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野菜5月の管理(PDF:515KB)
【作物別技術情報5月】 <野 菜> ■アスパラガスの 茎枯病対策は立茎時から! 露地作型の出荷も始まりましたが、半促成作型で はそろそろ打ち切り~立茎時期になります。立茎初 期の柔らか い時期が 茎 枯病菌に最 も感染し や すい 危険な時期です。天気予報に注意してできるだけ雨 が降らない時期を選んで立茎を開始します。茎枯病 は、「畝面の片づけ・土盛り・有機物マルチ + 農 薬散布 + 雨除け」などの作業を組み合わせること により軽減できます。 ■立茎時の畝面片づけ、土盛りが病気を防ぎます! 写真 1 残茎や残さが放 置されたほ場で は、伝染源となり、病害が発生しやすい。 立茎時に は伝染源 に なる畝面の 残さや残 茎 はほ 場外に持ち出して処分します。その後通路の土を畝 面に盛り上げ、畝面を隠すと茎枯病発生抑制に効果 があります。ハウスが設置してあり通路に管理機が 入れない場 合には切 り ワラや堆肥 で畝面を 被 覆す る「有機物マルチ」も効果があります。 写真 2 防除開始適期の目安 露地栽培では特に早めからの防除を徹 底しましょう。防除は若茎が3~5㎝程度 萌芽してきたら効果の高い薬剤を中心に 行います。 写真 3 畝面の残茎の片づけをし、伝染源 の除去を! 伝染源を残しておいては、い くら防除しても効果があがりません。 写真 4 畝面への土盛り処理 通路の土が硬く、管理機で盛り土ができない場 合には堆肥や切りワラによる有機物を畝面に盛り 上げる「有機物マルチ」が有効です。畝の表面と 写真 5 切りワラによる有機物マルチ マルチが病害発生を抑制します。 切り残し等の残茎を完全に被覆することが重要な ので、畝面に3~5㎝程度盛り上げます。 【作物別技術情報5月】 ■果菜類の定植と管理 トマトやピーマンなど果菜類の定植時期になり ます。地温確保のためマルチは1週間前までに張 るようにします。マルチの地温上昇効果は透明マ ルチ>グリーンマルチ>黒マルチ>白マルチの順 になります。透明マルチやグリーンマルチは地温 がよく上がりますが、マルチ下の雑草が生えやす いので、除草剤と組み合わせて利用するとよいで しょう。マルチは土壌が適湿の状態で張るように し、ハウスの中など乾燥する場合にはたっぷりか ん水し、しばらくおいて土を落ち着かせてからマ 写真 6 グリーンマルチに定植直後のキュウリ ルチを張るようにします。 露地栽培では、なるべく無風で暖かい日を選び、定植作業はできるだけ午前中に行います。 風で揺さぶられると接木部で折れたり、根が切れやすいので支柱などに固定します。保温の ため保温キャップやあんどん等を設置するとよいでしょう。 かん水できる場合には定植前に植え穴にたっぷりかん水し、土を良く湿らせてから定植し ます。定植後のかん水はできれば午前中に行い、午後のかん水は株を冷やし病害発生に繋が るので避けましょう。 アブラムシやスリップスの早期被害を防ぐには定植時の粒剤施用が有効です。薬剤により 適正な施用量と方法があるので、ラベルをもう一度確認し正しく使用してください。 ■葉菜類の定植と管理 深植え レタスはやや浅植えとし、極端な深植 斜め植え 角度20度以上は危険 えや斜め植えは変形球の原因となるの で注意します。セル成形苗は強く押し付 ける必要はありませんが、根鉢が土に密 着するようにします。 露地パセリーは定植時 の植え痛みを 減らすために定植前に十分かん水を行 い、根土をしっかりつけて苗取りしま す。生長点に土を入れないように植え、 ○ × × タケノコ 球等 の原因 変形球 の原因 図 レタスの定植 株元にかん水します。 ■凍霜害の防止 日差しも強くなり日中の気温は高くなりますが、上空に寒気が流れ込むと遅霜が心配 されます。 天気予報等で、気温が下がると思われる日は葉菜類の定植を避けましょう。 また、凍霜害防止、生育促進のため、パオパオ等被覆材による「べたがけ」被覆を行います。 被覆材は風で飛ばないようにマルチステッキや土などでしっかり押さえます。 アスパラガスが凍害や霜害で被害を受けた場合、被害若茎は放置せず、根元から刈り取り次の 萌芽を促します。