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4 無店舗販売の利用
4 無店舗販売の利用 近年、急速に消費者の利用が伸びている無店舗販売が、市町村の構成する商圏にどれほ どの影響があるか把握するため、平成7年度調査から、調査票の選択肢の欄に「無店舗販 売」を設けて回答を得ている。 ここでいう「無店舗販売」とは、「通信販売」(カタログ、TVショッピング、インター ネットショッピング)、「訪問販売」及び「移動販売」などを指すものとする。 調査の結果、全品目平均及び6つの調査対象商品群において、無店舗販売の消費需要が 30%以上を占めた市町村は、 「身の回り品」で平谷村(50.0%)、旧長谷村(伊那市) (33.3%)、 売木村(33.3%)、 「飲食料品」で旧長谷村(伊那市) (30.8%)、 「文化品」で旧浪合村(阿 智村)(33.3%)、「その他」で平谷村(50.0%)、旧安曇村(松本市)(37.5%)、旧長谷村 (伊那市) (33.3%)、旧開田村(木曽町) (33.3%)、生坂村(33.3%)、旧奈川村(松本市) (33.3%)であった。また、前回調査と比較すると、全商品平均及び6商品群中、 「日用品」 の1商品群を除き、増加した市町村数が減少した市町村数を上回った。 以下、「全商品平均」、「衣料品」、「身の回り品」、「飲食料品」について、検証する。 ≪全品目平均≫ 最も無店舗販売の利用割合が高いのは、旧長谷村(伊那市)で 25.2%、次いで、旧八坂 村(20.9%)、旧浪合村(阿智村) (15.8%)、生坂村(15.6%)、上松町(13.4%)、旧開田 村(木曽町) (12.2%)、木祖村(11.8%)、旧木曽福島町(木曽町) (11.7%)、南牧村(11.6%) 、 平谷村(10.5%)、旧安曇村(松本市)(10.3%)と続き、11 町村で 10%を超えている。 無店舗販売の利用が5%以上を占める市町村は、合計 67 市町村(前回比+7)と前回よ りも増加している。 2%以上の市町村をみると、110 市町村(前回調査比±0)と前回と同様となり、ほぼ 全県が無店舗販売の影響圏にある(図 167)。 ≪衣料品≫ 衣料品の利用率が 20%以上は、生坂村(20.9%)、旧長谷村(伊那市)(20.0%)、旧清 内路村(阿智村) (20.0%)、旧浪合村(阿智村) (20.0%)、上松町(20.0%)、旧八坂村(大 町市) (20.0%)の6町村(前回調査比+3)となり、前回調査より増加している。10%以 上の利用率は、15 町村(前回調査比△4)となる。5%以上の市町村は、59 市町村(前回 調査比+7)と増加している。 このうち市部で5%を超えたのは、飯山市(9.9%)、大町市(合併前) (7.8%)、駒ヶ根 市(6.9%)、岡谷市(6.3%)、塩尻市(合併前) (5.3%)、諏訪市(5.2%)、伊那市(合併 前)(5.1%)と7市(前回調査比+1)となり、衣料品における無店舗販売の拡大がさら に進んでいることが分かる(図 168)。 — 126 — ≪身の回り品≫ 前回調査同様、6商品群の中で、身の回り品の無店舗販売の利用率が最も高かった。前 述の通り、平谷村(50.0%)、旧長谷村(伊那市) (33.3%)、売木村(33.3%)では、利用 率が 30%を超えている。一方、10%以上の利用率は 68 市町村(前回調査比△9)、5%以 上の利用率では 100 市町村(前回調査比△6)と、前回よりもやや減少している(図 159)。 身の回り品の中で最も利用率が高い「化粧品」に限ってみると、旧長谷村(伊那市) (66.7%)、平谷村(50.0%)、王滝村(50.0%)と3村で 50%以上となった。30%以上の 利用率は、21 町村(前回調査比△3)、10%以上では 100 市町村(前回調査比△7)とや や減少した(図 169)。 ≪飲食料品≫ 飲食料品においては、前回は利用率が低下している市町村数が、増加している市町村数 よりも多かったものの、今回は増加している市町村数が、低下している市町村数よりも多 かった。。 飲食料品において最も高い無店舗販売利用率は、旧長谷村(伊那市)(30.8%)となり、 次に、南牧村(13.9%)となり、10%以上の利用率は4町村(前回調査比△9)となった。 5%以上の利用率は 11 町村(前回調査比△2)であった(図 170)。 — 127 — 図 167 無店舗販売の利用≪全品目平均≫ — 128 — 図 168 無店舗販売の利用 ≪衣料品≫ — 129 — 図 169 無店舗販売の利用 ≪身の回り品≫ — 130 — 図 170 無店舗販売の利用 ≪飲食料品≫ — 131 —