止して応急の措置を講じ、大阪大学大 ● 学院医学系研究科附属未来医療イメージングセンター(以下「センター」という。)に連絡しその指 示を受けること。 ● (5)PETRIの製造は、定められた製造回数及び製造量を超えないこと。 ● (6)製造したPETRIの移動は、ダウンウェータ等を用いて被ばくの低減を考慮しながら行うこと。 ● (7)発生装置使用の記録を行うこと。 ● (8)発生装置の保守点検を実施すること。 第10条 PET区画L階(ホットラボ等)への立ち入りに際しては、必要に応じてIDバッジとは別に放射線測 定器を所定の位置(男子は胸部、女子は腹部とする。)に着用し、実験の終了後は直ちに返却するものとする。 2 前項の放射線測定器の着用期間は、1日以内とする。 (放射化物の取扱い) 第11条 2 発生装置から放射化物を取り出す場合は、被ばくの低減及び汚染の拡散に充分留意すること。 発生装置から取り出した放射化物は、原則として保管廃棄する。 (PETRIの取扱い) 第12条 PETRIをPET区画から一般管理区域へ移動する場合は、移動後はRIとして取扱いPET区画へ の返還を禁止する。また、一般管理区域からPET区画へのRIの持ち込みもこれを禁止する。 第13条 PETRIを投与した実験動物等は、投与されたPETRIの原子の数が1を下回るとみなすことがで きる時間を超えて保管した場合に限り、センターが別に指定する方法で管理区域から持ち出すことができる。 第14条 PETRIによって汚染された廃棄物を他核種の混入が無いよう封入して、PETRIの原子の数が1 を下回るとみなすことができる期間(封をした日から起算して7日間以上)を超えて保管した場合は、RIでは ないものとして取り扱うことができる。 2 前項の廃棄物が動物死体である場合は、センター1階に設置するフリーザを一時保管場所とし、所定の保管容器 ごとに核種、保管期間等を明示すること。 3 第1項の廃棄物が液体又は固体の化合物である場合は、容器ごとに封入し核種、保管期間等を明示すること。 (合成装置の点検) 第15条 PETRIの精製に係る自動合成装置の化学的方法によって不純物を除去する機能は、1年を超えない 期間又は装置の更新、改造、除去方法の変更がある場合はその都度、機能の保持について点検しなければならな い。 (校正線源の取扱い) 68 第16条 GePETカメラ校正用線源(以下「校正線源」という。)を使用する者は、次の各号に従わなけれ ばならない。 (1)距離、しゃへい、時間の被ばく防護三原則を遵守すること。 (2)校正線源は、使用の場所及び時間等について定められた制限の範囲内で使用し、作業の都度記録すること。 (3)校正線源の保管については、所定の保管場所に収納すること。 (4)校正線源を使用した後は、直ちに紛失漏えい等異常の有無を放射線測定機器により点検すること。 附則 この基準は、平成3年2月15日から施行する。 附則 この改正は、平成5年3月17日から施行する。 附則 この改正は、平成6年8月8日から施行する。 附則 この改正は、平成8年4月1日から施行する。 - 28 - 附則 この改正は、平成13年4月1日から施行する。 附則 この改正は、平成14年12月1日から施行する。 附則 この改正は、平成16年4月1日から施行する。 附則 この改正は、平成18年4月1日から施行する。 附則 この改正は、平成22年3月2日から施行する。 附則 この改正は、平成22年9月10日から施行する。 附則 この改正は、平成24年9月14日から施行し、同年4月1日より適用する。 附則 この改正は、平成25年4月1日から施行する。 附則 1 2 この改正は、平成28年6月1日から施行する。 大阪大学大学院医学系研究科附属PET分子イメージングセンター安全管理規程(平成25年3月21日制定) は、廃止する。 - 29 -